JP2000275143A - 波長分散測定装置 - Google Patents

波長分散測定装置

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JP2000275143A
JP2000275143A JP11080149A JP8014999A JP2000275143A JP 2000275143 A JP2000275143 A JP 2000275143A JP 11080149 A JP11080149 A JP 11080149A JP 8014999 A JP8014999 A JP 8014999A JP 2000275143 A JP2000275143 A JP 2000275143A
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chromatic dispersion
optical
light receiving
wavelength
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Madoka Hamada
圓 濱田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の課題は、単一波長の従来の測定光を
用いて、光ファイバ等の光学素子の波長分散値及び符号
を受光側で容易に測定することのできる波長分散測定装
置を提供することである。 【解決手段】 DUT5へ測定光を入射する入射側にお
いては、光源2から出射される単一光周波数のCW光
が、位相変調器4に入射され、位相変調器4が、信号発
生器3から入力する変調信号により入射CW光を位相変
調して、測定光としてDUT5へ出力する。DUT5か
ら出力される測定光の受光側においては、DUT5を伝
播した測定光が光分岐結合器(不図示)等によって分岐
されて、直接、受光器6と、波長分散値の大きさと符号
が既知の分散素子9を介した受光器10へ入射される。
そして、信号処理演算部7が、上記分散素子9の波長分
散値に基づいて、受光器6及び受光器10の信号処理を
行って、波長分散の絶対値と符号を演算する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバ等の光
伝送路の波長分散値を測定する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光通信伝送路として利用されている光フ
ァイバには、光信号の群速度が波長によって異なる波長
分散特性がある。このため、光信号の搬送波に含まれる
波長成分の間で伝播遅延差が生じ、受信部では光信号波
形の歪み、劣化が生じる。
【0003】このような波長分散による光信号の劣化を
最小限に抑えるためには、光信号の搬送波を光ファイバ
の波長分散が零になる波長に一致させる等の、なんらか
の方法で波長分散を精密に補償する対策が必要となる。
そのため、光通信システムを設計する上では、光ファイ
バの波長分散を正確に測定する技術が重要となってい
る。
【0004】さらに、海底光通信システムのように、長
距離の光ファイバ通信を行うためには、光信号の強度を
強めるための中継器を光ファイバケーブルの途中に設置
する必要があるが、中継器として光ファイバ増幅器を用
いた多中継伝送路においては、補償を行わずに線形に再
生中継が行われている場合が多く、長い伝送路にわたっ
て波長分散の効果が累積されるという問題がある。この
ようなシステムにおいては、全伝送路の総波長分散が重
要な設計パラメータとなる。
【0005】また、光ファイバ増幅器を用いたシステム
で超高速、長距離伝送を実用化するためには、光ファイ
バ増幅器によって発生される自然放出光間のビート雑音
による受信感度の劣化を低減しなければならない問題も
ある。この対策としては、各中継器に波長幅で1nm程
度の光帯域フィルタを挿入し、この帯域外の自然放出光
の雑音を除去する方法が取られている。しかし、このよ
うなシステムの総波長分散を測定するためには、波長分
散測定に使用できる波長範囲が光フィルタの帯域内に限
定されるといった問題が生じる。
【0006】これらの問題を解決あるいは回避するため
に、単一波長の位相変調光を測定光とし、測定光の波長
分散に依存する強度変調振幅から総波長分散値を求める
方法が提案されている(A.R.CHRAPLYVY etc.(AT&T Bell
Laboratories), ELECTRONICSLETTERS, Vol.22, No.8, 4
09, 1986)。
【0007】以下、この方法を簡単に説明する。ある単
一光周波数のCW(連続)光を位相変調して被測定物で
ある光ファイバに入射すると、元の光周波数から変調周
波数の整数倍ずれた複数の光を入射することとなり、光
ファイバの波長分散特性によって各周波数の光に速度差
が生じる。その結果、被測定物である光ファイバを伝播
した出射光は、この速度差によって強度変調を受ける。
すなわち、入射光の位相変調成分が光ファイバの波長分
散のために強度変調成分に変換されるため、この強度変
調成分を測定することによって、総波長分散値を求める
ことができる。
【0008】この波長分散量に依存する強度変調成分を
測定することによって、総波長分散値を求める方法は、
光帯域フィルタを通過する単一波長の測定光のみを測定
することによって実現できるため、上述の海底光通信シ
ステムのような多中継伝送路の評価においても適用が可
能である。
【0009】図4は、この報告で使用された波長分散測
定装置100の構成を示すブロック図である。
【0010】図4において、波長分散測定装置100
は、光源2と、信号発生器3と、位相変調器4と、被測
定物(以下DUTと呼ぶ。)5と、受光器6と、信号処
理演算部7とから構成されており、波長 1.5μmのDF
B(Distributed Feed Back)レーザで光源2から出射
される出射光は、位相変調器4に入射され、信号発生器
3の信号に応じた位相変調を受ける。そして、位相変調
を受けた光は、長さ約50kmの1.3μm零分散単一モ
ード光ファイバであるDUT5に入射され、DUT5か
らの出射光が受光器6で光強度に応じた電気信号に変換
された後、その電気信号が信号処理演算部7に入力され
る。信号処理演算部7では、測定光強度の変調周波数成
分と直流成分との比が取られる。この比は変調条件と総
波長分散値の関数であり、上記報告書中では、変調指数
π/2(rad)、変調周波数4GHz付近で、従来の測
定法による実験値との一致が確認された旨、記載されて
いる。
【0011】ここで、単一光角周波数をωcとおき、位
相変調をAsin(Ωt)とすれば、測定光の位相ψ(t)は
(1)式で表せる。ただし、Aは変調指数、Ωは変調角
周波数、tは時間である。 ψ(t)=ωct+Asin(Ωt) ・・・(1)
【0012】また、mを整数とすると、この式は、
(2)式で表せる位相ψm(t)の光に展開できる。 ψm(t)=(ωc+mΩ)t ・・・(2) すなわち、搬送波の角周波数ωcを中心として、角周波
数間隔Ωで配置された光に展開される。また、変調指数
Aによって、各周波数の光の振幅が決定される。
【0013】これらの光が光ファイバ中を伝播すると、
波長分散によって各周波数に応じた遅延が生じる。伝播
した後の位相ψm(t)の光は、例えば(3)式のように
表せる。 ψm(t)=(ωc+mΩ)t+φm ・・・(3)
【0014】位相遅れφmは、波長分散に依存している
ため、各周波数ごとに異なる。また、受光部の出力光
(測定光)に観測される各周波数どうしのビート周波数
からビート角周波数Ωの成分をフィルタによって取り出
すと、その振幅は波長分散量Dに依存していることが分
かる。
【0015】定性的であるが、このビート角周波数Ωの
振幅をδiとおき、DCレベルをi 0とすれば、概ね
(4)式のような関係となる。 δi/i0=g(A)sin(h(Ω)D) ・・・(4) ここで、g(A)とh(Ω)は、それぞれ変調指数Aとビー
ト角周波数Ωの関数である。
【0016】図5(a)〜(c)は、受光部において、
フィルタを通過した測定光の受光強度を示す図であり、
図5(a)は、強度変調された測定光強度の時間変化を
示し、図5(b)、(c)は、波長分散値に対する強度
変調振幅の変化、すなわち(4)式を示す図である。図
5(b)に示すように、変調指数Aによって振幅の大き
さが変化し、図5(c)に示すように、変調周波数(ビ
ート角周波数)Ωによって振幅の変動周期が変化する。
したがって、変調指数や変調周波数を大きくすることは
測定感度を上げることとなる。ただし、周期性を考慮す
ると、(5)式の条件内で、適当な変調周波数Ωの値を
選び、波長分散量を測定する必要がある。 |h(Ω)D|≦π/2 ・・・(5)
【0017】以上のように、従来の波長分散測定装置1
00では、単一波長光を用いることにより、遠端での波
長分散量を測定することが可能である。このため、利得
帯域の狭い光増幅器を用いた線形中継器を含む多中継伝
送路の波長分散値を一括して測定できる利点がある。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな単一波長光を用いた従来の波長分散測定装置100
では、変調周波数の振幅を測定しているために、波長分
散の絶対値を測定していることとなり、符号はわからな
いという問題点がある。
【0019】波長分散値の符号を知るための手段として
は、日本電信電話株式会社の富沢将人らによって発明さ
れた波長分散測定装置(特開平7-113722)がある。この
波長分散測定装置は、測定光強度を上げた時に光ファイ
バ中で発生する自己位相変調と、測定光に加えた位相変
調とが強め合うかどうかで波長分散の符号を求める装置
である。
【0020】この波長分散測定装置は、上記従来例の図
4と同じ構成であり、光源が測定光強度を変えて出射で
きるように構成されている。この波長分散測定装置の動
作原理を簡単に説明する。まず、通常の測定光強度で
(4)式の振幅δi/i0を測定し、この時に、波長分散
の絶対値も測定する。次に、測定光強度を光ファイバ伝
播に際して自己位相変調が生じる程度に十分強くして、
(4)式の振幅δi/i0を測定し、通常測定の場合と比
較して波長分散の符号を求める。
【0021】ここで、自己位相変調とは、光ファイバ中
の光強度が十分強いと光ファイバの屈折率が変化するた
めに、自分自身の光強度によって屈折率変化を介して位
相変調が生じる現象であり、強い短パルス光を伝送する
場合などに問題となる非線形現象の1つである。
【0022】さて、波長分散により位相変調が強度変調
に変換された測定光は、光強度変化に応じて自己位相変
調を生じるが、測定光の位相変調と自己位相変調が同位
相か逆位相かによって、みかけの変調指数Aが変化する
ことにより、図5(b)の点線のように、振幅δi/i0
が変化する。これは、単に変調指数Aを変えた場合の変
化と異なり、波長分散の符号に依存して変わっているた
め、2つの測定の振幅δi/i0を比較すれば、波長分散
の符号が求められる。
【0023】しかし、この波長分散測定装置では、自己
位相変調という非線形現象を取り扱うために、単一波長
の高出力の光源を、例えばLD(Laser Diode)と光ア
ンプと光可変減衰器で構成する必要があるため、構成が
複雑で、かつ高価な装置となってしまう。
【0024】また、他の手段として、日本電信電話株式
会社の吉田誠史によって発明された波長分散測定装置
(特開平8-5516)がある。この波長分散測定装置は、測
定光にあらかじめ位相変調に同期した強度変調も加えて
おき、この強度変調と、波長分散により位相変調が変換
された結果の強度変調との位相関係から波長分散の符号
を求める装置である。
【0025】図6は、この波長分散測定装置200の構
成を示すブロック図である。波長分散測定装置200
は、上記図4の波長分散装置100の位相変調器4とD
UT5の間に強度変調器8を備え、信号発生器3が位相
変調器4と強度変調器8の変調同期を取るように構成さ
れており、他の波長分散装置100と同一の部分には同
一符号を付している。
【0026】波長分散測定装置200は、上記の自己位
相変調を利用した波長分散測定装置(特開平7-113722)
と同様に、測定される強度変調光の位相が波長分散の符
号によって、π(rad)ずれていることを利用して、
位相変調に同期して加えた強度変調により、振幅δi/
0が強められるかどうかに基づいて、波長分散の符号
を判定する装置である。
【0027】しかし、波長分散測定装置200は、光変
調器を2つ使用し、この2つの光変調器の同期を適切に
制御しなければならず、装置構成及び制御が複雑となる
ために、高価な装置となってしまっていた。
【0028】また、先の波長分散測定装置(特開平7-11
3722)は、測定光の入射側で測定光の強度を変更する必
要があり、後の波長分散測定装置200は、測定光の入
射側で測定光の制御を行うことが必要である。このた
め、両装置とも、従来の測定光のままでは波長分散の符
号を求めることができず、測定光を制御するための入射
側の装置構成によって、装置全体が複雑かつ高価なもの
となっている。
【0029】本発明の課題は、単一波長の従来の測定光
を用いて、光ファイバ等の光学素子の波長分散値及び符
号を受光側で容易に測定することのできる波長分散測定
装置を提供することである。
【0030】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明の波
長分散測定装置は、光伝送路を伝播した測定光を直接受
光し、受光強度に応じた信号を出力する第1の受光手段
と、前記測定光を波長分散値が既知の分散素子を介して
受光し、受光強度に応じた信号を出力する第2の受光手
段と、前記第1の受光手段から出力される信号と、前記
第2の受光手段から出力される信号と、前記分散素子の
既知の波長分散値とに基づいて、前記光伝送路の波長分
散値を演算する演算手段と、を備えることを特徴として
いる。
【0031】この請求項1記載の発明の波長分散測定装
置によれば、第1の受光手段は、光伝送路を伝播した測
定光を直接受光して、受光強度に応じた信号を出力し、
第2の受光手段は、前記測定光を波長分散値が既知の分
散素子を介して受光して、受光強度に応じた信号を出力
し、演算手段は、前記第1の受光手段から出力される信
号と、前記第2の受光手段から出力される信号と、前記
分散素子の既知の波長分散値とに基づいて、前記光伝送
路の波長分散値を演算する。
【0032】また、請求項2記載の発明の波長分散測定
装置は、光伝送路を伝播した測定光を入射し、出射先を
切り替える光スイッチと、前記光スイッチから出射され
る測定光を直接受光し、受光強度に応じた信号を出力す
る第1の受光手段と、前記光スイッチから出射される測
定光を波長分散値が既知の分散素子を介して受光し、受
光強度に応じた信号を出力する第2の受光手段と、前記
光スイッチに出射先を切り替える信号を出力して、前記
第1の受光手段から出力される信号と、前記第2の受光
手段から出力される信号と、前記分散素子の既知の波長
分散値とに基づいて、前記光伝送路の波長分散値を演算
する演算手段と、を備えることを特徴としている。
【0033】この請求項2記載の発明の波長分散測定装
置によれば、光スイッチは、光伝送路を伝播した測定光
を入射して、出射先を切り替え、第1の受光手段は、前
記光スイッチから出射される測定光を直接受光して、受
光強度に応じた信号を出力し、第2の受光手段は、前記
光スイッチから出射される測定光を波長分散値が既知の
分散素子を介して受光して、受光強度に応じた信号を出
力し、演算手段は、前記光スイッチに出射先を切り替え
る信号を出力して、前記第1の受光手段から出力される
信号と、前記第2の受光手段から出力される信号と、前
記分散素子の既知の波長分散値とに基づいて、前記光伝
送路の波長分散値を演算する。
【0034】したがって、請求項1及び請求項2記載の
発明によって、単一波長の従来の測定光を用いて、総波
長分散値の絶対値及び符号を受光側で容易に測定するこ
とができる。また、光伝送路に入射される測定光は、従
来の単一波長の測定光と同一であるため、測定光を光伝
送路に入射する入射側に新たな機器を構成したり、入射
する測定光を制御するといった必要がない。このため、
構成が単純であり、かつ安価な波長分散測定装置を提供
することができる。
【0035】また、請求項3記載の発明は、請求項2記
載の波長分散測定装置において、分散素子の波長分散値
が異なる前記第2の受光手段を複数備え、前記演算手段
は、前記第1の受光手段を選択させる信号と、前記光伝
送路に応じて択一的に前記第2の受光手段を選択させる
信号を前記光スイッチに出力し、前記第1の受光手段か
ら出力される信号と、前記択一選択した第2の受光手段
から出力される信号と、前記択一選択した第2の受光手
段における分散素子の既知の波長分散値とに基づいて、
前記光伝送路の波長分散値を演算することを特徴として
いる。
【0036】この請求項3記載の発明によれば、請求項
2記載の発明の効果に加えて、光スイッチによって、受
光した光の光路を切り替えることができるため、光伝送
路の波長分散値に応じた受光光路を選択することによ
り、光伝送路の適用範囲を広げたり、光伝送路の波長分
散値に応じた細かな光路選択を行うことが可能となるた
め、より実用的な波長分散測定装置を提供することがで
きる。
【0037】また、請求項4記載の発明は、請求項1〜
3のいずれか記載の波長分散測定装置において、測定光
を前記光伝送路に入射する可変波長光源を更に備えるこ
とを特徴としている。
【0038】この請求項4記載の発明によれば、可変波
長光源が測定光の波長を任意に設定できるため、例えば
光伝送路に光帯域フィルタが含まれる時のような、伝送
できる波長に制限がある場合であっても、波長分散測定
が可能となる。
【0039】請求項5記載の発明は、請求項1〜4のい
ずれか記載の波長分散測定装置において、前記光伝送路
を伝播した測定光を増幅する光増幅手段を更に備えるこ
とを特徴としている。
【0040】この請求項5記載の発明によれば、光増幅
手段が測定光を増幅することができるため、測定光に対
するノイズの影響を低減することが可能となる。
【0041】請求項6記載の発明は、請求項1〜5のい
ずれか記載の波長分散測定装置において、前記測定光
は、位相変調された単一波長CW光であることを特徴と
している。
【0042】この請求項6記載の発明によれば、従来利
用されている測定光である、位相変調された単一波長C
W光を用いて、総波長分散値の絶対値及び符号を受光側
で容易に測定することができる。
【0043】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して本発明の実施
の形態を詳細に説明する。 (第1の実施の形態)図1〜図2は、本発明を適用した
第1の実施の形態における波長分散測定装置1を示す図
である。
【0044】まず構成を説明する。図1は、本実施の形
態における波長分散測定装置1の構成を示すブロック図
である。本実施の形態の波長分散測定装置1では、上記
従来の波長分散測定装置100の構成と同一の部分には
同一符号を付している。
【0045】図1において、波長分散測定装置1(請求
項1記載の波長分散測定装置に対応する。)は、光源2
と、信号発生器3と、位相変調器4と、DUT5と、受
光器6(請求項1記載の第1の受光手段に対応する。)
と、信号処理演算部7(請求項1記載の演算手段に対応
する。)と、分散素子9と、受光器10(請求項1記載
の第2の受光手段に対応する。)とから構成されてい
る。
【0046】まずDUT5へ測定光を入射する入射側の
構成は、上記従来の波長分散測定装置100と同様に、
光源2と、信号発生器3と、位相変調器4とにより構成
されており、波長 1.5μmのDFBレーザ等により構成
される光源2から出射される単一光周波数のCW光は、
位相変調器4に入射される。位相変調器4は、例えば光
周波数コム発生器のような変調指数の高い変調器から構
成されており、信号発生器3から入力する変調信号によ
り入射CW光を位相変調し、測定光としてDUT5へ出
力する。DUT5は、例えば、長さ約50kmの1.3μ
m零分散単一モード光ファイバ等により構成されてい
る。
【0047】そして、DUT5から出力される測定光の
受光側では、DUT5を伝播した測定光が光分岐結合器
(不図示)等によって分岐され、直接受光器6と、分散
素子9を介した受光器10へ入射される。分散素子9
は、測定波長にも依るが1.3μm零分散光ファイバや各
種光ファイバ、あるいはファイバーグレーティングのよ
うな特定波長帯で大きな分散値を有する素子によって構
成されており、この素子の波長分散値の大きさと符号は
既知である。また、受光器6及び受光器10に入射され
た光は、光強度に応じた電気信号に変換されて信号処理
演算部7に入力される。そして、信号処理演算部7で
は、受光器6及び受光器10から入力される電気信号の
信号処理を行って、波長分散の絶対値と符号を演算す
る。
【0048】以下、本実施例における信号処理演算部7
等によって波長分散値の絶対値及び符号が測定・演算さ
れる動作原理について説明する。
【0049】まず、DUT5から出力される測定光を直
接受光した受光器6の出力信号から求められるのは、上
記従来例で説明したように、波長分散値の絶対値|D|
である。続いて、分散素子9を介した受光器10の出力
信号から測定できるのは、DUT5の波長分散値Dと分
散素子9の波長分散値Daの和の絶対値|D+Da|であ
る。ただし、分散素子9の波長分散値Daは、上記の通
り、値の大きさと符号が既知である。
【0050】ここで、測定された絶対値を以下のように
おく。 D1=|D| ・・・(6) D2=|D+Da| ・・・(7) 両辺2乗すると以下の式となる。 D1 2=D2 ・・・(8) D2 2=(D+Da)2=D2+2DDa+Da2 ・・・(9)
【0051】また、(8)、(9)式より、 D=(D2 2−D1 2−Da2)/(2Da) ・・・(10) となり、波長分散値Dを符号つきで求めることができ
る。
【0052】また、測定する振幅δi/i0は、(5)
式あるいは図5に示したように、波長分散値によって正
弦波として変化するため、波長分散値Daの値には条件
が必要である。以下、図2を用いて具体的に説明する。
【0053】図2は縦軸を振幅、波長分散値Dを角度と
して測定光を複素平面に表した図である。この図2にお
いて、今、測定光の波長分散値Dの符号がプラス、振幅
がδであるとする。まず、波長分散値Daがプラスの時
を考える。この時、振幅はδより大きい必要があるた
め、図から明らかなように、 0<Da<π−2D ・・・(11) が条件となる。
【0054】また、波長分散値Daがマイナスの場合に
は、振幅が−δ以下にならない、 −2D<Da<0 ・・・(12) が条件となる。勿論、(11)式、(12)式共に、角
度表現であるため、2πを加える等の条件設定が可能で
ある。
【0055】以上のように、本発明を適用した第1の実
施の形態における波長分散測定装置1によれば、上記
(10)〜(12)式に基づいて、演算・測定を行うこ
とにより、波長分散値Dを符号つきで求めることができ
るため、単一波長の従来の測定光を用いて、総波長分散
値の絶対値及び符号を受光側で容易に測定することがで
きる。また、測定光の入射側は従来の波長分散測定装置
100と同一構成であるため、入射側に新たな機器を構
成したり、入射する測定光を制御するといった必要がな
くなり、構成が単純であり、かつ安価な波長分散測定装
置を提供することができる。
【0056】なお、本発明は、上記実施の形態の内容に
限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範
囲で適宜変更可能であり、例えば、光源2を可変波長光
源(請求項4記載の可変波長光源に対応する。)として
構成することとしてもよい。その場合には、可変波長光
源により、測定光の波長は任意に設定できるので、DU
T5に光帯域フィルタが含まれる時のような伝送できる
波長に制限がある場合であっても、波長分散測定が可能
となる。
【0057】また、DUT5と受光器6の間に少なくと
も1つの光アンプ(請求項5記載の光増幅手段に対応す
る。)を備えるように波長分散測定装置を構成すること
としてもよい。その場合には、微小信号時に光アンプを
用いることで、ノイズの影響を低減することができる。
【0058】(第2の実施の形態)次に、本発明を適用
した第2の実施の形態における波長分散測定装置(請求
項2記載の波長分散測定装置に対応する。)について、
図3を参照して説明する。図3は、本第2の実施の形態
における波長分散測定装置20の構成を示すブロック図
である。
【0059】波長分散測定装置20は、光源2、信号発
生器3、位相変調器4、DUT5、光スイッチ11(請
求項2記載の光スイッチに対応する。)、分散素子1
2、分散素子13、受光器6、信号処理演算部7(請求
項2及び請求項3記載の演算手段に対応する。)によっ
て構成されており、測定光をDUT5へ入射する入射側
は、上記従来の波長分散測定装置100における入射
側、及び第1の実施の形態の波長分散装置1における入
射側と同様の構成であるため、同一の部分には同一符号
を付し、重複する説明を省略する。
【0060】図3において、波長分散測定装置20は、
第1の実施の形態の波長分散測定装置1と同様に、位相
変調された測定光がDUT5に入射される。そして、D
UT5を伝播した測定光は、光スイッチ11に入射され
る。そして、光スイッチ11は、受光器6へ直接出射す
る光路を選択して、直接受光器6へ入射光を出射する
(請求項2記載の第1の受光手段に対応する。)ととも
に、分散素子11を介して受光器6へ出射する光路と、
分散素子12を介して受光器6へ出射する光路との何れ
か一方(この2つの光路が請求項2記載の第2の受光手
段及び請求項3記載の複数の第2の受光手段に対応す
る。)を、信号処理演算部7から入力される指示信号に
応じて、適宜切り替えて出射する。分散素子11と分散
素子12は、波長分散値が異なる素子であり、これら2
つの分散素子それぞれに光路を設けた理由は、分散素子
の波長分散値には(11)式、(12)式に示したよう
な制約があるため、DUT5に応じた適当な分散素子を
選べるようにするためである。
【0061】受光器6は、入射された光を光強度に応じ
た電気信号に変換して信号処理演算部7に出力する。信
号処理演算部7は、この電気信号を入力し、光スイッチ
11によって切り替えられた各光路に対応した波長分散
値の絶対値を求める。また、信号処理演算部7は、光ス
イッチ11から直接受光器6に入射した時の測定値以外
に、最低もう1経路の測定値が入力されるため、これら
の測定値を用いて、(6)〜(10)式のように波長分
散値の符号を求める。
【0062】以上のように、本発明を適用した第2の実
施の形態における波長分散測定装置20によれば、DU
T5の波長分散値に応じた受光光路を選択することがで
きるため、DUT5の波長分散値によって装置構成を変
える必要がなく、容易に単一波長の従来の測定光を用い
た総波長分散値の絶対値と符号を求めることができるた
め、実用的な波長分散測定装置を提供することができ
る。
【0063】なお、本発明は、上記説明内容に限定され
るものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜
変更可能であり、例えば、波長分散値の異なる分散素子
を3以上備えて、3以上の光路の中から光路を選択する
ように構成することとしてもよい。その場合には、DU
T5の適用範囲をさらに広げたり、DUT5の波長分散
値に応じた細かな光路選択を行うことが可能となるた
め、より実用的な波長分散測定装置を提供することがで
きる。また、光路を1とすることにより第1の実施の形
態の波長分散測定装置と同様の構成とすることも可能で
ある。
【0064】また、上記第1の実施の形態において説明
した通り、光源2を可変波長光源とした構成を本第2の
実施の形態の波長分散測定装置に適用することとしても
よい。同様に、その場合には、可変波長光源により、測
定光の波長は任意に設定できるため、DUT5に光帯域
フィルタが含まれる時のような伝送できる波長に制限が
ある場合であっても、波長分散測定が可能となる。
【0065】また、DUT5と受光器6の間に光アンプ
を備えるように構成することとしてもよく、その場合に
は、微小信号時に光アンプを用いることで、ノイズの影
響を低減することが可能となる。
【0066】
【発明の効果】請求項1及び請求項2記載の発明によれ
ば、単一波長の従来の測定光を用いて、総波長分散値の
絶対値及び符号を受光側で容易に測定することができ
る。また、光伝送路に入射される測定光は、従来の単一
波長の測定光と同一であるため、測定光を光伝送路に入
射する入射側に新たな機器を構成したり、入射する測定
光を制御するといった必要がない。このため、構成が単
純であり、かつ安価な波長分散測定装置を提供すること
ができる。
【0067】請求項3記載の発明によれば、請求項2記
載の発明の効果に加えて、光スイッチによって、受光し
た光の光路を切り替えることができるため、光伝送路の
波長分散値に応じた受光光路を選択することにより、光
伝送路の適用範囲を広げたり、光伝送路の波長分散値に
応じた細かな光路選択を行うことが可能となるため、よ
り実用的な波長分散測定装置を提供することができる。
【0068】請求項4記載の発明によれば、請求項1〜
3記載の発明の効果に加えて、可変波長光源が測定光の
波長を任意に設定できるため、例えば光伝送路に光帯域
フィルタが含まれる時のような、伝送できる波長に制限
がある場合であっても、波長分散測定が可能となる。
【0069】請求項5記載の発明によれば、請求項1〜
4記載の発明の効果に加えて、光増幅手段が測定光を増
幅することができるため、測定光に対するノイズの影響
を低減することが可能となる。
【0070】請求項6記載の発明によれば、請求項1〜
5記載の発明の効果に加えて、従来利用されている測定
光である、位相変調された単一波長CW光を用いて、総
波長分散値の絶対値及び符号を受光側で容易に測定する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態における波長分散測定装置1
の構成を示すブロック図。
【図2】第1の実施の形態における測定光を、縦軸を振
幅、波長分散値Dを角度として複素平面に表した図。
【図3】第2の実施の形態における波長分散測定装置2
0の構成を示すブロック図。
【図4】従来の波長分散測定装置100の構成を示すブ
ロック図。
【図5】従来の波長分散測定装置100の受光部におい
て、フィルタを通過した測定光の受光強度を示す図。
【図6】従来の波長分散測定装置200の構成を示すブ
ロック図。
【符号の説明】
1、20 波長分散測定装置 2 光源 3 信号発生器 4 位相変調器 5 DUT 6、10 受光器 7 信号処理演算部 9、12、13 分散素子 11 光スイッチ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光伝送路を伝播した測定光を直接受光し、
    受光強度に応じた信号を出力する第1の受光手段と、 前記測定光を波長分散値が既知の分散素子を介して受光
    し、受光強度に応じた信号を出力する第2の受光手段
    と、 前記第1の受光手段から出力される信号と、前記第2の
    受光手段から出力される信号と、前記分散素子の既知の
    波長分散値とに基づいて、前記光伝送路の波長分散値を
    演算する演算手段と、 を備えることを特徴とする波長分散測定装置。
  2. 【請求項2】光伝送路を伝播した測定光を入射し、出射
    先を切り替える光スイッチと、 前記光スイッチから出射される測定光を直接受光し、受
    光強度に応じた信号を出力する第1の受光手段と、 前記光スイッチから出射される測定光を波長分散値が既
    知の分散素子を介して受光し、受光強度に応じた信号を
    出力する第2の受光手段と、 前記光スイッチに出射先を切り替える信号を出力して、
    前記第1の受光手段から出力される信号と、前記第2の
    受光手段から出力される信号と、前記分散素子の既知の
    波長分散値とに基づいて、前記光伝送路の波長分散値を
    演算する演算手段と、 を備えることを特徴とする波長分散測定装置。
  3. 【請求項3】分散素子の波長分散値が異なる前記第2の
    受光手段を複数備え、 前記演算手段は、前記第1の受光手段を選択させる信号
    と、前記光伝送路に応じて択一的に前記第2の受光手段
    を選択させる信号を前記光スイッチに出力し、前記第1
    の受光手段から出力される信号と、前記択一選択した第
    2の受光手段から出力される信号と、前記択一選択した
    第2の受光手段における分散素子の既知の波長分散値と
    に基づいて、前記光伝送路の波長分散値を演算すること
    を特徴とする請求項2記載の波長分散測定装置。
  4. 【請求項4】測定光を前記光伝送路に入射する可変波長
    光源を更に備えることを特徴とする請求項1〜3のいず
    れか記載の波長分散測定装置。
  5. 【請求項5】前記光伝送路を伝播した測定光を増幅する
    光増幅手段を更に備えることを特徴とする請求項1〜4
    のいずれか記載の波長分散測定装置。
  6. 【請求項6】前記測定光は、位相変調された単一波長C
    W光であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか記
    載の波長分散測定装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6614511B1 (en) 1999-10-29 2003-09-02 Ando Electric Co., Ltd. Light wavelength dispersion measuring apparatus and light wavelength dispersion measuring method

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US6614511B1 (en) 1999-10-29 2003-09-02 Ando Electric Co., Ltd. Light wavelength dispersion measuring apparatus and light wavelength dispersion measuring method

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