JP2000290178A - 抗腫瘍剤 - Google Patents
抗腫瘍剤Info
- Publication number
- JP2000290178A JP2000290178A JP11096460A JP9646099A JP2000290178A JP 2000290178 A JP2000290178 A JP 2000290178A JP 11096460 A JP11096460 A JP 11096460A JP 9646099 A JP9646099 A JP 9646099A JP 2000290178 A JP2000290178 A JP 2000290178A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- conjugated
- fatty acid
- acid
- antitumor agent
- salt
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
- Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 優れた抗腫瘍活性を有し、且つ安全性が高く
副作用の少ない脂肪酸又はその誘導体を有効成分として
含有する抗腫瘍剤を提供すること。 【解決手段】 共役二重結合を有する炭素数20以上の
脂肪酸、あるいは該脂肪酸の、エステルもしくは金属塩
又はその他の薬理学上許容される形態物を有効成分とす
る。
副作用の少ない脂肪酸又はその誘導体を有効成分として
含有する抗腫瘍剤を提供すること。 【解決手段】 共役二重結合を有する炭素数20以上の
脂肪酸、あるいは該脂肪酸の、エステルもしくは金属塩
又はその他の薬理学上許容される形態物を有効成分とす
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抗腫瘍剤、特に種
々の異なるタイプの癌の治療に有用な抗腫瘍剤に関す
る。
々の異なるタイプの癌の治療に有用な抗腫瘍剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
癌による死亡率は増加し続けており、癌の治療及び症状
の軽減に適した治療方法を開発するために多くの研究が
行われている。化学療法の分野では、抗生物質(アドリ
アマイシン、カルチノフィリンなど)、代謝拮抗物質、
アルキル化剤、ホルモン剤などが癌細胞に有効な抗腫瘍
剤として見いだされている。しかしながら、これらの多
くの抗腫瘍剤は、癌細胞を攻撃するだけでなく、正常細
胞にも作用するので、癌治療を必要とする患者に投与し
た場合、嘔吐、悪心、食欲不振、脱毛などの副作用を引
き起こす問題があった。
癌による死亡率は増加し続けており、癌の治療及び症状
の軽減に適した治療方法を開発するために多くの研究が
行われている。化学療法の分野では、抗生物質(アドリ
アマイシン、カルチノフィリンなど)、代謝拮抗物質、
アルキル化剤、ホルモン剤などが癌細胞に有効な抗腫瘍
剤として見いだされている。しかしながら、これらの多
くの抗腫瘍剤は、癌細胞を攻撃するだけでなく、正常細
胞にも作用するので、癌治療を必要とする患者に投与し
た場合、嘔吐、悪心、食欲不振、脱毛などの副作用を引
き起こす問題があった。
【0003】一方、脂肪酸は種々の生理作用を有してい
るが、いくつかの脂肪酸については、癌細胞に対して抑
制効果を示すことが見いだされている。特に、n−6、
n−3系列の不飽和脂肪酸の持つ活性が注目されている
(鹿山光編、「AA,EPA,DHA−高度不飽和脂肪
酸」、150〜170頁、1995年恒星社厚生閣発行
を参照)。脂肪酸は、日常摂取する油脂を構成する成分
であることから、より安全な癌の治療薬としての利用が
提案されている。また、脂肪酸は、癌治療の目的で使用
するだけではなく、癌の予防食としての効果も期待でき
る。最近、リノール酸をアルカリ共役化した共役リノー
ル酸が、癌細胞の増殖抑制効果を持つことが報告されて
いる(Anticancer Research, No.15, 1241〜1246頁, 19
95年を参照)。その効果については、共役リノール酸が
抗酸化活性を有するという説やエイコサノイド代謝への
影響などが考えられているが、詳細は不明である。ま
た、パリナリン酸(18:4,9−シス,11−トラン
ス,13−トランス,15−シス−オクタデカテトラエ
ン酸)にも抗腫瘍活性があることが見いだされているが
(Cancer Research, No.51, 6025〜6030頁, 1991年を参
照)、それ以上に炭素数及び二重結合の多い共役脂肪酸
の生理作用については未だ報告されていない。また、脂
肪酸は、より安全な抗腫瘍剤として期待されているが、
その抗腫瘍活性は、従来の抗腫瘍剤と比較して満足のい
くものではなく、より有効な抗腫瘍活性を有する脂肪酸
が望まれている。
るが、いくつかの脂肪酸については、癌細胞に対して抑
制効果を示すことが見いだされている。特に、n−6、
n−3系列の不飽和脂肪酸の持つ活性が注目されている
(鹿山光編、「AA,EPA,DHA−高度不飽和脂肪
酸」、150〜170頁、1995年恒星社厚生閣発行
を参照)。脂肪酸は、日常摂取する油脂を構成する成分
であることから、より安全な癌の治療薬としての利用が
提案されている。また、脂肪酸は、癌治療の目的で使用
するだけではなく、癌の予防食としての効果も期待でき
る。最近、リノール酸をアルカリ共役化した共役リノー
ル酸が、癌細胞の増殖抑制効果を持つことが報告されて
いる(Anticancer Research, No.15, 1241〜1246頁, 19
95年を参照)。その効果については、共役リノール酸が
抗酸化活性を有するという説やエイコサノイド代謝への
影響などが考えられているが、詳細は不明である。ま
た、パリナリン酸(18:4,9−シス,11−トラン
ス,13−トランス,15−シス−オクタデカテトラエ
ン酸)にも抗腫瘍活性があることが見いだされているが
(Cancer Research, No.51, 6025〜6030頁, 1991年を参
照)、それ以上に炭素数及び二重結合の多い共役脂肪酸
の生理作用については未だ報告されていない。また、脂
肪酸は、より安全な抗腫瘍剤として期待されているが、
その抗腫瘍活性は、従来の抗腫瘍剤と比較して満足のい
くものではなく、より有効な抗腫瘍活性を有する脂肪酸
が望まれている。
【0004】従って、本発明の目的は、優れた抗腫瘍活
性を有し、且つ安全性が高く副作用の少ない脂肪酸又は
その誘導体を有効成分として含有する抗腫瘍剤を提供す
ることにある。
性を有し、且つ安全性が高く副作用の少ない脂肪酸又は
その誘導体を有効成分として含有する抗腫瘍剤を提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、共役長鎖高度
不飽和脂肪酸が優れた抗腫瘍作用を有していることを知
見した。本発明は、上記知見に基づいてなされたもの
で、共役二重結合を有する炭素数20以上の脂肪酸、あ
るいは該脂肪酸の、エステルもしくは金属塩又はその他
の薬理学上許容される形態物を有効成分とする抗腫瘍剤
を提供するものである。
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、共役長鎖高度
不飽和脂肪酸が優れた抗腫瘍作用を有していることを知
見した。本発明は、上記知見に基づいてなされたもの
で、共役二重結合を有する炭素数20以上の脂肪酸、あ
るいは該脂肪酸の、エステルもしくは金属塩又はその他
の薬理学上許容される形態物を有効成分とする抗腫瘍剤
を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の抗腫瘍剤について
詳述する。本発明の抗腫瘍剤の有効成分である脂肪酸
は、上述のとおり、共役二重結合を有する炭素数20以
上の脂肪酸(以下、共役長鎖高度不飽和脂肪酸という)
であり、炭素数が上記範囲外となると本発明の目的とす
るような優れた抗腫瘍活性が得られない。
詳述する。本発明の抗腫瘍剤の有効成分である脂肪酸
は、上述のとおり、共役二重結合を有する炭素数20以
上の脂肪酸(以下、共役長鎖高度不飽和脂肪酸という)
であり、炭素数が上記範囲外となると本発明の目的とす
るような優れた抗腫瘍活性が得られない。
【0007】このような共役長鎖高度不飽和脂肪酸とし
ては、共役アラキドン酸、共役エイコサペンタエン酸、
共役ドコサヘキサエン酸、共役ドコサペンタエン酸など
の共役長鎖高度不飽和脂肪酸及びこれらの共役長鎖高度
不飽和脂肪酸を2種以上混合した共役長鎖高度不飽和脂
肪酸組成物などが挙げられるが、これらの例示に限定さ
れるものではない。
ては、共役アラキドン酸、共役エイコサペンタエン酸、
共役ドコサヘキサエン酸、共役ドコサペンタエン酸など
の共役長鎖高度不飽和脂肪酸及びこれらの共役長鎖高度
不飽和脂肪酸を2種以上混合した共役長鎖高度不飽和脂
肪酸組成物などが挙げられるが、これらの例示に限定さ
れるものではない。
【0008】上記共役長鎖高度不飽和脂肪酸は、脂肪酸
のままでもよく、エステルもしくは金属塩の形態であっ
てもよい。上記共役長鎖高度不飽和脂肪酸のエステルと
しては、上記共役長鎖高度不飽和脂肪酸と、炭素数1〜
10のアルコール、エチレングリコール、プロピレング
リコール及びグリセリンからなる群から選ばれた1種又
は2種以上のアルコール類とのエステルなどが挙げられ
る。また、上記共役長鎖高度不飽和脂肪酸の金属塩とし
ては、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、亜鉛
塩及びマグネシウム塩からなる群から選ばれた1種又は
2種以上の金属塩などが挙げられる。
のままでもよく、エステルもしくは金属塩の形態であっ
てもよい。上記共役長鎖高度不飽和脂肪酸のエステルと
しては、上記共役長鎖高度不飽和脂肪酸と、炭素数1〜
10のアルコール、エチレングリコール、プロピレング
リコール及びグリセリンからなる群から選ばれた1種又
は2種以上のアルコール類とのエステルなどが挙げられ
る。また、上記共役長鎖高度不飽和脂肪酸の金属塩とし
ては、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、亜鉛
塩及びマグネシウム塩からなる群から選ばれた1種又は
2種以上の金属塩などが挙げられる。
【0009】さらに上記共役長鎖高度不飽和脂肪酸は、
上記のエステルもしくは金属塩の形態の他、アミドやリ
ン脂質などの任意の他の薬理学上許容される形態物であ
ってもよい。
上記のエステルもしくは金属塩の形態の他、アミドやリ
ン脂質などの任意の他の薬理学上許容される形態物であ
ってもよい。
【0010】上記共役長鎖高度不飽和脂肪酸は、通常の
方法、すなわち長鎖高度不飽和脂肪酸、そのエステル又
は長鎖高度不飽和脂肪酸を含有する油脂をエチレングリ
コールに代表される有機溶媒中にてアルカリ共役化する
ことにより容易に得られる。共役化率は、反応条件を制
御することにより80%以上、好ましくは90%以上、
特に好ましくは95%以上とするのがよい。
方法、すなわち長鎖高度不飽和脂肪酸、そのエステル又
は長鎖高度不飽和脂肪酸を含有する油脂をエチレングリ
コールに代表される有機溶媒中にてアルカリ共役化する
ことにより容易に得られる。共役化率は、反応条件を制
御することにより80%以上、好ましくは90%以上、
特に好ましくは95%以上とするのがよい。
【0011】また、上記共役長鎖高度不飽和脂肪酸は、
全共役二重結合中に、共役ジエンを40〜70%及びト
リエン以上の共役ポリエンを60〜30%含むものが好
ましい。さらに好ましくは、トリエン以上の共役ポリエ
ンとして、共役トリエンを15〜35%、共役テトラエ
ンを10〜20%、それ以上の共役ポリエンを3〜15
%含むものである。
全共役二重結合中に、共役ジエンを40〜70%及びト
リエン以上の共役ポリエンを60〜30%含むものが好
ましい。さらに好ましくは、トリエン以上の共役ポリエ
ンとして、共役トリエンを15〜35%、共役テトラエ
ンを10〜20%、それ以上の共役ポリエンを3〜15
%含むものである。
【0012】全共役二重結合中に含まれる共役ジエン、
共役トリエンなどの含有割合は、共役長鎖高度不飽和脂
肪酸のUVスペクトルを測定することにより算出するこ
とができる。すなわち、既知濃度の共役長鎖高度不飽和
脂肪酸の2,2,4−トリメチルペンタン溶液(又はヘ
キサン、ヘプタン、シクロヘキサン溶液)を吸収セルに
入れ、溶解に用いた溶剤を対照にして、233、26
2、268、274、308、315、322及び34
6nmの吸光度を測定する。得られた吸光度から規定の
計算式(日本油化学協会編、基準油脂分析試験法2.4.3.
1) に従って、共役ジエン酸、共役トリエン酸、共役テ
トラエン酸、共役ペンタエン酸の含有割合を算出する。
共役トリエンなどの含有割合は、共役長鎖高度不飽和脂
肪酸のUVスペクトルを測定することにより算出するこ
とができる。すなわち、既知濃度の共役長鎖高度不飽和
脂肪酸の2,2,4−トリメチルペンタン溶液(又はヘ
キサン、ヘプタン、シクロヘキサン溶液)を吸収セルに
入れ、溶解に用いた溶剤を対照にして、233、26
2、268、274、308、315、322及び34
6nmの吸光度を測定する。得られた吸光度から規定の
計算式(日本油化学協会編、基準油脂分析試験法2.4.3.
1) に従って、共役ジエン酸、共役トリエン酸、共役テ
トラエン酸、共役ペンタエン酸の含有割合を算出する。
【0013】上記共役長鎖高度不飽和脂肪酸の抗腫瘍剤
としての作用機序は不明である。しかしながら、上記共
役長鎖高度不飽和脂肪酸を有効成分とする本発明の抗腫
瘍剤は、後述の実施例に示すように組織に関係なく種々
の腫瘍に対して有効な抗腫瘍細胞作用を示す。従って、
本発明の抗腫瘍剤を様々な様態で腫瘍患者に投与するこ
とにより極めて有効な抗腫瘍効果を示すと期待される。
としての作用機序は不明である。しかしながら、上記共
役長鎖高度不飽和脂肪酸を有効成分とする本発明の抗腫
瘍剤は、後述の実施例に示すように組織に関係なく種々
の腫瘍に対して有効な抗腫瘍細胞作用を示す。従って、
本発明の抗腫瘍剤を様々な様態で腫瘍患者に投与するこ
とにより極めて有効な抗腫瘍効果を示すと期待される。
【0014】上記共役長鎖高度不飽和脂肪酸、該脂肪酸
のエステルもしくは金属塩又はその他の形態物を有効成
分とする本発明の抗腫瘍剤の形態は、制限されるもので
はなく、投与方法や適用される腫瘍の種類、形状及び存
在部位などに応じて、注射液、座薬、軟膏、錠剤、カプ
セル剤、散剤、顆粒剤、ドリンク剤などの種々の形態を
適宜選択することができる。本発明の抗腫瘍剤には、上
記形態に応じて、薬理上許される希釈剤、安定剤、賦形
剤などを含有させることができる。本発明の抗腫瘍剤中
の、上記共役長鎖高度不飽和脂肪酸、該脂肪酸のエステ
ルもしくは金属塩又はその他の形態物の含有量は、後述
する投与量(治療上有効量)を目安にし、1日の服用回
数や用量を考慮して決定すればよい。
のエステルもしくは金属塩又はその他の形態物を有効成
分とする本発明の抗腫瘍剤の形態は、制限されるもので
はなく、投与方法や適用される腫瘍の種類、形状及び存
在部位などに応じて、注射液、座薬、軟膏、錠剤、カプ
セル剤、散剤、顆粒剤、ドリンク剤などの種々の形態を
適宜選択することができる。本発明の抗腫瘍剤には、上
記形態に応じて、薬理上許される希釈剤、安定剤、賦形
剤などを含有させることができる。本発明の抗腫瘍剤中
の、上記共役長鎖高度不飽和脂肪酸、該脂肪酸のエステ
ルもしくは金属塩又はその他の形態物の含有量は、後述
する投与量(治療上有効量)を目安にし、1日の服用回
数や用量を考慮して決定すればよい。
【0015】本発明の抗腫瘍剤の投与方法としては、静
脈内注射、皮下注射、座薬、軟膏などによる非経口投与
法、錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤などによる経口投
与法が可能である。また、本発明の抗腫瘍剤は、食用油
脂組成物、食用乳化油脂組成物、ベーカリー製品、調理
食品、飲料などの飲食品に混合して用いてもよい。この
ような飲食品としては、具体的にはマーガリン、ショー
トニング、クリーム、アイスクリーム、バター、チー
ズ、スープ、パン、ケーキ、ビスケット、クラッカー、
クッキー、ジャムなどが挙げられるが、これらに限定さ
れるものではない。本発明の抗腫瘍剤の投与量は、治療
上有効量であり、腫瘍の種類などにより一概に言えない
が、大凡、例えば成人(体重60kg)の場合、1日当た
り上記共役長鎖高度不飽和脂肪酸の量として10〜50
00mg、好ましくは20〜3000mgである。本発
明の抗腫瘍剤は、適宜、公知の抗腫瘍剤を含む他の治療
薬と併用することもできる。
脈内注射、皮下注射、座薬、軟膏などによる非経口投与
法、錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤などによる経口投
与法が可能である。また、本発明の抗腫瘍剤は、食用油
脂組成物、食用乳化油脂組成物、ベーカリー製品、調理
食品、飲料などの飲食品に混合して用いてもよい。この
ような飲食品としては、具体的にはマーガリン、ショー
トニング、クリーム、アイスクリーム、バター、チー
ズ、スープ、パン、ケーキ、ビスケット、クラッカー、
クッキー、ジャムなどが挙げられるが、これらに限定さ
れるものではない。本発明の抗腫瘍剤の投与量は、治療
上有効量であり、腫瘍の種類などにより一概に言えない
が、大凡、例えば成人(体重60kg)の場合、1日当た
り上記共役長鎖高度不飽和脂肪酸の量として10〜50
00mg、好ましくは20〜3000mgである。本発
明の抗腫瘍剤は、適宜、公知の抗腫瘍剤を含む他の治療
薬と併用することもできる。
【0016】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。
る。
【0017】〔実施例1〕エチレングリコール300g
及び水酸化カリウム100gを2リットル容四つ口フラ
スコに入れ、窒素を吹き込みながら、100℃まで昇温
した。次にエイコサペンタエン酸エチル200gをフラ
スコに加え、窒素気流下、2.5時間加熱した。反応溶
液を室温まで冷却した後、塩酸を加えて反応溶液のpH
をpH3に調整し、さらに蒸留水50mlを加えて、5
分間撹拌した。次いで、ヘキサン抽出を3回行った後、
ヘキサン溶液を5%NaCl、蒸留水で順次洗浄した。
ヘキサン溶液に無水硫酸ナトリウムを加えて脱水濾過
後、ロータリーエバポレーターを用いてヘキサンを留去
し、共役エイコサペンタエン酸を得た。得られた共役エ
イコサペンタエン酸中の共役不飽和脂肪酸含量をUVス
ペクトル法(日本油化学協会編、基準油脂分析試験法2.
4.3.1)により測定したところ、共役化率は99.1%で
あった。また、全共役二重結合中の各エンの割合は、共
役ジエン51%、共役トリエン23%、共役テトラエン
17%、共役ペンタエン9%であった。次に、上記のよ
うにして得られた共役エイコサペンタエン酸を被験物質
として用い、以下のようにして腫瘍細胞に対する細胞毒
性試験を行った。被験物質をエタノールに溶解し、10
%牛胎児血清を含むRPMI−1640培地により適宜
希釈して96穴プラスチック培養プレートの各穴に0.
1mlずつ添加した(各穴のエタノール濃度は0.1%
以下となるように調整した)。ここに上記培地で5×1
04 個/mlに調整したヒト結腸癌細胞(HT−29)
を0.1mlずつ分注した後、炭酸ガスインキュベータ
ー内で37℃、48時間培養した。培養後、培養プレー
ト1穴あたり、2,3−ビス〔2−メトキシ−4−ニト
ロ−5−スルホ−フェニル〕−2H−テトラゾリウム−
5−カルボキシアニリド(50mg/ml)及びフェナジンメト
スルフェート(1.5mg/ml)をそれぞれ1μlずつ加え、マ
イクロプレートリーダーで吸光度を測定した。共役エイ
コサペンタエン酸(被験物質)を含まない培地で培養し
たヒト結腸癌細胞についても同様に吸光度を測定し、次
式に従ってヒト結腸癌細胞の増殖阻止率を算出した。 増殖阻止率(%)=(1−A/B)×100 A:被験物質を添加した培地で培養した細胞の吸光度 B:被験物質無添加の培地で培養した細胞の吸光度 その結果を下記表1に示す。
及び水酸化カリウム100gを2リットル容四つ口フラ
スコに入れ、窒素を吹き込みながら、100℃まで昇温
した。次にエイコサペンタエン酸エチル200gをフラ
スコに加え、窒素気流下、2.5時間加熱した。反応溶
液を室温まで冷却した後、塩酸を加えて反応溶液のpH
をpH3に調整し、さらに蒸留水50mlを加えて、5
分間撹拌した。次いで、ヘキサン抽出を3回行った後、
ヘキサン溶液を5%NaCl、蒸留水で順次洗浄した。
ヘキサン溶液に無水硫酸ナトリウムを加えて脱水濾過
後、ロータリーエバポレーターを用いてヘキサンを留去
し、共役エイコサペンタエン酸を得た。得られた共役エ
イコサペンタエン酸中の共役不飽和脂肪酸含量をUVス
ペクトル法(日本油化学協会編、基準油脂分析試験法2.
4.3.1)により測定したところ、共役化率は99.1%で
あった。また、全共役二重結合中の各エンの割合は、共
役ジエン51%、共役トリエン23%、共役テトラエン
17%、共役ペンタエン9%であった。次に、上記のよ
うにして得られた共役エイコサペンタエン酸を被験物質
として用い、以下のようにして腫瘍細胞に対する細胞毒
性試験を行った。被験物質をエタノールに溶解し、10
%牛胎児血清を含むRPMI−1640培地により適宜
希釈して96穴プラスチック培養プレートの各穴に0.
1mlずつ添加した(各穴のエタノール濃度は0.1%
以下となるように調整した)。ここに上記培地で5×1
04 個/mlに調整したヒト結腸癌細胞(HT−29)
を0.1mlずつ分注した後、炭酸ガスインキュベータ
ー内で37℃、48時間培養した。培養後、培養プレー
ト1穴あたり、2,3−ビス〔2−メトキシ−4−ニト
ロ−5−スルホ−フェニル〕−2H−テトラゾリウム−
5−カルボキシアニリド(50mg/ml)及びフェナジンメト
スルフェート(1.5mg/ml)をそれぞれ1μlずつ加え、マ
イクロプレートリーダーで吸光度を測定した。共役エイ
コサペンタエン酸(被験物質)を含まない培地で培養し
たヒト結腸癌細胞についても同様に吸光度を測定し、次
式に従ってヒト結腸癌細胞の増殖阻止率を算出した。 増殖阻止率(%)=(1−A/B)×100 A:被験物質を添加した培地で培養した細胞の吸光度 B:被験物質無添加の培地で培養した細胞の吸光度 その結果を下記表1に示す。
【0018】〔実施例2及び3〕実施例1の製法に準じ
て、共役ドコサヘキサエン酸及び共役アラキドン酸をそ
れぞれ得た。これらの共役化率及び全共役二重結合中の
各エンの割合は次の通りであった。 (共役ドコサヘキサエン酸) ・共役化率 ; 99% ・共役ジエン ; 51% ・共役トリエン ; 18% ・共役テトラエン ; 18% ・共役ペンタエン ; 13% (共役アラキドン酸) ・共役化率 ; 97% ・共役ジエン ; 66% ・共役トリエン ; 22% ・共役テトラエン ; 12% 上記の共役ドコサヘキサエン酸(実施例2)及び共役ア
ラキドン酸(実施例3)を被験物質として用いた以外は
実施例1と同様にして、細胞毒性試験をそれぞれ行い、
細胞の増殖阻止率を求めた。その結果を下記表1に示
す。
て、共役ドコサヘキサエン酸及び共役アラキドン酸をそ
れぞれ得た。これらの共役化率及び全共役二重結合中の
各エンの割合は次の通りであった。 (共役ドコサヘキサエン酸) ・共役化率 ; 99% ・共役ジエン ; 51% ・共役トリエン ; 18% ・共役テトラエン ; 18% ・共役ペンタエン ; 13% (共役アラキドン酸) ・共役化率 ; 97% ・共役ジエン ; 66% ・共役トリエン ; 22% ・共役テトラエン ; 12% 上記の共役ドコサヘキサエン酸(実施例2)及び共役ア
ラキドン酸(実施例3)を被験物質として用いた以外は
実施例1と同様にして、細胞毒性試験をそれぞれ行い、
細胞の増殖阻止率を求めた。その結果を下記表1に示
す。
【0019】〔実施例4〜6〕実施例1のヒト結腸癌細
胞(HT−29細胞)をヒト乳癌細胞(MCF−7細
胞)に代え、且つ実施例1で得られた共役エイコサペン
タエン酸(実施例4)、実施例2で得られた共役ドコサ
ヘキサエン酸(実施例5)及び実施例3で得られた共役
アラキドン酸(実施例6)を被験物質として用いた以外
は実施例1と同様にして、細胞毒性試験をそれぞれ行
い、細胞の増殖阻止率を求めた。その結果を下記表2に
示す。
胞(HT−29細胞)をヒト乳癌細胞(MCF−7細
胞)に代え、且つ実施例1で得られた共役エイコサペン
タエン酸(実施例4)、実施例2で得られた共役ドコサ
ヘキサエン酸(実施例5)及び実施例3で得られた共役
アラキドン酸(実施例6)を被験物質として用いた以外
は実施例1と同様にして、細胞毒性試験をそれぞれ行
い、細胞の増殖阻止率を求めた。その結果を下記表2に
示す。
【0020】〔比較例1〜5〕エイコサペンタエン酸
(比較例1)、ドコサヘキサエン酸(比較例2)、アラ
キドン酸(比較例3)、リノレン酸(比較例4)及び共
役リノール酸(比較例5)を被験物質として用いた以外
は実施例1と同様にして、細胞毒性試験をそれぞれ行
い、細胞の増殖阻止率を求めた。その結果を下記表1に
示す。
(比較例1)、ドコサヘキサエン酸(比較例2)、アラ
キドン酸(比較例3)、リノレン酸(比較例4)及び共
役リノール酸(比較例5)を被験物質として用いた以外
は実施例1と同様にして、細胞毒性試験をそれぞれ行
い、細胞の増殖阻止率を求めた。その結果を下記表1に
示す。
【0021】〔比較例6〜9〕実施例1のヒト結腸癌細
胞(HT−29細胞)をヒト乳癌細胞(MCF−7細
胞)に代え、且つエイコサペンタエン酸(比較例6)、
ドコサヘキサエン酸(比較例7)、リノレン酸(比較例
8)及び共役リノール酸(比較例9)を被験物質として
用いた以外は実施例1と同様にして、細胞毒性試験をそ
れぞれ行い、細胞の増殖阻止率を求めた。その結果を下
記表2に示す。
胞(HT−29細胞)をヒト乳癌細胞(MCF−7細
胞)に代え、且つエイコサペンタエン酸(比較例6)、
ドコサヘキサエン酸(比較例7)、リノレン酸(比較例
8)及び共役リノール酸(比較例9)を被験物質として
用いた以外は実施例1と同様にして、細胞毒性試験をそ
れぞれ行い、細胞の増殖阻止率を求めた。その結果を下
記表2に示す。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】
【発明の効果】本発明の抗腫瘍剤は、優れた抗腫瘍活性
を有し、且つ安全性が高く副作用の少ないものである。
を有し、且つ安全性が高く副作用の少ないものである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/232 A61K 31/23 602
Claims (6)
- 【請求項1】 共役二重結合を有する炭素数20以上の
脂肪酸、あるいは該脂肪酸の、エステルもしくは金属塩
又はその他の薬理学上許容される形態物を有効成分とす
る抗腫瘍剤。 - 【請求項2】 上記脂肪酸が、全共役二重結合中に、共
役ジエンを40〜70%及びトリエン以上の共役ポリエ
ンを60〜30%含むものである請求項1記載の抗腫瘍
剤。 - 【請求項3】 上記脂肪酸が、共役アラキドン酸、共役
エイコサペンタエン酸、共役ドコサヘキサエン酸及び共
役ドコサペンタエン酸からなる群から選ばれた1種又は
2種以上の脂肪酸である請求項1又は2記載の抗腫瘍
剤。 - 【請求項4】 上記脂肪酸のエステルが、上記脂肪酸
と、炭素数1〜10のアルコール、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール及びグリセリンからなる群か
ら選ばれた1種又は2種以上のアルコール類とのエステ
ルである請求項1〜3の何れかに記載の抗腫瘍剤。 - 【請求項5】 上記脂肪酸の金属塩が、ナトリウム塩、
カリウム塩、カルシウム塩、亜鉛塩及びマグネシウム塩
からなる群から選ばれた1種又は2種以上の塩である請
求項1〜3の何れかに記載の抗腫瘍剤。 - 【請求項6】 請求項1ないし5の抗腫瘍剤を含有する
飲食品。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11096460A JP2000290178A (ja) | 1999-04-02 | 1999-04-02 | 抗腫瘍剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11096460A JP2000290178A (ja) | 1999-04-02 | 1999-04-02 | 抗腫瘍剤 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000290178A true JP2000290178A (ja) | 2000-10-17 |
Family
ID=14165652
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11096460A Pending JP2000290178A (ja) | 1999-04-02 | 1999-04-02 | 抗腫瘍剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000290178A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2005005367A1 (ja) * | 2003-07-09 | 2005-01-20 | Inoue, Yoshikazu | 化学合成の共役型高度不飽和脂肪酸 |
-
1999
- 1999-04-02 JP JP11096460A patent/JP2000290178A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2005005367A1 (ja) * | 2003-07-09 | 2005-01-20 | Inoue, Yoshikazu | 化学合成の共役型高度不飽和脂肪酸 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP4596734B2 (ja) | スタチン副作用の処置 | |
| AU2014202880B2 (en) | Production and purification of esters of polyunsaturated fatty acids | |
| WO2004066988A1 (ja) | 疲労改善剤 | |
| KR20170023061A (ko) | 활성제의 미네랄 아미노산 복합체 | |
| WO1994005319A1 (fr) | Composition adjuvante des fonctions cerebrales, renforçateur de capacite d'apprentissage, agent mnemonique, preventif et curatif de la demence, ou nutriment fonctionnel adjuvant des fonctions cerebrales | |
| EP1481675A1 (en) | Body temperature elevating agents | |
| CN1796388B (zh) | 芝麻素/异芝麻素组合物 | |
| CA2201855C (en) | Preventive or remedy for diseases caused by abnormalities in cartilage tissues | |
| JP4205432B2 (ja) | 骨代謝改善剤 | |
| JP6896417B2 (ja) | クリルオイルと魚油とシソ油とを含有する組成物 | |
| EP3305757B1 (en) | 10-hydroxy-cis-12-octadecenoic acid alkyl ester and use thereof | |
| JP2000290178A (ja) | 抗腫瘍剤 | |
| CN107922308A (zh) | 新型甘油三酯及其用途 | |
| JP2002205953A (ja) | 抗腫瘍組成物 | |
| JP2000336029A (ja) | 共役リノレン酸を有効成分とする乳癌抑制剤 | |
| CA3041260A1 (en) | Allulose-containing composition for promoting excretion of vegetable lipids from the body | |
| JP4152818B2 (ja) | 共役脂肪酸を有効成分とする高血圧予防剤およびその用途 | |
| JP4594489B2 (ja) | 特異的殺癌細胞剤及びこれを配合してなる組成物 | |
| JP2005179264A (ja) | 体重増加抑制剤 | |
| JP2015189693A (ja) | Sirt1活性化剤および当該Sirt1活性化剤の利用 | |
| JP5479696B2 (ja) | 生体内のプラスマローゲン増加剤 | |
| JP2005247754A (ja) | 抗腫瘍剤 | |
| JP2002265360A (ja) | 中性脂肪低減剤 | |
| JP2016074617A (ja) | 脂肪蓄積抑制剤 | |
| JP2021052782A (ja) | クリルオイルと魚油とシソ油とを含有する組成物 |