JP2000290541A - 磁性粉末を含むインキ用又は塗料用組成物 - Google Patents

磁性粉末を含むインキ用又は塗料用組成物

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JP2000290541A
JP2000290541A JP10075799A JP10075799A JP2000290541A JP 2000290541 A JP2000290541 A JP 2000290541A JP 10075799 A JP10075799 A JP 10075799A JP 10075799 A JP10075799 A JP 10075799A JP 2000290541 A JP2000290541 A JP 2000290541A
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Tetsuya Koga
哲也 古閑
Arihiro Wada
有弘 和田
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IDEMITSU ATOCHEM KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁性を低下させるおそれがなく、しかも分散
性が良く、長期間貯蔵した際の貯蔵安定性に優れた、磁
性粉末を含むインキ用又は塗料用の組成物を提供するこ
とを目的とする。 【解決手段】 (A)フェライト粉末及び/又はマグネ
タイト粉末からなる磁性粉末、(B)バインダー樹脂、
及び(C)分散剤として水酸基含有液状ジエン系重合体
及び/又はその水素化物を含有してなる、磁性粉末を含
むインキ用又は塗料用組成物を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビデオテープなど
をはじめとする各種磁気記録媒体向けの磁性インキ又は
磁性塗料などとして有用な、貯蔵安定性に優れた磁性粉
末を含むインキ用又は塗料用の組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、磁性インキ又は磁性塗料は、フェ
ライトやマグネタイトからなる磁性粉末と、塩化ビニル
‐酢酸ビニル共重合樹脂、ポリエステル樹脂などのバイ
ンダー成分に、溶剤や添加剤成分を加えた組成物の形で
提供されており、これを例えばポリエステルフィルム等
の基材に塗布、吹き付けすることにより、基材上に磁性
層を形成させる手法がとられている。
【0003】しかしながら、これら磁性インキ又は磁性
塗料に用いられるフェライトやマグネタイトからなる磁
性粉末は、高純度の無機成分であり、また表面に官能基
をほとんど有しないために、バインダーへの分散性が悪
いという問題があった。これら磁性粉末がバインダー中
に均一に分散していないと、インキや塗料中の磁性粉末
が貯蔵期間中に沈降したり、組成物であるインキや塗料
の粘度変化が発生することになり、その結果、用途上最
も重要な性能である磁性が不均一な塗布面となってしま
うおそれがあった。
【0004】これらの欠点を改良する方法として、磁性
粉末を表面処理したり、オレイン酸やリン酸エステル等
の分散剤を添加したりすることが考えられている。しか
しながら、磁性粉末を表面処理すると、磁性の低下を生
じてしまうという問題があった。一方、オレイン酸やリ
ン酸エステル等の分散剤を添加した場合には、得られる
インキ又は塗料組成物の分散が未だ不充分であり、長期
間貯蔵した際の貯蔵安定性に劣るという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、磁性を低下
させるおそれがなく、しかも分散性が良く、長期間(例
えば30日以上)貯蔵した際の貯蔵安定性に優れた磁性
粉末を含むインキ用又は塗料用の組成物を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これら従
来の問題を解決すべく鋭意検討を重ねた。その結果、驚
くべきことに水酸基含有液状ジエン系重合体及び/又は
その水素化物を分散剤として使用することによって、磁
性を低下させるおそれがなく、しかもインキや塗料に用
いた際の貯蔵安定性に優れた組成物が得られることを見
出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、請求項1記載の本発明は、
(A)フェライト粉末及び/又はマグネタイト粉末から
なる磁性粉末、(B)バインダー樹脂、及び(C)分散
剤として水酸基含有液状ジエン系重合体及び/又はその
水素化物を含有してなる、磁性粉末を含むインキ用又は
塗料用組成物を提供するものである。
【0008】次に、請求項2記載の本発明は、水酸基含
有液状ジエン系重合体又はその水素化物の水酸基含量が
0.2〜10.0meq/gであり、かつ数平均分子量
が300〜10000であることを特徴とする請求項1
記載の組成物を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明について、以下、詳細に説
明する。請求項1記載の本発明の組成物は、(A)フェ
ライト粉末及び/又はマグネタイト粉末からなる磁性粉
末、(B)バインダー樹脂、及び(C)分散剤として水
酸基含有液状ジエン系重合体及び/又はその水素化物を
含有してなるものである。
【0010】請求項1記載の本発明においては、(A)
成分としてフェライト粉末及び/又はマグネタイト粉末
からなる磁性粉末を用いる。ここでフェライト粉末とし
ては、一般式がMO・Fe23で表わされるものが用い
られる。前記式中、Mは、Mn,Fe,Sr,Ni,M
g,Co,Cu,Ba,Ca,Pb及びZnよりなる群
から選択される少なくとも1種の金属を示している。こ
の他、In,Ti,Sn,Ge,Zr,Hf,Nb,S
b,Ta,Cr,Mo,W,Si,Bi,Vなどが含有
されていても良い。また、マグネタイト粉末としては、
Fe34で表わされる粉末である。これらは、単独で、
或いは2種以上を混合して磁性粉末として使用される。
【0011】これら磁性粉末としては、平均粒子径が1
00μm以下であるものが好ましい。平均粒子径が10
0μmを超えたものであると、組成物の貯蔵安定性にも
影響を与え、目的とするインキ用又は塗料用としての用
途への適応が困難となるため、好ましくない。
【0012】次に、本発明においては、(B)成分とし
てバインダー樹脂を用いる。本発明におけるバインダー
樹脂としては、インキ・塗料用途に一般的に使用されて
いるバインダー樹脂であれば、いずれも用いることがで
きる。具体的には例えば、硬化ロジン、エステルガム、
ロジン変性フェノール樹脂、アマニ油などからなる天然
物系のもの;ケトン樹脂、アルキド樹脂、ポリアミド樹
脂、ブチラール樹脂、塩素化ポリプロピレン、塩素化ポ
リエチレン、クロロスルホン化ポリエチレン、塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキ
シ樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂、
アクリル樹脂、シリコーン樹脂、スチレン−マレイン酸
共重合樹脂、スルホン基含有塩化ビニル−酢酸ビニル共
重合樹脂などの合成樹脂系のもの;ニトロセルロース、
アセチルセルロースなどのセルロース系のもの;環化ゴ
ム、クロロプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、アク
リロニトリル−ブタジエン共重合ゴム等の合成ゴム系の
ものなどを使用することができる。さらに、分子中にア
クリル基、アクリロイル基など光反応性官能基を有する
オリゴマーなどを使用することができる。さらに、必要
に応じて、ウレタンエラストマーなどを添加することが
できる。
【0013】この(B)成分は、前記(A)磁性粉末1
00重量部に対して、1〜100重量部、好ましくは3
〜50重量部の割合で用いられる。(B)成分の含有割
合が上記割合未満であると、塗膜としての強度が不充分
となり、一方、(B)成分の含有割合が上記割合を超え
ると、磁性性能が不充分となるため、いずれも好ましく
ない。
【0014】さらに、本発明においては、(C)分散剤
として水酸基含有液状ジエン系重合体及び/又はその水
素化物を用いる。本発明においては、この分散剤とし
て、水酸基含有液状ジエン系重合体及び/又はその水素
化物を用いることにより、磁性を低下させることなく、
インキや塗料に用いた際の貯蔵安定性に優れた組成物を
得ることができることが分かった。
【0015】本発明において、この水酸基含有液状ジエ
ン系重合体及び/又はその水素化物は、公知のものの中
から条件に合致するものを選択し、これをそのまま用い
ても良いが、公知の手法により容易に製造することがで
きる。
【0016】まず、水酸基含有液状ジエン系重合体につ
いては、具体的には例えば、炭素数4〜22のジエンモ
ノマーを、公知の重合開始剤を用いてラジカル重合する
ことにより製造することができる。
【0017】ここで炭素数4〜22のジエンモノマーと
しては、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、1,
3−ペンタジエン、シクロペンタジエン等が挙げられ、
これらのうちの1種を単独で、或いは2種以上を混合し
て用いることができる。
【0018】また、公知の重合開始剤としては、過酸化
水素(H22)、水酸基を有するアゾ化合物(例えば、
2,2’−アゾビス〔2−メチル−N−(2−ヒドロキ
シエチル)プロピオンアミド〕)等、又は水酸基を有す
るパーオキサイド(例えば、シクロヘキサノンパーオキ
サイド等)が挙げられる。この重合開始剤の使用量は、
上記ジエンモノマー100gに対して、例えば過酸化水
素を用いる場合には1.0〜50g、2,2’−アゾビ
ス〔2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピ
オンアミド〕を用いる場合には5.0〜100g、シク
ロヘキサノンパーオキサイドを用いる場合には5.0〜
100gが、それぞれ適当である。
【0019】重合は無溶媒で行うことも可能であるが、
反応の制御の容易さ等のため、溶媒を用いるのが好まし
い。溶媒としては、エタノール、イソプロパノール、N
−ブタノール等が通常用いられる。反応温度は80〜1
50℃、反応時間は0.5〜15時間が適当である。
【0020】また、上記ラジカル重合のほか、ナフタレ
ンジリチウム等の触媒を用いて、炭素数4〜22のジエ
ンモノマーの1種又は2種以上をアニオン重合させてリ
ビングポリマーを製造し、さらにモノエポキシ化合物等
を反応させることによっても、目的とする水酸基含有液
状ジエン系重合体を得ることができる。このアニオン重
合も、無溶媒で行うことも可能であるが、ラジカル重合
の場合と同様の観点から、即ち反応の制御の容易さ等の
ため、溶媒を用いることが好ましい。その際の溶媒とし
ては、ヘキサン、シクロヘキサン等の飽和炭化水素が好
適である。反応温度は50〜100℃、反応時間は1〜
10時間が適当である。
【0021】また、アニオン重合時には、2種以上のジ
エンモノマーを混合して用いることもできるし、ジエン
モノマーに対し、50mol%以下の割合の下記モノマ
ーを添加することもできる。そのようなモノマーとして
は、炭素数2〜22の付加重合性モノマー、より具体的
には例えば、ブテン、ペンテン、スチレン、α−メチル
スチレン、アクリロニトリル、アクリル酸及びそのエス
テル、メタクリル酸及びそのエステル、塩化ビニル、酢
酸ビニル、アクリルアミド等が挙げられる。
【0022】反応終了後に、溶液を減圧下で蒸留すれ
ば、溶剤、未反応モノマー等が除去され、目的とする水
酸基含有液状ジエン系重合体が得られる。
【0023】この水酸基含有液状ジエン系重合体の数平
均分子量は、300〜10000、好ましくは500〜
5000である。また、水酸基含量は、0.2〜10m
eq/g、好ましくは0.4〜7meq/gである。従
って、水酸基含有液状ジエン系重合体としては、通常、
数平均分子量が300〜10000であって、水酸基含
量が0.2〜10meq/gのものが用いられ、好まし
くは数平均分子量が500〜5000であって、水酸基
含量が0.4〜7meq/gのものが用いられる。水酸
基含有液状ジエン系重合体の数平均分子量と水酸基含量
とが、上記範囲外のものであると、磁性粉末への水酸基
含有液状ジエン系重合体の吸着が不十分となり、最終的
に得られる組成物における磁性粉末の分散性が不十分と
なるため、好ましくない。
【0024】このような水酸基含有液状ジエン系重合体
の微細構造としては、1,4−シス構造、1,4−トラ
ンス構造、1,2−ビニル構造又は3,4−ビニル構造
などの比率は一切限定されず、各種微細構造からなるも
のが使用可能である。水酸基は、分子鎖末端、分子鎖内
部のいずれにあっても良いが、分子鎖末端にあるものが
望ましい。さらに、2種以上の水酸基含有液状ジエン系
重合体の使用も可能である。なお、水酸基を含有しない
液状ジエン系重合体を用いたとしても、本発明の目的を
達成することはできない。
【0025】本発明における(C)成分としては、この
ようにして得られる水酸基含有液状ジエン系重合体を用
いても良いし、或いはこれをさらに水素化することによ
り得られる、水酸基含有液状ジエン系重合体の水素化物
を用いても良いし、さらには両者の混合物を用いても良
い。
【0026】このような水酸基含有液状ジエン系重合体
の水素化物は、公知のものの中から条件に合致するもの
を選択し、これをそのまま用いても良いが、上記の如く
製造した水酸基含有液状ジエン系重合体を、均一系触
媒、不均一系触媒等を用いる公知の手法によって水素化
することにより製造することができる。
【0027】まず均一系触媒を用いる場合には、ヘキサ
ン,シクロヘキサン等の飽和炭化水素や、ベンゼン,ト
ルエン,キシレン等の芳香族炭化水素を溶媒とし、常温
〜150℃の反応温度において、常圧〜5MPaの水素
圧下で水素添加反応が行われる。均一系触媒としては、
遷移金属ハライドと、アルミニウム,アルカリ土類金属
若しくはアルカリ金属などのアルキル化物との組合せに
よるチーグラー触媒等をポリマーの二重結合あたり、
0.01〜0.1mol%程度使用すれば良い。反応
は、通常、1〜24時間で終了する。
【0028】一方、不均一系触媒等を用いる場合には、
ヘキサン,シクロヘキサン等の飽和炭化水素、ベンゼ
ン,トルエン,キシレン等の芳香族炭化水素、ジエチル
エーテル,テトラヒドロフラン(THF),ジオキサン
等のエーテル類、エタノール,イソプロパノール,1−
ブタノール等のアルコール類等、或いはこれらの混合系
を溶媒として用い、常温〜200℃の反応温度におい
て、常圧〜10MPaの水素圧下で水素添加反応が行わ
れる。不均一系触媒としては、ニッケル,コバルト,パ
ラジウム,白金,ロジウム,ルテニウム等の触媒を単独
で、或いはシリカ,ケイソウ土,アルミナ,活性炭等の
担体に担持して用いれば良い。これら触媒の使用量は、
ポリマー重量に対し、0.05〜10重量%が適当であ
る。これらの触媒は、2種以上を混合して用いても良
い。なお、反応は通常、1〜48時間で終了する。
【0029】反応終了後に触媒をろ別して、溶液を減圧
下で蒸留すれば、溶剤が除去され、目的とする水酸基含
有液状ジエン系重合体の水素化物が得られる。
【0030】この水酸基含有液状ジエン系重合体の水素
化物の数平均分子量は、300〜10000、好ましく
は500〜5000である。また、水酸基含量は、0.
2〜10meq/g、好ましくは0.4〜7meq/g
である。従って、水酸基含有液状ジエン系重合体の水素
化物としては、通常、数平均分子量が300〜1000
0であって、水酸基含量が0.2〜10meq/gのも
のが用いられ、好ましくは数平均分子量が500〜50
00であって、水酸基含量が0.4〜7meq/gのも
のが用いられる。水酸基含有液状ジエン系重合体の水素
化物の数平均分子量と水酸基含量とが、上記範囲外のも
のであると、磁性粉末への水酸基含有液状ジエン系重合
体の水素化物の吸着が不十分となり、最終的に得られる
組成物における磁性粉末の分散性が不十分となるため、
好ましくない。
【0031】この水酸基含有液状ジエン系重合体の水素
化物の水素化率は、50%以上、好ましくは70%以上
である。さらに、2種以上の水酸基含有液状ジエン系重
合体の水素化物を混合して用いることも可能である。
【0032】なお、水酸基含有液状ジエン系重合体の水
素化物の一分子当たりの平均水酸基数は、好ましくは
1.7以上、さらに好ましくは2.0以上である。
【0033】本発明における(C)成分としては、上記
した如き水酸基含有液状ジエン系重合体の1種以上と水
酸基含有液状ジエン系重合体の水素化物の1種以上とを
混合して用いることも可能である。
【0034】この(C)成分は、前記(A)磁性粉末1
00重量部に対して、0.1〜30重量部、好ましくは
0.5〜10重量部の割合で用いられる。(C)成分の
含有割合が上記割合未満であると、磁性粉末を分散させ
ることが不可能となり、一方、(C)成分の含有割合が
上記割合を超えると、バインダー樹脂との相溶性が悪化
するため、いずれも好ましくない。
【0035】本発明の磁性粉末を含むインキ用又は塗料
用組成物は、基本的には上記(A)成分,(B)成分及
び(C)成分を配合してなるものであるが、この他に、
粘度低減、コスト低減、作業性確保のために、一般に使
用される溶剤を用いることができる。そのような溶剤と
して具体的には、トルエン,ミックスキシレン,オルソ
キシレン,パラキシレン,アセトン,シクロヘキサン,
ヘキサンなどの炭化水素系溶剤、メチルエチルケトン,
メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶剤、酢酸エチ
ル,酢酸ブチルなどのエステル系溶剤、メタノール,エ
タノール,イソプロパノール,ブタノール,テルピノー
ルなどのアルコール系溶剤、メチルセロソルブ,エチル
セロソルブなどのセロソルブ系溶剤、エチルエーテル,
ブチルカルビトールなどのエーテル系溶剤等を挙げるこ
とができる。これら溶剤は、前記(A)磁性粉末100
重量部に対して、10〜3000重量部、好ましくは5
0〜1000重量部の割合で用いられる。
【0036】本発明の磁性粉末を含むインキ用又は塗料
用組成物においては、さらに界面活性剤、シランカップ
リング剤、フタル酸エステルやアジペート系などの可塑
剤、ワックス、シリコーンオイル、顔料(カーボンブラ
ック,二酸化チタン,パール系等)、潤滑剤、帯電防止
剤、研磨剤などを、必要に応じて適宜配合することがで
きる。これらの総含有量は、インキ用又は塗料用組成物
中において10重量%以下であることが好ましい。
【0037】本発明のインキ用又は塗料用組成物は、前
記成分を配合することにより得られるが、より具体的に
は前記(A)成分,(B)成分及び(C)成分、さらに
は各種の添加剤を混合し、ペイントロール等のロールや
ローラー類、ボールミル,サンドミル等の粉砕機、プラ
ネタリウムミキサーなどのミキサー類などを用いて混練
することにより得られる。なお、混練時間は30分間か
ら15時間であり、混練温度は室温から100℃であ
る。上記組成物製造のための各成分の添加の順番には特
に制限はなく、例えば(B)成分のバインダー樹脂を溶
剤に予め溶解させておき、これに(A)成分の磁性粉末
などの残りの成分を加える方法や、全量を一括添加する
方法など、使用する機器、目的に応じて様々な形態をと
ることができる。
【0038】このようにして、目的とする貯蔵安定性に
優れたインキ用又は塗料用組成物を製造することができ
る。本発明のインキ用又は塗料用組成物は、以下に述べ
るような幅広い用途への適応が可能である。即ち、本発
明のインキ用又は塗料用組成物は、オーディオ用、ビデ
オ用、ディジタルビデオ用、コンピューター用などのテ
ープ類;フロッピーディスク、ハードディスク等のディ
スク類;各種カード類;切符;定期券;磁気ドラムなど
の各種磁気記録媒体向けの磁性インキ又は磁性塗料とし
て利用することができる。また、本発明のインキ用又は
塗料用組成物は、プリンター、ファクシミリ、データ処
理、オフセットなどの工業用印刷による印刷用磁性イン
キとして利用することができる。次に、本発明のインキ
用又は塗料用組成物は、船舶、航空機、車両、建築物、
鉄塔などへの電波吸収用塗料として利用することができ
る。さらに、本発明のインキ用又は塗料用組成物は、チ
ップインダクタ部品やIC複合部品などの複合積層部
品、積層混成集積回路素子などの各種多層セラミック部
品用の磁性塗料として利用することができる。
【0039】
【実施例】次に、本発明を実施例により詳しく説明する
が、本発明の範囲をこれらの実施例に限定するものでな
いことは言うまでもない。
【0040】実施例1〜7及び比較例1〜3 第1表に示す配合にて、ボールミルにて12時間混練
し、磁性粉末を含む組成物を調製した。得られた組成物
の貯蔵安定性を下記の方法で評価した。結果を第1表に
示す。
【0041】(1)組成物の粘度 得られた組成物の混練初期の粘度と室温にて30日間貯
蔵後の粘度とをそれぞれB型粘度計を用いて測定した。
この貯蔵の間に粘度の変化が少ないものが良好であるこ
とを示す。
【0042】(2)60日間貯蔵後のフェライトの沈降
の有無 得られた組成物を100cc容のガラス製サンプル瓶に
採取し、室温にて60日間貯蔵後の状態を目視にて観察
した。磁性粉末であるフェライトの沈降が見られる場合
には「有り」、見られない場合には「無し」と表示し
た。
【0043】
【表1】第1表(その1)
【0044】
【表2】第1表(その2)
【0045】〔第1表の脚注〕 1);Baフェライト磁性粉末、平均粒子径0.7μ
m、商品名:MC−127、戸田工業(株)製 2);商品名:MR−110、平均重合度300、日本
ゼオン(株)製 3);商品名:T−5206、大日本インキ工業(株)
製 4);水酸基含有液状ポリブタジエン(出光石油化学
(株)製)、水酸基含量=0.84meq/g、数平均
分子量2590、粘度=51ポイズ/30℃ 5);水酸基含有液状ポリブタジエン(出光石油化学
(株)製)、水酸基含量=1.82meq/g、数平均
分子量1250、粘度=14ポイズ/30℃ 6);水酸基含有液状C5系重合体(出光石油化学
(株)製)、水酸基含量=0.83meq/g、数平均
分子量2630、粘度=73ポイズ/30℃ 7);水酸基含有液状ポリイソプレンの水素化物(出光
石油化学(株)製)、水酸基含量=0.91meq/
g、数平均分子量2700、粘度=810ポイズ/30
℃ 8);水酸基末端液状ポリブタジエン(日本曹達(株)
製)、水酸基含量=0.98meq/g、数平均分子量
2000、粘度=230ポイズ/45℃、1,2−ビニ
ル構造90% 9);液状ポリブタジエン(日本ゼオン(株)製)、数
平均分子量3000、粘度=30ポイズ/20℃、1,
4−シス構造80% 10);商品名:LBT−100、ステアリルアシッド
ホスフェート、堺化学工業(株)製 11);B8M型粘度計にて測定
【0046】第1表の結果より、実施例1〜7の組成物
は、(A),(B)及び(C)成分を併用することによ
り、30日貯蔵している間の粘度の変化が少なく、ま
た、60日間貯蔵後にもフェライトの沈降も見られず、
良好な貯蔵安定性を有していることが分かる。なお、こ
れらは、磁性粉末として表面処理したものを用いている
ものではないため、磁性の低下を生じるおそれはない。
【0047】即ち、実施例1,2の組成物は、それぞれ
溶剤の使用量を変えて作成されたものであって、初期の
粘度は両者間で大きく異なるものの、それぞれ30日貯
蔵している間の粘度の変化が少なく、また、60日間貯
蔵後にもフェライトの沈降も見られず、良好な貯蔵安定
性を有していることが分かる。
【0048】次に、実施例3〜6の組成物は、実施例1
の組成物において、それぞれ水酸基含有液状ジエン系重
合体の種類を変えて作成されたものである。実施例1で
使用した水酸基含有液状ポリブタジエンと比べて、水酸
基含量が高く、数平均分子量の低い水酸基含有液状ポリ
ブタジエンを用いる実施例3でも、実施例1と同様に良
好な結果が得られた。また、水酸基含有液状C5系重合
体(ポリイソプレン)を用いる実施例4においても、水
酸基含有液状ポリブタジエンを用いる実施例1と同様に
良好な結果が得られた。さらに、水酸基含有液状ポリイ
ソプレンの水素化物を用いる実施例5や、1,2−ビニ
ル結合リッチな水酸基含有液状ポリブタジエンを用いる
実施例6や、バインダー樹脂としてポリウレタン樹脂を
用いる実施例7においても、実施例1と同様に良好な結
果が得られた。
【0049】一方、比較例1〜5の組成物は、全て
(C)成分である水酸基含有液状ジエン系重合体及び/
又はその水素化物を添加していないものである。比較例
1では、水酸基を含有しないジエン系重合体を配合して
いるが、この場合、30日貯蔵している間の粘度の変化
が大きく、また、60日間貯蔵後にフェライトの沈降が
生じており、貯蔵安定性に劣ることが分かる。次に、比
較例2では、(C)成分(分散剤)を全く用いていない
が、この場合、30日貯蔵している間の粘度の変化が極
めて大きく、また、60日間貯蔵後にフェライトの沈降
が生じており、貯蔵安定性に著しく劣ることが分かる。
さらに、比較例3では、(C)成分(分散剤)として、
りん酸エステルを用いているが、この場合、60日間貯
蔵後のフェライトの沈降は見られないものの、30日貯
蔵している間の粘度の変化が大きく、分散性に欠けてお
り、貯蔵安定性に劣ることが分かる。
【0050】
【発明の効果】本発明の組成物は、磁性粉末の分散性に
優れており、磁性粉末が貯蔵期間中に沈降したり、粘度
が大きく変化するおそれがなく、長期間貯蔵した際の貯
蔵安定性に優れたものとなっている。従って、これを例
えばテープ類などに塗布した場合に、磁性が不均一な塗
布面となったりするおそれがない。また、本発明の組成
物は、磁性粉末の表面処理などを行っているものではな
いため、磁性を低下させるおそれもない。以上のよう
に、本発明によれば、インキや塗料に用いた際の貯蔵安
定性に優れた、磁性粉末を含むインキ用又は塗料用の組
成物が得られる。それ故、本発明の組成物は、前記した
如き各種磁気記録媒体向け磁性インキや塗料などの用途
に有効に利用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J038 CA022 EA011 GA03 HA216 KA09 KA20 MA14 NA22 NA26 4J039 AB02 AB04 AB08 AB11 AD01 AD03 AD05 AD07 AD08 AD09 AD10 AD11 AD14 AD15 AD16 AD21 AE01 AE02 AE03 AE04 AE05 AE06 AE08 AE11 AF01 AF02 AF07 BA13 BA30 BA31 BA33 BA34 BA35 BA36 BA37 BA38 BA39 BE22 DA02 EA26 EA44 GA02 GA24 5D006 BA01 BA06 BA10 BA16 FA00 5E040 AB02 AB03 BB04 CA07 NN04

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)フェライト粉末及び/又はマグネ
    タイト粉末からなる磁性粉末、(B)バインダー樹脂、
    及び(C)分散剤として水酸基含有液状ジエン系重合体
    及び/又はその水素化物を含有してなる、磁性粉末を含
    むインキ用又は塗料用組成物。
  2. 【請求項2】 水酸基含有液状ジエン系重合体又はその
    水素化物の水酸基含量が0.2〜10.0meq/gで
    あり、かつ数平均分子量が300〜10000であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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