JP2000284512A - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JP2000284512A
JP2000284512A JP9163999A JP9163999A JP2000284512A JP 2000284512 A JP2000284512 A JP 2000284512A JP 9163999 A JP9163999 A JP 9163999A JP 9163999 A JP9163999 A JP 9163999A JP 2000284512 A JP2000284512 A JP 2000284512A
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substituent
formula
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JP9163999A
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English (en)
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Hajime Suzuki
一 鈴木
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Shindengen Electric Manufacturing Co Ltd
Yamanashi Electronics Co Ltd
Original Assignee
Shindengen Electric Manufacturing Co Ltd
Yamanashi Electronics Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】高帯電性、高感度且つ低残留電位で、繰り返し
使用時の電位安定性に優れた電子写真感光体を提供す
る。 【解決手段】電荷発生層に、特定のX線回折図を有する
ジクロロスズフタロシアニン化合物を電荷発生剤として
用い、電荷移動層に、下記一般式[I]又は[II]の化合
物を用いる。表面電位、感度、残留電位ともに優れ、ま
た、繰り返し使用での帯電の落ち込みがない電子写真感
光体が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は特定結晶のジクロロ
スズフタロシアニン化合物と特定の電荷移動物質を感光
層中に含有する電子写真感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】数多くの有機材料のうちジクロロスズフ
タロシアニン化合物の結晶型に注目した発明には、特開
平5−140472号公報があり、同号公報には、X線
回折スペクトルが、2θ(±0.2°)=8.7°、9.
9°、10.9°、13.1°、15.2°、16.3
°、17.4°、21.9°、25.5°あるいは、
9.2°、12.2°、13.4°、14.6°、1
7.0°、25.3°に強い回折ピークを示すジクロロ
スズフタロシアニン化合物が記載されている。
【0003】また、特開平6−228453号公報にお
いては、2θ(±0.2°)=8.4°、10.6°、1
2.2°、13.8°、16.0°、16.5°、1
7.4°、19.1°、22.4°、28.2°、3
0.0°、あるいは、8.4°、11.2°、14.6
°、15.6°、16.9°、18.6°、19.6
°、25.7°、27.2°、28.5°に強い回折ピ
ークを示すジクロロスズフタロシアニン化合物が記載さ
れている。
【0004】これらの結晶型の違いは、電子写真特性
(帯電性、感度、環境変動時あるいは耐久時の電位安定
性など)や塗料化した場合の溶媒への分散性に大きな影
響を及ぼすと考えられる。
【0005】電子写真プロセスの中で、電子写真感光体
に求められる電気的・光学的特性には、受容電位、電荷
保持性、光感度、残留電位、光応答速度、分光感度とい
った基本的特性はもとより、環境変動時・繰り返し使用
時の電位安定性あるいは光疲労といった品質が、画像カ
ブリや濃度変化を防止する意味で重要であるが、上記の
ジクロロスズフタロシアニン化合物では、それらを満足
させる有機電子写真感光体は得られていない。
【0006】また、優良な電荷発生物質が得られても、
それと組み合わせる電荷移動物質が不適切であると良好
な電子写真特性を得ることができない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の課題を解決するために創作されたものであり、その
目的は、高帯電性、高感度且つ低残留電位で、繰り返し
使用時の電位安定性に優れた電子写真感光体を提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を重ねた結果、CuKαのX線回折において、2θ(±
0.2°)=10.5°に最大ピークを有し、2θ=5
°〜9°の範囲のピーク強度が、2θ(±0.2°)=1
0.5°のピーク強度の10%以下であるジロロスズフ
タロシアニン化合物を電荷発生物質として用いること
で、高感度の電子写真感光体を得られることを見出し
た。
【0009】該電荷発生物質の特性を生かすことができ
る電荷移動物質を検討したところ、一般式[I]若しくは
一般式[II]で表される化合物が最も適していることを
見出した。
【0010】本発明は、上記知見に基き、鋭意研究を重
ねた結果得られたものであり、請求項1記載の発明は、
導電性支持体上に電荷発生物質と電荷移動物質及び結着
樹脂を含有する感光層を積層する電子写真感光体におい
て、電荷発生物質として、CuKαのX線回折におい
て、2θ(±0.2°)=10.5°に最大ピークを有
し、2θ=5°〜9°の範囲のピーク強度が、2θ(±
0.2°)=10.5°のピーク強度の10%以下であ
ることを特徴とするジクロロスズフタロシアニン化合物
を有し、電荷移動物質として、一般式[I]
【0011】
【化3】
【0012】〔式中、R1〜R5は、各々同一であっても
異なっていてもよく、各々独立に水素原子、ハロゲン原
子、炭素数1〜6のアルキル基若しくはアルコキシ基、
又は置換基を有してもよいアリール基のいずれかを表
す。〕、若しくは一般式[II]
【0013】
【化4】
【0014】〔式中、R4〜R9は、各々同一であっても
異なっていてもよく、各々独立に水素原子、ハロゲン原
子、置換基を有してもよいアルキル基若しくは置換基を
有してもよいアルコキシ基のいずれかを表す。〕で表さ
れる化合物を有することを特徴とする。
【0015】請求項2記載の発明は、請求項1記載の電
子写真感光体であって、ジクロロスズフタロシアニンが
CuKαのX線回折において、2θ(±0.2°)=1
0.5°に最大ピークを有し、2θ=5°〜9°の範囲
のピーク強度が、2θ(±0.2°)=10.5°のピー
ク強度の10%以下であり、かつ、2θ(±0.2°)=
17.4°、19.7°、26.7°、27.4°にピ
ークを有することを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の電子写真感光体は、特定
のX線回折スペクトルを有するジクロロスズフタロシア
ニン化合物と特定の電荷移動物質を基体上の感光層に含
有させてなるものである。
【0017】図1及び図2は、本発明に係る電子写真感
光体の好ましい実施の形態の構成を示す断面図である。
【0018】図1の符号1は、本発明に適用可能な機能
分離型の電子写真感光体を示したものであり、導電性の
基体11上に、電荷発生層12と電荷移動層13とがこ
の順で形成されており、これら電荷発生層12と電荷移
動層13とによって感光層14が構成されている。
【0019】電荷発生層12の形成方法としては、公知
の方法等各種の方法を使用することができるが、本発明
のジクロロスズフタロシアニン化合物を電荷発生物質と
して用い、結着樹脂とともに適当な溶媒により分散もし
くは溶解した塗布液を、基体11上に塗布し、乾燥させ
て形成することができる。
【0020】電荷移動層13は、少なくとも後述する電
荷移動物質を有するものであり、この電荷移動層13
は、例えば、電荷発生層12上に電荷移動剤を結着樹脂
を用いて結着することにより形成することができる。
【0021】電荷移動層13の形成方法としては、公知
の方法等各種の方法を使用することができるが、通常の
場合、電荷移動物質をバインダー樹脂とともに適当な溶
媒により分散もしくは溶解した塗布液を、電荷発生層1
2上に塗布し、乾燥させる方法を用いることができる。
【0022】図2の符号2は、本発明に適用可能な単層
型の電子写真感光体を示したものであり、基体21上
に、電荷発生物質と電荷移動物質とを含有させた感光層
24が形成されている。
【0023】この電子写真感光体2は、基体21の上に
ジクロロスズフタロシアニン化合物が電荷発生物質とし
て用いられ、後述する電荷移動物質と結着樹脂と共に混
合、分散された塗布液を、基体21上に塗布し、乾燥さ
せる方法を用いることができる。
【0024】電荷発生物質として用いられるジクロロス
ズフタロシアニン化合物の構造の一例は、下記化学式
[III]で表される。
【0025】
【化5】
【0026】それをX線回折した場合、X線回折結果
は、例えば図3のX線回折図で示される。特徴として2
θ(±0.2°)=10.5°に最大ピークを有し、2θ
=5°〜9°の範囲のピーク強度が、2θ(±0.2°)
=10.5°のピーク強度の10%以下となっており、
また、2θ(±0.2°)=17.4°、19.7°、2
6.7°、27.4°に明瞭なピークを有している。
【0027】それらを単独で用いてもよいし、溶媒の置
換基の組合せにより電子受容性を変えて、電子写真感光
体の特性を改良することができる。またこれらの溶媒は
単独で用いても、2種類以上を混合して用いてもよい。
原料のフタロニトリルのかわりにフタルイミドや無水フ
タル酸や、塩化スズのかわりに有機スズ化合物を用いる
こともできる。
【0028】本発明で用いられる電荷移動物質は下記一
般式[I]で表される。
【0029】
【化6】
【0030】〔式中、R1は、置換基を有してもよいア
ルキル基若しくは置換基を有してもよいアルコキシ基、
又は置換基を有してもよいアリール基のいずれかを表
し、R2、R3は、各々同一であっても異なっていてもよ
く、各々独立に水素原子、置換基を有してもよいアルキ
ル基若しくは置換基を有してもよいアルコキシ基、又は
置換基を有してもよいアリール基のいずれかを表し、R
2とR3は互いに結合し環を形成してもよい。〕 一般式[I]の具体的化合物としては、以下に記載する
[I−1]〜[I−6]の化合物が上げられるが、これらに
限定されるものではない。
【0031】
【化7】
【0032】
【化8】
【0033】
【化9】
【0034】
【化10】
【0035】
【化11】
【0036】
【化12】
【0037】本発明で用いられる電荷移動物質は下記一
般式[II]で表される。
【0038】
【化13】
【0039】〔式中、R4〜R9は、各々同一であっても
異なっていてもよく、各々独立に水素原子、ハロゲン原
子、置換基を有してもよいアルキル基若しくは置換基を
有してもよいアルコキシ基のいずれかを表す。〕 一般式[II]の具体的化合物としては、以下に記載する
[II−1]〜[II−6]の化合物が挙げられるが、これ
らに限定されるものではない。
【0040】
【化14】
【0041】
【化15】
【0042】
【化16】
【0043】
【化17】
【0044】
【化18】
【0045】
【化19】
【0046】電荷移動物質の含有量は電荷移動物質/結
着樹脂=0.6〜1.2の範囲が好ましいものである。
0.6より小さくなる、即ち電荷移動物質が少なくなる
と感度が悪くなり、1.2より大きくなる、即ち電荷移
動物質が多くなると感光層の強度や耐久性に問題が生ず
る。尚、図1で示される機能分離型の電子写真感光体に
おいては、電荷移動層13中の電荷移動物質と結着樹脂
の割合を指し、図2で示される単層型の電子写真感光体
においては、感光層24中の電荷移動物質と結着樹脂の
割合を指す。
【0047】上述した電子写真感光体1、2に用いるこ
とができる基体11、21は、アルミニウム、真鍮、ス
テンレス鋼、ニッケル、クロム、チタン、金、銀、銅、
錫、白金、モリブデン、インジウム等の金属単体やその
合金の加工体を用いることができる。
【0048】上記金属や炭素等の基体表面に、更に蒸
着、メッキ等により、導電性物質の薄膜を形成してもよ
い。基体自体を導電性物質で構成してもよいが、非導電
性のプラスチック板およびフィルム表面に、上記金属や
炭素等の薄膜を蒸着、メッキ等の方法により形成し、導
電性を持たせてもよい。
【0049】更に、基体にガラスを用いる場合、その表
面に、酸化錫、酸化インジウム、ヨウ化アルミニウムで
被覆し、導電性を持たせてもよい。その種類や形状は、
特に制限されることはなく、導電性を有する種々の材料
を使用して基体11、21を構成することができる。
【0050】一般に基体11、12としては、円筒状の
アルミニウム管単体やその表面をアルマイト処理したも
の、またはアルミニウム管上に樹脂層を形成したものが
よく用いられる。この樹脂層は接着向上機能、アルミニ
ウム管からの流れ込み電流を防止するバリヤー機能、ア
ルミニウム管表面の欠陥被覆機能等をもつ。この樹脂層
には、ポリエチレン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹
脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、塩化ビ
ニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルブチラール樹
脂、ポリアミド樹脂、ナイロン樹脂等の各種樹脂を用い
ることができる。これらの樹脂層は、単独の樹脂で構成
してもよく、2種類以上の樹脂を混合して構成してもよ
い。また、層中に金属化合物、カーボン、シリカ、樹脂
粉末等を分散させることもできる。更に、特性改善のた
めに各種顔料、電子受容性物質や電子供与性物質等を含
有させることもできる。
【0051】電荷発生物質としては、適切な光感度波長
や増感作用を得るために、ジクロロスズフタロシアニン
化合物とともに、アゾ顔料やオキシチタニウムフタロシ
アニンなどを混合させることもできる。これらは、感度
の相性が良い点で望ましいが、それに限定されるもので
はない。その他、例えば、他のフタロシアニン顔料、モ
ノアゾ顔料、ビスアゾ顔料、トリスアゾ顔料、ポリアゾ
顔料、インジゴ顔料、スレン顔料、トルイジン顔料、ピ
ラゾリン顔料、ペリレン顔料、キナクリドン顔料、ピリ
リウム塩等を用いることができる。
【0052】感光層14、24を形成するための結着樹
脂としては、ポリカーボネート樹脂、スチレン樹脂、ア
クリル樹脂、スチレン−アクリル樹脂、エチレン−酢酸
ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂、塩化ビニル樹脂、塩
素化ポリエーテル、塩化ビニル−酢酸ビニル樹脂、ポリ
エステル樹脂、フラン樹脂、ニトリル樹脂、アルキッド
樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、
ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポ
リアリレート樹脂、ジアリレート樹脂、ポリスルホン樹
脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリアリルスルホン樹
脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、ポリビニルブチラー
ル樹脂、ポリエーテル樹脂、フェノール樹脂、EVA
(エチレン・酢酸ビニル・共重合体)樹脂、ACS(アク
リロニトリル・塩素化ポリエチレン・スチレン)樹脂、
ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)樹脂
及びエポキシアリレート等の光硬化樹脂等の樹脂があ
る。
【0053】それらは単体で用いても、共重合体を用い
てもよく、また、2種以上混合して使用することも可能
である。分子量の異なった樹脂を混合して用いた場合に
は、硬度や耐摩耗性を改善できて好ましい。
【0054】塗布液に使用する溶剤には、メタノール、
エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、ブ
タノール等のアルコール類、ペンタン、ヘキサン、ヘプ
タン、オクタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン等の
飽和脂肪族炭化水素、トルエン、キシレン等の芳香族炭
化水素、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホル
ム、クロロベンゼン等の塩素系炭化水素、ジメチルエー
テル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(TH
F)、メトキシエタノール等のエーテル類、アセトン、
メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロ
ヘキサノン等のケトン類、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、
酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、
プロピオン酸メチル等のエステル類、N,N−ジメチル
ホルムアミド、ジメチルスルホキシド等がある。これら
は単独で用いても、2種類以上の溶剤を混合して用いて
もよい。
【0055】電荷移動物質としては、上記一般式[I]を
用いると同時に、以下のような化合物を含有させること
もできる。ポリビニルカルバゾール、ハロゲン化ポリビ
ニルカルバゾール、ポリビニルピレン、ポリビニルイン
ドロキノキサリン、ポリビニルベンゾチオフェン、ポリ
ビニルアントラセン、ポリビニルアクリジン、ポリビニ
ルピラゾリン、ポリアセチレン、ポリチオフェン、ポリ
ピロール、ポリフェニレン、ポリフェニレンビニレン、
ポリイソチアナフテン、ポリアニリン、ポリジアセチレ
ン、ポリヘプタジイエン、ポリピリジンジイル、ポリキ
ノリン、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェロセニレ
ン、ポリペリナフチレン、ポリフタロシアニン等の導電
性高分子化合物を用いることができる。又、低分子化合
物として、トリニトロフルオレノン、テトラシアノエチ
レン、テトラシアノキノジメタン、キノン、ジフェノキ
ノン、ナフトキノン、アントラキノン及びこれらの誘導
体等、アントラセン、ピレン、フェナントレン等の多環
芳香族化合物、インドール、カルバゾール、イミダゾー
ル、等の含窒素複素環化合物、フルオレノン、フルオレ
ン、オキサジアゾール、オキサゾール、ピラゾリン、ヒ
ドラゾン、トリフェニルメタン、トリフェニルアミン、
エナミン、スチルベン、ブタジエン化合物等を使用する
ことができる。また、ポリエチレンオキシド、ポリプロ
ピレンオキシド、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリ
ル酸等の高分子化合物にLiイオン等の金属イオンをド
ープした高分子固体電解質等も用いることができる。さ
らに、テトラチアフルバレン−テトラシアノキノジメタ
ンで代表される電子供与性化合物と電子受容性化合物で
形成された有機電荷移動錯体等も用いることができ、こ
れらを1種だけ添加しても、2種以上の化合物を混合し
て添加しても所望の感光体特性を得ることができる。
【0056】なお、本発明の電子写真感光体1、2を製
造するための塗布液には、特性を損なわない範囲で、酸
化防止剤、紫外線吸収剤、ラジカル捕捉剤、軟化剤、硬
化剤、架橋剤等を添加して、感光体の特性、耐久性、機
械特性の向上を図ることができる。さらに、分散安定
剤、沈降防止剤、色分かれ防止剤、レベリング剤、消泡
剤、増粘剤、艶消し剤等を添加すれば、感光体の仕上が
り外観や、塗布液の寿命を改善できる。
【0057】加えて、感光層14、24の上に、ポリビ
ニルホルマール樹脂、ポリカーボネート樹脂、フッ素樹
脂、ポリウレタン樹脂、シリコン樹脂等の有機薄膜や、
シランカップリング剤の加水分解物で形成されるシロキ
サン構造体から成る薄膜を成膜して表面保護層を設けて
もよく、その場合には、感光体の耐久性が向上するので
好ましい。この表面保護層は、耐久性向上以外の他の機
能を向上させるために設けてもよい。
【0058】
【実施例】以下、本発明を実施例と比較例により詳しく
説明するが、本発明はその要旨を逸脱しない限りこれに
限定されるものではない。
【0059】<ジクロロスズフタロシアニン化合物の合
成例>o−フタロニトリル50g(0.39mol)、四
塩化スズ33g(o.13mol)、ニトロベンゼン20
0mlの混合物を190℃で3時間反応させた。室温ま
で冷却し、濾過後メタノールで洗浄した。ここに得られ
たケーキをニトロベンゼン420mlに加えて200℃
で30分間熱懸洗を行い150〜160℃で温時濾過し
た。このケーキをN,N−ジメチルホルムアミド、クロ
ロホルム、メタノール及びアセトンで洗浄し、44%の
収率でジクロロスズフタロシアニン化合物を得た。得ら
れたジクロロスズフタロシアニン化合物は結晶性があ
り、その粉末をX線回折したところ、図3に示すような
X線回折図が得られた。
【0060】そのX線回折図は、2θ(±0.2°)=1
0.5°に最大ピークを有し、2θ=5°〜9°の範囲
のピーク強度が、2θ(±0.2°)=10.5°のピー
ク強度の10%以下となっており、また、2θ(±0.
2°)=17.4°、19.7°、26.7°、27.
4°に明瞭なピークを有している。
【0061】<ジクロロスズフタロシアニン化合物の比
較合成例>合成例の操作において、ニトロベンゼンの代
わりにN−メチル−2−ピロリドンを用い、他の操作は
合成例と同様にして、18%の収率でジクロロスズフタ
ロシアニン化合物の結晶を得た。
【0062】得られたジクロロスズフタロシアニン化合
物は結晶性があり、その粉末をX線回折したところ、図
4に示すようなX線回折図が得られた。
【0063】2θ(±0.2°)=8.4°、11.2
°、14.4°、15.5°、16.9°、18.5
°、19.5°、25.6°、27.0°、28.5°
に明瞭なピークを有しており、得られたジクロロスズフ
タロシアニン化合物は、合成例のものとは異なった結晶
型であることが確認された。
【0064】
【実施例】<実施例1>直径30mmのアルミニウムか
らなる円筒ドラム上に、電荷移動物質として上記合成例
で得たジクロロスズフタロシアニン化合物と結着樹脂と
してポリビニルブチラールとを2/1の割合で分散した
塗工液を浸漬塗工により0.1μm塗布し、電荷発生層
を形成した。
【0065】次いで、電荷移動物質として表1記載の式
[I−1]で表される化合物と結着樹脂としてポリカーボ
ネートZを、電荷移動物質/結着樹脂=1.0の割合で
クロロホルムに溶解して塗工液を調製した。
【0066】そして、浸漬塗工によりこの塗工液を塗布
した後、100℃の温度下で1時間乾燥し、20μmの
膜厚の電荷移動層を形成した。以上のような方法で電子
写真感光体を作製した。
【0067】<実施例2>実施例1において、電荷移動
物質を表1記載の式[I−2]で表される化合物に代えた
以外の条件は全て同様にして電子写真感光体を作成し
た。
【0068】<実施例3>実施例1において、電荷移動
物質を表1記載の式[I−3]で表される化合物に代えた
以外の条件は全て同様にして電子写真感光体を作成し
た。
【0069】<実施例4>実施例1において、電荷移動
物質を表1記載の式[I−4]で表される化合物に代えた
以外の条件は全て同様にして電子写真感光体を作成し
た。
【0070】<実施例5>実施例1において、電荷移動
物質を表1記載の式[I−5]で表される化合物に代えた
以外の条件は全て同様にして電子写真感光体を作成し
た。
【0071】<実施例6>実施例1において、電荷移動
物質を表1記載の式[I−6]で表される化合物に代えた
以外の条件は全て同様にして電子写真感光体を作成し
た。
【0072】<実施例7>実施例1において、電荷移動
物質を表1記載の式[II−1]で表される化合物に代え
た以外の条件は全て同様にして電子写真感光体を作成し
た。
【0073】<実施例8>実施例1において、電荷移動
物質を表1記載の式[II−2]で表される化合物に代え
た以外の条件は全て同様にして電子写真感光体を作成し
た。
【0074】<実施例9>実施例1において、電荷移動
物質を表1記載の式[II−3]で表される化合物に代え
た以外の条件は全て同様にして電子写真感光体を作成し
た。
【0075】<実施例10>実施例1において、電荷移
動物質を表1記載の式[II−4]で表される化合物に代
えた以外の条件は全て同様にして電子写真感光体を作成
した。
【0076】<実施例11>実施例1において、電荷移
動物質を表1記載の式[II−5]で表される化合物に代
えた以外の条件は全て同様にして電子写真感光体を作成
した。
【0077】<実施例12>実施例1において、電荷移
動物質を表1記載の式[II−6]で表される化合物に代
えた以外の条件は全て同様にして電子写真感光体を作成
した。
【0078】<評価>実施例1〜12で作製した感光体
に、感光ドラム評価装置(ダイナミックモード測定)を
使用し、以下の条件で電子写真特性を評価した。
【0079】まず、−5kVのコロナ放電を5秒間行っ
て帯電せしめ、10秒間暗所に放置した後、100lu
xの白色タングステン光を照射し、再度−5kVのコロ
ナ放電を20秒間行った後の表面電位V0を測定し初期
表面電位とした。表面電位帯電後、10秒間放置した後
の電位保持率DDRを測定した。
【0080】また、白色光を50lux照射しながら帯
電−除電を繰り返し100サイクル後の除電後を残留電
位Vrとした。更に、光照射後表面電位が1/2に減衰
するのに必要な露光量(E1/2)を測定し、感度とし
た。その後、更に白色光を50lux照射しながら帯電
−除電を繰り返し、1000サイクル後の表面電位を繰
り返し疲労後の表面電位V1とし、|V0−V1|を繰り
返し疲労前後の表面電位変化量ΔVとした。結果を表3
に示す。
【0081】
【表1】
【0082】電子写真の特性上、表面電位の値は大きい
ほど優れており、感度及び残留電位の値は小さいほど優
れている。また、繰り返し疲労試験前後に於いては、表
面電位の変化量が少ない程繰り返しによる劣化が少ない
ことになる。
【0083】上記表3から分かるように、実施例は、表
面電位は大きく、感度、残留電位が小さく、変化量が少
ないことが明らかである。
【0084】
【発明の効果】本発明は、表面電位、感度、残留電位と
もに優れており、繰り返し使用での帯電の落ち込みがな
い優れた電子写真感光体を提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】積層型電子写真感光体の一例を示す断面図
【図2】単層型電子写真感光体の一例を示す断面図
【図3】合成例で得られたジクロロスズフタロシアニン
のX線回折図
【図4】比較合成例で得られたジクロロスズフタロシア
ニンのX線回折図
【符号の説明】
1、2……電子写真感光体 11、21……基体 12……電荷発生層 13……電荷移動層 14、21……感光層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性支持体上に電荷発生物質と電荷移動
    物質及び結着樹脂を含有する感光層を積層する電子写真
    感光体において、電荷発生物質として、CuKαのX線
    回折において、2θ(±0.2°)=10.5°に最大ピ
    ークを有し、2θ=5°〜9°の範囲のピーク強度が、
    2θ(±0.2°)=10.5°のピーク強度の10%以
    下であることを特徴とするジクロロスズフタロシアニン
    化合物を有し、電荷移動物質として、一般式[I]若しく
    は一般式[II]で表される化合物を有することを特徴と
    する電子写真感光体。 【化1】 〔式中、R1は、置換基を有してもよいアルキル基若し
    くは置換基を有してもよいアルコキシ基、又は置換基を
    有してもよいアリール基のいずれかを表し、R2、R
    3は、各々同一であっても異なっていてもよく、各々独
    立に水素原子、置換基を有してもよいアルキル基若しく
    は置換基を有してもよいアルコキシ基、又は置換基を有
    してもよいアリール基のいずれかを表し、R2とR3は互
    いに結合し環を形成してもよい。〕 【化2】 〔式中、R4〜R9は、各々同一であっても異なっていて
    もよく、各々独立に水素原子、ハロゲン原子、置換基を
    有してもよいアルキル基若しくは置換基を有してもよい
    アルコキシ基のいずれかを表す。〕
  2. 【請求項2】請求項1記載の電子写真感光体であって、
    ジクロロスズフタロシアニンがCuKαのX線回折にお
    いて、2θ(±0.2°)=10.5°に最大ピークを有
    し、2θ=5°〜9°の範囲のピーク強度が、2θ(±
    0.2°)=10.5°のピーク強度の10%以下であ
    り、かつ、2θ(±0.2°)=17.4°、19.7
    °、26.7°、27.4°にピークを有することを特
    徴とする電子写真感光体。
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