JP2000307425A - A/d変換装置 - Google Patents

A/d変換装置

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JP2000307425A
JP2000307425A JP11108026A JP10802699A JP2000307425A JP 2000307425 A JP2000307425 A JP 2000307425A JP 11108026 A JP11108026 A JP 11108026A JP 10802699 A JP10802699 A JP 10802699A JP 2000307425 A JP2000307425 A JP 2000307425A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】アナログ信号をディジタル信号に変換するA/
D変換装置を提供する。 【解決手段】アナログ信号を入力するアナログ信号入力
部と、所定の時間間隔で供給される所定の係数に基づい
て、アナログ信号を演算処理し、アナログ信号と異なる
展開信号を出力する信号展開部と、展開信号を、所定の
時間間隔の、ほぼ整数倍の時間間隔で積分処理し、積分
値を出力する積分器と、積分値と所定の係数に基づい
て、所定の時間間隔におけるアナログ信号の電圧値を算
出してディジタル値として出力するディジタル信号処理
部とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アナログ信号をデ
ィジタル信号に変換するA/D変換装置に関し、特に、
複数のA/D変換器を備えることで1つのA/D変換器
のサンプリングレートより高いサンプリングレートで被
測定信号のサンプル値を算出できるA/D変換装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】図1は、インターリーブ方式のA/D変
換装置を示す。このA/D変換装置は、アナログ信号入
力部10、A/D変換器12a及び12b、マルチプレ
クサ14、記憶装置16、サンプリングクロック発生器
32、及び基準クロック発生器30を備える。
【0003】アナログ信号50は、アナログ信号入力部
10に入力される。基準クロック発生器30は、基準ク
ロック信号56をサンプリングクロック発生器32へ供
給する。サンプリングクロック発生器32は、基準クロ
ック信号56に基づいて、A/D変換器12a及び12
bを交互に動作させるサンプリングクロック58a及び
58bを、A/D変換器12a及び12bの各々に供給
する。
【0004】A/D変換器12a及び12bは、サンプ
リングクロック58a及び58bに基づいて交互に動作
し、アナログ信号50の電圧値をディジタル化して出力
する。マルチプレクサ14は、A/D変換器12a及び
12bから出力される電圧値を順次並び替え、記憶装置
16に出力する。記憶装置16は、マルチプレクサ14
から順次出力されるデジタル化された電圧値を記憶す
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】インターリーブ方式を
利用したA/D変換装置において、サンプリングレート
を高めるには、各々のA/D変換器を動作させるタイミ
ングを早める必要がある。しかし、各々のA/D変換器
に生じる動作タイミングは、所望の動作タイミングに対
してずれる場合があり、サンプリングレートが高まるほ
ど、このずれが測定精度に大きな影響を及ぼす。図2
(a)に示されるようなアナログ信号を、従来のA/D
変換装置を用いてサンプリングするとA/D変換器の動
作タイミングのずれによりD1からD10を正確に測定
できないことがある。図2(b)に示されるようなイン
パルス波を、従来のA/D変換装置を用いてサンプリン
グすると量子化誤差の測定精度に及ぼす影響は、サンプ
リング数に比例して増加することがある。
【0006】そこで本発明は、上記の課題の少なくとも
1つの解決に寄与することのできるA/D変換装置を提
供することを目的とする。この目的は特許請求の範囲に
おける独立項に記載の特徴の組み合わせにより達成され
る。また従属項は本発明の更なる有利な具体例を規定す
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、アナログ信号
を入力するアナログ信号入力部と、前記アナログ信号を
所定の時間間隔毎に演算処理し、展開信号を出力する信
号展開部と、前記展開信号を、前記所定の時間間隔より
長い積分期間に渡り積分処理し、積分値を出力する積分
器と、前記積分値に基づいて、前記所定の時間間隔にお
ける前記アナログ信号の電圧値を算出してディジタル値
として出力するディジタル信号処理部とを備えることを
特徴とするA/D変換装置を提供する。
【0008】本発明の1つの態様においては、複数の前
記信号展開部と、複数の前記信号展開部の各々に対応す
る複数の前記積分器を更に備え、前記ディジタル信号処
理部は、複数の前記積分器から出力される複数の前記積
分値に基づいて、前記所定の時間間隔における前記ディ
ジタル値を出力してもよい
【0009】本発明の別の態様においては、前記積分期
間は、前記所定の時間間隔のほぼ整数倍であってもよ
い。
【0010】本発明の更に別の態様においては、前記演
算処理において前記アナログ信号に乗じる係数を、前記
所定の時間間隔毎に供給する展開係数供給部を更に備え
てもよい。
【0011】本発明の更に別の態様においては、前記展
開係数供給部は、前記積分期間に前記所定の時間間隔で
順次に供給する前記係数の係数列を、前記積分期間毎に
繰り返して供給し、前記信号展開部は、前記係数列に基
づいて前記所定の時間間隔で前記アナログ信号を前記演
算処理してもよい。
【0012】本発明の更に別の態様においては、前記展
開係数供給部は、それぞれ異なる前記係数列を複数の前
記信号展開部に供給し、複数の前記信号展開部は、それ
ぞれ異なる前記係数列に基づいて前記所定の時間間隔で
前記アナログ信号を前記演算処理してもよい。
【0013】本発明の更に別の態様においては、前記信
号展開部は、前記係数がHi(論理値1)のときに前記
アナログ信号に対して−1を乗じる演算をし、前記係数
がLow(論理値0)のときに前記アナログ信号に対し
て1を乗じる演算をしてもよい。
【0014】本発明の更に別の態様においては、前記デ
ィジタル信号処理部は、アナログ値である前記積分値を
ディジタル値にするA/D変換器と、前記ディジタル値
と前記係数に基づいて、前記所定の時間間隔における前
記アナログ信号の電圧値を算出する電圧値算出部を有し
てもよい。
【0015】本発明の更に別の態様においては、前記展
開係数供給部が、前記係数列を保持する記憶部を有して
もよい。
【0016】本発明の更に別の態様においては、前記デ
ィジタル信号処理部は、前記係数に基づいて電圧値を算
出する際に用いる電圧値算出係数を供給する電圧値算出
係数供給部を更に有してもよい。
【0017】本発明の更に別の態様においては、前記電
圧値算出係数は、それぞれ異なる前記係数列を配列する
ことで得られる行列の逆行列であってもよい。なお上記
の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙した
ものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーション
も又発明となりうる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、発明の実施の形態を通じて
本発明を説明するが、以下の実施形態はクレームにかか
る発明を限定するものではなく、又実施形態の中で説明
されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に
必須であるとは限らない。
【0019】図3は、本発明によるA/D変換装置にお
ける1つの実施形態のブロック図を示す。このA/D変
換装置は、アナログ信号入力部10、信号展開部(20
a〜20h)、積分器(22a〜22h)、ディジタル
信号処理部24、展開係数供給部28、基準クロック発
生器30及びサンプリングクロック発生器32を備え
る。
【0020】基準クロック発生器30は、基準クロック
56を、展開係数供給部28及びサンプリングクロック
発生器32のそれぞれに供給する。サンプリングクロッ
ク発生器32は、サンプリング周期Tsでサンプリング
クロック58を、ディジタル信号処理部24へ供給す
る。展開係数供給部28は、展開パルス(52a〜52
h)を信号展開部(20a〜20h)の各々へ供給す
る。
【0021】アナログ信号50は、アナログ信号入力部
10から入力される。信号展開部(20a〜20h)
は、アナログ信号50を、展開パルス(52a〜52
h)に基づいて演算処理して展開し、それぞれ異なる展
開信号(62a〜62h)を出力する。この演算処理
は、例えば、アナログ信号50の電圧値を反転、又は非
反転する処理であってもよい。本実施形態において、ア
ナログ信号50の電圧値を反転する処理は、アナログ信
号50に係数“−1”を乗じる演算であり、アナログ信
号50を非反転する処理は、アナログ信号50に係数
“1”を乗じる演算である。展開パルス(52a〜52
h)は、例えば、以下の行列(1)により表現される、
展開行列Wに基づいて生成される。
【数1】 展開行列Wの各要素が、アナログ信号50に乗じられ
る。展開係数供給部28は、展開行列Wで表される係数
列を、サンプリング周期Tsで信号展開部(20a〜2
0h)の各々へ繰り返し与える。また、係数列に含まれ
る各係数は、A/D変換間隔Tcで信号展開部(20a
〜20h)へ供給される。展開行列Wの列数は、サンプ
リング周期Tsにおいて、アナログ信号50のA/D変
換値を得るべき回数Lにより定められ、このA/D変換
数Lは、(サンプリング周期Ts)/(A/D変換間隔
Tc)で定められる。
【0022】展開係数供給部28は、展開行列Wの各行
に含まれる係数を、1列目からA/D変換間隔Tc毎に
電圧値に変換し、展開パルス(52a〜52h)を生成
する。本実施形態において、展開係数供給部28は、各
係数を、係数が“1”のときにLow(論理値0)の電
圧値に変換し、係数が“−1”のときHi(論理値1)
の電圧値に変換する。例えば、展開係数供給部28は、
行列(1)の第2行を、時刻0〜Tcの間にLow、時
刻Tc〜2Tcの間にHi、時刻2Tc〜3Tcの間に
Low、以降8TcまでLowとHiを、繰り返す展開
パルス52bに変換する。他の実施形態としては、展開
係数供給部28が、複数の異なる展開行列Wを保持する
記憶部を有し、保持された複数の異なる展開行列Wに基
づいて展開パルス(52a〜52h)を信号展開部(2
0a〜20h)の各々へ供給してもよい。
【0023】信号展開部(20a〜20h)は、前述し
た展開パルス(52a〜52h)に基づいて、A/D変
換間隔Tcでアナログ信号50を演算処理し、展開信号
(62a〜62h)を出力する。本実施形態において、
展開パルス(52a〜52h)がHiのとき、アナログ
信号50は非反転され、展開パルス(52a〜52h)
がLowのとき、アナログ信号50は反転される。積分
器(22a〜22h)は、信号展開部(20a〜20
h)の各々から出力される展開信号(62a〜62h)
を、サンプリング周期Tsにわたり積分する。
【0024】ディジタル信号処理部24は、積分器(2
2a〜22h)に蓄えられた積分値(64a〜64h)
を、サンプリング周期Tsで取り込む。積分値(64a
〜64h)が取り込まれると、積分器(22a〜22
h)に蓄えられた積分値(64a〜64h)は、初期化
される。ディジタル信号処理部24は、積分値(64a
〜64h)及び展開行列Wに基づいて、各A/D変換間
隔Tcにおけるアナログ信号50の電圧値を算出して出
力する。
【0025】従って、本実施形態のA/D変換装置は、
サンプリング周期Tsより短いA/D変換間隔Tcにお
ける、アナログ信号50の電圧値を算出できる。すなわ
ち、サンプリング周期Ts間に、A/D変換数L個のア
ナログ信号50を、A/D変換間隔Tcで算出し出力で
きる。
【0026】図4は、図3に関連して説明した展開係数
供給部28の詳細な構成を示す。この展開係数供給部2
8は、1/2分周器(44a、44b)及び排他的論理
和部(46a〜46d)を備える。排他的論理和部(4
6a〜46d)は、入力した2つのクロックの排他的論
理和を出力する。1/2分周器44aは、基準クロック
56を1/2分周し、クロックCLK1を生成する。1
/2分周器44bは、クロックCLK1を1/2分周
し、クロックCLK2を出力する。
【0027】基準クロック56が、展開パルス52bと
して信号展開部20bへ出力される。クロックCLK1
が、展開パルス52cとして信号展開部20cへ出力さ
れる。基準クロック56及びクロックCLK1の排他的
論理和が、展開パルス52dとして信号展開部20dへ
出力される。クロックCLK2が、展開パルス52eと
して信号展開部20eへ出力される。基準クロック56
及びクロックCLK2の排他的論理和が、展開パルス5
2fとして信号展開部20fへ出力される。クロックC
LK1とクロックCLK2の排他的論理和が、展開パル
ス52gとして信号展開部20gへ出力される。基準ク
ロック56と展開パルス52gの排他的論理和が、展開
パルス52hとして信号展開部20hへ出力される。以
上のように、この展開係数供給部28は、基準クロック
56、クロックCLK1、及びクロックCLK2の3種
類のクロック、並びに複数の排他的論理和部(46a〜
46d)により展開パルス(52b〜52h)を生成す
る。
【0028】図5は、図4に関連して説明した、基準ク
ロック56、クロックCLK1、クロックCLK2、及
び展開係数供給部28から出力される展開パルス(52
b〜52h)のタイミングチャートを示す。展開パルス
(52a〜52h)と、行列(1)の各係数を比べる
と、係数“1”はLow(論理値0)の電圧値に変換さ
れ、係数“−1”はHi(論理値1)の電圧値に変換さ
れていることがわかる。すなわち、図4に示される展開
信号供給部28は、行列(1)に表現された第2行から
第8行の係数列をパルスに変換し、展開パルス(52b
〜52h)を生成している。また、展開係数供給部28
は、常にLowの展開パルス52a(図示せず)を展開
パルス52aとして出力する。
【0029】図6は、図3に関連して説明した信号展開
部20b及び積分器22bの詳細な構成を示す。信号展
開部20bは、アナログスイッチ34a及び34b、イ
ンバータ36、並びにアナログ減算器38を備える。
【0030】アナログスイッチ34aには、展開パルス
52bが入力され、アナログスイッチ34bには、反転
された展開パルス52bが入力される。アナログスイッ
チ34aは、展開パルス52bがHiの時にアナログ信
号50を通過させ、展開パルス52bがLowのときに
電圧値0を出力する。アナログスイッチ34bは、展開
パルス52bがLowの時にアナログ信号50を通過さ
せ、展開パルス52bがHiのときに電圧値0を出力す
る。従ってアナログ信号50は、アナログスイッチ34
a又は34bのいずれか一方を通過し、アナログ減算器
38に入力される。アナログ減算器38は、アナログス
イッチ34bの出力値からアナログスイッチ34aの出
力値を減じる。従って、アナログスイッチ34aを通過
したアナログ信号50は、電圧値が反転される。従っ
て、アナログスイッチ34a又は34bを通過したアナ
ログ信号50は、コンデンサ40cに蓄えられる。
【0031】積分器22bは、アナログスイッチ(34
g〜34k)、コンデンサ(40c、40d)及びオペ
アンプ42を有する。初期状態では、コンデンサ40
c、40dの電荷はそれぞれ0である。また、アナログ
スイッチ34h以外のアナログスイッチ(34g、34
i〜34k)は開いている。
【0032】積分器22bは、サンプリング周期Ts毎
に、アナログスイッチ34jを閉じて、コンデンサ40
cに蓄えられた電荷をコンデンサ40dに転送する。ア
ナログスイッチ34jが閉じられると、オペアンプ42
は入力電圧を保持するように動作するので、コンデンサ
40dはコンデンサ40cの電圧に蓄電される。コンデ
ンサ40cと40dの電圧が等しくなると、アナログス
イッチ34jは、再び開く。それから、アナログスイッ
チ34kが、サンプリング周期Tsで閉じ、コンデンサ
40dに蓄えられた電荷が、ディジタル信号処理部24
に入力されディジタル化される。
【0033】コンデンサ40dに蓄えられた電荷が、デ
ィジタル信号処理部24に取り込まれると、アナログス
イッチ34hが開き、アナログスイッチ34g及び34
iが閉じる。この動作により、コンデンサ40cに蓄え
られた積分値が初期化される。
【0034】図5の展開パルス52bが、信号展開部2
0bに供給される。時刻0からTcにおいて、展開パル
ス52bはLowなので、アナログ信号50はアナログ
スイッチ34bを通過する(1が乗じられる)。時刻T
cから2Tcにおいて展開パルス52bはHiなので、
アナログ信号50はアナログスイッチ34aを通過し、
電圧値が反転される(−1が乗じられる)。展開パルス
52bは、LowとHiとを交互に繰り返すので、アナ
ログ信号50は、1と−1を交互に乗じられる。展開パ
ルス52bに基づいて得られる展開信号62bの電圧値
が、積分器22bにおいて積分される。ここで、信号展
開部(20a、20c〜20h)及び積分器(22a、
22c〜22h)の構成及び動作は、図6に関連して説
明した信号展開部20b及び積分器22bの構成と同一
なので説明を省略する。また、行列(1)で示される展
開行列Wに基づいてアナログ信号50を展開する場合、
信号展開部20aは、常にアナログ信号50を出力すれ
ばよいので、信号展開部20aを設けず、アナログ信号
50を積分器22aで積分してもよい。
【0035】図7は、図3に関連して説明した信号展開
部20b及び積分器22bの他の実施形態を示す。信号
展開部20bは、アナログスイッチ(34a〜34
f)、及びコンデンサ(40a、40b)を有する。積
分器22bの構成は、図6に示した積分器22bの構成
及び動作と同一なので説明を省略する。信号展開部20
bにおいて、初期状態では、コンデンサ40a、40b
の電荷はそれぞれ0であり、全てのアナログスイッチ
(34a〜34f)は開いている。
【0036】展開パルス52bがLowの場合は、アナ
ログスイッチ34a及び34dが閉じ、コンデンサ40
aは、アナログ信号50の電圧に蓄電される。コンデン
サ40aの電圧値が、アナログ信号50の電圧と等しく
なった後で、アナログスイッチ34a及び34dが再び
開く。次に、アナログスイッチ34b及び34cが閉
じ、コンデンサ40aの負電荷が、コンデンサ40cに
転送される。転送が完了するとアナログスイッチ34b
及び34cが再び開く。
【0037】展開パルス52bがHiの場合は、アナロ
グスイッチ34eが閉じ、コンデンサ40aは、コンデ
ンサ40bにアナログ信号50の電圧に蓄電される。コ
ンデンサ40aの電圧値がアナログ信号50の電圧と等
しくなった後で、アナログスイッチ34eが再び開く。
次に、アナログスイッチ34fが閉じ、コンデンサ40
bの正電荷が、コンデンサ40cに転送される。
【0038】展開パルス(52a〜52h)の1周期の
間に、HiとLowの各々に応じて、前述したいずれか
の動作が行われる。ここで、信号展開部(20a、20
c〜20h)及び積分器(22a、22c〜22h)の
構成及び動作は、図6に関連して説明した信号展開部2
0b及び積分器22bの構成と同一なので説明を省略す
る。また、行列(1)で示される展開行列Wに基づいて
アナログ信号50を展開する場合、信号展開部20a
は、常にアナログ信号50を出力すればよいので、信号
展開部20aを設けず、アナログ信号50を積分器22
aで積分してもよい。
【0039】図8は、図3に関連して説明したディジタ
ル信号処理部24の詳細な構成を示す。ディジタル信号
処理部24は、A/D変換部12、電圧値算出係数供給
部48、電圧値算出部47及び電圧値出力部49を備え
る。電圧値算出係数供給部48は、展開行列Wの逆行列
の要素である電圧値算出係数68を、電圧値算出部47
に供給する。電圧値算出係数供給部48は、電圧値算出
係数68を、予め保持してもよい。また、他の実施形態
では、電圧値算出係数供給部48は、展開係数供給部2
8に保持される展開行列Wに基づいて、展開行列Wの逆
行列を算出してもよい。例えば、行列(1)で示される
展開行列Wの電圧値算出係数68は、次に示す行列
(2)に含まれる要素wijである。
【数2】
【0040】A/D変換部12は、サンプリング周期T
sで供給されるサンプリングクロック58に基づいて積
分値(64a〜64h)を取り込み、ディジタル積分値
(66a〜66h)を出力する。電圧値算出部47は、
ディジタル積分値(66a〜66h)及び電圧値算出係
数68に基づいて、アナログ信号50の電圧値を算出す
る。
【0041】アナログ信号50のA/D変換間隔Tcに
おける電圧値を、順にS0、S1、S2、S3、S4…
とし、積分値(64a〜64h)をそれぞれy0、y
1、y2、…y7とすれば、電圧値を算出する演算は、
次の(3)式に表される。特に、y0〜y7は、A/D
変換部12から出力されるディジタル積分値(66a〜
66h)を用いる。
【数3】 電圧値算出部47は、(3)式に示される演算を行い、
A/D変換間隔Tcにおけるアナログ信号50の電圧値
70(S0、S1、S2、…、S7)を算出する。電圧
値出力部49は、パラレルに得られた電圧値70をシリ
アルに変換して順次出力する。
【0042】図9は、図3に関連して説明したディジタ
ル信号処理部24の他の実施形態を示す。このディジタ
ル信号処理部24は、電圧値算出部47及び電圧値出力
部49を備える。電圧値算出部47は、A/D変換器
(12a〜12h)、乗算器(72a〜72h)及び加
算器(74a〜74h)を有する。電圧値算出部47
は、シフトレジスタ76を有する。図9において、図8
と同一の符号を付した構成は、図8において対応する構
成と同一、又は同様の機能を有する。
【0043】A/D変換器(12a〜12h)は、アナ
ログ値である積分値(64a〜64h)をサンプリング
周期Tsでディジタル化する。乗算器72aは、A/D
変換器(12a〜12h)から出力されるディジタル積
分値(66a〜66h)に、行列(2)の第1行に含ま
れる各要素を乗じて得られた複数の乗算値を、加算器7
4aに出力する。
【0044】加算器74aは、乗算器72aから出力さ
れた乗算値を加算することにより、電圧値S0を算出し
て出力する。乗算器(72b〜72h)及び加算器(7
4b〜74h)の動作は、それぞれ乗算器72a及び加
算器74aの動作と同一なので説明を省略する。
【0045】シフトレジスタ(76a〜76h)に供給
されるシフト信号SHIFTには、A/D変換間隔Tc
でクロックが供給される。ロード信号LOADには、サ
ンプリング周期Tsでクロックが供給される。従って、
シフトレジスタ(76a〜76h)は、電圧値(S0、
S1、…S7)を、サンプリング周期Tsで格納し、格
納した電圧値(S0、S1、…S7)を、A/D変換間
隔Tc毎にシフト(移動)する。電圧値出力部49は、
電圧値S0、S1…S7を順次出力する。従って、ディ
ジタル信号処理部24は、サンプリング周期Tsより短
い周期であるA/D変換間隔Tcにおけるアナログ信号
50の電圧値を算出し、出力することができる。
【0046】図10を用いて、本発明のA/D変換装置
の原理を説明する。入力信号をS(t)とする。サンプ
リング周期Tsを8分割するA/D変換間隔Tcで、入
力信号S(t)を分割し、それぞれS0〜S7とする。
ここで、入力信号S(t)を複数の信号に展開するため
の展開行列をWとする。入力信号S(t)を8分割する
ため、展開行列Wは8×8行列である。分割された入力
信号(S0〜S7)を入力信号ベクトルSn=(S0、
S1、S2、…S7)、展開信号のサンプル値を、サ
ンプリングデータベクトルY=(y0、y1、y2、…
y7)とすれば、 Y=W・Sn が成り立つ。ここで、行列Wの逆行列が存在すれば、 Sn=W−1・Y となり、入力信号ベクトルSnを求めることができる。
展開行列Wは、逆行列の存在する任意の行列でよいこと
がわかる。ロジック回路により展開係数供給部28を構
成する場合は、展開行列Wは、2値のみで構成されるこ
とが好ましい。
【0047】行列(1)は、ウォルッシュ関数に基づい
て作られたウォルッシュ行列(前述した行列(1))で
ある。ウォルッシュ行列は、−1と1の2値のみをと
り、逆行列もウォルッシュ行列の整数倍になるので、ロ
ジック回路により展開係数供給部28を構成する場合に
適切な行列である。また、それぞれの信号展開部(20
a〜20h)に供給されるウォルッシュ行列は、−1と
1が均等な数だけ存在するので、アナログスイッチなど
の動作時に生じる誤差が打ち消される。展開行列Wは、
2値で構成されることが好ましく、逆行列が展開行列W
の整数倍であることが好ましい。次に、展開行列Wとし
てウォルッシュ行列を用いて本発明の動作を数式で説明
する。
【0048】アナログ信号S(t)、サンプリング周期
Tsとし、A/D変換間隔Tcでアナログ信号S(t)
の電圧値を算出する場合を説明する。ウォルッシュ行列
に基づいて生成された展開パルス(52a〜52h)
を、ウォルッシュパルスとする。ウォルッシュパルスの
時間波形をW(t)とすると
【数4】 と表される。ここで、L=Ts/Tcである。また、g
(t)はパルス波形で、以下のように与えられる。
【数5】 ウォルッシュ行列の要素は、−1と1のみの値なので、
(2)式で得られる1(Hi)と0(Low)がそれぞ
れ−1、1になる。
【0049】信号展開部(20a〜20h)は、入力信
号S(t)とウォルッシュパルスを乗算する回路であ
る。積分器の出力をy(t)とすると
【数6】 となる。A/D変換器はy(t)をサンプリング周期T
sで取り込む。時刻n・Ts(n=整数)で取り込むとA
/D変換器の出力は
【数7】 となる。yの右肩の(1)は、ウォルッシュ行列の第1
行に基づいて生成されたウォルッシュパルスを示す。n
=1の場合では次のようになる。
【数8】 (1)は、時間[0、Ts]の範囲で、入力信号S
(t)をウォルッシュパルスを用いて演算したときに、
積分器22bで得られる積分値である。時間[0、T
s]の範囲で、それぞれのウォルッシュパルスを用いて
演算したときの積分値(64a〜64h)が求まれば、
積分値(64a〜64h)から逆にS(t)が求められ
る。(5)式は以下のように計算できる。
【数9】 上式の下線部分をsとする。ここで(3)式を用いれ
ば、sは以下のように表される。
【数10】 アスタリスクは畳込み演算を表す。
【0050】図11に、(7)式をブロック図を用いて
模式的に示す。図11より、sは、S(t)をg(−
t)のインパルス応答を持つフィルタを通した後で、A
/D変換間隔Tcでサンプリングした値であることがわ
かる。従って、sを求めることで、S(t)をサンプ
リングレート1/(A/D変換間隔Tc)でサンプリン
グしたデータが得られることがわかる。このようにし
て、実際のサンプリングレート1/(サンプリング周期
Ts)より、高いレートのサンプリングを等価的に行う
ことができる。(6)式は以下のように表される。
【数11】 同様に、y (1) は以下で与えられる。
【数12】 下線部分は、入力信号S(t)をS(t+n・Ts)に
置き換えたものである。これは、サンプリングをk・T
cから(k+nL)・Tcに替えたことと等価である。
同様のことが全てのy (i)(i=0、1,2、…L
−1)について成り立つので、これを式で表せば以下の
ようになる。
【数13】 次に(10)式を行列表現を用いて簡単化する。入力信
号ベクトルSn=(S kL、SkL+1、SkL+2
…、SkL+L−1、ウォルッシュ行列W、サンプ
リングデータベクトルy=(y (0)、y (1)
(2)、…、y (L−1)とすると y=W・Sn (11) と表される。(11)式を逆に解けば、入力信号ベクト
ルSnが得られる。ウォルッシュ行列Wの逆行列は、ど
のようなLにたいしても得られてW−1=1/L・Wよ
うに与えられる。このウォルッシュ行列の性質は、数値
演算上望ましい。また、y (1)は以下のように表現
できる。
【数14】 (12)では、W(t)=0(t>0、t>Ts)と
した。ウォルッシュ関数変換は、フーリエ変換と同様
に、時間軸波形を周波数領域で展開する形になっている
ので、本方式は、時間軸上のサンプリングタイミングを
周波数軸方向に広げていることになる。時間軸上のサン
プリングタイミングを周波数軸方向に広げることによ
り、時間軸方向のサンプリングレートを下げることがで
きるので、各々のA/D変換器の動作タイミングのずれ
が、測定精度に及ぼす影響を減らすことができる。ま
た、一定期間積分した値に基づいてA/D変換値60を
算出するので、量子化誤差の影響を減らすことができ、
正確な時間間隔におけるA/D変換値60を算出でき
る。
【0051】以上、本発明を実施の形態を用いて説明し
たが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範
囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又
は改良を加えることができることが当業者に明らかであ
る。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術
的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から
明らかである。
【0052】
【発明の効果】上記説明から明らかなように、本発明に
よれば、複数のA/D変換器を備えるA/D変換装置を
供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】インターリーブ方式のA/D変換装置を示す。
【図2】被測定信号であるアナログ信号の1例を示す。
【図3】本発明によるA/D変換装置の1つの実施形態
のブロック図を示す。
【図4】展開係数供給部28の実施形態を示す。
【図5】展開パルス(52b〜52h)を示す。
【図6】信号展開部20b及び積分器22bの実施形態
を示す。
【図7】信号展開部20b及び積分器22bの他の実施
形態を示す。
【図8】ディジタル信号処理部24の実施形態を示す。
【図9】ディジタル信号処理部24の他の実施形態を示
す。
【図10】入力信号をA/D変換間隔Tcで分割した図
を示す。
【図11】本発明の動作原理の説明に用いる図を示す。
【符号の説明】 10…アナログ信号入力部、12a、12b…A/D変
換器、14…マルチプレクサ、16…記憶装置、20a
〜20b…信号展開部、22a〜22b…積分器、24
…ディジタル信号処理部、28…展開係数供給部、30
…基準クロック発生器、32…サンプリングクロック発
生器、34a〜34k…アナログスイッチ、36…イン
バータ、38…アナログ減算器、40a〜40d…コン
デンサ、42…オペアンプ、44a、44b…1/2分
周器、46a〜46d…排他的論理和、47…電圧値算
出部、48…電圧値算出係数供給部、49…電圧値出力
部、50…アナログ信号、52a〜52b…展開パル
ス、54…展開係数、56…基準クロック、58a、5
8b…サンプリングクロック、60…A/D変換値、6
2a〜62h…展開信号、64a〜64h…積分値、6
6a〜66h…ディジタル積分値、68…電圧値算出係
数、70…電圧値、72a〜72h…乗算器、74a〜
74h…加算器、76a〜76h…シフトレジスタ、8
0a〜80c…インバータ

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アナログ信号をディジタル信号に変換す
    るA/D変換装置であって、 前記アナログ信号を入力するアナログ信号入力部と、 前記アナログ信号を所定の時間間隔毎に演算処理し、展
    開信号を出力する信号展開部と、 前記展開信号を、前記所定の時間間隔より長い積分期間
    に渡り積分処理し、積分値を出力する積分器と、 前記積分値に基づいて、前記所定の時間間隔における前
    記アナログ信号の電圧値を算出してディジタル値として
    出力するディジタル信号処理部とを備えることを特徴と
    するA/D変換装置。
  2. 【請求項2】 複数の前記信号展開部と、複数の前記信
    号展開部の各々に対応する複数の前記積分器を更に備
    え、前記ディジタル信号処理部は、複数の前記積分器か
    ら出力される複数の前記積分値に基づいて、前記所定の
    時間間隔における前記ディジタル値を出力することを特
    徴とする請求項1に記載のA/D変換装置。
  3. 【請求項3】 前記積分期間は、前記所定の時間間隔の
    ほぼ整数倍であることを特徴とする請求項1又は2に記
    載のA/D変換装置。
  4. 【請求項4】 前記演算処理において前記アナログ信号
    に乗じる係数を、前記所定の時間間隔毎に供給する展開
    係数供給部を更に備えることを特徴とする請求項1から
    3のいずれかに記載のA/D変換装置。
  5. 【請求項5】 前記展開係数供給部は、前記積分期間に
    前記所定の時間間隔で順次に供給する前記係数の係数列
    を、前記積分期間毎に繰り返して供給し、 前記信号展開部は、前記係数列に基づいて前記所定の時
    間間隔で前記アナログ信号を前記演算処理することを特
    徴とする請求項4に記載のA/D変換装置。
  6. 【請求項6】 前記展開係数供給部は、それぞれ異なる
    前記係数列を複数の前記信号展開部に供給し、複数の前
    記信号展開部は、それぞれ異なる前記係数列に基づいて
    前記所定の時間間隔で前記アナログ信号を前記演算処理
    することを特徴とする請求項5に記載のA/D変換装
    置。
  7. 【請求項7】 前記信号展開部は、前記係数がHi(論
    理値1)のときに前記アナログ信号に対して−1を乗じ
    る演算をし、前記係数がLow(論理値0)のときに前
    記アナログ信号に対して1を乗じる演算をすることを特
    徴とする請求項1から6のいずれかに記載のA/D変換
    装置。
  8. 【請求項8】 前記ディジタル信号処理部は、アナログ
    値である前記積分値をディジタル値にするA/D変換器
    と、前記ディジタル値と前記係数に基づいて、前記所定
    の時間間隔における前記アナログ信号の電圧値を算出す
    る電圧値算出部を有することを特徴とする請求項1から
    7のいずれかに記載のA/D変換装置。
  9. 【請求項9】 前記展開係数供給部が、前記係数列を保
    持する記憶部を有することを特徴とする請求項5から8
    のいずれかに記載のA/D変換装置。
  10. 【請求項10】 前記ディジタル信号処理部は、前記係
    数に基づいて電圧値を算出する際に用いる電圧値算出係
    数を供給する電圧値算出係数供給部を更に有することを
    特徴とする請求項4から9のいずれかに記載のA/D変
    換装置。
  11. 【請求項11】 前記電圧値算出係数は、それぞれ異な
    る前記係数列を配列することで得られる行列の逆行列で
    あることを特徴とする請求項10に記載のA/D変換装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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