JP2000301894A - 転写シート - Google Patents

転写シート

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JP2000301894A JP11112130A JP11213099A JP2000301894A JP 2000301894 A JP2000301894 A JP 2000301894A JP 11112130 A JP11112130 A JP 11112130A JP 11213099 A JP11213099 A JP 11213099A JP 2000301894 A JP2000301894 A JP 2000301894A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐摩耗性、耐溶剤性、及び支持体シートの剥
離力の安定性を良くした上に、絵柄層の印刷抜けも無く
す。 【解決手段】 支持体シート1上の転写層2として、ア
クリルポリオールをシランカップリング剤を硬化剤とし
て硬化してなる2液硬化型樹脂による樹脂バインダー中
に無機充填剤粒子を添加した保護層3、無機充填剤粒子
を含ま無い透明樹脂層4、絵柄層5をこの順に積層した
構成の転写シートSとする。また、転写層中には、接着
剤層6や、支持体シートと保護層間に転写時は被転写体
側へ移行する剥離層7を設けても良い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐溶剤性、耐摩耗
性に優れた転写シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、基材面に転写シートから転写
層を転写して、化粧板等の各種の転写製品とする事が行
われている。そして、転写製品に耐溶剤性、耐摩耗性等
の表面物性を付与する為には、転写層として保護層も有
する転写シートが用いられる。例えば、特開平3−7
6698号公報、特開平8−207500号公報等で
は、図2の如く、保護層として、紫外線や電子線等の電
離放射線で硬化する電離放射線硬化性樹脂中にアルミナ
粉末を含有させた保護層3を、転写層2としてその支持
体シート1に接する側に設け、更に転写層2として、保
護層3形成済みの支持体シート1上に、印刷により絵柄
層5及び接着剤層6を設けた構成の転写シート10が開
示されている。また、特開平3−248882号公報
等では、ポリイソシアネートを硬化剤として使用した硬
化性ウレタン樹脂からなる保護層を転写層として有する
構成の転写シートが開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記に於け
る保護層では、電離放射線で架橋した樹脂からなる保護
層が、転写層のうちで最も支持体シートに近く、支持体
シートを剥離時は該保護層と支持体シート間で剥離する
為に、該保護層は剥離層となっている。そして、この電
離放射線硬化性樹脂からなる保護層が剥離層となる構成
では、支持体シートと転写層(剥離層=保護層)との間
の剥離が重くなり加工性が低下するという問題があっ
た。また、それに加えて、保護層にアルミナ粉末等の無
機充填剤粒子を加えた場合、上記加工性(剥離重さ)は
不安定になる。それに加えて、支持体シートに形成した
保護層面は該粒子の為に凹凸面となり、次に印刷形成す
る絵柄層の特にハイライト部分でインキが十分に盛れな
いと言う現象、すなわち印刷抜けも起き易い。しかし、
そうかといって、アルミナ粉末等の無機質粒子を、支持
体シートに接する保護層にでは無く、支持体シートに接
しない絵柄層や接着剤層に添加した場合では、印刷抜け
は改善される代わりに、耐摩耗性や耐擦傷性に対して満
足な効果が得られない。また、保護層を、ポリメチルメ
タクリレート、ニトロセルロース等の熱可塑性樹脂にす
ると、剥離は良好且つ安定的となる代わりに、耐摩耗性
(耐擦傷性)は十分に得られず、また耐溶剤性も不十分
である。
【0004】また、上記に於ける保護層では、2液硬
化型ウレタン樹脂の硬化物である為に、熱可塑性樹脂に
よる場合よりは耐摩耗性等の表面物性は一応十分な水準
が得られる。しかしながら、硬化剤に用いるポリイソシ
アネートが、保護層と支持体シートとの接着にも関与し
てしまい、イソシアネートの経時的なウレタン化反応に
伴って、物性及び加工性(特に剥離重さ)が不安定にな
るという問題があった。
【0005】そこで、本発明の課題は、保護層によって
耐溶剤性や耐摩耗性に優れ、且つ支持体シートの(転写
層に対する)剥離力が適度で且つ経時的に安定な上に、
印刷抜けが無く高品質の絵柄層を有する転写シートを提
供する事である。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで、上記課題を解決
すべく、本発明の転写シートでは、支持体シートの片面
に、該支持体シートから剥離可能な転写層として少なく
とも、保護層、絵柄層をこの順に設けてなる転写シート
において、前記保護層が、アクリルポリオールをシラン
カップリング剤を硬化剤として硬化してなる2液硬化型
樹脂による樹脂バインダー中に、無機充填剤粒子が添加
されている層とし、且つ該保護層と前記絵柄層との間に
無機充填剤粒子を含ま無い透明樹脂層を有する構成とし
た。
【0007】この様に、保護層の樹脂を、2液硬化型樹
脂ではあるが、硬化剤にイソシアネートを使用せず、ア
クリルポリオールをシランカップリング剤で硬化させる
2液硬化型樹脂とする事によって、支持体シートと転写
層(保護層)との間の剥離力が良好であり、且つその剥
離力が経時変化やロット変化で変化せず、安定な加工性
(剥離重さ)が得られる。また、上記2液硬化型樹脂に
よる樹脂バインダー中にアルミナ粒子等の無機充填剤粒
子を添加することによって、耐摩耗性も更に大幅に向上
した。そして、保護層の絵柄層側には、保護層と絵柄層
との間に無機充填剤粒子を含ま無い透明樹脂層が全面に
形成されているので、無機充填剤粒子の添加によって生
じる保護層の被印刷面の凹凸を、埋めて平坦化すること
により、その上に形成される絵柄層に印刷抜け等の印刷
不良が起こるのが防止される。
【0008】また、本発明の転写シートは、上記転写シ
ートに於いて、支持体シートと保護層との間に、支持体
シートとは剥離可能で且つ保護層とは接着した剥離層を
設けた構成とする。
【0009】この様に、支持体シートに接する層として
保護層と支持体シートの間に剥離層を設けることで、支
持体シートの剥離力を調整する事ができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施の形態を説明する。
【0011】〔層構成概要〕本発明の転写シートは、図
1(A)の断面図で示す基本的構成の転写シートSの如
く、支持体シート1上の転写層2として、アクリルポリ
オールをシランカップリング剤の硬化剤で硬化してなる
2液硬化型樹脂の樹脂バインダー中に、無機充填剤粒子
が添加されている保護層3、無機充填剤粒子が添加され
てい無い透明樹脂層4、及び絵柄層5の少なくとも3層
がこの順に形成された構成の転写シートである。
【0012】なお、本発明の転写シートは、図1(A)
の構成に対して、更に図1(B)で示す転写シートSの
如く、転写層2として絵柄層5上に接着剤層6や、図1
(C)で示す転写シートSの如く支持体シート1と保護
層3との間に支持体シートに接する層として剥離層7等
が有っても良い。なお、図1(A)〜(C)では、絵柄
層5は図示を単純化して1層で描いてあるが、実際に
は、図1(D)で示す転写シートSの如く、柄パターン
を有する柄層5Aと、隠蔽層等とする全ベタ層5Bとの
組み合わせで使用する事が多い。
【0013】そして、図1(D)で示す転写シートSで
は、支持体シート1は、素材シート1Aと該素材シート
1Aの転写層側面の離型性凹凸模様層1Bとから構成さ
れ(離型性凹凸模様層1Bは支持体シート剥離時に素材
シートと共に転写層から剥離される)、転写後の転写層
表面(同図では剥離層7)に凹凸模様を賦形する。
【0014】以下、各層について更に説明する。
【0015】〔支持体シート〕支持体シート1は、転写
層に対する剥離性が有れば、従来公知のもので良く特に
限定はない。なお、被転写面に凹凸が有る場合は更に、
凹凸への形状追従性も備えた従来公知のもので良い。従
って、被転写面が平面或いは二次元的凹凸表面であれ
ば、延伸性が無い紙等を利用する事も可能である。ま
た、被転写面が三次元的凹凸表面の場合には、少なくと
も転写時には延伸性の有る支持体シートを用いる。もち
ろん、延伸性の有る支持体シートは、被転写面が平面或
いは二次元的凹凸表面でも使用できる。延伸性のある支
持体シートとしては、例えば、ポリプロピレン、ポリエ
チレン、ポリメチルペンテン、エチレン−プロピレン共
重合体、エチレン−プロピレン−ブテン3元共重合体、
オレフィン系熱可塑性エラストマー等のオレフィン樹
脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレート等の熱可塑性ポリエステル樹脂、塩化ビニル樹
脂、ポリアミド樹脂、或いは、ウレタン系熱可塑性エラ
ストマー等のエラストマー等の樹脂からなる、好ましく
は低延伸又は無延伸の樹脂フィルム(シート)を用い
る。また、支持体シートはこれらの単層又は異種材料か
らなる複層構成としても良い。例えば、被転写面が平面
的の場合には、上質紙にポリプロピレンを積層した構成
の支持体シートは転写性に優れ且つ安価である点で好ま
しい支持体シートの一つである。なお、支持体シートの
厚みは、通常は20〜200μm程度である。
【0016】なお、支持体シートには必要に応じ、転写
層側に転写層との剥離性を向上させる為、支持体シート
の構成要素として離型層を設けても良い。この離型層は
支持体シートを剥離時に、支持体シートの一部として転
写層から剥離除去される。離型層としては、例えば、シ
リコーン樹脂、メラミン樹脂、ポリアミド樹脂、ウレタ
ン樹脂、ポリオレフィン樹脂、ワックス等の単体又はこ
れらを含む混合物が用いられる。例えば上記した上質紙
にポリプロピレンを離型層として積層した支持体シート
である。
【0017】図1(D)に例示する転写シートSでは、
この離型層の一種として凹凸模様賦形層1Bを素材シー
ト1Aの転写層側面に有した構成の支持体シート1であ
る。素材シート1Aは、例えば上記で支持体シート1と
して列記した各種シートが使用される。凹凸模様賦形層
は、シリコーン樹脂、メラミン樹脂、ポリアミド樹脂、
2液硬化型ウレタン樹脂、或いは紫外線又は電子線で硬
化する電離放射線硬化性樹脂等の剥離性を有する樹脂か
らなるインキを用いて、シルクスクリーン印刷等で盛り
上げ印刷して形成する。凹凸模様は、例えば、砂目、梨
地、ヘアライン、万線状溝、花崗岩の劈開面の凹凸模
様、タイル貼や煉瓦積の目地溝、木目導管溝、木目年輪
模様、布目の表面テクスチュア、皮絞、文字、幾何学模
様等である。なお、凹凸模様賦形層は、図1(D)に例
示する如く、素材シート1Aに対して全面にわたって連
続していない分離独立した層として形成しても良いし、
或いは全面にわったて連続し且つ転写層側の面が凹凸を
成す層として形成しても良い。
【0018】また、剥離性の調整の為に、支持体シート
の転写層側の面にコロナ放電処理、オゾン処理等を行っ
ても良い。
【0019】〔保護層〕保護層3は、転写後に絵柄層の
上に位置し、耐溶剤性、耐摩耗性等の表面物性を向上さ
せる為、或いは更に、塗装感等の意匠感を付与する為の
透明な層である。本発明の転写シートでは、保護層3
は、無機充填剤粒子を分散保持する樹脂バインダーとし
ての樹脂成分に、架橋剤にシランカップリング剤を用い
てアクリルポリオールを架橋させる形式の2液硬化型樹
脂の架橋硬化物を使用する。アクリルポリオールに対す
る架橋剤としては一般的には、イソシアネート化合物で
も使用できるが、本発明ではイソシアネート化合物は使
用せずに、シランカップリング剤を架橋剤として使用す
る。これによって、転写シートを被転写体に積層後、支
持体シートを剥離する時の剥離力が適正であり、且つ経
時的に変化する事なく一定で安定な剥離力が得られ、転
写の加工性が安定化する。なお、上記剥離力の安定化作
用は、特に保護層を転写層の中で支持体シートに接する
層とした構成に於いて効果的であるが、支持体シートと
保護層間に剥離層を設けた構成に於いても、剥離力を更
により安定化させると言う効果が得られる。
【0020】上記アクリルポリオールとしては、特に限
定は無く、従来公知のものの中から用途、要求物性に応
じて選択使用すれば良い。ポリオールの中でも、アクリ
ルポリオールを使用する事によって、表面物性及び耐候
性等に優れた転写品が得られる。なお、アクリルポリオ
ールは、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)
アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸−n−プロピ
ル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリ
ル酸−n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、
(メタ)アクリル酸オクチル等の(メタ)アクリル酸ア
ルキルエステル等の1種又は2種以上と、(メタ)アク
リル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−
2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸−2−ヒ
ドロキシ−3−フェノキシプロピル等の水酸基含有のア
クリルモノマーを共重合させた、水酸基を複数有するポ
リオールである。なお、(メタ)アクリル酸とは、アク
リル酸又はメタクリル酸の意味である。上記共重合体に
よるアクリルポリオールとしては、例えば、メチル(メ
タ)アクリレート−2ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レート共重合体、オクチル(メタ)アクリレート−エチ
ルヘキシル(メタ)アクリレート−2ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート共重合体、メチル(メタ)アクリ
レート−ブチル(メタ)アクリレート−2ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレート−スチレン共重合体等があ
る。
【0021】上記シランカップリング剤としては、アル
コキシ基の他に更に、アミノ基、ビニル基、エポキシ
基、メルカプト基、クロル基等を有する公知のシランカ
ップリング剤を使用すれば良い。例えば、γ−アミノプ
ロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメ
チルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルジ
メチルメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルト
リエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルジメチ
ルエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメト
キシシラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキ
シシラン、γ−アクリロキシプロピルジメチルメトキシ
シラン、γ−アクリロキシプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラ
ン、γ−アクリロキシプロピルジメチルエトキシシラ
ン、ビニルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロ
ピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリ
メトキシシランなどである。なお、アクリルポリオール
に対する架橋剤としてのシランカップリング剤の添加量
は、ポリオール100重量部に対してシランカップリン
グ剤を5〜15重量部程度である。
【0022】そして、保護層には、上記2液硬化型樹脂
を樹脂バインダーとして、該樹脂バインダー中に無機充
填剤粒子を更に添加する事によって、大幅に向上した耐
摩耗性が得られる。
【0023】無機充填剤粒子としては、例えばアルミ
ナ、シリカ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、ダイヤモ
ンド、カオリナイト、螢石等が使用できる。また、無機
充填剤粒子は、好ましくはモース硬度7以上のものが耐
摩耗性向上効果の点で良い。無機充填剤粒子の形状は、
球、楕円体、多角形、鱗片形等であり、粒径は1〜10
μm程度、添加量は5〜30重量%程度で使用する。添
加量が少なすぎると、耐摩耗性等の向上効果が十分に得
られず、多すぎると透明性が損なわれる。また、本発明
では保護層にシランカップリング剤を使用している為、
上記無機充填剤粒子と樹脂バインダーとを強固に結合さ
せ、強固な皮膜を作る作用も得られる。
【0024】なお、保護層中には、上記無機充填剤粒子
以外にも、必要に応じ適宜、その他の各種添加剤を添加
しても良い。例えば、体質顔料等の充填剤、ワックス等
の滑剤、紫外線吸収剤、光安定剤、着色剤等の公知の添
加剤を適宜用いる。
【0025】なお、保護層は、グラビア印刷、シルクス
クリーン印刷等の印刷法、グラビアコート、ロールコー
ト等の塗工法等の公知の形成法で形成すれば良い。ま
た、保護層の厚みは、用途、要求物性等に応じて適宜厚
さとすれば良く、通常は1〜100μm程度とする。
【0026】〔透明樹脂層〕透明樹脂層4は、支持体シ
ート上に形成された保護層の被印刷面が、添加された無
機充填剤粒子によって凹凸面となっているのを、埋めて
平坦化し、保護層の上に形成される絵柄層に印刷抜け等
の印刷不良が起きるのを防ぐ為に設ける。特に、ハイラ
イト部は、印刷で盛るインキ量が少ないので、この印刷
抜けによる印刷不良が起き易い。この透明樹脂層によっ
て、保護層に無機充填剤粒子を添加して、耐摩耗性の大
幅な向上を、絵柄層の印刷不良無しに実現できる。な
お、透明樹脂層の透明とは、転写後の該層の下側に位置
する絵柄層の柄が透視可能にする為であり、通常は無着
色透明でありが、着色透明でも良い。
【0027】この様な透明樹脂層は、凹凸面の平坦化が
目的である為に、保護層と絵柄層間の必要な密着性が得
られれば、例えば特に2液硬化型に限定される物では無
く、いかなる樹脂でも使用でき、インキ或いは塗液とし
て使用される公知の樹脂で良い。例えば、上記保護層に
使用する樹脂、或いは、例えばアクリル樹脂、セルロー
ス系樹脂等の後述絵柄層でバインダーの樹脂として列記
する樹脂等を使用できる。また、透明樹脂層には、無機
充填剤粒子は添加し無いことが基本である。但し、印刷
又は塗工で形成した透明樹脂層のブロッキング防止の
為、どうしても無機物の粒子を添加する必要が有る場合
は、印刷適性を低下させず且つ透明性も低下させいな様
に、粒径を1μm未満に規制した無機粒子を添加しても
良い。この目的では、主に、粒径0.01〜0.1μm
程度のシリカ、沈降性硫酸バリウム、又は炭酸カルシウ
ムの粒子が適当である。
【0028】透明樹脂層は、少なくとも絵柄層が形成さ
れる面の全面、通常それは支持体シートの全面、に形成
される。透明樹脂層は、グラビア印刷、シルクスクリー
ン印刷等の印刷法、グラビアコート、ロールコート等の
塗工法等の公知の形成法で形成すれば良い。また、透明
樹脂層の厚みは、保護層面の凹凸が埋まる厚さとすれば
良く、通常は1〜5μm程度とする。なお、透明樹脂層
の厚さは、印刷抜けが解消されれば、凹凸が埋まって完
全な平坦面となる様な厚みとする事は必ずしも必要では
無く、凹凸形状が緩和される程度でも良い事もある。
【0029】〔絵柄層〕絵柄層5は、グラビア印刷、シ
ルクスクリーン印刷、オフセット印刷等の従来公知の印
刷等による形成方法及び材料で絵柄を形成した層であ
る。絵柄は用途に合わせて、例えば木目模様、石目模
様、布目模様、タイル調模様、煉瓦調模様、皮絞模様、
文字、幾何学模様、全面ベタ等を用いる。なお、図1
(D)で明示した全ベタ柄の全ベタ層5Bは、グラビア
コート等で塗工形成しても良い。また、絵柄層5は、柄
パターンを表現する柄層5Aのみ、全ベタ層5Bのみ、
或いは通常はこれが多いが柄層5A及び全ベタ層5Bの
組み合わせとして形成する〔図1(D)参照〕。
【0030】絵柄層形成用のインキ(又は塗液)は、一
般的なインキ(又は塗液)同様に、バインダー等からな
るビヒクル、顔料や染料等の着色剤、これに適宜加える
各種添加剤からなる。バインダーに用いる樹脂は、例え
ば、アクリル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、
ポリエステル樹脂、セルロース系樹脂、ポリウレタン樹
脂等の単体又はこれらを含む混合物を用いる。着色剤と
しては、チタン白、カーボンブラック、弁柄、黄鉛、群
青等の無機顔料、アニリンブラック、キナクリドン、イ
ソインドリノン、フタロシアニンブルー等の有機顔料、
アルミニウム箔粉、二酸化チタン被覆雲母の箔粉等の光
輝性顔料、或いは、その他染料等を用いる。
【0031】また、絵柄層としては、金属薄膜層等を用
いる事もある。金属薄膜層としては、アルミニウム、真
鍮、金、銀、銅、クロム等を用いて真空蒸着法、スパッ
タリング法等で形成する。また、金属薄膜層は全面又は
部分的(絵柄状等)な層とする。なお、金属薄膜層の場
合には、保護層の凹凸面による印刷不良は無いが、凹凸
面に形成された金属薄膜層はマット面となり、鏡面の金
属光沢感は得られない。しかし、前記透明樹脂層を設け
ておけば、意匠的に鏡面の金属光沢感も何ら影響されず
に得ることができる。
【0032】〔接着剤層〕接着剤層6は、転写層を被転
写体に転移、接着させるための層で、必要に応じて適宜
設ける。絵柄層自体が接着剤層の役割を有したり、被転
写体側に接着剤層を設けたりすれば、転写シート側の接
着剤層は必ずしも必要では無いからである。転写シート
に接着剤層を設ける場合には、該接着剤層としては、従
来公知の熱可塑性樹脂、硬化性樹脂等を用いれば良い。
例えば、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体、アクリル樹脂、熱可塑性ポリエステル樹脂、ポリ
アミド樹脂、アイオノマー、塩素化ポリオレフィン等の
熱可塑性樹脂、或いは、フェノール樹脂、ブロックイソ
シアネート硬化型ウレタン樹脂等の熱硬化性樹脂等を1
種又は2種以上の混合物として用いる。接着剤層は、上
記樹脂からなるインキ(又は塗液)をグラビア印刷(又
はロールコート)等の公知の印刷法(又は塗工法)等で
形成すれば良い。接着剤層の厚さは特に制限は無いが、
通常は1〜100μm程度である。
【0033】〔剥離層〕剥離層7は、必要に応じ適宜設
ける。すなわち、前記保護層3は、転写層2の層中で支
持体シート1に接する層として設けても良いが、保護層
と支持体シートとの剥離力を調整する目的で、支持体シ
ートと保護層間に剥離層7を設ける事もできる。剥離層
としては、支持体シートと適度で安定した剥離力を有
し、且つ保護層と接(密)着の良好なものであれば、特
に限定は無く、従来公知の材料及び方法で形成すれば良
い。但し、イソシアネート硬化型ウレタン樹脂、電離放
射線硬化型(メタ)アクリレートは避けるのが良い。剥
離層の材料として好ましいものとしては、例えば、熱可
塑性樹脂、中でも特に代表的なものとしては、ポリメチ
ル(メタ)アクリレート、ポリブチル(メタ)アクリレ
ート、メチル(メタ)アクリレート−ブチル(メタ)ア
クリレート共重合体等のアクリル樹脂、塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合体、セルロース系樹脂等の単独又は混合
物が挙げられる。剥離層は前記した保護層同様の公知の
形成方法で形成すれば良い。なお、剥離層は、表面保護
が目的では無い為に、厚みは薄い方が良く、例えば0.
1〜4μm程度とする。厚過ぎると、その下の保護層の
効果が低下する。
【0034】〔転写シートを用いた転写方法〕なお、本
発明の転写シートを利用して被転写体に転写する転写方
法としては、圧力を用いた通常の転写方法が適用出来
る。その場合、更に必要に応じて熱の作用も利用する。
特に、被転写体の被転写面が三次元凹凸形状の場合に
は、熱と圧力の併用が好ましい。例えば、下記の様な各
種の転写方法を適用できる。
【0035】特公昭60−59876号公報、特開平
5−139097号公報に記載される様に、被転写体上
に転写層が被転写体側を向く様にして、転写シートを載
置し、支持体シート側から弾性体ローラ(鉄芯の表面を
シリコーンゴム等で被覆する等したローラ)で加圧し
て、転写層を被転写体と接着させた後、支持体シートの
みを剥離除去する、所謂ローラ転写方法。 特公昭56−45768号公報(オーバーレイ法)、
特公昭60−58014号公報(真空プレス法)等に記
載されるように、成形品等の立体形状物品の表面に転写
シートを、間に必要に応じ適宜接着剤を介して対向又は
載置し、立体形状物品側からの真空吸引による圧力差に
より転写シートの転写層を立体形状物品の表面に転写す
る、所謂真空成形積層法を利用した転写方法(真空成形
転写方法)。 特開平6−315950号公報に記載されるように、
転写シートをその転写層側が射出樹脂側を向く様にし
て、射出成形の雌雄両金型間に配置した後、溶融し流動
状態の樹脂を型内に射出充填し、樹脂成型品の成形と同
時にその表面に転写シートから転写層を転写させる、所
謂射出成形同時絵付け転写方法。
【0036】特公昭61−5895号公報、特開平5
−330013号公報等に記載されるように、円柱、多
角柱等の柱状基材の長軸方向に、転写シートを間に必要
に応じ適宜接着剤層を介して供給しつつ、複数の向きの
異なるローラーにより、柱状基材を構成する複数の側面
に順次転写シートを加圧接着して転写層を転写してゆ
く、所謂ラッピング加工方法による転写法。 特許第2844524号公報、特開平10−1938
93号公報等に開示された様に、転写圧の押圧手段自体
が新規な転写方法である、固体粒子衝突圧を利用する転
写方法。この転写方法は、特に凹凸表面へ転写する場合
に有効である。すなわち、被転写体に、転写シートの転
写層側を対向させ、支持体シート側に多数の固体粒子を
衝突させ、その衝突圧によって転写シートを被転写体の
表面形状に追従させ成形させ、転写する方法である。な
お、固体粒子としては、金属ビーズ等を用いる。
【0037】その他、BMC(Bulk Molding Compoun
d) 成形法、SMC(Sheet Molding Compound)成形法、
ハンドレイアップ成形法等のFRP(Fiber Reinforced
Plastics) における各種成形法、或いは、RIM(React
ion Injection Molding)、マッチドモールド成形法等の
成形と同時に行う転写方法、等がある。
【0038】なお、上記、、及びは既に形状を
有する被転写体に転写するものであり、及びは、樹
脂成形品として被転写体の形状発現と同時に転写するも
のである。また、上記の方法では、樹脂の成形型、又
は別の型により転写シートを予備成形した後に、樹脂を
射出成形して成形と同時に転写する方法もある。これと
同様に、に列記の方法においても、転写シートの成形
は樹脂成形と同時の場合と、樹脂成形の前に予備成形す
る場合がある。なお、ハンドレイアップ法では、転写シ
ートの成形は予備成形となる。
【0039】〔被転写体〕また、本発明の転写シートに
よる転写の被転写体としては、特に制限はない。用途に
応じ適宜の物を使用すれば良い。例えば、被転写体の材
質は、木質系、無機非金属系、金属系、プラスチック系
等である。具体的には、木質系では、例えば、杉、檜、
樫、ラワン、チーク等からなる単板、合板、パーティク
ルボード、繊維板、集成材等がある。無機非金属系で
は、例えば、押し出しセメント、スラグセメント、AL
C(軽量気泡コンクリート)、GRC(硝子繊維強化コ
ンクリート)、パルプセメント、木片セメント、石綿セ
メント、ケイ酸カルシウム、石膏、石膏スラグ等の非陶
磁器窯業系材料、土器、陶器、磁器、セッ器、硝子、琺
瑯等のセラミックス等の無機質材料等がある。また、金
属系では、例えば、鉄、アルミニウム、銅等の金属材料
がある。また、プラスチック系では、例えば、ポリプロ
ピレン、ABS樹脂、フェノール樹脂等の樹脂材料があ
る。
【0040】〔転写製品の用途〕なお、本発明の転写シ
ートを用いて得られる転写製品の用途は、特に限定は無
い。例えば、サイディング等の外壁、塀、屋根、門扉、
破風板等の外装、壁面、天井、床等の建築物の内装、窓
枠、扉、手摺、敷居、鴨居等の建具類の表面化粧、箪笥
等の家具やテレビ受像機等の弱電・OA機器のキャビネ
ットの表面化粧、自動車、電車、航空機、船舶等の乗物
内装材等である。転写品の形状は、平板、曲面板、棒状
体、立体物等と任意である。
【0041】
【実施例】以下、実施例及び比較例により本発明を更に
詳述する。
【0042】〔実施例1〕図1(C)の如き転写シート
Sを次の様にして作製した。厚さ26μmの2軸延伸ポ
リエチレンテレフタレートフィルムからなる支持体シー
ト1の片面に、転写層2として、熱可塑性アクリル樹脂
からなる厚さ1μmの剥離層7、樹脂バインダーとして
アクリルポリオール100重量部に架橋剤としてのシラ
ンカップリング剤12重量部を配合した2液硬化型樹脂
100重量部に対して、平均粒径2.5μmのα−アル
ミナを30重量部添加してなる厚さ3μmの保護層3、
熱可塑性アクリル樹脂からなる厚さ3μmの透明樹脂層
4、絵柄層5として、バインダーの樹脂がアクリル樹脂
と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体との1対1重量比の
混合物に着色剤が弁柄とカーボンブラックを主体とする
インキによる木目柄の柄パターンを表現する柄層(5
A)、バインダーの樹脂は同じで着色剤にチタン白、カ
ーボンブラック、キナクリドン、イソインドリノンを用
いたインキによる着色隠蔽層としての全ベタ層(5
B)、ダイマー酸とエチレンジアミンとの縮重合物から
なるポリアミド樹脂による厚さ30μmの接着剤層6、
の各層をこの順に形成後、40℃雰囲気中で72時間養
生して、本発明の転写シートを得た。なお、接着剤層は
ロールコート法で形成し、この他の層は層はグラビア印
刷法で形成した。
【0043】〔実施例2〕実施例1に於いて剥離層を省
略した他は、実施例1と同様にして転写シートを作製し
た。
【0044】〔比較例1〕実施例1に於いて透明樹脂層
を省略した他は、実施例1と同様にして転写シートを作
製した。
【0045】〔比較例2〕実施例2に於いて、保護層の
樹脂バインダーとする樹脂を、アクリルポリオール10
0重量部とヘキサメチレンジイソシアネート12重量部
とからなる2液硬化型ウレタン樹脂に変更した他は、実
施例2と同様にして転写シートを作製した。
【0046】〔性能評価〕上記各転写シートの性能を評
価すべく、鉄芯の表面をシリコーンゴムで被覆した加熱
ゴムローラを用いた弾性体ローラ転写法によって、被転
写体としてMDF(中密度繊維板)に転写して化粧板を
作製し、下記の性能を評価し、表1の如き結果を得た。
【0047】印刷抜け:転写シートに於いて絵柄層の
ハイライト部分を目視で観察して評価した。 剥離性:転写シートを5ロット使用して、被転写体に
転写シートを積層後、支持体シートのみを剥離するとき
の剥離力の分布を評価した。 耐摩耗性:化粧板の表面を荷重1kgfでスチールウ
ール(#0000)で擦る摩耗試験で評価した。 耐溶剤性:化粧板の表面をトルエンをしみ込ませたガ
ーゼで10往復擦り、絵柄消失や保護層脱落の有無を目
視観察して評価した。
【0048】
【表1】
【0049】表1の如く、印刷抜けは、実施例1、実施
例2、及び比較例2では、殆ど目視で判別不可能なレベ
ルで良好であったが、透明樹脂層の無い比較例1では、
ハイライト部で目視可能なレベルで多数認められ、高品
質の意匠表現が出来ず不良となった。また、剥離性(剥
離重さ)は、実施例1、実施例2、及び比較例1は安定
しており良好であったが、硬化剤にイソシアネートを使
用した比較例2では、支持体シートを完全に剥離できず
シートが破れ、剥離性は不良であった。また、耐摩耗性
は実施例1、実施例2、及び比較例1は、350回往復
にて始めて表面に擦り傷が認められる程度で良好であっ
た。そして、耐溶剤性は実施例1、実施例2、及び比較
例1は、絵柄層の溶出や保護層の溶解等も無く良好であ
った。なお、比較例2の耐摩耗性及び耐溶剤性は、支持
体シートの剥離が不可能の為に、評価できなかった。
【0050】
【発明の効果】本発明の転写シートによれば、耐溶剤
性や耐摩耗性に優れる上、支持体シートの(転写層に対
する)剥離力が適度でバラツキ無く経時的に安定な上
に、絵柄層の印刷抜けも無く高品質の絵柄を転写でき
る。 また、剥離層も設ければ、剥離力の調整も容易であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の転写シートの幾つかの形態を例示する
断面図。
【図2】従来の転写シートの一例を例示する断面図。
【符号の説明】
1 支持体シート 1A 素材シート 1B 凹凸模様賦形層 2 転写層 3 保護層 4 透明樹脂層 5 絵柄層 5A 柄層 5B 全ベタ層 6 接着剤層 7 剥離層 10 従来の転写シート S 転写シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3B005 EC02 FC08Y 4F100 AA01B AA19B AA21D AA23D AA37D AH02D AH03D AH06B AH07D AK01C AK15D AK15J AK22D AK22J AK25C AK25D AK25E AK42A AK48G AL01D AR00B AT00A BA04 BA05 BA07 BA10A BA10D CA20B CB00 DE01B EJ38A HB00D HB31 JB07 JB16C JB16E JK09 JL00B JN01C

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体シートの片面に、該支持体シート
    から剥離可能な転写層として少なくとも、保護層、透明
    樹脂層、及び絵柄層をこの順に設けてなる転写シートに
    おいて、 前記保護層が、アクリルポリオールをシランカップリン
    グ剤を硬化剤として硬化してなる2液硬化型樹脂による
    樹脂バインダー中に、無機充填剤粒子が添加されている
    層であり、且つ前記透明樹脂層中には無機充填剤粒子を
    含ま無い、転写シート。
  2. 【請求項2】 支持体シートと保護層との間に、支持体
    シートとは剥離可能で且つ保護層とは接着した剥離層を
    設けた、請求項1記載の転写シート。
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