JP2000290553A - 安定性に優れたインク組成物 - Google Patents

安定性に優れたインク組成物

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JP2000290553A
JP2000290553A JP9897199A JP9897199A JP2000290553A JP 2000290553 A JP2000290553 A JP 2000290553A JP 9897199 A JP9897199 A JP 9897199A JP 9897199 A JP9897199 A JP 9897199A JP 2000290553 A JP2000290553 A JP 2000290553A
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ink composition
composition according
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JP9897199A
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Shinichi Kato
藤 真 一 加
Toshiyuki Miyabayashi
林 利 行 宮
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定性に優れたインク組成物、さらには目詰
まり安定性、吐出安定性、そして保存安定性などのイン
クジェット記録方法に用いられるインク組成物に求めら
れる種々の特性を高い次元で実現するインク組成物の提
供。 【解決手段】 樹脂エマルジョンを構成する高分子中の
疎水性モノマーに由来する部分と親水性モノマーに由来
する部分との存在比を特定の範囲におくことで、極めて
安定性に優れたインク組成物が得られる。よって、顔料
と、水と、水溶性有機溶媒と、樹脂エマルジョン粒子と
を含んでなるインク組成物であって、前記樹脂エマルジ
ョン粒子が、疎水性モノマーに由来する構造と、親水性
モノマーに由来する構造とを少なくとも含んでなり、か
つ疎水性モノマーに由来する構造100重量部に対し
て、親水性モノマーに由来する構造0.01〜5重量部
と含んでなるものを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の背景】発明の分野 本発明は、安定性に優れた、インクジェット記録方法に
好ましく用いられるインク組成物に関する。
【0002】背景技術 インクジェット記録方法は、インクの小液滴を飛翔さ
せ、紙等の記録媒体に付着させて印刷を行う印刷方法で
ある。この方法は、比較的安価な装置で高解像度、高品
位の画像を、高速で印刷可能という特徴を有する。
【0003】従来より、インクジェット記録に使用され
るインク組成物として、水溶性染料または顔料、水溶性
有機溶剤、および水からなるものが一般的である。この
インクに求められる性能の一つににじみの少ない画像を
実現できることが挙げられる。特に、多色印刷において
は、一つの色のインクが他のインクと接することが多
い。異なる色の二つのインクが記録媒体上での混合また
はにじみの発生は、好ましくない色を形成し、画像の解
像度、色分解、エッジの鋭さ、色純度の低下をもたら
す。よって、にじみの少ない画像が実現できることは、
インク組成物に求められる重要な性能である。
【0004】さらに近時、色材として顔料の利用が試み
られている。顔料は、染料に比べ、耐水性および耐光性
に優れるが、記録媒体上に粒子として残って画素を形成
するものであることから、耐擦過性に劣ることがしばし
ば指摘されている。また、顔料は本質的に非水溶性であ
ることから、インク組成物中に安定に分散させる必要が
ある。顔料の安定な分散の為に、樹脂の添加がいくつか
提案されている。例えば、特公昭62−1426号公報
には顔料と樹脂エマルジョンとを水に分散させたインク
が、特開昭55−157668号公報には水不溶の樹脂
エマルジョン分散液中に顔料を分散させることが、特開
平1−217088号公報には特定の造膜温度を有する
エマルジョンを使用することが、特開平3−60068
号公報および特開平4−18462号公報には同様に樹
脂エマルジョンを用いたインクが開示されている。ま
た、特開昭56−147859号公報や特開昭56−1
47860号公報、特公平4−5703号公報には高分
子分散剤と水溶性有機溶剤とを用いた水性分散系顔料イ
ンクの提案がなされている。また、顔料は、染料のよう
に記録媒体にしみこみ定着するのではなく、基本的に記
録媒体表面に固着して定着するため、耐擦過性に劣るこ
とがある。顔料の定着性の改善のために、樹脂成分をイ
ンク組成物に添加し、顔料を強固に記録媒体表面に固着
させるとの提案もなされている。
【0005】
【発明の概要】本発明者らは、今般、樹脂エマルジョン
を構成する高分子中の疎水性モノマーに由来する部分と
親水性モノマーに由来する部分との存在比を特定の範囲
におくことで、極めて安定性に優れたインク組成物が得
られるとの知見を得た。従って本発明は、安定性に優れ
たインク組成物の提供をその目的としている。また、本
発明は目詰まり安定性、吐出安定性、そして保存安定性
などのインクジェット記録方法に用いられるインク組成
物に求められる種々の特性を高い次元で実現するインク
組成物の提供をその目的としている。そして、本発明に
よるインク組成物は、顔料と、水と、水溶性有機溶媒
と、樹脂エマルジョン粒子とを含んでなるインク組成物
であって、前記樹脂エマルジョン粒子が、疎水性モノマ
ーに由来する構造と、親水性モノマーに由来する構造と
を少なくとも含んでなり、かつ疎水性モノマーに由来す
る構造100重量部に対して、親水性モノマーに由来す
る構造0.01〜5重量部と含んでなるものである。
【0006】
【発明の具体的説明】1.インク組成物 本発明によるインク組成物はインク組成物を用いた記録
方式に用いられる。インク組成物を用いた記録方式と
は、例えば、インクジェット記録方式、ペン等による筆
記具による記録方式、その他各種の印字方式が挙げられ
る。特に本発明によるインク組成物は、インクジェット
記録方法に好ましく用いられる。
【0007】本発明によるインク組成物は、基本的に、
顔料と、水と、水溶性有機溶剤と、樹脂エマルジョン粒
子とを含んでなる。そして、この樹脂エマルジョン粒子
は、疎水性モノマーに由来する構造と、親水性モノマー
に由来する構造とを少なくとも含んでなり、かつ疎水性
モノマーに由来する構造100重量部に対して、親水性
モノマーに由来する構造0.01〜5重量部と含んでな
るものである。
【0008】2.樹脂エマルジョン粒子 本発明において、樹脂エマルジョン粒子は疎水性モノマ
ーに由来する部分と親水性モノマーに由来する部分との
存在比で含む。その結果、インク組成物は極めて安定性
に優れるものとなる。この安定性が発現される理由は定
かではないが、樹脂エマルジョン粒子の疎水性が高いた
めに、顔料、特に有機顔料、との親和性が高くなり、イ
ンク組成物中において着色剤粒子を安定に取り囲み、分
散助剤として効率よく機能していることが理由の一つと
して考えられる。さらに、本発明によるインク組成物に
おいて、樹脂エマルジョンの存在は耐水性および耐擦性
に優れた画像を実現できる点でも有利である。すなわ
ち、樹脂エマルジョン粒子は、インク組成物が記録媒体
に付着し、樹脂エマルジョン粒子の近傍の水および水溶
性有機溶媒が記録媒体内部に浸透し減少すると、樹脂エ
マルジョン粒子同士が合一し融着して色材を包含した皮
膜を形成する。したがって、得られる画像は、耐擦性に
優れ、また耐水性にも優れたものとなる。
【0009】本発明の好ましい態様によれば、樹脂エマ
ルジョン粒子の粒径は1〜150nmが好ましく、より
好ましくは10〜100nmである。
【0010】また、インク組成物に対する前記樹脂エマ
ルジョン粒子の添加量は0.1〜10重量%程度が好ま
しく、より好ましくは0.5〜5重量%である。
【0011】本発明において疎水性モノマーとは、重合
性二重結合を有し、かつ親油性の炭化水素基、芳香環
基、または脂環基を有するものである。その好ましい具
体例としては、メチル( メタ)アクリレート、エチル(
メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレー
ト、n−ブチル( メタ)アクリレート、イソブチル( メ
タ)アクリレート、n−アミル( メタ)アクリレート、
イソアミル( メタ)アクリレート、n−ヘキシル( メ
タ)アクリレート、2−エチルヘキシル( メタ)アクリ
レート、オクチル( メタ)アクリレート、デシル( メ
タ)アクリレート、ドデシル( メタ)アクリレート、オ
クタデシル( メタ)アクリレート、シクロヘキシル( メ
タ)アクリレート、フェニル( メタ)アクリレート、ベ
ンジル( メタ)アクリレートなどのビニルエステル類;
アクリロニトリル、メタクリロニトリル等、スチレン、
2−メチルスチレン、ビニルトルエン、t−ブチルスチ
レン、クロルスチレン、ビニルアニソール、ビニルナフ
タレン、ジビニルベンゼン等の芳香族ビニル類;塩化ビ
ニリデン、フッ化ビニリデン等のハロゲン化ビニリデン
類;エチレン、プロピレン、イソプロピレン、ブタジエ
ン、塩化ビニル、ビニルエーテル、ビニルケトン、クロ
ロプレンなどが挙げられる。
【0012】また、親水性モノマーとは、重合性二重結
合を有し、かつカルボキシル基、水酸基、ヒドロキシメ
チル基、アミノ基、味時、スルホン酸基、ポリエチレン
オキサイド基、硫酸エステル塩基、またはリン酸エステ
ル塩基を有するものである。その好ましい具体例として
は、2−ヒドロキシルエチル( メタ)アクリレート、2
−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリシジ
ルメタクリレート、グリシジルアクリレート等のアクリ
ル酸エステルまたはメタクリル酸エステルおよび酢酸ビ
ニル等のビニルエステル類;ビニルピロリドン;カルボ
キシル基を含むアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸
またはそのモノアルキルエステエル、イタコン酸または
そのモノアルキルエステル、フマル酸またはそのモノア
ルキルエステルなどのエチレン性不飽和カルボン酸;ア
ミド基を有するアクリルアミド、N,N−ジメチルアク
リルアミド等、アミノ基を含むN−メチルアミノエチル
メタクリレート、N−メチルアミノエチルアクリレー
ト、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルア
ミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタク
リレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート等のア
クリル酸またはメタクリル酸のアルキルアミノエステル
類;N−(2−ジメチルアミノエチル)アクリルアミ
ド、N−(2−ジメチルアミノエチル)メタクリルアミ
ド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、
等のアルキルアミノ基を有する不飽和アミド類等と、ビ
ニルピリジン等のモノビニルピリジン類、ジメチルアミ
ノエチルビニルエーテルなどのアルキルアミノ基を有す
るビニルエーテル類;ビニルイミダゾール等、ビニルス
ルホン酸、スチレンスルホン酸およびその塩、2−アク
リロイルアミノ−2−メチルプロパンスルホン酸、およ
びその塩等のスルホン基を有するものが挙げられる。
【0013】本発明において樹脂エマルジョン粒子は、
疎水性モノマーに由来する構造100重量部に対して、
親水性モノマーに由来する構造0.01〜5重量部とを
含んでなるものであり、より好ましくは、前記疎水性モ
ノマーに由来する構造100重量部に対して、親水性モ
ノマーに由来する構造を0.1〜3重量部含んでなるも
のである。
【0014】本発明の好ましい態様によれば、樹脂エマ
ルジョンは単粒子構造を有するものであるのが好まし
い。さらに別の好ましい態様によれば、樹脂エマルジョ
ンはコア部分とそれを囲むシェル層とからなるコアシェ
ル構造を有するものであるのが好ましい。
【0015】本発明の好ましい態様によれば、樹脂エマ
ルジョンを構成するポリマーのガラス転移点が30℃以
下であるものが好ましい。このようなポリマーを用いる
ことで、本発明によるインク組成物は、常温においてよ
り確実に皮膜を形成する。
【0016】さらに本発明の好ましい態様によれば、樹
脂エマルジョンの最低成膜温度が30℃以下であること
が好ましい。ここで、最低成膜温度とは、樹脂エマルジ
ョンをアルミニウム等の金属板の上に薄く流延し、温度
を上げていった時に透明な連続フィルムの形成される温
度をいう。最低成膜温度以下の温度領域では白色粉末状
となる。この境界の温度を最低成膜温度とする。この態
様によれば、印刷物の速乾性、指触性、耐擦性、および
耐水性の向上を更に図ることができる。
【0017】本発明において用いられる樹脂エマルジョ
ンは、疎水性モノマーと親水性モノマーとを適当な重合
法、例えば重合触媒と乳化剤の存在下で乳化重合する方
法によって製造することができる。使用可能な乳化剤と
しては、アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、お
よびこれらの混合物があげられる。アニオン活性剤とし
ては、アルキルスルホン酸塩、アルキルスルホン硫酸
塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレ
ンスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン硫酸塩、ジ
アルキルスルホコハク酸塩、脂肪酸塩、ポリオキシエチ
レンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンフェ
ニルエーテル硫酸塩などが挙げられる。ノニオン界面活
性剤は、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオ
キシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエ
チレン−ポリスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエ
チレン−ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシ
エチレン−ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポ
リオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪
酸エステル等が挙げられる。この乳化重合は、ポリマー
エマルジョン形態の樹脂エマルジョンを製造するのに好
ましい方法である。本発明の好ましい態様によれば、安
定なポリマーエマルジョンを得る観点から、そのHLB
が15から20の界面活性剤の利用が好ましい。
【0018】上記したように、樹脂エマルジョンは、単
粒子構造またはコアシェル構造とすることができる。こ
こで、コアシェル構造の樹脂エマルジョンは、特に限定
されないが、公知の手法により、一般的には多段階の乳
化重合などによって製造することができる。
【0019】3.顔料 本発明によるインク組成物に含まれる色材は顔料であ
る。顔料としては、無機顔料、有機顔料を使用すること
ができる。無機顔料としては、酸化チタンおよび酸化鉄
に加え、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法など
の公知の方法によって製造されたカーボンブラックを使
用することができる。また、有機顔料としては、アゾ顔
料(アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレ
ートアゾ顔料などを含む)、多環式顔料(例えば、フタ
ロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アント
ラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、
チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロ
ン顔料など)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キ
レート、酸性染料型キレートなど)、ニトロ顔料、ニト
ロソ顔料、アニリンブラックなどを使用できる。特に黒
インクとして使用されるカーボンブラックとしては、三
菱化学製のNo.2300,No.900,MCF88,No.33,No.40,No.45,N
o.52,MA7,MA8,MA100,No2200B 等が、コロンビア社製の
Raven5750,Raven5250,Raven5000,Raven3500,Raven125
5,Raven700 等が、キャボット社製のRegal 400R,Regal
330R,Rega l660R,Mogul L,Monarch700, Monarch 800, M
onarch 880, Monarch 900, Monarch 1000, Monarch 110
0,Monarch 1300, Monarch 1400 等が、デグッサ社製の
Color Black FW1,ColorBlack FW2, Color Black FW2V,
Color Black FW18, Color Black FW200, ColorBlack S
150, Color Black S160, Color Black S170, Printex 3
5, Printex U,Printex V, Printex 140U, Special Blac
k 6, Special Black 5, Special Black4A, Special Bla
ck 4 等が使用できる。イエローインクに使用される顔
料としては、 C.I.Pigment Yellow 1, C.I.Pigment Y
ellow 2, C.I.Pigment Yellow3, C.I.Pigment Yellow 1
2, C.I.Pigment Yellow 13, C.I.Pigment Yellow 14C,
C.I.Pigment Yellow 16 ,C.I.Pigment Yellow 17, C.I.
Pigment Yellow 73, C.I.Pigment Yellow 74, C.I.Pigm
ent Yellow 75, C.I.Pigment Yellow 83, C.I.Pigment
Yellow 93, C.I.Pigment Yellow95, C.I.Pigment Yello
w97, C.I.Pigment Yellow 98, C.I.Pigment Yellow109,
C.I.Pigment Yellow110, C.I.Pigment Yellow114, C.
I.Pigment Yellow128, C.I.Pigment Yellow129, C.I.Pi
gment Yellow138, C.I.Pigment Yellow150, C.I.Pigmen
t Yellow151, C.I.Pigment Yellow154, C.I.Pigment Ye
llow180等が挙げられる。また、マゼンタインクに使用
される顔料としては、C.I.Pigment Red 5, C.I.Pigment
Red 7, C.I.Pigment Red 12, C.I.Pigment Red 48(C
a), C.I.Pigment Red 48(Mn), C.I.Pigment Red 57(C
a), C.I.Pigment Red 57:1, C.I.Pigment Red 112, C.
I.Pigment Red 123, C.I.Pigment Red 168, C.I.Pigmen
t Red 184, C.I.Pigment Red 202 等が挙げられ
る。シアンインクに使用される顔料としては、C.I.Pigm
ent Blue 1, C.I.Pigment Blue 2, C.I.Pigment Blue
3, C.I.Pigment Blue 15:3, C.I.Pigment Blue 15:34,
C.I.Pigment Blue 16, C.I.Pigment Blue 22, C.I.Pigm
ent Blue 60, C.I.Vat Blue 4 , C.I.Vat Blue 60 等
が挙げられる。ただし、これらに限定されるものではな
い。
【0020】これらの顔料の粒径は、10μm 以下が好
ましく、さらに好ましくは0.1μm 以下である。
【0021】本発明の好ましい態様によれば、これらの
顔料は、分散剤または界面活性剤で水性媒体中に分散さ
せて得られた顔料分散液としてインクに添加されるのが
好ましい。好ましい分散剤としては、顔料分散液を調製
するのに慣用されている分散剤、例えば高分子分散剤を
使用することができる。なお、この顔料分散液に含まれ
る分散剤および界面活性剤がインク組成物の分散剤およ
び界面活性剤としても機能するであろうことは当業者に
明らかであろう。高分子分散剤の好ましい例としては天
然高分子が挙げられ、その具体例としては、にかわ、ゼ
ラチン、ガゼイン、アルブミンなどのタンパク質類、ア
ラビアゴム、トラガントゴムなどの天然ゴム類、サボニ
ンなどのグルコシド類、アルギン酸およびアルギン酸プ
ロピレングリコールエステル、アルギン酸トリエタノー
ルアミン、アルギン酸アンモニウムなどのアルギン酸誘
導体、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシセ
ルロースなどのセルロース誘導体などが挙げられる。さ
らに、高分子分散剤の好ましい例として合成高分子が挙
げられ、ポリビニルアルコール類、ポリビニルピロリド
ン類、ポリアクリル酸、アクリル酸−アクリルニトリル
共重合体、アクリル酸塩−アクリルニトリル共重合体、
酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸
−アクリル酸エステル共重合体などのアクリル系樹脂、
スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル
酸共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸エス
テル共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリ
ル酸共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリ
ル酸−アクリル酸エステル共重合体などのスチレン−ア
クリル樹脂、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン
−無水マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−アクリ
ル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合
体、および酢酸ビニル−エチレン共重合体、酢酸ビニル
−脂肪酸ビニルエチレン共重合体、酢酸ビニル−マレイ
ン酸エステル共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸共重合
体、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体などの酢酸ビニル
系共重合体およびそれらの塩が挙げられる。これらの中
で、特に疎水性基を持つモノマーと親水性基を持つモノ
マーとの共重合体、および疎水性基と親水性基を分子構
造中に併せ持ったモノマーからなる重合体が好ましい。
【0022】本発明のインク組成物における顔料の含有
量は、0.5〜25重量%程度が好ましく、より好まし
くは2〜15重量%程度である。
【0023】4.水溶性有機溶剤 また、本発明によるインク組成物は水溶性有機溶媒を含
んでなる。この水溶性有機溶媒は、好ましくは低沸点有
機溶剤であり、その例としては、メタノール、エタノー
ル、n−プロピルアルコール、iso−プロピルアルコ
ール、n−ブタノール、sec−ブタノール、tert
−ブタノール、iso−ブタノール、n−ペンタノール
などがあげられる。特に一価アルコールが好ましい。低
沸点有機溶剤は、インクの乾燥時間を短くする効果があ
る。低沸点有機溶剤の添加量はインクの0.1〜30重
量%が好ましく、より好ましくは5〜10重量%の範囲
である。
【0024】また、本発明の好ましい態様によれば、本
発明に使用するインク組成物は、さらに高沸点有機溶媒
からなる湿潤剤を含んでなることが好ましい。高沸点有
機溶媒剤の好ましい例としては、エチレングリコール、
ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリ
エチレングリコール、ポリプロピレングリコール、プロ
ピレングリコール、ブチレングリコール、1,2,6−
ヘキサントリオール、チオグリコール、ヘキシレングリ
コール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチ
ロールプロパンなどの多価アルコール類、エチレングリ
コールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブ
チルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノブチルエーテル、トリエチエレング
リコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコール
モノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチ
ルエーテルなどの多価アルコールのアルキルエーテル
類、尿素、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリド
ン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンなどがあ
げられる。
【0025】これら湿潤剤の添加量は、インクの0.1
〜30重量%が好ましく、より好ましくは1〜15重量
%の範囲である。
【0026】本発明の好ましい態様によれば樹脂エマル
ジョンのガラス転移点が30℃以下またはポリマーエマ
ルジョンの最低成膜温度が30℃以下である場合、沸点
が180℃以上の水溶性有機溶媒の使用が好ましい。上
記水溶性有機溶媒の好ましい例としては、エチレングリ
コール(沸点:197℃;以下括弧内は沸点を示す)、
プロピレングリコール(187℃)、ジエチレングリコ
ール(245℃)、ペンタメチレングリコール(242
℃)、トリメチレングリコール(214℃)、2−ブテ
ン−1,4−ジオール(235℃)、2−エチル−1、
3−ヘキサンジオール(243℃)、2−メチル−2,
4−ペンタンジオール(197℃)、N−メチル−2−
ピロリドン(202℃)、1,3−ジメチル−2−イミ
ダゾリジノン(257〜260℃)、2−ピロリドン
(245℃)、グリセリン(290℃)、トリプロピレ
ングリコールモノメチルエーテル(243℃)、ジプロ
ピレングリコールモノエチルグリコール(198℃)、
ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(190
℃)、ジプロピレングリコール(232℃)、トリエチ
レングリコルモノメチルエーテル(249℃)、テトラ
エチレングリコール(327℃)、トリエチレングリコ
ール(288℃)、ジエチレングリコールモノブチルエ
ーテル(230℃)、ジエチレングリコールモノエチル
エーテル(202℃)、ジエチレングリコールモノメチ
ルエーテル(194℃)等が挙げられる。本発明の好ま
しい態様によれば、高沸点水溶性溶媒として、例えば、
エチレングリコール、ジエチレングリコール、ペンタメ
チレングリコール、トリメチレングリコール、2−ブテ
ン−1,4−ジオール、2−エチル−1,3−ヘキサン
ジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、グ
リセリン、ジプロピレングリコール、テトラエチレング
リコール、トリエチレングリコール、N−メチル−2−
ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノ
ン、および2−ピロリドンから選択されるものを使用す
るのが好ましい。
【0027】更に本発明の好ましい態様によれば、本発
明によるインク組成物は、糖、三級アミン、水酸化アル
カリ、またはアンモニアを含有してなるのが好ましい。
これらの添加によって、長期間の保管においても顔料の
凝集や粘度の上昇がなく保存安定性に優れ、また、開放
状態(室温で空気に触れている状態)で放置しても流動
性と再分散性を長時間維持し、さらに、印字中もしくは
印字中断後の再起動時にノズルの目詰まりが生じること
もなく吐出安定性が高いインク組成物が得られる。
【0028】本発明によるインク組成物に添加すること
ができる糖は、単糖類、二糖類、オリゴ糖類(三糖類お
よび四糖類を含む)および多糖類があげられ、好ましく
はグルコース、マンノース、フルクトース、リボース、
キシロース、アラビノース、ガラクトース、アルドン
酸、グルシトール、(ソルビット)、マルトース、セロ
ビオース、ラクトース、スクロース、トレハロース、マ
ルトトリオース、などがあげられる。ここで、多糖類と
は広義の糖を意味し、アルギン酸、α−シクロデキスト
リン、セルロースなど自然界に広く存在する物質を含む
意味に用いることとする。また、これらの糖類の誘導体
としては、前記した糖類の還元糖(例えば、糖アルコー
ル(一般式HOCH2(CHOH)nCH2OH (ここ
で、n=2〜5の整数を表す)で表される)、酸化糖
(例えば、アルドン酸、ウロン酸など)、アミノ酸、チ
オ糖などがあげられる。特に糖アルコールが好ましく、
具体例としてはマルチトール、ソルビットなどがあげら
れる。
【0029】これら糖類の含有量は、インクの0.1〜
40重量%、より好ましくは1〜30重量%の範囲であ
る。
【0030】本発明によるインク組成物に添加すること
ができるる三級アミンは、トリメチルアミン、トリエチ
ルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルエタノール
アミン、ジエチルエタノールアミン、トリイソプロペノ
ールアミン、ブチルジエタノールアミン等が挙げられ
る。これらは、単独で使用しても併用しても構わない。
これら三級アミンの本発明のインク組成物への添加量
は、0.1〜10重量%、より好ましくは、0.5〜5
重量%である。
【0031】本発明によるインク組成物に添加すること
ができる水酸化アルカリは、水酸化カリウム、水酸化ナ
トリウム、水酸化リチウムであり、本発明のインク組成
物への添加量は、0.01〜5重量%であり、好ましく
は0.05〜3重量%である。
【0032】本発明のインク組成物は、さらに界面活性
剤を含有することができる。界面活性剤の例としては、
アニオン性界面活性剤(例えばドデシルベンゼルスルホ
ン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ポリオキシエ
チレンアルキルエーテルサルフェートのアンモニウム塩
など)、非イオン性界面活性剤(例えば、ポリオキシエ
チレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキル
エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポ
リオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレン
アルキルアミドなど)および、アセチレングリコール
(オレフィンY、並びにサーフィノール82、104、
440、465、および485(いずれもAir Products
and Chemicals Inc. 製)が挙げられる。これらは単独
使用または二種以上を併用することができる。
【0033】本発明によるインク組成物は、必要に応じ
て、pH調整剤、防腐剤、防かび剤、りん系酸化防止剤
等を添加しても良い。
【0034】
【実施例】以下の実施例によって本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもので
はない。樹脂エマルジョン1の製造 スチレンモノマー80部、2−ヒドロキシプロピルアク
リレート0.1部、水120部、過硫酸アンモニウム
0.4部、およびラウリン酸カリウム0.6部を1リッ
トルフラスコに入れ、窒素ガス下60℃で攪拌する。そ
の後70℃に昇温し、3時間攪拌重合を続け、30℃に
冷やして重合を終わる。こうして、粒径90nmの樹脂
エマルジョンを得る。樹脂エマルジョン2および3の製造 樹脂エマルジョン1と同様の方法により、下記の表1に
記載の通りスチレンモノマーと2−ヒドロキシプロピル
アクリレートとの添加量を変え、最終の攪拌時間を変更
することにより、表中に記載の平均粒径を有する樹脂エ
マルジョンを調製した。以下の組成のインク組成物を調
製した。 例1 C.I.ピグメントイエロー74 3.5wt% スチレン−アクリル共重合体・アンモニウム塩 1.5wt% (分子量7000、樹脂成分38wt%:分散剤) 樹脂エマルジョン1 3wt% グリセリン 10wt% 2−ピロリドン 10wt% サーフィノール465 1wt% トリエチレングリコールモノブチルエーテル 5wt% Proxel XL2 0.3wt% (防腐剤:ZENECA社製) イオン交換水 残 量
【0035】例2 樹脂エマルジョン1を樹脂エマルジョン2に変更した以
外は、例1と同一の組成のインク組成物を得た。
【0036】比較例1 樹脂エマルジョン1を樹脂エマルジョン3に変更した以
外は、例1と同一の組成のインク組成物を比較例1とし
て得た。
【0037】保存安定性評価試験 各インクを50℃の高温槽中に1ヶ月放置し、放置前後
の平均粒径および粘度の変化を調べた。評価1:平均粒径 放置前後のインク組成物を純水により1000倍に希釈
し、希釈液中の固形成分の平均粒子径を、Microtrac U
PA−150を用いて測定した。放置前後の平均粒径の
変化を以下の基準により評価した。 評価A:平均粒径の差が30nm未満である。 評価B:平均粒径の差が30nm以上50nm未満である。 評価C:平均粒径の差が50nm以上100nm未満であ
る。
【0038】評価2:粘度 放置前後のインクの粒度を振動式粘度計を用いて測定し
た。その結果を以下の基準により評価した。 評価A:粘度の差が0.2 mPa・s 未満である。 評価B:粘度の差が0.2 mPa・s 以上0.5 mPa・s
未満である。 評価C:粘度の差が0.5 mPa・s 以上0.8 mPa・s
未満である。
【0039】結果は、以下の表に示される通りであっ
た。 第 1 表 スチレン 2-ヒドロキシプロ 粒径(nm) 平均粒径 粘 度 モノマー ピルアクリレート (重量部) (重量部) 例1 80 0.1 90 A A 例2 80 3.5 92 A A比較例1 80 6 88 C B
フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 FC01 2H086 BA53 BA55 BA59 BA60 BA62 4J039 AD01 AD02 AD04 AD09 AD10 AD11 AD12 AD23 BA04 BA13 BC17 BC39 BE01 BE12 BE22 CA06 EA36 EA41 EA44 EA47 GA24

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】顔料と、水と、水溶性有機溶媒と、樹脂エ
    マルジョン粒子とを含んでなるインク組成物であって、 前記樹脂エマルジョン粒子が、疎水性モノマーに由来す
    る構造と、親水性モノマーに由来する構造とを少なくと
    も含んでなり、かつ疎水性モノマーに由来する構造10
    0重量部に対して、親水性モノマーに由来する構造0.
    01〜5重量部と含んでなるものである、インク組成
    物。
  2. 【請求項2】前記樹脂エマルジョン粒子が、前記疎水性
    モノマーに由来する構造100重量部に対して、親水性
    モノマーに由来する構造を0.1〜3重量部含んでなる
    ものである、請求項1に記載のインク組成物。
  3. 【請求項3】前記樹脂エマルジョン粒子の粒径が1〜1
    50nmである、請求項1または2に記載のインク組成
    物。
  4. 【請求項4】前記樹脂エマルジョン粒子の粒径が10〜
    100nmである、請求項3に記載のインク組成物。
  5. 【請求項5】インク組成物に対する前記樹脂エマルジョ
    ン粒子の添加量が0.1〜10重量%である、請求項1
    〜4のいずれか一項に記載のインク組成物。
  6. 【請求項6】インク組成物に対する前記樹脂エマルジョ
    ン粒子の添加量が0.5〜5重量%である、請求項1〜
    4のいずれか一項に記載のインク組成物。
  7. 【請求項7】疎水性モノマーが、重合性二重結合を有
    し、かつ親油性の炭化水素基、芳香環基、または脂環基
    を有するものである、請求項1〜6のいずれか一項に記
    載のインク組成物。
  8. 【請求項8】親水性モノマーが、重合性二重結合を有
    し、かつカルボキシル基、水酸基、ヒドロキシメチル
    基、アミノ基、味時、スルホン酸基、ポリエチレンオキ
    サイド基、硫酸エステル塩基、またはリン酸エステル塩
    基を有するものである、請求項1〜7のいずれか一項に
    記載のインク組成物。
  9. 【請求項9】前記樹脂エマルジョンが、単粒子構造を有
    するものである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の
    インク組成物。
  10. 【請求項10】前記樹脂エマルジョンが、コア部分とそ
    れを囲むシェル層とからなるコアシェル構造を有するも
    のである、請求項1〜9のいずれか一項に記載のインク
    組成物。
  11. 【請求項11】前記顔料が、C.I.ピグメントイエロ
    ー74、109、110、128、138、150、ま
    たは180である、請求項1〜10のいずれか一項に記
    載のインク組成物。
  12. 【請求項12】分散剤としてスチレン−アクリル樹脂を
    含んでなる、請求項1〜11のいずれか一項に記載のイ
    ンク組成物。
  13. 【請求項13】インクジェット記録方法に用いられる、
    請求項1〜12のいずれか一項に記載のインク組成物。
  14. 【請求項14】インク組成物を付着させて記録媒体に印
    字を行う記録方法であって、インク組成物として請求項
    1〜13のいずれか一項に記載のインク組成物を用い
    る、記録方法。
  15. 【請求項15】インク組成物の液滴を吐出し、該液滴を
    記録媒体に付着させて印字を行うインクジェット記録方
    法であって、インク組成物として請求項1〜13のいず
    れか一項に記載のインク組成物を用いる、インクジェッ
    ト記録方法。
  16. 【請求項16】請求項14または15に記載の方法によ
    って印刷が行われた、記録媒体。
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