JP2000293812A - 磁気ヘッド及びその製造方法 - Google Patents

磁気ヘッド及びその製造方法

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JP2000293812A
JP2000293812A JP11101850A JP10185099A JP2000293812A JP 2000293812 A JP2000293812 A JP 2000293812A JP 11101850 A JP11101850 A JP 11101850A JP 10185099 A JP10185099 A JP 10185099A JP 2000293812 A JP2000293812 A JP 2000293812A
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thin film
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metal
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JP11101850A
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Tadashi Saito
正 斎藤
Seiichi Ogata
誠一 小形
Yuka Monma
由香 門馬
Koji Suzuki
浩二 鈴木
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トラック幅を高精度に狭く形成する。 【解決手段】 一対の磁気コア半体2にそれぞれ形成さ
れた金属磁性膜4を、これら磁気コア半体2の突合せ面
2aから下方に切り欠いて形成する。これにより、磁気
ヘッド1のトラック幅Twを、金属磁性薄膜を切り欠か
ずに作製した場合のトラック幅Tw0と比較して幅狭に
形成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属磁性薄膜によ
り磁路を形成してなる磁気ヘッド及びその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】磁気ヘッドは、例えばビデオテープレコ
ーダ(VTR)等の磁気記録再生装置に搭載されて、磁
気記録媒体に対して情報信号の記録及び/又は再生(以
下、記録再生という。)を行うものである。磁気ヘッド
としては、メタル・イン・ギャップ(MIG)型磁気ヘ
ッドや積層型磁気ヘッド等の各種が提案され、実用化さ
れている。
【0003】磁気ヘッドは、高記録密度化やデジタル化
に対応するために、より高周波帯域で良好な電磁変換特
性を示すことができるものが望まれている。また、VT
R用の磁気ヘッドとしては、装置の小型化・高性能化に
対応するために、小さなドラムに複数個搭載する必要か
ら、小型化されることが望まれている。
【0004】上述したMIG型磁気ヘッドは、インピー
ダンスが大きいために、高周波帯域での使用に適さな
い。また、積層型磁気ヘッドは、高記録密度化に伴うト
ラック幅の減少に伴い、磁路を構成する金属磁性薄膜の
膜厚を減少させる必要があるために、再生効率が減少し
てしまう上に、ヘッドの小型化にも限界がある。
【0005】そこで、高周波帯域でも良好な電磁変換特
性を示すことができる磁気ヘッドとして、例えば特開平
6−259717号公報「磁気ヘッド及びその製造方
法」に記載されているように、薄膜形成工程で作製して
磁気コアの磁路を短くすることによりインピーダンスを
小さくした、いわゆるバルク薄膜型磁気ヘッドが提案さ
れている。
【0006】このバルク薄膜型磁気ヘッドは、非磁性基
板上に金属磁性薄膜が形成されてなる一対の磁気コア半
体が、非磁性膜を介して金属磁性薄膜同士を接合一体化
されてなる。これにより、バルク薄膜型磁気ヘッドで
は、これら金属磁性薄膜が磁気コアを構成するととも
に、非磁性膜によって磁気ギャップが形成される。そし
て、バルク薄膜型磁気ヘッドは、一対の磁気コア半体の
うち、少なくとも一方の磁気コア半体の接合面にコイル
形成用凹部が形成され、このコイル形成用凹部に薄膜コ
イルが形成されてなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、磁気
記録の分野においては、磁気信号の高記録密度化がより
一層進められている。そのため、磁気ヘッドは、高記録
密度化に対応して、微細な磁気信号を正確に記録再生す
ることが益々求められてきており、磁気ギャップのトラ
ック幅を高精度に狭く形成されることが要求されてい
る。
【0008】従来のバルク薄膜型磁気ヘッドでは、磁気
ギャップのトラック幅を狭く形成するために、一対の磁
気コア半体の接合面で露出する金属磁性薄膜に対して、
機械的な研削加工を施していた。しかしながら、この機
械的な研削加工による手法では、トラック幅を13μm
程度とすることが限界であった。
【0009】また、バルク薄膜型磁気ヘッドの製造工程
では、一般に、基板材上に多数の磁気ヘッドをマトリク
ス状に形成し、薄膜形成技術を用いて大量の磁気ヘッド
を一度に加工・製造することによって生産効率を向上さ
せている。しかしながら、上述したような機械的な研削
加工では、各磁気ヘッドに対して個別に加工処理を施す
必要があることから、これら大量の磁気ヘッドに対する
加工時間が増大してしまうといった問題があった。ま
た、各磁気ヘッドに対して均一な研削加工を施すことが
困難であり、トラック幅を高精度に狭く形成された磁気
ヘッドを効率よく製造することが困難であるといった問
題があった。
【0010】そこで、本発明は、トラック幅を高精度に
狭く形成されたことにより、高記録密度化に対応した磁
気ヘッドを提供することを目的とする。また、本発明
は、トラック幅を高精度に狭く形成するとともに、優れ
た生産効率を有する磁気ヘッドの製造方法を提供するこ
とを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係る磁気ヘッド
は、基板上に金属磁性薄膜が斜めに成膜されるととも
に、薄膜コイルが形成された凹部を有し、非磁性材料に
より突合せ面が平坦化されてなる一対の磁気コア半体を
備える。また、これら一対の磁気コア半体は、上記金属
磁性薄膜の前部突合せ面同士が非磁性薄膜を介して対向
するように突き合わされて磁気ギャップを形成する。さ
らに、上記金属磁性薄膜のうち少なくとも一方は、上記
突合せ面に露出するトラック幅方向の両側部のうち少な
くとも一方側を、上記突合せ面から下方に切り欠かれて
形成されてなる。
【0012】以上のように構成された磁気ヘッドは、少
なくとも一方の金属磁性薄膜が突合せ面でトラック幅方
向に切り欠かれて形成されていることによって、磁気ギ
ャップのトラック方向の幅を狭く形成されてなる。これ
により、磁気ヘッドは、高記録密度化に対応して、微細
な磁気信号を正確に記録再生することが可能となる。
【0013】また、本発明に係る磁気ヘッドの製造方法
は、基板上に金属磁性薄膜を斜めに成膜するとともに、
薄膜コイルを形成し、非磁性材料によりより突合せ面を
平坦化してなる一対の磁気コア半体を、上記金属磁性薄
膜の前部突合せ面同士が非磁性薄膜を介して対向するよ
うに突き合わせて磁気ギャップを形成する磁気ヘッドの
製造方法である。そして、レジスト形成工程と、エッチ
ング工程とを経ることによって、上記金属磁性薄膜を上
記突合せ面でトラック幅方向に幅狭に形成する。レジス
ト形成工程では、上記一対の磁気コア半体のうち少なく
とも一方に対して、上記突合せ面に露出する上記金属磁
性薄膜上に、この金属磁性薄膜よりも幅狭にレジスト膜
を形成する。エッチング工程では、上記金属磁性薄膜に
対して、上記レジスト膜の幅でエッチング処理を施す。
【0014】以上のような磁気ヘッドの製造方法によれ
ば、薄膜形成技術であるレジスト工程及びエッチング工
程によって、磁気ギャップのトラック幅方向の幅を高精
度に狭く形成することができる。また、これにより、例
えば基板上に多数の磁気ヘッドが形成する場合にも一度
に加工を施すことができ、短時間で多数の磁気ヘッドに
対して加工を施すことができる。したがって、高記録密
度化に対応して微細な磁気信号を正確に記録再生するこ
とが可能な磁気ヘッドを効率よく生産することができ
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しながら詳細に説明する。以下では、図
1及び図2に示すような磁気ヘッド1について説明する
こととする。
【0016】本発明を適用した磁気ヘッド1は、金属拡
散接合により接合された一対の磁気コア半体2から構成
されている。一対の磁気コア半体2は、MnO−NiO
系の非磁性材料からなる非磁性基板3と、この非磁性基
板3の傾斜面3a上に形成された金属磁性薄膜4と、こ
の非磁性基板3上に金属磁性薄膜4を覆うように形成さ
れた低融点ガラス5とからそれぞれ形成されている。ま
た、一対の磁気コア半体2は、少なくとも一方に、励磁
用及び/又は誘導起電圧検出用の薄膜コイル6が形成さ
れてなる。
【0017】磁気ヘッド1においては、一対の磁気コア
半体2が非磁性薄膜7を介して接合された状態で、金属
磁性薄膜4が、図2に示すように、磁気コア8を形成す
る。なお、図2においては、薄膜コイル6を図示してい
ない。磁気ヘッド1は、図2中矢印Aで示す方向に磁気
記録媒体が摺動することにより、磁気記録媒体に記録さ
れた信号磁界を再生し、又は信号磁界を磁気記録媒体に
記録する。
【0018】また、この磁気ヘッド1は、磁気記録媒体
との当たり状態を調節するために、磁気記録媒体の摺動
面9が、図2中矢印Aで示した磁気記録媒体の摺動方向
と平行に、円弧状に形成される。また、この磁気ヘッド
1は、磁気記録媒体との接触面積を調節するために、当
たり幅規制溝10が形成されている。この当たり幅規制
溝10は、磁気記録媒体の摺動方向Aと平行に、磁気ヘ
ッド1の両側面に形成されている。
【0019】この磁気ヘッド1において、金属磁性薄膜
4は、センダスト(Fe−Al−Si合金)等の軟磁性
を示す材料により形成されている。金属磁性薄膜4は、
非磁性基板3上に所定の角度を以て斜めに形成された傾
斜面3a上に形成されている。このため、磁気コア8
は、金属磁性薄膜4が形成された一対の磁気コア半体2
が非磁性薄膜7を介して接合されると、図2に示すよう
に、磁気記録媒体の摺動方向Aに対して斜めに配される
こととなる。
【0020】また、この金属磁性薄膜4は、磁気コア半
体2の接合される面側の端面の略中央部が凹部4aとさ
れている。このため、金属磁性薄膜4は、磁気コア半体
2の接合面2aで、凹部4aに充填された低融点ガラス
5によって分断されて露出する前部突合せ面11と後部
突合せ面12とを有することとなる。そして、一対の磁
気コア半体2の前部突合せ面11同士は、非磁性薄膜7
を介して突き合わされてフロントギャップ13を構成す
る。また、一対の磁気コア半体2の後部突合せ面12同
士は、非磁性薄膜7を介して突き合わされてバックギャ
ップ14を構成する。
【0021】また、金属磁性薄膜4には、接合面2a
に、後部突合せ面12を略中心とした薄膜コイル7が内
部に形成されたコイル形成用凹部15を有する。このコ
イル形成用凹部15には、後部突合せ面12の近傍にコ
イル接続用端子16が形成されている。薄膜コイル6
は、コイル形成用凹部15内に形成されて、中心側の端
部がコイル接続用端子16に接続されている。
【0022】コイル接続用端子16は、一対の磁気コア
半体2の接合面2aと同一面を構成するようにそれぞれ
高さを調節して形成されている。そして、磁気ヘッド1
においては、一対の磁気コア半体2が接合されると、一
対のコイル接続用端子16も接合されることとなる。こ
れにより、この磁気ヘッド1においては、一対の磁気コ
ア半体2が接合されると、一対の薄膜コイル6が電気的
に接続されることとなる。
【0023】また、薄膜コイル6の外周側の端部は、磁
気記録媒体の摺動面9とは反対側へ導出されている。一
対の磁気コア半体2には、この薄膜コイル6が導出され
た部位に、外部接続用端子17がそれぞれ形成されてい
る。そして、薄膜コイル6の外周側の端部は、それぞれ
この外部接続用端子17に接続されている。
【0024】これら外部接続用端子17は、磁気ヘッド
1の側面に露出することによって、外部と薄膜コイル6
とを電気的に接続する機能を有している。また、これら
一対の外部接続用端子17は、短絡が生じないように、
一対の磁気コア半体2を接合した際に互いに接触しない
位置にそれぞれ形成されている。
【0025】ところで、磁気ヘッド1においては、図3
に示すように、フロントギャップ13の摺動面からの深
さであるデプスBが、ヘッド特性を決定する重要な要素
の一つとされている。磁気ヘッド1は、このデプスBを
正確且つ容易に読み取るために、フロントギャップ13
のデプス零位置13aを決めるデプスマーカーとしての
溝部18が形成されている。
【0026】溝部18は、一対の磁気コア半体2の接合
面2a上で、金属磁性薄膜4の凹部4aのフロントギャ
ップ13側の頂部に位置して形成されている。また、溝
部18は、その両端部を磁気ヘッド1の両側面に臨むよ
うに形成され、摺動面9に対して平行に形成されてい
る。したがって、溝部18は、一対の磁気コア半体2に
おいて、前部突合せ面11の摺動面9と反対側の端部を
切り欠くように形成されている。そのため、溝部18の
摺動面9側の側縁18aは、フロントギャップ13のデ
プス零位置13aに必ず一致することになる。言い換え
ると、この磁気ヘッド1では、摺動面9から溝部18の
側縁18aまでの距離がデプスBの長さとなる。
【0027】したがって、磁気ヘッド1においては、摺
動面9から溝部18の側縁18aまでの距離を側面から
確認しながら摺動面9を研磨することにより、フロント
ギャップ13のデプスBを高精度に調節することができ
る。そのため、磁気ヘッド1は、フロントギャップ13
のデプスBが小さくなるように摺動面9に対して研磨加
工を施すことにより、ヘッド効率を向上させることがで
きる。
【0028】なお、本実施の形態において、溝部18
は、摺動面9側の側縁18aと前部突合せ面11の摺動
面9と反対側の端部との距離が15μm以下であること
が望ましく、さらには7μm以下であることが望まし
い。この距離が15μmを超える場合は、溝部18によ
って切り欠かれる前部突合せ面11の長さが増加するた
めに、コア効率にあまり寄与しない部分であるフロント
ギャップ13の下側部分で、磁気コア8の堆積が増加し
てしまう。このためインダクタンス当たりのコア効率が
劣化してしまう虞がある。
【0029】また、溝部18は、基板21側への深さが
2〜15μmであることが望ましく、さらには5〜10
μmであることが望ましい。磁気ヘッド1は、溝部18
の深さが2μm未満である場合には、この溝部18にお
ける磁束のリークの影響により、コア効率が劣化してし
まう虞がある。また、磁気ヘッド1は、溝部18の深さ
が15μmを超えた場合には、この溝部18によって磁
気コア8が切り欠かれることによって、コア効率が劣化
してしまう虞がある。
【0030】また、磁気ヘッド1においては、図4に示
すように、フロントギャップ13における磁気記録媒体
の摺動方向Aに対して垂直な方向の幅がトラック幅Tw
とされている。言い換えると、一対の磁気コア半体2に
形成された金属磁性薄膜4同士は、これら磁気コア半体
2の突合せ面2aで対向するように突き合わされてお
り、フロントギャップ13を構成する前部突合せ面11
における、磁気記録媒体の摺動方向Aに対して垂直な方
向の幅がトラック幅Twとされている。なお、図4は、
磁気ヘッド1を磁気記録媒体の摺動面9側からみたフロ
ントギャップ13近傍の要部拡大図である。
【0031】また、金属磁性薄膜4は、磁気コア半体2
の突合せ面2aに露出するトラック幅Tw方向の両側部
を、この突合せ面2aから下方に切り欠かれて形成され
ている。これにより、磁気ヘッド1のトラック幅Tw
は、金属磁性薄膜4を切り欠かずに形成した場合のトラ
ック幅Tw0と比較して、幅狭に形成されている。した
がって、磁気ヘッド1は、高記録密度化に対応して、微
細な磁気信号を正確に記録再生することが可能となる。
【0032】磁気ヘッド1では、上述したように金属磁
性薄膜4を切り欠いて構成された切欠部19に、非磁性
絶縁材料が充填されている。これにより、摺動面9を摺
動する磁気記録媒体が、切欠部19のエッジで傷ついて
しまうことを防止することができる。切欠部19を充填
する非磁性絶縁材料としては、例えば、Al23,Si
2,Ta25,Cr23,TiO2等の酸化物、Cr,
Pr,Au,Ag等の金属等を用いることができる。
【0033】なお、図4においては、一対の磁気コア半
体2に形成された金属磁性薄膜4が、互いに異なる幅を
有して突き合わされている場合を示している。この場合
に、磁気ヘッド1においては、幅狭に形成された方の金
属磁性薄膜4における、磁気記録媒体の摺動方向Aに対
して垂直な方向の幅がトラック幅Twとなる。
【0034】磁気ヘッド1では、一対の磁気コア半体2
に形成された金属磁性薄膜4が同一の幅を有するように
形成されて、段差なく突き合わされていることが望まし
い。これにより、記録再生特性を向上させることができ
る。しかしながら、同一の幅を有する金属磁性薄膜4を
正確に位置合わせを行って接合するのは困難であり、僅
かでもズレが生じた場合に、そのズレの分だけトラック
幅が減少してしまう。
【0035】したがって、磁気ヘッド1では、図4に示
すように、互いに僅かに異なる幅を有する金属磁性薄膜
4を突き合わせてフロントギャップ13を構成すること
により、確実に所望のトラック幅Twを得ることができ
る。
【0036】また、磁気ヘッド1においては、一対の磁
気コア半体2に形成された金属磁性薄膜4のうち、一方
のみを上述したように切り欠いて形成してもよい。これ
により、一対の磁気コア半体2の位置合わせをさらに容
易とすることができる。また、本実施の形態では、金属
磁性薄膜4のトラック幅Tw方向の両側部が切り欠かれ
ているとしたが、どちらか一方の側部だけを切り欠かれ
ているとしてもよい。
【0037】なお、この磁気ヘッド1において、非磁性
基板3は、MnO−NiO系の非磁性材料からなるとし
たが、本発明はこのような構成に限定されるものではな
い。非磁性基板3は、チタン酸カルシウム、チタン酸バ
リウム、酸化ジルコニウム(ジルコニア)、アルミナ、
アルミナチタンカーバイド、SiO2、Znフェライ
ト、結晶化ガラス又は高硬度ガラス等からなるものであ
ってもよい。
【0038】また、この磁気ヘッド1において、金属磁
性薄膜4は、センダスト(Fe−Al−Si合金)等の
軟磁性を示す材料により成膜されるとしたが、本発明は
このような構成に限定されるものではない。金属磁性薄
膜4は、例えば、Fe−Ta−N合金、Fe−Al合
金、Fe−Si−Co合金、Fe−Ga−Si合金、F
e−Ga−Si−Ru合金、Fe−Al−Ge合金、F
e−Ga−Ge合金、Fe−Si−Ge合金、Fe−C
o−Si−Al合金、Fe−Ni合金等の結晶質合金か
らなるものであってもよい。あるいは、金属磁性薄膜4
は、Fe,Co,Niのうちの1以上の元素とP,C,
B,Siのうちの1以上の元素とからなる合金、又はこ
れを主成分としAl,Ge,Be,Sn,In,Mo,
W,Ti,Mn,Cr,Zr,Hf,Nb等を含んだ合
金等に代表されるメタル−メタロイド系アモルファス合
金や、Co,Hf,Zr等の遷移金属と希土類元素を主
成分とするメタル−メタル系アモルファス合金等の非晶
質合金からなるようなものであってもよい。さらに、金
属磁性薄膜4は、窒化系軟磁性合金又は炭化系軟磁性合
金等であってもよい。
【0039】さらに、金属磁性薄膜4は、単一層からな
る金属磁性薄膜により構成されてもよいが、非磁性薄膜
層と磁性薄膜層とを交互に積層した構成にすることが望
ましい。このことにより、磁気ヘッド1は、より高周波
領域において、感度が高いものとすることができる。
【0040】また、この磁気ヘッド1においては、溝部
18を一対の磁気コア半体2のそれぞれに形成したが、
このような構成に限定されるものではない。溝部18
は、一対の磁気コア半体2のうちの少なくとも一方に形
成されていればよい。
【0041】さらに、溝部18には、非磁性材料が充填
されていることが望ましい。磁気ヘッド1は、溝部18
を空隙のまま形成されると、ヘッド使用時の摩耗等によ
りフロントギャップ13のデプスBがすり減って、溝部
18が摺動面9に表出してしまう。このとき、摺動面9
に溝部18の鋭利なエッジが形成されてしまい、摺動面
9を摺動する磁気記録媒体を傷つけてしまう。磁気ヘッ
ド1は、溝部18に非磁性材料が充填されていることに
よって、このように磁気記録媒体を傷つけてしまうこと
を防止することができる。
【0042】この溝部18に充填する非磁性材料として
は、溝部18と低融点ガラス5との境界を識別可能とす
るために、低融点ガラス5とは異なる材料を用いるのが
望ましい。具体的には、上述した切欠部19を充填する
非磁性材料と同様な材料を用いることができる。
【0043】また、本実施の形態においては、一対の磁
気コア半体2にそれぞれ形成される溝部18の断面を半
円形状としたが、例えば多角形状としてもよい。
【0044】以上のように構成された磁気ヘッド1は、
磁気記録媒体に記録された磁気信号を再生する際に、磁
気記録媒体からの信号磁界がフロントギャップ13の周
辺に印加される。そして、印加される信号磁界の方向が
変化することによって、磁気コア8に流れる磁束の方向
が変化する。その結果、磁気ヘッド1では、電磁誘導が
生じ、薄膜コイル6に信号磁界に応じた電流が流れる。
磁気ヘッド1は、この薄膜コイル6に生じた電流を、外
部接続用端子17を介して検出することによって、磁気
記録媒体からの信号磁界を読み取る。
【0045】また、この磁気ヘッド1を用いて磁気記録
媒体に磁気信号を記録する際には、記録信号に応じた電
流を、外部接続用端子17を介して薄膜コイル6に供給
する。これにより、薄膜コイル6から発生する磁界によ
って、記録信号に応じた磁束が磁気コア8に流れ、磁気
コア8のフロントギャップ13を挟んで漏れ磁界が生じ
る。磁気ヘッド1は、この漏れ磁界を磁気記録媒体に印
加することにより、磁気信号を記録する。
【0046】つぎに、本発明に係る磁気ヘッドの製造方
法について、図面を参照しながら詳細に説明する。以下
では、上述した磁気ヘッド1を製造する際の製造方法を
説明することとする。
【0047】磁気ヘッド1を製造する際には、先ず、複
数個の磁気コア半体2を複数列に連ねて同一基板上に作
製する。次に、この基板を、複数個の磁気コア半体2が
形成された列毎に切り離して磁気コア半体ブロックを作
製する。次に、磁気コア半体ブロックを、金属拡散結合
によって接合一体化することで磁気ヘッドブロックを作
製する。そして、この磁気ヘッドブロックを個々の磁気
ヘッド1に切り離すことによって磁気ヘッド1が完成す
る。以下では、これら工程について順を追って説明す
る。
【0048】先ず、図5に示すように、略平板状の基板
21を用意する。この基板21は、磁気ヘッド1の非磁
性基板3となるものであり、例えば、MnO−NiO等
の非磁性材料からなる。この基板21は、例えば、厚み
が約2mmとされ、長さ及び幅が約30mmとされる。
【0049】次に、図6に示すように、上述した基板2
1の一主面21aに対して、砥石等により、例えば45
゜の角度を有するように、複数の磁気コア形成溝24を
互いに平行に形成する。これにより、基板21には、こ
の第1の溝加工で形成された磁気コア形成溝24によっ
て、複数の傾斜面21bが形成されることとなる。
【0050】なお、ここで形成される傾斜面21bは、
円弧状や多角形状であってもよい。また、傾斜面21b
は、基板21の主面に対して、25〜60゜程度の傾斜
角を有することが望ましいが、疑似ギャップ防止やトラ
ック幅精度を考慮すると、35〜50゜程度の傾斜角を
有することがより望ましい。また、本実施の形態におい
ては、磁気コア形成溝24の深さを130μmとし、幅
を150μmとした。
【0051】次に、図7に示すように、傾斜面21bが
形成された基板21上の全面に対して、金属磁性薄膜2
7を成膜する。この成膜工程においては、金属磁性薄膜
27を、非磁性層を介して3層の金属磁性材料が積層さ
れてなるように成膜する。金属磁性薄膜27は、例え
ば、マグネトロンスパッタリング法、MBE(Molecula
r Beam Epitaxy)法、蒸着法等のPVD(Physical Vap
or Deposition)法又はCVD(Chemical Vapor Deposi
tion)法によって成膜する。
【0052】また、金属磁性薄膜27は、複数の金属磁
性層を有するものに限定されず、単層の金属磁性層から
なるような構成であってもよいが、より高周波帯域で高
い感度を得るために、金属磁性層を複数に分断した積層
構造であることが望ましい。これにより、金属磁性薄膜
27は、渦電流損失が低減されて、より高周波帯域で高
い感度を得ることができる。
【0053】本実施の形態において、金属磁性薄膜27
は、Fe−Al−Si合金(センダスト)4μmとアル
ミナ0.15μmとを交互に積層し、3層のFe−Al
−Si合金層を有する構成とした。また、金属磁性薄膜
27を複数層からなるように成膜する場合、非磁性層と
しては、アルミナ、SiO2及びSiO等の材料が単独
で又は混合して用いられる。この非磁性層の膜厚は、隣
接して配される金属磁性層間の絶縁をとれる程度とす
る。
【0054】次に、図8に示すように、金属磁性薄膜2
7が形成された面に対して磁気コア形成溝24と略直交
する方向に第2の溝加工を施す。この第2の溝加工で
は、所定の大きさの磁気コア8を分離するために形成す
る分離溝28と、この分離溝28により分離された各磁
気コア8に薄膜コイル6を形成するための巻線溝29と
を形成する。
【0055】また、このとき、傾斜面21b以外の部分
に形成された金属磁性薄膜27、すなわち、磁気コア形
成溝24の底部に形成された金属磁性薄膜27を研削加
工により除去する。
【0056】ここで、分離溝28は、磁気コア8を基板
21上で前後方向に磁気的に分離して各磁気コア8を形
成し、各磁気コア8に平時路を構成するための溝であ
る。また、この分離溝28は、図8の例示では2本形成
されているが、形成される磁気コア半体2の列の数だけ
設ける必要がある。また、この分離溝28は、前後方向
に並んで配される各磁気コア8を磁気的に分離するため
に、金属磁性薄膜27を完全に切断する程度の深さを有
するように形成される必要がある。具体的には、分離溝
28は、磁気コア形成溝24の底辺から150μmの深
さ、すなわち、基板21の主面21aから280μmの
深さとした。
【0057】一方、巻線溝29は、上述した磁気ヘッド
1において、磁気コア8における凹部5aを金属磁性薄
膜27に対して形成するものである。したがって、巻線
溝29は、前部突合せ面11と後部突合せ面12とを有
する磁気コア8を形成し、コイル形成用凹部15を形成
するために、金属磁性薄膜27を切断しない程度の深さ
で形成する必要がある。このため、巻線溝29の表面に
は、金属磁性薄膜27の断面が露出することとなる。
【0058】また、この巻線溝29は、その形状が前部
突合せ面11及び後部突合せ面12の長さに応じて決定
されるが、本実施の形態においては、幅を約140μm
として、前部突合せ面11の長さが30μmとなり、後
部突合せ面12の長さが85μmとなるように形成し
た。なお、巻線溝29は、金属磁性薄膜27を切断する
ことのない程度の深さでよいが、深すぎると磁路長が長
くなって磁束伝達の効率が低下する虞がある。また、巻
線溝29の深さは、後述する工程で形成される薄膜コイ
ル6の厚みに依存するが、本実施の形態では20μmと
した。
【0059】さらに、巻線溝29は、その形状が限定さ
れるものではないが、本実施の形態では、前部突合せ面
11側の側面を45゜の角度を有する傾斜面29aとし
た。これにより、磁気コア8は、摺動面9に磁束が集中
する構造となり、磁気ヘッド1の感度を向上させること
ができる。
【0060】次に、図9に示すように、磁気コア形成溝
24、分離溝28及び巻線溝29が形成された基板21
の主面21aに対して溶融した低融点ガラス30を充填
する。その後、低融点ガラス30を冷却固化させ、固化
した低融点ガラス30の表面に対して平坦化処理を施
す。
【0061】低融点ガラス30は、金属磁性薄膜27が
良好な軟磁気特性を示す熱温度での粘性が、102〜1
6Pa・sであることが望ましく、さらには103〜1
5Pa・sであることが望ましい。これにより、基板
21に溶融した低融点ガラス30を充填する際に、金属
磁性薄膜27が軟磁気特性を失ってしまうことを防止す
ることができる。
【0062】また、低融点ガラス30に対して平坦化処
理を施す際には、基板21を露出させる幅を薄膜コイル
6の最内周の幅よりも狭くすることが望ましい。これに
より、後の工程でエッチング処理を施す際に、基板21
と低融点ガラス30とのエッチングレートが異なること
による段差の発生を防止することができる。
【0063】次に、図10に示すように、固化した低融
点ガラス30に対して砥石等を用いて研削加工を施すこ
とにより、端子溝31を形成する。この端子溝31は、
上述した分離溝28の直上に位置するように形成する。
また、本実施の形態では、端子溝31の幅及び深さを1
00μmとした。そして、この端子溝31内にCu等の
良導体を鍍金法等によって充填する。その後、再び平坦
化処理を行う。この端子溝31に充填されたCu等の良
導体は、上述した磁気ヘッド1における外部接続用端子
17となるものである。
【0064】次に、図11に示すように、金属磁性薄膜
27が露出する低融点ガラス30上に、レジスト膜32
を成膜する。なお、図11(a)は基板21の低融点ガ
ラス30側からみた平面図であり、図11(b)は図1
1(a)のC−C線での断面図である。また、レジスト
膜32は、後述するエッチング工程で、金属磁性薄膜2
7の前部突合せ面11を細く整形するために成膜するも
のである。
【0065】レジスト膜32は、低融点ガラス30上の
全面に成膜した後、パターニングを施して、この低融点
ガラス30から露出する各金属磁性薄膜27の近傍で一
対の開口部32aを有するように形成する。また、レジ
スト膜32は、これら一対の開口部32aを隔てる橋状
部32bが、金属磁性薄膜27の前部突合せ面11上に
位置するように形成する。すなわち、一対の開口部32
は、金属磁性薄膜27の前部突合せ面11の両側縁部を
開口する位置に形成する。
【0066】また、このレジスト膜32において、橋状
部32bの後部突合せ面12側の端部である第1の付け
根部32cは、後述するエッチング工程で照射されるイ
オンビームが集中し、エッチングが進むにつれてレジス
トパターンが細く変形してしまう。そのため、レジスト
膜32は、第1の付け根部32cが前部突合せ面11の
後部突合せ面12側の端部11aよりもさらに後部突合
せ面11側の位置に形成されることが望ましい。これに
より、後述するエッチング工程で、金属磁性薄膜27を
高精度にエッチングすることができる。
【0067】なお、このレジスト膜32において、橋状
部32bの後部突合せ面12と反対側、すなわち摺動面
9となる側の端部である第2の付け根部32dは、図1
1(a)に示すように、金属磁性薄膜27の前部突合せ
面11上に形成されていてもよい。この第2の付け根部
32dでも、上述と同様にレジストパターンが変形し
て、エッチング精度が劣化してしまうが、後の工程で基
板21を切断する際に、前部突合せ面11の摺動面9側
が不要となるからである。
【0068】レジスト膜32は、例えばフォトリソグラ
フィー技術を用いて、上述したような形状のレジストパ
ターンで形成することができる。また、レジスト膜32
に用いるレジスト材料としては、ポジ型又はネガ型のど
ちらであってもよい。
【0069】なお、本実施の形態において、レジスト膜
32は、後述するエッチング工程でエッチングされてし
まう厚さを考慮すると、13μm以上の厚さで形成する
ことが望ましい。また、上述した橋状部32bでの幅精
度を考慮すると、14〜15μm程度の厚さで形成する
ことがさらに望ましい。また、橋状部32bは、低融点
ガラス30から露出する基板21及び金属磁性薄膜27
の境界部から、金属磁性薄膜27側に10〜16μmシ
フトした位置を中心として形成されていることが望まし
い。
【0070】次に、レジスト膜32が形成された基板2
1に対してエッチング処理を施す。このエッチング工程
では、レジスト膜32の橋状部32bと略同等の幅で、
金属磁性薄膜27の両側縁部を基板21の厚み方向に切
り欠くことを目的としている。これにより、金属磁性薄
膜27は、図12に示すように、前部突合せ面11から
基板21方向に略垂直に切り欠かれた側壁部27aを有
するようになる。また、低融点ガラス30は、エッチン
グされて凹部30aを有するようになる。
【0071】これにより、最終的に完成する磁気ヘッド
1は、トラック幅Twが幅狭に形成されることとなり、
磁気記録媒体の高記録密度化に対応して、微細な磁気信
号を正確に記録再生することが可能となる。具体的に
は、磁気ヘッド1のトラック幅Twを4.0±0.2μ
m程度まで高精度に形成することができる。したがっ
て、磁気ヘッド1は、従来の機械的な研削加工による手
法で作製された13μm程度のトラック幅を有する磁気
ヘッドと比較して、より微細な磁気信号を正確且つ安定
して記録再生することが可能となる。
【0072】このエッチング工程では、例えばAr,K
r,Xe,He等の不活性ガスイオンを用いたイオンエ
ッチング法を用いることが望ましい。イオンエッチング
法によれば、直進性に優れたイオンビームによって、金
属磁性薄膜27を、レジスト膜32の橋状部32bの投
影形状を高精度に保って基板21の厚み方向にエッチン
グすることができる。すなわち、金属磁性薄膜27の側
壁部27aが、基板21の厚み方向に略垂直となるよう
に高精度にエッチングすることができる。
【0073】このとき、イオンビームの基板21への入
射角度は、25〜35゜程度とすることが望ましい。こ
れにより、レジスト膜32の橋状部32b及び金属磁性
薄膜27の側壁部27aへのバリの再付着レートと、こ
のバリ自体がエッチングされるエッチングレートとをほ
ぼ等しくすることができ、橋状部32b及び金属磁性薄
膜27の側壁部27aの形状が崩れてしまうことがな
い。また、同様な理由から、このエッチング工程で用い
るイオンエッチング装置は、イオンビームの進行角度誤
差が3%以内程度であることが望ましい。
【0074】次に、図13に示すように、低融点ガラス
30の凹部30a内に、非磁性材料33を充填する。こ
の凹部30aは、磁気ヘッド1における切欠部19に相
当するものである。したがって、凹部30aに非磁性材
料33を充填することによって、上述したように、摺動
面9を摺動する磁気記録媒体が、切欠部19のエッジで
傷ついてしまうことを防止することができる。
【0075】この非磁性材料33としては、例えば、A
23,SiO2,Ta25,Cr23,TiO2等の酸
化物、Cr,Pr,Au,Ag等の金属等を用いること
ができる。また、非磁性材料33は、スパッタリング法
や鍍金法といった各種PVD法を用いて、凹部30a内
に充填すればよい。
【0076】次に、凹部30a内に非磁性材料33が充
填された低融点ガラス30の主面に対して、鏡面研磨加
工を施して平坦化を行う。これにより、図13に示すよ
うに、低融点ガラス30の主面から金属磁性薄膜27が
幅狭に露出することとなる。なお、上述した凹部30a
は、基板21全体のサイズと比べて非常に微細に形成さ
れているために、以下で示す図面においては図12で示
す構造を省略して図示することとする。
【0077】次に、図14に示すように、低融点ガラス
30に対してエッチング加工を施すことによりコイル形
成用凹部15と溝部18とを形成するとともに、このコ
イル形成用凹部15内に薄膜コイル6を形成する。
【0078】コイル形成用凹部15は、後部突合せ面1
2を略中心とする略矩形形状として、後部突合せ面12
及びコイル接続用端子16を除く部分に対してエッチン
グ加工を施すことにより形成する。また、このコイル形
成用凹部15は、その一端から端子溝31に達する溝1
5aを有している。
【0079】また、溝部18は、前部突合せ面11の磁
気記録媒体の摺動面9と反対側の端部を切り欠くよう
に、この前部突合せ面11に対して垂直な方向に形成す
る。また、溝部18は、一対の磁気コア半体2が磁気ヘ
ッド1に分離された際に、摺動面9に対して略平行に形
成されて磁気ヘッド1の両側面に臨むように形成する。
【0080】また、溝部18には、非磁性材料を充填す
ることが望ましい。これにより、上述したように、フロ
ントギャップ13のデプスBがすり減った場合に形成さ
れる鋭利なエッジで磁気記録媒体を傷つけてしまうこと
を防止することができる。また、溝部18に充填する非
磁性材料としては、上述した非磁性材料33と同様な材
料を用いることができる。
【0081】なお、本実施の形態では、後の工程で接合
する一対の磁気コア半体2の両方に溝部18をそれぞれ
形成したが、溝部18は、一対の磁気コア半体2のどち
らか一方に形成してもよい。
【0082】次に、図15に示すように、基板21の主
面に並列して臨む前部突合せ面を横切るように角状の溝
であるサイド溝34を形成する。その後、磁気コア半体
2が平行に複数列形成された基板21を、それぞれ一列
毎となるように切断して磁気コア半体ブロック35を形
成する。
【0083】このサイド溝34は、研削加工により形成
され、例えば、深さを50μm、幅を400μmとされ
る。このサイド溝34が形成されると、このサイド溝3
4の側面に前部突合せ面11の一部が露出することとな
る。このサイド溝34は、後述するように、一対の磁気
コア半体ブロック35を突き合わせる際に、位置決めの
指標として前部突合せ面11の上端部を露出させるため
に形成される。
【0084】そして、このサイド溝34が形成された
後、基板21の主面に対して鏡面研磨加工を施して平坦
化を行う。このとき、保護膜によって覆われた前部突合
せ面11及び後部突合せ面12等を外方へと露出させ
る。
【0085】次に、図16に示すように、一対の磁気コ
ア半体ブロック35を正確に位置決めして金属拡散接合
を行う。このとき、一対の磁気コア半体ブロック35
は、接合部にAuのパターニングを施し、サイド溝34
から臨む前部突合せ面11の上端部同士を対向させるこ
とによって、正確に位置決めする。そして、突き合わせ
た一対の磁気コア半体ブロック35に対して所定の温度
及び圧力を印加することにより、金属拡散接合を行い、
磁気ヘッドブロック36を作製する。
【0086】なお、本実施の形態では、Auのパターニ
ングを施して金属拡散接合を行ったが、例えば、接着剤
や水ガラス等を用いて一対の磁気コア半体ブロック35
同士を接合してもよい。
【0087】次に、図17に示すように、磁気ヘッドブ
ロック36を個々の磁気ヘッド1に切断分離する。
【0088】このとき、先ず、磁気ヘッドブロック36
は、デプスマーカーとしての溝部18を基準として、磁
気記録媒体が摺動する摺動面9となる表面を露出するた
めに、長手方向に切断加工を施す。そして、露出した表
面が円筒形を呈するように円筒切削加工を施すことで、
この表面が摺動面となる。その後、磁気ヘッドブロック
36に対して、当たり幅規制溝10を研削加工する。当
たり幅規制溝10は、磁気ヘッド36から分離される個
々の磁気ヘッド1の摺動面9の両側面に相当する部位に
形成する。
【0089】そして、磁気ヘッドブロック36を、図1
7中D−D線で示す部分で切断することにより、個々の
磁気ヘッド1に分離する。これにより、磁気ヘッド1が
完成する。
【0090】上述したように、本発明に係る磁気ヘッド
の製造方法によれば、レジスト工程及びエッチング工程
によって、磁気ギャップのトラック幅方向の幅を高精度
に形成することができる。また、これらレジスト工程及
びエッチング工程は薄膜形成技術であることから、基板
上に多数の磁気ヘッドを形成する場合にも、これら磁気
ヘッドに対して一度に加工を施すことができ、生産効率
を向上することができる。
【0091】なお、上述したように、一対の磁気コア半
体ブロック35を接合する際には、それぞれの磁気コア
半体ブロック35に形成された金属磁性薄膜27の前部
突合せ面11を略同一の幅としておき、高精度に位置あ
わせを行って接合することが望ましい。これにより、高
記録密度化に対応して記録再生特性が優れた磁気ヘッド
1を製造することができる。ただし、この場合には、磁
気ヘッド1のトラック幅Twの精度が、一対の磁気コア
半体ブロック35の位置合わせの精度に依存してしま
う。すなわり、接合位置に少しでもズレが生じると、ト
ラック幅Twが減少してしまう。
【0092】そこで、これら一対の磁気コア半体ブロッ
ク35を接合する際には、それぞれの磁気コア半体ブロ
ック35に形成された金属磁性薄膜27の前部突合せ面
11を、僅かに異なる幅で形成しておいてもよい。磁気
ヘッド1では、幅狭に形成された方の前部突合せ面11
が実効トラック幅Twとなることから、前部突合せ面1
1同士を僅かに異なる幅で形成しておくことにより、位
置合わせが容易とすることができるとともに、所望のト
ラック幅Twを確実に得ることができる。一対の磁気コ
ア半体ブロック35を接合する際には、接合精度が1μ
m程度であれば容易であることから、それぞれの前部突
合せ面11の幅の差は1〜2μmとすることが望まし
い。
【0093】また、上述したエッチング工程では、金属
磁性薄膜27の両側縁部を切り欠くとしたが、低融点ガ
ラス30から基板21とともに露出する金属磁性薄膜2
7の基板21側の側縁部、あるいは基板21と反対側の
側縁部だけを切り欠くとしてもよい。また、エッチング
工程では、一般にレジスト膜32も僅かずつエッチング
されてしまうことから、金属磁性薄膜27の前部突合せ
面11のトラック幅Tw方向の幅と、前部突合せ面11
から基板21方向に略垂直に切り欠かれた側壁部27a
の高さとの間には、トレードオフの関係がある。したが
って、所望の幅及び高さを得るために、レジスト膜32
の橋状部32bの幅及び高さを調整したり、レジスト膜
32として用いるレジスト材料を適宜選択することが望
ましい。
【0094】また、エッチング工程によって形成された
金属磁性薄膜27の側壁部27aは、その後の平坦化工
程等で徐々に高さが削られてしまう。したがって、この
エッチング工程では、この側壁部27aの高さが5μm
以上となるように金属磁性薄膜27を切り欠くことが望
ましい。
【0095】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明に係る磁
気ヘッドは、一対の磁気コア半体にそれぞれ形成された
金属磁性薄膜のうち少なくとも一方の金属磁性薄膜が、
突合せ面でトラック幅方向に切り欠かれて形成されてな
る。これにより、磁気ギャップのトラック幅方向の幅を
形成されてなる。したがって、本発明に係る磁気ヘッド
は、高記録密度化に対応して、微細な磁気信号を正確に
記録再生することが可能となる。
【0096】また、本発明に係る磁気ヘッドの製造方法
によれば、薄膜形成技術であるレジスト形成工程及びエ
ッチング工程によって、磁気ギャップのトラック幅方向
の幅を高精度に狭く形成することができる。これによ
り、例えば基板材上に形成された多数の磁気ヘッドに対
しても一度に加工を施すことができ、短時間で多数の磁
気ヘッドに対して加工を施すことができる。したがっ
て、高記録密度化に対応して微細な磁気信号を正確に記
録再生することが可能な磁気ヘッドを効率よく生産する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁気ヘッドを示す分解斜視図であ
る。
【図2】同磁気ヘッドの磁気コア及びその近傍を示す要
部拡大斜視図である。
【図3】同磁気ヘッドのデプスを示す要部拡大側面図で
ある。
【図4】同磁気ヘッドの磁気ギャップを示す要部拡大平
面図である。
【図5】本発明に係る磁気ヘッドの製造方法を説明する
ための図であり、基板を示す斜視図である。
【図6】同磁気ヘッドの製造方法を説明するための図で
あり、基板上に磁気コア形成溝を形成した状態を示す斜
視図である。
【図7】同磁気ヘッドの製造方法を説明するための図で
あり、金属磁性薄膜を成膜した状態を示す斜視図であ
る。
【図8】同磁気ヘッドの製造方法を説明するための図で
あり、分離溝及び巻線溝を形成した状態を示す斜視図で
ある。
【図9】同磁気ヘッドの製造方法を説明するための図で
あり、低融点ガラスを充填した状態を示す斜視図であ
る。
【図10】同磁気ヘッドの製造方法を説明するための図
であり、基板上に端子溝を形成した状態を示す斜視図で
ある。
【図11】同磁気ヘッドの製造方法を説明するための図
であり、図11(a)はレジスト膜を成膜した状態を示
す平面図であり、図11(b)は断面図である。
【図12】同磁気ヘッドの製造方法を説明するための図
であり、金属磁性薄膜に対してエッチングを施した状態
を示す断面図である。
【図13】同磁気ヘッドの製造方法を説明するための図
であり、エッチングによって形成された凹部に非磁性材
料を充填した状態を示す断面図である。
【図14】同磁気ヘッドの製造方法を説明するための図
であり、薄膜コイルを形成した状態を示す斜視図であ
る。
【図15】同磁気ヘッドの製造方法を説明するための図
であり、基板を磁気コア半体ブロックに切断分離した状
態を示す斜視図である。
【図16】同磁気ヘッドの製造方法を説明するための図
であり、一対の磁気コア半体ブロックを接合する途中の
状態を示す斜視図である。
【図17】同磁気ヘッドの製造方法を説明するための図
であり、磁気ヘッドブロックを示す斜視図である。
【符号の説明】
1 磁気ヘッド、2 磁気コア半体、3 基板、4 金
属磁性薄膜、5 低融点ガラス、7 非磁性薄膜、19
切欠部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 門馬 由香 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 鈴木 浩二 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 5D093 AA01 BB04 BB05 BB18 BD01 BD08 EA02 FA18 FA26 HA16 HA18 JA01 5D111 AA19 AA22 BB12 BB18 BB37 BB48 FF04 GG16 HH16 JJ07 JJ08 KK01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に金属磁性薄膜が斜めに成膜され
    るとともに、薄膜コイルが形成された凹部を有し、非磁
    性材料により突合せ面が平坦化されてなる一対の磁気コ
    ア半体を備え、上記金属磁性薄膜の前部突合せ面同士が
    非磁性薄膜を介して対向するように突き合わされて磁気
    ギャップが形成された磁気ヘッドであって、 上記金属磁性薄膜のうち少なくとも一方は、上記突合せ
    面に露出するトラック幅方向の両側部のうち少なくとも
    一方側を、上記突合せ面から下方に切り欠かれて形成さ
    れていることを特徴とする磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 基板上に金属磁性薄膜を斜めに成膜する
    とともに薄膜コイルを形成し、非磁性材料により突合せ
    面を平坦化してなる一対の磁気コア半体を、上記金属磁
    性薄膜の前部突合せ面同士が非磁性薄膜を介して対向す
    るように突き合わせて磁気ギャップを形成する磁気ヘッ
    ドの製造方法であって、 上記一対の磁気コア半体のうち少なくとも一方に対し
    て、上記突合せ面に露出する上記金属磁性薄膜上に、こ
    の金属磁性薄膜よりも幅狭にレジスト膜を形成するレジ
    スト形成工程と、 上記金属磁性薄膜に対して、上記レジスト膜の幅でエッ
    チング処理を施すエッチング工程とを経ることによっ
    て、上記金属磁性薄膜を上記突合せ面でトラック幅方向
    に幅狭に形成することを特徴とする磁気ヘッドの製造方
    法。
  3. 【請求項3】 上記エッチング工程では、イオンエッチ
    ング法を用いてエッチング処理を施すことを特徴とする
    請求項2記載の磁気ヘッドの製造方法。
  4. 【請求項4】 上記エッチング工程では、イオンビーム
    の入射角を25゜以上且つ35゜以下とすることを特徴
    とする請求項3記載の磁気ヘッドの製造方法。
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