JP2000306108A - オプティカルフロー推定方法 - Google Patents
オプティカルフロー推定方法Info
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Abstract
正確に推定する。 【解決手段】 先ず、複数画像の空間時間導関数を用い
て第1のグラフG1を作成し(ステップ402)、第1
のグラフG1で第1の最大フローの解を得ることでそれ
から第1の最小カットを得て(ステップ404)、その
第1の最小カットから運動方向成分408を計算する
(ステップ406)。次に、複数画像の空間時間導関数
を用いて第2のグラフG2を作成し(ステップ41
0)、その第2のグラフG2で第2の最大フローの解を
得ることでそれから第2の最小カットを得て(ステップ
412)、その第2の最小カットから運動速度成分41
6を計算する(ステップ414)。運動方向成分408
と運動速度成分416とを合わせて、複数画像間のオプ
ティカルフローが推定される。
Description
系を持たせることを目的とするマシンビジョン(機械視
覚)の分野に関するものであり、特に複数の画像間での
オプティカルフローを有効に推定する方法に関する。
ョンおよび障害物回避を含む)、自律走行自動車、医学
画像解析(血管造影等の非剛直運動を含む)等の多くの
種類のマシンビジョン処理の際に生じる重要な問題であ
る。2個以上の時系列連続画像間の動きが小さい場合、
2個の異なる像間の2次元の動きベクトル場として定義
されるオプティカルフローによって説明される。オプテ
ィカルフローは、画像中の対象物が、どのように運動
し、どこに向かって運動し、どの程度の速さであるかを
示すものである。
sumption:以下CBAと称する)下では、画素の動きは
1次元方向に制限することができる。しかしながら、1
個の画素におけるフローには2成分(すなわち、方向
(向きおよび角度)と絶対値(すなわち速度))が存在
するため、オプティカルフロー推定は固有の困難さを有
する問題である。従って、その問題に対処すべく、いく
つかの試みが行われてきた。
化」することで、すなわちフロー場に対して何らかの形
の平滑化を行うことで、その問題を克服するものである
(Horn et al., "Determining Optical Flow, "Artific
ial Intelligence, Vol.17,pp.185-203 (1981); H.Nage
l et al., "On The Estimation Of Optical Flow: Rela
tions Between Different Approaches And Some New Re
sults," ArtificialIntelligence, Vol.33, pp.299-324
(1987)参照)。CBAはまた、2個の画像間の最小二
乗差を最小化することでフロー場を推定するエネルギー
最小化とすることもできる(P.Anandan, "A Computatio
nal Framework And An Algorithm ForThe Measurement
Of Structure From Motion, "Int'l Journal of Comput
er Vision, Vol.2, pp.283-310 (1989); A.Singh, Opti
c Flow Computation: A Unified Perspective, IEEE Co
mputer Society Press (1992)参照)。オプティカルフ
ローはまた、小さい画像区画全体にわたって局所輝度を
分割することで計算することもできる(B.Lucas et a
l., "An Iterative Image Registration TechniqueWith
An Application To Stereo Vision, "DARPA IU Worksh
op, pp.121-130 (1981)参照)。平滑化の問題には、パ
ラメータ化された画像全体の運動モデルを適合化するこ
とで対処することもできる(S.Srinivasan et al., "Op
tical Flow Using Overlapped Basis Functions For So
lving Global Motion Problems," Proceedings of Euro
pean Conference on Computer Vision, Freburg, Germa
ny, pp.288-304 (1988)参照)。
コスト関数を最小化することで、輝度の制約と平滑化と
の間の均衡が得られる。それらの方法は、反復非線形法
に基づくものであるため、広域最小値に収束するとは限
らず、従って、局所最小値に収束する際に満足できる結
果を与えない。
ー推定の問題を、マルコフランダム場(Markov RandomF
ield:MRF」)の枠組みでのラベリング問題として公
式化することで、上記の制限を克服するものである。従
って本発明は、フロー場における不連続性を保持しなが
ら、高密度でノンパラメトリックなフローを解くもので
ある。
ロー計算によって、正確な帰納的最大(Maximum A Post
eriori:MAP)推定値を効率良く得ることができる。
最適であることが保証されていることから、この計算に
よって、局所最小解の問題が回避される。MRF公式化
およびグラフ理論解を用いる最近の一部の方法につい
て、各種文献等にその例が記載されている(S.Roy et a
l., "A Maximum-Flow Formulation Of The n-Camera St
ereo Correspondence Problem," Int'l Conference on
Computer Vision, Mumbai, India, pp.492-499 (199
8);ロイ(S.Roy)によって1997年11月26日に
出願された米国特許出願08/978、834号(発明
の名称「Maximum Flow Method For Stereo Corresponde
nce」。);H.Ishikawa et al., "Occlusions, Discont
inuities, and Epipolar Lines In Stereo," Proceedin
gs of European Conference on Computer Vision, Frei
burg, Germany, pp.232-237 (1998);Y.Boykow et al.,
"Markov Random Fields With Efficient Approximatio
ns," Proceedings of IEEE Conference on Computer Vi
sion and Pattern Recognition, pp.648-655 (1998)参
照)。
導関数の計算である。画像は空間、時間および強度の次
元で識別されることから、空間時間導関数の離散的計算
の正確さには制限がある。この問題は、複雑な導関数フ
ィルターによってある程度解決される。実際には導関数
は、照明の変化、輝度の尺度および反射などの輝度一定
の仮定からの逸脱によっても信頼性が低下する。従っ
て、輝度の制約が、「真の」厳密な制約と考えるべきで
はない。この不確定性の考え方について説明するため、
本発明では、輝度の制約を確率的枠組みに入れる。オプ
ティカルフローの確率的解釈についての関連する例が、
シモンセリらの論文(E.Simoncelli et al, "Probabili
ty Distributions of Optical Flow,", Proceedings of
IEEE Conference on Computer Vision and Pattern Re
cognition, pp.310-315 (1991))に記載されている。こ
の方法では、非確率的アプローチにおける問題の一部が
克服されているが、オプティカルフローの確率の非線形
特性について考慮されておらず、また画像導関数におけ
る誤差を適切に考慮せずに過度に単純化されたオプティ
カルフローモデルを用いているため充分な効果を得られ
るものではない。
導関数の測定における誤差を適切にモデル化し、しかも
そのモデルの環境においてオプティカルフローに対する
画像全体の最適解を効率良く得られるオプティカルフロ
ーの推定方法が必要とされている。
ティカルフローを有効かつ正確に推定するオプティカル
フローの推定方法を提供することにある。
約を行ないながら、画像導関数の測定における誤差を適
切にモデル化するオプティカルフローの推定方法を提供
することにある。
環境下で、オプティカルフローに対する画像の全体的な
最適解を効率良く与えるオプティカルフローの推定方法
を提供することにある。
画像間でのオプティカルフローを推定する方法が提供さ
れる。本発明のオプティカルフロー推定方法は、運動の
方向成分と運動速度成分を得るステップとから構成され
ている。運動方向成分を求める方法は、複数の画像の空
間時間導関数を用いて第1のグラフを作成するステップ
と、第1のグラフで第1の最大フローについて解を求め
ることで、それから第1の最小カットを得るステップ
と、第1の最小カットから運動方向成分を計算する段階
を行うステップとから構成される。また、運動速度成分
を求めるステップは、複数の画像の空間時間導関数およ
び前記運動方向成分を用いて第2のグラフを作成するス
テップと、第2のグラフで第2の最大フローについて解
を求めることで、それから第2の最小カットを得るステ
ップと、第2の最小カットから運動速度成分を計算する
段階を行うステップとから構成される。そして、運動方
向成分および運動速度成分とを組み合わせて、複数画像
間のオプティカルフローが推定される。本発明のオプテ
ィカルフロー推定方法は、輝度の制約を行ないながら、
画像導関数の測定における誤差を適切にモデル化し、そ
のモデルの環境において、オプティカルフローに対して
画像全体の最適解を効率良く提供するものである。
て詳細に説明する。
本発明についての理解を深めるため、輝度の制約を行な
いながら画像導関数における誤差をモデル化する場合の
問題について説明および公式化する。 A.問題についての公式化 輝度の制約は、画素の画像輝度が一定であると仮定して
得られる。その結果、空間時間座標に関する画素の強度
の全体的導関数はゼロである。従って、以下の式のよう
になる。
り、υx、υyは、x方向およびy方向でのフロー成分で
ある。この制約は、直線の式を説明するものである(図
1(a)および図1(b)参照)。図1(a)におい
て、斜線を施した「許容」領域は、法線ベクトルυnに
ついての全ての可能な運動を表している。図1(b)に
おいて、法線ベクトルυnを中心とする斜線を施した半
円における全ての方向が同等の確率を有する。前述のよ
うに、輝度の制約は、画像導関数における固有の不確定
性によって緩和されるはずである。以下に説明するよう
に、ベイズ(Bayesian)の枠組みにおいて単純かつ直観
的な前提(すなわち、問題の解を得る前にわかっている
知見を表す、アプリオリ確率分布)を用いることで、C
BAの有用なモデルを得ることができる。
を用いる。空間導関数Ix、Iyを∇Iと称し、空間時間
導関数Ix、Iy、ItはIdと称する。これらの画像導関
数はいかなる方法でも求めることができ、そのための多
くのアルゴリズムが公知である。ある画素でのフロー
は、υ、すなわちυ=[υx、υy、1]と表記される。
に、Id 0と表記される真の空間時間導関数は、動きベク
トルυを、Id 0・υ=0で示される直線上に来るように
制限する。確率の形では、P(υ|Id)は、ノイズ画
像導関数Idによって決まるフローの確率と定義され
る。画像導関数についての誤差モデルは、以下のように
定義される。
共分散Σにてガウス分布していると仮定されている。P
(υ|Id)を得るために、ベイズの法則を用いて下記
式が得られる。
|Id)はガウス分布であり、平均はId、共分散がΣで
ある。従って、真の画像導関数P(υ|Id 0)によって
決まるフローのアプリオリ分布を考慮すると、所望の条
件的確率P(υ|Id)を示すことができる。
ている同様の確率的方法がこれまで用いられているが
(シモンセリら(同上)参照)、先行技術の方法は、2
つの重要な点で本実施形態と異なっている。第1に、先
行技術の方法のノイズモデルは、画像導関数ではなくフ
ローベクトルに誤差の原因があり、それは最初から誤差
のあることが知られている。第2に、先行技術の方法で
は、フローベクトルP(υ)でのアプリオリ分布を選択
する必要がある。この前提条件は説明が非常に困難であ
り、運動の種類、シーンでの奥行き分布などによって変
わる。さらに、解析を容易にするためには、P(υ)に
ついてゼロ平均のガウス分布を選択する必要があり、そ
れは実際には実現できる場合が少ない。
分布P(υ|Id 0)、すなわち画素の真の画像導関数を
考慮したフロー確率を選択する必要があるだけである。
そこで、本実施形態で使用される前提の方が扱い易く、
画面全体の運動パターンP(υ)についての知識を必要
としない。この前提の選択およびそれが解に与える影響
について、以下のセクションで説明する。 B.輝度制約についての確率モデル 図1(a)および図1(b)からわかる通り、動きベク
トルυの未知成分はCBA直線上にあり、角度θによっ
てパラメータ化することができる。これは、可能なθ値
の空間を、許容(斜線)領域と非許容領域に分けるもの
である。許容領域は、Id 0に関連する法線ベクトルυn
を中心とする半円である。そこで、必要な前提条件P
(υ|Id 0)をθの条件的前提条件と記載することがで
きる。
許容領域でのフロー方向が同等の確率を有するというも
のである(図1のP(θ|Id 0)参照)。従来技術にお
ける“核”は、以下の通りである。
じて、フローについての具体的知見を用いて、フロー方
向の条件的分布を変えることができる。例として、フロ
ーの速度が厳密に規定された場合に、θnからの許容さ
れる角度逸脱の範囲を縮小することができる。
から、条件的前提P(θ|Id 0)を選択することで、条
件的前提P(υ|Id 0)が自動的に決まる。それは、以
下のように示すことができる。
式(3)、(4)および(5)を比較することで、P
(υ|Id)はP(Id 0|Id)の関数として表すことが
できる。しかしながら、この関数は簡単な解析型を有す
るものではない。実際、それは数値的に評価するのが好
ましい。
分布P(Id 0|Id)から誘導されて、一連の実現的な
値が得られる。各実現的な値について、従来の核が所望
の分布P(υ|Id)上に累積される。真のフローP
(υ|Id)の条件的分布は、異なる方向を示す核の加
重平均であり、その場合加重は、条件的分布P(Id 0|
Id)によって決定される。
2には、3種類の画像導関数[20、20、10]、
[10、10、5]および[4、4、2]についての法
線フロー分布および条件フロー分布P(υ|Id)を示
してある。これらの導関数は、各種量の画像テクスチャ
を特徴づける領域で認められる同じ法線フローベクトル
[−0.35、−0.35]に相当する。画像導関数に
おける誤差は、空間時間次元の各次元での標準偏差が1
のガウス分布によってモデル化される。高レベルのテク
スチャの場合(Id=[20、20、10])、輝度制
限と法線フローベクトルは信頼性が高い。従って、得ら
れる法線フロー分布は非常にコンパクトであり、フロー
分布全体は、輝度制限線方向のみが不確定である。中程
度のテクスチャの場合(法線フローベクトルの位置およ
び全フローの両方における不確定性が高くなる。画像テ
クスチャの量が低い場合(Id=[4、4、2])、法
線フローおよび全フローの両方の値における不確定性の
程度が大幅に高くなる。これは、法線フローおよび輝度
制限の信頼性が局所区画にある画像テクスチャの量によ
って決まるという直観的事実に相当するものである。低
テクスチャ領域ではこのモデルは、輝度制限線からの大
幅な逸脱をもたらすものではない。
ローの方向および速度について得られる分布を示してあ
る。図3において各縦軸には、記載されている画像導関
数についてのフローの方向(上図)および速度(下図)
の条件的分布を示してある。図3からわかる通り、フロ
ー方向の分布は本質的に、利用可能なテクスチャの量に
よる影響を受けない。しかしながら、テクスチャの量
は、フローの速度の確率に大きく影響する。高テクスチ
ャの場合、法線フローが信頼性が高く、従って全フロー
の速度は法線フロー(垂線で示してある)の速度より大
きいはずである。テクスチャの量が減少するに連れて、
法線フローの速度の信頼性が低くなり、法線フローより
小さいフローの速度の確率が高くなる。これは、信頼性
の低い法線フローは全フロー値の範囲をさほど制限する
ものではないという直観的事実を裏付けるものである。
極端な場合は、識別可能な運動がない場合、すなわちI
d≒[0、0、0]の場合であると考えられる。その場
合、シミュレーションされる方向分布は、[−π、π]
の範囲で均一である。結果的に、そのような画素の方向
は、強制的な平滑化のために、完全に隣接画素の方向に
よって決まることになる。 C.オプティカルフローの解法 ほとんどの先行技術の方法では、フロー場は局所的には
平滑であるとの仮定のもとに、輝度の制約に対する忠実
度を左右するコスト関数を最小とすることによりオプテ
ィカルフローの推定を行っている。奥行きの不連続性の
ため、フロー場は各区分ごとに平滑であるのが普通であ
る(すなわちそれには、大きい不連続部によって分離さ
れた平滑運動区画がある)。平滑化を行うことにより、
フローの推定が、それらの境界部を通って平滑化され、
結果的にフロー推定が不正確になる。
形最適化法を用いて最小化され、広域最小値に収束する
保証はない。フロー推定を、制限がある種類のMRFモ
デルに関するラベル問題として公式化することで、反復
法を回避することができ、画像全体の最適解が保証され
る。グラフ上で最大フロー問題への変換を行うことで、
このラベル問題の正確な帰納的最大(MAP)推定値を
得ることができる。この広域最小値は、大きい不連続部
を保存する傾向を有する。
ー解を得るには、ラベルが1次元である必要がある。残
念ながら、全ての画素のフローが、2次元ベクトルによ
って説明される。そのため、フローを2個の1次元空間
にパラメータ化する必要がある。本実施形態において
は、2次元フロー場[υx、υy]は、相当する角度−速
度表示[θ、m]へとパラメータ化される。このパラメ
ータ化の好ましい選択について、以下でさらに詳細に説
明する。
れており、それについての詳細な説明がリー(S.LI)ら
の著作にある(S.Li et al., Markov Random Field Mod
eling In Computer Vision, Springer-Verlag publ. (1
995))。しかしながら、本実施形態の方法の公式化に先
だって、MRFの基礎となる考え方を以下に簡単に説明
する。
所(画素)の集合が与えられた場合には、個々のラベル
問題は、ラベル集合L={0、...、m−1}から引
き出される固有のラベル(方向または速度)を各箇所に
割り当てるという問題となる。ラベルの各構成は、確率
変数F={F0、...、Fm-1}群から引き出される。
MRFのマルコフ特性は、ある場所が一定のラベルfi
を取る確率がそれに隣接するものによってのみ決まるよ
うに決定される。概して、その確率は決定が困難である
が、ハンマースレー−クリフォード(Hammersley-Cliff
ord)の定理により、その確率をギブズ分布を用いて
「クリーク電位」Vc(f)に関連させ得ることが明ら
かである。すなわち下記式の通りである。
なわち、全クリークにわたって合計されたクリーク電位
である。クリークは局所的近傍N全体にわたって考慮さ
れ、この近傍としては例えば、画素の4個の隣接画素
(各画素が隣接する画素を4個のみ有すると考える場
合)その他の隣接関数があると考えられる。ベイズの式
では、事後確率P(F=f|X=x)(xは観察された
データである)を最大とすることが望ましい。ベイズ則
を用いると、下記式のようになる。
distributed:独立し同様に分布)であると仮定する
と、確度の項は以下のように定義される。
わち、全ピクセル)。要約すると、MAPの推定は、エ
ネルギーが下記式で表されるエネルギー最小化問題に書
き換えることができる。
テンシャルからの寄与とを含んでいる。代表的には、ク
リークポテンシャルは、問題の事前の知見を反映するも
のであり、オプティカルフローの場合には、推定された
フロー場に平滑化を課すのに使用される。
域最小化法を用いて、ラベル問題の解を得るものであ
る。これは、E(f)をフローグラフとして表し、そこ
で最大フローの計算を行うことで得られる。平均計算量
を実験的に測定したところ、O(n1.15、d1.31)であ
る(nは画像のサイズであり、dはラベル数である)。
この環境では、クリークポテンシャルV()は線形であ
る必要があり、下記の形の平滑化項が得られる。
例定数である。 1.オプティカルフローについての最大フロー解 前セクションで説明したように、最大フロー計算を用い
て最小化するコスト関数は以下の通りである。
述の米国特許出願08/978、834号ならびにロイ
(Roy)らやイシカワ(Ishikawa)らの論文(前出)な
どに記載されている。MAP推定に関連する最小コスト
カットの広域最適性も保証されることが知られており、
ボイコフ(Boykov)ら(前出)やイシカワら(前出)の
文献に記載されている。
場のパラメータ化は、(θ、m)表示である。フローに
ついての解を得るには、フロー速度分布P(υ|Id)
をそれの角度成分P(θ|Id)および速度成分P(m
|Id)に簡単に因数分解することで、上記の段落Bに
記載の方法に従って、条件的確率P(θ|Id)を計算
する。方向フロー場θ(全画素についての方向の構成を
示す)についての解を得るため、式11は以下の形とな
る。
π、π]の値の範囲は有限数の段階に区分する必要があ
ることが明らかであろう。本実施形態を用いた実験で
は、段階のサイズは1°〜4°を用いた。画素の運動を
区分することで、非離散的表現の場合と比較して大きい
誤差を生じるように思われるかも知れないが、この実験
から、それは当てはまらないことが明らかになった。
に、各画素についての速度mについての解を得る必要が
ある。速度は、フロー方向の解を求めた方法と同様にし
て解を得ることができる。しかしながら実際には、速度
の計算は、フローの方向の計算よりかなり難しい。好ま
しくは、計算された方向推定値によって得られる追加デ
ータを利用することで、条件的分布P(m|Id)を修
正する。それによってP(m|θs、Id)が得られる
(θsは、画素の方向についての解である)。そこで、
運動速度を計算するためのコスト関数は、以下のように
なる。
るβを、それぞれβ1およびβ2と表すことで、βの特定
の値が任意であり、運動方向と運動速度の両方で両式に
おいて同じであっても、あるいは運動方向および運動速
度について2式で異なっていても良いことを示してい
る。
向上される。それは、方向推定がフロー全体を直線に制
限することで、速度の分布の不確定性を低減することで
説明される。すなわち、輝度制約線方向の曖昧さがなく
なっていることから、この新たな条件的分布P(m|θ
s、Id)は、真のフローの速度を代表する程度がかなり
高くなっている。2つの推定値(すなわち、θおよび
m)を合わせることで、2個の画像間のオプティカルフ
ローが得られる。
法全体を描いたフローチャートを示してある。時系列連
続画像400が、本方法に対する入力として提供され
る。時系列連続画像400は代表的には、7個以上の画
像の連続ビデオ画像であるが、画像導関数の計算ができ
るだけの時間的密度を有する複数画像であればいかなる
ものであっても良い。時系列連続画像400を、本実施
形態の方法の2つの段階に対する入力として用いる。第
1段階では運動方向を推定し(ステップ402、40
4、406および408)、第2段階では、運動速度を
推定する(ステップ410、412、414および41
6)。運動方向の結果も運動速度を得るための段階への
入力として提供されることから、運動方向を得るための
段階を最初に行うのが普通である。
ローグラフG1がステップ402において作成される。
第1のフローグラフG1は、画像の空間時間導関数(式
(1))を用いて作成され、コスト関数が得られ(式
(12))、それの最小値が、運動の方向成分となる。
このフローグラフG1は上述の米国特許出願08/97
8、834号と同様の構成となっているが、式(12)
のコスト関数を用いて、エッジ容量関数(occ(u、
v)=βおよびreg(u、v)=−ln(P(θ|I
di)))を誘導している。次に、本実施形態の方法で
は、ステップ404において、第1のグラフG1で中の
最大フローの解を求め、上述の米国特許出願08/97
8、834号に記載の方法と同様にして、第1のグラフ
G1から最小カットを抜き出す。ステップ406では、
該最小カットから運動方向を計算する。方向θi(全画
素について、i∈S)は、最小カットにおける「ラベ
ル」エッジによって直接得られる。結果として、運動方
向408が得られ、それは運動の方向であることから、
オプティカルフローの1成分を表す。
のフローグラフG2が作成される。第2のフローグラフ
G2は、画像の空間時間導関数(式(1))と前段階で
計算された画素の運動方向408とを用いて作成され
る。コスト関数が得られ(式(13))、その最小値
が、P(m|θ、Id)に当てはめた場合に、運動速度
成分を与える。このフローグラフG2は上述の米国特許
出願08/978、834号と同様の構成となっている
が、このコスト関数を用いて、エッジ容量関数(occ
(u、v)=βおよびreg(u、v)=−ln(P
(m|θsi、Idi)))を誘導している。次に本実施形
態の方法では、ステップ412において、第2のフロー
グラフG2中での最大フローの解を求め、上述の米国特
許出願08/978、834号に記載の方法と同様にし
て、第2のグラフG2から最小カットを抜き出す。ステ
ップ414では、その最小カットから運動速度を計算す
る。速度mi(全画素について、i∈S)は、最小カッ
トにおける「ラベル」エッジによって直接得られる。結
果として、運動速度416が得られ、それは運動速度で
あることから、オプティカルフローの別の成分を表す。
分408と運動速度成分416を合わせたものであるこ
とから、オプティカルフロー場全体となる。 2.2次元フローのパラメータ化 前述のように、オプティカルフローはパラメータ化され
て、2個の1次元表現になる。これら2つのパラメータ
はできるだけ互いに独立であることが望ましい(すなわ
ち、P(υ|Id)=P(a(υ)|Id)P(b(υ)
|Id)であって、式中a(υ)およびb(υ)はフロ
ーを表す新たな1次元パラメータである)。そこで、角
度−速度表現(θ、m)および速度成分(υx、υy)と
いう2つの選択肢を検討した。最良の表現を決定するた
め、相互相関係数を実験的に測定した。多数の代表的画
像導関数の場合(500の実験)、相当する条件的分布
P(υ|Id)を得て、2つの異なるパラメータ化につ
いて相互相関係数を計算した。相互相関係数ρは以下の
ように定義される。
は(θ、m)または(υx、υy)のいずれかである。ρ
の平均値は、(θ、m)表現の場合は0.04であり、
(υx、υy)表現の場合は0.4である。(θ、m)表
現はほとんど独立であるが、(υx、υy)表現はそうで
はないことが明らかである。従って、角度−速度のパラ
メータ化を選択するのが適切である。 D.結果 本セクションでは、バロン(Barron)らによる評価につ
いての論文(Barron et al., "Performance Of Optical
Flow Techniques," Int'l Journal of Computer Visio
n, Vol.2, No.1, pp.43-77 (1994))からの合成データ
集合および実データ集合について本実施形態の方法を用
い、さらにはその論文に記載の各種方法の結果と本実施
形態の結果とを比較することで、本実施形態の方法の効
果を評価する。
は、画像導関数の計算は、空間−時間ガウスフィルター
(σ=1.5)の適用と、次に4点差演算子(1/1
2)[−1、8、−8、1]の適用から成るものであ
る。バロンら(同上)における修正ホーン−シュンク
(Horn and Shunk)アルゴリズムは、同じ導関数計算を
使用するものである。ほとんどの実験に要する実行時間
は、小さい画像の場合で数秒の範囲であり、高速ワーク
ステーションでの大きい画像の場合で10分以内であ
る。これらの実行時間は、解にほとんど影響を与えるこ
となく、運動パラメータについての比較的粗い離散化を
用いることで、容易に短縮することができる。本セクシ
ョンに示した結果はいずれも、事後処理を行わずに、本
実施形態の方法によって得られた生のフロー場である。 1.合成画像 本実施形態のオプティカルフロー推定方法を、正しい結
果が得られているバロンらの5種類の合成画像列につい
て行った。この5種類の合成画像列は、バロンらの論文
において、様々なアルゴリズムを比較するために用いら
れている画像列の例であり、それぞれ「Sinusoid 1」、
「square 2」、「Translating Tree」、「Diverging Tr
ee」、「Yosemite」というタイトルがつけられている。
による結果を、100%のフロー場密度を与えるバロン
らにおける5種類のアルゴリズムの結果と比較した。本
実施形態は特に、高密度フロー場の推定を行うためのも
のであって、密度の低い場を与えるよう修正することは
容易ではないことから、低密度法を直接比較することは
できない。誤差の測定は、バロンらにおいて用いられて
いる方法と同じである。2つの動き[u0、υ0]および
[u1、υ1]の場合、誤差の測定値は、2個のベクトル
[u0、υ0、1]および[u1、υ1、1]間の角度と定
義される。
において、本実施形態の結果は、最大フローとして表し
ている。これらデータ集合に対する本実施形態の成績は
常に良好である。しかしながら、これらのデータ集合は
いずれも、非常に平滑な運動場を特徴とするものであっ
て、この運動場は、運動の不連続部付近のアルゴリズム
の挙動を明らかにするものではない。さらに、それには
ノイズおよびその他の画素の不一致要素が含まれる。こ
れらは、実画像についてのオプティカルフロー計算の重
要な側面であり、本実施形態で特に良好に扱われるもの
である。
他のいずれの方法より数桁も優れた成績を与える「squa
re 2」に関するものである。これは、非常に低密度の導
関数データが得られている場合であることから、局所的
ではなく全体的に平滑化を行うことが有利であることを
示すものである。本実施形態が、相関に基づくアルゴリ
ズム(例:Anandan(前出);Singh(前出))より常に
良好な成績を与え、他のいかなる方法より大きく劣るこ
とは決してないことが明らかであろう。 2.実画像 実際の条件下での本実施形態の成績を示すため、4種類
の実画像についてのフローを調べる(図6(a)、図7
(a)、図8(a)および図9(a))。これらは、良
く知られているルービックキューブ(図6(a))、N
ASA画像列(図7(a))、ハンブルグのタクシー
(図8(a))およびSRI樹木(図9(a))であ
り、バロンらの論文(前述)でも検討されている。正し
い結果が得られていないため、質的結果のみを示す。
場を図6(b)に示してある。このデータ集合は、回転
台上で回転するキューブについての特徴を示すものであ
る。フローは、方向および速度のいずれにおいても、回
転台およびキューブの運動にそのまま従うことがわか
る。フローは、回転台の上面のようなテクスチャのない
領域全体で良好に広がっている。さらに、運動の不連続
部は良好に保存されている。このフロー場の詳細図が図
6(c)にある。図6において、存在する3種類の運動
(キューブ、回転台および背景の運動)が正確に再現さ
れている。
生じる発散フロー場の特徴を示すものである。図7
(a)に示した画像においてカメラはズームインしてい
る。運動速度は非常に小さく、1画素よりかなり小さい
のが普通である。図7(b)に示したように、フローの
発散は良好に再現されている。注目すべき点として、炭
酸飲料中央部における誤差はほとんどが、反射と少ない
運動とが相まって生じたものと考えられる。
立した運動の1例である。3台の車が画像列を通じて独
立に動いている。得られるフローを図8(b)に示して
ある。車の動きは良好に再現され、良好に局所化されて
いることから、運動速度の簡単な閾値処理を行うこと
で、運動を分割することができる。これは、運動不連続
部の正確な再現が必須である場合の例である。
るカメラについての特徴を示すものである。それは、多
数の閉塞および低コントラストを特徴とするものであ
る。カメラの動きが普通とは異なることから、運動速度
は、場面の奥行きと等価である。従って、図9(b)で
の結果は、奥行きマップとして示してある。暗い領域は
運動が小さいことを示し(大きい奥行き)、明るい領域
は運動が大きいことを示している(奥行きが小さい)。
結果は、カメラの動きについてのデータを利用し、従っ
て良好な性能を有すると予想される専用の立体アルゴリ
ズムによって得られる結果に非常に近いものである。画
像中央にある木の幹に沿って見られるように、奥行きの
不連続部は良好に再現されている。他方、注目すべき点
として、地表面の平面性が良好に保存されている。それ
は、高レベルの平滑化を行ないながら、しかもシャープ
な不連続部を再現することが可能であることを示してい
る。従って、確率的枠組みでオプティカルフローを推定
する新規な方法が提供される。簡単なノイズモデルを用
いて、画像導関数の固有の不正確さを明瞭に考慮するこ
とで、全フローの確率モデルが得られている。フローを
それの角度−速度成分に分離することで、全フローが2
段階で計算され、各段階は線形のクリーク電位を用いた
MRFのMAP推定に基づくものである。これらの推定
値は最適のものであり、グラフ全体にわたる最大フロー
の計算によって効果的に得られる。再現されるフロー場
は高密度であり、シャープな運動不連続部を保持してい
る。注意深く確率モデルを作成することで、オプティカ
ルフロー推定の問題に固有の大幅な誤差に対して高レベ
ルの堅牢性を得ることができると考えられる。
オプティカルフローの推定方法について説明・図示した
が、本明細書に添付の請求の範囲のみによって限定され
る本発明の精神および広義の内容から逸脱しない限りに
おいて、変更および修正が可能であることは、当業者に
は明らかであろう。
下記のような効果を得ることができる。 (1)複数画像間のオプティカルフローを有効かつ正確
に推定することができる。 (2)輝度一定の仮定の制約を行ないながら、画像導関
数の測定における誤差を適切にモデル化することができ
る。 (3)モデル化された環境下で、オプティカルフローに
対する画像の全体的な最適解を効率良く得ることができ
る。
す図であり(図1(a))、および、図1(a)に図示
した輝度制約に相当する従来の条件的分布P(θ|
Id 0)を示す図(図1(b))である。
る3つの異なる画像導関数を有する3つの異なる画像導
関数についての法線フローおよびオプティカルフローの
確率分布、すなわち、局所画像変化の程度を描いた図で
ある。
についてのオプティカルフローの方向および速度の確率
分布を描いた図である。
る。
成データ集合についての各種試験アルゴリズムの結果を
示す棒グラフである。
転台上で回転するキューブの連続画像のうちの1個の画
像、(図6(a))、および図6(a)の画像を含む連
続画像を用いて、本発明の方法によって推定されるオプ
ティカルフロー場を示した図(図6(b))、図6
(b)に示したオプティカルフロー場の拡大図である
(図6(c))。
炭酸飲料缶と各種取り合わせた対象物の連続画像中の1
画像である(図7(a))、および図7(a)の画像を
含む連続画像を用いて、本発明の方法によって推定した
オプティカルフロー場を示した図(図7(b))であ
る。
独立に運動する複数の車の連続画像中の1画像を示した
図(図8(a))、および図8(a)の画像を含む連続
画像を用いて、本発明の方法によって推定されるオプテ
ィカルフロー場を示す図(図8(b))である。
カメラが画像を横切って水平方向に移動する、樹木の連
続画像中の1画像を示す図(図9(a))、および図9
(a)の画像を含む連続画像を用いて、本発明の方法に
よって推定されるオプティカルフロー場を示す奥行きマ
ップを示す図(図9(b))である。
Claims (8)
- 【請求項1】 複数の画像間でのオプティカルフローを
推定するオプティカルフロー推定方法であって、 (a)複数の画像の空間時間導関数を用いて第1のグラ
フG1を作成するステップと、 前記第1のグラフG1中の第1の最大フローについて解
を求めることで、それから第1の最小カットを得るステ
ップと、 前記第1の最小カットから運動方向成分を計算するステ
ップとを有する、運動方向成分を得るステップと、 (b)前記複数の画像の空間時間導関数および前記運動
方向成分を用いて第2のグラフG2を作成するステップ
と、 前記第2のグラフG2中の第2の最大フローについて解
を求めることで、それから第2の最小カットを得るステ
ップと、 前記第2の最小カットから運動速度成分を計算するステ
ップとを有する、運動速度成分を得るステップとを有
し、 前記運動方向成分および前記運動速度成分とを組み合わ
せて、複数画像間のオプティカルフローを推定するオプ
ティカルフロー推定方法。 - 【請求項2】 前記第1のグラフG1が、 【数1】 [式中、Sは全画素集合を示し、Niは画素iに隣接す
る全画素集合を示し、β1は負ではない任意の平滑化定
数を示し、θiは画素iの方向を示し、Idは測定画像導
関数を示し、P(θ|Idi)は画像導関数がIdiの場合
の方向θの条件的確率を示している。]で示されるコス
ト関数からエッジ容量関数を誘導することで作成され
る、請求項1記載のオプティカルフロー推定方法。 - 【請求項3】 隣接する画素が4個である、請求項2記
載のオプティカルフロー推定方法。 - 【請求項4】 条件的確率分布P(θ|Idi)が[P
(θ|Id 0)・P(I d 0|Id)](式中、P(θ|Id
0)は運動方向のモデルを示し、P(Id 0|Id)は画像
導関数の測定における誤差のモデルを示す)であり、さ
らに 【数2】 および 【数3】 である請求項2記載のオプティカルフロー推定方法。 - 【請求項5】 前記第2のグラフG2が、 【数4】 [式中、Sは全画素集合を示し、Niは画素iに隣接す
る全画素集合を示し、β2は負ではない任意の平滑化定
数を示し、miは画素iの速度を示し、Idは測定画像導
関数を示し、P(m|θsi、Idi)は方向が既知のθsi
であって、画像導関数がIdiの場合の速度mの条件的確
率を示す。]で示されるコスト関数からエッジ容量関数
を誘導することで作成される、請求項2記載のオプティ
カルフロー推定方法。 - 【請求項6】 条件的確率分布P(θ|Idi)と輝度一
定の仮定とを組み合わせて、条件的確率分布P(m|θ
si、Idi)を得る、請求項5記載のオプティカルフロー
推定方法。 - 【請求項7】 前記第2のグラフG2が、 【数5】 [式中、Sは全画素集合を示し、Niは画素iに隣接す
る全画素集合を示し、β2は負ではない任意の平滑化定
数を示し、miは画素iの速度を示し、Idは測定画像導
関数を示し、P(m|θsi、Idi)は方向が既知のθsi
であって、画像導関数がIdiの場合の速度mの条件的確
率を示す。]で示されるコスト関数からエッジ容量関数
を誘導することで作成される請求項1記載のオプティカ
ルフロー推定方法。 - 【請求項8】 隣接する画素が4個である請求項7記載
のオプティカルフロー推定方法。
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