JP2000292323A - 揮発性物質追い出し装置 - Google Patents
揮発性物質追い出し装置Info
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- JP2000292323A JP2000292323A JP11100865A JP10086599A JP2000292323A JP 2000292323 A JP2000292323 A JP 2000292323A JP 11100865 A JP11100865 A JP 11100865A JP 10086599 A JP10086599 A JP 10086599A JP 2000292323 A JP2000292323 A JP 2000292323A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 サンプル水中の揮発成分を、迅速にかつ効率
的に、一定条件で追い出す装置を提供する。 【解決手段】 水中または水面上に存在する物質を気体
中に揮発させる揮発性物質追い出し装置において、中空
構造のサンプリング室とそれに直結したサンプル水導入
口と気泡注入手段とサンプル水導出口とを備えており、
気泡注入手段とサンプル水導入口をともに、サンプリン
グ対象となる水の水面下に保持する手段を備えている。
的に、一定条件で追い出す装置を提供する。 【解決手段】 水中または水面上に存在する物質を気体
中に揮発させる揮発性物質追い出し装置において、中空
構造のサンプリング室とそれに直結したサンプル水導入
口と気泡注入手段とサンプル水導出口とを備えており、
気泡注入手段とサンプル水導入口をともに、サンプリン
グ対象となる水の水面下に保持する手段を備えている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水中に含まれる揮
発性物質を効率よく安価に一定条件で気体中に追い出す
装置に関するものである。
発性物質を効率よく安価に一定条件で気体中に追い出す
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】揮発性物質は環境水中に多く存在するこ
とが知られている。たとえば、工場からの廃水中に含ま
れるベンゼン、クロロベンゼンなどの芳香族有機物、自
動車解体工場からの流出物に含まれる潤滑油、不法投棄
や不慮の事故によるガソリン、灯油、軽油、重油、家庭
からの廃水に含まれる植物油、大気から溶解したダイオ
キシンなどの塩素化合物、有機物と消毒塩素が化合して
できたとされるトリハロメタン、微生物が生成するジェ
オスミンなどの悪臭物質などである。
とが知られている。たとえば、工場からの廃水中に含ま
れるベンゼン、クロロベンゼンなどの芳香族有機物、自
動車解体工場からの流出物に含まれる潤滑油、不法投棄
や不慮の事故によるガソリン、灯油、軽油、重油、家庭
からの廃水に含まれる植物油、大気から溶解したダイオ
キシンなどの塩素化合物、有機物と消毒塩素が化合して
できたとされるトリハロメタン、微生物が生成するジェ
オスミンなどの悪臭物質などである。
【0003】これらの物質は、人の体内に入ると、健康
を害するだけでなく、環境に生息する動植物にも悪い影
響を与えているといわれている。そこで、環境水中に存
在するこれらの物質の濃度を定量したり、これらの物質
を除去することが重要である。
を害するだけでなく、環境に生息する動植物にも悪い影
響を与えているといわれている。そこで、環境水中に存
在するこれらの物質の濃度を定量したり、これらの物質
を除去することが重要である。
【0004】従来、環境水中の揮発性物質の濃度を定量
する目的で、気体中に揮発性物質を追い出す方法として
は、たとえば電気学会産業応用部門全国大会講演論文集
[III]、p149〜152に記載されるように、い
ったんサンプルを採取してフィルターに通したのち、サ
ンプル水槽に捕集し、そこでバブリングすることが行な
われていた。当該装置の構成を図14に示す。
する目的で、気体中に揮発性物質を追い出す方法として
は、たとえば電気学会産業応用部門全国大会講演論文集
[III]、p149〜152に記載されるように、い
ったんサンプルを採取してフィルターに通したのち、サ
ンプル水槽に捕集し、そこでバブリングすることが行な
われていた。当該装置の構成を図14に示す。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この方法で
は、採取したサンプルを移動するために時間を要するた
め、サンプルの異常の検出までに長い時間を要する。ま
た、移動中やフィルターによるろ過中にサンプル中の揮
発成分が吸着されたり揮発することにより失われるた
め、低濃度における評価ができなくなる可能性があっ
た。また、河川原水の取水口は固定されており、河川や
湖沼の水面からの距離は、水量により変動し、そのた
め、水面上または水面近くに高濃度に揮発成分が存在す
る場合、効率的に追い出すことが不可能であった。
は、採取したサンプルを移動するために時間を要するた
め、サンプルの異常の検出までに長い時間を要する。ま
た、移動中やフィルターによるろ過中にサンプル中の揮
発成分が吸着されたり揮発することにより失われるた
め、低濃度における評価ができなくなる可能性があっ
た。また、河川原水の取水口は固定されており、河川や
湖沼の水面からの距離は、水量により変動し、そのた
め、水面上または水面近くに高濃度に揮発成分が存在す
る場合、効率的に追い出すことが不可能であった。
【0006】本発明は、上記のような従来のものの問題
点を解消するためになされたものであり、サンプル水中
の揮発成分を、迅速にかつ効率的に、一定条件で追い出
す装置を提供することを目的とする。
点を解消するためになされたものであり、サンプル水中
の揮発成分を、迅速にかつ効率的に、一定条件で追い出
す装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1にかかわる発明
は、水中または水面上に存在する物質を気体中に揮発さ
せる揮発性物質追い出し装置において、中空構造のサン
プリング室、それに直結したサンプル水導入手段、気泡
注入手段およびサンプル水導出手段とを備えており、気
泡注入手段とサンプル水導入手段をともにサンプリング
対象となる水の水面下に保持する手段を備えたことを特
徴とする揮発性物質追い出し装置である。
は、水中または水面上に存在する物質を気体中に揮発さ
せる揮発性物質追い出し装置において、中空構造のサン
プリング室、それに直結したサンプル水導入手段、気泡
注入手段およびサンプル水導出手段とを備えており、気
泡注入手段とサンプル水導入手段をともにサンプリング
対象となる水の水面下に保持する手段を備えたことを特
徴とする揮発性物質追い出し装置である。
【0008】請求項2にかかわる発明は、気泡注入手段
とサンプル水導入手段の少なくとも一方を、水面からの
垂直距離を一定にして保持する手段を有する請求項1記
載の揮発性物質追い出し装置である。
とサンプル水導入手段の少なくとも一方を、水面からの
垂直距離を一定にして保持する手段を有する請求項1記
載の揮発性物質追い出し装置である。
【0009】請求項3にかかわる発明は、気泡注入手段
とサンプル水導入手段をともにサンプリング対象となる
水の水面下に保持する手段が、浮遊手段である請求項1
または2記載の揮発性物質追い出し装置である。
とサンプル水導入手段をともにサンプリング対象となる
水の水面下に保持する手段が、浮遊手段である請求項1
または2記載の揮発性物質追い出し装置である。
【0010】請求項4にかかわる発明は、気泡注入手段
とサンプル水導入手段をともにサンプリング対象となる
水の水面下に保持する手段が、固定壁に設置した柱と、
柱をつかむ持具である請求項1、2または3記載の揮発
性物質追い出し装置である。
とサンプル水導入手段をともにサンプリング対象となる
水の水面下に保持する手段が、固定壁に設置した柱と、
柱をつかむ持具である請求項1、2または3記載の揮発
性物質追い出し装置である。
【0011】請求項5にかかわる発明は、水位センサー
からの信号に基づき、水面からの垂直距離を制御する手
段を有する請求項4記載の揮発性物質追い出し装置であ
る。
からの信号に基づき、水面からの垂直距離を制御する手
段を有する請求項4記載の揮発性物質追い出し装置であ
る。
【0012】請求項6にかかわる発明は、サンプル導入
手段から導入されるサンプル水の移動ベクトルが、重力
ベクトルと同一方向の成分を持つことを特徴とする請求
項1、2、3、4または5記載の揮発性物質追い出し装
置である。
手段から導入されるサンプル水の移動ベクトルが、重力
ベクトルと同一方向の成分を持つことを特徴とする請求
項1、2、3、4または5記載の揮発性物質追い出し装
置である。
【0013】請求項7にかかわる発明は、サンプル導入
手段または導出手段において、サンプリング室の外側に
向いている開口部が内側に向いている開口部よりも上部
に位置することを特徴とする請求項1、2、3、4、5
または6記載の揮発性物質追い出し装置である。
手段または導出手段において、サンプリング室の外側に
向いている開口部が内側に向いている開口部よりも上部
に位置することを特徴とする請求項1、2、3、4、5
または6記載の揮発性物質追い出し装置である。
【0014】請求項8にかかわる発明は、サンプル導入
手段または導出手段を、薄板で構成し、サンプリング室
の外側に位置する当該板の端の水面からの距離と、サン
プリング室の内側に位置する端の水面からの距離との差
を変えることができること特徴とする請求項7記載の揮
発性物質追い出し装置である。
手段または導出手段を、薄板で構成し、サンプリング室
の外側に位置する当該板の端の水面からの距離と、サン
プリング室の内側に位置する端の水面からの距離との差
を変えることができること特徴とする請求項7記載の揮
発性物質追い出し装置である。
【0015】請求項9にかかわる発明は、サンプリング
室の外側においてサンプル導入手段の前面に壁を設け、
サンプル水に接する壁面の一部がサンプル水導入手段の
上部に接し、かつ、サンプル水に接する面の他の部分が
水面よりも上部にある請求項1、2、3、4、5、6、
7または8記載の揮発性物質追い出し装置である。
室の外側においてサンプル導入手段の前面に壁を設け、
サンプル水に接する壁面の一部がサンプル水導入手段の
上部に接し、かつ、サンプル水に接する面の他の部分が
水面よりも上部にある請求項1、2、3、4、5、6、
7または8記載の揮発性物質追い出し装置である。
【0016】請求項10にかかわる発明は、水面付近の
サンプル水を強制的にサンプリング室内に移送する手段
を有する請求項1、2、3、4、5、6、7、8または
9記載の揮発性物質追い出し装置である。
サンプル水を強制的にサンプリング室内に移送する手段
を有する請求項1、2、3、4、5、6、7、8または
9記載の揮発性物質追い出し装置である。
【0017】請求項11にかかわる発明は、サンプリン
グ室の水面よりも上の部分に、サンプリング室の外側と
内側とを通じる穴を有する請求項1、2、3、4、5、
6、7、8、9または10記載の揮発性物質追い出し装
置である。
グ室の水面よりも上の部分に、サンプリング室の外側と
内側とを通じる穴を有する請求項1、2、3、4、5、
6、7、8、9または10記載の揮発性物質追い出し装
置である。
【0018】請求項12にかかわる発明は、穴中に障害
物を設け、サンプリング室の気体をサンプリング室の内
側から吸引した場合にサンプリング室の圧力がサンプリ
ング室の外側の圧力よりも低くなることを特徴とする請
求項11記載の揮発性物質追い出し装置である。
物を設け、サンプリング室の気体をサンプリング室の内
側から吸引した場合にサンプリング室の圧力がサンプリ
ング室の外側の圧力よりも低くなることを特徴とする請
求項11記載の揮発性物質追い出し装置である。
【0019】請求項13にかかわる発明は、サンプリン
グ室内のサンプルを加熱する手段を有する請求項1、
2、3、4、5、6、7、8、9、10、11または1
2記載の揮発性物質追い出し装置である。
グ室内のサンプルを加熱する手段を有する請求項1、
2、3、4、5、6、7、8、9、10、11または1
2記載の揮発性物質追い出し装置である。
【0020】
【発明の実施の形態】実施の形態1 図1は、本発明の実施の形態1における追い出し装置を
示す構成図である。図において、15はサンプリング
室、2は気泡注入口、3はサンプル水導入口、4はサン
プル水導出口、5は環境水となるサンプル水、6は大
気、7はサンプル水の流れの方向を示す矢印、8はサン
プル水のサンプリング室内における流れの向きを示す矢
印、9は気体溜め、10は水面、11は水底である。本
実施の形態では、サンプル水導入手段および導出手段と
して、それぞれサンプル水導入口およびサンプル水導出
口を用いた。また、気泡注入手段として気泡注入口を用
い、気体を注入口から注入した。さらに、水面下に保持
する手段としては、水底に固定する方法を用いた。
示す構成図である。図において、15はサンプリング
室、2は気泡注入口、3はサンプル水導入口、4はサン
プル水導出口、5は環境水となるサンプル水、6は大
気、7はサンプル水の流れの方向を示す矢印、8はサン
プル水のサンプリング室内における流れの向きを示す矢
印、9は気体溜め、10は水面、11は水底である。本
実施の形態では、サンプル水導入手段および導出手段と
して、それぞれサンプル水導入口およびサンプル水導出
口を用いた。また、気泡注入手段として気泡注入口を用
い、気体を注入口から注入した。さらに、水面下に保持
する手段としては、水底に固定する方法を用いた。
【0021】図において、河川、湖沼、海などの環境水
は、7に示す矢印の向きに流れている。サンプリング室
15は水底に固定され、サンプル水導入口3、サンプル
水導出口4、気泡注入口2、気体溜め9はそれぞれ、サ
ンプリング室に固定されている。また、サンプル水導入
口3、導出口4、気泡注入口2はすべて、想定される水
面10よりも低く設置されている。また気体溜め9の最
上部は、想定される水面よりも高く設置されている。
は、7に示す矢印の向きに流れている。サンプリング室
15は水底に固定され、サンプル水導入口3、サンプル
水導出口4、気泡注入口2、気体溜め9はそれぞれ、サ
ンプリング室に固定されている。また、サンプル水導入
口3、導出口4、気泡注入口2はすべて、想定される水
面10よりも低く設置されている。また気体溜め9の最
上部は、想定される水面よりも高く設置されている。
【0022】河川の水は導入口3からサンプリング室1
5に入り、サンプリング室15を流れ、導出口4から出
る。気泡は、サンプリング室15の下方に設けた気泡注
入口2から放出され、サンプル水を通って気体溜め9に
出ていく。この間に、サンプル水中の揮発性物質の一部
は、気泡中に追い出され、気泡中の濃度は、時間と共に
増加する。すなわち、サンプリング室15は対象とする
サンプル水すなわち環境水の内部に存在するのでサンプ
リング室内のサンプル水は、常にフレッシュなものが供
給される。そのため同時刻における環境中のサンプルと
常に同じ成分を持つ。また、気泡が気泡注入口から、気
体溜め9まで上昇する時間は、気泡注入口2の位置、気
泡の大きさ、サンプル水の流速にも依存するが、概ね
0.5秒から3秒の間であることが好ましい。すなわ
ち、気体溜め9における揮発性分の濃度は、環境水中の
揮発成分の濃度を0.5秒から3秒以内に反映し始め
る。
5に入り、サンプリング室15を流れ、導出口4から出
る。気泡は、サンプリング室15の下方に設けた気泡注
入口2から放出され、サンプル水を通って気体溜め9に
出ていく。この間に、サンプル水中の揮発性物質の一部
は、気泡中に追い出され、気泡中の濃度は、時間と共に
増加する。すなわち、サンプリング室15は対象とする
サンプル水すなわち環境水の内部に存在するのでサンプ
リング室内のサンプル水は、常にフレッシュなものが供
給される。そのため同時刻における環境中のサンプルと
常に同じ成分を持つ。また、気泡が気泡注入口から、気
体溜め9まで上昇する時間は、気泡注入口2の位置、気
泡の大きさ、サンプル水の流速にも依存するが、概ね
0.5秒から3秒の間であることが好ましい。すなわ
ち、気体溜め9における揮発性分の濃度は、環境水中の
揮発成分の濃度を0.5秒から3秒以内に反映し始め
る。
【0023】図2は、本装置を流れの中に設置したとき
の様子を示す。21は河川の流路を示す。
の様子を示す。21は河川の流路を示す。
【0024】図3は、時間0秒において、流れの水を水
道水からトルエン溶解の水道水(トルエン濃度1pp
m)に切り替えたときの、気体溜め9におけるトルエン
濃度をガスクロマトグラフィーにて定量したときの時間
変化を示す。縦軸は、最大濃度を1としたときの相対濃
度である。他の実験条件は、気体注入速度20mL/
分、気体溜め体積1mL、水面と気泡注入口の距離30
cmである。
道水からトルエン溶解の水道水(トルエン濃度1pp
m)に切り替えたときの、気体溜め9におけるトルエン
濃度をガスクロマトグラフィーにて定量したときの時間
変化を示す。縦軸は、最大濃度を1としたときの相対濃
度である。他の実験条件は、気体注入速度20mL/
分、気体溜め体積1mL、水面と気泡注入口の距離30
cmである。
【0025】図3に示すように、トルエンが流れ始めて
から、約20秒で最大濃度に達している。かりに、気泡
注入口が、他の場所にあれば、たとえば対象サンプル位
置から30m離れたところにあるとすれば、線流速を1
m/秒としても、30秒の遅れが生じる。よって、本装
置を用いることにより迅速なトルエンの分離ができ本発
明の効果は明らかである。
から、約20秒で最大濃度に達している。かりに、気泡
注入口が、他の場所にあれば、たとえば対象サンプル位
置から30m離れたところにあるとすれば、線流速を1
m/秒としても、30秒の遅れが生じる。よって、本装
置を用いることにより迅速なトルエンの分離ができ本発
明の効果は明らかである。
【0026】なお、実施の形態1では、サンプル水導入
口3が、サンプル水導出口4よりも水面に近い。そのた
めに、サンプリング室15内において、サンプル水は下
方に向かう。すなわち、サンプル水の移動ベクトルが重
力ベクトルと同一方向の成分を持つ。その結果、気泡注
入口から発せられた気泡は、サンプル水の移動ベクトル
が重力ベクトルと逆方向の成分を持つ場合に比べて、長
期間サンプル中を浮上する。よって、気泡中の揮発性物
質濃度がより高くなるのでより効率的な追い出しができ
る。
口3が、サンプル水導出口4よりも水面に近い。そのた
めに、サンプリング室15内において、サンプル水は下
方に向かう。すなわち、サンプル水の移動ベクトルが重
力ベクトルと同一方向の成分を持つ。その結果、気泡注
入口から発せられた気泡は、サンプル水の移動ベクトル
が重力ベクトルと逆方向の成分を持つ場合に比べて、長
期間サンプル中を浮上する。よって、気泡中の揮発性物
質濃度がより高くなるのでより効率的な追い出しができ
る。
【0027】実施の形態2 実施の形態1では、追いだし装置を水底に固定した。そ
のために、サンプル水導入口の水面からの距離は、水面
高さによって変動した。実施の形態2では、水面からの
距離を一定にするようにしたものである。
のために、サンプル水導入口の水面からの距離は、水面
高さによって変動した。実施の形態2では、水面からの
距離を一定にするようにしたものである。
【0028】図4は本発明の実施の形態2における追い
出し装置を示す構成図である。図において、12は浮
き、13は重りである。図4において、河川、湖沼、海
などの環境水は、7に示す矢印の向きに流れている。浮
き12と重り13が、水面下に保持する手段であるとと
もに、気泡注入手段とサンプル水導入手段の少なくとも
一方を、水面からの垂直距離を一定にして保持する手段
でもある。
出し装置を示す構成図である。図において、12は浮
き、13は重りである。図4において、河川、湖沼、海
などの環境水は、7に示す矢印の向きに流れている。浮
き12と重り13が、水面下に保持する手段であるとと
もに、気泡注入手段とサンプル水導入手段の少なくとも
一方を、水面からの垂直距離を一定にして保持する手段
でもある。
【0029】浮き12と重り13と装置全体のバランス
により、サンプル水導入手段3と気泡注入口2は水面下
に一定距離で保たれている。浮きと追い出し装置との固
定には、板や棒などを用いて間接的に行なってもよい
し、浮きに直接追い出し装置を固定してもよい。
により、サンプル水導入手段3と気泡注入口2は水面下
に一定距離で保たれている。浮きと追い出し装置との固
定には、板や棒などを用いて間接的に行なってもよい
し、浮きに直接追い出し装置を固定してもよい。
【0030】図5はトルエンの代わりに水に難溶性のド
デカンを用いて、水面上に滴下したときの、気体溜め9
におけるドデカン濃度の時間変化を実施の形態1と同様
の方法で測定し、プロットしたものである。図中には、
導入口の位置を、水面下5cmと30cmとした場合の
結果を示す。ドデカンは難溶性でかつ密度が水より小さ
いため、水面近くに大部分のドデカンが存在し、水面下
30cmにおいてはほとんどドデカンは存在しないと考
えられる。そのため、導入口が、水面下30cmの場合
には、気体溜めのドデカン濃度はほとんど変化しなかっ
た。一方、水面下5cmの場合には、大きく変化した。
デカンを用いて、水面上に滴下したときの、気体溜め9
におけるドデカン濃度の時間変化を実施の形態1と同様
の方法で測定し、プロットしたものである。図中には、
導入口の位置を、水面下5cmと30cmとした場合の
結果を示す。ドデカンは難溶性でかつ密度が水より小さ
いため、水面近くに大部分のドデカンが存在し、水面下
30cmにおいてはほとんどドデカンは存在しないと考
えられる。そのため、導入口が、水面下30cmの場合
には、気体溜めのドデカン濃度はほとんど変化しなかっ
た。一方、水面下5cmの場合には、大きく変化した。
【0031】このように、導入口を水面直下に位置させ
ることは非常に重要である。本発明では、浮きと重りに
より水面下の位置を定める手段を備えているため、対象
の揮発性物質にあわせて導入口の水面下の位置を自由に
調整でき、効率的な追い出しが可能となる。なお、浮き
以外の装置の多くは密度が水より大きいので重りの役目
を兼ねている。その場合には、必ずしも重りは必要な
い。
ることは非常に重要である。本発明では、浮きと重りに
より水面下の位置を定める手段を備えているため、対象
の揮発性物質にあわせて導入口の水面下の位置を自由に
調整でき、効率的な追い出しが可能となる。なお、浮き
以外の装置の多くは密度が水より大きいので重りの役目
を兼ねている。その場合には、必ずしも重りは必要な
い。
【0032】本実施の形態では、サンプル水導入口を水
面下に位置させる浮遊手段として浮きを用いている。浮
遊手段としては、風船やタンクや缶のような中空体、発
泡スチロールのような発泡体、船のような上部が解放さ
れている水上浮遊物体、プラスチックや木材のような密
度が1より小さい物体など、水上に浮かぶ物体であれば
何でも用いることができる。浮きの形状によって、波に
よる水面の微小変動を緩和することも可能である。
面下に位置させる浮遊手段として浮きを用いている。浮
遊手段としては、風船やタンクや缶のような中空体、発
泡スチロールのような発泡体、船のような上部が解放さ
れている水上浮遊物体、プラスチックや木材のような密
度が1より小さい物体など、水上に浮かぶ物体であれば
何でも用いることができる。浮きの形状によって、波に
よる水面の微小変動を緩和することも可能である。
【0033】実施の形態3 実施の形態2では、浮きにより受動的に水面からの位置
を制御した。この場合、水面の波や風によって追い出し
装置が揺れることにより、サンプル取水口の位置が変動
し、最適な位置に安定に設定することが困難である。そ
こで、岸壁に固定された柱などの支えにつかまってスラ
イドできるささえつかみなどにより、揺れることなく水
面の上下と共に上下するようにできる。
を制御した。この場合、水面の波や風によって追い出し
装置が揺れることにより、サンプル取水口の位置が変動
し、最適な位置に安定に設定することが困難である。そ
こで、岸壁に固定された柱などの支えにつかまってスラ
イドできるささえつかみなどにより、揺れることなく水
面の上下と共に上下するようにできる。
【0034】図6は実施の形態3における本装置を河川
に設置した場合の、河川断面図を示したものである。岸
壁22にささえ23を設置し、そのささえにささえつか
み24を介して、追い出し装置が固定されている。ささ
えとささえつかみが、気泡注入手段とサンプル水導入手
段を共に、サンプリング対象となる水の水面下に保持す
る手段であるとともに、気泡注入手段とサンプル水導入
手段の少なくとも一方を、水面からの垂直距離を一定に
して保持する手段である。この装置により、風速10m
/sのときにも安定して溶存揮発性物質を追い出すこと
ができた。
に設置した場合の、河川断面図を示したものである。岸
壁22にささえ23を設置し、そのささえにささえつか
み24を介して、追い出し装置が固定されている。ささ
えとささえつかみが、気泡注入手段とサンプル水導入手
段を共に、サンプリング対象となる水の水面下に保持す
る手段であるとともに、気泡注入手段とサンプル水導入
手段の少なくとも一方を、水面からの垂直距離を一定に
して保持する手段である。この装置により、風速10m
/sのときにも安定して溶存揮発性物質を追い出すこと
ができた。
【0035】実施の形態4 実施の形態2では、浮きにより受動的に水面からの位置
を制御した。しかしながら、水面位置は波により非常に
速く変動するため、本装置に装着したセンサーなどに悪
影響を及ぼす場合もある。そこで、微細な水面高さの変
動は無視することが必要である。その手段として、水面
センサーを岸壁に設置し、水面の絶対高さの情報をもと
に、追い出し装置の位置を制御することが効果的であ
る。
を制御した。しかしながら、水面位置は波により非常に
速く変動するため、本装置に装着したセンサーなどに悪
影響を及ぼす場合もある。そこで、微細な水面高さの変
動は無視することが必要である。その手段として、水面
センサーを岸壁に設置し、水面の絶対高さの情報をもと
に、追い出し装置の位置を制御することが効果的であ
る。
【0036】図7は実施の形態4における本装置を河川
に設置した場合の装置の河川断面図を示したものであ
る。図7において25は水面高さを測定する水面センサ
ー、26は岸壁を垂直方向に移動するための垂直移動装
置である。水面センサーを岸壁に設置した場合には水面
の水底からの距離が測定できるので、この測定値に基づ
き垂直移動装置を制御することにより、本発明における
追い出し装置の水面からの距離を一定になるように制御
することが可能である。
に設置した場合の装置の河川断面図を示したものであ
る。図7において25は水面高さを測定する水面センサ
ー、26は岸壁を垂直方向に移動するための垂直移動装
置である。水面センサーを岸壁に設置した場合には水面
の水底からの距離が測定できるので、この測定値に基づ
き垂直移動装置を制御することにより、本発明における
追い出し装置の水面からの距離を一定になるように制御
することが可能である。
【0037】また、水面センサーを本発明における追い
出し装置の上部に設けた場合には、水面と水面センサー
間の距離測定値に基づき垂直移動装置を制御することに
よって、サンプル水導入口の水面からの距離を一定にな
るように制御することができる。
出し装置の上部に設けた場合には、水面と水面センサー
間の距離測定値に基づき垂直移動装置を制御することに
よって、サンプル水導入口の水面からの距離を一定にな
るように制御することができる。
【0038】水面センサーを用いる場合には、水面高さ
の微小な変動がサンプル水導入口の位置に反映されるよ
うにする必要はなく、たとえば1秒から10分間程度の
平均値を用いて制御しても良い。
の微小な変動がサンプル水導入口の位置に反映されるよ
うにする必要はなく、たとえば1秒から10分間程度の
平均値を用いて制御しても良い。
【0039】実施の形態5 実施の形態1では、サンプル水導入口および導出口は水
平に設けられていた。しかしながら、この場合には、気
泡注入口より発せられた気泡は、これらの口から外部に
出る可能性が高い。そこで、サンプリング室の外部にあ
る部分が内部にある部分よりも低くなるようにすれば、
気泡は浮力に従い上向きに移動するため、サンプリング
室から外部に出にくくなる。
平に設けられていた。しかしながら、この場合には、気
泡注入口より発せられた気泡は、これらの口から外部に
出る可能性が高い。そこで、サンプリング室の外部にあ
る部分が内部にある部分よりも低くなるようにすれば、
気泡は浮力に従い上向きに移動するため、サンプリング
室から外部に出にくくなる。
【0040】図8は、実施の形態5における本装置を河
川に設置した場合を示したものである。31はステンレ
ス鋼製の薄板を斜めに設置することにより形成したサン
プル水導入口および導出口である。そして、サンプリン
グ室の外部にある端が、内部にある端よりも下部にあ
る。よって、気泡が導入口および導出口から排出される
ことなく、気体溜めに達することができる。よって、ス
テンレス鋼の薄板が水平の場合や、外部にある端が内部
にある端よりも上部にある場合に比べて、より効率的な
追い出しが可能である。
川に設置した場合を示したものである。31はステンレ
ス鋼製の薄板を斜めに設置することにより形成したサン
プル水導入口および導出口である。そして、サンプリン
グ室の外部にある端が、内部にある端よりも下部にあ
る。よって、気泡が導入口および導出口から排出される
ことなく、気体溜めに達することができる。よって、ス
テンレス鋼の薄板が水平の場合や、外部にある端が内部
にある端よりも上部にある場合に比べて、より効率的な
追い出しが可能である。
【0041】なお、上記例では、ステンレス鋼の薄板を
用いて導入口および導出口を形成したが、薄板を複数用
い、かつ、回転軸を水平にして回転するなどすることに
より、サンプリング室の外側に位置する当該板の端の水
面からの距離と、サンプリング室の内側に位置する端の
水面からの距離との差を容易に変えられるようにするこ
ともできる。このようにすることによって、開口面積や
水流方向を自在に変更できるので、環境水の水流やゴミ
の大きさに対処できる。すなわち、水流が大きい場合に
は開口面積を減じ、サンプリング量を規制できる。ま
た、ゴミが小さい場合には開口面積を減じ、サンプリン
グ室にゴミが入ることを防ぐことができる。
用いて導入口および導出口を形成したが、薄板を複数用
い、かつ、回転軸を水平にして回転するなどすることに
より、サンプリング室の外側に位置する当該板の端の水
面からの距離と、サンプリング室の内側に位置する端の
水面からの距離との差を容易に変えられるようにするこ
ともできる。このようにすることによって、開口面積や
水流方向を自在に変更できるので、環境水の水流やゴミ
の大きさに対処できる。すなわち、水流が大きい場合に
は開口面積を減じ、サンプリング量を規制できる。ま
た、ゴミが小さい場合には開口面積を減じ、サンプリン
グ室にゴミが入ることを防ぐことができる。
【0042】なお、上記例では、ステンレス鋼の薄板を
用いて、導入口および導出口を形成したが、パイプを斜
めに配置しても同様の効果が得られる。
用いて、導入口および導出口を形成したが、パイプを斜
めに配置しても同様の効果が得られる。
【0043】また、導入口では、水流が、サンプリング
室外部から内部へ向かっているので、サンプリング室の
外部にある端が、内部にある端よりも下部にある必要は
ない場合もある。
室外部から内部へ向かっているので、サンプリング室の
外部にある端が、内部にある端よりも下部にある必要は
ない場合もある。
【0044】実施の形態6 実施の形態1でも記載したように、環境水汚染物質に
は、難水溶性の物質も多い。とくに、不法投棄や不慮の
事故などによって、ガソリン、灯油、軽油、重油、潤滑
油などにより汚染される例が報告されている。これらの
いわゆる油は、難水溶性でかつ比重が水よりも小さく水
面に浮かんで油膜を形成し漂流することが多い。よっ
て、油膜を含んだ表面水を効率的にサンプリング室に導
入することが、これらの気相への追い出し効率を上げる
ことにつながる。
は、難水溶性の物質も多い。とくに、不法投棄や不慮の
事故などによって、ガソリン、灯油、軽油、重油、潤滑
油などにより汚染される例が報告されている。これらの
いわゆる油は、難水溶性でかつ比重が水よりも小さく水
面に浮かんで油膜を形成し漂流することが多い。よっ
て、油膜を含んだ表面水を効率的にサンプリング室に導
入することが、これらの気相への追い出し効率を上げる
ことにつながる。
【0045】図9は実施の形態6における本装置を河川
に設置した場合を示したものである。41はポリテトラ
フルオロエチレン(以下、「PTFE」と略す)製の薄
板、42は水面上に浮遊している油膜である。薄板をこ
のように、サンプル導入口の前に配置し、かつ薄板の上
部が水面上に出るようにすれば、油膜42は流れに沿っ
て、サンプル導入口からサンプリング室に導入される。
これによって、気体溜め中の気体において揮発した油濃
度を高めることができる。
に設置した場合を示したものである。41はポリテトラ
フルオロエチレン(以下、「PTFE」と略す)製の薄
板、42は水面上に浮遊している油膜である。薄板をこ
のように、サンプル導入口の前に配置し、かつ薄板の上
部が水面上に出るようにすれば、油膜42は流れに沿っ
て、サンプル導入口からサンプリング室に導入される。
これによって、気体溜め中の気体において揮発した油濃
度を高めることができる。
【0046】図10は、油膜がさしかかったときの、気
体溜め中の油濃度を、相対値で示したものである。PT
FE板がある場合には、油濃度が急激に上昇している
が、ない場合には、ほとんど増加していない。すなわ
ち、PTFE薄板の効果は大きい。なお、薄板と水面と
のなす角は30〜45度が適当であるが、その他の角度
でも同様の効果が得られる。
体溜め中の油濃度を、相対値で示したものである。PT
FE板がある場合には、油濃度が急激に上昇している
が、ない場合には、ほとんど増加していない。すなわ
ち、PTFE薄板の効果は大きい。なお、薄板と水面と
のなす角は30〜45度が適当であるが、その他の角度
でも同様の効果が得られる。
【0047】なお、本実施の形態では、薄板の材料とし
てPTFEを用いたが、ステンレス鋼など他の腐食しに
くい材料を用いても同様の効果を得られる。
てPTFEを用いたが、ステンレス鋼など他の腐食しに
くい材料を用いても同様の効果を得られる。
【0048】また、薄板ではなく、水車のように、複数
の薄板を放射状に配置し中央に回転軸を設け、サンプル
水導入口前に設置する。これを水車と呼ぶことにする。
水車を、水流により自然に回転させたり、モーターを設
置して強制的に回転させることにより、より効率的に油
膜などをサンプリング室に導入することができる。この
例を図11に示す。43は水車である。
の薄板を放射状に配置し中央に回転軸を設け、サンプル
水導入口前に設置する。これを水車と呼ぶことにする。
水車を、水流により自然に回転させたり、モーターを設
置して強制的に回転させることにより、より効率的に油
膜などをサンプリング室に導入することができる。この
例を図11に示す。43は水車である。
【0049】また、薄板を螺旋状にまいた装置や、プロ
ペラなどの装置の少なくとも一部を水面付近に設置し強
制的に回転させることにより、水面付近のサンプル水を
強制的にサンプリング室に導入することにも同様の効果
がある。このとき、水面上の気体を巻き込むようにサン
プリング室に導入すれば、気泡注入口が不要となる場合
もある。
ペラなどの装置の少なくとも一部を水面付近に設置し強
制的に回転させることにより、水面付近のサンプル水を
強制的にサンプリング室に導入することにも同様の効果
がある。このとき、水面上の気体を巻き込むようにサン
プリング室に導入すれば、気泡注入口が不要となる場合
もある。
【0050】実施の形態7 環境水は、風などにより波立っており、サンプリング室
内の水面が波によって上下に変動するために、追い出し
装置の気体溜めにおいては、気圧が変動する。そのため
に、気体溜めに連結した揮発性物質の濃度測定装置に対
して悪影響があった。すなわち、測定装置では圧力に敏
感な場合があり、水面の上下変動が大きい場合には正確
な測定が困難であった。そこで、気体溜めに外部と通ず
る、微小な穴を設けることにより、圧力変化を緩和する
ことができる。
内の水面が波によって上下に変動するために、追い出し
装置の気体溜めにおいては、気圧が変動する。そのため
に、気体溜めに連結した揮発性物質の濃度測定装置に対
して悪影響があった。すなわち、測定装置では圧力に敏
感な場合があり、水面の上下変動が大きい場合には正確
な測定が困難であった。そこで、気体溜めに外部と通ず
る、微小な穴を設けることにより、圧力変化を緩和する
ことができる。
【0051】図12は実施の形態7における本装置を河
川に設置した場合を示したものである。44は微小な穴
を管により形成したものである。
川に設置した場合を示したものである。44は微小な穴
を管により形成したものである。
【0052】なお、微小な穴内に、弁やバルブなどを設
置したり、穴の大きさを規制するなどして、通気速度を
制限することにより、気体溜め中の気体の漏洩を制限す
ることができる。
置したり、穴の大きさを規制するなどして、通気速度を
制限することにより、気体溜め中の気体の漏洩を制限す
ることができる。
【0053】また、微小な穴を管により形成し、管を9
0度曲げることにより、空気中のゴミの進入を防ぐこと
ができるなど、管の形状を変化させることが、効果的な
追い出しにつながる。
0度曲げることにより、空気中のゴミの進入を防ぐこと
ができるなど、管の形状を変化させることが、効果的な
追い出しにつながる。
【0054】実施の形態8 ところで、水中に溶存した揮発性物質は、水の温度が高
いほど、気体中に追い出される速度が大きくなることが
知られている。そこで、サンプリング室にヒーターを設
けることが、効果的な追い出しにつながる。
いほど、気体中に追い出される速度が大きくなることが
知られている。そこで、サンプリング室にヒーターを設
けることが、効果的な追い出しにつながる。
【0055】図13は実施の形態8における本装置を河
川に設置した場合を示したものである。45はヒータ
ー、46はサーミスター、47は温度コントローラーで
ある。これらにより、サンプリング室中のサンプル水の
温度を任意の温度、たとえば40〜50℃の一定温度に
暖めることができ、効率的な追い出しができる。
川に設置した場合を示したものである。45はヒータ
ー、46はサーミスター、47は温度コントローラーで
ある。これらにより、サンプリング室中のサンプル水の
温度を任意の温度、たとえば40〜50℃の一定温度に
暖めることができ、効率的な追い出しができる。
【0056】なお、ヒーターの設置位置は、サンプル水
導入口と導出口の中間よりも、導入口に近い方が効率的
である。それは、サンプル水が、導入口から導出口に向
かって流れているため、導出口に近い水はすぐに室外に
導出されるため、追い出しに対する温度上昇の効果が現
れにくいためである。
導入口と導出口の中間よりも、導入口に近い方が効率的
である。それは、サンプル水が、導入口から導出口に向
かって流れているため、導出口に近い水はすぐに室外に
導出されるため、追い出しに対する温度上昇の効果が現
れにくいためである。
【0057】また、サンプリング室の室壁は、熱伝導率
が低い程良い。これは、上記ヒーターによる加温効率を
高めるためである。そのために、壁中に中間層を設け、
中間層を真空にしたり、ゴムやプラスチックなどの熱伝
導率の低い材料を用いることによりサンプリング室壁の
熱伝導率を下げる工夫をすることが有効である。
が低い程良い。これは、上記ヒーターによる加温効率を
高めるためである。そのために、壁中に中間層を設け、
中間層を真空にしたり、ゴムやプラスチックなどの熱伝
導率の低い材料を用いることによりサンプリング室壁の
熱伝導率を下げる工夫をすることが有効である。
【0058】また、追い出し装置の内面または外面にお
いて少なくとも表面は、腐食の起こりにくい材料あるい
は生物を含む有機物質が吸着または付着しにくい材料を
用いるのが望ましい。たとえば、ステンレス鋼、チタン
などの金属、防錆塗料を塗布した金属、生物が忌避する
塗料を塗布した金属や樹脂、ポリテトラフルオロエチレ
ンなどのフッ素樹脂やポリプロピレンなどのポリオレフ
ィンを例とする樹脂、ガラス、陶磁器などがあげられ
る。金属の場合には微生物や吸着生物が付着しないよう
に、弱い電圧を印加することも有効である。
いて少なくとも表面は、腐食の起こりにくい材料あるい
は生物を含む有機物質が吸着または付着しにくい材料を
用いるのが望ましい。たとえば、ステンレス鋼、チタン
などの金属、防錆塗料を塗布した金属、生物が忌避する
塗料を塗布した金属や樹脂、ポリテトラフルオロエチレ
ンなどのフッ素樹脂やポリプロピレンなどのポリオレフ
ィンを例とする樹脂、ガラス、陶磁器などがあげられ
る。金属の場合には微生物や吸着生物が付着しないよう
に、弱い電圧を印加することも有効である。
【0059】
【発明の効果】請求項1にかかわる発明によれば、サン
プリング室は対象とするサンプル水すなわち環境水の内
部に存在するので、サンプリング室内のサンプル水は、
常にフレッシュなものが供給され、捕集された気体は同
時刻における環境中のサンプル水と常に同じ成分とな
る。
プリング室は対象とするサンプル水すなわち環境水の内
部に存在するので、サンプリング室内のサンプル水は、
常にフレッシュなものが供給され、捕集された気体は同
時刻における環境中のサンプル水と常に同じ成分とな
る。
【0060】請求項2および3にかかわる発明によれ
ば、たとえばサンプル水導入口の水面からの距離を一定
にするようにしたため、対象の揮発性物質にあわせて導
入口の水面下の位置を自由に調整でき、効率的な追い出
しが可能となる。
ば、たとえばサンプル水導入口の水面からの距離を一定
にするようにしたため、対象の揮発性物質にあわせて導
入口の水面下の位置を自由に調整でき、効率的な追い出
しが可能となる。
【0061】請求項4にかかわる発明によれば、岸壁に
固定された柱などの支えにつかまってスライドできるさ
さえつかみなどにより固定するため、水面の波や風によ
って追い出し装置が揺れることにより、サンプル取水口
の位置が変動し、最適な位置に安定に設定することが困
難となるという問題が解決できる。
固定された柱などの支えにつかまってスライドできるさ
さえつかみなどにより固定するため、水面の波や風によ
って追い出し装置が揺れることにより、サンプル取水口
の位置が変動し、最適な位置に安定に設定することが困
難となるという問題が解決できる。
【0062】請求項5にかかわる発明によれば、水位セ
ンサーを有しているため、波による微細な水面高さの変
動は無視することが可能となる。
ンサーを有しているため、波による微細な水面高さの変
動は無視することが可能となる。
【0063】請求項6にかかわる発明によれば、気泡注
入口から発せられた気泡は、サンプル水の移動ベクトル
が重力ベクトルと逆方向の成分を持つ場合に比べて長期
間サンプル中を浮上するため、気泡中の揮発性物質濃度
がより高くなり、より効率的な追い出しができる。
入口から発せられた気泡は、サンプル水の移動ベクトル
が重力ベクトルと逆方向の成分を持つ場合に比べて長期
間サンプル中を浮上するため、気泡中の揮発性物質濃度
がより高くなり、より効率的な追い出しができる。
【0064】請求項7にかかわる発明によれば、サンプ
リング室の外部にある部分が内部にある部分よりも低く
なるため、気泡は浮力に従い上向きに移動し、サンプリ
ング室から外部に出にくくなる。
リング室の外部にある部分が内部にある部分よりも低く
なるため、気泡は浮力に従い上向きに移動し、サンプリ
ング室から外部に出にくくなる。
【0065】請求項8および9にかかわる発明によれ
ば、薄板を斜めに設置しているため、気泡が導入口およ
び導出口から排出されることなく、気体溜めに達するこ
とができ、ステンレス鋼の薄板が水平の場合や、外部に
ある端が内部にある端よりも上部にある場合に比べて、
より効率的な追い出しが可能である。
ば、薄板を斜めに設置しているため、気泡が導入口およ
び導出口から排出されることなく、気体溜めに達するこ
とができ、ステンレス鋼の薄板が水平の場合や、外部に
ある端が内部にある端よりも上部にある場合に比べて、
より効率的な追い出しが可能である。
【0066】請求項10にかかわる発明によれば、サン
プル水を強制的にサンプリング室内に移送する手段を有
するため、より効率的に油膜などをサンプリング室に導
入することができる。
プル水を強制的にサンプリング室内に移送する手段を有
するため、より効率的に油膜などをサンプリング室に導
入することができる。
【0067】請求項11にかかわる発明によれば、気体
溜めに外部と通ずる微小な穴を設けることにより、サン
プリング室内の水面が波によって上下に変動するため
に、追い出し装置の気体溜めにおける気圧の圧力変化が
生じることを緩和することができる。
溜めに外部と通ずる微小な穴を設けることにより、サン
プリング室内の水面が波によって上下に変動するため
に、追い出し装置の気体溜めにおける気圧の圧力変化が
生じることを緩和することができる。
【0068】請求項12にかかわる発明によれば、微小
な穴内に、弁やバルブなどを設置したり、穴の大きさを
規制するなどして、通気速度を制限するため、気体溜め
中の気体の漏洩を制限することができる。
な穴内に、弁やバルブなどを設置したり、穴の大きさを
規制するなどして、通気速度を制限するため、気体溜め
中の気体の漏洩を制限することができる。
【0069】請求項13にかかわる発明によれば、加熱
手段を有するため、水中に溶存した揮発性物質を気体中
に追い出す速度を大きくでき、効果的な追い出しを行う
ことができる。
手段を有するため、水中に溶存した揮発性物質を気体中
に追い出す速度を大きくでき、効果的な追い出しを行う
ことができる。
【図1】 本発明の実施の形態1における追い出し装置
を示す構成図である。
を示す構成図である。
【図2】 本発明の装置を流路の流れの中に設置したと
きの様子を示す。
きの様子を示す。
【図3】 流れの水を水道水からトルエン溶解の水道水
(トルエン濃度1ppm)に切り替えたときの、気体溜
めにおけるトルエン濃度をガスクロマトグラフィーで定
量したときの時間変化を示す図である。
(トルエン濃度1ppm)に切り替えたときの、気体溜
めにおけるトルエン濃度をガスクロマトグラフィーで定
量したときの時間変化を示す図である。
【図4】 本発明の実施の形態2における追い出し装置
を示す構成図である。
を示す構成図である。
【図5】 水に難溶性のドデカンを、水面上に滴下した
ときの、気体溜めにおけるドデカン濃度の時間変化を示
す図である。
ときの、気体溜めにおけるドデカン濃度の時間変化を示
す図である。
【図6】 本発明の実施の形態3における本装置を河川
に設置した場合の河川断面図である。
に設置した場合の河川断面図である。
【図7】 本発明の実施の形態4における本装置を河川
に設置した場合の河川断面図である。
に設置した場合の河川断面図である。
【図8】 実施の形態5における本装置を河川に設置し
た場合の河川断面図である。
た場合の河川断面図である。
【図9】 実施の形態6における本装置を河川に設置し
た場合の河川断面図である。
た場合の河川断面図である。
【図10】 油膜がさしかかったときの、気体溜め中の
油濃度の時間変化を示す図である。
油濃度の時間変化を示す図である。
【図11】 実施の形態6における水車を設置した装置
を河川に設置した場合の河川断面図である。
を河川に設置した場合の河川断面図である。
【図12】 実施の形態7における本装置を河川に設置
した場合の河川断面図である。
した場合の河川断面図である。
【図13】 実施の形態8における本装置を河川に設置
した場合の河川断面図である。
した場合の河川断面図である。
【図14】 従来の追い出し装置を示す構成図である。
1 追い出し装置、2 気泡注入口、3 サンプル水導
入口、4 サンプル水導出口、5 サンプル水、6 大
気、7 サンプル水の流れ、8 サンプリング室内のサ
ンプル水の流れ、9 気体溜め、10 水面、11 水
底、12 浮き、13 重り、14 サンプルガス導出
口、15 サンプリング室、21 流路、22 岸壁、
23 ささえ、24 ささえつかみ、25 水面センサ
ー、26 垂直移動装置、31 薄板、41 PTFE
製薄板、42 油膜、43 水車、44 穴、45 ヒ
ーター、46 サーミスター、47 温度コントローラ
ー、51 砂、52 ポンプ、53 ヒーター、54
空気導入口、55 サンプルガス導出口。
入口、4 サンプル水導出口、5 サンプル水、6 大
気、7 サンプル水の流れ、8 サンプリング室内のサ
ンプル水の流れ、9 気体溜め、10 水面、11 水
底、12 浮き、13 重り、14 サンプルガス導出
口、15 サンプリング室、21 流路、22 岸壁、
23 ささえ、24 ささえつかみ、25 水面センサ
ー、26 垂直移動装置、31 薄板、41 PTFE
製薄板、42 油膜、43 水車、44 穴、45 ヒ
ーター、46 サーミスター、47 温度コントローラ
ー、51 砂、52 ポンプ、53 ヒーター、54
空気導入口、55 サンプルガス導出口。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 花里 善夫 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 4D037 AA05 AA06 AB04 AB06 AB14 AB16 BA23 BB01 BB02 BB04 BB05 BB06 BB07
Claims (13)
- 【請求項1】 水中または水面上に存在する物質を気体
中に揮発させる揮発性物質追い出し装置において、中空
構造のサンプリング室、それに直結したサンプル水導入
手段、気泡注入手段およびサンプル水導出手段とを備え
ており、気泡注入手段とサンプル水導入手段をともにサ
ンプリング対象となる水の水面下に保持する手段を備え
たことを特徴とする揮発性物質追い出し装置。 - 【請求項2】 気泡注入手段とサンプル水導入手段の少
なくとも一方を、水面からの垂直距離を一定にして保持
する手段を有する請求項1記載の揮発性物質追い出し装
置。 - 【請求項3】 気泡注入手段とサンプル水導入手段をと
もにサンプリング対象となる水の水面下に保持する手段
が、浮遊手段である請求項1または2記載の揮発性物質
追い出し装置。 - 【請求項4】 気泡注入手段とサンプル水導入手段をと
もにサンプリング対象となる水の水面下に保持する手段
が、固定壁に設置した柱および柱をつかむ持具である請
求項1、2または3記載の揮発性物質追い出し装置。 - 【請求項5】 水位センサーからの信号に基づき、水面
からの垂直距離を制御する手段を有する請求項4記載の
揮発性物質追い出し装置。 - 【請求項6】 サンプル水導入手段から導入されるサン
プル水の移動ベクトルが、重力ベクトルと同一方向の成
分を持つことを特徴とする請求項1、2、3、4または
5記載の揮発性物質追い出し装置。 - 【請求項7】 サンプル水導入手段または導出手段にお
いて、サンプリング室の外側に向いている開口部が内側
に向いている開口部よりも上部に位置することを特徴と
する請求項1、2、3、4、5または6記載の揮発性物
質追い出し装置。 - 【請求項8】 サンプル水導入手段または導出手段を、
薄板で構成し、サンプリング室の外側に位置する当該板
の端の水面からの距離と、サンプリング室の内側に位置
する端の水面からの距離との差を変えることができるこ
と特徴とする請求項7記載の揮発性物質追い出し装置。 - 【請求項9】 サンプリング室の外側においてサンプル
水導入手段の前面に壁を設け、サンプル水に接する壁面
の一部がサンプル水導入手段の上部に接し、かつ、サン
プル水に接する面の他の部分が水面よりも上部にある請
求項1、2、3、4、5、6、7または8記載の揮発性
物質追い出し装置。 - 【請求項10】 水面付近のサンプル水を強制的にサン
プリング室内に移送する手段を有する請求項1、2、
3、4、5、6、7、8または9記載の揮発性物質追い
出し装置。 - 【請求項11】 サンプリング室の水面よりも上の部分
に、サンプリング室の外側と内側とを通じる穴を有する
請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9または10
記載の揮発性物質追い出し装置。 - 【請求項12】 穴中に障害物を設け、サンプリング室
の気体をサンプリング室の内側から吸引した場合にサン
プリング室の圧力がサンプリング室の外側の圧力よりも
低くなるようにしたことを特徴とする請求項11記載の
揮発性物質追い出し装置。 - 【請求項13】 サンプリング室内のサンプルを加熱す
る手段を有する請求項1、2、3、4、5、6、7、
8、9、10、11または12記載の揮発性物質追い出
し装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11100865A JP2000292323A (ja) | 1999-04-08 | 1999-04-08 | 揮発性物質追い出し装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11100865A JP2000292323A (ja) | 1999-04-08 | 1999-04-08 | 揮発性物質追い出し装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000292323A true JP2000292323A (ja) | 2000-10-20 |
Family
ID=14285217
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11100865A Pending JP2000292323A (ja) | 1999-04-08 | 1999-04-08 | 揮発性物質追い出し装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000292323A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP3466503B2 (ja) | 1999-04-08 | 2003-11-10 | 三菱電機株式会社 | 環境水中の揮発性物質検知装置 |
| CN105758680A (zh) * | 2016-04-07 | 2016-07-13 | 环境保护部南京环境科学研究所 | 原位检测流态污水挥发性气体的检测装置及其使用方法 |
| JP2022191806A (ja) * | 2021-06-16 | 2022-12-28 | プレス工業株式会社 | 建設機械のガード装置 |
| CN120445789A (zh) * | 2025-04-14 | 2025-08-08 | 同济大学 | 一种排水系统水气界面温室气体排放通量监测装置及方法 |
-
1999
- 1999-04-08 JP JP11100865A patent/JP2000292323A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP3466503B2 (ja) | 1999-04-08 | 2003-11-10 | 三菱電機株式会社 | 環境水中の揮発性物質検知装置 |
| CN105758680A (zh) * | 2016-04-07 | 2016-07-13 | 环境保护部南京环境科学研究所 | 原位检测流态污水挥发性气体的检测装置及其使用方法 |
| JP2022191806A (ja) * | 2021-06-16 | 2022-12-28 | プレス工業株式会社 | 建設機械のガード装置 |
| CN120445789A (zh) * | 2025-04-14 | 2025-08-08 | 同济大学 | 一种排水系统水气界面温室气体排放通量监测装置及方法 |
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