JP2000292580A - 原子力発電設備 - Google Patents

原子力発電設備

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JP2000292580A
JP2000292580A JP11130447A JP13044799A JP2000292580A JP 2000292580 A JP2000292580 A JP 2000292580A JP 11130447 A JP11130447 A JP 11130447A JP 13044799 A JP13044799 A JP 13044799A JP 2000292580 A JP2000292580 A JP 2000292580A
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Takashi Sato
崇 佐藤
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Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】経済性と安全性とが同時に向上でき、原子力発
電の他の代替発電設備に対する競合力が大幅に改善でき
るコンパクトな原子力発電設備を提供する。 【解決手段】原子炉格納容器8内に原子炉容器を収納
し、原子炉容器に接続された主蒸気管20を原子炉格納
容器8を貫通させて外部に導出する構成とした原子力発
電設備において、主蒸気管20に設けられる複数の主蒸
気隔離弁21,22を全て原子炉格納容器8の外部に設
置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に軽水型原子力
発電設備(LWR)に係るものであり、特に経済性およ
び安全性等の大幅な改善を図った原子力発電設備に関す
る。
【従来の技術】従来のLWRの中で代表的なものの一つ
として、沸騰水型軽水炉(BWR)がある。以下では、
従来の技術をBWRの場合を例にとり説明する。従来の
BWRは、いずれも原子炉格納容器(PCV)の中に、
1つの原子炉圧力容器(RPV)を内蔵している。この
BWRの中で最新のものとして、改良型BWR(ABW
R)が知られている。このABWRの原子炉格納容器
は、いわゆるRCCVと呼ばれる鉄筋コンクリート製の
もので、現時点で実用されているものの中では最も洗練
されたものとなっている。図11は、このABWRの原
子炉格納容器等の設置状況を概略的に示したものであ
る。図11に示すように、原子炉圧力容器1はドライウ
ェル(DW)2内に設置され、ドライウェル2はさらに
上部ドライウェル(UD)3および下部ドライウェル
(LD)4に分割されている。ドライウェル2はベント
管5により、ウェットウェル(WW)6内のサプレッシ
ョンプール(S/P)7に連結されている。原子炉格納
容器8はこのように、ドライウェル2とウェットウェル
6とにより主に構成されている。原子炉格納容器8の設
計基準事故として、原子炉圧力容器1に接続されている
一次系配管(主蒸気管)9が原子炉格納容器8内で破断
することを想定する。これを一般に冷却材喪失事故(L
OCA)と呼んでいる。冷却材喪失事故が発生しても、
ドライウェル2内に放出される高温の蒸気は、ただちに
ベント管5を通り、サプレッションプール7で凝縮され
るため、原子炉格納容器8の内圧は十分に低く抑えられ
るように設計されている。従来の構成では、主蒸気管9
に、原子炉格納容器8の内側に位置して第1の主蒸気隔
離弁(第1MSIV)21が設置されている。また、冷
却材喪失事故時に流失する冷却材を補給するために、動
的機器であるポンプ10aを用いた非常用炉心冷却系
(ECCS)10が設置されており、サプレッションプ
ール7のプール水を汲み上げ、原子炉圧力容器1内に注
水できるように設計されている。この非常用炉心冷却系
は、信頼性を確保するために動作原理の異なるものを含
めて複数台設置されており、多重性および多様性が確保
された極めて安全性の高い設計となっている(図では簡
単のため、1系統のみを記載している)。さらに、炉心
から事故後も継続して発生する崩壊熱を除去する目的
で、残留熱除去系(RHR)11が設置されている。こ
の残留熱除去系は、やはり動的機器であるポンプ(RH
Rポンプ)11aを用いてサプレッションプール水を吸
引し、これを熱交換器(RHR熱交換器)11bで冷却
しつつ、原子炉格納容器8内に循環スプレイすることに
より、原子炉格納容器8の冷却を行えるように設計され
ている。また、残留熱除去系11は、このように安全機
能を持った安全系であるが、原子炉の通常停止の際にも
冷却系として使用される。非常用炉心冷却系や残留熱除
去系等の動的な安全系を作動させるため、非常用電源と
して非常用ディーゼル発電機(非常用D/G)12が3
台設置されている(図には1台のみを記載している)。
なお、残留熱除去系11は、非常用炉心冷却系とポンプ
とを共用しており、非常用炉心冷却系の一部を構成して
いる。一方、近年では、まだ実用はされていないもの
の、非常用炉心冷却系や残留熱除去系などの安全系を全
て静的な手段のみで行い、ポンプなどの動的機器を安全
系から排除したことを特徴とする静的安全炉(SBW
R)が提案されている。以下、図12により、SBWR
の概要を説明する。なお、この図12において図11と
同一の部分には、図11と同一の符号を付して重複する
部分の説明を省略し、要部のみを説明する。図12にお
いて、上部ドライウェル3内には、静的安全系である重
力落下式非常用炉心冷却系(GDCS)13が設置され
ている。また、原子炉格納容器8の上部には、静的格納
容器冷却系(PCCS)14およびアイソレーションコ
ンデンサ(IC)15が設置されている。設計基準事故
である冷却材喪失事故の発生を想定した場合には、蒸気
がサプレッションプール7内で凝縮する点は前記ABW
Rの場合と同様であるが、原子炉圧力容器1内に冷却材
を補給するのは、重力により、GDCSプール水16が
自然落下することにより行われる。また、原子炉格納容
器8の冷却も原子炉格納容器8内の蒸気等が微少差圧に
より、PCCS熱交換器(PCCSHx)17内に導か
れ、PCCSプール18によって冷却されることにより
行われる。同様に主蒸気隔離弁21が閉鎖され、原子炉
が隔離状態となった場合の冷却も原子炉圧力容器1内の
炉蒸気を浮力によりIC熱交換器(ICHx)19に導
き凝縮させることにより行われる。このようにSBWR
の場合には、原子炉に何らかの異常事態が発生した場合
には、全て、自然力を利用して静的に行われる工夫がな
されている。そのためこれらの安全系が単純化され信頼
性が大幅に向上するとともに、これらを作動させるため
の非常用電源が不要になるものとの大きな期待をいだか
せるものである。この例でも、主蒸気管9に、原子炉格
納容器8の内側に位置して第1の主蒸気隔離弁(第1M
SIV)21が設置されている。また、さらに近年で
は、次世代ABWR用の有力な原子炉格納容器の型式と
してレイズドサプレッションプールと呼ばれるサプレッ
ションプールを有するものが検討されている(出展:エ
ネルギーレビュー1998年1月号19頁)。このレイ
ズドサプレッションプールの概要を、図13により説明
する。なお、図13において図11および図12と同一
の部分には、図11および図12と同一の符号を付して
重複する部分の説明は省略し、要部のみを説明する。図
13に示すように、ドライウェル2は一体空間をなし、
上部ドライウェルと下部ドライウェルとの区別は存在し
ない。主蒸気管(MS管)20はドライウェル2内を垂
下し、ドライウェル2の下部よりトンネル室(MSトン
ネル室)23を介し、原子炉格納容器8の外部に導かれ
る。主蒸気管20の第1主蒸気隔離弁21はドライウェ
ル2側に設けられ、第2主蒸気隔離弁22はトンネル室
23内に配置されている。また、サプレッションプール
7は原子炉格納容器8の床面よりかなり上部に位置し、
その下部の室(ECCS室)24に非常用炉心冷却系等
の安全設備を収納可能となっている。ウェットウェル6
の気相部は原子炉格納容器8の上端まで延び、ドライウ
ェル2のトップスラブ(天板)と同一の高さになってい
る。なお、図中25は、原子炉格納容器バウンダリ(P
CV境界)を示している。このように構成されるレイズ
ドサプレッションプールでは、ウェットウェル6の気相
空間が大きく、事故時の圧力上昇をより低く抑えられる
という優れた安全性の向上が期待される。また、非常用
炉心冷却系等の安全設備が、原子炉格納容器8内下部の
ECCS室24に収納可能であるため、原子炉建屋の床
面積を小さくでき、配置性の大きな向上が期待できる。
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した技術
では、種々の解決すべき課題がある。すなわち、図12
に示した静的安全炉(SBWR)の安全系の場合には、
冷却用のプール水を大量に必要とし、大きな配置影響を
もたらしている。例えばPCCSプール18は約250
0mにもなる。このため、原子炉建屋が小型化でき
ず、経済性上の難点となっている。さらに、重力落下式
非常用炉心冷却系(GDCS)13は、わずかな高低差
のヘッドによる注水能力しかなく、原子炉圧力容器1を
冷却材喪失事故時に急速に減圧する必要がある。このた
め、減圧弁を多数設置する必要があり、この減圧弁の作
動失敗を考えると、重力落下式非常用炉心冷却系(GD
CS)13自体の非常用炉心冷却系としての信頼性を極
めて高くすることは困難である。また、安全系をすべて
静的にしたものの、通常停止用の残留熱除去系は動的機
器の従来どおりのものを残す必要がある。残留熱除去系
は、原子炉補機冷却系(RCW)および原子炉補機海水
冷却系(RSW)等(以下、「サポート系」という)ま
で含めると、安全系の中でコストが高く、結局、安全系
の合理化にはつながっていない。さらに、非常用電源が
不要になるはずであったが、実際には、一部の安全設備
を動的機器で構成せざるを得ないため、何らかの非常用
電源を残す必要がある。このように、SBWRには、静
的安全系による配置影響、動的システムの更なる合理化
が課題として存在する。配置影響を緩和するためには、
原子炉格納容器の小型化も重要な課題である。なお、S
BWRは現時点ではまだ実運用されていない。一方、A
BWRはすでに実運用に供され、その優れた安全性の高
さが認められているが、近年の過酷事故への対応の議論
から、ABWRの次の次世代炉の設計では、一部静的格
納容器冷却系などの静的安全系を付加して、さらにその
安全性を強化することが検討されている。このような次
世代炉の設計では、やはり、原子炉建屋への配置影響が
大きなものとなってくる。これを緩和するためには、原
子炉格納容器の更なる体積低減などが重要な課題とな
る。逆に、ABWRは原子炉格納容器や原子炉建屋の小
型化が進んだため、原子炉建屋運転床の面積が必要最低
限のみ確保されており、定検時の運用に制約を与える結
果となっている。従って、建屋全体の配置影響を緩和し
つつ、逆に原子炉建屋運転床の面積を拡大することが重
要な課題となっている。なお、本出願人においては、図
示しないが、ABWRの原子炉格納容器の改造型の原子
炉格納容器として、下部ドライウェル分離方式を提案し
ている(例えば特願平10−87411等)。この下部
ドライウェル分離方式によれば、ウェットウェル気相体
積を大幅に小さくすることが可能となったが、それでも
なお、上部ドライウェルが主蒸気隔離弁の設置スペース
確保のためあまり小さくできず、原子炉格納容器全体と
しては、体積低減にはある程度の限界があった。そのた
め、原子炉格納容器を偏心させて主蒸気隔離弁の設置ス
ペースを確保しつつ、原子炉格納容器の体積を低減させ
る案まで検討対象となる状況にある。すなわち、下部ド
ライウェル分離方式の場合でも上部ドライウェルの内径
をより小さくすることが重要な課題となる。また、次世
代ABWR用の有力な原子炉格納容器の型式として検討
された図13に示したレイズドサプレッションプールの
場合、主蒸気管20をドライウェル2の下部を通す構造
となっているため、ドライウェル2の下部空間が従来の
原子炉格納容器よりもかなり大きくなってしまう。サプ
レッションプール7が上部に位置するため、事故時に非
常用炉心冷却系が作動すると、サプレッションプール水
がこの広大なドライウェル2の下部空間に滞留してしま
い、サプレッションプール7に戻ってこなくなってしま
う。これをドローダウン水と呼ぶが、この水源の喪失分
を当初より確保するため、サプレッションプール水量を
従来の約3500mからおよそ2倍の約7000m
にまで増大する必要がある。その結果を考慮した結果、
ウェットウェル体積が増大し、結局原子炉格納容器全体
の体積が大きくなり、経済性の悪化につながっている。
したがって、レイズドサプレッションプールの場合に
は、ドライウェル2の下部空間体積を極力小さくするこ
とが必要となるが、そうすると主蒸気隔離弁21,22
などの大型の機器を設置したり保守するスペースを十分
に確保できなくなることになる。本来、配置性の改善を
主眼として開発された原子炉格納容器概念が配置上の重
大な課題により成立性が喪失してしまうという結果にな
りかねない。従って、レイズドサプレッションプールの
場合には、このような主要機器の配置性を犠牲にするこ
となく、ドライウェル下部空間をよりコンパクトにする
ことが非常に重要な課題となる。本発明はこのような事
情に鑑みてなされたものであり、経済性と安全性とが同
時に向上でき、原子力発電の他の代替発電設備に対する
競合力がさらに大幅に改善できるコンパクトな原子力発
電設備を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、請求項1に係る発明は、原子炉格納容器内に原子
炉容器を収納し、前記原子炉容器に接続された主蒸気管
を前記原子炉格納容器を貫通させて外部に導出する構成
とした原子力発電設備において、前記主蒸気管に設けら
れる複数の主蒸気隔離弁を全て前記原子炉格納容器の外
部に設置したことを特徴とする。すなわち、従来2つの
主蒸気隔離弁について、第1主蒸気隔離弁は原子炉格納
容器内、第2主蒸気隔離弁は原子炉格納容器外部という
ように、設置場所を分けていたものを、本発明は、2弁
とも原子炉格納容器の外部側に設置するものである。し
たがって、このような請求項1に係る発明によれば、主
蒸気隔離弁が例えば苛酷事故時にさらされる極めて苛酷
な温度、圧力、放射能等の環境条件から解放されるの
で、事故時の健全性を高めることができる。また、従来
では原子炉格納容器内に設けられている主蒸気隔離弁
が、原子炉圧力容器本体を除けばドライウェル内径を決
定している最大要因であったが、これが削除されること
により、ドライウェル内径が大幅に減少できるようにな
る。ドライウェル内径が小さくなると、ドライウェル体
積が小さくなるが、これは、大幅な合理化となるだけで
はなく、冷却材喪失事故時の原子炉格納容器の圧力を緩
和できることから、安全性の面で極めて好ましい効果を
もたらす。すなわち、ドライウェル体積が小さくなる
と、事故前に存在している非凝縮ガスである窒素等の量
が減少でき、冷却材喪失事故時に窒素等がウェットウェ
ル気相部に移行して圧縮されることによる原子炉格納容
器の内圧上昇を、より少なくすることができるためであ
る。請求項2に係る発明は、原子炉格納容器最下部より
も上部に位置するサプレッションプールを通って、主蒸
気管を前記原子炉格納容器の外部に導く、レイズドサプ
レッションプール型の原子炉格納容器を有する原子力発
電設備において、前記主蒸気管に設けられる複数の主蒸
気隔離弁を全て前記原子炉格納容器の外部に設置しし、
前記原子炉格納容器下部のドローダウン空間を最小化し
たことを特徴とする。本発明によれば、2つの主蒸気隔
離弁をドライウェル外周側のトンネル室に設置するもの
であり、レイズドサプレッションプールに適用した場合
に、ドライウェル下部空間を、主蒸気隔離弁の配置性を
犠牲にすることなく、十分に小さくすることができる。
その結果、ドローダウン水量が大幅に低減し、サプレッ
ションプール水量も低減することになり、ウェットウェ
ル体積が低減し、原子炉格納容器体積の低減、ひいては
原子炉格納容器のコスト低減が図れる。請求項3に係る
発明は、請求項1または2記載の原子力発電設備におい
て、主蒸気管のうち、原子炉格納容器の貫通部からその
外部に配置された主蒸気隔離弁までの配管部分を、二重
構造としたことを特徴とする。本発明では、2つの主蒸
気隔離弁を原子炉格納容器の外部あるいはトンネル室に
設置した場合に、第2主蒸気隔離弁と原子炉格納容器と
の間の主蒸気配管を二重配管構造としたので、仮に第2
主蒸気隔離弁までの主蒸気管が破断しても二重構造であ
るため、配管破断事故の影響を取り除くことが可能とな
る。これにより、2つの主蒸気隔離弁を原子炉格納容器
外等に設置した場合でも、十分な安全性確保が可能とな
る。請求項4に係る発明は、沸騰水型原子力発電設備に
おいて、原子炉圧力容器の下部に接続される制御棒駆動
機構を前記原子炉圧力容器内の上方に引き抜く構成とす
ることにより、前記制御棒駆動機構の下部空間を削除
し、前記原子炉圧力容器を原子炉格納容器の最下部に近
接させたことを特徴とする。即ち、本発明では、原子炉
圧力容器の下部に垂下して設置される制御棒駆動機構
(FMCRD)について、従来保守等の際に下部に引き
抜いていたものを、逆に原子炉圧力容器内部、即ち上部
側に引き抜くことにより、従来原子炉圧力容器下部に設
置されていた例えば約11mもの下部ドライウェル空間
の大半を削除し、原子炉圧力容器を極力、原子炉格納容
器の下部床面に近接させて設置する。したがって本発明
によれば、最大の重量物である原子炉圧力容器の位置が
大幅に下方に移行するため、炉心燃料の耐震条件が大幅
に緩和され、原子炉プラントの耐震性を大幅に向上させ
ることができる。さらに、原子炉格納容器の高さは、従
来では原子炉圧力容器高さと下部ドライウェル高さの和
として決っていたのに対し、本発明によれば下部ドライ
ウェル高さが半減等となることにより、原子炉格納容器
高さが大幅に削減可能となる。これにより、原子炉格納
容器の合理化、さらには、原子炉建屋そのものの合理化
効果が図れる。この原子炉建屋高さの低減により例えば
原子炉建屋を1階層削減でき、これによりプラントの建
設工程を大幅が短縮化が図れる。例えば、現在でも世界
最短の48ヶ月工程を、36ヶ月工程の程度にまで近づ
けることが可能になる。請求項5に係る発明は、沸騰水
型原子力発電設備において、同一設備内に2つ以上の原
子炉を備え、1つのウェットウェルおよびサプレッショ
ンプールからなる安全系を前記2つ以上の原子炉で共用
する構成としたことを特徴とする。本発明によれば、沸
騰水型原子力発電所の原子炉格納容器にあって、ウェッ
トウェルとサプレッションプールとを2つ以上の原子炉
で共用するので、従来原子炉ごとに設置されていたウェ
ットウェルとサプレッションプールとが1つで済み、原
子炉格納容器全体の体積が大幅に低減できるとともに、
原子炉建屋内配置が大幅に緩和できる。請求項6に係る
発明は、請求項5記載の原子力発電設備において、ウェ
ットウェルの上側に新たな圧力抑制用としてのミッドウ
ェルを備え、このミッドウェルと前記ウェットウェル内
のサプレッションプールとをベント管によって連結した
ことを特徴とする。本発明によれば、新たにミッドウェ
ルと呼ぶ共用の空間を設け、ここと2つ以上のドライウ
ェルとをベント管で接続し、さらに、ミッドウェルをベ
ント管でウェットウェル内のサプレッションプールに接
続したことにより、2つ以上のドライウェルから個別に
ベント管をウェットウェルに接続する必要がなくなる。
これにより1プラント分のベント管だけをミッドウェル
からウェットウェルに接続すれば良くなる。即ち、2プ
ラント分のベント管をそれぞれ独立に直接ウェットウェ
ルに接続した場合には、サプレッションプール内に導か
れるベント管の本数がかなり多くなり、ウェットウェル
を大型化する必要が出てくるが、本発明では、これを回
避可能となる。請求項7に係る発明は、請求項5または
6記載の原子力発電設備において、各原子炉内のドライ
ウェルと、共用される1つのウェットウェルまたはミッ
ドウェルとを、コネクティンベント管で接続し、このコ
ネクティンベント管に、逆止弁または背面側に圧力支持
機構を有するラプチャーディスクを設けたことを特徴と
する。本発明によれば、逆止弁または背面に圧力支持機
構を備えたラプチャーディスクをベント管内に設け、ド
ライウェルとウェットウェルとが通常時に直接接するこ
とが無いようにしたので、1つの原子炉を定検中にドラ
イウェルを開口しても何ら安全上の問題が発生しないよ
うにすることが可能となる。なお、ラプチャーディスク
は背面側が圧力指示機構で支持されているので、背圧が
かかった場でも誤動作するおそれはない。また、冷却材
喪失事故が1つの原子炉で発生した場合に健全側の原子
炉のドライウェルとの間に設置されている逆止弁または
コネクティングベント管のラプチャーディスクが誤動作
して事故の影響が健全側の原子炉側に及ぶことを回避す
ることが可能となる。請求項8に係る発明は、軽水型原
子力発電設備において、同一設備内に2つ以上の原子炉
を備え、1つの静的安全系を前記2つ以上の原子炉で共
用する構成としたことを特徴とする。ここで、静的安全
系とは、静的格納容器冷却系、アイソレーションコンデ
ンサ、重力落下式非常用炉心冷却系などを含むものであ
る。本発明によれば、従来、大きな影響をもたらしてい
た静的安全系の配置影響を大幅に緩和することが可能と
なる。本発明は、静的安全系を使用する全ての軽水型原
子力発電設備に適用することが可能である。請求項9に
係る発明は、軽水型原子力発電設備において、同一設備
内に2つ以上の原子炉を備え、ドライヤ・セパレータ・
ピットを前記2つ以上の原子炉で共用する構成としたこ
とを特徴とする。ここで、ドライヤ・セパレータピット
(DSピット)は、蒸気乾燥器および気水分離器等の収
納ピットをいう。本発明によれば、ドライヤ・セパレー
タピットをプラント毎に設置する必要がなくなるので、
運転床を更に広く使用することが可能となる。また、原
子炉建屋床面積を不必要なほど大きくする必要がなくな
る。従来、燃料プールとドライヤ・セパレータピットは
直線状に並んでおり、これを2プラント分直列にならべ
ると原子炉建屋の寸法が非常に長くなってしまうが、本
発明によれば、これを回避することが可能となる。即
ち、ドライヤ・セパレータピットはプラントの燃料交換
時等に使用するものであるので、2プラントの同時定検
などを行わない限り、プラントごとに設置する必要はな
い。なお、2プラントを同時定検するような要求に対し
ては、水中保管の必要な気水分離器のみについて、2プ
ラント分を保管できるようにドライヤ・セパレータピッ
トの容量を確保することにより対応可能である。請求項
10に係る発明は、非常用炉心冷却系として、高圧炉心
冷却系、低圧炉心冷却系、残留熱除去系および原子炉補
機冷却系を備えた原子力発電設備において、前記高圧炉
心冷却系、低圧炉心冷却系および残留熱除去系を4区分
構成とする一方、前記原子炉補機冷却系の配管構成を2
ループ構成としたことを特徴とする。請求項11に係る
発明は、請求項10記載の原子力発電設備において、原
子炉補機冷却系の各ループの配管内に2台以上の原子炉
補機冷却系ポンプおよび原子炉補機海水冷却系を具備す
る構成とし、かつこれらに給電する非常用電源を4区分
構成としたことを特徴とする。これらの請求項10,1
1に係る発明によれば、高圧炉心冷却系も含めて非常用
炉心冷却系のフロントラインを全て4区分化したことに
より、非常用炉心冷却系のフロントラインおよびサポー
トラインの全てをオンラインメンテナンスが可能とな
る。請求項12に係る発明は、請求項10または11記
載の非常用炉心冷却系を、2以上の原子炉で共用する構
成としたことを特徴とする。本発明によれば、非常用炉
心冷却系の全ての部分がオンラインメンテナンス可能と
なるため、2プラントを同時定検とすることなく、非常
用炉心冷却系のメンテナンスを随時行うことが可能とな
る。請求項13に係る発明は、請求項1から3までのい
ずれかに記載の主蒸気管の構成と、請求項4記載の原子
炉圧力容器および原子炉格納容器の構成とを、共に備え
たことを特徴とする。請求項14に係る発明は、請求項
13記載の構成を有する原子炉を複数備え、これらの原
子炉に対し、請求項5から9までのいずれかに記載の安
全系またはドライヤ・セパレータ・ピットの構成を組合
せたことを特徴とする。
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る原子力発電設
備の実施形態について図1〜図10を参照して説明す
る。第1実施形態 図1は本発明の第1実施形態における原子力発電設備の
原子炉格納容器とその周辺の構成を示したものである。
本実施形態では図1に示すように、原子炉圧力容器1が
ドライウェル2内に設置され、ドライウェル2はさらに
上部ドライウェル3および下部ドライウェル4に分離さ
れている。ドライウェル2はベント管5により、ウェッ
トウェル6内のサプレッションプール7に連結されてい
る。原子炉格納容器8は、このように下部ドライウェル
分離方式とされている。このような構成において、本実
施形態では、原子炉圧力容器1に接続された主蒸気管9
が、原子炉格納容器8を貫通して外部に導出されてお
り、この主蒸気管9に設けられる複数の主蒸気隔離弁、
例えば第1、第2の2つの主蒸気隔離弁21,22が、
全て原子炉格納容器8の外部に配置されている。このよ
うな構成によると、従来上部ドライウェル3内に配置さ
れていた第1の主蒸気隔離弁21が原子炉格納容器8の
外部に配置されることにより、上部ドライウェル3内に
主蒸気隔離弁21配置用のスペースが必要なくなり、こ
れにより上部ドライウェル8の内径を大幅に縮小するこ
とができる。例えばドライウェル内径は現状の29mか
ら、図1に示すように、約20mにまで縮小することが
可能となる。また、このような構成によりドライウェル
体積が小さくなると、ドライウェル内に存在している非
凝縮ガスである窒素の量が低減し、冷却材喪失事故時に
ウェットウェル側に封じ込められる窒素ガスの量が大幅
に低減することになる。これにより、冷却材喪失事故時
の原子炉格納容器8のピーク圧力が低減できるという安
全性向上の効果が得られる。また、従来では、原子炉格
納容器の内側第1主蒸気隔離弁が、苛酷事故時などに原
子炉格納容器内の厳しい環境条件にさらされることにな
ったが、本実施形態では第1手蒸気隔離弁21を原子炉
格納容器8の外部に設置したことにより、この問題を根
本的に解決することが可能となる。さらに、主蒸気隔離
弁21へのアクセス性が向上し、保守時に運転員が原子
炉格納容器8内で被爆する線量を大幅に低減できる。な
お、図1に示すように、本実施形態では、上部ドライウ
ェル3部分の内径が約20m、ウェットウェル6部分の
内径が約26mと原子炉格納容器8の内径が異なるの
は、主にサプレッションプール7のプール水量を確保す
るためである。本実施形態の変形例として、図示しない
が例えばウェットウェルを別置きにするタイプの原子炉
格納容器に対して前記の主蒸気隔離弁配置構成を適用す
る場合には、原子炉格納容器の内径を全体として単一に
し、上部ドライウェル内径に合致させることが可能であ
る。その場合には、原子炉格納容器の形状を均一な円筒
形状とすることができる。なお、図1中の寸法数値は一
例を示したものであり、種々変更できるものであり、ま
た原子炉格納容器8の外部に設けられる主蒸気隔離弁2
1,22の数についても、2以上の任意数に設定するこ
とが可能である。このように、原子炉格納容器8の各部
の寸法や弁その他の部品数等については、必ずしも図示
等で示したものに限定されず、種々変更できる点は、以
下の各実施形態についても同様である。第2実施形態 図2は本発明の第2実施形態における原子力発電設備の
原子炉格納容器とその周辺構成を示したものである。本
実施形態においても、第1実施形態と同様に、主蒸気管
9に設けられる複数、例えば第1、第2の2つの主蒸気
隔離弁21,22が、全て原子炉格納容器8の外部に配
置されている。そして、さらに本実施形態では、主蒸気
管9のうち、原子炉格納容器8の貫通部分から原子炉格
納容器8の外側に設置された第1の主蒸気隔離弁21ま
での部分、および第1の主蒸気隔離弁21から第2の主
蒸気隔離弁22までの部分が、ガードパイプ8aによっ
て覆われた二重管構造とされている。他の構成について
は、第1実施形態と同様であるから、図2に図1と同一
の符号を付して説明を省略する。このような本実施形態
の構成によると、第1実施形態に加えて、下記の効果が
奏される。すなわち、従来では主蒸気隔離弁の間の主蒸
気管は原子炉格納容器バウンダリであることから、配管
破断の想定は安全設計上は要求されていなかった。しか
し、この部分の配管破断を考えると、原子炉格納容器外
側の第2主蒸気隔離弁が設計どおりに閉鎖しても、その
隔離機能は喪失してしまう。そのため、この場合でも原
子炉格納容器を隔離可能なように第1主蒸気隔離弁は原
子炉格納容器の内側に設置するということが行われてき
た。これに対し、本実施形態では、主蒸気配管8の第2
主蒸気隔離弁22までの部分がガードパイプ8aにより
二重管構造によって保護されているため、仮にこの部分
の配管破断を想定しても、第1主蒸気隔離弁21を原子
炉格納容器8の内側に設置する必要性を排除することが
可能になる。第3実施形態 図3は本発明の第3実施形態における原子力発電設備の
原子炉格納容器構成を示したものである。本実施形態
は、前述したレイズドサプレッションプール型の原子炉
格納容器に適用したものであり、全体構成については図
13に示したものと略同様であるから、図3に図13と
同一の符号を付して重複説明を省略し、要部構成のみに
ついて説明する。図3に示すように、本実施形態では原
子炉圧力容器1に接続された主蒸気配管9が原子炉格納
容器8の外部に導出されている。このものにおいて、主
蒸気隔離弁21,22は2弁とも、原子炉格納容器8の
外部のトンネル室23内に設置され、かつトンネル室2
3内における主蒸気隔離弁21,22の上流側の配管部
分がガードパイプ9bで覆われて二重配管構造とされて
いる。このような構成によると、第1の主蒸気隔離弁2
が2弁とも原子炉格納容器8の外部に配設されているこ
とから、その分だけドライウェル2の下部空間が最小限
の大きさとなっている。例えば、このような本実施形態
の構成のもとでは、ドライウェル2の下部の内径を現状
の17mから約13mにまで縮小することが可能にな
る。これにより、ドローダウン水量が低減できるので、
サプレッションプール7のプール水量を削減することが
可能となり、原子炉格納容器8の体積全体を小さくする
ことが可能となる。原子炉格納容器8の内径は現状の3
8mから約37mに縮小することが可能となる。したが
って、本実施形態を採用すれば、従来経済的に成立性が
乏しいと思われがちであったレイズドサプレッションプ
ールの成立性がにわかに高いものとなる。第4実施形態 図4は本発明の第4実施形態における原子力発電設備の
原子炉圧力容器の要部構成を示したものである。本実施
形態は、原子炉格納容器8の最下部よりも上部に位置す
るサプレッションプール7を通って、主蒸気管20を前
記原子炉格納容器8の外部に導く、レイズドサプレッシ
ョンプール型の原子炉格納容器を有する原子力発電設備
において、前記主蒸気管20に設けられる複数の主蒸気
隔離弁21,22を全て前記原子炉格納容器8の外部に
設置し、前記原子炉格納容器8下部のドローダウン空間
を最小化したものである。即ち、本実施形態では、定期
検査時に制御棒駆動機構(FMCRD)26の健全性の
確認を行う際などに、原子炉圧力容器1の下部に接続さ
れる制御棒駆動機構26の内部機構を、原子炉圧力容器
1内の上方に引き抜く構成とされており、それにより制
御棒駆動機構26の下部空間が削除され、原子炉圧力容
器1を原子炉格納容器8の最下部に近接させた構成とな
っている。従来は、定検時には、制御棒(CR)と制御
棒駆動機構とを切離した後に、制御棒駆動機構を、その
下底を開口させて、原子炉圧力容器1の下部に引き抜く
構成をとっている。その場合、引き抜きしろとしての空
間を、制御棒駆動機構の下底よりさらに下側の原子炉圧
力容器1の下方に確保する必要がある。よって、制御棒
の長さが役4mであるにも拘らず、下部ドライウェルの
高さが約11mにわたって必要とされていた。本実施形
態のように、定検時に制御棒駆動機構26を上に引き抜
く構成とすることにより、原子炉圧力容器1の下方の引
き抜きしろとしての空間を不要とすることができる。こ
れにより、原子炉圧力容器1および炉心の設置位置が低
くなるため、プラントの耐震性が大幅に向上する効果が
得られる。さらに、原子炉建屋の高さを低減できるた
め、建設工程を大幅に短縮することが可能になる。本実
施形態の場合は、例えば原子炉格納容器8の高さが従来
の29.5mから約23mにまで低減可能となる。な
お、本実施形態ではウェットウェルについては、後述す
る実施形態で述べるように、別置きで考えているため特
にに図示していない。ウェットウェルが別置きとする
と、本実施形態では下部ドライウェル4の内径を約15
mにまで拡大することが可能である。これにより、苛酷
事故時に十分なデブリ拡散面積を確保可能となる効果が
得られている。但し、これに限らず、前記第1〜第3実
施形態との組合せ適用等は勿論可能である。なお、サプ
レッションプールをレイズドタイプにした場合、下部ド
ライウェル4の内径拡大はドローダウン水の増大を招
き、実施が困難となる。本実施形態では、サプレッショ
ンプールはレイズドタイプとはしない。さらに、本実施
形態では、下部ドライウェル4のほぼ全面に耐熱部材を
用いたコアキャッチャー27が設置されている。これに
より、苛酷事故時の原子炉格納容器の健全性を著しく向
上することが可能となる。第5実施形態 図5は本発明の第5実施形態における原子力発電設備の
構成を示したものである。この第5実施形態から以下詳
述する第8実施形態までは、同一の沸騰水型原子力発電
設備内に、2つ以上の原子炉を備え、1つのウェットウ
ェルおよびサプレッションプールからなる安全系を、前
記の2つ以上の原子炉で共用する構成としたものであ
る。本実施形態においては、例えば第4実施形態で示し
た構成の原子炉1a,1bが1対備えられ、この2つの
原子炉1a,1bで1つのウェットウェル6およびサプ
レッションプール7を共用する構成となっている。すな
わち、ドライウェル2は原子炉1a,1bごとに設置さ
れるものの、ウェットウェル6およびサプレッションプ
ール7については、1つのみ設置されている。そして、
両原子炉1a,1bのドライウェル2が、1つのサプレ
ッションプール7に対し、それぞれコネクティングベン
ト管28によって接続されている。なお、各コネクティ
ングベント管28には、逆止弁または後述する第7実施
形態で説明するラプチャーディスク29が内臓されてい
る。以上の構成を有する本実施形態によれば、2つ以上
の原子炉1a,1baで1つのウェットウェル6および
サプレッションプール7を共用する構成としたことによ
り、原子炉格納容器8の合計の体積を大幅に低減するこ
とが可能となる。第6実施形態 図6は本発明の第6実施形態における原子力発電設備の
構成を示したものである。本実施形態も、第5実施形態
と同様に、1つのウェットウェル6およびサプレッショ
ンプール7からなる安全系を、2つ以上の原子炉1a,
1bで共用する構成としたものであるが、さらに、ウェ
ットウェル6の上側に、新たな圧力抑制用としてのミッ
ドウェル(MW)30が設けられている。そして、この
ミッドウェル30に、両原子炉1a,1bのドライウェ
ル2がコネクティングベント管28によってそれぞれ接
続されるとともに、このミッドウェル30とウェットウ
ェル6内のサプレッションプール7とが多数本の垂直ベ
ント管31によって連結されている。すなわち、ミッド
ウェル30から垂直ベント管31を多数本、サプレッシ
ョンプール7内に下垂せしめ、このベント管31群を2
プラントで共用することを可能にしている。このような
構成によると、ウェットウェル6内のベント管本数が1
プラント分に低減され、これによりウェットウェル6
は、従来のMarkII型原子炉のほぼ1プラント分の
原子炉格納容器と同様の設計で、2プラント分のウェッ
トウェルとして機能することが可能となる。第7実施形態 図7は本発明の第7実施形態として、図5および図6に
示した原子炉格納容器のコネクティングベント管28に
適用されるラプチャーディスク29の構成についてのも
のである。本実施形態のラプチャーディスク29は、図
7に示すように、コネクティングベント管28の内部に
配置されたラプチャーディスク本体32と、これに対す
る流体の作動方向a側の表面(背面側)に設けられた圧
力支持機構33とによって構成されている。圧力支持機
構33は、例えば網目状等の剛構造の支持部材により構
成されており、この圧力支持機構33の網目によって、
作動方向aに沿う流体圧力がラプチャーディスク本体3
2に直ちに伝達する。これにより、作動方向aに圧力を
受けた場合には、ラプチャーディスク本体32に圧力の
みが作用するため、直ちに開となる。一方、逆方向bか
ら背圧を受けた場合には、ラプチャーディスク本体32
が圧力支持機構33によって支持されるため、誤って開
動作を行うことが確実に回避できるようになる。したが
って、健全側のプラントのラプチャーディスク29が、
冷却材喪失事故時に誤動作し、冷却材喪失事故の影響が
健全側のプラントに及ぶことを回避することが可能とな
る。なお、実際にはコネクティングベント管28は各ド
ライウェル毎に約8本程度をウェットウェルに接続する
が、図5および図6では、説明簡単化のため、1本のみ
表示している。すなわち、実際は、2プラントから合計
約16本のベント管が接続され、さらにこれらはサプレ
ッションプール7内に導かれる。第8実施形態 図8は本発明の第8実施形態における原子力発電設備の
構成を示したものである。本実施形態では、複数、例え
ば2つの原子炉1a,1bと、それらの間に配置された
1つの静的安全系、すなわち静的格納容器冷却系14、
アイソレーションコンデンサ15、および重力落下式非
常用炉心冷却系13とを備えた構成とされている。重力
落下式非常用炉心冷却系13は、図6に示したものとほ
ぼ同様のミッドウェル30内に設けられており、また、
静的格納容器冷却系14とアイソレーションコンデンサ
15とは、ミッドウェル30の上側に配置されている。
そして、静的格納容器冷却系14、アイソレーションコ
ンデンサ15、および重力落下式非常用炉心冷却系13
からなる1つの静的安全系が、2つの原子炉1a,1b
つまり2プラント間で共用する構成となっている。他の
構成は図6のものとほぼ同様である。このような構成に
よると、2プラント間でウェットウェル6およびミッド
ウェル30を共用するとともに、この上部に静的格納容
器冷却系14,アイソレーションコンデンサ15等を設
置することにより、前記第6実施形態の作用効果に加え
て、配置上のインパクトの大きい静的格納容器冷却系1
4、アイソレーションコンデンサ15のプールを効率良
く配置することが可能となる。また、重力落下式非常用
炉心冷却系13はミッドウェル30の中に配置するた
め、各原子炉1a,1b側のドライウェル2への配置影
響を完全に排除することが可能である。第9実施形態 図9は本発明の第9実施形態における原子力発電設備の
構成を示した平面図である。本実施形態では、ウェット
ウェル6だけでなく、従来プラントごとに設置されてい
たドライヤ・セパレータ・ピット41についても、複
数、例えば2つの原子炉1a,1b、つまり2プラント
間で共用する構成とされている。すなわち、図9に示す
ように、1つのドライヤ・セパレータ・ピット41が、
2つの原子炉1a,1bの間に配置されている。このド
ライヤ・セパレータピット41は、1つのウェットウェ
ル6に近接して配置されている。なお、燃料プール42
は各原子炉1a,1bの外側に、1対配置されている。
これらの燃料プール42の下方には、水圧制御ユニット
(HCU)、原子炉冷却材浄化設備(CUW)等が設け
られている。このような構成とすることにより、原子炉
建屋40の寸法を不要に長くすることを回避できる。な
お、原子炉建屋の運転床43は2プラントで共用するよ
うになっている。これにより、定検時の運用性が大幅に
向上できる。ABWRの場合には、原子炉格納容器が非
常に小型化されているため、原子炉建屋の運転床も運用
上必要最低限の面積を確保するにとどめている。しか
し、本実施形態では、このように2プラントで運転床4
3を共用して、実際にはより広い運転床面積を確保する
ことが可能となるため、運用性が大幅に向上する。第10実施形態 図10は本発明の第10実施形態における原子力発電設
備の構成を示したものである。図10(a)は高圧炉心
注水系(HPCF)51、低圧炉心注水系(LPFL)
52、残留熱除去系(RHR)53を含むライン(便宜
的にフロントラインと称する)を示している。また、図
10(b)は原子炉補機冷却系ポンプ(RSWポンプ)
55および原子炉補機海水冷却系ポンプ(RCWポン
プ)56を具備するを含むライン(便宜的にサポートラ
インと称する)を示している。本実施形態では、図10
(a),(b)に示すように、非常用炉心冷却系とし
て、高圧炉心注水系(HPCF)51、低圧炉心注水系
(LPFL)52、残留熱除去系(RHR)53および
原子炉補機冷却系(RCW)54を備えた原子力発電設
備において、高圧炉心注水系51、低圧炉心注水系5
2、残留熱除去系53、および非常用ディーゼル発電設
備(DG)57を含むフロントラインを、4区分構成と
する一方、原子炉補機冷却系54の配管構成を有するサ
ポートラインを、2ループ構成としている。また、図1
0(b)に示すように、原子炉補機冷却系54の各ルー
プの配管内に2台以上の原子炉補機冷却系ポンプ(RS
Wポンプ)55および原子炉補機海水冷却系ポンプ(R
CWポンプ)56を具備する構成とし、かつこれらに給
電する非常用電源を4区分構成としている。すなわち、
本実施形態では、このように、フロントラインを完全4
区分化し、サポートラインを2ループ化し、全ての動的
機器を4台以上設置し、系統のオンラインメンテナンス
を可能とした非常用炉心冷却系を設置している。このよ
うに構成された非常用炉心冷却系を2プラント間で共用
した場合、任意の時間で非常用炉心冷却系のメンテナン
スを実施できるため、2プラントを同時に停止して非常
用炉心冷却系のメンテナンスを実施する必要性がなくな
る。従来の非常用炉心冷却系構成では、高圧炉心注水系
(HPCF)が2系統しかなく、また、1系統しかない
原子炉隔離時冷却設備(RCIC)が存在したため、こ
れらの系統のオンラインメンテナンスは不可能であっ
た。これに対し、本実施形態では、RCICを削除し、
代りに高圧炉心注水系(HPCF)を4系統にしてある
ため、全ての系統のオンラインメンテナンスが可能とな
る効果が得られる。
【発明の効果】以上のように、本発明によれば主蒸気隔
離弁を2弁とも原子炉格納容器の外部に設置することに
よりドライウェルの体積が低減でき、原子炉格納容器の
合理化が行えるとともに、設計基準冷却材喪失事故時に
おける原子炉格納容器のピーク圧力が低減され安全性が
向上する。レイズドサプレッションプールにあっては、
ドライウェル下部体積、サプレッションプール体積など
が低減し、原子炉格納容器全体をより小型にすることが
可能になり、失われかけていた成立性がにわかに高いも
のになる。また、下部ドライウェルの高さが低減され、
原子炉格納容器および原子炉建屋の高さも低減されるた
め、プラントの建設工期が大幅に短縮可能となる。さら
に、ウェットウェルおよびサプレッションプールを2つ
以上の原子炉で共用するので、原子炉格納容器がプラン
トごとに設置するよりも小さくできる。その結果、原子
炉建屋も小型化でき原子力プラントの経済性が大幅に向
上する。それにもかかわらず、原子炉建屋の運転床はプ
ラント間で共用するためプラントごとに設置する場合よ
りも広くなり定検時の運用性が大幅に改善される。さら
に、静的安全系についてもプラント間で共用するので、
配置影響を大幅に緩和することができる。動的機器から
構成される非常用炉心冷却系についても高圧炉心注水系
を含めて4区分化を行いオンラインメンテナンスを可能
とできるため、プラント間で共用しても全プラントを停
止してメンテナンスをする必要がなくなる。動的機器の
安全系だけで設計基準事故の全てに対応可能なため、静
的安全系である下式非常用炉心冷却系を設計基準事故時
に使う必要がないため、SBWRで多数必要とされてい
た減圧弁を設置する必要がなくなる。下式非常用炉心冷
却系は動的安全系の純粋にバックアップとして設置され
るため、十分な時間余裕を持って炉心に注入できれば良
いため、本来の静的機器としての極めて高い信頼性を維
持することが可能となる。以上の複合された効果によ
り、本発明により原子力発電設備の経済性と安全性が同
時に向上され、原子力発電の他の代替発電設備に対する
競合力が大幅に改善される効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る原子力発電設備の第1の実施形態
を示す説明図。
【図2】本発明に係る原子力発電設備の第2の実施形態
を示す説明図。
【図3】本発明に係る原子力発電設備の第3の実施形態
を示す説明図。
【図4】本発明に係る原子力発電設備の第4の実施形態
を示す説明図。
【図5】本発明に係る原子力発電設備の第5の実施形態
を示す説明図。
【図6】本発明に係る原子力発電設備の第6の実施形態
を示す説明図。
【図7】本発明に係る原子力発電設備の第7の実施形態
におけるラプチャーディスクを示す説明図。
【図8】本発明に係る原子力発電設備の第8の実施形態
を示す説明図。
【図9】本発明に係る原子力発電設備の第9実施形態を
示す説明図。
【図10】(a)は本発明に係る原子力発電設備の第1
0実施形態における非常用炉心冷却系のフロントライン
を示す説明図、(b)はこの非常用炉心冷却系のサポー
トラインを示す説明図。
【図11】従来のABWRの原子炉格納容器等の概要を
示す説明図。
【図12】従来のSBWRの原子炉格納容器等の概要を
示す説明図。
【図13】従来の次世代ABWR用に検討されているレ
イズドS/Pの概要を示す説明図。
【符号の説明】
1…原子炉圧力容器(RPV)、2…ドライウェル(D
W)、3…上部ドライウェル(UD)、4…下部ドライ
ウェル(LD)、5…ベント管、6…ウェットウェル
(WW)、7…圧力抑制プール(S/P)、8…原子炉
格納容器(PCV)、8a…ガードパイプ、9…一次系
配管、10…非常用炉心冷却系(ECCS)、11…残
留熱除去系(RHR)、12…RHR熱交換器(RHR
…Hx)、13…重力落下式ECCS(GDCS)、1
4…静的格納容器冷却系(PCCS)、15…アイソレ
ーションコンデンサー(IC)、16…GDCSプール
水、17…PCCS熱交(PCCS…Hx)、18…P
CCSプール、19…IC熱交(IC…Hx)、20…
主蒸気管(MS管)、21…第1MSIV、22…第2
MSIV、23…トンネル室、24…ECCS室、25
…PCV境界、26…制御棒駆動機構(FMCRD)、
27…コアキャッチャー、28…コネクティングベント
管、29…ラプチャーディスク、30…ミッドウェル
(MW)、32…ラプチャーディスク本体、33…圧力
支持機構、40…原子炉建屋、41…DSピット、42
…燃料プール、43…運転床。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年7月13日(1999.7.1
3)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 原子力発電設備
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に軽水型原子力
発電設備(LWR)に係るものであり、特に経済性およ
び安全性等の大幅な改善を図った原子力発電設備に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来のLWRの中で代表的なものの一つ
として、沸騰水型軽水炉(BWR)がある。以下では、
従来の技術をBWRの場合を例にとり説明する。
【0003】従来のBWRは、いずれも原子炉格納容器
(PCV)の中に、1つの原子炉圧力容器(RPV)を
内蔵している。このBWRの中で最新のものとして、改
良型BWR(ABWR)が知られている。このABWR
の原子炉格納容器は、いわゆるRCCVと呼ばれる鉄筋
コンクリート製のもので、現時点で実用されているもの
の中では最も洗練されたものとなっている。
【0004】図11は、このABWRの原子炉格納容器
等の設置状況を概略的に示したものである。図11に示
すように、原子炉圧力容器1はドライウェル(DW)2
内に設置され、ドライウェル2はさらに上部ドライウェ
ル(UD)3および下部ドライウェル(LD)4に分割
されている。ドライウェル2はベント管5により、ウェ
ットウェル(WW)6内のサプレッションプール(S/
P)7に連結されている。原子炉格納容器8はこのよう
に、ドライウェル2とウェットウェル6とにより主に構
成されている。
【0005】原子炉格納容器8の設計基準事故として、
原子炉圧力容器1に接続されている一次系配管(主蒸気
管)9が原子炉格納容器8内で破断することを想定す
る。これを一般に冷却材喪失事故(LOCA)と呼んで
いる。冷却材喪失事故が発生しても、ドライウェル2内
に放出される高温の蒸気は、ただちにベント管5を通
り、サプレッションプール7で凝縮されるため、原子炉
格納容器8の内圧は十分に低く抑えられるように設計さ
れている。従来の構成では、主蒸気管9に、原子炉格納
容器8の内側に位置して第1の主蒸気隔離弁(第1MS
IV)21が設置されている。
【0006】また、冷却材喪失事故時に流失する冷却材
を補給するために、動的機器であるポンプ10aを用い
た非常用炉心冷却系(ECCS)10が設置されてお
り、サプレッションプール7のプール水を汲み上げ、原
子炉圧力容器1内に注水できるように設計されている。
この非常用炉心冷却系は、信頼性を確保するために動作
原理の異なるものを含めて複数台設置されており、多重
性および多様性が確保された極めて安全性の高い設計と
なっている(図では簡単のため、1系統のみを記載して
いる)。
【0007】さらに、炉心から事故後も継続して発生す
る崩壊熱を除去する目的で、残留熱除去系(RHR)1
1が設置されている。この残留熱除去系は、やはり動的
機器であるポンプ(RHRポンプ)11aを用いてサプ
レッションプール水を吸引し、これを熱交換器(RHR
熱交換器)11bで冷却しつつ、原子炉格納容器8内に
循環スプレイすることにより、原子炉格納容器8の冷却
を行えるように設計されている。
【0008】また、残留熱除去系11は、このように安
全機能を持った安全系であるが、原子炉の通常停止の際
にも冷却系として使用される。非常用炉心冷却系や残留
熱除去系等の動的な安全系を作動させるため、非常用電
源として非常用ディーゼル発電機(非常用D/G)12
が3台設置されている(図には1台のみを記載してい
る)。なお、残留熱除去系11は、非常用炉心冷却系と
ポンプとを共用しており、非常用炉心冷却系の一部を構
成している。
【0009】一方、近年では、まだ実用はされていない
ものの、非常用炉心冷却系や残留熱除去系などの安全系
を全て静的な手段のみで行い、ポンプなどの動的機器を
安全系から排除したことを特徴とする静的安全炉(SB
WR)が提案されている。以下、図12により、SBW
Rの概要を説明する。なお、この図12において図11
と同一の部分には、図11と同一の符号を付して重複す
る部分の説明を省略し、要部のみを説明する。
【0010】図12において、上部ドライウェル3内に
は、静的安全系である重力落下式非常用炉心冷却系(G
DCS)13が設置されている。また、原子炉格納容器
8の上部には、静的格納容器冷却系(PCCS)14お
よびアイソレーションコンデンサ(IC)15が設置さ
れている。設計基準事故である冷却材喪失事故の発生を
想定した場合には、蒸気がサプレッションプール7内で
凝縮する点は前記ABWRの場合と同様であるが、原子
炉圧力容器1内に冷却材を補給するのは、重力により、
GDCSプール水16が自然落下することにより行われ
る。
【0011】また、原子炉格納容器8の冷却も原子炉格
納容器8内の蒸気等が微少差圧により、PCCS熱交換
器(PCCSHx)17内に導かれ、PCCSプール1
8によって冷却されることにより行われる。同様に主蒸
気隔離弁21が閉鎖され、原子炉が隔離状態となった場
合の冷却も原子炉圧力容器1内の炉蒸気を浮力によりI
C熱交換器(ICHx)19に導き凝縮させることによ
り行われる。
【0012】このようにSBWRの場合には、原子炉に
何らかの異常事態が発生した場合には、全て、自然力を
利用して静的に行われる工夫がなされている。そのため
これらの安全系が単純化され信頼性が大幅に向上すると
ともに、これらを作動させるための非常用電源が不要に
なるものとの大きな期待をいだかせるものである。この
例でも、主蒸気管9に、原子炉格納容器8の内側に位置
して第1の主蒸気隔離弁(第1MSIV)21が設置さ
れている。
【0013】また、さらに近年では、次世代ABWR用
の有力な原子炉格納容器の型式としてレイズドサプレッ
ションプールと呼ばれるサプレッションプールを有する
ものが検討されている(出展:エネルギーレビュー19
98年1月号19頁)。
【0014】このレイズドサプレッションプールの概要
を、図13により説明する。なお、図13において図1
1および図12と同一の部分には、図11および図12
と同一の符号を付して重複する部分の説明は省略し、要
部のみを説明する。
【0015】図13に示すように、ドライウェル2は一
体空間をなし、上部ドライウェルと下部ドライウェルと
の区別は存在しない。主蒸気管(MS管)20はドライ
ウェル2内を垂下し、ドライウェル2の下部よりトンネ
ル室(MSトンネル室)23を介し、原子炉格納容器8
の外部に導かれる。主蒸気管20の第1主蒸気隔離弁2
1はドライウェル2側に設けられ、第2主蒸気隔離弁2
2はトンネル室23内に配置されている。
【0016】また、サプレッションプール7は原子炉格
納容器8の床面よりかなり上部に位置し、その下部の室
(ECCS室)24に非常用炉心冷却系等の安全設備を
収納可能となっている。ウェットウェル6の気相部は原
子炉格納容器8の上端まで延び、ドライウェル2のトッ
プスラブ(天板)と同一の高さになっている。なお、図
中25は、原子炉格納容器バウンダリ(PCV境界)を
示している。
【0017】このように構成されるレイズドサプレッシ
ョンプールでは、ウェットウェル6の気相空間が大き
く、事故時の圧力上昇をより低く抑えられるという優れ
た安全性の向上が期待される。また、非常用炉心冷却系
等の安全設備が、原子炉格納容器8内下部のECCS室
24に収納可能であるため、原子炉建屋の床面積を小さ
くでき、配置性の大きな向上が期待できる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した技術
では、種々の解決すべき課題がある。
【0019】すなわち、図12に示した静的安全炉(S
BWR)の安全系の場合には、冷却用のプール水を大量
に必要とし、大きな配置影響をもたらしている。例えば
PCCSプール18は約2500mにもなる。このた
め、原子炉建屋が小型化できず、経済性上の難点となっ
ている。さらに、重力落下式非常用炉心冷却系(GDC
S)13は、わずかな高低差のヘッドによる注水能力し
かなく、原子炉圧力容器1を冷却材喪失事故時に急速に
減圧する必要がある。このため、減圧弁を多数設置する
必要があり、この減圧弁の作動失敗を考えると、重力落
下式非常用炉心冷却系(GDCS)13自体の非常用炉
心冷却系としての信頼性を極めて高くすることは困難で
ある。
【0020】また、安全系をすべて静的にしたものの、
通常停止用の残留熱除去系は動的機器の従来どおりのも
のを残す必要がある。残留熱除去系は、原子炉補機冷却
系(RCW)および原子炉補機海水冷却系(RSW)等
(以下、「サポート系」という)まで含めると、安全系
の中でコストが高く、結局、安全系の合理化にはつなが
っていない。さらに、非常用電源が不要になるはずであ
ったが、実際には、一部の安全設備を動的機器で構成せ
ざるを得ないため、何らかの非常用電源を残す必要があ
る。
【0021】このように、SBWRには、静的安全系に
よる配置影響、動的システムの更なる合理化が課題とし
て存在する。配置影響を緩和するためには、原子炉格納
容器の小型化も重要な課題である。なお、SBWRは現
時点ではまだ実運用されていない。
【0022】一方、ABWRはすでに実運用に供され、
その優れた安全性の高さが認められているが、近年の過
酷事故への対応の議論から、ABWRの次の次世代炉の
設計では、一部静的格納容器冷却系などの静的安全系を
付加して、さらにその安全性を強化することが検討され
ている。このような次世代炉の設計では、やはり、原子
炉建屋への配置影響が大きなものとなってくる。これを
緩和するためには、原子炉格納容器の更なる体積低減な
どが重要な課題となる。逆に、ABWRは原子炉格納容
器や原子炉建屋の小型化が進んだため、原子炉建屋運転
床の面積が必要最低限のみ確保されており、定検時の運
用に制約を与える結果となっている。従って、建屋全体
の配置影響を緩和しつつ、逆に原子炉建屋運転床の面積
を拡大することが重要な課題となっている。
【0023】なお、本出願人においては、図示しない
が、ABWRの原子炉格納容器の改造型の原子炉格納容
器として、下部ドライウェル分離方式を提案している
(例えば特願平10−87411等)。この下部ドライ
ウェル分離方式によれば、ウェットウェル気相体積を大
幅に小さくすることが可能となったが、それでもなお、
上部ドライウェルが主蒸気隔離弁の設置スペース確保の
ためあまり小さくできず、原子炉格納容器全体として
は、体積低減にはある程度の限界があった。そのため、
原子炉格納容器を偏心させて主蒸気隔離弁の設置スペー
スを確保しつつ、原子炉格納容器の体積を低減させる案
まで検討対象となる状況にある。すなわち、下部ドライ
ウェル分離方式の場合でも上部ドライウェルの内径をよ
り小さくすることが重要な課題となる。
【0024】また、次世代ABWR用の有力な原子炉格
納容器の型式として検討された図13に示したレイズド
サプレッションプールの場合、主蒸気管20をドライウ
ェル2の下部を通す構造となっているため、ドライウェ
ル2の下部空間が従来の原子炉格納容器よりもかなり大
きくなってしまう。サプレッションプール7が上部に位
置するため、事故時に非常用炉心冷却系が作動すると、
サプレッションプール水がこの広大なドライウェル2の
下部空間に滞留してしまい、サプレッションプール7に
戻ってこなくなってしまう。これをドローダウン水と呼
ぶが、この水源の喪失分を当初より確保するため、サプ
レッションプール水量を従来の約3500mからおよ
そ2倍の約7000mにまで増大する必要がある。
【0025】その結果を考慮した結果、ウェットウェル
体積が増大し、結局原子炉格納容器全体の体積が大きく
なり、経済性の悪化につながっている。したがって、レ
イズドサプレッションプールの場合には、ドライウェル
2の下部空間体積を極力小さくすることが必要となる
が、そうすると主蒸気隔離弁21,22などの大型の機
器を設置したり保守するスペースを十分に確保できなく
なることになる。本来、配置性の改善を主眼として開発
された原子炉格納容器概念が配置上の重大な課題により
成立性が喪失してしまうという結果になりかねない。従
って、レイズドサプレッションプールの場合には、この
ような主要機器の配置性を犠牲にすることなく、ドライ
ウェル下部空間をよりコンパクトにすることが非常に重
要な課題となる。
【0026】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、経済性と安全性とが同時に向上でき、原子
力発電の他の代替発電設備に対する競合力がさらに大幅
に改善できるコンパクトな原子力発電設備を提供するこ
とを目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、請求項1に係る発明は、原子炉格納容器内に原子
炉容器を収納し、前記原子炉容器に接続された主蒸気管
を前記原子炉格納容器を貫通させて外部に導出する構成
とした原子力発電設備において、前記主蒸気管に設けら
れる複数の主蒸気隔離弁を全て前記原子炉格納容器の外
部に設置したことを特徴とする。
【0028】すなわち、従来2つの主蒸気隔離弁につい
て、第1主蒸気隔離弁は原子炉格納容器内、第2主蒸気
隔離弁は原子炉格納容器外部というように、設置場所を
分けていたものを、本発明は、2弁とも原子炉格納容器
の外部側に設置するものである。したがって、このよう
な請求項1に係る発明によれば、主蒸気隔離弁が例えば
苛酷事故時にさらされる極めて苛酷な温度、圧力、放射
能等の環境条件から解放されるので、事故時の健全性を
高めることができる。
【0029】また、従来では原子炉格納容器内に設けら
れている主蒸気隔離弁が、原子炉圧力容器本体を除けば
ドライウェル内径を決定している最大要因であったが、
これが削除されることにより、ドライウェル内径が大幅
に減少できるようになる。ドライウェル内径が小さくな
ると、ドライウェル体積が小さくなるが、これは、大幅
な合理化となるだけではなく、冷却材喪失事故時の原子
炉格納容器の圧力を緩和できることから、安全性の面で
極めて好ましい効果をもたらす。すなわち、ドライウェ
ル体積が小さくなると、事故前に存在している非凝縮ガ
スである窒素等の量が減少でき、冷却材喪失事故時に窒
素等がウェットウェル気相部に移行して圧縮されること
による原子炉格納容器の内圧上昇を、より少なくするこ
とができるためである。
【0030】請求項2に係る発明は、原子炉格納容器最
下部よりも上部に位置するサプレッションプールを通っ
て、主蒸気管を前記原子炉格納容器の外部に導く、レイ
ズドサプレッションプール型の原子炉格納容器を有する
原子力発電設備において、前記主蒸気管に設けられる複
数の主蒸気隔離弁を全て前記原子炉格納容器の外部に設
置し、前記原子炉格納容器下部のドローダウン空間を最
小化したことを特徴とする。
【0031】本発明によれば、2つの主蒸気隔離弁をド
ライウェル外周側のトンネル室に設置するものであり、
レイズドサプレッションプールに適用した場合に、ドラ
イウェル下部空間を、主蒸気隔離弁の配置性を犠牲にす
ることなく、十分に小さくすることができる。その結
果、ドローダウン水量が大幅に低減し、サプレッション
プール水量も低減することになり、ウェットウェル体積
が低減し、原子炉格納容器体積の低減、ひいては原子炉
格納容器のコスト低減が図れる。
【0032】請求項3に係る発明は、請求項1または2
記載の原子力発電設備において、主蒸気管のうち、原子
炉格納容器の貫通部からその外部に配置された主蒸気隔
離弁までの配管部分を、二重構造としたことを特徴とす
る。
【0033】本発明では、2つの主蒸気隔離弁を原子炉
格納容器の外部あるいはトンネル室に設置した場合に、
第2主蒸気隔離弁と原子炉格納容器との間の主蒸気配管
を二重配管構造としたので、仮に第2主蒸気隔離弁まで
の主蒸気管が破断しても二重構造であるため、配管破断
事故の影響を取り除くことが可能となる。これにより、
2つの主蒸気隔離弁を原子炉格納容器外等に設置した場
合でも、十分な安全性確保が可能となる。
【0034】請求項4に係る発明は、沸騰水型原子力発
電設備において、原子炉圧力容器の下部に接続される制
御棒駆動機構を前記原子炉圧力容器内の上方に引き抜く
構成とすることにより、前記制御棒駆動機構の下部空間
を削除し、前記原子炉圧力容器を原子炉格納容器の最下
部に近接させたことを特徴とする。
【0035】即ち、本発明では、原子炉圧力容器の下部
に垂下して設置される制御棒駆動機構(FMCRD)に
ついて、従来保守等の際に下部に引き抜いていたもの
を、逆に原子炉圧力容器内部、即ち上部側に引き抜くこ
とにより、従来原子炉圧力容器下部に設置されていた例
えば約11mもの下部ドライウェル空間の大半を削除
し、原子炉圧力容器を極力、原子炉格納容器の下部床面
に近接させて設置する。
【0036】したがって本発明によれば、最大の重量物
である原子炉圧力容器の位置が大幅に下方に移行するた
め、炉心燃料の耐震条件が大幅に緩和され、原子炉プラ
ントの耐震性を大幅に向上させることができる。さら
に、原子炉格納容器の高さは、従来では原子炉圧力容器
高さと下部ドライウェル高さの和として決っていたのに
対し、本発明によれば下部ドライウェル高さが半減等と
なることにより、原子炉格納容器高さが大幅に削減可能
となる。これにより、原子炉格納容器の合理化、さらに
は、原子炉建屋そのものの合理化効果が図れる。この原
子炉建屋高さの低減により例えば原子炉建屋を1階層削
減でき、これによりプラントの建設工程を大幅が短縮化
が図れる。例えば、現在でも世界最短の48ヶ月工程
を、36ヶ月工程の程度にまで近づけることが可能にな
る。
【0037】請求項5に係る発明は、沸騰水型原子力発
電設備において、同一設備内に2つ以上の原子炉を備
え、1つのウェットウェルおよびサプレッションプール
からなる安全系を前記2つ以上の原子炉で共用する構成
としたことを特徴とする。
【0038】本発明によれば、沸騰水型原子力発電所の
原子炉格納容器にあって、ウェットウェルとサプレッシ
ョンプールとを2つ以上の原子炉で共用するので、従来
原子炉ごとに設置されていたウェットウェルとサプレッ
ションプールとが1つで済み、原子炉格納容器全体の体
積が大幅に低減できるとともに、原子炉建屋内配置が大
幅に緩和できる。
【0039】請求項6に係る発明は、請求項5記載の原
子力発電設備において、ウェットウェルの上側に新たな
圧力抑制用としてのミッドウェルを備え、このミッドウ
ェルと前記ウェットウェル内のサプレッションプールと
をベント管によって連結したことを特徴とする。
【0040】本発明によれば、新たにミッドウェルと呼
ぶ共用の空間を設け、ここと2つ以上のドライウェルと
をベント管で接続し、さらに、ミッドウェルをベント管
でウェットウェル内のサプレッションプールに接続した
ことにより、2つ以上のドライウェルから個別にベント
管をウェットウェルに接続する必要がなくなる。これに
より1プラント分のベント管だけをミッドウェルからウ
ェットウェルに接続すれば良くなる。即ち、2プラント
分のベント管をそれぞれ独立に直接ウェットウェルに接
続した場合には、サプレッションプール内に導かれるベ
ント管の本数がかなり多くなり、ウェットウェルを大型
化する必要が出てくるが、本発明では、これを回避可能
となる。
【0041】請求項7に係る発明は、請求項5または6
記載の原子力発電設備において、各原子炉内のドライウ
ェルと、共用される1つのウェットウェルまたはミッド
ウェルとを、コネクティンベント管で接続し、このコネ
クティンベント管に、逆止弁または背面側に圧力支持機
構を有するラプチャーディスクを設けたことを特徴とす
る。
【0042】本発明によれば、逆止弁または背面に圧力
支持機構を備えたラプチャーディスクをベント管内に設
け、ドライウェルとウェットウェルとが通常時に直接接
することが無いようにしたので、1つの原子炉を定検中
にドライウェルを開口しても何ら安全上の問題が発生し
ないようにすることが可能となる。
【0043】なお、ラプチャーディスクは背面側が圧力
指示機構で支持されているので、背圧がかかった場でも
誤動作するおそれはない。
【0044】また、冷却材喪失事故が1つの原子炉で発
生した場合に健全側の原子炉のドライウェルとの間に設
置されている逆止弁またはコネクティングベント管のラ
プチャーディスクが誤動作して事故の影響が健全側の原
子炉側に及ぶことを回避することが可能となる。
【0045】請求項8に係る発明は、軽水型原子力発電
設備において、同一設備内に2つ以上の原子炉を備え、
1つの静的安全系を前記2つ以上の原子炉で共用する構
成としたことを特徴とする。
【0046】ここで、静的安全系とは、静的格納容器冷
却系、アイソレーションコンデンサ、重力落下式非常用
炉心冷却系などを含むものである。
【0047】本発明によれば、従来、大きな影響をもた
らしていた静的安全系の配置影響を大幅に緩和すること
が可能となる。本発明は、静的安全系を使用する全ての
軽水型原子力発電設備に適用することが可能である。
【0048】請求項9に係る発明は、軽水型原子力発電
設備において、同一設備内に2つ以上の原子炉を備え、
ドライヤ・セパレータ・ピットを前記2つ以上の原子炉
で共用する構成としたことを特徴とする。
【0049】ここで、ドライヤ・セパレータピット(D
Sピット)は、蒸気乾燥器および気水分離器等の収納ピ
ットをいう。
【0050】本発明によれば、ドライヤ・セパレータピ
ットをプラント毎に設置する必要がなくなるので、運転
床を更に広く使用することが可能となる。また、原子炉
建屋床面積を不必要なほど大きくする必要がなくなる。
従来、燃料プールとドライヤ・セパレータピットは直線
状に並んでおり、これを2プラント分直列にならべると
原子炉建屋の寸法が非常に長くなってしまうが、本発明
によれば、これを回避することが可能となる。即ち、ド
ライヤ・セパレータピットはプラントの燃料交換時等に
使用するものであるので、2プラントの同時定検などを
行わない限り、プラントごとに設置する必要はない。な
お、2プラントを同時定検するような要求に対しては、
水中保管の必要な気水分離器のみについて、2プラント
分を保管できるようにドライヤ・セパレータピットの容
量を確保することにより対応可能である。
【0051】請求項10に係る発明は、非常用炉心冷却
系として、高圧炉心冷却系、低圧炉心冷却系、残留熱除
去系および原子炉補機冷却系を備えた原子力発電設備に
おいて、前記高圧炉心冷却系、低圧炉心冷却系および残
留熱除去系を4区分構成とする一方、前記原子炉補機冷
却系の配管構成を2ループ構成としたことを特徴とす
る。
【0052】請求項11に係る発明は、請求項10記載
の原子力発電設備において、原子炉補機冷却系の各ルー
プの配管内に2台以上の原子炉補機冷却系ポンプおよび
原子炉補機海水冷却系を具備する構成とし、かつこれら
に給電する非常用電源を4区分構成としたことを特徴と
する。
【0053】これらの請求項10,11に係る発明によ
れば、高圧炉心冷却系も含めて非常用炉心冷却系のフロ
ントラインを全て4区分化したことにより、非常用炉心
冷却系のフロントラインおよびサポートラインの全てを
オンラインメンテナンスが可能となる。
【0054】請求項12に係る発明は、請求項10また
は11記載の非常用炉心冷却系を、2以上の原子炉で共
用する構成としたことを特徴とする。
【0055】本発明によれば、非常用炉心冷却系の全て
の部分がオンラインメンテナンス可能となるため、2プ
ラントを同時定検とすることなく、非常用炉心冷却系の
メンテナンスを随時行うことが可能となる。
【0056】請求項13に係る発明は、請求項1から3
までのいずれかに記載の主蒸気管の構成と、請求項4記
載の原子炉圧力容器および原子炉格納容器の構成とを、
共に備えたことを特徴とする。
【0057】請求項14に係る発明は、請求項13記載
の構成を有する原子炉を複数備え、これらの原子炉に対
し、請求項5から9までのいずれかに記載の安全系また
はドライヤ・セパレータ・ピットの構成を組合せたこと
を特徴とする。
【0058】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る原子力発電設
備の実施形態について図1〜図10を参照して説明す
る。
【0059】第1実施形態 図1は本発明の第1実施形態における原子力発電設備の
原子炉格納容器とその周辺の構成を示したものである。
【0060】本実施形態では図1に示すように、原子炉
圧力容器1がドライウェル2内に設置され、ドライウェ
ル2はさらに上部ドライウェル3および下部ドライウェ
ル4に分離されている。ドライウェル2はベント管5に
より、ウェットウェル6内のサプレッションプール7に
連結されている。原子炉格納容器8は、このように下部
ドライウェル分離方式とされている。
【0061】このような構成において、本実施形態で
は、原子炉圧力容器1に接続された主蒸気管9が、原子
炉格納容器8を貫通して外部に導出されており、この主
蒸気管9に設けられる複数の主蒸気隔離弁、例えば第
1、第2の2つの主蒸気隔離弁21,22が、全て原子
炉格納容器8の外部に配置されている。
【0062】このような構成によると、従来上部ドライ
ウェル3内に配置されていた第1の主蒸気隔離弁21が
原子炉格納容器8の外部に配置されることにより、上部
ドライウェル3内に主蒸気隔離弁21配置用のスペース
が必要なくなり、これにより上部ドライウェル8の内径
を大幅に縮小することができる。例えばドライウェル内
径は現状の29mから、図1に示すように、約20mに
まで縮小することが可能となる。
【0063】また、このような構成によりドライウェル
体積が小さくなると、ドライウェル内に存在している非
凝縮ガスである窒素の量が低減し、冷却材喪失事故時に
ウェットウェル側に封じ込められる窒素ガスの量が大幅
に低減することになる。これにより、冷却材喪失事故時
の原子炉格納容器8のピーク圧力が低減できるという安
全性向上の効果が得られる。
【0064】また、従来では、原子炉格納容器の内側第
1主蒸気隔離弁が、苛酷事故時などに原子炉格納容器内
の厳しい環境条件にさらされることになったが、本実施
形態では第1手蒸気隔離弁21を原子炉格納容器8の外
部に設置したことにより、この問題を根本的に解決する
ことが可能となる。
【0065】さらに、主蒸気隔離弁21へのアクセス性
が向上し、保守時に運転員が原子炉格納容器8内で被爆
する線量を大幅に低減できる。なお、図1に示すよう
に、本実施形態では、上部ドライウェル3部分の内径が
約20m、ウェットウェル6部分の内径が約26mと原
子炉格納容器8の内径が異なるのは、主にサプレッショ
ンプール7のプール水量を確保するためである。
【0066】本実施形態の変形例として、図示しないが
例えばウェットウェルを別置きにするタイプの原子炉格
納容器に対して前記の主蒸気隔離弁配置構成を適用する
場合には、原子炉格納容器の内径を全体として単一に
し、上部ドライウェル内径に合致させることが可能であ
る。その場合には、原子炉格納容器の形状を均一な円筒
形状とすることができる。
【0067】なお、図1中の寸法数値は一例を示したも
のであり、種々変更できるものであり、また原子炉格納
容器8の外部に設けられる主蒸気隔離弁21,22の数
についても、2以上の任意数に設定することが可能であ
る。このように、原子炉格納容器8の各部の寸法や弁そ
の他の部品数等については、必ずしも図示等で示したも
のに限定されず、種々変更できる点は、以下の各実施形
態についても同様である。
【0068】第2実施形態 図2は本発明の第2実施形態における原子力発電設備の
原子炉格納容器とその周辺構成を示したものである。
【0069】本実施形態においても、第1実施形態と同
様に、主蒸気管9に設けられる複数、例えば第1、第2
の2つの主蒸気隔離弁21,22が、全て原子炉格納容
器8の外部に配置されている。
【0070】そして、さらに本実施形態では、主蒸気管
9のうち、原子炉格納容器8の貫通部分から原子炉格納
容器8の外側に設置された第1の主蒸気隔離弁21まで
の部分、および第1の主蒸気隔離弁21から第2の主蒸
気隔離弁22までの部分が、ガードパイプ8aによって
覆われた二重管構造とされている。他の構成について
は、第1実施形態と同様であるから、図2に図1と同一
の符号を付して説明を省略する。
【0071】このような本実施形態の構成によると、第
1実施形態に加えて、下記の効果が奏される。
【0072】すなわち、従来では主蒸気隔離弁の間の主
蒸気管は原子炉格納容器バウンダリであることから、配
管破断の想定は安全設計上は要求されていなかった。し
かし、この部分の配管破断を考えると、原子炉格納容器
外側の第2主蒸気隔離弁が設計どおりに閉鎖しても、そ
の隔離機能は喪失してしまう。そのため、この場合でも
原子炉格納容器を隔離可能なように第1主蒸気隔離弁は
原子炉格納容器の内側に設置するということが行われて
きた。
【0073】これに対し、本実施形態では、主蒸気配管
8の第2主蒸気隔離弁22までの部分がガードパイプ8
aにより二重管構造によって保護されているため、仮に
この部分の配管破断を想定しても、第1主蒸気隔離弁2
1を原子炉格納容器8の内側に設置する必要性を排除す
ることが可能になる。
【0074】第3実施形態 図3は本発明の第3実施形態における原子力発電設備の
原子炉格納容器構成を示したものである。
【0075】本実施形態は、前述したレイズドサプレッ
ションプール型の原子炉格納容器に適用したものであ
り、全体構成については図13に示したものと略同様で
あるから、図3に図13と同一の符号を付して重複説明
を省略し、要部構成のみについて説明する。
【0076】図3に示すように、本実施形態では原子炉
圧力容器1に接続された主蒸気配管9が原子炉格納容器
8の外部に導出されている。このものにおいて、主蒸気
隔離弁21,22は2弁とも、原子炉格納容器8の外部
のトンネル室23内に設置され、かつトンネル室23内
における主蒸気隔離弁21,22の上流側の配管部分が
ガードパイプ9bで覆われて二重配管構造とされてい
る。
【0077】このような構成によると、第1の主蒸気隔
離弁2が2弁とも原子炉格納容器8の外部に配設されて
いることから、その分だけドライウェル2の下部空間が
最小限の大きさとなっている。例えば、このような本実
施形態の構成のもとでは、ドライウェル2の下部の内径
を現状の17mから約13mにまで縮小することが可能
になる。
【0078】これにより、ドローダウン水量が低減でき
るので、サプレッションプール7のプール水量を削減す
ることが可能となり、原子炉格納容器8の体積全体を小
さくすることが可能となる。原子炉格納容器8の内径は
現状の38mから約37mに縮小することが可能とな
る。したがって、本実施形態を採用すれば、従来経済的
に成立性が乏しいと思われがちであったレイズドサプレ
ッションプールの成立性がにわかに高いものとなる。
【0079】第4実施形態 図4は本発明の第4実施形態における原子力発電設備の
原子炉圧力容器の要部構成を示したものである。
【0080】本実施形態は、原子炉格納容器8の最下部
よりも上部に位置するサプレッションプール7を通っ
て、主蒸気管20を前記原子炉格納容器8の外部に導
く、レイズドサプレッションプール型の原子炉格納容器
を有する原子力発電設備において、前記主蒸気管20に
設けられる複数の主蒸気隔離弁21,22を全て前記原
子炉格納容器8の外部に設置し、前記原子炉格納容器8
下部のドローダウン空間を最小化したものである。
【0081】即ち、本実施形態では、定期検査時に制御
棒駆動機構(FMCRD)26の健全性の確認を行う際
などに、原子炉圧力容器1の下部に接続される制御棒駆
動機構26の内部機構を、原子炉圧力容器1内の上方に
引き抜く構成とされており、それにより制御棒駆動機構
26の下部空間が削除され、原子炉圧力容器1を原子炉
格納容器8の最下部に近接させた構成となっている。
【0082】従来は、定検時には、制御棒(CR)と制
御棒駆動機構とを切離した後に、制御棒駆動機構を、そ
の下底を開口させて、原子炉圧力容器1の下部に引き抜
く構成をとっている。その場合、引き抜きしろとしての
空間を、制御棒駆動機構の下底よりさらに下側の原子炉
圧力容器1の下方に確保する必要がある。よって、制御
棒の長さが役4mであるにも拘らず、下部ドライウェル
の高さが約11mにわたって必要とされていた。
【0083】本実施形態のように、定検時に制御棒駆動
機構26を上に引き抜く構成とすることにより、原子炉
圧力容器1の下方の引き抜きしろとしての空間を不要と
することができる。これにより、原子炉圧力容器1およ
び炉心の設置位置が低くなるため、プラントの耐震性が
大幅に向上する効果が得られる。
【0084】さらに、原子炉建屋の高さを低減できるた
め、建設工程を大幅に短縮することが可能になる。本実
施形態の場合は、例えば原子炉格納容器8の高さが従来
の29.5mから約23mにまで低減可能となる。な
お、本実施形態ではウェットウェルについては、後述す
る実施形態で述べるように、別置きで考えているため特
にに図示していない。ウェットウェルが別置きとする
と、本実施形態では下部ドライウェル4の内径を約15
mにまで拡大することが可能である。これにより、苛酷
事故時に十分なデブリ拡散面積を確保可能となる効果が
得られている。但し、これに限らず、前記第1〜第3実
施形態との組合せ適用等は勿論可能である。
【0085】なお、サプレッションプールをレイズドタ
イプにした場合、下部ドライウェル4の内径拡大はドロ
ーダウン水の増大を招き、実施が困難となる。本実施形
態では、サプレッションプールはレイズドタイプとはし
ない。
【0086】さらに、本実施形態では、下部ドライウェ
ル4のほぼ全面に耐熱部材を用いたコアキャッチャー2
7が設置されている。これにより、苛酷事故時の原子炉
格納容器の健全性を著しく向上することが可能となる。
【0087】第5実施形態 図5は本発明の第5実施形態における原子力発電設備の
構成を示したものである。
【0088】この第5実施形態から以下詳述する第8実
施形態までは、同一の沸騰水型原子力発電設備内に、2
つ以上の原子炉を備え、1つのウェットウェルおよびサ
プレッションプールからなる安全系を、前記の2つ以上
の原子炉で共用する構成としたものである。
【0089】本実施形態においては、例えば第4実施形
態で示した構成の原子炉1a,1bが1対備えられ、こ
の2つの原子炉1a,1bで1つのウェットウェル6お
よびサプレッションプール7を共用する構成となってい
る。すなわち、ドライウェル2は原子炉1a,1bごと
に設置されるものの、ウェットウェル6およびサプレッ
ションプール7については、1つのみ設置されている。
【0090】そして、両原子炉1a,1bのドライウェ
ル2が、1つのサプレッションプール7に対し、それぞ
れコネクティングベント管28によって接続されてい
る。なお、各コネクティングベント管28には、逆止弁
または後述する第7実施形態で説明するラプチャーディ
スク29が内臓されている。
【0091】以上の構成を有する本実施形態によれば、
2つ以上の原子炉1a,1baで1つのウェットウェル
6およびサプレッションプール7を共用する構成とした
ことにより、原子炉格納容器8の合計の体積を大幅に低
減することが可能となる。
【0092】第6実施形態 図6は本発明の第6実施形態における原子力発電設備の
構成を示したものである。
【0093】本実施形態も、第5実施形態と同様に、1
つのウェットウェル6およびサプレッションプール7か
らなる安全系を、2つ以上の原子炉1a,1bで共用す
る構成としたものであるが、さらに、ウェットウェル6
の上側に、新たな圧力抑制用としてのミッドウェル(M
W)30が設けられている。そして、このミッドウェル
30に、両原子炉1a,1bのドライウェル2がコネク
ティングベント管28によってそれぞれ接続されるとと
もに、このミッドウェル30とウェットウェル6内のサ
プレッションプール7とが多数本の垂直ベント管31に
よって連結されている。
【0094】すなわち、ミッドウェル30から垂直ベン
ト管31を多数本、サプレッションプール7内に下垂せ
しめ、このベント管31群を2プラントで共用すること
を可能にしている。
【0095】このような構成によると、ウェットウェル
6内のベント管本数が1プラント分に低減され、これに
よりウェットウェル6は、従来のMarkII型原子炉
のほぼ1プラント分の原子炉格納容器と同様の設計で、
2プラント分のウェットウェルとして機能することが可
能となる。
【0096】第7実施形態 図7は本発明の第7実施形態として、図5および図6に
示した原子炉格納容器のコネクティングベント管28に
適用されるラプチャーディスク29の構成についてのも
のである。
【0097】本実施形態のラプチャーディスク29は、
図7に示すように、コネクティングベント管28の内部
に配置されたラプチャーディスク本体32と、これに対
する流体の作動方向a側の表面(背面側)に設けられた
圧力支持機構33とによって構成されている。
【0098】圧力支持機構33は、例えば網目状等の剛
構造の支持部材により構成されており、この圧力支持機
構33の網目によって、作動方向aに沿う流体圧力がラ
プチャーディスク本体32に直ちに伝達する。これによ
り、作動方向aに圧力を受けた場合には、ラプチャーデ
ィスク本体32に圧力のみが作用するため、直ちに開と
なる。
【0099】一方、逆方向bから背圧を受けた場合に
は、ラプチャーディスク本体32が圧力支持機構33に
よって支持されるため、誤って開動作を行うことが確実
に回避できるようになる。したがって、健全側のプラン
トのラプチャーディスク29が、冷却材喪失事故時に誤
動作し、冷却材喪失事故の影響が健全側のプラントに及
ぶことを回避することが可能となる。
【0100】なお、実際にはコネクティングベント管2
8は各ドライウェル毎に約8本程度をウェットウェルに
接続するが、図5および図6では、説明簡単化のため、
1本のみ表示している。すなわち、実際は、2プラント
から合計約16本のベント管が接続され、さらにこれら
はサプレッションプール7内に導かれる。
【0101】第8実施形態 図8は本発明の第8実施形態における原子力発電設備の
構成を示したものである。
【0102】本実施形態では、複数、例えば2つの原子
炉1a,1bと、それらの間に配置された1つの静的安
全系、すなわち静的格納容器冷却系14、アイソレーシ
ョンコンデンサ15、および重力落下式非常用炉心冷却
系13とを備えた構成とされている。重力落下式非常用
炉心冷却系13は、図6に示したものとほぼ同様のミッ
ドウェル30内に設けられており、また、静的格納容器
冷却系14とアイソレーションコンデンサ15とは、ミ
ッドウェル30の上側に配置されている。
【0103】そして、静的格納容器冷却系14、アイソ
レーションコンデンサ15、および重力落下式非常用炉
心冷却系13からなる1つの静的安全系が、2つの原子
炉1a,1bつまり2プラント間で共用する構成となっ
ている。他の構成は図6のものとほぼ同様である。
【0104】このような構成によると、2プラント間で
ウェットウェル6およびミッドウェル30を共用すると
ともに、この上部に静的格納容器冷却系14,アイソレ
ーションコンデンサ15等を設置することにより、前記
第6実施形態の作用効果に加えて、配置上のインパクト
の大きい静的格納容器冷却系14、アイソレーションコ
ンデンサ15のプールを効率良く配置することが可能と
なる。また、重力落下式非常用炉心冷却系13はミッド
ウェル30の中に配置するため、各原子炉1a,1b側
のドライウェル2への配置影響を完全に排除することが
可能である。
【0105】第9実施形態 図9は本発明の第9実施形態における原子力発電設備の
構成を示した平面図である。
【0106】本実施形態では、ウェットウェル6だけで
なく、従来プラントごとに設置されていたドライヤ・セ
パレータ・ピット41についても、複数、例えば2つの
原子炉1a,1b、つまり2プラント間で共用する構成
とされている。
【0107】すなわち、図9に示すように、1つのドラ
イヤ・セパレータ・ピット41が、2つの原子炉1a,
1bの間に配置されている。このドライヤ・セパレータ
ピット41は、1つのウェットウェル6に近接して配置
されている。なお、燃料プール42は各原子炉1a,1
bの外側に、1対配置されている。これらの燃料プール
42の下方には、水圧制御ユニット(HCU)、原子炉
冷却材浄化設備(CUW)等が設けられている。
【0108】このような構成とすることにより、原子炉
建屋40の寸法を不要に長くすることを回避できる。な
お、原子炉建屋の運転床43は2プラントで共用するよ
うになっている。これにより、定検時の運用性が大幅に
向上できる。ABWRの場合には、原子炉格納容器が非
常に小型化されているため、原子炉建屋の運転床も運用
上必要最低限の面積を確保するにとどめている。しか
し、本実施形態では、このように2プラントで運転床4
3を共用して、実際にはより広い運転床面積を確保する
ことが可能となるため、運用性が大幅に向上する。
【0109】第10実施形態 図10は本発明の第10実施形態における原子力発電設
備の構成を示したものである。図10(a)は高圧炉心
注水系(HPCF)51、低圧炉心注水系(LPFL)
52、残留熱除去系(RHR)53を含むライン(便宜
的にフロントラインと称する)を示している。また、図
10(b)は原子炉補機冷却系ポンプ(RSWポンプ)
55および原子炉補機海水冷却系ポンプ(RCWポン
プ)56を具備するを含むライン(便宜的にサポートラ
インと称する)を示している。
【0110】本実施形態では、図10(a),(b)に
示すように、非常用炉心冷却系として、高圧炉心注水系
(HPCF)51、低圧炉心注水系(LPFL)52、
残留熱除去系(RHR)53および原子炉補機冷却系
(RCW)54を備えた原子力発電設備において、高圧
炉心注水系51、低圧炉心注水系52、残留熱除去系5
3、および非常用ディーゼル発電設備(DG)57を含
むフロントラインを、4区分構成とする一方、原子炉補
機冷却系54の配管構成を有するサポートラインを、2
ループ構成としている。
【0111】また、図10(b)に示すように、原子炉
補機冷却系54の各ループの配管内に2台以上の原子炉
補機冷却系ポンプ(RSWポンプ)55および原子炉補
機海水冷却系ポンプ(RCWポンプ)56を具備する構
成とし、かつこれらに給電する非常用電源を4区分構成
としている。
【0112】すなわち、本実施形態では、このように、
フロントラインを完全4区分化し、サポートラインを2
ループ化し、全ての動的機器を4台以上設置し、系統の
オンラインメンテナンスを可能とした非常用炉心冷却系
を設置している。
【0113】このように構成された非常用炉心冷却系を
2プラント間で共用した場合、任意の時間で非常用炉心
冷却系のメンテナンスを実施できるため、2プラントを
同時に停止して非常用炉心冷却系のメンテナンスを実施
する必要性がなくなる。従来の非常用炉心冷却系構成で
は、高圧炉心注水系(HPCF)が2系統しかなく、ま
た、1系統しかない原子炉隔離時冷却設備(RCIC)
が存在したため、これらの系統のオンラインメンテナン
スは不可能であった。
【0114】これに対し、本実施形態では、RCICを
削除し、代りに高圧炉心注水系(HPCF)を4系統に
してあるため、全ての系統のオンラインメンテナンスが
可能となる効果が得られる。
【0115】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば主蒸気隔
離弁を2弁とも原子炉格納容器の外部に設置することに
よりドライウェルの体積が低減でき、原子炉格納容器の
合理化が行えるとともに、設計基準冷却材喪失事故時に
おける原子炉格納容器のピーク圧力が低減され安全性が
向上する。レイズドサプレッションプールにあっては、
ドライウェル下部体積、サプレッションプール体積など
が低減し、原子炉格納容器全体をより小型にすることが
可能になり、失われかけていた成立性がにわかに高いも
のになる。また、下部ドライウェルの高さが低減され、
原子炉格納容器および原子炉建屋の高さも低減されるた
め、プラントの建設工期が大幅に短縮可能となる。さら
に、ウェットウェルおよびサプレッションプールを2つ
以上の原子炉で共用するので、原子炉格納容器がプラン
トごとに設置するよりも小さくできる。その結果、原子
炉建屋も小型化でき原子力プラントの経済性が大幅に向
上する。それにもかかわらず、原子炉建屋の運転床はプ
ラント間で共用するためプラントごとに設置する場合よ
りも広くなり定検時の運用性が大幅に改善される。さら
に、静的安全系についてもプラント間で共用するので、
配置影響を大幅に緩和することができる。動的機器から
構成される非常用炉心冷却系についても高圧炉心注水系
を含めて4区分化を行いオンラインメンテナンスを可能
とできるため、プラント間で共用しても全プラントを停
止してメンテナンスをする必要がなくなる。動的機器の
安全系だけで設計基準事故の全てに対応可能なため、静
的安全系である下式非常用炉心冷却系を設計基準事故時
に使う必要がないため、SBWRで多数必要とされてい
た減圧弁を設置する必要がなくなる。下式非常用炉心冷
却系は動的安全系の純粋にバックアップとして設置され
るため、十分な時間余裕を持って炉心に注入できれば良
いため、本来の静的機器としての極めて高い信頼性を維
持することが可能となる。
【0116】以上の複合された効果により、本発明によ
り原子力発電設備の経済性と安全性が同時に向上され、
原子力発電の他の代替発電設備に対する競合力が大幅に
改善される効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る原子力発電設備の第1の実施形態
を示す説明図。
【図2】本発明に係る原子力発電設備の第2の実施形態
を示す説明図。
【図3】本発明に係る原子力発電設備の第3の実施形態
を示す説明図。
【図4】本発明に係る原子力発電設備の第4の実施形態
を示す説明図。
【図5】本発明に係る原子力発電設備の第5の実施形態
を示す説明図。
【図6】本発明に係る原子力発電設備の第6の実施形態
を示す説明図。
【図7】本発明に係る原子力発電設備の第7の実施形態
におけるラプチャーディスクを示す説明図。
【図8】本発明に係る原子力発電設備の第8の実施形態
を示す説明図。
【図9】本発明に係る原子力発電設備の第9実施形態を
示す説明図。
【図10】(a)は本発明に係る原子力発電設備の第1
0実施形態における非常用炉心冷却系のフロントライン
を示す説明図、(b)はこの非常用炉心冷却系のサポー
トラインを示す説明図。
【図11】従来のABWRの原子炉格納容器等の概要を
示す説明図。
【図12】従来のSBWRの原子炉格納容器等の概要を
示す説明図。
【図13】従来の次世代ABWR用に検討されているレ
イズドS/Pの概要を示す説明図。
【符号の説明】 1…原子炉圧力容器(RPV)、2…ドライウェル(D
W)、3…上部ドライウェル(UD)、4…下部ドライ
ウェル(LD)、5…ベント管、6…ウェットウェル
(WW)、7…圧力抑制プール(S/P)、8…原子炉
格納容器(PCV)、8a…ガードパイプ、9…一次系
配管、10…非常用炉心冷却系(ECCS)、11…残
留熱除去系(RHR)、12…RHR熱交換器(RHR
…Hx)、13…重力落下式ECCS(GDCS)、1
4…静的格納容器冷却系(PCCS)、15…アイソレ
ーションコンデンサー(IC)、16…GDCSプール
水、17…PCCS熱交(PCCS…Hx)、18…P
CCSプール、19…IC熱交(IC…Hx)、20…
主蒸気管(MS管)、21…第1MSIV、22…第2
MSIV、23…トンネル室、24…ECCS室、25
…PCV境界、26…制御棒駆動機構(FMCRD)、
27…コアキャッチャー、28…コネクティングベント
管、29…ラプチャーディスク、30…ミッドウェル
(MW)、32…ラプチャーディスク本体、33…圧力
支持機構、40…原子炉建屋、41…DSピット、42
…燃料プール、43…運転床。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原子炉格納容器内に原子炉容器を収納
    し、前記原子炉容器に接続された主蒸気管を前記原子炉
    格納容器を貫通させて外部に導出する構成とした原子力
    発電設備において、前記主蒸気管に設けられる複数の主
    蒸気隔離弁を全て前記原子炉格納容器の外部に設置した
    ことを特徴とする原子力発電設備。
  2. 【請求項2】 原子炉格納容器最下部よりも上部に位置
    するサプレッションプールを通って、主蒸気管を前記原
    子炉格納容器の外部に導く、レイズドサプレッションプ
    ール型の原子炉格納容器を有する原子力発電設備におい
    て、前記主蒸気管に設けられる複数の主蒸気隔離弁を全
    て前記原子炉格納容器の外部に設置しし、前記原子炉格
    納容器下部のドローダウン空間を最小化したことを特徴
    とする原子力発電設備。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の原子力発電設備
    において、主蒸気管のうち、原子炉格納容器の貫通部か
    らその外部に配置された主蒸気隔離弁までの配管部分
    を、二重構造としたことを特徴とする原子力発電設備。
  4. 【請求項4】 沸騰水型原子力発電設備において、原子
    炉圧力容器の下部に接続される制御棒駆動機構を前記原
    子炉圧力容器内の上方に引き抜く構成とすることによ
    り、前記制御棒駆動機構の下部空間を削除し、前記原子
    炉圧力容器を原子炉格納容器の最下部に近接させたこと
    を特徴とする原子力発電設備。
  5. 【請求項5】 沸騰水型原子力発電設備において、同一
    設備内に2つ以上の原子炉を備え、1つのウェットウェ
    ルおよびサプレッションプールからなる安全系を前記2
    つ以上の原子炉で共用する構成としたことを特徴とする
    原子力発電設備。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の原子力発電設備におい
    て、ウェットウェルの上側に新たな圧力抑制用としての
    ミッドウェルを備え、このミッドウェルと前記ウェット
    ウェル内のサプレッションプールとをベント管によって
    連結したことを特徴とする原子炉格納容器。
  7. 【請求項7】 請求項5または6記載の原子力発電設備
    において、各原子炉内のドライウェルと、共用される1
    つのウェットウェルまたはミッドウェルとを、コネクテ
    ィンベント管で接続し、このコネクティンベント管に、
    逆止弁または背面側に圧力支持機構を有するラプチャー
    ディスクを設けたことを特徴とする原子炉格納容器。
  8. 【請求項8】 軽水型原子力発電設備において、同一設
    備内に2つ以上の原子炉を備え、1つの静的安全系を前
    記2つ以上の原子炉で共用する構成としたことを特徴と
    する原子力発電設備。
  9. 【請求項9】 軽水型原子力発電設備において、同一設
    備内に2つ以上の原子炉を備え、ドライヤ・セパレータ
    ・ピットを前記2つ以上の原子炉で共用する構成とした
    ことを特徴とする原子力発電設備。
  10. 【請求項10】 非常用炉心冷却系として、高圧炉心冷
    却系、低圧炉心冷却系、残留熱除去系および原子炉補機
    冷却系を備えた原子力発電設備において、前記高圧炉心
    冷却系、低圧炉心冷却系および残留熱除去系を4区分構
    成とする一方、前記原子炉補機冷却系の配管構成を2ル
    ープ構成としたことを特徴とする原子力発電設備。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の原子力発電設備にお
    いて、原子炉補機冷却系の各ループの配管内に2台以上
    の原子炉補機冷却系ポンプおよび原子炉補機海水冷却系
    を具備する構成とし、かつこれらに給電する非常用電源
    を4区分構成としたことを特徴とする原子力発電設備。
  12. 【請求項12】 請求項10または11記載の非常用炉
    心冷却系を、2以上の原子炉で共用する構成としたこと
    を特徴とする原子力発電設備。
  13. 【請求項13】 請求項1から3までのいずれかに記載
    の主蒸気管の構成と、請求項4記載の原子炉圧力容器お
    よび原子炉格納容器の構成とを、共に備えたことを特徴
    とする原子力発電設備。
  14. 【請求項14】 請求項13記載の構成を有する原子炉
    を複数備え、これらの原子炉に対し、請求項5から9ま
    でのいずれかに記載の安全系またはドライヤ・セパレー
    タ・ピットの構成を組合せたことを特徴とする原子力発
    電設備。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017219464A (ja) * 2016-06-09 2017-12-14 株式会社東芝 コアキャッチャーおよびそれを用いた沸騰水型原子力プラント

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JP2017219464A (ja) * 2016-06-09 2017-12-14 株式会社東芝 コアキャッチャーおよびそれを用いた沸騰水型原子力プラント

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