JP2000303150A - 直接拡散接合用ステンレス鋼 - Google Patents
直接拡散接合用ステンレス鋼Info
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- JP2000303150A JP2000303150A JP11111241A JP11124199A JP2000303150A JP 2000303150 A JP2000303150 A JP 2000303150A JP 11111241 A JP11111241 A JP 11111241A JP 11124199 A JP11124199 A JP 11124199A JP 2000303150 A JP2000303150 A JP 2000303150A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 汎用的な使用が可能な直接拡散接合用ステン
レス鋼の提供。 【解決手段】 重量%で、C:0.08%以下、Si:
0.01〜2%、Mn:0.05〜1.5%、P:0.
05%以下、S:0.01%以下、Al:0.005〜
0.1%、Cr:13〜32%、Ni:0.01〜4
%、Mo:0.1〜6%、Ti:0.05%以下を含有
し、残部がFeおよび不可避的不純物からなることを特
徴とする直接拡散接合用フェライト系ステンレス鋼
レス鋼の提供。 【解決手段】 重量%で、C:0.08%以下、Si:
0.01〜2%、Mn:0.05〜1.5%、P:0.
05%以下、S:0.01%以下、Al:0.005〜
0.1%、Cr:13〜32%、Ni:0.01〜4
%、Mo:0.1〜6%、Ti:0.05%以下を含有
し、残部がFeおよび不可避的不純物からなることを特
徴とする直接拡散接合用フェライト系ステンレス鋼
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱交換器、機械部
品、燃料電池部品、家電製品部品、プラント部品、装飾
品構成部材、建材、その他種々のステンレス鋼が使用さ
れる部分において、インサート材なしに拡散接合が可能
なステンレス鋼に関わる。
品、燃料電池部品、家電製品部品、プラント部品、装飾
品構成部材、建材、その他種々のステンレス鋼が使用さ
れる部分において、インサート材なしに拡散接合が可能
なステンレス鋼に関わる。
【0002】
【従来の技術】従来より多くの分野においてステンレス
鋼が拡散接合されて使用されてきた。接合方法を大別す
ると、被接合面の間に何らかのインサート材を挿入して
固相拡散または液相拡散が滞りなく起こるよう工夫した
インサート材挿入法と、直接被接合面同士を拡散接合す
る直接法に分類できる。
鋼が拡散接合されて使用されてきた。接合方法を大別す
ると、被接合面の間に何らかのインサート材を挿入して
固相拡散または液相拡散が滞りなく起こるよう工夫した
インサート材挿入法と、直接被接合面同士を拡散接合す
る直接法に分類できる。
【0003】まず、インサート法に関しては、例えば、
特開昭63‐119993号公報に記載された2相ステ
ンレス鋼を母材間に挟み込み所定の温度と圧力をかけて
行う拡散接合法、特開平4−294884号公報に記載
のNiとAuを数μmめっきした被接合物と同一組成の
箔状インサート材を母材間に挿入して行うステンレス鋼
の液相拡散接合法、特公昭57−4431号公報に記載
のSi:0.5〜11.5重量%、Niおよび不可避的
不純物を含むオーステナイト系ステンレス鋼部材拡散接
合用インサート材などに示されるよう多くの技術が公知
の技術となっている。また、一般には、ニッケル系のロ
ウ材(JIS:BNi−1〜7など)をインサート材と
して固相または液相拡散接合が実施されている。これら
の技術は、比較的簡便に、しかも、確実に拡散接合がで
きる点に優位性があるが、インサート材が必要である点
がコストアップの原因であると同時に、接合部分におい
て異種金属接触状態となり、腐食環境に曝されると接合
部が優先的に腐食して長期信頼性が劣るという短所があ
った。
特開昭63‐119993号公報に記載された2相ステ
ンレス鋼を母材間に挟み込み所定の温度と圧力をかけて
行う拡散接合法、特開平4−294884号公報に記載
のNiとAuを数μmめっきした被接合物と同一組成の
箔状インサート材を母材間に挿入して行うステンレス鋼
の液相拡散接合法、特公昭57−4431号公報に記載
のSi:0.5〜11.5重量%、Niおよび不可避的
不純物を含むオーステナイト系ステンレス鋼部材拡散接
合用インサート材などに示されるよう多くの技術が公知
の技術となっている。また、一般には、ニッケル系のロ
ウ材(JIS:BNi−1〜7など)をインサート材と
して固相または液相拡散接合が実施されている。これら
の技術は、比較的簡便に、しかも、確実に拡散接合がで
きる点に優位性があるが、インサート材が必要である点
がコストアップの原因であると同時に、接合部分におい
て異種金属接触状態となり、腐食環境に曝されると接合
部が優先的に腐食して長期信頼性が劣るという短所があ
った。
【0004】一方、直接法に関しては、最近になって低
コスト化のために開発が進められており、例えば、特開
昭62−199277号公報に記載の鋼中のS量を0.
01%以下にし非酸化雰囲気中で所定の温度にて接合す
ると材料の変形が回避できるというステンレス鋼の拡散
接合方法、特開平2−261548号公報に記載の酸洗
処理を行って表面に適度の凹凸をつけたステンレス箔材
を用いて拡散接合を行うことを特徴とする自動車の排ガ
ス浄化装置用触媒金属担体の製造方法、特開平7−21
3918号公報に記載の拡散接合時に阻害要因として生
ずるアルミナ皮膜形成を抑えるためにAl量を不純物レ
ベル〜0.8%に抑えたステンレス鋼を用いた触媒用メ
タルハニカム、特開平9−279310号公報に記載の
冷間加工による変形を多く加えたステンレス鋼が拡散接
合しやすいという知見をもとに確立した拡散接合性に優
れたステンレス箔およびそれを用いたメタル担体、特開
平9−99218号公報に記載の拡散接合処理工程にお
いてクロム炭窒化物の形成によるダメージを軽減するた
めにTiおよび/またはNbを所定量添加したフェライ
ト系ステンレス鋼からなる箔材を重ねて巻回した強固な
接合強度を有する拡散接合された触媒用メタル担体およ
びその製造方法などがあるが、それぞれ一長一短があ
り、汎用的に確立した技術はない。
コスト化のために開発が進められており、例えば、特開
昭62−199277号公報に記載の鋼中のS量を0.
01%以下にし非酸化雰囲気中で所定の温度にて接合す
ると材料の変形が回避できるというステンレス鋼の拡散
接合方法、特開平2−261548号公報に記載の酸洗
処理を行って表面に適度の凹凸をつけたステンレス箔材
を用いて拡散接合を行うことを特徴とする自動車の排ガ
ス浄化装置用触媒金属担体の製造方法、特開平7−21
3918号公報に記載の拡散接合時に阻害要因として生
ずるアルミナ皮膜形成を抑えるためにAl量を不純物レ
ベル〜0.8%に抑えたステンレス鋼を用いた触媒用メ
タルハニカム、特開平9−279310号公報に記載の
冷間加工による変形を多く加えたステンレス鋼が拡散接
合しやすいという知見をもとに確立した拡散接合性に優
れたステンレス箔およびそれを用いたメタル担体、特開
平9−99218号公報に記載の拡散接合処理工程にお
いてクロム炭窒化物の形成によるダメージを軽減するた
めにTiおよび/またはNbを所定量添加したフェライ
ト系ステンレス鋼からなる箔材を重ねて巻回した強固な
接合強度を有する拡散接合された触媒用メタル担体およ
びその製造方法などがあるが、それぞれ一長一短があ
り、汎用的に確立した技術はない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を解消し、汎用的な使用が可能な直接拡散接合用ステン
レス鋼を提供することを目的とする。
を解消し、汎用的な使用が可能な直接拡散接合用ステン
レス鋼を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】発明者らは、ステンレス
鋼の直接法による拡散接合を行うにあたり、より汎用的
で確実に接合が行えるよう、フェライト系ステンレス
鋼、オーステナイト系ステンレス鋼ともに共通の支配的
阻害要因について検討すべく、真空度が10−4tor
r以下の真空炉内で種々のステンレス鋼の拡散接合を行
った。
鋼の直接法による拡散接合を行うにあたり、より汎用的
で確実に接合が行えるよう、フェライト系ステンレス
鋼、オーステナイト系ステンレス鋼ともに共通の支配的
阻害要因について検討すべく、真空度が10−4tor
r以下の真空炉内で種々のステンレス鋼の拡散接合を行
った。
【0007】そのなかで、接合不良を起こしたステンレ
ス鋼表面の解析をX線回折法およびグロー放電分光分析
法にて行ったところ、その皮膜はTiの炭化物または窒
化物であり、Ti含有量が低いNb添加型のステンレス
鋼においては接合不良は発生しないこと、つまり、クロ
ム炭化物形成を抑制するために添加されるTiやNbの
うちTi含有量のみを低く押さえることで直接拡散接合
可能なステンレス鋼を提供できることを見出すに至り、
本発明を完成させたものであって,その要旨とするとこ
ろは、以下の通りである。 (1) 重量%で、 C :0.08%以下、 Si:0.01〜2%、 Mn:0.05〜1.5%、 P :0.05%以下、 S :0.01%以下、 Al:0.005〜0.1%、 Cr:13〜32%、 Ni:0.01〜4%、 Mo:0.1〜6%、 Ti:0.05%以下 を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなるこ
とを特徴とする直接拡散接合用フェライト系ステンレス
鋼。 (2) さらに、重量%で、Nb:5×(C%+N%)
以上1%以下を含有することを特徴とする前記(1)に
記載の直接拡散接合用フェライト系ステンレス鋼。 (3) 重量%で、 C :0.08%以下、 Si:0.01〜2%、 Mn:0.05〜1.5%、 P :0.05%以下、 S :0.01%以下、 Al:0.005〜0.1%、 Cr:13〜25%、 Ni:7〜15%、 Si+Mo:1.5%以上、 Mo:6%以下、 Ti:0.05%以下 を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなるこ
とを特徴とする直接拡散接合用オーステナイト系ステン
レス鋼。 (4) さらに、重量%で、Nb:5×(C%+N%)
以上1%以下を含有することを特徴とする前記(3)に
記載の直接拡散接合用オーステナイト系ステンレス鋼。
ス鋼表面の解析をX線回折法およびグロー放電分光分析
法にて行ったところ、その皮膜はTiの炭化物または窒
化物であり、Ti含有量が低いNb添加型のステンレス
鋼においては接合不良は発生しないこと、つまり、クロ
ム炭化物形成を抑制するために添加されるTiやNbの
うちTi含有量のみを低く押さえることで直接拡散接合
可能なステンレス鋼を提供できることを見出すに至り、
本発明を完成させたものであって,その要旨とするとこ
ろは、以下の通りである。 (1) 重量%で、 C :0.08%以下、 Si:0.01〜2%、 Mn:0.05〜1.5%、 P :0.05%以下、 S :0.01%以下、 Al:0.005〜0.1%、 Cr:13〜32%、 Ni:0.01〜4%、 Mo:0.1〜6%、 Ti:0.05%以下 を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなるこ
とを特徴とする直接拡散接合用フェライト系ステンレス
鋼。 (2) さらに、重量%で、Nb:5×(C%+N%)
以上1%以下を含有することを特徴とする前記(1)に
記載の直接拡散接合用フェライト系ステンレス鋼。 (3) 重量%で、 C :0.08%以下、 Si:0.01〜2%、 Mn:0.05〜1.5%、 P :0.05%以下、 S :0.01%以下、 Al:0.005〜0.1%、 Cr:13〜25%、 Ni:7〜15%、 Si+Mo:1.5%以上、 Mo:6%以下、 Ti:0.05%以下 を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなるこ
とを特徴とする直接拡散接合用オーステナイト系ステン
レス鋼。 (4) さらに、重量%で、Nb:5×(C%+N%)
以上1%以下を含有することを特徴とする前記(3)に
記載の直接拡散接合用オーステナイト系ステンレス鋼。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明をさらに詳細に説明する。
まず、本発明に至った知見について説明する。本発明最
大のポイントは、フェライト系ステンレス鋼あるいはオ
ーステナイト系ステンレス鋼いずれにも共通した拡散接
合性阻害要因を抽出し得たこと、すなわち、鋼材中のT
i含有量を0.05重量%以下に抑えることで直接拡散
接合性の効果が出始めることを見出したところにある。
この知見をもとにチタン添加の上限値を0.05%とし
た。本発明の直接拡散接合用ステンレス鋼においては、
Tiは0.05%以下に抑えられるべきであるが、この
範囲で添加しても、不純物として低減しても構わないの
で、下限値は特に設定しない。
まず、本発明に至った知見について説明する。本発明最
大のポイントは、フェライト系ステンレス鋼あるいはオ
ーステナイト系ステンレス鋼いずれにも共通した拡散接
合性阻害要因を抽出し得たこと、すなわち、鋼材中のT
i含有量を0.05重量%以下に抑えることで直接拡散
接合性の効果が出始めることを見出したところにある。
この知見をもとにチタン添加の上限値を0.05%とし
た。本発明の直接拡散接合用ステンレス鋼においては、
Tiは0.05%以下に抑えられるべきであるが、この
範囲で添加しても、不純物として低減しても構わないの
で、下限値は特に設定しない。
【0009】Ti以外の成分についての限定理由を述べ
る。まず、拡散接合性に優れたフェライト系ステンレス
鋼について説明する。Cは、ステンレス鋼を使用する上
で避けることができない溶接を行うにあたって、熱影響
を受ける部位でCr23C6 なる化合物が生じ、周囲のク
ロムを取り込んでクロム欠乏層を形成させて、耐食性の
劣化や接合強度の低下がおこることが知られている。そ
の意味でC含有量は少なければ少ないほどよい。また、
加工性、靭性の観点からも含有量は低い方がよく、上限
を0.08%とした。ただし、あまり低くしすぎると製
鋼時間が長くなりコストアップとなるることも鑑み0.
002%を限度とするのがよい。
る。まず、拡散接合性に優れたフェライト系ステンレス
鋼について説明する。Cは、ステンレス鋼を使用する上
で避けることができない溶接を行うにあたって、熱影響
を受ける部位でCr23C6 なる化合物が生じ、周囲のク
ロムを取り込んでクロム欠乏層を形成させて、耐食性の
劣化や接合強度の低下がおこることが知られている。そ
の意味でC含有量は少なければ少ないほどよい。また、
加工性、靭性の観点からも含有量は低い方がよく、上限
を0.08%とした。ただし、あまり低くしすぎると製
鋼時間が長くなりコストアップとなるることも鑑み0.
002%を限度とするのがよい。
【0010】Siは、脱酸作用があるが、0.01%未
満では効果は期待できない。また、2%を超えると加工
性を阻害する。そこで上限値を2%と限定した。
満では効果は期待できない。また、2%を超えると加工
性を阻害する。そこで上限値を2%と限定した。
【0011】Mnは、特別な影響を与えることはないの
で、通常の成分範囲として、強度が維持できる0.05
%以上、靱性に悪影響のない1.5%以下と限定した。
で、通常の成分範囲として、強度が維持できる0.05
%以上、靱性に悪影響のない1.5%以下と限定した。
【0012】Pは、ステンレス鋼の耐食性を低下させる
元素であるので少ない方がよく0.05%を超えると耐
食性の劣化が顕著となるのでこの値を上限値とした。
元素であるので少ない方がよく0.05%を超えると耐
食性の劣化が顕著となるのでこの値を上限値とした。
【0013】Sも耐食性を劣化させる元素であるので低
い方がよい。上限値を0.01%とした。
い方がよい。上限値を0.01%とした。
【0014】Crは、十分な耐食性を確保するために下
限値を13%以上とし、上限値は鋼材製造上の限界から
32%とした。
限値を13%以上とし、上限値は鋼材製造上の限界から
32%とした。
【0015】Alは脱酸剤として、その効果が出始める
値である0.005%以上添加されるが、0.1%を超
えると靱性の低下させるので、0.1%を上限とした。
0.1%を超えると製造上のコストの点でも好ましくな
い。
値である0.005%以上添加されるが、0.1%を超
えると靱性の低下させるので、0.1%を上限とした。
0.1%を超えると製造上のコストの点でも好ましくな
い。
【0016】フェライト系ステンレスの場合は、さらに
耐食性を向上させるNi、Moを含有させる。Niは、
0.01%以上、好ましくは0.05%以上の添加で耐
食性向上に有効であるが、あまり添加すると加工時にマ
ルテンサイト化して水素脆化の原因となるので4%以
下、好ましくは1%までの範囲で添加する。Moは、
0.1%以上の添加で、耐食性、特に耐孔食性向上に極
めて大きな効果を発揮する元素であるが、コスト面から
6%を上限値とした。コストを重視する場合3%以下と
することが好ましい。
耐食性を向上させるNi、Moを含有させる。Niは、
0.01%以上、好ましくは0.05%以上の添加で耐
食性向上に有効であるが、あまり添加すると加工時にマ
ルテンサイト化して水素脆化の原因となるので4%以
下、好ましくは1%までの範囲で添加する。Moは、
0.1%以上の添加で、耐食性、特に耐孔食性向上に極
めて大きな効果を発揮する元素であるが、コスト面から
6%を上限値とした。コストを重視する場合3%以下と
することが好ましい。
【0017】次に直接拡散接合性に優れたオーステナイ
ト系ステンレス鋼のTi以外の成分について説明する。
Cは、オーステナイト系ステンレス鋼の使用上避けるこ
とのできない溶接を行うにあたって、熱影響を受ける部
位でCr23C6 なる化合物を生じ、周辺のクロムを欠乏
させて、耐食性や接合部の強度靭性を特に結晶粒界にお
いて劣化させる。その意味でCは低ければ低いほどよ
い。また、加工性、靭性の観点からも含有量は低い方が
よく、上限を0.08%とした。ただし、あまり低くし
すぎると製鋼時間が長くなりコストアップとなるること
も鑑み0.002%を限度とするのがよい。
ト系ステンレス鋼のTi以外の成分について説明する。
Cは、オーステナイト系ステンレス鋼の使用上避けるこ
とのできない溶接を行うにあたって、熱影響を受ける部
位でCr23C6 なる化合物を生じ、周辺のクロムを欠乏
させて、耐食性や接合部の強度靭性を特に結晶粒界にお
いて劣化させる。その意味でCは低ければ低いほどよ
い。また、加工性、靭性の観点からも含有量は低い方が
よく、上限を0.08%とした。ただし、あまり低くし
すぎると製鋼時間が長くなりコストアップとなるること
も鑑み0.002%を限度とするのがよい。
【0018】Siは、脱酸作用があるが、0.01%未
満では効果は期待できない。また2%を超えると加工性
を阻害する。そこで上限値を2%と限定した。
満では効果は期待できない。また2%を超えると加工性
を阻害する。そこで上限値を2%と限定した。
【0019】Mnは、耐食性などの特性に対し、特別の
影響を与えない。0.05%以上の添加で強度を維持で
き、1.5%以下であれば靱性にも影響はない。
影響を与えない。0.05%以上の添加で強度を維持で
き、1.5%以下であれば靱性にも影響はない。
【0020】Pは、ステンレス鋼の耐食性を劣化させる
元素であり、特に応力腐食割れには有害な元素である。
そこで、0.05%を上限として低減する必要がある。
元素であり、特に応力腐食割れには有害な元素である。
そこで、0.05%を上限として低減する必要がある。
【0021】SはMnなどと結びついて水に可溶性のM
nSを形成し、耐食性を劣化させる元素である。そこで
0.01%を上限とした。
nSを形成し、耐食性を劣化させる元素である。そこで
0.01%を上限とした。
【0022】Alは脱酸剤として、その効果が出始める
値である0.005%以上添加されるが、0.1%を超
えると靱性の低下させるので、0.1%を上限とした。
0.1%を超えると製造上のコストの点でも好ましくな
い。
値である0.005%以上添加されるが、0.1%を超
えると靱性の低下させるので、0.1%を上限とした。
0.1%を超えると製造上のコストの点でも好ましくな
い。
【0023】Crは、全面腐食を抑制するためには必須
の元素であり、高い含有量であればあるほど効果を発揮
する。必要以上に高価なNiを添加せずにオーステナイ
ト相を安定化でき、耐食性を維持できる範囲として13
%以上25%以下と限定した。
の元素であり、高い含有量であればあるほど効果を発揮
する。必要以上に高価なNiを添加せずにオーステナイ
ト相を安定化でき、耐食性を維持できる範囲として13
%以上25%以下と限定した。
【0024】Niは、ステンレス鋼のオーステナイト化
に必須の成分であり加工性向上に効果がある。他の合金
成分との兼ね合いもあるが最低7%程度の添加でその効
果が発揮される。また、高Cr材の場合、シェフラー図
より算定されるだけNiの添加が必要となってくるが、
入れすぎるとコスト的に不利となるので、7%以上25
%以下と限定した。
に必須の成分であり加工性向上に効果がある。他の合金
成分との兼ね合いもあるが最低7%程度の添加でその効
果が発揮される。また、高Cr材の場合、シェフラー図
より算定されるだけNiの添加が必要となってくるが、
入れすぎるとコスト的に不利となるので、7%以上25
%以下と限定した。
【0025】Moは、耐応力腐食割れ性を向上させる。
この場合、Si%+Mo%の下限を1.5%以上となる
よう添加することにより効果が発揮されるが、Mo添加
量が6%を超えると効果が飽和し、コスト的に不利とな
る。特にコストを重視する場合は3%以下の範囲とする
ことが好ましい。
この場合、Si%+Mo%の下限を1.5%以上となる
よう添加することにより効果が発揮されるが、Mo添加
量が6%を超えると効果が飽和し、コスト的に不利とな
る。特にコストを重視する場合は3%以下の範囲とする
ことが好ましい。
【0026】フェライト系ステンレス鋼およびオーステ
ナイト系ステンレス鋼どちらにも共通することである
が、真空炉において10−4torrより真空度を上げ
れば拡散接合時に生成する黒色または黄色皮膜にはNb
は全く検出されなかった。つまり、Nb添加により鋼材
中のCやNを固定しクロム欠乏相の形成を防止する手法
は直接拡散接合性には悪影響を与えないことになる。こ
の知見によりCやNを固定する性能を発揮させる下限値
としてNbを5×(C%+N%)、効果が飽和する上限
値を1%として選択的に添加して良い。
ナイト系ステンレス鋼どちらにも共通することである
が、真空炉において10−4torrより真空度を上げ
れば拡散接合時に生成する黒色または黄色皮膜にはNb
は全く検出されなかった。つまり、Nb添加により鋼材
中のCやNを固定しクロム欠乏相の形成を防止する手法
は直接拡散接合性には悪影響を与えないことになる。こ
の知見によりCやNを固定する性能を発揮させる下限値
としてNbを5×(C%+N%)、効果が飽和する上限
値を1%として選択的に添加して良い。
【0027】Cuも、フェライト系、オーステナイト系
ともに、0.5%以上の添加で耐食性を向上できるので
添加されるが、添加しすぎるとε−Cu相が析出し靱性
などに悪影響を与えるので3%までの範囲で添加しても
良い。
ともに、0.5%以上の添加で耐食性を向上できるので
添加されるが、添加しすぎるとε−Cu相が析出し靱性
などに悪影響を与えるので3%までの範囲で添加しても
良い。
【0028】なお、本発明のステンレス鋼の製造におい
ては、Ti添加量の制限に注意すれば、従来フェライト
系もしくはオーステナイト系ステンレスに用いられてい
るいかなる製造方法を適用しても良いが、直接拡散接合
性を考慮すると、油脂による汚染など表面の清浄性には
十分注意すべきである。
ては、Ti添加量の制限に注意すれば、従来フェライト
系もしくはオーステナイト系ステンレスに用いられてい
るいかなる製造方法を適用しても良いが、直接拡散接合
性を考慮すると、油脂による汚染など表面の清浄性には
十分注意すべきである。
【0029】
【実施例】本発明の実施例について述べる。表1に示す
成分のステンレス鋼をラボ溶解により作成し、熱間圧
延、焼鈍、酸洗、冷間圧延して板厚0.3mmの鋼板を作
成した後、具体的な応用例として積層熱交換器を作成し
た。積層熱交換器は比較的複雑な形状で、気密性や接合
部も含めた耐食性が要求されるので、直接拡散接合が好
んで用いられる。拡散接合は真空炉をロータリーポンプ
で10−4torr以下となるまで真空度を上げ、その
後1000℃に加熱することにより行った。加重は0.
03〜0.10kg/mm2 程度の圧縮応力が接合面に加
わるように設定した。この真空度や加圧レベルは実操業
を行っている真空炉にて十分実現可能なレベルである。
接合処理後の試験体の様子を観察し、黒色または黄色皮
膜形成によるロウ接不良のあるなしを検査すると同時に
内部に5気圧の圧縮空気を封入し漏れのあるなしを評価
した。
成分のステンレス鋼をラボ溶解により作成し、熱間圧
延、焼鈍、酸洗、冷間圧延して板厚0.3mmの鋼板を作
成した後、具体的な応用例として積層熱交換器を作成し
た。積層熱交換器は比較的複雑な形状で、気密性や接合
部も含めた耐食性が要求されるので、直接拡散接合が好
んで用いられる。拡散接合は真空炉をロータリーポンプ
で10−4torr以下となるまで真空度を上げ、その
後1000℃に加熱することにより行った。加重は0.
03〜0.10kg/mm2 程度の圧縮応力が接合面に加
わるように設定した。この真空度や加圧レベルは実操業
を行っている真空炉にて十分実現可能なレベルである。
接合処理後の試験体の様子を観察し、黒色または黄色皮
膜形成によるロウ接不良のあるなしを検査すると同時に
内部に5気圧の圧縮空気を封入し漏れのあるなしを評価
した。
【0030】
【表1】
【0031】結果は表1右の欄に示した通りであり、い
ずれの場合もTiが0.05%以下であれば拡散接合不
良は起きていないことが判る。NbについてはCおよび
Nを固定するのに十分な量を添加してもロウ接不良の原
因にならないことも明らかとなった。この実施例におい
ては積層熱交換器について説明を行ったが、本発明のス
テンレス鋼の具体的用途は積層熱交換器に限定されるこ
とはない。
ずれの場合もTiが0.05%以下であれば拡散接合不
良は起きていないことが判る。NbについてはCおよび
Nを固定するのに十分な量を添加してもロウ接不良の原
因にならないことも明らかとなった。この実施例におい
ては積層熱交換器について説明を行ったが、本発明のス
テンレス鋼の具体的用途は積層熱交換器に限定されるこ
とはない。
【0032】
【発明の効果】本発明によって、耐食性が要求されるス
テンレス鋼部品を直接法による拡散接合で製造するに当
たって、Ti含有量を本発明の限定範囲内に低減するこ
とで実生産設備なしうる程度の真空度でもインサート材
を使わずに拡散接合ができるステンレス鋼の提供が可能
となった。本発明は、インサート材を不要化し低コスト
化できると同時に、インサート材部の信頼性の低下な
く、耐久信頼性の高い接合部を確保できるステンレス鋼
の直接拡散接合を実現したもので、その産業上の価値は
極めて高いものであるといえる。
テンレス鋼部品を直接法による拡散接合で製造するに当
たって、Ti含有量を本発明の限定範囲内に低減するこ
とで実生産設備なしうる程度の真空度でもインサート材
を使わずに拡散接合ができるステンレス鋼の提供が可能
となった。本発明は、インサート材を不要化し低コスト
化できると同時に、インサート材部の信頼性の低下な
く、耐久信頼性の高い接合部を確保できるステンレス鋼
の直接拡散接合を実現したもので、その産業上の価値は
極めて高いものであるといえる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池上 修 東京都千代田区大手町2−6−3 新日本 製鐵株式会社技術開発本部内 (72)発明者 松平 俊彦 東京都千代田区大手町2−6−3 新日本 製鐵株式会社技術開発本部内
Claims (4)
- 【請求項1】 重量%で、 C :0.08%以下、 Si:0.01〜2%、 Mn:0.05〜1.5%、 P :0.05%以下、 S :0.01%以下、 Al:0.005〜0.1%、 Cr:13〜32%、 Ni:0.01〜4%、 Mo:0.1〜6%、 Ti:0.05%以下を含有し、残部がFeおよび不可
避的不純物からなることを特徴とする直接拡散接合用フ
ェライト系ステンレス鋼。 - 【請求項2】 さらに、重量%で、 Nb:5×(C%+N%)以上1%以下 を含有することを特徴とする請求項1に記載の直接拡散
接合用フェライト系ステンレス鋼。 - 【請求項3】 重量%で、 C :0.08%以下、 Si:0.01〜2%、 Mn:0.05〜1.5%、 P :0.05%以下、 S :0.01%以下、 Al:0.005〜0.1%、 Cr:13〜25%、 Ni:7〜15%、 Si+Mo:1.5%以上、 Mo:6%以下、 Ti:0.05%以下 を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなるこ
とを特徴とする直接拡散接合用オーステナイト系ステン
レス鋼。 - 【請求項4】 さらに、重量%で、 Nb:5×(C%+N%)以上1%以下 を含有することを特徴とする請求項3に記載の直接拡散
接合用オーステナイト系ステンレス鋼。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11111241A JP2000303150A (ja) | 1999-04-19 | 1999-04-19 | 直接拡散接合用ステンレス鋼 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11111241A JP2000303150A (ja) | 1999-04-19 | 1999-04-19 | 直接拡散接合用ステンレス鋼 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000303150A true JP2000303150A (ja) | 2000-10-31 |
Family
ID=14556168
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11111241A Withdrawn JP2000303150A (ja) | 1999-04-19 | 1999-04-19 | 直接拡散接合用ステンレス鋼 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000303150A (ja) |
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-
1999
- 1999-04-19 JP JP11111241A patent/JP2000303150A/ja not_active Withdrawn
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