JP2000292953A - 電子写真感光体用基体およびその製造方法 - Google Patents
電子写真感光体用基体およびその製造方法Info
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- JP2000292953A JP2000292953A JP11096149A JP9614999A JP2000292953A JP 2000292953 A JP2000292953 A JP 2000292953A JP 11096149 A JP11096149 A JP 11096149A JP 9614999 A JP9614999 A JP 9614999A JP 2000292953 A JP2000292953 A JP 2000292953A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】陽極酸化処理の際に円筒の表面の電界すなわち
電流密度が均一化でき、円筒の表面に生成される酸化皮
膜の膜厚偏差が微小に抑制でき、良好な画像品質の感光
体が得られる電子写真感光体用基体およびその製造方法
を提供する。 【解決手段】電解質溶液3が満たされた処理槽2の中に
複数の円柱状電極4を鉛直かつ等間隔に配列して電気的
接続した同形の電極列5が陰極として二列平行に配設さ
れ、各電極列5を構成する円柱状電極4の間隔を二分す
る位置でかつ二つの電極列5の中間位置に円筒1が一列
状をなしてそれぞれ鉛直に浸漬され、1本の円筒につい
てみれば、4本の円柱状電極4が円筒1の周囲を取り囲
むように配設された構成とすることにより、円筒の全表
面にわたって電界の最大偏差が縮小されて電流密度分布
が均一化され、酸化皮膜の膜厚偏差が微小な電子写真感
光体用基体が得られる。
電流密度が均一化でき、円筒の表面に生成される酸化皮
膜の膜厚偏差が微小に抑制でき、良好な画像品質の感光
体が得られる電子写真感光体用基体およびその製造方法
を提供する。 【解決手段】電解質溶液3が満たされた処理槽2の中に
複数の円柱状電極4を鉛直かつ等間隔に配列して電気的
接続した同形の電極列5が陰極として二列平行に配設さ
れ、各電極列5を構成する円柱状電極4の間隔を二分す
る位置でかつ二つの電極列5の中間位置に円筒1が一列
状をなしてそれぞれ鉛直に浸漬され、1本の円筒につい
てみれば、4本の円柱状電極4が円筒1の周囲を取り囲
むように配設された構成とすることにより、円筒の全表
面にわたって電界の最大偏差が縮小されて電流密度分布
が均一化され、酸化皮膜の膜厚偏差が微小な電子写真感
光体用基体が得られる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真装置に搭
載される電子写真感光体を形成するための電子写真感光
体用基体およびその製造方法に関する。
載される電子写真感光体を形成するための電子写真感光
体用基体およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真の技術は従来から複写機の分野
で発展を遂げ、最近ではレーザープリンターなどにも応
用されるようになり、従来のインパクトプリンターとは
比較にならないほど高画質,高速,静粛性を誇り、急速
に広まっている。
で発展を遂げ、最近ではレーザープリンターなどにも応
用されるようになり、従来のインパクトプリンターとは
比較にならないほど高画質,高速,静粛性を誇り、急速
に広まっている。
【0003】一般に、これらの電子写真応用装置に搭載
される感光体は、導電性の電子写真感光体用基体の表面
に光導電層を設けて形成される。光導電層の材料として
は、最近、有機材料を使用したものが主流であり、電子
写真感光体用基体としては、感光体の画像品質を良好に
するために、アルミニウムまたはその合金からなる円筒
の表面に樹脂層を設けるかあるいは陽極酸化処理を行っ
たものが広く用いられている。
される感光体は、導電性の電子写真感光体用基体の表面
に光導電層を設けて形成される。光導電層の材料として
は、最近、有機材料を使用したものが主流であり、電子
写真感光体用基体としては、感光体の画像品質を良好に
するために、アルミニウムまたはその合金からなる円筒
の表面に樹脂層を設けるかあるいは陽極酸化処理を行っ
たものが広く用いられている。
【0004】陽極酸化処理においては、アルミニウムま
たはその合金からなる円筒を円筒軸の方向が鉛直になる
ようにして酸の電解質溶液を満たした処理槽の中へ浸漬
し、円筒を陽極,対向する電極を陰極として電気分解を
行うことにより、電気化学的に硬質で緻密な酸化皮膜を
円筒の表面に形成させることができる。従来の陽極酸化
処理の方法では、通常、多数の円筒列を処理槽の中へ鉛
直に浸漬し、各円筒列に対向する中間位置に陰極として
平板状電極を配設していた。
たはその合金からなる円筒を円筒軸の方向が鉛直になる
ようにして酸の電解質溶液を満たした処理槽の中へ浸漬
し、円筒を陽極,対向する電極を陰極として電気分解を
行うことにより、電気化学的に硬質で緻密な酸化皮膜を
円筒の表面に形成させることができる。従来の陽極酸化
処理の方法では、通常、多数の円筒列を処理槽の中へ鉛
直に浸漬し、各円筒列に対向する中間位置に陰極として
平板状電極を配設していた。
【0005】図3は、従来の技術による陽極酸化処理の
一例を示す部分断面斜視図であって、電解質溶液3が満
たされた処理槽2の中に2枚の平板状電極6が鉛直かつ
平行に配設され、その中間位置に複数の円筒1が一列状
をなして鉛直に浸漬され、1本の円筒についてみれば、
2枚の平板状電極6が円筒1を挟むように配設された構
成になっていた。
一例を示す部分断面斜視図であって、電解質溶液3が満
たされた処理槽2の中に2枚の平板状電極6が鉛直かつ
平行に配設され、その中間位置に複数の円筒1が一列状
をなして鉛直に浸漬され、1本の円筒についてみれば、
2枚の平板状電極6が円筒1を挟むように配設された構
成になっていた。
【0006】円筒が多数に及ぶ際には、図示は省略する
が、平板状電極6を円筒1の配列数よりも1枚多く使用
し、処理槽2の中に平板状電極6と円筒1の列を交互に
配設して陽極酸化処理を行っていた。
が、平板状電極6を円筒1の配列数よりも1枚多く使用
し、処理槽2の中に平板状電極6と円筒1の列を交互に
配設して陽極酸化処理を行っていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】通常の陽極酸化処理の
際には、電流が局所集中を起こさない状態では概ね電流
密度に比例した膜厚の酸化皮膜が陽極の表面に生成され
る。一般に、電流密度は陽極・陰極間の電位傾度すなわ
ち電界の強さが強ければ高く、弱ければ低くなるので、
電流密度を均一化して酸化皮膜の膜厚偏差を微小に抑制
するためには、電界の強さの差異を極力回避することが
重要な手段である。
際には、電流が局所集中を起こさない状態では概ね電流
密度に比例した膜厚の酸化皮膜が陽極の表面に生成され
る。一般に、電流密度は陽極・陰極間の電位傾度すなわ
ち電界の強さが強ければ高く、弱ければ低くなるので、
電流密度を均一化して酸化皮膜の膜厚偏差を微小に抑制
するためには、電界の強さの差異を極力回避することが
重要な手段である。
【0008】従来の技術による陽極酸化処理の際には、
円筒の表面と平板状電極との間隔が円筒の表面部位によ
って異なり、平板状電極との間隔が最短となる正面対向
部位の電界が最も強く、平板状電極との間隔が長くなる
斜面対向部位では電界が弱くなるため、このような電界
の強さの差異により円筒の表面に生成される酸化皮膜の
膜厚が均一になりにくかった。
円筒の表面と平板状電極との間隔が円筒の表面部位によ
って異なり、平板状電極との間隔が最短となる正面対向
部位の電界が最も強く、平板状電極との間隔が長くなる
斜面対向部位では電界が弱くなるため、このような電界
の強さの差異により円筒の表面に生成される酸化皮膜の
膜厚が均一になりにくかった。
【0009】そして、膜厚が不均一な電子写真感光体用
基体の表面に光導電層が形成された感光体を搭載した電
子写真応用装置では干渉模様が発生するなど画像品質の
劣化を招く恐れがあるという問題点があった。
基体の表面に光導電層が形成された感光体を搭載した電
子写真応用装置では干渉模様が発生するなど画像品質の
劣化を招く恐れがあるという問題点があった。
【0010】図3に示した円筒と平板状電極との相互配
置を図4により詳細に説明する。図4は、従来の技術に
よる平板状電極と円筒の片側配置断面図であって、円筒
1の表面が平板状電極6と対向して配設され、円筒1を
陽極,平板状電極6を陰極として電解電圧が印加される
と、円筒1と平板状電極6との間には点線で示した等電
位面6aが形成され、等電位面6aに直角をなし円筒1
の表面から平板状電極6に向かう矢印Qで示される電位
傾度のベクトルすなわち電界が生じる。
置を図4により詳細に説明する。図4は、従来の技術に
よる平板状電極と円筒の片側配置断面図であって、円筒
1の表面が平板状電極6と対向して配設され、円筒1を
陽極,平板状電極6を陰極として電解電圧が印加される
と、円筒1と平板状電極6との間には点線で示した等電
位面6aが形成され、等電位面6aに直角をなし円筒1
の表面から平板状電極6に向かう矢印Qで示される電位
傾度のベクトルすなわち電界が生じる。
【0011】電界は、等電位面6aの分布密度の密なる
ところでは強く、粗なるところでは弱くなるので、円筒
1の片側表面においては円筒1が平板状電極6と正面対
向する部位すなわち円筒1の表面と平板状電極6との間
隔の最短となる1部位が最強の電界となって電流密度が
最大となり、それ以外の円筒1が平板状電極6と斜面対
向する部位では円筒1の表面が平板状電極6と斜面対向
する度合いに応じて電界が弱まり、それに伴って電流密
度も小さくなるため、円筒1の全表面にわたっては、電
流密度分布の差異により生成される酸化皮膜の膜厚が不
均一となる。
ところでは強く、粗なるところでは弱くなるので、円筒
1の片側表面においては円筒1が平板状電極6と正面対
向する部位すなわち円筒1の表面と平板状電極6との間
隔の最短となる1部位が最強の電界となって電流密度が
最大となり、それ以外の円筒1が平板状電極6と斜面対
向する部位では円筒1の表面が平板状電極6と斜面対向
する度合いに応じて電界が弱まり、それに伴って電流密
度も小さくなるため、円筒1の全表面にわたっては、電
流密度分布の差異により生成される酸化皮膜の膜厚が不
均一となる。
【0012】本発明は前記の問題点に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、陽極酸化処理の際に円筒の表面
近傍の電界すなわち電流密度が均一化でき、円筒の表面
に生成される酸化皮膜の膜厚偏差が微小に抑制でき、良
好な画像品質の感光体が得られる電子写真感光体用基体
およびその製造方法を提供することにある。
のであり、その目的は、陽極酸化処理の際に円筒の表面
近傍の電界すなわち電流密度が均一化でき、円筒の表面
に生成される酸化皮膜の膜厚偏差が微小に抑制でき、良
好な画像品質の感光体が得られる電子写真感光体用基体
およびその製造方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明によれば前述の目
的は、アルミニウムまたはその合金からなる円筒の表面
に陽極酸化処理により酸化皮膜を生成させてなる電子写
真感光体用基体において、円筒と対向する円柱状電極を
具備した処理槽の中で陽極酸化処理がなされて形成され
る電子写真感光体用基体であることが好ましく、また、
アルミニウムまたはその合金からなる円筒を陽極,対向
する電極を陰極として処理槽の中で陽極酸化処理を行っ
て円筒の表面に酸化皮膜を生成する電子写真感光体用基
体の製造方法において、陰極として円柱状電極を用いる
方法が効果的であり、さらに、複数の円柱状電極を鉛直
かつ等間隔に配列してなる同形の電極列を複数列平行に
処理槽の中に配設し、各電極列を構成する円柱状電極の
間隔を二分する位置でかつ隣り合う電極列の中間位置に
それぞれ円筒を鉛直に浸漬して陽極酸化処理を行う方法
がよい。
的は、アルミニウムまたはその合金からなる円筒の表面
に陽極酸化処理により酸化皮膜を生成させてなる電子写
真感光体用基体において、円筒と対向する円柱状電極を
具備した処理槽の中で陽極酸化処理がなされて形成され
る電子写真感光体用基体であることが好ましく、また、
アルミニウムまたはその合金からなる円筒を陽極,対向
する電極を陰極として処理槽の中で陽極酸化処理を行っ
て円筒の表面に酸化皮膜を生成する電子写真感光体用基
体の製造方法において、陰極として円柱状電極を用いる
方法が効果的であり、さらに、複数の円柱状電極を鉛直
かつ等間隔に配列してなる同形の電極列を複数列平行に
処理槽の中に配設し、各電極列を構成する円柱状電極の
間隔を二分する位置でかつ隣り合う電極列の中間位置に
それぞれ円筒を鉛直に浸漬して陽極酸化処理を行う方法
がよい。
【0014】上記の構成と方法によれば、陽極酸化処理
の際に1円筒の周辺に陰極として4本の円柱状電極が分
散配置され、円筒の表面から4方向の各円柱状電極に向
かって収斂する電界を加えることができるので、2枚の
平板状電極の間に円筒が配設された従来の場合に比較し
て円筒の表面近傍の電界をより均一に分布させることが
可能となる。
の際に1円筒の周辺に陰極として4本の円柱状電極が分
散配置され、円筒の表面から4方向の各円柱状電極に向
かって収斂する電界を加えることができるので、2枚の
平板状電極の間に円筒が配設された従来の場合に比較し
て円筒の表面近傍の電界をより均一に分布させることが
可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明は、アルミニウムまたはそ
の合金からなる円筒を陽極,対向する電極を陰極として
処理槽の中で陽極酸化処理を行って円筒の表面に酸化皮
膜を生成する際に、陰極として円柱状電極を用いること
を特徴としている。本発明による電子写真感光体用基体
の陽極酸化処理について、図面により説明する。
の合金からなる円筒を陽極,対向する電極を陰極として
処理槽の中で陽極酸化処理を行って円筒の表面に酸化皮
膜を生成する際に、陰極として円柱状電極を用いること
を特徴としている。本発明による電子写真感光体用基体
の陽極酸化処理について、図面により説明する。
【0016】図1は、本発明による陽極酸化処理の一例
を示す部分断面斜視図であって、電解質溶液3が満たさ
れた処理槽2の中に複数の円柱状電極4を鉛直かつ等間
隔に配列して電気的接続した同形の電極列5が陰極とし
て二列平行に配設され、各電極列5を構成する円柱状電
極4の間隔を二分する位置でかつ二つの電極列5の中間
位置に円筒1が一列状をなしてそれぞれ鉛直に浸漬さ
れ、1本の円筒についてみれば、4本の円柱状電極4が
円筒1の周囲を取り囲むように配設された構成になって
いる。
を示す部分断面斜視図であって、電解質溶液3が満たさ
れた処理槽2の中に複数の円柱状電極4を鉛直かつ等間
隔に配列して電気的接続した同形の電極列5が陰極とし
て二列平行に配設され、各電極列5を構成する円柱状電
極4の間隔を二分する位置でかつ二つの電極列5の中間
位置に円筒1が一列状をなしてそれぞれ鉛直に浸漬さ
れ、1本の円筒についてみれば、4本の円柱状電極4が
円筒1の周囲を取り囲むように配設された構成になって
いる。
【0017】円筒が多数に及ぶ際には、図示は省略する
が、電極列5を円筒1の配列数よりも1列多く使用し、
処理槽2の中に電極列5と円筒1の列を交互に配設して
陽極酸化処理を行う。図1に示した円筒と円柱状電極と
の相互配置を図2により詳細に説明する。
が、電極列5を円筒1の配列数よりも1列多く使用し、
処理槽2の中に電極列5と円筒1の列を交互に配設して
陽極酸化処理を行う。図1に示した円筒と円柱状電極と
の相互配置を図2により詳細に説明する。
【0018】図2は、本発明による円柱状電極と円筒の
片側配置断面図であって、円筒1の片側周辺には陰極と
して2本の円柱状電極41,42が平行に対向して配設
され、円筒1を陽極,円柱状電極41,42を陰極とし
て電解電圧が印加されると、円筒1と円柱状電極41,
42との間には点線で示した等電位面4aが形成され、
等電位面4aに直角をなし円筒1の表面から円柱状電極
41,42に向かうそれぞれ矢印Q41および矢印Q42で
示される電位傾度のベクトルすなわちそれぞれの円柱状
電極41,42に向かって収斂する2つの電界が生じ
る。
片側配置断面図であって、円筒1の片側周辺には陰極と
して2本の円柱状電極41,42が平行に対向して配設
され、円筒1を陽極,円柱状電極41,42を陰極とし
て電解電圧が印加されると、円筒1と円柱状電極41,
42との間には点線で示した等電位面4aが形成され、
等電位面4aに直角をなし円筒1の表面から円柱状電極
41,42に向かうそれぞれ矢印Q41および矢印Q42で
示される電位傾度のベクトルすなわちそれぞれの円柱状
電極41,42に向かって収斂する2つの電界が生じ
る。
【0019】電界は、等電位面4aの分布密度の密なる
ところでは強く、粗なるところでは弱くなるので、円筒
1の片側表面においては円筒1が円柱状電極41,42
とそれぞれ正面対向する部位すなわち円筒1の表面と円
柱状電極41との間隔および円筒1の表面と円柱状電極
42との間隔がそれぞれ最短となる円筒1の表面の2つ
の部位の付近でそれぞれ強い電界となって電流密度が大
きくなり、円筒1が円柱状電極41,42と斜面対向す
る部位の付近では円筒1の表面が円柱状電極41,42
と斜面対向する度合いに応じて電界が弱まり、それに伴
って電流密度も小さくなるが、円柱状電極41,42に
向かって収斂する2つの電位傾度のベクトルを合成した
電界ベクトルの有効成分が存在するので、平板状電極を
用いた従来の場合に比較して円筒1の全表面にわたる電
界の強さの偏差が大幅に改善されて電流密度分布が均一
化されるため、円筒1の表面に生成される酸化皮膜の膜
厚の膜厚偏差を縮小することができる。
ところでは強く、粗なるところでは弱くなるので、円筒
1の片側表面においては円筒1が円柱状電極41,42
とそれぞれ正面対向する部位すなわち円筒1の表面と円
柱状電極41との間隔および円筒1の表面と円柱状電極
42との間隔がそれぞれ最短となる円筒1の表面の2つ
の部位の付近でそれぞれ強い電界となって電流密度が大
きくなり、円筒1が円柱状電極41,42と斜面対向す
る部位の付近では円筒1の表面が円柱状電極41,42
と斜面対向する度合いに応じて電界が弱まり、それに伴
って電流密度も小さくなるが、円柱状電極41,42に
向かって収斂する2つの電位傾度のベクトルを合成した
電界ベクトルの有効成分が存在するので、平板状電極を
用いた従来の場合に比較して円筒1の全表面にわたる電
界の強さの偏差が大幅に改善されて電流密度分布が均一
化されるため、円筒1の表面に生成される酸化皮膜の膜
厚の膜厚偏差を縮小することができる。
【0020】円筒の表面における電界分布について図5
により詳細に説明する。図5は、円筒の表面における電
界分布の展開図(グラフ)であり、縦軸を電界,横軸を
円筒の表面部位として、円柱状電極を用いた本発明の場
合の電界分布Aおよび平板状電極を用いた従来の場合の
電界分布Bについてプロットしている。
により詳細に説明する。図5は、円筒の表面における電
界分布の展開図(グラフ)であり、縦軸を電界,横軸を
円筒の表面部位として、円柱状電極を用いた本発明の場
合の電界分布Aおよび平板状電極を用いた従来の場合の
電界分布Bについてプロットしている。
【0021】図5では、平板状電極を用いた時に平板状
電極と正面対向する円筒の部位を正面CFとし、その左
方には円筒の左側面SLと背面CB,右方には円筒の右
側面SRと背面CBの各部位を円筒の周囲に沿って展開
するとともに、円柱状電極を用いた時に円柱状電極と正
面対向する円筒の4つの部位をそれぞれ正面CFと左側
面SLの中間にLF,正面CFと右側面SRの中間にR
F,背面CBと左側面SLの中間にLB,背面CBと右
側面SRの中間にRBとして設定している。
電極と正面対向する円筒の部位を正面CFとし、その左
方には円筒の左側面SLと背面CB,右方には円筒の右
側面SRと背面CBの各部位を円筒の周囲に沿って展開
するとともに、円柱状電極を用いた時に円柱状電極と正
面対向する円筒の4つの部位をそれぞれ正面CFと左側
面SLの中間にLF,正面CFと右側面SRの中間にR
F,背面CBと左側面SLの中間にLB,背面CBと右
側面SRの中間にRBとして設定している。
【0022】電界の強さは、一般に、陽極である円筒の
表面から陰極に向かう電位傾度のベクトルの有効成分す
なわち円筒の表面の所定の部位に対して直角方向をなす
成分として定義される。
表面から陰極に向かう電位傾度のベクトルの有効成分す
なわち円筒の表面の所定の部位に対して直角方向をなす
成分として定義される。
【0023】図5に示した電界分布曲線Bは、1本の円
筒を挟む正面側および背面側に平板状電極が配設された
場合の特性であり、各平板状電極の正面対向部位CF,
CBで平板状電極に向かう電位傾度のベクトルの有効成
分が最大となって電界が最も強まり、円筒の左側面SL
および右側面SRで平板状電極に向かう電位傾度のベク
トルの有効成分が存在しなくなって電界が零となるの
で、円筒の全表面にわたる電界は、最強値と零との差異
を最大偏差βとして円筒の外周長の4分の1毎の部位に
対応する4箇所の部位で変曲点を持つ変化をする。
筒を挟む正面側および背面側に平板状電極が配設された
場合の特性であり、各平板状電極の正面対向部位CF,
CBで平板状電極に向かう電位傾度のベクトルの有効成
分が最大となって電界が最も強まり、円筒の左側面SL
および右側面SRで平板状電極に向かう電位傾度のベク
トルの有効成分が存在しなくなって電界が零となるの
で、円筒の全表面にわたる電界は、最強値と零との差異
を最大偏差βとして円筒の外周長の4分の1毎の部位に
対応する4箇所の部位で変曲点を持つ変化をする。
【0024】図5に示した電界分布曲線Aは、4本の円
柱状電極が1本の円筒の周囲にほぼ均等に分散配置され
た場合の特性であり、円筒の表面から互いに隣り合う円
柱状電極に向かってそれぞれ収斂する電位傾度のベクト
ルを合成した電界ベクトルの有効成分は円筒の表面にお
けるいずれの部位でも零になることはなく、円筒の外周
長の約4分の1毎の部位に対応する各円柱状電極の正面
対向部位LF,RF,LB,RBのの付近では電界が最
も強まり、それらの中間部位にあたるCF,SL,S
R,CBの付近では電界が最も弱まるので、円筒の全表
面にわたる電界は、最強値と最弱値との差異を最大偏差
αとして円筒の外周長の約8分の1毎の部位に対応する
8箇所の部位で変曲点を持つ変化をする。
柱状電極が1本の円筒の周囲にほぼ均等に分散配置され
た場合の特性であり、円筒の表面から互いに隣り合う円
柱状電極に向かってそれぞれ収斂する電位傾度のベクト
ルを合成した電界ベクトルの有効成分は円筒の表面にお
けるいずれの部位でも零になることはなく、円筒の外周
長の約4分の1毎の部位に対応する各円柱状電極の正面
対向部位LF,RF,LB,RBのの付近では電界が最
も強まり、それらの中間部位にあたるCF,SL,S
R,CBの付近では電界が最も弱まるので、円筒の全表
面にわたる電界は、最強値と最弱値との差異を最大偏差
αとして円筒の外周長の約8分の1毎の部位に対応する
8箇所の部位で変曲点を持つ変化をする。
【0025】上述のように、本発明においては、円柱状
電極を用いることにより、円筒の全表面にわたって電界
ベクトルの有効成分が零にはならないとともに、電界の
変化周期が細密になるので、従来よりも最大偏差が縮小
されて変化の度合いが抑制された電界分布を得ることが
可能となり、円筒の全表面にわたる電流密度分布を均一
化することができる。 (実施例)外径30mm,内径27mm,長さ320m
mのアルミニウム製の円筒を5本用意し、直径30m
m,長さ340mmの円柱状電極を70mm間隔で6本
鉛直に配列した電極列を70mmの間隔をおいて二列平
行に処理槽の中に配設し、用意した5本の円筒を、電極
列を構成する円柱状電極の間隔を二分する位置でかつ隣
り合う電極列の中間位置に鉛直に浸漬し、円筒の表面に
膜厚約10μmの酸化皮膜を生成するように陽極酸化処
理を行った。 (比較例)実施例と同じ円筒を5本用意し、厚さ約2m
m,縦340mm×横380mmの平板状電極を70m
m間隔で縦方向を鉛直にして2枚平行に処理槽の中に配
設し、用意した5本の円筒を、2枚の平板状電極の中間
位置に70mm間隔で一列状をなして鉛直に浸漬し、円
筒の表面に実施例と同様な酸化皮膜を生成するように陽
極酸化処理を行った。
電極を用いることにより、円筒の全表面にわたって電界
ベクトルの有効成分が零にはならないとともに、電界の
変化周期が細密になるので、従来よりも最大偏差が縮小
されて変化の度合いが抑制された電界分布を得ることが
可能となり、円筒の全表面にわたる電流密度分布を均一
化することができる。 (実施例)外径30mm,内径27mm,長さ320m
mのアルミニウム製の円筒を5本用意し、直径30m
m,長さ340mmの円柱状電極を70mm間隔で6本
鉛直に配列した電極列を70mmの間隔をおいて二列平
行に処理槽の中に配設し、用意した5本の円筒を、電極
列を構成する円柱状電極の間隔を二分する位置でかつ隣
り合う電極列の中間位置に鉛直に浸漬し、円筒の表面に
膜厚約10μmの酸化皮膜を生成するように陽極酸化処
理を行った。 (比較例)実施例と同じ円筒を5本用意し、厚さ約2m
m,縦340mm×横380mmの平板状電極を70m
m間隔で縦方向を鉛直にして2枚平行に処理槽の中に配
設し、用意した5本の円筒を、2枚の平板状電極の中間
位置に70mm間隔で一列状をなして鉛直に浸漬し、円
筒の表面に実施例と同様な酸化皮膜を生成するように陽
極酸化処理を行った。
【0026】こうして得られた実施例ならびに比較例の
それぞれ5本の円筒について、平板状電極を用いた場合
に平板状電極と正面対向する円筒の表面部位を基準とし
て、円筒の外周を正8等分割した各部位における長さ方
向各5点の酸化皮膜の膜厚を測定し、各円筒についての
膜厚の最大値と最小値の差異を膜厚偏差として調査し
た。
それぞれ5本の円筒について、平板状電極を用いた場合
に平板状電極と正面対向する円筒の表面部位を基準とし
て、円筒の外周を正8等分割した各部位における長さ方
向各5点の酸化皮膜の膜厚を測定し、各円筒についての
膜厚の最大値と最小値の差異を膜厚偏差として調査し
た。
【0027】そしてまた、それぞれ5本の完成した円筒
すなわち電子写真感光体用基体をよく知られた電子写真
感光体の製造工程に投入し、表面に電荷発生層および電
荷輸送層を形成して負帯電型感光体を作製し、これらを
レーザープリンターに搭載してハーフトーン画像を印字
させた時の画像品質を調査した。
すなわち電子写真感光体用基体をよく知られた電子写真
感光体の製造工程に投入し、表面に電荷発生層および電
荷輸送層を形成して負帯電型感光体を作製し、これらを
レーザープリンターに搭載してハーフトーン画像を印字
させた時の画像品質を調査した。
【0028】以上の結果を表1に示す。
【表1】 表1から明らかなように、最大の膜厚偏差は実施例では
0.4μmであって、比較例での1.3μmに比較して
偏差が約3分の1に縮小されたこと、ならびに画像品質
においても実施例では均一で良好な画像が得られたが、
比較例では干渉模様が発生したことから、陽極酸化処理
の際には陰極として円柱状電極を用いることが有効であ
ることが確認された。
0.4μmであって、比較例での1.3μmに比較して
偏差が約3分の1に縮小されたこと、ならびに画像品質
においても実施例では均一で良好な画像が得られたが、
比較例では干渉模様が発生したことから、陽極酸化処理
の際には陰極として円柱状電極を用いることが有効であ
ることが確認された。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、アルミニウムまたはそ
の合金からなる円筒を陽極,対向する電極を陰極として
処理槽の中で陽極酸化処理を行って円筒の表面に酸化皮
膜を生成する電子写真感光体用基体の製造の際に、陰極
として円柱状電極を用い、複数の円柱状電極を鉛直かつ
等間隔に配列してなる同形の電極列を複数列平行に処理
槽の中に配設し、各電極列を構成する円柱状電極の間隔
を二分する位置でかつ隣り合う電極列の中間位置にそれ
ぞれ円筒を鉛直に浸漬して陽極酸化処理を行うことによ
り、円筒の全表面にわたって従来よりも最大偏差が縮小
されて変化の度合いが抑制された電界分布を得ることが
でき、その結果、円筒の全表面にわたる電流密度分布が
均一化されるため、円筒の表面に生成される酸化皮膜の
膜厚偏差が微小に抑制でき、良好な画像品質の感光体が
得られる電子写真感光体用基体を製造することが可能と
なる。
の合金からなる円筒を陽極,対向する電極を陰極として
処理槽の中で陽極酸化処理を行って円筒の表面に酸化皮
膜を生成する電子写真感光体用基体の製造の際に、陰極
として円柱状電極を用い、複数の円柱状電極を鉛直かつ
等間隔に配列してなる同形の電極列を複数列平行に処理
槽の中に配設し、各電極列を構成する円柱状電極の間隔
を二分する位置でかつ隣り合う電極列の中間位置にそれ
ぞれ円筒を鉛直に浸漬して陽極酸化処理を行うことによ
り、円筒の全表面にわたって従来よりも最大偏差が縮小
されて変化の度合いが抑制された電界分布を得ることが
でき、その結果、円筒の全表面にわたる電流密度分布が
均一化されるため、円筒の表面に生成される酸化皮膜の
膜厚偏差が微小に抑制でき、良好な画像品質の感光体が
得られる電子写真感光体用基体を製造することが可能と
なる。
【図1】本発明による陽極酸化処理の一例を示す部分断
面斜視図
面斜視図
【図2】本発明による円柱状電極と円筒の片側配置断面
図
図
【図3】従来の技術による陽極酸化処理の一例を示す部
分断面斜視図
分断面斜視図
【図4】従来の技術による平板状電極と円筒の片側配置
断面図
断面図
【図5】円筒の表面における電界分布の展開図
1・・・・・・円筒 2・・・・・・処理槽 3・・・・・・電解質溶液 4・・・・・・円柱状電極 5・・・・・・電極列
Claims (3)
- 【請求項1】アルミニウムまたはその合金からなる円筒
の表面に陽極酸化処理により酸化皮膜を生成させてなる
電子写真感光体用基体において、前記円筒と対向する円
柱状電極を具備した処理槽の中で陽極酸化処理がなされ
て形成されることを特徴とする電子写真感光体用基体。 - 【請求項2】アルミニウムまたはその合金からなる円筒
を陽極,対向する電極を陰極として処理槽の中で陽極酸
化処理を行って前記円筒の表面に酸化皮膜を生成する電
子写真感光体用基体の製造方法において、陰極として円
柱状電極を用いることを特徴とする電子写真感光体用基
体の製造方法。 - 【請求項3】複数の円柱状電極を鉛直かつ等間隔に配列
してなる同形の電極列を複数列平行に処理槽の中に配設
し、各電極列を構成する円柱状電極の間隔を二分する位
置でかつ隣り合う電極列の中間位置にそれぞれ円筒を鉛
直に浸漬して陽極酸化処理を行うことを特徴とする請求
項2記載の電子写真感光体用基体の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11096149A JP2000292953A (ja) | 1999-04-02 | 1999-04-02 | 電子写真感光体用基体およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11096149A JP2000292953A (ja) | 1999-04-02 | 1999-04-02 | 電子写真感光体用基体およびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000292953A true JP2000292953A (ja) | 2000-10-20 |
Family
ID=14157333
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11096149A Pending JP2000292953A (ja) | 1999-04-02 | 1999-04-02 | 電子写真感光体用基体およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000292953A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2014088944A1 (en) | 2012-12-03 | 2014-06-12 | The Regents Of The University Of California | Devices, systems and methods for coating surfaces |
| CN119522035A (zh) * | 2024-11-27 | 2025-02-25 | 华中科技大学 | 一种电化学工艺制备柔性氧化物忆阻器阵列的方法 |
-
1999
- 1999-04-02 JP JP11096149A patent/JP2000292953A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2014088944A1 (en) | 2012-12-03 | 2014-06-12 | The Regents Of The University Of California | Devices, systems and methods for coating surfaces |
| EP2925912B1 (en) * | 2012-12-03 | 2023-04-19 | The Regents of The University of California | Devices, systems and methods for coating surfaces |
| CN119522035A (zh) * | 2024-11-27 | 2025-02-25 | 华中科技大学 | 一种电化学工艺制备柔性氧化物忆阻器阵列的方法 |
| CN119522035B (zh) * | 2024-11-27 | 2025-10-03 | 华中科技大学 | 一种电化学工艺制备柔性氧化物忆阻器阵列的方法 |
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