JP2000281275A - 油圧式グラブバケットの油圧制御回路 - Google Patents

油圧式グラブバケットの油圧制御回路

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JP2000281275A
JP2000281275A JP11085747A JP8574799A JP2000281275A JP 2000281275 A JP2000281275 A JP 2000281275A JP 11085747 A JP11085747 A JP 11085747A JP 8574799 A JP8574799 A JP 8574799A JP 2000281275 A JP2000281275 A JP 2000281275A
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pump
pressure
switching valve
discharge
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Tetsushi Okawa
哲史 大川
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Fukushima Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バケットを閉じて荷を掴むときなどに従来の
油圧シリンダ作動圧設定用の圧力制御弁の設定圧力での
リリーフ作動等に起因してもたらされるような作動油の
発熱による温度上昇を抑制し、長時間連続して運転可能
な油圧式グラブバケットの油圧制御回路を提供する。 【解決手段】 バケット開閉用の油圧シリンダ15、油
圧シリンダ15を駆動する油圧ポンプ、及び、油圧ポン
プの吐出管に連結され圧油を油圧シリンダ15のヘッド
側室15aとロッド側室15bに切換供給し油圧シリン
ダの作動方向を切り換える電磁切換弁11を備えた油圧
式グラブバケットの油圧制御回路において、該油圧ポン
プを、油圧ポンプ吐出圧力が設定圧力PSまで昇圧する
と油圧ポンプの吐出量Qが最小となり、油圧シリンダ1
5を加圧するに要する最小限度の吐出量に止める吐出量
制御機構を備えた可変吐出量型油圧ポンプ19としたこ
とを特徴とする油圧式グラブバケットの油圧制御回路。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電動油圧式グラブバ
ケット等の油圧式グラブバケットの油圧制御回路に係
り、詳しくは例えば都市ごみ等のごみ、燃焼灰等の荷を
バケット開閉用油圧シリンダの作動によりバケットを閉
じて掴んだり、或いはバケットを開いて掴んだ荷を放つ
ときなどのバケット開閉時に、該油圧シリンダの作動油
の発熱、温度上昇等を効果的に抑制して油圧式グラブバ
ケットを連続して運転可能とし得る油圧式グラブバケッ
トの油圧制御回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から例えば清掃工場においては、都
市ごみ等のごみや焼却灰の搬送用としてグラブバケット
本体のガーダに電動機等の原動機で駆動される油圧ポン
プ、リリーフ弁等の圧力制御弁、及び、方向制御弁等の
油圧機器を備えた電動油圧ポンプユニットを組込んでグ
ラブバケットを開閉する油圧式グラブバケットが用いら
れている。
【0003】この種の油圧式グラブバケットは、クレー
ン等の揚重機器で吊り下げ可能なガーダに油圧シリンダ
により開閉自在に取付けられた例えば左右一対のバケッ
トを有し、該ガーダに該油圧シリンダを駆動する油圧ポ
ンプ、該油圧ポンプを駆動する電動機等の原動機、該油
圧ポンプから吐出された圧油を該油圧シリンダに送ると
共に該油圧シリンダの駆動(作動)方向を切り換える電
磁切換弁、油圧シリンダ作動圧力を設定する圧力調整
弁、および該各機器を接続する油圧配管が内蔵されると
共に油タンクが付設されて構成された油圧ポンプユニッ
トが設置されて構成されている。
【0004】そして、該グラブバケットの油圧ポンプユ
ニットは、掴み物であるごみや焼却灰の中や水中に取り
入れられて浸漬されるような場合には、該焼却灰や水等
がユニット内部に侵入しないように電動機等の原動機や
油圧ポンプ等で構成される油圧機器の周囲がパネルで覆
い囲まれてシールされ外部雰囲気に対して密閉構造とさ
れる場合もある。
【0005】このような従来の油圧ポンプユニットの油
圧制御回路を図11に基づいて説明する。1は油タン
ク、2は吸込管、3は原動機としての電動機4で回転駆
動される油圧ポンプで大容量ポンプ3aと小容量ポンプ
3bを一体化した多連ポンプとして構成されている。5
は大容量ポンプ3aの油吐出口に接続された吐出管、6
は該吐出管5に分岐接続され末端を油タンク1に連絡さ
れた回路圧設定用、即ち、バケット開閉用油圧シリンダ
15の作動圧設定用の圧力制御弁としてのバランスピス
トン形などのリリーフ弁、7は小容量ポンプ3bの油吐
出口に接続された吐出管、8は該吐出管7とタンクライ
ン10との間を連絡し逆止弁(チェック弁)9を介装し
たバイパスラインである。逆止弁9は所定のパイロット
圧を立ち上げて後記するパイロット切換弁11Bに供給
する作用をする。
【0006】11は大容量油圧ポンプ3aで吐き出され
て吐出管5を送られる圧油を油圧シリンダ15のヘッド
側室15aとロッド側室15bに切換供給し油圧シリン
ダ15の作動方向を切り換える電磁切換弁としての電磁
パイロット切換弁であり、該電磁パイロット切換弁11
はメイン切換弁11Aとパイロット切換弁11Bで構成
されている。該メイン切換弁11Aはそのセンター部分
は図示の中立位置で前記大容量油圧ポンプ吐出管5の末
端が連結されたポンプポートPと前記タンクライン10
の末端が連結されたタンクポートTが連通状態とされ、
A、Bポートがブロック状態とされるタンデムセンター
形切換弁とされている。
【0007】一方、該パイロット切換弁11Bはそのセ
ンター部分は図示の中立位置で前記小容量油圧ポンプ吐
出管7の末端が連結されたポンプポートがブロック状態
とされ、タンクライン12の末端が連結されたタンクポ
ートT、Aポート、及び、Bポートが互いに連通状態と
されるプレッシャポートブロック形電磁切換弁とされて
いる。該メイン切換弁11AのAポート、Bポートには
それぞれ圧油供給管13、14の一端が連結され、該圧
油供給管13の他端は油圧シリンダ15のロッド側室1
5bに連結され、該圧油供給管14の他端は油圧シリン
ダ15のヘッド側室15aに連結されている。
【0008】該パイロット切換弁11BのAポートと該
メイン切換弁11Aの一端側はパイロット圧供給管11
aで連結され、該パイロット切換弁11BのBポートは
該メイン切換弁11Aの他端側はパイロット圧供給管1
1bで連結されている。
【0009】このように構成された油圧式グラブバケッ
トの油圧制御回路において、図11の状態で電動機4を
起動すると、油圧ポンプ3が駆動され大容量ポンプ3a
から吐出された油は吐出管5を通って電磁パイロット切
換弁11のメイン切換弁11Aのセンター部でバイパス
されてタンクライン10に戻されて遊休循環される。ま
た、小容量ポンプ3bから吐出された油は吐出管7を流
れさらに逆止弁9を介装したバイパスライン8を通って
タンクライン10に戻されて遊休循環される。
【0010】この状態から油圧式グラブバケットで掴み
物であるごみを掴む場合には、揚重機器であるクレーン
で油圧式グラブバケットを吊り下げてごみの上方に位置
させバケットを開いた状態でごみの上に着地させてバケ
ットを閉じるのであるが、このときは電磁パイロット切
換弁11のパイロット切換弁11BのSOL.b を励磁させ
る。そうすると小容量ポンプ3bから吐出された圧油は
吐出管7を通ってパイロット切換弁11BのBポートを
経てパイロット圧供給管11bへ流入しメイン切換弁1
1Aの他端側に供給され、メイン切換弁11Aが切換ら
れてそのポンプポートPとBポートが連通される。
【0011】すると大容量ポンプ3aから吐出された油
は吐出管5を介してメイン切換弁11Aのポンプポート
PからBポートへと流され圧油供給管14を経てバケッ
ト開閉用の油圧シリンダ15のヘッド側室15aに供給
されピストンロッドが伸長されてグラブバケットが閉じ
られごみが掴まれる。このとき油圧シリンダ15のロッ
ド側室15bの油は圧油供給管13を経てメイン切換弁
11AのAポートからタンクポートTを経てタンクライ
ン10へと流されて油タンク1に戻される。
【0012】このようにしてごみをバケットで掴んだ後
はパイロット切換弁11BのSOL.bの励磁を解き、パイ
ロット切換弁11Bを図示のように中立にしてメイン切
換弁11Aを中立状態に戻し、クレーンで油圧式グラブ
バケットを吊り上げた後、荷降ろし点に移動させること
により搬送しバケットを開いて掴んだごみを落とし荷降
ろしする。このときは、電磁パイロット切換弁11のパ
イロット切換弁11BのSOL.a を励磁させる。そうする
と小容量ポンプ3bから吐出された圧油は吐出管7を通
ってパイロット切換弁11BのAポートを経てパイロッ
ト圧供給管11aへ流入しメイン切換弁11Aの一端側
に供給され、メイン切換弁11Aが切換られてそのポン
プポートPとAポートが連通される。
【0013】そうすると、大容量ポンプ3aから吐出さ
れた油は吐出管5を通りメイン切換弁11Aのポンプポ
ートPからAポートへと流され圧油供給管13を経てバ
ケット開閉用の油圧シリンダ15のロッド側室15bに
供給されピストンロッドが引っ込められてグラブバケッ
トが開けられごみが荷降ろしされる。このとき油圧シリ
ンダ15のヘッド側室15aの油は圧油供給管14を経
てメイン切換弁11AのBポートからタンクポートTを
経てタンクライン10へと流されて油タンク1に戻され
る。
【0014】上記バケットでごみを掴むためにバケット
を閉じるために、また、掴んだごみを荷降ろしするとき
にバケットを開くために必要な該油圧シリンダ15への
供給圧油の油圧は圧力制御弁としてのリリーフ弁6によ
り設定された圧力以内の圧力とされる。
【0015】
【考案が解決しようとする課題】上記の図11に示すよ
うな油圧制御回路を用いて油圧式グラブバケットでごみ
等の荷を掴むときに、バケットが閉じ切ったり、或い
は、バケットの間に荷が挟まったりしてそれ以上閉じる
ことができない状態になると、油圧ポンプ3の大容量ポ
ンプ3aから吐出された吐出油の圧力は上昇しリリーフ
弁6の設定圧力に達し、大容量ポンプ3aの吐出油は全
量がリリーフ弁6からリリーフされタンクライン10に
流されて油タンク1へ還流される。このリリーフ作動に
よって作動油の全エネルギーが熱に変換され、作動油が
発熱され作動油の温度上昇がもたらされる。
【0016】また、バケットで荷を掴むときのバケット
の閉じ動作は1回の動作で終了することは少なく、例え
ば荷を掴み過ぎたりするとバケットが完全に締まり切ら
ない。このようなときその1回目の閉じ動作が終了した
らクレーンで油圧式グラブバケットを少し持ち上げると
共に、電磁パイロット切換弁11のメイン切換弁11A
を中立状態にしてヘッド室側15aの加圧を止め油圧シ
リンダ15のヘッド室側15a及びロッド室側15bの
圧油を保持した状態としてバケットから荷を少しずつ落
下させる等して、その後、再度、電磁パイロット切換弁
11のパイロット切換弁11BのSOL.b を励磁してメイ
ン切換弁11Aをバケット閉じの状態に入れて油圧シリ
ンダ15の閉じ側(ヘッド室15a側)を加圧し、バケ
ットを完全に又は吊り上げて搬送可能な状態に閉じるよ
うにする。
【0017】このような追加の加圧動作、即ち、「追い
掴み」と言われる操作は普通は3回等、数回繰り返して
行うことが必要とされる。そして、このような追い掴み
操作においてもその都度、大容量ポンプ3aの吐出油の
リリーフ弁6によるリリーフ動作が行われ、ますます油
温が上昇されることになる。そして、該リリーフ弁6の
リリーフ動作により油圧ポンプ3の駆動原動機である電
動機4の消費電力を増やしその発熱を起こす原因ともな
る。
【0018】まして、前記のように油圧ポンプユニット
が密閉構造とされている場合には、換気による放熱が良
好に行われないため該リリーフ弁6のリリーフ動作によ
る作動油の発熱や油圧ポンプ3駆動用の電動機4の発熱
を外部に放出しきれず、作動油、油圧ポンプ3、電磁パ
イロット切換弁11、配管等の油圧機器、及び、電動機
4の過度の温度上昇を招き、長時間の連続運転に支障を
来していた。
【0019】なお、清掃工場における近年の都市ごみ量
の増加やダイオキシン対策としてのごみ焼却炉の連続燃
焼の導入等により、清掃工場内におけるグラブバケット
の使用頻度は増大する一方であり、これらの過酷な使用
条件下においても長時間の連続運転が可能なグラブバケ
ットが求められている。
【0020】本発明は以上のような従来の油圧式グラブ
バケットの油圧制御回路の欠点をなくするためになされ
たものであり、都市ごみや燃焼灰等の荷をバケット開閉
用油圧シリンダによりバケットを閉じて掴んだり、或い
はバケットを開いて荷を放つときに、前記のような油圧
シリンダの作動圧設定用の圧力制御弁のリリーフ作動等
に起因してもたらされるような作動油の発熱による温度
上昇や該リリーフ動作よる油圧ポンプ駆動用の電動機等
の原動機の発熱等を抑制して油圧式グラブバケットを長
時間連続して運転可能とし得る油圧式グラブバケットの
油圧制御回路を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の油圧式グラブバケットの油圧制御回路は、
【0022】(1)バケット開閉用の油圧シリンダ、該
油圧シリンダを駆動する油圧ポンプ、及び、該油圧ポン
プの吐出管に連結され圧油を該油圧シリンダのヘッド側
室とロッド側室に切換供給し油圧シリンダの作動方向を
切り換える電磁切換弁を備えた油圧式グラブバケットの
油圧制御回路において、該油圧ポンプを、油圧ポンプ吐
出圧力が設定圧力まで昇圧すると該油圧ポンプの吐出量
が最小となり、該油圧シリンダを加圧するに要する最小
限度の吐出量に止める吐出量制御機構を備えた可変吐出
量型油圧ポンプとした構成とした。
【0023】(2)上記(1)の油圧式グラブバケット
の油圧制御回路において、油圧ポンプの吐出管に取付け
られた圧力検出器と、該圧力検出器により該油圧ポンプ
の吐出圧力が油圧ポンプの設定圧力に達したことを検知
して計時を開始し所定時間後に該電磁切換弁を中立状態
とするタイマーとを備え、該電磁切換弁を中立状態とす
ることにより油圧ポンプ吐出油をタンクとの間で遊休循
環させる構成とした。
【0024】(3)上記(1)又は(2)の油圧式グラ
ブバケットの油圧制御回路において、該電磁切換弁をメ
イン切換弁とパイロット切換弁でなる電磁パイロット切
換弁とし、該電磁パイロット切換弁の作動パイロット圧
力を確保するための専用ポンプを該油圧ポンプと同軸上
もしくは別個に取付けた構成とした。
【0025】
【作用】前記(1)の構成では、バケット開閉用油圧シ
リンダを駆動する油圧ポンプが、例えば、可変吐出量型
油圧ポンプとしての可変容量型ピストンポンプとされ、
該可変容量型ピストンポンプは、該ポンプの吐出圧力が
設定圧力まで昇圧すると該ポンプの吐出量が最小とな
り、該油圧シリンダを加圧するに要する最小限度の吐出
量に止める制御機構を備える。従って、例えばバケット
が荷を掴んで閉じ切ったときや荷を放つときのバケット
が開き切ったときなど、ポンプ吐出圧がポンプの設定圧
力を越えるとその時点でポンプはその圧力を保持しつつ
吐出量は最小(理論上ゼロ)となり、その結果、ポンプ
の所要動力は最小(理論上ゼロ)となる。ポンプ所要動
力は吐出圧と吐出量の積であるためである。また、ポン
プからの発熱が抑制される。このため油温の上昇が効果
的に抑制される。
【0026】前記(2)の構成では、ポンプの吐出圧力
がポンプの設定圧に達したら所定時間経過後に電磁切換
弁が中立状態に切り換えられ、ポンプ吐出油は油タンク
との間で遊休循環されるので、ポンプ吐出口から電磁切
換弁に至る管路にポンプ設定圧力で保持された圧油が作
用することがない。このため、例えば、ポンプの内部ド
レーン(漏れ)や電磁切換弁のスプール等からのドレー
ンがなくなり、該ドレーンに伴う発熱が防がれ、より一
層の作動油の発熱低減効果が得られる。
【0027】前記(3)の構成では、電磁パイロット切
換弁の作動パイロット圧を確保する専用ポンプが取付け
られるため、該専用ポンプを小容量小型ポンプとするこ
とにより、大吐出容量の可変ピストンポンプの吐出管に
該パイロット圧を確保する(立たせる)ための手段、例
えば、チェック弁(逆止弁)等、を付設する必要がなく
なり、バケット閉じ時、或いはバケット開時等において
大容量(大流量)の油が該手段のチェック弁等を通過す
ることによる発熱、即ち、チェック弁のクラッキング圧
力による発熱、が抑制される。
【0028】
【発明の実施の形態】図1は本発明に適用される油圧式
グラブバケットとしての電動油圧式グラブバケットの一
実施形態の正面図、図2は当該電動油圧式グラブバケッ
トの右側面図、図3は電動油圧式グラブバケットに適用
される油圧制御回路の第1の実施形態、図4は図3の油
圧制御回路に適用される可変吐出量(可変容量)型油圧
ポンプの作動原理図、図5は本発明に適用される可変吐
出量型油圧ポンプの吐出量と吐出圧力の関係を示す制御
特性曲線、図6は本発明の油圧式グラブバケットの開閉
動作の経過による可変吐出量型油圧ポンプの吐出圧力の
変化状態を示すグラフ、図7は本発明の油圧制御回路に
よる油圧式グラブバケットの開閉動作の経過による可変
吐出量型油圧ポンプの所要動力の変化状態を示すグラ
フ、図8は従来の定吐出量型のギヤ油圧ポンプとその吐
出管にリリーフ弁を取付けた構成の油圧制御回路による
油圧式グラブバケットの開閉動作の経過によるギヤ油圧
ポンプの所要動力の変化状態を示すグラフ、図9は図7
と図8のグラフを重ね合わせて本発明と従来の油圧制御
回路とのポンプの所要動力の差を視覚的に表したグラ
フ、図10は本発明の油圧制御回路の第2の実施形態で
ある。
【0029】まず、図1、図2に基づいて本発明に適用
される油圧式グラブバケットとしての一実施形態の電動
油圧式グラブバケットの全体構造について説明する。電
動油圧式グラブバケット50は、ガーダ51の下部に支
持固定された軸51aに上部を回動自在に枢支されて取
付けられた左右一対のバケット52と、該バケット52
の該軸枢支点よりも上位置のバケット52の上端部にお
いて左右のバケットの間に両端をピンにより回動自在に
枢支されて掛け渡たされたバケット開閉用の油圧シリン
ダ15と、ガーダ51の上部に設置された油圧ポンプユ
ニットPNから主要部が構成されている。
【0030】1は油タンク、53は左右のバケット52
の間に両端をピンで回動自在に枢支されて取付けられ一
対のバケットを縦中心線に対して対称的に開閉させるた
めの連結バーである。52aはバケット52の底部に設
けた爪、54はバケット52の両側面に取付けられたタ
イヤ等の弾性体で構成されバケット50が壁等に衝突し
たときでも衝撃を吸収可能にしたバッファである。
【0031】55はガーダ51に固着されて設けられた
吊下材であり、該吊下材55に取付けられるピンにチェ
ーンが連結されてクレーンによってグラブバケット50
が吊り上げられ、又は、吊り下げられる。57は油圧ポ
ンプユニットPNに内蔵された可変容量型油圧ポンプ駆
動用電動機、電磁切換弁、操作盤、制御盤へ電気を供給
するためのキャブタイヤケーブルである。油圧ポンプユ
ニットPNは外部から掴み物としてのごみ等の荷、水、
塵埃等が浸入しないように周囲をパネルPNPで密閉さ
れて囲まれている。56は該油圧ポンプユニットPN等
を周囲から保護するプロテクター(カバー)である。
【0032】このような構成により、グラブバケット5
0は油圧シリンダ15を作動させることにより左右一対
のバケット52、52がそれぞれ軸51a、51aを回
動中心として縦中心線に対して対称的に回動されること
により開閉される。図1では全閉位置(状態)を実線で
示し全開位置(状態)を2点鎖線で示している。バケッ
ト52、52が完全に閉じられた状態では左右のバケッ
トの先端の爪52a同士が噛み合わされている。
【0033】次に、電動油圧式グラブバケット50に適
用されるバケット52の開閉用の油圧制御回路について
説明する。まず、図3に基づいて油圧制御回路の第1実
施形態を説明する。なお、図3は前記図11の従来例に
対応して示す油圧制御回路である。図3において図11
と同一又は相当する部分には同一符号を付しその説明は
省略する。
【0034】本実施形態の油圧制御回路においては、油
圧ポンプとして可変吐出量(可変容量ともいう)型油圧
ポンプ19が適用されている。また、電磁切換弁として
前記図11に示したと同様にメイン切換弁11Aとパイ
ロット切換弁11Bからなる電磁パイロット切換弁11
が適用されている。しかし、本実施形態ではこの電磁パ
イロット切換弁11のメイン切換弁11Aの該油圧ポン
プ19の吐出管5に通じるP(ポンプポート)ラインに
は逆止弁(チェック弁)18が介装されている。この逆
止弁18は前記電磁パイロット切換弁11のメイン切換
弁11Aを切り換えるためのメインスプールの作動に必
要な所定のパイロット圧を確保する(立たせる)ための
ものである。
【0035】そして、可変容量型油圧ポンプ19の吐出
管5からは管路7が分岐されて設けられ、管路7は末端
を前記パイロット切換弁11BのPポートに接続されて
いる。また、吐出管5には管路7の分岐点より上流位置
において圧力検出器としての圧力スイッチ16が取付け
られている。17は油圧ポンプのドレン管、21はタン
クライン19に介装されたラインフィルタである。
【0036】ここで、図4、図5に基づいて本発明の油
圧制御回路に適用される可変吐出量型油圧ポンプとして
の一実施形態の可変容量型ピストンポンプ19について
説明する。可変吐出量形油圧ポンプ19は図4の作動原
理図に示すようにポンプ本体19Aと吐出量制御機構1
9Bで構成されている。図4ではポンプ本体19Aは、
構造図示を省略したが、良く知られているように、原動
機としての電動機4の出力軸が連結される駆動軸と、該
駆動軸の先端に自在継手を介して接続され軸線を該駆動
軸の軸線に対して斜めにして接続されたセンターピン
と、該センターピンに保持され、端部が該駆動軸先端に
自在継手を介して接続された複数本のピストン(プラン
ジャとも呼ばれる)が円周方向に間隔をおいて配置、内
包されてなるシリンダブロックで構成される。このよう
にシリンダブロックの軸線は駆動軸の軸線に対して斜め
に配置されており斜軸形とも呼ばれる。
【0037】駆動軸を電動機4により回転駆動すると各
々のピストンがシリンダブロックのシリンダ内で摺動し
て往復動し、油の吸込み、吐出しを行なう。シリンダブ
ロックの傾斜角(傾転角)を変えることにより、ピスト
ンの移動距離(ストローク)が変わり吐出量を増減する
ことができる。即ち、シリンダブロック傾転角を大きく
するとピストンのストロークが大きくなり吐出量を大き
くすることができ、逆にシリンダブロック傾転角を小さ
くすれば吐出量を小さくすることができる。シリンダブ
ロックの軸線と駆動軸の軸線を一致させれば、即ち、傾
転角ゼロとすれば、吐出量はゼロとすることができる。
【0038】また、ポンプ本体にはシリンダブロックの
傾転角の位置調整を行なうための最小傾転調整ネジと最
大傾転調整ネジが設けられており、この両調整ネジ間で
シリンダブロックの傾転角を変えることにより、吐出量
を最大と最小の範囲で無段階で変えることができる。
【0039】しかして、図4に示すように、ポンプ内部
にはポンプ本体19Aに付設して吐出量制御機構19B
が設けられている。吐出量制御機構19Bは制御ピスト
ン30、スプリング31、コンロッド32、制御ブッシ
ュ40、制御ブッシュ40に摺動自在に嵌合されたパイ
ロットピストン41、制御スプリング42、それらの間
の連絡管路35、36、37、38で構成される。制御
ピストン30はポンプ内部に摺動自在に設けられ、制御
ピストン30にはコンロッド(連結棒)32が連結され
て設けられ、該コンロッド32の端部はさらに該シリン
ダブロックの端部に接続され、制御ピストン30が変位
移動することによりコンロッド32を介してシリンダブ
ロックの傾転角を変え得るように構成されている。
【0040】スプリング31はコンロッド32を介して
シリンダブロックを最大傾転角に保つように(保つ方向
に)付勢している。即ち、シリンダブロックはポンプ吐
出圧がポンプの設定圧力以下のときにはスプリング31
の荷重を受けて最大傾転角調整ネジによって停止して最
大傾転角に保たれる。ポンプ設定圧力はポンプ内部で制
御ブッシュ40に嵌装され摺動自在に設けられたパイロ
ットピストン41を付勢する制御スプリング42の撓み
を調整することにより設定される。
【0041】このような構成の可変容量型ピストンポン
プ19において、ポンプ吐出側の圧油は管路35を通っ
て制御ピストン30の小径側30bに作用し、さらにこ
の制御ピストン30の小径側の圧油は管路36を通って
制御ブッシュ40の一次側Fとパイロットピストン41
の頭部へ作用する。制御ブッシュ40の二次側Sは管路
37を介して制御ピストン30の大径側30aに接続さ
れており、さらに絞り38aを経てタンクに接続されて
いる。
【0042】しかして、例えばバケット52が閉じる途
中や開く途中など、ポンプ吐出圧が設定圧力以下の場合
は、図4の原理図の状態のように、制御ブッシュの一次
側Fと二次側Sは遮断されており、ポンプ吐出側の圧油
は管路35を通って制御ピストン30の小径側30bの
みに作用し、ポンプはそのシリンダブロックが最大傾転
角位置に保持され、最大吐出量に保たれる。
【0043】一方、例えばバケット52が閉じ切ったと
きや開き切ったときなど、ポンプ吐出圧が設定圧力以上
になると、管路35を介して管路36に導通している圧
油がパイロットピストン41の制御スプリングの押圧力
に打ち勝ちパイロットピストン41が制御ブッシュ40
内を移動しパイロットピストン41の41aが41bの
位置に移動し、制御ブッシュ40の一次側Fと二次側S
が導通する。これにより制御ピストン30の大径側30
aにも管路37を通してパイロット圧が作用し、スプリ
ング31の付勢力に抗して力の平衡位置まで制御ピスト
ン30が移動し、この結果、シリンダブロックの傾転角
が減少し、吐出量が減少させられる。
【0044】しかして、このようにポンプ本体19Aと
吐出量制御機構19Bで構成された可変容量型油圧ポン
プ19は、図5に示されるような制御特性、即ち、一定
圧力保持制御特性を有している。即ち、可変容量型油圧
ポンプ19はシリンダブロックの最大傾転角度に応じた
最大油量を油圧回路に送り込み[(a)点]、ポンプ吐
出圧、即ち、バケット開閉用の油圧シリンダ15の作動
圧力がポンプの設定圧力PSを越える[(b)点]とシ
リンダブロックは自動的に傾転角度を小さくする方向に
作動し、ポンプ吐出圧(運転圧力)が設定圧力値を保持
するように、吐出量Qを減少させられ吐出量がゼロとな
る[(c)点]。
【0045】さらに詳述すると、図5において、点
(a)ではポンプ19はシリンダブロックが最大傾転角
度にされて最大吐出量で運転され、制御ピストン30及
びシリンダブロックはスプリング力を受けて最大傾転角
調整ネジによって停止されている。そして、バケット5
2が荷を掴み始めて油圧シリンダ15の作動負荷が上昇
すると、ポンプ吐出圧Pは点(a)から点(b)へ向か
って上昇し、例えばバケット52が閉じ切ったり荷を掴
み過ぎたりすると、ついには点(b)で設定圧力PSに
達する。この点(b)ではポンプ19のシリンダブロッ
クは最大傾転位置に止まっており、その後、ポンプ吐出
圧(運転圧力)Pはわずかに上昇はするがほぼ一定に保
たれながら吐出量Qは点(c)へ向かって減少し、点
(c)においてポンプ3は吐出量Qがほぼゼロの状態で
運転されるようになる。
【0046】以上のような図3、図4、及び、図5に示
した構成の電動油圧式グラブバケットの油圧制御回路の
作動を図6及び図7に示したグラフとともに説明する。
運転開始時には電磁パイロット切換弁11は図3の状態
とされており、電動機4を起動すると可変容量型油圧ポ
ンプ19が駆動され、吐出管5に油が流される。吐出管
5を流れる油は逆止弁18を通過した後、電磁パイロッ
ト切換弁11のメイン切換弁11Aのセンター部を通
り、タンクライン10に戻されて遊休循環される。
【0047】前記遊休循環の状態からバケット52を閉
じて荷であるごみを掴む場合には、クレーンでグラブバ
ケット50を吊り下げてごみの上方に位置させバケット
を開いた状態でごみの上に着地させてバケットを閉じる
のであるが、このとき電磁パイロット切換弁11のパイ
ロット切換弁11BのSOL.b を励磁させる。そうすると
油圧ポンプ19から吐出された圧油の一部は逆止弁18
のクラッキング圧プラスαの圧力で管路7を通ってパイ
ロット切換弁11BのBポートを経てパイロット圧供給
管11bへ流入しメイン切換弁11Aの他端側に供給さ
れ、メイン切換弁11Aが切換られてそのポンプポート
PとBポートが連通される。
【0048】そうすると、油圧ポンプ19から吐出され
て吐出管5を流れる油はメイン切換弁11AのPポート
からBポートへと流され圧油供給管14を経てバケット
開閉用の油圧シリンダ15のヘッド側室15aに供給さ
れ、ピストンロッドが伸長されてグラブバケットが閉じ
られ、ごみが掴まれ始める。このとき、油圧ポンプ19
は、設定圧力以下で運転され、シリンダブロックは最大
傾転角に保たれており、吐出量Qは図5の吐出量・吐出
圧特性曲線の(a)点の最大吐出量とされている。油圧
シリンダ15のロッド側室15bの油は圧油供給管13
を経てメイン切換弁11AのAポートからタンクポート
Tを経てタンクライン10へと流されて油タンク1に戻
される。
【0049】バケット52が図6において時刻t1 にて
閉じ始めゴミを掴み始めると、図6に示すように油圧ポ
ンプ19の吐出圧力は上昇する。即ち、ポンプ吐出圧力
は図5の(a)点から(b)点に向かって上昇する。そ
して、時刻t2 においてバケット52がごみを掴んで閉
じ切ったり、バケット52がゴミを掴み過ぎたりして、
それ以上閉じることができなくなると、油圧シリンダ1
5の作動負荷が大きくなり、油圧ポンプ19の吐出量制
御機構19Bにより設定された圧力、所謂、ポンプ設定
圧力PS(シリンダブロック傾転開始圧力でもある)に
達し[図5の制御特性の点(b)]、油圧ポンプ19の
吐出油量は、その圧力を保持しつつ図5の点(b)から
(c)へと変化し、点(c)において最小のほぼゼロと
なる(この状態をデッドヘッド状態と称する)。
【0050】この時刻t2 に到達した時点においてポン
プ吐出量がほぼゼロとなることにより、図7のグラフに
示すようにポンプ所要動力はほぼゼロとなる。ポンプ所
要動力は吐出量と吐出圧の積で算出されるからである。
これにより電動機4の所要動力が抑制されると共に油圧
ポンプ19の発熱が抑制される。
【0051】このデッドヘッド状態に達した時刻t2か
ら時間T1だけ経たときの時刻t3 に電磁パイロット切
換弁11のパイロット切換弁11Bの励磁を解き、メイ
ン切換弁11Aを中立状態とし、油圧シリンダ15のヘ
ッド側室15aの加圧を中止し、油圧ポンプ19の吐出
油を遊休循環させる。このとき、メイン切換弁11Aの
ポートA、Bがブロックされていることにより、油圧シ
リンダ15のヘッド側室15a及びロッド側室15bの
油圧は保持される。
【0052】この遊休循環状態に入ると油圧ポンプ19
は、吐出圧Pは吐出管5等の管路抵抗や逆止弁18のク
ラッキング圧程度の低い抵抗に相当する圧力でもって、
吐出量Qは図5の(a)点のほぼ最大吐出量として運転
される。本実施形態において、前記時刻t2に到達する
と圧力検出器としての圧力スイッチ16により油圧ポン
プ19の吐出圧がデッドヘッド圧力に達したことを検知
し、それにより図示していない第1のタイマーによって
計時を開始し、該第1のタイマーで前記時間T1が設定
される。この時間T1は例えば1〜2秒に設定される。
【0053】このように、本実施形態では油圧ポンプ1
9の吐出圧が設定圧力に達した所定時間後にメイン切換
弁11AのP−Tポートを通してポンプ吐出油を遊休循
環させるので、ポンプ吐出口からメイン切換弁11Aに
至る管路にポンプ設定圧力で保持された圧油が作用する
ことがない。このため、例えば、ポンプ19の内部ドレ
ーン(漏れ)や電磁パイロット切換弁11のスプール等
からのドレーンがなくなり、該ドレーンに伴う発熱が防
がれ、より一層の作動油の発熱低減効果を得ることがで
きる。
【0054】バケット閉じによる上記のごみの掴みは上
記の1回目の掴み動作のみで終了されることは稀であ
り、大抵の場合はごみを掴み過ぎたりしてバケットが完
全閉まらず、バケットを吊り上げて搬送可能な状態とな
らない。このようなとき前記1回目の掴み動作が終了し
て、即ち、時刻t3 に到った時点の遊休循環開始とほぼ
同時にクレーンでグラブバケット50を少し吊り上げて
ごみを少しずつ落下させる等し、バケットが全閉にでき
る状態に掴み負荷を調整し、バケット閉じ動作、即ち、
油圧シリンダ15のヘッド側室15aの加圧を再度行う
ようにする。
【0055】また、該1回目の掴み動作で全閉状態を達
成できたとしてもクレーン運転者(グラブバケット操作
者)は遠方に位置するバケットを完全に確認することが
できない場合もあること等によりバケット閉の完全を期
するため油圧シリンダ15の閉じ側室15aの加圧を繰
り返して行う必要がある。このような動作は追い掴みと
も言われる。
【0056】即ち、時刻t4 に到ると、この追い掴みが
開始され、前述と同様に電磁弁式パイロット切換弁11
のパイロット切換弁11BのSOL.b を励磁させ、バケッ
ト52を閉じる方向に油圧シリンダ15のヘッド側室1
5aを加圧する。この加圧開始(時刻t4)とほぼ同時
に油圧ポンプ19はデッドヘッド状態に達する。そし
て、時刻t4から時間T1だけ経たとき、即ち、時刻t5
に電磁パイロット切換弁11のパイロット切換弁11B
の励磁を解き、メイン切換弁11Aを中立状態とし、油
圧シリンダ15のヘッド側室15aの加圧を中止し、油
圧ポンプ19の吐出油を遊休循環させる。このような追
い掴み動作は通常1〜5回繰り返される。
【0057】追い掴み操作が終了すると、油圧回路は遊
休循環状態とされ、グラブバケット50はクレーンで吊
り上げられて所定の荷降ろし位置に搬送され、時刻t6
に到るとバケットを開いて荷降ろしが開始される。
【0058】このバケットを開いて荷降ろしするときに
は、電磁パイロット切換弁11のパイロット切換弁11
BのSOL.a を励磁させる。そうすると、油圧ポンプ19
から吐出された圧油は吐出管7を通ってパイロット切換
弁11BのAポートを経てパイロット圧供給管11aへ
流入し、メイン切換弁11Aの一端側に供給され、メイ
ン切換弁11が切換られてそのポンプポートPとAポー
トが連通される。
【0059】そうすると、油圧ポンプ19から吐出され
て吐出管5を流れる圧油は、メイン切換弁11Aのポン
プポートPからAポートへと流され、圧油供給管13を
経てバケット開閉用油圧シリンダ15のロッド側室15
bに供給され、ピストンロッドが引っ込められてグラブ
バケットが開けられ、ごみが荷降ろしされる。このと
き、油圧シリンダ15のヘッド側室15aの油は圧油供
給管14を経てメイン切換弁11AのBポートからタン
クポートTを経てタンクライン10へと流されて油タン
ク1に戻される。
【0060】このような作動によるバケット開動作で時
刻t7に到ると、バケット52は全開状態(開き切った
状態)になり、油圧ポンプ19の吐出圧力Pは油圧ポン
プ19の吐出量制御機構19Bの設定圧力PS(傾転開
始圧力)に達し[図5の(b)点]、油圧ポンプ19の
吐出油量Qはその設定圧力を保持しつつ最小(デッドヘ
ッド状態)となり[図5の(c)点]、電動機4の所要
動力を抑制すると共に油圧ポンプ19からの発熱を抑制
する。
【0061】そして、このデッドヘッド状態に達した時
刻t7から時間T2だけ経た時刻t8に電磁パイロット切
換弁11のパイロット切換弁11Bの励磁を解き、メイ
ン切換弁11Aを中立に戻して、油圧シリンダ15のヘ
ッド側室15aの加圧を中止し、油圧ポンプ19の吐出
油を遊休循環状態として荷降ろしが終了する。このと
き、メイン切換弁11AのポートA、Bはブロックされ
ていることにより油圧シリンダ15のヘッド側室15a
及びロッド側室15bの油圧力は保持される。
【0062】本実施形態において、前記時間T2は例え
ば0.3〜0.5秒とされ、図示しない第2のタイマー
にて設定される。このT2時間設定用の第2のタイマー
の計時の開始は、本実施形態においては前記バケット閉
じ時のT1時間設定用の第1のタイマーと同様に圧力ス
イッチ16により、油圧ポンプ3の吐出圧力がデッドヘ
ッド圧力に到達したことを検知して行う。
【0063】このように、本実施形態では、バケット開
き動作時にも、油圧ポンプ19の吐出圧が設定圧力に達
した所定時間後にメイン切換弁11AのP−Tポートを
通してポンプ吐出油を遊休循環させるので、ポンプ吐出
口からメイン切換弁11Aに至る管路にポンプ設定圧力
で保持された圧油が作用することがない。このため、例
えば、ポンプ19の内部ドレーン(漏れ)や電磁パイロ
ット切換弁11のスプール等からのドレーンがなくな
り、該ドレーンに伴う発熱が防がれ、より一層の作動油
の発熱低減効果を得ることができる。以降、グラブバケ
ット50をクレーンで荷掴み位置に戻して前記と同様な
荷掴み操作(バケットの開閉動作)繰り返し行わせる。
【0064】しかして、以上のとおり、本実施形態の油
圧制御回路は、吐出量制御機構19Bを備えた可変容量
型油圧ポンプ19を採用し、バケット52の開閉動作に
おいてデッドヘッド状態での運転を行わせることによ
り、従来の固定(定吐出容量)ポンプと圧力制御弁とし
てのリリーフ弁を採用した油圧制御回路に比して、閉じ
切り時、開き切り時の作動油の発生熱量を大幅に削減さ
せることができる。
【0065】ここで、前記従来の固定ポンプとリリーフ
弁を組合せた方式のポンプ所要動力は図8のグラフのよ
うになり、この図8のグラフと、前記図7の吐出量制御
機構19Bを備えた可変容量型油圧ポンプ19を採用し
た本実施形態の油圧ポンプ19の所要動力のグラフとを
重ね合わせると、図9のグラフのようになる。図9のグ
ラフから明らかなように、本実施形態では油圧ポンプ1
9の所要動力を従来形態に比べてハッチングを施した部
分を削減させることができる。
【0066】このように、本実施形態の油圧制御回路で
は、バケット52の閉じ切り時や開き切り時等におい
て、従来の固定ポンプとリリーフ弁を採用した油圧制御
回路のようなリリーフ弁のリリーフ動作は全くなく、ま
た、設定圧力PSに達すると所定圧力は保持しつつポン
プ吐出量が略ゼロ(デッドヘッド状態)とされ、ポンプ
所要動力も略ゼロにすることができるため、油温上昇を
効果的に削減することができ、また、油圧ポンプ19の
駆動用電動機4の過度の温度上昇を削減することができ
る。従って、油圧ポンプユニットPNが密閉構造とされ
ていても油圧ユニットの連続運転が可能となり電動油圧
式グラブバケット50の連続運転ができるようになる。
【0067】つぎに、図10に基づいて本発明の電動油
圧式グラブバケットの油圧制御回路の第2実施形態を説
明する。図10において前記第1実施形態の図3の回路
と同一部分又は相当する部分には同一符号を付し、その
説明を省略する。この実施形態は、電磁切換弁11のメ
イン切換弁11Aのスプール切換用の作動圧力(所謂、
パイロット圧)を確保するために、油圧ポンプ20を、
バケット開閉用の主ポンプとしての可変容量形油圧ポン
プ20aと、該油圧ポンプ20aと同軸上に装備したパ
イロット専用小容量ポンプ20bとで構成したものであ
る。
【0068】電磁パイロット切換弁11の構成は第1実
施形態の図3と同一とされている。パイロット専用小容
量ポンプ20bの吐出管7の管端は電磁パイロット切換
弁11のパイロット切換弁11BのポンプポートPに接
続されている。吐出管7はタンクライン10との間を逆
止弁7bを介装した管路7aで結ばれている。逆止弁7
bにより主回路の油圧シリンダ15からの戻り油や主ポ
ンプ20aの遊休循環時の油の逆流が防がれる。その他
の構成は図3の第1実施形態と同様とされている。
【0069】このような構成とすると、図3の回路のよ
うに主ポンプの吐出管5にパイロット圧を立たせる(確
保する)ための逆止弁18を設ける必要がなくなり、従
って、図3の回路において生じるような主ポンプ20a
の大吐出流量によるチェック弁からの発熱、即ちチェッ
ク弁のクラッキング圧力に打ち勝って油を流すことによ
り生じる発熱、がなくなり、油温の上昇をより一層抑制
することができる。
【0070】以上は、パイロット専用小容量ポンプ20
bは、主ポンプ20aと同軸上に設けた態様を示した
が、主ポンプ20aとは別個に単独の電動機を備えたポ
ンプ20bとしてもよい。
【0071】以上の第1、第2の実施形態では、電磁パ
イロット切換弁11のメイン切換弁11Aは中立ポート
をP−T接続とし、遊休循環時の油圧ポンプ19(主油
圧ポンプ20a)のデッドヘッド運転を不要として、よ
り一層の発熱低減効果を計ることとしたが、本発明で
は、電磁パイロット切換弁11のメイン切換弁11Aを
中立状態でポンプポートPがブロックとなる形式のメイ
ン切換弁11Aとして、バケット開閉動作中に油圧ポン
プ19、20aがデッドヘッド状態に達したら、遊休循
環させないで該デッドヘッド状態を保持させておくよう
にしてもよい。この方式としてもデッドヘッド状態では
ポンプの吐出量はほぼゼロであるので所要動力もほぼゼ
ロとされるため、油温上昇抑制効果及びポンプ駆動用電
動機の発熱量の低減効果を得ることができる。
【0072】本発明では、可変容量型油圧ポンプを、設
定圧力以下の吐出圧力範囲において馬力(吐出圧力×吐
出流量がほぼ一定)となる制御機構を備えた可変容量型
油圧ポンプとしてもよい。即ち、可変容量形油圧ポンプ
の一制御方式として、馬力一定の圧力、流量特性を有す
るものを用い、これにシーケンスバルブを付加すること
により、シーケンスバルブの設定圧力未満では通常の馬
力一定特性を有し、シーケンスバルブの設定圧力に達す
ると吐出流量を最小とすることができる。
【0073】このようにした場合は、第1実施形態と同
じく油や電動機の発熱を抑制しながら、バケット開閉速
度を負荷に見合った開閉速度とすることができ、掴み物
(荷)が軽い場合などに作業効率を向上させることがで
きる。即ち、例えば軟らかい荷や軽い荷を掴むときなど
には、バケットの掴み負荷が小さいため、可変容量形油
圧ポンプの吐出圧力は低く、ポンプは馬力一定であるた
め、この分、吐出量が上げられるため、バケットの開閉
速度を速くすることができ、荷掴み作業のサイクルタイ
ムを短縮することができる。
【0074】また、本発明では、可変容量型油圧ポンプ
を、設定圧力とは関係なく外部信号(電気、油圧、その
他の信号もしくは指令)によって吐出量を最小とするよ
うな制御機構を有する可変容量型油圧ポンプとしてもよ
い。このような構成とすると、グラブバケット外部から
の信号、指令によって油圧ポンプを強制的にデッドヘッ
ド状態にさせることができるため、例えば遊休循環運転
に代えて無負荷でのデッドヘッド運転をさせる等、一層
の省エネルギー、発熱抑制が可能となる。即ち、リリー
フ弁に代わるデッドヘッド制御とは別に、もしくは、兼
用として、外部からの電気信号により電磁比例弁やシー
ケンスバルブの選択を行なう電磁弁を制御し、遊休時の
低い圧力でも油圧ポンプをデッドヘッド状態にする等し
て、油圧回路の発熱をより低減させることができる。
【0075】また、本発明では、可変容量型油圧ポンプ
を、階段状の吐出圧力、吐出量特性を有するような制御
機構を備えた可変容量型油圧ポンプとしてもよい。例え
ば2圧2流量制御の態様とし、低負荷時の早送りが可能
となり、即ち、バケット開き時の速度を速くすることが
でき、作業効率を向上させることができる。
【0076】以上の実施形態では、油圧ポンプユニット
PNがパネルPNPで密閉されて囲まれている場合を示
したが、本発明では油圧ポンプユニットPNは大気開放
されるものであっても適用可能なるものである。
【0077】また、以上の実施形態では、油圧式グラブ
バケットが油圧ポンプ駆動用原動機が電動機である電動
油圧式グラブバケットである場合について説明したが、
本発明は該原動機をディーゼルエンジン或いはガソリン
エンジン等のエンジンとしたエンジン油圧式グラブバケ
ットである場合であっても適用できる。
【0078】また、以上の実施形態では、バケット形式
は図1、2に示されるものについて説明したが、本発明
はこのものに限らずあらゆる形式のバケットを備えた油
圧式グラブバケットに適用することができる。
【0079】また、以上の実施形態では、荷(掴み物)
としては都市ごみ等のごみについて説明したが、これに
限られるものでなく、燃焼灰、粉粒体、燃焼灰、ヘドロ
等、その他種々の掴み物に対して適用することができ
る。
【0080】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は特許請求の範囲に記載したような構成にしたので次の
ような優れた効果が奏される。
【0081】請求項1の構成では、例えばグラブバケッ
トが荷を掴んで閉じ切ったときや荷を放つときのグラブ
バケットが開き切ったときなど、グラブバケットの負荷
が増大し、ポンプ吐出圧がポンプの設定圧力を越えると
その時点でポンプはその圧力を保持して吐出量は最小の
ほぼゼロとなるため、所謂、ポンプはデッドヘッド運転
が行われることにより、ポンプの所要動力をほぼゼロの
最小とすることができ、従来のリリーフ弁等の圧力制御
弁を備えた回路のように圧油をリリーフ作動させるよう
なことはない。その結果、油温の上昇を大きく削減させ
ることができ、また、そのためポンプ駆動用の原動機が
電動機である場合にはその過度の温度上昇や消費電力を
大きく抑制することができる。また、原動機がディーゼ
ルエンジン等のエンジンである場合にはその燃料消費量
を抑制することができる。
【0082】従って、たとえ油圧ポンプユニット、即
ち、油圧制御回路が密閉構造とされているような場合で
あっても、或いは、油圧式グラブバケットが追い掴み運
転を多用するような場合であっても、油圧制御回路の連
続運転が可能となり油圧式グラブバケットの連続運転が
できるようになる。
【0083】請求項2の構成では、ポンプの吐出圧力が
ポンプの設定圧に達したら所定時間経過後に電磁切換弁
が中立状態に切り換えられ、ポンプ吐出油は油タンクと
の間で遊休循環されるので、ポンプ吐出口から電磁切換
弁に至る管路にポンプ設定圧力で保持された圧油が作用
することがない。このため、例えば、ポンプのドレンポ
ートからのドレーン、電磁切換弁のスプール等からのド
レーンをなくすることができ、該ドレーンに伴う発熱を
防止することができ、より一層の作動油の発熱低減を図
ることができる。
【0084】請求項3の構成では、電磁パイロット切換
弁の作動パイロット圧を確保する専用ポンプが取付けら
れるため、該専用ポンプを小容量小型ポンプとすること
により、大吐出容量の可変ピストンポンプの吐出管に該
パイロット圧を確保するための例えばチェック弁(逆止
弁)等の手段を付設する必要がなくなり、バケット閉じ
時、或いはバケット開き時などにおいて大流量の油が該
チェック弁等を通過することによる発熱、即ち、チェッ
ク弁等のクラッキング圧力による発熱を抑制するがで
き、油温上昇を一層抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に適用される油圧式グラブバケットとし
ての電動油圧式グラブバケットの一実施形態の正面図で
ある。
【図2】電動油圧式グラブバケットの右側面図である。
【図3】電動油圧式グラブバケットに適用される油圧制
御回路の第1実施形態である。
【図4】図3の油圧制御回路の可変吐出量型油圧ポンプ
の作動原理図である。
【図5】本発明に適用される可変吐出量型油圧ポンプの
吐出量と吐出圧力の関係を示す制御特性曲線である。
【図6】本発明の油圧式グラブバケットの開閉動作の経
過による可変吐出量型油圧ポンプの吐出圧力の変化状態
を示すグラフである。
【図7】本発明の油圧制御回路による油圧式グラブバケ
ットの開閉動作の経過による可変吐出量型油圧ポンプの
所要動力の変化状態を示すグラフである。
【図8】従来の定吐出量型油圧ポンプとその吐出管にリ
リーフ弁を取付けた構成の油圧制御回路による油圧式グ
ラブバケットの開閉動作の経過による定吐出量型油圧ポ
ンプの所要動力の変化状態を示すグラフである。
【図9】図7と図8のグラフを重ね合わせて本発明と従
来の油圧制御回路のポンプの所要動力の差を視覚的に表
したグラフである。
【図10】本発明の油圧制御回路の第2の実施形態であ
る。
【図11】電動油圧式グラブバケットに適用される従来
の油圧制御回路である。
【符号の説明】
1 油タンク 3 定吐出量型(固定)油圧ポンプ 4 電動機 5 ポンプ油吐出管 7 小容量ポンプ油吐出管 10 タンクライン 11 電磁パイロット切換弁 11A メイン切換弁 11B パイロット切換弁 15 油圧シリンダ 7b、18 逆止弁(チェック弁) 19 可変吐出量(可変容量)型油圧ポン
プ 19A ポンプ本体 19B 吐出量制御機構 20a 可変吐出量(可変容量)型油圧ポン
プ(主ポンプ) 20b パイロット専用小容量ポンプ PN 油圧ポンプユニット 50 電動油圧式グラブバケット 51 ガーダ 52 バケット

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バケット開閉用の油圧シリンダ、該油圧
    シリンダを駆動する油圧ポンプ、及び、該油圧ポンプの
    吐出管に連結され圧油を該油圧シリンダのヘッド側室と
    ロッド側室に切換供給し油圧シリンダの作動方向を切り
    換える電磁切換弁を備えた油圧式グラブバケットの油圧
    制御回路において、該油圧ポンプを、油圧ポンプ吐出圧
    力が設定圧力まで昇圧すると該油圧ポンプの吐出量が最
    小となり、該油圧シリンダを加圧するに要する最小限度
    の吐出量に止める吐出量制御機構を備えた可変吐出量型
    油圧ポンプとしたことを特徴とする油圧式グラブバケッ
    トの油圧制御回路。
  2. 【請求項2】 油圧ポンプの吐出管に取付けられた圧力
    検出器と、該圧力検出器により該油圧ポンプの吐出圧力
    が油圧ポンプの設定圧力に達したことを検知して計時を
    開始し所定時間後に該電磁切換弁を中立状態とするタイ
    マーとを備え、該電磁切換弁を中立状態とすることによ
    り油圧ポンプ吐出油をタンクとの間で遊休循環させる構
    成としたことを特徴とする請求項1の油圧式グラブバケ
    ットの油圧制御回路。
  3. 【請求項3】 該電磁切換弁をメイン切換弁とパイロッ
    ト切換弁でなる電磁パイロット切換弁とし、該電磁パイ
    ロット切換弁の作動パイロット圧力を確保するための専
    用ポンプを該油圧ポンプと同軸上もしくは別個に取付け
    たことを特徴とする請求項1又は2の油圧式グラブバケ
    ットの油圧制御回路。
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