JP2000308372A - 積層型圧電素子およびこれを用いた圧電アクチュエータ、圧電センサ、超音波モータ - Google Patents

積層型圧電素子およびこれを用いた圧電アクチュエータ、圧電センサ、超音波モータ

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JP2000308372A
JP2000308372A JP11108001A JP10800199A JP2000308372A JP 2000308372 A JP2000308372 A JP 2000308372A JP 11108001 A JP11108001 A JP 11108001A JP 10800199 A JP10800199 A JP 10800199A JP 2000308372 A JP2000308372 A JP 2000308372A
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政雄 春日
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な制御回路で変位制御が可能なこと。 【解決手段】 この積層型圧電素子100は、第1の積
層型圧電素子110と第2の積層型圧電素子120とを
厚み方向に重ねた一体構造であり、第1の積層型圧電素
子110は、第2の積層型圧電素子120を構成する圧
電素子121よりも薄い圧電素子111を積層したもの
である。第1の積層形圧電素子110では、各圧電素子
111の間に電極112が設けられており、一層おきに
外部で電気的に並列接続されている。この圧電素子11
1、112は、厚み方向に分極処理されている。また、
第2の積層形圧電素子120においても、各圧電素子1
21の間に電極122が設けられており、一層おきに外
部で電気的に並列接続されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、簡単な制御回路
で変位制御が可能な積層型圧電素子およびこれを用いた
圧電アクチュエータ、圧電センサ、超音波モータに関す
る。
【0002】
【従来の技術】図12は、従来の積層型圧電素子の一例
を示す構造図である。この積層型圧電素子1000は、
複数枚の圧電素子1001と、各圧電素子1001との
間に設けた電極1002とから構成されている。一般に
圧電縦効果は、横効果と比較して同一電界下で約2倍の
変位を発生するためエネルギー変換効率が高いものとな
る。このため、積層した各圧電素子1001はそれぞれ
厚み方向に分極処理されている。また、電極1002は
一層おきにずらして形成し、外部で電気的に並列接続し
てある。圧電素子1001の積層は接着により行っても
よいが、グリーンシート法により一体化するほうが、信
頼性、量産性の点で有利であり、圧電素子1001を薄
型化することができる。この積層型圧電素子1000に
駆動電圧を印加すると、各圧電素子1001の伸縮によ
り積層方向の変位を得ることができる。
【0003】図13は、積層型圧電素子を用いたアクチ
ュエータを示す構成図である。このアクチュエータ11
00は、前記積層型圧電素子1000と、積層型圧電素
子1000を駆動する駆動回路1101と、駆動回路1
101を制御する制御回路1102と、制御回路110
2に積層型圧電素子1000の動作状態をフィードバッ
クする動作状態検出回路1103と、制御回路1102
に動作指示の信号を与える指示部1104とから構成さ
れている。制御回路1102は、指示部1104からの
指示に従い、駆動回路1101に制御信号を送出する。
駆動回路1101では、制御信号に基づき所定の直流電
圧を積層型圧電素子1000に印加する。積層型圧電素
子1000の変位量は動作状態検出回路1103により
検出され、制御回路1102にフィードバックされる。
制御回路1102は、目標値になるまで制御信号を駆動
回路1101に送出する。
【0004】図14は、積層型圧電素子の他の従来例を
示す断面図であり、特開平8−213664号公報に開
示のものである。この積層型圧電素子1000はランジ
ュバン型の超音波モータに応用するものであって、かか
る超音波モータ1200は、積層型圧電素子1000を
弾性体1201、1202で挟み、中心をボルト120
3で固定した構造となる。弾性体1201の端面には回
転体1204が加圧接触しており、この接触圧力はボル
ト1203の締め力とバネ1205の弾性力によって規
制されている。積層型圧電素子1000に周波電圧を印
加するとその振動が弾性体1201に伝わり、この弾性
体1201と回転体1204との間の摩擦力によって回
転体1204が回転する。
【0005】図15は、従来の積層型圧電素子を用いた
センサの一例を示す構成図である。このセンサ1300
は、具体的には加速度センサや圧電ジャイロなどであ
る。この加速度センサ1300は、U字形状をした複数
枚の板状圧電体1301を積層焼成した構造である。加
速度センサ1300は、圧電素子の圧電効果(変形する
ことで電圧を得る)を利用したものであり、2本の梁部
分1302、1303が水平方向または垂直方向にたわ
むことで微弱な電流を発生させている。この電流を増幅
すれば、センサ信号として用いることができる。また、
梁部分1302、1303は2本に限らず、3本にして
もよい。このように、積層型圧電素子1000を用いた
超音波モータ、アクチュエータおよびセンサによれば、
全体を小型化することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の積層型圧電素子1000では、アクチュエータとし
て用いる場合、各圧電素子1001に印加する電圧が一
定のとき一定の変位をするから、変位量を制御するため
には異なる駆動電圧を用いる制御回路を用いなければな
らないため、回路構成が複雑になってしまうという問題
点があった。
【0007】つぎに、上記超音波モータ1200では、
縦振動を強くするとトルクを大きくでき、ねじり振動を
強くすると回転数を高くすることができるが、例えば縦
振動に強弱をつけてトルクを調節しようとする場合、圧
電素子1001の厚さが同一であるため2つの異なる周
波電圧発生手段が必要になり、同じく制御回路が複雑化
するという問題点があった。さらに、上記センサ130
0では、積層型圧電素子を構成する板状圧電体1301
の厚みが同一であるため、検出できる変位の大きさや周
波数が制約されるという問題点があった。
【0008】そこで、この発明は、上記に鑑みてなされ
たものであって、簡単な制御回路で変位制御が可能な積
層型圧電素子およびこれを用いた圧電アクチュエータ、
圧電センサ、超音波モータを提供することを目的とす
る。また、検出範囲を広くできる圧電センサを提供する
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、請求項1に係る積層型圧電素子は、同一厚さの圧
電素子を積層して積層型圧電素子を構成すると共に、こ
の圧電素子とは異なる厚さの圧電素子を積層して別の積
層型圧電素子を構成し、これら積層型圧電素子を一体化
したものである。
【0010】圧電素子は、薄い方が低電圧で大きな変位
を得ることができる。このため、各積層型圧電素子を構
成する圧電素子の厚みを変えることで、異なる変位量を
得ることができる。この積層型圧電素子は2組の積層型
圧電素子を一体化する場合に限らず、3組以上の積層型
圧電素子を一体化するようにしてもよい。また、3組以
上の積層型圧電素子を一体化するにあたり、構成する圧
電素子の厚さを2種類にしても又はそれ以上にしても構
わない。このように、圧電素子の厚みが異なる積層型圧
電素子を一体化することにより、各積層型圧電素子を選
択するだけで変位量の制御が可能になる。また、各積層
型圧電素子の選択により、複雑な変位制御が可能にな
る。
【0011】また、請求項2に係る積層型圧電素子は、
第1の積層型圧電素子を構成する圧電素子の厚さを、第
2の積層型圧電素子を構成する圧電素子よりも薄くし、
当該第1および第2の積層型圧電素子を厚み方向に一体
化したものである。
【0012】第1の積層型圧電素子は、第2の積層型圧
電素子を構成している圧電素子よりも薄い圧電素子を積
層して構成したものであるから、第2の積層型圧電素子
よりも第1の積層型圧電素子ほうが大きな変位量を得る
ことができる。第1と第2の積層型圧電素子を厚み方向
に積み重ねると、厚み方向に異なる変位量を得ることが
できる。変位量を制御する場合は、第1の積層型圧電素
子または第2の積層型圧電素子に対し選択的に電圧を印
加すればよい。また、第1および第2の積層型圧電素子
の両方に電圧を印加することにより、最大の変位量が得
られる。
【0013】また、請求項3に係る積層型圧電素子は、
第1の積層型圧電素子を構成する圧電素子の厚さを、第
2の積層型圧電素子を構成する圧電素子よりも薄くし、
当該第1および第2の積層型圧電素子を並設し一体化し
たものである。
【0014】第1の積層型圧電素子と第2の積層型圧電
素子の変位に関しては上で述べた通りである。また、こ
の第1と第2の積層型圧電素子を並設することにより、
複雑な変位を行うことができる。例えば第1の積層型圧
電素子と第2の積層型圧電素子との変位量の差を利用し
て、被制御対象を揺動させることができる。その具体例
には実施の形態において説明する。
【0015】また、請求項4に係る積層型圧電素子は、
上記積層型圧電素子において、さらに、構成する圧電素
子の厚さが異なる他の積層型圧電素子を一体化したもの
である。
【0016】さらに異なる厚さの圧電素子を積層した他
の積層型圧電素子を一体化することにより、より複雑で
緻密な変位制御が可能になる。
【0017】また、請求項5に係る積層型圧電素子は、
上記積層型圧電素子において、前記各積層型圧電素子を
構成する圧電素子の厚さの比を整数値としたものであ
る。
【0018】通常、所望厚さの圧電素子を作成するに
は、最も薄肉の圧電素子を作成しておき、この圧電素子
を必要枚数だけ積層焼結するようにしている。このた
め、基本となる圧電素子の整数倍にすることで、積層型
圧電素子を製造しやすくなる。
【0019】また、請求項6に係る積層型圧電素子は、
上記積層型圧電素子において、前記各積層型圧電素子の
面積を異なるものとしたものである。
【0020】面積を変えることにより、圧電素子により
得られる発生力が異なってくる。例えば第1の積層型圧
電素子の面積より第2の積層型圧電素子の面積の方が大
きい場合、その発生力は第2の積層型圧電素子のほうが
大きくなる。このため、第1または第2の積層型圧電素
子を選択することにより、発生力の制御が可能になる。
【0021】また、請求項7に係る圧電アクチュエータ
は、構成する圧電素子の厚さを異なるものとした複数の
積層型圧電素子を一体化し、各積層型圧電素子に対して
電圧を印加する駆動手段を設けると共にこの駆動手段を
制御して電圧を印加する積層型圧電素子を選択する制御
手段を設けたものである。
【0022】構成する圧電素子の厚さが異なる場合、駆
動手段により同電圧を印加してもその変位量は異なるも
のになる。このため、いずれの積層型圧電素子に印加す
るかを制御手段により選択することで、圧電アクチュエ
ータの変位量を制御することができる。例えば2種類の
積層型圧電素子に対し、構成する圧電素子が薄い方に電
圧を印加すると大きな変位が得られ、厚い方に電圧を印
加すると小さな変位が得られる。また、両方の積層型圧
電素子に電圧を印加するようにすれば、最大の変位が得
られる。
【0023】また、請求項8に係る圧電センサは、構成
する圧電素子の厚さを異なるものとした複数の積層型圧
電素子と、各積層型圧電素子の圧電効果により発生する
電気信号を検出する検出手段を設けたものである。
【0024】構成する圧電素子が薄いものはその圧電効
果が高いため、低周波数で大きな変位を検出するのに適
する。一方、構成する圧電素子が厚いものはその圧電効
果が低いため、高周波数で小さな変位を検出するのに適
する。従って、圧電素子の厚さを異なるものとした複数
の積層型圧電素子を用いることにより、検出範囲を広く
することが可能になる。この場合、各積層型圧電素子を
一体化する必要はない。
【0025】また、請求項9に係る超音波モータは、構
成する圧電素子の厚さを異なるものとした複数の積層型
圧電素子を一体化すると共にこの積層型圧電素子に振動
変換部材を設け、さらに、各積層型圧電素子に対して電
圧を印加する駆動手段と、この駆動手段を制御して電圧
を印加する積層型圧電素子を選択する制御手段とを設
け、前記振動変換部材を振動接触させることで移動体を
駆動するものである。
【0026】各積層型圧電素子は、構成する圧電素子の
厚さがそれぞれ異なるから、電圧を印加する積層型圧電
素子を選択することにより、積層型圧電素子に設けた振
動変換部材の変位量が異なるものとなる。また、この振
動変換部材が移動体に接触することにより当該移動体が
移動するのであるから、結局、積層型圧電素子を選択す
ることにより、移動体の移動量を制御することができ
る。なお、移動体は回転運動のみならず直線運動であっ
てもよい。
【0027】また、請求項10に係る超音波モータは、
第1の積層型圧電素子を構成する圧電素子の厚さを、第
2の積層型圧電素子を構成する圧電素子よりも薄くし、
当該第1および第2の積層型圧電素子を積み重ねて一体
化すると共に当該一体化した積層型圧電素子の側面に振
動変換部材を取り付け、さらに、各積層型圧電素子に対
して周波電圧を印加する駆動手段を設け、前記第1の積
層型圧電素子により縦振動を励振し、前記第2の積層型
圧電素子により屈曲振動を励振し、前記振動変換部材を
移動体に振動接触させることで当該移動体を駆動するも
のである。
【0028】第1の積層型圧電素子による縦振動と第2
の積層型圧電素子の屈曲振動により振動変換部材が楕円
運動を起こす。この振動変換部材が移動体に接触する
と、摩擦力により移動体が移動する。なお、移動体は回
転運動のみならず直線運動であってもよい。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、この発明につき図面を参照
しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこ
の発明が限定されるものではない。 実施の形態1.図1は、この発明の実施の形態1にかか
る積層型圧電素子を示す構造図である。この積層型圧電
素子100は、第1の積層型圧電素子110と第2の積
層型圧電素子120とを厚み方向に重ねた一体構造であ
り、第1の積層型圧電素子110は、第2の積層型圧電
素子120を構成する圧電素子121よりも薄い圧電素
子111を積層したものである。第1の積層形圧電素子
110では、各圧電素子111の間に電極112が設け
られており、一層おきに外部で電気的に並列接続されて
いる。圧電素子111、121には、例えばPZT(チ
タン酸ジルコン酸鉛)、チタン酸バリウム、酸化チタン
などを用いることができ、この他に電圧を加えると変形
する材料であれば適宜使用することができる。この圧電
素子111、121は、厚み方向に分極処理されてい
る。また、第2の積層形圧電素子120においても、各
圧電素子121の間に電極122が設けられており、一
層おきに外部で電気的に並列接続されている。
【0030】第1の積層形圧電素子110と第2の積層
形圧電素子120には、別々に周波電圧が印加される。
具体的な回路構成については、下記の実施の形態にて例
示する。圧電素子111、121の変位は、その縦効果
を利用するものとし、厚さが薄いほど低い電圧で大きな
変位を得ることができる。このため、同じ厚み(積層数
は異なる)では、第1の積層形圧電素子110のほうが
第2の積層形圧電素子120よりも得られる変位量が大
きくなる。
【0031】つぎに、この積層形圧電素子100の製造
方法について説明する。まず、仮焼粉末に有機溶剤、バ
インダ、可塑剤および分散剤を添加すると共にこれらを
混合してスラリーを作成する。なお、仮焼粉末を用いる
のは、焼成による寸法変化などを防止するためである。
続いて、前記スラリーをポリエステル製キャリヤフィル
ム上に厚さ100μm程度でキャスティングする。スラ
リーが乾燥したら、キャスティングフィルムから剥離し
てグリーンシートを得る(テープキャスティング法)。
このグリーンシートを第1の積層形圧電素子110に用
いるとすれば、第2の積層形圧電素子120に用いるグ
リーンシートを得るには、スラリーを厚めにキャスティ
ングする必要がある。グリーンシートの厚みを変えるに
は、テープキャスティング装置のドクターブレードとキ
ャリアシートとの間隔を広くすればよい。そして、この
グリーンシートを所定寸法の矩形状に打ち抜き、その片
面に内部電極用導体ペーストを形成する。この導体ペー
ストは厚さが数μm程度であって、スクリーン印刷によ
り形成することができる。また、電極112、122
は、各圧電素子111、121の表裏でずらして形成す
る。
【0032】まず、厚い方のグリーンシートを金型内に
4枚積層して第2の積層型圧電素子120とすると共に
更にその上に薄い方のグリーンシート6枚積層し、高圧
でプレス成形する。これにより厚さの異なる圧電素子1
11、121が積層一体化する。プレス時の温度は約1
00℃程度であるが、この温度は、用いる有機バインダ
の軟化温度により決定される。脱脂工程に入ると、50
0℃〜600℃まで温度を上げてゆっくりと加熱するこ
とで、含まれている有機バインダを熱分解し、除去する
ようにする。その後、耐火煉瓦を用いた電気炉内にて1
000〜1200℃で焼成する。焼成中は、誤差が2℃
程度になるように精密に温度制御を行う。最後に積層し
た圧電素子111、121の両面に電極112、122
を塗布して焼き付ける。上記したように電極112、1
22は圧電素子111、121の表裏でずらして成形さ
れているから、短絡電極113、123に対して当該電
極112、122が一つおきに短絡し、並列接続され
る。
【0033】以上、この積層型圧電素子100では、第
2の積層型圧電素子120と第1の積層型圧電素子11
0との組み合わせにより、2つ以上の駆動力、変位量の
発生ならびに検出が容易になる。また、複雑な駆動回路
を有することなく、微動(第2の積層型圧電素子12
0)と粗動(第1の積層型圧電素子110)が可能にな
る。また、高周波数で且つ微小変位の検出(第1の積層
型圧電素子110)と低周波数で且つ大きな変位の検出
(第2の積層型圧電素子120)が可能になる。
【0034】実施の形態2.図2は、この発明の実施の
形態2にかかる積層型圧電素子を示す構造図である。こ
の積層型圧電素子200は、第1の積層型圧電素子21
0と第2の積層型圧電素子220とを並列に一体化した
構造であり、第1の積層型圧電素子210は、第2の積
層型圧電素子220を構成する圧電素子221よりも薄
い圧電素子211を積層したものである。各圧電素子2
11、221は、その両面に電極212、222が形成
されており、それぞれ厚み方向に分極処理されている。
この積層型圧電素子200では、例えば同位相の電圧を
印加した場合、第1の積層型圧電素子210と第2の積
層型圧電素子220とで変位が異なるから、図3に示す
ように、それぞれの上面にブリッジ250を形成してそ
の中心にミラー251を取り付ければ、ミラー角度を変
更することができる。同位相の電圧を印加すると第2の
積層型圧電素子220よりも第1の積層型圧電素子21
0の変位の方が大きいので、ミラー251が時計回りに
傾いて光線Lの反射方向を変えることができる。例えば
レーザ光の走査ミラーなどに応用できる。
【0035】この積層型圧電素子200は、上記実施の
形態1と略同様の方法によって製造することができ、各
第1および第2の積層型圧電素子210、220の構成
は実施の形態1と同様であるから、詳細な説明は省略す
る。なお、第1の積層型圧電素子210と第2の積層型
圧電素子220とに介在する短絡電極213は共通電極
となり、焼成前に予め塗布しておく。かかる構成であっ
ても、上記同様の効果を奏することができると共に変位
量の差を利用して各種の装置(図3参照)に応用するこ
とができる。
【0036】実施の形態3.図4は、この発明の実施の
形態4にかかる積層型圧電素子を示す構造図である。こ
の積層型圧電素子300は、実施の形態1にかかる積層
型圧電素子100と略同一の構造であるが、第2の積層
型圧電素子320を構成する圧電素子321の厚みが、
第1の積層型圧電素子310を構成する圧電素子311
の厚み(t)の整数倍(nt:nは整数)になっている
点が異なる。これ以外は、実施の形態1と同様であるか
ら説明を省略する。通常、所望厚さの圧電素子を作成す
るには、最も薄肉の圧電素子を作成しておき、この圧電
素子を必要枚数だけ積層焼結するようにしている。この
ため、基本となる圧電素子の整数倍にすることで、積層
型圧電素子300を製造しやすくなる。
【0037】実施の形態4.図5は、この発明の実施の
形態5にかかる積層型圧電素子を示す構造図である。こ
の積層型圧電素子400は、構成する圧電素子の厚さが
異なる3種類の積層型圧電素子410、420、430
を組み合わせて一体化したものである。第1の積層型圧
電素子410を構成する圧電素子411は、第2の積層
型圧電素子420を構成する圧電素子421の半分の厚
さであり、第3の積層型圧電素子430を構成する圧電
素子431の厚さは、第1の積層型圧電素子410を構
成する圧電素子411の厚さの半分である。さらに、第
1の積層型圧電素子410の面積は、第2の積層型圧電
素子420の面積の半分であり、第3の積層型圧電素子
430の面積は、第1の積層型圧電素子410と第2の
積層型圧電素子420とを加えた面積と同じである。圧
電素子の面積が大きいほど発生力が大きくなる。
【0038】各第1〜第3の積層型圧電素子410〜4
30は、上記実施の形態1にて説明した工程により作成
するが、第3の積層型圧電素子430については分割構
造とし、その分割面が第1と第2の積層型圧電素子41
0、420の接合面と同位置になるようにする。焼成す
る際にこの分割面に短絡電極432となる導電ペースト
を塗布し、第1と第2の積層型圧電素子410、420
の共通電極412、第3の積層型圧電素子430の左側
と右側との共通電極432とする。第3の積層型圧電素
子430については2分割構造し、独立に通電可能な構
造にしているので、左側と右側とを独立に駆動すること
ができる。さらに、第1と第2の積層型圧電素子41
0、420を独立に駆動可能であるから、この積層型圧
電素子400によれば、より複雑な変形を行うことがで
きる。
【0039】実施の形態6.図6は、上記積層型圧電素
子100を圧電アクチュエータに応用する場合の回路構
成を示すブロック図である。この圧電アクチュエータ1
00は、上記第1の積層型圧電素子110および第2の
積層型圧電素子120と、第1の積層型圧電素子110
を駆動する第1駆動回路601と、第2の積層型圧電素
子120を駆動する第2駆動回路602と、第1駆動回
路601および第2駆動回路602を制御する制御回路
603と、制御回路603に動作指示の信号を与える指
示部604と、積層型圧電素子100に設けた出力取出
部605と、積層型圧電素子100を固定支持する固定
支持台606とから構成されている。
【0040】制御回路603は、指示部604からの指
示に従い各駆動回路601、602に制御信号を送出す
る。駆動回路601、602では、制御信号に基づき所
定の直流電圧を積層型圧電素子100に印加する。ま
た、指示部604からの信号により第1の積層型圧電素
子110と第2の積層型圧電素子120との選択が行わ
れ、例えば第1の積層型圧電素子110を駆動する場合
は、第1駆動回路601に制御信号を送出する。これに
より第1の積層型圧電素子110が粗動変位する。ま
た、第2の積層型圧電素子120を駆動する場合は、第
2駆動回路602に制御信号を送出することで、第2の
積層型圧電素子120が微動変位する。
【0041】図7は、この圧電アクチュエータを応用し
た超音波モータの構成例を示す説明図である。この積層
型圧電素子100に突起651を持った振動体652を
接合し、突起先端を斜めに形成する。そして、この突起
651に対向して移動体653を配置する。なお、積層
型圧電素子100の他面は、固定支持台606に固定さ
れている。この状態で積層型圧電素子100を振動させ
ると、突起651先端が移動体653に連続的に接触
し、移動体653を一方向に移動させる。制御回路60
3により第1の積層型圧電素子110を選択駆動する
と、第1の積層型圧電素子110が微動変位するため、
移動体653の移動量は小さくなる。一方、第2の積層
型圧電素子120を選択駆動すると、第2の積層型圧電
素子120が粗動変位するので、移動体653の移動量
は大きくなる。
【0042】実施の形態7.図8は、上記積層型圧電素
子を圧電センサに応用する場合の回路構成を示すブロッ
ク図である。図9は、この圧電アクチュエータの具体的
構成例を示す説明図である。この圧電センサ700は、
固定支持部701の一方側に第1の積層型圧電素子11
0を、他方側に第2の積層型圧電素子120を接合した
構成である。また、第1および第2の積層型圧電素子1
10、120は検出回路702に接続されており、この
検出回路702から送出した信号は信号増幅・整形回路
703により増幅・整形される。第1の積層型圧電素子
110は、各圧電素子が薄いため低周波数で大きな変位
の検出が可能である。第2の積層型圧電素子120は、
各圧電素子が厚いため高周波数で小さな変位の検出が可
能である。
【0043】実施の形態8.図10は、上記積層型圧電
素子を超音波モータに応用する場合の回路構成を示すブ
ロック図である。図11は、超音波モータの具体的構成
例を示す説明図である。積層型圧電素子100は、振動
体支持部材801により支持台802上に固定されてい
る。積層型圧電素子100の側面には振動変換部材80
3が設けられており、この振動変換部材803は移動体
804と接触している。移動体804はその中心軸80
5により軸支されている。中心軸805は、支持台80
2に固定されている。
【0044】第1の積層型圧電素子110は、駆動回路
806により周波電圧を印加することで縦振動を励振す
る。この場合、第1の積層型圧電素子110を構成する
各圧電素子111の横効果を利用して伸縮運動をおこさ
せることになる。第2の積層型圧電素子120は、バイ
モルフ変位素子として用い、周波電圧を印加することに
より一方の圧電素子121に縮み変位を、もう一方の圧
電素子121に伸び変位を起こさせて屈曲振動を励振さ
せる。この縦振動と屈曲振動との組み合わせにより、振
動変換部材803が移動体804の表面に対して楕円運
動を行う。この振動変換部材803と移動体804との
間の摩擦力により移動体804が回転する。なお、本実
施の形態では、第1の積層型圧電素子で伸縮運動、第2
の積層型圧電素子で屈曲運動を起こすことにより、トル
クの大きな超音波モータを実現する場合を示したが、反
対に第1の積層型圧電素子で屈曲振動、第2の積層型圧
電素子で伸縮運動を起こすようにして、回転数を速くす
ることも容易に実施でき、本願に該当するものである。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の積層型
圧電素子(請求項1)によれば、一体化した各積層型圧
電素子を構成する圧電素子の厚みを変えることにより、
簡単な制御回路で変位量の制御が可能になる。
【0046】つぎに、この発明の積層型圧電素子(請求
項2)によれば、第1の積層型圧電素子を構成する圧電
素子の厚みを、第2の積層型圧電素子を構成する圧電素
子よりも薄くした。このため、第1および第2の積層型
圧電素子を選択することで簡単に変位ならびに駆動力を
制御することができる。
【0047】つぎに、この発明の積層型圧電素子(請求
項3)では、第1の積層型圧電素子と第2の積層型圧電
素子とを並設したので、複雑な変位を行うことができ
る。
【0048】つぎに、この発明の積層型圧電素子(請求
項4)では、構成する圧電素子の厚さが異なる他の積層
型圧電素子を一体化したので、より複雑で緻密な変位制
御が可能になる。
【0049】つぎに、この発明の積層型圧電素子(請求
項5)では、各積層型圧電素子を構成する圧電素子の厚
さの比を整数値としたので、製造しやすい。
【0050】つぎに、この発明の積層型圧電素子(請求
項6)では、各積層型圧電素子の面積を異なるものとし
たため、変位量の制御に加えて発生力の制御を行うこと
ができる。
【0051】つぎに、この発明の圧電アクチュエータ
(請求項7)では、電圧を印加する積層型圧電素子を選
択して変位量を制御するようにしたので、簡単な回路で
変位制御が可能になる。
【0052】つぎに、この発明の圧電センサ(請求項
8)では、圧電素子の厚さを異なるものとした複数の積
層型圧電素子を用いることで、検出できる範囲を広くす
ることできる。
【0053】つぎに、この発明の超音波モータ(請求項
9)では、積層型圧電素子を選択することにより移動体
の移動量を制御できるから、簡単な回路で移動量を制御
可能になる。
【0054】つぎに、この発明の超音波モータ(請求項
10)では、一体化した積層型圧電素子の第1の積層型
圧電素子により縦振動を励振し、前記第2の積層型圧電
素子により屈曲振動を励振し、前記振動変換部材を移動
体に振動接触させることで当該移動体を駆動するように
したので、簡易な構造により超音波モータを構成でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1にかかる積層型圧電素
子を示す構造図である。
【図2】この発明の実施の形態2にかかる積層型圧電素
子を示す構造図である。
【図3】図2の積層型圧電素子の具体的応用例を示す説
明図である。
【図4】この発明の実施の形態4にかかる積層型圧電素
子を示す構造図である。
【図5】この発明の実施の形態5にかかる積層型圧電素
子を示す構造図である。
【図6】積層型圧電素子を圧電アクチュエータに応用す
る場合の回路構成を示すブロック図である。
【図7】図6に示した圧電アクチュエータを応用した超
音波モータの構成例を示す説明図である。
【図8】積層型圧電素子を圧電センサに応用する場合の
回路構成を示すブロック図である。
【図9】図8に示した圧電アクチュエータの具体的構成
例を示す説明図である。
【図10】積層型圧電素子を超音波モータに応用する場
合の回路構成を示すブロック図である。
【図11】図10に示した超音波モータの具体的構成例
を示す説明図である。
【図12】従来の積層型圧電素子の一例を示す構造図で
ある。
【図13】積層型圧電素子を用いたアクチュエータを示
す構成図である。
【図14】積層型圧電素子の他の従来例を示す断面図で
あり、特開平8−213664号公報に開示のものであ
る。
【図15】従来の積層型圧電素子を用いたセンサの一例
を示す構成図である。
【符号の説明】
100 積層型圧電素子 110 第1の積層型圧電素子 111 圧電素子 112 電極 120 第2の積層型圧電素子 121 圧電素子 122 電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H680 AA00 BB01 BB13 BB15 CC02 DD01 DD15 DD23 DD27 DD28 DD37 DD46 DD53 DD67 DD92 DD95 FF23 GG02

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一厚さの圧電素子を積層して積層型圧
    電素子を構成すると共に、この圧電素子とは異なる厚さ
    の圧電素子を積層して別の積層型圧電素子を構成し、こ
    れら積層型圧電素子を一体化したことを特徴とする積層
    型圧電素子。
  2. 【請求項2】 第1の積層型圧電素子を構成する圧電素
    子の厚さを、第2の積層型圧電素子を構成する圧電素子
    よりも薄くし、当該第1および第2の積層型圧電素子を
    厚み方向に一体化したことを特徴とする積層型圧電素
    子。
  3. 【請求項3】 第1の積層型圧電素子を構成する圧電素
    子の厚さを、第2の積層型圧電素子を構成する圧電素子
    よりも薄くし、当該第1および第2の積層型圧電素子を
    並設し一体化したことを特徴とする積層型圧電素子。
  4. 【請求項4】 さらに、構成する圧電素子の厚さが異な
    る他の積層型圧電素子を一体化したことを特徴とする請
    求項2または3に記載の積層型圧電素子。
  5. 【請求項5】 前記各積層型圧電素子を構成する圧電素
    子の厚さの比を整数値としたことを特徴とする請求項2
    〜4のいずれか一つに記載の積層型圧電素子。
  6. 【請求項6】 前記各積層型圧電素子の面積を異なるも
    のとしたことを特徴とする請求項2〜5のいずれか一つ
    に記載の積層型圧電素子。
  7. 【請求項7】 構成する圧電素子の厚さを異なるものと
    した複数の積層型圧電素子を一体化し、各積層型圧電素
    子に対して電圧を印加する駆動手段を設けると共にこの
    駆動手段を制御して電圧を印加する積層型圧電素子を選
    択する制御手段を設けたことを特徴とする圧電アクチュ
    エータ。
  8. 【請求項8】 構成する圧電素子の厚さを異なるものと
    した複数の積層型圧電素子と、各積層型圧電素子の圧電
    効果により発生する電気信号を検出する検出手段を設け
    たことを特徴とする圧電センサ。
  9. 【請求項9】 構成する圧電素子の厚さを異なるものと
    した複数の積層型圧電素子を一体化すると共にこの積層
    型圧電素子に振動変換部材を設け、さらに、各積層型圧
    電素子に対して電圧を印加する駆動手段と、この駆動手
    段を制御して電圧を印加する積層型圧電素子を選択する
    制御手段とを設け、前記振動変換部材を振動接触させる
    ことで移動体を駆動することを特徴とする超音波モー
    タ。
  10. 【請求項10】 第1の積層型圧電素子を構成する圧電
    素子の厚さを、第2の積層型圧電素子を構成する圧電素
    子よりも薄くし、当該第1および第2の積層型圧電素子
    を積み重ねて一体化すると共に当該一体化した積層型圧
    電素子の側面に振動変換部材を取り付け、さらに、各積
    層型圧電素子に対して周波電圧を印加する駆動手段を設
    け、 前記第1の積層型圧電素子により縦振動を励振し、前記
    第2の積層型圧電素子により屈曲振動を励振し、前記振
    動変換部材を移動体に振動接触させることで当該移動体
    を駆動することを特徴とする超音波モータ。
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