JP2000280343A - ポリ乳酸系収縮シート状物及びその製造方法、並びに、これを用いた包装材又は収縮ラベル材 - Google Patents

ポリ乳酸系収縮シート状物及びその製造方法、並びに、これを用いた包装材又は収縮ラベル材

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JP2000280343A
JP2000280343A JP9484999A JP9484999A JP2000280343A JP 2000280343 A JP2000280343 A JP 2000280343A JP 9484999 A JP9484999 A JP 9484999A JP 9484999 A JP9484999 A JP 9484999A JP 2000280343 A JP2000280343 A JP 2000280343A
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polylactic acid
sheet
based polymer
acid
shrinkable
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Shigenori Terada
滋憲 寺田
Jun Takagi
潤 高木
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Mitsubishi Chemical Corp
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Mitsubishi Plastics Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 充分な収縮率を有すると共に、厚みにバラツ
キがなく均一性を有し、耐熱融着性に優れた生分解可能
なポリ乳酸系収縮シート状物を提供することを目的とす
る。 【解決手段】 ポリ乳酸系重合体を主成分とする生分解
性重合体から成形されるシート状物において、上記ポリ
乳酸系重合体の結晶融解熱量(△Hm)と、上記シート
状物を昇温したとき、このシート状物を形成する生分解
性重合体の構成成分であるポリ乳酸系重合体の結晶化に
より生じる結晶化熱量(ΔHc)との差、すなわち、△
Hm−△Hcが20J/g以上であり、上記ポリ乳酸の
構成成分であるL−乳酸とD−乳酸との構成割合が10
0:0〜92:8又は0:100〜8:92であり、上
記ポリ乳酸系重合体を、延伸温度70〜95℃で少なく
とも一軸方向に延伸倍率2.5〜6.0で延伸すること
を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ポリ乳酸系重合
体を主成分とした収縮性を有するシート状物及びその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】収縮包装や収縮結束包装、収縮ラベル等
に利用される熱収縮性シート又はフィルムとして、ポリ
塩化ビニル、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリエチ
レンテレフタレート等のシートやフィルムが知られてお
り、また、産業界で広く利用され、消費されている。し
かし、これらのシートやフィルムは自然環境下に棄却さ
れると、その安定性のため分解されることなく残留し、
景観を損ない、魚、野鳥等の生活環境を汚染する等の問
題を引き起こす。
【0003】そこで、これらの問題を生じない分解性重
合体からなる材料が要求されており、実際多くの研究、
開発が行われている。その一例として、ポリ乳酸があげ
られる。ポリ乳酸は、土壌中において自然に加水分解が
進行し、土中に原形が残らず、ついで微生物により無害
な分解物となることが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ポリ乳
酸は、素材が本来有する脆性のため、これをシート状や
フィルム状にしても、十分な強度が得られず、実用に供
し難い。
【0005】これに対し、特開平5−212790号公
報には、ポリ乳酸からなるラベル用熱収縮フィルムが開
示されているが、この熱収縮フィルムは、収縮温度が1
40〜150℃と高く、ガラス瓶等のラベルとして用い
得ることができる高温収縮性フィルムである。これに対
し、一般的な収縮包装や収縮結束包装では、被包装体が
生鮮食品や紙箱、あるいは食品や薬品の入った各種容器
類であり、熱による被包装体の変性や変形を防ぐため、
70〜120℃程度の低温で収縮加工が行われる。上記
公報においては、ラベル用熱収縮フィルムが、上記低温
域で十分に収縮性を有することは示されていない。さら
に、高温収縮性のラベルとしても、収縮仕上がりが悪
く、被収縮物に接触せずに浮いた部分などができ、十分
な性能を発揮し得ない場合がある。
【0006】また、特開平7−256753号公報に
は、所定の要件を満たすポリ乳酸系重合体からなる熱収
縮フィルムが開示されている。この熱収縮フィルムは、
低温収縮性を有するが、短時間に収縮しないと熱固定さ
れて十分に収縮しなくなる。さらにまた、収縮仕上がり
が悪く、被収縮物に接触せずに浮いた部分などができる
場合がある。
【0007】さらに、上記の各熱収縮フィルムは、厚み
のコントロールが難しく、延伸後の厚みにバラツキが生
じることがある。
【0008】さらにまた、上記の各熱収縮フィルムを飲
料用ボトル等のラベルに使用する場合は、ボトルにラベ
ルを巻き付けた後に飲料を充填して、生産ラインで加熱
殺菌を行う。このとき、隣接するボトルのラベル同士が
熱により融着することがある。
【0009】そこで、この発明は、充分な収縮率を有す
ると共に、厚みにバラツキがなく均一性を有し、耐熱融
着性に優れた生分解可能なポリ乳酸系収縮シート状物を
提供すること、更には、飲料用ボトル等のラベルに使用
した場合、加熱殺菌時にラベル同士が融着しない、生分
解可能なポリ乳酸系収縮シート状物を提供することを目
的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は、ポリ乳酸系
重合体を主成分とする生分解性重合体から成形されるシ
ート状物において、上記ポリ乳酸系重合体の結晶融解熱
量(△Hm)と、上記シート状物を昇温したとき、この
シート状物を形成する生分解性重合体の構成成分である
ポリ乳酸系重合体の結晶化により生じる結晶化熱量(Δ
Hc)との差、すなわち、△Hm−△Hcが20J/g
以上であり、上記ポリ乳酸の構成成分であるL−乳酸と
D−乳酸との構成割合が100:0〜92:8又は0:
100〜8:92であり、上記ポリ乳酸系重合体を、延
伸温度70〜95℃で少なくとも一軸方向に延伸倍率
2.5〜6.0で延伸することにより、上記の課題を解
決したのである。
【0011】所定のポリ乳酸系収縮シート状物を用いる
ことにより、充分な収縮率を有すると共に、厚みにバラ
ツキがなく均一性を有し、耐熱融着性に優れた生分解可
能なポリ乳酸系収縮シート状物を提供することができ
る。また、飲料用ボトル等のラベルに使用した場合、加
熱殺菌時にラベル同士が融着しない、生分解可能なポリ
乳酸系収縮シート状物を提供することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を説明
する。
【0013】この発明にかかるポリ乳酸系収縮シート状
物は、ポリ乳酸系重合体を主成分とする生分解性重合体
から成形されるシート状物である。
【0014】上記生分解性重合体は、生分解性、すなわ
ち、微生物によって分解される性質を有する重合体をい
う。この生分解性重合体の主成分であるポリ乳酸系重合
体とは、乳酸、具体的には、D−乳酸又はL−乳酸の単
独重合体又はそれらの共重合体をいう。すなわち、構成
単位がL−乳酸であるポリ(L−乳酸)、構造単位がD
−乳酸であるポリ(D−乳酸)さらにはL−乳酸とD−
乳酸の共重合体であるポリ(DL−乳酸)がある。ま
た、これらの混合体も含まれる。
【0015】上記ポリ乳酸系重合体は、縮重合法、開環
重合法等、公知の方法で製造することができる。例え
ば、縮重合法では、D−乳酸、L−乳酸又はこれらの混
合物を直接脱水縮重合して任意の組成を持つポリ乳酸が
得られる。また、開環重合法では、乳酸の環状二量体で
あるラクチドを、必要に応じて重合調製剤等を用いなが
ら、所定の触媒の存在下で開環重合して任意の組成を持
つポリ乳酸が得られる。上記ラクチドには、L−乳酸の
二量体であるL−ラクチド、D−乳酸の二量体であるD
−ラクチド、D−乳酸とL−乳酸の二量体であるDL−
ラクチドがあり、これらを必要に応じて混合して重合す
ることにより任意の組成、結晶性をもつポリ乳酸系重合
体を得ることができる。
【0016】上記生分解性重合体は、上記の主成分であ
るポリ乳酸系重合体のみから構成されてもよく、また、
上記ポリ乳酸系重合体に、ポリ乳酸系重合体以外の生分
解性脂肪族ポリエステルを混合したものでもよい。ポリ
乳酸系重合体以外の生分解性脂肪族ポリエステルとは、
具体的には、乳酸以外のヒドロキシカルボン酸の単独重
合体又は共重合体、乳酸と乳酸以外のヒドロキシカルボ
ン酸との共重合体、脂肪族ジカルボン酸と脂肪族ジオー
ルから得られる脂肪族ポリエステル、環状ラクトン類を
開環重合した脂肪族ポリエステル、これらの各重合体の
混合体等をいう。上記の乳酸以外のヒドロキシカルボン
酸としては、グリコール酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−
ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ吉草酸、5−ヒドロキ
シ吉草酸、6−ヒドロキシ吉草酸等があげられる。さら
に、上記脂肪族ジカルボン酸としては、コハク酸、アジ
ピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ドデカン二酸等が例
としてあげられ、また、上記脂肪族ジオールとしては、
エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4
−シクロヘキサンジメタノール等があげられる。さらに
また、環状ラクトン類としては、ε−カプロラクトン、
δ−バレロラクトン、β−メチル−δ−バレロラクトン
等があげられ。
【0017】上記シート状物とは、シート又はフィルム
をいう。JISにおける定義上、シートとは、薄く、一
般にその厚さが長さと幅の割りには小さい平らな製品を
いい、フィルムとは、長さ及び幅に比べて厚さが極めて
小さく、最大厚さが任意に限定されている薄い平らな製
品で、通例、ロールの形で供給されるものをいう(JI
S K 6900)。したがって、シートの中でも厚さ
の特に薄いものがフィルムであるといえる。しかし、シ
ートとフィルムの境界は定かではなく、明確に区別しに
くので、本願においては、上記のとおり、シートとフィ
ルムの両方を含んだ概念として「シート状物」の用語を
使用する。
【0018】上記の生分解性重合体は、押出法、カレン
ダー法、プレス法等の一般的な溶融成形法により、未延
伸のシート状、具体的には、平面状又は円筒状に成形さ
れる。次いで、これをロール法、テンター法、チューブ
ラ法、インフレーション法等により一軸又は二軸に延伸
することによってシート状物が得られる。
【0019】上記未延伸のシート状成形物の延伸倍率
は、延伸温度70〜95℃で、少なくとも一軸方向、具
体的には、少なくとも上記未延伸のシート状成形物の進
行方向と直角方向に延伸倍率2.5〜6.0で延伸する
のがよい。ΔHm−ΔHcが20J/g以上とするため
には、上記の各範囲内とするのがよい。延伸温度が70
℃未満では、充分なシート状物の延伸倍率が得られない
場合がある。延伸温度が95℃を越えると、実質的にシ
ート状物の白化が目立つようになる。延伸倍率が2.5
未満では、多少温度に左右されるが、結晶化度が増大せ
ず、ΔHcが大きくなる。このため、ΔHm−ΔHcの
値が、20J/g以上となりにくく、厚みを均一にする
ことが困難となる場合が生じる。また、延伸倍率が6.
0倍未満では、延伸中にシート状物が破断する場合があ
る。この場合、高温で延伸することにより、破断を回避
することが可能であるが、シート状物が白化し、外観の
悪いシート状物となりやすい。
【0020】なお、上記未延伸シート状成形物の進行方
向には、必要に応じて、ロール法等によって1.01〜
4倍の延伸をかけることができる。
【0021】上記生分解性重合体の構成成分であるポリ
乳酸系重合体の結晶融解熱量(「△Hm」と略する。)
と、上記シート状物を昇温したとき、このシート状物を
形成する生分解性重合体の構成成分であるポリ乳酸系重
合体の結晶化により生じる結晶化熱量(「ΔHc」と略
する。)との差、すなわち、△Hm−△Hcは20J/
g以上がよく、25〜40J/gが好ましい。△Hm−
△Hcが20J/g未満のときは、厚みムラを生じやす
い。また、△Hm−△Hcが上記より特に低くなると、
具体的には5J/g以下となると、得られるシート状物
の耐熱性が低くなり、50℃を越える雰囲気では、フィ
ルム同士が融着を越しやすくなる。
【0022】また、△Hm−△Hcは20J/g以上に
なるよう延伸すると、得られるフィルムの厚みはそろい
やすく、また、融着も抑制される。
【0023】上記のΔHmは、上記生分解性重合体の構
成成分であるポリ乳酸系重合体の融点より30℃低い温
度で熱処理をし、JIS K 7122に記載の方法に
したがって、昇温速度10℃/分で上記シート状物を昇
温したときの、上記ポリ乳酸系重合体中に生じている結
晶を融解させるのに必要な熱量である。これは、上記シ
ート状物の示差走査熱量測定(以下、「DSC」と略す
る。)において、上記ポリ乳酸系重合体の結晶融点付近
に現れる結晶融解による吸熱ピークの面積から求められ
る。上記ポリ乳酸系重合体の融点より30℃低い温度で
熱処理を行うのは、この熱処理によって、上記ポリ乳酸
系重合体を結晶化させることができる。この結晶化した
状態で所定の昇温速度で昇温させて△Hmを測定するの
で、同じ組成を持つ生分解性重合体、例えば、同じ組成
を有するD、L−ポリ乳酸であっても、ロット差によっ
て生じることのある△Hmの差を解消することができ
る。
【0024】また、ΔHcは、上記シート状物の結晶化
熱量であり、JIS K 7122に記載の方法にした
がって一次昇温したときの昇温過程で生じる結晶化の際
に発生する熱量であり、上記シート状物のDSCにおい
て、発熱ピークの面積から求められる。
【0025】上記ΔHmは主にポリ乳酸重合体そのもの
の結晶性に依存し、結晶性が大きいポリ乳酸系重合体で
は大きな値をとる。ちなみに最も結晶性が大きいと考え
られるホモのポリ−L−乳酸では、約50J/gとな
る。また、ΔHcはそのときのシート状物の結晶化度に
関係する指標であり、ΔHcが大きいときは、昇温過程
でシート状物の結晶化が進行する、すなわち、昇温前の
シート状物の結晶化度が相対的に低かったことを表す。
逆に、ΔHcが小さいときは、昇温前のシート状物の結
晶化度が相対的に高かったことを表す。
【0026】したがって、△Hm−△Hcは、シート状
物を形成する生分解性重合体の構成成分であるポリ乳酸
系重合体の有する結晶性を基準としたときの、上記シー
ト状物の結晶化度を示す。したがって、△Hm−△Hc
が小さいほど、上記シート状物の結晶化度が低いことを
示す。
【0027】よって、△Hm−△Hcを増加させる方法
としては、結晶性の高いポリ乳酸系重合体を用いること
や、結晶化度の比較的高いシート状物を作ることがあげ
られる。特に、結晶性が高いポリ乳酸系重合体を原料
に、結晶化度の比較的高いシート状物を作製すれば、△
Hm−△Hcをより増加させることができる。シート状
物の結晶化度は、生分解性重合体の組成に少なからず依
存するが、フィルムの成形加工条件によっても大きく影
響される。
【0028】また、成形加工工程、特にテンター法延伸
においてフィルムの結晶化度を下げるためには、適当な
延伸温度、延伸倍率を選び配向結晶化を抑えたり、延伸
後速やかに結晶化温度以下に冷却して結晶化を抑える等
の方法によっても、△Hm−△Hcを低下させることが
できる。
【0029】上記生分解性重合体の主成分であるポリ乳
酸系重合体の構成成分であるL−乳酸とD−乳酸との組
成比は、100:0〜92:8、又は、0:100〜
8:92がよく、100:0〜94:6、又は、6:9
4〜0:100が好ましい。この範囲を外れると、延伸
時の結晶化が十分でない場合が生じ、得られるシート状
物の厚みにバラツキを生じやすい。また、得られるシー
ト状物としたときに、各シート状物を重ねても融着する
のを防ぐことができる。
【0030】得られるポリ乳酸系収縮シート状物の収縮
率は、80℃、10秒間の条件下で、20%以上である
ことがよく、30〜100%が好ましい。収縮率が20
%未満だと、ボトルのような複雑な形状をしているもの
では凸凹のため、きれいな収縮が仕上がらないからであ
る。
【0031】この発明によって得られるポリ乳酸系収縮
シート状物は、包装材や収縮ラベル材として使用するこ
とができる。この包装材や収縮ラベル材が使用される被
包装物としては、容器、生鮮食品等の食品等があげられ
る。上記容器としては、ガラス瓶、ガラス容器、硬質プ
ラスチック容器等の硬度の高い容器、又は、紙や、ポリ
スチレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート
等の硬度の低いプラスチック等から成形される容器等が
あげられる。これらの容器は、食品用、飲料用、薬品用
等任意の用途に使用されるものである。
【0032】上記被包装物は、上記包装材によって収縮
包装又は収縮結束包装される。このとき、上記包装材が
ポリ乳酸系収縮シート状物が充分な収縮率を有し、延伸
時の厚みムラがないので、収縮包装したとき収縮仕上が
りがよく、包装された状態において見栄えがよい。さら
に、包装後に、加熱処理を行っても、包装材が互いに融
着しないので、取扱いが容易となる。また、上記ポリ乳
酸系収縮シート状物は、印刷性能がよく、綺麗に印刷す
ることができるので、収縮ラベル材として使用する場
合、まず、上記ポリ乳酸系収縮シート状物に印刷したの
ち、被包装材に収縮させて密着させることにより、ラベ
ルとして効果よく使用することができる。
【0033】
【実施例】以下に実施例を示すが、これらにより本発明
は何ら制限を受けるものではない。なお、表1及び表2
において、「D−乳酸の割合」は、ポリ乳酸系重合体を
構成するL−乳酸とD−乳酸の組成比のうち、D−乳酸
の割合を示す。さらに、「MD」は、シート状物の長手
方向を示し、「TD」は、シート状物の幅方向を示す。
また、実施例 中に示す測定、評価は、次に示すような
条件で行った。
【0034】(1)結晶融解熱量(ΔHm)の測定 シート状物を形成する生分解性重合体の構成成分である
所定のL/D比を有するポリ乳酸系重合体自体を用いて
測定した。
【0035】まず、このポリ乳酸系重合体の融点から3
0℃低い温度で、当該ポリ乳酸系重合体を2時間、熱処
理を行い、当該ポリ乳酸系重合体を結晶化させた。次い
で、パーキンエルマー製DSC−7を用い、上記の結晶
化させた当該ポリ乳酸系重合体10mgをJIS−K7
122に基づいて、昇温速度10℃/分で昇温したとき
の吸熱ピークの面積からΔHmを求めた。
【0036】(2)結晶化熱量(ΔHc)の測定 パーキンエルマー製DSC−7を用い、シート状物のサ
ンプル10mgをJIS−K7122に基づいて、昇温
速度10℃/分で昇温したときの発熱ピークの面積から
ΔHcを求めた。
【0037】(3)収縮率 シート状物のサンプルを、試験方向をMDとして140
mm×10mmに切り出し、MDに100mm間の評線
を入れ、80℃の温水バスに10秒間浸漬した後、その
評線間の寸法を計り、次式にしたがって熱収縮率を算出
した。 熱収縮率(%)={(収縮前の寸法)−(収縮後の寸
法)}/(収縮前の寸法)×100 (4)耐融着試験 延伸されたシート状物を縦60mm、横30mmの大き
さに切り取り、キャスティングロールに接した面同士を
2枚重ねて、10mm幅のヒートシールバーを有するヒ
ートシール機に、バーの長手方向にシート状物の縦方向
を合わせ、該フィルムの中央にセットした後、所定の温
度で片面より加熱し、1.5kgf/cm2 の圧力で6
0秒間ヒートシールした。その後、5分間放置してヒー
トシール部を剥離し、破れずに剥離できる最高温度を調
査した。また、該温度が100℃以上のものを良好
(○)とし、該温度が80℃以上100℃未満のものを
やや良好(△)とした。また、該温度が80℃未満のも
のを不良(×)とした。
【0038】(5)厚みのバラツキ 得られたシート状物のTDに、等間隔で10点、MDに
は500mm間隔で20点の合計200点の厚みをダイ
ヤルゲージで測定し、その厚みの平均値(X)と標準偏
差(σ)を求め、(3 σ/X)×100(%)を求め
た。この値が15%を下回るものは良好な厚みをもつも
のとして(○)と表記し、15%以上のものは(×)と
表記した。
【0039】(6)総合評価 得られたポリ乳酸系収縮シート状物について、各物性、
耐融着試験から総合評価を行った。全体として良好な性
能を有するものは(○)と表記した。全体として十分な
性能を有さないものは(×)と表記した。
【0040】(実施例1〜3、比較例1、2)重量平均
分子量24万、ガラス転移点58℃のポリ乳酸系重合体
(D−乳酸の割合が1%以下)を40mmΦ単軸押出機
にて、Tダイより押出し、約43℃のキャスティングロ
ールにて急冷し、未延伸のシート状物を得た。続いて長
手方向にロール延伸、次いで、幅方向にテンターで延伸
した。テンターでの熱処理ゾーンの温度は50℃と一定
にし、実質熱固定しないシート状物を製造した。シート
状物の延伸温度、延伸倍率は表1又は表2の通りで、実
質幅方向に延伸した一軸延伸シート状物である。シート
状物の厚みはおおよそ平均が50μmとなるように押出
機からの溶融樹脂の吐出量とライン速度を調整した。ラ
イン速度はおよそ6〜17m/min、得られたシート
状物の幅も幅方向の延伸倍率によって異なりシート状物
の両耳約100mmずつ落として300mm幅から12
00mm程度までのシート状物を得た。得られたシート
状物について上記の方法で各評価を行った。その評価結
果を表1及び表2に示す。
【0041】(実施例4、比較例3、4)重量平均分子
量20万、ガラス転移点56℃のポリ乳酸系重合体(D
−乳酸の割合が約5%)を上記実施例と同様にして、表
1に示す厚さ約50μmのシート状物を得た。評価結果
を表1に示す。
【0042】(比較例5)重量平均分子量18万、ガラ
ス転移点53℃のポリ乳酸系重合体(D−乳酸の割合が
約10%)を上記実施例と同様にして、表1に示す厚さ
約50μmのシート状物を得た。評価結果を表1に示
す。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】
【発明の効果】本発明により、充分な収縮率を有すると
共に、厚みのバラツキがなく、耐熱融着性に優れた、生
分解可能なポリ乳酸系収縮シート状物を提供することが
できる。
【0046】また、飲料用ボトル等のラベルに使用した
場合、加熱殺菌時にラベル同士が融着しない、生分解可
能なポリ乳酸系収縮シート状物を提供することができ
る。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29K 67:00 105:02 B29L 7:00 Fターム(参考) 3E067 AA11 AB01 AB02 AB04 AB99 BA15A BA24A BB14A BB18A CA01 CA17 CA23 CA30 EC27 EE02 EE04 FB01 4F210 AA24 AE01 AG01 AR06 QC01 QC03 QC05 QD13 QG01 QG11 QG18 RA03 RC02 RG02 RG04 RG30 RG35 RG43 RG67 4J002 CF032 CF181 CF182 CF191 GG02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリ乳酸系重合体を主成分とする生分解
    性重合体から成形されるシート状物において、 上記ポリ乳酸系重合体の結晶融解熱量(△Hm)と、上
    記シート状物を昇温したとき、このシート状物を形成す
    る生分解性重合体の構成成分であるポリ乳酸系重合体の
    結晶化により生じる結晶化熱量(ΔHc)との差、すな
    わち、△Hm−△Hcが20J/g以上であり、 上記ポリ乳酸の構成成分であるL−乳酸とD−乳酸との
    構成割合が100:0〜92:8又は0:100〜8:
    92であり、 上記ポリ乳酸系重合体を、延伸温度70〜95℃で少な
    くとも一軸方向に延伸倍率2.5〜6.0で延伸するこ
    とを特徴とするポリ乳酸系収縮シート状物。
  2. 【請求項2】 少なくとも一軸方向の熱収縮率が、80
    ℃、10秒での温水中で20%以上であることを特徴と
    する請求項1記載のポリ乳酸系収縮シート状物。
  3. 【請求項3】 D−乳酸とL−乳酸の構成割合が10
    0:0〜92:8又は0:100〜8:92であるポリ
    乳酸系重合体を主成分とし、ΔHm−ΔHcが20J/
    g以上となる生分解性重合体をシート状に成形し、次い
    で、上記シート状物の進行方向と直角方向に延伸温度7
    0〜95℃、延伸倍率2.5〜6.0で延伸するポリ乳
    酸系収縮シート状物の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2に記載のポリ乳酸系収縮
    シート状物を用いてなる包装材。
  5. 【請求項5】 請求項1又は2に記載のポリ乳酸系収縮
    シート状物を用いてなる収縮ラベル材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002194112A (ja) * 2000-12-22 2002-07-10 Mitsubishi Plastics Ind Ltd 熱収縮性フィルム
JP2007268841A (ja) * 2006-03-31 2007-10-18 Fuji Seal International Inc 積層シュリンクラベル

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