JP2000303714A - 制振ダンパーおよびそれを用いた制振躯体構造 - Google Patents
制振ダンパーおよびそれを用いた制振躯体構造Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 低コストでかつ十分な性能を有した制振ダン
パーおよびそれを用いた制振躯体構造を提供することを
課題とする。 【解決手段】 躯体1を構成する柱2と梁3によって囲
まれた構面内に、例えばプレキャストコンクリート製で
所定の大きさを有した板状の構造体5を配置し、この構
造体5の上面および下面と、その上下に位置する梁3,
3との間に、複数のダンパー6を配置する構成とし、ダ
ンパー6を、例えばコンパクト強化複合材のような鋼繊
維補強超高強度モルタル/コンクリートで形成する構成
とした。
パーおよびそれを用いた制振躯体構造を提供することを
課題とする。 【解決手段】 躯体1を構成する柱2と梁3によって囲
まれた構面内に、例えばプレキャストコンクリート製で
所定の大きさを有した板状の構造体5を配置し、この構
造体5の上面および下面と、その上下に位置する梁3,
3との間に、複数のダンパー6を配置する構成とし、ダ
ンパー6を、例えばコンパクト強化複合材のような鋼繊
維補強超高強度モルタル/コンクリートで形成する構成
とした。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばビルやマン
ション等、各種土木・建築構造物の耐震補強を図るため
に用いて好適な制振ダンパーおよびそれを用いた制振躯
体構造に関するものである。
ション等、各種土木・建築構造物の耐震補強を図るため
に用いて好適な制振ダンパーおよびそれを用いた制振躯
体構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、地震時等における建築・土木構造
物の振動を抑制するために、様々な制振構造や免震構造
が開発されているのは周知の通りである。このようなも
ののうち、鋼材ダンパーを構造物の各所に組み込む技術
がある。これは、鋼材の履歴吸収エネルギーを利用し、
構造物の振動を抑制するダンパーとして用いるものであ
る。
物の振動を抑制するために、様々な制振構造や免震構造
が開発されているのは周知の通りである。このようなも
ののうち、鋼材ダンパーを構造物の各所に組み込む技術
がある。これは、鋼材の履歴吸収エネルギーを利用し、
構造物の振動を抑制するダンパーとして用いるものであ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、鋼材を
ダンパーとして用いる場合、その製造過程において形状
が複雑であれば、それがそのままコストに影響するた
め、形状にかなりの制約を受けるという問題がある。本
発明は以上のような点を考慮してなされたもので、低コ
ストでかつ十分な性能を有した制振ダンパーおよびそれ
を用いた制振躯体構造を提供することを課題とする。
ダンパーとして用いる場合、その製造過程において形状
が複雑であれば、それがそのままコストに影響するた
め、形状にかなりの制約を受けるという問題がある。本
発明は以上のような点を考慮してなされたもので、低コ
ストでかつ十分な性能を有した制振ダンパーおよびそれ
を用いた制振躯体構造を提供することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
構造物に設置されて該構造物の振動を減衰するダンパー
であって、前記ダンパーが、該ダンパーに入力される剪
断方向の変形を減衰するものであり、かつ繊維補強硬化
材料によって形成された履歴ダンパーであることを特徴
としている。
構造物に設置されて該構造物の振動を減衰するダンパー
であって、前記ダンパーが、該ダンパーに入力される剪
断方向の変形を減衰するものであり、かつ繊維補強硬化
材料によって形成された履歴ダンパーであることを特徴
としている。
【0005】繊維補強硬化材料で形成された履歴ダンパ
ーを用いることにより、地震時等に入力される剪断方向
の変形を、履歴吸収エネルギーによって吸収することが
できる。このとき、ダンパーが、繊維補強硬化材料によ
って形成されて単位重量あたりの靭性が高いために、軽
量なものとなる。なお、繊維補強硬化材料としては、例
えばコンパクト強化複合材のような鋼繊維補強超高強度
モルタル/コンクリート等が好適である。
ーを用いることにより、地震時等に入力される剪断方向
の変形を、履歴吸収エネルギーによって吸収することが
できる。このとき、ダンパーが、繊維補強硬化材料によ
って形成されて単位重量あたりの靭性が高いために、軽
量なものとなる。なお、繊維補強硬化材料としては、例
えばコンパクト強化複合材のような鋼繊維補強超高強度
モルタル/コンクリート等が好適である。
【0006】請求項2に係る発明は、構造物の制振躯体
構造であって、前記躯体において互いに上下に位置する
二本の梁間に、これらの梁の層間変位を減衰するダンパ
ーが備えられ、前記ダンパーが、前記二本の梁の層間変
位により前記ダンパーに入力される剪断方向の変形を減
衰するものであり、かつ繊維補強硬化材料によって形成
された履歴ダンパーであることを特徴としている。
構造であって、前記躯体において互いに上下に位置する
二本の梁間に、これらの梁の層間変位を減衰するダンパ
ーが備えられ、前記ダンパーが、前記二本の梁の層間変
位により前記ダンパーに入力される剪断方向の変形を減
衰するものであり、かつ繊維補強硬化材料によって形成
された履歴ダンパーであることを特徴としている。
【0007】請求項3に係る発明は、請求項2記載の制
振躯体構造であって、前記ダンパーが、前記二本の梁間
に配設された構造体と、前記梁との間に介装されて設け
られていることを特徴としている。
振躯体構造であって、前記ダンパーが、前記二本の梁間
に配設された構造体と、前記梁との間に介装されて設け
られていることを特徴としている。
【0008】請求項4に係る発明は、請求項2記載の制
振躯体構造であって、前記二本の梁間にはX字状に配置
された4組のブレース材が備えられ、これら4組のブレ
ース材の交差部に前記ダンパーが介装されていることを
特徴としている。
振躯体構造であって、前記二本の梁間にはX字状に配置
された4組のブレース材が備えられ、これら4組のブレ
ース材の交差部に前記ダンパーが介装されていることを
特徴としている。
【0009】請求項5に係る発明は、請求項2記載の制
振躯体構造であって、前記二本の梁には、これら二本の
梁の層間変位に追従して変位可能な壁板が設けられ、該
壁板と、前記二本の梁のうちのいずれか一方との間に前
記ダンパーが介装されていることを特徴としている。
振躯体構造であって、前記二本の梁には、これら二本の
梁の層間変位に追従して変位可能な壁板が設けられ、該
壁板と、前記二本の梁のうちのいずれか一方との間に前
記ダンパーが介装されていることを特徴としている。
【0010】請求項2〜5のいずれかに記載の発明で
は、地震時等においては、二本の梁の層間変位により入
力される剪断方向の変形が、繊維補強硬化材料で形成さ
れた履歴ダンパーによって減衰され、これにより上下の
二本の梁間の変位を抑えることができる。
は、地震時等においては、二本の梁の層間変位により入
力される剪断方向の変形が、繊維補強硬化材料で形成さ
れた履歴ダンパーによって減衰され、これにより上下の
二本の梁間の変位を抑えることができる。
【0011】請求項6に係る発明は、一定の間隔をあけ
て配設された2以上の連層耐震壁が、複数のダンパーで
連結されて一体化され、前記ダンパーが、互いに隣接す
る連層耐震壁の相対変位により前記ダンパーに入力され
る剪断方向の変形を減衰するものであり、かつ繊維補強
硬化材料によって形成された履歴ダンパーであることを
特徴としている。
て配設された2以上の連層耐震壁が、複数のダンパーで
連結されて一体化され、前記ダンパーが、互いに隣接す
る連層耐震壁の相対変位により前記ダンパーに入力され
る剪断方向の変形を減衰するものであり、かつ繊維補強
硬化材料によって形成された履歴ダンパーであることを
特徴としている。
【0012】これにより、地震時等には、連層耐震壁間
の相対変位をダンパーで減衰し、双方の振動を抑えるこ
とができる。
の相対変位をダンパーで減衰し、双方の振動を抑えるこ
とができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る制振ダンパー
およびそれを用いた制振躯体構造の第一ないし第六の実
施の形態について、図1ないし図6を参照して説明す
る。以下に示す各実施の形態において、符号1は構造物
の躯体、2は柱、3は梁である。
およびそれを用いた制振躯体構造の第一ないし第六の実
施の形態について、図1ないし図6を参照して説明す
る。以下に示す各実施の形態において、符号1は構造物
の躯体、2は柱、3は梁である。
【0014】[第一の実施の形態]図1に示すように、
躯体1を構成する柱2と梁3には、これらによって四方
が囲まれる構面内に、例えばプレキャストコンクリート
製で所定の大きさを有した板状の構造体5が配置され、
この構造体5の上面および下面と、その上下に位置する
梁3,3との間には、複数のダンパー(制振ダンパー)
6が配置されている。
躯体1を構成する柱2と梁3には、これらによって四方
が囲まれる構面内に、例えばプレキャストコンクリート
製で所定の大きさを有した板状の構造体5が配置され、
この構造体5の上面および下面と、その上下に位置する
梁3,3との間には、複数のダンパー(制振ダンパー)
6が配置されている。
【0015】ダンパー6は、例えば繊維補強モルタル/
コンクリート等の繊維補強硬化材料で形成されている。
このような繊維補強硬化材料としては、特に、特公平8
−32583号公報に開示されたコンパクト強化複合材
のような鋼繊維補強超高強度モルタル/コンクリートを
用いるのが好ましい。前記公報に開示されているコンパ
クト強化複合材(「CRC」とも称されている)は、非
常に高い内部一体性を維持したまま、非常に高い強度お
よび剛性を併せ持ったもので、補強用物体で強化された
ベースマトリックスを含むマトリックスに、補強材が埋
め込まれた構成のものである。ここで、補強物体として
は、例えばガラス繊維、ポリプロピレン繊維、炭素繊
維、酸化アルミニウム繊維、窒化ケイ素繊維及び炭化ケ
イ素繊維を含めたセラミック繊維、鋼繊維等からなる繊
維状のものが用いられる。また、ベースマトリックスと
しては、例えば、ポルトランドセメントまたは耐火セメ
ントに基づくセメントペースト、モルタルまたはコンク
リート等が用いられる。さらに、補強材としては、異形
棒やプレストレスワイヤ及びケーブル等を含むコンクリ
ート補強用の鋼補強材や、繊維−ポリマー複合補強材等
が用いられる。
コンクリート等の繊維補強硬化材料で形成されている。
このような繊維補強硬化材料としては、特に、特公平8
−32583号公報に開示されたコンパクト強化複合材
のような鋼繊維補強超高強度モルタル/コンクリートを
用いるのが好ましい。前記公報に開示されているコンパ
クト強化複合材(「CRC」とも称されている)は、非
常に高い内部一体性を維持したまま、非常に高い強度お
よび剛性を併せ持ったもので、補強用物体で強化された
ベースマトリックスを含むマトリックスに、補強材が埋
め込まれた構成のものである。ここで、補強物体として
は、例えばガラス繊維、ポリプロピレン繊維、炭素繊
維、酸化アルミニウム繊維、窒化ケイ素繊維及び炭化ケ
イ素繊維を含めたセラミック繊維、鋼繊維等からなる繊
維状のものが用いられる。また、ベースマトリックスと
しては、例えば、ポルトランドセメントまたは耐火セメ
ントに基づくセメントペースト、モルタルまたはコンク
リート等が用いられる。さらに、補強材としては、異形
棒やプレストレスワイヤ及びケーブル等を含むコンクリ
ート補強用の鋼補強材や、繊維−ポリマー複合補強材等
が用いられる。
【0016】以下に、繊維補強硬化材料のより具体的な
一例を示す。結合材としては、セメント、マイクロシリ
カ、およびナフタレン系の高性能減水剤(粉体)をプレ
ミックスしたものである。細骨材には、石英質であり、
粒径の異なる3種類の細骨材を所定の割合で混合して使
用する。粒径は、例えば0〜0.25mm、0.25〜
1mm、1〜4mmである。また、補強材としては鋼繊
維を用いる。例えば直径0.4mm程度で、長さが12
mm(アスペクト比40)のストレート形状のスチール
ファイバー等が用いられ、その混入率は例えば3〜9%
程度である。
一例を示す。結合材としては、セメント、マイクロシリ
カ、およびナフタレン系の高性能減水剤(粉体)をプレ
ミックスしたものである。細骨材には、石英質であり、
粒径の異なる3種類の細骨材を所定の割合で混合して使
用する。粒径は、例えば0〜0.25mm、0.25〜
1mm、1〜4mmである。また、補強材としては鋼繊
維を用いる。例えば直径0.4mm程度で、長さが12
mm(アスペクト比40)のストレート形状のスチール
ファイバー等が用いられ、その混入率は例えば3〜9%
程度である。
【0017】上記材料の配合を、例えば水結合材比:
0.16、砂結合材比:1.29、単位水量:150k
g/m3、結合材:957kg/m3、細骨材:1186
kg/m3、鋼繊維混入率:477kg/m3(6vol
%)とした場合、スランプ:13.7cm、温度:2
5.0℃で、材齢28日(7日)では、圧縮強度:12
9(100)N/mm2、単位容積質量:2.75
(2.75)t/m3、ヤング係数:49.1kN/m
m2、曲げ強度:20.9N/mm2、換算曲げ強度:1
4.0N/mm2、となる。
0.16、砂結合材比:1.29、単位水量:150k
g/m3、結合材:957kg/m3、細骨材:1186
kg/m3、鋼繊維混入率:477kg/m3(6vol
%)とした場合、スランプ:13.7cm、温度:2
5.0℃で、材齢28日(7日)では、圧縮強度:12
9(100)N/mm2、単位容積質量:2.75
(2.75)t/m3、ヤング係数:49.1kN/m
m2、曲げ強度:20.9N/mm2、換算曲げ強度:1
4.0N/mm2、となる。
【0018】もちろん、上記コンパクト強化複合材の配
合比や、用いる繊維の種類、骨材の大きさと種類を変更
(アレンジ)したものを採用することも可能であるし、
上記コンパクト強化複合材以外の、他の繊維補強モルタ
ル/コンクリート等や高強度コンクリート等の材料を用
いることも可能である。
合比や、用いる繊維の種類、骨材の大きさと種類を変更
(アレンジ)したものを採用することも可能であるし、
上記コンパクト強化複合材以外の、他の繊維補強モルタ
ル/コンクリート等や高強度コンクリート等の材料を用
いることも可能である。
【0019】このような構成の制振躯体構造では、地震
等により、互いに上下に位置する梁3間でほぼ水平方向
の相対変位が生じた場合、その変位が構造体5と梁3,
3との間に挟み込まれた各ダンパー6によって減衰され
る。より具体的には、前記梁3の相対変位により、構造
体5と梁3との間においても水平方向の相対変位が生じ
る。この相対変位が入力されてダンパー6は剪断方向に
変形し、その履歴吸収エネルギーによって、構造体5と
梁3間の相対変位を抑えるのである。その結果、躯体1
全体の振動が抑制されるようになっている。
等により、互いに上下に位置する梁3間でほぼ水平方向
の相対変位が生じた場合、その変位が構造体5と梁3,
3との間に挟み込まれた各ダンパー6によって減衰され
る。より具体的には、前記梁3の相対変位により、構造
体5と梁3との間においても水平方向の相対変位が生じ
る。この相対変位が入力されてダンパー6は剪断方向に
変形し、その履歴吸収エネルギーによって、構造体5と
梁3間の相対変位を抑えるのである。その結果、躯体1
全体の振動が抑制されるようになっている。
【0020】このとき、ダンパー6は、例えばコンパク
ト強化複合材のような鋼繊維補強超高強度モルタル/コ
ンクリート等の繊維補強硬化材料で形成されているの
で、高靭性を有しており、例えばその等価減衰定数を2
〜5パーセント、より具体的な例としては、3.4パー
セント程度に設定すれば、鋼材ねじりダンパーと同様の
応答減少を図ることができる。また、単位重量当たりの
靭性が高いので、ダンパー6を非常に軽量で、しかも耐
力と耐久性に優れたものとすることができる。したがっ
て、十分な制振性能を得るうえで、躯体1全体に及ぼす
重量的な負担を最小限に抑えると共に、ダンパー6の十
分な性能と耐久性とを得ることができる。
ト強化複合材のような鋼繊維補強超高強度モルタル/コ
ンクリート等の繊維補強硬化材料で形成されているの
で、高靭性を有しており、例えばその等価減衰定数を2
〜5パーセント、より具体的な例としては、3.4パー
セント程度に設定すれば、鋼材ねじりダンパーと同様の
応答減少を図ることができる。また、単位重量当たりの
靭性が高いので、ダンパー6を非常に軽量で、しかも耐
力と耐久性に優れたものとすることができる。したがっ
て、十分な制振性能を得るうえで、躯体1全体に及ぼす
重量的な負担を最小限に抑えると共に、ダンパー6の十
分な性能と耐久性とを得ることができる。
【0021】しかも、ダンパー6を形成する鋼繊維補強
超高強度モルタル/コンクリート等の繊維補強硬化材料
材は、モルタル/コンクリート系の材料であるので、ダ
ンパー6の形状に受ける制約が鋼材に比較して少なく、
より低コストで高性能なダンパー6を製作することがで
きる。
超高強度モルタル/コンクリート等の繊維補強硬化材料
材は、モルタル/コンクリート系の材料であるので、ダ
ンパー6の形状に受ける制約が鋼材に比較して少なく、
より低コストで高性能なダンパー6を製作することがで
きる。
【0022】[第二の実施の形態]次に、本発明に係る
制振ダンパーおよびそれを用いた制振躯体構造の第二の
実施の形態について説明する。以下に説明する第二の実
施の形態において、前記第一の実施の形態と共通する構
成については同符号を付し、その説明を省略する。
制振ダンパーおよびそれを用いた制振躯体構造の第二の
実施の形態について説明する。以下に説明する第二の実
施の形態において、前記第一の実施の形態と共通する構
成については同符号を付し、その説明を省略する。
【0023】図2に示すように、躯体1の柱2と梁3と
によって囲まれた構面には、複数、例えば三つのプレキ
ャストコンクリート製の構造体11が上下に並べられて
配置されている。互いに上下に位置する構造体11,1
1の間、および最上部の構造体11と上方の梁3、最下
部の構造体11と下方の梁3との間には、それぞれダン
パー(制振ダンパー)12が介装されている。
によって囲まれた構面には、複数、例えば三つのプレキ
ャストコンクリート製の構造体11が上下に並べられて
配置されている。互いに上下に位置する構造体11,1
1の間、および最上部の構造体11と上方の梁3、最下
部の構造体11と下方の梁3との間には、それぞれダン
パー(制振ダンパー)12が介装されている。
【0024】そして、このダンパー12が、前記第一の
実施の形態におけるダンパー6(図1参照)と同様、例
えばコンパクト強化複合材のような鋼繊維補強超高強度
モルタル/コンクリート等の繊維補強硬化材料で形成さ
れているのである。
実施の形態におけるダンパー6(図1参照)と同様、例
えばコンパクト強化複合材のような鋼繊維補強超高強度
モルタル/コンクリート等の繊維補強硬化材料で形成さ
れているのである。
【0025】このような制振躯体構造においても、上記
第一の実施の形態と同様、地震等の発生時には、ダンパ
ー12が、互いに上下に位置する梁3,3の層間変位に
よって入力される剪断方向の変形に対して減衰効果を発
揮する。その結果、躯体1全体に対して制振効果を発揮
し、上記第一の実施の形態と同様の効果を得ることがで
きるのである。
第一の実施の形態と同様、地震等の発生時には、ダンパ
ー12が、互いに上下に位置する梁3,3の層間変位に
よって入力される剪断方向の変形に対して減衰効果を発
揮する。その結果、躯体1全体に対して制振効果を発揮
し、上記第一の実施の形態と同様の効果を得ることがで
きるのである。
【0026】[第三の実施の形態]次に、本発明に係る
制振ダンパーおよびそれを用いた制振躯体構造の第三の
実施の形態について説明する。以下に説明する第三の実
施の形態において、前記第一および第二の実施の形態と
共通する構成については同符号を付し、その説明を省略
する。
制振ダンパーおよびそれを用いた制振躯体構造の第三の
実施の形態について説明する。以下に説明する第三の実
施の形態において、前記第一および第二の実施の形態と
共通する構成については同符号を付し、その説明を省略
する。
【0027】図3に示すように、躯体1において、柱2
と梁3とによって囲まれた構面内には、四隅から中央部
に向けて延在する4本のブレース材21がほぼX字状に
配置されている。各ブレース材21は、一端21aが柱
2と梁3との接合部分に固定されている。そして、これ
ら4本のブレース材21のそれぞれ他端21bは、柱2
と梁3とによって囲まれる構面の中央部近傍に位置して
おり、これら他端21bの間にはダンパー(制振ダンパ
ー)22が介装されている。これにより4本のブレース
材21は、ダンパー22を介して前記後面の中央部で交
差する形態となっている。このとき、各ブレース材21
の他端21bは、ダンパー22の角部に図示しないプレ
ートを介して接するよう設けられている。
と梁3とによって囲まれた構面内には、四隅から中央部
に向けて延在する4本のブレース材21がほぼX字状に
配置されている。各ブレース材21は、一端21aが柱
2と梁3との接合部分に固定されている。そして、これ
ら4本のブレース材21のそれぞれ他端21bは、柱2
と梁3とによって囲まれる構面の中央部近傍に位置して
おり、これら他端21bの間にはダンパー(制振ダンパ
ー)22が介装されている。これにより4本のブレース
材21は、ダンパー22を介して前記後面の中央部で交
差する形態となっている。このとき、各ブレース材21
の他端21bは、ダンパー22の角部に図示しないプレ
ートを介して接するよう設けられている。
【0028】そして、このダンパー22が、前記第一の
実施の形態におけるダンパー6(図1参照)と同様、例
えばコンパクト強化複合材のような鋼繊維補強超高強度
モルタル/コンクリート等の繊維補強硬化材料で形成さ
れているのである。
実施の形態におけるダンパー6(図1参照)と同様、例
えばコンパクト強化複合材のような鋼繊維補強超高強度
モルタル/コンクリート等の繊維補強硬化材料で形成さ
れているのである。
【0029】このような構造の制振躯体構造では、地震
時等に上下の梁3,3間で略水平方向の層間変位が生じ
ると、ブレース材21を介してダンパー22に剪断方向
の変形が入力され、この変形がダンパー22の履歴吸収
エネルギーによって吸収され、躯体1全体の振動が抑え
られるのである。その結果、上記第一の実施の形態と同
様の効果を得ることができる。
時等に上下の梁3,3間で略水平方向の層間変位が生じ
ると、ブレース材21を介してダンパー22に剪断方向
の変形が入力され、この変形がダンパー22の履歴吸収
エネルギーによって吸収され、躯体1全体の振動が抑え
られるのである。その結果、上記第一の実施の形態と同
様の効果を得ることができる。
【0030】[第四の実施の形態]次に、本発明に係る
制振ダンパーおよびそれを用いた制振躯体構造の第四の
実施の形態について説明する。以下に説明する第四の実
施の形態において、前記各実施の形態と共通する構成に
ついては同符号を付し、その説明を省略する。
制振ダンパーおよびそれを用いた制振躯体構造の第四の
実施の形態について説明する。以下に説明する第四の実
施の形態において、前記各実施の形態と共通する構成に
ついては同符号を付し、その説明を省略する。
【0031】図4に示すように、躯体1の例えば外周部
分に位置する柱2と梁3には、外壁を構成するプレキャ
ストコンクリート製の壁板31が装着されている。この
壁板31は、上部31aが上方の梁3にピン支承され、
下部31bがダンパー(制振ダンパー)32を介して下
方の梁3に取り付けられており、これによってこの壁板
31はロッキング変形可能に取り付けられている。
分に位置する柱2と梁3には、外壁を構成するプレキャ
ストコンクリート製の壁板31が装着されている。この
壁板31は、上部31aが上方の梁3にピン支承され、
下部31bがダンパー(制振ダンパー)32を介して下
方の梁3に取り付けられており、これによってこの壁板
31はロッキング変形可能に取り付けられている。
【0032】また、下方の梁3上には上方に延びる所定
長のテコ棒33が固定されており、テコ棒33の上端部
に設けられたステー34の先端部が、壁板31の上下方
向中間部の所定位置に図示しないピンにより回動自在に
連結されている。
長のテコ棒33が固定されており、テコ棒33の上端部
に設けられたステー34の先端部が、壁板31の上下方
向中間部の所定位置に図示しないピンにより回動自在に
連結されている。
【0033】このような壁板31の下端部と下方の梁3
との間に介装されたダンパー32は、前記第一の実施の
形態におけるダンパー6(図1参照)と同様、例えばコ
ンパクト強化複合材のような鋼繊維補強超高強度モルタ
ル/コンクリート等の繊維補強硬化材料で形成されてい
る。
との間に介装されたダンパー32は、前記第一の実施の
形態におけるダンパー6(図1参照)と同様、例えばコ
ンパクト強化複合材のような鋼繊維補強超高強度モルタ
ル/コンクリート等の繊維補強硬化材料で形成されてい
る。
【0034】このような構成の制振躯体構造では、地震
時等において上下の二本の梁3に層間変位が生じ、これ
によって壁板31がロッキング変位すると、壁板31の
下端部のダンパー32においては剪断方向の変形が入力
され、これをダンパー32で減衰するのである。このと
き、壁板31のステー34が連結された部分は、テコ棒
33を介して下方の梁3に固定されているため、この部
分を支点として壁板31の下部における変位が増幅さ
れ、この増幅された変位がダンパー32で減衰されるの
である。
時等において上下の二本の梁3に層間変位が生じ、これ
によって壁板31がロッキング変位すると、壁板31の
下端部のダンパー32においては剪断方向の変形が入力
され、これをダンパー32で減衰するのである。このと
き、壁板31のステー34が連結された部分は、テコ棒
33を介して下方の梁3に固定されているため、この部
分を支点として壁板31の下部における変位が増幅さ
れ、この増幅された変位がダンパー32で減衰されるの
である。
【0035】このような構成においても、上下の梁3に
対してロッキング変形可能に連結された壁板31の変位
をダンパー32で減衰することにより、上下の梁3の層
間変位を抑制し、躯体1の振動を減衰させることができ
る。その結果、上記第一の実施の形態と同様の効果を得
ることができる。しかも、壁板31の変位がテコ棒33
を介して増幅されるので、ダンパー32で振動を効率よ
く減衰することができる。
対してロッキング変形可能に連結された壁板31の変位
をダンパー32で減衰することにより、上下の梁3の層
間変位を抑制し、躯体1の振動を減衰させることができ
る。その結果、上記第一の実施の形態と同様の効果を得
ることができる。しかも、壁板31の変位がテコ棒33
を介して増幅されるので、ダンパー32で振動を効率よ
く減衰することができる。
【0036】[第五の実施の形態]次に、本発明に係る
制振ダンパーおよびそれを用いた制振躯体構造の第五の
実施の形態について説明する。以下に説明する第五の実
施の形態において、前記各実施の形態と共通する構成に
ついては同符号を付し、その説明を省略する。
制振ダンパーおよびそれを用いた制振躯体構造の第五の
実施の形態について説明する。以下に説明する第五の実
施の形態において、前記各実施の形態と共通する構成に
ついては同符号を付し、その説明を省略する。
【0037】図5に示すように、躯体1の例えば外周部
に位置する梁3には、例えば外壁を形成するプレキャス
トコンクリート製の壁板41が設けられている。この壁
板41は、例えば下部41aがステー42を介して梁3
に固定されている。
に位置する梁3には、例えば外壁を形成するプレキャス
トコンクリート製の壁板41が設けられている。この壁
板41は、例えば下部41aがステー42を介して梁3
に固定されている。
【0038】上下の梁3,3間には、上端部43aが上
方の梁3にブラケット44を介してピン支承され、回動
自在に連結されたテコ棒43が設けられている。このテ
コ棒43の中間部には、連結部材45が設けられてお
り、この連結部材45は、壁板41の上部41bの所定
位置において、テコ棒43と壁板41の双方に回動自在
に連結されている。これにより、壁板41は、下部41
aがステー42を介して梁3に固定され、上部41bが
連結部材45およびテコ棒43を介して上方の梁3に対
して回動自在に支承され、スウェイ変形可能となってい
る。
方の梁3にブラケット44を介してピン支承され、回動
自在に連結されたテコ棒43が設けられている。このテ
コ棒43の中間部には、連結部材45が設けられてお
り、この連結部材45は、壁板41の上部41bの所定
位置において、テコ棒43と壁板41の双方に回動自在
に連結されている。これにより、壁板41は、下部41
aがステー42を介して梁3に固定され、上部41bが
連結部材45およびテコ棒43を介して上方の梁3に対
して回動自在に支承され、スウェイ変形可能となってい
る。
【0039】さらに、テコ棒43の下端部43bと下方
の梁3との間には、ダンパー(制振ダンパー)46が介
装されている。このダンパー46が、前記第一の実施の
形態におけるダンパー6(図1参照)と同様、例えばコ
ンパクト強化複合材のような鋼繊維補強超高強度モルタ
ル/コンクリート等の繊維補強硬化材料で形成されてい
るのである。
の梁3との間には、ダンパー(制振ダンパー)46が介
装されている。このダンパー46が、前記第一の実施の
形態におけるダンパー6(図1参照)と同様、例えばコ
ンパクト強化複合材のような鋼繊維補強超高強度モルタ
ル/コンクリート等の繊維補強硬化材料で形成されてい
るのである。
【0040】これにより、地震時等において、上下二本
の梁3の層間変位によって壁板41がスウェイ変形する
と、壁板41の上部41bにおける水平方向の変位が、
連結部材45を介してテコ棒43の中間部に入力され
る。すると、テコ棒43は上方の梁3に回動自在に連結
された上端部43bを中心として変位し、テコ棒43の
下端部43aにおいては、連結部材45の連結されてい
る部分の変位が増幅されて入力されることになり、この
増幅された変位がダンパー46によって減衰されるので
ある。
の梁3の層間変位によって壁板41がスウェイ変形する
と、壁板41の上部41bにおける水平方向の変位が、
連結部材45を介してテコ棒43の中間部に入力され
る。すると、テコ棒43は上方の梁3に回動自在に連結
された上端部43bを中心として変位し、テコ棒43の
下端部43aにおいては、連結部材45の連結されてい
る部分の変位が増幅されて入力されることになり、この
増幅された変位がダンパー46によって減衰されるので
ある。
【0041】このようにして上下の梁3の層間変位に伴
う壁板41の変位をダンパー46で減衰することがで
き、その結果、躯体1の振動を抑制することができる。
しかも、壁板41の変位がテコ棒43を介して増幅され
るので、ダンパー46で振動を効率よく減衰することが
できる。
う壁板41の変位をダンパー46で減衰することがで
き、その結果、躯体1の振動を抑制することができる。
しかも、壁板41の変位がテコ棒43を介して増幅され
るので、ダンパー46で振動を効率よく減衰することが
できる。
【0042】なお、上記第四および第五の実施の形態に
おいて、壁板31,41をロッキング変形あるいはスウ
ェイ変形可能とする構成としたが、これらロッキング変
形、スウェイ変形が可能であれば、いかなる方式で壁板
31,41を躯体1に対して取り付ける構成としてもよ
い。例えば、第四の実施の形態では壁板31をピン支承
する構成としたが、これに代えてローラ支承するような
構成としてもよいし、また、例えば第五の実施の形態で
は、壁板41をスウェイ変形可能に取り付けるに際し、
その下部側を躯体1に固定し、上部側を移動可能とする
ようにしたが、上下を逆にするようにしてもよい。
おいて、壁板31,41をロッキング変形あるいはスウ
ェイ変形可能とする構成としたが、これらロッキング変
形、スウェイ変形が可能であれば、いかなる方式で壁板
31,41を躯体1に対して取り付ける構成としてもよ
い。例えば、第四の実施の形態では壁板31をピン支承
する構成としたが、これに代えてローラ支承するような
構成としてもよいし、また、例えば第五の実施の形態で
は、壁板41をスウェイ変形可能に取り付けるに際し、
その下部側を躯体1に固定し、上部側を移動可能とする
ようにしたが、上下を逆にするようにしてもよい。
【0043】[第六の実施の形態]次に、本発明に係る
制振ダンパーおよびそれを用いた制振躯体構造の第六の
実施の形態について説明する。以下に説明する第六の実
施の形態において、前記各実施の形態と共通する構成に
ついては同符号を付し、その説明を省略する。
制振ダンパーおよびそれを用いた制振躯体構造の第六の
実施の形態について説明する。以下に説明する第六の実
施の形態において、前記各実施の形態と共通する構成に
ついては同符号を付し、その説明を省略する。
【0044】図6に示すように、例えば二つの連層耐震
壁51,51が所定の間隔を隔てて配設されている。こ
れらの連層耐震壁51,51は、上下に所定間隔ごとに
境界梁として配置された複数のダンパー(制振ダンパ
ー)52で一体に連結されている。
壁51,51が所定の間隔を隔てて配設されている。こ
れらの連層耐震壁51,51は、上下に所定間隔ごとに
境界梁として配置された複数のダンパー(制振ダンパ
ー)52で一体に連結されている。
【0045】ここで、ダンパー52は、前記第一の実施
の形態におけるダンパー6(図1参照)と同様、例えば
コンパクト強化複合材のような鋼繊維補強超高強度モル
タル/コンクリート等の繊維補強硬化材料で形成されて
いる。
の形態におけるダンパー6(図1参照)と同様、例えば
コンパクト強化複合材のような鋼繊維補強超高強度モル
タル/コンクリート等の繊維補強硬化材料で形成されて
いる。
【0046】このような構成の制振躯体構造では、地震
等により双方の連層耐震壁51,51が相対変位する
と、境界梁として設けられたダンパー52には大きな剪
断力が集中して入力され、その剪断変形をダンパー52
の履歴吸収エネルギーによって減衰するようになってお
り、その結果、二つの連層耐震壁51,51を備えた躯
体の振動を抑制することができるのである。これにより
上記第一の実施の形態と同様の効果が得られる。
等により双方の連層耐震壁51,51が相対変位する
と、境界梁として設けられたダンパー52には大きな剪
断力が集中して入力され、その剪断変形をダンパー52
の履歴吸収エネルギーによって減衰するようになってお
り、その結果、二つの連層耐震壁51,51を備えた躯
体の振動を抑制することができるのである。これにより
上記第一の実施の形態と同様の効果が得られる。
【0047】このような制振躯体構造では、躯体1内で
作用する剪断応力が最も大きくなる部分にダンパー52
を配置しているため、地震時の変形に対して効率良くエ
ネルギー吸収を図ることができる。また、ダンパー52
は単純な構成となっているため、ローコストで上記構成
を実現することができる。
作用する剪断応力が最も大きくなる部分にダンパー52
を配置しているため、地震時の変形に対して効率良くエ
ネルギー吸収を図ることができる。また、ダンパー52
は単純な構成となっているため、ローコストで上記構成
を実現することができる。
【0048】なお、上記第六の実施の形態において境界
梁としてダンパー52を用いる構成としたが、例えばこ
れら互いに上下に位置するダンパー52,52間にブレ
ースダンパー等、他のダンパーを付加してトラス構造と
する等とすることも可能である。
梁としてダンパー52を用いる構成としたが、例えばこ
れら互いに上下に位置するダンパー52,52間にブレ
ースダンパー等、他のダンパーを付加してトラス構造と
する等とすることも可能である。
【0049】なお、上記各実施の形態においては、本発
明の主旨を逸脱しない範囲内であれば、いかなる構成を
採用しても良く、また上記したような構成を適宜選択的
に組み合わせたものとしても良いのは言うまでもない。
明の主旨を逸脱しない範囲内であれば、いかなる構成を
採用しても良く、また上記したような構成を適宜選択的
に組み合わせたものとしても良いのは言うまでもない。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る制
振ダンパーによれば、繊維補強硬化材料で形成された履
歴ダンパーを用いることにより、地震時等に入力される
剪断方向の変形を履歴ダンパーの履歴吸収エネルギーに
よって吸収することができる。したがって、鋼材ダンパ
ーに代えて制振ダンパーとしての機能を十分に果たすこ
とができる。このとき、ダンパーが、例えばコンパクト
強化複合材のような鋼繊維補強超高強度モルタル/コン
クリート等の繊維補強硬化材料によって形成されている
ので、耐力と耐久性に優れたものとすることができる。
また、鋼材ダンパー等に比較して、単位重量あたりの靭
性が高いために軽量なものとなり、十分な制振性能を得
たうえで躯体全体に及ぼす重量的な負担を最小限に抑え
ることができる。また、モルタル/コンクリート系の材
料であるために、鋼材に比べて形状に受ける制約が少な
く、したがって、より低コストで高性能な制振ダンパー
を製作することができる。
振ダンパーによれば、繊維補強硬化材料で形成された履
歴ダンパーを用いることにより、地震時等に入力される
剪断方向の変形を履歴ダンパーの履歴吸収エネルギーに
よって吸収することができる。したがって、鋼材ダンパ
ーに代えて制振ダンパーとしての機能を十分に果たすこ
とができる。このとき、ダンパーが、例えばコンパクト
強化複合材のような鋼繊維補強超高強度モルタル/コン
クリート等の繊維補強硬化材料によって形成されている
ので、耐力と耐久性に優れたものとすることができる。
また、鋼材ダンパー等に比較して、単位重量あたりの靭
性が高いために軽量なものとなり、十分な制振性能を得
たうえで躯体全体に及ぼす重量的な負担を最小限に抑え
ることができる。また、モルタル/コンクリート系の材
料であるために、鋼材に比べて形状に受ける制約が少な
く、したがって、より低コストで高性能な制振ダンパー
を製作することができる。
【0051】請求項2〜5に係る制振躯体構造によれ
ば、地震時等においては、二本の梁の層間変位により入
力される剪断方向の変形が、繊維補強硬化材料で形成さ
れた履歴ダンパーによって減衰され、これにより上下の
二本の梁間の変位を抑えることができる。その結果、躯
体に対し制振効果を発揮することができる。このとき、
ダンパーが、例えばコンパクト強化複合材のような鋼繊
維補強超高強度モルタル/コンクリート等の繊維補強硬
化材料によって形成されているので、ダンパーを耐力と
耐久性に優れたものとすることができ、また、軽量であ
るので十分な制振性能を得たうえで躯体全体に及ぼす重
量的な負担を最小限に抑えることができる。また、いわ
ゆるモルタル/コンクリート系の材料であるために、鋼
材に比べて形状に受ける制約が少なく、したがって低コ
ストで高性能な制振ダンパーを製作することが可能とな
り、その結果、制振機能を有した躯体をより低コストで
構築することができる。
ば、地震時等においては、二本の梁の層間変位により入
力される剪断方向の変形が、繊維補強硬化材料で形成さ
れた履歴ダンパーによって減衰され、これにより上下の
二本の梁間の変位を抑えることができる。その結果、躯
体に対し制振効果を発揮することができる。このとき、
ダンパーが、例えばコンパクト強化複合材のような鋼繊
維補強超高強度モルタル/コンクリート等の繊維補強硬
化材料によって形成されているので、ダンパーを耐力と
耐久性に優れたものとすることができ、また、軽量であ
るので十分な制振性能を得たうえで躯体全体に及ぼす重
量的な負担を最小限に抑えることができる。また、いわ
ゆるモルタル/コンクリート系の材料であるために、鋼
材に比べて形状に受ける制約が少なく、したがって低コ
ストで高性能な制振ダンパーを製作することが可能とな
り、その結果、制振機能を有した躯体をより低コストで
構築することができる。
【0052】請求項6に係る制振躯体構造によれば、地
震時等には、連層耐震壁間の相対変位をダンパーで減衰
し、双方の振動を抑えることができ、その結果、躯体に
対し制振効果を発揮することができる。このとき、ダン
パーが、例えばコンパクト強化複合材のような鋼繊維補
強超高強度モルタル/コンクリート等の繊維補強硬化材
料によって形成されているので、ダンパーを耐力と耐久
性に優れたものとすることができ、また、軽量であるの
で十分な制振性能を得たうえで躯体全体に及ぼす重量的
な負担を最小限に抑えることができる。また、いわゆる
モルタル/コンクリート系の材料であるために、鋼材に
比べて形状に受ける制約が少なく、したがって低コスト
で高性能な制振ダンパーを製作することが可能となり、
その結果、制振機能を有した躯体をより低コストで構築
することができる。
震時等には、連層耐震壁間の相対変位をダンパーで減衰
し、双方の振動を抑えることができ、その結果、躯体に
対し制振効果を発揮することができる。このとき、ダン
パーが、例えばコンパクト強化複合材のような鋼繊維補
強超高強度モルタル/コンクリート等の繊維補強硬化材
料によって形成されているので、ダンパーを耐力と耐久
性に優れたものとすることができ、また、軽量であるの
で十分な制振性能を得たうえで躯体全体に及ぼす重量的
な負担を最小限に抑えることができる。また、いわゆる
モルタル/コンクリート系の材料であるために、鋼材に
比べて形状に受ける制約が少なく、したがって低コスト
で高性能な制振ダンパーを製作することが可能となり、
その結果、制振機能を有した躯体をより低コストで構築
することができる。
【図1】 本発明に係る制振ダンパーおよびそれを用い
た制振躯体構造の第一の実施の形態を示す立断面図であ
る。
た制振躯体構造の第一の実施の形態を示す立断面図であ
る。
【図2】 本発明に係る制振ダンパーおよびそれを用い
た制振躯体構造の第二の実施の形態を示す立断面図であ
る。
た制振躯体構造の第二の実施の形態を示す立断面図であ
る。
【図3】 本発明に係る制振ダンパーおよびそれを用い
た制振躯体構造の第三の実施の形態を示立断面図であ
る。
た制振躯体構造の第三の実施の形態を示立断面図であ
る。
【図4】 本発明に係る制振ダンパーおよびそれを用い
た制振躯体構造の第四の実施の形態を示す図であって、
(a)は壁板がロッキング変形している状態を示す立面
図、(b)は(a)の側断面図である。
た制振躯体構造の第四の実施の形態を示す図であって、
(a)は壁板がロッキング変形している状態を示す立面
図、(b)は(a)の側断面図である。
【図5】 本発明に係る制振ダンパーおよびそれを用い
た制振躯体構造の第五の実施の形態を示す図であって、
(a)は壁板がロッキング変形している状態を示す立面
図、(b)は(a)の側断面図である。
た制振躯体構造の第五の実施の形態を示す図であって、
(a)は壁板がロッキング変形している状態を示す立面
図、(b)は(a)の側断面図である。
【図6】 本発明に係る制振ダンパーおよびそれを用い
た制振躯体構造の第六の実施の形態を示す立断面図であ
る。
た制振躯体構造の第六の実施の形態を示す立断面図であ
る。
1 躯体 3 梁 5,11 構造体 6,12,22,32,46,52 ダンパー(制振ダ
ンパー) 21 ブレース材 31,41 壁板 51 連層耐震壁
ンパー) 21 ブレース材 31,41 壁板 51 連層耐震壁
フロントページの続き (72)発明者 塩屋 俊幸 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内 Fターム(参考) 3J048 AA06 AC06 AD12 BD04 BE10 DA03 EA38 3J066 AA22 BC05 BD10 BF01
Claims (6)
- 【請求項1】 構造物に設置されて該構造物の振動を減
衰するダンパーであって、前記ダンパーが、該ダンパー
に入力される剪断方向の変形を減衰するものであり、か
つ繊維補強硬化材料によって形成された履歴ダンパーで
あることを特徴とする制振ダンパー。 - 【請求項2】 構造物の制振躯体構造であって、前記躯
体において互いに上下に位置する二本の梁間に、これら
の梁の層間変位を減衰するダンパーが備えられ、 前記ダンパーが、前記二本の梁の層間変位により前記ダ
ンパーに入力される剪断方向の変形を減衰するものであ
り、かつ繊維補強硬化材料によって形成された履歴ダン
パーであることを特徴とする制振躯体構造。 - 【請求項3】 請求項2記載の制振躯体構造であって、
前記ダンパーが、前記二本の梁間に配設された構造体
と、前記梁との間に介装されて設けられていることを特
徴とする制振躯体構造。 - 【請求項4】 請求項2記載の制振躯体構造であって、
前記二本の梁間にはX字状に配置された4組のブレース
材が備えられ、これら4組のブレース材の交差部に前記
ダンパーが介装されていることを特徴とする制振躯体構
造。 - 【請求項5】 請求項2記載の制振躯体構造であって、
前記二本の梁には、これら二本の梁の層間変位に追従し
て変位可能な壁板が設けられ、該壁板と、前記二本の梁
のうちのいずれか一方との間に前記ダンパーが介装され
ていることを特徴とする制振躯体構造。 - 【請求項6】 一定の間隔をあけて配設された2以上の
連層耐震壁が、複数のダンパーで連結されて一体化さ
れ、 前記ダンパーが、互いに隣接する連層耐震壁の相対変位
により前記ダンパーに入力される剪断方向の変形を減衰
するものであり、かつ繊維補強硬化材料によって形成さ
れた履歴ダンパーであることを特徴とする制振躯体構
造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11114234A JP2000303714A (ja) | 1999-04-21 | 1999-04-21 | 制振ダンパーおよびそれを用いた制振躯体構造 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11114234A JP2000303714A (ja) | 1999-04-21 | 1999-04-21 | 制振ダンパーおよびそれを用いた制振躯体構造 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000303714A true JP2000303714A (ja) | 2000-10-31 |
Family
ID=14632623
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11114234A Withdrawn JP2000303714A (ja) | 1999-04-21 | 1999-04-21 | 制振ダンパーおよびそれを用いた制振躯体構造 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000303714A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010116973A (ja) * | 2008-11-12 | 2010-05-27 | Toyama Prefecture | 履歴ダンパおよび木造構造物の壁 |
| CN109537969A (zh) * | 2018-12-03 | 2019-03-29 | 海南泉业建筑工程有限公司 | 一种新型井状建筑用阻尼装置 |
-
1999
- 1999-04-21 JP JP11114234A patent/JP2000303714A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010116973A (ja) * | 2008-11-12 | 2010-05-27 | Toyama Prefecture | 履歴ダンパおよび木造構造物の壁 |
| CN109537969A (zh) * | 2018-12-03 | 2019-03-29 | 海南泉业建筑工程有限公司 | 一种新型井状建筑用阻尼装置 |
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