JP2000294399A - 超電導高周波加速空胴及び粒子加速器 - Google Patents

超電導高周波加速空胴及び粒子加速器

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JP2000294399A
JP2000294399A JP11104497A JP10449799A JP2000294399A JP 2000294399 A JP2000294399 A JP 2000294399A JP 11104497 A JP11104497 A JP 11104497A JP 10449799 A JP10449799 A JP 10449799A JP 2000294399 A JP2000294399 A JP 2000294399A
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helium
cavity
vacuum vessel
superconducting
heat shield
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Takeshi Yoshiyuki
健 吉行
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Abstract

(57)【要約】 【課題】超電導材料で構成された空胴本体周囲の冷却構
造、特にヘリウム冷凍及び磁気シールドの構造を単純化
し、比較的安価に提供する。 【解決手段】超電導高周波加速空胴は、荷電粒子ビーム
BEを高周波電力により加速する空胴本体1、この内部
にビームBEをそのビーム軸AXに入出力させるビーム
パイプ2a、2b、及び空胴本体1内に高周波電力を供
給する入力カプラー4を収納した真空容器10と、この
内部の空胴本体1周囲に配置され、その超電導状態を維
持可能な極低温のヘリウムを溜めるヘリウム液溜槽11
と、真空容器10内のヘリウム液溜槽11周囲に配置さ
れ、外部からの熱侵入を抑制する輻射熱シールド13
と、真空容器10内のヘリウム液溜槽11周囲に配置さ
れ、空胴本体1内の磁場強度を低減する磁気シールド1
2とを備える。磁気シールド12は、互いに独立する第
1及び第2の磁気シールド12a、12bで2重に構成
され、第1の磁気シールド12aは真空容器10と一体
に形成され、第2の磁気シールド12bはヘリウム液溜
槽11近傍に位置する極低温部に配置される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、超電導高周波加
速空胴及び粒子加速器に係り、特に線形加速器、シンク
ロトロン、及び蓄積リング等に適した超電導高周波加速
空胴のクライオスタット構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】電子、陽子、イオン等の荷電粒子を加速
する線形加速器、シンクロトロン、及び蓄積リング等の
粒子加速器には、その荷電粒子のビームライン上に高周
波加速空胴が搭載されている。この高周波加速空胴は、
荷電粒子を高周波電力により加速するものであるが、こ
れによりその内表面上で高周波の循環電流が発生しジュ
ール損失が生じるため、この高周波損失を回避するのに
電気抵抗が実質的にゼロとなる超電導材料で構成された
ものが知られている。例えば、超電導材料であるニオブ
材を用いて厚さ1.5mm程の空胴本体を作製し、その
純ニオブ製空胴本体をそのビーム軸方向に機械的に複数
個連結して多連構造の構成とした共振周波数500MH
z帯の高周波加速空胴の例を挙げることができる。
【0003】このような高周波加速空胴では、超電導材
料製の空胴本体を横形のクライオスタット内に収納し、
この内部で多量の4K液体ヘリウム中に浸漬冷却するこ
とにより、その空胴本体内表面側を極低温環境下で超電
導状態にするようになっている。この一例を図8に示
す。
【0004】図8に示す超電導高周波加速空胴は、図示
しない粒子加速器のビームライン上の所定位置に搭載さ
れるもので、超電導材料であるニオブ材を用いて成形加
工及び電子ビーム溶接等の方法により製作された空胴本
体100のほか、その本体100の両端にそれぞれ接続
されるビームパイプ101a(入力側)及び101b
(出力側)、入力側ビームパイプ101aに設けた入力
ポート(高周波電力供給ポート)102を介して空胴本
体100内にビーム加速用高周波電力を入力する入力カ
プラー103、並びに空胴本体100内でビーム通過に
より励起される高調波(HOM)を外部に取り出すHO
Mカプラー104をそれぞれ収納するステンレス製の真
空容器(クライオスタット本体を成す)110と、この
真空容器110内に配置されるヘリウム液溜槽111、
輻射熱シールド112、及び磁気シールド113とを備
えている。真空容器110のビーム軸方向AXの端部に
は、クライオスタット内の圧力変化や機械的な振動等に
より空胴本体1が変形し、その共振周波数が変化するの
を補正するためにピエゾ圧電素子チューナー105が取
り付けられ、これにより空胴本体100の長さの微調整
が可能となっている。
【0005】ヘリウム液溜槽111は、図示のように空
胴本体100、両ビームパイプ101a、101b、入
力ポート102等を囲う容器でなり、この内部に図示し
ないヘリウム供給源から真空容器110の外部に設けた
ヘリウム供給ポート111aを介して4K液体へリウム
HEを受け入れ、そのヘリウムHE中に空胴本体100
を浸けて極低温に冷却し、その超電導状態を維持するよ
うになっている。
【0006】輻射熱シールド112は、ヘリウム液溜槽
111の外側周囲に断熱真空槽を成すように配置され、
図示しない冷却配管を介して液体窒素又はガスヘリウム
を受け入れ、これにより大気からの熱侵入を抑制するよ
うになっている。
【0007】磁気シールド113は、例えば鉄−ニッケ
ル系の軟質磁性合金(パーマロイ)で構成されるもの
で、例えば輻射熱シールド112に重ね合わせて設置さ
れ、これにより空胴本体100内部の磁場を10〜20
ミリガウス程度に低減し、その磁場の影響に拠る空胴内
表面での超電導特性悪化を防止するものである。この磁
気シールド113の他の配置例として、真空容器5の内
面に沿わせるものも知られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来例の超電
導高周波加速空胴は、空胴本体を入カポート等と共に液
体へリウム液溜槽内に入れて4K液体ヘリウム中に浸け
て冷却し、これにより空胴本体の超電導状態を維持する
とともに、磁気シールドを80K輻射熱シールドに抱き
合わせるか、あるいは80K輻射熱シールドと真空容器
との間に配置することにより空胴本体内部の磁場による
超電導特性の悪化を防止する構成であったため、以下の
ような問題があった。
【0009】まず、空胴本体1台当りの熱侵入量は、上
述の4K液体ヘリウムを用いた4K冷却システムの場
合、30W程度であり、これと空胴本体の高周波による
発熱量と合わせると100W以上となる。後者の高周波
による発熱量は、空胴本体を成すニオブ材の表面抵抗で
決まる。このニオブ材の表面抵抗は、温度に依存し、4
Kの場合、例えば2Kの場合と比べると10倍以上大き
い。このことは、4Kの場合には空胴発熱による熱を冷
却するための液体ヘリウムの消費量が2Kの場合よりも
相当多くなることを意味する。従って、ヘリウム冷凍シ
ステム全体の構成が複雑で且つ比較的高価なものになる
といった問題があった。また、表面抵抗が大きいと空胴
内のRF特性が劣化し、電界特性も悪くなる。
【0010】一方、磁気シールドは、磁気低減対象の空
胴本体から離れた真空容器の近傍に配置されているた
め、厚みが必要であるとともにシールド形状も大きくな
り、材料の使用量が増加するといった問題があった。し
かも、磁気シールド材の組立構造に関しては、カプラー
ポート等のポート、ヘリウム供給、排出管、サポート等
の開口部分が相当数あるため、かなり複雑なものになっ
ている。
【0011】本発明は、このような従来の問題を考慮し
てなされたものであり、超電導材料で構成された空胴本
体周囲の冷却構造、特にヘリウム冷凍及び磁気シールド
の構造を単純化し、比較的安価に提供することを目的と
する。
【0012】また、この発明は、空胴本体のRF特性を
向上させることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため、本
発明者は、まず冷却システムに拠る空胴本体の冷却温度
を4Kから2Kに下げることでニオブ材の表面抵抗を小
さくすることに着目した。このようにニオブ材の表面抵
抗が小さいと、空胴本体の高周波による発熱量が低減
し、その結果、全体のヘリウム消費量が半分以下に減る
ため、ヘリウム冷凍システムの全体構成をより簡素に構
築し且つ安価に提供できる。これに加えて、ニオブ材の
表面抵抗が小さいと、空胴内のRF特性も良くなるた
め、加速性能を大幅に高めることが可能である。
【0014】同時に、真空容器を従来のステンレス材か
ら磁気シールド効果を有する鉄系鋼材等の材料で構成
し、これにより磁気シールドとして兼用すれば、その内
部の専用磁気シールドを上述した従来例の配置箇所より
も空胴本体側に近い位置に配置でき、より小型化が可能
である知見も得た。
【0015】本発明は、上記の知見に基づいて完成され
たものである。
【0016】すなわち、請求項1記載の発明の係る超電
導高周波加速空胴は、荷電粒子ビームを高周波電力によ
り加速する空胴本体、この空胴本体内に前記荷電粒子ビ
ームをそのビーム軸方向に入出力させるビームパイプ、
及びこのビームパイプを介して前記空胴本体内に前記高
周波電力を供給するカプラーを収納した真空容器と、前
記真空容器内の空胴本体周囲に配置され且つこの空胴本
体の超電導状態を維持可能な極低温のヘリウムを溜める
ヘリウム液溜槽と、前記真空容器内のヘリウム液溜槽周
囲に配置され且つその真空容器外部からの熱侵入を抑制
する輻射熱シールドと、前記真空容器内のヘリウム液溜
槽周囲に配置され且つ前記空胴本体内の磁場強度を低減
する磁気シールドとを備え、前記磁気シールドは、互い
に独立する第1及び第2の磁気シールドで2重に構成さ
れ、前記第1の磁気シールドは前記真空容器と一体に形
成され、前記第2の磁気シールドは前記ヘリウム液溜槽
周囲近傍に配置されることを特徴する。
【0017】この構成によれば、空胴本体と、空胴本体
を極低温状態にするためのヘリウム液溜槽と、このへリ
ウム液溜槽の外側に配置された磁気シールドと輻射熱シ
ールドと真空容器と、空胴本体両端に接続したビームパ
イプとそのビームパイプに取り付けられた入カカプラー
を備え、空胴本体内部の磁場を低減するために真空容器
を第1磁気シールドとして使用し、前記空胴本体を極低
温状態にするためのヘリウム液溜槽のすぐ外側の極低温
部分に第2の磁気シールドを設けることができる。
【0018】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記ヘリウム液溜槽は、前記空胴本体周囲
をそのビーム軸方向を中心軸とした同心状に囲う形状の
ものであることを特徴とする。
【0019】請求項3記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記ヘリウム液溜槽に溜められるヘリウム
は、前記空胴本体を2K以下の温度に冷却可能な超流動
ヘリウムであることを特徴とする。
【0020】この構成によれば、へリウム液溜槽に2K
超流動ヘリウムを溜め、空胴本体を2K以下に冷却する
と共にその2Kヘリウム液溜槽のすぐ外側の極低温部に
磁気シールドを設けることにより、高周波特性をより一
層向上させることができる。
【0021】請求項4記載の発明は、請求項3記載の発
明において、前記輻射熱シールドは低温側及び高温側の
輻射熱シールドを備え、前記低温側の輻射熱シールドは
前記ヘリウム液溜槽周囲に配置され、前記高温側の輻射
熱シールドは前記低温側の輻射熱シールドの外側周囲に
配置されることを特徴とする。
【0022】この構成によれば、ヘリウム液溜槽に2K
超流動へリウムを溜めて空胴本体を2K以下に冷却する
と共に、ヘリウム液溜槽外側に低温側輻射熱シールドと
して例えば4K輻射熱シールドを設け、その4K冷却シ
ステムにより2K超流動ヘリウム冷却システムとは独立
して冷却することができ、これにより高周波特性をより
一層向上させることができる。
【0023】請求項5記載の発明は、請求項4記載の発
明において、前記低温側の輻射熱シールドを冷却する冷
媒を溜める低温側液溜めと、前記高温側の輻射熱シール
ドを冷却する冷媒を溜める高温側液溜めとを前記真空容
器内に備えたことを特徴とする。
【0024】この構成によれば、ヘリウム液溜槽に2K
超流動ヘリウムを溜めて空胴本体を2K以下に冷却する
と共に、低温側及び高温側の各輻射熱シールドを冷却す
るための4K液体ヘリウム等の低温側冷媒と液体窒素等
の高温側冷媒の各液溜めを個別に設け、これにより高周
波特性をより一層向上させることができる。この構成で
は、例えばビームパイプ及び入力カプラーの所定位置に
各温度に対応したサーマルアンカを設けることができ
る。この場合、各液溜めからの冷媒によりサーマルアン
カを冷却することが可能である。
【0025】請求項6記載の発明は、請求項5記載の発
明において、前記低温側及び高温側の各液溜めと各輻射
熱シールドとの間に間接冷却部を備えたことを特徴とす
る。
【0026】この構成によれば、例えば低温側冷媒と高
温側冷媒の液溜めから間接冷却により輻射熱シールド
(及びサーマルアンカ)を冷却することができる。
【0027】請求項7記載の発明は、請求項6記載の発
明において、前記各液溜めは、それぞれ配管で構成され
たことを特徴とする。
【0028】請求項8記載の発明は、請求項7記載の発
明において、前記各配管のそれぞれは、前記冷媒の出口
側が入口側よりも位置が高くなるように傾斜を持たせて
配置されたことを特徴とする。
【0029】請求項9記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記真空容器内に前記空胴本体のビーム軸
方向の位置精度を調整する軸出し用のガイド機構をさら
に備えたことを特徴とする。このガイド機構は、例えば
4K輻射熱シールドが兼用した構成とすることができ
る。この場合、ヘリウム液溜槽に2K超流動ヘリウムを
溜めて空胴本体を2K以下に冷やすと共に、4K輻射熱
シールドが兼用した軸出し用のガイド機構により空胴本
体のビーム軸精度を高めることができ、これにより高周
波特性を向上させることができる。
【0030】請求項10記載の発明は、請求項1記載の
発明において、前記空胴本体は、その厚さ方向の内側部
分にニオブ材及びその外側部分に熱伝導性に優れた金属
材料を有するクラッド材で構成されたことを特徴とす
る。熱伝導に優れた金属材料の例としては、銅またはア
ルミニウム合金を挙げることができる。
【0031】請求項11記載の発明に係る粒子加速器
は、請求項1から10のいずれか1項記載の超電導高周
波加速空胴を備えたことを特徴とする。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、この発明に係る超電導高周
波加速空胴及び粒子加速器の実施の形態を図面を参照し
て説明する。
【0033】(第1実施形態)図1に示す超電導高周波
加速空胴は、線形加速器、シンクロトロン、蓄積リング
等の粒子加速器に適用されるものであり、この粒子加速
器における荷電粒子ビームBEのビーム軸方向AXの所
定位置に空胴本体1及びその両端に接続されるビームパ
イプ2a(入力側)及び2b(出力側)を備え、入力側
パイプ2aに入力ポート3を介してビーム加速のための
高周波電力供給用の入力カプラー4を接続し、これらの
空胴本体1等を真空容器10内に収納し、その真空容器
10内の空胴本体1周囲にヘリウム液溜槽11、磁気シ
ールド12、及び輻射熱シールド13を配置した構造と
なっている。
【0034】空胴本体1は、超電導材料であるニオブ材
を用いて成形加工及び電子ビーム溶接等の方法により所
定の筒状部材に製作され、真空容器10内のビーム軸A
Xに同軸に配置される。この空胴本体1においては、入
力カプラー4からの高周波電力により真空容器10外部
(ビームライン)から入力側ビームパイプ2aを介して
ビーム軸AXに入力される荷電粒子ビームBEを共振さ
せて加速し、これを出力側ビームパイプ2bを介して出
力するようになっている。
【0035】ヘリウム液溜槽11は、真空容器10内の
空胴本体1周囲をそのビーム軸AXを中心に同心状に囲
うとともにそのビーム軸方向の長さは空胴本体1と両ビ
ームパイプ2a、2bとの接続部間をほぼ覆う程度の寸
法条件で設定されており、このために使用する液体ヘリ
ウムの量は大幅に低減する。また、これにより空胴本体
1のみを液体ヘリウムHEに漬けてそのニオブ材の超電
導状態を維持可能に冷却できる。このヘリウム液溜槽1
1内の液体ヘリウムHEは、真空容器10に設けたヘリ
ウム供給ポート10aを介して供給されるようになって
いる。
【0036】磁気シールド12は、互いに独立の第1及
び第2の磁気シールド12a、12bで2重に構成され
ている。
【0037】第1の磁気シールド12aは、例えば鉄系
の磁性を有する鋼材を用いて真空容器10と一体に形成
され、これにより真空容器10周囲の地磁気等の磁場レ
ベルを所定レベルまで低減可能となっている。
【0038】第2の磁気シールド12bは、例えば鉄−
ニッケル系の軟質磁性合金(パーマロイ)で構成され、
ヘリウム液溜槽2のすぐ外側の極低温部附近にそのビー
ム軸AXに同心状に設置され、第1の磁気シールド12
aを成す真空容器10により低減された磁場レベルをさ
らに空胴本体1内部で10〜20ミリガウス程度のレベ
ルまで低減可能となっている。
【0039】輻射熱シールド13は、第2の磁気シール
ド12bの外側に断熱槽として配置され、これにより大
気からの熱侵入を抑制可能となっている。この輻射熱シ
ールド13の近傍には、例えば液体窒素(またはガスヘ
リウム)を流すシールド冷却系統用配管13aが設置さ
れ、この配管13a内の液体窒素により輻射熱シールド
13を冷却可能となっている。
【0040】この実施形態によれば、互いに独立の2重
の磁気シールドを採用し、第1の磁気シールドを鉄系の
材料で真空容器と一体に形成し、第2の磁気シールドを
空胴本体近傍で専用に設けたため、空胴本体内部に対す
る外部磁場のシールド効果を損なうことなく高周波特性
の低下に影響を及ぼさない10〜20ミリガウス程度ま
で低減できることはもちろんのこと、従来例と比べて専
用の磁気シールド形状を小さく且つ組み立て構造を簡素
化できる。その結果、高価なパーマロイ等を用いた専用
磁気シールドの使用量を大幅に減らすことができること
から、超電導高周波加速空胴及び粒子加速器を従来例よ
りも簡素に且つ安価に提供できる。
【0041】なお、専用磁気シールドで使用される通常
のパーマロイは、常温では磁場特性が高く、極低温では
その特性値が1/5以下を示すといった欠点をもつこと
が知られているが、これを考慮に入れても磁気シールド
を空胴本体側に近い位置に設置した方が従来例の場合よ
りも空胴本体内の磁場の大きさを低減できる。また、パ
ーマロイの種類としては、常温のパーマロイのほか、こ
れよりも少し高価ではあるが市販の低温用パーマロイを
使用することも可能である。この低温用パーマロイの場
合では、極低温でも常温時とほぼ同程度の磁場特性を有
し、空胴本体内の磁場の大きさを大幅に低減できるが、
材料単価の上昇と比較して使用量をそれ以上に減らすこ
とができ、材料費全体で考えれば、常温のパーマロイを
真空容器の内壁近傍に設けた場合よりも低コストで磁気
シールドを提供できるといった利点もある。
【0042】なお、この実施形態では、空胴本体を単セ
ル形状で形成してあるが、この発明はこの形状、構造に
限らず、例えば単セル状の空胴本体を複数個連続して接
続した多連空胴(例えば5連や9連空胴)であっても適
用できる。
【0043】また、入カポートの設置箇所は、入カカプ
ラーから空胴本体への高周波電力の大部分がビームに費
やされるためカップリングが弱くてもよく、このために
入力側ビームパイプに設けてあるが、これに限らず、空
胴本体に直接設けたり、その他の位置に設けたりする構
成であっても適用できる。また、入力ポートとカプラー
との接続部にインジウム製のシール材(ワイヤー又はリ
ボン)を設けることも可能である。
【0044】また、入カカプラーは、使用周波数によっ
て同軸管又は導波管(例えば、1.5GHz以上の周波
数の場合には同軸管)で構成することができる。超電導
加速空胴用として特に高周波損失と常温側からの熱侵入
とを防ぐ必要があるため、ステンレス鋼に銅メッキを施
した材質で製作することが望ましい。
【0045】(第2実施形態)上述の第1実施形態で
は、空胴本体のみを囲う形状のヘリウム液溜槽を設けて
あるが、この実施形態は、このヘリウム液溜槽などの利
点を活用しつつ、さらに高周波損失を防ぎ、常温側から
の熱侵入による極低温部の発熱を抑制するための構造を
工夫したものである。この構造を図2に示す。
【0046】図2に示す超電導高周波加速空胴は、上記
と同様の2重の磁気シールド13a、13bなどの構成
に加え、空胴本体1内の表面抵抗を低減して高周波特性
を上げるため、空胴本体1を2K以下に冷やして超流動
状態にする2K超流動ヘリウムを用いた構造を採用して
いる。すなわち、この構造は、上述と同様の真空容器1
0(第1の磁気シールド12a)、ヘリウム液溜槽(2
Kヘリウム液溜槽)11、第2の磁気シールド12b、
輻射熱シールド(高温側輻射熱シールド)13のほか、
ヘリウム液溜槽11に冷却ポート10aを介して2K液
体ヘリウムを供給する2Kヘリウム冷却系統(配管)1
4と、第2の磁気シールド12bの周囲に配置され、上
述の高温側輻射熱シールド13とは別に輻射による熱侵
入を防ぐ4K輻射熱シールド(低温側輻射熱シールド)
15とを含む構成となっている。
【0047】この第2実施形態によれば、上記の2重の
磁気シールドと同様の効果に加え、空胴本体を2K以下
に冷却することにより、空胴本体の表面抵抗をできる限
り小さくし、これにより空胴本体の発熱量を小さくして
全体的なヘリウム消費量を低減できると共に、空胴の表
面抵抗が小さいために高電界が達成でき、その分、空胴
本体の高周波特性、言い換えるならば加速性能を高める
ことができるといった利点がある。その結果、空胴本体
の高周波特性を高め、粒子加速器全体から見ても高周波
加速空胴の数を減らすことができる。また、全体のヘリ
ウム消費量も低減でき、経済的にも優れた粒子加速器を
提供できる。
【0048】なお、この実施形態では、低温側輻射熱シ
ールドとして4K輻射熱シールドを設けてあるが、この
発明はこれに限らず、例えばアルミ蒸着の薄膜を数十層
設ける等の構成も適用可能である。
【0049】(第3実施形態)前述の第2実施形態では
2Kヘリウム液溜槽と高温側幅射熱シールドとの間に4
K輻射熱シールドを設けてあるが、この実施形態は、こ
の4K輻射熱シールドなどの利点を活用しつつ、さらに
構造を工夫したものである。この構造を図3に示す。
【0050】図3に示す超電導高周波加速空胴は、上述
と同様の真空容器10(第1の磁気シールド12a)、
2Kヘリウム液溜槽11、第2の磁気シールド12b、
高温側輻射熱シールド13、2K冷却系統14、4K輻
射熱シールド15のほか、2Kヘリウム冷却系統14と
は別の独立した4K輻射熱シールド冷却用の4K冷却系
統16と、ビームパイプ2a及び入カポート3上の所定
位置で4K冷却系統16に熱的に接続される4Kサーマ
ルアンカ17とを含む構成となっている。4K冷却系統
16には通常の液体ヘリウムを循環させるシステムが適
用できる。
【0051】この実施形態では、2Kヘリウム液溜槽と
高温側幅射熱シールドとの間に4K輻射熱シールドを設
けたことにより、空胴本体への輻射による熱侵入を低減
できるとともに独立した4Kヘリウム冷却系統と、ビー
ムパイプや入カポートに4Kのサーマルアンカとを設置
でき、これにより2K側への伝熱による熱侵入を大幅に
低減できるといった利点がある。
【0052】また、空胴本体を冷却する2Kヘリウム冷
却系統とは別の独立した4Kヘリウム冷却系統を新たに
設けたことにより、例えば2Kの戻りラインを利用して
4K輻射熱シールドや4Kサーマルアンカを4Kに冷却
するシステムと比べ、空胴本体での熱負荷の変化に影響
されずに安定して4K冷却が可能であり、その分、空胴
本体の2K冷却も安定して維持できる。さらに、4K部
分において高温側から熱侵入を遮断するため、その分、
2Kヘリウム冷却系統の熱負荷が低減でき、2Kへリウ
ム冷却系統の規模を縮小できる。
【0053】従って、この実施形態によれば、前述の第
2実施形態と同様の効果に加え、2Kヘリウム冷却系統
と4Kヘリウム冷却系統の独立した冷却系統を備えたた
め、高温側からの輻射および伝熱による熱侵入をほとん
ど4Kヘリウム冷却系統で冷却することができ、2Kヘ
リウム冷却系統は空胴本体内部からの発熱分の冷却をす
るだけなので、その分、システム単独としては高価な2
K超流動へリウムの系統の規模をできる限り小さくで
き、全体としては従来より安価な冷却システムを提供で
きる。
【0054】なお、この実施形態では、真空容器内部に
2Kヘリウム冷却系統と4Kヘリウム冷却系統とを互い
に独立して設けているが、この発明ではこれに限らず、
例えば真空容器外部に1つの冷却系統で2K超流動へリ
ウムと4Kの通常の液体ヘリウムを同時に生成し、これ
を別の配管系統を介して供給することも可能である。
【0055】(第4実施形態)この実施形態は、前述の
第3実施形態と同様の構成に加え、真空容器内の構成要
素の一部を利用して空胴本体の軸出し調整機構を工夫し
たものである。この構成を図4に示す。
【0056】図4に示す超電導高周波加速空胴は、空胴
本体1の軸出し調整用のガイド機構として、4K輻射熱
シールド15のほか、この4K輻射熱シールド15を介
して真空容器10から空胴本体1の軸方向および径方向
の位置が調整可能な支持構造物18とを備えている。4
K輻射熱シールド15は円筒構造に形成され、その端板
部分が両ビームパイプ2a、2bのフランジ部分にそれ
ぞれ固定されている。支持構造物18は、真空容器10
からの熱侵入を抑えるために、FRP等の低熱伝導率を
有する材料で構成されている。
【0057】ここで、上記のガイド機構による軸出し方
法を説明する。
【0058】通常、空胴本体1のビーム軸AXに対する
位置出しは、そこを通過する荷電粒子ビームBEの加速
特性などを考慮に入れて1mm以内の精度が要求されて
いるが、この位置出し精度で空胴本体1をビームライン
BLのビーム軸AXに合せるのは困難である。これは、
空胴本体1が真空容器10内に収納され制約を受けるた
めである。
【0059】そこで、真空容器10の組み立てに際し、
4K輻射熱シールド15の端板と空胴本体1に同軸に接
続されているビームパイプ2a、2bのフランジとを互
いに固定して空胴本体1と4K輻射熱シールド15との
互いの中心軸とを一致させ、この状態で真空容器10に
支持された支持構造物18により4K輻射熱シールド1
5を支持させる。そして、真空容器10組み立て後に支
持構造物18の長さと角度を調整することにより、4K
輻射熱シールド15を介してビームパイプ(真空容器接
続用ビームパイプ)2a、2bの中心軸すなわち空胴本
体1の中心軸とビームラインBL、BLのビーム軸方向
AXとを1mm以内の精度で一致させるように調整でき
る。
【0060】従って、この実施形態によれば、前述の第
3実施形態と同等の効果に加え、通常は真空容器の内部
に収納され、ビーム軸と合せるのが困難な空胴本体を1
mm以下の要求精度で軸出し可能となり、これにより据
付精度およびそれに伴う加速特性の優れた加速空胴を提
供できる。
【0061】(第5実施形態)この実施形態は、前述の
第4実施形態と同様の構成に加え、さらに構造を工夫し
たものである。この構造を図5に示す。
【0062】図5に示す超電導高周波加速空胴におい
て、前述と同様の高温側輻射熱シールド13が80Kの
液体窒素を用いた80K幅射熱シールドで構成され、こ
の80K幅射熱シールド13を冷却する高温側輻射熱シ
ールド冷却系統13bのビーム軸AXに沿った底面側に
80K液体窒素液溜め19が、またビームパイプ2a、
2bの真空容器端部側に80Kサーマルアンカ20とが
設置されている。
【0063】また、真空容器10内の4K輻射熱シール
ド15側には、4Kヘリウム冷却系統16のビーム軸A
Xに沿った底面側に4K液体ヘリウム液溜め21と、ビ
ームパイプ2a、2bの空胴本体側に4Kサーマルアン
カ17とが設置されている。
【0064】また、上記の80Kサーマルアンカ20と
80K液体窒素液溜め19との間、80K輻射熱シール
ド13と80K液体窒素液溜め19との間、4Kサーマ
ルアンカ17と4K液体ヘリウム液溜め21との間、並
びに4K輻射熱シールド15と4K液体ヘリウム液溜め
21との間には、銅板、アルミニウム板、および高純度
のアルミニウムシートや銅箔、銅線等の間接冷却部22
…22が設置されている。この間接冷却部22により上
記各要素間を間接冷却する冷却構造を採用することによ
り、液体窒素及びそれが気化した窒素ガス、液体ヘリウ
ム及びそれが気化したへリウムガスを用いた冷却系統を
配管の引き回しで構成する必要がなくなり、これにより
冷却構造をより単純にし、真空容器全体の構造を簡素に
できる。
【0065】上記の80K及び4Kの両液溜め19、2
1のそれぞれは、例えば各冷却系統6、13を成す配管
(供給管、排出管)よりも径の太い配管を使用し、この
配管内に各冷媒を溜めてその両端に蓋を被せた構成で、
真空容器内の設置状態におけるビームパイプ2a、2b
よりも下側の所定位置にビーム軸方向AXにほぼ平行に
配置されている。この配管を用いた構成により、液溜め
用の容器を別途に設けて配置しなくても済み、狭いスペ
ースで伝熱距離をできるだけ均一にして各部分を均等に
冷却できるといった利点がある。なお、この両液溜め1
9、21は、配管に限らず、その他の液溜め用容器でも
適用可能である。
【0066】このように真空容器内部に4K液溜め21
を設け、この内部に4K液体ヘリウムを溜めることによ
り、4K部分を確実に冷却できると共に4K部分での安
定した除熟を確保し液面を常時一定に保つのに有用であ
る。また、80K液溜め19の場合も4Kの場合と同様
の効果が期待できる。特に80Kの場合は、真空容器1
0の内面に沿って広い範囲で80Kに保持する必要があ
ると共に80Kでの発熱量も数十Wから100W程度で
かなり大きいため、80K液体窒素を溜める液溜め19
から各部分を冷却することにより、80K輻射熱シール
ド13および80Kサーマルアンカ20を均一に冷却す
ることができる。
【0067】従って、この実施形態によれば、上記第4
実施形態と同等の効果に加え、4K及び80Kの各輻射
熱シールド、各サーマルアンカの部分を確実に簡単な構
造で冷却でき、よりコンパクトな真空容器構造を提供で
きるといった利点がある。
【0068】(第6実施形態)この実施形態では、前述
の第5実施形態の構成に加え、配管で構成された4K液
溜め21及び80K液溜め19の利点を活用しつつ、さ
らに真空容器構造を工夫したものである。この構造を図
6に示す。
【0069】図6に示す超電導高周波加速空胴は、前述
と同様の4K液溜め21及び80K液溜め19を成す各
配管をその各冷媒(液体ヘリウム、液体窒素)の入口
(上流)側から出口(下流)側にかけて上向きの傾斜
(下側が入口、上側が出口)をもつようにビーム軸AX
に対して所定の角度で傾けて配置した構造となってい
る。この配管の傾斜配置と同様に真空容器内を引き回す
他の配管も、各液溜め19、21より下流側ではビーム
軸AXに必ず平行か、または下流側に向けて上向きの傾
斜をもつように配置する。
【0070】このように4K液溜め21、80K液溜め
19、及び各液溜めより下流の配管部で傾斜を持たせた
ことにより、4K液体ヘリウムおよび80K液体窒素が
各シールド13、15や各サーマルアンカ17、20に
おける熱負荷で気化した場合でも、気体が確実に排出
し、配管内に残留しない。また、各液溜め19、21よ
りも下流側の配管は下側から上側に向けて配置されてい
るため、真空容器内部の配管構造が簡単にできるといっ
た利点もある。
【0071】従って、この実施形態によれば、真空容器
に対する4K液体ヘリウムおよび80K液体窒素の供
給、そして熱負荷により気化したヘリウムガスおよび窒
素ガスの排出を確実に行うことができ、超電導高周波加
速空胴の冷却システムを効率よく設けることができると
共に真空容器の構造を簡素化することができる。
【0072】(第7実施形態)この実施形態は、前述の
第6実施形態の構成に加え、特に空胴本体の材質を工夫
したものである。この空胴本体の構造を図7に示す。
【0073】図7に示す超電導高周波加速空胴は、ヘリ
ウム液溜槽11の内部に入れる空胴本体1を従来のニオ
ブ単独の材質から超電導状態を必要とする空胴本体1の
内面のみをニオブ材とし、ニオブ材の外側に常伝導物質
において熱伝導および電気伝導に優れた銅やアルミニウ
ム合金を接合して成るクラッド材を用いる。
【0074】このようにニオブー銅あるいはニオブ−ア
ルミニウム合金のクラッド材を採用すれば、空胴本体1
の表面抵抗はニオブの超電導状態により従来通りの低い
値が得られる一方、極低温の熱伝導および空胴本体1の
機械的強度は、ニオブの外側に接合された銅またはアル
ミニウム合金によって維持される。
【0075】従って、この実施形態によれば、高価な超
電導材料であるニオブ材の使用量を大幅に低減でき、空
胴本体を安価に製作できると共に、空胴本体の強度を銅
やアルミニウム合金に依存させることができるので、い
ろいろな形状について、ニオブだけのときに比べて薄肉
形状で容易に製作できる。その結果、超電導高周波加速
空胴の製作形状の設計選択肢の幅が大幅に広がると共
に、空胴全体のシステムを経済的に製作可能である。
【0076】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
超電導高周波加速空胴の磁気シールドを真空容器と低温
部分の専用シールドとで2重に構成したため、超電導状
態における空胴の高周波特性を向上させることができ
る。また、空胴本体を2K以下に冷却する構成を採用す
れば、空胴の表面抵抗を抑え加速電界を高めることがで
き、これにより空胴を高性能化できる。さらに、真空容
器内部の構造を液溜めや間接冷却を使って簡素化する構
成を採用すれば、超電導高周波加速空胴の真空容器の構
造を簡単にできる。その結果、高性能の加速空胴が簡単
化した構造でしかも安価に得られ、粒子加速器全体では
高周波加速空胴の数を減らすことができるか、あるいは
高周波の能力を増強して高性能の粒子加速器を得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の超電導高周波加速空胴の全体構
成を示す概略断面図。
【図2】第2実施形態の超電導高周波加速空胴の全体構
成を示す概略断面図。
【図3】第3実施形態の超電導高周波加速空胴の全体構
成を示す概略断面図。
【図4】第4実施形態の超電導高周波加速空胴の全体構
成を示す概略断面図。
【図5】第5実施形態の超電導高周波加速空胴の全体構
成を示す概略断面図。
【図6】第6実施形態の超電導高周波加速空胴の全体構
成を示す概略断面図。
【図7】第7実施形態の超電導高周波加速空胴の全体構
成を示す概略断面図。
【図8】従来例の超電導高周波加速空胴の全体構成を示
す概略断面図。
【符号の説明】
1 空胴本体 2a、2b ビームパイプ 3 入カポート 4 入カカプラー 10 真空容器 10a へリウム供給ボート 11 ヘリウム液溜槽 12 磁気シールド 12a 第1の磁気シールド 12b 第2の磁気シールド 13 輻射熱シールド(高温側輻射熱シールド、80K
輻射熱シールド) 13a 高温側輻射熱シールド冷却系統(液体窒素冷却
系統) 14 2Kヘリウム冷却系統(配管) 15 低温側輻射熱シールド(4K輻射熱シールド) 16 4Kヘリウム冷却系統 17 4Kサーマルアンカ 18 支持構造物 19 80K液体窒素液溜め 20 80Kサーマルアンカ 21 4K液体ヘリウム液溜め 22 間接冷却部 AX ビーム軸 BE 荷電粒子ビーム BL ビームライン HE ヘリウム

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 荷電粒子ビームを高周波電力により加速
    する空胴本体、この空胴本体内に前記荷電粒子ビームを
    そのビーム軸方向に入出力させるビームパイプ、及びこ
    のビームパイプを介して前記空胴本体内に前記高周波電
    力を供給するカプラーを収納した真空容器と、 前記真空容器内の前記空胴本体周囲に配置され前記空胴
    本体の超電導状態を維持可能に極低温の液体ヘリウムを
    溜めるヘリウム液溜槽と、 前記真空容器内の前記ヘリウム液溜槽周囲に配置され前
    記真空容器外部からの熱侵入を抑制する輻射熱シールド
    と、 前記真空容器内の前記ヘリウム液溜槽周囲に配置され前
    記空胴本体内の磁場強度を低減する磁気シールドとを備
    え、 前記磁気シールドは、互いに独立した第1及び第2の磁
    気シールドで2重に構成され、前記第1の磁気シールド
    は前記真空容器と一体に形成され、前記第2の磁気シー
    ルドは前記ヘリウム液溜槽周囲近傍に配置されることを
    特徴する超電導高周波加速空胴。
  2. 【請求項2】 前記ヘリウム液溜槽は、前記空胴本体周
    囲をそのビーム軸方向を中心軸とした同心状に囲う形状
    のものであることを特徴とする請求項1記載の超電導高
    周波加速空胴。
  3. 【請求項3】 前記ヘリウム液溜槽に溜められるヘリウ
    ムは、前記空胴本体を2K以下の温度に冷却可能な超流
    動ヘリウムであることを特徴とする請求項1記載の超電
    導高周波加速空胴。
  4. 【請求項4】 前記輻射熱シールドは低温側及び高温側
    の輻射熱シールドを備え、前記低温側の輻射熱シールド
    は前記ヘリウム液溜槽周囲に配置され、前記高温側の輻
    射熱シールドは前記低温側の輻射熱シールドの外側周囲
    に配置されることを特徴とする請求項3記載の超電導高
    周波加速空胴。
  5. 【請求項5】 前記低温側の輻射熱シールドを冷却する
    冷媒を溜める低温側液溜めと、前記高温側の輻射熱シー
    ルドを冷却する冷媒を溜める高温側液溜めとを前記真空
    容器内に備えたことを特徴とする請求項4記載の超電導
    高周波加速空胴。
  6. 【請求項6】 前記低温側及び高温側の各液溜めと各輻
    射熱シールドとの間に間接冷却部を備えたことを特徴と
    する請求項5記載の超電導高周波加速空胴。
  7. 【請求項7】 前記各液溜めは、それぞれ配管で構成さ
    れたことを特徴とする請求項6記載の超電導高周波加速
    空胴。
  8. 【請求項8】 前記各配管のそれぞれは、前記冷媒の出
    口側が入口側よりも位置が高くなるように傾斜を持たせ
    て配置されたことを特徴とする請求項7記載の超電導高
    周波加速空胴。
  9. 【請求項9】 前記真空容器内に前記空胴本体のビーム
    軸方向の位置精度を調整する軸出し用のガイド機構をさ
    らに備えたことを特徴とする請求項1記載の超電導高周
    波加速空胴。
  10. 【請求項10】 前記空胴本体は、その厚さ方向の内側
    部分にニオブ材及びその外側部分に熱伝導性に優れた金
    属材料を有するクラッド材で構成されたことを特徴とす
    る請求項1記載の超電導高周波加速空胴。
  11. 【請求項11】 請求項1から10のいずれか1項記載
    の超電導高周波加速空胴を備えたことを特徴とする粒子
    加速器。
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