JP2000303175A - 透明導電膜の製造方法および透明導電膜 - Google Patents

透明導電膜の製造方法および透明導電膜

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JP2000303175A
JP2000303175A JP11110800A JP11080099A JP2000303175A JP 2000303175 A JP2000303175 A JP 2000303175A JP 11110800 A JP11110800 A JP 11110800A JP 11080099 A JP11080099 A JP 11080099A JP 2000303175 A JP2000303175 A JP 2000303175A
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transparent conductive
conductive film
gas
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JP11110800A
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Kazuhiro Fukuda
和浩 福田
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 導電性、生産性に優れた透明導電膜の製造方
法およびその製造方法によって形成された透明導電膜を
提供する。 【解決手段】 反応性ガスの存在下プラズマ放電を行う
処理系に、被処理体をさらすことにより、前記被処理体
上に透明導電膜を形成することを特徴とする透明導電膜
の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマ重合によ
り透明導電膜を被処理体上に形成する製造方法およびそ
の製造方法により形成された透明導電膜に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、可視光域(400〜700n
m)に於いて吸収を殆ど持たずに透明で、且つ、導電性
を有する材料「透明導電膜」が、プラズマディスプレイ
パネル(PDP)や液晶ディスプレイ(LCD)の電極
として、また光学材料や感光材料の帯電防止の用途で多
く用いられている。
【0003】透明導電膜の製造方法としては、酸化錫・
酸化インジウム等をターゲット材として真空中でスパッ
タリングにより製膜する手法や微粒子化して分散液とし
塗布乾燥後UV照射等でゾルゲル反応を促進させ製膜す
る方法が採られている。
【0004】しかし前者の方法は、スパッタリングに伴
う被処理体の高温化のため被処理体が限定されてしまう
欠点の他、スパッタリングの収率が低いためにランニン
グコストが高くなるというデメリットがある。
【0005】一方後者の方法は、微粒化・分散調液・塗
布・乾燥といった多くのプロセスが必要となるばかりで
なく、微粒子を被処理体に直接固定化定着させ、且つ、
強力な接着性を得る為には、バインダー樹脂が必要にな
り、導電性が悪くなって性能劣化につながる。
【0006】こうした中で、導電性を劣化させることな
く、生産性にも優れ、簡易に透明導電膜を製造出来る方
法が望まれていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、導電
性、生産性に優れた透明導電膜の製造方法およびその製
造方法によって形成された透明導電膜を提供することで
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記の
構成により達成された。
【0009】1.反応性ガスの存在下プラズマ放電を行
う処理系に、被処理体をさらすことにより、前記被処理
体上に透明導電膜を形成することを特徴とする透明導電
膜の製造方法。
【0010】2.前記プラズマ放電を、少なくとも2つ
の対向する電極に電圧を印加することによって行い、前
記被処理体を前記2つの対向する電極間に載置すること
を特徴とする上記1に記載の透明導電膜の製造方法。
【0011】3.前記反応性ガスを、インジウム、亜
鉛、錫またはチタンを含有する有機ガスおよび酸素、一
酸化炭素、二酸化炭素、一酸化窒素、二酸化窒素または
オゾンのうち少なくとも一つの無機ガスを含有する処理
ガスとすることを特徴とする上記1または2に記載の透
明導電膜の製造方法。
【0012】4.前記有機ガスを、ジンクアセチルアセ
テート、トリエチルインジウム、ジエチル亜鉛、ジメチ
ルジンク、テトラエチルスズ、テトラメチルスズの溶液
をバブリングして得られるガスとすることを特徴とする
上記3に記載の透明導電膜の製造方法。
【0013】5.前記処理系の気圧を、0.005To
rr以上20Torr以下とすることを特徴とする上記
1〜4のいずれか1つに記載の透明導電膜の製造方法。
【0014】6.前記処理系の気圧を、大気圧と同じま
たは大気圧近傍とすることを特徴とする上記1〜4のい
ずれか1つに記載の透明導電膜の製造方法。
【0015】7.前記電極の少なくとも一つが、固体誘
電体を具有することを特徴とする上記6に記載の透明導
電膜の製造方法。
【0016】8.前記処理系には、さらに不活性ガスが
存在することを特徴とする上記6または7に記載の透明
導電膜の製造方法。
【0017】9.前記不活性ガスが、アルゴンガスまた
はヘリウムガスであることを特徴とする上記8に記載の
透明導電膜の製造方法。
【0018】10.前記電極間にパルス状の電圧を印加
することを特徴とする上記6または7に記載の透明導電
膜の製造方法。
【0019】11.前記パルス状の電圧の印加により前
記電極間に作られるパルス電界の立ち上がりまたは立ち
下がり時間が、共に40ns〜100μsの範囲で、且
つ、そのパルス電界の強さが1〜100kV/cmの範
囲であることを特徴とする上記10に記載の透明導電膜
の製造方法。
【0020】12.前記パルス電界の周波数が1kHz
〜100kHzであり、且つ、その1つのパルス電界の
形成時間が1μs〜1000μsであることを特徴とす
る上記11に記載の透明導電膜の製造方法。
【0021】13.前記パルス電界を、前記少なくとも
2つの対向する電極のそれぞれに同時に異極の電圧を印
加することにより発生させることを特徴とする上記11
または12に記載の透明導電膜の製造方法。
【0022】14.上記1〜13のいずれか1つに記載
の製造方法により形成された膜の表面比抵抗が1011Ω
・cm以下であることを特徴とする透明導電膜。
【0023】以下、本発明を詳述する。
【0024】本発明は、透明導電膜の形成方法として、
反応性ガスの存在下プラズマ放電を行う処理系に、被処
理体をさらす方法を用いたものである。
【0025】本発明において透明導電膜とは、一般に工
業材料としてよく知られているものであり、可視光(4
00nm〜700nm)を殆ど吸収せず、透明で、しか
も良導体の膜のことである。電気を運ぶ自由荷電体の透
過特性が可視光域で高く透明であり、しかも電気伝導性
が高いため、透明電極や帯電防止膜として用いられる。
尚、「膜」と称しているが、用途によってその機能を有
する程度に被処理体上に形成出来ればよく、必ずしも被
処理体の全部または一部を覆う連続的な膜である必要は
ない。透明導電膜の組成としては、酸化インジウム、酸
化スズ、酸化亜鉛、酸化チタン等の酸化金属がその代表
的なものである。
【0026】本発明において透明導電膜を形成するため
の反応性ガスとは、プラズマ放電により被処理体上に透
明導電膜を形成可能な気体のことである。具体的には、
インジウム、亜鉛、錫、チタン等を含有する有機ガスお
よび酸素または二酸化炭素の無機ガスの処理ガスのこと
である。
【0027】有機ガスは、前記インジウム、亜鉛、錫、
チタン等を含有する有機化合物であるジンクアセチルア
セテート、トリエチルインジウム、ジエチル亜鉛、ジメ
チルジンク、テトラエチルスズ、テトラメチルスズ等の
溶液に気体を通し、バブリングして発生させることが出
来る。バブリングするための気体を前記酸素、一酸化炭
素、二酸化炭素、一酸化窒素、二酸化窒素またはオゾン
等の無機ガスとすると効率よく反応性ガスを調製するこ
とが出来る。バブリングする溶液がトリエチルインジウ
ム、ジエチル亜鉛、ジメチルジンクにおいては、発火性
の問題から二酸化炭素を用いるのが安全である。
【0028】本発明においてプラズマ放電とは、放電に
よりプラズマ状態を発生させることである。好ましく
は、少なくとも2つの対向する電極に電圧を印加するこ
とによって行う。
【0029】本発明において処理系とは、前記反応性ガ
ス存在下プラズマ放電を行う処理空間のことであり、具
体的には壁等で仕切を設けて隔離した処理室のことであ
る。
【0030】前記処理室内の気圧を、真空に近い0.0
05Torr〜20Torrで行う真空プラズマ放電処
理の場合には、反応性ガスの処理室への導入を調整する
必要がある。処理速度を増加させるためには、電極に印
加する電圧を高くすることが必要であるが、電界強度を
上げすぎると被処理体にダメージを与える場合があるの
で注意が必要である。
【0031】また別の態様として、前記処理室の気圧
を、大気圧若しくは大気圧近傍で行う大気圧プラズマ処
理の場合には、処理室に導入する気体として、前記反応
性ガス以外に不活性ガスを導入することが、安定な放電
を発生させる上で好ましい。大気圧もしくは大気圧近傍
とは、100〜800Torrの圧力下のことであり、
好ましくは700〜780Torrの範囲である。
【0032】不活性ガスはプラズマ放電により反応を起
こさない気体のことであり、アルゴンガス、ヘリウムガ
ス、キセノンガス、クリプトンガスがある。この中で好
ましいものはアルゴンガスとヘリウムガスである。大気
圧プラズマ処理時に処理室に導入する不活性ガスは60
圧力%以上と、反応性ガスよりも割合を多くすることが
放電を安定に発生させることが出来て好ましい。印加す
る電圧を高くすると処理速度を上げることが出来るが、
電界強度を上げすぎると被処理体にダメージを与えるこ
とになるので注意が必要である。
【0033】しかし、前記大気圧プラズマ処理であって
も、パルス化された電界でプラズマを発生させる場合に
は、不活性ガスは必ずしも必要なく、処理系における反
応性ガス濃度を増加させることができる。これにより反
応速度は大きく増加させることが可能になり、生産効率
を上げることが出来る。
【0034】この時のパルス波形は例えば図1に示す例
が挙げられるが、これに限定されず、特開平10−13
0851号公報の図1(a)〜(d)のパルス波形であ
ってもよい。
【0035】本発明の図1において、縦軸はパルス電
圧、横軸は時間である。
【0036】パルス電界の立ち上がりまたは立ち下がり
時間が、共に40ns〜100μsの範囲であることが
好ましい。ここで立ち上がり(立ち下がり)時間とは、
図1のパルス波形において、電圧がベースラインから上
昇(下降)を始めてから最高点(最低点)に達するまで
の時間のことを指す。
【0037】パルス電界の周波数は、1kHz〜100
kHzの範囲が好ましい。
【0038】1つのパルス電界が印加される時間は1μ
〜1000μsであることが好ましい。1つのパルス電
界が印加される時間というのは、図1に於ける1つのパ
ルス波形のパルスが印加される時間である。
【0039】電極に印加する電圧の大きさは、電界強度
が1〜100kV/cmとなる範囲が好ましく、大きい
程処理速度は増加するが上げ過ぎると被処理体にダメー
ジを与えるのは同様である。
【0040】また、大気圧プラズマ処理に用いる少なく
とも2つの対向する電極は、固体誘電体をその対向面側
に設けることが好ましい。固体誘電体としては、焼結セ
ラミックスを用いることが好ましく、その体積固有抵抗
値は108Ω・cm以上が好ましい。
【0041】本発明において被処理体は、透明導電膜を
形成させうるものであれば特に限定はないが、透明導電
膜の用途の観点からフィルム状支持体であることが好ま
しい。さらに生産性を考慮すると、長尺のフィルム状支
持体であって、前記処理室に連続的に搬入して、透明導
電膜の形成を行えるものが好ましい。また、PDPやL
CDの透明電極等に用いる場合には、当然ながら透明の
フィルム状支持体であることが好ましい。
【0042】フィルム状支持体の素材としては、セルロ
ーストリアセテート等のセルロースエステル、ポリエス
テル、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリスチレン
(シンジオタクティック)、ポリオレフィン、紙に溶融
被覆してあるポリオレフィン樹脂被覆印画紙、あるいは
ポリエステル樹脂被覆印画紙等を挙げることが出来る。
【0043】尚、被処理体は、上述の処理室内の少なく
とも2つの対向する電極間に載置することにより効率的
に透明導電膜の形成が出来る。長尺のフィルム状支持体
を連続搬送しながら行う場合には、対向する電極をライ
ン状に長さを持って設置し、その間隙を移送するように
配置することが好ましい。
【0044】透明導電膜を形成するにあたり、付与する
導電性質の度合いについては、処理系のガス条件(ガス
種、ガス濃度、ガス封入条件、圧力等)、電界強度、放
電条件等を変化させることにより、適宜コントロールす
ることができる。このように調整して形成された本発明
の透明導電膜の表面比抵抗値は、1011Ω・cm(JI
S−K−6911)以下であることが好ましい。
【0045】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明するが、本願発明はこの形態に限られるものではな
い。
【0046】以下、具体的な処理装置について説明す
る。
【0047】図2は、処理系の気圧を0.005Tor
r以上20Torr以下として真空プラズマ放電処理を
行うための装置の一形態を示す概略構成図である。
【0048】図2において、連続搬送される長尺状の支
持体1を真空下、連続的にプラズマ処理するための処理
部が前記支持体1の入口2Aと出口2Bを有する間仕切
らされた処理室によって構成されている。以下処理部を
処理室として説明する。
【0049】処理室2には、対向する平板電極3、4が
設けられている。
【0050】この一対の電極3、4のうち一方の電極3
に高周波電源5が接続され、他方の電極はアース6によ
り設置されており、一対の電極3、4間に電界を印加で
きるように構成されている。
【0051】また16より処理ガスを導入し、17より
排気ポンプで処理室内を真空に排気する。
【0052】図示の例では、処理室2に隣接して支持体
の入り口側に予備減圧室10および11が設けられてい
る。支持体の出口側にも処理室2に隣接して予備減圧室
12が設けられている。またこれらの間仕切りは、ニッ
プロール7、8により行われるが、これに限定されるも
のではない。
【0053】予備減圧室を設ける場合、図示のように、
支持体1の入口側に二つ、出口側に1つを設ける態様で
あっても良いが、これに限定されず、支持体1の出入口
側に1つづつ設ける態様、あるいは入口側に2つ以上、
出口側に2つ以上設ける態様であっても良い。
【0054】いずれの態様であても、反応性ガス導入時
に処理室内の気圧が0.005〜20Torrの範囲に
あればよい。
【0055】減圧下の処理室2に導入する反応性ガスと
しては、前述の通りである。
【0056】図3は、処理系の気圧を大気圧と同じもし
くは大気圧近傍として大気圧プラズマ放電処理を行うた
めの装置の一形態を示す概略構成図である。
【0057】図3において、連続搬送される長尺の支持
体1を大気圧もしくはその近傍の圧力下、連続的にプラ
ズマ処理するための処理室2が前記支持体1の入口2A
を有する間仕切られた処理室によって構成されている。
また出口側も同様である。
【0058】処理室2には、複数の円筒の電極3を支持
体1の両面側に併設している。併設の方法は図示のよう
にチドリ状に配置してもよいが、対向させて配置するこ
ともできる。電極間隔Lは支持体1の上側の電極の最下
端と下側電極の最上端との距離で表される。電極間の間
隔は均等でもよいし、そうでなくてもよい。
【0059】円筒電極は内部に導電性金属が配置され、
外部に誘電体が配置された二重管構造であり、導電性金
属としては銀、金、銅、ステンレス、アルミニウム等の
通電可能な材料に誘電体を溶射、蒸着、コーティング等
で設けるのが一般的であるが、固体誘電体に導電層をメ
ッキ、蒸着、コーティング、溶射等で設けることも可能
である。
【0060】固体誘電体としては、気密性の高い高耐熱
性のセラミックスを焼結した焼結型セラミックスを用い
ることも好ましい。焼結型セラミックスの材質としては
例えば、アルミナ系、ジルコニア系、窒化珪素系、炭化
珪素系のセラミックスである。焼結型セラミックスの厚
みは0.5mm以上5mm以下が好ましい。また体積固
有抵抗は108Ω・cm以上が好ましい。
【0061】焼結型セラミックスとして、アルミナ系焼
結型セラミックスを用いる場合、純度99.6%以上の
アルミナ系焼結型セラミックスを用いることが、電極の
耐久性を上げる点で好ましい。純度99.6%以上のア
ルミナ系焼結型セラミックスに関しては、本出願人が先
に提案した発明(特願平9−367413号)を参考に
できる。
【0062】この焼結型セラミックスを用いた電極の製
造方法は、耐久性の高いセラミックスを焼結させ焼結型
セラミックスを作り、その焼結型セラミックスにメッ
キ、蒸着、溶射またはコーティング等して金属導電部を
付着させる。
【0063】また固体誘電体としては、特願平10−3
00984号に記載の低温ガラスライニングを用いるこ
ともできる。
【0064】またセラミックパイプの中に金属管や棒を
挿入することもできる。
【0065】金属電極は固体誘電体により全部が被覆さ
れていてもよいし、一部が被覆されるだけでもよい。
【0066】電極間の間隙Lは、0.3〜10mmの範
囲が好ましく、より好ましくは3〜7mmの範囲であ
る。
【0067】この上側電極全体に高周波電源5が接続さ
れ、下側電極全体はアース6により設置されており、そ
れぞれの電極群の間に電界を印加できるように構成され
ている。
【0068】なお、20、21、22は搬送ロールであ
る。
【0069】図示の例では、処理室2に隣接して支持体
の入り口側に予備室10が設けられている。支持体の出
口側にも表示はしていないが、処理室2に隣接して予備
が設けられている。またこれらの間仕切りは、ニップロ
ール7により行われるが、これに限定されるものではな
い。
【0070】予備室を設ける場合、支持体1の出入口側
に1つづつ設ける態様であってもよいが、これに限定さ
れず、あるいは入口側に2つ以上、出口側に2つ以上設
ける態様であっても良い。
【0071】いずれの態様であても、処理室内の気圧が
該処理室と隣接する予備室の気圧より高いことが必要で
あり、好ましくは0.03mmAq以上高いことであ
る。このように、処理室と予備室の間でも圧力差を設け
ることによって、外部空気の混入を防止し、反応性ガス
の有効使用が可能となり、処理効果も更に向上する。ま
た処理室に隣接して入口側に二つ以上、出口側に二つ以
上予備室を設けた場合、その予備室と隣り合う予備室の
間の差圧は、処理室に近い側の予備室の気圧が高く設定
されることが好ましく、0.03mmAq以上高く設定
されることが好ましい。このように複数の予備室同士の
間でも圧力差を設けることによって、外部空気の混入を
より効果的に防止し、反応性ガスの有効使用がより可能
となり、処理効果も更に向上する。
【0072】予備室には、処理ガスの少なくとも1成分
を有していることが反応性ガスの効率的な使用と表面処
理効果の向上の観点から好ましい。
【0073】処理室と予備室、予備室同士の部屋には間
仕切りされていることが必要であり、かかる間仕切り手
段としては、図示のように、ニップロールを設ける態様
も好ましい。
【0074】かかるニップロールは、支持体に対して接
触しながら閉鎖ないし間仕切りする機能を有するが、部
屋同士を完全に間仕切りできないので、本発明のような
差圧を設ける手段が有効に機能するのである。
【0075】また間仕切り手段としては、支持体に対し
て所定の間隙を保ち、且つ非接触である態様であっても
よい。かかる態様としては図示しないエアーカーテン方
式等を採用できる。
【0076】図3において、図2と同一の符号の部位は
同一の構成であるので、その説明を省略する。図3に示
す装置を用いて処理するには、先ず搬送される支持体1
が処理室2内に入り、その処理室2内で電界が印加され
る。かかる印加によって支持体の表面がプラズマ処理さ
れ、反応が促進される。かかる処理の際に、処理室2に
封入する処理ガス中には60%以上の不活性ガスが必要
である。しかし、上述のパルス状の電界を印加する場合
には、反応性ガスの割合がこれよりも多くなってよい。
【0077】更に処理室2内の気圧が外圧より高いこと
が好ましい。
【0078】処理室2内の気圧を外圧より高くすること
によって、外部からの気体が処理室2内に進入しないた
めに、安定した処理ができる。
【0079】本発明では、処理室2の気圧が外圧より
0.03mmAq以上高い態様によって、更に安定した
均一な処理ができる。
【0080】処理室2に封入する不活性ガスとしては、
アルゴン(Ar)ガス、ネオン(Ne)ガス、ヘリウム
(He)ガス、クリプトン(Kr)ガス、キセノン(X
e)ガスなどがある。より安定な処理を行う為には、ヘ
リウムガスおよびアルゴンガスが好ましい。
【0081】また残る40%以下を占める反応性ガスと
しては、上述の通りである。
【0082】本発明において、処理室2内に導入するに
先立ち、予め不活性ガスと反応性ガスとを混合した処理
ガスを使用することが好ましいが、各ガスを独立して導
入しても、処理室2内の電極間の雰囲気が、上述した反
応性ガスの割合になっていればよい。
【0083】かかる円筒電極を用いることにより、電極
間にガスを導入し易くなることによって、反応性ガスと
電極との接触効率が上昇し、その結果処理効果も向上す
る。また構造的にも簡便で、互換性に優れ、低コストで
の処理が可能となる。また支持体の高速搬送においても
優れた効果を発揮する。
【0084】以上説明した態様に用いた電極は円筒型電
極であるが、ロール型電極、ガスフロー型曲面電極とす
ることも好ましい。
【0085】
【実施例】以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこ
れに限定されない。
【0086】プラズマ放電処理装置として以下を用意し
た。
【0087】 装置1:連続型真空プラズマ放電処理装置(図2に示す
もの) 電源周波数:13.56MHz 放電面積 :0.08m2 装置2:連続型大気圧プラズマ放電処理装置(図3に示
すもの) 電極 :セラミックスパイプに内面Ni/Cuメッ
キ(10φ、1mm厚) 放電面積 :0.08m2 電源 :神鋼電機社製高周波電源SPG05−45
00 電源周波数:5kHz(サイン波式) 装置3:連続型大気圧プラズマ放電処理装置(図3に示
すもの) 装置2とほぼ同じ構成にて電源のみをインパルス式に変
更 電源 :ハイデン研究所社製PHF−4K 電源周波数:10kHz (実施例1)装置1を使用し、長尺のポリエチレンテレ
フタレート支持体を連続搬送して、以下の条件でプラズ
マ放電処理を行った。
【0088】 電源出力 :8000W/m2 真空度 :0.1Torr 処理ガス :トリエチルインジウムと酸素を使用 処理時間 :1min (実施例2)装置2を使用し、実施例1と同様にポリエ
チレンテレフタレート支持体に対し、以下の条件でプラ
ズマ放電処理を行った。
【0089】 電源出力 :8000W/m 処理ガス :不活性ガス:反応性ガス=8:2(圧力
比)の割合となるようにマスフローコントローラで流量
を制御し、ミキサーで混合したものを処理室へ導入した
不活性ガスとしてヘリウムガスを、反応性ガスとして二
酸化炭素をテトラエチルスズ液中をバブリングしたもの
を使用した(液温は25℃に保った) 処理時間 :1min (実施例3)装置3を使用し、実施例1と同様にポリエ
チレンテレフタレート支持体に対し、以下の条件でプラ
ズマ放電処理を行った。
【0090】 電源出力 :8000W/m 処理ガス :不活性ガス:反応性ガス=2:8(圧力
比)の割合となるようにマスフローコントローラで流量
を制御し、ミキサーで混合したものを処理室へ導入した
不活性ガスとしてヘリウムガスを、反応性ガスとして二
酸化炭素をテトラエチルスズ液中をバブリングしたもの
を使用した(液温は25℃に保った) 処理時間 :1min 〈評価法〉上記実施例1ないし3にて処理を行ったポリ
エチレンテレフタレート支持体表面比抵抗を測定した。
結果を下記表1に示す。
【0091】
【表1】
【0092】※JIS規格JIS−K−6911準拠の
3端子法により測定した。
【0093】(実施例4)実施例3において処理速度を
変化させて処理を行った結果を図4に示す。
【0094】尚、上記同様に、表面比抵抗については、
JIS規格JIS−K−6911準拠の3端子法により
測定した。
【0095】
【発明の効果】上記本発明によって、導電性、生産性に
優れた透明導電膜の製造方法およびその製造方法によっ
て形成された透明導電膜を提供することが出来た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において、大気圧プラズマ放電処理に適
用出来る電極に印加する電圧のパルス波形を示すもので
ある。
【図2】本発明において、処理系の気圧を0.005T
orr以上20Torr以下として真空プラズマ放電処
理を行うための装置の一形態を示す概略構成図である。
【図3】本発明において、処理系の気圧を大気圧と同じ
もしくは大気圧近傍として大気圧プラズマ放電処理を行
うための装置の一形態を示す概略構成図である。
【図4】図3のプラズマ放電処理装置を用いて、処理速
度を変化させてプラズマ放電処理を行った結果を示すグ
ラフである。
【符号の説明】
1 支持体(被処理体) 2 処理室 3、4 電極 5 電源 6 アース 7、8 ニップロール 10、11、12 予備減圧室 20、21、22 搬送ロール L 電極間隔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H023 FC00 FC10 4F073 AA04 BA03 BA06 BA19 BA23 BA26 BA31 CA01 CA62 CA64 CA65 CA68 CA70 HA03 HA12 4K030 AA11 AA14 AA16 AA24 BA11 BA42 BA45 BA47 CA07 EA01 FA03 JA09 JA11 JA14 JA18 KA46 LA01 LA18 5G307 FA02 FB01 FC10

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応性ガスの存在下プラズマ放電を行う
    処理系に、被処理体をさらすことにより、前記被処理体
    上に透明導電膜を形成することを特徴とする透明導電膜
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記プラズマ放電を、少なくとも2つの
    対向する電極に電圧を印加することによって行い、前記
    被処理体を前記2つの対向する電極間に載置することを
    特徴とする請求項1に記載の透明導電膜の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記反応性ガスを、インジウム、亜鉛、
    錫またはチタンを含有する有機ガスおよび酸素、一酸化
    炭素、二酸化炭素、一酸化窒素、二酸化窒素またはオゾ
    ンのうち少なくとも一つの無機ガスを含有する処理ガス
    とすることを特徴とする請求項1または2に記載の透明
    導電膜の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記有機ガスを、ジンクアセチルアセテ
    ート、トリエチルインジウム、ジエチル亜鉛、ジメチル
    ジンク、テトラエチルスズ、テトラメチルスズの溶液を
    バブリングして得られるガスとすることを特徴とする請
    求項3に記載の透明導電膜の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記処理系の気圧を、0.005Tor
    r以上20Torr以下とすることを特徴とする請求項
    1〜4のいずれか1項に記載の透明導電膜の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記処理系の気圧を、大気圧と同じまた
    は大気圧近傍とすることを特徴とする請求項1〜4のい
    ずれか1項に記載の透明導電膜の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記電極の少なくとも一つが、固体誘電
    体を具有することを特徴とする請求項6に記載の透明導
    電膜の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記処理系には、さらに不活性ガスが存
    在することを特徴とする請求項6または7に記載の透明
    導電膜の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記不活性ガスが、アルゴンガスまたは
    ヘリウムガスであることを特徴とする請求項8に記載の
    透明導電膜の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記電極間にパルス状の電圧を印加す
    ることを特徴とする請求項6または7に記載の透明導電
    膜の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記パルス状の電圧の印加により前記
    電極間に作られるパルス電界の立ち上がりまたは立ち下
    がり時間が、共に40ns〜100μsの範囲で、且
    つ、そのパルス電界の強さが1〜100kV/cmの範
    囲であることを特徴とする請求項10に記載の透明導電
    膜の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記パルス電界の周波数が1kHz〜
    100kHzであり、且つ、その1つのパルス電界の形
    成時間が1μs〜1000μsであることを特徴とする
    請求項11に記載の透明導電膜の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記パルス電界を、前記少なくとも2
    つの対向する電極のそれぞれに同時に異極の電圧を印加
    することにより発生させることを特徴とする請求項11
    または12に記載の透明導電膜の製造方法。
  14. 【請求項14】 請求項1〜13のいずれか1項に記載
    の製造方法により形成された膜の表面比抵抗が1011Ω
    ・cm以下であることを特徴とする透明導電膜。
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