JP2000277793A - 半導体用接触電極 - Google Patents
半導体用接触電極Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】接触抵抗率が低く、かつ半導体と接触する面の
光反射率が高い半導体用接触電極構造を提供し、高速性
を阻害することなく、高効率の受光素子を実現する。 【解決手段】p型半導体上に形成された白金膜(1)
と、この白金膜上に形成された金膜(2)と、この金膜
上に形成されたバリア金属膜と、このバリア金属膜上に
形成された抵抗の低い金属膜とにより構成される半導体
用接触電極であって、白金膜厚が10Åないし80Åの
範囲、金膜厚が100Åないし300Åの範囲とする。
また、半導体用接触電極として、p型半導体がGaA
s、InGaAs、InGaAsPもしくはInPから
なり、バリア金属膜は白金膜(3)、抵抗の低い金属膜
は金膜(4)とすることが半導体用接触電極のコスト低
減および作製工程簡略化の上で好ましい。
光反射率が高い半導体用接触電極構造を提供し、高速性
を阻害することなく、高効率の受光素子を実現する。 【解決手段】p型半導体上に形成された白金膜(1)
と、この白金膜上に形成された金膜(2)と、この金膜
上に形成されたバリア金属膜と、このバリア金属膜上に
形成された抵抗の低い金属膜とにより構成される半導体
用接触電極であって、白金膜厚が10Åないし80Åの
範囲、金膜厚が100Åないし300Åの範囲とする。
また、半導体用接触電極として、p型半導体がGaA
s、InGaAs、InGaAsPもしくはInPから
なり、バリア金属膜は白金膜(3)、抵抗の低い金属膜
は金膜(4)とすることが半導体用接触電極のコスト低
減および作製工程簡略化の上で好ましい。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、接触抵抗率が低
く、かつ半導体と接触する面の光反射率が高い半導体用
接触電極に関する。
く、かつ半導体と接触する面の光反射率が高い半導体用
接触電極に関する。
【0002】
【従来の技術】接触抵抗率が低い半導体への接触電極
は、寄生抵抗による素子特性低下を防ぐ上で重要であ
り、従来から半導体素子製作における基本技術となって
いる。例えば、p型化合物半導体への代表的な接触電極
としては、例えば、図6に示すように、Pt(50〜4
00Å)/Ti(400Å)/Pt(100Å)/Au
(1000Å)構造がある。この構造により、不純物濃
度2.5×1019/cm3のp型GaAsに対して10-6
Ωcm2以下の充分低い接触抵抗率が得られている(H.
Okada et al., Japanese Journal of Applied Physics.
Vol.30, No.4A. April, 1991, pp.L588-L560)。しか
し、これまでの接触電極は、接触抵抗率を低くするとい
う観点からしか検討されていなかった。フォトダイオー
ドに代表される受光素子は、光信号を電気信号に変換す
るための素子であり、光通信や光測定などの分野で幅広
く使われている。従来のpn接合を用いたフォトダイオ
ードは、一例として図7に示すように、InP基板51
上に形成されたアンドープInGaAs光吸収層53
を、n型InP下部電極層52およびp型InP上部電
極層54で挟んだ構造を基本として用いている。この受
光素子は、光通信で重要な1.55μm帯の波長の光を
受光するのに好適であり、さまざまな変形例を伴って広
く用いられている。このような、信号光を基板裏面から
基板面に垂直に入射光57を入射させる構成の裏面入射
型受光素子の利点は、上部電極56で反射された反射光
58を、再度光吸収層へ導くことにより有効に利用して
素子効率を向上できることである。すなわち、このよう
な裏面入射型受光素子においては、上部電極56の半導
体層に接する側の光反射率が、受光素子の効率を高く保
つ上で重要である。図7の例では、下部電極層52をn
型、上部電極層54をp型としたが、下部電極層をp
型、上部電極層をn型とすることもできる。しかし、G
aAs、InGaAs、InGaAsP、あるいはIn
Pなどの場合、正孔移動度よりも電子移動度の方が1桁
以上大きいので、p型層よりもn型層の方が同じ層厚で
同じキャリア濃度の場合、シート抵抗を低くできること
から、下部電極層52をn型とする方が、素子薄層化の
観点で望ましい。したがって、裏面入射型受光素子にお
いては、光反射率の高いp型電極を実現することが重要
となる。しかしながら、従来は、光反射率を高くすると
いう観点から、p型接触電極の構成について検討される
ことはなかったため、従来のp型電極では光反射率が低
く、本来の素子効率が得られないという問題があった。
は、寄生抵抗による素子特性低下を防ぐ上で重要であ
り、従来から半導体素子製作における基本技術となって
いる。例えば、p型化合物半導体への代表的な接触電極
としては、例えば、図6に示すように、Pt(50〜4
00Å)/Ti(400Å)/Pt(100Å)/Au
(1000Å)構造がある。この構造により、不純物濃
度2.5×1019/cm3のp型GaAsに対して10-6
Ωcm2以下の充分低い接触抵抗率が得られている(H.
Okada et al., Japanese Journal of Applied Physics.
Vol.30, No.4A. April, 1991, pp.L588-L560)。しか
し、これまでの接触電極は、接触抵抗率を低くするとい
う観点からしか検討されていなかった。フォトダイオー
ドに代表される受光素子は、光信号を電気信号に変換す
るための素子であり、光通信や光測定などの分野で幅広
く使われている。従来のpn接合を用いたフォトダイオ
ードは、一例として図7に示すように、InP基板51
上に形成されたアンドープInGaAs光吸収層53
を、n型InP下部電極層52およびp型InP上部電
極層54で挟んだ構造を基本として用いている。この受
光素子は、光通信で重要な1.55μm帯の波長の光を
受光するのに好適であり、さまざまな変形例を伴って広
く用いられている。このような、信号光を基板裏面から
基板面に垂直に入射光57を入射させる構成の裏面入射
型受光素子の利点は、上部電極56で反射された反射光
58を、再度光吸収層へ導くことにより有効に利用して
素子効率を向上できることである。すなわち、このよう
な裏面入射型受光素子においては、上部電極56の半導
体層に接する側の光反射率が、受光素子の効率を高く保
つ上で重要である。図7の例では、下部電極層52をn
型、上部電極層54をp型としたが、下部電極層をp
型、上部電極層をn型とすることもできる。しかし、G
aAs、InGaAs、InGaAsP、あるいはIn
Pなどの場合、正孔移動度よりも電子移動度の方が1桁
以上大きいので、p型層よりもn型層の方が同じ層厚で
同じキャリア濃度の場合、シート抵抗を低くできること
から、下部電極層52をn型とする方が、素子薄層化の
観点で望ましい。したがって、裏面入射型受光素子にお
いては、光反射率の高いp型電極を実現することが重要
となる。しかしながら、従来は、光反射率を高くすると
いう観点から、p型接触電極の構成について検討される
ことはなかったため、従来のp型電極では光反射率が低
く、本来の素子効率が得られないという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上述
した従来技術における問題点を解消するものであって、
接触抵抗率が低く、かつ半導体と接触する面の光反射率
が高い半導体用接触電極構造を提供することにある。
した従来技術における問題点を解消するものであって、
接触抵抗率が低く、かつ半導体と接触する面の光反射率
が高い半導体用接触電極構造を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明は特許請求の範囲に記載のような構成とする
ものである。すなわち、請求項1に記載のように、p型
半導体上に形成された白金膜と、該白金膜上に形成され
た金膜と、該金膜上に形成されたバリア金属膜と、該バ
リア金属膜上に形成された低抵抗金属膜とにより少なく
とも構成される半導体用接触電極であって、上記白金膜
厚が10Åないし100Åの範囲にあり、かつ上記金膜
厚が50Åないし400Åの範囲にある半導体用接触電
極とするものである。このような構成とすることによ
り、接触抵抗率が低く、かつ半導体と接触する面の光反
射率が高い半導体用接触電極を実現することができる効
果がある。
め、本発明は特許請求の範囲に記載のような構成とする
ものである。すなわち、請求項1に記載のように、p型
半導体上に形成された白金膜と、該白金膜上に形成され
た金膜と、該金膜上に形成されたバリア金属膜と、該バ
リア金属膜上に形成された低抵抗金属膜とにより少なく
とも構成される半導体用接触電極であって、上記白金膜
厚が10Åないし100Åの範囲にあり、かつ上記金膜
厚が50Åないし400Åの範囲にある半導体用接触電
極とするものである。このような構成とすることによ
り、接触抵抗率が低く、かつ半導体と接触する面の光反
射率が高い半導体用接触電極を実現することができる効
果がある。
【0005】また、請求項2に記載のように、請求項1
において、p型半導体がGaAs、InGaAs、In
GaAsPもしくはInPからなり、上記バリア金属膜
が白金膜であり、上記低抵抗金属膜が金膜である半導体
用接触電極とするものである。このような構成とするこ
とにより、上記請求項1と同様に、接触抵抗率が低く、
かつ半導体と接触する面の光反射率が高い半導体用接触
電極が得られると共に、使用する金属種を、白金と金の
2種類の最小限にすることができ、コスト低減や工程簡
略化がはかられるという効果がある。
において、p型半導体がGaAs、InGaAs、In
GaAsPもしくはInPからなり、上記バリア金属膜
が白金膜であり、上記低抵抗金属膜が金膜である半導体
用接触電極とするものである。このような構成とするこ
とにより、上記請求項1と同様に、接触抵抗率が低く、
かつ半導体と接触する面の光反射率が高い半導体用接触
電極が得られると共に、使用する金属種を、白金と金の
2種類の最小限にすることができ、コスト低減や工程簡
略化がはかられるという効果がある。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例
を挙げ、図面を引用してさらに詳細に説明する。本発明
者らは、従来の種々の低抵抗p型接触電極の接触抵抗率
および光反射率について実験的に検討した結果、いずれ
も、接触抵抗率は低いものの、光反射率も低いという問
題点があることを見出した。例えば、図6に示す典型的
なp型接触電極であるPt膜41/Ti膜42/Pt膜
43/Au膜44による構造の光反射率は、光反射率が
1に近いAuに比べ40%程度しかないため、これを図
7に示す裏面入射型受光素子へ適用した場合、効率が著
しく低下してしまうという問題があった。さらに本発明
者らは、従来の接触電極である上記図4に示すPt膜4
1/Ti膜42/Pt膜43/Au膜構造の光反射率が
低い原因を究明するため、その構成要素である各単一金
属の光反射率について実験的に検討した結果、特に、T
i膜42の光反射率がAu膜44の25%程度と極めて
低く、Pt膜43の光反射率もAu膜44の55%程度
と低いことが分かった。すなわち、接触電極として、A
u膜44以外の金属膜を構成要素として用いることが、
接触電極全体の光反射率を低くしている原因であること
を見出した。以上の実験事実を基礎として、本発明者ら
は、接触抵抗率および光反射率が各金属膜の構成および
各金属膜厚と深い相関関係にあると考えて、鋭意、細心
の検討を行った結果を以下に示す。
を挙げ、図面を引用してさらに詳細に説明する。本発明
者らは、従来の種々の低抵抗p型接触電極の接触抵抗率
および光反射率について実験的に検討した結果、いずれ
も、接触抵抗率は低いものの、光反射率も低いという問
題点があることを見出した。例えば、図6に示す典型的
なp型接触電極であるPt膜41/Ti膜42/Pt膜
43/Au膜44による構造の光反射率は、光反射率が
1に近いAuに比べ40%程度しかないため、これを図
7に示す裏面入射型受光素子へ適用した場合、効率が著
しく低下してしまうという問題があった。さらに本発明
者らは、従来の接触電極である上記図4に示すPt膜4
1/Ti膜42/Pt膜43/Au膜構造の光反射率が
低い原因を究明するため、その構成要素である各単一金
属の光反射率について実験的に検討した結果、特に、T
i膜42の光反射率がAu膜44の25%程度と極めて
低く、Pt膜43の光反射率もAu膜44の55%程度
と低いことが分かった。すなわち、接触電極として、A
u膜44以外の金属膜を構成要素として用いることが、
接触電極全体の光反射率を低くしている原因であること
を見出した。以上の実験事実を基礎として、本発明者ら
は、接触抵抗率および光反射率が各金属膜の構成および
各金属膜厚と深い相関関係にあると考えて、鋭意、細心
の検討を行った結果を以下に示す。
【0007】〈実施の形態1〉図1は本実施の形態1で
例示する接触電極の断面構造を示す模式図である。図1
に示すように、1はPt膜(70Å)、2はAu膜(2
00Å)、3はPt膜(200Å)、4はAu膜(20
00Å)、5はInP基板、6はp型InGaAs層
(InP基板に格子整合する組成)である。ここで、金
属の堆積手法としては、通常の高真空電子ビーム蒸着装
置を用いた。このような構造の接触電極とすることによ
り、従来と同程度の接触抵抗率(InGaAs層の不純
物濃度4×1019/cm3で接触抵抗率3×10-7Ωc
m2以下)で、光反射率75%と、従来よりも倍程度の
高い光反射率を得ることができた。
例示する接触電極の断面構造を示す模式図である。図1
に示すように、1はPt膜(70Å)、2はAu膜(2
00Å)、3はPt膜(200Å)、4はAu膜(20
00Å)、5はInP基板、6はp型InGaAs層
(InP基板に格子整合する組成)である。ここで、金
属の堆積手法としては、通常の高真空電子ビーム蒸着装
置を用いた。このような構造の接触電極とすることによ
り、従来と同程度の接触抵抗率(InGaAs層の不純
物濃度4×1019/cm3で接触抵抗率3×10-7Ωc
m2以下)で、光反射率75%と、従来よりも倍程度の
高い光反射率を得ることができた。
【0008】〈実施の形態2〉図2は本実施の形態2で
例示する接触電極の断面構造を示す模式図である。図2
に示すように、1はPt膜(30Å)、2はAu膜(2
50Å)、7はWSi膜(300Å)、8はAl膜(5
000Å)、5はInP基板、9はp型InP層であ
る。ここで、金属の堆積手法としては、通常の高真空電
子ビーム蒸着装置を用いた。このような構造の接触電極
とすることにより、従来と同程度の接触抵抗率で、光反
射率87%と、従来よりも倍以上の高い光反射率を得る
ことができた。
例示する接触電極の断面構造を示す模式図である。図2
に示すように、1はPt膜(30Å)、2はAu膜(2
50Å)、7はWSi膜(300Å)、8はAl膜(5
000Å)、5はInP基板、9はp型InP層であ
る。ここで、金属の堆積手法としては、通常の高真空電
子ビーム蒸着装置を用いた。このような構造の接触電極
とすることにより、従来と同程度の接触抵抗率で、光反
射率87%と、従来よりも倍以上の高い光反射率を得る
ことができた。
【0009】〈実施の形態3〉図3は本実施の形態3で
例示する接触電極の断面構造を示す模式図である。図3
に示すように、1はPt膜(50Å)、2はAu膜(1
50Å)、10はWSiN膜(400Å)、11はCu
膜(3000Å)、12はGaAs基板、13はp型G
aAs層である。ここで、金属の堆積手法としては、通
常の高真空電子ビーム蒸着装置を用いた。このような構
成の接触電極とすることにより、従来と同程度の接触抵
抗率で、光反射率80%と、従来の倍程度の高い光反射
率を得ることができた。電極金属に対する要求条件は、
以下のように決まる。まず、現実の受光素子の効率は、
素子各部における光の反射、吸収等に起因する損失によ
り、その構造によって決まる理想値よりも低下すること
は避けられない。しかしながら、その損失による低下が
おおむね10%程度以下であれば、効率低下は顕著では
ないと言える。そして、図7に示したような反射光を再
利用する裏面入射型受光素子においては、反射光の効率
への寄与は原理的に全体の半分未満なので、結局上部電
極の光反射率はおおむね75%以上であれば良い。
例示する接触電極の断面構造を示す模式図である。図3
に示すように、1はPt膜(50Å)、2はAu膜(1
50Å)、10はWSiN膜(400Å)、11はCu
膜(3000Å)、12はGaAs基板、13はp型G
aAs層である。ここで、金属の堆積手法としては、通
常の高真空電子ビーム蒸着装置を用いた。このような構
成の接触電極とすることにより、従来と同程度の接触抵
抗率で、光反射率80%と、従来の倍程度の高い光反射
率を得ることができた。電極金属に対する要求条件は、
以下のように決まる。まず、現実の受光素子の効率は、
素子各部における光の反射、吸収等に起因する損失によ
り、その構造によって決まる理想値よりも低下すること
は避けられない。しかしながら、その損失による低下が
おおむね10%程度以下であれば、効率低下は顕著では
ないと言える。そして、図7に示したような反射光を再
利用する裏面入射型受光素子においては、反射光の効率
への寄与は原理的に全体の半分未満なので、結局上部電
極の光反射率はおおむね75%以上であれば良い。
【0010】本発明者らが、上記の実施の形態1〜3に
おいて、上記物質(材料)および膜構成などについて実
験的に究明した結果、以下の事実が判明した。まず、公
知のように、Ptはp型半導体に対して低い障壁を形成
する性質を有しているので、第1の膜(図1〜3のPt
膜1)として用いることにより、低接触抵抗率が得られ
る。ただし、低接触抵抗率を実現するためには、半導体
上を実質的にPtで被覆する必要があり、このPt膜厚
としては10Å以上が必要である。一方、Ptの光反射
率はAuと比べると低いので、その膜厚を薄くすること
により光透過性を増大させ実効的な光反射率の低下を避
けるのが望ましい。図4に、半導体(InP)とAu膜
(2000Å)の間にPt膜を挿入した場合の基板側の
光反射率のPt膜厚依存性を示す。Pt膜厚が増大する
にしたがい、電極全体の光反射率は急激に低下してい
る。この結果から、Pt膜の存在による接触電極の光反
射率の低下を25%以下と低く保つためには、このPt
膜厚の上限は、100Å以下とする必要がある。次に、
第2の膜(図1〜3のAu膜2)として、Au膜を用い
る。第1の膜が薄いPtであるため、入射光の大部分は
第2の膜であるAuまで到達してほぼ100%反射され
るため、電極全体の光反射率は高くなる。そのために
は、Au膜厚は一定値以上と厚くする必要がある。図5
に、半導体(InP)上に順次堆積したPt(70Å)
/Au(膜厚は変数)/Pt(200Å)/Au(20
00Å)構造の基板側の光反射率のAu膜厚(変数)依
存性〔Au膜厚(変数)が十分厚い場合に対する相対
値〕を示す。Au膜厚が増大するにしたがい、電極全体
の光反射率は急激に増大している。この結果から、上述
のように少なくとも10Å以上(光反射率を5%程度以
上低下させる)のPt膜を挿入する必要があることを考
慮すると、電極全体の光反射率を75%程度以上とする
ためには、Au膜厚は50Å以上(光反射率が80%程
度以上)とする必要がある。一方、Auはp型のGaA
s、InGaAs、InGaAsP、あるいはInPに
対し、高い障壁を形成する性質を有しているため、例え
ば、熱処理や素子動作において第1の膜であるPtを通
して第2の膜中のAuが半導体中に拡散あるいは泳動し
てしまうと、接触抵抗率を増大させてしまう原因とな
る。従来の接触電極では、半導体とAu膜の間に、P
t、Ti等の金属膜を挿入し、かつ、その総膜厚を一定
値以上(例えば、500Å以上)と厚くすることによ
り、Auと半導体との反応を防止するという手法が用い
られてきた。しかし、この方法では半導体と光反射率の
高いAu膜との間に、光反射率の低い金属の厚い膜が存
在してしまい、接触電極の光反射率を高くすることはで
きない。本発明者らが、上記第1の膜であるPt膜厚お
よび上記第2の膜であるAu膜厚について実験的に究明
したところ、Au膜厚を400Å以下とし、半導体に近
接するAuの総量を低減させれば、半導体とAu膜を上
記Pt膜厚(10Åないし100Å)まで近接させて
も、熱処理や素子動作中にAuの半導体への拡散あるい
は泳動による接触抵抗率の増大は顕著ではないことを見
出した。次に、第3の膜(図1〜3のPt膜3、WSi
膜7、WSiN膜10)としては、金属の拡散バリアと
なるPt、WSi、WSiNなどの耐拡散性のある膜を
用いるのが好適である。また、第4の膜(図1〜3のA
u膜4、Al膜8、Cu膜11)としては、接触電極そ
のものの横方向抵抗を下げる目的で、Au、銅(C
u)、アルミニウム(Al)などの低抵抗金属を用いる
のが好適である。これらの低抵抗金属は、いずれも電気
泳動性があることが知られており、上記第3の膜である
拡散バリア膜を用いるのが好適である。これらの拡散バ
リア膜および低抵抗金属膜の膜厚は、使用金属種や素子
抵抗などの要求条件に応じ、適宜設定することができ
る。これらのいずれの構成を用いても、上記の効果を得
ることができるが、これらの中でも、第3の膜としてP
t膜、第4の膜としてAu膜を用いるのが、使用する金
属種を最小限となし、コスト低減や工程簡略化が図れる
という点で最も適している。なお、上記実施の形態1〜
3では、電極形成後に、熱処理として窒素の雰囲気中
で、250℃5分の処理を行っている。基本的には、熱
処理を行わなくても低抵抗を得ることができるが、密着
性を向上させるなどの目的で、200〜300℃程度の
温度で熱処理を窒素雰囲気中で行うのが好適である。ま
た、上記実施の形態1〜3では、測定する光の波長とし
て1.55μmの場合について述べたが、可視光から波
長2μm程度の近赤外光の範囲でも上記と同様の傾向が
あり、かつ同様の効果が得られることを確認している。
おいて、上記物質(材料)および膜構成などについて実
験的に究明した結果、以下の事実が判明した。まず、公
知のように、Ptはp型半導体に対して低い障壁を形成
する性質を有しているので、第1の膜(図1〜3のPt
膜1)として用いることにより、低接触抵抗率が得られ
る。ただし、低接触抵抗率を実現するためには、半導体
上を実質的にPtで被覆する必要があり、このPt膜厚
としては10Å以上が必要である。一方、Ptの光反射
率はAuと比べると低いので、その膜厚を薄くすること
により光透過性を増大させ実効的な光反射率の低下を避
けるのが望ましい。図4に、半導体(InP)とAu膜
(2000Å)の間にPt膜を挿入した場合の基板側の
光反射率のPt膜厚依存性を示す。Pt膜厚が増大する
にしたがい、電極全体の光反射率は急激に低下してい
る。この結果から、Pt膜の存在による接触電極の光反
射率の低下を25%以下と低く保つためには、このPt
膜厚の上限は、100Å以下とする必要がある。次に、
第2の膜(図1〜3のAu膜2)として、Au膜を用い
る。第1の膜が薄いPtであるため、入射光の大部分は
第2の膜であるAuまで到達してほぼ100%反射され
るため、電極全体の光反射率は高くなる。そのために
は、Au膜厚は一定値以上と厚くする必要がある。図5
に、半導体(InP)上に順次堆積したPt(70Å)
/Au(膜厚は変数)/Pt(200Å)/Au(20
00Å)構造の基板側の光反射率のAu膜厚(変数)依
存性〔Au膜厚(変数)が十分厚い場合に対する相対
値〕を示す。Au膜厚が増大するにしたがい、電極全体
の光反射率は急激に増大している。この結果から、上述
のように少なくとも10Å以上(光反射率を5%程度以
上低下させる)のPt膜を挿入する必要があることを考
慮すると、電極全体の光反射率を75%程度以上とする
ためには、Au膜厚は50Å以上(光反射率が80%程
度以上)とする必要がある。一方、Auはp型のGaA
s、InGaAs、InGaAsP、あるいはInPに
対し、高い障壁を形成する性質を有しているため、例え
ば、熱処理や素子動作において第1の膜であるPtを通
して第2の膜中のAuが半導体中に拡散あるいは泳動し
てしまうと、接触抵抗率を増大させてしまう原因とな
る。従来の接触電極では、半導体とAu膜の間に、P
t、Ti等の金属膜を挿入し、かつ、その総膜厚を一定
値以上(例えば、500Å以上)と厚くすることによ
り、Auと半導体との反応を防止するという手法が用い
られてきた。しかし、この方法では半導体と光反射率の
高いAu膜との間に、光反射率の低い金属の厚い膜が存
在してしまい、接触電極の光反射率を高くすることはで
きない。本発明者らが、上記第1の膜であるPt膜厚お
よび上記第2の膜であるAu膜厚について実験的に究明
したところ、Au膜厚を400Å以下とし、半導体に近
接するAuの総量を低減させれば、半導体とAu膜を上
記Pt膜厚(10Åないし100Å)まで近接させて
も、熱処理や素子動作中にAuの半導体への拡散あるい
は泳動による接触抵抗率の増大は顕著ではないことを見
出した。次に、第3の膜(図1〜3のPt膜3、WSi
膜7、WSiN膜10)としては、金属の拡散バリアと
なるPt、WSi、WSiNなどの耐拡散性のある膜を
用いるのが好適である。また、第4の膜(図1〜3のA
u膜4、Al膜8、Cu膜11)としては、接触電極そ
のものの横方向抵抗を下げる目的で、Au、銅(C
u)、アルミニウム(Al)などの低抵抗金属を用いる
のが好適である。これらの低抵抗金属は、いずれも電気
泳動性があることが知られており、上記第3の膜である
拡散バリア膜を用いるのが好適である。これらの拡散バ
リア膜および低抵抗金属膜の膜厚は、使用金属種や素子
抵抗などの要求条件に応じ、適宜設定することができ
る。これらのいずれの構成を用いても、上記の効果を得
ることができるが、これらの中でも、第3の膜としてP
t膜、第4の膜としてAu膜を用いるのが、使用する金
属種を最小限となし、コスト低減や工程簡略化が図れる
という点で最も適している。なお、上記実施の形態1〜
3では、電極形成後に、熱処理として窒素の雰囲気中
で、250℃5分の処理を行っている。基本的には、熱
処理を行わなくても低抵抗を得ることができるが、密着
性を向上させるなどの目的で、200〜300℃程度の
温度で熱処理を窒素雰囲気中で行うのが好適である。ま
た、上記実施の形態1〜3では、測定する光の波長とし
て1.55μmの場合について述べたが、可視光から波
長2μm程度の近赤外光の範囲でも上記と同様の傾向が
あり、かつ同様の効果が得られることを確認している。
【0011】
【発明の効果】本発明の半導体用接触電極によれば、接
触抵抗率が低く、かつ半導体と接触する面の光反射率が
高い半導体用接触電極を作製することが可能となり、高
速性を阻害することなく、高効率の受光素子を実現する
ことができる。
触抵抗率が低く、かつ半導体と接触する面の光反射率が
高い半導体用接触電極を作製することが可能となり、高
速性を阻害することなく、高効率の受光素子を実現する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1で例示した半導体用接触
電極の構成を示す模式図。
電極の構成を示す模式図。
【図2】本発明の実施の形態2で例示した半導体用接触
電極の構成を示す模式図。
電極の構成を示す模式図。
【図3】本発明の実施の形態3で例示した半導体用接触
電極の構成を示す模式図。
電極の構成を示す模式図。
【図4】本発明の実施の形態で例示した反射率のPt膜
厚依存性を示すグラフ。
厚依存性を示すグラフ。
【図5】本発明の実施の形態で例示した反射率のAu膜
厚依存性を示すグラフ。
厚依存性を示すグラフ。
【図6】従来の半導体用接触電極の構成を示す模式図。
【図7】従来の裏面入射型受光素子の構成を示す模式
図。
図。
1…Pt膜 2…Au膜 3…Pt膜 4…Au膜 5…InP基板 6…p型InGaAs層 7…WSi膜 8…Al膜 9…p型InP層 10…WSiN膜 11…Cu膜 12…GaAs基板 13…p型GaAs層 41…Pt膜 42…Ti膜 43…Pt膜 44…Au膜 45…InP基板 46…p型InGaAs層 51…半導体基板 52…下部電極層 53…光吸収層 54…上部電極層 55…下部電極 56…上部電極 57…入射光 58…反射光
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石橋 忠夫 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内 Fターム(参考) 4M104 AA04 BB06 CC01 DD35 FF16 GG05 5F049 MA01 MB07 NA01 PA15 SE05 SE12 SE16
Claims (2)
- 【請求項1】p型半導体上に形成された白金膜と、該白
金膜上に形成された金膜と、該金膜上に形成されたバリ
ア金属膜と、該バリア金属膜上に形成された低抵抗金属
膜とにより少なくとも構成される半導体用接触電極であ
って、上記白金膜厚が10Åないし100Åの範囲にあ
り、かつ上記金膜厚が50Åないし400Åの範囲にあ
ることを特徴とする半導体用接触電極。 - 【請求項2】請求項1において、p型半導体がGaA
s、InGaAs、InGaAsPもしくはInPから
なり、上記バリア金属膜が白金膜であり、上記低抵抗金
属膜が金膜であることを特徴とする半導体用接触電極。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11081594A JP2000277793A (ja) | 1999-03-25 | 1999-03-25 | 半導体用接触電極 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11081594A JP2000277793A (ja) | 1999-03-25 | 1999-03-25 | 半導体用接触電極 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000277793A true JP2000277793A (ja) | 2000-10-06 |
Family
ID=13750655
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11081594A Pending JP2000277793A (ja) | 1999-03-25 | 1999-03-25 | 半導体用接触電極 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000277793A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006059933A (ja) * | 2004-08-18 | 2006-03-02 | Mitsubishi Cable Ind Ltd | n型窒化物半導体用のオーミック電極およびその製造方法 |
| JP2022540991A (ja) * | 2019-07-15 | 2022-09-21 | エスエルティー テクノロジーズ インコーポレイテッド | パワーフォトダイオード構造体、その作製方法、及びその使用方法 |
-
1999
- 1999-03-25 JP JP11081594A patent/JP2000277793A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006059933A (ja) * | 2004-08-18 | 2006-03-02 | Mitsubishi Cable Ind Ltd | n型窒化物半導体用のオーミック電極およびその製造方法 |
| JP2022540991A (ja) * | 2019-07-15 | 2022-09-21 | エスエルティー テクノロジーズ インコーポレイテッド | パワーフォトダイオード構造体、その作製方法、及びその使用方法 |
| JP7329126B2 (ja) | 2019-07-15 | 2023-08-17 | エスエルティー テクノロジーズ インコーポレイテッド | パワーフォトダイオード構造体、その作製方法、及びその使用方法 |
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