JP2000306544A - 光電子増倍管 - Google Patents
光電子増倍管Info
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Abstract
を抑制させるようにした光電子増倍管を提供することを
目的とする。 【解決手段】 本発明による光電子増倍管1において、
多段に積層させる板状のダイノード8に電子増倍孔8a
を成形するにあたってはエッチング技術が利用される。
このエッチング処理を行うにあたって、板状のダイノー
ド基板20の周囲にパターン枠22を配置させ、このパ
ターン枠22とダイノード基板20の縁部20aとをブ
リッジ部23によって連結させたものを準備する。そし
て、ダイノード基板20にマスクを施した状態で、エッ
チング処置を行ってダイノード基板20に多数の電子増
倍孔8aを成形させる。そして、ブリッジ部23を、ダ
イノード基板20側で切断することによって、ダイノー
ド8の縁部8bには、僅かながらブリッジ部8cが残る
ことになる。そこで、隣接するダイノード8のブリッジ
残部8cを、ダイノード8の積層方向に対して異なる位
置となるように配列させて、光電子増倍管1の基本特性
の更なる向上が図られている。
Description
た微弱な光を電子に変換し、多段に積層させたダイノー
ドの電子増倍作用によって検出させるようにした光電子
増倍管に関するものである。
開平6−314551号公報及び特開平6−31008
4号公報がある。これら公報に記載された光電子増倍管
は、多段に積層させたダイノードからなる電子増倍部を
有し、ダイノードとステムピンとを接続させるために、
ダイノードにはU字状の接続端子が設けられている。そ
して、各接続端子を段方向にずらすことで、接続端子間
で発生する電界放電を抑制すると同時に、ステムピンが
互いに重なり合わないようにしている。また、各ダイノ
ードは、2枚のダイノード薄板を溶接によって接合させ
ており、各溶接跡も段方向にずらしている。
増倍管には、次のような課題が存在している。確かに、
接続端子や溶接跡を段方向にずらすことは、光電子増倍
管の性能をアップさせるには有効な手段ではある。しか
し、基本特性の更なる向上を図るにあたって、エッチン
グの技術により各ダイノードを成形する際に発生するバ
リも問題となる。なお、特開平6−314552号公報
や特開平5−182631号公報には、ダイノードをエ
ッチングによって成形させることが開示されているが、
エッチング技術を利用した際に発生するバリに着目した
ものではない。
されたもので、ブリッジ残部によるノイズの発生を抑制
させるようにした光電子増倍管を提供することを目的と
する。
光電子増倍管は、受光面板から入射した光によって電子
を放出する光電面を有し、光電面から放出した電子を増
倍させる電子増倍部を密封容器内に有し、電子増倍部で
増倍させた電子に基づいて出力信号を送出するアノード
をもった光電子増倍管において、電子増倍部は、エッチ
ングによって電子増倍孔を成形させた板状のダイノード
を複数枚積層させることで構成され、各ダイノードの縁
部にはブリッジ残部が設けられ、互いに隣接するダイノ
ードのブリッジ残部は、ダイノードの積層方向に対して
異なる位置となるように配列させたことを特徴とする。
せる板状のダイノードに電子増倍孔を成形するにあたっ
てはエッチング技術が利用される。このエッチング処理
を行うにあたって、板状のダイノード基板とその周囲に
配置させたパターン枠とをブリッジ部によって連結させ
たものが準備される。そして、ダイノード基板にマスク
を施した状態で、エッチング処置を行ってダイノード基
板に多数の電子増倍孔を成形する。その後、ブリッジ部
を切断し、光電子増倍管に組み込むためのダイノードが
成形されることになる。このとき、ブリッジ部の切断に
よってダイノードの縁部には、ブリッジ部が必然的に残
ることになる。このブリッジ残部が存在するままの状態
でダイノードを積層させ、ブリッジ残部を積層方向に一
列に並べると、ブリッジ残部間で放電が発生することが
確認された。このような現象は、ダイノード間の間隔が
狭ければ狭いほど顕著に現れ、このことが、光電子増倍
管のノイズの発生に影響を与えていることを発明者らは
実験により認識するに至った。そこで、隣接するダイノ
ードのブリッジ残部を、ダイノードの積層方向に対して
異なる位置となるように配列させて、光電子増倍管の基
本特性の更なる向上を図った。特に、電子増倍部を薄型
化する際に手法が有効となる。このように、高精度な光
電子増倍管を追求する上で、バリ(ブリッジ残部)の存
在は無視することができない程、重要な要素であること
が認識され、バリが存在することを前提とした上でこの
発明がなされている。
リッジ残部は、ダイノードの縁部のうちの辺部分に設け
られると好ましい。このような構成を採用した場合、ブ
リッジ残部の配列パターンを多くすることができ、状況
に応じた様々な対応を可能にする。例えば、積層方向に
対して、ブリッジ残部の位置を全てずらすことを可能に
する。
リッジ残部は、ダイノードの縁部のうちの角部分に設け
られると好ましい。このような構成を採用した場合に、
一列に並べられる角部分に対して、ブリッジ残部を一つ
置きに配置させることが可能になる。
ブリッジ残部は、ダイノードの積層方向において一段置
きに同一位置に設けられると好ましい。このような構成
を採用した場合、ブリッジ残部間を少なくともダイノー
ドの厚み分をもって離間させることができる。
電子増倍管の好適な実施形態について詳細に説明する。
斜視図であり、図2は、図1の断面図である。これら図
面に示す光電子増倍管1は、略正四角筒形状の金属製
(例えば、コバール金属製やステンレス製)の側管2を
有し、この側管2の一側の開口端Aにはガラス製の受光
面板3が融着固定され、この受光面板3の内表面には、
光を電子に変換する光電面3aが形成され、この光電面
3aは、受光面板2に予め蒸着させておいたアンチモン
にアルカリ金属蒸気を反応させることで形成される。ま
た、側管2の開口端Bには、金属製(例えば、コバール
金属製やステンレス製)のステム板4が溶接固定されて
いる。このように、側管2と受光面板3とステム板4と
によって密封容器5が構成され、この密封容器5は、高
さが10mm程度の極薄タイプのものである。
管6が固定されている。この排気管6は、光電子増倍管
1の組立て作業終了後、密封容器5の内部を真空ポンプ
(図示せず)によって排気して真空状態にするのに利用
されると共に、光電面3aの形成時にアルカリ金属蒸気
を密封容器5内に導入させる管としても利用される。
積層タイプの電子増倍器7が設けられ、この電子増倍器
7は、略同一形状をなす10枚(10段)の板状ダイノ
ード8を積層させた電子増倍部9を有し、電子増倍器7
は、ステム板4を貫通するように設けられたコバール金
属製のステムピン10によって密封容器5内で支持さ
れ、各ステムピン10の先端は各ダイノード8と電気的
に接続されている。また、ステム板4には、各ステムピ
ン10を貫通させるためのピン孔4aが設けられ、各ピ
ン孔4aには、コバールガラス製のハーメチックシール
として利用されるタブレット11が充填され、各ステム
ピン10は、タブレット11を介してステム板4に固定
される。なお、各ステムピン10には、各ダイノード8
に個別的に接続させたダイノードピン10Aと、後述す
る各アノード12に個別的に接続させたアノードピン1
0Bとがある。
下方に位置してアノードピン10Bの上端に固定したア
ノード12が並設させられている。また、電子増倍器7
の最上段において、光電面3aと電子増倍部9との間に
は平板状の収束電極板13が配置され、この収束電極板
13には、スリット状の開口部13aが複数本形成さ
れ、各開口部13aは一方向にリニアな配列をなす。同
様に、電子増倍部9の各ダイノード8には、開口部13
aと同数のスリット状電子増倍孔8aが複数本形成さ
れ、各電子増倍孔8aは、紙面と垂直な方向でリニアな
配列になっている。
aを段方向にそれぞれ配列してなる各電子増倍経路L
と、収束電極板13の各開口部13aとを一対一で対応
させることによって、電子増倍器7には、複数のチャン
ネルが形成されることになる。また、各アノード12は
所定数のチャンネル毎に対応するように8×8個設けら
れ、各アノード12を各アノードピン10Bにそれぞれ
接続させることで、各アノードピン10Bを介して外部
に個別的な出力を取り出している。
ア型チャンネルを構成している。そして、図示しないブ
リーダ回路に接続した所定のステムピン10によって、
電子増倍部9及びアノード12には所定の電圧が供給さ
れ、光電面3aと収束電極板13とは、同じ電位に設定
され、各ダイノード8とアノード12は、上段から順に
高電位の設定がなされている。従って、受光面板2に入
射した光は、光電面3aで電子に変換され、その電子
が、収束電極板13と電子増倍器7の最上段に積層され
ている第1段のダイノード8とによって形成される電子
レンズ効果により、所定のチャンネル内に入射すること
になる。そして、電子の入射したチャンネルにおいて、
電子は、ダイノード8の電子増倍経路Lを通りながら、
各ダイノード8で多段増倍されて、アノード12に入射
し、個別的な出力が各アノード12から送出されること
になる。
ド8は、厚み0.2ミリで5×5センチ角の平面を有す
ると共に、多数の電子増倍孔8aを有し、各電子増倍孔
8aは、0.5ミリのピッチ間隔をもって配列させてい
る。このような微小な電子増倍孔8aを成形するにあた
ってはエッチング技術が利用される。このエッチング処
理を行うにあたって、図3に示すようなベース板24を
準備する。このベース板24は、厚み0.2mmの板状
ダイノード基板20,21を囲むようなパターン枠22
を有し、このパターン枠22と各ダイノード基板20,
21の縁部20a,21aとをブリッジ部23によって
連結させたものである。
基板20,21は、対向する2本のブリッジ部23によ
ってそれぞれ支えられ、必要最小限のブリッジ部23の
本数で、各ダイノード基板20,21をパターン枠22
内で2点支持させている。このように、2本のブリッジ
部23を介在させ、エッチング中にパターン枠22から
ダイノード基板20,21が落下しないような方策が採
られている。なお、ベース板24は、プレスによって打
ち抜き成形されるものである。
ダイノード基板20,21の表面に遮光マスクを施した
状態でエッチング処置を行い、各ダイノード基板20,
21に0.5mmピッチの多数の電子増倍孔8aを成形
させる。次に、エッチング処理後、ダイノード基板2
0,21をパターン枠22から切り離すことが必要とな
る。
ターン枠22から3mm程度の幅をもって内方に延びる
ブリッジ部23の先端は、ダイノード基板20,21に
連結させている。そして、ブリッジ部23の先端部分に
は、三角形状の連結部23aが設けられ、その頂部23
bは、ダイノード基板20,21の縁部20a,21a
のうちの辺部分Sに接続させている。なお、頂部23b
での支持及び切断を考慮し、頂部23bは0.2mm程
度の幅をもっている。
一点鎖線で示す位置で切断することにより、ダイノード
基板20,21はパターン枠22から切り離される。そ
の結果、光電子増倍管1内への組み込みが可能なダイノ
ード8が完成することなる。このとき、図5に示すよう
に、ブリッジ部23の切断によってダイノード8の縁部
8bのうちの辺部分Sには、ブリッジ部23が僅かなが
ら残ることになり、これがダイノード8のブリッジ残部
8cとなる。
イノード8を積層させる場合、ブリッジ残部8cが積層
方向に一列に並んでしまうと、ブリッジ残部8c間で放
電が発生することが実験により確認された。そして、こ
のような現象は、ダイノード8間の間隔が狭ければ狭い
ほど顕著に現れ、このことが、ノイズの発生に影響を与
えることになる。
残部8cを、ダイノード8の積層方向に対して異なる位
置となるように配列させることで、光電子増倍管1の基
本特性の更なる向上を図っている。特に、電子増倍部9
を薄型化する際にこの手法が有効となる。ブリッジ残部
8cのこのような配列の具体的な例として、図6及び図
7に示すように、ダイノード8の積層方向において、各
ブリッジ残部8cを一つ置きに同一位置に配置させる。
その結果、上下方向において、ブリッジ残部8c同士
は、ダイノード8の少なくとも厚み分だけ離されること
になり、ブリッジ残部8cで発生する放電が適切に回避
されることになる。
ード8の各段間で500Vの耐電圧が確認された。そし
て、光電子増倍管1のノイズ低減が確認され、バリ(ブ
リッジ残部)23の存在は無視することができない程、
重要な要素であることが認識されるに至った。
にするにあたっては、図3に示すように、左右のダイノ
ード基板20,21において、ブリッジ部23の位置を
予め異ならせておくことが肝要である。このことは、ベ
ース板24をエッチング処理する際に考慮されるべきも
のである。
a,21aには、ダイノードピン10Aを接続するため
の耳片25(図3参照)が形成され、各耳片25も、ダ
イノード8の積層方向にずらすように配列させることが
必要である。これも、ベース板24において予め所定の
位置に成形しておくと好適である。また、図8に示すよ
うに、ダイノード8の積層方向において、ブリッジ残部
8cを階段状に配列させるようにしてもよい。
ものではない。例えば、図9に示すように、他の変形例
であるベース板29は、並設させた厚み0.2mmの板
状ダイノード基板30,31を囲むようなパターン枠3
2を有し、このパターン枠32と各ダイノード基板3
0,31の縁部30a,31aとをブリッジ部33によ
って連結させている。そして、各ブリッジ部33は、縁
部30a,31aのうちの角部分Pにそれぞれ接続さ
れ、対角線上に配置される。
ング処理を行った後、ダイノード基板30,31をパタ
ーン枠32から切り離すと、図10に示すように、ブリ
ッジ部33の切断によってダイノード18の角部分Sに
は、ブリッジ部33が僅かながら残り、これがダイノー
ド18のブリッジ残部18cとなる。そして、各ブリッ
ジ残部18cは対角線上に出現している。
状態でダイノード18を積層させる場合、隣接するダイ
ノード18のブリッジ残部18cを、ダイノード18の
積層方向に対して異なる位置となるように配列させる。
具体的な例として、図11に示すように、ダイノード8
の積層方向において、角部分Pのブリッジ残部18cを
一つ置きに同一の位置に配置させる。その結果、隣接す
るブリッジ残部18c同士は、ダイノード18の少なく
とも厚み分だけ離されることになり、ブリッジ残部18
cで発生する放電が適切に回避される。なお、符号35
は、ダイノードピン10Aを接続するための耳片である
(図9参照)。
うに構成されているため、次のような効果を得る。すな
わち、受光面板の受光面から入射した光によって電子を
放出する光電面を有し、光電面から放出した電子を増倍
させる電子増倍部を密封容器内に有し、電子増倍部で増
倍させた電子に基づいて出力信号を送出するアノードを
もった光電子増倍管において、電子増倍部は、エッチン
グによって電子増倍孔を成形させた板状のダイノードを
複数枚積層させることで構成され、各ダイノードの縁部
にはブリッジ残部が設けられ、互いに隣接するダイノー
ドのブリッジ残部は、ダイノードの積層方向に対して異
なる位置となるように配列させたことにより、ブリッジ
残部によるノイズの発生を適切に抑制させることがで
き、光電子増倍管の性能の向上が図られる。
斜視図である。
ベース板の第1の例を示す平面図である。
る。
た状態を示す斜視図である。
ある。
ある。
ベース板の第2の例を示す平面図である。
る。
させた状態を示す斜視図である。
密封容器、8…ダイノード、8a…電子増倍孔、8b…
ダイノードの縁部、8c…ブリッジ残部、9…電子増倍
部、12…アノード、S…辺部分、P…角部分。
Claims (4)
- 【請求項1】 受光面板から入射した光によって電子を
放出する光電面を有し、前記光電面から放出した電子を
増倍させる電子増倍部を密封容器内に有し、前記電子増
倍部で増倍させた電子に基づいて出力信号を送出するア
ノードをもった光電子増倍管において、 前記電子増倍部は、エッチングによって電子増倍孔を成
形させた板状のダイノードを複数枚積層させることで構
成され、前記各ダイノードの縁部にはブリッジ残部が設
けられ、互いに隣接する前記ダイノードの前記ブリッジ
残部は、前記ダイノードの積層方向に対して異なる位置
となるように配列させたことを特徴とする光電子増倍
管。 - 【請求項2】 前記ブリッジ残部は、前記ダイノードの
前記縁部のうちの辺部分に設けられたことを特徴とする
請求項1記載の光電子増倍管。 - 【請求項3】 前記ブリッジ残部は、前記ダイノードの
前記縁部のうちの角部分に設けられたことを特徴とする
請求項1又は2記載の光電子増倍管。 - 【請求項4】 前記各ブリッジ残部は、前記ダイノード
の積層方向において一段置きに同一位置に設けられたこ
とを特徴とする光電子増倍管。
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