JP2000283696A - 身体防護服 - Google Patents

身体防護服

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JP2000283696A
JP2000283696A JP11149238A JP14923899A JP2000283696A JP 2000283696 A JP2000283696 A JP 2000283696A JP 11149238 A JP11149238 A JP 11149238A JP 14923899 A JP14923899 A JP 14923899A JP 2000283696 A JP2000283696 A JP 2000283696A
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Hiroshi Toyoda
博 豊田
Sekiei In
錫 永 尹
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UNITEC JAPAN KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 十分な防御性能を保ち、軽量で軽く、かつ上
半身の動きに対して柔軟に対応できる、着心地のよい身
体防護服を提供する。 【解決手段】 身体防護服の身体防護領域に設けられた
基材8に、防護板9を装着した防護板装着具10を胴回
り方向と上下方向に取り付けることにより構成する。各
防護板9は、前記基材8に防護板装着具10の上端部を
縫合固着することにより基材8に対して揺動自在に支持
されており、胴回り方向の防護板9の配置において、隣
り合う防護板9の隙間を保護するように、別の防護板9
が前記隙間に重さなる状態で基材8に配置されており、
上下方向の防護板9の配置において、身体防護領域の上
側位置にある防護板9の下部が、下側位置にあるいずれ
かの防護板9の上部に被さるように配置してある。この
ように構成することにより、胴回り方向と上下方向に防
護板9を隙間なく配置することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は銃弾,刃物,爆発物
の破片などから身体を防護する身体防護服に関する。
【0002】
【従来技術】上記身体防護服の一つとして防弾チョッキ
が良く知られている。従来の防弾チョッキは防弾鉄板を
チョッキの形に裁断、接続して構成した鉄製チョッキ
や、強度の高いアラミド繊維等により編んだ布材(以
下、アラミド繊維布等という)を所定枚数重ねて構成し
たものなどが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の防弾チョッキでは下記のような課題がある。 (A)上記鉄製チョッキでは、鉄の強度が低くかつ比重
が大きいために、所定の防御性能を得るために鉄板の厚
さを大きくする必要が生じ、結果的にチョッキ全体の重
量が重くなる問題がある。また、大型の鉄板をチョッキ
形に裁断して接続する構成は、要するに鉄の鎧を着るこ
とに他ならず、着心地が悪いという問題がある。また、
防弾チョッキなどの身体防護服の着心地の良さは、上半
身の前かがみの動き、背を反らす動き、背骨をねじる動
きなどにどれだけ対応できるかによって決まる。胴回り
の曲がりに対応して鉄板を円筒形に成形しても、防弾性
能は発揮できても着心地を良くすることはできない。
【0004】この着心地が悪いという問題に対して、図
12に示すように鉄板46の四辺にそれぞれ一対の穴4
7を開口し、上下方向,胴回り方向に前記鉄板46を並
べるとともに穴47に高強度糸48を通して各鉄板46
を繋ぎ合わせて防弾チョッキを作ることも考えられる。
この構成では、高強度糸48による鉄板46の接続部に
おいて、縦線49回り,横線50回りに鉄板46がある
程度動くことができるので着心地が改善する。
【0005】しかし、この構成では、鉄板46の強度に
比べて鉄板46を接続する高強度糸48の強度が低いの
で、銃弾が鉄板46に当たった場合に高強度糸48が切
れて鉄板46が離れてしまい、所望の防弾性能を得るこ
とは難しい。このように小形の鉄板を高強度糸などによ
り連結し、着心地を良くするために鉄板の可動できる範
囲を広げた防弾チョッキを作ろうとすると、防弾性能が
低下し、実用上使用できる防弾チョッキを製造すること
は難しかった。
【0006】(B)一方、鉄板等を一切使用せず、アラ
ミド繊維布等だけを所定枚数重ねて構成した防弾チョッ
キでは、貫通能力の高い銃に対抗するために重ねる枚数
を増やすこと(例えば30枚程度に重ねること)が行わ
れている。このアラミド繊維布等を多数枚重ねる構成で
は、柔軟性のある布材を使用しても着心地が悪くなると
ともに、水に濡れた場合に多量に水分を含んでしまい重
くなるという問題がある。また、この構成では体の熱が
逃げにくくなるため、夏は蒸れて着にくいという問題が
ある。さらに、アラミド繊維布等のみを多数枚重ねる構
成では、銃弾が当たったときに銃弾が体内に入ることは
防止できるものの、アラミド繊維布等のみを介して身体
に銃弾が衝突するため、被弾のときに身体が受ける衝撃
が大きく、装着者の身体的、心理的ショックが大きくな
ってしまう問題がある。
【0007】
【発明の目的】本発明は上記課題に鑑みてなされたもの
であり、本発明の目的は、上記課題を解決できる、身体
防護服を提供することにある。具体的な目的の一例を示
すと、以下の通りである。 (a)十分な防御性能を保ち、軽量で軽く、かつ上半身の
動きに対して柔軟に対応できる、着心地のよい身体防護
服を提供する。なお、上記に記載した以外の発明の課題
及びその解決手段は、後述する明細書内の記述において
詳しく説明する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明を、例えば、本発
明の実施の形態を示す図面に基づいて説明すると、次の
ように構成したものである。第1発明は、例えば、図1
及び図13から図15に示すように、服の身体防護領域
30に少なくとも防護板配置部4を設けることにより身
体防護服を構成してあり、前記防護板配置部4は、身体
防護領域30に設けられた基材8に、防護板9を装着し
た防護板装着具10を上下方向に列状に止着することに
より構成してあり、前記各防護板9は、前記基材8に防
護板装着具10の上部域を止着することにより基材8に
対して揺動自在に取り付けられており、上下方向の防護
板9の配置において、身体防護領域30の上側位置にあ
る防護板9の下部が、下側位置にある防護板9の上部に
被さるように配置されていることを特徴とする。
【0009】第2発明は、例えば、図14,図15に示
すように、袋17内に防護板9を収容し、袋17の上部
域を基材8に止着することにより、防護板9を基材8に
対して揺動自在に取り付けたことを特徴とする。第3発
明は、例えば、図1から図6に示すように、服の身体防
護領域30に少なくとも防護板配置部4を設けることに
より身体防護服を構成してあり、前記防護板配置部4
は、身体防護領域30に設けられた基材8に、小形の防
護板9を装着した防護板装着具10を胴回り方向と上下
方向に止着することにより構成してあり、前記各防護板
9は、前記基材8に防護板装着具10を止着することに
より基材8に対して揺動自在に取り付けられており、胴
回り方向の防護板9の配置において、隣り合う防護板9
の隙間15を保護するように、別の防護板9が前記隙間
15に重さなる状態で基材8に配置されており、上下方
向の防護板9の配置において、身体防護領域30の上側
位置にある防護板9の下部が、下側位置にあるいずれか
の防護板9の上部に被さるように配置されていることを
特徴とする。
【0010】第4発明は、複数の防護板9を柔軟性のあ
る連結部14で胴回り方向に連結することにより前記防
護板装着具10を構成してあり、隣り合う防護板9の隙
間15を保護するために、防護板装着具10の前記連結
部14の位置に別の防護板装着具10の防護板9を存在
させるように配置したことを特徴とする。第5発明は、
図5(B)に一例として示すように、第4発明におい
て、防護板装着具10を、胴回り方向に複数の袋17を
並べた構成とし、前記複数の袋17に防護板9を収容し
たことを特徴とする。
【0011】第6発明は、前記防護板9をチタンを含む
チタン板(純チタン板、チタン合金を含む)で構成して
あり、そのチタン板が胴回りの曲がりに沿うように湾曲
していることを特徴とする。第7発明は、防護板配置部
4に防護板9の揺動範囲を所定範囲に規制する手段を設
けたことを特徴とする。第8発明は、主に図4に示すよ
うに、前記防護板配置部4より身体側に銃弾の回転を抑
制する銃弾回転抑制層5を設け、その銃弾回転抑制層5
より身体側に高強度布層6を設けたことを特徴とする。
第9発明は、袋17内に防護板9とは別体の防御材が収
容してあることを特徴とする。第10発明は、前記防護
板装着具10の基材8への止着を着脱自在に構成したこ
とを特徴とする。なお、本発明は、必要により、前記第
1発明〜第10発明のすくなくとも一つの発明を組み合
わせて新しい発明を構成することが可能である。
【0012】上記第1発明〜第10発明について、さら
に説明する。身体防護服としては、チョッキ(ベスト)
形、上着形、コート形などが例示できる。なお、この身
体防護服は、防護服を着た状態で、激しい運動を行う軍
隊の防護服としても好適である。前記防護板装着具10
とは、防護板9を装着するとともに、防護板9を基材8
に対して揺動自在に止着することができるようにする手
段を言う。止着とは、動かないように取り付けることを
意味し、固着、接着、縫着、溶接、ビス止めなどを含む
概念として用いている。防護板装着具10として最も簡
単な構成は、防護板の背面の上部域に接着剤を塗布し、
基材8に接着可能にした構成である。この場合は、接着
剤層が防護板装着具10として機能する。防護板装着具
10の例としては、図5,図10に示すように防護板9
を収容する少なくとも1個の袋17を備えた布材11
や、図11(A)に示すように防護板9の上部に取り付
けられた蝶番部材25や、図11(B)に示すように少
なくとも1個の防護板9の背面に接着されるとともに基
材8に固着するための固着部26を有する布材11があ
る。防護板9を基材8に止着する場合に、通常は2重に
重ねる構成が採用されるが、防護板9の厚さが薄けれ
ば、3重以上に防護板9を重ねる構成も採用可能であ
る。
【0013】前記基材8は上半身の動き、特に胴回りの
動きに対応して装着性が良くなるように変形できるもの
で構成してある。基材8は、一般的には丈夫な繊維布等
の面状素材で構成され、服として身体に装着した場合
に、着心地が悪くならないようにある程度の柔軟性を備
えていることが好ましい。また、前記隣り合う防護板9
の隙間15の幅は狭い方が好ましい。その理由は、前記
隙間15の幅が狭いと、防護板9が少なくとも2重に配
置される領域が増えるからである。例えば、前記第5発
明で説明すれば、隣り合う袋17間の間隔を狭くすると
好ましい。銃弾回転抑制層5を構成する材料としては、
漆を塗った皮革、カモの柔らかくて薄い毛、真綿(屑
綿)、伸縮性のある不織布、破れにくく強度の高い紙
(例えば、和紙,韓紙など)が例示でき、銃弾回転抑制
層5は前記各材料を単独で使用したり、前記各材料を組
み合わせたりすることにより構成される。
【0014】高強度布層8に使用する高強度布とは、一
般の絹、木綿、合成樹脂等の布材に比べて格段に強度が
高い材料によって作られた面状の素材を言い、例えば、
強度の高い無機、有機の各種繊維を編んだ繊維層が適用
できる。他の構成例には、強度の高い合成樹脂により形
成された樹脂層、例えば熱可塑性樹脂層、熱硬化性樹脂
層が例示できる。また前記各繊維層、前記各樹脂層を適
宜組み合わせて高強度布を構成することも可能である。
高強度布として、前記アラミド繊維布等や、ポリエチレ
ン繊維布が例示できる。
【0015】前記身体防護領域30とは、身体防護服に
おいて特に防御が必要な箇所を言い、例えば、重要な内
蔵、例えば心臓などの箇所がある部分を言う。身体防護
領域30の広さは適宜、身体防護服の要望に応じて決定
すればよい。なお、前記防護板配置部4は、少なくとも
身体防護領域30を含むように設ける。本発明の一実施
例によれば、身体防護服の全面に身体防護領域30を設
けることも可能である。前記第7発明に記載した、防護
板9の揺動範囲を所定範囲に規制する手段としては、図
8に示すように、防護板9の揺動範囲を制限するために
表面を覆った外層19や、防護板9と基材8の間に繋げ
られた紐状物などが例示できる。前記第9発明に記載し
た防御材は、防御性を向上させることができるものであ
れば材質、形状は特に限定されない。防御材の一例とし
ては袋17に入る大きさに裁断された前記高強度布など
が例示できる。前記第10発明に記載した、前記防護板
装着具10の基材8への止着を着脱自在に構成する例と
しては、ボルト止め、ビス止めなどが例示できる。
【0016】
【発明の作用及び効果】第1発明であれば、上下方向の
防護板の配置において、身体防護領域の上側位置にある
防護板の下部が、下側位置にある防護板の上部に被さる
ように配置してあるので、上下方向の防護板と防護板の
間において防護板で保護されない領域は存在せず、防弾
性能を低下させることがない。さらに、各防護板は、前
記基材に防護板装着具の上部域を止着することにより基
材に対して揺動自在に取り付けられ、身体防護領域の上
側位置にある防護板の下部が、下側位置にあるいずれか
の防護板の上部に被さるように配置してあるので、前述
した上半身の前かがみ動作、背反らし動作、背骨をねじ
る動作などにより基材が動くことに対応して、上側位置
にある防護板の下側位置にある防護板への被さる距離が
変化するので、防護板の全面を基材に固着する構成に比
べて、防護板を身体の動きに対応して変化させることが
可能になる。
【0017】第2発明であれば、防護板を基材に対して
揺動自在に取り付けることが簡単かつ確実に行える。第
3発明であれば、胴回り方向の防護板の配置において、
隣り合う防護板の隙間を保護するように、別の防護板が
前記隙間に重さなる状態で基材に配置されているので、
胴回り方向の隣り合う防護板の隙間にも必ず防護板が存
在することになり、防護板の隙間においても防弾性能を
低下させることがない。また、上下方向の防護板の配置
において、身体防護領域の上側位置にある防護板の下部
が、下側位置にあるいずれかの防護板の上部に被さるよ
うに配置してあるので、上下方向の防護板の配置に関し
ても、防護板と防護板の間において防護板で保護されな
い領域は存在せず、防弾性能を低下させることがない。
【0018】さらに、各防護板は、前記基材に防護板装
着具を止着することにより基材に対して揺動自在に取り
付けられ、身体防護領域の上側位置にある防護板の下部
が、下側位置にあるいずれかの防護板の上部に被さるよ
うに配置してあるので、前述した上半身の前かがみ動
作、背反らし動作、背骨をねじる動作などにより基材が
動くことに対応して、上側位置にある防護板の下側位置
にある防護板への被さる距離が変化するので、防護板の
全面を基材に固着する構成に比べて、防護板を身体の動
きに対応して変化させることが可能になる。また、第3
発明であれば、被弾後に破壊された防護板を、その破壊
された防護板に対応する防護板装着具を単位として取り
替える、即ち、基材に止着し直すことにより、他の部分
はそのまま使用することができるので、身体防護服を簡
単に再生することができる利点がある。
【0019】第4発明であれば、複数の防護板を柔軟性
のある連結部で胴回り方向に連結することにより前記防
護板装着具を構成してあるので、複数の防護板を胴回り
方向に繋げた構成であっても、従来の構成に比べて連結
部における防護板の動きを比較的自由にすることができ
る。また、連結部位置で防護板装着具を曲げることによ
り、胴回りの曲がりに対応して防護板配置部の曲率を適
宜、変化させることができ、身体防護服の装着性を高め
ることができる。第5発明であれば、前記複数の袋に防
護板を収容することにより防護板装着具を構成できるの
で製造が簡単になる。また、袋内に防護板を収容する構
成を採用することにより、身体の胴回りの動きに応じ
て、袋の外側面、内側面が自然に変形するので、その胴
回りの動きに応じて袋内の各防護板の位置を微妙に変え
ることができ、着心地を向上させることができる。
【0020】第6発明であれば、前記防護板をチタンを
含むチタン板で構成してあるので、軽くて防弾性能の高
い身体防護服を提供できる。また、そのチタン板が胴回
りの曲がりに沿うように湾曲しているので、チタン板に
銃弾が当たったときに銃弾を身体中心から逸らす方向に
導くようにすることができる。また、チタン板が胴回り
の曲がりに沿うように湾曲しているので、胴回りにフィ
ットしやすく着心地を向上させることができる。第7発
明であれば、防護板配置部に防護板の揺動角度を所定範
囲に規制する手段を設けたので、前かがみ動作時に、基
材と防護板の揺動角度が大きくなり過ぎて、防護板が基
材から離れ過ぎることを防止することができる。
【0021】第8発明であれば、前記防護板配置部より
身体側に銃弾の回転を抑制する銃弾回転抑制層を設け、
その銃弾回転抑制層より身体側に高強度布層を設けたこ
とにより、万一、防護板配置部の防護板を銃弾が貫通し
ても銃弾回転抑制層によりその銃弾の回転力を低減させ
て、銃弾回転抑制層を通過した後の貫通力を大幅に低下
させることができる。そして、貫通力の低下した銃弾を
高強度布層により確実に止めることができるので、身体
防護服の防護性能をさらに高めることができる。第9発
明であれば、袋内に防護板とは別体の防御材が収容して
あるので、防護板で足りない性質、機能などを前記防御
材で補うことができ、身体防護服の防御性能を高めるこ
とができる。また、身体防護服を製造するメーカー側で
考えると、適宜、防御材の種類、枚数、量などを変える
ことにより、身体防御服に要求される機能、防御レベル
をコストをかけずに変更することが可能になる。例え
ば、袋内に収容する防御材の枚数、量を代えることによ
り、防刃性能を段階的に高めた複数種類の身体防護服を
作り分けたり、その他、各種用途に応じた多種多様な身
体防護服を安価に作り分けることができる。
【0022】第10発明であれば、前記防護板装着具の
基材への止着を着脱自在に構成してあるので、被弾した
り、衝撃を受けた防護板装着具の部分のみを取り替える
ことが容易に行える。これにより、従来のように被弾な
どした場合に、身体防護服全体を廃棄するようなことは
なくなり、身体防護服の使用可能な部分を再利用するこ
とで資源を無駄なく利用することができる。
【0023】
【実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づ
き説明する。図1は本発明に係る身体防護服の第1実施
形態を示す図であり、防弾チョッキの正面図、図2は防
弾チョッキの身体防護領域に設けられた防護部の一部切
欠正面図、図3は図2のIII−III線横断面図、図4は図
2のIV−IV線縦断面図、図5(A)(B)はそれぞれこ
の実施形態が採用する防護板装着具を説明するための斜
視図である。
【0024】図1に示すように、身体防護服の一例とし
ての防弾チョッキ1は、チョッキを構成する部材の身体
防護領域30に防弾部2を固定配置した構成としてあ
る。防弾部2は、図2に示すように正面図において全体
形状が矩形に形成してあり、図4に示すように外側から
身体側に向かって、外側層3、防護板配置部4、銃弾回
転抑制層5、高強度布層6、内側層7の順に配置して構
成してある。防護板配置部4の回りは、ナイロンなどの
合成繊維素材で構成された外層19で覆われている。こ
の外層19が前述した防護板9の揺動範囲を規制する手
段として機能している。
【0025】また、外側層3と内側層7で全体を袋状に
構成して、その袋の内部に、外層19で覆われた防護板
配置部4、銃弾回転抑制層5、高強度布層6を収容した
形に構成してある。図3に示すように少なくとも防護板
配置部4、銃弾回転抑制層5、高強度布層6の周縁部は
アラミド繊維糸などの高強度糸48で互いに縫い合わせ
てあり、それらの位置がずれないようにしてある。防護
板配置部4は、図4に示すように身体防護領域を含む形
状に切り出された基材8に防護板9が装着された防護板
装着具10の上端部を固着して、防護板9を基材8に対
して揺動自在に取り付けてある。この状態では、防護板
9は基材8に対して吊り下げられた状態となっている。
【0026】この実施形態で示す防護板配置部4は、図
3に示すように胴回り方向に5枚の防護板9を有してお
り、図2及び図4に示すようにその5枚の防護板9が配
列されたものを上下方向に5列配列して基材8上に合計
25枚の防護板9を面状に取り付けて構成してある。ま
た、図3に示すように、胴回り方向において防護板9間
の隙間15にも服の厚さ方向に少なくとも一個の防護板
9が存在するように構成してある。つまり、平面視にお
いて、防護板9が千鳥配置で相互に重なるように配置し
てある。また、図4に示すように、身体防護領域の上側
位置にある全ての防護板9の下部9aが、下側位置にあ
る防護板9の上部9bに被さるような簾形に上下方向に
配列してある。
【0027】基材8は、丈夫な合成繊維を編んだ布で構
成され、上半身の動きに応じて柔軟に対応できるものが
使用される。必要に応じて基材8として伸縮性を備えた
素材を使用することもできる。図5(A)(B)はそれ
ぞれこの実施形態で採用される、複数の袋を有する防護
板装着具の構成を示す斜視図である。図5(A)に示す
ように外側の層となる防護板装着具10aは、2枚の布
材11を重ねて、底辺12,2つの縦辺13の縁部をそ
れぞれ縫合するとともに、連結部14となる2つの間隔
を残して袋17の縁を縫うことにより、上部に開口16
を有する3つの袋17を横方向に一列に並べることによ
り構成してある。同様に、連結部14となる1つの間隔
を残して2つの袋17を形成した、内側の層となる防護
板装着具10bを形成する。そして、外側の防護板装着
具10aの2つの連結部14の後(前でも良い)に防護板
装着具10bの2つの袋17が位置するように、図5
(B)に示すように2つの防護板装着具10a,10b
を縫い付け、合計5つの袋17にそれぞれ防護板9を収
容する。
【0028】その後、図6の符号18に示すように、二
層に重なった防護板装着具10a,10bの袋17の開
口16(図5参照)を縫い付けることにより、外側にあ
る防護板装着具10aの連結部14の位置に、内側にあ
る防護板装着具10bの防護板9が存在するものを構成
することができる。さらに、図6に示すように、符号1
8で示す二層に重なった防護板装着具10a,10bの
上端部のみを基材8に縫合することにより、上端部を基
端として各防護板9を揺動自在に取り付けることができ
る。
【0029】上下方向に5列の防護板装着具10を配列
する場合は、まず、最下列に相当する第5列目の防護板
装着具10を基材に固着した後、第4列の防護板装着具
10の下部が、第5列の防護板装着具10の上部に被さ
るように第4列の防護板装着具10を基材8に縫い付け
ることにより、第5列と第4列の防護板装着具10を止
着することができる。その後、順次、第3列,第2列,
第1列の各防護板装着具10を図6中矢印20で示すよ
うに、基材8に縫い付けていくことにより、第1列〜第
5列の防護板装着具10を備えた防護板配置部4を構成
できる。このように胴回り方向に並んだ複数の袋17を
有する防護板装着具10を、胴回り方向と上下方向に順
次、基材8に縫い付ける製造方法を採用することによ
り、揺動自在な防護板9の取り付けを簡単に行うことが
できる。さらに、この構成であれば、被弾又は刃物によ
って破損した箇所の防護板と袋のみを除去し、新しい防
護板が入った袋を再び、基材8に縫い付けることによ
り、身体防護服の再生が簡単かつ安価に行える利点があ
る。
【0030】また、防護板9が連結部14において角度
を持って曲がるように構成されているので、防護板配置
部4を装着時の胴回りの曲率に合わせて、上半身にフィ
ットさせることができる。なお、この実施形態では、図
3に示すように防護板9の隙間15の幅Yを広く構成
し、その幅Yよりも連結部14の幅を小さく構成したも
のを示している。防護板9の隙間15の幅Yをある程度
広くすれば、隙間15の幅Yが狭いものに比べて、防護
板配置部4を胴回り方向に柔軟に変形しやすくなる。し
かし、前述したように防護性の観点からは、防護板9の
隙間15の幅Yは狭いほど好ましい。さらに、後述する
第2実施形態のように、防護板9の隙間15の幅を非常
に狭く構成しても、隙間15の位置で、隣り合う防護板
9は自由に曲がるので、基材8が柔軟であれば、身体の
胴回りにフィットさせるには十分である。なお、前記隙
間15の幅Yは、防護板9の横幅Xに比べて短く構成さ
れていることは言うまでもない。
【0031】図7は前記第1実施形態の構成において、
胴回りに対応させた一構成を示す横断面図である。な
お、図7においては、簡便のため防護板配置部4のう
ち、防護板装着具10のみを抜き出して描いている。な
お、前記した図3は防護部2を防弾チョッキに取り付け
る前の状態の横断面図であり、防弾チョッキ1の所定箇
所に防護部2を取り付け、その防弾チョッキ1を人が着
ることにより、各防護板9は、図7に示すように胴回り
に対応した略円弧状の配置になる。この実施形態であれ
ば、防護板9を袋17内に収容することにより、図7に
示すように、身体の動きに対応して袋17の表面17a
及び後面17bが撓んだりして変形することができるの
で、防護板9の位置を微妙に変化させることができ、着
心地を向上させることができる。
【0032】前記防護板9は、軽量かつ高強度の観点か
ら純度99%以上のチタン板(Ti板)を使用する。こ
のようなチタン板として、日本工業規格(JIS)第1
種又は第2種のチタン板が例示できる。防護板9は、例
えば、横が4cm〜12cm、縦が5cm〜15cm程
度の略矩形のものを使用し、図5(B)に斜視図で示す
ように身体の胴回りに沿うように湾曲してある。湾曲の
程度は、曲率半径40mm〜曲率半径150mmの円弧
面に対応するものであり、好ましくは、曲率半径50m
m〜曲率半径120mmの範囲とする。なお、図1〜図
6に示す実施形態では、横8cm,縦10cmの長方形
板を使用し、曲率半径60mmのものを使用している。
【0033】次に、この実施形態における作用について
説明する。図8(A)は防弾チョッキを着た状態で、前
かがみ状態になった時の防護板配置部の様子を示す縦断
面図、図8(B)は直立状態の時の防護板配置部の様子
を示す縦断面図、図8(C)は防弾チョッキを着た状態
で、背を反った状態の防護板配置部の様子を示す縦断面
図である。図8に示すように防護板9は、前記基材8に
防護板装着具10の上端部を固着することにより揺動自
在に支持され、身体防護領域の上側位置にある防護板9
の下部が、下側位置にあるいずれかの防護板9の上部に
被さるように、第1列と第2列、第2列と第3列、第3
列と第4列、第4列と第5列の配設間隔が設定してある
ので、図8(A)の前かがみ状態においては、前記被さ
る距離dが長くなり、図8(C)の背を反った状態にお
いては、その被さる距離dが短くなる。つまり、基材8
の上下方向の変形に応じて防護板9の被さる距離dが変
わるので、従来の図12に示すように上下の鉄板46の
位置が固定されている構成に比べて、基材8は自由に曲
がることができるので、防護板9を面状に配置すること
による着心地の悪さを解消することができる。
【0034】なお、図8(C)に示すように、防弾チョ
ッキを着た時に背を反っても前記防護板9の被さる距離
dは必ず確保されるように、第1列から第5列までのそ
れぞれの配設間隔が設定してあることは言うまでもな
い。さらに、このように防護板を配列することにより、
真っすぐに立った状態から上半身を横方向に傾けた場合
においても、その動作に伴う基材8の変形に応じて、自
然に、傾けた方向に近い列の防護板の被さる距離を大き
くできるので、防弾チョッキの着心地を良くすることが
できる。
【0035】図9はその上半身を横方向に傾けた場合に
おける様子を示す図であり、図9(A)は真っすぐに立
った場合における防護板配置部の様子を示す正面図、図
9(B)は上半身を横方向に傾けた場合における防護板
配置部の様子を示す正面図である。図9において斜線部
は、上側位置にある防護板の下部が下側位置にある防護
板の上部に被さった領域21を示す。また、図9(B)
では、上から第2列目と第3列目の防護板間で、傾けた
側において被さった領域21aが大きくなる場合を示し
てある。このように上半身の動きによって生じる基材の
曲がり、重なりに対応して、各列の防護板装着具10の
相対位置を変えることができるので、着心地を良くでき
る。また、防護手段としてチタン板からなる防護板を使
用しているので、防護性能は極めて高く、前記銃弾回転
抑制層,高強度布層を共に必要としない構成も十分に採
用できる。また、たとえ必要となっても高強度布の枚数
は少なくてすむので、従来のアラミド繊維布等を多数枚
重ねる構成のように水に濡れて多量に水分を含んでしま
う問題を低減し、夏に蒸れることも少なくできる。さら
に、基材に防護板が揺動自在に取り付けてあるので、人
体の熱気は上下の各列間の基材面から抜けることが可能
であり、蒸れることが少なくなる。
【0036】また、防護板で身体が保護されることにな
るので、銃弾が防護板に当たった場合にその衝撃を銃弾
が当たった防護板の全体に拡散させることができるの
で、被弾時の身体への衝撃を大幅に緩和できる。さら
に、この実施形態であれば、被弾後に破壊された防護板
を、その破壊された防護板に対応する防護板装着具を単
位として取り替えること、即ち、基材に縫合し直すこと
により、他の防護板装着具の部分はそのまま使用するこ
とができるので、身体防護服を簡単に再生することがで
きる。
【0037】図4に示す高強度布層6は、高強度布14
を複数枚重ねることにより構成してあり、この実施形態
では、アライドシグナル社(AlliedSigna
l)製のスペクトラ(原反)を所定の防弾性能を満足す
る枚数に重ねたものを使用している。上記高強度布とし
ては、例えば、無機繊維で構成されるものとしては、S
グラスファイバー、Eグラスファイバー、アルミナファ
イバー、ジルコニアシリカファイバー、アルミナシリカ
ファイバー、カーボンファイバー、ホウ素ファイバーな
どが例示できる。さらに、上記有機繊維としては、高分
子ポリエチレンファイバー、高分子ポリプロピレンファ
イバー、高分子ポリビニルアルコールファイバーなどの
樹脂ファイバーやこれらのファイバーの組み合わせが使
用できる。
【0038】強度の高い合成樹脂により形成された樹脂
層、例えば熱可塑性樹脂層としては、ポリエチレンやポ
リアクリレートのような付加重合体等が例示でき、熱硬
化性樹脂層としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等
が例示できる。図4に示す銃弾回転抑制層5は弾丸など
に対して抵抗をつけることにより、銃弾の回転を減速又
は抑止し、後にある高強度布層6を貫通することを防止
するためのものである。銃弾回転抑制層5として真綿を
使用した場合、要求される防弾性能によっても異なる
が、おおよそ、真綿の厚さは5mmから2cm程度で回
転抑止の機能を発揮できる。
【0039】
【第2実施形態】図10はこの発明の第2実施形態を説
明するための部分横断面図である。この第2実施形態の
特徴は防護板9の隙間15を非常に狭くして、胴回り方
向の身体防護領域の幅Lのほぼ全面において、防護板9
が2重に配置されるようにしたことを特徴としている。
この第2実施形態では前記連結部14は、各袋17を区
画する部分で構成されることになる。このような区画す
る部分としては、例えば、袋17を形成するための縫糸
で構成できる。この第2実施形態であれば、第1実施形
態に比べて防護板9によって2重に覆われた領域を増や
すことができる利点がある。
【0040】
【第3実施形態】図13(A)はこの発明の第3実施形
態に係る防護部の一部切欠正面図、図13(B)はこの
実施形態における防護板の重なり状態を示すために防護
板のみを抜き出して描いた斜視図、図14は防護板を袋
内へ収容する様子を示した斜視図、図15は基材に防護
板装着具を取り付ける様子を示す斜視図である。この第
3実施形態においても、図1に示すようにチョッキの身
体防護領域30に防弾部2を固定配置した構成としてあ
り、防弾部2の構成も、防護板配置部4の構成を除い
て、第1実施例とほぼ同じ構成にしてある。図13
(A)に示すように、防護板配置部4は、図示しない基
材に防護板装着具10を上下方向に4列に止着した構成
としてある。防護板9は図13(B)に示すように、胴
回り方向に長尺のもので構成してある。図面に示す構成
では、上から第1列の台形防護板9a、第2列,第3
列,第4列はそれぞれ略長方形防護板9b,9c,9d
としてある。第1列を台形防護板9aとするのは、両肩
のうごきを妨げず、首元近くまで防護板9を配置させる
ためである。なお、図13(A)の縫線33は、台形防
護板9aの斜辺に沿って縫った線を示し、この縫線33
により台形防護板9aが袋17内で動かないようにして
いる。
【0041】図14に示すように、各列の防護板9はそ
れぞれ長方形状の袋17内に収容された後、図15に示
すように袋17の上部域32を基材8に止着することに
より、防護板配置部4を構成する。防護板配置部4内の
防護板9は、図13(B)に示すように、上側位置にあ
る防護板の下部が下側位置にある防護板の上部に被さる
ように配置してある。図14に示すように、各防護板9
はそれぞれ胴回りの曲がりに沿うように湾曲させてあ
る。その曲率はR450mm〜R650mm程度として
あり、さらにR500mm〜R600mm程度がより好
ましい。長方形の大きさは、横が約200mm〜300
mm、縦が約60mm〜120mm程度である。図14
に示す略長方形防護板9の大きさは、横250mm、縦
90mm程度としてある。
【0042】この第3実施形態のように、一枚の長尺の
防護板で各列を構成することにより、前記第1実施形態
のように小形の防護板を胴回り方向に重なるように配置
する構成に比べて、製造が簡単になる。前記長尺の防護
板としては、前記したチタン合金などの金属板の他、セ
ラミック板、金属製セラミック板等を用いることができ
る。チタン合金として、建材などに用いられるJIS第
2種のチタン合金を用いることにより、軽量かつ安価に
構成することができる。また、前記金属性セラミックを
用いることにより、高貫通力の弾丸の弾頭を変形させる
強度と延性を持つことができる。他に防護板としては、
前記した高強度布を複層に重ね、各種接着剤、各種樹脂
等の粘着材又は固形剤で固めて板状にしたものも使用で
きる。そのような繊維固形板として、アラミド繊維板が
例示できる。前記粘着材、固形剤としては、無機物で構
成することが好ましく、一例として、株式会社JR東日
本商事製造、商品名:ジェイナー塗料(Jner)が例
示できる。このような繊維固形板は、複数層に重なる繊
維層を一体化できるとともに、繊維層を重ねたものに比
べて、防刃、防弾の性能を高めることができる。
【0043】
【実施例】以下、この発明の主に第3実施形態に係る実
施例を説明する。 [第1防刃服]下記第1層〜第3層を外側から身体側へ
順に並べて防刃パネルを構成し、この防刃パネルを用い
て防刃服を作成した。 第1層(外側):図13に示したような上下4列に金属板
を配列した。金属板としては、チタン合金(JIS第2
種チタン合金)又はアルミ合金を使用した。 第2層:パラ系アラミド繊維(フィラメント織物)とし
てのテイジン(株)製、商品名「テクノーラ・MS01
21S」に松脂加工を施したものを使用した。 第3層(身体側):アラミド繊維(フェルト)として、
テイジン(株)製、商品名「テクノーラ・EF0400
又はEF0600」を使用した。
【0044】[第1防弾服]下記第1層〜第3層を外側
から身体側へ順に並べて防弾パネルを構成し、この防弾
パネルを用いて防弾服を作成した。 第1層:上記第1防刃服の金属板と同じものを使用し
た。 第2層:高強力ポリエチレン繊維(不織物)として、ア
ライドシグナル社(米国)製、商品名「スペクトラ・シ
ールド・LCR」又はDSM社(オランダ)製、商品名
「ダイニーマ・UD66」を使用した。 第3層:パラ系アラミド繊維(フィラメント織物)とし
て、テイジン(株)製、商品名「テクノーラ・MS10
03」を使用し、そのテクローラを複層に重ねたもの
を、上述したジェイナー塗料などの粘着材により固めて
板状にしたものを使用した。
【0045】[第2防弾服(高品位)]下記第1層〜第3
層を外側から身体側へ順に並べて防弾パネルを構成し、
この防弾パネルを用いて防弾服を作成した。 第1層:上記第1防刃服の金属板と同じものを使用し
た。 第2層:高強力ポリエチレン繊維(不織物/成型可能
品)として、アライドシグナル社(米国)製、商品名
「スペクトラ・シールド・フレックス」又は商品名「ス
ペクトラ・シールド・プラス・フレックス」を使用し
た。 第3層:アラミド繊維(不織物/成型可能品)として、
アライドシグナル社(米国)製、商品名「スペクトラ・
ゴールド・フレックス」を使用した。
【0046】[第1(防刃+防弾)服]下記第1層〜第6
層を外側から身体側へ順に並べて防刃+防弾パネルを構
成し、この防刃+防弾パネルを用いて防刃+防弾服を作
成した。 第1層:上記第1防刃服の金属板と同じものを使用し
た。 第2層:パラ系アラミド繊維(フィラメント織物)とし
てのテイジン(株)製、商品名「テクノーラ・MS01
21S」に松脂加工を施したものを使用した。 第3層:パラ系アラミド繊維(フィラメント織物)とし
て、テイジン(株)製、商品名「テクノーラ・MS10
03」を使用し、そのテクローラを複層に重ねたもの
を、上述したジェイナー塗料などの粘着材により固めて
板状にしたものを使用した。 第4層:高強力ポリエチレン繊維(不織物)として、ア
ライドシグナル社(米国)製、商品名「スペクトラ・シ
ールド・LCR」又はDSM社(オランダ)製、商品名
「ダイニーマ・UD66」を使用した。 第5層:パラ系アラミド繊維(フィラメント織物)とし
て、テイジン(株)製、商品名「テクノーラ・MS10
03」を使用し、そのテクローラを複層に重ねたもの
を、上述したジェイナー塗料などの粘着材により固めて
板状にしたものを使用した。 第6層:アラミド繊維(フェルト)として、テイジン
(株)製、商品名「テクノーラ・EF0400又はEF
0600」を使用した。
【0047】[第2(防刃+防弾(高品位))服]下記第1
層〜第6層を外側から身体側へ順に並べて防刃+防弾
(高品位)パネルを構成し、この防刃+防弾(高品位)パネ
ルを用いて(防刃+防弾)服を作成した。 第1層:上記第1防刃服の金属板と同じものを使用し
た。 第2層:パラ系アラミド繊維(フィラメント織物)とし
て、テイジン(株)製、商品名「テクノーラ・MS01
21S」に松脂加工を施したものを使用した。 第3層:パラ系アラミド繊維(フィラメント織物)とし
て、テイジン(株)製、商品名「テクノーラ・MS10
03」を使用し、そのテクローラを複層に重ねたもの
を、上述したジェイナー塗料などの粘着材により固めて
板状にしたものを使用した。 第4層:高強力ポリエチレン繊維(不織物/成型可能
品)として、アライドシグナル社(米国)製、商品名
「スペクトラ・シールド・フレックス」又は商品名「ス
ペクトラ・シールド・プラス・フレックス」を使用し
た。 第5層:アラミド繊維(不織物/成型可能品)として、
アライドシグナル社(米国)製、商品名「スペクトラ・
ゴールド・フレックス」を使用した。 第6層:アラミド繊維(フェルト)として、テイジン
(株)製、商品名「テクノーラ・EF0400又はEF
0600」を使用した。
【0048】この発明は、上記実施形態に限定されるも
のではなく、この発明の要旨を変更しない範囲内におい
て種々の設計変更を施すことが可能である。以下、その
ような実施形態を説明する。 (1)前記第1,第2実施形態,第3実施形態の構成に
おいて、袋17の中に略防護板9の大きさに切り出した
高強度布を少なくとも1枚入れることにより、さらに防
弾性能を高めることが可能である。 (2)防護板装着具として、前記第1,第2実施形態の
ように袋を形成せずに、図11(B)に示したように、
長方形状の布材11に所定間隔を隔てて防護板9を接着
剤により接着したもの採用し、複数の防護板装着具を互
い違いに並べても防護板配置部を構成できる。この実施
形態であれば、図5に示すような袋17を形成する必要
がないので防護板装着具の製造が簡単になる利点があ
る。 (3)本発明は、図5(B)に示したように胴回り方向
に5つの袋17を形成した構成のみならず、3個、4個
又は6個以上の袋を胴回り方向に並べた構成も採用する
ことができることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の第1実施形態を示す防弾チョッ
キの正面図である。
【図2】図2は防弾チョッキの身体防護領域に設けられ
た防護部の一部切欠正面図である。
【図3】図3は図2のIII−III線横断面図である。
【図4】図4は図2のIV−IV線縦断面図である。
【図5】図5(A)(B)はそれぞれ第1実施形態が採
用する防護板装着具を説明するための斜視図である。
【図6】図6は防護板装着具の基材への止着の様子を示
す斜視図である。
【図7】図7は人が身体防護服を着た状態において、胴
回りの曲がりに対応した防護板装着具を抜き出して描い
た横断面図である。
【図8】図8(A)は防弾チョッキを着た状態で、前か
がみ状態になった時の防護板配置部の様子を示す縦断面
図、図8(B)は直立状態の時の防護板配置部の様子を
示す縦断面図、図8(C)は防弾チョッキを着た状態
で、背を反った状態の防護板配置部の様子を示す縦断面
図である。
【図9】図9(A)は真っすぐに立った場合における防
護板配置部の様子を示す正面図、図9(B)は上半身を
横方向に傾けた場合における防護板配置部の様子を示す
正面図である。
【図10】図10は本発明の第2実施形態に係る防護板
装着具の横断面図である。
【図11】図11(A)(B)はそれぞれ防護板装着具
の他の構成を示す部分縦断面図である。
【図12】図12は従来の防護板の配列を説明するため
の部分正面図である。
【図13】図13(A)はこの発明の第3実施形態に係
る防護部の一部切欠正面図、図13(B)はこの実施形
態における防護板の重なり状態を示すために防護板のみ
を抜き出して描いた斜視図である。
【図14】図14は防護板を袋内へ収容する様子を示し
た斜視図である。
【図15】図15は基材に防護板装着具を取り付ける様
子を示す斜視図である。
【符号の説明】
4…防護板配置部、5…銃弾回転抑制層、6…高強度布
層、8…基材、9…防護板、10…防護板装着具、14
…連結部、15…隙間、17…袋、30…身体防護領
域。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 服の身体防護領域(30)に少なくとも防
    護板配置部(4)を設けることにより身体防護服を構成し
    てあり、 前記防護板配置部(4)は、身体防護領域(30)に設けら
    れた基材(8)に、防護板(9)を装着した防護板装着具
    (10)を上下方向に列状に止着することにより構成して
    あり、 前記各防護板(9)は、前記基材(8)に防護板装着具(1
    0)の上部域を止着することにより基材(8)に対して揺
    動自在に取り付けられており、 上下方向の防護板(9)の配置において、身体防護領域
    (30)の上側位置にある防護板(9)の下部が、下側位置
    にある防護板(9)の上部に被さるように配置されている
    ことを特徴とする、身体防護服。
  2. 【請求項2】 前記請求項1に記載の身体防護服におい
    て、袋(17)内に防護板(9)を収容し、袋(17)の上部
    域を基材(8)に止着することにより、防護板(9)を基材
    (8)に対して揺動自在に取り付けたことを特徴とする、
    身体防護服。
  3. 【請求項3】 服の身体防護領域(30)に少なくとも防
    護板配置部(4)を設けることにより身体防護服を構成し
    てあり、 前記防護板配置部(4)は、身体防護領域(30)に設けら
    れた基材(8)に、小形の防護板(9)を装着した防護板装
    着具(10)を胴回り方向と上下方向に止着することによ
    り構成してあり、 前記各防護板(9)は、前記基材(8)に防護板装着具(1
    0)を止着することにより基材(8)に対して揺動自在に
    取り付けられており、 胴回り方向の防護板(9)の配置において、隣り合う防護
    板(9)の隙間(15)を保護するように、別の防護板(9)
    が前記隙間(15)に重さなる状態で基材(8)に配置され
    ており、 上下方向の防護板(9)の配置において、身体防護領域
    (30)の上側位置にある防護板(9)の下部が、下側位置
    にあるいずれかの防護板(9)の上部に被さるように配置
    されていることを特徴とする、身体防護服。
  4. 【請求項4】 前記請求項3に記載の身体防護服におい
    て、複数の防護板(9)を柔軟性のある連結部(14)で胴
    回り方向に連結することにより前記防護板装着具(10)
    を構成してあり、隣り合う防護板(9)の隙間(15)を保
    護するために、防護板装着具(10)の連結部(14)の位
    置に別の防護板装着具(10)の防護板(9)を存在させる
    ように配置したことを特徴とする、身体防護服。
  5. 【請求項5】 前記請求項4に記載の身体防護服におい
    て、防護板装着具(10)を、胴回り方向に複数の袋(1
    7)を並べた構成とし、前記複数の袋(17)に防護板
    (9)を収容したことを特徴とする、身体防護服。
  6. 【請求項6】 前記請求項1〜5のいずれか1項に記載
    の身体防護服において、前記防護板(9)をチタンを含む
    チタン板で構成してあり、そのチタン板が胴回りの曲が
    りに沿うように湾曲していることを特徴とする、身体防
    護服。
  7. 【請求項7】 前記請求項1〜6のいずれか1項に記載
    の身体防護服において、前記防護板配置部(4)に防護板
    (9)の揺動範囲を所定範囲に規制する手段を設けたこと
    を特徴とする、身体防護服。
  8. 【請求項8】 前記請求項1〜7のいずれか1項に記載
    の身体防護服において、前記防護板配置部(4)より身体
    側に銃弾の回転を抑制する銃弾回転抑制層(5)を設け、
    その銃弾回転抑制層(5)より身体側に高強度布層(6)を
    設けたことを特徴とする、身体防護服。
  9. 【請求項9】 前記請求項1〜8のいずれか1項に記載
    の身体防護服において、袋(17)内に防護板(9)とは別
    体の防御材が収容してあることを特徴とする、身体防護
    服。
  10. 【請求項10】 前記請求項1〜9のいずれか1項に記
    載の身体防護服において、前記防護板装着具(10)の基
    材(8)への止着を着脱自在に構成したことを特徴とす
    る、身体防護服。
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