JP2000300076A - 植物育成地用透水材及び植物育成地地下構造 - Google Patents

植物育成地用透水材及び植物育成地地下構造

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JP2000300076A
JP2000300076A JP11705299A JP11705299A JP2000300076A JP 2000300076 A JP2000300076 A JP 2000300076A JP 11705299 A JP11705299 A JP 11705299A JP 11705299 A JP11705299 A JP 11705299A JP 2000300076 A JP2000300076 A JP 2000300076A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期間使用しても導水機能があまり低下せ
ず、良好な排水性を示す植物育成地を実現し得る植物育
成地用透水材を提供することを目的とする。 【解決手段】 植物育成地の地下に敷設される透水材で
あって、該透水材はコア材とフィルター材を備え、コア
材の敷設状態における少なくとも上方となる面に、フィ
ルター材が被覆して構成されたものである。コア材が透
水性と耐圧性を有する。フィルター材がメッシュ状であ
り、該メッシュの孔が土壌材料の流下微細粒子を通過可
能な大きさで、且つ各々の孔の大きさにバラツキが少な
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、植物を育成するの
に好適な植物育成地用透水材,植物育成地地下構造及び
植物育成地に関するものである。
【0002】
【従来の技術】植物を良好に育成させる為、従来より植
物育成地の土壌や地下構造を造成し、その上に植物を植
えることが行われている。
【0003】上記植物育成地は地下基盤上に土や砂等の
土壌層が設けられた構造となっているが、一般に上記地
下基盤に溝を複数設け、該溝に多孔管を配置したものが
用いられている。
【0004】そして上記土や砂等の層についてはその性
状や粒度の違いにより表面層,中間層,下層の3層に分
けられており、上記表面層には比較的細かい粒状土が用
いられ、肥料や保水材を所定量混合して植物の育成に適
した土壌とし、また該表面層の厚さとしても植物育成に
適した厚さとしている。該表面層の下の中間層には、上
記表面層より粒子の大きい粒状砂が用いられ、上記表面
層を支持し、且つ過剰な雨水や散水を透水させ、また表
面層の微細土砂の流下を制限するべく、土砂の粒子や中
間層の厚さが設定されている。更に上記中間層の下の下
層には、上記中間層より粒子の大きい粒状石が用いられ
ており、上記表面層及び中間層を支持し、上記中間層か
らの流水を速やかに上記多孔管に移行させるべく、層厚
や粒度が選定されている。
【0005】そして上記多孔管に到達した水は、該多孔
管表面に設けられた多数の孔から多孔管内部に流入す
る。該多孔管は勾配を有する様に配置されており、該多
孔管に流入した水は外部の排水溝に導かれる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この様に従来の植物育
成地は、植物を生長させる為の表面層と、多孔管への排
水を促す下層、及びこれら表面層と下層をつなぐ中間層
の3層で構成されており、該中間層としては表面層の土
壌を支持しつつ、フィルター機能を有し、且つ排水が効
率的に行えることが要求されているが、実際にはフィル
ター機能が十分ではなく、表面層の土壌を下層へ流下さ
せてしまう。更には中間層自身の土砂も下層へ流下させ
てしまう。下層に流下した土や砂は上記多孔管内に流入
し、該多孔管内に沈殿堆積する。
【0007】多孔管内の水分は勾配によって外部の排水
溝に導出されるが、上記土砂は多孔管が多少勾配を有し
ていても流出することがなく、上述の様に多孔管内に堆
積して該多孔管の導水機能を低下させるという問題があ
る。
【0008】そこでこの問題の解決策として、上記多孔
管を不織布製のフィルターで覆い、多孔管内への土砂流
入を防止するという手法が提案されているが、上記不織
布製フィルターに目詰まりが生じ易い為、植物育成地の
透水機能が短期間で低下するという問題が新たに生じ、
その結果排水性の悪いものとなる。
【0009】特にゴルフ場で育成されている芝草にとっ
て、水の管理は重要な事柄であり、上述の様に透水機能
が低下して排水不良となると、根腐れ等の加湿傷害を引
き起こす。また多量の降雨により芝草上に水の停滞を生
じると、芝草の成長が著しく阻害される。
【0010】また、近年多くのゴルフ場で寒冷地型芝草
が育成されているが、該寒冷地型芝草は夏場に高温障害
を受け易く、土壌水分が少な過ぎると土壌温度が上昇し
過ぎ、根の機能が低下し、ひいては夏枯れを生じる。
【0011】殊にゴルフ場のグリーン(ホール周辺に形
成された略円形の芝生地帯)の芝草は、極めて良好な水
分状態に保つことことが求められているから、上記水の
管理を厳しく行う必要がある。
【0012】従って高い透水性による優れた排水性と、
保水性を同時に満足する植物育成地が要望されている。
【0013】そこで本発明は上述の問題に鑑みてなされ
たものであり、長期間使用しても導水機能があまり低下
せず、良好な排水性を示す植物育成地及び植物育成地地
下構造、また該植物育成地を実現し得る植物育成地用透
水材を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明に係る植物育成地
用透水材は、植物育成地の地下に敷設される透水材であ
って、該透水材はコア材とフィルター材を備え、前記コ
ア材の敷設状態における少なくとも上方となる面に、前
記フィルター材が被覆して構成されたものであり、前記
コア材が透水性と耐圧性を有し、前記フィルター材がメ
ッシュ状であり、該メッシュの孔が土壌材料の流下微細
粒子を通過可能な大きさで、且つ各々の孔の大きさにバ
ラツキが少ないことを要旨とする。
【0015】上記従来の様な不織布製フィルターの場合
は、繊維がランダムに積層されたものであるから、フィ
ルター厚さ方向に通過孔が入り組んでおり(図5の
(a):従来の不織布製フィルターの断面図)、従って微
粒子がフィルターに捕捉され易く、目詰まりを生じ易
い。しかし、上記本発明に係る植物育成地用透水材のフ
ィルター材はメッシュ状であるから、該フィルター材厚
さ方向に通過孔が真っ直ぐであり(図5の(b):本発明
に係る植物育成地用透水材のフィルター材の例を示す断
面図)、従って微細粒子は捕捉されることなく通過す
る。よって目詰まりを生じ難い。
【0016】また上記フィルター材のメッシュ孔の大き
さにバラツキが少なく、ほぼ均一な大きさであるから、
通過させたい微粒子(流下微細粒子)と通過させたくな
い粒子とを分離する篩として作用する。そして上記の様
にフィルター材のメッシュ孔の大きさは、土壌材料の流
下微細粒子を通過可能な大きさであるから、流下水流に
抗して堆積する様な大きさの粒子(以下、堆積サイズ粒
子と称することがある)はフィルター材を通過しない。
従ってコア材内に堆積物が生じる恐れが少なく、導水機
能が低下する恐れが少ない。
【0017】一方フィルター材を通過した流下微細粒子
は堆積することなく流水と共に流下し、外部に排出され
る。尚流下微細粒子とは緩やかな水の流れによって、水
と共に流下可能な微細粒子であり、具体的には微細な砂
や肥料カス等である。
【0018】上記フィルター材としては孔径がより均一
であるものが好ましい。
【0019】砂や土等は透水材を敷設した際に上方から
落ちてくるものであるが、上述の様に上記フィルター材
をコア材の少なくとも上面に被覆することによって、堆
積サイズ粒子がコア材へ侵入することを防止できる。尚
好ましくはコア材の全表面にフィルター材を被覆したも
のである。
【0020】他方、コア材は透水性を有するものである
から、フィルター材を通過してコア材に侵入した水等を
良好に流下させ得る。またコア材は耐圧性を有するもの
であるから、本発明の透水材を土壌内に埋設した状態で
あってもあまり変形せず、良好な透水性を保つことがで
きる。
【0021】加えて本発明に係る植物育成地用透水材に
おいては、前記フィルター材が、その平面に対して垂直
方向の透水係数が1×100cm/sec.以上であることが好
ましい。尚上記透過係数はJIS A 1218の透水
試験により測定される。
【0022】前述の様に例えば芝草の様に土壌水分と温
度に敏感な植物を育成する場合には土中水分を管理する
ことが特に重要なことであり、高度な管理を行う為には
植物育成地構造物の透水率が大きい方が好ましい。従っ
て上記の様に透水係数が1×100cm/sec.以上であるこ
とが好ましく、より好ましくは1×101cm/sec.以上で
ある。尚この透水性能は長期間使用しても低下しないこ
とが要望される。
【0023】更に本発明に係る透水材においては、前記
フィルター材のメッシュの孔径が0.2〜3mmであり、
メッシュ孔数が100cm2あたり1000〜50000
個であることが好ましい。
【0024】孔径が3mm超の場合は堆積する可能性のあ
る粒子が透過することがあるから、孔径3mm以下である
ことが好ましい。より好ましくは2.5mm以下、より一
層好ましくは2mm以下である。一方0.2mm未満の場合
はフィルター材の透水性が悪くなる恐れがあるから、孔
径0.2mm以上であることが好ましい。より好ましくは
0.3mm以上、更に好ましくは0.4mm以上、更に一層
好ましくは0.6mm以上である。
【0025】またメッシュ孔数が100cm2あたり10
00個未満の場合はフィルター材の透水性が悪くなる恐
れがあり、一方50000個超の場合はフィルター材の
強度(強力)が弱くなり、よって取扱い性や施工性が悪
くなる恐れがあるから、上述の様に1000〜5000
0個/100cm2であることが好ましい。より好ましく
は1200個/100cm2以上であり、更に好ましくは
2000個/100cm2以上である。また20000個
/100cm2以下であることがより好ましく、更に好ま
しくは17000個/100cm2以下であり、更に一層
好ましくは12000個/100cm2以下である。
【0026】尚従来の不織布製フィルターは孔の大きさ
に大変バラツキがあり(不織布製フィルターは繊維がラ
ンダムに積層されたものであるから、孔径をコントロー
ルすることができず、例えば孔径3mmの均一な孔を1000
個/100cm2有する様な不織布製フィルターを製造するこ
とは不可能である)、孔径の小さい部分では流下微細粒
子さえも通過させずに目詰まりを生じる一方で、孔径の
大きい部分では堆積サイズ粒子も通過させてしまい、透
水材内に堆積物を生じる恐れがあるが、本発明の透水材
は、上述の様に孔径0.2〜3mmのほぼ均一な大きさの
孔が1000〜50000個/100cm2設けられてい
るから、堆積サイズ粒子を透過させることがなく、且つ
透過性が良好である。
【0027】また本発明に係る透水材は、前記コア材
が、20%圧縮時におけるが1×10 -2cm/sec.以上で
あり、20%圧縮時の応力が1.5tf/m2以上であるこ
とが好ましい。
【0028】透水材は地下に敷設されたときの上部の土
重量に耐える必要があり、また雨や散水等により加わっ
た水分重量にも耐える必要があり、更に施工や補修管理
時に使用される重機等の重量にも耐えなければならな
い。この様な重量が載荷された状態でもあまり圧縮変形
を生じない十分な耐圧性能を有し、十分な透水性能を確
保するには上述の様に20%圧縮時における透水係数1
×10-2cm/sec.以上,応力1.5tf/m2以上であること
が好ましい。更に20%圧縮時における透水係数が1×
10-1cm/sec.以上であることがより好ましい。また2
0%圧縮時の応力が2.0tf/m2以上であることがより
好ましく、一層好ましくは応力5.0tf/m2以上であ
る。
【0029】加えて本発明に係る透水材においては、前
記コア材が、合成繊維製の立体網状体であることが好ま
しい。
【0030】合成繊維製の立体網状体は、空間率が大き
く取れて透水性の大きい材料が得られ易く、また所定の
透水係数を得るための厚さが比較的小さくできるので、
植物育成地に埋設した際の容積が小さく、施工コストが
安くなるという利点がある。尚上記従来の植物育成地は
上記下層の底部に上記多孔管を配置する構造であるか
ら、該底部を大変深く掘削する必要があり、造成のコス
トが高くつくという問題がある。
【0031】更に合成繊維製の立体網状体のコア材は平
面積が大きくとも軽量で、また柔軟であるから、取り扱
い性が良い。例えば幅50cm,長さ1.5mのものであっても
容易に持ち上げることができ、また20m以上の様に非常
に長いコア材であっても、これを巻き形状として運搬す
ることができ、人手による敷設も行い得る。尚多孔管の
場合は運搬の際に重機が必要となる懸念がある。
【0032】加えて上記合成繊維製立体網状体のコア材
は、形状も様々なものができ、例えば幅25cm〜1.5m,厚
み0.5cm〜10cmの様な大きな平板状構造にできるから、
広幅の透水材とすることもできる。
【0033】本発明に係る植物育成地地下構造は、前記
植物育成地用透水材が育成地平面積の10%以上に配置
され、且つ該透水材が前記育成地の外部に排水を導く勾
配を有することを要旨とする。
【0034】上記の様に育成地平面積の10%以上に上
記透水材を配置することにより、植物育成地全体の透水
性能を良好にすることができる。尚透水材を地下基盤上
に均一に配置することが好ましい。
【0035】また透水材が上記の如く勾配を有している
から、外部に排水を良好に導くことができる。
【0036】また本発明に係る植物育成地地下構造は、
植物育成地地下基盤の上方に植物育成用土壌が配置され
た植物育成地地下構造であって、育成地平面積の10%
以上の面積に対して、透水性及び耐圧性を有するコア材
が、育成地外部に排水を導く勾配を有して前記地下基盤
上に敷設され、該コア材の少なくとも上面にフィルター
材を被覆したものであり、該フィルター材がメッシュ状
であり、該メッシュの孔が土壌材料の流下微細粒子を通
過可能な大きさであり、且つ各々の孔の大きさにバラツ
キが少ないことを要旨とする。
【0037】前述と同様にフィルター材は目詰まりを生
じ難く、また堆積サイズ粒子を透過しないものであり、
このフィルター材がコア材の上面に被覆されているか
ら、コア材には上記堆積サイズ粒子が入らず、よってコ
ア材の導水機能が良好に保たれる。加えてコア材は勾配
を有して敷設されているから、排水を外部に良好に導く
ことができる。
【0038】上記透水材は育成地平面積の30%以上に
配置することが好ましく、より好ましくは50%以上で
ある。
【0039】本発明に係る植物育成地は、前記植物育成
地用透水材を用いた育成地、或いは前記植物育成地地下
構造を採用した育成地に、芝草が植生されたものである
ことを要旨とする。
【0040】芝草は特に土壌水分の管理を厳密に行う必
要があり、この点において上記透水材を用いた育成地や
上記地下構造を採用した育成地は良好に芝草を育てるこ
とができる。
【0041】
【発明の実施の形態及び実施例】<実施例1>図1は本
発明に係る植物育成地用透水材の実施例1を示す斜視図
であり、コア材11の上面,左右の側面及び下面にフィ
ルター材が被覆された透水材10となっている。尚図1
に示す前側及び後側の側面にはフィルター材が被覆され
ていない。
【0042】また図2は図1に示す透水材10を植物育
成地の地下基盤上に複数配置した様子の一例を表す斜視
図である。
【0043】透水材10はフィルター材の被覆されてい
ない上記前・後側面を突き合わせて連接されており、こ
の複数の透水材10は全体的に集合排水管13に向けて
下がる様に勾配を有して配されている。
【0044】土砂中の水分は透水材10の上方等からコ
ア材11部分に侵入し、隣接する透水材10を介して集
合排水管13内に流入し、更に植物育成地の外部へ排出
される。
【0045】前記コア材11は、上記の様に十分な耐圧
性と透水性を有するものであれば、どの様な材質や形状
のものであっても良いが、例えば多数の空間を有する直
方体や円筒形状,或いは石状の樹脂成型品、直径5〜1
5mmの玉砂利、JIS A5001−1988の4〜6
号の採石、またはこれらの混合物、また合成繊維製立体
網状体等が挙げられる。
【0046】上記合成繊維製立体網状体の素材として
は、ポリエステル系樹脂,ポリアミド系樹脂(ナイロン
6,ナイロン66等),ポリエチレン系樹脂,ポリブチ
レン系樹脂,ポリウレタン系樹脂等が挙げられ、また同
類系の樹脂を混合使用することもできる。またこれら樹
脂のリサイクル品を用いることも可能である。
【0047】上記立体網状体の製造法としては、多数の
孔を有するノズルから原料樹脂を線状に加熱溶融押し出
しし、冷却水中の移動金網上に受け止め、立体網状を形
成しつつ冷却固化を連続的に行うという方法等が挙げら
れる。
【0048】コア材11の厚さとしては薄いほど透水材
の容積が小さくなり、施工コストが安くなるから好まし
いが、コア材11の耐圧性と透水性から決定すると良
い。
【0049】コア材11の厚さは5〜100mmであるこ
とが推奨され、好ましくは10mm以上、より好ましくは
20mm以上であり、また80mm以下が好ましく、70mm
以下がより好ましい。
【0050】また厚さの薄い透水材10を使用する場合
には、透水材10を複数重ねて好適な厚さとし、使用す
る様にしても良い。
【0051】フィルター材12は前述の様にメッシュ状
であり、メッシュ孔が上記流下微細粒子の通過可能な大
きさであって、孔の大きさにバラツキの少ないものであ
る。従って目詰まりすることなく、水を透過させ、該水
が上記コア材11に至る。また上記堆積サイズ粒子は透
過させないから、コア材11に堆積物を生じず、良好な
導水機能を保つ。
【0052】上記フィルター材12としては、合成樹脂
製成形メッシュ、または熱可塑性樹脂(例えば塩化ビニ
ール樹脂,アクリル樹脂)や接着剤で目止めした織編物
等が挙げられ、これらは植物育成地へ透水材を施工する
際の取り扱い性が良好であり、また施工後に外力により
変形してメッシュ孔径の大きい部分が生じる恐れが小さ
いので好ましい。
【0053】フィルター材12の引張り破壊強力や引裂
き破壊強力は大きい方が好ましく、引張り破壊強力とし
て20kgf/3cm以上、引裂き破壊強力として3kgf以上が
好ましく、より好ましくは引張り破壊強力30kgf/3cm
以上、引裂き破壊強力5kgf以上であり、より一層好ま
しくは引張り破壊強力50kgf/3cm以上、引裂き破壊強
力7kgf以上である。
【0054】尚特に、上記合成繊維製立体網状体のコア
材と、上記合成樹脂製成形メッシュ或いは上記目止めし
た織編物のフィルター材とからなる透水材は、安定した
性能を示す。
【0055】植物育成地の施工にあたっては、透水材1
0を地下基盤上に配置し、その上に下層の粒状石、中間
層の土砂、表面層の土を順次敷設する様にすると良い。
【0056】また工場でコア材11とフィルター材12
を一体化した透水材10を用いる場合に限らず、コア材
を地下基盤上に配置した後、該コア材の上面をフィルタ
ー材のシートにより覆う様にしても良い。
【0057】<実施例2>図3は本発明の実施例2に係
る植物育成地地下構造を示す断面図である。
【0058】この実施例2に用いる透水材のコア材はポ
リプロピレン樹脂製の立体網状体(厚さ30mm、20%
圧縮時の応力40tf/m2)で、フィルター材はポリエス
テルフィラメントのメッシュ状織物に軟質塩化ビニール
樹脂を塗布したものであり(メッシュ孔径1.0mm、メッ
シュ孔数6000個/100cm2)[養生メッシュ「アローキャ
ッチ」東洋紡(株)製]、上記コア材の全表面を上記フ
ィルター材で一層に被覆して透水材とした。
【0059】該透水材(厚さ30mm)を地下基盤上に、集
合排水管13に向けて下り勾配1/100となる様にし
つつ、育成地の全面積の50%に均一に配置した(透水
材配置部6)。但しこの配置に際して、水の流下する方
向の各透水材の接続部分におけるフィルター材を取り除
き、隣接する透水材のコア材同士が直接接触する様に
し、更に配置後この接続箇所を上記フィルター材で覆っ
た。そして最下流側の透水材を集合排水管13に接続し
た。また透水材間(残る面積50%)に厚さ30mmで粒状
石(粒径約3〜15mm)を配置した。
【0060】この透水材配置部6上に琵琶湖産の川砂
(粒径2.5mm以下)を厚さ200mmに敷き詰め(中間層
2)、次いでこの上に表面層1として琵琶湖産の川砂
(粒径2.5mm以下)と粉砕ピートモスを容積比9:1で
混合した土砂を、厚さ100mmに敷き詰めた。尚育成地施
工箇所の土中部分における底面(地下基盤上)及び前側
面を防水シートで覆い、外部排水溝に通じる上記集合排
水管以外は、外部に水分が出ない様に遮水した。
【0061】この実施例2の植物育成地の透水率は44
%であり、散水後10分で排水溝から水が確認された。
この結果から実施例2の地下構造は良好な透水性(排水
性)を示すことが分かる。
【0062】尚植物育成地の水分を排水するだけでな
く、集合排水管13にバルブを設け、該バルブの開度を
調節することにより、植物育成地内の水分量を調整する
ことが可能である。バルブを絞ることによってコア材内
に溜まった水分は、毛細管現象により植物の根部分に到
達する様になる。
【0063】<実施例3>透水材を育成地の全面積の1
0%に均一に配置した以外は、上記実施例2と同様の植
物育成地地下構造物を施工した。
【0064】この実施例3の植物育成地の透水率は28
%であり、良好な透水性を示すことが分かる。
【0065】<比較例1>透水材を配置しない以外は、
上記実施例2と同様の植物育成地地下構造物を施工し
た。
【0066】この比較例1の植物育成地の透水率は9%
であり、透水材を使用していない為に水はけの悪いもの
となった。
【0067】<実施例4>図4は本発明の実施例4に係
る植物育成地地下構造を示す断面図である。
【0068】該実施例4においては、透水材のコア材と
して多数の孔を有する多孔管を用い、上記実施例2と同
様のフィルター材を該多孔管の外周に被覆し、透水材2
0とした。
【0069】該透水材を地下基盤上に集合排水管13に
向けて下り勾配1/100となる様にしつつ、育成地の
全面積の10%に櫛歯状に配置し(透水材配置部1
6)、下流端を集合排水管13に接続した。そして実施
例2と同様に透水材間(残る面積90%)に厚さ250mm
で粒状石(粒径約3〜15mm)を配置した。
【0070】この透水材配置部16上に上記実施例2と
同様に、琵琶湖産の川砂(粒径2.5mm以下)を厚さ200mm
に敷き詰め(中間層2)、次いでこの上に表面層1とし
て琵琶湖産の川砂(粒径2.5mm以下)と粉砕ピートモス
を容積比9:1で混合した土砂を、厚さ100mmに敷き詰
めた。尚育成地施工箇所の土中部分における底面(地下
基盤上)及び前側面を防水シートで覆い、外部排水溝に
通じる上記集合排水管以外は、外部に水分が出ない様に
遮水した。
【0071】この実施例4の植物育成地の透水率は25
%であり、良好な透水性を示すことが分かる。
【0072】しかし透水材のコア材である多孔管として
は管径100mm以上必要であるから、この多孔管をコア材
として採用した透水材を敷設するにあたっては、地下基
盤を上記実施例2よりも深く掘り下げなければならず
(少なくとも120mm以上深く)、従って実施例2より施
工コストが高くなった。
【0073】尚同じく育成地平面積の10%に透水材を
敷設した実施例3よりも、実施例4の透水率が低く現れ
た理由は、地下基盤を深く掘り下げている為に水の流れ
が悪くなったからであると考えられる。
【0074】<比較例2>上記実施例2と同様のコア材
を用い、該コア材に目付200g/cm2の不織布を被覆して透
水材とし、この透水材を上記実施例3と同様に施工し
た。
【0075】この比較例2の植物育成地の透水率は11
%であり、透水性(排水性)の悪いものであった。この
理由はコア材に被覆した不織布の透水係数が2.6×1
-1cm/sec.と低い為、加えて長期間の使用により目詰
まりを起こした為に、植物育成地の透水率が低下したも
のと考えられる。
【0076】上記実施例2〜4及び比較例1,2の各値
について表1にまとめで記す。
【0077】
【表1】
【0078】以下に上記各値の測定方法について説明す
る。
【0079】<コア材の厚さ、コア材の20%圧縮時の
応力>コア材の試験片として一辺20.0cm以上の正方形の
ものを5つ準備し、この試験片を圧縮試験器[オリエン
テック社製テンシロン試験器タイプUTC-25]を用いてそ
れぞれ圧縮応力を測定する。上記圧縮試験器の底チャッ
クの形状は上記試験片より大きい平板で、上部チャック
の形状は直径15cmの円形平板である。測定にあたって
は、上記底チャック上に上記試験片を固定し、上部チャ
ックを下方向に移動速度3mm/分で移動させて試験片を
圧縮する。このとき試験片の中心と上部チャックの中心
ができるだけ一致する様に底チャックの所定位置に試験
片を置く。
【0080】チャック間距離と応力の関係を記録し、該
記録から圧縮応力が1.77kgf(0.01kgf/cm2)の時のチャ
ック間距離Lcmを求め、このLをコア材の厚さとする。
また上記記録からチャック間距離が0.8×Lcmになった
ときの圧縮応力Pkgfを求め、下式(1)より試験片の20
%圧縮時の応力ptf/m2を算出する。 ptf/m2=56.6×Pkgf …(1) 上記試験片5個の応力pの平均をコア材の20%圧縮時
の応力とする。尚透水材としての厚さや圧縮時応力は、
そのコア材の厚さや圧縮時応力とほぼ同じである。
【0081】<フィルターの透水係数>JIS A 1
218記載の定水位透水試験法により、フィルター材の
フィルター面に対して垂直方向の透水係数を測定する。
【0082】<フィルター材のメッシュの孔径>フィル
ター材を水平面に置き、任意の20個のメッシュ孔につ
いて長軸と短軸を計測し、この長軸と短軸の平均値を個
々の孔径として、20個の孔径の平均値をフィルター材
のメッシュの孔径とする。
【0083】尚、不織布についての孔径は、50〜200μm
のビーズを不織布に通過させ、通過したビーズの粒径分
布から平均をとり、該値を孔径とする。
【0084】<フィルター材のメッシュ孔数>約100〜5
00個の孔が存在するほぼ正方形のサンプルを準備し、サ
ンプルの面積と孔数を求め、100cm2あたりのメッシ
ュ孔数に換算する。これを3枚のサンプルについて行
い、これらのメッシュ孔数の平均値をフィルター材のメ
ッシュ孔数とする。
【0085】尚、不織布に関する孔数の測定は、不織布
を顕微鏡により拡大した写真を撮り、上記求めた孔径以
上の大きさの孔数を計数し、100cm2あたりのメッシ
ュ孔数に換算する。
【0086】<植物育成地地下構造物の透水率>植物育
成地を施工して野外で通常の芝草育成を行い、1年後、
植物育成地表面に100g/1cm2の水を5分間で散水し、
その後外部排水溝から得られた水の量と経過時間とを測
定する。散水後30分間の間に排水溝から回収された水
の量を測定し、散水量に対する回収率を求め、植物育成
地地下構造物の透水率とする。
【0087】30分以内に投入水量の20%以上が回収
される地下構造物が望ましい。
【0088】以上、本発明に係る透水材や植物育成地地
下構造に関して具体的に説明したが、本発明はもとより
上記例に限定される訳ではなく、前記の趣旨に適合し得
る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能であ
り、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含され
る。
【0089】
【発明の効果】本発明に係る植物育成地用透水材を用い
ることにより、或いは本発明に係る植物育成地地下構造
を採用することにより、長期間使用しても導水機能があ
まり低下せず、良好な排水性を示す植物育成地を得るこ
とができる。従って例えば外部に通じる排水管のバルブ
を調節することにより植物育成地中の水量を調整・管理
することが容易にできる。具体的には例えば水利用の少
ない冬期や降雨の多い梅雨時には排水管のバルブを開放
にして排水を図り、根腐れを防止し、高温の夏期や乾燥
期には排水管のバブルを絞って保湿する。このときコア
材内の水分は毛細管現象により植物の根部分に到達し、
また保湿や土壌表層からの水分蒸発によって土壌温度を
下げることができ、夏枯れを防止することもできる。
【0090】加えて本発明により上記の如く排水性が良
好となることに伴って、土壌中への空気の供給が良好と
なり、よって植物が酸素補給し易くなり、根腐れ等を防
止できる。
【0091】更に特にコア材として合成樹脂製立体網状
体を用いたものは、施工時において地下基盤をあまり深
く掘り下げる必要がなく、従って施工コストを低減する
ことができ、更に該コア材は軽量で作業性が良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る植物育成地用透水材の一例を示す
斜視図。
【図2】図1に示す透水材を植物育成地の地下基盤上に
複数配置した様子の一例を表す斜視図。
【図3】本発明の実施例2に係る植物育成地地下構造を
示す断面図。
【図4】本発明の実施例4に係る植物育成地地下構造を
示す断面図。
【図5】(a)は従来の不織布製フィルターの断面図、(b)
は本発明に係る植物育成地用透水材のフィルター材の例
を示す断面図。
【符号の説明】
1 表面層 2 中間層 6,16 透水材配置部 10,20 透水材 11 コア材 12 フィルター材 13 集合排水管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森元 良自 大阪市北区堂島浜二丁目2番8号 東洋紡 績株式会社本社内 (72)発明者 中川 健次 大阪市北区堂島浜二丁目2番8号 東洋紡 績株式会社本社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 植物育成地の地下に敷設される透水材に
    おいて、 該透水材は、コア材とフィルター材を備え、前記コア材
    の敷設状態における少なくとも上方となる面に、前記フ
    ィルター材が被覆して構成されたものであり、前記コア
    材が透水性と耐圧性を有し、前記フィルター材がメッシ
    ュ状であり、該メッシュの孔が土壌材料の流下微細粒子
    を通過可能な大きさで、且つ各々の孔の大きさにバラツ
    キが少ないことを特徴とする植物育成地用透水材。
  2. 【請求項2】 前記フィルター材は、その平面に対して
    垂直方向の透水係数が1×100cm/sec.以上である請求
    項1に記載の植物育成地用透水材。
  3. 【請求項3】 前記フィルター材は、そのメッシュの孔
    径が0.2〜3mmであり、メッシュ孔数が100cm2
    たり1000〜50000個である請求項1または2に
    記載の植物育成地用透水材。
  4. 【請求項4】 前記コア材は、20%圧縮時における透
    水係数が1×10-2cm/sec.以上であり、20%圧縮時
    の応力が1.5tf/m2以上である請求項1〜3のいずれ
    かに記載の植物育成地用透水材。
  5. 【請求項5】 前記コア材が、合成繊維製の立体網状体
    である請求項1〜4のいずれかに記載の植物育成地用透
    水材。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の植物育
    成地用透水材が育成地平面積の10%以上に配置され、
    且つ該透水材が前記育成地の外部に排水を導く勾配を有
    することを特徴とする植物育成地地下構造。
  7. 【請求項7】 植物育成地地下基盤の上方に植物育成用
    土壌が配置された植物育成地地下構造において、 育成地平面積の10%以上の面積に対して、透水性及び
    耐圧性を有するコア材が、育成地外部に排水を導く勾配
    を有して前記地下基盤上に敷設され、 該コア材の少なくとも上面にフィルター材を被覆したも
    のであって、 該フィルター材がメッシュ状であり、該メッシュの孔が
    土壌材料の流下微細粒子を通過可能な大きさであり、且
    つ各々の孔の大きさにバラツキが少ないことを特徴とす
    る植物育成地地下構造。
  8. 【請求項8】 請求項1〜5のいずれかに記載の植物育
    成地用透水材を用いた育成地、或いは請求項6または7
    に記載の植物育成地地下構造を採用した育成地に、芝草
    が植生されたものであることを特徴とする植物育成地。
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