JP2000277154A - 非水電解液二次電池 - Google Patents

非水電解液二次電池

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俊之 能間
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 巻き取り電極体と集電体の間の溶接が容易で
あって充分な溶接強度が得られ、然も、従来よりも高い
出力が得られる非水電解液二次電池を提供する。 【解決手段】 本発明に係る非水電解液二次電池におい
て、巻き取り電極体2は、その軸方向の両端部の内、一
方の端部では、セパレータの端縁よりも外方へ正極21の
端縁が突出すると共に、他方の端部では、セパレータの
端縁よりも外方へ負極の端縁が突出し、巻き取り電極体
2の各端部に突出した電極端縁は、集電体3を介して電
極端子部に連結されている。集電体3は、巻き取り電極
体2の電極端縁に向かって突出する突起部31を具えて、
該突起部31が電極端縁に溶接され、各電極の芯体の厚さ
tに対する集電体3の突起部31の厚さLの比(L/t)
は、10以上、30以下の範囲に設定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リチウムイオン電
池等の非水電解液二次電池に関し、特に、高出力化に有
効な集電構造を具えた非水電解液二次電池に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来より、電力貯蔵用や電気自動車用の
電源として、急激な出力変動に対応可能な非水電解液二
次電池が開発されており、その中でも、高い出力密度を
得ることが出来るリチウムイオン電池が注目されてい
る。
【0003】リチウムイオン電池などの非水電解液二次
電池においては、密閉容器内に巻き取り電極体が収容さ
れ、巻き取り電極体は、それぞれ帯状の正極と負極の間
にセパレータを介在させて、これらを渦巻き状に巻き取
って構成され、セパレータには、有機電解液が含浸され
ている。又、巻き取り電極体の正極側及び負極側の端部
は、それぞれ集電体を介して、密閉容器に取り付けられ
た正負一対の電極端子部に連結されて、巻き取り電極体
が発生する電力を両電極端子部から外部へ取り出すこと
が出来るようになっている。
【0004】ところで、リチウムイオン電池において、
セパレータに含浸されている有機電解液は、アルカリ蓄
電池や鉛蓄電池に用いられている水溶液系の電解液に比
べてイオン電導性が低いため、大電流での充放電を可能
とするには、電極(正極及び負極)を薄く形成して、電極
面積を増大させ、エネルギー密度を高めることが必要で
ある。そこで、電極の芯体として、薄い導電性の金属
箔、具体的には電池内部で安定なアルミニウム箔や銅箔
が採用されている。
【0005】しかしながら、芯体の材料となるアルミニ
ウムや銅は強度が低い上に、熱伝導性が高く、巻き取り
電極体に集電体を溶接する際、電極の芯体が主に溶融す
るため、溶接が困難である。この結果、溶接不良が生じ
て、充分な集電性が得られない問題があった。そこで、
従来より種々の集電構造が提案されている。
【0006】例えば、特許第2735863号公報に開
示されている非水電解液二次電池は、金属円筒を中心と
して巻き取り電極体を形成し、該金属円筒を集電体とし
て利用している。特開平8−115744号公報には、
正極及び負極の活物質非塗布部をそれぞれ延長し、該延
長部にリード線を接続して、集電体を構成したリチウム
二次電池が開示されている。又、特開昭50−1127
41号公報、特開昭57−46468号公報、特開平9
−298055号公報及び特開平11−31497号公
報には、アルカリ蓄電池において巻き取り電極体に集電
体を接続する構造が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特許第273
5863号公報や特開平8−115744号公報に開示
されている集電構造においては、何れも充分な集電性能
が得られず、これによって出力が低くなる問題がある。
【0008】又、特開昭50−112741号公報、特
開昭57−46468号公報、特開平9−298055
号公報及び特開平11−31497号公報に開示されて
いる集電構造は、アルカリ蓄電池を対象としたものであ
って、電極に比較的厚さの大きな芯体が用いられている
ので、この構造をそのまま非水電解液二次電池に採用し
た場合、電極の芯体と集電体の間の溶接が困難となる。
即ち、非水電解液二次電池においては、電極の芯体が薄
いアルミニウム箔や銅箔から形成されており、これらの
材質は熱伝導率が高いため、溶接熱が周囲に放散し易い
ので、大きな出力で溶接を行なう必要がある。しかし、
これによって芯体が大きく溶融することとなり、溶接強
度に問題が生じる。
【0009】本発明の目的は、巻き取り電極体と集電体
の間の溶接が容易であって充分な溶接強度が得られ、然
も、従来よりも高い出力が得られる非水電解液二次電池
を提供することである。
【0010】
【課題を解決する為の手段】本発明に係る非水電解液二
次電池において、巻き取り電極体(2)は、それぞれ帯状
の正極(21)と負極(23)の間にセパレータ(22)を介在させ
て、これらを渦巻き状に巻き取って構成され、正極(21)
及び負極(23)はそれぞれ、帯状芯体の表面に電極材料を
塗布して構成されている。巻き取り電極体(2)の軸方向
の両端部の内、一方の端部では、セパレータ(22)の端縁
よりも外方へ正極(21)の端縁が突出すると共に、他方の
端部では、セパレータ(22)の端縁よりも外方へ負極(23)
の端縁が突出し、巻き取り電極体(2)の各端部に突出し
た電極端縁は、集電体(3)を介して前記電極端子部に連
結されている。集電体(3)は、巻き取り電極体(2)の電
極端縁に向かって突出する突起部(31)を具えて、該突起
部(31)が電極端縁に溶接され、各電極の芯体の厚さtに
対する集電体(3)の突起部(31)の厚さLの比(L/t)
は、10以上、30以下の範囲に設定されている。
【0011】本発明に係る非水電解液二次電池において
は、電極の芯体が、アルミニウム、銅、若しくはこれら
の合金からなる金属箔によって形成されており、アルカ
リ蓄電池に採用されている鉄やニッケル製の芯体に比べ
て、薄く且つ熱伝導率が高いので、集電体(3)の溶接が
問題となるが、本発明においては、各電極の芯体の厚さ
tに対する集電体(3)の突起部(31)の厚さLの比(L/
t)が適正な範囲、即ち、アルカリ蓄電池の場合よりも
大きい10〜30の範囲に設定されているので、溶接時
の熱が逃げ難く、然も芯体が著しく溶融することがな
く、溶接が容易である。これによって高い溶接強度が得
られると共に、良好な溶接状態が得られて、溶接部の抵
抗値も低くなるので、電池出力が従来よりも高くなる。
【0012】具体的には、集電体(3)の突起部(31)は、
巻き取り電極体(2)の端面とは略直交する平板状を呈し
ている。該具体的構成においては、巻き取り電極体(2)
の突起部(31)が、巻き取り電極体(2)の端部に突出して
いる電極の芯体に溶接固定される。
【0013】又、具体的構成において、集電体(3)は、
巻き取り電極体(2)の端面に沿って拡がる平板部(33)を
具え、該平板部(33)の一方の表面に前記突起部(31)が突
設されると共に、他方の表面に帯状のタブ部(32)が突設
され、該タブ部(32)の先端が電極端子部に接続されてい
る。該具体的構成においては、巻き取り電極体(2)から
の電流が、集電体(3)の突起部(31)から平板部(33)を経
てタブ部(32)へ流れ、タブ部(32)から電極端子部へ供給
される。ここで、平板部(33)を厚く形成することによっ
て、集電体(3)の電気抵抗を下げて、高い電池出力を得
ることが出来る。
【0014】又、正極側の集電体(3)が、アルミニウム
を含む金属、特にアルミニウムを主体とする金属からな
り、負極側の集電体(3)が、銅を含む金属、特に銅を主
体とする金属からなる場合、集電体(3)は低抵抗とな
り、適している。
【0015】
【発明の効果】本発明に係る非水電解液二次電池によれ
ば、巻き取り電極体と集電体の間の溶接が容易であって
充分な溶接強度が得られ、然も、従来よりも高い出力が
得られる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明をリチウムイオン電
池に実施した形態につき、図面に沿って具体的に説明す
る。本発明に係るリチウムイオン電池は、図1に示す如
く負極缶(1)の内部に巻き取り電極体(2)を収容して、
負極缶(1)の開口部に封口板(11)を固定したものであっ
て、負極缶(1)と封口板(11)の間には絶縁部材(12)が介
在している。又、封口板(11)には、安全弁(14)を内蔵し
た正極端子(13)が取り付けられている。これによって、
巻き取り電極体(2)が発生する電力を正極端子(13)と負
極缶(1)から外部へ取り出すことが出来る。
【0017】巻き取り電極体(2)は、図3に示す様に、
それぞれ帯状の正極(21)、セパレータ(22)(22)、及び負
極(23)からなり、正極(21)及び負極(23)はそれぞれセパ
レータ(22)上に幅方向へずらして重ね合わされて、渦巻
き状に巻き取られている。正極(21)は、アルミニウム箔
からなる芯体の表面に正極活物質(24)を塗布して構成さ
れ、電極長手方向に伸びる一方の端縁に沿って、正極活
物質の塗布されていない非塗布部(25)が形成されてい
る。負極(23)は、銅箔からなる芯体の表面に負極活物質
(26)を塗布して構成され、電極長手方向に伸びる他方の
端縁に沿って、負極活物質の塗布されていない非塗布部
(27)が形成されている。これによって、巻き取り電極体
(2)の軸方向の両端部の内、一方の端部では、セパレー
タ(22)の端縁よりも外方へ正極(21)の端縁が突出すると
共に、他方の端部では、セパレータ(22)の端縁よりも外
方へ負極(23)の端縁が突出している。例えば、各電極の
活物質塗布部(24)(26)の幅Aは31mm、非塗布部(25)
(27)の幅Bは2mm、セパレータ(22)からの突出距離S
は1mmに形成される。
【0018】図1に示す如く、巻き取り電極体(2)の両
端部にはそれぞれ集電体(3)が設置されている。集電体
(3)は、図2に示す如く、巻き取り電極体(2)の端面に
沿って拡がる平板部(33)と、平板部(33)の一方の表面に
突設された突起部(31)と、平板部(33)の他方の表面に突
設されたタブ部(32)とを具え、突起部(31)は、集電体
(3)の端面に対して垂直の平板状に形成され、その先端
が、巻き取り電極体(2)の電極端縁に抵抗溶接によって
接合されている。又、図1に示す様に、巻き取り電極体
(2)の正極(21)の端縁に接合された集電体(3)のタブ部
(32)の先端部が封口板(11)の内面に抵抗溶接によって接
合され、巻き取り電極体(2)の負極(23)の端縁に接合さ
れた集電体(3)のタブ部(32)の先端部が負極缶(1)の底
面に抵抗溶接によって接合されている。尚、正極(21)に
接合された集電体(3)はアルミニウム製であり、負極(2
3)に接合された集電体(3)は銅製である。
【0019】例えば巻き取り電極体(2)の正極(21)の端
縁に集電体(3)の突起部(31)を抵抗溶接によって接合す
る際、図2中に拡大して示す様に、溶接時の熱によって
正極(21)の芯体の端部が僅かに溶融し、該芯体に対して
突起部(31)の先端が僅かに食い込んだ状態で、正極(21)
の芯体と集電体(3)の突起部(31)とが互いに溶接固定さ
れることになる。
【0020】集電体(3)は、図4に示す如く、突起部(3
1)及び平板部(33)が形成された2枚のアングル状部材
(4)(4)と、平板部(33)が形成された2枚の半円状部材
(41)(41)と、タブ部(32)が形成された1枚の帯板状部材
(42)とから構成され、これらの部材を板金加工によって
作製した後、互い溶接固定したものである。尚、集電体
(3)の突起部(31)は、後述の如く電極芯体の厚さとの関
係で、一定の厚さ範囲に形成する必要があるが、平板部
(33)は電気抵抗が出来るだけ低いことが望ましい。この
点で、図4の構造においては、平板部(33)がアングル状
部材(4)と半円状部材(41)からなる2枚構造を有して、
厚さが大きく形成されているので、電気抵抗が低く、電
池出力の増大に有効である。
【0021】集電体(3)としては、他の構成も採用可能
であって、例えば図5に示す様に、突起部(31)が形成さ
れたチャンネル状部材(43)と、平板部(33)が形成された
円板状部材(44)と、タブ部(32)が形成された帯板状部材
(42)とを、それぞれ板金加工によって作製した後、互い
に溶接固定して、集電体(3)を構成することが出来る。
図6に示す様に、突起部(31)(31)が形成されたチャンネ
ル状部材(43)と、平板部(33)及びタブ部(32)が形成され
た円板状部材(45)とを、それぞれ板金加工によって作製
した後、互いに溶接固定して、集電体(3)を構成するこ
とが出来る。又、図7に示す様に、板金加工によって、
円板状部材(46)に突起部(31)、タブ部(32)及び平板部(3
3)が形成された、一体の集電体(3)を構成することも可
能である。
【0022】図8に示す様に、突起部(31)(31)が形成さ
れた2つのチャンネル状部材(43)(43)と、タブ部(32)が
形成された帯板状部材(42)とを、それぞれ板金加工によ
って作製した後、これらを互いに溶接固定して、集電体
(3)を構成することが出来る。該集電体(3)において
は、2つのチャンネル状部材(43)(43)が平板部(33)を形
成することになる。又、図9に示す如く、突起部(31)(3
1)が形成されたチャンネル状部材(43)と、タブ部(32)が
形成された帯板状部材(42)とを、それぞれ板金加工によ
って作製した後、これらを互いに溶接固定して、集電体
(3)を構成することも可能である。
【0023】更に、図10及び図11に示す様に、突起
部(31)(31)が形成された第1のチャンネル状部材(43)
と、突起部(31)が形成された第2のチャンネル状部材(4
7)と、平板部(33)が形成された十字状部材(48)と、タブ
部(32)が形成された帯板状部材(42)とを、それぞれ板金
加工によって作製した後、これらを互いに溶接固定し
て、集電体(3)を構成することも可能である。
【0024】上記本発明に係る非水電解液二次電池の効
果を実証するべく、図1に示す本発明電池Aと、特許第
2735863号公報に開示された比較電池X1と、特
開平8−115744号公報に開示された比較電池X2
とを作製して、性能比較実験を行なった。
【0025】先ず、各電池に共通の製造工程について説
明する。 [正極の作成]正極活物質としての平均粒径5μmのL
iCoO粉末と導電剤としての人造黒鉛とを重量比
9:1で混合して、正極合剤を調製した。この正極合剤
と、ポリフッ化ビニリデンをN−メチル−2−ピロリド
ン(NMP)に5重量%だけ溶解させた結着剤溶液とを、
固形分重量比95:5で混練してスラリーを調製し、こ
のスラリーを、正極芯体となる厚さ20μmのアルミニ
ウム箔の両面にドクターブレード法により塗布した。
尚、活物質塗布部の幅は31mm、活物質非塗布部の幅
を2mmとした。この様にして作製された電極に、15
0℃で2時間の真空乾燥を施し、更に圧延加工を施し
て、厚さ300μmの正極を得た。
【0026】[負極の作製]炭素塊(d002=3.35
6Å;Lc>1000)に空気流を噴射して粉砕し、黒
鉛粉末を作製した。又、結着剤であるポリフッ化ビニリ
デンをNMPに溶解させてNMP溶液を調製した。そし
て、これらを黒鉛粉末とポリフッ化ビニリデンの重量比
が85:15となるように混練してスラリーを調製し、
このスラリーを負極芯体となる厚さ20μmの銅箔の両
面にドクターブレード法により塗布した。尚、活物質塗
布部の幅は31mm、活物質非塗布部の幅を2mmとし
た。この様にして作製された電極に、150℃で2時間
の真空乾燥を施し、更に圧延加工を施して、厚さ300
μmの負極を得た。
【0027】[電解液の調製]エチレンカーボネートと
ジエチルカーボネートを体積比1:1で混合した溶媒
に、LiPFを1Mの割合で溶かして、電解液を調製
をした。
【0028】[電池の組立]負極と正極の間に、セパレ
ータとなるイオン透過性のポリプロピレン製の微多孔膜
を挟んで、これらを渦巻き状に巻回し、直径13mm、
高さ35mmの巻き取り電極体を作製した。
【0029】本発明電池Aにおいては、図1に示す如く
巻き取り電極体(2)の両端部にそれぞれ集電体(3)を、
銅電極を用いた抵抗溶接によって接合した。尚、集電体
(3)の突起部(31)、タブ部(32)及び平板部(33)の厚さは
それぞれ0.30mm、0.10mm、0.10mmであ
る。又、負極側の集電体(3)は銅製、正極側の集電体
(3)はアルミニウム製である。但し、負極側の集電体
(3)の材質としては、ニッケルやステンレス鋼を、正極
側の集電体(3)の材質としては、ステンレス鋼やチタン
を採用することも可能である。
【0030】そして、集電体(3)の接合された巻き取り
電極体(2)を負極缶(1)の内部に装填して、負極側の集
電体(3)を負極缶(1)の底部に溶接すると共に、正極側
の集電体(3)を封口板(11)に溶接し、負極缶(1)の内部
に電解液を注入した後、負極缶(1)の開口部に封口板(1
1)をかしめて、単3型リチウムイオン電池(本発明電池
A)を完成した。
【0031】一方、比較電池X1の作製においては、外
径3mm、厚さ0.2mm、長さ37mmのステンレス
鋼製の金属円筒を中心として巻き取り電極体を作製し、
金属円筒を集電体として用いる以外は本発明Aと同様に
して、比較電池X1を得た。又、比較電池X2の作製に
おいては、正極の未塗布部に0.55μmのアルミニウ
ム製のリード線を溶接し、負極の未塗布部には0.55
μmのニッケル製のリード線を溶接して、集電体を構成
する以外は本発明Aと同様にして、比較電池X2を得
た。
【0032】性能比較実験において、先ず、本発明電池
Aと比較電池X1、X2の出力を測定したところ、下記
表1の結果が得られた。尚、測定条件は次の通りであ
る。 充電:4.1V定電圧×1時間 休止:1時間 放電1:50mA×6時間 放電2:3A×2秒
【0033】
【表1】
【0034】表1から明らかな様に、本発明電池Aで
は、放電2の2秒経過時点の電圧が2.7Vを越える高
い値となっており、高出力が得られている。これに対し
て、比較電池X1及びX2では、電圧が2.7Vを下回
っており、充分な出力が得られていない。これは、比較
電池X1では、金属円筒に対する電極の巻き初め部分で
の集電性は改善されるものの、他の電極領域での集電性
が不十分であるためであり、又、比較電池X2では、電
極と集電体の間の溶接状態が悪いためであると考えられ
る。
【0035】次に、本発明に係る非水電解液二次電池に
おいて、正極(21)及び負極(23)の芯体の厚さtに対する
集電体(3)の突起部(31)の厚さLの比(L/t)を最適化
するべく、この比が異なる以外は本発明電池Aと同様に
して、複数の電池B1〜B9を作製し、上記同様にし
て、電池出力を測定したところ、表2の結果が得られ
た。
【0036】
【表2】
【0037】表2から明らかな様に、比(L/t)が10
〜30の範囲で、出力電圧が3.5Vを上回っており、
高い出力が得られている。ここで、比(L/t)が10未
満で電圧が低くなっているのは、集電体(3)の突起部(3
1)の厚さLに対して巻き取り電極体(2)の電極芯体の厚
さtが過度に大きくなって、溶接時の熱放散が大きくな
るため、溶接不良が発生するためである。又、比(L/
t)が30を越えると電圧が低くなっているのは、集電体
(3)の突起部(31)に厚さLに対して巻き取り電極体(2)
の電極芯体の厚さtが過度に小さくなって、溶接時の熱
で芯体が主に溶融して、突起部が充分に溶融されず、溶
接不良が発生するためである。
【0038】更に、抵抗溶接に用いる電極として、タン
グステン電極及び炭素電極を用いて、本発明に係るリチ
ウム二次電池を作製し、上記同様に電池出力を測定した
ところ、タングステン電極や炭素電極を用いることによ
って、溶接時の電極への熱伝導が抑制されて、集電体と
芯体の間が確実に溶着されることになり、高い出力が得
られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る非水電解液二次電池の構造を表わ
す断面図である。
【図2】該二次電池に装備されている巻き取り電極体と
集電体の接合状態を示す斜視図である。
【図3】巻き取り電極体の一部を展開した斜視図であ
る。
【図4】集電体の分解斜視図である。
【図5】他の集電体の分解斜視図である。
【図6】他の集電体の分解斜視図である。
【図7】他の集電体の斜視図である。
【図8】他の集電体の斜視図である。
【図9】他の集電体の斜視図である。
【図10】更に他の集電体の斜視図である。
【図11】図10の集電体の分解斜視図である。
【符号の説明】
(1) 負極缶 (11) 封口板 (2) 巻き取り電極体 (21) 正極 (22) セパレータ (23) 負極 (24) 塗布部 (25) 非塗布部 (26) 塗布部 (27) 非塗布部 (3) 集電体 (31) 突起部 (32) タブ部 (33) 平板部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 米津 育郎 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 Fターム(参考) 5H017 AA03 AS01 AS08 AS10 BB11 CC20 DD01 EE05 EE06 HH03 5H022 AA09 AA18 CC08 CC12 CC16 CC19 EE04 EE05 5H029 AJ11 AJ14 AK03 AL07 AM03 AM05 AM07 BJ14 CJ05 DJ05 DJ07 EJ01 HJ04

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密閉容器内に収容された巻き取り電極体
    が発生する電力を一対の電極端子部から外部へ取り出す
    ことが出来る非水電解液二次電池において、巻き取り電
    極体(2)は、それぞれ帯状の正極(21)と負極(23)の間に
    セパレータ(22)を介在させて、これらを渦巻き状に巻き
    取って構成され、正極(21)及び負極(23)はそれぞれ、帯
    状芯体の表面に電極材料を塗布して構成され、巻き取り
    電極体(2)の軸方向の両端部の内、一方の端部では、セ
    パレータ(22)の端縁よりも外方へ正極(21)の端縁が突出
    すると共に、他方の端部では、セパレータ(22)の端縁よ
    りも外方へ負極(23)の端縁が突出し、巻き取り電極体
    (2)の各端部に突出した電極端縁は、集電体(3)を介し
    て前記電極端子部に連結され、集電体(3)は、巻き取り
    電極体(2)の電極端縁に向かって突出する突起部(31)を
    具えて、該突起部(31)が電極端縁に溶接され、各電極の
    芯体の厚さtに対する集電体(3)の突起部(31)の厚さL
    の比(L/t)は、10以上、30以下の範囲に設定され
    ていることを特徴とする非水電解液二次電池。
  2. 【請求項2】 集電体(3)の突起部(31)は、巻き取り電
    極体(2)の端面とは略直交する平板状を呈している請求
    項1に記載の非水電解液二次電池。
  3. 【請求項3】 集電体(3)は、巻き取り電極体(2)の端
    面に沿って拡がる平板部(33)を具え、該平板部(33)の一
    方の表面に前記突起部(31)が突設されると共に、他方の
    表面に帯状のタブ部(32)が突設され、該タブ部(32)の先
    端が電極端子部に接続されている請求項1又は請求項2
    に記載の非水電解液二次電池。
  4. 【請求項4】 電極の芯体は、アルミニウム、銅、若し
    くはこれらの合金からなる金属箔によって形成されてい
    る請求項1乃至請求項3の何れかに記載の非水電解液二
    次電池。
  5. 【請求項5】 正極側の集電体(3)は、アルミニウムを
    含む金属からなり、負極側の集電体(3)は、銅を含む金
    属からなる請求項1乃至請求項4の何れかに記載の非水
    電解液二次電池。
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