JP2000290305A - エチレン性二重結合含有単量体の重合体の製造方法 - Google Patents

エチレン性二重結合含有単量体の重合体の製造方法

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JP2000290305A JP11101685A JP10168599A JP2000290305A JP 2000290305 A JP2000290305 A JP 2000290305A JP 11101685 A JP11101685 A JP 11101685A JP 10168599 A JP10168599 A JP 10168599A JP 2000290305 A JP2000290305 A JP 2000290305A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】重合器内でのエチレン性二重結合を有する単量
体の製造方法を改良し、重合体スケール付着防止剤等の
塗膜形成時間を短縮して生産性を高める、スケール付着
防止効果を向上し、得られる重合体製品への着色異物の
混入を低減し、成形品のフィッシュアイ及び初期着色性
を低減する。 【解決手段】重合器はその内壁面等に重合体スケール付
着防止性の塗膜で、第一層と第二層とからなるものを有
する。第一層は共役π結合を5個以上有する芳香族化合
物及び共役π結合を5個以上有する複素環式化合物から
なる群から選ばれた化合物を含有する第一塗布液を、キ
ャリアーとして水蒸気を用いて塗布して形成されたもの
である。前記第二層は第一層の上に第二塗布液をキャリ
アーとして水蒸気を用いて塗布して形成されたもので、
染料及び顔料からなる群から選ばれる少なくとも1種を
含有していて、その表面を水と塩化ビニル単量体とを重
量比1/1で含む混合溶液と50℃で1時間接触させた
後に水接触角が60°未満である表面を有するものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明はエチレン性二重結合
を有する単量体を重合器内において重合することにより
重合体を製造する方法において、重合器内壁面などへの
重合体スケールの付着を防止し、品質の良好な重合体を
製造することができる重合体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】重合器内で単量体を重合して重合体を製
造する方法においては、重合体が重合器内壁面などにス
ケールとして付着する問題が知られている。重合体スケ
ールが重合器内壁面などに付着すると、重合体の収率低
下、重合器内の冷却能力の低下、及び付着した重合体ス
ケールが剥離して重合体製品に混入することにより製品
の品質低下を招き、更に重合体スケールの除去に多大の
労力と時間が必要となるなどの不利が生じる。その上、
重合体スケールは未反応単量体を含んでいるので、作業
者がこれにさらされ、身体的な障害を引き起こす恐れも
ある。
【0003】このため、エチレン性二重結合を有する単
量体の重合においては、重合器内壁面などへの重合体ス
ケールの付着を防止する目的で、例えば重合器内壁及び
攪拌機などに、アミン化合物、キノン化合物、アルデヒ
ド化合物などの極性有機化合物、或いは染料、顔料など
を塗布する方法(特公昭45−30343、特公昭45−3083
5);極性有機化合物或いは染料を金属塩で処理したも
のを塗布する方法(特公昭52−24953);電子供与性化
合物と電子受容性化合物との混合物を塗布する方法(特
公昭53−28347);1−ナフトールとホルムアルデヒト
との縮合反応生成物を塗布する方法(特開昭57−16410
7);フェノール化合物とホルムアルデヒドとの縮合反
応生成物を塗布する方法(特開昭57−192413);ポリ芳
香族アミンを塗布する方法(特公昭59−16561);多価
フェノールの自己縮合生成物や多価ナフトールの自己縮
合生成物を塗布する方法(特開昭54−7487);ケトン樹
脂とフェノール化合物との縮合反応生成物を塗布する方
法(特開昭62−236804);芳香族アミンと芳香族ニトロ
化合物との縮合反応生成物及びこれをベ−ス化したもの
を塗布する方法(特公昭60−30681);芳香族アミン化
合物とキノン化合物との縮合反応生成物を塗布する方法
(特開昭61−7309)等の1段塗布による重合体スケール
付着防止方法(以下、1段塗布方法という)が提案され
ている。この1段塗布方法で得られる重合スケール付着
防止性塗膜では、重合中に重合器内の気液界面付近にス
ケールが付着しやすかったり、重合反応液の組成によっ
てはスケールが壁面全面に付着することがあるため、こ
れを防止するために重合体スケール付着防止剤の塗布液
に、アニオン性高分子化合物、両性高分子化合物、カチ
オン性高分子化合物、ヒドロキシル基含有高分子化合物
等の水溶性高分子化合物;無機コロイド;アルカリ金属
塩のような無機塩等の、単量体に対して親和性を有しな
い物質(以下、重合体スケール付着防止助剤という)を
混合することも知られている。これらの1段塗布方法は
エチレン性二重結合を有する単量体の重合器内における
重合において、重合体スケール付着防止に有効である。
【0004】上記1段塗布方法では、重合体スケール付
着防止効果が十分に得られない場合は、(a)上記のよ
うな重合体スケール付着防止剤を含む塗布液を塗布して
第一層を形成し、更にその上に、(b)上述の重合体ス
ケール付着防止助剤を含有する塗布液を塗布して第二層
を形成するという2段塗布による重合体スケール付着防
止方法(以下、2段塗布方法という)(特開平03−7440
4、特開平02−80403、特開平02−80402、特開平02−804
01、特開平02−47102)が提案されている。前記に説明
した1段塗布による重合体スケールの付着防止方法も2
段塗布による重合体スケールの付着防止方法も、塗布方
法としては、作業性の点などの生産性の面からスプレー
塗布方法が通常用いられている。
【0005】スプレー塗布方法による重合体スケール付
着防止剤の1段塗布法における塗膜の形成は、 ステップ1:スプレー塗布方法により、重合体スケール
付着防止剤を含む塗布液を重合器内壁面及びその他の単
量体が接触する部分に塗布する、 ステップ2:塗布面を乾燥させて乾燥塗膜を形成する、 ステップ3:形成された塗膜面を洗浄して余分な塗布液
を除去する、のステップ1〜3を有するものである。ま
た、スプレー塗布方法による、重合体スケール付着防止
剤の塗布及び重合体スケール付着防止助剤の塗布からな
る2段塗布方法は、2段目の塗布においても上記と同様
のステップ1〜3からなる塗膜形成作業が行われる。
【0006】上記のスプレー塗布方法を用いた場合、バ
ッフル、攪拌翼の重合器内壁面に対面している面は、ス
プレーノズルから見て死角となっている。このようなス
プレーノズルから見て陰になっていたり隠れている部分
の表面には塗布液が到達しにくいため重合体スケール付
着防止剤をその他の陰にならない表面と同様に塗布する
ことはできない。したがって、陰になる表面と陰になら
ない表面とに均一な塗膜を形成することは難しい。ま
た、陰になる表面にスケールの付着を防止するのに有効
量の塗膜を形成しようとすると他の表面よりも多量の重
合体スケール付着防止剤を含む塗布液を使用せざるを得
ない。陰にならない表面には必要以上の過剰なスケール
防止剤を適用することになる。そのため、こうして形成
される塗膜は、塗布ムラがあり、塗膜は部分的に必要以
上に厚いものであった。
【0007】さらに、スプレー塗布方法を用いたスケー
ル防止性塗膜の形成には次のような問題もあった。 重合体スケール付着防止剤の塗膜は、通常重合バッチ
ごとにその前に形成される。重合体スケール付着防止剤
は一般に着色しているので、重合バッチの繰り返し数が
多くなると、重合体スケール付着防止剤が繰り返し塗布
される結果、塗膜が厚い部分が生じ得る。このような塗
膜の厚い部分が剥離して反応混合物に取り込まれたり、
スケール防止剤が重合器の内壁等に既に生じている重合
体スケールの上に塗布されてスケールの一部とともに剥
離して、得られる重合体製品中に混入し、その成型品中
に着色異物或いはフィッシュアイをもたらす原因となっ
たり、成形品の初期着色を高めるなど製品の品質低下を
招く欠点がある。 上記のように、スプレーノズルから見て死角になって
いる重合器内の隠れた部分又は陰になっている表面での
重合体スケール付着防止効果は、他の表面に比してかな
り多量の重合体スケール付着防止剤を適用した割には十
分とはいえるものではない。 スプレー塗布方法は、塗布後、その塗布面を乾燥する
乾燥工程を必要とし、重合体スケール付着防止剤の塗膜
形成に要する時間がかかる。そこで、生産性向上の面か
ら、その塗膜形成に要する時間の短縮が望まれている。
【0008】上記スプレー塗布方法の欠点を解決する方
法として、キャリアーとして水蒸気を用いて重合体スケ
ール付着防止剤の塗布液を塗布する方法(以下、スチー
ム塗布という)(特公平01−5044)が提案されている。
この場合の塗布液としては、重合体スケール付着防止剤
単独の塗布液や、これに前記重合体スケール付着防止助
剤を添加した塗布液が使用されている。
【0009】このスチーム塗布方法は、次のような利点
がある。 少量の塗布液で、スケールの付着を効果的に防止する
のに必要な重合体スケール付着防止剤を薄い均一な塗膜
として形成することができる。 少量の塗布液の使用量で、スプレーノズルから見て死
角になっている重合器内の隠れた部分、又は陰になって
いる部分にも、スケール付着防止効果を得る上で必要な
重合体スケール付着防止剤の塗膜を形成することができ
るので、これらの部分でも重合体スケール付着防止効果
を得ることができる。 塗膜形成工程での乾燥工程が不要となり、重合体スケ
ール付着防止剤等の塗膜形成に要する時間が短縮され
る。
【0010】ところで、スチーム塗布方法では塗布液と
スチームとを混合し、スチームにより運ばれる形で塗布
液を重合器内壁面などに適用される。従って、塗布液中
の重合体スケール付着防止剤の濃度は、スチームで稀釈
されることを考慮して設定される。通常、塗布液中の重
合体スケール付着防止剤の濃度は、スチーム塗布用はス
プレー塗布用の4〜40倍である。但し、スチーム塗布
で必要な重合体スケール防止剤の量はスプレー塗布の場
合とほぼ同じである。
【0011】スチーム塗布方法には上記の利点がある反
面、次の点において問題がある。 スチーム塗布では重合器内の均一な塗布が可能である
が、重合器内の気液界面付近のスケール付着防止効果は
不十分である。 重合器内の気液界面付近におけるスケール付着防止効
果が不十分である為、重合バッチの繰り返し数が多くな
ると気液界面付近で重合体スケールの堆積が成長し、堆
積したスケールが重合中に剥離して重合体製品中に混入
し、フィッシュアイ発生の原因となることがある。 また、重合バッチの繰り返し数が多くなると、重合体
スケール付着防止剤が繰り返し塗布される結果、重合体
スケール付着防止剤層が次第に厚くなり、この層が部分
的に剥離して重合体製品中に混入して着色異物の原因と
なり、重合体製品の抗初期着色性が低下する(特に明度
指数が低下する)という問題がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、重合
体スケール付着防止剤等の塗膜形成時間を短縮して生産
性を高めると共に、重合体スケール付着防止効果を向上
し、これにより得られる重合体製品への着色異物の混入
を低減し、成形品のフィッシュアイ及び初期着色性を低
減し、重合体及びその加工製品の品質を向上できる、エ
チレン性二重結合を有する単量体の重合による重合体の
製造方法を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題は、エチレン性
二重結合を有する単量体を重合器内において重合するこ
とからなる重合体の製造方法であって、前記重合器はそ
の内壁面及び重合中に前記単量体が接触するその他の表
面に重合体スケール付着防止性の塗膜を有するものであ
り;該塗膜は前記内壁面及びその他の表面の上に形成さ
れた第一層と、該第一層の上に形成された第二層とから
なり、前記第一層は共役π結合を5個以上有する芳香族
化合物及び共役π結合を5個以上有する複素環式化合物
からなる群から選ばれた化合物を含有する第一塗布液
を、キャリアーとして水蒸気を用いて塗布して形成され
たものであり;前記第二層は第一層の上に第二塗布液を
キャリアーとして水蒸気を用いて塗布して形成されたも
のであり;前記第二層は、その表面を水と塩化ビニル単
量体とを重量比1/1で含む混合溶液と50℃で1時間
接触させた後に水接触角が60°未満である表面を有す
るものである;ことを特徴とするエチレン性二重結合を
有する単量体の重合方法によって達成される。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。以下において、重合体スケール付着防止剤を「ス
ケール防止剤」と略称する。本発明の方法で使用される
スケール防止性の塗膜は重合器内壁面などの表面上に形
成される第一層とその上に形成される第二層とからな
る。
【0015】[塗膜の第一層]第一層形成用塗布液に使
用される芳香族化合物及び複素環式化合物は、共役π結
合を5個以上有する。本明細書において「π結合」とは
二重結合及び三重結合を意味し、例えば、C=C、C≡
C、N=N、C=N、C=S、C=O等が挙げられ、
「共役π結合」とは、一連のπ結合であって、その中の
どの一対の隣り合う2つのπ結合も単結合で連結されて
いて、すべてのπ結合が相互に共役関係にあるものを意
味する。また、共役π結合を5個以上有する芳香族化合
物及び共役π結合を5個以上有する複素環式化合物を合
わせて一般的に「共役π結合化合物」と称する。該共役
π結合化合物に含まれる5個以上のπ結合は1群の共役
関係を形成してもよいし、2群以上の共役関係を形成し
てもよい。
【0016】・共役π結合を5個以上有する芳香族化合
物:共役π結合を5個以上有する芳香族化合物として
は、ベンゼン誘導体、ナフタリン誘導体、多核芳香族化
合物、キノン類、非ベンゼン系芳香族化合物、芳香族化
合物の縮合物であって重量平均分子量(本明細書では、
ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定さ
れるポリスチレン換算の重量平均分子量を意味する)が
500以上であるもの等が挙げられる。
【0017】まず、ベンゼン誘導体としては、フェノー
ル類及びそれらの誘導体、例えば、3,7−ジヒドロキ
シ10−メチルキサンテン、ヒドロキシアントラキノン;
芳香族アミン類及びそれらの誘導体、例えば、キノリ
ン、カルバゾール、o−フェナントロリン、p−フェナ
ントロリン、3,6−ジアミノアクリジン、3、−アミノフ
ェノチアジン、2−アミノフェナジン、フェノチアジ
ン、2−ヒドロキシ4−メチルキノリン、;ニトロ及び
ニトロソ誘導体、例えば、フェナジン、フェナジンオキ
シド、1−フェニルアゾ−2−ナフトール、トリフノジ
オキサジン、4−ニトロキサントン、;芳香族アルデヒ
ド、例えば、ベンゾフラビン;アルデヒド基以外に更に
1種の置換基を有するベンゼン誘導体、例えば、1−ヒ
ドロキシ2,4−メチルフルオロン、3−フェニルクマ
ロン、クマリン−3−カルボン酸エチルエステル、3−
アセチルクマリン、5−クロール3−(4−ヒドロキシ
フェニル)アントラニル、3−ニトロアクリドン;アシ
ル基以外に更に1種の置換基を有するベンゼン誘導体、
例えば、キサントン、2−ベンゾイルキサントン、キサ
ンテン、フルオレン、;3種類以上異なった置換基を有
するベンゼン、トルエン誘導体、例えば、7−アセトキ
シ−8−メトキシ−3−(2−ニトロフェニル)カルボ
ステリル;アラールキル化合物、例えば、9−ベンジル
アクリジン;ジアゾ化合物及びアゾ化合物、例えば、1,
1’−アゾナフタリン、アゾキシフェノール等を挙げら
れる。
【0018】次にナフタリン誘導体としては、アルキ
ル、アルケニル及びフェニルナフタリン類、例えば、2
−メチルナフタリン、1−エチルナフタリン、2−エチ
ルナフタリン、1,2−ジメチルナフタリン;ジナフチ
ル類、例えば、1,1’−ジナフチル、1,2'−ジナフチ
ル、2,2'−ジナフチル;ナフチルアリールメタン類、
例えば、1−ベンジルナフタリン、2−ベンジルナフタ
リン、1−(α,α−ジクロールベンジル)ナフタリ
ン、ジフェニル−α−ナフチルメタン、ジフェニル−β
−ナフチルメタン、ジ−α−ナフチルメタン;ナフチル
アリールエタン類、例えば、1,2−ジ−α−ナフチル
エタン、1,2−ジ−β−ナフチルエタン;ヒドロナフ
タリン類、例えば、1,2−ジヒドロナフタリン、1,
4−ジヒドロナフタリン、1,2,3,4−テトラヒド
ロナフタリン;ニトロナフタリンとその誘導体、例え
ば、ニトロメチルナフタリン、ニトロアルキルナフタリ
ン、ニトロフェニルナフタリン、ハロニトロナフタリ
ン、ハロジニトロナフタリン、ニトロソナフタリン、ジ
アミノナフタリン、トリアミノナフタリン、テトラアミ
ノナフタリン;ハロゲン化ナフタリン類、例えば、1−
フルオルナフタリン、1−クロールナフタリン、1−ク
ロール3,4−ジヒドロナフタリン;ナフチルヒドロキ
シルアミン、ナフチルピラジン及びナフチル尿素類、例
えば、α−ナフチルヒドロキシルアミン、β−ナフチル
チオヒドロキシルアミン、N−ニトロソ−α−ナフチル
ヒドロキシルアミン、α−ナフチルヒドラジン、1,2
−ジベンゾカルバゾール;ナフタリン系アラールキル化
合物、例えば、ジベンゾアントラセン、アセナフテン、
ジフェニルナフチルクロールメタン、ニトロメチルナフ
タリン;ナフトアルデヒド類及びその誘導体、例えば、
α−ナフトアルデヒド、2−(2,4−ジニトロフェニ
ル)−1−(α−ナフチル)エチレン;アセトナフテ
ン、ベンゾイルナフタリン類、例えば、1,2;5,6
−ジベンズアントラセン、2'−メチル−2,1'−ジナ
フチルケトン、2−メチル−1,1'−ジナフチルケト
ン、スチリル−2−ナフチルケトン、などが挙げられ
る。
【0019】多核芳香族化合物としては、アントラセン
類及びその誘導体、例えば、アントラセン、1,2−ジ
ヒドロアントラセン、1−クロールアントラセン、1,
4−ジクロールアントラセン、1−ニトロアントラセ
ン、9,10−ジニトロアントラセン、1−アミノアン
トラセン、2−ジメチルアミノアントラセン、2−アニ
リノアントラセン、9−メチルアミノアントラセン、
1,4−ジアミノアントラセン;フェナントレン類およ
びその誘導体、例えば、フェナントレン、9,10−ジ
ヒドロフェナントレン、1,2,3,4−テトラヒドロ
フェナントレン、1−クロールフェナントレン;フェナ
ントレンキノン類、例えば、フェナントレン−1,2−
キノン、フェナントレン−1,4−キノン;ならびに、
多核芳香族化合物及びその誘導体、例えば、ペンタセ
ン、ヘキサセン、ベンゾフェナントレン、ベンゾ〔a〕
アントラセン、ピレン、コロネン等が挙げられる。
【0020】また、キノン類及びその誘導体としては、
ナフトキノン類及びその誘導体、例えば、1,2−ナフ
トキノン、3−ヒドロキシ2,2'−ビナフチル−1,
4;3',4'−ジキノン、5,6−ベンゾキノキサリ
ン、1,2−ベンゾフェナジン、2−ベンゼンアゾ−1
−ナフトール、4−(2,4−ジヒドロキシフェニル)
−1,2−ジヒドロキシナフタリン、4−(3,4,5
−トリヒドロキシフェニル)−1,2−ジヒドロキシナ
フタリン、1,4−ナフトール;ならびに、アントラキ
ノン類およびその誘導体、例えば、1,2−アントラキ
ノン、2,3−アントラキノン、1,4−アントラキノ
ン、アリザリン、キニザリン、クリサジン、ヒスタザリ
ン、アントラフラビン、イソアントラフラビン、アント
ラガロール、パープリン、ヒドロキシアントラールフィ
ン、ヒドロキシクリサジン、ヒドロキシフラボパープリ
ン、キナリザリン、アリザリペンタシアニン等が挙げら
れる。
【0021】更に、非ベンゼン系芳香族化合物として
は、例えば、アズレン、シクロデカペンタン、シクロテ
トラデカヘプタン、シクロオクタデカノナエン、シクロ
テトラコサドデカエン、ヘプタレン、フルバレン、セス
キフルバレン、ヘプタフルバレン、ペリナフテン等が挙
げられる。
【0022】芳香族化合物の重量平均分子量が500以
上である縮合物としては、重量平均分子量が好ましくは
500から70,000、更には好ましくは1,500
〜30,000である芳香族化合物の縮合物が適当であ
る。
【0023】このような芳香族化合物の縮合物として好
ましいものを以下例示する。 <アルデヒド化合物/芳香族ヒドロキシ系化合物縮合生
成物>アルデヒド化合物/芳香族ヒドロキシ系化合物縮
合生成物はアルデヒド化合物と芳香族ヒドロキシ系化合
物との縮合生成物である。このようなアルデヒド化合物
/芳香族ヒドロキシ系化合物縮合生成物を重合体スケー
ル付着防止剤に用いることについては、例えば特開昭5
7−192413、特公平06−62709、特開昭5
7−164107、WO98/24820等に記載され
ている。
【0024】アルデヒド化合物としては、例えばホルム
アルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒ
ド、ブチルアルデヒド、アクロレイン、クロトンアルデ
ヒド、ベンズアルデヒド、フルフラール、フェニルアセ
トアルデヒド、3−フェニルプロピオンアルデヒド、2
−フェニルプロピオンアルデヒド等が挙げられるが、ホ
ルムアルデヒド、アセトアルデヒドが工業的、経済的に
有利である。
【0025】芳香族ヒドロキシ系化合物としては、例え
ばジヒドロキシビフェニル系化合物、ナフトール系化合
物、フェノール系化合物、タンニン類、2,3−ジヒド
ロキシナフタレンの2量体化合物等が挙げられる。
【0026】ジヒドロキシビフェニル系化合物の例とし
ては、2,2′−ジヒドロキシビフェニル、2,2′−
ジヒドロキシ−5,5′−ジメチルビフェニル、2,
2′−ジヒドロキシ−4,4′、5,5′−テトラメチ
ルビフェニル、2,2′−ジヒドロキシ−5,5′−ジ
クロロビフェニル、2,2′−ジヒドロキシ−5,5′
−ジクロロヘキシルビフェニル、2,2′−ジヒドロキ
シ−5,5′−ジ−tert−ブチルビフェニル等が挙げら
れ、なかでも工業的には2,2′−ジヒドロキシビフェ
ニルがとくに好適である。
【0027】ナフトール系化合物の例としては1−ナフ
トール、2−ナフトール、1,3−ジヒドロキシ−ナフ
タレン、1,5−ジヒドロキシナフタレンおよび1,7
−ジヒドロキシナフタレン、6−ヒドロキシ−2−ナフ
トエ酸、2−ヒドロキシ−1−ナフトエ酸、1−ヒドロ
キシ−2−ナフトエ酸、1−ヒドロキシ−8−ナフトエ
酸等が挙げられる。
【0028】フェノール系化合物の例としては、フェノ
ール、クレゾール、ピロガロール、ヒドロキシヒドロキ
ノン、レゾールシン、カテコール、ヒドロキノン、ビス
フェノールA、ヒドロキシ安息香酸、ジヒドロキシ安息
香酸、2−ヒドロキシ−5−メトキシ安息香酸、サリチ
ル酸等が挙げられる。
【0029】タンニン類の例としては、タンニン酸、五
倍子タンニン、没食子タンニン、スマックタンニン、ケ
ブラチョタンニン、カキ渋タンニン等が挙げられる。
【0030】2,3−ジヒドロキシナフタレンの2量体
化合物の例としては、2,3,2′,3′−テトラヒド
ロキシビナフチル等が挙げられる。
【0031】上記アルデヒド化合物と芳香族ヒドロキシ
系化合物との縮合生成物はこれらの反応成分を適当な媒
体中、触媒存在下、通常、室温〜200 ℃で2〜100 時
間、好ましくは30〜150 ℃で3〜30時間反応させること
により製造される。又、アルデヒド化合物及び芳香族ヒ
ドロキシ系化合物の各々を1種単独でも2種類以上組合
せて使用してもよい。
【0032】上記の縮合反応を行う媒体としては、例え
ば、水、又はアルコール類、ケトン類、エステル類等の
有機溶媒が挙げられ、例えば、メタノール、エタノー
ル、プロパノール等のアルコール類、アセトン、メチル
エチルケトン等のケトン類及び酢酸メチル、酢酸エチル
等のエステル類が挙げられる。上記縮合反応を行う媒体
のpHは通常1〜13の範囲であり、pH調整剤は特に制約な
く使用することができる。上記縮合反応に使用される触
媒としては例えば硫酸、塩酸、過塩素酸、p−トルエン
スルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンス
ルホン酸等の酸性触媒;NaOH、KOH 、NH4 OH等の塩基性
触媒等が用いられる。
【0033】縮合反応を行う際のアルデヒド類と芳香族
ヒドロキシ系化合物との比は、使用するアルデヒド化合
物、芳香族ヒドロキシ系化合物、溶媒、及び触媒の種
類、反応時間、反応温度等に影響されるが、通常、芳香
族ヒドロキシ系化合物1モルに対してアルデヒド化合物
を0.1 〜10モルとすることが好ましい。
【0034】<ピロガロール/アセトン縮合生成物>ピ
ロガロール/アセトン縮合生成物は、ピロガロールとア
セトンとの縮合生成物であり、通常、ピロガロール/ア
セトンのモル比が1/0.1 〜1/10の範囲にあり、通
常、融点100 〜500 ℃である。融点は分子量が大きいほ
ど高く、例えば、融点160 〜170 ℃は分子量1,450〜1,6
50に、融点200 〜220 ℃は分子量2,600〜4,000に相当す
る。このようなピロガロール/アセトン縮合生成物を重
合体スケール付着防止剤に用いることについては、例え
ば特開平4−328104等に記載されている。
【0035】ピロガロール/アセトン縮合生成物は、ピ
ロガロールをアセトンに溶解し、縮合触媒の存在下で縮
合させることにより製造される。このとき、ピロガロー
ルは、アセトン100 重量部当り、通常、1〜100 重量部
用いられ、縮合触媒としては例えば、オキシ塩化リン等
が使用される。反応は、室温〜100 ℃で行えばよい。 <多価フェノール自己縮合生成物及び多価ナフトール自
己縮合生成物>多価フェノールは、例えばカテコール、
レゾールシノール、クロロレゾールシノール、ヒドロキ
ノン、フロログルシノール、ピロガロール等;ジヒドロ
キシトルエンおよび−キシレン;トリヒドロキシ−トル
エンおよび−キシレン;エチル、プロピル、ブチルおよ
びペンチルジ−およびトリ−ヒドロキシベンゼン等であ
り、多価ナフトールは1,3−、1,4−、1,5−、
又は1,7−ジヒドロキシナフタレン等のナフトール誘
導体が例示される。このような多価フェノール自己縮合
生成物又は多価ナフトール自己縮合生成物を重合体スケ
ール付着防止剤に使用することについては、例えば特開
昭54−7487等に記載されている。
【0036】多価フェノールの自己縮合生成物又は多価
ナフトールの自己縮合生成物は、多価フェノールもしく
は多価ナフトールを窒素、アルゴンなどの不活性雰囲気
下200 〜350 ℃の温度範囲において4〜100 時間加熱す
ることにより製造される。この反応には、塩化亜鉛、塩
化アルミニウム、水酸化ナトリウムなどの種々な触媒を
使用できる。
【0037】<芳香族アミン系化合物縮合生成物>芳香
族アミン系化合物縮合生成物としては、例えば、 芳香族アミン系化合物の自己縮合生成物、 芳香族アミン系化合物とフェノール系化合物との縮合
生成物、 芳香族アミン系化合物と芳香族ニトロ化合物との縮合
生成物、及び 芳香族アミン系化合物と芳香族ニトロ化合物との縮合
生成物をアルカリ金属塩もしくはアンモニウム化合物に
よりベ−ス化したもの、が挙げられる。このような芳香
族アミン系化合物縮合生成物を重合体スケール付着防止
剤に用いることについては、例えば特公昭59−165
61、同60−30681等に記載されている。
【0038】芳香族アミン化合物としては、アニリン、
オルソ−,メタ−又はパラ−フェニレンジアミン、オル
ソ−,メタ−又はパラ−アミノフェノール、オルソ−,
メタ−又はパラ−クロロアニリン、パラアミノアゾベン
ゼン、2,4−ジアミノアゾベンゼン、パラ−アミノア
セトアニリド、オルソ−,メタ−又はパラ−メチルアニ
リン、N,N−ジメチル−パラ−フェニレンジアミン、
4−クロロ−オルソ−フェニレンジアミン、4−メトキ
シ−オルソ−フェニレンジアミン、2−アミノ−4−ク
ロロフェノール、2,3−ジアミノトルエン、2,4−
ジアミノフェノール、及び4−アミノジフェニルアミ
ン、2−アミノジフェニルアミン、4,4′−ジアミノ
ジフェニルアミン、4−アミノ−3′−メトキシジフェ
ニルアミン、4−アミノ−4′−ヒドロキシジフェニル
アミン等のジフェニルアミン類が例示される。
【0039】フェノール系化合物は、具体的には、フェ
ノール、ヒドロキノン、レゾールシノール、カテコー
ル、ヒドロキシヒドロキノン、ピロガロール、オルソ、
メタもしくはパラ−クロロフェノール、オルソ,メタも
しくはパラ−ヒドロキシ安息香酸、2,4−ジヒドロキ
シ安息香酸、2,5−ジヒドロキシ安息香酸、2,6−
ジヒドロキシ安息香酸、3,4−ジヒドロキシ安息香
酸、3,5−ジヒドロキシ安息香酸、2,5−、2,6
−又は3,5−ジヒドロキシトルエン等が例示される。
【0040】芳香族ニトロ化合物としては、ニトロベン
ゼン、オルソ−,メタ−又はパラ−ヒドロキシニトロベ
ンゼン、オルソ−,メタ−又はパラ−ニトロアニソ−
ル、オルソ−,メタ−又はパラ−ニトロフェネトール、
オルソ−,メタ−又はパラ−クロロニトロベンゼン、オ
ルソ−,メタ−又はパラ−アミノニトロベンゼン、オル
ソ−,メタ−又はパラ−ニトロ安息香酸、オルソ−,メ
タ−又はパラニトロベンゼンスルホン酸、オルソ,メタ
又はパラニトロアニリン、2−ニトロ−パラ−フェニレ
ンジアミン、2−アミノ−4−ニトロフェノール、2−
アミノ−5−ニトロフェノール、4−アミノ−2−ニト
ロフェノールなどが例示される。
【0041】前記した芳香族アミン系化合物単独の自己
縮合反応、芳香族アミン系化合物とフェノール系化合物
との縮合反応、及び芳香族アミン系化合物と芳香族ニト
ロ化合物との縮合反応を行わせるには、鉱酸および縮合
触媒が使用されるが、この鉱酸としては塩酸、硝酸、臭
化水素酸、リン酸および硫酸などが例示される。
【0042】また好適な縮合触媒としては、過マンガン
酸、過マンガン酸カリウムのような過マンガン酸および
その塩;三酸化クロム、重クロム酸カリウム、塩化クロ
ム酸ナトリウムのようなクロム酸関連化合物;硝酸銀、
硝酸鉛のような金属硝酸塩;ヨウ素、臭素のようなハロ
ゲン;過酸化水素、過酸化ナトリウム、ベンゾイルパ−
オキサイド、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過
酢酸、キュメンハイドロパ−オキサイド、過安息香酸、
p−メンタンハイドロパ−オキサイドのような過酸化
物;ヨウ素酸、ヨウ素酸カリウム、塩素酸ナトリウムの
ような酸素酸あるいは酸素酸塩;塩化第一鉄、塩化第二
鉄、硫酸銅、塩化第一銅、塩化第二銅、酢酸鉛のような
金属塩類;オゾンおよび酸化銅、酸化水銀、酸化セリウ
ム、二酸化マンガン、オスミウム酸のような酸化物など
が例示される。また、過酸化水素を塩化第一鉄と組み合
せて使用することも有効である。
【0043】前記した芳香族アミン系化合物単独の自己
縮合反応、芳香族アミン系化合物とフェノール系化合物
との縮合反応、及び芳香族アミン系化合物と芳香族ニト
ロ系化合物との縮合反応は縮合触媒の存在下100 〜350
℃で2〜100 時間行われる。
【0044】芳香族アミン系化合物とフェノール系化合
物との縮合反応、及び芳香族アミン系化合物と芳香族ニ
トロ系化合物との縮合反応における芳香族アミン系化合
物、フェノール系化合物または芳香族ニトロ系化合物の
割合は使用される芳香族アミン系化合物、フェノール系
化合物、芳香族ニトロ系化合物及び触媒の種類、反応時
間、反応温度等によるが、通常、芳香族アミン系化合物
1モルに対してフェノール系化合物又は芳香族ニトロ系
化合物0.1 〜10モルとすることが好ましい。
【0045】芳香族アミン系化合物と芳香族ニトロ化合
物との縮合生成物をアルカリ金属塩もしくはアンモニウ
ム化合物によりベ−ス化するには、例えば芳香族アミン
系化合物と芳香族ニトロ化合物との縮合生成物100 重量
部を水に分散させ、これにNaOH、KOH 、Na2 CO3 、NH4
OH、(NH 4) 2 CO3 などのアルカリもしくはアンモニウ
ム化合物10〜20重量部を加え、得られた混合物を90〜14
0 ℃で加熱処理する。アルカリもしくはアンモニウム化
合物は縮合反応時に使用した鉱酸を中和するのに足りる
量であればよい。
【0046】<キノン系化合物縮合生成物>キノン系化
合物縮合生成物としては、(A)キノン系化合物自己縮
合生成物、または、(B)キノン系化合物と、芳香族ヒ
ドロキシ系化合物及び芳香族アミン系化合物の中から選
択される1種の化合物との縮合生成物が挙げられる。こ
のようなキノン系化合物縮合生成物を重合体スケール付
着防止剤に用いることについては、例えば特開平5−1
12603、同6−56911等に記載されている。
【0047】キノン系化合物としては、例えば、オルソ
−,メタ−もしくはパラ−ベンゾキノン、トル−パラ−
キノン、オルソ−キシロ−パラ−キノン、チモキノン、
2−メトキベンゾキノン、ゲンチシルキノン、ポリポ−
ル酸、ユビキノンn等のベンゾキノン類及びこれらの誘
導体;6−メチル−1,4−ナフトキノン、2−メチル
−1,4−ナフトキノン、α−ナフトキノン、ユグロ
ン、ロ−ソン、プルンバギン、アルカンニン、エキノク
ロムA、ビタミンK1 、ビタミンK2 、シコニン、β,
β′−ジメチルアクリルシコニン、β−ヒドロキシイソ
ワレルシコニン、テラクリルシコニン等のナフトキノン
類及びこれらの誘導体;テクトキノン、3−ヒドロキシ
−2−メチルアントラキノン、アントラキノン、2−ヒ
ドロキシアントラキノン、アリザリン、キサントプルプ
リン、ルビアジン、ムンジスチン、クリソフェン酸、カ
ルミン酸、ケルメシン酸、ラッカイン酸A等のアントラ
キノン類及びこれらの誘導体;フェナントレンキノン等
のフェナントレンキノン類が挙げられる。
【0048】芳香族アミン化合物としては、具体的に
は、アニリン、オルソ−,メタ−もしくはパラ−フェニ
レンジアミン、オルソ,メタもしくはパラ−クロロアリ
ニン、オルソ−,メタ−もしくはパラ−メチルアニリ
ン、N,N−ジメチル−パラ−フェニレンジアミン、4
−クロロ−オルソフェニレンジアミン、4−メトキシ−
オルソ−フェニレンジアミン、2−アミノ−4−クロロ
フェノール、2,3−ジアミノトルエン、4−アミノ−
2−アミノフェノール;o−、m−もしくはp−アミノ
フェノール、o−、m−もしくはp−アミノ安息香酸、
2,3−、2,4−、2,5−、2,6−、3,4−、
3,5−もしくは4、6−ジアミノ安息香酸、3−もし
くは4−アミノフタル酸、2−、4−もしくは5−アミ
ノイソフタル酸、4,6−ジアミノイソフタル酸、2,
5−もしくは2,6−ジアミノテレフタル酸、3−、4
−もしくは5−アミノサリチル酸、4−ヒドロキシアン
トラニル酸、o−、m−もしくはp−アミノベンゼンス
ルホン酸、2,3−、2,4−,2,5−、2,6−、
3,4−もしくは3,5−ジアミノベンゼンスルホン
酸、2−アミノ−1−フェノール−4−スルホン酸、6
−アミノ−4−クロロ−1−フェノール2−スルホン酸
等が例示される。
【0049】また、α−ナフチルアミン、β−ナフチル
アミン、1,5−ジアミノナフタレン、1−アミノ−5
−ヒドロキシナフタレン、1,8−ジアミノナフタレ
ン、2,3−ジアミノナフタレン、4−アミノ−1−ナ
フトール、1−アミノ−5−ナフトール、1,2−ナフ
チレンジアミン−7−カルボン酸、1,5−ナフチレン
ジアミン−2−カルボン酸、1,5−ナフチレンジアミ
ン−4−カルボン酸、1,6−ナフチレンジアミン−4
−カルボン酸、1,8−ナフチレンジアミン−4−カル
ボン酸、1,2−ナフチレンジアミン−3−スルホン
酸、1,2−ナフチレンジアミン−4−スルホン酸、
1,2−ナフチレンジアミン−5−スルホン酸、1,2
−ナフチレンジアミン−6−スルホン酸、1,2−ナフ
チレンジアミン−7−スルホン酸、1,3−ナフチレン
ジアミン−5−スルホン酸、1,3−ナフチレンジアミ
ン−6−スルホン酸、1,4−ナフチレンジアミン−2
−スルホン酸、1,4−ナフチレンジアミン−7−スル
ホン酸、1,5−ナフチレンジアミン−2−スルホン
酸、1,5−ナフチレンジアミン−4−スルホン酸、
1,5−ナフチレンジアミン−7−スルホン酸、1,6
−ナフチレンジアミン−2−スルホン酸、1,6−ナフ
チレンジアミン−4−スルホン酸、1,6−ナフチレン
ジアミン−7−スルホン酸、1,8−ナフチレンジアミ
ン−4−スルホン酸、1,8−ナフチレンジアミン−
3,6−ジスルホン酸、1,8−ナフチレンジアミン−
4,5−ジスルホン酸、α−アミノ−β−ナフタレンプ
ロピオン酸、α−アミノ−β−ナフタレンカルボン酸、
2−ナフチルアミン−1−スルホン酸、8−ナフチルア
ミン−1−スルホン酸、5−ナフチルアミン−1−スル
ホン酸、1−アミノ−2−ナフトール−4−スルホン
酸、2−アミノ−8−ナフトール−6−スルホン酸(γ
酸)、2−アミノ−5−ナフトール7−スルホン酸(J
酸)、1−アミノ−8−ナフトール3,6−ジスルホン
酸(H酸)、4−アミノジフェニルアミン、2−アミノ
ジフェニルアミン、4,4′−ジアミノジフェニルアミ
ン、4−ヒドロキシジフェニルアミン、4−アミノ−
3′−メトキシジフェニルアミン、4−アミノ−4′−
ヒドロキシジフェニルアミン、4−カルボキシジフェニ
ルアミン、4−アミノ−4′−カルボキシジフェニルア
ミン、4−スルホジフェニルアミン、4−アミノ−4′
−スルホジフェニルアミン等のジフェニルアミン類が例
示される。
【0050】また、芳香族ヒドロキシ系化合物として
は、フェノール、ヒドロキノン、レゾールシノール、カ
テコール、ヒドロキシヒドロキノン、ピロガロール、オ
ルソ−,メタ−もしくはパラ−クロロフェノール、オル
ソ−,メタ−もしくはパラ−ヒドロキシ安息香酸、2,
4−ジヒドロキシ安息香酸、2,5−ジヒドロキシ安息
香酸、2,6−ジヒドロキシ安息香酸、3,4−ジヒド
ロキシ安息香酸、3,5−ジヒドロキシ安息香酸、
(2,5−、2,6−,3,5−)ジヒドロキシトルエ
ン等のフェノール誘導体が例示される。
【0051】また、α−ナフトール、β−ナフトール、
(1,3−、1,4−、1,5−、2,3−、2,6
−、2,7−)ジヒドロキシナフタリン、1−ヒドロキ
シ−2−ナフトエ酸、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸
等のナフトール誘導体が例示される。
【0052】前記したキノン系化合物単独の自己縮合反
応、又はキノン系化合物と、芳香族ヒドロキシ系化合物
及び/又は芳香族アミン系化合物との縮合反応は、有機
溶媒系媒体中、必要に応じて縮合触媒の存在下で行われ
る。上記有機溶媒系媒体のpHは1〜13、好ましくは、pH
4〜10である。pH調整剤は特に制約されることなく使用
することができ、酸性化合物としては、例えば、リン
酸、硫酸、フィチン酸、酢酸等が使用され、アルカリ性
化合物としては、例えば、LiOH、KOH 、NaOH、Na 2 CO
3 、Na2 SiO 3 、Na2HPO 4 、NH4 OH等のアルカリ金属
化合物或いはアンモニウム化合物;エチレンジアミン、
モノエタノールアミン、トリエタノールアミン等の有機
アミン化合物等が使用される。
【0053】縮合反応の媒体としては、有機溶媒、例え
ばアルコール類、ケトン類、エステル類等;水と混和性
を有する親水性有機溶媒と水との混合溶媒が好ましい。
親水性有機溶媒と混和性を有する媒体としては、例えば
メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール
類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;及び
酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類が使用できる。
【0054】また、必要に応じて縮合触媒が使用される
が、縮合触媒としては、α,α′−アゾビスイソブチロ
ニトリル、α,α′−アゾビス−2,4−ジメチルバレ
ロニトリル等のアゾ触媒;ヨウ素、臭素、塩素等の元素
ないし分子状の単体ハロゲン;過酸化水素、過酸化ナト
リウム、ベンゾイルパーオキサイド、過硫酸カリウム、
過硫酸アンモニウム、過酢酸、キュメンハイドロパーオ
キサイド、過安息香酸、p−メンタンハイドロパーオキ
サイド等の過酸化物;ヨウ素酸、過ヨウ素酸、過ヨウ素
酸カリウム、過塩素酸ナトリウム等の酸素酸あるいは酸
素酸塩が例示される。なお、キノン化合物が縮合触媒と
して作用するので、特に縮合触媒を使用しなくても縮合
反応は行われる。縮合反応は、室温〜200℃で0.5
〜100時間行われる。
【0055】また、(a)成分と(b)成分との縮合反
応は、芳香族アミン系化合物、キノン系化合物、芳香族
ヒドロキシ系化合物の種類、及び反応温度、反応時間に
影響される。(a)成分1モル当り、(b)成分0.0
1〜10.0モルが好ましい。
【0056】<芳香族ヒドロキシ系化合物のスルフィド
化合物>芳香族ヒドロキシ系化合物のスルフィド化合物
とは、芳香族ヒドロキシ系化合物と一塩化イオウまたは
二塩化イオウのごとき塩化イオウとの縮合生成物であ
る。このような芳香族ヒドロキシ系化合物のスルフィド
化合物を重合体スケール付着防止剤に用いることについ
ては、例えば、特開平4−311702、特開平4−3
39801、特開平5−155905、特開平6−97
11等に記載されている。芳香族ヒドロキシ系化合物と
しては、前記記載のナフトール系化合物、フェノール系
化合物等の芳香族ヒドロキシ系化合物が挙げられる。
【0057】該スルフィド化合物を得るには、種々の方
法がある。例えば、前述のフェノール類と、一塩化イオ
ウまたは、二塩化イオウのごとき塩化イオウとを、縮合
反応させる方法である。この反応は、多価フェノール類
を溶解させ、塩化イオウに不活性な有機溶媒中で行わし
める。該有機溶媒としては、例えばトルエン、キシレ
ン、クロールベンゼン等の芳香族炭化水素:二塩化エチ
レン、クロロホルム、酢酸エチル等である。 該フェノ
ール類と、塩化イオウの比率は、前者1モルに対して、
後者0.5〜2モル程度、好ましくは0.9〜1.2モ
ル程度である。反応温度は、50℃〜150℃程度であ
る。副生する塩化水素は、揮散させればよいが、密閉系
ではトリエチレンアミンのごとき脱塩酸剤を用いてもよ
い。反応終了後は、反応生成物が、溶媒に溶存している
場合は、溶媒を蒸発して除き反応生成物を取り出す。反
応生成物が析出している場合には、ろ過のごとき固−液
分離操作で反応生成物を取り出す。
【0058】該スルフィド化合物を得るその他の方法と
して、多価フェノール類と少量の苛性アルカリとを加熱
溶融し、これに硫黄粉末を徐々に加えて更に150℃〜
200℃程度まで昇温し、発生する硫化水素を系外に放
出させながら反応させ、冷却後、後述の溶剤に溶解し
て、不溶物をろ別し、それを希酸で中和し、水相を除去
して、溶液の形態で得る方法がある。
【0059】・共役π結合を5個以上有する複素環式化
合物:また、共役π結合を5個以上有する複素環式化合
物としては、例えば、含酸素複素環式化合物、含窒素複
素環式化合物、含イオウ複素環式化合物、窒素原子を二
環が共有する二環式化合物、アルカロイド等が挙げられ
る。次に、共役π結合を5個以上有する複素環式化合物
の具体例としては、次の化合物が挙げられる。
【0060】まず、含酸素複素環式化合物としては、ベ
ンゾフラン、イソベンゾフラン、ジベンゾフランおよび
その誘導体、例えば、フラノ[ 2’,3’−7,8]フラ
ボン、9−フェニルアンスラセン、o−ヒドロキシメチル
トリフェニルカルビノール、3,3’−ジフェニルフタリ
ド、ルブレン、α−ソリニン、フェナゾン;ピラン誘導
体およびピロン誘導体、例えば、2−p−ヒドロキシフ
ェニル−4,6−ジフェニルピリリウムフェリクロリド、
アンヒドロベース、ベンゾピラン、6−フェニルクマリ
ン;クロメノール誘導体およびクロメン誘導体、例え
ば、6−メチル−2,3−ジフェニルクロモン、6−メチル
−2,3−ジフェニル−4−(p−トリル)−1,4−ベンゾ
ピラン−4−オール、クロマノール、γ−クロメン、ヒ
ドロキシクマロン、クロメン、シアニジンクロリド、フ
ィセチン、クリシニジン、アピゲニジン、ロトフラビニ
ジン;フラボン、フラボノールおよびイソフラボン誘導
体、例えば、フラボノール、フラボン、フクゲチン;ク
マリン、その誘導体、イソクマリンおよびその誘導体、
例えば、7−ヒドロキシ3,4−ベンゾクマリン、ジクマ
ロール、アンゲリシン、ブソラレン、ベルガプテン、ベ
ルカプトール、キサントトキシン、キサントトキサー
ル、イソピンピネリン、ピンピネリン、オロセロール、
オロセロン、ペウセダニン、ヒドロキシペウセダニン、
オストールトール、メダケニン、ノダケネチン、セセリ
ン、キサンチレチン、キサントキシレチン;ならびに、
キサントンおよび関連化合物、例えば、ジキサンチレ
ン、9−フェニルキサンテン、イソキサントン、1,2,
7,8−ジベンゾキサンテン、3,9−ジフェニルキサン
テン、9,9−ジフェニルキサンテン等が挙げられる。
【0061】次に、含窒素複素環式化合物としては、イ
ンドール類、例えば、インドロ[3,2−c ]キノリ
ン、インドロ[1,2−c]キナゾリン、2−(1−ナフチ
ル)−3−トリフェニルメチルインドール、2−(2−ナフ
チル)−3−トリフェニルメチルインドール、3,3’−ジ
インドリル、3,2’−ジインドリル、;インドールのオ
キソ誘導体、例えば、3−(4−エトキシ−1−ナフチル)
オキシインドール、インドフェニン;カルバゾール類、
例えば、1−フェニル−1,2,3−ベンゾトリアゾール、
2,2’−ジアミノジフェニル、1,1’ジカルバゾー
ル;ポリフィリン類、例えば、ポリフィラジン、マグネ
シウムオクタメチルテトラアザポルフィリン、アザジピ
ロメチン、ジアザコプロポルフィリン、ポルフィン、メ
ソテトラフェニルポルフィリン;オキサゾール類、例え
ば、フェナントロオキサゾール;チアゾール類、例え
ば、α−ナフトチアゾール、β−ナフトチアゾール、ナ
フト[1,2]チアゾール、2−メチル[1,2]チア
ゾール、2−フェニルナフト[1,2]チアゾール、2
−メチルナフト[2,1]チアゾール、2−オキシナフ
ト[2,1]チオゾール、2−アミノナフト[1,2]
チアゾール、2−メルカプトナフト[1,2]チアゾー
ル;オキサジアゾール類、例えば、ナルト[1,2]フ
ラザン;キノリンおよび関連化合物、例えば、キノリ
ン、キナルジン、キナルジン−N−オキシド、エチルキ
ナリン、2−フェニルキナリン、3−メチルキナリン、4
−フェニルキノリン、6−メチルキノリン、2,4−ジメ
チルキノリン;イソキノリンおよび関連化合物、例え
ば、1−メチルイソキノリン、1−フェニルイソキノリ
ン、4−フェニルイソキノリン、1,1’−ビイソキノリ
ン、5,5’−ビイソキノリン;アクリジンおよび関連
化合物、例えば、アクリジン、1−メチルアクリジン、9
−フェニルアクリジン、9−(3−ピリジニル)アクリジ
ン、2−アクリジノール、アクリジン−3,6−ジオー
ル、4−メトキシアクリジン、9−フェノキシアクリジ
ン、1−ニトロアクリジン、4−アミノアクリジン、1−
アミノアクリジン、9−フェニルアミノアクリジン、9−
ヒドロキシアクリジン、3,6−ジアミノ−4,5−ジメ
チルアクリジン、;フェナントリジン類、例えば、3,4
−ベンゾキノリン、6−メチルフェナントリジン、6−ア
ミノメチルフェナントリジン、6−フェニルフェナント
リジン;アントラゾリン類、例えば、ピリド[2,3−
g]キノリン、2,7−ジフェニル[2,3−g]キノリ
ン、2,8−ジフェニルピリド[3,2−g]キノリン;フ
ェナントロリンおよび関連化合物、例えば、1,7−フ
ェナントロリン、1,10−フェナントロリン、;ピリド
インドール類、例えば、1,9−ピリドインドール、2,9
−ピリドインドール、4,9−ピリドインドール;ナフチ
リジンおよび関連化合物、例えば、1,5−ナフチリジ
ン、1,7ナフチリジン、1,8−ナフチリジン、3−アミ
ノ−1,5−ナフチリジン、2−アミノ−1,5−ナフチリ
ジン、2−ヒドロキシ1,7−ナフチリジン;オキサジン
および関連化合物、例えば、フェノキサジノン、レサズ
リン、;チアジンおよび関連化合物、例えば、フェノチ
アジン、ニトロフェノチアジン、4−アミノ−4’−アニ
リノジフェニルジスルフィド、2−クロール10−(3−ジ
メチルアミノプロピル)フェノチアジン、10−(1−メチ
ル−3−ピペリジルメチル)フェノチアジン、2−アセチ
ル−10−(3−ジメチルアミノプロピル)フェノチアジ
ン;ピリダジンおよび関連化合物、例えば、シンノリ
ン、3−メチルシンノリン、4−クロールシンノリン、3
−ブロムシンノリン、4−シンノリノール、4−アミノシ
ンノリン、フタラジン、4−エチル−2−フェニルフタラ
ジノン、フタラジンチオ−ル、;ピリミジンおよび関連
化合物、例えば、スルファジアジン、スルフイソミジ
ン、プテリジン、2,4−プテリンジオール、2−アミノ
−6−メチル−4−プテリジノール、キサントプテリン、
キナゾリン、2,4−ジクロールキナゾリン、2,3−ジフ
ェニル−4−キナゾリン;ピラジン関連化合物、例え
ば、キノキサリン、2−メチルキノキサリン、トリ−お
よびテトラ−ヘテロ六員環式化合物、例えば、1,2,4
−ベンゾトリアジン、1,2,4−ベンゾトリアジン−3−
オール、;等が挙げられる。
【0062】さらに、含イオウ複素環式化合物として
は、縮合チオフェン系化合物、例えば、ジヒドロナフト
[2,1−b]チアナフテン、1,3−ジフェニルイソチア
ナフテン、ジベンゾチオフェン、2個のヘテロ原子を含
む五員単環化合物、例えぱ、3,4−ジヒドロナフト−
2,1−トリチオン、チアフラボン、チアクマリン、チア
キサンテン、チアキサントヒドロール、チアキサント
ン、ミラシルD、ビスチアキサンチレン;2個以上のヘ
テロ原子を有する六員環式化合物、例えば、チアントレ
ン、2,7−ジメチルチアントレン、1−チアントレニ
ルリチウム、1−クロールチアントレン、フェノキサチ
イン、等が挙げられる。
【0063】またさらに、その他の化合物として、窒素
原子を共有する二環状化合物、例えば、2:3−ベンゾ
ピロコリン、1,5,8−トリメチル−2:3,−ベンゾ
ピロコリン、1−エチル−5,8−ジメチル−2:3−ベ
ンゾピロコリン、;アルカロイド類、例えば、カシミロ
イン、2−ペンチルキノリン、4−ヒドロキシ2−ペンチ
ルキノリン、4−メトキシ−2−ペンチルキノリン、等が
挙げられる。
【0064】共役π結合化合物の中、芳香族化合物の縮
合物であって重量平均分子量が500以上であるものを
用いることが好ましい。芳香族化合物の縮合物の中で
も、特にアルデヒド化合物/芳香族ヒドロキシ系化合物
縮合生成物、及びキノン化合物縮合生成物が好ましい。
【0065】形成された第一層は、その表面が水/塩化
ビニル単量体(重量比)=1/1の混合溶液に50℃で
1時間接触させて後の水接触角が60°以上であること
が好ましく、70〜130°であることがより好まし
く、80〜130°であることがさらに好ましい。した
がって、そのような第一層が形成される第一塗布液を用
いることが好ましい。水接触角が60°以上となる共役
π結合化合物の選定は簡単な試験で行うことができる。
【0066】この水接触角を60°以上にすることによ
り重合器の内壁表面(ステンレス等の金属又はガラスで
構成されている)に対して接着力が高く耐久性のある第
一層を形成することができる効果が得られる。この接触
角が小さすぎると、第一層の内壁面等への接着力が弱
く、得られた塗膜はスチームが凝集してできた水ととも
に流れ落ちてしまい易い。かくして接着力のある第一層
が均一に形成されない。
【0067】第一層形成用の第一塗布液は、上記の共役
π結合化合物を適当な溶媒に溶解して調製される。この
溶媒としては、例えば、水;メタノール、エタノール、
プロパノール、ブタノール、2−ブタノール、2−メチ
ル−1−プロパノール、2−メチル−2−プロパノー
ル、3−メチル−1−ブタノール、2−メチル−2−ブ
タノール、2−ペンタノール等のアルコール系溶剤;ア
セトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン
等のケトン系溶剤;ギ酸メチル、ギ酸エチル、酢酸メチ
ル、酢酸エチル、アセト酢酸メチル等のエステル系溶
剤;4−メチルジオキソラン、エチレングリコールジエ
チルエーテル等のエーテル系溶剤;フラン類;ジメチル
ホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル
等の非プロトン系溶剤等が挙げられる。これらは適宜単
独で又は二種以上の混合溶媒として使用される。
【0068】上記溶媒の中で好ましいものは、水、及び
水と混和性を有する親水性有機溶媒と水との混合溶媒で
ある。上記した有機溶媒の中で親水性有機溶媒として
は、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコ
ール系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン
系溶剤;酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル系溶剤が
挙げられる。更には、上記溶媒の中でアルコール系溶剤
を用いるのが好ましい。親水性有機溶媒と水との混合溶
媒を使用する場合の親水性有機溶媒の含有量は、引火、
揮発等の危険がなく、毒性等の取扱上の安全の問題がな
い量とするのが好ましく、具体的には、親水性有機溶媒
が50重量%以下であることが好ましく、更に、30重量%
以下であることが好ましい。
【0069】第一塗布液のpHは、使用される共役π結合
化合物の種類により適宜選択される。例えば、ピロガロ
ール/アセトン縮合生成物、多価フェノール自己縮合生
成物及び多価ナフトール自己縮合生成物については、pH
=2.0〜6.5であることが好ましい。この場合のpH調整に
使用されるpH調整剤としては、塩酸、硫酸、リン酸、ピ
ロリン酸、硝酸等が例示される。また、アルデヒド化合
物/芳香族ヒドロキシ系化合物縮合生成物、芳香族アミ
ン系化合物縮合生成物、及びキノン系化合物縮合生成物
については、pH7.5〜13.5であることが好ましく、特
に、pH8.0〜12.5であることが好ましい。この場合のpH
調整に使用するアルカリ化合物としては、例えば、LiO
H、NaOH、KOH、Na2CO3、Na2HPO4、NH4OH等のアルカリ金
属化合物或いはアンモニア化合物;エチレンジアミン、
モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタ
ノールアミン等の有機アミン化合物等が使用可能であ
る。
【0070】第一塗布液中の共役π結合化合物の濃度は
1.0〜25.0wt%の範囲が好ましく、より好ましく
は、2.5〜15.0wt%、さらにより好ましくは4〜
10wt%である。この濃度が低すぎると、有効量の第一
層を形成するのに多量のスチームが必要となる等の不都
合が生じる。濃度が高すぎると、塗布液が不安定とな
り、貯蔵タンク内で貯蔵中に沈殿を生じたり、また、内
壁面などに塗布して得られる第一層は塗布ムラのあるも
のとなり、スケール付着防止効果の低下原因となる。全
ての溶質は完全に溶媒に溶解し、第一塗布液は均一な溶
液状態であることが好ましい。第一塗布液には、共役π
結合化合物の他に、塗布液の貯蔵安定性及び第一層の壁
面に対する接着力、均一な塗膜形成性を損わない程度に
水溶性高分子化合物、無機コロイドなどを添加してもよ
い。
【0071】[塗膜の第二層]第二層は上記のようにし
て形成された第一層の上に形成される。この第二層は染
料及び/又は顔料を有し、その表面を水と塩化ビニル単
量体とを重量比1/1で含む混合溶液と50℃で1時間
接触させた後に水接触角が60°未満、好ましくは10
〜55°である表面を有するものである。この水接触角
が60°未満であると、第二層は第一層に対して良好な
接着効果を示す。同時に、重合中に重合反応混合物に含
まれる単量体や重合体が重合器内壁面などに付着するこ
とが防止され、スケール付着防止効果を得ることができ
る。他方、接触角が60°以上であると、重合中に単量
体や重合体が塗膜に対して吸着し易くなり、十分なスケ
ール付着防止効果を得ることができない。
【0072】染料、顔料としては、例えばモノアゾおよ
びポリアゾ染料・顔料、金属錯塩アゾ染料・顔料、スチ
ルベンアゾ染料、チアゾールアゾ染料等のアゾ系料・顔
料;アントラキノン誘導体、アントロン誘導体等のアン
トラキノン染料・顔料;インジゴ誘導体、チオインジゴ
誘導体等のインジゴイド染料・顔料;フタロシアニン染
料・顔料;ジフェニルメタン染料、トリフェニルメタン
染料・顔料、キサンテン染料、マクリジン染料等のカル
ボニウム染料・顔料;アジン染料、オキサジン染料、チ
アジン染料等のキノンイミン染料;ポリメチンまたはシ
アニン染料等のメチン染料;キノリン染料;ニトロ染
料;ベンゾキノンおよびナフトキノン染料;ナフタルイ
ミド染料・顔料;ペリノン染料;硫化染料;蛍光染料;アゾ
イック染料;および反応染料を挙げることができ、これ
らは1種単独でも2種以上の組合せでも使用できる。これ
らの染料・顔料をさらに具体的に例示すると次のとおり
である。
【0073】アゾ系染科および顔料としては、次のもの
が挙げられる。モノアゾおよびポリアゾ染料として、例
えば、C.I.ベイシックイエロー32、34および36;
C.I.ベイシックオレンジ2、32、33および34;C.
I.ベイシックレッド17、18、22、23、24、32、34、3
8、39および40;C.I.ベイシックバイオレット26お
よび28;C.I.ベイシックブルー58、59、64、65、6
6、67および68;C.I.ベイシックブラウン1、4、11
および12;C.I.ベイシックブラック8;C.I.アゾ
イックジアゾコンポーネント4、21、27および38;C.
I.ディスパーズイエロー3、4、5、7、8、23、50、6
0、64、66、71、72、76、78および79;C.I.ディス
パーズオレンジ1、3、5、13、20、21、30、32、41、4
3、45、46、49、50および51;C.I.ディスパーズレ
ッド1、5、7、12、13、17、43、52、54、56、58、60、7
2、73、74、75、76、80、82、84、88、90、97、99、10
1、103、113、117、122、125、126、128、および129;
C.I.ディスパーズバイオレット10、24、33、38、4
1、43および96;C.I.ディスパーズブルー85、92、9
4および106;C.I.ディスパーズブラウン3および5;
C.I.ディスパーズブラック1、2、10、26、27、28、
29、30および31;C.I.ソルベントイエロー2、6、1
4、15、16、19、21および56;C.I.ソルベントオレ
ンジ1、2、5、6、14および45;C.I.ソルベントレッ
ド1、3、23、24、25、27および30;C.I.ソルベント
ブラウン3、5および20;C.I.ソルベントブラック
3;C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、
10、11、12、13、14、15、16、17、23、65、73および8
3;C.I.ピグメントオレンジ1、2、5、13、14、15、
16、17、24および31;C.I.ピグメントレッド1、2、
3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、1
7、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、39、4
0、41、48、49、50、51、52、53、54、55、57、58、6
0、63、64、68、112、114および163;C.I.ピグメン
トブルー25;C.I.ピグメントグリーン10;C.I.
ピグメントブラウン1、および2;C.I.ピグメントブ
ラック1;C.I.ダイレクトイエロー1、8、11、12、2
4、26、27、28、33、44、50、58、85、86、87、88、8
9、98、100および110;C.I.ダイレクトオレンジ1、
6、8、10、26、29、39、41、49、51、57、102および10
7;C.I.ダイレクトレッド1、2、4、13、17、20、2
3、24、28、31、33、37、39、44、46、62、63、75、7
9、80、81、83、84、89、95、99、113、197、201、21
8、220、224、225、226、227、228、225、230および23
1;C.I.ダイレクトバイオレット1、7、9、12、22、
35、51、63、90、94および98;C.I.ダイレクトブル
ー1、2、6、8、15、22、25、71、76、77、78、80、12
0、123、158、160、163、165、168、192、193、194、19
5、196、203、207、225、236、237、246、248および24
9;C.I.ダイレクトグリーン1、6、8、28、30、31、
33、37、59、63、64および74;C.I.ダイレクトブラ
ウン1A、2、6、25、27、44、58、59、101、106、173、1
94、195、209、210および211;C.I.ダイレクトブラ
ック17、19、22、32、38、51、56、71、74、75、77、9
4、105、106、107、108、112、113、117、118、132、13
3および146;C.I.アシッドイエロー11、17、19、2
3、25、29、36、38、40、42、44、49、61、70、72、7
5、76、78、79、110、127、131、135、141、142、164、
および165;C.I.アシッドオレンジ1、7、8、10、1
9、20、24、28、33、41、43、45、51、56、63、64、6
5、67および95;C.I.アシッドレッド1、6、8、9、1
3、14、18、26、27、32、35、37、42、57、75、77、8
5、88、89、97、106、111、114、115、117、118、119、
129、130、131、133、134、138、143、145、154、155、
158、168、249、252、254、257、262、265、266、274、
276、282、283および303;C.I.アシッドバイオレッ
ト7、11、97および106;C.I.アシッドブルー29、6
0、92、113、117および120;C.I.アシッドグリーン1
9、20および48;C.I.アシッドブラウン2、4、13、1
4、20、53、92、100、101、236、247、266、268、276、
277、282、289、301および302;C.I.アシッドブラッ
ク1、7、24、26、29、31、44、76、77、94、109および1
10;C.I.モーダントイエロー1、3、5、23、26、3
0、38および59;C.I.モーダントオレンジ1、4、5、
6、8、29および37;C.I.モーダントレッド7、9、1
7、19、21、26、30、63および89;C.I.モーダントバ
イオレット5および44;C.I.モーダントブルー7、1
3、44、75および76;C.I.モーダントグリーン11、1
5、17および47;C.I.モーダントブラウン1、14、1
5、19、21、33、38、40、52および87;C.I.モーダ
ントブラック1、3、7、9、11、17、26、32、38、43、4
4、51、54、65、75、77、84、85、86および87;C.
I.フードイエロー3および4;C.I.フードレッド7
および9;
【0074】金属錯塩アゾ染料として、例えば、C.
I.ソルベントイエロー61および80;C.I.ソルベン
トオレンジ37、40および44;C.I.ソルベントレッド
8、21、83、84、100、109および121;C.I.ソルベン
トブラウン37;C.I.ソルベントブラック23;C.
I.アシッドブラック51、52、58、60、62、63、64、6
7、72、107、108、112、115、118、119、121、122、12
3、131、132、139、140、155、156、157、158、159およ
び191;C.I.アシッドイエロー59、98、99、111、11
2、114、116、118、119、128、161、162および163;
C.I.アシッドオレンジ74、80、82、85、86、87、8
8、122、123および124;C.I.アシッドレッド180、1
83、184、186、194、198、199、209、211、215、216、2
17、219、256、317、318、320、321および322;C.
I.アシッドバイオレット75および78;C.I.アシッ
ドブルー151、154、158、161、166、167、168、170、17
1、175、184、187、192、199、229、234および236;
C.I.アシッドグリーン7、12、35、43、56、57、6
0、61、65、73、75、76、78および79;C.I.アシッ
ドブラウン19、28、30、31、39、44、45、46、48、22
4、225、226、231、256、257、294、295、296、297、29
9および300;C.I.ダイレクトイエロー39;C.I.
ダイレクトバイオレット47および48;C.I.ダイレク
トブルー90、98、200、201、202および226;C.I.ダ
イレクトブラウン95、100、112および170;
【0075】スチルベンアゾ染料として、例えば、C.
I.ダイレクトブラック62;チアゾールアゾ染料とし
て、例えば、C.I.ダイレクトレッド9および11が挙
げられる。
【0076】アントラキノン染料・顔料としては、次の
ものが挙げられる。アントラキノン誘導体として、例え
ば、C.I.ベイシックバイオレット25;C.I.ベイ
シックブルー21、22、44、45、47、54および60;C.
I.アゾイックジアゾコンポーネント36;C.I.バッ
トイエロー2、3、10、20、22および33;C.I.バット
オレンジ13および15;C.I.バットレッド10、13、1
6、31、35および52;C.I.バットバイオレット13お
よび21;C.I.バットブルー4、6、8、12、14、64、6
6、67および72;C.I.バットグリーン8、13、43、44
および45;C.I.バットブラウン1、3、22、25、39、
41、44、46、57、68、72および73;C.I.バットブラ
ック8、14、20、25、27、36、56、59および60;C.
I.ディスパーズオレンジ11;C.I.ディスパーズレ
ッド4、9、11、15、53、55、65、91、92、100、104、11
6および127;C.I.ディスパーズバイオレット1、4、
8、23、26、28、30および37;C.I.ディスパーズブ
ルー1、3、5、6、7、20、26、27、54、55、56、60、6
1、62、64、72、73、75、79、81、87、90、91、97、9
8、99、103、104および105;C.I.ディスパーズイエ
ロー51;C.I.ソルベントバイオレット13および14;
C.I.ソルベントブルー11、12、35および36;C.
I.ソルベントグリーン3;C.I.ピグメントレッド8
3および89;C.I.ピグメントブルー22;C.I.ア
シッドバイオレット31、34、35、41、43、47、48、51、
54、66および68;C.I.アシッドブルー23、25、27、
40、41、43、45、54、62、72、78、80、82、112、126、
127、129、130、131、138、140、142、143、182、183、
203、204および205;C.I.アシッドグリーン25、2
7、28、36、40、41および44;C.I.アシッドブラウ
ン27;C.I.アシッドブラウン48および50;C.I.
モーダントレッド3および11;C.I.モーダントブル
ー8および48;C.I.モーダントブラック13;C.
I.ピグメントバイオレット5;
【0077】アントロン誘導体として、例えば、C.
I.バットイエロー1および4;C.I.バットオレンジ
1、2、3、4および9;C.I.バットバイオレット1、9
および10;C.I.バットブルー18、19および20;C.
I.バットグリーン1、2、3および9;C.I.バットブ
ラック9、13、19および57;C.I.バットレッド13;
C.I.アシッドレッド80、82および83が挙げられる。
【0078】インジゴイド染料・顔料としては、次のも
のが挙げられる。インジゴ誘導体として、例えば、C.
I.バットブルー1、3、5、35および41;C.I.レデ
ュースド・バットブルー1;C.I.ピグメントバイオ
レット19および122;C.I.アシッドブルー74および10
2;C.I.ソリュービライズド・バットブルー5および4
1;C.I.ソリュービライズド・バットブラック1;
C.I.フードブルー1;チオインジゴ誘導体として、
例えば、C.I.バットオレンジ5;C.I.バットレ
ッド1、2および61;C.I.バットバイオレット2およ
び3;C.I.ピグメントレッド87および88;C.I.
バットブラウン3が挙げられる。
【0079】フタロシアニン染料・顔料として、例え
ば、C.I.ソルベントブルー55;C.I.ピグメント
ブルー15、16および17;C.I.ピグメントグリーン3
6、37および38;C.I.ダイレクトブルー86および19
9;C.I.モーダントブルー58が挙げられる。カルボニ
ウム染料・顔料としては、次のものが挙げられる。ジフ
ェニルメタン染料として、例えば、C.I.ベイシック
イエロー2;
【0080】トリフェニルメタン染料として、例えば、
C.I.ベイシックレッド9;C.I.ベイシックバイ
オレット1、3および14;C.I.ベイシックブルー1、
5、7、19、26、28、29、40および41;C.I.ベイシッ
クグリーン1および4;C.I.ソルベントバイオレット
8;C.I.ソルベントブルー2および73;C.I.ピグ
メントバイオレット3;C.I.ピグメントブルー1、2
および3;C.I.ピグメントグリーン1、2および7;
C.I.ダイレクトブルー41;C.I.アシッドバイオ
レット15および49;C.I.アシッドブルー1、7、9、1
5、22、83、90、93、100、103および104;C.I.アシ
ッドグリーン3、9および16;C.I.モーダントバイオ
レット1;C.I.モーダントブルー1、29および47;
C.I.フードバイオレット2;C.I.フードブルー
2;C.I.フードグリーン2;
【0081】キサンテン染料として、例えば、C.I.
ベイシックレッド1;C.I.ソルベントレッド49;
C.I.ピグメントレッド81および90;C.I.ピグメ
ントバイオレット1、2および23;C.I.アシッドレッ
ド51、52、87、92および94;C.I.モーダントレッド
15および27;C.I.フードレッド14;アクリジン染料
として、例えば、C.I.ベイシックオレンジ14および
15が挙げられる。キノンイミン染料としては、次のもの
が挙げられる。アジン染料として、例えば、C.I.ベ
イシックレッド2;C.I.ベイシックブラック2;C.
I.ソルベントブラック5および7;C.I.アシッドブ
ルー59;C.I.アシッドブラック2;オキサジン染料
として、例えば、C.I.ベイシックブルー3;C.
I.ダイレクトブルー106および108;チアジン染料とし
て、例えば、C.I.ベイシックイエロー1;C.I.
ベイシックブルー9、24および25が挙げられる。
【0082】メチン染料としては、次のものが挙げられ
る。ポリメチン(またはシアニン)染料として、例えば、
C.I.ベイシックイエロー11、13、14、19、21、25、
28、33および35;C.I.ベイシックオレンジ21および
22;C.I.ベイシックレッド12、13、14、15、27、2
9、35、36および37;C.I.ベイシックバイオレット
7、15、21および27が挙げられる。キノリン染料として
は、例えば、C.I.ベイシックグリーン6;C.I.
ディスパーズイエロー54および56;C.I.ソルベント
イエロー33;C.I.アシッドイエロー3が挙げられる。
ニトロ染料としては、例えば、C.I.ディスパーズイ
エロー1、33、39、42、49および54;C.I.アシッド
イエロー1が挙げられる。ベンゾキノンおよびナフトキ
ノン染料としては、例えば、C.I.ディスパースブル
ー58および108;C.I.アシッドブラウン103、104、1
06、160、161、165および188が挙げられる。ナフタルイ
ミド染料・顔料としては、例えば、C.I.ピグメント
レッド123;C.I.バットバイオレット23および29;
C.I.アシッドイエロー7が挙げられる。ペリノン染
料としては、例えば、C.I.バットオレンジ7および1
5が挙げられる。
【0083】硫化染料としては、例えば、C.I.ソリ
ュービライズド・サルファーイエロー2;C.I.サル
ファーイエロー4;C.I.サルファーオレンジ3;C.
I.サルファーレッド2、3、5および7;C.I.ソリュ
ービライズド・サルファーブルー15;C.I.サルファ
ーブルー2、3、4、6、7、9および13;C.I.サルファ
ーグリーン2、3、6、14および27;C.I.ソリュービ
ライズド・サルファーブラウン1および51;C.I.サ
ルファーブラウン7、12、15および31;C.I.サルフ
ァーブラック1、2、5、6、10、11および15;C.I.バ
ットイエロー35、42および43;C.I.バットブルー43
および56が挙げられる。蛍光塗料としては、例えば、
C.I.フルオレセント・ブライトニング・エイジェン
ト14、22、24、30、32、37、45、52、54、55、56、84、
85、86、87、90、91、104、112、121、134、135、153、
162、163、164、166、167、168、169、170、171、172、
173、174、175、176および177が挙げられる。
【0084】アゾイック染料としては、例えば、C.
I.アゾイックジアゾコンポーネント17、20、22、24、
26、31、35、41、47、48、109および121;C.I.アゾ
イックカップリングコンポーネント2、3、4、5、7、8、
10、11、12、14、15、16、17、18、19、20、23、26、2
8、29、35、36、37、41および108;C.I.アゾイック
ブラウン2、7、11および15;C.I.アゾイックブラッ
ク1および5;C.I.アゾイックイエロー1および2;
C.I.アゾイックオレンジ2、3および7;C.I.ア
ゾイックレッド1、2、6、9、16および24;C.I.アゾ
イックバイオレット1、2、6、7、9および10;C.I.
アゾイックグリーン1が挙げられる。
【0085】反応染料としては、例えば、C.I.リア
クティブイエロー1、2、3、4、6、7、11、12、13、14、
15、16、17、18、22、23、24、25、26、27、37および4
2;C.I.リアクティブオレンジ1、2、4、5、7、13、
14、15、16、18、20、23および24;C.I.リアクティ
ブレッド1、2、3、4、5、6、7、8、11、12、13、15、1
6、17、19、20、21、22、23、24、28、29、31、32、3
3、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、45、4
6、49、50、58、59、63および64;C.I.リアクティ
ブバイオレット1、2、4、5、8、9および10;C.I.リ
アクティブブルー1、2、3、4、5、7、8、9、13、14、1
5、17、18、19、20、21、25、26、27、28、29、31、3
2、33、34、37、38、39、40、41、43、44および46;
C.I.リアクティブグリーン5、6、7および8;C.
I.リアクティブブラウン1、2、5、7、8、9、10、11、
14および16;C.I.リアクティブブラック1、3、4、
5、6、8、9、10、12、13、14および18が挙げられる。さ
らに顔料としては、クロム黄、亜鉛黄、ZTO型ジンクク
ロメート、鉛丹、酸化鉄粉、亜鉛華、アルミニウム粉お
よび亜鉛末のごとき無機顔料などが例示される。
【0086】これらの染料、顔料の中で好ましいもの
は、アゾ系染料・顔料、アントラキノン染料・顔料、イ
ンジゴイド染料・顔料、キノンイミン染料及びナフトキ
ノン染料であり、中でも酸性染料(アシッド染料)、直
接染料(ダイレクト染料)及び塩基性染料(ベイシック
染料)である。これらの染料を用いると、塗布後の表面
の水接触角を60°未満にコントロールする事が容易で
ある。
【0087】第二層形成用の第二塗布液は、上記親水性
化合物から選ばれる少なくとも1種を適当な溶媒に溶解
もしくは分散して調製される。この溶媒としては、水、
又は水と混和性を有する親水性有機溶媒と水との混合溶
媒が使用される。上記溶媒の中で親水性有機溶媒として
は、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコ
ール系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン
系溶剤;酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル系溶剤が
挙げられる。更には、上記溶媒の中で、アルコール系溶
剤を用いるのが好ましい。水と親水性有機溶媒との混合
溶媒を使用する場合の親水性有機溶媒の含有量は、引
火、揮発等の危険がなく、毒性等の取扱上の安全の問題
がない量とするのが好ましく、具体的には、親水性有機
溶媒が50重量%以下であることが好ましく、更に、30重
量%以下であることが好ましい。
【0088】また、第二塗布液のpHは6以下が好まし
く、0.5〜4がより好ましい。そこで、必要に応じて、硫
酸、りん酸、フィチン酸、タンニン酸、等の酸からなる
pH調整剤を使用してもよい。また、さらに、コロイドシ
リカ等の無機コロイド、ポリビニルアルコール、ポリビ
ニルピロリドン等の水溶性高分子化合物等を添加するこ
とが好ましい。溶質は完全に溶解し、第二塗布液は均一
な溶質状態であることが好ましい。第二塗布液中の前記
染料及び/又は顔料の濃度は、0.01〜20重量%の範囲が
好ましく、更に好ましくは0.1〜15重量%である。
【0089】[水蒸気キャリアー]本発明の方法による
と、前記の第一層も第二層も塗布液をキャリアーとして
水蒸気を使用して重合器内壁面に適用することにより形
成される。使用される水蒸気は、通常の水蒸気であって
も或いは過熱水蒸気であってもよく、2〜35kgf/cm 2・G
の圧力を有するものが好ましく、2.8〜20kgf/cm2・Gの
圧力を有するものが更に好ましい。水蒸気の温度は好ま
しくは120〜260℃であり、130〜200℃が更に好ましい。
上記の水蒸気の圧力及び温度は水蒸気が塗布液と混合さ
れる前、例えば後述の図1においてスチーム供給ライン
6内において測定される値である。
【0090】[塗膜の形成]本発明方法による第一層及
び第二層からなる塗膜の形成を図1の塗布装置に従って
説明する。図1は重合装置の構成の概略を示す。 工程1.(スチームによる重合器内壁面等の予熱) 重合器1に取り付けられたジャケット2に熱水などを通
して重合器内壁面の温度を50℃以上(好ましくは50〜95
℃)に予め加熱する。この重合器の上部には環状のパイ
プからなり下方向きのノズル3aと上方向きのノズル3
bを有する塗布リング4が設けられている。該塗布リン
グ4には重合器1の外部からスチーム及び塗布液を供給
するライン5が接続している。ライン5にはスチーム供
給ライン6、第一塗布液供給ライン7及び第二塗布液供
給ライン8がバルブを介して接続している。必要に応じ
て、この塗布リング4の塗布ノズル3a、3bから、ス
チーム(水蒸気又は過熱水蒸気)を器内に吹き込み、バ
ッフル(図示せず)及び攪拌翼(図示せず)等も予め加
熱する。この装置ではスチームはスチーム供給器9から
流量計10を経てライン6と5を通って塗布リング4に
供給される。
【0091】工程2.(1段目塗布) スチームを塗布リング4に供給し、第一塗布液タンク1
1内に収納された第一塗布液をポンプ12又はアスピレ
ーターバルブ(図示せず)によりライン7と5を介して
塗布リング4に供給する。Pは圧力計である。第一塗布
液はスチームに運ばれてミスト状態で重合器内壁面、バ
ッフル表面、攪拌翼表面等の重合中に単量体が接触する
表面に適用され、塗布される。この塗布と同時にこれら
表面上で塗布された第一塗布液は乾燥(同時乾燥)さ
れ、第一層が形成される。したがって、乾燥の為の特別
の操作は必要ない。スチーム(G)と塗布液(L)との
混合割合(L/G)は、重量基準の流量比で0.005〜0.8
が好ましく、0.01〜0.2が更に好ましい。
【0092】工程3.(2段目塗布) 引き続きスチームを流したまま第二塗布液タンク13内
に収納された第二塗布液をポンプ14を用いてライン8
と5を介して同様に塗布リング4に供給し、第一層面上
に塗布し、第二層(図示せず)を形成する。1段目塗布
の場合と同様に、塗布と同時に第一層上に塗布された第
二塗布液は乾燥(同時乾燥)され、第二層が形成される
ので、特別の乾燥操作は必要はない。この二段目塗布に
おいても、スチーム(G)と塗布液(L)との混合比
(L/G)は、重量基準の流量比で0.005〜0.8が好まし
く、0.01〜0.2が更に好ましい。
【0093】工程4.(水洗) スチーム及び塗布液の供給を止めた後、水タンク15に
収納された洗浄水で重合器1内の水洗を行う。洗浄水は
ポンプ16によりライン17を介してノズル18から重
合器内に供給される。但し、品質への影響が少なければ
水洗は行う必要はない。このようにして形成される第一
層の乾燥塗布量は0.0005〜3g/m2が好ましく、より
好ましくは0.0005〜1g/m2である。第二層の乾燥塗
布量は0.0005〜2g/m2が好ましく、より好ましくは
0.0005〜1g/m2である。第一及び第二層の合計乾燥
塗布量は、0.001〜5g/m2であることが好ましく、より
好ましくは0.001〜2g/m2である。
【0094】重合 本発明方法は、エチレン性不飽和二重結合を有する単量
体の重合に適用される。この単量体の例としては、塩化
ビニル等のハロゲン化ビニル;酢酸ビニル、プロピオン
酸ビニル等のビニルエステル;アクリル酸、メタクリル
酸、及びこれらのエステル又は塩;マレイン酸、フマル
酸、及びこれらのエステル又は無水物;ブタジエン、ク
ロロプレン、イソプレン等のジエン系単量体;スチレ
ン;アクリロニトリル;ハロゲン化ビニリデン;ビニル
エーテル等が挙げられる。
【0095】本発明方法が特に好適に実施される例とし
ては、塩化ビニル等のハロゲン化ビニル若しくはハロゲ
ン化ビニリデン、又は、それらを主体とする単量体混合
物の水性媒体中における懸濁重合若しくは乳化重合によ
るそれら重合体の製造がある。また本発明方法で形成さ
れる塗膜は、α−メチルスチレン、アクリル酸エステ
ル、アクリロニトリル、酢酸ビニル等の従来の塗膜に対
して高い溶解能を有する単量体に対しても、高い耐久性
を示すので、ポリスチレン、ポリメタクリレート、ポリ
アクリロニトリル等の重合体ビ−ズ、ラテックスの製
造、SBR,NBR,CR,IR,IIR等の合成ゴム
の製造(これら合成ゴムは通常乳化重合によって製造さ
れる。)、ABS樹脂の製造にも好適に実施することが
できる。
【0096】これら単量体の1種又は2種以上の重合に
際し、懸濁重合、乳化重合、塊状重合、溶液重合等の重合
形式にかかわらず、また、乳化剤、安定剤、滑剤、可塑
剤、pH調整剤、連鎖移動剤等のいずれの添加剤の存在下
であっても、スケール防止の目的が有効に達成される。例
えば、ビニル系単量体の懸濁重合や、乳化重合では、重
合系に必要に応じて種々の添加剤が加えられる。添加剤
としては例えば、部分けん化ポリビニルアルコール、メ
チルセルロース等の懸濁剤;ラウリル硫酸ナトリウム等
のアニオン性乳化剤;ソルビタンモノラウレート、ポリ
オキシエチレンアルキルエーテル等のノニオン性乳化
剤;三塩基性硫酸鉛、ステアリン酸カルシウム、ジブチ
ルすずジラウレート、ジオクチルすずメルカプチド等の
安定剤;トリクロロエチレン、メルカプタン類等の連鎖
移動剤;pH調整剤等が挙げられる。本発明の方法によれ
ば、このような添加剤が重合系に存在しても効果的にス
ケールの付着が防止される。
【0097】また、本発明の顕著な重合体スケール付着
防止効果は重合触媒の種類に影響されることなく、いず
れの触媒を使用した場合でも発揮される。触媒として
は、具体的には、t−プチルパーオキシネオデカノエー
ト、ビス(2−エチルヘキシル)パーオキシジカーボネ
ート、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイ
ド、α−クミルパーオキシネオデカノエート、クメンハ
イドロパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイ
ド、t−プチルパーオキシピバレト、ビス(2−エトキ
シエチル)パーオキシジカーボネート、ベンゾイルパー
オキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキ
サイド、ラウロイルパーオキサイド、2,4−ジクロー
ルベンゾイルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキ
シジカーボネート、α,α’−アゾビスイソブチロニトリ
ル、α,α’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニト
リル、ジ−2−エチルヘキシルジパーオキシイソフタレ
ート、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等が例示さ
れる。
【0098】重合の他の条件は、従来通常行われるとお
りでよく、本発明の効果が損われない限り特に制約され
ない。以下、懸濁重合、溶液重合及び塊状重合の場合を
例に挙げて、典型的な重合条件を具体的に説明するが、
何らこれに限定するものではない。懸濁重合の場合に
は、まず、水及び分散剤を重合器に仕込み、その後、重
合開始剤を仕込む。次に、重合器内を排気して0.1〜760
mmHg(0.01〜101kPa)に減圧した後、単量体を仕込
み〔この時、重合器の内圧は、通常0.5〜30kgf/cm2・G
(150〜3040kPa)になる〕、その後、30〜150℃の反
応温度で重合する。重合中には、必要に応じて、水、分
散剤及び重合開始剤の1種又は2種以上を添加する。ま
た、重合時の反応温度は、重合される単量体の種類によ
って異なり、例えば塩化ビニルの重合の場合には30〜80
℃で行い、スチレンの重合の場合には50〜150℃で重合
を行う。重合は重合器の内圧が0〜7kgf/cm2・G(100〜79
0kPa)に低下した時に、或いは重合器外周に装備さ
れたジャケット内に流入、流出させる冷却水の入口温度
と出口温度との差がほぼなくなった時(即ち重合反応に
よる発熱がなくなった時)に、完了したと判断される。
重合の際に仕込まれる水、分散剤及び開始剤は、通常単
量体100重量部に対して、水20〜500重量部、分散剤0.01
〜30重量部、重合開始剤0.01〜5重量部である。
【0099】溶液重合の場合には、重合媒体として水の
代わりに、例えばトルエン、キシレン、ピリジン等の有
機溶媒を使用する。分散剤は必要に応じて用いられる。
その他の重合条件は、一般に懸濁重合についての重合条
件と同様である。
【0100】塊状重合の場合には、重合器内を約0.01〜
760mmHg(0.001〜101kPa)の圧力に排気した後、そ
の重合器内に単量体及び重合開始剤を仕込み、−10〜25
0℃の反応温度で重合する。例えば、塩化ビニルの重合
の場合には、30〜80℃で行い、スチレンの重合の場合に
は50〜150℃で重合を行う。
【0101】
【実施例】以下実施例及び比較例を挙げて本発明を詳細
に説明する。なお、「部」は「重量部」を意味し、また
表中の「助剤」は「重合体スケール付着防止助剤」を意
味する。縮合生成物の製造 以下の製造例において、得られた縮合生成物の重量平均
分子量は次のようにして測定した。
【0102】・重量平均分子量の測定 ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)に
より、下記の測定条件で、ポリスチレン換算の重量平均
分子量を測定した。 カラム: ガードカラム 商品名 slim−pack GPC−800DP、島津製作所社製 分析カラム 商品名 slim−pack GPC−803D 、802D、島津製作所社製 移動相: 10mM LiBr/DMF 流量 : 1.0ml/min 検出器: RI 温度 : 60℃
【0103】製造例1 縮合生成物 No.1の製造 耐圧反応器にメタノール30,000モル(960kg)、1,8−
ジアミノナフタレン100 モル(15.8kg)、パラベンゾキノ
ン50モル(5.4kg) 、ピロガロール250 モル(31.5kg)を仕
込み、撹拌しながら70℃に昇温した。70℃で10時間反応
させた後、冷却し、縮合生成物(縮合生成物 No.1)の
メタノール溶液を得た。縮合生成物 No.1の重量平均分
子量は3,500 であった。
【0104】製造例2 縮合生成物 No.2の製造 特公平6−62709 の製造例3を参照してスケール防止剤
を製造した。耐圧反応器に2,2′−ジヒドロキシビフ
ェニル30モル(5.59kg) 、純度95%のパラホルムアルデ
ヒド30モル(0.948kg) 、パラトルエンスルホン酸0.19kg
及びエチレングリコールジメチルエーテル10Lを仕込
み、撹拌しながら130 ℃に昇温した。130 ℃で17時間反
応させた後、50℃に冷却し、反応混合物を水50L中に投
入した。水に投入することにより析出した樹脂を濾別、
水洗後乾燥して、5.1kgの2,2′−ジヒドロキシビフ
ェニル−ホルムアルデヒド縮合樹脂(縮合生成物No.
2)を得た。縮合生成物No. 2の重量平均分子量は5,40
0であった。
【0105】製造例3 縮合生成物 No.3の製造 特開昭57−164107 の製造例1を参照して重合体スケー
ル付着防止剤を製造した。耐圧反応器に1−ナフトール
250 モル(36.0kg)と1規定NaOH水溶液(NaOH 180モル、
7.2kg 含有) 180 Lを仕込み、撹拌しながら、70℃に昇
温した。次に、反応混合物にホルムアルデヒド(38w/v
%水溶液19.75 L、250 モル)を1.5 時間に亘って滴下
した。この間反応器の内温が80℃を越えないようにし
た。次に撹拌を続けながら反応混合物を3時間かけて60
℃に冷却した。次に、反応混合物を98℃に昇温し、98℃
で1.5 時間反応させた。その後反応混合物を冷却し縮合
生成物(縮合生成物 No.3)のアルカリ性溶液を得た。
縮合生成物 No.3の重量平均分子量は2,400 であった。
【0106】製造例4 縮合生成物 No.4の製造 特開昭57−192413 の塗布化合物の合成2を参照してス
ケール防止剤を製造した。耐圧反応器にピロガロール10
0 モル(12.6kg)及び水100 Lを仕込み、ピロガロールを
水に溶解させた。次に、得られた溶液にベンズアルデヒ
ド 200モル(21.2kg)及びリン酸 300モル(29.4kg)を加
え、それらの混合物を95 ℃で10時間反応させたとこ
ろ、水に不溶な赤褐色の生成物が得られた。この水不溶
性生成物をエ−テルで洗浄後、該水不溶性生成物中から
メタノールでメタノール可溶性成分を抽出し、次に抽出
液からメタノールを乾燥により除去して残渣として縮合
生成物No.4(ピロガロールベンズアルデヒド縮合物)を
得た。この縮合生成物No.4の重量平均分子量は4,500で
あった。
【0107】製造例5 縮合生成物 No.5の製造 特公昭59−16561の製造例Iを参照してスケール防止剤
を製造した。耐圧反応器にm−フェニレンジアミン100
モル(10.8kg)、レゾールシノール200 モル(22.0kg)及び
触媒として35%塩酸1.04kg(HClとして10モル) を仕込
み、305 ℃に昇温した。反応容器内の混合物が305 ℃に
達したら、直ちに冷却した。昇温及び反応の過程で生成
した水蒸気は除去し、内圧は150kPa以下に保った。冷却
後、得られたm−フェニレンジアミン−レゾールシノー
ル縮合物を粉砕した後、水洗、濾過、乾燥して縮合生成
物 No.5を得た。重量平均分子量は4,000であった。
【0108】製造例6 縮合生成物 No.6の製造 特公昭59−16561の製造例VIを参照してスケール防止剤
を製造した。耐圧反応器にp−アミノフェノール100 モ
ル(10.9kg)及び30%塩酸0.99kg(HClとして9.5 モル) を
仕込み、169 ℃に昇温した。169 ℃に達したら、キシレ
ン18Lを徐々に添加した。キシレンの添加目的は縮合反
応中に生成する水を共沸混合物として除去するためであ
る。次に、反応混合物を222 ℃に昇温し、222 ℃で3時
間反応させた。反応中に発生するキシレンと水との混合
蒸気を除去し、内圧は150kPa以下に保った。3時間の
反応後、反応混合物を冷却した。得られた反応生成物
(縮合生成物No.6)は固体であった。次に、該反応生成
物を粉砕し微粒状態にした後、水で洗浄し、濾過しそし
て乾燥した。縮合生成物 No.6の重量平均分子量は2,500
であった。
【0109】製造例7 縮合生成物 No.7の製造 特開昭54−7487 の実施例1を参照してスケール防止剤
を製造した。反応器にレゾールシノール200 モル(22.0k
g)を仕込み、窒素雰囲気下で加熱した。レゾールシノー
ルを300 ℃に昇温し、300 ℃で8時間反応させた後、冷
却した。得られた固体状の自己縮合レゾールシノール
(縮合生成物No.7)を粉砕した。縮合生成物 No.7の重
量平均分子量は1,700であった。
【0110】製造例8 縮合生成物 No.8の製造 (1)(2,3−ジヒドロキシナフタレンの2量体化合
物の合成) 還流コンデンサー付きの3Lのフラスコに、メタノール
1350mLを仕込み、次いで2,3−ジヒドロキシナフタ
レン144g(0.9mol)を溶解させた。溶解後、65℃に
昇温して還流しながら、塩化第2鉄6水和物243g(0.9
mol)をメタノール450mLに溶解させたものを、30分間
かけて滴下した。滴下終了後、還流状態のまま、5時間
反応を続けた。次いで、反応液を希塩酸4.5L中に移
し、12時間撹拌し、2,3−ジヒドロキシナフタレンの
2量体化合物を生成した。得られた反応液をろ過して溶
媒を除去した後、残留物を2Lの純水で2時間水洗し、
次いで、再びろ過して塩化第2鉄6水和物を除去した。
得られた2,3−ジヒドロキシナフタレンの2量体化合
物を40℃の乾燥機内で乾燥した。
【0111】(2)還流コンデンサー付の3Lフラスコに
純水1Lを仕込み、次いで水酸化ナトリウム5g、及び上
記の(1)で得られた2,3−ジヒドロキシナフタレン2
量体化合物50gを仕込んだ。次いで、70℃に昇温した
後、37%ホルムアルデヒド水溶液12.75gを蒸留水237.3g
に溶解させたものを、30分間かけて滴下した。滴下終了
後、同温度で5時間反応させ、その後、95℃に昇温し、
更に2時間反応を続け、縮合生成物 No.8を得た。な
お、この反応は、すべてN2雰囲気中で行った。反応終了
後、得られた縮合生成物 No.8を25℃に冷却し、N2雰囲
気中で保存した。重量平均分子量は、22,000であった。
【0112】製造例9 縮合生成物 No.9の製造 還流冷却器を備えた内容積2Lの反応器に、メタノール
450g及び水450gの混合溶媒を仕込み、続いてキノン化合
物としてα−ナフトキノン100gと、水酸化ナトリウム10
gを添加した。次に、前記反応器内を50℃に昇温して、
該反応器内の混合物を50℃で24時間反応させた後、室温
まで冷却した。このようにして縮合生成物 No.9の溶液
を得た。縮合生成物 No.9の重量平均分子量は、3,000で
あった。
【0113】製造例10 縮合生成物 No.10の製造 還流冷却器を備えた内容積20Lの反応器に、1−ナフト
ール1.5kgとトルエン7.5Lを入れ、得られた混合物を攪
拌しながらトルエンが還流するまで昇温し加熱した。こ
の温度で還流下、一塩化硫黄930mlを6時間かけて滴下
した後、1時間そのままの温度で保持した。反応混合物
を冷却後、ヘキサン5Lを撹拌下で添加し、反応生成物
を沈殿させた。その後、濾過し、そして乾燥して、縮合
生成物No.10を得た。縮合生成物No.10の重量平均分子量
は、1,200であった。
【0114】製造例11 縮合生成物 No.11の製造 還流冷却器を備えた内容積20Lの反応器に、水6.7L、6
−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸1,786g(9.5モル)、レ
ゾールシノール55g(0.5モル)及び NaOH 620g(15.5
モル)を投入した後、撹拌しながら50℃に昇温した。50
℃に達したら、反応混合物にホルムアルデヒドの30w/v
%水溶液1.0L(ホルムアルデヒド10モル)を1時間にわ
たって滴下した。この間反応器の内温が55℃を超えない
ようにした。次にこうして得られた反応混合物を85℃に
昇温し、85℃で3時間反応させた。その後得られた反応
混合物を冷却し、縮合生成物(縮合生成物 No.11)のア
ルカリ性溶液を得た。縮合生成物 No.11の重量平均分子
量は、2,200であった。
【0115】<第一塗布液の調製>第一塗布液 No.101〜126の調製 表1に示した条件〔共役π結合化合物(A)、助剤
(B)、pH調整剤、(A)/(B)の重量比、(A)+
(B)の合計濃度、溶媒組成、及びpH〕になるように、
表1に示した共役π結合化合物、pH調整剤及び溶媒を用
いて、第一層形成用の第一塗布液を調製した。但し、塗
布液 No.102はスプレー塗布用に低濃度に調製されたス
ケール防止剤含有塗布液である。なお、水溶性高分子化
合物を使用する塗布液は室温では、水溶性高分子化合物
(B)が溶解し難いので、約70℃に溶媒を加熱し、溶解
した。
【0116】塗布液 No.127〜131の調製 共役π結合化合物として下記の化合物I〜V: I :フェナントレン−1,2−キノン II :フラボノール III :フェノチアジン IV :1,8−ジアミノナフタリン V :アントラキノンアクリドリン を使用し、表2に示す条件〔共役π結合化合物(A)、
助剤(B)、pH調整剤、(A)/(B)の重量比、
(A)+(B)の合計濃度、溶媒組成、及びpH〕となる
ように表1に示した化合物、pH調整剤及び溶媒を用いて
第一塗布液を調整した。なお、以下の表では縮合生成物
をCPと略記する。例えば、“CP 9”は「縮合生成
物 No.9」を意味する。
【0117】
【表1】
【0118】
【表2】
【0119】<第二塗布液の調製>第二塗布液 No.201〜218の調製 表3、表4に示した条件〔染料及び/又は顔料、その濃
度、溶媒、pH調整剤及びpH〕になるように、表3、表4
に示したpH調整剤及び溶媒を用いて、染料及び/又は顔
料含有塗布液(第二塗布液)を調製した。但し、塗布液
No.202は、スプレー塗布用に比較的低濃度に調製され
た塗布液である。
【0120】
【表3】
【0121】
【表4】
【0122】実施例1 図2は重合装置の構成の概略を示す。重合器については
図1と共通する要素は同一番号で示す。図2に示す重合
装置を用いて以下の実験を行った。図2において、内容
積2m3の SUS 316 Lステンレス鋼製重合器1には攪拌
翼20を有する撹拌装置21(攪拌モーターは図示せ
ず)、加熱・冷却用ジャケット2、マンホール22、バ
ッフル23及びその他塩化ビニル重合用の重合器に通常
備わる付属設備(図示せず)が備えてある。重合器1の
上部に接続されたライン24は原材料仕込用ラインであ
り、該ライン24に図示のように塩化ビニル単量体(V
CM)仕込ライン24a、触媒溶液仕込ライン24b、
懸濁剤溶液仕込ライン24c、純水仕込ライン24d等
の分岐ラインが接続されている。この仕込ライン24及
び24a〜24dには図示の位置にバルブV1、V2、
V3、V4及びV5が設けられている。また、重合器1
の上部に接続されたライン25は重合器1内の排気、単
量体の回収等のために設けられ、ライン25から分岐し
たライン26を経てガスホルダー27に導かれる。ガス
ホルダー27から単量体回収ライン28が導出され、ま
たガスホルダー27から導出されたライン29はライン
25に接続され、後述の均圧操作に用いられる。これら
のライン25、26、28及び29には、図示の位置に
バルブV6、V7、V8、V9、V10、V11、V1
2及びV13が設けられている。ライン26は、重合器
1内の排気、単量体の回収などのために使用される真空
ポンプ30が設けられているライン26aとそのような
ポンプが設けられていないライン26bに分岐した後再
び一つのラインになってガスホルダー27に接続してい
る。また、重合器1の上部には、重合器内の水洗を行う
ために、ライン31が接続されている。ライン31には
図示の位置にバルブ14が設けられ、器内に導かれた先
端にノズル32が設けられている。更に、重合器1の上
部には、塗布液の供給ライン33に第一塗布液供給ライ
ン34と第二塗布液供給ライン35が図示のようにバル
ブを介して接続している。さらに、ライン33にはスチ
ーム供給ライン36がバルブを介して接続している。ラ
イン33の器内にある先端には、塗布ノズル3a,3b
が付設された塗布リング4が設けられている。これらの
ラインには図示の位置にバルブV15、V16、V17
及びV18が設けられている。スチーム供給ライン36
には、図示の位置にバルブ19が設けられている。重合
器1の底にはライン37が接続され、これは重合体スラ
リーをブローダウンタンクへ導くライン38aと塗布液
等や洗浄水を廃水タンクへ排出するライン38bとに分
かれている。これらのライン38、38a、38bのそ
れぞれに図示の位置にバルブV20、V21及びV22
が設けられている。
【0123】各実験において使用した塗布液の No.を表
5に示す。予め、後述する方法で重合器の内壁等の表面
に塗布液を塗布し、必要ならば乾燥して塗膜を形成した
重合器中で次のようにして塩化ビニル単量体の重合を繰
返し行った。 (1) 塗布及び乾燥 図2に示す重合装置の重合器の内壁等に下記a),
b),c)又はd)の方法で塗膜を形成する。なお、
a),b)及びc)の方法は比較例の方法である。各方
法の説明において、当初すべてのバルブは閉じているも
のとする。
【0124】a).スプレー1段塗布及び乾燥 ジャケット2に熱水を通水して重合器1の内壁面を温度
70℃に加熱しておく。(ジャケットでの予熱時間;10
分)バルブV17、V16、V15、V20、V22を
開き、スケール付着防止剤含有の第一塗布液を5L(リット
ル)/minの流量で1.5分間塗布する。バルブV17、V1
6、V15、V20、V22を閉じ、バルブV6、V8、V
13、V9を開き、真空ポンプ30を起動し、−700mmHg
に減圧し、湿潤状態の塗膜を乾燥し(乾燥が必要;乾燥
時間:25分)、塗膜を形成する。その後、真空ポンプを
停止し、バルブV8、V13、V9を閉じる。次に、バル
ブV7、V10を開け、重合器1の内圧をガスホルダー27
の内圧と同圧にする。その後、バルブV6、V7、V10を
閉じる。ジャケット2への熱水の通水を停止する。
【0125】b).スプレー2段塗布及び乾燥 予めジャケット2に熱水を通水して重合器1の内壁面の
温度を70℃に加熱しておく(ジャケットでの予熱時
間:10分)。バルブV17、V16、V15、V20、
V22を開き、スケール付着防止剤含有塗布液(下塗
り)を5L/minの流量で1.5分間塗布する。バルブV1
7、V16、V15、V20、V22を閉じ、バルブV
6、V8、V13、V9を開き、真空ポンプ30を起動し、
−700mmHgに減圧し、塗布液を乾燥して(乾燥が必要;
乾燥時間:25分)、第一層を形成する。その後、真空ポ
ンプを停止し、バルブV8、V13、V9を閉じる。次
に、バルブV7、V10を開いて重合器1の内圧をガス
ホルダー27の内圧と同圧にする。その後、V6、V
7、V10を閉じる。次に、バルブV18、V16、V
15、V20、V22を開き、重合体スケール付着防止
助剤含有塗布液(上塗り)を5リットル/minの流量で1.5分
間、上記第一層上に塗布する。バルブV18、V16、
V15、V22、V20を閉じ、バルブV6、V8、V
13、V9を開き、真空ポンプ30を起動し、−700mmHg
に減圧し、塗布液を乾燥し(乾燥が必要;乾燥時間:25
分)、第二層を形成する。その後、真空ポンプを停止し、
バルブV8、V13、V9を閉じる。次にV7、V10を
開いて重合器1の内圧をガスホルダー27の内圧と同圧
にする。その後、V6、V7、V10を閉じる。ジャケット2
への熱水の通水を停止する。
【0126】c).スチーム1段塗布(及び同時乾燥) 予めジャケット2に熱水を通水して重合器1の内壁面を
70℃に加熱しておく(ジャケットでの予熱時間:10
分)。バルブV19、V22、V20、V15、V16を開
き、4kgf/cm2G(143℃)のスチームを240kg/Hrの流量で
3分間、重合器内に吹込み、器内を予熱後、バルブV1
7を開き、スケール付着防止剤を含有する塗布液を0.2 L
/minの流量で2分間、前記スチームをキャリアーとして
利用して塗布及び同時乾燥する。その後、バルブV1
9、V22、V20、V15、V16、V17を閉じ
る。 ジャケット2への熱水の通水を停止する。
【0127】d).スチーム2段塗布(及び同時乾燥) (1)塗布及び乾燥 予めジャケット2に熱水を通水して重合器1の内壁面の
温度を70℃に加熱しておく(ジャケットでの予熱時
間:10分)。バルブV19、V22、V20、V15、V1
6を開き、4kgf/cm2G(143℃)のスチームを240kg/Hrの
流量で3分間、重合器1内に吹込み、器内を予熱後、バ
ルブV17を開き、スケール付着防止剤含有第一塗布液
(下塗り用)を0.2L/minの流量で2分間、前記スチーム
をキャリアーとして塗布及び同時乾燥して第一層を形成
する。その後、バルブV17を閉じる。次にバルブV18
を開き、助剤含有第二塗布液(上塗り用)を0.2リットル/mi
nの流量で1分間、第一層上に前記スチームキャリアー
を利用して塗布及び同時乾燥し、第二層を塗布する。そ
の後、バルブV19、V22、V20、V15、V1
6、V18を閉じる。 ジャケット2への熱水の通水を停
止する。
【0128】(2)器内第2水洗 バルブV14、V20、V22、V6、V7、V10を
開き、器内を水洗し、水洗後の水を廃水タンクに排出す
る。バルブV14、V20、V22を閉じる。上記a)
またはb)の方法を用いた場合はこの水洗時間は4分間
である。上記c)又はd)の方法を用いた場合はこの水
洗時間は1分間である。
【0129】(3) 仕込み バルブV1、V2、V3を開き、純水200重量部、部分
ケン化ポリビニルアルコール0.022重量部、ヒドロキシ
メチルセルロース0.028重量部を重合器1内に仕込む。
バルブV1、V2、V3、V6、V7、V10を閉じ
る。次にバルブV1、V5を開き、塩化ビニル単量体
(VCM)100重量部を仕込み、バルブV5を閉じる。
次に仕込んだ原材料を攪拌しながら、バルブV4を開
き、t−ブチルパーオキシネオデカネート0.03重量部を
仕込み、バルブV1、V4を閉じる。 (4) 重合 仕込んだ原材料を攪拌しながら、ジャケット2に熱水を
通水して昇温し、内温が52℃に到達した時点でジャケッ
ト2に冷却水を通して内温を52℃に維持し重合を行っ
た。器内の圧力が5kgf/cm2に降圧した時点で重合を終
了した。 (5) 排ガス バルブV6、V8、V12、V9を開とし、器内圧がほ
ぼ大気圧となるまで、ガスホルダー27に排ガスする。
その後バルブV12、V8、V9を閉じる。バルブV1
1、V10を開いてガスホルダー27内に回収された単
量体をライン28を介してVCM回収工程へ送り、その
後、バルブV11、V10を閉じる。
【0130】(6) 均圧 バルブV7、V10を開き、重合器1の内圧とガスホルダ
ー27の内圧とを同圧(均圧)にする。 (7) スラリー抜出し バルブV20、V21を開き、重合体スラリーを器内か
らブローダウンタンク(図示せず)に抜出す。ブローダ
ウンタンクに抜出された重合体スラリーは、その後、脱
水乾燥されて塩化ビニル重合体製品となる。 (8) 器内第1水洗 バルブV14を開き重合器1内を水洗し、洗浄水をブロ
ーダウンタンクに送る。その後バルブV14、V20、
V21、V6、V7、V10を閉じる。この器内の水洗
中に、ジャケット2に熱水を通して重合器壁面の温度を
70℃にしておく。上記の塗布及び乾燥(1)から重合終
了後の第1水洗(8)までの操作を1バッチとして、同じ
操作を表6に示すバッチ数繰返した。
【0131】<評価>・塗膜形成所要時間 実施例及び比較例で塗膜の形成に要した所要時間を表5
に示す。・重合体スケール付着量の測定 各実験で、最終バッチ終了後に重合器内液相部の重合体
スケール付着量、攪拌翼及びバッフル表面及び気相部と
液相部との界面付近の重合体スケール付着量を下記の方
法で求めた。対象表面の10cm×10cmの区域に付着したス
ケールを、肉眼で確認し得る限り完全にへらで掻き落と
して、天秤で計量した。その計量値を100倍することに
より、1m2当たりのスケール付着量を求めた。その結果
を表7に示す。・フィッシュアイの測定 また、各実験で最終バッチ終了後に得られた重合体をシ
−トに成形したときのフィッシュアイを、下記の方法で
測定した。結果を表8に示す。重合体100 重量部、ジオ
クチルフタレート50重量部、ジブチルすずジラウレート
1重量部、セチルアルコール1重量部、酸化チタン0.25
重量部及びカーボンブラック0.05重量部を、6インチロ
ールを用いて150 ℃で7分間混練した後、厚さ0.2mm の
シートに成形した。得られたシートの100cm2当たりに含
まれるフィッシュアイの個数を光透過法により調べた。
【0132】・明度指数(L値)の測定 重合体をシ−トに成形した時の、初期着色を評価するた
め、明度指数(L値)を下記の方法で測定した。その結
果を表8に示す。得られた重合体100 重量部、ジブチル
錫ラウレ−ト系安定剤(昭島化学(株)製、TS−101)
1重量部及びカドミウム有機複合体系安定剤(勝田化工
(株)製、C−100J) 0.5 重量部並びに可塑剤としてジ
オクチルフタレ−ト50重量部の混合物を、2本ロールミ
ルを用いて160℃で5分間混練した後、厚さ1mmのシ−
トに成形した。得られたシ−トを4×4×1.5cm の型枠
に入れ、次いで160℃の温度で65〜70kgf/cm2に加圧する
ことにより、測定用試料を作製した。この試料の明度指
数Lを、以下のようにして求めた。
【0133】まず、JIS Z 8722に従い、標準光C及び光
電色彩計〔日本電色工業(株)製、Z−1001 DP 型測色
色差計〕を用いて、刺激値直読方法により、XYZ 表色系
の刺激値Yを求めた。ここで、照明及び受光の幾何学的
条件は、JIS Z 8722の4.3.1項に記載の条件dを採用し
た。次いで、得られた刺激値Yを、JIS Z 8730(1980)に
記載のハンタ−の色差式: L=10Y1/2 に代入して、L値を算出した。なお、L値が大きいほど
白色度が高い、すなわち、初期着色が良好であることを
示す。
【0134】・着色粒子の測定 各実験で最終バッチ終了後に得られた重合体100重量部、
安定剤として〔日東化成(株)製、TVS N−2000E〕2
重量部、及び可塑剤としてジオクチルフタレート20重量
部の混合物を、十分に混錬した後、160mm×130mm×3mm
の型枠に入れ、175℃の温度、35kgf/cm2の圧力で加圧成
形することにより、測定用試料を作製した。この試料に
ついて、着色粒子の個数を目視により調べた。その結果
を表8示す。・塩化ビニル単量体浸漬後の水接触角の測定 第一塗布液の塗布後に得られた第一層の表面、及び第二
塗布液の塗布後に選られた第二層の表面の塩化ビニル単
量体浸漬後の水接触角を下記の方法で求めた。結果を表
6に示す。
【0135】a−1)スプレー1段塗布の場合のサンプ
ル作成 重合器の内壁面の気液界面付近の円周に沿ってステンレ
ス鋼製(SUS316L)の20mm×20mm×厚さ1mmのテス
トピ−ス6ヶを等間隔で貼り付ける。その後、前記塗膜
形成法a)に従い、重合器内にスプレー1段塗布で塗膜
を形成させる。その後、重合器内よりテストピ−スを取
り出す。これをスプレー1段塗布塗膜のテストピ−スと
する。 a−2)スプレー2段塗布の場合のサンプル作成 イ)スプレー2段塗布の第一層のサンプル作成 a−1)と同様にしてテストピ−スを重合器内壁面に6
ヶ貼り付ける。その後、塗膜形成法b)に従い、しかし
重合器内に第一層のみを形成させる。その後、重合器内
よりテストピ−スを取り出し、これをスプレー2段塗布
の第一層のテストピ−スとする。 ロ)スプレー2段塗布の2段目塗布塗膜のサンプル作成 a−1)と同様にして、テストピ−スを重合器内壁面に
6ヶ貼り付ける。その後、塗膜形成法b)に従い重合器
内に第一層を形成し、更に重合器内に第二層を形成させ
る。その後、重合器内よりテストピ−スを取り出し、こ
れをスプレー2段塗布の場合の塗膜のテストピ−スとす
る。
【0136】a−3)スチーム1段塗布の場合のサンプ
ル作成 a−1)と同様にしてテストピ−スを重合器内壁面に6
ヶ貼り付ける。その後、前記塗膜形成法c)に従い、重
合器内に塗膜を形成させる。その後、重合器内よりテス
トピ−スを取り出し、これをスチーム1段塗布塗膜のテ
ストピ−スとする。 a−4)スチーム2段塗布の場合のサンプル作成 イ) スチーム2段塗布の第一層のサンプル作成 a−1)と同様にしてテストピ−スを重合器内壁面6ヶ
に貼り付ける。その後、塗膜形成法d)に従い、しかし
重合器内に第一層のみを形成させる。その後、重合器内
よりテストピ−スを取り出し、これをスチーム2段塗布
の第一層のテストピ−スとする。 ロ)スチーム2段塗布の2段目塗布塗膜のサンプル作成 a−1)と同様にしてテストピ−スを重合器内壁面に6
ヶ貼り付ける。その後、前記塗膜形成法d)に従い重合
器内に第一層を形成し次いで第二層させる。その後、重
合器内よりテストピ−スを取り出し、これをスチーム2
段塗布の場合のテストピ−スとする。
【0137】塗膜形成テストピ−スの塩化ビニル単量体
への浸漬 内壁面にテストピ−スを固定することのできる溝を設け
てある撹拌機付きの2L耐圧容器を用いる。上記のよう
にして塗膜を形成したテストピ−スを該耐圧容器の溝に
差し込んで、該耐圧容器内壁面に塗膜形成表面が内側に
なるよう(表に出るよう)にテストピ−スを取り付け
る。
【0138】このように内壁面にテストピ−スが取り付
けた耐圧容器内に水600g及び塩化ビニル単量体600gを
仕込み、テストピ−スをこれらの内容物に浸漬させる。
次に攪拌しながら耐圧容器の内容物を50℃に昇温し、50
℃に維持して1時間撹拌を続ける。次に内容物を室温ま
で冷却する。また、同時に耐圧容器内にある塩化ビニル
単量体の回収を開始する。塩化ビニル単量体の回収後、
水を耐圧容器内より抜き出す。次にテストピ−スを耐圧
容器の内壁面から取りはずして、真空乾燥器中、乾燥温
度は50ア1℃、乾燥時間2時間で乾燥する。乾燥後、テ
ストピースをデシケータに移し、20℃で一昼夜放置す
る。こうして、水接触角測定用テストピースを得る。
【0139】水接触角の測定 上記得られた水接触角測定用テストピ−ス上の塗膜表面
の空気中、20℃の室内で水に対する接触角を接触角計
〔協和界面科学(株)製 CA−A型〕を用いて、液滴法
で求めた。テストピ−ス1片につき5ヶ所測定し、テス
トピ−ス6片測定値の平均値を求め、当該実験で得られ
た塗膜の水接触角とした。
【0140】
【表5】
【0141】
【表6】 *:比較例
【0142】
【表7】 *:比較例
【0143】
【表8】 *:比較例
【0144】
【発明の効果】本発明の重合方法によれば、スケール防
止剤等の塗膜形成工程時間を短縮して生産性を向上する
と共に、塩化ビニル単量体を重合する際に、重合器内の
液相部壁面ばかりでなく、攪拌装置、壁面に対面してい
るバッフル表面、気相と液相との界面付近などにおいて
も、重合体スケールの付着を効果的に防止することがで
きる。このため、得られる重合体製品の品質が向上し、
重合体中の着色粒子を従来より極めて少なくすることが
できる上、該重合体をシ−ト等に成形した成形物には、
フィッシュアイが極めて少なく、且つ初期着色も極めて
少ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実施する重合装置の概略図であ
る。
【図2】本発明の方法を実施する別の重合装置の概略図
である。
【符号の説明】
1.重合器 4.塗布リング 6.スチーム供給ライン 7.第一塗布液供給ライン 8.第二塗布液供給ライン 17.洗浄水供給ライン 20.撹拌翼 23.バッフル 24.原材料供給ライン 27.ガスホルダー 31.洗浄水供給ライン 34.第一塗布液供給ライン 35.第二塗布液供給ライン 36.スチーム供給ライン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野茎 源治 茨城県鹿島郡神栖町大字東和田1番地 信 越化学工業株式会社塩ビ技術研究所内 Fターム(参考) 4J011 EB02 EB03 EB04 EB05 EB08 EB09 EB10 EB12

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン性二重結合を有する単量体を重
    合器内において重合することからなる重合体の製造方法
    であって、 前記重合器はその内壁面及び重合中に前記単量体が接触
    するその他の表面に重合体スケール付着防止性の塗膜を
    有するものであり;該塗膜は前記内壁面及びその他の表
    面の上に形成された第一層と、該第一層の上に形成され
    た第二層とからなり、 前記第一層は共役π結合を5個以上有する芳香族化合物
    及び共役π結合を5個以上有する複素環式化合物からな
    る群から選ばれた化合物を含有する第一塗布液を、キャ
    リアーとして水蒸気を用いて塗布して形成されたもので
    あり、前記第二層は第一層の上に第二塗布液をキャリア
    ーとして水蒸気を用いて塗布して形成されたものであ
    り;前記第二層は、染料及び顔料からなる群から選ばれ
    る少なくとも1種を含有し、その表面を水と塩化ビニル
    単量体とを重量比1/1で含む混合溶液と50℃で1時
    間接触させた後に水接触角が60°未満である表面を有
    するものである;ことを特徴とするエチレン性二重結合
    を有する単量体の重合方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の方法であって、形成後
    の第一層が、その表面を水と塩化ビニル単量体とを重量
    比1/1で含む混合溶液と50℃で1時間接触させた後
    に水接触角が60°以上である表面を有するものである
    ことを特徴とする方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の方法であって、第一塗
    布液に含まれる前記の共役π結合含有化合物が、芳香族
    化合物の重量平均分子量500以上である縮合生成物で
    あることを特徴とする方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の方法であって、前記の
    縮合生成物の重量平均分子量が500〜70,000で
    あることを特徴とする方法。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載の方法であって、前記の
    芳香族化合物の縮合生成物が、アルデヒド化合物/芳香
    族ヒドロキシ系化合物縮合生成物、ピロガロール/アセ
    トン縮合生成物、多価フェノール自己縮合生成物及び多
    価ナフトール自己縮合生成物、芳香族アミン系化合物縮
    合生成物、キノン系化合物縮合生成物、および芳香族ヒ
    ドロキシ系化合物のスルフィド化合物からなる群から選
    ばれることを特徴とする方法。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の方法であって、前記第
    一塗布液が、水、又は水と混和性を有する親水性有機溶
    媒と水との混合溶媒中にピロガロール/アセトン縮合生
    成物、多価フェノール自己縮合生成物及び多価ナフトー
    ル自己縮合生成物からなる群から選ばれる化合物を含
    み、pH=2.0〜6.5の溶液であることを特徴とする方法。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の方法であって、前記第
    一塗布液が、水、又は水と混和性を有する親水性有機溶
    媒と水との混合溶媒中にアルデヒド化合物/芳香族ヒド
    ロキシ系化合物縮合生成物、芳香族アミン系化合物縮合
    生成物、及びキノン系化合物縮合生成物からなる群から
    選ばれる化合物を含み、pH7.5〜13.5の溶液であること
    を特徴とする方法。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載の方法であって、第一塗
    布液の塗布及び第二塗布液の塗布のいずれの場合も、キ
    ャリアーとして使用される水蒸気(G)と塗布液(L)
    との混合比(L/G)が重量基準の流量比で0.005
    〜0.8であることを特徴とする方法。
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