JP2000274621A - 燐を含む廃棄物の溶融炉及び溶融処理方法 - Google Patents
燐を含む廃棄物の溶融炉及び溶融処理方法Info
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Abstract
とする廃棄物の溶融炉及び溶融処理方法を提供するこ
と。 【解決手段】本発明の廃棄物の溶融炉は、燐化合物を含
有する廃棄物と炭素源とを還元性雰囲気下で加熱するこ
とにより溶融物と気化された燐を含む高温ガスとを生成
する溶融炉であって、前記溶融炉内に設けられ、前記溶
融物が前記溶融炉内に形成する溶融物層41の上部空間
を水平方向に隣接する第1の領域11と第2の領域12
とに分割する隔壁13、前記第1の領域11と連絡し、
前記溶融炉内に前記廃棄物を供給する廃棄物供給部2、
前記第2の領域12と連絡し、前記溶融炉内に前記炭素
源を供給する炭素源供給部3、及び前記第2の領域12
と連絡し、前記溶融炉から前記高温ガスを排気する排気
部4を具備する。
Description
ように燐化合物を含有する廃棄物を溶融処理する溶融炉
及び溶融処理方法に係り、特に燐化合物を含有する廃棄
物から燐を回収するために燐ガスを発生させる廃棄物の
溶融炉及び溶融処理方法に関する。
濃度で燐を含有している。特開平9−145038号公
報及び特開平10−279301号公報は、そのような
廃棄物から燐を回収する方法を開示している。
方法によると、廃棄物焼却灰からの燐の回収は以下に示
すようにして行われる。まず、還元性ガスで満たされた
密閉型電気炉内に、燐化合物を含有する廃棄物焼却灰と
炭素源とを供給し、これらの溶融処理を行う。それによ
り、焼却灰中の燐化合物は還元され、燐ガスが生成され
る。次に、この燐ガスを含む排ガスに空気を接触させる
ことにより五酸化燐を生成し、さらに、この五酸化燐を
含む排ガスと水とを接触させる。その結果、五酸化燐は
水に吸収され、燐酸を生成する。すなわち、特開平9−
145038号公報が開示する方法によると、焼却灰中
の燐は燐酸として回収される。なお、特開平9−145
038号公報は、上記燐ガスを含む排ガスを温水スプレ
ーを用いて冷却・凝縮することにより、焼却灰中の燐を
黄燐として回収することも開示している。
開示する方法によると、廃棄物焼却灰からの燐の回収は
以下に示すようにして行われる。まず、酸化性ガスで満
たされた溶融炉内で、燐化合物を含有する廃棄物を還元
性物質とともに加熱・溶融する。その結果、廃棄物中の
燐化合物は還元されて燐となり、さらに酸化されて燐酸
化物を生成する。特開平10−279301号公報が開
示する方法によると、このようにして生じた燐酸化物を
含有する排ガスを冷却して燐酸化物を凝縮させること等
により燐の回収が行われる。
を回収する様々な方法が提案されている。しかしなが
ら、これら方法によると、回収された燐中には高い濃度
で不純物が含有されてしまう。
開示する方法によると、焼却灰を電気炉内に供給する際
に炉内でダストが舞い上がり、このダストは上記排ガス
とともに電気炉から排出される。特に、下水汚泥等の焼
却灰は微粉状であるため、電気炉から排出される排ガス
はダストを高濃度で含有することとなる。
塵機のような電気集塵機により排気ガスから除去可能で
ある。しかしながら、上記ダストは極めて微細であるた
め、電気集塵機で完全に除去することは不可能である。
そのため、上述した方法により排ガス中に含まれる燐ガ
スを燐酸或いは黄燐として回収する場合、燐酸或いは黄
燐中へのダストの混入を避けることができない。
まれる燐ガスを黄燐として回収する場合には、排ガスの
凝縮を行う凝縮塔においてスラッジを生成し、一方、燐
ガスを燐酸として回収する場合には、五酸化燐を水に吸
収させるための吸収塔においてスラッジを生成する。こ
のようなスラッジは高い濃度で燐分を含有し、特に燐ガ
スを黄燐として回収する場合には黄燐がスラッジに付着
する。黄燐は空気中で発火や発煙を生ずるため、スラッ
ジが含む黄燐を処理するためのコストが別途必要となる
という問題を生じてしまう。
示する方法によると、廃棄物の溶融と燐ガスの生成とが
同一の溶融炉内で行われる。そのため、この方法による
と、酸素と接触した場合に爆発を生ずるおそれがある燐
ガスの発生量を制御することは困難である。したがっ
て、上記方法によると、排気ガスから燐分を回収する装
置が故障した場合やその補修の際に、燐ガスの発生量を
低減することができなかった。
に鑑みてなされたものであり、廃棄物から燐を高い純度
で回収することを可能とする廃棄物の溶融炉及び溶融処
理方法を提供することを目的とする。
収することを可能とする廃棄物の溶融炉及び溶融処理方
法を提供することを目的とする。
に、本発明は、燐化合物を含有する廃棄物と炭素源とを
還元性雰囲気下で加熱することにより溶融物と気化され
た燐を含む高温ガスとを生成する溶融炉であって、この
溶融炉内に設けられ、上記溶融物が溶融炉内に形成する
溶融物層の上部空間を水平方向に隣接する第1の領域と
第2の領域とに分割する隔壁、第1の領域と連絡し溶融
炉内に上記廃棄物を供給する廃棄物供給部、第2の領域
と連絡し溶融炉内に上記炭素源を供給する炭素源供給
部、及び第2の領域と連絡し溶融炉から高温ガスを排気
する排気部を有することを特徴とする燐を含む廃棄物の
溶融炉を提供する。
物を加熱して溶融物を生成する工程、及びこの溶融物に
炭素源を接触させて気化された燐を含む高温ガスを発生
させる工程を有し、上記溶融物を生成する工程と上記高
温ガスを発生させる工程とは同一の溶融炉内で及び相互
に隔離された雰囲気下で行なわれることを特徴とする燐
を含む廃棄物の溶融処理方法を提供する。
溶融物層に供給される。すなわち、廃棄物の溶融は、炉
内の第1の領域側で行われる。一方、炭素源は第2の領
域から溶融物層に供給される。すなわち、高温ガスは、
炉内の第2の領域側で発生する。第1の領域と第2の領
域とは隔壁により隔離されているため、第1の領域内で
飛散するダストが第2の領域内に侵入することはない。
したがって、第2の領域から排気される高温ガス中のダ
スト濃度を低減することが可能となる。
より隔離されているため、第1の領域から第2の領域に
廃棄物の供給に伴って侵入した空気が流入すること、或
いは第2の領域から第1の領域に高温ガスが流出するこ
とがない。したがって、第2の領域で発生した高温ガス
中に含まれる燐ガスが空気中の酸素と反応するのを防止
することができる。
と高温ガスの発生とが同一の溶融炉内で行われるため、
廃棄物の溶融と高温ガスの発生とを別々の炉で行われる
場合に比べてより簡略化された構造で高温ガスを発生さ
せることが可能である。また、廃棄物の溶融と高温ガス
の発生とを別々の炉で行った場合、それらの間で溶融物
を移送する際に溶融物が凝固するおそれがある。そのた
め、凝固を防止するための加熱が必要となる。それに対
し、本発明によると、廃棄物の溶融と高温ガスの発生と
が同一の溶融炉内で行われるため、溶融物の移送に伴う
エネルギーロスがない。したがって、本発明によると、
設備のコスト及び操業に必要なコストを低減することが
可能となる。
の溶融と高温ガスの発生とは同時に行われずに別々に行
われる。したがって、例えば、第2の領域から排気され
る高温ガスから燐を回収する燐回収設備が故障した場合
のように緊急に燐ガスの発生を停止する必要がある場
合、廃棄物の溶融を停止することなく、炭素源の供給を
停止することのみにより燐ガスの発生を速やかに停止す
ることができる。
に同伴して排出されるダストを回収すること、及び回収
されたダストを第1の領域に供給することが好ましい。
この場合、ダストに含まれる燐分を回収することができ
るのとともに、ダストの処理に必要なコストを削除する
ことができる。また、回収したダストは、粒状物とした
後に第1の領域に供給することがより好ましい。ダスト
の粒径は極めて小さいため、第1の領域に供給した場合
に再度第1の領域内で飛散し、再びダストとして排出さ
れることになる。しかしながら、粒状物として供給した
場合、ダストが再度第1の領域内で飛散するのを防止す
ることができる。また、同様の理由から、廃棄物も粒状
物として第1の領域に供給することが好ましい。
連絡し溶融物層の液面の位置から溶融物を排出する溶融
物排出部を設けることにより、溶融炉内の過剰な溶融
物、具体的には溶融スラグをオーバーフローを利用して
炉外に排出することができる。このような構造を採用す
ることにより、溶融スラグの排出をより簡略化された構
造で実現することができる。
ら第2の領域に外気が侵入するおそれがある。したがっ
て、このような場合、第2の領域を水平方向に隣接する
2つの領域に分割する隔壁を、炭素源供給部及び前記排
気部が上記2つの領域の一方と連絡し、溶融物排出部が
上記2つの領域の他方と連絡するように設けることが好
ましい。これにより、第2の領域への外気の侵入を防止
することができる。
と接触する部分を炉壁冷却手段を用いて冷却することが
好ましい。また、上記隔壁の溶融物と接触する部分を隔
壁冷却手段を用いて冷却することが好ましい。炉壁や隔
壁を冷却した場合、それらの表面で溶融物が凝固し、そ
れにより、溶融物による炉壁等の浸蝕を防止できる。な
お、上記冷却手段は、例えば、炉壁や隔壁内に形成され
た流路と、冷媒を冷却する冷却器と、流路と冷却器の間
で冷媒を循環させる循環装置等とで構成することができ
る。
しながらより詳細に説明する。なお、それぞれの図面に
おいて共通する部材には同一の符号を付し、重複する説
明は省略する。
棄物の溶融炉を有する廃棄物から燐を発生させる設備を
概略的に示す図である。図1に示す設備は、密閉型電気
抵抗式溶融炉1-1と除塵器5とで主に構成されている。
給部3、排気部4、溶融スラグ排出部9、溶融メタル排
出部10、電極6及び隔壁13等を有している。溶融炉
1-1は、溶融物供給部2から供給される下水汚泥焼却灰
のような廃棄物を加熱して、気化された燐を含む高温ガ
スを発生させる加熱炉である。溶融炉1-1は密閉構造を
有しており、その内壁にはカーボン系の耐火物からなる
層が形成されている。また、溶融炉1-1の上部には、例
えばグラファイトからなる電極6が電極昇降装置7によ
り鉛直方向に移動可能に設置されている。電極6には電
源8が接続されており、各電極に所望の電圧を印加する
ことが可能である。
それぞれ、溶融スラグ層及び溶融メタル層を示してい
る。溶融炉1-1内には、溶融スラグ層41の上部空間を
領域11と領域12とに分割する隔壁13が設けられて
いる。下水汚泥焼却灰のような廃棄物は、スクリューフ
ィーダのような廃棄物供給手段(図示せず)を用いるこ
とにより、領域11と連絡した廃棄物供給部2から溶融
炉1-1内に供給される。
は、電極昇降装置7により溶融スラグ層41への浸漬深
さを制御され、且つ電源8から所定の電圧を印加され
る。このとき、溶融スラグ層41は電気抵抗体として機
能するため、溶融スラグ層41は発熱する。溶融スラグ
層41の温度は1300℃〜1600℃程度に維持さ
れ、廃棄物供給部2から溶融炉1-1内に供給された廃棄
物は溶融して溶融物を形成する。
た廃棄物は溶融されるまで溶融スラグ層41の表面に浮
遊している。また、領域11と領域12との間には、先
端を溶融スラグ層13に浸漬された隔壁が設けられてい
る。したがって、溶融前の廃棄物が炉内の領域12側に
供給されることはない。
1-1内で、溶融スラグ層41と鉄を主成分とする溶融メ
タル層42とに分離する。溶融メタルは溶融スラグに比
べてより高い比重を有しているため、溶融メタル層42
は溶融炉1-1の底部に形成される。溶融メタル層42を
構成する溶融メタル及び溶融スラグ層41を構成する溶
融スラグは、メタル排出部10及びスラグ排出部9から
それぞれ別々に炉外に排出される。
フィーダのような炭素源供給手段(図示せず)により、
炭素源供給部3からコークス等の炭素源が供給される。
溶融炉1-1の領域12側では、溶融スラグとコークス等
の炭素源とが下記反応式に示す反応を起こし、燐ガスと
一酸化炭素ガスとを発生する。
1-1内の領域12は、このようにして生成する燐ガスと
一酸化炭素ガスで満たされる。したがって、領域12内
において還元性雰囲気が維持される。なお、溶融炉1-1
内の領域11側には炭素源は供給されないため、領域1
1側で燐ガスの発生量は領域12側に比べて極めて少な
い。また、領域11と領域12との間には隔壁13が介
在するため、領域11から領域12に空気等が流入する
こと、或いは領域12から領域11に高温ガスが流出す
ることがない。したがって、高温ガス中に含まれる燐ガ
スが空気中の酸素と反応するのを防止することができ
る。
とを含有する高温ガスは、排気部4から排気され、図示
しない燐回収設備に供給される。ここで、上述したよう
に、領域11と領域12とは隔壁13により隔離されて
いるため、領域11内で飛散するダストが領域12内に
侵入することはない。したがって、領域12から排気さ
れる高温ガス中のダスト濃度を低減することが可能とな
り、それにより、廃棄物から燐を高い純度で回収するこ
とが可能となる。
することができる。図1において、溶融炉1-1には、領
域11と連絡するように、排気管14の一端が接続され
ている。また、排気管14の他端には除塵器5が接続さ
れている。
理に伴って発生する水蒸気や一酸化炭素等のガスと、廃
棄物を炉内に供給した際に舞い上がったダストとの混合
ガスが、領域11から排気される。この混合ガスは排気
管14を経由してサイクロン式集塵機や電気集塵器のよ
うな除塵器5に供給され、上記混合ガスからダストが回
収される。
含有する場合は、溶融炉1-1内に供給して再度溶融処理
することが好ましい。これにより、より多くの燐を回収
することが可能となるのとともに、ダストの処理に費や
すコストを低減することができる。
常、図示しない燃焼室に供給される。この燃焼室には、
空気や酸素のような酸化性ガスが導入され、混合ガス中
に含まれる一酸化炭素ガス等の燃焼が行われる。また、
混合ガス中に燐ガスが含まれる場合、燐ガスは燃焼され
て五酸化燐となる。燃焼室から排気された排ガスは、図
示しない洗浄塔に送られて清浄化される。排ガス中の五
酸化燐は洗浄塔内の循環水に燐酸として吸収され、清浄
化された排ガスは大気中に排気される。
ように0.1mm未満の微粒子を多く含む場合、廃棄物
をブリケッティングマシンや皿型造粒機のような造粒器
(図示せず)を用いて粒状物とした後に溶融炉1-1に供
給することが望ましい。廃棄物を粒状物として供給する
ことにより、供給時に領域11内で舞い上がるダストの
量を低減し、それにより、排気管14を介して除塵器5
に供給されるダスト量を低減することができる。なお、
除塵器5で回収したダストも造粒器を用いて粒状物とし
た後に溶融炉1-1に供給することが好ましい。
生は、溶融炉1-1の内壁や隔壁13の少なくとも一部を
図示しない冷却手段により冷却しつつ行うことが好まし
い。この場合、溶融スラグ層41中の溶融スラグの一部
が溶融炉1-1の内壁や隔壁13上で凝固するため、それ
らの上に凝固物層が形成される。その結果、溶融炉1-1
のカーボン系耐火物等からなる内壁と溶融物中の燐化合
物との反応が抑制され、溶融炉1-1の内壁が浸蝕される
のを防止することができる。
合、溶融物中に含まれる燐化合物の還元は、電極の他に
は炭素源供給部3から供給される炭素源なくしては行わ
れない。すなわち、炭素源供給部3から供給する炭素源
の量に応じて、燐ガスの発生量を正確に制御することが
できる。したがって、例えば、燐回収手段が故障して補
修する必要がある場合、溶融炉1-1への炭素源の供給を
停止することにより燐ガスの発生を極めて短い時間で抑
制することができる。すなわち、燐ガスが大量に流出す
ることにより生ずる爆発を防止することができる。
13を冷却して上記凝固物層を形成するものであれば特
に制限はない。冷却手段は、例えば、炉壁や隔壁13内
に形成された流路と、冷媒を冷却する冷却器と、流路と
冷却器の間で冷媒を循環させる循環装置等とで構成する
ことができる。
と、廃棄物の溶融と高温ガスの発生とは同時に行われず
に別々に行われる。そのため、例えば、燐を回収する燐
回収設備が故障した場合のように緊急に燐ガスの発生を
停止する必要がある場合、廃棄物の溶融を停止すること
なく、炭素源の供給を停止することのみにより燐ガスの
発生を速やかに抑制することができる。したがって、上
記方法によると、燐の回収を安全に行うことを可能とな
る。
参照しながら説明する。
棄物の溶融炉を有する廃棄物から燐を発生させる設備を
概略的に示す図である。図2に示す設備は、密閉型電気
抵抗式溶融炉1-2と除塵器5とで主に構成されている。
給部3、排気部4、溶融スラグ排出部9、溶融メタル排
出部10、電極6、隔壁13、及び隔壁17等を有して
いる。
グ排出部9は溶融スラグ層41の液面の位置に設けられ
ている。すなわち、この溶融炉1-2によると、オーバー
フローを利用して溶融スラグの排出が行われる。この場
合、溶融スラグの排出量の制御が不要となるため、上記
設備の操業を簡略化することができる。しかしながら、
溶融炉1-2をこのような構造とした場合、溶融スラグ排
出部9から溶融炉内に外気が侵入する、或いは溶融スラ
グ排出部9から燐ガスが排気されるおそれがある。
2を水平方向に隣接する2つの領域に分割する隔壁17
が設けられている。この隔壁17は、溶融スラグ排出部
9と排気部4との間に介在しているため、隔壁13と隔
壁17とに挟まれた領域に外気が侵入すること、或いは
その領域内の燐ガスが溶融スラグ排出部9から排気され
ることはない。なお、図2に示す溶融炉1-2によると、
溶融スラグ層41の液位を一定に維持することができる
ので、隔離された領域間が導通されることはない。ま
た、溶融炉1-2内の隔壁17の右側の領域を窒素ガスや
アルゴンガス等の不活性ガスで満たすことが好ましい。
これにより、カーボン系耐火物等からなる炉壁が酸化浸
蝕されるのを抑制することができる。
ると、燐の回収を安全に行うことを可能となる。また、
第2の実施形態によると、第1の実施形態において説明
したのと同様の効果を得ることができる。
明した溶融炉を用いた燐の回収方法について図3を参照
しながら説明する。
に係る溶融炉を用いた燐回収設備の一例を概略的に示す
図である。図3に示す設備は、溶融炉1-1、除塵器2
0、凝縮器21、燐貯槽18、燃焼室22、及びガス洗
浄塔23で主に構成されている。なお、図3において、
凝縮器21及び燐貯槽18は燐回収手段を構成してい
る。
は、例えば以下に示す方法により行われる。まず、第1
の実施形態において説明したのと同様の方法により、溶
融炉1-1内で燐ガスを含む排ガスを生成する。溶融炉1
-1の排気部4から排気された排ガスは、コットレル集塵
機やサイクロン式集塵機のような除塵器20でダストを
除去された後、凝縮器21へと供給される。なお、上述
したように、溶融炉1-1の排気部4から排気された排ガ
ス中のダスト濃度は十分に低いため、除塵器20は必ず
しも設ける必要はない。
1に供給された排ガスは噴霧された水により冷却され
る。その結果、排ガス中に含まれる燐ガスは凝縮して液
体となり、凝縮器21の底部から排出される。なお、凝
縮器21内は、回収された液状黄燐が固化しないように
50〜70℃程度に維持する。
貯槽18へと送られる。一方、燐ガスを除去され凝縮器
21から排気された排ガスは、燃焼室22へと送られ
る。燃焼室22内には、空気が供給され、排ガス中に含
まれる一酸化炭素ガス等の可燃性ガスの燃焼が行われ
る。燃焼室22から排気される排ガスは、次にガス洗浄
塔23へと送られる。ガス洗浄塔23では、水を噴霧す
ることにより排ガスの清浄化が行われる。以上のように
して清浄化した後、排ガスはガス洗浄塔23から大気中
に排気される。
合物は黄燐として回収されるが、燐酸として回収するこ
とも可能である。これについては図4を参照しながら説
明する。
に係る溶融炉を用いた燐回収設備の他の例を概略的に示
す図である。図4に示す燐回収設備は、溶融炉1-1、除
塵器20、燃焼室24、吸収塔25、燐酸貯槽19、ミ
スト捕集器26、及びガス洗浄塔23で主に構成されて
いる。図4において、燃焼室24、吸収塔25、及び燐
酸貯槽19は、燐回収手段を構成している。
は、例えば以下に示す方法により行われる。まず、第1
の実施形態において説明したのと同様の方法により、溶
融炉1-1内で燐ガスを含む排ガスを生成する。溶融炉1
-1の排気部4から排気された排ガスは、除塵器20でダ
ストを除去された後、燃焼室24へと供給される。な
お、上述したように、溶融炉1-1の排気部4から排気さ
れた排ガス中のダスト濃度は十分に低いため、除塵器2
0は必ずしも設ける必要はない。
性ガスが導入され、排ガス中に含まれる一酸化炭素ガス
等の燃焼が行われる。このとき同時に、排ガス中に含ま
れる燐ガスも燃焼され、五酸化燐を生成する。
供給される。吸収塔25では、燐酸水溶液が循環され
る。吸収塔25に供給された排ガスは、吸収塔25内の
上部から噴霧される燐酸水溶液と接触し、その結果、排
ガス中に含まれる五酸化燐は燐酸水溶液に吸収されて燐
酸に転化する。
所定濃度になるように水の供給量が制御される。このよ
うにして生成した燐酸は、燐酸水溶液として吸収塔25
から排出され、燐酸貯槽19に貯えられる。
スト捕集器26へと送られ、そこで燐酸ミストを除去さ
れる。燐酸ミストを除去された排ガスは、さらにガス洗
浄塔23へと送られて清浄化された後、大気中に排気さ
れる。
は、第1の実施形態に係る溶融炉1-1を用いたが、第2
の実施形態に係る溶融炉1-2を用いることができるのは
言うまでもない。また、以上説明した第1及び第2の実
施形態においては、加熱炉として密閉型電気抵抗式溶融
炉1-1及び1-2を用いたが、外熱方式の密閉型高周波誘
導式溶融炉等を用いることもできる。
い、以下に示す方法により下水汚泥焼却灰から黄燐を回
収した。なお、溶融炉としては、溶融炉1-1の代わりに
図2に示す溶融炉1-2を用いた。この溶融炉1-2は、内
径が700mm×1000mmの楕円型の電気抵抗式溶
融炉である。また、溶融炉1-2の炉壁内等には水冷管が
埋設されている。この水冷管内に冷却水を流すことによ
り、溶融炉1-2の内壁と隔壁13及び17の表面とが冷
却される。
モンド型のブリケットに成型した。この成形体をスクリ
ューフィーダを用いて、廃棄物供給部2から溶融炉1-2
内に100kg/hの速度で供給した。領域11内で飛
散したダストは、排気管14を介してサイクロン式集塵
機5へと送り、そこで回収した。集塵機5で回収したダ
ストは、上記焼却灰と同様のブリケットに成型し、再び
廃棄物供給部2から溶融炉1-2内に供給した。
mm以下としたコークスをスクリューフィーダにより1
5kg/hの速度で炉内に供給した。それにより発生し
た高温ガスは、領域12から排気部4を経由してサイク
ロン式集塵機20へと送り、そこで除塵した。除塵され
た高温ガス、すなわち排ガスは、凝縮器21へと供給さ
れた。凝縮器21内では、60℃の温水を噴霧すること
により排ガスを冷却し、排ガス中に含まれる燐ガスを液
状黄燐に転化した。このようにして回収された液状黄燐
は凝縮器の底部に滞留させた。凝縮器21から排気され
た排ガスは、燃焼室22で空気を用いて燃焼した後、洗
浄塔23で清浄化して大気中に排気した。
に冷却水を流すことにより、溶融炉1-2の内壁と隔壁1
3及び17の表面とを冷却した。それにより、溶融炉1
-2の内壁及び隔壁13及び17の表面に溶融スラグの凝
固物層が形成された。また、溶融炉1-2内の溶融スラグ
41の温度は1300〜1400℃に維持し、過剰な溶
融スラグは溶融スラグ排出部9からのオーバーフローに
より炉外に排出した。このようにして排出された溶融ス
ラグの量は75kg/hであった。さらに、凝縮器21
の底部に滞留させた液状黄燐は、随時燐貯槽18へと排
出した。
ろ、230kgの液状黄燐を回収することができた。ま
た、凝縮器21においてスラッジの発生は確認されず、
循環水の濁りも僅かであった。
-2から排出したスラグの組成を下記表1に示す。また、
回収した黄燐の組成を下記表2に示す。
り得られた黄燐の純度は99.95%であり、工業原料
として十分に利用可能な品質であることが確認された。
のコークスの供給を停止したこと以外は上述したのと同
様の条件で、さらに24時間操業した。この操業によ
り、さらに約35kgの液状黄燐を回収した。なお、凝
縮器21においてスラッジの発生は確認されず、循環水
の濁りも僅かであった。この操業において、溶融スラグ
排出部9から炉外に排出されたスラグの組成を下記表3
に示す。
に、コークスの供給を停止することにより、スラグ中の
燐分の多くを揮発させることなく溶融スラグ中に残留さ
せることができた。なお、上述したようにコークスの供
給を停止してもなお約35kgの液状黄燐が回収された
が、これは、溶融スラグ中の燐分がグラファイト質の電
極6により還元されて燐ガスを発生したためであると考
えられる。
停止することにより、コークスを供給した場合に比べ
て、燐ガスの発生量を約15%に低減することができ
た。
溶融炉における溶融物層の上部空間は第1の領域と第2
の領域とに分割され、廃棄物は第1の領域から溶融物層
に供給される。一方、炭素源は第2の領域から溶融物層
に供給される。すなわち、高温ガスは、炉内の第2の領
域側で発生する。第1の領域と第2の領域とは隔壁によ
り隔離されているため、第1の領域内で飛散するダスト
が第2の領域内に侵入することはない。したがって、本
発明によると、第2の領域から排気される高温ガス中の
ダスト濃度が低減され、廃棄物から燐を高い純度で回収
することが可能となる。すなわち、本発明によると、廃
棄物から燐を高い純度で回収することを可能とする廃棄
物の溶融炉及び溶融処理方法が提供される。
の領域とは隔壁により隔離されているため、第1の領域
から第2の領域に空気等が流入すること、或いは第2の
領域から第1の領域に高温ガスが流出することがない。
そのため、第2の領域で発生した高温ガス中に含まれる
燐ガスが空気中の酸素と反応するのを防止することがで
きる。さらに、本発明によると、廃棄物の溶融と高温ガ
スの発生とは同時に行われずに別々に行われるため、例
えば、第2の領域から排気される高温ガスから燐を回収
する燐回収設備が故障した場合のように緊急に燐ガスの
発生を停止する必要がある場合、廃棄物の溶融を停止す
ることなく、炭素源の供給を停止することのみにより燐
ガスの発生を速やかに抑制することができる。すなわ
ち、本発明によると、廃棄物から燐を安全に回収するこ
とを可能とする廃棄物の溶融炉及び溶融処理方法が提供
される。
を概略的に示す図。
を概略的に示す図。
を用いた燐回収設備の一例を概略的に示す図。
を用いた燐回収設備の他の例を概略的に示す図。
炭素源供給部 4…排気部 ; 5,20…除塵器 ; 6…電極 ;
7…電極昇降装置 8…電源 ; 9…溶融スラグ排出部 ; 10…溶融
メタル排出部 11,12…領域 ; 13,17…隔壁 ; 14…
排気管 18…燐貯槽 ; 19…燐酸貯槽 ; 21…凝縮器 22,24…燃焼室 ; 23…ガス洗浄塔 ; 25
…吸収塔 26…ミスト捕集器 ; 41…溶融スラグ層 ; 4
2…溶融メタル層
Claims (12)
- 【請求項1】 燐化合物を含有する廃棄物と炭素源とを
還元性雰囲気下で加熱することにより溶融物と気化され
た燐を含む高温ガスとを生成する溶融炉であって、 前記溶融炉内に設けられ、前記溶融物が前記溶融炉内に
形成する溶融物層の上部空間を水平方向に隣接する第1
の領域と第2の領域とに分割する隔壁、 前記第1の領域と連絡し、前記溶融炉内に前記廃棄物を
供給する廃棄物供給部、 前記第2の領域と連絡し、前記溶融炉内に前記炭素源を
供給する炭素源供給部、及び前記第2の領域と連絡し、
前記溶融炉から前記高温ガスを排気する排気部を具備す
ることを特徴とする燐を含む廃棄物の溶融炉。 - 【請求項2】 前記第2の領域と連絡し、前記溶融物層
の液面の位置から前記溶融物を排出する溶融物排出部、
及び前記第2の領域を水平方向に隣接する2つの領域に
分割する隔壁をさらに具備し、 前記炭素源供給部及び前記排気部は前記2つの領域の一
方と連絡し、前記溶融物排出部は前記2つの領域の他方
と連絡したことを特徴とする請求項1に記載の燐を含む
廃棄物の溶融炉。 - 【請求項3】 前記溶融炉の内壁の前記溶融物と接触す
る部分を冷却する炉壁冷却手段をさらに具備することを
特徴とする請求項1または請求項2に記載の燐を含む廃
棄物の溶融炉。 - 【請求項4】 前記隔壁の前記溶融物と接触する部分を
冷却する隔壁冷却手段をさらに具備することを特徴とす
る請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の燐を含む
廃棄物の溶融炉。 - 【請求項5】 燐化合物を含有する廃棄物を加熱して溶
融物を生成する工程、及び前記溶融物に炭素源を接触さ
せて気化された燐を含む高温ガスを発生させる工程を具
備し、 前記溶融物を生成する工程と前記高温ガスを発生させる
工程とは同一の溶融炉内で及び相互に隔離された雰囲気
下で行なわれることを特徴とする燐を含む廃棄物の溶融
処理方法。 - 【請求項6】 前記溶融炉内の前記溶融物が形成する溶
融物層の上部空間は、隔壁により水平方向に隣接する第
1の領域と第2の領域とに分割され、 前記溶融物を生成する工程は、前記第1の領域に前記廃
棄物を供給することを含み、 前記高温ガスを発生させる工程は、前記第2の領域に前
記炭素源を供給することを含むことを特徴とする請求項
5に記載の廃棄物の溶融処理方法。 - 【請求項7】 前記溶融物を生成する工程及び前記高温
ガスを発生させる工程は、前記溶融炉の内壁を冷却する
ことを含む請求項6に記載の廃棄物の溶融処理方法。 - 【請求項8】 前記高温ガスを発生させる工程は、前記
第2の領域への前記炭素源の供給量により前記高温ガス
の発生量を制御することを含む請求項6または請求項7
に記載の廃棄物の溶融処理方法。 - 【請求項9】 前記溶融物を生成する工程は、前記第1
の領域内を飛散するダストを回収すること、及び前記回
収されたダストを前記第1の領域に供給することを含む
請求項6〜請求項8のいずれか1項に記載の廃棄物の溶
融処理方法。 - 【請求項10】 前記回収されたダストを造粒して粒状
物とした後に前記第1の領域に供給することを特徴とす
る請求項9に記載の廃棄物の溶融処理方法。 - 【請求項11】 前記第2の領域は、隔壁により水平方
向に隣接する2つの領域に分割され、 前記高温ガスを発生させる工程は、前記2つの領域の一
方に前記炭素源を供給することを含み、且つ前記溶融炉
内における前記溶融物の液位を前記溶融炉に前記2つの
領域の他方と連絡して設けられた溶融物排出部からの前
記溶融物のオーバーフローを利用して一定に保ちつつ行
なわれることを特徴とする請求項6〜請求項10のいず
れか1項に記載の廃棄物の溶融処理方法。 - 【請求項12】 前記溶融物を生成する工程の前に、前
記廃棄物を造粒して粒状物を形成する工程をさらに具備
し、前記溶融物を生成する工程は前記粒状物を溶融する
ことを含む請求項5〜請求項11のいずれか1項に記載
の廃棄物の溶融処理方法。
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|---|---|---|---|
| JP07574999A JP3643255B2 (ja) | 1999-03-19 | 1999-03-19 | 燐を含む廃棄物の溶融炉及び溶融処理方法 |
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| JP2000274621A true JP2000274621A (ja) | 2000-10-03 |
| JP3643255B2 JP3643255B2 (ja) | 2005-04-27 |
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|---|---|---|---|
| JP07574999A Expired - Fee Related JP3643255B2 (ja) | 1999-03-19 | 1999-03-19 | 燐を含む廃棄物の溶融炉及び溶融処理方法 |
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|---|---|
| JP (1) | JP3643255B2 (ja) |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002171763A (ja) * | 2000-12-04 | 2002-06-14 | Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd | 電気抵抗式灰溶融炉用直流電源装置 |
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-
1999
- 1999-03-19 JP JP07574999A patent/JP3643255B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| JP3643255B2 (ja) | 2005-04-27 |
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