JP2000292022A - ガスサイクル機関冷凍機 - Google Patents

ガスサイクル機関冷凍機

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JP2000292022A JP11096158A JP9615899A JP2000292022A JP 2000292022 A JP2000292022 A JP 2000292022A JP 11096158 A JP11096158 A JP 11096158A JP 9615899 A JP9615899 A JP 9615899A JP 2000292022 A JP2000292022 A JP 2000292022A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】スターリング冷凍機,パルス管冷凍機のガスサ
イクル機関冷凍機を実施対象に、そのコールドヘッドに
おける死容積,圧力損失を小さく抑えつつ熱通過率を高
めて熱効率の向上化を図る。 【解決手段】ディスプレーサ4のシリンダ4a,もしく
はパルス管と外筒7との間に蓄冷器2を内蔵するととも
に、該蓄冷器の低温側端とディスプレーサのシリンダ開
口端にまたがって頂部内面にガス流路5aを形成したコ
ールドヘッド5を被着して一体に組立てた構成におい
て、前記コールドヘッドをキャップ状体となしてその内
周面にガス流路の螺旋溝5bを形成するとともに、該螺
旋溝の始端,および終端部を開放してコールドヘッドの
内部にリング状の栓状部材を装填し、前記螺旋溝を経由
して作動ガスをコールドヘッドに流すようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、逆スターリングサ
イクル冷凍機(以下「スターリング冷凍機」と呼称す
る),もしくはパルス管冷凍機を対象とするガスサイク
ル機関冷凍機、詳しくは該冷凍機の低温伝熱部の構造に
関する。
【0002】
【従来の技術】クライオクーラなどに適用して低温(絶
対温度80K程度)の寒冷を得る冷凍機として、頭記し
たスターリング冷凍機,パルス管冷凍機などのガスサイ
クル機関冷凍機が公知である。
【0003】ここで、スターリング冷凍機を例に挙げ
て、従来におけるスターリング冷凍機の構成,動作を図
4で説明する。図において、1は放熱フィン付きのシリ
ンダ1aに内装した圧縮ピストン1bをリニアモータな
どの駆動モータ(図示せず)で往復動するガス圧縮機、
2はガス圧縮機1のシリンダ1aの吐出口にガス導管3
を介して接続した蓄冷器、4は膨張シリンダ4aと膨張
ピストン4bからなるディスプレーサ(膨張機)、5は
蓄冷器2の低温側端とディスプレーサ4のシリンダ開口
端との間を連通するように両者間にまたがって被せ、そ
の内面を凹面として蓄冷器2とディスプレーサ4の膨張
シリンダ4aとの間を連通するガス流路5aを形成した
円盤状のコールドヘッド(低温伝熱部材)、6は組立ベ
ース板である。
【0004】ここで、蓄冷器3はディスプレーサ4のシ
リンダ4aを取り巻いて組立ベース板6の上に固定した
外筒7との間の環状空間に装填されており、コールドヘ
ッド5とともに一体に組立られている。また、ガス圧縮
機1とディスプレーサ4の間の閉じた空間を作動空間と
してここに作動ガス(ヘリウムガス)が封入されてお
り、かつガス圧縮機1とディスプレーサ4とは相対的に
90°の位相差で図示されてないモータで往復動され
る。そして、前記のコールドヘッド5はその頂部外面A
を寒冷発生部として、ここに被冷却体(例えば赤外線セ
ンサの光電素子)Wを搭載して伝熱的に結合し、次に記
す冷凍サイクル(逆スターリングサイクル)により寒冷
を発生して被冷却体Wを極低温に冷却する。
【0005】周知のように逆スターリングサイクルは、
等温圧縮,等容移送,等温膨張,等容移送の4工程でコ
ールドヘッドに寒冷を発生させる。すなわち、冷凍機の
定常動作では、等温圧縮工程でガス圧縮機1により作動
ガスが圧縮され、続く等容移送工程で作動ガスは蓄冷器
2により冷却されて膨張空間に送られる。次の等温膨張
工程では作動ガスが寒冷を発生し、コールドヘッド5を
伝熱して被冷却体8から熱を奪う。続く等容移送工程で
低温の作動ガスが蓄冷器2を冷却してガス圧縮機1に戻
る。そして、この冷凍サイクルを繰り返すことによりコ
ールドヘッド5に搭載した被冷却体Wが極低温に冷却さ
れる。
【0006】なお、冷凍機の始動開始直後は低温部の作
動ガスは常温状態にあるので、最初の膨張過程ではガス
とコールドヘッド5との間に熱の移動はなく、作動ガス
は断熱膨張してガス温度が降下する。この冷えたガスが
等容変化でガス圧縮機側に戻る過程で蓄冷器2を冷却す
るので、次のサイクルで作動ガスがディスプレーサに送
り出されるときには、蓄冷器2の温度は前のサイクルよ
りも低くなっており、これに冷やされたガスがさらに断
熱膨張するので温度はますます低下し、この冷凍サイク
ルの繰り返しにより定常運転状態に移行して極低温の寒
冷を発生するようになる。
【0007】なお、ガスサイクル機関冷凍機には、前記
のスターリング冷凍機におけるディスプレーサ4をパル
ス管に置き換え、このパルス管にオリフィス,リザーバ
を組合せて構成したパルス管冷凍機も知られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図4に示し
た従来構造では次に記すような問題点がある。すなわ
ち、コールドヘッド5については、その製作,加工性の
面から円盤の内面を単純な凹面に加工してガス流路5a
を形成しているが、この構造では作動ガスとの接触面積
が大きく取れないことから、ここを通流する作動ガスと
の間の熱通過率が低く、このために小型で高効率な冷凍
機を得ることが困難である。
【0009】すなわち、冷凍機は冷凍能力に対する消費
電力,体格(外形寸法)で評価され、その評価の因子と
してコールドヘッド5の熱通過率,ガス流路容積(死容
積),および圧力損失が挙げられる。ここでコールドヘ
ッド5の熱通過率,ガス流路の容積(死容積),圧力損
失の冷凍性能に与える影響について述べる。
【0010】(1) まず熱通過率については、冷凍機の運
転状態でコールドヘッド5の冷却端温度Taとガス流路
5aを通流する低温ガスのガス温度Tcとの間には、コ
ールドヘッド5の熱通過率(熱貫流率とも言う)に対応
した温度差ΔTが発生する。したがって、冷却端温度T
aを被冷却体8の要求する温度にするためには、低温ガ
ス温度Tcを冷却端温度Taよりもさらに温度差ΔTだ
け低く(Tc=Ta−ΔT)する必要がある。一方、ス
ターリング冷凍機の理論熱効率(成績係数:COP)
は、高温ガス温度をThとすると、
【0011】
【数1】COP=Tc/(Th−Tc)=(Ta−Δ
T)/(Th−Ta+ΔT) として表され、温度差ΔTが大きくなると成績係数(C
OP)が低下し、同一の熱負荷に対しては冷凍機の入力
(消費電力)が増大する。また、冷却端温度Taに対し
て温度差ΔTを補償するように低温ガス温度Tcを低く
すると、蓄冷器2での熱損失,ディスプレーサ4のピス
トン4bとシリンダ4aとの相対変位に伴って生じるシ
ャトルロスなどの冷凍機自身の熱損失も増加して熱負荷
が増大する。このように、コールドヘッド5の熱通過率
が低いと、その分だけ被冷却体8が要求する冷却端温度
Taに対して低温ガス温度Tcを低めなければならず、
その結果として冷凍機の成績係数(COP)が低下する
とともに冷却すべき熱負荷が増大するので入力が増加
し、冷凍機の効率が低下するようになる。
【0012】かかる点、従来のコールドヘッド5では、
図4で示したように伝熱部材の内面を単純な凹面とし
て、その内面と蓄冷器2の端面,および膨張器4のシリ
ンダ開口端面との間の隙間で作動ガスが流れるガス流路
5aを形成しているため、ガス流路5aの内容積に対す
る作動ガスが直接接触する伝熱面積(穴の内周面)の比
率が小さく、このためにコールドヘッド5の熱通過率が
低くなる。
【0013】(2) また、コールドヘッド5に形成したガ
ス流路5aの容積(死容積)についてガス流路5aの容
積が大きいと、ガス圧縮機1のピストン1bの変位(移
動)に対するガス圧力の変化が小さくなる。このため
に、冷凍サイクルの等温圧縮工程と等温膨張工程の間で
必要な圧力振幅を得るには、ピストン1aのストローク
を大きくするか、ピストン1aの断面積を大きくする必
要があるが、これは冷凍機の体格大型化を招くととも
に、同一のガス圧変化に要するガス圧縮機1のガス吐出
し量が増して冷凍機の入力,つまり消費電力が大きくな
る。
【0014】(3) 一方、コールドヘッド5のガス流路5
aにおける圧力損失は、ガス圧縮機1の入力を増加させ
るほか、ディスプレーサ4におけるガス圧振幅を小さく
して冷凍出力を低下させる原因となるため、ガス流路の
断面積(流路の容積)との関連でできるだけ小さく抑え
ることが必要である。また、上記した問題点は、そのま
まパルス管冷凍機についてもあてはまる。
【0015】この発明は上記の点に鑑みなされたもので
あり、その目的は先記のスターリング冷凍機,パルス管
冷凍機などを実施対象に、そのコールドヘッドにおける
死容積,圧力損失を小さく抑えつつ熱通過率を高めるよ
う改良して小型な体格で熱効率の高いガスサイクル機関
冷凍機を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明によればスターリング冷凍機,あるいはパル
ス管冷凍機を対象に次記のように構成するものとする。 (1) ガス圧縮機,蓄冷器,ディスプレーサ,および頂部
を寒冷発生部とするコールドヘッドを組合せて構成した
スターリング冷凍機を対象とするガスサイクル機関冷凍
機であり、ディスプレーサの膨張シリンダを内筒として
これを取り巻く外筒との間の空間に蓄冷器を内蔵すると
ともに、蓄冷器の低温側端とディスプレーサのシリンダ
開口端にまたがって頂部内面にガス流路を形成したコー
ルドヘッドを被着して蓄冷器,ディスプレーサ,コール
ドヘッドを一体に組立てたものにおいて、前記コールド
ヘッドをキャップ状体となしてその内周面に螺旋溝を形
成するとともに、該螺旋溝の始端,および終端部を除く
面域を覆ってコールドヘッドの内周面と前記膨張シリン
ダの外周面との間に栓状部材を装着し、前記螺旋溝を経
由して作動ガスをコールドヘッドに流すように構成する
(請求項1)。
【0017】(2) ガス圧縮機,蓄冷器,パルス管,およ
び頂部を寒冷発生部とするコールドヘッドを組合せて構
成したパルス管冷凍機を対象とするガスサイクル機関冷
凍機であり、パルス管を内筒としてこれを取り巻く外筒
との間の空間に蓄冷器を内蔵するとともに、蓄冷器の低
温側端とパルス管の開口端にまたがって頂部内面にガス
流路を形成したコールドヘッドを被着して蓄冷器,パル
ス管,コールドヘッドを一体に組立てたものにおいて、
前記コールドヘッドをキャップ状体となしてその内周面
に螺旋溝を形成するとともに、該螺旋溝の始端,および
終端部を除く面域を覆ってコールドヘッドの内周面と前
記膨張シリンダの外周面との間に栓状部材を装着し、前
記螺旋溝を経由して作動ガスをコールドヘッドに流すよ
うに構成する(請求項2)。
【0018】前項(1),(2) の構成によれば、冷凍サイク
ルでコールドヘッドを通流する作動ガスは経路の長い螺
旋溝を経由し、コールドヘッドの内周面を旋回して流
れ、その通流過程で低温の作動ガスが溝面を洗流してそ
の冷熱がコールドヘッドに伝熱する。したがって、作動
ガスとコールドヘッドとの接触面積が大きくとれるとと
もに、適正なガス流速も得られ、作動ガスとコールドヘ
ッドとの間の熱貫流が増大して両者間の熱通過率が高ま
る。また、コールドヘッドの内方に栓状部材を装填した
ことでガス流路の死容積が小さくなる。これにより、小
型な体格で熱効率の高いガスサイクル機関冷凍機が得ら
れる。また、本発明によれば、前項(1),(2) の構成は、
次記のような具体的態様で構成することができる。
【0019】(3) コールドヘッドの内周面に形成した螺
旋溝を断面三角溝となして作動ガスとの接触面積の増大
化を図るようにする(請求項3)。 (4) コールドヘッドの内周面に複数条の螺旋溝を形成し
て作動ガスとの接触面積を一層増大化するようにする
(請求項4)。 (5) コールドヘッドの頂部内面に形成したガス流路を、
その中央に形成した凹状のガス集流部と、該ガス集流部
から放射状に延びたガス流路溝とで形成し、作動ガスと
の接触面積の増大化を図るようにする(請求項5)。
【0020】(6) 栓状部材の両端面に、コールドヘッド
の内周面に形成した螺旋溝の始端と蓄冷器との間,およ
び低温螺旋溝の終端とコールドヘッドの頂部内面に形成
したガス流路との間を連通する溝部を形成し、蓄冷器か
ら流出した作動ガス,あるいはコールドヘッドのガス流
路を経由してディスプレーサ,ないしパルス管から還流
する作動ガスの圧力損失を押さえて螺旋溝へ円滑に導く
ようにする(請求項6)。
【0021】(7) 栓状部材をディスプレーサの膨張シリ
ンダおよびパルス管よりも熱膨張率の大きな材料で構成
し、冷凍機運転時の低温状態では熱膨張差を利用してリ
ング状になる栓状部材がディスプレーサの膨張シリン
ダ,ないしパルス管の外周に締まり嵌め(焼き嵌めと同
様な原理)となって、作動ガスがコールドヘッドのガス
流路を流れずに栓状部材の内周面側の隙間にバイパスす
るのを防止するようにし(請求項7)、具体的にはディ
スプレーサの膨張シリンダおよびパルス管の材質をステ
ンレス,もしくはチタン合金とし、栓状部材の材質を比
熱が小さく、かつ熱膨張率がステンレスおよびチタン合
金よりも大きなアルミニウム,もしくはアルミニウム合
金とし、前記のように熱膨張差を利用して栓状部材をデ
ィスプレーサのシリンダ,ないしパルス管の外周に締ま
り嵌め式に密着結合させるとともに、冷凍機の起動から
定常運転に移行するまでのプルダウン時間の短縮化を図
るようにする(請求項8)。
【0022】(9) 前項(2) のパルス管冷凍機において、
低温伝熱部部材のガス流路に通じるパルス管の開口端に
整流部を配し、かつ該整流部を筒状のホルダに収容した
上で、該ホルダの頂部から外周に張り出す鍔状フランジ
を栓状部材の端面と該部材の端面に締結した支持板との
間に挟持固定し(請求項9)、さらに前記整流部ホルダ
の先端にパルス管内に向けて拡大するテーパ面を形成す
る(請求項10)ことで、パルス管を通流する作動ガス
の乱流発生を押さえて圧力損失の低減化を図るようにす
る。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、先記した各項に対応する本
発明の実施の形態を図1,図2,図3に示す実施例に基
づいて説明する。なお、各実施例の図中で図4に対応す
る同一部材には同じ符号を付してその説明は省略する。
【0024】〔実施例1〕図1は本発明の請求項2,3
を除く1〜8に対応する実施例として、スターリング冷
凍機を対象とした蓄冷器,ディスプレーサ,コールドヘ
ッドの組立構造を示すものである。この実施例において
は、蓄冷器2の低温側端とディスプレーサ4の膨張シリ
ンダの開口端との間にまたがって被着したコールドヘッ
ド5をキャップ状体となして外筒7に被着,溶接接合
し、さらにその内方にはリング状の栓状部材8が装填さ
れている。
【0025】ここで、コールドヘッド5の内周面域には
ガス流路となる1ないし複数条の螺旋溝5bが形成され
ている。また、コールドヘッド5の頂部内面に形成した
ガス流路5aは、図1(b) で示すように、その中心部に
形成したディスプレーサ4と略同径な凹状のガス集流部
5a-1と、該ガス集流部5a-1からコールドヘッド5の
内周面に向けて放射状に延在する複数条のガス流路溝5
a-2とからなる。
【0026】一方、リング状の栓状部材8は、その内
径,外径寸法がそれぞれディスプレーサ4の膨張シリン
ダ4aの外径,キャップ状コールドヘッド5の内径に対
応して設定されており、組立て状態では図示のように栓
状部材8がコールドヘッド5の内周面に形成した螺旋溝
5aの端面をその内周側から塞ぐ。また、蓄冷器2と対
向する底面側端面にはガス流路として、図1(c) で示す
ように栓状部材8の内外周縁に沿って形成した周溝8
a,8b,および中央のリブ突起8cを貫いて周溝8a
と8bとの間を結ぶ半径方向の凹溝8dが形成されてお
り、さらにコールドヘッド5の頂部内面に形成したガス
流路5aと対向する上面側には外周縁に沿って周溝8e
が切欠き形成されている。そして、前記の周溝8a,8
eは、それぞれ組立て位置で先記した螺旋溝5bの始
端,終端と連通し合い、さらに上面側の周溝8eは先記
したコールドヘッド5のガス流路溝5a-1に連通し合
う。
【0027】かかる構成において、スターリング冷凍機
の運転時には、蓄冷器2から流出した作動ガスは、栓状
部材8の底面側に形成した前記溝8a,8b,8dを通
じてコールドヘッド5の内周面に形成した螺旋溝5bを
通流し、その終端から出た後に栓状部材8の上面に形成
した周溝8eを通じてコールドヘッド5の頂部内面に形
成したガス流路5aのガス流路溝5a-2,ガス集流部5
a-1を流れてディスプレーサ4の膨張シリンダ4aに送
られる。したがって、このガス通流過程では、作動ガス
は通路容積に対する伝熱面積の割合が大きな螺旋溝5b
に沿ってコールドヘッド5の内周面側を旋回しながら流
れた後、さらに頂部側ではガス流路溝5a-1を流れ、こ
の通流過程で作動ガスの冷熱がコールドヘッド5に伝熱
する。
【0028】したがって、ガス流路の容積(死容積)を
低く抑えながら、一方ではコールドヘッド5と作動ガス
との間の伝熱面積を大きくとれ、これによりコールドヘ
ッド5の熱通過率が高くなり、冷凍サイクルで発生した
冷熱がコールドヘッド5に効率よく伝熱する。なお、螺
旋溝5bを多条溝として形成すれば、作動ガスとの伝熱
面積がより一層大きくなる。
【0029】また、ディスプレーサ4は管壁からの熱伝
導による熱侵入を極力低く抑えるために、通常はステン
レス鋼,あるいはTi合金などの熱伝導率の低い材料が
用いられているが、これに対して栓状部材8はディスプ
レーサ4よりも熱膨張率の大きな材質で構成する。これ
により、冷凍機運転時の低温状態ではディスプレーサ4
との熱膨張率の差を利用して栓状部材8がディスプレー
サの膨張シリンダ4aの外周に締まり嵌め状態に密着さ
れる。したがって、作動ガスがコールドヘッド5のガス
流路5a,螺旋溝5bを経由せずに栓状部材8の内周面
と膨張シリンダ4aとの間の隙間にバイパス(短絡)す
るのを効果的に防止できる。また、この場合に栓状部材
8の材質として、比熱の小さなアルミニウム,あるいは
アルミニウム合金を採用すれば、栓状部材8の熱容量が
小さくなるので前記効果に加えて冷凍機の起動から定常
運転に移行するプルダウン時間が短縮する効果が期待で
きる。
【0030】〔実施例2〕図2は本発明の請求項3に対
応する実施例を示すものである。この実施例において
は、その構成が基本的に先記実施例1と同様であるが、
コールドヘッド5の内周面に形成した螺旋溝5bが断面
三角溝としてなる。
【0031】これにより、図1の断面矩形溝と比べて螺
旋溝の周長/断面積比が大きくなるので、これによりガ
ス流路の死容積を小さく抑えつつ、作動ガスとコールド
ヘッド5との間の接触面積,つまり伝熱面積をより一層
高めることができ、これによりコールドヘッド5の熱通
過率を高めて大きな冷凍出力が得られる。
【0032】〔実施例3〕図3はパルス管冷凍機を実施
対象とした本発明の請求項2,および9,10に対応す
る実施例を示すものである。この実施例においては、図
1,図2に示したスターリング冷凍機のディスプレーサ
4に代えてパルス管9を設置し、このパルス管9と蓄冷
器2,コールドヘッド5,および栓状部材8が一体に組
立てられている。
【0033】ここで、コールドヘッド5は先記実施例1
と同様に、キャップ状体となしてその内周面には螺旋溝
5bが形成されており、さらにコールドヘッド5の内周
面とパルス管9との間にはリング状の栓状部材8が装着
されている。また、パルス管9の開口端部には積層金網
などで作られた整流部10が筒状のホルダ11に収容さ
れこの位置に保持されている。この筒状ホルダ11は図
示のように筒部の断面がZ字形であり、その頂部から外
周に張出した鍔状フランジ11aを栓状部材8の端面と
該部材の上に載置した支持板12との間に挟持し、かつ
支持板12を栓状部材8にねじ13で締結して定位置に
固定している。さらに、整流部10を支持してパルス管
9の内方に突き出した筒形ホルダ11の先端部には、パ
ルス管9の管内に向けて拡大するテーパ面11bを形成
している。
【0034】かかる構成により、実施例1のスターリン
グ冷凍機と同様にコールドヘッド5の熱通過率を高めて
パルス管冷凍機の熱効率向上が図れるほか、作動ガスが
パルス管9に流入,流出する際には整流部10の整流作
用と併せて、前記のテーパ面11bが渦などの乱流発生
を抑えてパルス管冷凍機の効率改善に寄与する。
【0035】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の構成によれ
ば、コールドヘッドの内周面に螺旋溝を形成したこと
で、ここを流れる作動ガスとの熱交換面積の増加,並び
に適切なガス流速が得られて熱通過率,熱交換量の増大
化が図れる。さらに、コールドヘッド内に栓状部材を装
填したことでガス流路の死容積を低減して冷凍出力を高
めることができ、これにより小型な体格で熱効率の高い
ガスサイクル機関冷凍機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に対応するスターリング冷凍
機のコールドヘッド周辺部の構成図であり、(a) は縦断
面図、(b),(c) はそれぞれ(a) 図における矢視X−X,
Y−Y断面図
【図2】本発明の実施例2に対応するスターリング冷凍
機のコールドヘッド周辺部の構成断面図
【図3】本発明の実施例3に対応するパルス管冷凍機の
コールドヘッド周辺部の構成断面図
【図4】従来におけるスターリング冷凍機の全体構成図
【符号の説明】
1 ガス圧縮機 2 蓄冷器 4 ディスプレーサ 4a 膨張シリンダ 5 コールドヘッド 5a ガス流路 5a-1 ガス集流部 5a-2 ガス流路溝 5b 螺旋溝 7 外筒 8 栓状部材 8a,8b,8d,8e 溝(ガス流路) 9 パルス管 10 整流部 11 ホルダ 11a フランジ 11b テーパ面 12 支持板

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガス圧縮機,蓄冷器,ディスプレーサ,お
    よび頂部を寒冷発生部とするコールドヘッドを組合せて
    構成したスターリング冷凍機を対象とするガスサイクル
    機関冷凍機であり、ディスプレーサの膨張シリンダを内
    筒としてこれを取り巻く外筒との間の空間に蓄冷器を内
    蔵するとともに、蓄冷器の低温側端とディスプレーサの
    シリンダ開口端にまたがって頂部内面にガス流路を形成
    したコールドヘッドを被着して蓄冷器,ディスプレー
    サ,コールドヘッドを一体に組立てたものにおいて、前
    記コールドヘッドをキャップ状体となしてその内周面に
    螺旋溝を形成するとともに、該螺旋溝の始端,および終
    端部を除く面域を覆ってコールドヘッドの内周面と前記
    膨張シリンダの外周面との間に栓状部材を装着し、前記
    螺旋溝を経由して作動ガスをコールドヘッドに流すよう
    にしたことを特徴とするガスサイクル機関冷凍機。
  2. 【請求項2】ガス圧縮機,蓄冷器,パルス管,および頂
    部を寒冷発生部とするコールドヘッドを組合せて構成し
    たパルス管冷凍機を対象とするガスサイクル機関冷凍機
    であり、パルス管を内筒としてこれを取り巻く外筒との
    間の空間に蓄冷器を内蔵するとともに、蓄冷器の低温側
    端とパルス管の開口端にまたがって頂部内面にガス流路
    を形成したコールドヘッドを被着して蓄冷器,パルス
    管,コールドヘッドを一体に組立てたものにおいて、前
    記コールドヘッドをキャップ状体となしてその内周面に
    螺旋溝を形成するとともに、該螺旋溝の始端,および終
    端部を除く面域を覆ってコールドヘッドの内周面と前記
    膨張シリンダの外周面との間に栓状部材を装着し、前記
    螺旋溝を経由して作動ガスをコールドヘッドに流すよう
    にしたことを特徴とするガスサイクル機関冷凍機。
  3. 【請求項3】請求項1,または2に記載の冷凍機におい
    て、コールドヘッドの内周面に形成した螺旋溝を断面三
    角形のV溝となしたことを特徴とするガスサイクル機関
    冷凍機。
  4. 【請求項4】請求項1,2,3のいずれかの項に記載の
    冷凍機において、コールドヘッドの内周面に複数条の螺
    旋溝を形成したことを特徴とするガスサイクル機関冷凍
    機。
  5. 【請求項5】請求項1,または2に記載の冷凍機におい
    て、コールドヘッドの頂部内面に形成したガス流路が、
    内筒の開口端と向かい合わせに形成した凹状のガス集流
    部と、該ガス集流部から放射状に延びたガス流路溝とか
    らなることを特徴とするガスサイクル機関冷凍機。
  6. 【請求項6】請求項1,または2に記載の冷凍機におい
    て、栓状部材の両端面に、コールドヘッドの内周面に形
    成した螺旋溝の始端と蓄冷器との間,および低温螺旋溝
    の終端とコールドヘッドの頂部内面に形成したガス流路
    との間を連通する溝部を形成したことを特徴とするガス
    サイクル機関冷凍機。
  7. 【請求項7】請求項1,2,6のいずれかの項に記載の
    冷凍機において、栓状部材をディスプレーサの膨張シリ
    ンダおよびパルス管よりも熱膨張率の大きな材料で構成
    したことを特徴とするガスサイクル機関冷凍機。
  8. 【請求項8】請求項7記載の冷凍機において、ディスプ
    レーサの膨張シリンダおよびパルス管の材質をステンレ
    ス,もしくはチタン合金とし、栓状部材の材質をアルミ
    ニウム,もしくはアルミニウム合金としたことを特徴と
    するガスサイクル機関冷凍機。
  9. 【請求項9】請求項2記載の冷凍機において、コールド
    ヘッドのガス流路に通じるパルス管の開口端に整流部を
    配し、該整流部を筒状のホルダに収容保持した上で、該
    ホルダの頂部から外周に張り出す鍔状フランジを栓状部
    材の端面と該部材の端面に締結した支持板との間に挟持
    したことを特徴とするガスサイクル機関冷凍機。
  10. 【請求項10】請求項9記載の冷凍機において、整流部
    ホルダの先端にパルス管内に向けて拡大するテーパ面を
    形成したことを特徴とするガスサイクル機関冷凍機。
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