JP2000307138A - 光起電力素子、太陽電池モジュール、建材及び光起電力素子の製造方法 - Google Patents

光起電力素子、太陽電池モジュール、建材及び光起電力素子の製造方法

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JP2000307138A
JP2000307138A JP11111584A JP11158499A JP2000307138A JP 2000307138 A JP2000307138 A JP 2000307138A JP 11111584 A JP11111584 A JP 11111584A JP 11158499 A JP11158499 A JP 11158499A JP 2000307138 A JP2000307138 A JP 2000307138A
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electrode layer
hole
layer
photovoltaic element
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JP11111584A
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Koichi Shimizu
孝一 清水
Koji Tsuzuki
幸司 都築
Toshihito Yoshino
豪人 吉野
Tsutomu Murakami
勉 村上
Yoshifumi Takeyama
祥史 竹山
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Canon Inc
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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  • Roof Covering Using Slabs Or Stiff Sheets (AREA)
  • Photovoltaic Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 屋外での長期の曝露に対して、高信頼性を有
する光起電力素子を提供する。 【解決手段】 少なくとも半導体層102と、中間電極
層103と、短絡防止層104と、裏面電極層105と
をこの順に有し、少なくとも半導体層102から短絡防
止層104までを貫通する貫通穴106を有する光起電
力素子であって、半導体層102及び裏面電極層105
のうち少なくとも一方の成膜により、中間電極層103
と実質的に絶縁された状態で、半導体層102の中間電
極層103の側とは反対側の面と裏面電極層105とが
電気的に導通された導通部107を貫通穴106内に有
する光起電力素子において、貫通穴106内部の空間領
城が樹脂108で充填されている光起電力素子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は効率ロスが少なく、
かつ大面積モジュール化が容易で低コスト化に有利なス
ルーホールコンタクト型太陽電池素子に関する。
【0002】
【従来の技術】太陽電池内部では一般的に半導体接合で
発生したキャリアは接合を挟む二つの電極に導かれ、さ
らに電流として電極からリードによって必要な場所に導
かれて利用される。電極に求められる条件は第一に電極
の存在によって発電エリアを小さくしないこと、第二に
電流が流れることによるジュール損失が小さいことであ
る。このような条件を満たす電極の形態は非常に様々な
ものが考案されている。
【0003】その中で現在、最も発電エリアが広く取
れ、ジュール損失も小さい形態として図8に示すような
スルーホール型の素子が期待されている。図8(a)は
素子の光入射側正面図、図8(a)は図8(b)のA−
A’断面図を示したものである。
【0004】透明電極層(801)、半導体層(80
2)、中間電極層(803)、短絡防止層(804)、
裏面電極層(805)が重なった積層体に透明電極層
(801)から裏面電極層(805)に至る貫通穴(8
06)が設けられている。さらに、この貫通穴(80
6)内部には中間電極層(803)とは短絡せずかつ透
明電極層(801)から裏面電極層(805)に至る導
通経路(807)が設けられている。
【0005】半導体層(802)で発生したキャリアの
うち一方は透明電極層(801)側に他方は中間電極層
(803)側に集まり電流として取り出される。この電
流の流れる経路は一方は透明電極層(801)、貫通穴
(806)内部の導通経路(807)、裏面電極層(8
05)を通り素子外部に至る経路、他方は中間電極層
(803)から直接外部に至る経路である。
【0006】この様な形態の微小な貫通穴(806)を
素子全面に適度な等間隔に設ければ半導体層(802)
の光入射側から発生する電流が電気抵抗の高い半導体層
(802)や透明電極層(801)を流れる距離が短く
なりジュール損失が小さくなる。また、貫通穴(80
6)は非常に微小なものであるため発電エリアを狭める
量も小さい。
【0007】スルーホール型素子には、中間電極層(8
03)、短絡防止層(804)、裏面電極層(80
5)、その他の層の内どの層に素子の形状を保持する基
板としての機能を持たせるか、また導通経路(807)
と中間電極層(803)の間の絶縁をどのように保つか
によって多くのタイプが考えられる。
【0008】例えば実公昭61−86955号公報に開
示されているタイプである。図9にその代表的構造を示
す。
【0009】このタイプは裏面電極層(905)として
導電性基板を使用しその上に短絡防止層(904)を形
成したものにレーザ、リソグラフィー等で穴を空ける。
次に中間電極層(903)を成膜し短絡防止層(90
4)の穴位置に合わせて広めの穴を開口する。さらに、
薄膜半導体層(902)、透明電極層(901)を成膜
し位置を合わせて穴を開口させる。最後に導通部として
印刷電極(907)を穴の上に配したものである。
【0010】また、特開平06−342924号公報で
は、貫通穴が基板を貫通しているタイプが開示されてお
り、図10にその代表例を示す。このタイプは次の様に
して作成される。短絡防止層(1004)として絶縁基
板を用いその上に中間電極層(1003)をスパッタ、
蒸着等で成膜する。次に金属製パンチ、レーザ等で貫通
穴を形成し穴の周りの中間電極層(1003)をレーザ
等でエッチングする。さらに中間電極層(1003)の
上にCVD等の方法で半導体層(1002)を形成しそ
の上に透明電極層(1001)を積層する。最後に素子
裏面側から裏面電極層(1005)をスパッタ蒸着等で
形成し貫通穴内において透明電極層(1004)と裏面
電極層(1005)の接続を形成する。さらにこの接続
を補強する目的で低融点合金(1008)を貫通穴内部
に流し込む場合もある。
【0011】このタイプは基板に穴を貫通させるため
に、製造過程で位置合わせを行う必要が無い、もしくは
大幅に回数を減らすことが可能となる。したがって穴径
を小さくすることが可能であり変換効率が向上する。ま
た、製造工程も簡略化が可能であリコストダウン効果が
大きいなどの利点も多い。しかしながら、このタイプの
素子は絶縁基板を使用していることによって、外力や熱
による伸縮性が大きいためにアモルファス半導体層の保
持機能に劣っている等の欠点も有している。
【0012】また、特開平8−64850号公報では、
中間電極層として金属基板を使用したタイプが開示され
ている。その代表的構造を図11に示す。
【0013】図11のタイプは中間電極層として金属基
板を使用していることから、適度な剛性、弾性を有する
ために半導体層を保持する機能に長ける。このタイプで
は中間電極層の一面及び貫通穴内部に無機の短絡防止層
(1104)を形成し、他面から半導体層(1102)
を積層する。次に短絡防止層(1104)の上に裏面電
極層(1105)を形成し、最後に素子両面から透明電
極層(1101)を形成することで貫通穴内において透
明電極層(1101)と裏面電極層(1105)の接続
を形成する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のスルーホー
ル型に限らず、一般に光起電力素子は屋外に設置され、
その厳しい環境から素子を守るために、素子表裏面を例
えば樹脂等の被覆材で封止保護した形で使用する。しか
しながら、上記従来の構成は、いずれも貫通穴内部に空
間領域が存在しており、その場合には以下に述べる問題
点を生じていた。
【0015】(1)スルーホール型の光起電力素子は、
その周囲を被覆材でカバーした際に、貫通穴内部に密閉
された空間領域が形成される。このように空間領域が形
成されている場合には、その部分で結露が発生しやすく
なり、水分が溜り易くなる。貫通穴内部の導通経路がこ
の水分に長時間さらされると、導通経路が酸化、侵食さ
れ、抵抗が上昇したり、断線に至る。また、水分の存在
によって、金属のマイグレーションが起こり易くなり、
光起電力素子自体がショートしてしまうこともある。
【0016】(2)上記問題点に加え、光起電力素子の
被覆材としエチレン酢酸ビニル共重合体樹脂を使用して
いる場合には、その酢酸残基が加水分解を起こして酢酸
を発生し、孔内の水分に溶け込んで酢酸水溶液を形成す
る。その結果、(1)で述べた問題点がより顕著にな
る。
【0017】(3)貫通穴の空間領域は、外部の気温等
環境因子の変化によって、水分が気化や結露、凍結を繰
り返すために圧力変化が生じる。その結果、貫通穴内で
膨張収縮が起こり、周囲の被覆材を剥離させる原因とな
る。この現象がさらにすすんだ場合には、剥離した領域
が拡大し、太陽光の透過率が低下することによって、変
換効率が低下することになる。
【0018】上記問題点の解決には全く関係無く、導通
経路の電気的な補強の為に、貫通穴内部に半田等の低融
点合金を充填した例は、上記従来例(図10)でも記述
したように特開平6−342924号公報に開示されて
いる。しかしながら、半田等の低融点合金は銅バルク等
の特定の値に対して、十分相手の温度が上昇した場合に
界面がなじみ強国な接着が可能となるものであり、例え
ば透明電極層に使用されるITO等とは、接着力が弱
く、長期の使用においては剥離し空隙が生じ、その空隙
において上記3点と同様の現象が生じ問題となってい
た。
【0019】よって、本発明の目的は、上記の問題点を
解決しようとしたものであり、屋外での長期の曝露に対
して、高信頼性を有する光起電力素子、及び太陽電池モ
ジュールを提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決する為に鋭意研究開発を重ねた結果、次のような光
起電力素子及び太陽電池モジュールが最良であることを
見い出した。
【0021】すなわち、本発明の光起電力素子は、少な
くとも半導体層と、中間電極層と、短絡防止層と、裏面
電極層とをこの順に有し、少なくとも前記半導体層から
前記短絡防止層までを貫通する貫通穴を有する光起電力
素子であって、前記半導体層及び前記裏面電極層のうち
少なくとも一方の成膜により、前記中間電極層と実質的
に絶縁された状態で、前記半導体層の前記中間電極層の
側とは反対側の面と前記裏面電極層とが電気的に導通さ
れた導通部を前記貫通穴内に有する光起電力素子におい
て、前記貫通穴内部の空間領城が樹脂で充填されている
ことを特徴とする。
【0022】本発明においては、前記半導体層の前記中
間電極層の側とは反対側の面上に透明電極層を有し、前
記導通部が該透明電極層の成膜により形成されているこ
とが好ましい。
【0023】また、前記空間領域における樹脂の充填率
が50%乃至100%であることが好ましい。
【0024】また、前記樹脂と前記導通部との引張り接
着力が100|e(光起電力素子)−e(樹脂)|E
(樹脂)乃至10M〔Pa〕(e(光起電力素子)は前
記光起電力素子の熱膨張係数、e(樹脂)は前記樹脂の
熱膨張率、E(樹脂)は前記樹脂の弾性率)であること
が好ましい。
【0025】ここで、e(光起電力素子)、e(樹脂)
の測定はJIS規格K6911に準拠する。ただし、光
起電力素子の膨張率の測定は長さ120mm、幅10m
mに形成したものを使用し半導体層光受光面における線
膨張係数を測定し膨張率とする。またE(樹脂)の測定
はJIS規格のK7113に準拠する。引張り接着力は
JIS規格K6849に準拠する。
【0026】また、前記樹脂が透明であることが好まし
い。
【0027】また、前記樹脂がカップリング材を含有し
ていることが好ましい。
【0028】また、前記樹脂が紫外線吸収材を含有して
いることが好ましい。
【0029】また、前記樹脂がエチレン酢酸ビニル共重
合体、エチレンと不飽和脂肪酸エステルとの共重合樹
脂、またはアクリル樹脂からなることが好ましい。
【0030】さらに、本発明は、前記記載の光起電力素
子を複数接続してなる光起電力素子モジュールが、補強
板上に封止材にて封止されてなる太陽電池モジュール、
及び前記記載の光起電力素子を複数接続してなる光起電
力素子モジュールと、建材とが一体構造となっているこ
とを特徴とする建材をも包含する。
【0031】また、前記補強板が金属鋼板であることが
好ましく、前記金属鋼板が曲げ加工されていることがよ
り好ましい。
【0032】さらに、前記光起電力素子の製造方法にお
いては以下の製造方法が最良であることを見出した。
【0033】即ち、前記貫通穴内部の脱気を行い内部の
圧力を低下させながら、前記貫通穴内部の空間領域に前
記樹脂を充填することを特徴とする製造方法であり、前
記圧力が10-3乃至380Torrであることが好まし
い。
【0034】本発明の光起電力素子は以下の作用を有す
る。
【0035】少なくとも半導体層と、中間電極層と、短
絡防止層と、裏面電極層とをこの順に有し、少なくとも
前記半導体層から前記短絡防止層までを貫通する貫通穴
を有する光起電力素子であって、前記半導体層及び前記
裏面電極層のうち少なくとも一方の成膜により、前記中
間電極層と実質的に絶縁された状態で、前記半導体層の
前記中間電極層の側とは反対側の面と前記裏面電極層と
が電気的に導通された導通部を前記貫通穴内に有する光
起電力素子において、前記貫通穴内部の空間領城が樹脂
で充填されていることにより、貫通穴内に空間、空隙が
なく、水分が溜まることを防止することができると同時
に、水分子の結露をも防ぐことができる。その結果、導
通部の酸化、腐蝕を防止でき、長期信頼性を向上するこ
とができる。また、被覆材の剥離や、変換効率の低下も
なくすことが可能である。
【0036】前記半導体層の前記中間電極層の側とは反
対側の面上に透明電極層を有し、前記導通部が該透明電
極層の成膜により形成されていることによっては、貫通
穴内の導通部の材料が限定される為、樹脂材料の選択性
が広がる効果を有すると同時に、貫通穴内に別の材料か
らなる導通部を設けない為、貫通穴の空間領域が広が
り、樹脂を充填しやすくなる。
【0037】前記空間領域における樹脂の充填率が10
0%であり、したがって貫通穴内部の導通部の樹脂によ
る被覆率も100%であることが好ましい。しかしなが
ら、充填率が50%以上あり、接着力の高い樹脂による
被覆率が高まるよって導通部が酸化侵蝕されない、もし
くは非常に侵蝕されにくい部分が得られる。また、充填
率が50%以上であることにより、素子の被覆材の剥離
を防ぐ効果が頭著になる。このため光起電力素子全体と
しての寿命を延ばす効果がある。
【0038】樹脂と導通部との引張り接着力が100|
e(光起電力素子)−e(樹脂)|E(樹脂)乃至10
M(Pa)である樹脂を使用することによって、樹脂と
導通部の密着力を強固にし、貫通穴内部での樹脂/導通
部界面の剥離を防止することが可能であるため、長期的
な信頼性が向上する。ここで|e(光起電力素子)−e
(樹脂)|E(樹脂)は温度変化によって樹脂と光起電
力素子がそれぞれ膨張、もしくは収縮した最に樹脂と導
通部の接着界面に加わる力に比例する量である。
【0039】樹脂が透明であることによっては、光起電
力素子の光受光面に樹脂が付着しても入射光の妨げにな
らない為、貫通穴からはみ出して充填してもよく、充填
することが非常に容易になる。また、樹脂が透明である
ことによって、貫通穴を充填すると同時に素子受光面全
域に樹脂を設けても良くなり、その場合は光起電力素子
の保護層とすることが可能である。
【0040】樹脂がカップリング材を含むことでは、よ
り導通部との接着力を高め剥離を防ぐ効果がある。
【0041】樹脂が紫外線吸収材を含むことで紫外線に
よって樹脂が劣化する速度が小さくなり導通経路との接
着力が低下することを防ぐ効果がある。したがって空隙
の発生を防止する。
【0042】前記樹脂がエチレン酢酸ビニル共重合体
や、エチレンと不飽和脂肪酸エステルの共重合樹脂であ
る場合には、柔軟性、耐候性、接着性に優れており、空
隙の発生を最も効果的に防ぐことができる材料である。
また、光起電力素子の被覆材として使用される材料で有
る為、その相溶性が良好である。
【0043】前記樹脂がアクリル樹脂であることによっ
ては、上記同様柔軟性、耐候性、接着性に優れており、
空隙の発生を効果的に防ぐことができる。
【0044】また、前記記載の光起電力素子を複数接続
してなる光起電力素子モジュールが、補強板上に樹脂封
止されてなる太陽電池モジュールの場合には、補強板の
存在する面からは水分の侵入を防止することが可能であ
る為、水分の侵入方向が限定され、より信頼性が向上す
る。
【0045】また、前記補強板が金属鋼板であること、
あるいは金属鋼板が曲げ加工されていること、あるいは
建材と一体構造をなしている場合には、そのまま簡単に
屋外に設置でき、高温多湿等の気候の影響に対しても十
分信頼性の高い太陽電池モジュール、建材を提供するこ
とが可能である。
【0046】また、前記光起電力素子の製造方法におい
て、前記貫通穴内部の脱気を行い前記貫通穴内部の圧力
を低下させながら、前記貫通穴内部の空間領域に前記樹
脂を充填することにより充填率を容易に高めることが可
能である。なぜなら、内部に残留気体があるとそれが抵
抗になり容易には充填されなくなるためである。また、
本発明により硬化時にガスを発生する樹脂も使用可能に
なる。
【0047】前記圧力圧力が10-3乃至380Torr
であることにより非常に充填率が高まる。
【0048】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施態様例を詳細
に説明する。
【0049】まず、本発明の光起電力素子について、図
1を用いて詳細に説明する。図示したのは素子の構造を
特徴的に表す貫通穴部分の断面図である。
【0050】図1(a)は本発明の光起電力素子の一例
の概念図を示しており102は半導体層、103は中間
電極層、104は短絡防止層、105は裏面電極層であ
り、半導体層102から短絡防止層104までを貫通す
る貫通穴106が形成され、貫通穴内部には、半導体層
102の成膜により、中間電極層103とは電気的に絶
縁された状態(不図示)で、半導体層102の中間電極
層とは反対側の面と裏面電極層105を電気的に導通さ
せる導通部107が設けられている。さらに、貫通穴内
部の空間領域には樹脂108が充填されている。
【0051】図1においては半導体層102乃至裏面電
極層105の4層構成の場合を示しているが半導体層1
02表面には透明電極層があることが好適である。ま
た、例えば密着力向上、変換効率の向上などの目的で、
層界面に別の層があってもよく、基本的な構成が一致し
ていれば本例に限ることはない。
【0052】また、本発明においては、貫通穴106内
の充填性が主眼であることから、ベースとなる基板とし
ては、半導体層102乃至裏面電極層105のうち、ど
の層を基板としても特に問題はない。
【0053】さらに、図1(b)〜(d)には、本発明
に適用される様々なタイプの光起電力素子を示してい
る。
【0054】図1(b)は、半導体層102の中間電極
層103の側とは反対側の面上に透明電極層101を有
し、導通部107が透明電極層101と裏面電極層10
5の成膜により形成された延長部で構成されている例で
ある。
【0055】また、図1(c)は、樹脂108が素子の
表裏面に積層された層の延長部であることを特徴とする
ものであり、これ以外に樹脂108は表面のみに積層さ
れた場合や、裏面のみに積層された場合の延長部であっ
てもよい。
【0056】また、図1(d)は、貫通穴内部に段差が
ある例である。
【0057】さらに、図1(e)は、裏面電極層105
が貫通しておらず、また、導通部107が透明電極層1
01の成膜により形成された延長部である例を示してい
る。
【0058】以上5つのタイプの光起電力素子を例とし
て示したが、本発明では、スルーホール型の光起電力素
子であれば、上記に限らず適用可能であり、また、上記
5つのパターンを適宜組み合わせて形成した光起電力素
子にももちろん適用可能である。
【0059】以下にそれぞれの構成部材について、詳細
に説明を加える。
【0060】(光起電力素子)本発明に於ける光起電力
素子は、光が受光面に入射することによって起電力を生
じる半導体素子の中で、受光面側の電極に取り出された
電流を素子に設けられた貫通穴を通して裏面の電極に導
くスルーホール構造の光起電力素子に関するものであ
り、その種類としては、単結晶、薄膜単結晶、多結晶、
薄膜多結晶あるいはアモルファスシリコン太陽電池に適
用できる以外に、シリコン以外の半導体を用いた太陽電
池、ショットキー接合型の太陽電池にも適用可能であ
る。これらの中でも、特に貫通穴の形成が容易である薄
膜単結晶、薄膜多結晶、アモルファスシリコンに対して
非常に有効である。
【0061】(透明電極層101)透明電極層101
は、半導体層102で発生した起電力を取り出すための
電極であり、中間電極層103と対をなすためのもので
ある。透明電極層101は、アモルファスシリコンのよ
うにシート抵抗が高い半導体の場合に必要である。ま
た、透明電極層101は、光入射側に位置するため、透
明であることが必要で、透明電極と呼ばれることもあ
る。透明電極層101は、太陽や白色蛍光灯等からの光
を半導体層内た効率よく吸収させるために、例えば波長
400nmでの光の透過率が85%以上であることが望
ましく、さらに、電気的には光で発生した電流を半導体
層102に対し横方向に流れるようにするためにシート
抵抗値は200Ω/□以下であることが望ましく、より
好適には100Ω/□以下であることが望ましい。この
ような特性を備えた材料としては、例えばSnO2、I
23、ZnO、CdO、CdSnO4、ITO(In2
3+SnO2)などの金属酸化物、あるいは金、インジ
ウムなどの金属薄膜を透光性を有する程度まで薄く成膜
したものが挙げられ、適宜選択して使用することができ
る。
【0062】透明電極層101の形成方法は蒸着、スパ
ッタなど公知の方法を適宜選択して行うことができる。
【0063】(半導体層102)半導体層102は、光
が入射することでキャリアが励起され層の表裏面間に電
位差を生じる層であり、一般にp型半導体層とn型半導
体層の接合や、p型、i型、n型半導体層の積層体や、
これらを重ねたダブル構成、トリプル構成など積層構造
のものを好適に用いることができる。
【0064】厚膜の結晶系、多結晶系の半導体層に対し
ても適用可能であるが、概してこれらの半導体層は穴開
け加工が難しくスルーホール構造を形成することが困難
である。したがって、本発明は薄膜の半導体層に対し特
に有効である。総じて薄膜であれば原子配列には影響さ
れない。薄膜単結晶、薄膜多結晶、アモルファスシリコ
ン、薄膜化合物半導体またはそれらを積層した多層構造
であっても構わない。
【0065】pin型のアモルファスシリコン太陽電池
の場合にはi層を構成する半導体材料としては、a−s
iH、a−Si:F、a−SiH:F、a−SiGe:
H、a−SiGe:F、a−SiGe:H:F、a−S
iC:H、a−SiC:F、a−SiC:H:F等のい
わゆるIV族及びIV族合金系アモルファス半導体や微
結晶半導体が挙げられる。p層またはn層を構成する半
導体材料としては、前述したi層を構成する半導体材料
に価電子制御剤をドーピングすることによって得られ
る。また原料としては、p型半導体を得るための価電子
制御剤としては周期律表第IIIの元素を含む化合物が
用いられる。第IIIの元素としては、B、Al、G
a、Inが挙げられる。n型半導体を得るための価電子
制御剤としては周期律表第Vの元素を含む化合物が用い
られる。第V族の元素としては、P、N、As、Sbが
挙げられる。
【0066】アモルファスシリコン半導体および微結晶
シリコン半導体層の成膜法としては、蒸着法、スパッタ
法、RFプラズマCVD法、マイクロ波プラズマCVD
法、VHFCVD法、ECR法、熱CVD法、LPCV
D法等の公知の方法を所望に応じて用いる。工業的に採
用されている方法としては、原料ガスをRFプラズマで
分解し、基板上に堆積させるRFプラズマCVD法が好
んで用いられる。さらに、RFプラズマCVDに於いて
は、原料ガスの分解効率が約10%と低いことや、堆積
速度が1Å/secから10Å/sec程度と遅いこと
が問題であるがこの点を改良できる成膜法としてマイク
ロ波プラズマCVD法やVHFプラズマCVD法が注目
されている。以上の成膜を行うための反応装置として
は、バッチ式の装置や連続成膜装置などの公知の装置が
所望に応じて使用できる。本発明の太陽電池に於いて
は、分光感度や電圧の向上を目的として半導体接合を2
以上積層するいわゆるタンデムセルにも用いることが出
来る。
【0067】(中間電極層103)中間電極層103
は、前記半導体層102で発生した電力を取り出す為
に、光入射と反対の面に形成された裏面側の電極であ
り、また基板としての機能を果たすこともできる。形態
としては導電性薄膜、導電性箔、導電性板を適宜使用す
ることができるが、基板の機能を果たす場合には導電性
箔や導電性板が、また短絡防止層104が基板の場合に
は、導電性薄膜が好適である。
【0068】要求される特性としては、電流が流れる際
のジュール損失が十分小さいことの他に、前記半導体層
102等を成膜する時の加熱温度に耐える耐熱性が要求
される。また、成膜プロセスがロールツーロール方式で
あれば、テンションをかけて巻き取ることから伸びが少
なく、寸法安定性が要求される。
【0069】基板として用いる場合に好適な材料として
は、具体的にはFe,Ni,Cr,Al,Mo,Au,
Nb,W,V,Ti,Pt,Pb,C等の単体またはこ
れらの合金や化合物及び複合体がある。例えば真鍮、ス
テンレス鋼等の薄板及びその複合体やカーボンシート、
亜鉛メッキ鋼板等が挙げられる。とりわけ、ステンレス
鋼は成膜時の加熱温度に対しての耐熱性が良好であり、
ロールツーロールのような連続成膜を行なう場合にも適
し、例えば0.15mm程度と薄くした場合でも強度が
あるなどの特徴のため好適な材料である。
【0070】また、導電性箔膜の場合の材料には、A
l,Ag,Pt,Au,Ni,Ti,Mo,W,Fe,
V,Cr,Cu,ステンレス,真ちゅう,ニクロム,S
nO2,In23,ZnO,ITO等のいわゆる金属単
体又は合金、及び透明導電性酸化物(TCO)等が用い
られる。
【0071】また、中間電極層103の表面は平滑であ
ることが好ましいが、光の乱反射を起こさせる場合には
テクスチャー化しても良い。作製法はメッキ、蒸着、ス
パッタ等の公知の薄膜形成方法が好適に用いられる。
【0072】さらに導電性箔の場合の製法には、銅箔、
アルミ箔などのように箔状の材料を接着剤を用いてラミ
ネーションなどの手法で前記基板に積層しても良い。
【0073】(短絡防止層104)短絡防止層104は
中間電極層103と裏面電極層105の短絡を防止する
機能を有するものであるが、同時に中間電極層103と
導通部107の短絡を防止するように形成してもよく、
絶縁体で形成される。
【0074】短絡防止層104はその形状としては薄膜
であっても良いし、シート状のものでも良く、中間電極
層103もしくは裏面電極層105を基板とする場合に
は薄膜が、また、短絡防止層104自体を基板とする場
合にはシート状のものが好適に用いられる。
【0075】さらに、短絡防止層104が貫通穴106
内部にも形成される場合、中間電極層103/裏面電極
層105界面の短絡防止層104と、貫通穴106内部
の短絡防止層104で材質が異なっていても良く、形成
方法が異なっていても良い。
【0076】要求される特性としては、電気絶縁性であ
ることの他に、前記半導体層102等を成膜する時の加
熱温度に耐える耐熱性が要求される。また、成膜プロセ
スがロールツーロール方式であれば、テンションをかけ
て巻き取ることから伸びが少なく、寸法安定性が要求さ
れる。
【0077】薄膜の場合は窒化珪素、窒化炭素、酸化珪
素、酸化アルミなどをプラズマCVD、スパッタリン
グ、溶射法などによって薄膜状に形成する。また陽極酸
化法、セラミックメッキ法、樹脂電着法によっても絶縁
膜形成可能である。
【0078】シート状の場合はシート状の樹脂を接着材
で基板面に貼り付ける、基板面上に樹脂シートを積層し
加熱することで溶融させその後硬化させる、基板面上に
ロールコーターやスプレーガンを使用して塗布し加熱硬
化させる等の公知の方法にて形成される。また、適度な
厚みをもたせ基板機能を持たせることも効果的である。
【0079】電気絶縁性としては10kΩ以上の抵抗を
有することが好ましく、その具体的な材質はポリエステ
ル、ポリエチレン、ポリカーボネート、セルロースアセ
テート、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビ
ニリデン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド、エ
ポキシ等の耐熱性合成樹脂のフィルムまたはシート又は
これらとガラスファイバー、カーボンファイバー、ホウ
素ファイバーおよび、ガラス、セラミックスなどが挙げ
られる。とりわけガラス基板、ポリイミド基板が好適で
ある。
【0080】貫通穴106内部の中間電極層103表面
にも均一に短絡防止層104形成が可能な方法として、
絶縁樹脂を溶液中にて電着させる方法が好適である。こ
の場合の材料はアクリル樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹
脂、ウレタン樹脂、ポリブタジエン樹脂、これらの混合
物等の骨格樹脂に水溶液中で電離し基板側で析出する官
能基を導入したものが好適である。
【0081】(裏面電極層105)裏面電極層1005
は、光入射側の電流を集電電極、スルーホールを介して
反対の面に取り出すための電極である。裏面電極層10
5は少なくとも前記スルーホールの下部にあれば良く通
常の太陽電池のバスバーのように幅の狭い金属箔でも良
くまた、前記基板全体を覆う大きさの薄膜であっても良
い。また直列化のために一部を基板よりも伸ばしたり切
り欠いたりしても良い。
【0082】前記裏面電極層105の具体的な材料とし
ては、前記中間電極層103と同様の材料が好適に用い
られる。
【0083】前記裏面電極層105の作製法は前記中間
電極層103と同様の方法が好適に用いられる。また、
前記のように前面形成しない場合は例えば箔材をストリ
ップ状、メッシュ状に形成しても良い。
【0084】(貫通穴106)少なくとも半導体層10
2から短絡防止層104までの積層体は貫通しているこ
とが必要条件である。したがって、適宜その他の層をも
貫通していても良い。貫通しているとはその層によって
分け隔たれる空間間を貫通部を通して往来可能であるこ
とを示す。
【0085】図2(a)〜(d)に貫通穴の模式的貫通
穴の一例の断面図を示す。
【0086】貫通穴の定義は貫通穴が貫いている層全て
の層からなる平板積層体201を考え、その平板の2つ
の主平面202と貫通穴内面とで囲まれる形状とする。
その内部を貫通穴内部203とする。さらに主平面20
2に含まれる貫通穴の面を貫通穴の口、その面積を開口
面積とする。
【0087】また、貫通穴内の空間領域とは、基本的に
は、主平面202によって囲まれた貫通穴内部203に
存在する空間部分である。例えば、図1(a)〜(e)
のスルーホール型光起電力素子に関しては、それぞれ図
3(a)〜(e)に示すように斜線部の領域が「貫通穴
内部の空間領域」である。しかしながら、導通部307
が透明電極層301の上面よりもはみ出した状態で形成
されている場合には、導通部307の最上面より下の部
分が「貫通穴内部の空間領域」であり、その応用の範囲
において、適宜空間領域が設定可能である。
【0088】貫通穴の形状としては、円柱状、角柱状、
その他の多角柱であっても良く、また円柱状である場合
には、図2(c)の様にテーパの付いた円錐に近い形状
であって良い。さらに、図2(b)の様に前記平板を形
成する各層に貫通穴内部において段差が存在してもよ
い。しかしながら、樹脂の充填性を考慮した場合には、
導電性物質を充填する際の充填方向に対して広く開口し
たテーパ型円柱が好ましい。
【0089】貫通穴106の開口面積、光起電力素子の
単位受光面積当たりの貫通穴106の数は、貫通穴10
6を開けることによって発電領域が減少することによる
損失、半導体層102表面もしくは透明電極層104を
流れる電流による損失、貫通穴106内部を流れる電流
による損失、裏面電極層105を流れる電流による損
失、を総合したトータル損失が最も小さくなるように設
計される。しかし、実際には貫通穴106が小さく、単
位面積当たりの数が多い程トータル損失が小さくなる傾
向があり加工技術の限界により貫通穴106の形状、数
が決定されるか、トータル損失が発電エネルギーに占め
る割合が十分小さくなる様に設計される。本発明の場
合、貫通穴106の径は0.1乃至3mm、単位面積当
たりの貫通穴106の数は0.1乃至10個/平方cm
程度が好ましい。
【0090】貫通穴106を開ける方法は機械的方法と
してパンチング、ドリル、フライス、その他にレーザ、
ウォータジェット等により開口可能である。パンチング
による剪断加工は穴径が小さい程、中間電極層103が
厚い程、ダイスがつまり易くなり難しい。ドリル、フラ
イスは切り子が発生し半導体層102を傷つけ易い、切
削油を使用出来ないため刃の寿命が短い等の問題が有
る。また、ウォータジェットは素子を水に濡らすことに
なりまた研磨材が付着するため半導体層102を傷つけ
易い等の問題がる。もっとも好適にはレーザが用いられ
る。中間電極層103の穴開けには大出力の炭酸ガスレ
ーザが好適に用いられるが最近はYAGレーザも使用さ
れる。
【0091】貫通穴106の形状は開口面積、及びその
深さで特徴的に表現される。貫通穴106の充填の容易
性はその開口面積に対し深さが浅くなるにつれ増す。な
ぜなら、深さが浅いことによって樹脂108の配設作業
に必要となる時間、及び樹脂108の量が減少するから
である。また、配設作業はいかに貫通穴106内部に気
体を残留させないかが課題となるが、浅い穴程、もとも
との気体の量が少ないためにその排気が容易であるから
である。一方、浅い貫通穴106はその内面と樹脂10
8との接着面積が狭いために配設された樹脂108が剥
離し易い。特に同じ開口面積、同じ樹脂108でかつ同
じ充填率で比較した揚合、樹脂108の貫通穴106内
部に対する接着性は穴が深くしたがって接着面積の大き
いものほど高い。よって素子製造工程途中で導電性物質
が取れる問題が発生し難い。以上から貫通穴106はそ
の開口面積に対し適度な深さをもつことが望ましい。望
ましくは深さに対する開口面積の平方根の比が50乃至
1/50程度である。
【0092】(導通部107)導通部107は、中間電
極層103と実質的に絶縁された状態で、半導体層10
2、中間電極層103のうち少なくとも一方の成膜によ
り形成された、半導体層102の中間電極層103の側
とは反対側の面と裏面電極層105を電気的に導通する
箇所である。したがって裏面電極層105と材質が異な
っても良いし、同じであっても良い。また、半導体層1
02の中間電極層103の側とは反対側の面上に形成さ
れた透明電極層101や、裏面電極層105の成膜によ
りこれらを延長させて導通をとった延長部であることも
容易である。
【0093】延長部により導通をとる場合は、貫通穴1
06内部に別の材料を設けない為、貫通穴106内部の
空間領域が広くとれて樹脂充填がより簡単になることか
ら、より好適である。
【0094】導通部107の抵抗は、その長さや、厚
み、使用する材料等にも左右されるが低い程好ましく、
体積抵抗率で1Ωcm以下の材料を適宜選択して用いる
ことができる。具体的には、金属蒸着膜、金属メッキ
膜、導電性酸化膜、半田等の低融点合金、銀、銅、ニッ
ケル、アルミニウム、ITOなどの導電性微粒子を含ん
だ樹脂ペーストが使用可能である。
【0095】また、導通部107は、少なくとも貫通穴
106内部の中間電極層103とは短絡されていないこ
とが必要である。短絡されていない条件は光起電力素子
のシャント抵抗以上の絶縁が確保されていることが必要
であり、10kΩ以上であることが好ましい。絶縁の方
法としては、導通部107と中間電極層103の界面
に、半導体層102を設けたり、絶縁膜を設けたりなど
適宜選択可能である。
【0096】(樹脂108)本発明の樹脂108は貫通
穴106を充填して、水分の結露等を防止する役目をす
るものである。
【0097】よって、前記空間領域における充填率は1
00%であることが最も好ましい。しかしながら、50
%以上である場合には、酸化速度や腐蝕速度を低くする
ことができ、光起電力素子の寿命を伸ばすことが可能で
ある。したがって、その充填率は、50%乃至100%
であることが好ましく、より好適には80%乃至100
%である。
【0098】また、樹脂108の接着力は、長期間安定
して発揮されることが望ましく、樹脂108と導通部1
07との引張り接着力が100|e(光起電力素子)−
e(樹脂)|E(樹脂)乃至10M〔Pa〕であること
が望ましい。ここで、e(光起電力素子)は前記光起電
力素子の熱膨張係数、e(樹脂)は前記樹脂の熱膨張率
である。e(光起電力素子)、e(樹脂)の測定はJI
S規格K6911に準拠する。しかし光起電力素子の膨
張率の測定は長さ120mm、幅10mmに形成したも
のを使用し半導体層光受光面における線膨張係数を測定
したものを膨張率とする。また、E(樹脂)は前記樹脂
の弾性率である。E(樹脂)の測定方法はJIS規格の
K7113に準拠する。引張り接着力の測定方法はJI
S規格K6849に準拠する。実際に貫通穴内部におい
て導通部となる物質を試験片として形成し、それと充填
する樹脂の接着力を測定するものとする。接着力が上記
範囲を有する材料を選択することによって、長期間にお
ける剥離を防止することができ、信頼性を向上すること
が可能である。
【0099】また、樹脂108の種類としては適宜選択
使用する。その選択幅は広く、熱硬化性、熱可塑性樹脂
の大部分を使用することが可能であるが、中でも、エチ
レン酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)や、エチレン不飽
和脂肪酸エステル共重合樹脂(EEA、EMA等)、ま
たアクリル樹脂が好適である。
【0100】樹脂108が透明である場合には、光起電
力素子の光受光面に樹脂が付着しても入射光の妨げとな
らない為、貫通穴106からはみ出して充填してもよ
く、充填することが容易になる。また、樹脂108が透
明であることによっては、貫通穴106を充填すると同
時に、図1(c)に示すように透明電極層101全域に
樹脂108を設けることができる為、光起電力素子の保
護層としても利用できる。上記透明性は、例えば400
nm波長での透過率が90%以上であることが好適であ
る。
【0101】また、樹脂108中には、適量のカップリ
ング材や、適量の紫外線吸収剤を含んでいることが好適
である。カップリング剤を含有していることで、導通部
107や、光起電力素子の被覆材との接着力をより高め
ることが奉き、また紫外線吸収剤を含んでいることによ
っては、紫外線によって樹脂108が変質する速度が小
さくなり、導通部107との接着力低下を防ぐことがで
きる。具体的な添加材の材料としては、例えば、カップ
リング材としてはシラン系、チタネート系、アルミニウ
ム系、ジルコニウム系などが有効である。これは導通部
107材質と充填樹脂108によってもっとも有効なも
のを選択可能である。導通部107材質がITO、充填
樹脂108がEVAに対しては特にγ−メタクリロキシ
プロピルトリメトキシシランが有効である。紫外線吸収
材にはヒドロキシベンゾフェノン系、ヒドロキシベンゾ
トリアゾール系、サリチル酸系、ニッケル系が有るが特
にEVAの接着力保持のためには2ヒドロキシ4nオク
トキシベンゾフェノンが有効である。
【0102】また、含有物として、適量の硬化剤を入れ
ておくことは全く問題ではない。
【0103】(樹脂108の充填方法)充填は貫通穴1
06の深さに対する開口面積の平方根の比(アスペクト
比)に対して十分充填樹脂の粘度をが低い状態で行うこ
とが好ましい。粘度を低下させる方法は適当な溶剤に溶
かしたり、樹脂の温度を上昇させる方法が有効である。
【0104】充填方法は液状透明樹脂をスプレーコー
ト、ロールコート等で貫通穴に流し込み硬化させる方
法、流動性樹脂をスクリーン印刷、ディスペンサーによ
るドッティングで充填する方法がある。加えて、樹脂シ
ートを少なくとも貫通穴106の一方の口に接触載置
し、熱、圧力、またはその両方を印加する方法は、圧力
の程度によって、微小な孔にも充填が可能であり、より
好適な方法である。この時樹脂シートを光起電力素子全
体を覆う大きさにしておくことが光起電力素子の保護層
の形成も同時に行えるため好適である。
【0105】また、樹脂の充填は一方の口が密閉されて
いない状態で行われることが望ましい。密閉されていな
いとは貫通穴106内部の気体が抜け出る経路が確保さ
れていることを表す。したがって貫通穴106口に接し
て金属箔のような裏面電極層105を配置しておいても
気体の抜け出る微妙な経路が存在する状態であるため密
閉されていない。好ましくは貫通穴106口付近に何も
ないことである。
【0106】充填時に樹脂の貫通穴106に押し入れる
方向に圧力を加えることが有効である。しかし、光起電
力素子をその圧力によって破損させないために圧力は1
乃至10kg/cm2であることが望ましい。また、貫
通穴106内部を脱気しながら充填することが非常に効
果的である。特に充填時の貫通穴106内部の圧力を1
-3乃至380Torrに保つことが好ましい。
【0107】次に本発明の光起電力素子モジュール、太
陽電池モジュール、建材について説明する。
【0108】図4に本発明の太陽電池モジュールの一例
の概略図(モジュールの光入射方向を含む断面)を示し
ており、(a)は補強板403が裏面側にある場合、
(b)は補強板403が光入射側表面にある場合を示し
ている。401が光起電力素子モジュール、402が封
止材、403が補強板である。光起電力素子モジュール
401は、前述の光起電力素子を複数枚電気的に接続し
たものであり、その接続は直列接続、並列接続、その両
方が可能である。
【0109】(封止材402)封止材402は大きく分
類して、表面部材(不図示)、素子401の受光面側に
位置する受光面側封止材(不図示)、素子401の非受
光面側に位置する非受光面側封止材(不図示)に分けら
れる。しかし、これに限定されず一体成型することやこ
のうち一部の部材が無いことも可能である。特に素子4
01と補強板403の間の部材を省くことは容易であ
る。
【0110】表面部材は太陽電池モジュールの最表層に
位置するため耐湿性、耐候性がもとめられる。また図4
(a)の場合、さらに透明性、はっ水性、耐汚染性、機
械強度をはじめとして、太陽電池モジュールの屋外暴露
における長期信頼性を確保するための性能が必要であ
る。本発明に好適に用いられる材料としては、四フッ化
エチレン−エチレン共重合体(ETFE)、ポリフッ化
ビニル樹脂(PVF)、ポリフッ化ビニリデン樹脂(P
VDF)、ポリ四フッ化エチレン樹脂(TFE)、四フ
ッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体(FE
P)、ポリ三フッ化塩化エチレン樹脂(CTFE)など
がある。耐候性の観点では、ポリフッ化ビニリデン樹脂
が優れているが、耐候性および機械的強度の両立では四
フッ化エチレン−エチレン共重合体が優れている。
【0111】また封止部材との接着性の改良のため、接
着面には、コロナ処理、プラズマ処理を行うことが望ま
しい。また、機械的強度向上のために、表面部材に延伸
処理が施してあるフィルムを用いることも可能である。
【0112】受光面側封止材は、光入射側としての透明
性を有しているのはもちろんのこと、温湿度変化、衝撃
などの過酷な外部環境から素子を守り、且つ光起電力素
子モジュール401との接着を維持する為に、耐候性、
高接着性、耐熱性、耐寒性、対衝撃性が要求される。
【0113】これらの要求を満たす為には、例えば、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−不
飽和脂肪酸共重合体(EEA、EMA、EBA、EM
M、EEMなど)、ブチラール樹脂などのポリオレフィ
ン系樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂などが好適で
ある。
【0114】なお、これらの樹脂の硬度、耐熱性を向上
する為には架橋することが有効であるが、架橋の方法と
しては、特に制限されるものではないが、あらかじめ樹
脂に有機過酸化物を添加し加熱する方法が好ましい。有
機過酸化物は、樹脂の架橋効率が高く、耐候性に悪影響
の無い物であれば特に制限されない。
【0115】さらに、本発明では、耐候性向上の為に、
紫外線防止剤、光安定化剤、二次酸化防止剤等の添加剤
を加えたものでもよく、さらに、接着力を向上させる為
のカップリング剤を添加してもよい。
【0116】非受光面側封止材は透明性は特に必要な
く、それ以外の特性としては、表面側封止材と全く同様
の材料を用いることが可能である。また、受光面側封止
材とは、全く同じ材料を使用する必要はなく、特に限定
はない。また、光起電力素子モジュール401と外部と
の電気絶縁性を保つ為に、絶縁フィルム層を包有してい
ることが好ましく、好適に用いられるフィルムとして
は、ナイロン、ポリエチレンテレフタレートが挙げられ
る。
【0117】(補強板403)本発明の補強板403と
は、水分、水蒸気の透過を完全に遮断することができる
機能を有することが必要であり、さらにはモジュールの
剛性を高める機能を有することが好ましい。
【0118】具体的には、水蒸気の透過性を考えると金
属を使用した材料もしくはガラス板が好適であり、例え
ば、金属箔、金属鋼板、ガラス板が好適である。補強板
を形成した場合には、形成した側からの水分の透過を0
にすることができる為、水分の進入方向が制限され、光
起電力素子モジュールの腐蝕寿命を延ばすことができ
る。
【0119】図4(a)では、図中403が補強板であ
り、光起電力素子の非受光面側に補強板を形成した例を
示している。この場合、補強板403としては、金属ラ
ミネートフィルム、金属鋼板、ガラス板等を用いること
ができ、金属鋼板は例えばステンレス板、メッキ鋼板、
ガルバニウム鋼板などを使用することができるがこれに
限られたものではない。
【0120】また、図4(b)では、図中403が補強
板であり、光起電力素子の受光面側に補強板を形成した
例を示している。この場合、その物性としては透明性が
要求され、ガラス板が最適である。
【0121】また、光入射側と非受光面側の両方に補強
板を形成しても何等問題はない。
【0122】(建材)また、本発明の光起電力素子モジ
ュールは、上述のとおり、腐食に対して非常に屈強な構
造となっている為、屋外に設置した場合に、酸性雨、塩
害などの気候が影響する外的因子に十分な耐久性を有す
る。従って、本発明の光起電力素子モジュールは、屋根
に貼りあわせた形態や屋根上に設置した形態として使用
することができる他に、最裏面に金属鋼板を用いたよう
な場合には、金属鋼板をそのまま金属屋根として、家屋
の屋根に用いることができる。その場合、金属鋼板を屋
根設置に適した構造に曲げ加工することは何等問題はな
い。
【0123】図5は本発明の建材の一例で、(a)は横
葺型屋根材、(b)は瓦棒葺屋根材、(c)はフラット
型屋根材に適用した例で、それぞれ固定部材により設置
面(屋根面)に固定された状態を表している。さらに、
屋根への施工性を良くする為に、光起電力素子モジュー
ル、屋根部材(垂木、野地板等)、断熱材等を一体構造
としてもよい。本発明は屋根材のみならず、壁材など種
種の建材と一体型のモジュールをも構成することができ
る。
【0124】
【実施例】以下、実施例により、本発明の太陽電池の構
成及び本発明の太陽電池製造方法を更に詳しく説明する
が、本発明はこれらの実施例により限定されるものでは
ない。
【0125】(実施例1)以下のようにして、図6に示
す断面を有する本発明の光起電力素子からなるモジュー
ルを製作した。図6に示す素子は中間電極層603を基
板として用いている。
【0126】厚さ150μm、幅36cmのSUS基板
(SUS304)をロール状に巻いた基板(中間電極
層)603を準備し、それを別のロールに巻き取りなが
ら、順に送り、ドリル加工によって基板603に貫通穴
を形成した。貫通穴は、その直径が約0.5mmで形成
し、また貫通穴間ピッチは10mmで形成した。また、
貫通穴形状は円柱状であった。次に基板603の表面を
洗浄しベーキングした後に一方の面にAl1000Å及
び酸化亜鉛1μmの背面反射層をスパッタ法で成膜し
た。酸化亜鉛の層はアルミの層で反射された光が有効に
半導体層602を通過するように表面に凹凸を作成し
た。
【0127】次にp層、i層、n層の三層一体のアモル
ファスシリコン半導体接合を3層積層し半導体層602
とした。形成方法はRFプラズマCVD法でロールツー
ロールで連続成膜を行った。層厚は500Åであった。
【0128】さらに基板のもう一方の面上に短絡防止層
604を形成した。短絡防止層604は、半導体層60
2の表面に電着が施されないように絶縁プラスチックフ
ィルムにて覆いを施した後、アクリル系アニオン電着塗
料中に浸漬し、ロールと同幅のSUS板を対向電極とし
て、所定の電圧を印加し適切な速度でロールを送ること
によって形成した。電圧印加工程の後、洗浄、乾燥工程
入れ絶縁膜を完成させてある。形成された短絡防止層6
04を分析したところ裏面全体及び貫通穴内部に形成さ
れていた。
【0129】次に素子裏面側にアルミの薄膜層(裏面電
極層)604をスパッタ法で形成した。これは裏面電極
層であると同時に貫通穴内部にも形成され、厚みは5μ
m、面積抵抗率は1Ω/□で形成した。
【0130】さらに半導体層102上に、透明電極層6
01としてインジウムスズ酸化物ITOをスパッタ法で
成膜した。厚みは700Å、面積抵抗率は100Ω/□
であった。これにつて、ITO層601は貫通穴内部に
も成膜され、裏面側のアルミ電極605と電気的な接続
が完成した。
【0131】こうして作成されたロールを金型プレス機
によって幅24cmに分割した。
【0132】次にこの光起電力素子を公知の方法で5直
列した後、補強板上に樹脂被覆(ラミネーション)し
た、図7に示すモジュールを作製した。以下にその手順
を示す。
【0133】光起電力素子モジュール、EVA(エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体)シート(厚さ460μm)、
片面をプラズマ放電処理した無延伸のETFE(ポリエ
チレンテトラフルオロエチレン)フィルム(厚さ50μ
m)、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム
(厚さ50μm)、有機不織布、ガルバリウム鋼板(厚
さ0.4mm)を準備し、ETFE/EVA/有機不織
布/光起電力素子モジュール702/EVA/PET/
EVA/鋼板701という順に重ねて太陽電池モジュー
ル積層体とした。次に、この積層体をETFEのフィル
ム二枚で挟みこみ。さらに、ETFEの外側の鋼板側
に、離型用テフロンフィルム(厚さ50μm)を介して
ステンレスメッシュ(40×40メッシュ、線径0.1
5mm)を配した。最後に全体を厚さ3mmのラバー被
覆で完全に覆い、被覆内部を減圧する方式の真空ラミネ
ート装置を用いて、ポンプで減圧脱気しながら150℃
で30分加熱圧着することにより太陽電池モジュールを
得た。
【0134】この際にラバー被覆内部及び、貫通穴内部
の圧力を1mTorr以下に保ちながら行った。したが
って、EVA608の充填方向には常にほぼ1気圧の圧
力が印加されていることになる。このようにして十分貫
通穴内部にEVA608が浸透するようにした。モジュ
ール作成後にX線CT装置で貫通穴内部の樹脂608の
充填率を測定したところ平均で98%の充填得られてい
た。
【0135】出力端子はあらかじめ光起電力素子裏面に
まわしておき、ラミネート後、ガルバリウム鋼板701
に予め開けておいた端子取り出し口から出力が取り出せ
るようにした。
【0136】さらにこのモジュールの補強板701の素
子702よりも外側に延在している部分をローラーフォ
ーマーにて折り曲げ加工して、補強板がそのまま屋根材
の機能を果たす「屋根材一体型太陽電池モジュール」と
した。
【0137】なお、ここで用いたEVAシートは太陽電
池の封止材として広く用いられているものであり、EV
A樹脂(酢酸ビニル含有率33%)100重量部に対し
て架橋剤として有機過酸化物を1.5重量部、紫外線吸
収剤、2ヒドロキシ4nオクトキシベンゾフェノン0.
3重量部、光安定化剤0.1重量部、熱酸化防止剤0.
2重量部、シランカップリング剤γ−メタクリロキシプ
ロピルトリメトキシシラン0.25重量部を配合したも
のである。
【0138】このようにして屋根材一体型太陽電池モジ
ュール1を作成した。
【0139】これとは別に使用した直列化前の光起電力
素子の熱膨張率e(光起電力素子)を測定した。測定は
試験片として長さ120mm、幅10mmにカットした
光起電力素子をJIS規格K6911に準拠する方法で
昇温させ、その半導体層光受光面側の表面の線膨張率を
測定した。
【0140】また、EVAを本例のモジュール製作条件
と同じ条件下でJIS規格K6911、7113に記載
の試験片に形成し、それぞれから、その熱膨張率e(樹
脂)、及び弾性率E(樹脂)を測定した。
【0141】また、EVAとITO膜の接着力を測定し
た。測定は次のように行った。まず、JIS規格の68
49に記載の対の試験片の一つとしてにEVAを形成
し、その表面に本例のITOの形成条件と同様にしてI
TO膜を形成した。さらに対のもう一つの試験片として
EVAを、本例のモジュール製作時と同じ条件で、かつ
はじめの試験片のITO膜上に接着した状態に形成し
た。ITO膜を挟んで二つのEVAからなる試験片が相
対したものをJIS規格6849に記載の方法で引張り
試験にかけその引張り接着力を測定した。
【0142】以上の結果素子の熱膨張率は15×1
-6、EVAの熱膨張率は35×10-5、弾性率は25
MPa、であり、100|e(光起電力素子)−e(樹
脂)|E(樹脂)の値は0.84MPa、ITO膜とE
VAの引張り接着力は3.2MPaであった。
【0143】(実施例2)本例では実施例1と貫通穴内
部の圧力を100mTorr、1Torr、10Tor
r、100、200、300、Torrに調節して充填
を行った点においてのみ異なる。この時1Torr、1
0Torr、100、200、300、Torrの条件
ではトータルでEVAが充填方向に押される圧力が1気
圧になるように調節して、即ちラバー被覆の上から素子
全面に夫々759、750、660、560、460T
orrの圧力を加えて充填した。
【0144】このようにして屋根材一体型太陽電池モジ
ュール2乃至7を作成した。作成後貫通穴内部の充填率
を実施例1と同様に測定したところ夫々98、98、9
7、95、91、88%であった。
【0145】(実施例3)本例では実施例1と貫通穴内
部の圧力を100、200、300、Torrに調節し
て充填を行った点において異なり、実施例2とはトータ
ルでEVAが充填方向に押される圧力が1気圧になるよ
うに調節しなかったことにおいて異なる。即ちラバー被
覆の上から素子全面に夫々660、560、460To
rrの圧力を加えない状態で充填した。
【0146】このようにして屋根材一体型太陽電池モジ
ュール8乃至10を作成した。作成後貫通穴内部の充填
率を実施例1と同様に測定したところ夫々70、60、
50%であった。
【0147】(実施例4)本例では実施例3と貫通穴内
部の圧力を400、500、600Torrに調節して
充填を行った点においてのみ異なる。
【0148】このようにして屋根材一体型太陽電池モジ
ュール11乃至13を作成した。作成後貫通穴内部の充
填率を実施例1と同様に測定したところ夫々40、3
5、30%であった。
【0149】(実施例5)本例は実施例1とEVAに含
有するシランカップリング材の量を0.13、0.0
6、0.03、0.01重量部にした点においてのみ異
なる。この時のEVAとITO層の接着力は夫々、2.
2、1.5、1.0、0.6MPaであった。このよう
にして屋根材一体型太陽電池モジュール14乃至17を
作成した。貫通穴の充填率は98%であった。
【0150】(実施例6)本例は実施例1と貫通穴の内
部にアクリル系樹脂を充填したことにおいてのみ異な
る。充填方法はアクリル樹脂をキシレン、シクロヘキサ
ン等の混合溶剤に溶かしたものをスプレーコート機によ
り素子の透明電極層上全体にコートし、貫通穴内部に樹
脂を浸透させた後、加熱し樹脂を硬化させる方法を採用
した。加熱条件は200℃、20分で行った。本樹脂に
は硬化材としてブロックイノシアネートを添加した。ス
プレー塗布時の樹脂の粘土は20cPであった。またこ
の樹脂にはシラン系カップリング材を0.5、0.2
5、0.13、0.06重量部添加して4種類の樹脂で
行った。その後実施例1と同様にモジュール化しモジュ
ール18乃至21を作成した。貫通穴の充填率は全て9
8%であった。また、本アクリル形樹脂の熱膨張率は8
×10-5、弾性率は10MPa、であり、100|e
(光起電力素子)−e(樹脂)|E(樹脂)の値は0.
075MPa、ITO膜とアクリル樹脂の引張り接着力
はそれぞれ1.0、0.8、0.5、0.4MPaであ
った。
【0151】(実施例7)本例は実施例1と紫外線吸収
材を添加しなかったことにおいてのみ異なる。実施例1
と同様にモジュール化しモジュール22を作成した。貫
通穴の充填率は98%で、EVAとITOの接着力も変
化無かった。
【0152】(実施例8)本例は実施例1とはEVAの
代わりにエチレンエチルアクリレート共重合体を使用し
たことにおいてのみ異なる。この樹脂にはシラン系カッ
プリング材を0.25、0.13重量部添加して2種類
の樹脂で行った。その後実施例1と同様にモジュール化
しモジュール23乃至24を作成した。貫通穴の充填率
は全て98%であった。また、本EEAの熱膨張率は2
5×10-5、弾性率は28MPa、であり、100|e
(光起電力素子)−e(樹脂)|E(樹脂)の値は0.
66MPa、ITO膜とEEAの引張り接着力はそれぞ
れ1.2、0.9MPaであった。
【0153】(実施例9)本例は実施例5とアルミの裏
面電極層とITO層の形成順を逆にしたことにおいての
み異なる。EVAが含有するシランカップリング材の量
を0.13、0.06、0.03、0.01重量部のも
のを作成した。この時のEVAとアルミ薄膜層の接着力
は夫々、1.9、1.3、0.7、0.4MPaであっ
た。このようにして屋根材一体型太陽電池モジュール2
5乃至28を作成した。貫通穴の充填率は98%であっ
た。
【0154】(実施例10)本例は実施例1と貫通穴の
径を0.1、0.3、0.7、0.9、1.0mmで行
ったことにおいてのみ異なる。このようにして屋根材一
体型太陽電池モジュール29乃至33を作成した。この
時充填率はそれぞれ、95、98、98、98、99、
99%であった。
【0155】(比較実験)上記作成した、屋根一体型太
陽電池モジュール1乃至30に対して、実際の屋根の取
付けと同じ設置台に設置し、実際の屋外での環境状況を
想定し、以下の手順で比較実験を行った。
【0156】(1)初期変換効率測定 spire社のソーラーシミュレータを用いて初期の変
換効率を測定した。
【0157】(2)高温高湿試験 IEEE規格draft9に準拠した高温高湿試験(8
5℃85%)を3000時間行った。途中500時間ご
とに取り出して外観の観察は行った。
【0158】(3)試験後測定 3000時間終了した後、(1)と同様に変換効率を測
定した。また、特に貫通穴近辺の外観観察を行った。
【0159】試験結果を表1に示す。
【0160】
【表1】
【0161】モジュール1乃至13の変換効率を比較す
ると、充填率が低い程、変換効率の低下率が大きく、ま
た、外観に関しても、異常の発生する時間が短かった。
変換効率の低下率を図12に示す。ここから、充填率5
0%以上であることに効果があると言える。特にモジュ
ール10乃至13では、3000時間後の外観観察にお
いて、剥離した部分に水分が溜まっていると思われる白
濁が生じていた。
【0162】このことから、モジュール10乃至13で
は、貫通穴内部の充填性が悪かった為に、水分が溜り、
剥離が生じたと考えられる。また、変換効率の低下に関
しては、シリーズ抵抗が上昇と、短絡電流の低下が見ら
れたことから、貫通穴内部の導通部であるITOが腐蝕
エッチングされ、抵抗が上昇したことと、白濁によって
光の透過率が落ちたことに起因していると考えられる。
【0163】モジュール1および、14乃至28を比較
すると100|e(光起電力素子)−e(樹脂)|E
(樹脂)に対する樹脂と導通部の接着力の比が大きい場
合は効率低下がほとんど無く、1より小さい場合は低下
することが分かる。効率の低下率を図13に示す。ここ
から前記比が1を境に効率の低下に大きく差があること
が理解され本発明の効果が明らかである。特にこの傾向
は導通経路の部材、樹脂の材質に依存していない。
【0164】モジュール1および、29乃至33を比較
すると外観も効率低下率も変わらない。ここから本発明
は貫通穴のアスペクト比が変化しても効果を有すること
が分かる。
【0165】さらに上記実験の他にモジュール2とモジ
ュール22に関しては紫外線照射実験後に前記高温高湿
試験を行った。屋外暴露7300日相当を行った。結
果、22は効率低下が10%であったのに対し2は1%
以下であった。これは紫外線吸収材の効果と考えられ
る。
【0166】以上の結果より、本発明の太陽電池モジュ
ールは、従来よりも長期信頼性の高い構成を提供できて
いると考えられる。
【0167】
【発明の効果】本発明は、貫通穴内部を空間領域を樹脂
で充填したことにより、屋外での長期使用に対して、従
来よりも十分高信頼性を有する光起電力素子、太陽電池
モジュールを提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施態様例の光起電力素子の概略図で
ある。
【図2】貫通穴を説明する為の概略図である。
【図3】貫通穴内部の空間領域を説明する為の一例の概
略図である。
【図4】本発明の実施態様例の光起電力素子モジュール
の概略図である。
【図5】本発明の建材の斜視図である。
【図6】本発明の実施例1にかかる光起電力素子を示す
概略図である。
【図7】本発明の実施例1にかかる太陽電池モジュール
の斜視図である。
【図8】従来の太陽電池を示す一例の概略図である。
【図9】従来の太陽電池を示す一例の概略図である。
【図10】従来の太陽電池を示す一例の概略図である。
【図11】従来の太陽電池を示す一例の概略図である
【図12】充填率と効率低下率の関係を示す図である。
【図13】100|e(光起電力素子)−e(樹脂)|
E(樹脂)のに対する接着力と効率低下の関係を示す図
である。
【符号の説明】
101、301、601、801、901、1001、
1101 透明電極層 102、302、602、802、902、1002、
1102 半導体層 103、303、603、803、903、1003、
1103 中間電極層 104、304、604、804、904、1004、
1104 短絡防止層 105、305、605、805、905、1005、
1105 裏面電極層 106、306、806 貫通穴 107、307、607、807、907 導通部 108、608 樹脂 201 積層体 202 貫通穴口 203、308 空間領域 401 光起電力素子 402 封止材 403 補強板 701 モジュール 702 直列化された光起電力素子 1008 低融点合金
フロントページの続き (72)発明者 吉野 豪人 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 村上 勉 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 竹山 祥史 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2E108 GG16 5F051 BA03 BA18 EA01 EA02 EA17 JA02 JA04

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも半導体層と、中間電極層と、
    短絡防止層と、裏面電極層とをこの順に有し、少なくと
    も前記半導体層から前記短絡防止層までを貫通する貫通
    穴を有する光起電力素子であって、前記半導体層及び前
    記裏面電極層のうち少なくとも一方の成膜により、前記
    中間電極層と実質的に絶縁された状態で、前記半導体層
    の前記中間電極層の側とは反対側の面と前記裏面電極層
    とが電気的に導通された導通部を前記貫通穴内に有する
    光起電力素子において、前記貫通穴内部の空間領城が樹
    脂で充填されていることを特徴とする光起電力素子。
  2. 【請求項2】 前記半導体層の前記中間電極層の側とは
    反対側の面上に透明電極層を有し、前記導通部が該透明
    電極層の成膜により形成されたことを特徴とする請求項
    1に記載の光起電力素子。
  3. 【請求項3】 前記空間領域における樹脂の充填率が5
    0%乃至100%であることを特徴とする請求項1乃至
    2に記載の光起電力素子。
  4. 【請求項4】 前記樹脂と前記導通部との引張り接着力
    が100|e(光起電力素子)−e(樹脂)|E(樹
    脂)乃至10M〔Pa〕(e(光起電力素子)は前記光
    起電力素子の熱膨張係数、e(樹脂)は前記樹脂の熱膨
    張率、E(樹脂)は前記樹脂の弾性率)であることを特
    徴とする請求項1乃至3に記載の光起電力素子。
  5. 【請求項5】 前記樹脂が透明であることを特徴とする
    請求項1乃至4の光起電力素子。
  6. 【請求項6】 前記樹脂がカップリング材を含有してい
    ることを特徴とする請求項1乃至5に記載の光起電力素
    子。
  7. 【請求項7】 前記樹脂が紫外線吸収材を含有している
    ことを特徴とする請求項1乃至6に記載の光起電力素
    子。
  8. 【請求項8】 前記樹脂がエチレン酢酸ビニル共重合樹
    脂であることを特徴とする請求項1乃至7に記載の光起
    電力素子。
  9. 【請求項9】 前記樹脂がエチレンと不飽和脂肪酸エス
    テルとの共重合樹脂であることを特徴とする請求項1乃
    至7に記載の光起電力素子。
  10. 【請求項10】 前記樹脂がアクリル樹脂からなること
    を特徴とする請求項1乃至7に記載の光起電力素子。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至10に記載の光起電力素
    子を複数接続してなる光起電力素子モジュールが、補強
    板上に封止材にて封止されてなることを特徴とする太陽
    電池モジュール。
  12. 【請求項12】 前記補強板が金属鋼板であることを特
    徴とする請求項11に記載の太陽電池モジュール。
  13. 【請求項13】 前記補金属鋼板が曲げ加工されている
    ことを特徴とする請求項12に記載の太陽電池モジュー
    ル。
  14. 【請求項14】 請求項1乃至10に記載の光起電力素
    子を複数接続してなる光起電力素子モジュールと、建材
    とが一体構造となっていることを特徴とする建材。
  15. 【請求項15】 貫通穴内部の脱気を行い貫通穴内部の
    圧力を低下させながら、前記貫通穴内部の空間領域に前
    記樹脂を充填することを特徴とする請求項1乃至10に
    記載の光起電力素子の製造方法。
  16. 【請求項16】 前記圧力が10-3乃至380Torr
    であることを特徴とする請求項15に記載の光起電力素
    子の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006049541A (ja) * 2004-08-04 2006-02-16 Fuji Electric Holdings Co Ltd 太陽電池モジュールとその製造方法

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