JP2000297761A - マイクロポンプおよび化学分析装置 - Google Patents

マイクロポンプおよび化学分析装置

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JP2000297761A
JP2000297761A JP10621999A JP10621999A JP2000297761A JP 2000297761 A JP2000297761 A JP 2000297761A JP 10621999 A JP10621999 A JP 10621999A JP 10621999 A JP10621999 A JP 10621999A JP 2000297761 A JP2000297761 A JP 2000297761A
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discharge
substrate
liquid
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discharge nozzle
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JP10621999A
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Yasuhiro Yoshimura
保廣 吉村
Akira Koide
晃 小出
Yasuhiko Sasaki
康彦 佐々木
Akira Miyake
亮 三宅
Takao Terayama
孝男 寺山
Hiroyasu Uchida
裕康 内田
Kiju Endo
喜重 遠藤
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】吸引制御が困難であるマイクロポンプに於いて
も液切れ性が良く、液の吐出後に残液滴がなく、吐出液
を微量にした場合にも高い吐出精度を有するマイクロポ
ンプ用吐出ノズルおよびそれを用いた化学分析装置を提
供することである。 【解決手段】液体を吐出または滴下するマイクロポンプ
用吐出ノズルにおいて、液体の吐出口を含む吐出面の吐
出口の周囲に溝を形成する。あるいは、液体の吐出口が
ノズル基板から突出するように形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液体の吐出用マイク
ロポンプに係り、特に毎秒数マイクロリットルから数百
マイクロリットルの吐出を行うマイクロポンプと、それ
を用いた試料液体中に溶存する物質の濃度を定量する化
学分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のマイクロポンプには特開平6−1
73856号公報に記載されたものがある。このマイク
ロポンプは、シリコンのマイクロマシニングにより作製
したポンプ構造体をガラス基板でサンドイッチし、この
構造体をポンプケースに組み込んだ構造である。ポンプ
ケースにはポンプへの液の供給口であるポンプケース入
力用貫通孔、及びポンプからの液の吐出口であるポンプ
ケース出力用貫通孔が設けられており、前記のそれぞれ
の貫通孔の周囲には突出部が設けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】液体の吐出を行う定量
吐出装置や、吐出液と検体との化学反応により検査、分
析する検査装置、分析装置などにマイクロポンプを使用
する目的としては、吐出液の微量化や、吐出精度の向上
がある。特開平6−173856号公報においても精密
流体制御デバイスとして医療用、分析用、液体の定量吐
出への実用を目的にしている。一方、吐出精度に影響を
与える主な因子としては、ポンプ駆動体の駆動精度、ポ
ンプ室の容積、吐出後の液の残留の有無がある。このう
ち残留液滴は、吐出後に液を吸引可能な場合には影響が
小さくなる。しかし、前記公報記載のマイクロポンプの
構造では吸引動作ができないため、ポンプ駆動体の駆動
制御や吐出口の構造により残液滴をなくす必要が生じ
る。前記公報のマイクロポンプには、ポンプケース出力
用貫通孔の周りに突出部が設けられている。しかし、こ
の構造では吐出停止後に液滴が残留する恐れがあり、液
滴が残留した場合、次の吐出液滴と共に吐出され定量性
が低下する恐れがある。
【0004】本発明の目的は、吸引制御が困難であるマ
イクロポンプに於いても液切れ性が良く、液の吐出後に
残液滴がなく、吐出液を微量にした場合にも高い吐出精
度を有するマイクロポンプとそれを用いた化学分析装置
を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、液体を吐出または滴下するマイクロポンプの吐出ノ
ズル部を、液体の吐出口を含む吐出面の吐出口の周囲に
溝を形成する。あるいは、液体の吐出口が吐出面から突
出するように形成する。これにより、液体が吐出されて
吐出口から離れる瞬間での、液体の吐出面に対する濡れ
角度が大きくなり、吐出を終了した直後の液体の切れが
良好となる。また、液体の吐出口の周囲から吐出ノズル
の外側に向かって溝が形成されるか、または細管が設置
され、その溝または細管の外側の端に液体の吸収手段が
設けてあると、吐出口の周囲に付着した液滴が毛細管現
象により吐出面から排除され、吸水体により吸収するこ
とができる。これにより、液体の付着による吐出精度の
低減や吐出口周囲の汚れを防止できる。さらに、前記の
吐出ノズルにフッ素樹脂層またはフッ素を含む化合物層
を形成すると、吐出面の表面張力が小さくなり、液体の
吐出面に対する濡れ角がなお大きくなり、より液切れが
良くなる。なお、このとき、液体が吐出される時の流速
をY、吐出口の面積をXとおくとき、流速Yと面積Xが
Y≧(0.884+4.82・exp(−(X−0.0
188)/0.0287)を満たすようにマイクロポン
プおよび吐出ノズルの設計と吐出量の制御を行えば、液
切れ可能となる。
【0006】また、サンプルを入れる複数の反応容器を
保持する反応容器ホルダーと、前記反応容器中のサンプ
ルに添加するべき各種試薬をそれぞれ入れる複数試薬容
器と、前記試薬容器の下部に取り付けられ、所定量の試
薬を吸収し前記反応容器に滴下注入するマイクロポンプ
と、前記試薬が添加された後に前記サンプルの物性を計
測する計測装置を備えた化学分析装置の前記マイクロポ
ンプを先に述べたマクロポンプを用いることにより、液
切れ性がよく、液の吐出後に残液滴がなく、吐出液を微
量にした場合にも高い吐出精度を得ることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明におけるマイクロポンプ用
吐出ノズルおよび化学分析装置の実施例について図面を
用いて説明する。
【0008】まず、図1を用いて本発明の化学分析装置
の構成について説明する。図1(a)は化学分析装置1
1の平面図、図1(b)はその正面図である。
【0009】化学分析装置11の上部には、試料20の
入った試験管21を平面的に円状に並べて保持するサン
プルホルダー22が設けられている。また、サンプルホ
ルダー22の脇には、試験管21内の試料22を吸引す
るためのサンプルピペッタ31が設けられている。サン
プルピペッタ31は、試験管21から試料を吸引し内部
に保持するノズル32、そのノズル32を昇降させ、旋
回移動させる3次元駆動機構33、及びノズル32内に
試料を吸引したり、吐出するポンプ(図示なし)が設け
られている。サンプルホルダー22は、複数の試験管2
1を逐一サンプルピペッタ31のノズル32の直下に位
置せしめるために、回転駆動機構23にて回転駆動する
ようになっている。
【0010】サンプルホルダー22の隣りには、サンプ
ルピペッタ31を挟むように、反応ディスク42が設置
されている。反応ディスク42は、複数の反応容器41
を平面的に円状に並べて保持し、順次回転してサンプル
ピペッタ31のノズル32のもう一方の降下位置に、反
応容器41を移動させるようになっている。また各反応
容器41の下半分は恒温水が流れる恒温槽43に浸って
いる。サンプルピペッタ31のノズル32の降下位置に
順次反応容器41を移動させるために、反応ディスク4
2は反応ディスク回転駆動機構44が設けられている。
反応ディスク42の外周縁の上方には、反応容器洗浄機
構71、分光計測部81が順に設けられている。
【0011】次に、試薬供給部51の構成について説明
する。試薬供給部51は、大別して、複数の試薬容器5
2、試薬容器52を保持する試薬ホルダー53、マイク
ロポンプ54、試薬ホルダー回転駆動機構55の4つの
部分から構成されている。試薬ホルダーは中心軸の周り
に試薬容器52を円周上に保持させる構造になってい
る。保持される試薬容器52の数と同数の膜形ポンプ5
4が試薬ホルダー53の底部に設けられている。試薬容
器52の底面には接続孔が設けてあり、試薬ホルダー5
3の底部に向かって強く押し付けることで、マイクロポ
ンプ54の吸入孔と接続するようになっている。また、
マイクロポンプ54の吸入口と反対側の面には、吐出ノ
ズルが設けられており、吐出ノズルに形成された吐出口
が鉛直下方に向かって設けられている。なお、ここで吐
出ノズルは、後述するいくつかの吐出ノズルを総称した
ものである。
【0012】図2は、マイクロポンプ54の概略断面図
である。マイクロポンプは、ノズル基板100、出口弁
基板200、送液室基板300、ダイヤフラム基板40
0から構成され、それぞれの基板は固着されている。た
だし、出口弁基板200の出口弁201、送液室基板3
00の入口弁301およびダイヤフラム基板400のダ
イヤフラム401は、送液により稼動させる部分である
ため固着されていない。送液は、ダイヤフラム401に
接続された揺動手段(図示せず)、例えば、ピエゾ素子
や電磁アクチュエータ、形状記憶合金アクチュエータな
どがある。本発明における実施例では、ピエゾ素子アク
チュエータを使用している。
【0013】このマイクロポンプは、ダイヤフラム40
1に接続したアクチュエータを駆動することにより、送
液室の容量を増加させる方向に変化させることによって
出口弁を閉じ、入口弁301を開き、吸入孔から試薬等
の液体を送液室に吸引する。次にアクチュエータを動作
させて、送液室を圧縮することで、入口弁301を閉
じ、出口弁201を開いて吐出口から液体を吐出する。
このように、ダイアフラム401を駆動する回数等で吐
出する液の量を制御するものである。
【0014】図3は本発明によるノズル基板の一実施例
の断面図である。
【0015】ノズル基板100の中央部に吐出ノズル1
01が設けられている。吐出ノズル101は、液体が吐
出または滴下される吐出口110と突起部である土手1
13からなる。また、ノズル基板100には液体が入る
側に入口111も設けられている。吐出口110の周囲
には、溝112が形成されている。本実施例では、溝1
12の深さは100マイクロメートル、幅は770マイ
クロメートルとしているが、これに限ることはない。溝
112の深さは、吐出ノズル101の強度を考慮して、
基板の厚さの半分以上あればよい。ノズル基板100の
材質はシリコンであり、加工はマイクロマシニングであ
るため、吐出口110、入口111は角型となってい
る。
【0016】なお、ノズル基板100とポンプ本体(図
示せず)との接合時に、接合治具(図示せず)が吐出面
114に接触し、突起部である土手113を破損する恐
れがあるため、土手113は吐出面114よりも入口1
11側に後退した構造としている。ここで示すノズル基
板100は矩形の板状であるが円板状、楕円板状および
その他の形状でもよい。
【0017】尚、前述の実施例では吐出ノズル101の
土手の高さを基板面より低くしたが、土手113の高さ
を基板面と同じ高さとし、ノズル基板の周辺部に接合治
具をセットする凹部を設けることにより、接合治具が土
手113に接触しないようにすることも可能である。土
手113の端面が基板面と同一面内とすることによっ
て、土手113を後退させるマイクロマシニングプロセ
スを省略することが可能である。
【0018】図4に本発明の他の実施例のノズル基板1
00を示す。
【0019】吐出ノズル101は、先の実施例とは異な
り基板面114から突出させた構成としている。このた
め、構造が簡単になり、マイクロマシニングのプロセス
を少なくすることができる。なお、ノズル基板100と
ポンプ本体との接合時に、本図では図示していないが基
板の周辺部には、接合治具に土手113が当たらないよ
うに凹部を設けてある。
【0020】図5は、本発明のさらに他の実施例のノズ
ル基板を示してある。図3との違いは吐出ノズル101
を円錐状に形成した点である。そのため、形成に当たっ
ては、マイクロマシニングを使わずに機械加工で吐出口
110、溝112、土手113を作製している。材質
は、ステンレス鋼および硬質塩化ビニル、四弗化エチレ
ン3種類で作製したが、これに限ることはなく、ポリプ
ロピレンやABS樹脂やポリプロピレンサルファイド等の
樹脂や、ステンレススチール以外の金属、ガラスやセラ
ミックス等でもよい。但し、機械加工の場合は、微細な
加工となるため量産性はマイクロマシニングよりは劣る
が、設備にかかる費用はマイクロマシニングよりも安価
となる上に、特殊なマイクロマシニングの技術を必要と
しないため、全体とすれば有益となる場合もある。
【0021】また、図4と同じく吐出ノズル101部を
基板面より突出させて形成することも可能である。吐出
ノズル101の形成は機械加工にて行える。また、図4
の出説明したように他の基板との接合に当たって吐出ノ
ズル101部を破損しないように基板周辺部に凹部が設
ける必要がある。
【0022】図6は、本発明のさらに他の一実施例のノ
ズル基板を示す。
【0023】吐出口110の周囲に設けられた溝112
からノズル基板100の外側に向けて長溝134を形成
する。長溝134の端部に吸水体135が設けられてい
る。このため、吐出口110の周囲に吐出または滴下し
た液体が残ったばあいでも、毛細管現象により液滴は長
溝134を伝って吸収体135に吸収され、吐出口11
0の周囲には液体が残らず、吐出液の精度の低下を防止
できる。また、吐出口110の周囲に液体が残った場合
は、乾燥により汚れが発生するが、この汚れも防止でき
る。ノズル基板100の材質はシリコンであり、シリコ
ンマイクロマシニングで加工した。
【0024】図7に本発明のさらに他の一実施例のノズ
ル基板を示す。
【0025】本図で、図6と異なる点は、吐出ノズル1
01の周囲には溝を設けず、長溝134を吐出ノズルま
で伸ばしている点である。なお、長溝134の端部には
吸収体135が設けてある。ノズル基板100の材質は
シリコンであり、シリコンマイクロマシニングで加工し
た。
【0026】図8日本発明のさらに他の実施例を示す。
【0027】本実施例の図6との相違点は吐出ノズル1
01を円錐形状とすると共に、吐出ノズル101の周囲
に設けた溝112に連通する細管146を設け、細管1
46の他端側に吸水体145が取り付けてある。これに
よって、吐出精度の低下や、汚れの付着を防止できる。
【0028】なお、前述までで説明した吐出ノズル10
1には、フッ素樹脂またはフッ素を含む化合物で表面を
コーティングした。これにより、吐出または滴下する液
体の吐出ノズルに対する濡れ性が小さくなり、すなわち
液体を弾きやするなるため、吐出を停止したときの液体
の切れが良くなり、吐出精度の低下や、汚れの付着防止
の効果は大きくなる。但し、図6から図8の吐出ノズル
101に関しては、長溝134、の内側や細管146の
内面には、前記のフッ素樹脂またはフッ素を含む化合物
のコーティングを設けない方が、液体の濡れ性が良いた
め、毛細管現象も起こり易いためより望ましい構成であ
る。
【0029】フッ素樹脂またはフッ素を含む化合物のコ
ーティング方法は、処理液に浸漬した後に引き上げ、9
0℃乃至230℃で加熱した炉中で、5分以上乾燥する
方法である。また、浸漬の代わりにスプレー塗布や刷毛
塗りでもよい。但し、膜厚制御に関しては、浸漬法が最
も良く10〜50ナノメーターの誤差範囲で制御可能で
あった。スプレー塗布の場合の膜厚誤差は、50〜20
0ナノメーターと大きかった。刷毛塗りの場合、膜厚誤
差は400〜600ナノメーターであった。
【0030】図9および図10に、吐出ノズルに設けら
れた吐出口から液体を吐出するときの吐出特性を調べた
実験の結果を示す。
【0031】吐出ノズルへの送液の方法は、シリンジポ
ンプを吐出ノズルの入口側に接続して送液した場合と、
マイクロポンプに吐出ノズルを接合して送液した場合で
ある。吐出液には、イオン交換水またはアルカリ性の試
薬を使用した。アルカリ性試薬は表面張力は、約30d
yn/cmであった。このため、表面張力が約72dy
n/cmの水よりも濡れ性が良いため、吐出停止後の液
切れ性は低下する。
【0032】図9は、吐出口面積0.116mm2で土
手が無く、フッ素樹脂コーティングを施した吐出ノズル
を用い、シリンジポンプにて吐出実験した結果である。
液体が吐出口を出る時の速度を吐出速度とすると、吐出
速度が0.5m/sより小さいと、液は図16の液玉6
11のごとく吐出口に溜り、ある程度の大きさになる
と、重力と表面張力により滴下する。この場合、液体の
滴下は断続的であり、吐出では無い。0.5〜1.0m
/sの範囲であると、液体の吐出口への溜りは無いが、
吐出停止後に残液滴が残る。吐出速度が1.1m/sよ
りも大きい場合は、残液滴がなく、吐出が良好で液切れ
性が良い。上記の結果から、吐出速度が速い方が液切れ
性が良くなり、残液滴無しの場合の限界の吐出速度が存
在することが知見としてえられた。以下、前記の残液滴
なしの限界の吐出速度を残液滴無し吐出速度最小値と記
す。
【0033】図10は、吐出口面積を種々変えた時の残
液滴無しの吐出速度最小値を示す実験結果である。吐出
ノズルの条件は、吐出口が丸型または角型のもの、土手
無しまたは土手有りのもの、シリンジポンプによる送液
またはマイクロポンプによる送液と、それぞれ取り混ぜ
たもので、いずれの吐出ノズルにもフッ素樹脂コーティ
ングを施した。吐出液はアルカリ性の試薬である。実験
結果から、土手無し吐出ノズルまたは土手有り吐出ノズ
ルの吐出口面積と残液無し吐出速度最小値との関係は、
フッ素樹脂コーティングが施してある場合、吐出口形状
や送液方法が異なる条件でも、、ほぼ同じ結果となるこ
とを確認した。すなわち、吐出特性は、土手の有無に依
存するという知見が得られた。図10には土手無しでフ
ッ素樹脂コーティング有り吐出ノズルと土手有りでフッ
素樹脂コーティング有り吐出ノズルのデータ点を指数減
少関数で近似した結果を示した。縦軸が残液無し吐出速
度の最小値であることから、残液無しで吐出可能な範囲
は、数式1となる。定数Y0、X0、A、tは表1に示
した。なお、フッ素樹脂コーティング有り吐出ノズル
は、データの最小値および平均値を示した。
【0034】
【数1】
【0035】
【表1】
【0036】本発明による図3〜図9に示した土手11
3、123のある吐出ノズル101a〜101gにフッ
素樹脂コーティングを施した場合、データのばらつき範
囲を考慮すれば、表1中で最小値の定数を数1に代入し
たときの関係式を満たす、吐出口面積と残液無し吐出速
度最小値の条件が吐出口110の液切れに効果的であ
る。
【0037】図11、図12は吐出ノズル101部に吐
出後の残液が付着した状態を説明する断面図である。図
11は、フッ素樹脂コーティングした吐出ノズル101
で、図12は、コーティング無しの場合である。コーテ
ィングした場合は、残液滴は液玉611となるが、コー
ティング無しの場合は液膜612となる。また、フッ素
樹脂はフッ素を含む化合物でも同等の効果となる。フッ
素樹脂層160を設ける部位は、溝112、すなわち土
手113の外側を必ず含み、好ましくは吐出面114に
もコーティングを行う。吐出ノズル101全面のコーテ
ィングでももちろん良い。
【0038】図13は、本発明のノズル基板100に吐
出ノズル101を製作するためのシリコンマシニングの
手順の概略を示した図である。半導体プロセスの手法を
用いる。
【0039】(a)に示すようにシリコン基板501に
熱酸化により二酸化シリコンを形成し、その後レジスト
塗布し、露光、現像、レジスト除去、二酸化シリコン層
の一部除去504により二酸化シリコン層502を形成
する。
【0040】(b)シリコン基板501を異方性エッチ
ングしてシリコン露出面504から掘り下げて凹部50
5を形成し、二酸化シリコン層502を除去する。
【0041】(c)次に半導体プロセスで二酸化シリコ
ン層510を形成する。
【0042】(d)さらにその上に二酸化シリコン層5
20または四窒化三シリコン層520を形成する。
【0043】(e)次に、異方性エッチングしてシリコ
ン露出面525から堀り下げていくと凹部535のよう
な形状を形成する。
【0044】(f)この後、上部に形成されている二酸
化シリコン層520または四窒化三シリコン層520を
除去し、異方性エッチングで掘り続けるて凹部534と
凹部535とが連通するように貫通させる。
【0045】(g)最後に二酸化シリコン層510を除
去してシリコン基板500gが完成する。
【0046】以上のようにこれまでの説明では、ノズル
基板を出口弁基板とは別基板として形成し接合すること
でマイクロポンプを形成したが、当然のことながら出口
弁基板に吐出ノズルを形成することで、マイクロポンプ
の部品点数を低減し、ポンプ自体の薄型化を図れる。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、試薬を無駄にせず、洗
浄液をほとんど必要とせず、また定期的な分解洗浄も必
要とせず、供給試薬量の微量制御が容易となり、簡素な
ノズルを備え、なおかつ高い吐出分解能と吐出安定性を
有し、耐薬品性のノズル及びポンプを備えた化学分析装
置を提供し、その製造方法を提案することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の化学分析装置の構成図である。
【図2】 本発明のマイクロポンプの概略断面図であ
る。
【図3】 本発明のマイクロポンプのノズル基板の図で
ある。
【図4】 本発明の他のノズル基板の実施例を示した図
である。
【図5】 本発明の他のノズル基板の実施例を示した図
である。
【図6】 本発明の他のノズル基板の実施例を示した図
である。
【図7】 本発明の他のノズル基板の実施例を示した図
である。
【図8】 本発明の他のノズル基板の実施例を示した図
である。
【図9】 吐出ノズルの液切れ可能な吐出速度条件を示
す図である。
【図10】 吐出ノズルの液切れ特性を示す図である。
【図11】 吐出ノズル部二コーティングを施したとき
の試薬を吐出した後の状態を示すノズル部の断面図であ
る。
【図12】 吐出ノズルにコーティングを施さないとき
の試薬を吐出した後の状態を示すノズル部の断面図であ
る。
【図13】 本発明の吐出ノズルの製造方法を説明する
図である。
【符号の説明】
11…装置本体上面部、12…装置本体正面部、21…
試験管、22…サンプルホルダー、31…サンプルピペ
ッタ、32…ノズル、41…反応容器、43…恒温槽、
52…試薬容器、53…試薬ホルダー、54…マイクロ
ポンプ、542…吐出孔、100…ノズル基板、110
…吐出口、113…土手、112…溝、134…長溝、
135…吸水体、502…二酸化シリコン層、160…
フッ素樹脂層。
フロントページの続き (72)発明者 佐々木 康彦 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 三宅 亮 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 寺山 孝男 茨城県ひたちなか市市毛882番地 株式会 社日立製作所計測器事業部内 (72)発明者 内田 裕康 茨城県ひたちなか市市毛882番地 株式会 社日立製作所計測器事業部内 (72)発明者 遠藤 喜重 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 Fターム(参考) 2G058 ED12 ED23 ED24 3H077 AA08 CC02 CC09 DD06 EE16 FF12

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】送液室に変位を与えるためのダイアフラム
    が形成されたダイアフラム基板と、前記ダイアフラム基
    板に接合され、入口弁と、送液室と出口側への開口を形
    成する送液室基板と、出口側の弁を備えた出口弁基板と
    からなるマイクロポンプにおいて、 前記出口弁基板に接合され、出口弁から吐出された液体
    を外部に吐出する吐出ノズルを備えたノズル基板を設
    け、前記吐出ノズルの周囲に溝を形成したことを特徴と
    するマイクロポンプ。
  2. 【請求項2】送液室に変位を与えるためのダイアフラム
    が形成されたダイアフラム基板と、前記ダイアフラム基
    板に接合され、入口弁と、送液室と出口側への開口を形
    成する送液室基板と、出口側の弁を備えた出口弁基板と
    からなるマイクロポンプにおいて、 前記出口弁基板に接合され、出口弁から吐出された液体
    を外部に吐出する吐出ノズルを備えたノズル基板を設
    け、前記吐出ノズルが前記ノズル基板表面から突出する
    ように形成したことを特徴とするマイクロポンプ。
  3. 【請求項3】送液室に変位を与えるためのダイアフラム
    が形成されたダイアフラム基板と、前記ダイアフラム基
    板に接合され、入口弁と、送液室と出口側への開口を形
    成する送液室基板と、出口側の弁を備えた出口弁基板と
    からなるマイクロポンプにおいて、 前記出口弁基板に接合され、出口弁から吐出された液体
    を外部に吐出する吐出ノズルを備えたノズル基板を設
    け、前記吐出ノズルの周囲から前記吐出ノズルの外側に
    向かって溝または管を設けたことを特徴とするマイクロ
    ポンプ。
  4. 【請求項4】請求項1から3のいづれか1項に記載のマ
    イクロポンプにおいて、 前記吐出ノズル部の最外層にフッ素樹脂層またはフッ素
    を含む化合物層を形成したことを特徴とするマイクロポ
    ンプ。
  5. 【請求項5】サンプルを入れる複数の反応容器を保持す
    る反応容器ホルダーと、前記反応容器中のサンプルに添
    加するべき各種試薬をそれぞれ入れる複数試薬容器と、
    前記試薬容器の下部に取り付けられ、所定量の試薬を吸
    収し前記反応容器に滴下注入するポンプと、前記試薬が
    添加された後に前記サンプルの物性を計測する計測装置
    を備えた化学分析装置において、 前記ポンプは、ポンプ本体と、前記ポンプ本体の前面に
    接合され、板状でポンプ本体の流出口に接続する吐出口
    を有する吐出ノズルとから構成され、液体の吐出口を含
    む吐出面の前記吐出口の周囲に溝が形成されていること
    を特徴とする化学分析装置。
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