JP2000287398A - 電動機の回転子 - Google Patents

電動機の回転子

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電動機の回転子において、少ない部品でマグ
ネットを保持するとともに、防振効果を得る。 【解決手段】 回転子の外周のマグネット10は、内側
にシャフト1に向けた凸部(受け部)11を有し、シャ
フト1に固定したコアは、外側にマグネット10に向け
た凸部(受け部)13を有しており、それら受け部1
1,13を所定間隔とし、この受け部11,13にナッ
ト15を埋め込んだ緩衝部材のゴムスリーブ14を介在
させる。このゴムスリーブ14は、断面がT字形状であ
り、このT字の頭部は受け部11,13の間に挿入し、
そのT字の胴部はマグネット10側の受け部11に形成
した孔11aに貫通し、コア12側の受け部13に形成
した孔13aからネジ16を通してゴムスリーブ14に
埋め込んだナット15に勘合させてネジ止めする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、家電製品(空気調
和機等)に用いられる電動機の回転子に係り、特に詳し
くは、マグネットの保持構造に特徴を有する電動機の回
転子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電動機の回転子は、例えば図6の断面図
およびそのA−AA線断面図である図7に示すように、
回転中心となるシャフト1に固定されたコア2と外周に
配置したマグネット3との間に緩衝部材(ゴム)4,5
を挿入し、シャフト1の軸方向から鉄板6,7を添える
とともに、ピン8を鉄板6,7およびゴム4,5に貫通
してストッパ9で止めるようにしている。これによれ
ば、鉄板6,7がゴム4,5を内部に押し込み、ゴム
4,5を左右(図6で上下)に膨らませることから、マ
グネット3がコア2に保持され、またゴム4,5によっ
てマグネット3の両端部(図6で左右)が抑え込まれ
る。
【0003】このようにして、ゴム4,5によってマグ
ネット3がコア2に保持され、しかもこの場合、マグネ
ット3の回転による振動がゴム4,5によって吸収され
るためコア2およびシャクト1に伝わらず、防振効果や
偏心防止効果が発揮される。
【0004】具体的には、例えば特開平9ー14957
1の公報を参照されたいが、この先行例においては、ゴ
ム4,5の緩衝部材をシャフト1の軸方向から挿入する
ために、同緩衝部材を2分割し、同緩衝部材の挿入をし
易くし、しかも、2分割した緩衝部材の形状によって、
同緩衝部材とマグネット3との接触部、同緩衝部材とコ
ア2との接触部のずれによる回転子の偏心、傾きを防止
するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成においては、マグネット3を保持し、回転子の防心、
偏心や傾きを防止するために、2枚の鉄板6,7、ピン
8およびストッパ9の部品を必要とし、部品点数の多さ
からコスト高になってしまうという課題がある。
【0006】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであり、その目的は、回転子の振動防止、偏心
防止や傾き防止を低コストで実現することができるよう
にした電動機の回転子を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、回転磁界を発生する固定子の内側に配置
される回転子であって、外周部が円筒状のマグネットに
より構成されているとともに、回転軸としてのシャフト
にコアが固定されており、前記マグネットが緩衝部材を
介して前記コアに保持されている電動機の回転子におい
て、前記マグネットの内周面側には前記シャフト側に向
けて径方向に延びる凸部からなる第1受け部が設けら
れ、前記コアの外周面側には前記第1受け部と所定の間
隔をもって対向するように前記マグネット側に向けて径
方向に延びる凸部からなる第2受け部が設けられている
とともに、前記第1および第2受け部間に緩衝部材が介
装され、前記第1および第2受け部が前記緩衝部材を圧
縮した状態で互いに連結されていることを特徴としてい
る。
【0008】本発明の好ましい態様によれば、前記緩衝
部材がナットを有するゴムスリーブからなり、前記ナッ
トとこれに螺合される雄ネジとにより、前記第1受け部
と前記第2受け部とがそれらの間に前記ゴムスリーブを
介装させた状態で連結されているとよい。
【0009】前記コアがシャフトと一体的に形成され、
その材質がプラスチック樹脂もしくは前記マグネットと
同じ材料であることが好ましく、特にプラスチック樹脂
を用いた場合、回転子の軽量化、低コスト化が図れる。
【0010】前記コアに電磁鋼板の積層体を用いる場合
には、前記第2受け部をその電磁鋼板の一部により形成
することができる。これによれば、コアの材料の節約と
なり、回転子の低コストが図れる。
【0011】前記ゴムスリーブは一端側にフランジを有
し、他端側に前記ナットが埋設された断面をT字形状で
あり、前記フランジが前記第1および第2受け部の間に
配置され、前記ゴムスリーブの胴部は前記第1受け部を
貫通して延び、前記雄ネジが前記第2受け部側から前記
ゴムスリーブを貫通して前記ナットに螺合されているこ
とが好ましく、これによれば、回転時の振動、偏心や傾
きを効果的に防止することができる。
【0012】また、本発明の好ましい態様によれば、前
記ゴムスリーブは前記雄ネジとナットの締め付けによ
り、前記ナットが存在する他端側が前記コア外周面と前
記マグネット内周面とに当接するように膨潤されている
とよく、これによれば、マグネットとコアとの連結がよ
り強固なものとなる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
ないし図5を参照して詳しく説明する。なお、図中、図
6と同一部分には同一符号を付して重複説明を省略す
る。また、図1は図2に示すB−BB線の概略的断面図
である。
【0014】図1および図2において、本発明の電動機
の回転子は、外周部が円筒状のマグネット10により構
成され、その内周にシャフト1側に延びた所定厚さの凸
部(第1受け部)11を設け、シャフト1に固定したコ
ア12の外周にマグネット10側に延びた所定厚さの凸
部(第2受け部)13を設け、かつ、それら受け部1
1,13を所定間隔にするとともに、これら受け部1
1,13の間には緩衝部材のゴムスリーブ14が介在し
ている。なお、この実施例において、コア12はシャフ
ト1を回転軸線上に保持する役割をも担っている。
【0015】ゴムスリーブ14は、断面をT字形状と
し、そのT字の頭部(フランジ)は受け部11,13の
間隔に合わせた大きさ、あるいはその間隔より多少大き
めとし、そのT字の胴部は、受け部11を貫通して突き
抜ける長さとし、そのT字の足部(底部)にはナット1
5を埋め込んでなる。なお、ゴムスリーブ14はできる
だけ長くするとよい。
【0016】マグネット10側の受け部11には、ゴム
スリーブ14の胴部が勘合する孔11aが回転子の円周
方向に等間隔に複数個(例えば3カ所)形成され、コア
12側の受け部13にはネジ16の胴部を貫通する孔1
3aが孔11aと相対する位置に形成されている。
【0017】したがって、ネジ16がナット15に嵌合
し、このネジ止めにより受け部11,13がゴムスリー
ブ14によって連結し、マグネット10がコア12に保
持される。なお、孔11aは、受け部11の縁につなが
っているが、少なくともゴムスリーブ14の胴部が貫通
する孔であればよい。
【0018】さらに、受け部11,13には、複数(例
えば8個)の補強部11b,13bが形成されている
が、これら補強部11b,13bは、少なくともゴムス
リーブ14を通す孔11aおよびネジ16を通す孔13
aに重ならないように配置し、その数は受け部11,1
3の厚さやマグネット10の重量(大きさ)等を勘案し
て決めるとよい。
【0019】上記構造とした回転子によると、図3およ
び図4に示すように、まずナット15を埋め込んだゴム
スリーブ14をマグネット10の受け部11の孔11a
に装着し、マグネット10とシャフト1およびコア12
とを所定位置関係に配置する。
【0020】この場合、孔11aが受け部11の縁とつ
ながっていることから、ゴムスリーブ14の径がその孔
11aの径より多少大きくとも、つまりゴムスリーブ1
4が孔11aに対してきつ目であっても、このゴムスリ
ーブ14を容易に受け部11に装着することができる。
【0021】続いて、ネジ16を受け部13の孔13a
に通し、かつ、ゴムスリーブ14に埋め込んであるナッ
ト15に合わせ、そのネジ16を回してナット15に嵌
合させる。すると、受け部11,13は、ゴムスリーブ
14の頭部分(断面T字形状の頭)を挟持することにな
り、受け部11,13が連結され、マグネット10がコ
ア12に保持される。
【0022】また、上記ネジ止めによって、ナット15
は受け部11側に進み、これに伴ってゴムスリーブ14
の胴部が外周方向に押し出される(膨らむ)。これによ
り、ゴムスリーブ14が受け部11の孔11aと強固に
連結するため受け部11,13の連結は強固なものとな
る。さらに、ゴムスリーブ14の胴部が膨らみ、マグネ
ット10の内周面およびコア12の外周面まで広がるた
め、マグネット10はコア12に強固に保持される。
【0023】このように、ゴムスリーブ14の介在によ
り、マグネット20をコア2に適切に保持することがで
き、しかも、ゴムスリーブ14は緩衝部材であることか
ら、マグネット20の回転による振動、偏心や傾きを防
止することができる。
【0024】また、マグネットの保持には、マグネット
10の内周およびコア12の外周の一部に凸部の受け部
11,13を形成し、ゴムスリーブ14、ナット15お
よびネジ16を用いればよいことから、従来に比して部
品点数が少なくなる。したがって、低コストで済ませる
ことができ、ひいてはモータの低コスト化を実現するこ
とができる。
【0025】なお、コア12は、シャフト1と一体的に
成形し、その材料としてはプラスチック樹脂あるいはマ
グネット10と同じ材料を用いてもよい。特に、プラス
チック樹脂を用いた場合には、回転子の軽量化、低コス
ト化が図れる。
【0026】図5は、本発明の変形例を説明する回転子
の概略的断面図である。なお、図中、図1と同一部分に
は同一符号を付して重複説明を省略する。
【0027】図5において、この回転子は、前実施例の
コア12の代わりに、当該電動機の固定子を、電磁鋼板
の打ち抜き、積層によって構成する場合に打ち抜かれた
内側部分を利用して構成したコア20,21をシャフト
1に一体化したものである。
【0028】コア20の径は小さく、前実施例のコア1
2と同じとし、コア21の径は、前実施の受け部13と
同じにする。また、このコア21には、受け部13に形
成した孔13aに対応する孔(ネジ16を通す孔)21
aを形成する。
【0029】ところで、固定子を構成するためには、電
磁鋼板の打ち抜き枚数を利用することから、コア20,
21を構成する枚数に限りがあるが、コア20,21の
厚さ(シャフト1の軸方向の長さ)がトータルして回転
子の高さより小さくても十分である。このように、固定
子を製造した際に生じる材料を用いてコア20,21を
構成することから、回転子のコストをさらに下げること
ができる。
【0030】なお、コア21の厚さ(シャフト1の軸方
向の長さ)を前実施例の受け部13より大きくすると、
強度面の向上が図れる。この場合、ネジ16については
そのコア21の厚さを考慮して長いものを使用する。
【0031】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、以下に述
べる効果を奏する。すなわち、本発明は、回転子の外周
となるマグネットの内側に前記シャフトに向けた凸部を
設けるとともに、シャフトに固定するコアの外側に前記
マグネットに向けた凸部設けて受け部を形成し、この受
け部の間を所定間隔とし、断面をT字形状とした緩衝部
材のゴムスリーブの頭部を受け部の間に介在させ、その
T字形状の胴部をマグネット側の受け部に貫通させ、コ
ア側の受け部からネジを通してT字形状の足部に埋め込
んだナットに勘合させてネジ止めすることから、そのT
字形の頭部によって受け部を連結し、ゴムスリーブの胴
部分をマグネットの内周面およびコアの外周面に当接さ
せることができ、マグネットをコアに確実に保持させる
ことができる。
【0032】しかも、その保持のための緩衝部材により
回転子の回転時の振動防止、偏心防止や傾き防止を図る
ことができ、また、その保持のためにゴムスリーブやナ
ットおよびネジを用いるだけよいことから、部品点数を
削減することができ、電動機のコストダウンを図ること
ができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す電動機の回転子の
概略的断面図。
【図2】図1に示す回転子の概略的平面図。
【図3】図1に示す回転子を説明するための回転子の概
略的断面図。
【図4】図1に示す回転子を説明するための回転子の概
略的平面図。
【図5】本発明の変形実施例を示す回転子の概略的断面
図。
【図6】従来の電動機の回転子の概略的断面図。
【図7】図7に示す回転子の概略的平面図。
【符号の説明】
1 シャフト(回転軸) 10 マグネット 11 受け部(マグネット10側の) 11a 孔(ゴムスリーブ14の貫通孔) 12,20,21 コア 13 受け部(コア12側の) 13a 孔(ネジ16の貫通孔) 14 ゴムスリーブ(緩衝部材) 15 ナット 16 ネジ 21a 孔(ネジの貫通孔)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 孝史 神奈川県川崎市高津区末長1116番地 株式 会社富士通ゼネラル内 (72)発明者 丹野 俊昭 神奈川県川崎市高津区末長1116番地 株式 会社富士通ゼネラル内 Fターム(参考) 5H002 AA00 AA04 AB08 AC03 AC08 AE00 5H622 CA01 CA05 CB04 PP04 PP09 PP10 PP14

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転磁界を発生する固定子の内側に配置
    される回転子であって、外周部が円筒状のマグネットに
    より構成されているとともに、回転軸としてのシャフト
    にコアが固定されており、前記マグネットが緩衝部材を
    介して前記コアに保持されている電動機の回転子におい
    て、 前記マグネットの内周面側には前記シャフト側に向けて
    径方向に延びる凸部からなる第1受け部が設けられ、前
    記コアの外周面側には前記第1受け部と所定の間隔をも
    って対向するように前記マグネット側に向けて径方向に
    延びる凸部からなる第2受け部が設けられているととも
    に、前記第1および第2受け部間に緩衝部材が介装さ
    れ、前記第1および第2受け部が前記緩衝部材を圧縮し
    た状態で互いに連結されていることを特徴とする電動機
    の回転子。
  2. 【請求項2】 前記緩衝部材がナットを有するゴムスリ
    ーブからなり、前記ナットとこれに螺合される雄ネジと
    により、前記第1受け部と前記第2受け部とがそれらの
    間に前記ゴムスリーブを介装させた状態で連結されてい
    ることを特徴とする請求項1に記載の電動機の回転子。
  3. 【請求項3】 前記コアがシャフトと一体的に形成さ
    れ、その材質がプラスチック樹脂もしくは前記マグネッ
    トと同じ材料であることを特徴とする請求項1または2
    に記載の電動機の回転子。
  4. 【請求項4】 前記コアが電磁鋼板の積層体からなり、
    前記第2受け部がその電磁鋼板の一部により形成されて
    いることを特徴とする請求項1または2に記載の電動機
    の回転子。
  5. 【請求項5】 前記ゴムスリーブは一端側にフランジを
    有し、他端側に前記ナットが埋設された断面をT字形状
    であり、前記フランジが前記第1および第2受け部の間
    に配置され、前記ゴムスリーブの胴部は前記第1受け部
    を貫通して延び、前記雄ネジが前記第2受け部側から前
    記ゴムスリーブを貫通して前記ナットに螺合されている
    ことを特徴とする請求項2記載の電動機の回転子。
  6. 【請求項6】 前記ゴムスリーブは前記雄ネジとナット
    の締め付けにより、前記ナットが存在する他端側が前記
    コア外周面と前記マグネット内周面とに当接するように
    膨潤されていることを特徴とする請求項2または5に記
    載の電動機の回転子。
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