JP2000281858A - 射出成形用アクリル樹脂プラスチゾル組成物及びそれを用いた射出成形方法 - Google Patents

射出成形用アクリル樹脂プラスチゾル組成物及びそれを用いた射出成形方法

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JP2000281858A JP11089744A JP8974499A JP2000281858A JP 2000281858 A JP2000281858 A JP 2000281858A JP 11089744 A JP11089744 A JP 11089744A JP 8974499 A JP8974499 A JP 8974499A JP 2000281858 A JP2000281858 A JP 2000281858A
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誠 島田
Masao Seno
正男 勢能
Fumiko Segawa
富美子 瀬川
Toshio Nagase
敏夫 永瀬
Takamitsu Mikuni
隆光 三国
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Zeon Kasei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プラスチゾルの射出成形において金型を冷却
しなくても脱型ができる新規な射出成形用アクリル樹脂
プラスチゾル組成物およびそれを用いた射出成形方法の
提供。 【解決手段】 (A)ガラス転移温度が60℃以上で、
(a)テトラヒドロフラン可溶分5〜96重量%および
テトラヒドロフラン不溶解分95〜4重量%からなり、
かつ、テトラヒドロフラン可溶分の重量平均分子量が5
0,000〜9,000,000であるアクリル樹脂、
または、(b)テトラヒドロフラン可溶分のみからな
り、その重量平均分子量が300,000〜9,00
0,000であるアクリル樹脂、および(B)可塑剤、
を含有してなる射出成形用アクリル樹脂プラスチゾル組
成物およびそれを用いた射出成形方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、射出成形用アクリ
ル樹脂プラスチゾル組成物およびそれを用いた射出成形
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂の射出成形は、通常はペレ
ットを用い、これを加熱溶融し、射出成形するものであ
り、原料としてペレット以外の液状材料であるブラスチ
ゾルを使用することは例外中の例外[例えば塩化ビニル
樹脂プラスチゾルで発泡射出成形する技術(特開平1−
110113号公報参照)]である。このようなケース
は、射出成形階段で材料を加温することが許されず、室
温で射出しなければならない。加熱すると可塑剤が樹脂
に吸収され、流動性を失うからである。成形サイクルと
しては、まず室温下で液状のプラスチゾルを金型内に射
出し、射出後に金型を急速に加熱し、液状材料のゲル
化、成形を促進し、成形後は変形を防止するため成形品
を材料のガラス転移温度(Tg)以下まで冷却した後に
脱型しなければならない。
【0003】このように迅速な射出工程の前後に加熱、
冷却を繰り返す必要があるため、高生産性が生かされて
いない問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、プラスチゾルの射出成形において金型を冷却しなく
ても脱型ができる新規な射出成形用アクリル樹脂プラス
チゾル組成物およびそれを用いた射出成形方法を提供す
る点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の第一は、(A)
ガラス転移温度が60℃以上で、(a)テトラヒドロフ
ラン可溶分5〜96重量%およびテトラヒドロフラン不
溶解分95〜4重量%からなり、かつ、テトラヒドロフ
ラン可溶分の重量平均分子量が50,000〜9,00
0,000であるアクリル樹脂、または、(b)テトラ
ヒドロフラン可溶分のみからなり、その重量平均分子量
が300,000〜9,000,000であるアクリル
樹脂、および(B)可塑剤、を含有してなる射出成形用
アクリル樹脂プラスチゾル組成物に関する。
【0006】本発明の第二は、請求項1記載の射出成形
用アクリル樹脂プラスチゾル組成物を室温で、温度10
〜100℃の金型に射出し、150〜250℃に加熱し
て成形し、ついで成形品を金型から冷却しないで脱型す
ることを特徴とする射出成形用アクリル樹脂プラスチゾ
ル組成物の射出成形方法に関する。
【0007】本発明における前記アクリル樹脂とは、炭
素数1〜8のアルキルアルコールとアクリル酸またはメ
タクリル酸とのエステルを主たる構成単量体とする重合
体よりなる樹脂であって、そのガラス転移温度が60℃
より高いものであり、その単量体の具体例としては、メ
チルメタクリレート〔ホモ重合体の場合のガラス転移温
度(以下同様):105℃〕、エチルメタクリレート
(65℃)、イソプロピルメタクリレート(81℃)、
t−ブチルメタクリレート(107℃)などを挙げるこ
とができる。これらの単量体は、重合体を形成する全単
量体を基準にして50重量%以上を占めることが必要で
ある。50重量%を下廻ると、使用できる可塑剤の種類
が限定され、かつ本発明のプラスチゾル組成物を加熱、
成形して得られた成形物の強度を大きく低下させる原因
となる。
【0008】本発明の(A)成分であるアクリル樹脂
は、ガラス転移温度が60℃以上のものであるが、好ま
しくは70℃以上、とくに好ましくは80℃以上であ
る。ガラス転移温度が60℃を下廻るものの場合には、
熱時脱型性や金型耐汚染性が悪化する傾向となる。樹脂
粒子がコア−シエル構造を有する場合は、シエルを構成
する重合体のガラス転移温度が60℃以上という条件を
満たせば、コア重合体のガラス転移温度が例えば−20
℃というように低くてもよい。
【0009】(A)成分の1種である(a)テトラヒド
ロフラン可溶分5〜96重量%およびテトラヒドロフラ
ン不溶分95〜4重量%からなるアクリル樹脂の場合に
は、テトラヒドロフラン可溶分の重量平均分子量が5
0,000〜9,000,000、好ましくは100,
000〜6,000,000、とくに好ましくは50
0,000〜4,000,000であることが必要であ
る。重量平均分子量が50,000以下の場合は、脱型
性が悪くなるので好ましくない。9,000,000以
上の場合はゲル化性が悪くなる傾向にある。また、前記
テトラヒドロフラン可溶分が所定範囲外の場合には、金
型を冷却しないで脱型することと最終成形物の強度とを
両立させることが困難となる。
【0010】(A)成分の1種である(b)テトラヒド
ロフラン可溶分のみからなるアクリル樹脂の場合には、
その重量平均分子量が300,000〜9,000,0
00、好ましくは500,000〜9,000,00
0、とくに好ましくは1,000,000〜6,00
0,000であることが必要である。重量平均分子量が
所定範囲より小さい場合には、脱型性が悪くなり、所定
範囲より大きい場合にはゲル化性が悪くなる傾向があ
る。
【0011】テトラヒドロフラン不溶分95〜4重量%
のアクリル樹脂(a)を得るためには、多官能単量体を
前記アクリル酸またはメタクリル酸のエステルと共に共
重合することが必要である。この場合の多官能単量体は
必要とする量のテトラヒドロフラン不溶分を形成するだ
けの量であればよい。好ましくは0.5〜15重量%
(全単量体に対して)である。
【0012】前記多官能単量体の例としては、ジアリル
フタレート、ジアリルマレート、ジアリルアジペート、
アリルグリシジルエーテル、トリアリルシアヌレート、
エチレングリコールジビニルエーテル、エチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)
アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)ア
クリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレー
ト、オリゴエチレンジ(メタ)アクリレート、グリシジ
ル(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。
【0013】また、本発明におけるアクリル樹脂を得る
ためには、必要に応じて構成単量体単位に、50重量%
未満の第三の単量体を用いることもできる。これらの単
量体の例としては、2−エチルヘキシルメタクリレー
ト、ブチルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレー
ト、フェニルメタクリレートなどの(メタ)アクリル酸
エステル化合物、スチレン、ビニルトルエン、α−メチ
ルスチレンなどの芳香族ビニル系化合物;(メタ)アク
リロニトリル、シアン化ビニリデンなどのシアン化ビニ
ル化合物;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニ
ルエステル化合物、エチルビニルエーテル、セチルビニ
ルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテルなどのビ
ニルエーテル化合物;α−ヒドロキシエチル(メタ)ア
クリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシエチルフマレート、モノブチルマレ
ート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、塩化ビニ
ルなどを挙げることができる。
【0014】これらのアクリル樹脂のなかでも、メチル
メタアクリレートを50重量%以上含有するメタアクリ
レート系樹脂が好ましい。
【0015】本発明のアクリル樹脂は、その平均単一粒
子径が0.05〜5.0μmであることが好ましく、さ
らに0.3〜3.0μmであることがより好ましい。平
均単一粒子径の測定方法は、樹脂粉末を水に分散し、発
振周波数が50kHzの超音波振盪器に1分間かけた
後、3分間静置した懸濁液を用いて遠心沈降濁度法によ
り累積粒径分布を求め、累積値50%となる粒径をもっ
て、平均単一粒子径とするものである。上記範囲の平均
単一粒子径が好ましい理由は、可塑剤中で懸濁してプラ
スチゾルを形成するうえで低粘度が得られ、実用配合で
の自由度が広がるあるためである。
【0016】前述のような重合体粒子を製造するために
は、播種乳化重合を含む乳化重合法あるいは播種微細懸
濁重合を含む微細懸濁重合法が好適である。
【0017】乳化重合は、水を分散媒、アニオン性又は
ノニオン性界面活性剤を乳化剤、水溶性の過酸化物を重
合開始剤として用い、冷却ジャケット付き耐圧重合器中
で比較的緩徐な攪拌を行いつつ、界面活性剤の作用によ
って単量体を微細な液滴に乳化させ、単量体を包む界面
活性剤ミセル層内で重合を進め、粒径0.05〜0.5
μm程度の微小球形樹脂をラテックスとして得るもので
ある。ラテックスから粒子をうるためには、通常噴霧乾
燥が行われる。
【0018】乳化重合法よりも更に大きい粒径を有する
粒子のラテックスを得るために、予備重合したラテック
スを種子として用い、乳化剤量をポリマー粒子の全表面
積をカバーするのに必要な理論量の20〜60%に保ち
つつ重合することにより、新たな微小粒子の生成を防ぎ
つつ種子粒子のみを太らせるための被覆重合を行う播種
乳化重合が行われている。
【0019】また、ペーストレジンのラテックスを得る
別の方法としては、水を分散媒とし、単量体、乳化剤、
油溶性の重合開始剤等の混合物を、ホモジナイザ等を用
いて微細な液滴に分散させたのち重合する微細懸濁重合
や、微細懸濁重合で得られた重合体の懸濁液を種子粒子
として更に被覆重合を行う播種微細懸濁重合等も行われ
ている。
【0020】これらの乳化重合、播種乳化重合、微細懸
濁重合または播種微細懸濁重合においては、重合反応に
伴う反応熱の除去や反応の場への単量体の供給を目的と
して攪拌機により攪拌が行われる。この攪拌は、弱すぎ
れば熱除去ができずに反応温度が上昇し、品質上及び安
全上の問題をひき起こしたり、重合反応の場に有効に単
量体が供給されずに反応が遅延することになり、逆に、
強すぎれば生成、成長しつつある重合体粒子を凝集させ
てスケールや粗粒を生じさせたり、ラテックスの機械的
安定性を損い、時としてクリーム状の内容物は蓄熱し易
いため、やはり品質上及び安全上の問題を惹起する。
【0021】乳化重合に用いられる乳化剤としては例え
ば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキ
ルベンゼンスルホン酸塩;ラウリル硫酸ナトリウム、テ
トラデシル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸塩;ジオク
チルスルホコハク酸ナトリウム、ジヘキシルスルホコハ
ク酸ナトリウム等のスルホコハク酸塩;ラウリン酸ナト
リウム、半硬化牛脂脂肪酸カリウム等の脂肪酸塩;ポリ
オキシエチレンラウリルエーテルサルフェートナトリウ
ム塩、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルサル
フェートナトリウム塩等のエトキシサルフェート塩;ア
ルカンスルホン酸塩;アルキルエーテル燐酸エステルナ
トリウム塩;ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテ
ル、ポリオキシエチレンソルビタンラウリルエステル等
のノニオン性界面活性剤等を挙げることができる。乳化
剤は初期添加のみの方法と、粒径の肥大化のために重合
の進行に合わせて追加添加をも行う方法とがあるが、使
用量は単量体100重量部に対し、0.05〜5重量部
が好ましく、0.1〜3重量部が更に好ましい。水溶性
重合開始剤としては、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸
アンモニウム、過酸化水素等の水溶性過酸化物、これら
の開始剤又はクメンヒドロパーオキシド、t−ブチルヒ
ドロパーオキシド等のヒドロパーオキシドに、酸性亜硫
酸ナトリウム、亜硫酸アンモニウム、アスコルビン酸等
の還元剤を組み合わせたレドックス系開始剤、2,2′
−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩
等の水溶性アゾ化合物等を挙げることができる。
【0022】播種乳化重合においては、重合器に純水、
種子重合体、水溶性重合開始剤等を仕込み、重合器内の
脱気あるいは必要に応じて窒素等の不活性気体による置
換を行い、アクリル系単量体又はアクリル系単量体およ
びこれと共重合し得る単量体の混合物を仕込み、緩やか
に攪拌しながら重合器内の温度を上げて重合を開始す
る。重合温度は、30〜80℃であることが好ましい。
重合が開始されてから反応の進行に合わせて肥大化する
粒子の表面を覆う以上にならない程度の量の乳化剤を水
溶液にて添加することにより、重合体粒子の安定化を図
る。水溶性重合開始剤と乳化剤は前記の乳化重合で用い
られるものと同様のものが挙げられる。
【0023】微細懸濁重合においては、先ず水性媒体中
に、アクリル系単量体又はアクリル系単量体及びこれと
共重合し得る不飽和単量体の混合物、油溶性重合開始
剤、乳化剤、必要に応じて高級脂肪酸等の重合助剤、そ
の他の添加剤を加えてプレミックスし、ホモジナイザに
より均質化処理して油滴の粒径調節を行う。ホモジナイ
ザとしては、例えば、コロイドミル、振動攪拌機、二段
式高圧ポンプ等を用いることができる。均質化処理した
液を重合器に送り、緩やかに攪拌しながら重合器内の温
度を上げて重合反応を開始し、以後所定の転化率に達す
るまで重合を行う。重合温度は、30〜80℃であるこ
とが好ましい。
【0024】油溶性重合開始剤としては、例えば、アセ
チルパーオキシド、3,5,5−トリメチルヘキサノイ
ルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、ベンゾイル
パーオキシド等のジアシルパーオキシド;メチルエチル
ケトンパーオキシド等のケトンパーオキシド;ベンゾイ
ルヒドロパーオキシド、クメンヒドロパーオキシド、p
−クメンヒドロパーオキシド、ジイソプロピルベンゼン
ヒドロパーオキシド、p−サイメンヒドロパーオキシド
等のヒドロパーオキシド;t−ブチルパーオキシビバレ
ート等のパーオキシエステル;ジイソプロピルパーオキ
シジカーボネート、ジエチルヘキシルパーオキシジカー
ボネート等のパーオキシジカーボネート;アセチルシク
ロヘキシルスルホニルパーオキシド等のスルホニルパー
オキシド等の有機過酸化物;これらの有機過酸化物とロ
ンガリット等の還元剤を組み合わせた酸化還元型重合開
始剤;2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,
2′−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,
2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、
2,2′−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチル
バレロニトリル)等のアゾ化合物等を挙げることができ
る。乳化剤としては、前記の乳化重合に用いられる乳化
剤と同様のものが例示される。
【0025】播種微細懸濁重合においては、重合器に純
水、粒子中に重合開始剤が残存する種子重合体等を仕込
み、重合器内の脱気あるいは必要に応じて窒素等の不活
性気体による置換を行い、乳化剤及びアクリル系単量体
又はアクリル系単量体及びこれと共重合し得る単量体の
混合物を仕込み、緩やかに攪拌しながら重合器内の温度
を上げて重合を開始する。重合温度は、30〜80℃で
あることが好ましい。乳化剤としては、前記の乳化重合
に用いられる乳化剤と同様のものが例示される。播種微
細懸濁重合の場合は、重合開始剤を新たに添加する必要
はない。
【0026】乳化重合、微細懸濁重合等によって製造さ
れたアクリル重合体粒子を含有するラテックスは、通
常、窒素等の不活性気体を用いる噴霧乾燥によって乾燥
されてアクリル樹脂とされる。
【0027】本発明に用いる可塑剤としては、本発明で
用いる樹脂に対応した可塑剤である。したがって、アク
リル樹脂の可塑化に適した可塑剤であり、具体的には、
ジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジブチルフ
タレート、ジ−(2−エチルヘキシル)フタレート、ジ
−n−オクチルフタレート、ジイソブチルフタレート、
ジヘキシルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジイソ
ノニルフタレート、ジフェニルフタレート、ジイソデシ
ルフタレート、ジトリデシルフタレート、ジウンデシル
フタレート、ジベンジルフタレート、ブチルベンジルフ
タレート、オクチルベンジルフタレート、ジノニルフタ
レート、ジシクロヘキシルフタレートなどのフタル酸誘
導体、ジメチルイソフタレート、ジ−(2−エチルヘキ
シル)イソフタレート、ジイソオクチルイソフタレート
などのイソフタル酸誘導体、ジ−2−エチルヘキシルテ
トラヒドロフタレート、ジ−n−オクチルテトラヒドロ
フタレート、ジイソデシルテトラヒドロフタレートなど
のテトラヒドロフタル酸誘導体、ジ−n−ブチルアジペ
ート、ジ−(2−エチルヘキシル)アジペート、ジイソ
デシルアジペート、ジイソノニルアジペートなどのアジ
ピン酸誘導体、ジ−(2−エチルヘキシル)アゼレー
ト、ジイソオクチルアゼレート、ジ−n−ヘキシルアゼ
レートなどのアゼライン酸誘導体、ジ−n−ブチルセバ
ケート、ジ−(2−エチルヘキシル)セバケートなどの
セバシン酸誘導体、ジ−n−ブチルマレート、ジメチル
マレート、ジエチルマレート、ジ−(2−エチルヘキシ
ル)マレートなどのマレイン酸誘導体、ジ−n−ブチル
マレート、ジ−(2−エチルヘキシル)フマレートなど
のフマル酸誘導体、トリ−(2−エチルヘキシル)トリ
メリテート、トリ−n−オクチルトリメリテート、トリ
イソデシルトリメリテート、トリイソオクチルトリメリ
テート、トリ−n−ヘキシルトリメリテート、トリイソ
ノニルトリメリテートなどのトリメリット酸誘導体、テ
トラ−(2−エチルヘキシル)ピロメリテート、テトラ
−n−オクチルピロメリテートなどのピロメリット酸誘
導体、トリエチルシトレート、トリ−n−ブチルシトレ
ート、アセチルトリエチルシトレート、アセチルトリブ
チルシトレート、アセチルトリ−(2−エチルヘキシ
ル)シトレートなどのクエン酸誘導体、モノメチルイタ
コネート、モノブチルイタコネート、ジメチルイタコネ
ート、ジエチルイタコネート、ジブチルイタコネート、
ジ−(2−エチルヘキシル)イタコネートなどのイタコ
ン酸誘導体、ブチルオレート、グリセリルモノオレー
ト、ジエチレングリコールモノオレートなどのオレイン
酸誘導体、メチルアセチルリシノレート、ブチルアセチ
ルリシノレート、グリセリルモノリシノレート、ジエチ
レングリコールモノリシノレートなどのリシノール酸誘
導体、n−ブチルステアレート、グリセリンモノステア
レート、ジエチレングリコールジステアレートなどのス
テアリン酸誘導体、ジエチレングリコールモノラウレー
ト、ジエチレングリコールジペラルゴネート、ペンタエ
リスリトール脂肪酸エステルなどのその他の脂肪酸誘導
体、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェー
ト、トリ−(2−エチルヘキシル)ホスフェート、トリ
ブトキシエチルホスフェート、トリフェニルホスフェー
ト、クレジルジフェニルホスフェート、トリクレジルホ
スフェート、ジフェニルデシルフォスフェート、トリキ
シレニルホスフェート、トリス(クロロエチル)ホスフ
ェートなどのリン酸誘導体、ジエチレングリコールジベ
ンゾエート、ジプロピレングリコールジベンゾエート、
トリエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレン
グリコールジ−(2−エチルブチレート)、トリエチレ
ングリコールジ−(2−エチルヘキソエート)、ジブチ
ルメチレンビスチオグリコレートなどのグリコール誘導
体、グリセロールモノアセテート、グリセロールトリア
セテート、グリセロールトリブチレートなどのグリセリ
ン誘導体、エポキシ化大豆油、エポキシブチルステアレ
ート、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジ−2−エチルヘ
キシル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジイソデシル、
エポキシトリグリセライド、エポキシ化オレイン酸オク
チル、エポキシ化オレイン酸デシルなどのエポキシ誘導
体、アジピン酸系ポリエステル、セバシン酸系ポリエス
テル、フタル酸系ポリエステルなどのポリエステル系可
塑剤、あるいは部分水添ターフェニル、接着性可塑剤、
さらにはジアリルフタレート、アクリル系モノマーやオ
リゴマーなどの重合性可塑剤などが挙げられるが、これ
らの中でブチルベンジルフタレート、オクチルベンジル
フタレート等のフタル酸ベンジルエステル系、トリクレ
ジルフォスフェート、ジフェニルデシルフォスフェート
等のリン酸エステル系、アセチルトリブチルシトレー
ト、トリブチルシトレート等のクエン酸エステル系、ジ
プロピルジベンゾエート、ジエチルジベンゾエート等の
ジ安息香酸エステル系、セバシン酸エステル系、ポリエ
ステル系などが好適である。これらの可塑剤は1種用い
てもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよく、ま
た可塑剤にゴム、樹脂などの高分子化合物を溶解させた
ものも任意に使用することができる。その使用量は、通
常アクリル樹脂100重量部を基準として60〜140
重量部、好ましくは70〜120重量部である。
【0028】本発明のアクリル樹脂プラスチゾル組成物
は(A)成分のアクリル樹脂を(B)成分の可塑剤に分
散、混合して調製される。混合機は特に限定されず、擂
潰機、ニーダー、プラネタリーミキサー、横型パドルミ
キサー、バタフライミキサー、ディソルバー、インテン
シブミキサーなどが用いられる。このとき、必要に応じ
て、顔料、充填剤、発泡剤、帯電防止剤、希釈剤等が添
加される。
【0029】本発明の射出成形方法は、本発明のアクリ
ル樹脂プラスチゾル組成物を加熱せずに室温で、温度1
0〜100℃の金型内に射出し、150〜250℃に加
熱してプラスチゾル組成物がゲル化するに充分な時間、
通常40〜120秒程度そのまゝの状態に保つことによ
り成形し、ついで金型を冷却することなく即ち、温度1
00〜180℃の金型から成形物を脱型する。従来から
塩化ビニル系樹脂のプラスチゾル組成物の場合には、必
ず金型を冷却した後、脱型していたのであるから、この
点は大きな違いであり、工業的には極めて大きなメリッ
トである。
【0030】本発明の成形方法の主な利用分野として
は、射出インサート成形がある。とくに被インサート物
が、耐熱性が低い、形状が複雑、形状が細かい
(例えば多孔質)、強度が小さい、などの場合には、
高温で高粘度の溶融物を一体化するのは困難であった
り、不可能であったりするので、室温でかつ低圧でプラ
スチゾルを射出する本発明方法は有利である。
【0031】
【実施例】以下に実施例と比較例を挙げて本発明を説明
するが、本発明はこれに限定されるものではない。メチ
ルメタクリレート系樹脂a〜樹脂jおよびスチレン樹脂
kを下記製造例の方法により調製した。
【0032】<メタクリレート系重合体製造例(樹脂
a)>ステンレス製容器に、脱イオン水150重量部を
入れて脱気し、メタクリレート系単量体としてメチルメ
タクリレート100重量部、乳化剤としてドデシルベン
ゼンスルホン酸ソーダ1.0重量部、分散剤として炭素
数18の高級アルコール1.5重量部および重合開始剤
としてベンゾイルパーオキサイド0.3重量部とを添加
し、室温下で30分間攪拌混合した後、ホモミキサーで
高剪断下にて均質処理し、ステンレス製重合容器に移送
して油相の液滴径が1〜5μmの微細懸濁液を調整し
た。続いて重合温度65℃で5時間攪拌下にて重合を行
い、少量サンプリングした反応液の固形分濃度により重
合率92%を確認してから反応を終了させ、ラテックス
を得た。同ラテックスを170℃の窒素気流の噴霧乾燥
機にて乾燥した。このようにして得られた重合体樹脂粒
子の平均単一粒子径は1.8μmであった。また、示差
熱分析計で求めたガラス転移温度は105℃であった。
その他の重合体物性は表1に示す。
【0033】<メタクリレート系重合体製造例(樹脂
b)>ステンレス製容器に脱イオン水150重量部を入
れて脱気し、炭素数12のアルキル基を有するソジウム
アルキルサルフェート1.2重量部、ラウリルアルコー
ル0.8重量部、ラウロイルパーオキサイド0.3重量
部、メチルメタクリレート100重量部およびt−ドデ
シルメルカプタン0.6重量部を仕込んで室温下で30
分混合後、ホモジナイザで均質処理してステンレス製反
応器に移送した。反応器を昇温して反応温度を65℃に
維持して重合反応を行い、少量サンプリングした反応液
の固形分濃度により重合率92%を確認してから反応を
終え、ラテックスを得た。同ラテックスを170℃の窒
素気流の噴霧乾燥機にて乾燥した。このようにして得ら
れた重合体樹脂粒子の平均単一粒子径は0.7μmであ
った。その他の重合体物性は表1に示す。
【0034】<メタクリレート系重合体製造例(樹脂
c)>冷媒が使用できるステンレス製反応器に脱イオン
水200重量部を入れて脱気し、メチルメタクリレート
100重量部、オレイン酸カリウム0.5重量部、ピロ
リン酸ナトリウム0.05重量部、硫酸第一鉄0.00
1重量部、エチレンジアミン4酢酸0.002重量部、
ホルムアルデヒドナトリウムスルホキシレート0.05
重量部およびクメンハイドロパーオキサイド0.15重
量部とを添加し、0℃で18時間攪拌下にて重合を行
い、少量サンプリングした反応液の固形分濃度により重
合率90%を確認してから反応を終了させ、ラテックス
を得た。同ラテクッスを170℃の窒素気流の噴霧乾燥
機にて乾燥した。このようにして得られた重合体樹脂粒
子の平均単一粒子径は0.1μmであった。その他の重
合体物性は表1に示す。
【0035】<メタクリレート系重合体製造例(樹脂
d)>メタクリレート系単量体としてメチルメタクリレ
ート96重量部、テトラエチレングリコールジメタクリ
レート4重量部としたほかはメタクリレート系重合体製
造例(樹脂a)と同様に行った。同重合体樹脂粒子の平
均単一粒子径は1.7μmであった。その他の重合体物
性は表1に示す。
【0036】<メタクリレート系重合体製造例(樹脂
e)>メタクリレート系単量体としてメチルメタクリレ
ート93重量部、グリシジルメタクリレート7重量部と
したほかはメタクリレート系重合体製造例(樹脂a)と
同様に行った。同重合体樹脂粒子の平均単一粒子径は
2.4μmであった。その他の重合体物性は表1に示
す。
【0037】<メタクリレート系重合体製造例(樹脂
f)>メタクリレート系単量体としてメチルメタクリレ
ート98重量部、グリシジルメタクリレート2重量部と
連鎖移動剤t−ドデシルメルカプタン1.0重量部とを
添加したほかはメタクリレート系重合体製造例(樹脂
a)と同様に行った。同重合体樹脂粒子の平均単一粒子
径は1.4μmであった。その他の重合体物性は表1に
示す。
【0038】<メタクリレート系重合体製造例(樹脂
g)>重合用単量体としてメチルメタクリレート98重
量部、メタクリル酸2重量部と連鎖移動剤t−ドデシル
メルカプタン0.1重量部とを添加したほかはメタクリ
レート系重合体製造例(樹脂a)と同様に重合を行っ
た。得られた重合体ラテックスに水酸化カリウムの5%
溶液を0.5重量部添加した後、170℃の窒素気流の
噴霧乾燥にて乾燥した。同重合体樹脂粒子の平均単一粒
子径は1.0μmであった。その他の重合体物性は表1
に示す。
【0039】<メタクリレート系重合体製造例(樹脂
h)>重合用単量体としてメチルメタクリレート98重
量部、メタクリル酸2重量部と連鎖移動剤t−ドデシル
メルカプタン1.0重量部とを添加したほかはメタクリ
レート系重合体製造例(樹脂a)と同様に重合を行っ
た。得られた重合ラテックスに水酸化カリウムの5%水
溶液を0.5重量部添加した後、170℃の窒素気流の
噴霧乾燥にて乾燥した。同重合体樹脂粒子の平均単一粒
子径は0.6μmであった。その他の重合体物性は表1
に示す。
【0040】<メタクリレート系重合体製造例(樹脂
i)>メタクリレート系単量体としてメチルメタクリレ
ート88重量部、トリメチロールプロパントリメタクリ
レート12重量部としたほかはメタクリレート系重合体
製造例(樹脂a)と同様に行った。同重合体樹脂粒子の
平均単一粒子径は1.4μmであった。その他の重合体
物性は表1に示す。
【0041】<メタクリレート系重合体製造例(樹脂
j)>ステンレス製重合容器にケン化度80%、重合度
2000のポリビニルアルコール0.5重量%とメトキ
シ基含有率約29%、熱ゲル温度約52℃のメチルセル
ロース0.5重量%を溶解した水200重量部を添加
し、室温下で攪拌しながらメタクリレート系単量体とし
てメチルメタクリレート100重量部、重合開始剤とし
てベンゾイルパーオキサイド0.2重量部を更に添加
し、続いて重合温度65℃で5時間攪拌下にて重合を行
い、少量サンプリングした反応液の固形分濃度により重
合率91%を確認してから反応を終了させ、スラリーを
得た。同スラリーを遠心脱水機でろ別した後、60℃の
熱風循環オーブン中で24時間乾燥した。このようにし
て得られた重合体樹脂粒子を篩分級法により累積粒度分
布曲線を求め、累積値50%を与える篩目開きとして求
められた平均単一粒子径は34μmであった。その他の
重合体物性は表1に示す。
【0042】<スチレン系重合体製造例(樹脂k)>ス
テンレス製容器に脱イオン水150重量部を入れて脱気
し、重合用単量体としてスチレン65重量部、アクリロ
ニトリル32重量部、メタクリル酸3重量部、乳化剤と
してドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ0.8重量部、
分散剤として炭素数18の高級アルコール1.5重量部
および重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド0.
3重量部とを添加し、室温下で30分間攪拌混合した
後、ホモミキサーの高剪断下で均質処理し、ステンレス
製重合容器に移送して油相の液滴径が1〜5μmの微細
懸濁液として攪拌調整した。続いて重合温度75℃で5
時間攪拌下にて重合を行い、少量サンプリングした反応
液の固形分濃度により重合率92%を確認してから反応
を終了させ、ラテックスを得た。同ラテックスに水酸化
カリウムの5%溶液を0.5重量部添加した後、170
℃の窒素気流の噴霧乾燥機にて乾燥した。このようにし
て得られた重合体樹脂粒子の平均単一粒子径は2.2μ
mであった。その他の重合体物性は表1に示す。
【0043】<スチレン系重合体製造例(樹脂l)>重
合用単量体としてメチルメタクリレート65重量部、n
−ブチルアクリレート35重量部としたほかはメタクリ
レート系重合体製造例(樹脂a)と同様に行った。同重
合体樹脂粒子の平均単一粒子径は2.3μmであった。
その他の重合体物性は表1に示す。
【0044】本発明の実施例および比較例に用いる重合
体、可塑剤およびその他の添加剤は下記表1および表2
に示す。
【0045】実施例1〜8、比較例1〜11 表3および表5に示す種類と量(重量部数×100g)
の配合成分を50リットルの同時脱泡式プラネタリーミ
キサーで15分間混合してプラスチゾルを調整した。縦
型の射出成形機を用いて、成形物の寸法が150×20
0×5mmとなる割金型中に室温で射出し、続いて同金
型を電熱で180℃で60秒間加熱し、次いで、特に冷
却することなく、温度130〜180℃の金型から脱型
して成形品を得た。また実施例の組成は表3に、その性
能評価は表4に示し、比較例の組成は表5に、その性能
評価は表6に示した。
【0046】本発明における性能評価方法はつぎのとお
りである。
【0047】分子量測定方法 40℃、真空度−755mmHgで3時間の真空乾燥処
理を行った樹脂サンプル500mgを試薬のテトラヒド
ロフラン100mlに添加し、室温で24時間溶解した
後、標準ポリスチレンを参照して、GPC(Gel P
ermeation Chromatogragh)に
よって測定した。
【0048】THF不溶解分の測定 40℃、真空度−755mmHgで3時間の真空乾燥処
理を行った樹脂サンプル500mgを試薬のテトラヒド
ロフラン50mlに添加し、室温で24時間溶解した
後、8000rpmの遠心分離機に10分間かけ、更に
ろ別した後、60℃で24時間乾燥した後に重量を測定
した。
【0049】(3)ゾル初期粘度(単位ポアズ) 実施例の表記載の射出成形用プラスチゾル組成物に使用
する各配合成分(単位はg)を擂潰機にて室温で10分
間混合し、連続して真空度−755mmHgの真空攪拌
脱泡機にて15分間脱泡処理してプラスチゾルを調整し
た。同脱泡後に密閉容器に採取し、23℃で1時間放置
した後、23℃で湿度60%の室内にて粘度測定を行っ
た値をゾル初期粘度とした。粘度測定はBROOKFI
ELD粘度計のM型、ローターNo.4を用い、6rp
mにて行った。500ポアズ以下が加工可能で100ポ
アズ以下が望ましく、50ポアズ以下が特に望ましい。
【0050】(4)ゾル経時(単位なし) 初期粘度を測定したプラスチゾルを密栓して23℃で1
週間保存し、23℃で湿度60%の室内にて初期粘度と
同じ条件で粘度測定を行った。1週間後の粘度測定値を
初期の測定値で除した値をゾル粘度経時変化の指数とし
た。実用上は2.0以下が必要条件で1.3以下が特に
望ましい。
【0051】(5)ゲル化性 (3)と同様の条件で調整したプラスチゾルを厚さ1m
mの鋼板上にドクターナイフを用いて1mm厚に塗布し
た。同サンプルを180℃の熱風循環式オーブン中で6
0秒間熱処理したものを室温で放冷した後にゲル化した
皮膜を25mm幅に鋼板から剥離し、得られた皮膜強度
をゲル化性とした。 ○:人力では皮膜の切断が困難、△:人力で容易に切断
できる、×:皮膜を形成できない。
【0052】(6)熱時脱型性 (3)と同様の条件で調整したプラスチゾルを30×1
00×2mmの深さの彫り込みを持つ厚さ4mmのアル
ミニウムプレートの溝内に流下した後、余剰分をナイフ
で掻き取った。同プレートを180℃の熱風循環式オー
ブン中で90秒間熱処理した直後、ペイントナイフを用
いて型離れを調べ、熱時脱型性を評価した。 ○:脱型容易、△:直後は脱型困難だが60秒後は脱型
可能、×:300秒後でも脱型不能
【0053】(7)金型汚染性 (6)の評価で成形物の脱型後に同プレートの溝内に付
着した残留成形物の量により、金型汚染性を代用評価し
た。 ○:残留付着物なし、△:残留付着物が微少あり、×:
残留付着物が多い
【0054】(8)寸法安定性 (6)の評価で脱型した成形物を室温で4時間静置した
後に、型寸との寸法誤差を測定した。 ○:寸法誤差0.2mm以下、△:寸法誤差0.2〜
0.5mm、×:寸法誤差0.5mm以上
【0055】(9)成形サイクル(単位:秒) 射出成形機へのプラスチゾル補給から、射出、加熱成形
および脱型の後、次のバッチのプラスチゾル補給までの
所要時間を10秒単位で測定した。
【0056】(10)ブリード (3)と同様の条件で調整したプラスチゾルを厚さ2m
mのガラス板上にドクターナイフを用いて0.5mm厚
に塗布し、180℃の熱風循環式オーブン中で10分間
熱処理してシートを作製した。このシートを室温で1週
間放置した後、シート表面ににじみ出た可塑剤を目視で
調べ、シートのブリードとして評価した。
【0057】(11)シート引張強度(単位:kg/c
) (10)で作製したシートを用いて、JIS K−67
23に準じた方法で23℃での引張強度を測定した。
【0058】(12)シート伸張率(単位:%) (11)の測定と同時に破断時での伸張率を測定した。
【0059】
【表1】熱可塑性樹脂微粒子 MMA :メチルメタクリレート BA :n−ブチルアクリレート 4EGMA:テトラエチレングリコールジメタクリレー
ト GMA :グリシジルメタクリレート MAA :メタクリル酸 TMPT :トリメチロールプロパントリメタクリレー
ト ST :スチレン AN :アクリロニトリル VC :塩化ビニル VAc :酢酸ビニル *1 :塩化ビニル樹脂、ZEST P21、新第
一塩ビ(株)製 *2 :塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、ZE
ST P35J、新第一塩ビ(株)製
【0060】
【表2】可塑剤及び添加剤
【0061】
【表3】
【0062】
【表4】
【0063】
【表5】
【0064】
【表6】
【0065】<評価> 実施例1〜8 本発明の要件を備えたアクリル樹脂プラスチゾル組成物
であり、いずれも、優れたゾル特性および成形品特性を
示し、かつ、短い成形サイクルを実現した。 比較例1 テトラヒドロフラン可溶分のみからなり、その重量平均
分子量が本発明の規定より小さな樹脂bを用いると、熱
時脱型性で、金型からの離脱に成形後約80秒を要し、
更に金型に対する残留付着物が多く存在した。 比較例2 テトラヒドロフラン可溶分のみからなり、その重量平均
分子量が本発明の規定より大きな樹脂eを用いると、ゲ
ル化性の評価において、得られたシートがゲル化不十分
で容易に人手で切断できる状態であった。 比較例3 テトラヒドロフラン不溶分9重量%含むが、テトラヒド
ロフラン可溶分の重量平均分子量が本発明の規定より小
さな樹脂fを用いると、熱時脱型性で、金型からの離脱
に成形後約100秒を要し、金型への残留付着物も少量
存在し、寸法安定性も少し低下した。 比較例4 テトラヒドロフラン不溶分が2重量%という少量を含
み、かつ、テトラヒドロフラン可溶分の重量平均分子量
が本発明の規定より小さな樹脂hを用いると、熱時脱型
性で、5分以上室温で放置しても、金型から完全に取り
出すことができなかった。 比較例5 テトラヒドロフラン可溶分のみからなる樹脂iを用いる
と、ゲル化性の評価において、得られたシートがゲル化
不十分で容易に人手で切断でき、成形サイクルテストで
も200秒を超えた。 比較例6、7 塩化ビニル樹脂を用いると可塑剤を2種類で試験して
も、ゲル化性テストの結果、形成した被膜が鋼板から剥
せられない程脆弱な状態であった。 比較例8 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂を用いると、ゲル化
性テストにおいて、形成した被膜が脆弱で人力で容易に
切断できた。 比較例9 比較例1に用いた樹脂の粉を実施例1の樹脂に50%置
換したが比較例1の結果とほとんど同じであった。 比較例10 比較例9の置換比を実施例1に使用した樹脂を80%の
割合になるように変更したが金型汚染性は比較例1と同
等であった。 比較例11 スチレン主体の樹脂kを用いると、熱時脱型性や金型耐
汚染性に劣り、成形シートの抗張力も低値であった。 比較例12 テトラヒドロフラン可溶分のみからなり、その重量平均
分子量が本発明の規定範囲内にありながら、ガラス転移
温度が規定より低い樹脂lを用いると、ゲル化性テスト
において、形成した被膜が脆弱で鋼板から剥せられない
程度であった。
【0066】
【発明の効果】本発明の組成物が提供できたことによ
り、プラスチゾル成形において、金型を冷却してからで
ないと脱型できないという従来の欠点を改善し、金型を
冷却しなくても脱型できるため、生産性の向上が極めて
著しく、その産業上に与える効果は極めて顕著である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 勢能 正男 東京都葛飾区東立石三丁目17番3号 株式 会社コバヤシ葛飾工場内 (72)発明者 瀬川 富美子 東京都葛飾区東立石三丁目17番3号 株式 会社コバヤシ葛飾工場内 (72)発明者 永瀬 敏夫 神奈川県川崎市川崎区夜光一丁目2番1号 ゼオン化成株式会社川崎研究所内 (72)発明者 三国 隆光 神奈川県川崎市川崎区夜光一丁目2番1号 ゼオン化成株式会社川崎研究所内 Fターム(参考) 4F206 AA21 AC06 AR064 JA07 JN43 JQ81 4J002 BG05W BG06W CD01X CD08X CD10X CD16X CF03X EH016 EH026 EH046 EH096 EH106 EH136 EH146 EW046 FA080 HA08

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ガラス転移温度が60℃以上で、
    (a)テトラヒドロフラン可溶分5〜96重量%および
    テトラヒドロフラン不溶解分95〜4重量%からなり、
    かつ、テトラヒドロフラン可溶分の重量平均分子量が5
    0,000〜9,000,000であるアクリル樹脂、
    または、(b)テトラヒドロフラン可溶分のみからな
    り、その重量平均分子量が300,000〜9,00
    0,000であるアクリル樹脂、および(B)可塑剤、
    を含有してなる射出成形用アクリル樹脂プラスチゾル組
    成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の射出成形用アクリル樹脂
    プラスチゾル組成物を室温で、温度10〜100℃の金
    型に射出し、150〜250℃に加熱して成形し、つい
    で成形品を金型から冷却しないで脱型することを特徴と
    する射出成形用アクリル樹脂プラスチゾル組成物の射出
    成形方法。
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