JP2000301101A - ごみ焼却飛灰の処理方法及びごみ焼却排ガスの酸性ガス除去剤 - Google Patents
ごみ焼却飛灰の処理方法及びごみ焼却排ガスの酸性ガス除去剤Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 高価な薬剤を使用せずに重金属を安定化する
ことができ、処理物のpHを重金属の溶出が起こらない
領域まで低下させることができるごみ焼却飛灰の処理方
法と、ごみ焼却排ガスの酸性ガス除去剤を提供する。 【解決手段】 ごみ焼却飛灰に、硫酸塩含有物質、アル
ミニウム含有物質、消石灰又は生石灰の内1種以上を添
加し、CaO、Al2 O3 、SO4 成分の含有率をそれ
ぞれ所定の範囲内に調整した後、水を加えて混練し、固
化させるごみ焼却飛灰の処理方法。アルカリ分として定
量されるCaOの含有率が30wt%以下、かつモル比
が次の式に示す範囲内になるように各成分の含有率を調
整する。 CaO:Al2 O3 =3:1〜3 ・・・・(1) SO4 /CaO≧0.3 ・・・・(2)
ことができ、処理物のpHを重金属の溶出が起こらない
領域まで低下させることができるごみ焼却飛灰の処理方
法と、ごみ焼却排ガスの酸性ガス除去剤を提供する。 【解決手段】 ごみ焼却飛灰に、硫酸塩含有物質、アル
ミニウム含有物質、消石灰又は生石灰の内1種以上を添
加し、CaO、Al2 O3 、SO4 成分の含有率をそれ
ぞれ所定の範囲内に調整した後、水を加えて混練し、固
化させるごみ焼却飛灰の処理方法。アルカリ分として定
量されるCaOの含有率が30wt%以下、かつモル比
が次の式に示す範囲内になるように各成分の含有率を調
整する。 CaO:Al2 O3 =3:1〜3 ・・・・(1) SO4 /CaO≧0.3 ・・・・(2)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ごみ焼却飛灰の処
理方法及びごみ焼却排ガスの酸性ガス除去剤に関する。
理方法及びごみ焼却排ガスの酸性ガス除去剤に関する。
【0002】
【従来の技術】ごみ焼却設備においては、焼却炉から排
ガスと共に飛散して捕集された飛灰は特別管理一般廃棄
物に指定されているため、厚生大臣が定める方法(セメ
ント固化法、薬剤添加法、溶融固化法、酸その他の溶媒
への抽出法)の何れかにより中処理し、飛灰中の重金属
を安定化させた後、埋立て処分している。そして、飛灰
の安定化処理に際しては、上記4方法のうち、薬剤添加
法が広く採用されており、さらに、薬剤として、ジチオ
カルバミン酸系などの液体キレート剤が使用されること
が多い。
ガスと共に飛散して捕集された飛灰は特別管理一般廃棄
物に指定されているため、厚生大臣が定める方法(セメ
ント固化法、薬剤添加法、溶融固化法、酸その他の溶媒
への抽出法)の何れかにより中処理し、飛灰中の重金属
を安定化させた後、埋立て処分している。そして、飛灰
の安定化処理に際しては、上記4方法のうち、薬剤添加
法が広く採用されており、さらに、薬剤として、ジチオ
カルバミン酸系などの液体キレート剤が使用されること
が多い。
【0003】また、ごみ焼却設備においては、焼却炉か
ら発生する排ガス中に含まれる塩化水素や硫黄酸化物な
どの酸性ガスを除去する処理が行われるが、この酸性ガ
スの除去の一方法として、乾式集塵機よりも上流側の排
ガス流路に酸性ガスの除去剤として消石灰の粉末を吹込
んで酸性ガスと反応させ、排ガス中の酸性ガスを除去す
る方法があり、広く行われている。
ら発生する排ガス中に含まれる塩化水素や硫黄酸化物な
どの酸性ガスを除去する処理が行われるが、この酸性ガ
スの除去の一方法として、乾式集塵機よりも上流側の排
ガス流路に酸性ガスの除去剤として消石灰の粉末を吹込
んで酸性ガスと反応させ、排ガス中の酸性ガスを除去す
る方法があり、広く行われている。
【0004】この方法によって処理された排ガスの集塵
機においては、焼却炉から排ガスと共に飛散してきた飛
灰と共に消石灰と酸性ガスとの反応生成物や未反応の消
石灰が捕集される。この排ガス流路に消石灰を吹込んだ
際に捕集される飛灰(以下、アルカリ飛灰と記す)につ
いても、上記法令の定めに従って、重金属の安定化処理
を行った後、埋立て処分している。
機においては、焼却炉から排ガスと共に飛散してきた飛
灰と共に消石灰と酸性ガスとの反応生成物や未反応の消
石灰が捕集される。この排ガス流路に消石灰を吹込んだ
際に捕集される飛灰(以下、アルカリ飛灰と記す)につ
いても、上記法令の定めに従って、重金属の安定化処理
を行った後、埋立て処分している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ジチオカルバ
ミン酸系などの液体キレート剤を使用する薬剤添加法に
は幾つかの問題点がある。その一つとして、上記液体キ
レート剤を使用する薬剤添加法により飛灰を処理する
と、液体キレート剤が高価な薬剤であるため、処理コス
トが高くなるという問題がある。
ミン酸系などの液体キレート剤を使用する薬剤添加法に
は幾つかの問題点がある。その一つとして、上記液体キ
レート剤を使用する薬剤添加法により飛灰を処理する
と、液体キレート剤が高価な薬剤であるため、処理コス
トが高くなるという問題がある。
【0006】また、アルカリ飛灰の処理を、上記液体キ
レート剤を使用する方法によって行うと、液体キレート
剤が重金属を捕捉する性能が低下してしまうと言う問題
が発生する。この現象は、アルカリ飛灰中には未反応消
石灰が多量に含まれているため、その溶出液のpHが非
常に高くなり、そのpH値がジチオカルバミン酸系など
の液体キレート剤が効率よく重金属を捕捉することがで
きる領域から外れるために起こるものである。このよう
なことから、アルカリ飛灰を処理する場合には、その飛
灰のpHを適正な範囲まで下げるために、さらに塩化鉄
などの薬剤が添加されている。このため、飛灰の処理コ
ストがさらに高くなる。
レート剤を使用する方法によって行うと、液体キレート
剤が重金属を捕捉する性能が低下してしまうと言う問題
が発生する。この現象は、アルカリ飛灰中には未反応消
石灰が多量に含まれているため、その溶出液のpHが非
常に高くなり、そのpH値がジチオカルバミン酸系など
の液体キレート剤が効率よく重金属を捕捉することがで
きる領域から外れるために起こるものである。このよう
なことから、アルカリ飛灰を処理する場合には、その飛
灰のpHを適正な範囲まで下げるために、さらに塩化鉄
などの薬剤が添加されている。このため、飛灰の処理コ
ストがさらに高くなる。
【0007】さらに、pH12以上のpH領域において
は、鉛(Pb)などの両性金属が水酸化錯イオンとなっ
て溶解しやすくなるので、両性金属であるPbなどの重
金属の溶出を抑えることが難しくなる。
は、鉛(Pb)などの両性金属が水酸化錯イオンとなっ
て溶解しやすくなるので、両性金属であるPbなどの重
金属の溶出を抑えることが難しくなる。
【0008】本発明は、高価な薬剤を使用せずに重金属
を安定化することができ、アルカリ飛灰を処理する場合
においても、処理物のpHを重金属の溶出が起こらない
領域まで低下させることができるごみ焼却飛灰の処理方
法と、重金属を安定化することができる組成に調整され
た飛灰が捕集されるごみ焼却排ガスの酸性ガス除去剤を
提供することを目的とする。
を安定化することができ、アルカリ飛灰を処理する場合
においても、処理物のpHを重金属の溶出が起こらない
領域まで低下させることができるごみ焼却飛灰の処理方
法と、重金属を安定化することができる組成に調整され
た飛灰が捕集されるごみ焼却排ガスの酸性ガス除去剤を
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題は次の発明に
より解決される。
より解決される。
【0010】第1の発明は、ごみ焼却飛灰に、硫酸塩含
有物質、アルミニウム含有物質、消石灰又は生石灰の内
1種以上を添加し、CaO、Al2 O3 、およびSO4
成分の含有率をそれぞれ所定の範囲内に調整した後、水
を加えて混練し、固化させることを特徴とするごみ焼却
飛灰の処理方法である。
有物質、アルミニウム含有物質、消石灰又は生石灰の内
1種以上を添加し、CaO、Al2 O3 、およびSO4
成分の含有率をそれぞれ所定の範囲内に調整した後、水
を加えて混練し、固化させることを特徴とするごみ焼却
飛灰の処理方法である。
【0011】第2の発明は、アルカリ分として定量され
るCaOの含有率が30wt%以下になるようにし、か
つアルカリ分として定量されるCaOに対するAl2 O
3 及びSO4 のモル比が(1)式及び(2)式に示す範
囲になるように各成分の含有率を調整することを特徴と
する請求項1に記載のごみ焼却飛灰の処理方法である。
るCaOの含有率が30wt%以下になるようにし、か
つアルカリ分として定量されるCaOに対するAl2 O
3 及びSO4 のモル比が(1)式及び(2)式に示す範
囲になるように各成分の含有率を調整することを特徴と
する請求項1に記載のごみ焼却飛灰の処理方法である。
【0012】 CaO:Al2 O3 =3:1〜3 ・・・・(1) SO4 /CaO≧0.3 ・・・・(2) 第3の発明は、消石灰粉末と硫酸塩含有物質の粉末とか
らなることを特徴とするごみ焼却排ガスの酸性ガス除去
剤である。
らなることを特徴とするごみ焼却排ガスの酸性ガス除去
剤である。
【0013】第4の発明は、消石灰粉末と硫酸塩含有物
質の粉末と、さらにアルミニウム含有物質の粉末及びシ
リカ含有物質の粉末の内1種以上とからなることを特徴
とするごみ焼却排ガスの酸性ガス除去剤である。
質の粉末と、さらにアルミニウム含有物質の粉末及びシ
リカ含有物質の粉末の内1種以上とからなることを特徴
とするごみ焼却排ガスの酸性ガス除去剤である。
【0014】本発明において、アルカリ分として定量さ
れるCaO(以下、アルカリ分のCaOと記す)とは、
消石灰や生石灰などのアルカリに由来するCaOを指す
ものであって、塩類などを形成しているカルシウム分を
も含むものではない。なお、アルカリ分のCaOは、例
えば、肥料分析法1992年版(農林水産省農業環境技術研
究所、平成4年12月、日本肥料検定協会発行)に定めら
れている方法によって求めたアルカリ分から、別途に定
量したMgOをCaOに換算した値を差し引くことによ
って求めることができる。
れるCaO(以下、アルカリ分のCaOと記す)とは、
消石灰や生石灰などのアルカリに由来するCaOを指す
ものであって、塩類などを形成しているカルシウム分を
も含むものではない。なお、アルカリ分のCaOは、例
えば、肥料分析法1992年版(農林水産省農業環境技術研
究所、平成4年12月、日本肥料検定協会発行)に定めら
れている方法によって求めたアルカリ分から、別途に定
量したMgOをCaOに換算した値を差し引くことによ
って求めることができる。
【0015】前述のように、ごみ焼却飛灰にはアルカリ
飛灰と中性飛灰の二種類があるが、何れの飛灰であって
も、本発明の方法で処理する場合には、上記成分を含む
物質を添加して各成分の含有率が上記の(1)式及び
(2)式に示す範囲になるように調整する操作が行われ
る。しかし、未反応の消石灰を含有しているアルカリ飛
灰を処理する際には、アルカリ分のCaOを含む物質を
添加しなくてもよいことが多い。
飛灰と中性飛灰の二種類があるが、何れの飛灰であって
も、本発明の方法で処理する場合には、上記成分を含む
物質を添加して各成分の含有率が上記の(1)式及び
(2)式に示す範囲になるように調整する操作が行われ
る。しかし、未反応の消石灰を含有しているアルカリ飛
灰を処理する際には、アルカリ分のCaOを含む物質を
添加しなくてもよいことが多い。
【0016】硫酸塩含有物質としては、石膏、無水石
膏、半水石膏、明礬石、硫酸ナトリウム、硫酸アルミニ
ウムなどを使用することができる。アルミニウム含有物
質としては、明礬石、水酸化アルミニウム、硫酸アルミ
ニウム、塩化アルミニウム、カオリンなどを使用するこ
とができる。また、シリカ含有物質としては、珪石、明
礬石、珪藻土、カオリン、ケイ酸ソーダなどを使用する
ことができる。
膏、半水石膏、明礬石、硫酸ナトリウム、硫酸アルミニ
ウムなどを使用することができる。アルミニウム含有物
質としては、明礬石、水酸化アルミニウム、硫酸アルミ
ニウム、塩化アルミニウム、カオリンなどを使用するこ
とができる。また、シリカ含有物質としては、珪石、明
礬石、珪藻土、カオリン、ケイ酸ソーダなどを使用する
ことができる。
【0017】本発明者らは、種々の研究を重ねた結果、
飛灰の安定化処理に際し、飛灰に、硫酸塩含有物質、ア
ルミニウム含有物質、消石灰又は生石灰などの物質を適
宜添加して、アルカリ分のCaO、Al2 O3 、SO4
の含有率を(1)式及び(2)式に示す範囲に調整した
後、水を加えて混練すれば、重金属が溶出し難くなり、
前記の目的に沿った効果が得られることを見出した。ま
た、必要に応じて、さらにシリカ含有物質を添加すれ
ば、一層望ましい効果が得られる。
飛灰の安定化処理に際し、飛灰に、硫酸塩含有物質、ア
ルミニウム含有物質、消石灰又は生石灰などの物質を適
宜添加して、アルカリ分のCaO、Al2 O3 、SO4
の含有率を(1)式及び(2)式に示す範囲に調整した
後、水を加えて混練すれば、重金属が溶出し難くなり、
前記の目的に沿った効果が得られることを見出した。ま
た、必要に応じて、さらにシリカ含有物質を添加すれ
ば、一層望ましい効果が得られる。
【0018】本発明においては、アルカリ分のCaO成
分と、アルミニウム化合物、硫酸塩、ケイ酸系化合物な
どを反応させ、安定な鉱物を生成させることを図ってい
る。その一つとして、消石灰や生石灰に由来するアルカ
リ分のCaO成分とアルミニウム化合物の反応によっ
て、CaO・Al2 O3 ・H2 O、3CaO・Al2 O
3 ・6H2 O、3CaO・Al2 O3 ・10〜12H2
Oなどのアルミン酸カルシウム水和物が生成する。この
反応によって、次のような効果がもたらされる。
分と、アルミニウム化合物、硫酸塩、ケイ酸系化合物な
どを反応させ、安定な鉱物を生成させることを図ってい
る。その一つとして、消石灰や生石灰に由来するアルカ
リ分のCaO成分とアルミニウム化合物の反応によっ
て、CaO・Al2 O3 ・H2 O、3CaO・Al2 O
3 ・6H2 O、3CaO・Al2 O3 ・10〜12H2
Oなどのアルミン酸カルシウム水和物が生成する。この
反応によって、次のような効果がもたらされる。
【0019】まず、アルカリ分のCaOが消費されるの
で、飛灰処理時に高アルカリ性(高pH)になるのが避
けられ、Pbなどの両性金属が溶出し難い状態になる。
又、上記鉱物が生成する際に、重金属類がその鉱物中に
取り込まれたり、或いはその鉱物に吸着されたりし、飛
灰中の重金属が安定化される。さらに、上記鉱物の生成
によって、処理物の強度が大きくなる。
で、飛灰処理時に高アルカリ性(高pH)になるのが避
けられ、Pbなどの両性金属が溶出し難い状態になる。
又、上記鉱物が生成する際に、重金属類がその鉱物中に
取り込まれたり、或いはその鉱物に吸着されたりし、飛
灰中の重金属が安定化される。さらに、上記鉱物の生成
によって、処理物の強度が大きくなる。
【0020】また、アルミン酸カルシウム水和物と硫酸
塩の反応によって、エトリンガイト(3CaO・Al2
O3 ・3CaSO4 ・32H2 O)等の鉱物が生成す
る。この鉱物の生成時にも、上記のような効果がもたら
される。このエトリンガイト等の鉱物は、ケイ酸化合物
によりケイ酸カルシウム系化合物(C−S−H)を生成
する。その結果、エトリンガイト(3CaO・Al2 O
3 ・3CaSO4 ・32H2 O)は、モノサルフェート
(3CaO・Al2 O3 ・CaSO4 ・12H2O)相
の結晶へ転移することが防止され、長期安定な鉱物とな
る。このため、生成鉱物の構造の崩壊による処理物の強
度低下が防止される。
塩の反応によって、エトリンガイト(3CaO・Al2
O3 ・3CaSO4 ・32H2 O)等の鉱物が生成す
る。この鉱物の生成時にも、上記のような効果がもたら
される。このエトリンガイト等の鉱物は、ケイ酸化合物
によりケイ酸カルシウム系化合物(C−S−H)を生成
する。その結果、エトリンガイト(3CaO・Al2 O
3 ・3CaSO4 ・32H2 O)は、モノサルフェート
(3CaO・Al2 O3 ・CaSO4 ・12H2O)相
の結晶へ転移することが防止され、長期安定な鉱物とな
る。このため、生成鉱物の構造の崩壊による処理物の強
度低下が防止される。
【0021】上記のように、本発明においては、飛灰の
成分を調整した後、水を加えて混練し、アルミン酸カル
シウム水和物、カルシウムアルミニウムサルフェート化
合物(エトリンガイト等)、ケイ酸カルシウム系化合物
などの安定な鉱物を生成させることによって、有害重金
属が安定化され、処理物のpHの上昇が抑制される。上
記のような効果が得られる鉱物を生成させるためには、
それらの構成成分であるCaO、Al2 O3 、SO4 の
成分比を所定の範囲に調整する必要がある。
成分を調整した後、水を加えて混練し、アルミン酸カル
シウム水和物、カルシウムアルミニウムサルフェート化
合物(エトリンガイト等)、ケイ酸カルシウム系化合物
などの安定な鉱物を生成させることによって、有害重金
属が安定化され、処理物のpHの上昇が抑制される。上
記のような効果が得られる鉱物を生成させるためには、
それらの構成成分であるCaO、Al2 O3 、SO4 の
成分比を所定の範囲に調整する必要がある。
【0022】ただし、このときの成分比はアルカリのC
aOを基にして求めた値である。さらに、本発明におい
ては、各種の試験結果に基づいて、CaO:Al2 O3
のモル比が1:1〜3:1であることが好ましい。その
モル比がCaO<Al2 O3であると、上記の鉱物の生
成量が少なくなり、前記効果の発現度合が小さくなる。
また、CaOがAl2 O3 の3倍を超えるモル比にする
と、アルカリのCaOの一部が余剰となり、処理物のp
Hが上昇する。
aOを基にして求めた値である。さらに、本発明におい
ては、各種の試験結果に基づいて、CaO:Al2 O3
のモル比が1:1〜3:1であることが好ましい。その
モル比がCaO<Al2 O3であると、上記の鉱物の生
成量が少なくなり、前記効果の発現度合が小さくなる。
また、CaOがAl2 O3 の3倍を超えるモル比にする
と、アルカリのCaOの一部が余剰となり、処理物のp
Hが上昇する。
【0023】また、CaOに対するSO4 の成分比は
0.3以上であることが好ましい。SO4 /CaOが
0.3未満であると、カルシウムアルミニウムサルフェ
ート化合物の生成量が少なく、飛灰処理時に高アルカリ
性(高pH)になり、Pbなどの両性金属の溶出量が増
加する。
0.3以上であることが好ましい。SO4 /CaOが
0.3未満であると、カルシウムアルミニウムサルフェ
ート化合物の生成量が少なく、飛灰処理時に高アルカリ
性(高pH)になり、Pbなどの両性金属の溶出量が増
加する。
【0024】上記の成分調整において、CaO、Al2
O3 、SO4 の成分比を調整する際の基準成分となるア
ルカリのCaOの含有量は、30wt%以下になるよう
にする。アルカリのCaOが上限値30wt%を超える
と、処理物の量が増え、埋め立て処分に不利になる。
O3 、SO4 の成分比を調整する際の基準成分となるア
ルカリのCaOの含有量は、30wt%以下になるよう
にする。アルカリのCaOが上限値30wt%を超える
と、処理物の量が増え、埋め立て処分に不利になる。
【0025】このように、ごみ焼却炉の集塵機で捕集さ
れた飛灰については、消石灰を含まない中性飛灰であっ
ても、あるいはアルカリ飛灰であっても、上記の範囲に
成分比を調整すれば、飛灰中の重金属を安定化すること
ができ、さらに、処理物の強度を高めることができる。
れた飛灰については、消石灰を含まない中性飛灰であっ
ても、あるいはアルカリ飛灰であっても、上記の範囲に
成分比を調整すれば、飛灰中の重金属を安定化すること
ができ、さらに、処理物の強度を高めることができる。
【0026】ところで、前記のように、排ガス中の塩化
水素や硫黄酸化物などの酸性ガスを除去する際に、酸性
ガス除去剤として消石灰粉末の吹込みが行われるが、こ
の酸性ガス除去剤が、消石灰粉末に、硫酸塩含有物質、
アルミニウム含有物質、シリカ含有物質などの粉末が添
加されて調製されたものであれば、捕集されたアルカリ
飛灰は上記各物質が十分によく混合された状態で集塵機
から取り出されるので、そのアルカリ飛灰の安定化処理
に際しては、水を加えて混練するだけでよく、その処理
操作が簡素化される。
水素や硫黄酸化物などの酸性ガスを除去する際に、酸性
ガス除去剤として消石灰粉末の吹込みが行われるが、こ
の酸性ガス除去剤が、消石灰粉末に、硫酸塩含有物質、
アルミニウム含有物質、シリカ含有物質などの粉末が添
加されて調製されたものであれば、捕集されたアルカリ
飛灰は上記各物質が十分によく混合された状態で集塵機
から取り出されるので、そのアルカリ飛灰の安定化処理
に際しては、水を加えて混練するだけでよく、その処理
操作が簡素化される。
【0027】なお、酸性ガス除去剤を調製する場合、消
石灰と他の添加物質の配合比は、その除去剤を吹込むご
み焼却炉毎にそれぞれ決定される。これは、飛灰の組成
はごみ収集地域による差はあるが、同一地域であれば、
さほどの変動はないためである。このため、過去の飛灰
の組成と酸性ガスに対する消石灰の当量比(消石灰の吹
込み量)に基づいて酸性ガス除去剤の配合比を決めるこ
とができる。
石灰と他の添加物質の配合比は、その除去剤を吹込むご
み焼却炉毎にそれぞれ決定される。これは、飛灰の組成
はごみ収集地域による差はあるが、同一地域であれば、
さほどの変動はないためである。このため、過去の飛灰
の組成と酸性ガスに対する消石灰の当量比(消石灰の吹
込み量)に基づいて酸性ガス除去剤の配合比を決めるこ
とができる。
【0028】
【実施例】次に実施例によってさらに詳細に説明する
が、本発明はこれらの例によって何ら限定されるもので
はない。なお、一部の試験においては、混練物を保温し
たが、これは、前述のような効果をもたらすアルミン酸
カルシウム水和物、カルシウムアルミニウムサルフェー
ト化合物(エトリンガイト等)、ケイ酸カルシウム系化
合物などの安定な鉱物を、短期間の間に生成させるため
である。ここで、実操業における混練物の保温条件は、
混練物の処理時間(放置時間)や設備等、処理能率や設
備コストの観点から決定することができる。 (実施例1)アルカリ飛灰1000gに石膏256gを
加えてよく混合し、水450gを加えて混練した後、8
0〜90℃で2時間保温した。その後、室温で放置し、
1日放置後の処理物について環境庁告示13号に基づく
溶出試験を行った。供試したアルカリ飛灰の組成はアル
カリのCaOが8.3%、Al2 O3 が10wt%、S
iO2 が20wt%であった。この分析値と石膏の添加
量から混練前の粉体の成分比(モル比)を求めると、C
aO:Al2 O3 ≒3:2、SO4 /CaO≒1であ
り、本発明で定めた範囲内の値であった。また、鉛が2
100mg/kg、カドミウムが58mg/kg、砒素
が8mg/kg、総クロムが79mg/kg、総水銀が
2.9mg/kgであった。
が、本発明はこれらの例によって何ら限定されるもので
はない。なお、一部の試験においては、混練物を保温し
たが、これは、前述のような効果をもたらすアルミン酸
カルシウム水和物、カルシウムアルミニウムサルフェー
ト化合物(エトリンガイト等)、ケイ酸カルシウム系化
合物などの安定な鉱物を、短期間の間に生成させるため
である。ここで、実操業における混練物の保温条件は、
混練物の処理時間(放置時間)や設備等、処理能率や設
備コストの観点から決定することができる。 (実施例1)アルカリ飛灰1000gに石膏256gを
加えてよく混合し、水450gを加えて混練した後、8
0〜90℃で2時間保温した。その後、室温で放置し、
1日放置後の処理物について環境庁告示13号に基づく
溶出試験を行った。供試したアルカリ飛灰の組成はアル
カリのCaOが8.3%、Al2 O3 が10wt%、S
iO2 が20wt%であった。この分析値と石膏の添加
量から混練前の粉体の成分比(モル比)を求めると、C
aO:Al2 O3 ≒3:2、SO4 /CaO≒1であ
り、本発明で定めた範囲内の値であった。また、鉛が2
100mg/kg、カドミウムが58mg/kg、砒素
が8mg/kg、総クロムが79mg/kg、総水銀が
2.9mg/kgであった。
【0029】溶出試験の結果は、鉛の溶出量が0.2m
g/リットルであったが、この値は法定基準値以下であ
った。水銀、カドミウム、砒素、及びクロムは検出され
なかった。また、溶出水のpHは11.7であった。こ
のpH値は、上記のような成分調整を行なわずに安定化
処理した場合のpHが12.5程度まで上昇するのに対
し、低く抑えられた値であった。 (実施例2)アルカリ飛灰1000gに、表1に示す組
成の伊豆明礬石188gと石膏256gを加えて混合
し、水518gを加えて混練した後、80〜90℃で2
時間保持した。その後、室温で放置し、その処理物につ
いて実施例1と同じ方法よる溶出試験を行った。供試し
たアルカリ飛灰の組成は、アルカリのCaOが8.3
%、アルミニウム(Al2 O3 換算)が5.0wt%、
SiO2 が21wt%であった。
g/リットルであったが、この値は法定基準値以下であ
った。水銀、カドミウム、砒素、及びクロムは検出され
なかった。また、溶出水のpHは11.7であった。こ
のpH値は、上記のような成分調整を行なわずに安定化
処理した場合のpHが12.5程度まで上昇するのに対
し、低く抑えられた値であった。 (実施例2)アルカリ飛灰1000gに、表1に示す組
成の伊豆明礬石188gと石膏256gを加えて混合
し、水518gを加えて混練した後、80〜90℃で2
時間保持した。その後、室温で放置し、その処理物につ
いて実施例1と同じ方法よる溶出試験を行った。供試し
たアルカリ飛灰の組成は、アルカリのCaOが8.3
%、アルミニウム(Al2 O3 換算)が5.0wt%、
SiO2 が21wt%であった。
【0030】
【表1】
【0031】この分析値と石膏及び伊豆明礬石の添加量
から混練前の粉体の成分比(モル比)を求めると、Ca
O:Al2 O3 ≒3:1.4、SO4 /CaO≒1であ
り、本発明で定めた範囲内の値であった。また、鉛が1
800mg/kg、カドミウムが68mg/kg、砒素
が8mg/kg、総クロムが83mg/kg、総水銀が
3.9mg/kgであった。
から混練前の粉体の成分比(モル比)を求めると、Ca
O:Al2 O3 ≒3:1.4、SO4 /CaO≒1であ
り、本発明で定めた範囲内の値であった。また、鉛が1
800mg/kg、カドミウムが68mg/kg、砒素
が8mg/kg、総クロムが83mg/kg、総水銀が
3.9mg/kgであった。
【0032】溶出試験の結果は、鉛の溶出量が0.01
mg/リットルであったが、この値は法定基準を大幅に
下回る値であった。水銀、カドミウム、砒素、及びクロ
ムは検出されなかった。また、溶出水のpHは11.6
であり、低く抑えられた値であった。 (実施例3)アルカリ飛灰1000gに、表1に示す組
成の伊豆明礬石188gと石膏510gを加えてよく混
合し、水594gを加えて混練した後、80〜90℃で
2時間保持した。その後、室温で放置し、その処理物に
ついて実施例1と同じ方法よる溶出試験を行った。供試
したアルカリ飛灰の組成は、アルカリのCaOが15.
1%、Al2 O3 が10wt%、SiO2 が17wt%
であった。
mg/リットルであったが、この値は法定基準を大幅に
下回る値であった。水銀、カドミウム、砒素、及びクロ
ムは検出されなかった。また、溶出水のpHは11.6
であり、低く抑えられた値であった。 (実施例3)アルカリ飛灰1000gに、表1に示す組
成の伊豆明礬石188gと石膏510gを加えてよく混
合し、水594gを加えて混練した後、80〜90℃で
2時間保持した。その後、室温で放置し、その処理物に
ついて実施例1と同じ方法よる溶出試験を行った。供試
したアルカリ飛灰の組成は、アルカリのCaOが15.
1%、Al2 O3 が10wt%、SiO2 が17wt%
であった。
【0033】この分析値と石膏及び伊豆明礬石の添加量
から、混練前の粉体の成分比(モル比)を求めると、C
aO:Al2 O3 ≒3:1.3、SO4 /CaO≒1.
1であり、本発明で定めた範囲内の値であった。また、
鉛が1700mg/kg、カドミウムが68mg/k
g、砒素が6mg/kg、総クロムが56mg/kg、
総水銀が3.5mg/kgであった。
から、混練前の粉体の成分比(モル比)を求めると、C
aO:Al2 O3 ≒3:1.3、SO4 /CaO≒1.
1であり、本発明で定めた範囲内の値であった。また、
鉛が1700mg/kg、カドミウムが68mg/k
g、砒素が6mg/kg、総クロムが56mg/kg、
総水銀が3.5mg/kgであった。
【0034】溶出試験の結果は、鉛の溶出量が0.01
mg/リットルであったが、この値は法定基準を大幅に
下回る値であった。水銀、カドミウム、砒素、及びクロ
ムは検出されなかった。また、溶出水のpHは11.6
であり、低く抑えられた値であった。 (比較例1)ごみ焼却の集塵機から排出されたままのア
ルカリ飛灰1000gに、水350gを加えて混練し、
80〜90℃で2時間保持した。その後、室温で放置
し、その処理物について実施例1と同じ方法により溶出
試験を行った。処理したアルカリ飛灰の組成は、アルカ
リのCaOが8.3%、アルミニウム(Al2 O3 換
算)が10wt%、SO4 が2wt%、SiO2 が20
wt%であった。
mg/リットルであったが、この値は法定基準を大幅に
下回る値であった。水銀、カドミウム、砒素、及びクロ
ムは検出されなかった。また、溶出水のpHは11.6
であり、低く抑えられた値であった。 (比較例1)ごみ焼却の集塵機から排出されたままのア
ルカリ飛灰1000gに、水350gを加えて混練し、
80〜90℃で2時間保持した。その後、室温で放置
し、その処理物について実施例1と同じ方法により溶出
試験を行った。処理したアルカリ飛灰の組成は、アルカ
リのCaOが8.3%、アルミニウム(Al2 O3 換
算)が10wt%、SO4 が2wt%、SiO2 が20
wt%であった。
【0035】この分析値から混練前の粉体の成分比(モ
ル比)を求めると、CaO:Al2O3 ≒3:2であっ
たが、SO4 /CaO≒0.14であり、本発明で定め
た範囲から外れた値であった。また、鉛が2100mg
/kg、カドミウムが52mg/kg、砒素が8mg/
kg、総クロムが73mg/kg、総水銀が2.8mg
/kgであった。
ル比)を求めると、CaO:Al2O3 ≒3:2であっ
たが、SO4 /CaO≒0.14であり、本発明で定め
た範囲から外れた値であった。また、鉛が2100mg
/kg、カドミウムが52mg/kg、砒素が8mg/
kg、総クロムが73mg/kg、総水銀が2.8mg
/kgであった。
【0036】溶出試験の結果は、水銀、カドミウム、砒
素、及びクロムは検出されなかったが、鉛の溶出量は3
0mg/リットルであった。この値は法定基準値(0.
3mg/リットル)を上回る値であった。。また、溶出
水のpHは12.5であり、鉛の溶出が起る高pH値で
あった。 (実施例4)比表面積が45m2 /gの高表面積消石灰
(奥多摩工業株式会社製、商品名:タマカルク)100
0kgに対し、石膏の粉末を1225kgの割合で加え
て混合し、酸性ガス除去剤を調製した。この酸性ガス除
去剤を用いて、処理能力が都市ごみ95トン/日、排ガ
ス量28800Nm3 /hのごみ焼却炉の排ガス処理を
行った。
素、及びクロムは検出されなかったが、鉛の溶出量は3
0mg/リットルであった。この値は法定基準値(0.
3mg/リットル)を上回る値であった。。また、溶出
水のpHは12.5であり、鉛の溶出が起る高pH値で
あった。 (実施例4)比表面積が45m2 /gの高表面積消石灰
(奥多摩工業株式会社製、商品名:タマカルク)100
0kgに対し、石膏の粉末を1225kgの割合で加え
て混合し、酸性ガス除去剤を調製した。この酸性ガス除
去剤を用いて、処理能力が都市ごみ95トン/日、排ガ
ス量28800Nm3 /hのごみ焼却炉の排ガス処理を
行った。
【0037】この処理おいては、排ガス中のHClとS
O2 量に対して約2当量の消石灰を含む酸性ガス除去剤
を排ガス処理塔内へ噴射した。排ガス処理塔の排ガス煙
道入口における排ガス濃度はHClが532ppm、S
O2 が42.3ppmであった。また、排ガス処理塔の
出口における処理後の排ガス濃度はHClが21pp
m、SO2 が11ppmであり、除去率はHClが96
%、SO2 が74%であった。この際、集塵はバグフィ
ルターで良好に行われ、また、排ガス温度は170〜1
80℃であった。
O2 量に対して約2当量の消石灰を含む酸性ガス除去剤
を排ガス処理塔内へ噴射した。排ガス処理塔の排ガス煙
道入口における排ガス濃度はHClが532ppm、S
O2 が42.3ppmであった。また、排ガス処理塔の
出口における処理後の排ガス濃度はHClが21pp
m、SO2 が11ppmであり、除去率はHClが96
%、SO2 が74%であった。この際、集塵はバグフィ
ルターで良好に行われ、また、排ガス温度は170〜1
80℃であった。
【0038】バグフィルターで捕集された飛灰を分析し
たところ、飛灰の組成は、アルカリのCaOが7.6
%、Al2 O3 が10wt%、SO4 が13.7wt
%、SiO2 が22wt%であった。この分析値から成
分比(モル比)を求めると、CaO:Al2 O3 ≒3:
2.2、SO4 /CaO≒1.05であり、本発明で定
めた範囲内の値であった。また、鉛が2200mg/k
g、カドミウムが48mg/kg、砒素が10mg/k
g、総クロムが89mg/kg、総水銀が3.9mg/
kgであった。
たところ、飛灰の組成は、アルカリのCaOが7.6
%、Al2 O3 が10wt%、SO4 が13.7wt
%、SiO2 が22wt%であった。この分析値から成
分比(モル比)を求めると、CaO:Al2 O3 ≒3:
2.2、SO4 /CaO≒1.05であり、本発明で定
めた範囲内の値であった。また、鉛が2200mg/k
g、カドミウムが48mg/kg、砒素が10mg/k
g、総クロムが89mg/kg、総水銀が3.9mg/
kgであった。
【0039】この飛灰に水を加えて混練し、1日間放置
した後、この処理物について、環境庁告示13号に基づ
く溶出試験を行ところ、各重金属の溶出量は鉛が0.0
2mg/リットル、水銀が0.002mg/リットルで
あったが、何れも法定基準値以下であった。カドミウ
ム、砒素、及びクロムは検出されなかった。また、溶出
水のpHは11.4であり、低く抑えられた値であっ
た。 (実施例5)比表面積が45m2 /gの高表面積消石灰
(奥多摩工業株式会社製、商品名:タマカルク)100
0kgに対し、石膏の粉末を1225kg、伊豆明礬石
(組成は表1に同じ)700kgの割合で加えて混合
し、酸性ガス除去剤を調製した。この酸性ガス除去剤を
用い、実施例4の場合と同じごみ焼却炉の排ガス処理
を、実施例4と同様に実施した。
した後、この処理物について、環境庁告示13号に基づ
く溶出試験を行ところ、各重金属の溶出量は鉛が0.0
2mg/リットル、水銀が0.002mg/リットルで
あったが、何れも法定基準値以下であった。カドミウ
ム、砒素、及びクロムは検出されなかった。また、溶出
水のpHは11.4であり、低く抑えられた値であっ
た。 (実施例5)比表面積が45m2 /gの高表面積消石灰
(奥多摩工業株式会社製、商品名:タマカルク)100
0kgに対し、石膏の粉末を1225kg、伊豆明礬石
(組成は表1に同じ)700kgの割合で加えて混合
し、酸性ガス除去剤を調製した。この酸性ガス除去剤を
用い、実施例4の場合と同じごみ焼却炉の排ガス処理
を、実施例4と同様に実施した。
【0040】排ガス処理塔の排ガス煙道入口における排
ガス濃度はHClが560ppm、SO2 が46.8p
pmであった。また、排ガス処理塔の出口における処理
後の排ガス濃度はHClが22ppm、SO2 が12p
pmであり、除去率はHClが96%、SO2 が74%
であった。
ガス濃度はHClが560ppm、SO2 が46.8p
pmであった。また、排ガス処理塔の出口における処理
後の排ガス濃度はHClが22ppm、SO2 が12p
pmであり、除去率はHClが96%、SO2 が74%
であった。
【0041】バグフィルターで捕集された飛灰を分析し
たところ、飛灰の組成は、アルカリのCaOが7.6
%、Al2 O3 が10wt%、SO4 が14.6wt
%、SiO2 が21wt%であった。この分析値から成
分比(モル比)を求めると、CaO:Al2 O3 ≒3:
2.2、SO4 /CaO≒1.1であり、本発明で定め
た範囲内の値であった。また、鉛が2100mg/k
g、カドミウムが68mg/kg、砒素が10mg/k
g、総クロムが89mg/kg、総水銀が2.9mg/
kgであった。
たところ、飛灰の組成は、アルカリのCaOが7.6
%、Al2 O3 が10wt%、SO4 が14.6wt
%、SiO2 が21wt%であった。この分析値から成
分比(モル比)を求めると、CaO:Al2 O3 ≒3:
2.2、SO4 /CaO≒1.1であり、本発明で定め
た範囲内の値であった。また、鉛が2100mg/k
g、カドミウムが68mg/kg、砒素が10mg/k
g、総クロムが89mg/kg、総水銀が2.9mg/
kgであった。
【0042】この飛灰に水を加えて混練し、1日間放置
した後、この処理物について、環境庁告示13号に基づ
く溶出試験を行ったところ、各重金属の溶出量は鉛が
0.01mg/リットル、水銀が0.002mg/リッ
トルであったが、何れも法定基準値以下であった。カド
ミウム、砒素、及びクロムは検出されなかった。また、
溶出水のpHは11.6であり、低く抑えられた値であ
った。 (比較例2)比表面積が45m2/gの高表面積消石灰
(奥多摩工業株式会社製、商品名:タマカルク)を酸性
ガス除去剤としてを用い、実施例4の場合と同じごみ焼
却炉の排ガス処理を、実施例4と同様に実施した。排ガ
ス処理塔の排ガス煙道入口における排ガス濃度はHCl
が532ppm、SO2 が42.3ppmであった。ま
た、排ガス処理塔の出口における処理後の排ガス濃度は
HClが22ppm、SO2 が10ppmであり、除去
率はHClが96%、SO2 が76%であった。
した後、この処理物について、環境庁告示13号に基づ
く溶出試験を行ったところ、各重金属の溶出量は鉛が
0.01mg/リットル、水銀が0.002mg/リッ
トルであったが、何れも法定基準値以下であった。カド
ミウム、砒素、及びクロムは検出されなかった。また、
溶出水のpHは11.6であり、低く抑えられた値であ
った。 (比較例2)比表面積が45m2/gの高表面積消石灰
(奥多摩工業株式会社製、商品名:タマカルク)を酸性
ガス除去剤としてを用い、実施例4の場合と同じごみ焼
却炉の排ガス処理を、実施例4と同様に実施した。排ガ
ス処理塔の排ガス煙道入口における排ガス濃度はHCl
が532ppm、SO2 が42.3ppmであった。ま
た、排ガス処理塔の出口における処理後の排ガス濃度は
HClが22ppm、SO2 が10ppmであり、除去
率はHClが96%、SO2 が76%であった。
【0043】バグフィルターで捕集された飛灰を分析し
たところ、飛灰の組成は、アルカリのCaOが7.6
%、Al2 O3 が5wt%、SO4 が2wt%、SiO
2 が23wt%であった。この分析値から成分比(モル
比)を求めると、CaO:Al 2 O3 ≒3:1.1、S
O4 /CaO≒0.15であり、後者の比が本発明で定
めた範囲から外れた値であった。また、鉛が2200m
g/kg、カドミウムが48mg/kg、砒素が10m
g/kg、総クロムが89mg/kg、総水銀が3.9
mg/kgであった。
たところ、飛灰の組成は、アルカリのCaOが7.6
%、Al2 O3 が5wt%、SO4 が2wt%、SiO
2 が23wt%であった。この分析値から成分比(モル
比)を求めると、CaO:Al 2 O3 ≒3:1.1、S
O4 /CaO≒0.15であり、後者の比が本発明で定
めた範囲から外れた値であった。また、鉛が2200m
g/kg、カドミウムが48mg/kg、砒素が10m
g/kg、総クロムが89mg/kg、総水銀が3.9
mg/kgであった。
【0044】この飛灰に水を加えて混練し、1日間放置
した後、この処理物について環境庁告示13号に基づく
溶出試験を行なった。その結果、カドミウム、砒素、及
びクロムの溶出は検出されなかったが、鉛が20mg/
リットル、水銀が0.004mg/リットルの溶出があ
り、鉛は法定基準値(0.3mg/リットル)を上回る
値であった。また、溶出水のpHは12.5であり、鉛
の溶出が起こる高pH値であった。
した後、この処理物について環境庁告示13号に基づく
溶出試験を行なった。その結果、カドミウム、砒素、及
びクロムの溶出は検出されなかったが、鉛が20mg/
リットル、水銀が0.004mg/リットルの溶出があ
り、鉛は法定基準値(0.3mg/リットル)を上回る
値であった。また、溶出水のpHは12.5であり、鉛
の溶出が起こる高pH値であった。
【0045】上記の試験において、飛灰を安定化させる
処理をした結果について、実施例1〜5と比較例1、2
を比べてみると、安定化処理をする際の粉体が前記
(1)式及び(2)式の双方を満足する組成を有するも
のであった実施例では、有害な重金属の溶出量がすべて
法定基準値以下であったのに対し、比較例では、特に鉛
の溶出量が法定基準を上回る値になった。
処理をした結果について、実施例1〜5と比較例1、2
を比べてみると、安定化処理をする際の粉体が前記
(1)式及び(2)式の双方を満足する組成を有するも
のであった実施例では、有害な重金属の溶出量がすべて
法定基準値以下であったのに対し、比較例では、特に鉛
の溶出量が法定基準を上回る値になった。
【0046】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る飛灰の処理
方法によれば、飛灰に安価な石灰及び所定の無機物質を
添加することによって飛灰中の重金属が安定化されるの
で、飛灰の処理コストを大幅に低減することができる。
方法によれば、飛灰に安価な石灰及び所定の無機物質を
添加することによって飛灰中の重金属が安定化されるの
で、飛灰の処理コストを大幅に低減することができる。
【0047】また、アルカリ飛灰の処理においては、飛
灰中の消石灰と添加した無機物質を反応させるので、酸
性ガス除去剤として使用した消石灰をそのまま重金属を
安定させる成分として利用することができ、処理コスト
が低減されると共に、資源を有効活用することができ
る。さらに、アルカリ飛灰を処理においては、飛灰中の
消石灰と添加した無機物質を反応させて安定な鉱物を生
成させるので、遊離の消石灰が消費されることによって
処理物のpHの上昇が抑制され、重金属の溶出が起こら
ない領域まで低下させることができる。このため、飛灰
の処理コストのさらなる低減が達成される。
灰中の消石灰と添加した無機物質を反応させるので、酸
性ガス除去剤として使用した消石灰をそのまま重金属を
安定させる成分として利用することができ、処理コスト
が低減されると共に、資源を有効活用することができ
る。さらに、アルカリ飛灰を処理においては、飛灰中の
消石灰と添加した無機物質を反応させて安定な鉱物を生
成させるので、遊離の消石灰が消費されることによって
処理物のpHの上昇が抑制され、重金属の溶出が起こら
ない領域まで低下させることができる。このため、飛灰
の処理コストのさらなる低減が達成される。
【0048】さらに、本発明に係る酸性ガス除去剤を使
用すれば、集塵機で捕集された飛灰に水を加えて混練す
るだけで飛灰の安定化がなされるので、処理操作が簡素
化される。
用すれば、集塵機で捕集された飛灰に水を加えて混練す
るだけで飛灰の安定化がなされるので、処理操作が簡素
化される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01D 53/81 B09B 3/00 ZAB 53/68
Claims (4)
- 【請求項1】 ごみ焼却飛灰に、硫酸塩含有物質、アル
ミニウム含有物質、消石灰又は生石灰の内1種以上を添
加し、CaO、Al2 O3 、およびSO4 成分の含有率
をそれぞれ所定の範囲内に調整した後、水を加えて混練
し、固化させることを特徴とするごみ焼却飛灰の処理方
法。 - 【請求項2】 アルカリ分として定量されるCaOの含
有率が30wt%以下になるようにし、かつアルカリ分
として定量されるCaOに対するAl2 O3及びSO4
のモル比が(1)式及び(2)式に示す範囲になるよう
に各成分の含有率を調整することを特徴とする請求項1
に記載のごみ焼却飛灰の処理方法。 CaO:Al2 O3 =3:1〜3 ・・・・(1) SO4 /CaO≧0.3 ・・・・(2) - 【請求項3】 消石灰粉末と硫酸塩含有物質の粉末とか
らなることを特徴とするごみ焼却排ガスの酸性ガス除去
剤。 - 【請求項4】 消石灰粉末と硫酸塩含有物質の粉末と、
さらにアルミニウム含有物質の粉末及びシリカ含有物質
の粉末の内1種以上とからなることを特徴とするごみ焼
却排ガスの酸性ガス除去剤。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11112415A JP2000301101A (ja) | 1999-04-20 | 1999-04-20 | ごみ焼却飛灰の処理方法及びごみ焼却排ガスの酸性ガス除去剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11112415A JP2000301101A (ja) | 1999-04-20 | 1999-04-20 | ごみ焼却飛灰の処理方法及びごみ焼却排ガスの酸性ガス除去剤 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000301101A true JP2000301101A (ja) | 2000-10-31 |
Family
ID=14586084
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11112415A Pending JP2000301101A (ja) | 1999-04-20 | 1999-04-20 | ごみ焼却飛灰の処理方法及びごみ焼却排ガスの酸性ガス除去剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000301101A (ja) |
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2001327834A (ja) * | 2000-05-25 | 2001-11-27 | Okutama Kogyo Co Ltd | ごみ焼却排ガスの酸性ガス除去剤及びごみ焼却飛灰の処理方法 |
| JP2005262204A (ja) * | 2004-02-18 | 2005-09-29 | Mitsubishi Materials Corp | ダストの処理方法 |
| CN1300033C (zh) * | 2005-06-14 | 2007-02-14 | 中国地质大学(武汉) | 降低粉煤灰中氧化钙含量的方法 |
| WO2009128490A1 (ja) * | 2008-04-16 | 2009-10-22 | 株式会社Azmec | 有害物質の不溶化剤、有害物質の不溶化方法及び水処理方法 |
| JP2010105883A (ja) * | 2008-10-31 | 2010-05-13 | Okutama Kogyo Co Ltd | 潮解抑制剤、排ガス処理剤及び排ガス処理方法 |
| JP2011026150A (ja) * | 2009-07-22 | 2011-02-10 | Yoshihiro Naohiko | 飛灰を用いた固化剤及びその固化剤を用いた固化方法 |
| CN112495153A (zh) * | 2020-11-05 | 2021-03-16 | 北京工业大学 | 一种生活垃圾焚烧飞灰制备水泥窑脱硝多孔材料的方法 |
| CN114260300A (zh) * | 2021-12-24 | 2022-04-01 | 中国矿业大学(北京) | 一种飞灰中有毒元素固化同步氯盐分离的方法 |
| CN115779658A (zh) * | 2022-11-07 | 2023-03-14 | 北京首创环境科技有限公司 | 一种飞灰-消石灰复合浆液脱硫剂及其制备方法与应用 |
-
1999
- 1999-04-20 JP JP11112415A patent/JP2000301101A/ja active Pending
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