JP2000292352A - 紫外用光学部材の透過率測定方法 - Google Patents
紫外用光学部材の透過率測定方法Info
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Abstract
含まない正確な透過率を求めることができるとともに、
複数の測定対象の透過率測定を効率よく行うことが可能
な紫外用光学部材の透過率測定方法を提供する。 【解決手段】 評価サンプルMを洗浄(乾燥工程を含
む)し(S1)、所定時間内に透過率測定を行って透過
率Tを求めた後(S2)、得られた透過率Tを評価時間
tcにおける透過率Tcに補正する(S3)。そして更
に、評価時間における透過率Tcを真の透過率Toに校
正する(S4)。なお、上記手順を実施するには、評価
サンプルMの材質及び厚さに対応する透過率低下速度
a、限界経過時間tmに加えて分光光度計の校正値K
L を予め求めておく必要がある。
Description
技術において400nm以下、好ましくは300nm以
下の特定波長帯域で、レンズやミラー等の光学系に使用
される光リソグラフィー用光学部材の透過率評価方法に
関する。
の微細パターンを露光・転写する光リソグラフィー技術
においては、ステッパーと呼ばれる露光装置が用いられ
る。このステッパーの光源は、近年のLSIの高集積化
に伴ってg線(436nm)からi線(365nm)、
更にはKrF(248nm)やArF(193nm)エ
キシマレーザへと短波長化が進められている。このよう
なエキシマレーザステッパーの照明系或いは投影レンズ
には、もはや一般光学ガラスは使用できず、エキシマレ
ーザ波長のような紫外光領域においても高い透過特性を
持つ石英ガラスや蛍石などの素材に限定されてしまう。
数のレンズの組み合わせにより構成されているが、各レ
ンズにおける透過率低下は使用レンズ枚数分だけ積算さ
れるため、ウエハ上での光量低下とスループットの低下
を防ぐためには、各レンズにおける透過率低下量は最小
に抑える必要がある。このためエキシマレーザステッパ
ーの照明系或いは投影レンズに用いられる石英ガラス、
蛍石は、内部透過率99.8%/cm以上が要求されて
おり、紫外光領域での光学素材の高透過率化を目指した
開発が進められている。
材の内部透過率を高精度で測定することが技術的に難し
くなっている。従って、光学素材の高透過率を達成する
ためには、微弱な吸収しか存在しない合成石英ガラスや
結晶材料等の内部透過率(内部吸収係数0.001/c
m程度)を精度良く測定し評価する技術が不可欠であ
る。光学素材の内部透過率を精度良く測定し、評価する
ための技術の一つとして、各種の湿式・乾式洗浄があ
る。特に、ArFエキシマレーザ波長(193nm)の
ような真空紫外領域においては、評価サンプル表面に付
着した汚染物質が、透過率測定値に与える影響が無視で
きないために、透過率評価工程においては、透過率測定
前に評価サンプルを洗浄し、表面汚染物質を除去するこ
とが必須である。
浄方法によって評価サンプル表面を清浄化した後、透過
率の測定・評価を行うまでの間に、たとえ短時間であっ
てもサンプル表面では有機物等による汚染(再汚染)が
進行してしまう。これは、洗浄後の評価サンプルの周辺
雰囲気ではクリーンルームの建材や、サンプルを保管す
るためのホルダー・輸送治具など、様々なものから微量
な有機物等が常に放出され、洗浄により清浄化された評
価サンプル表面はこれらに晒されているためである。特
に、洗浄終了直後の清浄表面には有機物の再付着を妨げ
るものが何もないため、周辺雰囲気中の有機物等による
表面再汚染は速やかに進行する。
有機物の量は、洗浄終了後から透過率測定を行うまでの
時間に依存する。これは、同一サンプルを同一条件で洗
浄したとしても、洗浄終了から透過率測定までの時間が
異なる場合には、付着した有機物の量が異なるために得
られる透過率が異なることを意味する。従って異なるサ
ンプルの間の透過率を比較する場合には、同一条件で洗
浄した上で、洗浄終了から一定時間後に透過率測定を行
うことが必要である。しかしながら、常に洗浄終了から
一定時間後に透過率を測定するには、一回の洗浄時に一
つのサンプルしか処理できず、評価サンプルが複数ある
場合、特に湿式洗浄を行うときなど洗浄工程に時間を要
する場合には、評価工程に時間がかかり非効率的である
という問題があった。
するため、評価サンプルの透過率測定は洗浄終了後でき
るだけ速やかに行う必要があり、これには簡易な方法で
測定を行うことができる市販の分光光度計が適してい
る。しかしながらこの分光光度計では、測定精度の向上
のために少しでも測定光の光量を上げる必要があり、こ
のため測定対象位置において測定光を充分にコリメート
することができなかった(発散角を有していた)。この
ため、測定対象内を透過した測定光(透過光)は屈折に
より光路が変化してしまい、正確な透過率を求めること
は困難であった。
ものであり、洗浄後の再汚染すなわち透過率低下の影響
を含まない正確な透過率を求めることができるととも
に、複数の測定対象の透過率測定を効率よく行うことが
可能な紫外用光学部材の透過率測定方法を提供すること
を目的としている。
め、本発明者等は、各種の湿式・乾式洗浄(乾燥を含
む)を施した各種石英ガラス及び蛍石の紫外用光学部材
のサンプルの透過率の経時変化を調査することにより、
洗浄終了(乾燥工程が終了した時点を意味する)後の再
汚染により透過率がどのように変化していくかを検討し
た。その結果、サンプルの透過率は洗浄終了からの経過
時間とともに低下するが、その低下速度は或る時間まで
はほぼ一定値を保つこと、及びその値はサンプルの材質
及び厚さに依存することが分かった。
つときのその透過率の低下速度を「透過率低下速度」と
定義し、また透過率の低下速度が一定値でなくなるとき
の経過時間(洗浄終了からの経過時間)を「限界経過時
間」と定義すると、各サンプルごとにその材質及び厚さ
に対応して透過率低下速度と限界経過時間との両パラメ
ータが存在しているといえる。そして、これら両パラメ
ータが既知であるならば、透過率の低下速度が一定値を
保つ所定時間内(すなわち洗浄終了から限界経過時間が
経過するまでの間)の任意の経過時間(洗浄終了からの
経過時間)において測定された透過率の値は、透過率測
定を行ったときの経過時間(洗浄終了からの経過時間)
及び透過率低下速度の値に基づいて、上記所定時間内に
おいて任意に選択された評価時間における透過率に補正
(換算)することが可能である。
過率測定方法は、測定対象(紫外用光学部材)の洗浄を
行う第1工程と、洗浄の終了後、測定対象の透過率の低
下速度が一定値を保つ所定時間内に測定対象の透過率測
定を行う第2工程と、透過率測定を行ったときの洗浄終
了からの経過時間及び上記所定時間内における上記低下
速度の値に基づいて、透過率測定により得られた上記経
過時間における透過率を、上記所定時間内において任意
に選択された評価時間における透過率に換算する補正を
行う第3工程とを有している。
学部材の透過率は、上記評価時間が洗浄終了に近い時間
であれば、洗浄終了後に進行する表面再汚染すなわち透
過率低下の影響を含まない正確な透過率となる。このた
め、測定対象の透過率の低下速度が一定値を保つ所定時
間内であればどの経過時間において透過率測定を行って
も構わず、透過率測定に際して時間的な余裕ができる。
また、測定対象が複数ある場合には、これらを先ず一括
して洗浄し、その後順次透過率測定を行うという手順が
可能となるので、透過率評価に要する時間が大幅に短縮
される。
わなければならないため、一般には比較的簡易な構成の
測定装置(例えば市販の分光光度計)が用いられる。こ
のような簡易な構成の測定装置は透過率測定を迅速に行
える一方で、無視できない計器誤差を含んでしまう不都
合も生じる。ここでいう計器誤差とは、透過率測定に用
いられる測定装置が比較的簡易であり、測定精度が不充
分であるために生じる真の値との差のことである。この
ため上記第1〜第3工程に加え、透過率測定において生
じた計器誤差を除去する校正値を用いて上記評価時間に
おける透過率を校正する第4工程を有していることが好
ましい。このようにすれば、簡易な測定装置で迅速且つ
正確な透過率測定を行うことができるので作業効率が向
上する。なお、計器誤差を生じない測定装置を用いて透
過率測定が行われるのであれば第4工程は不要であるこ
とはいうまでもない。
ましい実施形態について説明する。ここでは紫外用光学
部材からなる評価サンプルM(厚さLo)の透過率を市
販の分光光度計を用いて測定する場合を例に説明する。
すように、評価サンプルMを洗浄(乾燥工程を含む)す
る第1ステップ(S1)、所定時間内に透過率測定を行
って透過率Tを求める第2ステップ(S2)、得られた
透過率Tを評価時間tcにおける透過率Tcに補正する
第3ステップ(S3)、評価時間における透過率Tcを
真の透過率Toに校正する第4ステップ(S4)の順で
進行する。なお、上記手順を実施するには、評価サンプ
ルMの材質及び厚さ(=Lo)に対応する透過率低下速
度a、限界経過時間tmに加えて分光光度計の校正値K
L を予め求めておく必要がある。
分光光度計について説明する。図2は市販の分光光度計
の構成の一例を示している。この分光光度計10を用い
て測定対象11の透過率を測定するには、測定対象11
をミラー25とミラー26との間に載置し、光源12か
ら光(紫外光)を照射する。光源12からの光はスリッ
ト41を介してミラー21に入射する。ミラー21によ
って反射された光はスリット42を通り、ミラー22を
介して回折格子31に入射する。一次回折光はミラー2
3によって反射され、スリット43を通ってミラー24
に入射する。ミラー24によって反射された光はチョッ
パーミラー13を介してミラー25又はミラー27に入
射する。ミラー25によって反射された光(測定光)は
測定対象11に入射する。測定対象11を透過した光
(透過光)はミラー26を介して検出器14に入射す
る。一方、ミラー27によって反射された光(参照光)
はミラー28、29を介して検出器14に入射する。検
出器14で受光された透過光と参照光は処理装置15に
おいて分離処理され、透過光強度Iと参照光強度Ioと
が求められる。そしてこれらの比I/Ioから、測定対
象11の透過率が算出される。なお、処理装置15を除
く諸装置は密閉チャンバにより覆われており、透過率測
定に際しては窒素パージされる。
Lo)に対応する透過率低下速度a及び限界経過時間t
mの両パラメータを求める手順について説明する。先
ず、評価サンプルMと同じ材質で、且つ同じ厚さ(=L
o)を有する補正用サンプルを用意する。そしてこれを
洗浄(乾燥工程を含む)した後分光光度計10を用いて
その透過率を測定するという手順を、透過率を測定する
ときの経過時間(洗浄終了からの経過時間)を変えなが
ら複数回繰り返す。そしてその結果を横軸を経過時間、
縦軸を透過率とした座標平面にプロットして第1プロッ
ト図を作成する。
補正用サンプルについての透過率の経時変化を表し、そ
のプロット点列は洗浄終了から或る時間までは直線によ
りフィッティングすることができる(例えば、図5のよ
うになる)。この直線は経過時間の増大とともに次第に
減少する(すなわち負の傾きを持つ)ものとなる。そし
て、その傾きを透過率低下速度a(%/cm)として求
めるとともに、上記直線でフィッティングできる限界の
経過時間を限界経過時間tm(分)として読み取る。こ
れにより、評価サンプルMについての透過率低下速度a
と限界経過時間tmが求まる。
た透過率低下速度a及び限界経過時間tmの両値を評価
サンプルについてのものとして扱うことができるのは、
透過率低下速度a及び限界経過時間tmの両パラメータ
は、サンプルの材質及び厚さが同一である場合には共通
となるためである。このため、透過率の低下速度が一定
値を保つ所定時間内(これは、洗浄終了から限界経過時
間tmが経過するまでの間に相当する)に評価サンプル
Mについての透過率測定を行い、経過時間t(<tm)
における透過率Tが求められた場合には、この透過率T
は下式(1)により、上記所定時間内において任意に選
択された評価時間tc(<tm)における透過率Tcに
換算する補正を行うことができる。
おいて測定されたら得られたであろう透過率を意味す
る。
める手順について説明する。この校正値KL の算出に
は、次に示すような校正用透過率測定装置が必要であ
る。
を示している。この校正用透過率測定装置50において
は、光源52から照射された光(紫外光)は、第1集光
レンズ61において集光された後、分光器入射スリット
71を介して回折格子53へ入射される。この回折格子
53において反射回折された光は分光器出射スリット7
2を介して第2集光レンズ62へ照射され、ここで再び
集光された後、絞り73により明度調整がなされる。絞
り73を通った光はピンホール74において所定の形に
整形された後、コリメータレンズ63において平行光線
とされ、第1ハーフミラー81へ照射される。
光は、測定光用オプティカルチョッパ54を介して測定
対象51へ照射される。測定対象51を透過した透過光
はミラー83、第2ハーフミラー84及び集光レンズ6
4を介して検出器56へ照射される。一方、第1ハーフ
ミラー81を透過した参照光は第1ミラー82、参照光
用オプティカルチョッパー55を介して第2ハーフミラ
ー84へ照射され、この第2ハーフミラー84で反射さ
れた参照光は集光レンズ64を介して検出器56へ照射
される。検出器56で受光された透過光と参照光は処理
装置57において分離処理され、透過光強度Iと参照光
強度I0 とが求められる。そしてこれら参照光の強度I
0及び透過光の強度Iとの比I/I0から透過率が求めら
れる。なお、検出器56及び処理装置57を除く装置は
全て真空チャンバ58の中に密閉されて設けられてお
り、測定光周辺の雰囲気を真空に近い圧力に設定するこ
とができるようになっている。
射スリット72のスリット幅及びピンホール74の穴径
を変更させ、且つ、第2集光レンズ62、絞り73、ピ
ンホール74及びコリメータレンズ63を光軸に沿って
移動させることによって測定対象51を透過する位置に
おける測定光の発散角を調節することが可能である。そ
してこの発散角は、10ミリラジアン(0.57度)以
下に調整される。これは、測定対象51での屈折による
測定光路の変化を小さくするためであり、これにより、
検出器56の受光面の感度むらに起因する測定誤差の発
生を防止することができる。
空、すなわち1×10−2Torr(1.33Pa)以
下の圧力、酸素分圧にして2×10−3Torr(0.
27Pa)以下の圧力に調整される。これは、測定対象
51が厚みを有していることに起因する透過光の光路長
と参照光の光路長との差分内の酸素分子による吸収の影
響を小さくするためである。
いて分光光度計10の校正値KLを求めるには、先ず、
補正用サンプルMと同じ材質(すなわち評価サンプルM
と同じ材質)で作製され、厚さが互いに異なる複数の校
正用サンプルを用意する。なお、この校正用サンプルの
うちの一つは、補正用サンプルMと同じ厚さ(すなわち
評価サンプルMと同じ厚さLo)を有するものとする
(従って上記補正用サンプルそのものでもよい)。次に
各校正用サンプルを洗浄した後、限界経過時間tmが経
過する前に(すなわち上記所定時間内に)校正用透過率
測定装置50を用いてこれらの透過率T1を測定する。
ここでの透過率測定は、各校正用サンプルにつきひとつ
づつ、洗浄、透過率測定の順で行い、透過率を測定する
ときの経過時間(洗浄終了からの経過時間)が全て同一
になるようにする。なお、このような手順にするのは、
全ての校正サンプルについての透過率測定を限界経過時
間tmが経過する前に終了させることができない場合が
多い(従って式(1)を用いた補正ができない)ためで
ある。このようにして得られた各透過率T1から、下式
(2)を用いて各校正用サンプルの損失が求められる。
固有の理論透過率である。式(2)を用いてサンプル厚
さと損失との関係が得られたら、これらの結果を横軸を
サンプル厚さ、縦軸を損失とした座標平面にプロットし
て第2プロット図を作成する。この第2プロット図に表
されたプロット点列は直線によりフィッティングするこ
とができる(例えば、図4のようになる)。この直線は
厚さの増大に従って増加していく(すなわち正の傾きを
持つ)ものとなる。そしてその直線の傾きは校正用サン
プルの内部損失係数β(/cm)として求められる。
を、上記手順により得られた内部損失係数β(/cm)
及びサンプル厚さL(cm)とを用いて表すと下式
(3)のようなる。
tcにおける透過率Tcに校正値K L を乗ずることに
より計器誤差、すなわち分光光度計10の測定精度が不
充分であるために生じる真の値との差を除去することが
できるのものと仮定すると、下式(4)が得られる。
(5)が得られる。
おいてフィッティングに用いられた直線を用いて基準時
間tcに対応する透過率の値を求めてTcとし、これ
と、既に求めた内部損失係数β及び補正用サンプル厚さ
(=Lo)とを式(5)に代入することにより求められ
る。
材質及び厚さ(=Lo)に対応する分光光度計10の校
正値KL が求められる。
及び厚さ(=Lo)に対応する透過率低下速度a及び限
界経過時間tmの両パラメータ、及び分光光度計の校正
値K L が得られたら、図1に示す第1〜4ステップに
従って評価サンプルMの透過率(真の透過率To)を求
めることができる。次にこれを説明する。
oを求めるには、図1に示すように、先ず評価サンプル
Mに洗浄(乾燥工程を含む)を施す(第1ステップ)。
洗浄が終了したら評価サンプルMを分光光度計10に設
置し、前述の過程によって既知となっている限界経過時
間tmから定められる所定時間内に透過率測定を行って
透過率Tを求める(第2ステップ)。ここで、洗浄が終
了した評価サンプルMはデシケータに入れて保管し、透
過率測定のときにのみデシケータから取り出すようにす
る(評価サンプルが複数ある場合においても同じ)。透
過率Tが求められたら、透過率Tを測定したときの経過
時間tの値とともに透過率低下速度aの値を式(1)に
代入し、基準時間tcにおける透過率Tcを得る(第3
ステップ)。基準透過率Tcが求められたら、前述の過
程によって既知となっている校正値KL を用いて式
(4)により校正し、真の透過率Toを得る(第4ステ
ップ)。
においては、洗浄の終了後、評価サンプルMの透過率の
低下速度が一定値を保つ所定時間内に透過率測定を行え
ば、その透過率測定を行ったときの経過時間(洗浄終了
からの経過時間)の如何に拘わらず、上記所定時間内に
おいて任意に選択された評価時間tcにおける透過率に
補正(換算)することができるので、基準時間tcを洗
浄終了に近い適当な時間に設定してやれば、洗浄終了後
に進行する表面再汚染すなわち透過率低下の影響を含ま
ない正確な透過率を求めることが可能である。このた
め、上記所定時間内であればどの経過時間において透過
率測定を行っても構わず、透過率測定に際して時間的な
余裕ができる。また、評価サンプルが複数ある場合に
は、これらを先ず一括して洗浄し、その後順次透過率測
定を行うという手順が可能となるので、透過率評価に要
する時間が大幅に短縮される。
透過率Tを求めるときに測定精度が充分でない分光光度
計10を用いたために基準時間tcにおける透過率Tc
を真の透過率Toに校正する必要があったが、上記透過
率Tが、例えば前述の校正用透過率測定装置のように計
器誤差を生じない測定装置を用いて行われるのであれば
第4ステップにおける校正は不要であり、第3ステップ
において得られる基準時間tcにおける透過率Tcが
即、真の透過率Toとなる。
得られれば、式(3)を変形して得られる下式(6)に
より、その評価サンプルMの内部損失係数βを求めるこ
とも可能である。
係数βを求めることにより、更に内部吸収係数を求める
ことができる。そして、この内部吸収係数を評価するこ
とにより、その評価サンプルの光学系への適用の可否等
を判断することができる。
た具体的な実施例を示す。なお、本発明に係る方法は下
の実施例に限定されない。
成条件を変えて直接法により合成した3つの石英ガラス
インゴットのそれぞれから切り出して作製した同形状
(直径60mm、厚さ10mm)の3つの評価サンプル
A、B、Cの透過率を求めた。透過率測定には前述の分
光光度計10を用い、分光光度計10及び校正用透過率
測定装置50における光源はともにArFエキシマレー
ザ(波長193.4nm)とした。また、透過率評価を
行う基準時間は洗浄終了から5分後とした(tc=5
分)。
測定を行う前に、測定に用いる分光光度計10の校正値
KL を求めた。これには先ず、上記評価サンプルと同
じように直接法で合成した合成石英インゴットから、直
径が60mmで厚さが2、5、10、20、30、4
0、50mmの7つの校正用サンプルを作製した。これ
ら校正用サンプルに、互いに向き合う2つの研磨面を平
行度が10秒以内、片面ごとの平坦度がニュートンリン
グ3本以内、片面ごとの表面粗さがrms=10オング
ストローム以下になるように研磨した。更に、表面吸収
の原因となる研磨剤が表面に残留しないよう、高純度S
iO2 粉による仕上げ研磨加工を施した。
プロピルアルコール)洗浄を施した。IPA洗浄とは湿
式洗浄の一種であり、薬液などにより汚染物質を除去
し、サンプル表面に残留した薬液等を超純水などによっ
てすすぎ落とし、IPA蒸気中にサンプルを保持した後
引き上げることによって乾燥させる一連の洗浄・乾燥工
程を指す。この洗浄・乾燥工程は、高純度のIPA蒸気
中で行うため、清浄度の高い表面が得られることが特徴
である。IPA洗浄を施したこれら校正用サンプルの透
過率Tを前述の校正用透過率測定装置50を用いて測定
し、サンプル厚さに対する損失を求めた。その結果を図
4に示す(前述の第2プロット図に相当する)。なお、
測定は各校正用サンプルについて複数回ずつ行った。図
4において示されるプロット点列は直線(図4では破線
で示す)でフィッティングでき、その傾きから内部損失
係数β=0.0020/cmを得た。
0mmである校正用サンプルを補正用サンプルとし(評
価サンプルA、B、Cの厚さが10mmであるため)、
洗浄・透過率測定を繰り返し行い、透過率Tと経過時間
tとの関係を求めた。その結果を図5に示す(前述の第
1プロット図に相当する)。図5から分かるように、透
過率は経過時間が15分となるまでは経過時間の増大に
従って低下していく(すなわち、限界経過時間はtm=
15分)。洗浄終了から15分経過するまでのプロット
点列は直線によってフィッティングすることができる
が、経過時間が15分を越えるとプロットした点はその
直線からはずれ、その変化率は経過時間が15分までの
ものよりも緩やかなものとなる。そしてこの直線の傾き
より、透過率低下速度a=0.009(%/分)が得ら
れる。また、この図5から基準時間tc=5(分)に相
当する透過率(Tc)を求めると、Tc=90.80
(%)が得られる。従って、評価サンプル厚さL=10
mm及び基準時間tc=5(分)に対する分光光度計1
0の校正値KL は理論透過率をTth=90.874
8(%)として、式(5)から、下式(7)のように求
まる。
度計10において測定される透過率Tは真の透過率To
よりも高くなることを示している。このため校正を行わ
ない場合には実際よりも高い透過率が求められてしま
い、これをステッパー等の光学系に用いたときには思わ
ぬ透過率低下を招く虞がある。
校正用サンプルと同様、直接法によって合成されたイン
ゴットのほぼ同じ位置からサンプルを30個切り出し、
直径60mm、厚さ10mmに加工し、上記校正用サン
プルと同様の研磨を施した。そしてこれら全てのサンプ
ルの透過率Tを洗浄後の経過時間を計りながら測定し、
既に求めている透過率低下速度の値(a=0.009%
/cm)及び式(1)を用いて透過率Tを基準時間tc
=5(分)の値に補正し、更に、既に求めた校正値(K
L =0.99882)によって校正した。このように
して得られた透過率(補正・校正された透過率)を、補
正・校正前の透過率を測定したときの経過時間t に対
してプロットした結果を図6に示す。図6から分かるよ
うに、経過時間t によらず補正・校正された透過率は
ほぼ一定の値になっている。また、各サンプルについて
の内部吸収係数を下式(8)から算出し、そのばらつき
(標準偏差)を求めた。ここで、内部散乱係数は0.0
015/cmとした。その結果、ばらつきは0.000
2/cmであり、内部吸収係数0.001/cmを定量
するに当たっては充分な精度といえる。
過率Toを求めた。評価サンプルA、B、Cを上記校正
用サンプルと同様に研磨し、3つのサンプルまとめてI
PA洗浄及び乾燥を行った後、洗浄終了からの経過時間
tを計りながら分光光度計10を用いて透過率測定を行
った。得られた透過率Tを既に求めた透過率低下速度の
値(a=0.009%/分)を用い、式(1)によって
基準時間tc=5(分)における透過率Tcに補正し
た。そして、これらの透過率Tcを既に求めた校正値K
L を用いて式(4)によって校正し、補正・校正後の
透過率Toを得た。更に、式(6)よりそれぞれの評価
サンプルについての内部損失係数βを算出し、内部吸収
係数を上記式(8)により求めた。ここでも内部散乱係
数は0.0015/cmとした。
この表におけるサンプルAについての結果から分かるよ
うに、補正・校正を行わない場合には、内部吸収係数が
負の値をとる不正確な結果が得られることが分かる。ま
た、サンプルAについての結果から、測定時間が5.5
分違うと内部吸収係数に0.0004/cmの差が出て
しまい(校正なしの値で比較)、0.001/cmの内
部吸収差を評価するときには洗浄終了後の表面汚染の影
響を無視できないことが分かる。更にサンプルAについ
て結果から分かるように、異なる経過時間に得られた透
過率であっても、これらを基準時間における透過率に補
正・校正した場合には両者がほぼ一致することも分か
る。
と、サンプルAについては0.0010/cm以下と小
さく、エキシマステッパの光学系用として適していると
いえる(判定は○)。サンプルBについては0.001
2/cmであるが、前述したように、この実施例におい
て算出される内部吸収係数のばらつきは0.0002/
cmであるのでエキシマステッパ光学系用に適している
とは言い難い(判定△)。また、サンプルCについては
内部吸収係数が0.0010/cmを大きく越えてお
り、これはエキシマステッパ光学系の用途には不向きで
あるといえる(判定×)。
用光学部材の透過率測定方法においては、洗浄の終了
後、測定対象(紫外用光学部材)の透過率の低下速度が
一定値を保つ所定時間内に透過率測定を行えば、その透
過率測定を行ったときの経過時間(洗浄終了からの経過
時間)の如何に拘わらず、上記所定時間内において任意
に選択された評価時間における透過率に補正(換算)す
ることができるので、上記基準時間を洗浄時間に近い適
当な時間に設定してやれば、洗浄終了後に進行する表面
再汚染すなわち透過率低下の影響を含まない正確な透過
率を求めることが可能である。このため、上記所定時間
内であればどの経過時間において透過率測定を行っても
構わず、透過率測定に際して時間的な余裕ができる。ま
た、測定対象が複数ある場合には、これらを先ず一括し
て洗浄し、その後順次透過率測定を行うという手順が可
能となるので、透過率評価に要する時間が大幅に短縮さ
れる。
の手順を示すフローである。
成を示す図である。
測定装置の構成を示す図である。
て示したプロット図である。
時間に対応して示したプロット図である。
ト図であり、補正・校正後のサンプルの透過率を、補正
・校正前の透過率を測定したときの経過時間に対応して
プロットしたものである。
・校正前の透過率、補正・校正後の透過率及びこれらに
対応して算出された内部吸収係数を示す図表である。
Claims (2)
- 【請求項1】 紫外用光学部材を測定対象としてその透
過率を測定する方法において、 前記測定対象の洗浄を行う第1工程と、 前記洗浄の終了後、前記測定対象の透過率の低下速度が
一定値を保つ所定時間内に前記測定対象の透過率測定を
行う第2工程と、 前記透過率測定を行ったときの前記洗浄終了からの経過
時間及び前記所定時間内における前記低下速度の値に基
づいて、前記透過率測定により得られた前記経過時間に
おける透過率を、前記所定時間内において任意に選択さ
れた評価時間における透過率に換算する補正を行う第3
工程とを有することを特徴とする紫外用光学部材の透過
率測定方法。 - 【請求項2】 前記透過率測定において生じた計器誤差
を除去する校正値を用いて前記評価時間における前記透
過率を校正する第4工程を有することを特徴とする請求
項1記載の紫外用光学部材の透過率測定方法。
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