JP2000308669A - 重炭酸塩含有薬液容器包装体 - Google Patents

重炭酸塩含有薬液容器包装体

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JP2000308669A
JP2000308669A JP11119074A JP11907499A JP2000308669A JP 2000308669 A JP2000308669 A JP 2000308669A JP 11119074 A JP11119074 A JP 11119074A JP 11907499 A JP11907499 A JP 11907499A JP 2000308669 A JP2000308669 A JP 2000308669A
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container
gas
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carbon dioxide
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Hidekatsu Shoji
英克 庄司
Minoru Oka
実 岡
Hiroshi Honda
浩 本田
Kohei Yuyama
恒平 湯山
Junji Kaga
順二 加賀
Nobuaki Sumiyoshi
信昭 住吉
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Otsuka Pharmaceutical Factory Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】二次包装材におけるピンホール発生のトラブル
を容易に目視確認できるピンホール検知剤を備えた重炭
酸塩薬液包装剤を提供。 【解決手段】重炭酸塩を含有する薬液を封入したガス透
過性プラスチック製容器をガス非透過性プラスチック製
包装材にて包装した重炭酸塩含有薬液容器包装体におい
て、上記容器と包装材との空間部が炭酸ガス雰囲気とさ
れており、且つ該空間部に特定pH指示薬をガス透過性
プラスチック製小容器に封入したピンホール検知剤を配
置した重炭酸塩含有薬液容器包装体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は重炭酸塩含有薬液容
器包装体、より詳しくは炭酸水素ナトリウム等の重炭酸
塩を含有する医薬用水溶液を収容したプラスチック容器
をガスバリア製包装材で包装した重炭酸塩含有薬液容器
包装体であって、該包装体の包装材にピンホールが発生
してガスバリア性が低下乃至消失した際に、これを色調
変化により包装体外部から目視確認可能とするピンホー
ル検知剤を備えた改良された薬液容器包装体に関する。
【0002】
【従来の技術】重炭酸塩含有薬液、即ち炭酸水素イオン
を含有する医薬用水溶液は、例えば解毒剤、人工腎臓透
析液、腹膜透析液、輸液剤、根管拡大剤(歯科用)、人
工髄液、眼内灌流液、心臓灌流液、心筋保護液、腹腔洗
浄液、臓器保存液等の分野で汎用されている。かかる医
薬用水溶液中において、炭酸水素イオンは次式(1)
【0003】
【化1】
【0004】で表わされるように平衡関係にあり、開放
系では該式(1)の右辺の炭酸ガスの揮散によって反応
が右側に進行し、これに伴われて炭酸水素イオンの減少
及び炭酸イオンの増加が起こり、水溶液のpHが次第に
上昇する。
【0005】この経時変化は、当該薬液の主たる使用目
的の一つが体液の酸塩基平衡の維持もしくは是正である
ことを考慮すると、該水溶液の価値を著しく低下させ
る。殊に、炭酸イオンが増加した液を注射すると、皮下
組織の壊死が引起こされることが知られており〔Howlan
d, J. and Marriot, W. M., Am. J. Dis. Child., 11,3
09 (1916)等参照〕、この弊害のために、炭酸水素ナト
リウム注射液のpHを、日本薬局方XIIIでは7.9〜
8.6の範囲に、またUSP23では7.0〜8.5の
範囲にそれぞれ規定して、炭酸イオンの濃度を規制して
いる。
【0006】また、従来よりかかる医薬用水溶液は、上
記経時変化を防止するために、例えばガラスアンプル、
ガラス瓶等の密閉容器に充填され、発生する炭酸ガスの
揮散を防止することにより一定の平衡状態を保ち、炭酸
水素イオン濃度及び液pHの安定化を図っている。
【0007】しかしながら、ガラス製容器は破損し易
く、また大容量化が困難であり、非常に重く、廃棄処分
にも苦労するという致命的欠点があるに加えて、上記医
薬用水溶液の加熱滅菌時における炭酸ガスの発生は避け
られず、この発生ガスにより容器内圧が上昇し、これが
ガラス容器の破損を誘発するおそれも多々ある。
【0008】しかして、上記ガラス製容器に見られる破
損の問題等を解決し、より軽量化を図り、廃棄性もよい
ものとして、近年、プラスチック製容器が種々研究さ
れ、医療用としても、例えばポリエチレン製、エチレン
酢酸ビニル共重合体製、ポリプロピレン製、ポリ塩化ビ
ニル製等の各種の容器が開発されているが、之等はいず
れも単独では素材自体のガス透過性が大きく、従って之
等の容器に上記炭酸水素イオンを含有する医薬用水溶液
を収容すると、発生する炭酸ガスが経時的に上記容器壁
を経て大気中に揮散し、液pHの上昇が起こることは避
けられず、このためかかるプラスチック製容器の利用で
は前記経時変化に伴われる欠点は免れ得ないものであっ
た。また、減菌時の炭酸ガスの揮散及びこれに伴われる
液pHの上昇も同様の欠点を惹起するものであった。
【0009】上記プラスチック製容器の欠点を解消する
ものとして、該容器をガス非透過性の二次容器(外容器
乃至包装容器)に収容乃至包装し、上記容器と外容器と
の空間部を炭酸ガス雰囲気とする技術が開発された(例
えば、特開平5−49675号公報、特開平5−261
141号公報、特開平6−339512号公報等参
照)。
【0010】しかしながら、このような二重包装技術に
おいても、二次包装材料のピンホール発生等や長期保存
等によって緩慢なガス透過が起こる危険はたぶんにあ
り、これにより経時的にpHが上昇した水溶液は、前記
危険を伴うものとして速やかに廃棄されるべきであり、
誤って患者に投与されることがあってはならない。
【0011】このような二重包装された重炭酸塩含有薬
液のpH異常、特にこれを惹起させるピンホール発生を
検知する手段につき、種々研究が進められ、例えば二次
包装内にエージレス(三菱瓦斯化学株式会社製)のよう
な酸素吸収剤とエージレスアイ(三菱瓦斯化学株式会社
製)のような酸素検知剤とを封入して、無酸素状態と
し、ピンホールの発生により外部から酸素が侵入すれば
これを検知する方法等が試みられている。しかるに、こ
の方法は、pH変化を直接指示するものではなく、ピン
ホール発生時等の外部から酸素が侵入する場合しか検知
できず、しかも上記酸素吸収剤及び酸素検知剤はその保
管、包装作業時等に酸素に触れさせないように特殊な操
作が必要である等の欠点があり、之等欠点のないピンホ
ール検知のための技術の開発が当業界で要望されてい
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、上記従来技術に見られる欠点を悉く解消して、重炭
酸塩含有薬液入りプラスチック容器を包装した容器包装
体において、包装材のピンホール発生を確実に目視判断
できる、新しい薬液容器包装体を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
より鋭意研究を重ねた結果、重炭酸塩を含有する薬液を
ガス透過性プラスチック製容器に封入し、これを常法に
従って高圧蒸気滅菌、熱水浸漬滅菌、熱水シャワー滅菌
等の方法により滅菌するか或いは重炭酸塩を含有する薬
液を無菌的にプラスチック製容器に封入し、次いで得ら
れる容器をガス非透過性プラスチック製包装材で二次包
装し、上記容器と包装材との空間部を炭酸ガス雰囲気と
すると共に、上記空間部に酸性から中性域に変色域を有
するpH指示薬の水溶液又は有機溶媒溶液をガス透過性
プラスチック製小容器に封入してなるピンホール検知剤
を配置するときには、上記目的に合致する新しい薬液容
器包装体が提供できることを見出し、ここに本発明を完
成するに至った。
【0014】即ち、本発明によれば、重炭酸塩を含有す
る薬液を封入したガス透過性プラスチック製容器をガス
非透過性プラスチック製包装材にて包装した重炭酸塩含
有薬液容器包装体において、上記容器と包装材との空間
部が炭酸ガス雰囲気とされており、且つ該空間部にピン
ホール検知剤が配置されており、該ピンホール検知剤が
酸性から中性域に変色域を有するpH指示薬の水溶液又
は有機溶媒溶液をガス透過性プラスチック製小容器に封
入したものであることを特徴とする重炭酸塩含有薬液容
器包装体が提供される。
【0015】特に本発明によれば、上記pH指示薬がp
H3〜7に変色域を有するものである重炭酸塩含有薬液
容器包装体、及び該pH指示薬がコンゴーレッドである
同薬液容器包装体が提供される。
【0016】本発明に係わる重炭酸塩含有薬液容器包装
体の好ましい態様としては、以下のものを挙げることが
できる。 (1)pH指示薬濃度が10〜2000ppmであるも
の。 (2)重炭酸塩が炭酸水素ナトリウムであるもの。 (3)炭酸ガス発生型酸素吸収剤の利用又は炭酸ガスを含
む混合ガスの封入によって、上記空間部が炭酸ガス雰囲
気とされているもの。
【0017】本発明容器包装体は、上記構成を採用する
ことによって、プラスチック製容器の利用に基づく破損
しにくく大容量化が容易で、軽量化を図り得る利点及び
ガス非透過性二次包装材の利用と空間部を炭酸ガス雰囲
気としたことに基づく、薬液から発生する炭酸ガスの大
気中への揮散防止やこれによる薬液のpH値を一定値に
保持できる利点が保証されることは勿論のこと、二次包
装材におけるピンホール発生による薬液のpH変化及び
これに伴われる劣化を、容易に目視確認することがで
き、しかも通常の操作で容易に製造できる利点がある。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明容器包装体について
詳述すれば、本発明において重炭酸塩を含有する薬液と
しては、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム、
炭酸水素カリウム、その他の炭酸水素塩の単独の水溶液
や之等各塩と他の成分とからなる水溶液等の炭酸水素イ
オンを生じるものの他、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カ
リウム等の炭酸イオンを生じる炭酸塩水溶液等を例示で
きる(炭酸塩として添加しても使用するpHでは重炭酸
塩となる)。之等各水溶液の重炭酸イオン濃度は、特に
限定されるものではないが、通常0.01〜1M程度の
範囲にあるのが普通であり、これは重炭酸塩水溶液濃度
で、約0.01〜10%程度に相当する。特に好ましい
重炭酸塩濃度としては、約0.1〜8.5%の範囲を例
示できる。
【0019】上記重炭酸塩含有薬液の組成は、該薬液の
使用目的に応じて適宜決定でき限定されるものではな
く、従来より知られている、解毒剤、人工腎臓透析液、
腹膜透析液、輸液、根管拡大剤(歯科用)、人工髄液、
眼内灌流液、心臓灌流液、心筋保護液、腹腔洗浄液、臓
器保存液等の組成と同一でもよく、また之等を若干変更
することもできる。
【0020】代表的なひとつの重炭酸塩含有薬液は、下
記組成範囲の電解質イオン及び還元糖を含有しており、
他に例えばリン酸イオンや銅、亜鉛等の微量金属のイオ
ンを含んでいてもよい。 ナトリウムイオン 120〜170mEq/l カリウムイオン 0〜 10mEq/l カルシウムイオン 2〜 5mEq/l マグネシウムイオン 0〜 3mEq/l 塩素イオン 100〜150mEq/l 重炭酸イオン 15〜 40mEq/l 還元糖 0〜 10w/v% 上記薬液を封入(収容、充填)するためのガス透過性プ
ラスチック製容器としては、従来より医療分野で用いら
れている各種のものをいずれも使用できる。その具体例
としては、例えばポリエチレン製、エチレン酢酸ビニル
共重合体製、ポリプロピレン製、ポリ塩化ビニル製のも
のや之等を適当な比率で配合あるいはラミネートしたも
の等を例示できる。之等容器の形状、大きさ等には特に
制限はないが、一般には長方形や円筒形のものがよく用
いられ、それらの内容量は一般的には約20ml程度か
ら3l程度の範囲が汎用され、本発明でもかかる容器を
用いるのが好ましい。
【0021】また、上記容器は、連通可能な隔壁を有す
る少なくとも2室からなるガス透過性プラスチック製の
バッグであることもできる。かかるバッグは、既に知ら
れており、例えば2室の連通部を閉鎖する手段が設けら
れたもの(特公昭63−20550号公報、実公昭63
−17474号公報等参照)や2室を区画するシール部
が押圧により連通できるもの(特開昭63−30926
3号公報、特開平2−4671号公報等参照)を例示す
ることができる。之等のバッグでは、その少なくとも1
室に、前記重炭酸塩含有薬液が封入されればよい。
【0022】ガス非透過性を有する包装材における「ガ
ス非透過性」とは、厳密にガスを透過しないという意味
ではなく、そのガス非透過性が上記薬液容器のそれより
も大きいことを意味しており、これは上記薬液容器と同
一の材質でもその厚みが大きい場合には、本発明にいう
ガス非透過性包装材として利用することができる。かか
るガス非透過性を有する包装材の材質としては、通常か
かる包装材として汎用されている、例えばポリエチレン
テレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート
(PEN)、ポリビニルアルコール(PVA)、エチレ
ンビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリ塩化ビ
ニリデン(PVDC)、ナイロン等の材質のものや、之
等の表面に更に酸化珪素、酸化アルミニウム等の無機物
を蒸着させたものや、之等各種材質の多層フィルム(ラ
ミネートフィルム)からなるものを例示できる。之等包
装材の形状、大きさ等は上記プラスチック製容器を収容
できることを前提として特に制限されるものではない
が、この収容後に容器との間に炭酸ガス含有ガスを封入
できる充分な空間部を形成させ得る形状、大きさとする
必要があり、一般には、上記プラスチック製容器の約
1.2〜3倍容量程度の大きさであるのが望ましい。
【0023】上記容器と包装材との空間部を炭酸ガス雰
囲気とするための手段としては、例えばまず第1に炭酸
ガスと空気との混合ガスや炭酸ガスと窒素ガスとの混合
ガス等の炭酸ガスを含有する混合ガスを上記空間部に封
入する方法が採用できる。この方法において、用いられ
る混合ガスの炭酸ガス濃度は、プラスチック製容器に充
填される薬液の種類、特にその炭酸水素イオン濃度及び
pHに応じて適宜決定される。例えば上記薬液として炭
酸水素ナトリウム70gを注射用水に溶解させて全量を
1lとした水溶液を選ぶ場合、該水溶液の炭酸水素イオ
ン濃度は833mMであり且つpHは8.2であり、こ
の値を保持するためには、上記混合ガス雰囲気の炭酸ガ
ス濃度を約40%程度とするのがよい。
【0024】本発明における薬液の炭酸水素イオン濃度
及びpHは、一般に0.01〜1M程度及び6.5〜
8.6程度であり、上記空間部の炭酸ガス分圧は通常約
1mmHg〜760mmHgの範囲に調整されるのがよく、これ
に応じて上記混合ガス中の炭酸ガスの含有比率を選択す
るのが好ましい。より詳しくは、製造後の薬液のpHが
所定の範囲内にある場合には、空間部に封入する炭酸ガ
スは薬液の炭酸ガス分圧にほぼ等しくなるようにすれば
よい。
【0025】また、上記容器と包装材との空間部を炭酸
ガス雰囲気とするための他の手段としては、例えば上記
空間部に存在する酸素ガスを吸収してこれに対して一定
割合の容積の炭酸ガスを放出する、炭酸ガス発生型酸素
吸収剤を上記空間部に封入する手段を挙げることができ
る。この炭酸ガス発生型酸素吸収剤としては、例えば三
菱瓦斯化学株式会社製「エージレスG」及び同「エージ
レスGM」や凸版印刷株式会社製の鮮度保持剤Cタイプ
等を例示することができる。
【0026】本発明に従う、薬液の容器への充填、滅
菌、包装材による包装、空間部の炭酸ガス雰囲気化等
は、通常の注射液の製造方法に従って容易に行なうこと
ができる。
【0027】本発明は、上記の如くして調製される重炭
酸塩含有薬液容器包装体の空間部に更に、特定のピンホ
ール検知剤を配置することをその必須の要件とする。こ
こで、ピンホール検知剤は、酸性から中性域に変色域を
有するpH指示薬の水溶液又は有機溶媒溶液をガス透過
性プラスチック製小容器に封入したものであることを特
徴としている。これは本発明重炭酸塩含有薬剤容器包装
体の容器と包装材との空間部にこれを配置して利用する
ことによって、該空間部からの炭酸ガスの漏出を色調変
化によって指示することができる。
【0028】該ピンホール検知剤において用いられるp
H指示薬としては、炭酸ガスの存在の変化(吸収、放
出)によって起こる本発明検知剤のpH変化を、色調変
化として指示できる各種の酸・塩基指示薬の中から、特
に酸性域から中性域に変色域を有するものを選択する。
該pH指示薬の色調は、炭酸ガスが存在する場合には酸
性域の低pH域側の色を有しており、該ガスが漏出した
場合には酸性域の高pH域側又は中性域の色に変化す
る。
【0029】特に好ましい上記pH指示薬は、(1)変
色域が狭いこと、(2)発色強度が大きいこと、(3)
変色の方向が適切であること(目立たない色から目立つ
色へ)、(4)衛生性に優れること(物質自体の安全性
が高く、移行性がないこと)、(5)安定性がよく、長
期に亘って初期の変色能を保持すること等の性質を具備
するものから選択されるのがよい。かかるpH指示薬の
具体例としては、例えばコンゴーレッド(pH3〜5で
青色から赤色に変色)、ブロムフェノールブルー(pH
3〜4.1で黄色から青色に変色)、メチレンオレンジ
(pH3〜3.46で赤色から黄色に変色)、ブロムク
レゾールグリーン(pH4.2〜4.9で黄色から青色
に変色)、メチルレッド(pH4.2〜5で赤色から黄
色に変色)、クロルフェノールレッド(pH5〜6.2
5で黄色から赤色に変色)、ブロムクレゾールパープル
(pH5.2〜6.4で黄色から紫色に変色)、ブロム
チモールブルー(pH6〜7.3で黄色から青色に変
色)等を例示できる。之等の内では、変色域がpH3〜
7の範囲にあるものが好ましく、特にコンゴーレッドは
好適である。
【0030】上記pH指示薬は、水溶液形態又は有機溶
媒溶液形態で用いられる。ここで有機溶媒としては、例
えばエタノール、メタノール、アセトン、之等の混合溶
剤を使用することができる。調製される溶液におけるp
H指示薬の濃度は、色調変化が目視観察しやすいもので
あればよく、例えばこれを封入される小容器の大きさ
(液体層の厚み)等に応じて、約10〜2000ppm
の範囲から適宜選択することができる。
【0031】また、上記水溶液又は有機溶媒溶液には、
そのpHを調整するために、適当な酸性物質やアルカリ
性物質を配合することもできる。上記酸性物質として
は、例えばリン酸、塩酸、硝酸、硫酸等の無機酸や酢
酸、乳酸等の有機酸を例示できる。またアルカリ性物質
としては、例えばアルカリ金属又はアルカリ土類金属の
水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、リン酸塩等が挙げられ
る。之等は含水塩でもよく、無水塩でもよい。より具体
的には、ホウ酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナ
トリウム、水酸化リチウム、炭酸水素ナトリウム、リン
酸水素ナトリウム、水酸化バリウム、水酸化マグネシウ
ム等が挙げられる。之等の中でも、炭酸水素ナトリウ
ム、リン酸水素ナトリウム及び水酸化ナトリウムは好ま
しい。之等酸性物質及びアルカリ性物質は、それぞれそ
の1種を単独で用いることができ、また2種以上を併用
することもできる。
【0032】本発明ピンホール検知剤には、また適宜保
湿剤を添加配合することができる。該保湿剤は、従来よ
りよく知られている各種のものでよい。その例として
は、例えば、グリセリン、ポリエチレングリコール、プ
ロピレングリコール等を1種単独で又は2種以上混合し
て用いることができる。その配合量は、特に限定される
ものではないが、通常調製される溶液中に、10%(w
/v%、以下同じ)程度迄の濃度となる量とされるのが
よい。この添加配合によって、特に有機溶媒溶液を用い
る場合に溶媒の蒸発を防止することができる。上記効果
を奏し得る保湿剤の配合量下限は、通常約0.1%程度
である。
【0033】本発明ピンホール検知剤は、上記pH指示
薬その他の添加剤の水溶液又は有機溶媒溶液(内液とい
う)をガス透過性プラスチック製小容器に封入して調製
される。その調製は、常法に従うことができる。その際
用いられるガス透過性プラスチック性容器の材質は、前
述した薬液容器のそれと同等か、それ以上のガス透過性
を有するものであればよい。例えば上記小容器は、縦型
3方シール機、縦型ピロー包装機、ロータリーパッカー
等を用いて、製袋、充填、シールを連続して行なう方法
により製造することができる。かかる方法の利用の場
合、特に小容器材質は、機械適性の点からラミネートフ
ィルムであるのが好ましく、特に薬液容器としてポリエ
チレン製のものが用いられる場合は、ポリプロピレン
(外側)とポリエチレン(内側)とのラミネートフィル
ムやポリ−4−メチル−1−ペンテン(外側)とポリエ
チレン(内側)とのラミネートフィルムであるのが好ま
しい。
【0034】上記小容器の大きさと内液の容積について
は、小容器に内液を封入した際に、内液の量が少ないと
インジケーターの液体層の厚みが薄くなりすぎて、色調
変化を目視判別し難くなる傾向があるので、この色調変
化を容易に目視判別できることを前提とし、更に薬液容
器と二次包装材との大きさ等を勘案して、適宜決定する
ことができる。
【0035】かくして作成されるピンホール検知剤は、
その長期保存時に内液内で細菌が増殖して濁りが発生す
る場合があり、これを防止乃至抑制するために、高圧蒸
気滅菌を行なうこともできる。またこれに代えて、塩化
ベンザルコニウム、グルコン酸クロルヘキシジン等の殺
菌剤、ナリジクス酸、ノルフロキサシン等の抗菌剤、パ
ラオキシ安息香酸エステル、ベンジルアルコール等の保
存剤等を適宜添加配合することもできる。
【0036】尚、本発明ピンホール検知剤は、通常その
色調変化が充分に目視確認できる鮮明なものでるため、
特に必須ではないが、その色調変化をより一層鮮明なも
のとするため、適当な色素を適宜添加配合することもで
きる。
【0037】かくして得られるピンホール検知剤中に
は、例えばパブリング等によって予め炭酸ガスを溶解さ
せておくこともでき、また下記のように薬液容器と一緒
に包装し、空間部を炭酸ガス雰囲気とすれば、これによ
って検知剤中に炭酸ガスが自然に溶解される形となる。
【0038】本発明ピンホール検知剤を薬液容器包装体
の空間部に配置するに当たっては、単に薬液容器とピン
ホール検知剤とを一緒に、ガスバリア性包装材で二次包
装することにより行なうことができ、その配置位置は、
ピンホール検知剤が二次包装材による包装後にも外部か
ら目視できる限り特に限定はない。かくして、本発明所
期の薬液容器包装体を得ることができる。
【0039】本発明薬液容器包装体の好ましい一実施態
様は添付図面(図1)に示す通りであり、これは重炭酸
塩を含有する薬液(内容液、1)を封入したプラスチッ
ク製容器2と、該容器を包装したガス非透過性包装材3
と、上記容器と包装材との空間部4に配置された、ピン
ホール検知剤5とからなり、且つ該空間部は炭酸ガス含
有雰囲気とされていることを特徴としており、この構成
によって、本発明所期の薬液のpH変化を目視確認でき
る効果を有すると共に、前述した各種の効果を奏し得
る。
【0040】
【実施例】以下、本発明を更に詳しく説明するため、ピ
ンホール検知剤の製造例を挙げ、次いで本発明薬液容器
包装体の実施例を挙げる。 製造例1 コンゴーレッド1gを水5lに溶解して水溶液を調製
し、その2mlを、縦型3方シール機により、ポリプロ
ピレン(外側、厚さ:20μm)/ポリエチレン(内
側、厚さ:30μm)ラミネートフィルム中に封入し、
縦30mm、横15mm(内寸)のピンホール検知剤を
得た。このものに炭酸ガスをパブリングして紫色の本発
明ピンホール検知剤を調製した。 製造例2 コンゴーレッド1gをエタノール4.5l及びグリセリ
ン0.5lに溶解し、更に炭酸ガスを溶解させてpHを
約3に調整し、その2mlを、縦型3方シール機によ
り、ポリプロピレン(外側、厚さ:20μm)/ポリエ
チレン(内側、厚さ:30μm)ラミネートフィルム中
に封入し、縦30mm、横15mm(内寸)の本発明ピ
ンホール検知剤を得た。このピンホール検知剤の色は紫
色であった。 実施例1 ポリエチレン製薬液バッグ(平均厚み:250μm)に
充填した下記表1の組成の人工髄液500mlを高圧蒸
気滅菌(滅菌後のpH:7.30)後、製造例1で調製
したピンホール検知剤(炭酸ガス6%を溶解させたも
の)と共に、炭酸ガス6%+空気94%の混合ガスで置
換して、ナイロン(厚さ:15μm)/ポリビニルアル
コール(厚さ:12μm)/LLDPE (厚さ:40μm)
の構成のラミネート袋中に封入して、本発明薬液容器包
装体を得た。 表 1重炭酸塩含有薬液 (/ml) 炭酸水素ナトリウム 1.94mg 塩化ナトリウム 7.24mg 塩化カリウム 0.05mg 塩化カルシウム(2水塩) 0.17mg 塩化マグネシウム(6水塩) 0.23mg ブドウ糖 0.6mg リン酸2水素1カリウム 0.15mgクエン酸(添加剤) 0.32mg かくして得られた本発明容器包装体の空間部に配置され
たピンホール検知剤は、赤紫色であった。
【0041】上記で製造した本発明薬液容器包装体製品
の二次包装材に、注射針(27G、テルモ社、ネオラ
ス)でピンホール(長径約500μm、短径約50μ
m)をあけ、ピンホール検知剤の変色を観察した。その
結果、ピンホールを開けた直後は赤紫色であったが、4
8時間後には赤色に変色することが確認された。 実施例2 実施例1において、人工髄液に代えて下記方法で製造し
た電解質輸液剤を用いて同様にして、本発明薬液容器包
装体を得た。 〔電解質輸液剤の調製〕下記表2に示す各成分を常温で
注射用蒸留水に溶解し、0.3Mクエン酸溶液を終濃度
が3mEq/lとなるように添加した後、全量を500
0mlとした。この溶液を孔径0.22μmのメンブラ
ンフィルターで濾過し、濾液をガラス容器に500ml
ずつ充填し、密栓した。次いで、高圧蒸気滅菌して目的
の輸液剤を得た。 表 2成分 濃度(g/l) 塩化ナトリウム 6.55 塩化カリウム 0.80 炭酸水素ナトリウム 2.36 塩化カルシウム(3水塩) 0.22硫酸マグネシウム(7水塩) 0.25 上記で作製した本発明薬液容器包装体製品の二次包装材
に、注射針(27G、テルモ社、ネオラス)でピンホー
ル(長径約500μm、短径約50μm)をあけ、変色
を観察した。その結果、ピンホール検知剤は、最初、赤
紫色であったが、48時間後に赤色になった。 実施例3 実施例1において、人工髄液に代えて下記方法で製造し
た眼内灌流液を用い、またピンホール検知剤として製造
例1で調製し、炭酸ガスを4%濃度となるように溶解さ
せたものを用いて同様にして、本発明薬液容器包装体を
得た。 〔眼内灌流液の調製〕下記表3に示す各成分を滅菌精製
水に溶解し、これに10w/v%塩酸を加えてpH7.2
に調整した後、滅菌精製水を全量が1000mlになる
まで加え、加圧無菌滅菌して目的の眼内灌流液(浸透圧
280〜300mOsm)を得た。 表 3成分 (g) 塩化ナトリウム 6.60 塩化カリウム 0.36 塩化カルシウム(2水塩) 0.18 硫酸マグネシウム(7水塩) 0.30 炭酸水素ナトリウム 2.10 クエン酸ナトリウム(2水塩)1.00 酢酸ナトリウム(3水塩) 0.60ブドウ糖 1.50 上記で製造した本発明薬液容器包装体製品の二次包装材
に、注射針(27G、テルモ社、ネオラス)でピンホー
ル(長径約500μm、短径約50μm)をあけ、ピン
ホール検知剤の変色を観察した。その結果、ピンホール
を開けた直後は赤紫色であったが、48時間後には赤色
に変色することが確認された。 実施例4 pH8.3に調整した7%炭酸水素ナトリウム注射液
を、低密度ポリエチレン(宇部興産B−128H)製2
0mlプラスチックアンプル(平均厚み:0.6mm)
に無菌的に充填し、これと共に製造例2で得たピンホー
ル検知剤(炭酸ガス50%を溶解させたもの)を、ポリ
プロピレン(200μm)/エチレン−ビニルアルコー
ル共重合体(100μm)/ポリプロピレン(200μ
m)の積層シートから成形した底材とPET(12μ
m)/ポリビニルアルコール(14μm)/特殊ポリプ
ロピレン(40μm)のラミネートフィルムである蓋材
とからなるブリスター包装中に、炭酸ガス50%+空気
50%の混合ガスで置換して封入(空間容積:30m
l)して、本発明薬液容器包装体を得た。
【0042】上記で製造した本発明薬液容器包装体製品
の二次包装材に、注射針(27G、テルモ社、ネオラ
ス)でピンホール(長径約500μm、短径約50μ
m)をあけ、ピンホール検知剤の変色を観察した。その
結果、ピンホールを開けた直後は紫色であったが、1時
間後には赤色に変色することが確認された。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明薬液容器包装体の一実施態様を示す概略
図である。
【符号の説明】
(1) 薬液 (2) ガス透過性プラスチック製容器 (3) ガス非透過性プラスチック製包装材 (4) 上記容器2と包装材3との空間部 (5) ピンホール検知剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B65D 77/04 G01N 31/22 123 G01M 3/20 A61J 1/00 333Z G01N 31/22 123 390S (72)発明者 湯山 恒平 徳島県板野郡松茂町満穂字満穂開拓96−1 大塚製薬松茂寮 (72)発明者 加賀 順二 徳島県板野郡北島町江尻字山王宮11−1 (72)発明者 住吉 信昭 徳島県鳴門市撫養町立岩字七枚28番地 第 一城見橋コーポ35号 Fターム(参考) 2G042 AA01 AA10 BB03 CA01 CB01 DA02 DA08 FA12 FB10 2G067 AA47 BB11 CC04 DD10 3E067 AA03 AB81 BA12B BA12C BB14B BB14C BB15B BB16B CA03 CA04 EE21 EE47 FA04 GD10 4C077 AA05 AA06 AA25 BB01 DD12 GG09 HH07 HH20 KK21 KK30 PP08 PP09 PP12 PP13 PP18 PP24 PP26

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重炭酸塩を含有する薬液を封入したガス
    透過性プラスチック製容器をガス非透過性プラスチック
    製包装材にて包装した重炭酸塩含有薬液容器包装体にお
    いて、上記容器と包装材との空間部が炭酸ガス雰囲気と
    されており、且つ該空間部にピンホール検知剤が配置さ
    れており、該ピンホール検知剤が酸性から中性域に変色
    域を有するpH指示薬の水溶液又は有機溶媒溶液をガス
    透過性プラスチック製小容器に封入したものであること
    を特徴とする重炭酸塩含有薬液容器包装体。
  2. 【請求項2】 pH指示薬がpH3〜7に変色域を有す
    るものである請求項1に記載の薬液容器包装体。
  3. 【請求項3】 pH指示薬がコンゴーレッドである請求
    項2に記載の薬液容器包装体。
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