JP2000290420A - ポリオレフィン系樹脂組成物予備発泡粒子の製造方法 - Google Patents

ポリオレフィン系樹脂組成物予備発泡粒子の製造方法

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JP2000290420A
JP2000290420A JP11102816A JP10281699A JP2000290420A JP 2000290420 A JP2000290420 A JP 2000290420A JP 11102816 A JP11102816 A JP 11102816A JP 10281699 A JP10281699 A JP 10281699A JP 2000290420 A JP2000290420 A JP 2000290420A
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polyolefin resin
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polyolefin
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JP11102816A
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English (en)
Inventor
Yutaka Yanagihara
豊 柳原
Nobuhisa Ota
信久 太田
Takeshi Obayashi
毅 御林
Shigehiko Akamatsu
成彦 赤松
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の揮発性発泡剤を使用せずに、得られる
型内発泡成形体の機械的強度、耐熱性、耐水性を損なわ
ずに、すぐれた柔軟性、緩衝性を有する収縮が少なくか
つ高発泡倍率の予備発泡粒子を得る。 【解決手段】 ポリオレフィン系樹脂100重量部およ
び親水性ポリマー0.05〜20重量部を含有するポリ
オレフィン系樹脂組成物からなる樹脂粒子を密閉容器内
で水系分散媒に分散させ、前記樹脂粒子を前記ポリオレ
フィン系樹脂組成物からなる樹脂粒子の軟化温度以上の
温度に加熱し、含水率が1〜50重量%の含水樹脂粒子
にしたのち、密閉容器内の内圧よりも低圧の低圧容器内
に放出することによって予備発泡させる際に、放出され
た粒子を飽和水蒸気に接触させたのちに、5分以上かけ
て乾燥温度まで冷却させることによりポリオレフィン系
樹脂組成物予備発泡粒子を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリオレフィン系
樹脂組成物予備発泡粒子の製造方法に関する。さらに詳
しくは、たとえば型内発泡成形品の原料として好適に使
用し得るポリオレフィン系樹脂組成物予備発泡粒子の製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従来
より、密閉容器内でポリオレフィン系樹脂粒子を水系分
散媒に分散させ、加熱・昇圧後、低圧域に放出して、ポ
リオレフィン系樹脂予備発泡粒子を製造する方法はよく
知られている(たとえば特開昭59−176336号公
報など)。
【0003】また、ポリオレフィン系樹脂粒子の予備発
泡方法のひとつとして、たとえば特公平7−5784号
公報に開示されているように、揮発性発泡剤を含有させ
た熱可塑性樹脂粒子を耐圧容器内で水中に分散させ、得
られた混合物を高温高圧の状態にしたのち、前記耐圧容
器内よりも低圧であり、かつ温度が40℃以上である温
水を噴射させた低圧雰囲気または水蒸気を導入した低圧
雰囲気中に放出させ、発泡させる方法がある。かかる方
法によって、収縮の少ない、型内発泡成形に好適に使用
し得るポリオレフィン系樹脂予備発泡粒子が製造されて
いる。
【0004】また、ポリオレフィン系樹脂予備発泡粒子
の予備発泡装置として、駆動部がなく構造が簡単なた
め、従来のものに比べて安価に製造可能なうえに、故障
が皆無であり、取り扱いも非常に簡単でメンテナンス性
にも優れた予備発泡装置が開発されている(特開平10
−146856公報)。この予備発泡装置は、収縮の少
ない、型内発泡成形に好適に使用し得るポリオレフィン
系樹脂予備発泡粒子を製造することのできる優れた装置
である。
【0005】一方、本発明者らは、ポリオレフィン系樹
脂および親水性ポリマーからなる組成物の粒子を水系分
散媒に分散させ、前記ポリオレフィン系樹脂組成物の軟
化温度以上に加熱し、含水率が1〜50重量%の含水粒
子としたのち低圧の雰囲気中に放出させ、含水粒子を発
泡させることによって、揮発性発泡剤および(または)
無機ガス系発泡剤を用いることなく、分散媒である水を
発泡剤として用い、所望の物性を有するポリオレフィン
系樹脂組成物予備発泡粒子を製造する画期的な方法を開
発し、先に出願している(特願平8−84124号明細
書)。
【0006】この技術は、発泡剤として水を用いるた
め、安価であり、可燃性もなく安全であるうえ、地球環
境に優しく、空気・チッ素などの無機ガス系発泡剤を用
いた場合に比べて発泡倍率を大きくしやすいという優れ
た技術であるが、発泡剤に水を用いるため、従来の揮発
性発泡剤に比べると、沸点が高く、蒸発潜熱が大きく、
ポリオレフィン系樹脂に対する気体透過率も高いため
か、予備発泡粒子の発泡倍率をあげていくと、密閉容器
から放出する雰囲気温度によっては、発泡した粒子が大
きく収縮してしまうという欠点を有している。
【0007】そこで、本発明者らは、特開平10−14
6856号公報に開示されている予備発泡装置を使用し
て、特公平7−5784号公報に開示されている技術の
発泡剤として水を用いることを試みたが、得られた予備
発泡粒子は、収縮の大きい、実用に耐えられるレベルの
ものではなかった。
【0008】
【課題を解決するための手段】ところで、通常、ポリオ
レフィン系樹脂予備発泡粒子を型内成形する際に、予備
発泡粒子の表面および(または)内部に水分が残ってい
ると、型内への充填時に充填不良が生じ、生産性が低下
するほか、成形体の寸法精度、機械的強度などの品質も
低下するため、従来から、ポリオレフィン系樹脂予備発
泡粒子を製造する際には、乾燥工程は必須である。とく
に、発泡剤に水を用いる技術の場合には、予備発泡粒子
の内部に大量の水が存在するため、乾燥工程の重要性は
従来にも増して高い。
【0009】前記乾燥工程は、通常、静置型の乾燥器を
用い、湿った予備発泡粒子に熱風を吹きかけることによ
って行なわれているが、この際、乾燥工程の初期には、
一時的に予備発泡粒子周辺の温度は露点付近にまでさが
ることになる(「化学工学―解説と演習―」槇書店、1
984年3月20日初版、157項)。
【0010】本発明者らは、これが前記予備発泡粒子の
収縮の原因ではないかと考えた。
【0011】そして、前記発泡工程から乾燥工程に移行
するまでの予備発泡粒子周辺の温度を慎重に管理するこ
とにより、前記収縮の問題を解決できるのではないかと
考え、鋭意研究を重ねた結果、密閉容器から放出された
予備発泡粒子を飽和水蒸気に接触させたのちに、5分以
上かけて乾燥温度にまで冷却し、乾燥工程へと移行した
場合には、前記予備発泡粒子の収縮が低減・防止され、
実用上充分な外観を有する予備発泡粒子が得られること
を見出した。さらに、得られた収縮が低減・防止された
予備発泡粒子の発泡倍率を測定したところ、驚くべきこ
とに、前記収縮が大きい予備発泡粒子の収縮を回復させ
たのちに測定した発泡倍率と比べても、2〜6倍も発泡
倍率が向上していることを見出し、本発明を完成するに
至った。
【0012】すなわち、本発明は、ポリオレフィン系樹
脂100重量部(以下、部という)および親水性ポリマ
ー0.05〜20部を含有するポリオレフィン系樹脂組
成物からなる樹脂粒子を密閉容器内で水系分散媒に分散
させ、前記樹脂粒子を前記ポリオレフィン系樹脂組成物
からなる粒子の軟化温度以上の温度に加熱し、含水率が
1〜50重量%の含水樹脂粒子にしたのち、密閉容器内
の内圧よりも低圧の容器(以下、低圧容器ともいう)内
に放出することによって予備発泡させる際に、放出され
た粒子を飽和水蒸気に接触させたのちに、5分以上かけ
て乾燥温度まで冷却させることを特徴とするポリオレフ
ィン系樹脂組成物予備発泡粒子の製造方法(請求項
1)、低圧の容器内の温度が、ポリオレフィン系樹脂組
成物の軟化温度以上、融点以下である請求項1記載のポ
リオレフィン系樹脂組成物予備発泡粒子の製造方法(請
求項2)、放出された粒子を低圧の容器外へ輸送するた
めの輸送媒体として、飽和水蒸気を用いる請求項1また
は2記載のポリオレフィン系樹脂組成物予備発泡粒子の
製造方法(請求項3)、密閉容器内の内圧を、チッ素、
空気またはこれらを主体とする無機ガスを導入すること
により高めたのち、内圧よりも低圧の容器内に放出する
ことによって予備発泡させる請求項1、2または3記載
のポリオレフィン系樹脂組成物予備発泡粒子の製造方法
(請求項4)およびポリオレフィン系樹脂がポリプロピ
レン系樹脂である請求項1、2、3または4記載のポリ
オレフィン系樹脂組成物予備発泡粒子の製造方法(請求
項5)に関する。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明においては、ポリオレフィ
ン系樹脂100部および親水性ポリマー0.05〜20
部を含有するポリオレフィン系樹脂組成物からなる樹脂
粒子が予備発泡粒子の製造のために使用される。
【0014】前記ポリオレフィン系樹脂は、発泡性、成
形性、得られる成形体の機械的強度、耐熱性、柔軟性の
バランスに優れた高発泡倍率の予備発泡粒子を得るため
に使用される成分である。
【0015】前記ポリオレフィン系樹脂は、オレフィン
単量体単位を50〜100重量%、さらには70〜10
0重量%含有し、オレフィン単量体と共重合可能な単量
体の単位を0〜50重量%、さらには0〜30重量%含
有する樹脂である。前記ポリオレフィン系樹脂がオレフ
ィン単量体単位を50重量%以上含有するため、軽量で
機械的強度、加工性、電気絶縁性、耐水性、耐薬品性に
優れた成形体が得られる。オレフィン単量体と共重合可
能な単量体の単位は、接着性、透明性、耐衝撃性、ガス
バリア性などの改質のために使用される成分であり、使
用することによる効果を充分に得るためには、2重量%
以上、さらには5重量%以上使用するのが好ましい。
【0016】前記オレフィン単量体の具体例としては、
エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、
ヘプテン、オクテンなどの炭素数2〜8のα−オレフィ
ン単量体やノルボルネン系単量体などの環状オレフィン
単量体などがあげられる。これらのうちではエチレン、
プロピレンが安価であり、得られる重合体の物性が良好
になる点から好ましい。これらは単独で用いてもよく、
2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0017】前記オレフィン単量体と共重合可能な単量
体の具体例としては、酢酸ビニルなどのビニルアルコー
ルエステル、メチルメタクリレート、エチルアクリレー
ト、ヘキシルアクリレートなどのアルキル基の炭素数が
1〜6の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、そのほ
かビニルアルコール、メタクリル酸、塩化ビニルなどが
あげられる。これらのうちでは、酢酸ビニルが接着性、
柔軟性、低温特性の点から好ましく、メチルメタクリレ
ートが接着性、柔軟性、低温特性、熱安定性の点から好
ましい。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用
してもよい。
【0018】前記ポリオレフィン系樹脂のメルトインデ
ックス(MI)としては、たとえば後述するポリプロピ
レン系樹脂では0.5〜30g/10分、さらには3〜
10g/10分のものが好ましい。前記MIが0.5g
/10分未満の場合、溶融粘度が高すぎて高発泡倍率の
予備発泡粒子が得られにくく、30g/10分をこえる
と、発泡時の樹脂の伸びに対する溶融粘度が低く破泡し
やすくなり、高発泡倍率の予備発泡粒子が得られにくく
なる傾向がある。
【0019】また、前記ポリオレフィン系樹脂の曲げ弾
性率(JIS K 7203)としては、たとえばポリ
プロピレン系樹脂では5000〜20000kg/cm
2G、さらには8000〜16000kg/cm2Gのも
のが好ましい。前記曲げ強度が5000kg/cm2
未満の場合、機械的強度、耐熱性が不充分となる傾向が
あり、20000kg/cm2Gをこえると、得られる
発泡成形体の柔軟性、緩衝特性が不充分となる傾向があ
る。
【0020】さらに、前記ポリオレフィン系樹脂の融点
としては、たとえばポリプロピレン系樹脂では125〜
165℃、さらには135〜150℃のものが好まし
い。前記融点が125℃未満の場合、耐熱性が不足する
傾向があり、165℃をこえると、成形時の融着性、二
次発泡力不足となる傾向がある。
【0021】前記ポリオレフィン系樹脂の具体例として
は、たとえばエチレン−プロピレンランダム共重合体、
エチレン−プロピレン−ブテンランダム3元共重合体、
エチレン−プロピレンブロック共重合体、ホモポリプロ
ピレンなどのポリプロピレン系樹脂、低密度ポリエチレ
ン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状
低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
エチレン−メチルメタクリレート共重合体などのポリエ
チレン系樹脂、そのほかポリブテン、ポリペンテンなど
があげられる。前記ポリオレフィン系樹脂は、無架橋の
状態で用いてもよく、パーオキサイドや放射線などによ
り架橋させて用いてもよい。これらのポリマーは単独で
用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらのう
ちでは、ほかのポリオレフィン系樹脂と比べて、高発泡
倍率の予備発泡粒子が得られやすく、また、得られた予
備発泡粒子から製造される成形体の機械的強度や耐熱性
が良好であるため、ポリプロピレン系樹脂が好ましい。
【0022】前記親水性ポリマーは、前記ポリオレフィ
ン系樹脂組成物を所定の含水率にするために使用される
成分である。
【0023】前記親水性ポリマーは、ASTM D57
0に準拠して測定される吸水率が0.5重量%以上のポ
リマーのことであり、いわゆる吸湿性ポリマー、吸水性
ポリマ一および水溶性ポリマーを含有する概念である。
前記親水性ポリマーの分子内には、カルボキシル基、水
酸基、アミノ基、アミド基、エステル基、ポリオキシエ
チレン基などの親水性基が含有され得る。
【0024】前記吸湿性ポリマーの例としてば、基本的
にカルボキシル基含有ポリマー、ポリアミド、熱可塑性
ポリエステル系エラストマー、セルロース誘導体などが
あげられる。
【0025】前記カルボキシル基含有ポリマーの具体例
としては、たとえばエチレン−アクリル酸−無水マレイ
ン酸3元共重合体(吸水率0.5〜0.7重量%)、エ
チレン−(メタ)アクリル酸共重合体のカルボン酸基を
ナトリウムイオン、カリウムイオンなどのアルカリ金属
イオンで塩にし、分子間を架橋させたアイオノマー系樹
脂(吸水率0.7〜1.4重量%)、エチレン−(メ
タ)アクリル酸共重合体(吸水率0.5〜0.7重量
%)などがあげられる。これらは単独で用いてもよく、
2種以上を併用してもよい。これらのカルボキシル基含
有ポリマーのなかでは、エチレン−(メタ)アクリル酸
共重合体の分子間をナトリウムイオン、カリウムイオン
などのアルカリ金属イオンで架橋させたエチレン系アイ
オノマーがポリオレフィン系樹脂中での分散性にすぐ
れ、本発明においてはとくに好ましく使用し得るもので
ある。
【0026】前記ポリアミドの具体例としては、たとえ
ばナイロン−6(吸水率1.3〜1.9重量%)、ナイ
ロン−6,6(吸水率1.1〜1.5重量%)、共重合
ナイロン(イーエムエス ヘミー社(EMS−CHEM
IE AG)製、商品名グリルテックスなど、吸水率
1.5〜3重量%)などがあげられる。これらは単独で
用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0027】前記熱可塑性ポリエステル系エラストマー
の具体例としては、たとえばポリブチレンテレフタレー
トとポリテトラメチレングリコールとのブロック共重合
体(吸水率0.5〜0.7重量%)などがあげられる。
これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよ
い。
【0028】前記セルロース誘導体の具体例としては、
たとえば酢酸セルロース、プロピオン酸セルロースなど
があげられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上
を併用してもよい。
【0029】前記吸湿性ポリマーのうちでは、アイオノ
マー系樹脂、とくに前記エチレン系アイオノマーが、ポ
リオレフィン系樹脂中での分散性にすぐれ、比較的少量
で高含水率となるポリオレフィン系樹脂組成物が得られ
るため好ましい。
【0030】前記吸水性ポリマーとは、水に溶けること
なく自重の数倍から数百倍の水を吸収し、圧力がかかっ
ても脱水されにくいポリマーをいう。
【0031】前記吸水性ポリマーの例としては、基本的
に架橋ポリアクリル酸塩系重合体、澱粉−アクリル酸グ
ラフト共重合体、架橋ポリビニルアルコール系重合体、
架橋ポリエチレンオキサイド系重合体、イソブチレン−
マレイン酸系共重合体などがあげられる。これらは単独
で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0032】前記架橋ポリアクリル酸塩系重合体の具体
例としては、たとえば(株)日本触媒製のアクアリック
(商品名)、三菱化学(株)製のダイヤウェット(商品
名)などで代表される架橋ポリアクリル酸ナトリウム系
重合体などがあげられる。これらは単独で用いてもよ
く、2種以上を併用してもよい。
【0033】前記架橋ポリビニルアルコール系重合体の
具体例としては、たとえば日本合成化学工業(株)製の
アクアリザーブGP(商品名)などで代表される種々の
架橋ポリビニルアルコール系重合体があげられる。これ
らは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0034】前記架橋ポリエチレンオキサイド系重合体
の具体例としては、たとえば住友精化(株)製のアクア
コーク(商品名)などで代表される種々の架橋ポリエチ
レンオキサイド系重合体があげられる。これらは単独で
用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0035】前記イソブチレン−マレイン酸系共重合体
の具体例としては、たとえば(株)クラレ製のKIゲル
(商品名)などで代表される種々のイソブチレン−マレ
イン酸系共重合体があげられる。これらは単独で用いて
もよく、2種以上を併用してもよい。
【0036】前記吸水性ポリマーのうちでは、架橋ポリ
エチレンオキサイドがポリオレフィン系樹脂中での分散
性にすぐれ、比較的少量で高含水率となる含水樹脂粒子
が得られる点から好ましい。
【0037】前記水溶性ポリマーとは、常温ないし高温
状態で水に溶解するポリマーをいう。
【0038】前記水溶性ポリマーの例としては、基本的
にポリ(メタ)アクリル酸系重合体、ポリ(メタ)アク
リル酸塩系重合体、ポリビニルアルコール系重合体、ポ
リエチレンオキサイド系重合体、水溶性セルロース誘導
体などがあげられる。これらは単独で用いてもよく、2
種以上を併用してもよい。
【0039】前記ポリ(メタ)アクリル酸系重合体の具
体例としては、たとえばポリアクリル酸、アクリル酸−
アクリル酸エチル共重合体、ポリメタクリル酸2−ヒド
ロキシエチルなどがあげられる。これらは単独で用いて
もよく、2種以上を併用してもよい。
【0040】前記ポリ(メタ)アクリル酸塩系重合体の
具体例としては、たとえばポリアクリル酸ナトリウム、
ポリメタクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸カリウ
ム、ポリメタクリル酸カリウムなどがあげられる。これ
らは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0041】前記ポリビニルアルコール系重合体の具体
例としては、たとえばポリビニルアルコール、ビニルア
ルコール−酢酸ビニル共重合体などがあげられる。これ
らは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0042】前記ポリエチレンオキサイド系重合体の具
体例としては、たとえば分子量数万〜数百万のポリエチ
レンオキサイドなどがあげられる。これらは単独で用い
てもよく、2種以上を併用してもよい。
【0043】前記水溶性セルロース誘導体の具体例とし
ては、たとえばカルボキシメチルセルロース、ヒドロキ
シエチルセルロースなどがあげられる。これらは単独で
用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0044】前記吸湿性ポリマー、吸水性ポリマーおよ
び水溶性ポリマーは単独で用いてもよく、2種以上を併
用してもよい。
【0045】前記親水性ポリマーの使用量は、前記親水
性ポリマーの種類によって異なるが、ポリオレフィン系
樹脂組成物からなる樹脂粒子を密閉容器内で水系分散媒
に分散させ、ポリオレフィン系樹脂の軟化温度以上で好
ましくは軟化温度+20℃以下の温度に加熱したときに
含水率が1〜50重量%の含水樹脂粒子になるポリオレ
フィン系樹脂組成物を得るためには、通常、ポリオレフ
ィン系樹脂100部に対して、0.05部以上、好まし
くは0.5部以上である。また、予備発泡粒子の製造時
の生産安定性や発泡特性を良好にし、予備発泡粒子から
得られる成形体にすぐれた機械的強度や耐熱性を付与す
るとともに、吸水時の寸法変化を小さくする点からは、
20部以下、好ましくは10部以下である。
【0046】本発明に用いられるポリオレフィン系樹脂
組成物には、充填剤、すなわち無機充填剤および(また
は)有機充填剤を含有せしめるのが、気泡が均一で高発
泡倍率の予備発泡粒子が得られる点から好ましい。
【0047】前記無機充填剤の具体例としては、たとえ
ばタルク、炭酸カルシウム、水酸化カルシウムなどがあ
げられる。これらの無機充填剤のなかでは、タルクが、
気泡が均一で高発泡倍率を有する予備発泡粒子が得られ
やすい点から好ましい。
【0048】前記有機充填剤としては、前記ポリオレフ
ィン系樹脂の軟化温度以上の加熱温度で固体状のもので
あればよく、とくに限定はない。前記有機充填剤の具体
例としては、たとえばフッ素樹脂粉末、シリコーン樹脂
粉末、熱可塑性ポリエステル樹脂粉末などがあげられ
る。
【0049】前記充填剤は、単独で用いてもよく、2種
以上を併用してもよい。
【0050】前記充填剤の平均粒子径は、気泡が均一で
高発泡倍率を有する予備発泡粒子が得られ、また、該予
備発泡粒子から機械的強度や柔軟性などにすぐれた成形
体が得られる点から、50μm以下、さらには10μm
以下であるのが好ましく、2次凝集や取扱作業性の点か
ら0.1μm以上、さらには0.5μm以上であるのが
好ましい。
【0051】前記充填剤を使用する場合の使用量は、高
発泡倍率の予備発泡粒子を得る点から、ポリオレフィン
系樹脂100部に対して0.01部以上、さらには0.
1部以上であるのが好ましく、また予備発泡粒子を成形
する際に、すぐれた融着性を発現させ、該予備発泡粒子
から機械的強度や柔軟性などにすぐれた成形体を得る点
から、3部以下、さらには2部以下であるのが好まし
い。
【0052】前記ポリオレフィン系樹脂、親水性ポリマ
ー、必要により充填剤などを含有する本発明に使用する
ポリオレフィン系樹脂組成物は、通常、押出機、ニーダ
ー、バンバリーミキサー、ロールなどを用いて溶融混練
し、ついで円柱状、楕円柱状、球状、立方体状、直方体
状など予備発泡に利用しやすい所望の形状の粒子に成形
されたものとして得るのが好ましい。
【0053】前記粒子を製造する際の条件、樹脂粒子の
大きさなどにもとくに限定はないが、たとえば押出機中
で溶融混練して得られる樹脂粒子は、通常0.5〜5m
g/粒である。
【0054】本発明においては、前記ポリオレフィン系
樹脂組成物からなる樹脂粒子を密閉容器内で水系分散媒
に分散させ、前記樹脂粒子を前記ポリオレフィン系樹脂
組成物からなる樹脂粒子の軟化温度以上の温度に加熱
し、好ましくは無機ガスを密閉容器内に導入して密関容
器内の圧力を6〜75kgf/cm2とし、含水率が1
〜50重量%の含水樹脂粒子にしたのち、前記圧力を保
持しつつ前記密閉容器の内圧よりも低圧の容器内に放出
することによって予備発泡させる際に、放出された粒子
を飽和水蒸気に接触させたのちに、5分以上かけて乾燥
温度まで冷却させることによりポリオレフィン系樹脂組
成物予備発泡粒子が製造される。
【0055】前記樹脂粒子を分散させる水系分散媒は、
前記ポリオレフィン系樹脂組成物からなる樹脂粒子を溶
解させない溶媒であればよく、通常、水または水とエチ
レングリコール、グリセリン、メタノール、エタノール
などの1種以上との混合物が例示されるが、環境面、経
済性などの点から水が好ましい。
【0056】前記密閉容器内で粒子を水系分散媒に分散
させる際に、分散剤として、たとえば第三リン酸カルシ
ウム、塩基性炭酸マグネシウム、塩基性炭酸亜鉛、炭酸
カルシウムなどや、少量の界面活性剤として、たとえば
ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ、n−パラフィンス
ルホン酸ソーダ、α−オレフィンスルホン酸ソーダなど
を使用し得る。前記分散剤および界面活性剤の使用量に
ついてはとくに限定はなく、一般に使用される量でよ
い。
【0057】前記水系分散媒に分散させるポリオレフィ
ン系樹脂組成物からなる樹脂粒子の量としては、水系分
散媒100部に対して3〜100部、さらには10〜5
0部が好ましい。樹脂粒子の量が3部未満の場合、生産
性が低下し、経済的でなくなり、100部をこえると、
加熱中に容器内で樹脂粒子同士が融着する傾向が生じ
る。
【0058】前記樹脂粒子を分散させて加熱する温度
は、使用するポリオレフィン系樹脂組成物の軟化温度以
上の温度で、好ましくは融点+20℃以下の温度、さら
には融点+5℃〜融点+15℃の温度が好ましい。具体
的には、たとえば軟化温度63℃、融点145℃のエチ
レン−プロピレン共重合体の場合、63℃以上、さらに
は63〜165℃、とくには150〜160℃が好まし
く、63℃未満では、発泡しにくくなり、165℃をこ
えると、得られる発泡体の機械的強度、耐熱性が充分で
なく、容器内で樹脂粒子同士が融着しやすくなる傾向が
生じる。
【0059】このように、特定の樹脂粒子を水系分散媒
に分散させてポリオレフィン系樹脂組成物の軟化温度以
上に加熱し、通常10分〜12時間撹拌することによ
り、ポリオレフィン系樹脂組成物からなる樹脂粒子の含
水率を1〜50重量%、好ましくは3〜30重量%に調
整することができる。また、予備発泡粒子製造時に密閉
容器内で樹脂粒子が塊状にならず均一な予備発泡粒子に
することができる。含水率が1重量%未満の場合、充分
な発泡倍率が得られにくく、発泡倍率3倍末満となりや
すく、50重量%をこえると、樹脂粒子の水系分散媒に
対する分散性が低下し、予備発泡粒子製造時に密閉容器
内でポリオレフィン系樹脂組成物からなる樹脂粒子が塊
状になり、均一に予備発泡させにくくなる。なお、含水
率の調整は、加熱温度、加熱時間などを調整することに
よって行なうことができる。
【0060】前記親水性ポリマーの吸水率は常温で測定
する値であり、前記含水率は高温(樹脂組成物の軟化温
度以上)で測定する値であるため、たとえば用いた親水
性ポリマーの吸水率が0.5重量%以上であれば、1重
量%以上の含水率が得られる。
【0061】前記ポリオレフィン系樹脂組成物の軟化温
度とは、ポリオレフィン系樹脂組成物の熱変形温度を示
し、ASTM D648に準拠して求められる。
【0062】また、前記ポリオレフィン系樹脂組成物の
融点は、DSCによって、40℃から220℃まで10
℃/分の速度で昇温し、10℃/分の速度で40℃まで
冷却したのち、再度、10℃/分の速度にて220℃ま
で昇温したときに現れる融解ピークの頂点の温度であ
る。。
【0063】また、含水率は、ポリオレフィン系樹脂組
成物の軟化温度以上における水蒸気圧下での含水率であ
り、以下のようにして求められる。
【0064】すなわち、300cc耐圧アンプル中に前
記ポリオレフィン系樹脂組成物からなる樹脂粒子50
g、水150g、分散剤としてパウダー状塩基性第三リ
ン酸カルシウム0.5g、n−パラフィンスルホン酸ソ
ーダ0.03gを入れ、密閉後に前記ポリオレフィン系
樹脂組成物の軟化温度以上の温度に設定した油浴中で3
時間加熱処理する。さらに室温まで冷却後、取り出し、
充分水洗して分散剤を除去したのち、得られたポリオレ
フィン系樹脂組成物の含水粒子の表面付着水分を除去し
たものの重量(X)を求め、ついでその樹脂粒子の軟化
温度よりも20℃高い温度に設定されたオーブン中で3
時間乾燥させ、デシケータ中で室温まで冷却させたあと
の重量(Y)を求め、式: 含水率(重量%)={(X−Y)/Y}×100 にしたがって求められる。ポリオレフィン系樹脂組成物
からなる樹脂粒子中に充填剤などを含む場合の含水率
は、ポリオレフィン系樹脂および親水性ポリマーの合計
量に対する含水率である。
【0065】前記無機ガスとしては、チッ素、空気また
はこれらを主体(通常、50容量%以上、さらには70
容量%以上)とし、アルゴン、ヘリウム、キセノンなど
の不活性ガスや水蒸気、酸素、水素、オゾンなどを少量
(50容量%以下、さらには30容量%以下)含む無機
ガスなどが使用できるが、経済性、生産性、安全性、環
境適合性などの点からチッ素、空気が好ましい。
【0066】前記無機ガスを導入したのちの密閉容器内
の圧力は、前述のごとく6〜75kg/cm2Gが好ま
しく、10〜70kg/cm2Gがより好ましい。前記
圧力が6kg/cm2G未満の場合、無機ガスを導入す
ることによる効果、すなわち、無機ガスを使用しない場
合よりも高発泡倍率の予備発泡粒子が得られる効果が充
分でなくなる傾向があり、75kg/cm2Gをこえる
と、気泡径が微細化しすぎ、独立気泡率が低下して成形
品の収縮、形状安定性、機械的強度、耐熱性が損われる
傾向がある。
【0067】なお、放出中の容器内圧力は前記到達圧力
を維持することが好ましい。
【0068】また、前記無機ガスで加圧して所定の圧力
に到達後、含水樹脂粒子を水系分散媒とともに低圧容器
中に放出するまでの時間にはとくに限定はないが、生産
性向上の観点からすれば、できるだけ短いことが好まし
い。
【0069】前記密閉容器の内圧よりも低圧というの
は、密閉容器の内圧よりも低い圧力であればよく、通常
は大気圧付近の圧力がえらばれる。
【0070】また、前記低圧の容器とは、放出された粒
子と水との混合物の飛散軌跡を包含する空間であって、
放出された粒子を飽和水蒸気に接触させることができる
ようにした容器のことである。一例について図1に示す
概略説明図の低圧容器6を用いて説明すると、形状が幅
400mm×高さ400mm×長さ2000mmのダク
ト状であり、密閉容器3側の前端部にある蒸気吹込口8
から飽和蒸気を吹き込み、後端部には濾過部12を設
け、放出された粒子7と分散媒10を分離し、分散媒1
0は排出口9から排出され、放出された粒子7は後端部
にある輸送媒体供給部11から供給される輸送媒体14
とともに低圧容器出口13をとおって乾燥器15へ輸送
されるような容器があげられるが、このような容器に限
定されるものではない。なお、前記低圧容器6のX−X
断面図を模式的に図2に示す。
【0071】前記飽和水蒸気は、放出された粒子と接触
させることによって、粒子の収縮を低減・防止させ、実
用上充分な外観を有させるために使用されるものであ
り、圧力は、前記低圧の容器の圧力によって決められ
る。たとえば前記低圧の容器の圧力が、大気圧付近の場
合には、通常90〜110℃の温度範囲内の水蒸気であ
る。
【0072】前記低圧の容器内の温度は、前記ポリオレ
フィン系樹脂組成物の軟化温度以上、融点以下とするこ
とが好ましい。前記低圧の容器内の温度が軟化温度より
も低い場合には、粒子内の水が急激に凝集してしまい、
粒子の収縮が大きく、実用に耐えられる粒子を製造する
ことができにくくなり、また、融点をこえると、放出に
より予備発泡した粒子の気泡が破泡したり、粒子同志が
融着しやすくなる傾向が生じる。
【0073】前記放出された粒子が前記飽和水蒸気に接
触される時間は0.1秒以上、好ましくは1秒以上であ
り、接触時間が0.1秒未満の場合には、粒子が急激に
冷却され、内部の水蒸気が凝集してしまうため、収縮の
大きな粒子となる。接触時間の上限は、通常、3秒程度
であればよく、これ以上長く接触させても効果はほとん
どかわらない。
【0074】飽和水蒸気に接触せしめられた粒子は、輸
送媒体によって乾燥機に輸送され、5分以上かけて乾燥
温度まで冷却せしめられる。
【0075】前記輸送媒体としては、飽和水蒸気、チッ
素、空気またはこれらを主体とする無機ガスなどがあげ
られる。これらのうちでは飽和水蒸気を使用し、放出さ
れた粒子との接触と粒子の輸送とを一度に行なわせるの
が好ましい。
【0076】前記輸送媒体として使用する水蒸気の温度
は、予備発泡粒子に用いられる原料樹脂組成物の軟化温
度以上、融点以下の温度範囲内で調整されることが好ま
しい。
【0077】前記粒子を乾燥温度まで冷却するのに5分
以上かけるのは、粒子を徐冷させるためであり、5〜6
0分かけるのが好ましい。冷却時間が5分未満の場合、
樹脂が充分堅くなる前に予備発泡粒子内部の水蒸気が凝
縮し、予備発泡粒子は収縮する。一度収縮したのち乾燥
させても収縮は完全に回復しなくなる。
【0078】乾燥に際し、無機ガスを乾燥器に連続的に
または断続的に入れて乾燥温度まで低下させるのが、収
縮しない予備発泡粒子を短時間で得ることが可能な点か
ら好ましい。
【0079】前記乾燥温度は、予備発泡粒子の原料樹脂
組成物の融点以下であり、かつ40℃以上、さらには5
0℃以上、とくには60℃以上であるのが、湿った予備
発泡粒子の表面および(または)内部水分の蒸発が速
く、乾燥にかかる時間を短くすることが可能であり、生
産サイクル短縮による生産性向上につながる点から好ま
しい。乾燥温度が低すぎる場合には、乾燥時間が長くな
り、また、乾燥不良がおこりやすくなる、粒子の収縮が
発生するなどしやすくなる。一方、乾燥温度が高すぎる
場合には、粒子の気泡が破泡したり、粒子同士が融着し
やすくなる。
【0080】なお、粒子が乾燥器へ輸送されたのち、輸
送ラインが閉じられ、そののち無機ガスを、流量をコン
トロールしながら送り込み、乾燥温度まで低下させる。
【0081】このようにして得られるポリオレフィン系
樹脂組成物予備発泡粒子は、発泡倍率3〜50倍、さら
には4〜40倍、独立気泡率80〜100%、さらには
90〜100%、および平均気泡径50〜500μm、
さらには50〜300μmを有するのが好ましい。前記
発泡倍率が3倍未満の場合、得られる成形体の柔軟性、
緩衝特性などが不充分となりやすく、また50倍をこえ
ると、得られる成形体の機械的強度、耐熱性などが不充
分となりやすい。また、前記独立気泡率が80%未満の
場合、2次発泡力が不足するため、成形時に融着不良が
発生し、得られる成形体の機械的強度などが低下しやす
くなる。また、前記平均気泡径が50μm未満の場合、
得られる成形体の形状が歪むなどの問題が生じやすくな
り、500μmをこえると、得られる成形体の機械的強
度が低下しやすくなる。
【0082】本発明の方法によって製造されたポリオレ
フィン系樹脂組成物予備発泡粒子は、80%以上の独立
気泡率を有するので、さらに要すればこの予備発泡粒子
を耐圧容器中で加熱加圧下、一定時間処埋することによ
って空気含浸を行なったのちに成形用金型に充填し、蒸
気加熱することにより型内発泡成形して金型どおりの成
形体を製造してもよい。かくして得られた発泡成形体
は、柔軟性、緩衝性にすぐれ、しかも寸法収縮率が小さ
く、形状変形が小さいので、きわめて商品価値の高いも
のとなる。
【0083】
【実施例】以下に実施例および比較例をあげて、本発明
の製造方法をさらに詳細に説明するが、本発明は、かか
る実施例のみに限定されるものではない。
【0084】なお、得られた予備発泡粒子の発泡倍率の
評価方法を以下にまとめて示す。
【0085】(発泡倍率(乾燥倍率))予備発泡粒子3
〜10g程度を取り、60℃で6時間以上乾燥したのち
重量wを測定後、水没法にて体積vを測定し、予備発泡
粒子の真比重ρb=w/vを求め、原料組成物の密度ρr
との比により、発泡倍率K=ρr/ρbを求めた。
【0086】(成含倍率)発泡直後の予備発泡粒子を2
0kgf/cm2の空気加圧下に2時間放置し、予備発
泡粒子内の圧力を大気圧よりも高くし、予備発泡粒子の
収縮を完全に回復させた状態の予備発泡粒子を用いて測
定した発泡倍率であり、予備発泡粒子の取り得る最大倍
率と考えられる。
【0087】(収縮回復率)乾燥倍率を成含倍率で除し
たもので、乾燥により倍率がどこまで回復したのかの指
標である。
【0088】実施例1 ポリオレフィン系樹脂(エチレン−プロピレンランダム
共重合体、密度0.91g/cm3、エチレン単位含有
率3重量%、MI=5.5g/10分、曲げ弾性率10
000kg/cm2G)100部に対し、親水性ポリマ
ー(エチレン−メタクリル酸共重合体のカルボキシル基
をナトリウムイオンで塩にし、分子間を架橋させたアイ
オノマー(エチレン単位85重量%とメタクリル酸単位
15重量%とからなり、メタクリル酸単位の60重量%
が塩を形成しているもの)、MI=0.9g/10分、
融点89℃、吸水率1%)2部およびタルク(平均粒径
7μm)1部を添加し、50mmφ単軸押出機に供給
し、溶融混練したのち、直径1.5mmφの円筒ダイよ
り押し出し、水冷後カッターで切断し、円柱状のポリオ
レフィン系樹脂組成物からなる樹脂粒子(ペレット)
(1.8mg/粒)を得た。得られた樹脂粒子の軟化温
度は63℃、融点は145℃、JIS K 7112に
より測定した密度は0.90g/cm3であった。
【0089】得られた樹脂粒子100部、分散剤として
第三リン酸カルシウム1.4部および界面活性剤として
ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ0.03部を、水2
00部とともに図1に示すごとき装置の耐圧密閉容器3
内に仕込み、容器内容物を攪拌しながら155.0℃に
加熱した。このときの圧力は約5kg/cm2Gであっ
た。
【0090】そののち、空気加圧により容器内の圧力を
27kg/cm2Gとし、ただちに密閉容器下部のバル
ブ4を開いて水分散物(含水粒子および水系分散媒)を
直径4mmφのオリフィス5を通じて内圧1.0kgf
/cm2の低圧容器6に放出して独立気泡構造を有する
予備発泡粒子を得た。この際、放出中は容器内の圧力が
低下しないように、空気を用いて圧力を保持した。
【0091】低圧容器6には1.0kgf/cm2の約
100℃の飽和水蒸気を8の蒸気吹込口から導入して放
出された粒子7と接触させた。
【0092】飽和水蒸気の供給は、図1の輸送媒体供給
部11より行ない、放出された粒子7は、低圧容器6か
ら乾燥器15に移送された。オリフィス5を通じて低圧
容器6に放出された粒子7を低圧容器出口13を通じて
乾燥器15へ移送するのに要した時間は約3秒であっ
た。
【0093】粒子を乾燥器15へ輸送後、輸送ラインを
閉じ、乾燥器15内の温度を温度記録計17で測定しな
がらN2吹込口16からチッ素ガスの流量を調整して導
入し、20分間かけて乾燥器15内の温度を100℃か
ら90℃に低下させた。乾燥器15内の温度を乾燥温度
である90℃まで低下させたのち、90℃の熱風を、乾
燥空気ブロワー18および空気加熱器19を通して乾燥
器15内に導入し、3時間乾燥させた。
【0094】なお、図1中の1はポリオレフィン系樹脂
粒子、2は水系分散媒、20は乾燥空気放棄ラインであ
る。
【0095】得られた予備発泡粒子の発泡倍率および成
含倍率を測定し、収縮回復率を求めた。結果を表1に示
す。
【0096】比較例1 飽和水蒸気輸送を行なわず、粒子をすべて乾燥器に輸送
後すぐに乾燥器温度調節を行なわず、系内(低圧容器、
輸送媒体供給部)には蒸気を吹込まなかったこと以外
は、実施例1と全く同様の操作を行ない、予備発泡粒子
を得た。結果を表1に示す。
【0097】
【表1】
【0098】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、収縮が防止
され、実用上充分な外観を有する予備発泡粒子が得られ
る。さらに、発泡倍率が高い予備発泡粒子が得られる。
また、この予備発泡粒子は乾燥による収縮回復効果が大
きいので、収縮回復のための工程を設ける必要がなく、
経済的に有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例および比較例で用いた予備発泡
粒子の製造装置の概略説明図である。
【図2】低圧容器6のX−X断面図を模式的に表わした
概略説明図である。
【符号の説明】
1 ポリオレフィン系樹脂組成物からなる樹脂粒子 2 水系分散媒 3 耐圧密閉容器 4 バルブ 5 オリフィス 6 低圧容器 7 放出された粒子 8 蒸気吹込口 9 排出口 10 分散媒 11 輸送媒体供給部 12 濾過部 13 低圧容器出口 14 輸送媒体 15 乾燥器 16 N2吹込口 17 温度記録計 18 乾燥空気ブロワー 19 空気加熱器 20 乾燥空気放棄ライン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 御林 毅 大阪府摂津市鳥飼西5−1−1 鐘淵化学 工業株式会社内 (72)発明者 赤松 成彦 大阪府摂津市鳥飼西5−1−1 鐘淵化学 工業株式会社内 Fターム(参考) 4F074 AA16 AA17 AA23 AA24 BA34 CA34 CA35 CA38 CA39 CC04X CC05Z CC28Z CC32X CC34X CC34Y CC36Z 4J002 AB022 AB032 BB031 BB051 BB061 BB071 BB121 BB171 BB232 BE012 BP021 CF172 CH022 CL002 FD010

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオレフィン系樹脂100重量部およ
    び親水性ポリマー0.05〜20重量部を含有するポリ
    オレフィン系樹脂組成物からなる樹脂粒子を密閉容器内
    で水系分散媒に分散させ、前記樹脂粒子を前記ポリオレ
    フィン系樹脂組成物からなる粒子の軟化温度以上の温度
    に加熱し、含水率が1〜50重量%の含水樹脂粒子にし
    たのち、密閉容器内の内圧よりも低圧の容器内に放出す
    ることによって予備発泡させる際に、放出された粒子を
    飽和水蒸気に接触させたのちに、5分以上かけて乾燥温
    度まで冷却させることを特徴とするポリオレフィン系樹
    脂組成物予備発泡粒子の製造方法。
  2. 【請求項2】 低圧の容器内の温度が、ポリオレフィン
    系樹脂組成物の軟化温度以上、融点以下である請求項1
    記載のポリオレフィン系樹脂組成物予備発泡粒子の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 放出された粒子を低圧の容器外へ輸送す
    るための輸送媒体として、飽和水蒸気を用いる請求項1
    または2記載のポリオレフィン系樹脂組成物予備発泡粒
    子の製造方法。
  4. 【請求項4】 密閉容器内の内圧を、チッ素、空気また
    はこれらを主体とする無機ガスを導入することにより高
    めたのち、内圧よりも低圧の容器内に放出することによ
    って予備発泡させる請求項1、2または3記載のポリオ
    レフィン系樹脂組成物予備発泡粒子の製造方法。
  5. 【請求項5】 ポリオレフィン系樹脂がポリプロピレン
    系樹脂である請求項1、2、3または4記載のポリオレ
    フィン系樹脂組成物予備発泡粒子の製造方法。
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