JP2000288541A - スパイラル型逆浸透膜エレメントおよび分離方法 - Google Patents
スパイラル型逆浸透膜エレメントおよび分離方法Info
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Abstract
変形による劣化が少なく、かつエレメントの圧力損失が
あまり大きくなく、濃度分極によるエレメントの性能低
下が抑制されて、十分な耐圧性と分離性能を発揮するこ
とができるスパイラル型逆浸透膜エレメントを提供す
る。 【解決手段】 供給液流路材と2枚の逆浸透膜、および
該逆浸透膜の間に介在する透過液流路材を一組とするユ
ニットを、表面に孔を有する中空状の集水管の周囲に巻
回してなるスパイラル型逆浸透膜エレメントにおいて、
透過液流路材が、少なくとも片面に複数の溝を有する平
均厚さが0.15mm以上0.4mm以下の織編物と、
該織編物の溝を有する面に配された平均厚さが0.05
mm以上0.2mm以下の透水性布帛によって構成さ
れ、かつ供給液流路材が、集水管に垂直な方向の対角線
同士の間隔Xが2mm以上5mm以下、かつ前記方向に
平行な対角線の間隔YがXの1.0倍以上1.8倍以下
であり、かつ平均厚さが0.5mm以上、1.0mm以
下である網目状構造体によって構成されていることを特
徴とするスパイラル型逆浸透膜エレメント。
Description
透膜に関するものであり、特に不純物を含む種々の液体
から不純物を分離するため、特に海水の淡水化などの高
濃度の溶液を分離するために用いる新規なスパイラル型
逆浸透膜エレメントおよびそれを用いた分離装置に関す
るものである。
省エネルギープロセスとして注目され、利用が進んでい
る。逆浸透分離法では、塩分等の溶質を含んだ溶液を該
溶液の浸透圧以上の圧力で逆浸透膜を透過させること
で、塩分等の溶質の濃度が低減された液体を得ることが
可能であり、例えば海水の淡水化、かん水の脱塩、超純
水の製造や排水処理に用いられている。
縮を効率よく行うために逆浸透膜に圧力が負荷される。
これに対し、図1に示すごとく、逆浸透膜エレメントの
透過液側の流路には、透過液の流路を確保し、かつ逆浸
透膜の性能を損なうことなく逆浸透膜を保持するため、
片面、あるいは両面に平行な溝を有するトリコットを使
用した透過液流路材が組み込まれている。
供給液側の流路には、図1に示すように、供給液側の流
路を確保して供給液を逆浸透膜面に均一に供給すると同
時に、供給液の流れを乱して濃度分極によるエレメント
の性能低下を抑制する役割を有する供給液側流路材が組
み込まれている。濃度分極とは、供給液中の不純物が供
給液側の逆浸透膜面で濃縮され、膜面の不純物濃度が供
給液の不純物濃度より高くなり、膜面の浸透圧を増加さ
せ造水量を低下させたり、膜面にゲルやスケールなどの
不溶物を析出させエレメント性能を低下させる現象で、
逆浸透法では、必ず起こる現象である。
浸透膜エレメントにより、海水淡水化や果汁濃縮などの
ような高濃度の溶液を効率よく分離しようとする場合、
複数のエレメントを直列に組込んだ逆浸透膜分離装置を
用い、5.0〜10.0MPaといった高圧力をエレメ
ントに付加して運転を行う必要がある。このとき、逆浸
透膜エレメントには、高圧力かつ高濃度の条件下で、耐
圧性と分離性能の両方に優れた特性が要求される。
浸透膜エレメントのほとんどが採用している図2に示す
ようなトリコットを使用した透過液流路材2では、高圧
下で逆浸透膜1がトリコットの溝に落ち込み、逆浸透膜
を傷つけたり透過液流路を閉塞したりして、著しく性能
が低下する問題があった。これに対し耐圧性を向上させ
るために、例えば図3で示すように、トリコット7の溝
を有する面の側に、直径0.05mm〜0.1mmの小
孔を0.1mm〜20mm程度の間隔で有する、厚さ
0.07〜0.4μmのポリエステルなどの多孔性シー
ト9を配することにより、高圧下での逆浸透膜の変形を
防止し、膜の傷付きや透過液流路の閉塞を防止すること
が知られている。しかし、この場合、多孔性シートの小
孔径を小さくし、かつ小孔の間隔を大きくすると、シー
ト全体の小孔面積が少ないため、シートの厚さが薄い場
合でも、シートの剛性は十分であるものの、透過液の透
過抵抗が極端に大きくなり、圧力損失が生じて十分な性
能が得られない場合がある。また、透過抵抗を小さくす
るために小孔面積を大きくすると、シートの剛性が小さ
くなるため、シートの厚さを厚くする必要があり、スパ
イラル型エレメントのように一定容積中に逆浸透膜を装
填する必要があるときは、1本のエレメントに装填する
ことができる逆浸透膜の膜面積が減少し、十分な透過液
量が得られなくなるという問題がある。
の膜面積を向上させる方法としては、例えば、エレメン
トの供給液流路材の厚さを薄くすることにより、充填さ
れる膜を増やし、透過する面積を増加することが考えら
れる。さらにこの場合、供給液流路材を薄くすることに
よる効果として、濃度分極によるエレメント性能低下を
抑制することができる。これは、供給液側流路材の厚さ
を薄くすることにより、供給液の膜面線速度が大きくな
って膜面の流れが乱流状態となり、濃度分極層が薄くな
るためである。
くすると供給液中の不純物や微生物によるファウリング
物質が供給液側の流路を閉塞してエレメント性能が低下
したり、エレメントの圧力損失が大きくなり、供給液を
供給するポンプの必要動力が大きくなるため電力費が高
くなったりするという問題が生じる。このため、従来の
スパイラル型逆浸透膜エレメントでは、供給液側流路材
はエレメントの圧力損失があまり大きくならないような
厚さのものを用いているため、エレメント1本当たりの
膜の透過面積が小さくなる。また図5に示すごとく、通
常は供給液側流路材の線状物交点同士の間隔XおよびY
が等しいものを用いているために、濃度分極によるエレ
メントの性能低下を十分に抑制することができない。し
たがって、これまでは高圧力かつ高濃度の条件下で、優
れた耐圧性と分離性能をともに発揮することができる逆
浸透膜エレメントは得られていなかった。
濃度の条件下で、十分な耐圧性と分離性能を発揮するこ
とができるスパイラル型逆浸透膜エレメントを提供する
ことを目的とする。
透膜が、相互に一部で接合され、2枚の逆浸透膜の内側
を透過側、2枚の逆浸透膜の外側を供給液側とし、供給
液側に、供給液流路材、透過液側に透過液流路材が配置
されたユニットを、逆浸透膜の透過側が連通するよう
に、表面に孔を有する中空状の集水管の周囲に巻回して
なるスパイラル型逆浸透膜エレメントにおいて、透過液
流路材が、少なくとも片面に複数の溝を有し、平均厚さ
が0.15mm以上0.4mm以下の織編物と、該織編
物の溝を有する面の側に配された平均厚さが0.05m
m以上0.2mm以下の透水性布帛によって構成され、
供給液側流路材が、複数の線状物によって四辺形の網目
状に構成され、集水管の軸線に垂直な方向の線状物の交
点同士の間隔Xが2mm以上5mm以下であり、かつ前
記方向に平行な方向の線状物の交点同士の間隔YがXの
1.0倍以上1.8倍以下である四辺形構造を含むこと
を特徴とするスパイラル型逆浸透膜エレメント。」、
「前記スパイラル型逆浸透膜エレメントの供給液側に供
給液を供給し、逆浸透膜を通じて透過を行うことを特徴
とする、液体の分離方法分離方法。」、「ポンプおよび
逆浸透膜エレメントの順に供給流路がつながっている逆
浸透膜分離装置であって、逆浸透膜エレメントが前記ス
パイラル型逆浸透膜エレメントを用いたことを特徴とす
る逆浸透膜分離装置。」および「第1の昇圧ポンプ、第
1の逆浸透膜エレメント、第2の昇圧ポンプおよび第2
の逆浸透膜エレメントの順に供給流路がつながっている
逆浸透膜分離装置であって、第2の逆浸透膜エレメント
として請求項1のスパイラル型逆浸透膜エレメントを用
いたことを特徴とする逆浸透膜分離装置。」からなるも
のである。
給液流路材のそれぞれについて、構造の異なる多くの透
過液流路材と供給液側流路材を用いて鋭意検討を行っ
た。その結果、ある特定の範囲の透過液流路材と供給液
流路材の組合せにおいて、海水淡水化などの高圧、高濃
度条件下で耐圧性と分離特性が、ともに優れたエレメン
トが得られることを見出した。以下に、発明の実施の形
態について図面を用いて説明する。 まず、透過液流路
材であるが、本発明の透過液流路材は、図4に示すよう
に、2枚の逆浸透膜エレメント1に挟まれて、少なくと
も一方の表面に溝を有する織編物(本発明においては、
織編物とは織物または編物を意味する。)10とその溝
を有する面に配された透水性布帛11を主たる構成部材
とする。
る織編物の平均厚さは、0.15mm以上0.4mm以
下である。透過液流路材を構成する織編物の厚さが前記
の範囲にあれば、後述する透水性布帛を該織編物の溝を
有する面に配して、エレメントに組み込んだ場合に、逆
浸透膜と供給液流路材との組合せによって十分な充填膜
面積を得ることができる。織編物の平均厚さが0.15
mm以下では、確かに充填膜面積は多くすることができ
るが、後述する透過液流路となる溝の大きさが十分に確
保できなくなるため透過液の流動抵抗が大きくなり分離
性能が低下してしまうため好ましくない。また、0.4
mm以上では、透過液の流路は十分に確保できるが、一
方、エレメントにしたときの充填膜面積が小さくなり、
エレメント当たりの透過液量が低下してしまう問題があ
り、また織編物が厚くなると剛性が高くなり、スパイラ
ル形状に加工することが困難になるため好ましくない。
織編物の平均厚さのより好ましい範囲は、0.15mm
以上0.3mm以下である。
点以上の厚さを精密厚さゲージ等で測定した平均値を本
発明の平均厚さとするのが好ましい。
くとも一方の表面に溝を有する構造である。該織編物表
面の溝の大きさについては特に規定するものではない
が、溝幅は0.1mm以上0.2mm以下、溝の深さは
0.05mm以上0.2mm以下、また溝のピッチは1
8本/cm以上25本/cm以下の範囲とするのが、透
過液に対して十分低い流動抵抗を有し、かつ高圧下にお
いて、表面に配した透水性布帛を十分に支持できる大き
さであるので好ましい。より好ましくは、溝幅が0.1
mm以上0.15mm以下、溝の深さが0.1mm以上
0.15mm以下、また溝のピッチが20本/cm以上
23本/cm以下の範囲である。
については、10〜50倍の倍率で拡大撮影した写真上
で、それぞれ最低10点以上の溝幅、溝の深さおよび溝
のピッチを測定した平均値とすることが好ましい。
ては、上述したような構造的特徴を有するものであれば
どのようなものでも良く特に限定しないが、高品質、か
つ安価で製造できる点でトリコットを織編物として用い
るのが好ましい。また、トリコットについては、例え
ば、ダブルデンビ、クインズコード、三枚オサ等、編成
組織の違いにより、いく通りもの種類が挙げられるが、
透過液の流路を確保し、かつ高圧下でも変形しにくいも
のであれば、どのようなものを使用しても良く、特に限
定はしない。
形状を保持し、かつ透過液中への成分の溶出が少ないも
のならばどのようなものでも良く、例えば、ナイロン等
のポリアミド、ポリエステル、ポリアクリロニトリル、
ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン、ポ
リ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフルオロエチ
レン、カーボンが挙げられるが、特に高圧下に耐えうる
強度や、後述する織編物の加工のしやすさ等を考慮する
と、ポリエステルを用いるのが好ましい。
変形するのを抑制するために、織編物の剛性を高める硬
化処理を行うのが好ましい。硬化処理の方法としては、
例えば織編物にメラミンやエポキシなどの樹脂を含浸加
工したり、あるいは織編物を加熱して繊維を相互に融着
固化させる熱融着加工を施す等の方法があるが、本発明
では、高圧下において流路材自体が変形しないような硬
度が得られる処理方法であればいかなる方法でも用いる
ことができる。
布帛や逆浸透膜に局部的、あるいは不均一な変形が起こ
らないようにするため、透過液流路材の織編物にカレン
ダー加工を施しても良い。カレンダー加工により織編物
は、繊維の形状に起因する微細な起伏がつぶされて非常
に平滑かつ平坦になる。このため、高圧下で透水性不織
布や逆浸透膜が不均一な変形を起こさなくなり性能や耐
久性をさらに向上させることが可能となる。
有する面に、さらに透水性を有する布帛を配することを
特徴とする。
剛性が低くなり、高圧下で変形し、また、厚すぎると剛
性の面では良いが逆に、流路材自体が厚くなりすぎてエ
レメントに組み込んだときの膜面積が減少してしまう問
題や、透過抵抗が大きくなり、エレメントの性能が低下
する問題があるため、平均厚さが0.05mm以上0.
2mm以下の範囲とすることが好ましい、さらに好まし
くは0.07mm以上0.15mm以下の範囲である。
10点以上の厚さを精密厚さゲージ等で測定した平均値
を本発明の平均厚さとするのが好ましい。
定するものではないが、透過液流路材として十分な透水
性と、高圧下での変形に耐えうる強度を満足する点で、
不織布を用いるのが好ましい。
方向性がない、いわゆる無配向状態のものと、一定方向
に繊維が配向したもの、あるいは両者の中間的なものが
あり、本発明においては、どちらを用いてもよいが、一
定の厚さの範囲で、不織布に十分な剛性を持たせるため
には、一定方向に繊維が配向したものを用いるのが好ま
しい。
は、織編物の表面に配されたときに、その繊維の配向方
向が織編物の溝の方向と直交するようにすることが好ま
しい。
ていると、不織布の強度や剛性に異方性が生じ、曲げや
たわみなどの変形に対しては、繊維の配向方向と平行な
方向よりも垂直方向の方が強くなるため、織編物の溝方
向と不織布の繊維の配向方向を直交させることにより、
高圧下で不織布が変形して織編物の溝に落ち込むのを抑
制できるからである。
即ち透水度については特に規定しないが、25℃におけ
る純水の透過係数が0.5m3/(m2・MPa・mi
n)以上であることが、不織布の透過抵抗を小さくする
上で好ましい。さらに好ましくは0.8m3/(m2・M
Pa・min)以上である。
も特に規定するものではなく、圧力に対して変形を起こ
さず、かつ透過液中への成分の溶出が少ないものならば
どのようなものでも良い。例えば、ナイロン等のポリア
ミド、ポリエステル、ポリアクリロニトリル、ポリエチ
レンやポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビ
ニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフルオロエチレン等を
用いることができるが、これらの中でも、特に不織布に
するときの加工性が良く、強度が高く、かつ透過液中へ
の成分の溶出が少ない材質として、ポリエステルを用い
ることが好ましい。
メントにおける、もう1つの重要な構成部材である供給
液流路材について説明する。
液側流路材の集水管の軸線の平行方向に注目した線状構
造物の間隔Y(図5において12)とそれに垂直な方向
の間隔X(図5において13)と平均厚さを選択する
と、逆浸透膜自身の性能が等しくても、エレメントの圧
力損失をあまり増加させずにエレメント性能すなわち造
水性能と阻止性能とが著しく向上できるのである。
小さくしてやれば、供給液のミクロに見た流れ方向が変
化する機会が増えるため、供給液の流れが乱れ、膜面に
生じた濃度分極層を薄くするので、エレメント性能が向
上する。しかし、あまりピッチを小さくすると供給液の
流動抵抗が増加するため、エレメントの圧力損失が増加
し、好ましくなく、最適な間隔にする必要がある。
供給液側流路材の網目線状物に沿って広がりながら流れ
ていくわけであるが、図6に示したように流れ方向に対
して、Yに対してXが大きいと供給液の流れが線状物か
ら剥離を起こし易く、供給液の流れは広がりにくい。一
方、図7に示したように流れ方向に対して、Xに対して
Yが大きい場合、供給液の流れが線状物から剥離しにく
く、比較的長い間線状物に沿って流れてから剥離するの
で供給液の流れが広がる。供給液の流れの広がりが大き
いと供給液が膜面に均一に供給され、流れを混合する効
果もあるので、濃度分極の影響が低減できると同時に、
流れの剥離が少ないため供給液の流動抵抗も小さくな
る。そこで線状物の網目の角度(α(図5における1
4))は、90°以下58°以上、好ましくは85°以
下61°以上、さらに好ましくは80°以下67°以上
が良い。
上5mm以下、好ましくは2.5mm以上4.5mm以
下、さらに好ましくは3mm以上4mm以下とし、かつ
YをXの1.0倍以上1.8倍以下、好ましくは1.1
倍以上1.7倍以下、さらに好ましくは1.2倍以上
1.5倍以下とした供給液側流路材を用いたスパイラル
型逆浸透膜エレメントである。
注目したところで、成立していればよいが、発明の最低
10点以上、望ましくは供給水が通過するところ全体の
網目を測定した平均値を本発明の間隔とするのが好まし
い。
べたように薄くすれば、供給液の膜面線速度が大きくな
り膜面の流れが乱れるので、濃度分極層が薄くなり、エ
レメントの性能も向上し好ましいが、あまり供給液側流
路材の厚さを薄くすると供給液中の不純物や微生物によ
るファウリング物質が供給液側の流路を閉塞してエレメ
ント性能が低下したり、エレメントの圧力損失が大きく
なり、供給液を供給するポンプの必要動力が大きくなっ
たり、エレメントが破損するといった問題が生じるた
め、好ましくない。そこで、供給液側流路材の平均厚さ
は、0.5mm以上1.0mm以下、好ましくは0.5
5mm以上0.9mm以下、さらに好ましくは0.6m
m以上0.8mm以下である。
過する部分の最低10点以上の厚さを精密厚みゲージ等
で測定した平均値を本発明の平均厚さと定義することが
好ましい。
大きいことは、逆浸透膜の性能を均一に発揮させること
ができず好ましくないので、供給液側流路材の最大厚さ
平均厚さの0.9倍以上1.1倍以下であることが好ま
しい。
の主旨から言って特に限定されるものではないが、ポリ
エチレンまたはポリプロピレンが逆浸透膜を傷つけない
点やコストの面から好ましい。
給液流路材を用い、逆浸透膜と組み合わせて外径200
mm、長さ1000mm、集水管外径32mmのスパイ
ラル型のエレメントに組み込んだ場合の、有効膜面積は
25m2以上35m2以下であり、好ましくは、27m2
以上32m2以下である。
メントに供給される供給液は、海水あるいは濃縮された
海水をさらに逆浸透分離する場合のように、溶液中の不
純物濃度が高く、浸透圧が高い溶液の方が、高い運転圧
力、例えば8MPa以上、さらには8.5MPa以上が
必要となり、しかも濃度分極によるエレメント性能の低
下が大きくなるため、本発明の効果が十分発揮され好ま
しい。
ントは、ポンプおよび逆浸透膜エレメントの順に供給流
路がつながっている逆浸透膜分離装置に使用することが
できる。また、第1の昇圧ポンプ、第1の逆浸透膜エレ
メント、第2の昇圧ポンプおよび第2の逆浸透膜エレメ
ントの順に供給流路がつながっている逆浸透膜分離装置
の第2の逆浸透膜エレメントに使用することができる。
るが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるもの
ではない。 実施例1、比較例1 実施例および比較例共に、有効膜面積32cm2の平膜
評価セルを用いて6.0wt%の食塩水を9.0MPa
の操作圧力で逆浸透分離したとき、脱塩率99.80
%、膜造水量0.85m3/m2・dの性能を有する、
厚さが0.15mmの平膜状架橋芳香族ポリアミド複合
膜を用い、透過液流路材を構成する織編物として、ポリ
エステル繊維をダブルデンビ組織に編成し、熱融着によ
る硬化と表面のカレンダー加工を施した種々の厚さのシ
ングルトリコットと、透水性布帛としてポリエステル短
繊維からなる種々の厚さの不織布を用い、さらに供給液
流路材として、XとYの値が異なる種々の厚さのポリエ
チレン製網目状構造体を用いて、それぞれを表1に示す
ように組み合わせて、外径200mm、長さ1000m
m、集水管径32mmの所定の大きさの8インチ径スパ
イラル型逆浸透膜エレメントを作製した。エレメントの
性能は、まず、純水を逆浸透分離したときのエレメント
の造水量を逆浸透膜の純水透過係数で除することによ
り、エレメントの有効膜面積を求め、次に各エレメント
について、操作圧力9.0MPa、食塩(NaCl)濃
度6.0wt%、温度25℃、pH6.5、濃縮水流量
80L/minの条件で食塩水を逆浸透分離し、24時
間後エレメントの脱塩率、造水量、およびエレメント差
圧を測定し、表1の結果を得た。
以上、造水量が16.0m3/d以上で、かつエレメン
ト差圧が11.0kPa以下のものを◎、脱塩率が9
9.5〜99.7%、造水量が14.0〜16.0m3
/dで、かつエレメント差圧が11.0〜14.0kP
aのものを○、脱塩率が99.0〜99.5%、造水量
が12.0〜14.0m3/dで、かつエレメント差圧
が14.0〜17.0kPaのものを△、これら以外の
性能のものは×とした。
いたスパイラル型エレメントは、比較例に示したエレメ
ントと対比して、いずれも、高圧、高濃度の評価条件下
で優れたエレメント性能を有していた。
示すスパイラル型逆浸透膜エレメントを用い、愛媛沖の
海水を逆浸透膜分離装置により濃縮した海水を供給水と
して、供給水の汚れ度合いを示すファウリングインデッ
クス(FI値)が3.0〜4.0、操作圧力9.0MP
a、蒸発残留物濃度6.0wt%、pH6.5、濃縮水
流量80L/minの条件で濃縮海水を逆浸透分離し、
2000時間後エレメントの脱塩率、造水量、およびエ
レメント差圧を測定し、初期値との保持率、あるいは変
化率を求めたところ表2の結果を得た。
圧) により求めた。
は、比較例に示したエレメントと対比して、実海水を用
いた長期間の評価でも、脱塩率や造水量といったエレメ
ント性能の変化が少なく、かつエレメント差圧の変化も
少ないため、高圧、高濃度の条件下でも安定して運転す
ることができるが、比較例に示したエレメントはエレメ
ント性能の変化が激しく、安定に運転することは困難で
あった。
下でも、優れた脱塩率や造水量を発揮し、かつ、エレメ
ントの圧力損失が小さく、汚れ成分を含む供給水でも長
期間安定したエレメント性能を発揮することが可能なス
パイラル型逆浸透膜エレメントを提供することが可能と
なる。
図
図
ントに用いられている透過液流路材の断面概略図
す概念図
流れを示す概念図
1)
透膜を相互に一部で接合し、2枚の逆浸透膜の内側を透
過液側とし、2枚の逆浸透膜の外側を供給液側とし、透
過液側に透過液流路材を配し、供給液側に供給液流路材
を配してなるユニットを集水管の周囲に巻回してなるス
パイラル型逆浸透膜エレメントにおいて、透過液流路材
は、少なくとも片面に複数の溝を有し、かつ、平均厚み
が0.15mm以上0.4mm以下である織編物と、こ
の織編物の溝を有する面側に配された、平均厚みが0.
05mm以上0.2mm以下である透水性布帛とを含
み、供給液流路材は、複数の線状物による網目構成を有
し、かつ、この編目は、集水管の軸線に垂直な方向にお
ける交点間の間隔Xが2mm以上5mm以下であり、前
記軸線方向における交点間の間隔YがXの1.0倍以上
1.8倍以下であることを特徴とするスパイラル型逆浸
透膜エレメント。」、「上記のスパイラル型逆浸透膜エ
レメントを用いることを特徴とする液体の製造方
法。」、「ポンプおよび上記のスパイラル型逆浸透膜エ
レメントをこの順序で接続してなることを特徴とする逆
浸透膜分離装置。」および「第1の昇圧ポンプ、逆浸透
膜エレメント、第2の昇圧ポンプおよび上記のスパイラ
ル型逆浸透膜エレメントをこの順序で接続してなること
を特徴とする逆浸透膜分離装置。」からなるものであ
る。 ─────────────────────────────────────────────────────
8)
Claims (7)
- 【請求項1】2枚の逆浸透膜が、相互に一部で接合さ
れ、2枚の逆浸透膜の内側を透過側、2枚の逆浸透膜の
外側を供給液側とし、供給液側に、供給液流路材、透過
液側に透過液流路材が配置されたユニットを、逆浸透膜
の透過側が連通するように、表面に孔を有する中空状の
集水管の周囲に巻回してなるスパイラル型逆浸透膜エレ
メントにおいて、透過液流路材が、少なくとも片面に複
数の溝を有し、平均厚さが0.15mm以上0.4mm
以下の織編物と、該織編物の溝を有する面の側に配され
た平均厚さが0.05mm以上0.2mm以下の透水性
布帛によって構成され、供給液側流路材が、複数の線状
物によって四辺形の網目状に構成され、集水管の軸線に
垂直な方向の、線状物の交点同士の間隔Xが2mm以上
5mm以下であり、かつ前記方向に平行な方向の、線状
物の交点同士の間隔YがXの1.0倍以上1.8倍以下
である四辺形構造を含むことを特徴とするスパイラル型
逆浸透膜エレメント。 - 【請求項2】請求項1記載のスパイラル型逆浸透膜エレ
メントの供給液側に供給液を供給し、逆浸透膜を通じて
透過を行うことを特徴とする、液体の分離方法分離方
法。 - 【請求項3】供給液が海水あるいは濃縮された海水であ
ることを特徴とする請求項2に記載の液体の分離方法。 - 【請求項4】供給液側と透過側との圧力差が8MPa以
上である請求項3記載の液体の分離方法。 - 【請求項5】ポンプおよび逆浸透膜エレメントの順に供
給流路がつながっている逆浸透膜分離装置であって、逆
浸透膜エレメントが請求項1のスパイラル型逆浸透膜エ
レメントを用いたことを特徴とする逆浸透膜分離装置。 - 【請求項6】第1の昇圧ポンプ、第1の逆浸透膜エレメ
ント、第2の昇圧ポンプおよび第2の逆浸透膜エレメン
トの順に供給流路がつながっている逆浸透膜分離装置で
あって、第2の逆浸透膜エレメントとして請求項1のス
パイラル型逆浸透膜エレメントを用いたことを特徴とす
る逆浸透膜分離装置。 - 【請求項7】供給流路に供給する液が海水であることを
特徴とする請求項5または6記載の逆浸透膜分離装置。
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