JP2000277432A - 選択成長方法 - Google Patents

選択成長方法

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JP2000277432A JP8083799A JP8083799A JP2000277432A JP 2000277432 A JP2000277432 A JP 2000277432A JP 8083799 A JP8083799 A JP 8083799A JP 8083799 A JP8083799 A JP 8083799A JP 2000277432 A JP2000277432 A JP 2000277432A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】シリコンもしくはシリコン−ゲルマニウム混晶
エピタキシャル成長の選択成長法に関し、ホットウオー
ル炉を用いて、デバイスに適用可能な膜厚まで選択成長
を可能とすること。 【解決手段】本発明では、反応チャンバー12内で、絶
縁膜44が成膜されたシリコン基板17上のシリコン露
出面45にシリコン結晶層を成長させる際に、成長温度
を600℃とし、反応チャンバー12内の水分圧力を2
×10-8Pa以下とした、低温・低水分圧条件にしてい
る。このような条件下でエピタキシャル成長させること
によりCl系ガスの添加なしでも約120nmの選択成長
が起こり、引き続きCl系ガスを添加することで約28
0nmの選択成長が起こる。その結果、反応チャンバー1
2がいわゆるホットウオールタイプであっても、膜厚約
400nmのシリコン結晶層をシリコン露出面45に選択
成長させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はシリコンもしくはシ
リコン−ゲルマニウム混晶エピタキシャル成長の選択成
長法に関する。
【0002】
【従来の技術】シリコンエピタキシャル層の選択成長と
は、シリコン基板の表面が露出している部分のみ成長さ
せ、酸化膜や窒化膜等の絶縁膜上には成長させない技術
であり、今後、さらに微細化が進むシリコンデバイスプ
ロセスにおいて、セルフアライン技術の1つとして重要
である。
【0003】従来、シリコンエピタキシャル層の選択成
長は、いわゆるコールドウオールタイプの枚葉装置で行
われていた。コールドウォールタイプの枚葉装置の断面
図を図3の符号101に示す。この枚葉装置101は、
真空チャンバ102と、真空チャンバ102に取り付け
られたターボ分子ポンプ1031、1032と、真空チャ
ンバ102内に設けられたサセプタ107と、サセプタ
107の下方に設けられたヒータ105とを有してい
る。サセプタ107は後述の基板を支持できるようにさ
れており、ヒータ105は、高周波加熱あるいは赤外線
ランプ加熱により、サセプタ107及び後述の基板を加
熱できるようにされている。
【0004】この枚葉装置101を用いて、表面の一部
に絶縁膜が形成されたシリコン基板104を用いて、露
出しているシリコン基板104の表面にのみ、シリコン
エピタキシャル層を選択成長させるには、まず、ターボ
分子ポンプ1031、1032で真空チャンバ102内を
真空排気し、真空状態を維持した状態で基板104を真
空チャンバ102内に入れサセプタ107で支持してお
く。
【0005】この状態でヒータ105を起動し、真空チ
ャンバ102に取り付けられたガス導入管106から、
シリコン原料ガス(例えばSiH4、Si26、SiH2
Cl 2、SiHCl3、SiCl4等)と、不純物ドーピン
グを行うためのドーピング原料ガス(例えばB26、P
3、AsH3等)と、微量のCl2ガス(又はHClガス)
とを真空チャンバー102内に導入する。
【0006】真空チャンバ102は予め不図示の冷却手
段で冷却されており、ヒータ105を起動しても、サセ
プタ107及び基板のみが加熱される。従って、成長圧
力が高い場合でもSiH4等のシリコン原料ガスは気相
反応せず、また、反応確率の高いSiHxに分解される
ことなく基板表面に到達する。
【0007】SiH4ガスはSiHxガスより反応確率
が低く、核成長が遅いため、酸化膜や窒化膜等の絶縁膜
上に発生した成長核は添加されたCl2ガスによってエ
ッチングされてしまうので成長は促進されず、露出した
シリコン基板表面にのみシリコン結晶を成長させること
ができる。
【0008】上述の構成の枚葉装置を用いて、Si26
をシリコンソースガスとした例として、酸化膜上での選
択成長では2μm程度、窒化膜上では100nmまでの
選択成長が報告されている。(辰巳 徹、半導体研究X
XXVIII UHV−CVDによるGexSi1-x選択成
長およびHSG−poly Siの形成p58)しか
し、図3に示すようなコールドウォールタイプの枚葉式
装置で前記シリコンエピタキシャル成長を行った場合に
は、処理基板の枚葉数が10枚/hr以下であるため、
スループットが悪くなる。また、反応チャンバーの所望
の清浄度を維持するために大量の高純度H2ガスを使わ
なければならないのでガスの消費量が多くなる。さら
に、高周波加熱あるいは赤外線ランプ加熱のために大電
流を消費するため、コストパフォーマンスが悪くなると
いう問題があった。
【0009】そこで、抵抗加熱炉を使用した、いわゆる
ホットウォールタイプのバッチ装置を用いた方法が注目
されている。この装置では、複数枚の基板を一括処理す
ることが可能なので、スループットの向上が期待でき
る。
【0010】しかしながら、ホットウオールタイプのバ
ッチ装置では、成長時の圧力が数十Pa以上と高いため
に、高温の反応チャンバーや隣接する高温の基板表面
で、SiH4ガスが反応性の高いSiHxガスに熱分解
して、酸化膜や窒化膜の絶縁膜上に到達し、絶縁膜上で
シリコン成長がなされてしまう。
【0011】また、数十Pa以上の成長圧力でCl2
スを添加すると、SiHxガスとCl2ガスが気相反応
してSiCl2のように蒸気圧の高いガスになり、基板
表面に到達されることなく排気されてしまうため、絶縁
膜上に形成されたシリコン核をエッチング・除去するた
めの実質的なCl2ガス量が少なくなり、十分なエッチ
ング・除去が進行しにくくなる。
【0012】従って、ホットウオールタイプのバッチ装
置では、選択成長をすることができないか、ごく薄い薄
膜しか成長できないという旨の報告が、上記辰巳らによ
りなされている。このため、低温、低圧の条件下で、選
択成長させることができる技術が要求されている。
【0013】また、塩素を添加しない場合でも、反応チ
ャンバー内の水分や酸素分圧を低下させるなどして、反
応チャンバー内の高清浄化を図ることにより、酸化膜や
窒化膜などの絶縁膜とシリコン基板の表面が露出してい
る部分との材質差による反応確率の違いで、数分から数
十分間は選択成長することが知られている。このよう
な、反応雰囲気を高清浄化することでの選択成長につい
ては、室田らによって報告されている(SDM88-3 p.9)。
しかし、そこで得られる選択成長の膜厚では薄すぎて、
シリコンデバイスに応用できないという問題がある。
【0014】以上まではシリコンエピタキシャル層の選
択成長について説明したが、近年シリコン系バイポーラ
トランジスタでは、SiGeエピタキシャル層をベース
層に用いてヘテロ接合を形成することによって高速化を
図る研究が盛んに行われており、SiGeエピタキシャ
ル成長においても選択成長技術が必要とされてきてい
る。
【0015】GeとSiには格子不整合が4%もあるた
め、成長時にミスフィット転位が発生したり、表面モホ
ロジーが悪化しやすいという問題がある。これらの問題
を抑制しながらSiGeエピタキシャル成長をするに
は、成長温度を低温にしなければならない。Si上のS
1-xGex成長においてのミスフィット転位の起こる臨
界膜厚の温度依存性については、白木靖寛、辰巳徹らに
よって報告されている(シリコン系ヘテロデバイス p
201 丸善)。
【0016】例えば、従来エピタキシャル成長が行われ
る1000℃以上の高温ではGe濃度10%の場合に、
成長層の臨界膜厚は140nm以下であった。デバイス
に応用できる膜厚は200nm以上必要であり、200
nm以上の成長膜厚を得るためには成長温度を650℃
以下に低くする必要がある。
【0017】このように低温でエピタキシャル成長を行
うためには、非常に清浄度の高い雰囲気で成膜しなけれ
ばならない。特に、成膜装置内部の水分や酸素の分圧を
十分に低減しなければ良好な結晶性を有するエピタキシ
ャル成長層を得ることはできない。
【0018】エピタキシャル成長の可否と、成長温度
と、雰囲気中の水分分圧との関係については、G.Ghidin
i and F.W.Smith によって報告されている(J.Electroch
em. Soc. vol.131,pp.2924(1984)。図4は、この文献に
おける上記の関係を示す図である。
【0019】これによると、エピタキシャル成長の可否
の境界直線Lで示されるように、設定した成膜の温度条
件(横軸)において直線L上の水分分圧以下の水分分圧
で成膜しなければ酸化され易く、表面のラフネスが悪く
なる。すなわち結晶欠陥の多い単結晶成長になることを
示し、シリコンエピタキシャル成長を低温で行う程、水
分分圧を低くしないと酸化が生じ易くなることを示して
いる。一例として、成長温度を600℃としてエピタキ
シャル成長を行う場合には、水分分圧は2×10-8Pa
以下にしなければならない。
【0020】上述した低温エピタキシャル成長におい
て、水分分圧を低減する対策の一つとしてUHV−CV
D(超高真空化学気相成長)技術がB.S.Meyersonによっ
て報告されている。(Appl.Phys.Lett.48.p797(1986)、
米国特許第5,298,452号、日本国特許第2,6
81,098号)。
【0021】このUHV−CVD装置は、横型のバッチ
式であり、シリコン基板を出し入れするためのロードロ
ック室と加熱手段が設けられた反応チャンバーとを有
し、それぞれに高真空排気する手段が設けられている。
【0022】このUHV−CVD装置によれば、反応チ
ャンバ内を超高真空雰囲気にして、真空チャンバ内の水
分分圧を低減することができるので、低温条件下でもエ
ピタキシャル成長が可能である。
【0023】しかし、この横型バッチ式UHV−CVD
装置は、その設置面積が大きくなってしまい、維持費の
高いクリーンルームスペースの有効活用ができないとい
う問題がある。
【0024】以上に鑑みて、縦型バッチ式で超高真空排
気の可能なダブルロードロック機構を備える縦型UHV
−CVD装置が提案されている(特願平11−1542
0号)。この縦型UHV−CVD装置もまた、シリコン
基板を出し入れするためのロードロック室と加熱手段が
設けられた反応チャンバーとを有し、それぞれに高真空
排気する手段が設けられ、反応チャンバ内を超高真空雰
囲気にすることで、低温条件下でもエピタキシャル成長
が可能である。
【0025】さらに、縦型UHV−CVD装置は1バッ
チ当たり100枚の一括処理を行うことから、スループ
ットが枚葉装置の1.5〜2倍に向上し、かつ縦型バッ
チ式のため、設置面積が小さくなるという利点があるた
め、期待されている。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来技術
の不都合を解決するために創作されたものであり、ホッ
トウォールタイプのバッチ装置でデバイスに応用可能な
エピタキシャル成長における選択成長膜を提供すること
にある。
【0027】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、シリコン単結晶面が全面又
は一部で露出したシリコン基板を、室内が加熱可能に構
成された反応室内に配置し、前記シリコン単結晶面に、
選択的に結晶成長をさせる選択成長方法であって、成長
温度を800℃以下とし、前記反応室内の圧力を1Pa
以下とする成長条件で、化学構造中にシリコン原子を有
するシリコン原料ガスと、化学構造中にハロゲン原子を
有するエッチングガスとを前記反応室内に導入して、前
記単結晶面に結晶層を成長させることを特徴とする。請
求項2記載の発明は、請求項1記載の選択成長方法であ
って、前記結晶層として、シリコン又はシリコン−ゲル
マニウム混晶エピタキシャル層を成長させることを特徴
とする。請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2
に記載の選択成長方法であって、前記反応室は、ホット
ウオール炉を加熱手段として、複数枚の基板を搭載でき
るように構成されたことを特徴とする。請求項4記載の
発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の選
択成長方法であって、まず前記シリコン原料ガスを前記
反応室に導入して前記単結晶面に予め、選択的にエピタ
キシャル結晶層を成長させておき、続いて前記エッチン
グガスを更に前記反応室に導入して、選択的にエピタキ
シャル成長を続けることを特徴とする。請求項5記載の
発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の選
択成長方法であって、前記エッチングガスとして、Cl
2ガス、HClガス、Br2ガス又はHBrガスのいずれ
か一つを用いることを特徴とする。
【0028】本発明では、表面に絶縁膜が形成され、シ
リコン単結晶面が一部で露出したシリコン基板のシリコ
ン単結晶面に、選択的に結晶成長をさせる際に、加熱可
能に構成された反応室を用いて、成長温度を800℃以
下の低温にし、反応室内の圧力を1Pa以下とする成長
条件で、化学構造中にシリコン原子を有するシリコン原
料ガスと、化学構造中にハロゲン原子を有するエッチン
グガスとを、反応室内に導入して、単結晶面に結晶層を
成長させている。
【0029】一例として、シリコン原料ガスとしてSi
4ガスを用い、エッチングガスとしてCl2ガスを用い
ると、成長温度を800℃以下の低温にし、成長圧力を
1Pa以下の分子流領域とした場合には、これらのガス
は気相反応をせず、またSiH4ガスは反応確率の高い
SiHxに分解されることなく基板表面に到達する。
【0030】SiH4ガスはSiHxガスより反応確率
が低く、核成長が遅いため、酸化膜や窒化膜等の絶縁膜
上に発生した成長核は添加されたCl2ガスによって十
分エッチングされてしまうので成長は促進されず、露出
したシリコン基板表面にのみシリコン結晶成長をさせる
ことができる。従って、反応室全体が加熱される、いわ
ゆるホットウオールタイプの真空熱処理装置を用いて
も、上記の成長条件で選択成長が可能になる。
【0031】なお、本発明においては、まずエッチング
ガスとシリコン原料ガスとを反応室内に導入する前に、
シリコン原料ガスのみを反応室内に導入して、単結晶面
に予め結晶層を成長させている。
【0032】シリコン原料ガスが塩素原子を含むガスを
含まない場合でも、反応室内の水分分圧や酸素分圧が十
分に低ければ、シリコン基板の表面が露出している部分
と絶縁膜との材質差による反応確率の違いにより、薄い
膜厚ではあるが選択成長をさせることができるためであ
る。
【0033】かかるシリコン原料ガスのみを反応室内に
導入して選択成長をした後に、塩素原子を含むガスを含
むエッチングガスを導入して、二段階の選択成長をする
ことにより、エピタキシャル層の成長開始時から成長終
了時まで、終始化学構造中に塩素原子を有するガスをシ
リコン原料ガスに添加しなくても、デバイスに応用可能
な膜厚まで選択成長させることができる。
【0034】これにより、成長開始時から成長終了時ま
で、エッチングガスをシリコン原料ガスに添加し続ける
場合に比較して、エッチングガスを添加する時間を短く
することができるので、単結晶面上に成長した結晶層が
エッチングされる時間も短くなり、終始エッチングガス
を導入していた場合に比して、成長速度を向上させるこ
とができる。
【0035】なお、本発明において、反応室は、複数枚
の基板を搭載できるように構成してもよい。この場合に
は、数枚の基板を一括処理することができるので、スル
ープットを向上させることができる。
【0036】また、シリコン原料ガスには、希釈ガス
や、ドーピングを行なうためのガスを含有するようにし
てもよい。さらに、エッチングガスとして、Cl2
ス、HClガス、Br2ガス又はHBrガスを用いても
よい。
【0037】
【発明の実施の形態】以下で図面を参照し、本発明の実
施形態について説明する。図1の符号1に、本実施形態
の選択成長方法を実施する縦型真空熱処理装置を示す。
この縦型真空熱処理装置1は、石英チューブから成る反
応チャンバー12と、反応チャンバー12周囲に配置さ
れた発熱体15と、反応チャンバー12に気密に接続さ
れた第2のロードロック室32と、第2のロードロック
室32にゲートバルブ23を介して接続された第1のロ
ードロック室31と、第1のロードロック室31にゲー
トバルブ22を介して接続された移載室25と、移載室
25にゲートバルブ19を介して接続されたカセット室
14と、カセットの出し入れのためのゲートバルブ18
とを有している。
【0038】反応チャンバー12は、一端が封止され、
他端が開放されており、略垂直にされた状態で、開放部
分側が第2のロードロック室32に気密に取り付けられ
ている。そして、反応チャンバー12と第2のロードロ
ック室32との間にはゲートバルブ24が設けられてお
り、ゲートバルブ24を開けると内部が接続されるよう
に構成されている。
【0039】反応チャンバー12、第2のロードロック
室32、第1のロードロック室31には真空ポンプ4
3、42、41がそれぞれ接続されており、各室12、
32、31内を超高真空排気できるように構成されてい
る。移載室25、カセット室14には窒素ガス導入ポー
ト21、20がそれぞれ接続されており、移載室25、
カセット室14を窒素ガス置換できるように構成されて
いる。
【0040】以下で、上記の構成の縦型真空熱処理装置
1内に、図2に示すように表面に酸化膜44が形成され
たシリコン基板17を配置し、シリコン単結晶が露出す
る面(以下単にシリコン露出面と称する。)45に、シリ
コンエピタキシャル層を選択的に成長させる工程につい
て説明する。
【0041】縦型真空熱処理装置1では、予め2台の真
空ポンプ41、42を用いて第1のロードロック室31
及び第2のロードロック室32の内部をそれぞれ約1×
10 -6Paの圧力にしておく。また、移載室25、カセ
ット室14にはそれぞれ窒素ガス導入ポート21、20
より窒素ガスを導入し、各室25、14を窒素ガス置換
しておく。さらに、シリコン基板を載置するためのポー
ト16は、第1のロードロック室31内部に配置してお
く。また、反応チャンバー12内部についても真空ポン
プ43を用い約1×10-7Paの圧力にしておく。更
に、発熱体15への通電量を制御して、反応チャンバー
12の内部温度が約400℃になるようにしておく。
【0042】また、予めシリコン基板17を所定の温度
に加熱した硫酸−過酸化水素水溶液にて処理してシリコ
ン基板17に付着している有機物を除去した後に水洗
し、フッ酸で処理する。次いで、所定の温度に加熱した
アンモニア−過酸化水素水溶液でシリコン基板17表面
のパーティクル除去を行った後に水洗し、フッ酸で処理
する。その後、希フッ酸を用いてシリコン基板17表面
の金属汚染物及び自然酸化膜の除去を行なっておく。
【0043】最初に、上述の処理がなされた複数枚のシ
リコン基板17をカセットに入れ、ゲートバルブ18を
開け、カセットをカセット室14に載置する。カセット
がカセット室14に載置されたら直ちにゲートバルブ1
8を閉め、窒素ガス導入口20より窒素ガスを導入する
と、カセット室14内は所定範囲の水分濃度、酸素濃度
になる。
【0044】その後、カセット室14と移載室25との
間のゲートバルブ19と、移載室25と第1のロードロ
ック室31との間のゲートバルブ22を開け、カセット
室14、移載室25、第1のロードロック室31の内部
を接続し、移載室25に配置された移載機8を用いて、
シリコン基板17を第1のロードロック室31内部に搬
入し、ボート16に移載させる。移載が完了したら各ゲ
ートバルブ19、22を閉じ、真空ポンプ41により、
第1のロードロック室31を真空排気する。
【0045】第1のロードロック室31内の圧力が約1
×10-6Paまで低下したら、第1、第2のロードロッ
ク室31、32の間のゲートバルブ23を開け、シリコ
ン基板17を搭載したボート16を、図示しない移載機
を用いて第2のロードロック室32内部へと移載する。
その後、ゲートバルブ23を閉め、第2のロードロック
室32を真空ポンプ42により約1×10-6Paの圧力
まで排気する。
【0046】次いで、反応チャンバー12と第2のロー
ドロック室32との間のゲートバルブ24を開け、反応
チャンバー12内部の図示しないガス導入口より水素ガ
スを導入しながら、ボートローダー29によりシリコン
基板17を載置したボート16を反応チャンバー12に
移載する。ボート16を移載中には、図示しない真空ポ
ンプの排気量を制御して、反応チャンバー12と第2の
ロードロック室32の圧力が2660Pa程度になるよ
うにしておく。
【0047】完全にボート16が反応チャンバー12に
移載されたら、水素ガスの導入を止め、真空ポンプ43
により、400℃の状態でシリコン基板が酸化しない水
分分圧2×10-8Pa以下の超高真空圧力まで、反応チ
ャンバー12内の圧力を低下させる。
【0048】次いで、反応チャンバー12内部の図示し
ないガス導入口より水素ガスを導入しながら発熱体15
に通電して反応チャンバー12内を加熱し、シリコン基
板17の温度を900℃程度にすることにより、シリコ
ン露出面45の表面に形成された自然酸化膜を還元除去
する。自然酸化膜が完全に除去されたら、通電量を制御
して、シリコン基板17の温度を600℃程度まで低下
させる。
【0049】次に、反応チャンバー12内部の図示しな
いガス導入口より、シリコンエピタキシャル層の原料ガ
スであるSiH4ガス(シリコン原料ガス)を流量12SCC
Mで反応チャンバー12内に導入する。このとき、反応
チャンバー12内は、0.1Paと分子流領域であり、
SiH4ガスは、反応確率の高いSiHxに熱分解され
ることなく基板表面に到達する。
【0050】SiH4ガスはSiHxガスより反応確率
が低い。また、材質の差により、SiH4ガスの反応確
率はシリコン露出面45と酸化膜44とで異なり、シリ
コン露出面45でシリコン結晶が成長しても、酸化膜4
4上ではシリコンの核は発生しにくいので、シリコン露
出面45にのみシリコンエピタキシャル層を選択的に成
長させることができる。
【0051】成膜開始後、約30分経過したら、引き続
き反応チャンバー12内部の図示しないガス導入口よ
り、SiH4ガスとCl2ガスとの混合ガス(第2の原料
ガス)を、反応チャンバー12内に導入する。このと
き、SiH4ガス、Cl2ガスの流量をそれぞれ12SCC
M、0.2SCCMとしておく。この条件では、シリコン基
板17の酸化膜44上にシリコンの核が発生し出すのは
成膜開始後約40分後であり、成膜開始後約30分経過
した時点では、シリコンの核は酸化膜44上には発生し
ていない。
【0052】反応チャンバー12内に、SiH4ガスに
加えてCl2ガスを導入すると、仮に酸化膜44上でシ
リコンの核が発生しても、成長前に直ちにCl2ガスに
よってエッチングされてしまうので、絶縁膜上にはシリ
コン結晶は成長せず、露出したシリコン基板上にのみ選
択的に成長させることができる。
【0053】Cl2ガスの導入を開始してから、約90
分が経過したら、反応チャンバー12内へのSiH4
ス及びCl2ガスの導入を停止して成長を終了させる。
その後、シリコン基板17を、反応チャンバー12の内
部へ移載してきたのと逆の手順によりシリコン基板17
を縦型真空熱処理装置1から移載して取り出し、一連の
成膜処理を終了する。
【0054】上記条件で、シリコンエピタキシャル層
は、SiH4ガスのみで成長させた30分間に約120
nm成長し、SiH4ガスにCl2ガスを添加して成長さ
せた90分間に約280nm成長しており、合計120
分の成膜時間で約400nmのシリコンエピタキシャル
層を成長させることができた。
【0055】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、SiH4ガスを反応チャンバー12内に30分間導
入した後に、SiH4ガスに加えてCl2ガスを添加し
て、90分間反応チャンバー12内に導入することで、
エピタキシャル層を成長させている。
【0056】従って、成長を開始してから成長が終了す
るまでCl2ガスを添加し続ける従来方法よりもCl2
スを添加する時間が短時間になり、選択成長したエピタ
キシャル層がCl2ガスでエッチングされる時間も短く
なるので、従来に比して成長速度を向上させることがで
きる。
【0057】本発明者らは上記条件で、Cl2ガスを添
加してから90分以上経過した場合には、酸化膜44上
にシリコンの核発生が始まり、上記条件ではこの400
nm以上では選択性がなくなることを確認した。
【0058】以上までは、シリコンエピタキシャル層の
選択成長について説明したが、上記の縦型真空熱処理装
置1を用いれば、シリコン−ゲルマニウム混晶エピタキ
シャル層を選択成長させることもできる。
【0059】本発明者らは、上述の縦型真空熱処理装置
1を用いて、不図示のガス導入口から、シリコン原料ガ
ス(SiH4ガスとGeH4ガス)と、ボロンドープのため
のガス(B26ガス)、希釈のためのガス(H2ガス)及び
エッチングガス(Cl2ガス)を、それぞれ反応チャンバ
ー12内に導入し、成長温度600℃、成長圧力0.1
Paの条件下で、成長時間68分によりSiGeでのエ
ピタキシャル成長によるCl2ガスの濃度依存と選択成
長との関係を調べた。
【0060】その結果を図5に示す。Cl2濃度の最適
化によりCl2濃度が1.4〜1.8%の範囲(以下で最
適範囲と称する。)では、酸化膜上にはSiGe核が全
く発生せずに完全な選択成長をし、膜厚215nmのS
iGeエピタキシャル膜が得られることが確認された。
【0061】また、Cl2濃度が、最適範囲より高くな
るとシリコンのエッチング反応が律速して、エピタキシ
ャル成長が全く行われないことが確認された。さらに、
Cl 2濃度が最適範囲より低いとSiGe核が絶縁膜上
に発生し、やがてポリシリコンの膜成長になって選択成
長ができなくなることが確認された。Cl2濃度が最適
範囲の場合には膜厚215nmのSiGeエピタキシャ
ル膜が成膜された。215nmという膜厚はデバイスに
応用できる膜厚である。
【0062】以上述べたように、成長温度600℃、成
長圧力0.1Paという低温、低圧条件下では、縦型真
空熱処理装置1を用いて、シリコン−ゲルマニウム混晶
エピタキシャル層を選択成長させることができることが
確認できた。
【0063】なお、本実施形態では、エッチングガスと
してCl2ガスを用いているが、本発明はこれに限ら
ず、例えば、HClガスや、Br2ガスや、HBrガス
を用いてもよい。また、シリコン原料ガスとしてSiH
4ガスを用いているが、本発明はこれに限らず、Si2
6ガスや、SiH2Cl2ガスを用いてもよい。
【0064】さらに、本実施形態では、シリコンエピタ
キシャル層を成長させているが、シリコン−ゲルマニウ
ム混晶のエピタキシャル成長に適用してもよい。この場
合には、例えばSiH4ガスとGeH4ガスとの混合ガス
をシリコン原料ガスとして用いればよい。
【0065】また、エピタキシャル層中に不純物ドーピ
ングを行うため、シリコン原料ガスに、例えばB26
PH3、AsH3等の不純物材料を含むガスを添加しても
よい。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
Cl2ガスやHClガス等を添加してエピタキシャル成
長を分子流領域の圧力で成長させているので、選択成長
をさせることが可能になる。
【0067】また、エピタキシャル成長前に反応チャン
バーの水分および酸素分圧をシリコン基板が酸化しない
分圧まで低下させてから、Cl2ガスやHClガスを添
加しないエピタキシャル成長を分子流領域の圧力で行う
ことで、酸化膜や窒化膜等の絶縁膜上とシリコン基板の
表面が露出している部分との材質差による反応確率の違
いによって起こる選択成長と、引き続きCl2ガスやH
Clガスを添加してエピタキシャル成長を分子流領域の
圧力で行い、酸化膜や窒化膜等の絶縁膜上に発生したシ
リコンの核をエッチング・除去させる選択成長との二つ
の選択成長を組み合わせることにより、ホットウォール
タイプのバッチ装置でも、長時間Cl2ガスを添加する
ことによる成長速度の低下を抑制し、よりデバイスに応
用可能な膜厚が確保でき、エピタキシャル成長における
選択成長を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に用いられる縦型真空熱処理
装置を説明する要部断面図
【図2】本発明の実施形態に用いられるシリコン基板を
説明する断面図
【図3】従来のコールドウオールタイプの枚葉装置を説
明する断面図
【図4】エピタキシャル成長の可否と、成長温度と、雰
囲気中の水分分圧との関係を示すグラフ
【図5】Si−Ge選択成長のCl2濃度依存性を示す
グラフ
【符号の説明】
1…縦型真空熱処理装置 12…反応チャンバー(反応
室) 13…ゲートバルブ 14…カセット室 15…
発熱体 16…ボート 17…シリコン基板 18、19、22、23…ゲートバルブ 20、21、
28…窒素ガス導入口 25…移載室 29…ボートローダー 31…第1のロ
ードロック室 32…第2のロードロック室 41〜4
3…真空ポンプ 45…シリコン露出面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浅利 伸 千葉県山武郡山武町横田523番地 日本真 空技術株式会社千葉超材料研究所内 (72)発明者 小松 孝 千葉県山武郡山武町横田523番地 日本真 空技術株式会社千葉超材料研究所内 (72)発明者 小泉 一幸 千葉県山武郡山武町横田523番地 日本真 空技術株式会社千葉超材料研究所内 Fターム(参考) 5F004 AA02 BB16 BB19 BC05 BC06 BD04 CA01 CA02 CA04 DA00 DA04 DA29 DB03 5F045 AB01 AB02 AC01 AC15 AC19 AD10 AE13 AF03 BB09 DB02 DP19 EB08 EB09 EN04 EN05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリコン単結晶面が全面又は一部で露出し
    たシリコン基板を、室内が加熱可能に構成された反応室
    内に配置し、前記シリコン単結晶面に、選択的に結晶成
    長をさせる選択成長方法であって、 成長温度を800℃以下とし、前記反応室内の圧力を1
    Pa以下とする成長条件で、化学構造中にシリコン原子
    を有するシリコン原料ガスと、化学構造中にハロゲン原
    子を有するエッチングガスとを前記反応室内に導入し
    て、前記単結晶面に結晶層を成長させることを特徴とす
    る選択成長方法。
  2. 【請求項2】前記結晶層として、シリコン又はシリコン
    −ゲルマニウム混晶エピタキシャル層を成長させること
    を特徴とする請求項1記載の選択成長方法。
  3. 【請求項3】前記反応室は、ホットウオール炉を加熱手
    段として、複数枚の基板を搭載できるように構成された
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の選択成
    長方法。
  4. 【請求項4】まず前記シリコン原料ガスを前記反応室に
    導入して、前記単結晶面に予め選択的にエピタキシャル
    結晶層を成長させておき、続いて前記エッチングガスを
    更に前記反応室に導入して、選択的にエピタキシャル成
    長を続けることを特徴とする請求項1乃至請求項3のい
    ずれか1項記載の選択成長方法。
  5. 【請求項5】前記エッチングガスとして、Cl2ガス、
    HClガス、Br2ガス又はHBrガスのいずれか一つ
    を用いることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいず
    れか1項記載の選択成長方法。
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