JP2000288582A - 排水中の脱窒素処理装置及びその洗浄方法 - Google Patents

排水中の脱窒素処理装置及びその洗浄方法

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JP2000288582A
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wastewater
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Kazuhisa Fukunaga
和久 福永
Naohisa Watanabe
直久 渡邊
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 網目状の脱窒菌付着担体を充填固定した脱窒
素処理水槽による脱窒素処理の効率を向上させること。 【解決手段】 脱窒素処理水槽に目開きが20〜100
mmの網目状の脱窒菌付着担体を充填固定し、かつ脱窒
素処理水槽の中央に強制流動手段として、下向き又は上
向きに流れを起こす水中ミキサーと該水中ミキサーを囲
むドラフトチューブを設置した、硝酸性窒素を含有する
排水の脱窒素処理装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、硝酸性窒素を含有
する排水の脱窒素処理装置及びその洗浄方法に関する。
例えば、ステンレス酸洗工程から排出される硝酸排水や
下水、硝酸性窒素で汚染された地下水等の排水に含まれ
る硝酸性窒素を窒素ガスに還元処理するもので、AO法
やA2 O法で窒素除去された下水を更に脱窒処理し、農
業用水などに利用する場合などにも利用できる。
【0002】
【従来の技術】湖沼や閉鎖性海域の富栄養化防止するた
め、排水中の硝酸イオンを除去する必要が高まってお
り、多くの方法が紹介されている。なかでも、脱窒菌を
利用して硝酸イオンを窒素ガスに還元する生物学的処理
は有力な方法であり、その脱窒反応は、例えば、メタノ
ールを水素供与体として利用する場合には、下記式
(1)で表される。
【0003】 6NO3 - +5CH3 OH→3N2 +5CO2 +7H2 O+6OH- ─(1) この方法は、脱窒活性化方法と呼ばれ、排水を溶存酸素
のない条件下におき、脱窒菌の硝酸呼吸あるいは亜硝酸
呼吸を利用して、硝酸又は亜硝酸の窒素を窒素ガスに還
元するものである。本発明者は、先に、担体を強制的に
流動する手段を用いずに、安価な方法で菌体による目詰
まりを起こさず長期的に安定した脱窒効率を得る脱窒処
理装置として、脱窒菌付着担体を充填した脱窒処理水槽
を備えた硝酸性窒素を含有する排水の脱窒処理装置にお
いて、目開きが20〜100mmの網目状の筒状担体と
し、これを前記処理水槽に充填固定したことを特徴とす
る硝酸性窒素を含有する排水の脱窒処理装置を開示した
(特開昭10─85783号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような脱窒処理装置において単純に攪拌装置を設置し
て、脱窒処理水槽内を攪拌しても、実用規模の装置では
処理効率の向上は難しい。そこで、本発明は、脱窒素処
理水槽に目開きが20〜100mmの網目状の脱窒菌付
着担体を充填固定した脱窒素処理装置において、実用規
模でも処理効率の向上が図れる脱窒素処理装置を提供す
ることを目的とする。
【0005】また、上記のような実用規模の脱窒素処理
装置において脱窒菌付着担体をエアバブリングで逆洗し
ても、容易に逆洗できにくいという問題もあった。そこ
で、本発明は、上記のような実用規模の脱窒素処理装置
において脱窒菌付着担体を効率よく逆洗する方法を提供
することをもう1つの目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、従来技術を
鋭意検討した結果、上記の脱窒素処理装置において効率
が向上しない理由は、実用規模の脱窒素処理装置の全体
において均一に攪拌が行われないために反応効率が低下
していることにあり、この問題は脱窒素処理水槽の中央
に強制流動手段として、下向き又は上向きに流れを起こ
す水中ミキサーと該水中ミキサーを囲むドラフトチュー
ブを設置することにより解決できることを見出し、本発
明を完成したものである。
【0007】こうして、本発明は、脱窒素処理水槽に目
開きが20〜100mmの網目状の脱窒菌付着担体を充
填固定し、かつ脱窒素処理水槽の中央に強制流動手段と
して、下向きに流れを起こす水中ミキサーと該水中ミキ
サーを囲むドラフトチューブを設置したことを特徴とす
る硝酸性窒素を含有する排水の脱窒素処理装置を提供す
る。
【0008】又、この発明において、脱窒素処理水槽へ
の入側の排水の窒素濃度を検出する手段と、当該検出窒
素濃度に応じて脱窒素処理水槽への水素供与体の注入量
を制御する手段を有することが好適である。本発明によ
れば、さらに、脱窒菌付着担体を効率よく逆洗(洗浄)
する方法として、先ず排水の流れを停止してエアーバブ
リングを行い、次いでエアーバブリングしながら水洗を
行う脱窒素処理装置の担体の洗浄方法を提供する。
【0009】この方法では、前記エアーバブリングしな
がらの水洗の際に、前記水中ミキサーの回転を減速、停
止、又は逆回転させること、また、前記洗浄工程の途中
又は終了後に前記脱窒素処理水槽の下部よりドレイン排
出することが好適である。
【0010】
【発明の実施の形態】図面を参照して本発明の実施の形
態を説明する。図1は、本発明の脱窒処理装置の一例で
ある。脱窒素処理水槽1の内部に脱窒菌を付着させた微
生物付担体2を固定している。担体2は、図2に示すよ
うな網目状の担体である。脱窒素処理水槽1の中央にド
ラフトチューブ3が配置され、その下部に下向きに流れ
を起こす水中ミキサー5が配置されている。この水中ミ
キサー5が下向きの流れを起こす結果、脱窒素処理水槽
1の中央のドラフトチューブ3内の水が下向きの流れ4
を起こし、水中ミキサー5が下向きの水の流れは、脱窒
素処理水槽1の底部で中央から周囲へ広がり、ドラフト
チューブ3の周囲にある微生物付網目状担体2内を上向
きに流れ6、そして脱窒素処理水槽1の上部で再び中央
のドラフトチューブ3内に引き込まれ、こうして脱窒素
処理水槽1の中央を下向きに流れ周囲を上向きに流れる
対流が形成される。
【0011】脱窒素処理水槽1に対して、排水7及び水
素供与体、例えば、メタノール8が供給される。供給さ
れた排水7は、脱窒処理装置で上記の如く対流する間に
脱窒処理され、処理された排水は脱窒素処理水槽1の水
面の上に設けられたトラフ9を介して、次の処理へと排
出される。本発明に用いる網目状担体2は、図2に示す
ような、目開きが20〜100mmの網目状の担体であ
る。目開きが20mm以上であれば、担体自身を流動さ
せなくても、いわゆるエアーバブリングによる逆洗が容
易化される。しかし、目開きが100mmを越えて大き
くなると、菌体の保持容量が急激に小さくなり、脱窒処
理能力が低下するので望ましくない。そこで、本発明で
用いる担体は、図2に示した目開き間隔hが20〜10
0mmの網目状、格子状としたものである。図2におい
て目開き間隔hは、相対する部材の最小間隔で示され
る。
【0012】網目状担体2の材質は、特に限定されず、
合成樹脂、耐蝕鋼材、鋼材の耐蝕被覆したものなどでよ
い。網目状担体を形成するには、棒、線、板状の部材を
20〜100mmの目開きで網目状、格子状に形成すれ
ばよい。本発明の担体は、網目状の筒状担体として形成
することが好ましい。製造及び取扱、取付けが容易であ
る利点がある。筒の横断面(中央部)の形状は、三角
形、方形、多角形などの様々な形状でよく、筒状横断面
の面積は、3〜110cm 2 が好ましい。小さすぎると
閉鎖し易く、大きすぎると生物付着量が相対的に小さい
ものとなる。
【0013】筒状の担体を脱窒素処理水槽に充填する向
きは、垂直方向でも水平方向でもよいが、曝気による付
着物の除去の点から筒の軸方向を垂直方向にして配置す
るのが好ましい。本発明の脱窒素処理装置において、脱
窒菌が付着した網目状の担体2は、対流を効率よく形成
するために、ドラフトチューブ3内には配置せずにドラ
フトチューブ3の周囲だけに配置することが好ましい
が、対流を形成できるならばドラフトチューブ3内にも
配置してよい。
【0014】本発明の脱窒素処理装置において用いる水
中ミキサーは、ドラフトチューブと協働して下向きの水
流を形成することができるものであれば特に限定されな
いが、スクリューが一般的である。この水中ミキサーを
保持する手段としては、図1には示していないが、パイ
プなどで構築し、それに水中ミキサーを保持し、ドラフ
トチューブ内に挿入する形態であると、修理などの際に
取出しが容易であり、好適である。
【0015】本発明の脱窒素処理装置によれば、従来の
無攪拌あるいは単純な攪拌機による攪拌の場合と比較し
て、水中ミキサー5とドラフトチューブ3によって形成
される排水の一定の流れによって、脱窒素処理水槽内の
脱窒菌が付着した網目状の担体2の各部分に対して排水
がより満遍なくより均一に供給されるので、脱窒処理の
効率が大きく改良される。
【0016】以上は、下向きの水流を形成する水中ミキ
サーを用いた例であるが、全く逆に上向きの水流を形成
する水中ミキサーを用いても、同様の効果を奏すること
ができる。先に述べたように、硝酸性窒素を含有する排
水を脱窒菌で還元するためには、水素供与体が必要であ
る。通常、水素供与体として、メタノール、イソプロピ
ルアルコールなどが用いられる。水素供与体8は排水7
と共に脱窒素処理水槽1に供給される。
【0017】本発明の好適な形態として、脱窒素処理水
槽1に供給される入側の排水7中の窒素濃度を検知し、
その検知した窒素濃度に応じて水素供与体の注入量を制
御することがよい。入側の排水7中の窒素濃度と注入さ
れる水素供与体の濃度が対応することによって、排水中
の窒素が効率よく脱窒処理されることが可能になる。排
水中の窒素に対して水素供与体が少ないと、排水中の窒
素が完全に処理されることができず、一方、排水中の窒
素に対して水素供与体が多すぎても、水素供与体が無駄
であると共に処理水中に水素供与体が多く残存して、後
工程で余分な処理が必要になるので、処理の効率を低下
させる。排水7中の窒素濃度を検知する手段(図1の1
1)及びその検知した窒素濃度に応じて水素供与体の注
入量を制御する手段(図1の12)は、従来公知の方法
によることができる。
【0018】脱窒素処理水槽における脱窒処理の処理量
が増加すると共に、担体に付着した脱窒菌が過増殖する
と、処理の効率が低下するので、逆洗して余分な脱窒菌
を担体から除去することが必要である。通常、この逆洗
は、脱窒素処理水槽1の底部に配置した散気管13から
空気をバブリングして水槽内部を攪拌して担体に付着し
た脱窒菌の集合体を剥離した後、逆洗して水槽の底部に
沈澱した微生物の集合体を余剰汚泥として抜き出す。
【0019】本発明では、担体として網目状の担体を用
いているので、上記のようなエアーバブリングだけでも
逆洗を行うことができるが、上記のエアーバブリングを
行った後に、エアーバブリングしながら水を流して洗浄
を行うと、エアーバブリングだけで逆洗するよりも、担
体に付着した脱窒菌をよりよく除去できることを見出し
た。この水洗の水は、水槽内部に注入しても、上部から
注入してもよいが、より溶存酸素の混入を防ぐために
は、水槽内部に注入するのがよい。このエアーバブリン
グしながら水洗する際には、水中ミキサーの回転を逆回
転させることが好ましいが、少なくとも回転を減速又は
停止して行うことが好ましい。また、この逆洗終了後に
脱窒素処理水槽中の水をドレイン排水するが、必要に応
じて途中にもドレイン排水することができる。ドレイン
排水は図1ではドレイン排水口14より行う。
【0020】このような逆洗は、処理槽の構成、排水の
種類、処理の量などによるが、例えば、1〜2日に1回
の頻度で行い、15分程度行うのが好ましい。15分間
のエアーハブリングにおいて最後の5分間程度水洗する
とよい。上記の如く、この水洗の際には水中ミキサーを
逆回転、停止又は減速することが望ましい。
【0021】
【実施例】(実施例)図1に示した如き構成の脱窒素処
理装置においてステンレス酸洗工程から排出される硝酸
排水を処理した。装置は、縦3.5m、横4.0m、高
さ4.5m(水深4m)の方形の鉄筋コンクリート製水
槽1の中央に、鋼板で形成した直径150cm、高さ3
mの筒状のドラフトチューブ3を配置し、ドラフトチュ
ーブ3を通して、出力2.5kWの水中ミキサー5を沈
めた。水槽の容量は49m3 であった。
【0022】また,水槽1内のドラフトチューブ3の周
囲には、目開きhが55mmの格子状で、直径10c
m、高さ3mの筒状プラスチック製担体2を充填固定し
た。この水槽に、汚泥を入れて担体2に脱窒菌を含む微
生物を付着させたのち、余剰汚泥を底部からドレイン排
出した。この水槽に対して、窒素濃度300mg/lの
排水を、調整槽(図示せず)に一旦溜めた後、1000
3 /日の水量で供給して脱窒処理した。
【0023】供給排水の水槽入側で窒素濃度を自動窒素
濃度測定装置を用いて検知し、その濃度に対応して、水
槽に供給するメタノールの量を制御した。供給排水の窒
素濃度と供給するメタノール量とは、式(1)に従う化
学量論的等量で供給した。この水槽で処理した水は、水
槽の上部に配置したトラフ9を介して取出し、再曝気、
濾過を行った。
【0024】このようにして処理した水の窒素濃度は2
0mg/l以下であり、窒素の除去率は93%であっ
た。また、この水槽における逆洗は、1日又は2日おき
に1回、15分間行った。散気管13よりエアーバブリ
ングし、10分後にエアーバブリングを継続しながらミ
キサー5を停止し逆洗ポンプで水洗を行った。
【0025】(比較例)装置は、縦3.5m、横4.0
m、高さ4.5m(水深4m)の方形の鉄筋コンクリー
ト製水槽1の中央に、図3に示す如く、出力2.5kW
の攪拌機15を設置した。水槽の容量は49m3 であっ
た。また,水槽1内には、目開きhが55mmの格子状
で、直径10cm、高さ3mの筒状プラスチック製担体
2を充填固定した。
【0026】この水槽に、汚泥を入れて担体2に脱窒菌
を含む微生物を付着させたのち、余剰汚泥を底部からド
レイン排出した。この水槽に対して、窒素濃度300m
g/lの排水を、調整槽(図示せず)に一旦溜めた後、
1000m3 /日の水量で供給して脱窒処理した。供給
排水の水槽入側で窒素濃度を自動窒素測定装置を用いて
検知し、その濃度に対応して、水槽に供給するメタノー
ルの量を制御した。供給排水の窒素濃度と供給するメタ
ノール量とは、式(1)に従う化学量論的等量で供給し
た。
【0027】この水槽で処理した水は、水槽の上部に配
置したトラフ9を介して取出し、再暴気、濾過を行っ
た。このようにして処理した水の窒素濃度は50mg/
l以下であり、窒素の除去率は83%であった。また、
この水槽における逆洗は、1日又は2日おきに1回、1
5分間行った。散気管13よりエアーバブリングし、そ
の後、底部からドレイン排水した。
【0028】3ヶ月後、充填材に閉塞がみられ、処理水
の窒素濃度も100mg/lに悪化した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の脱窒処理装置の一例を示す断面図。
【図2】網目状の筒状担体を示す斜視図。
【図3】比較例の脱窒処理装置の断面図。
【符号の説明】
1…脱窒処理水槽 2…網目状担体 3…ドラフトチューブ 4…下向き水流 5…水中ミキサー 6…上向き水流 9…トラフ 11…窒素濃度検知器 12…水素供与体量制御器 13…散気管 14…ドレイン排出口 15…攪拌機

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脱窒素処理水槽に目開きが20〜100
    mmの網目状の脱窒菌付着担体を充填固定し、かつ脱窒
    素処理水槽の中央に強制流動手段として、下向き又は上
    向きに流れを起こす水中ミキサーと該水中ミキサーを囲
    むドラフトチューブを設置したことを特徴とする硝酸性
    窒素を含有する排水の脱窒素処理装置。
  2. 【請求項2】 前記脱窒素処理水槽への入側の排水の窒
    素濃度を検出する手段と、当該検出窒素濃度に応じて前
    記脱窒素処理水槽への水素供与体の注入量を制御する手
    段を有することを特徴とする請求項1記載の脱窒素処理
    装置。
  3. 【請求項3】 脱窒素処理水槽の担体に付着した脱窒菌
    を減少させるために、先ずエアーバブリングを行い、次
    いでエアーバブリングしながら水洗を行うことを特徴と
    する請求項1に記載の脱窒素処理装置の担体の洗浄方
    法。
  4. 【請求項4】 前記エアーバブリングしながらの水洗の
    際に、前記水中ミキサーの回転を減速、停止、又は逆回
    転させることを特徴とする請求項3に記載の脱窒素処理
    装置の担体の洗浄方法。
  5. 【請求項5】 前記洗浄工程の途中又は終了後に前記脱
    窒素処理水槽の下部よりドレイン排出することを特徴と
    する請求項3又は4に記載の脱窒素処理装置の担体の洗
    浄方法。
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