JP2000308802A - 脱酸素素子、脱酸素装置および脱酸素素子の製造方法 - Google Patents
脱酸素素子、脱酸素装置および脱酸素素子の製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 導電率が小さなイオン交換水を対象とし、脱
酸素効率がよく、かつ継続的に機能する脱酸素材料およ
び脱酸素装置を得る。 【解決手段】 酸化還元電位が酸素よりも卑な金属Aを
被覆した金属Aよりも貴な金属Bに、さらに貴な金属C
を電気的に接続した脱酸素素子7を備えた脱酸素素子を
形成する。この脱酸素素子7を容器1内に設置し、容器
1の入り口4からイオン交換水を通水し出口3から脱酸
素された水を取り出す構成とする。
酸素効率がよく、かつ継続的に機能する脱酸素材料およ
び脱酸素装置を得る。 【解決手段】 酸化還元電位が酸素よりも卑な金属Aを
被覆した金属Aよりも貴な金属Bに、さらに貴な金属C
を電気的に接続した脱酸素素子7を備えた脱酸素素子を
形成する。この脱酸素素子7を容器1内に設置し、容器
1の入り口4からイオン交換水を通水し出口3から脱酸
素された水を取り出す構成とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気機器の冷却器
や空調機等、冷却水が使用される技術分野に関する。さ
らに具体的には、水冷式ヒートポンプ、ファンコイルユ
ニット、エアハンドリングユニット等の空調機、また、
サイリスタ、インバータ等の電力変換器、さらには、半
導体製造用の超純水製造装置等を対象とし、これらに使
用される冷却水によって金属部品が腐食するのを防止す
るために、水中の溶存酸素を除去する、脱酸素材料、脱
酸素装置およびその製造方法に関する。
や空調機等、冷却水が使用される技術分野に関する。さ
らに具体的には、水冷式ヒートポンプ、ファンコイルユ
ニット、エアハンドリングユニット等の空調機、また、
サイリスタ、インバータ等の電力変換器、さらには、半
導体製造用の超純水製造装置等を対象とし、これらに使
用される冷却水によって金属部品が腐食するのを防止す
るために、水中の溶存酸素を除去する、脱酸素材料、脱
酸素装置およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、電気化学反応を利用した脱酸
素装置は存在する。例えば、特開平10−65841号
公報には、水が流入および流出する入口および出口を有
する容器内に、酸化還元電位が酸素よりも卑である金属
Aの面と、この金属Aより貴な金属Bの面とを対向させ
て、これを電気的に接続した異種金属対を備えたことを
特徴とする脱酸素装置が記載されている。
素装置は存在する。例えば、特開平10−65841号
公報には、水が流入および流出する入口および出口を有
する容器内に、酸化還元電位が酸素よりも卑である金属
Aの面と、この金属Aより貴な金属Bの面とを対向させ
て、これを電気的に接続した異種金属対を備えたことを
特徴とする脱酸素装置が記載されている。
【0003】この脱酸素装置では、図10に示すように
金属A9および金属B10を対向するように配置し、接
続導体24で電気的に接続し、この電気的に接続する接
続部をプラスチック枠25と絶縁物26で覆って水と接
しないようにした異種金属対を用いるものである。
金属A9および金属B10を対向するように配置し、接
続導体24で電気的に接続し、この電気的に接続する接
続部をプラスチック枠25と絶縁物26で覆って水と接
しないようにした異種金属対を用いるものである。
【0004】上記異種金属対の金属Aとしてアルミニウ
ムを、金属Bとして鉄を使用する場合を例にして、この
異種金属対の動作について説明する。水中では、酸素が
鉄表面で電子を取り込み、水と反応して水酸イオンが生
成すると同時に、アルミニウム表面でアルミニウムがイ
オン化し、電子を放出する。この電気化学反応の結果、
下記の式(1)、(2)および(3)で表されるように
水酸化アルミニウムが生成し、水中の溶存酸素は除去さ
れる。 (カソード反応)1/2O2+H2O+2e-→2OH-…(1) (アノード反応)Al→Al3++3e-…(2) (全反応) 2Al+3/2O2+3H2O→2Al(OH)3…(3) 上記のカソード反応は、アルミニウムと鉄との接触によ
る電池作用により、全反応は円滑に進む。
ムを、金属Bとして鉄を使用する場合を例にして、この
異種金属対の動作について説明する。水中では、酸素が
鉄表面で電子を取り込み、水と反応して水酸イオンが生
成すると同時に、アルミニウム表面でアルミニウムがイ
オン化し、電子を放出する。この電気化学反応の結果、
下記の式(1)、(2)および(3)で表されるように
水酸化アルミニウムが生成し、水中の溶存酸素は除去さ
れる。 (カソード反応)1/2O2+H2O+2e-→2OH-…(1) (アノード反応)Al→Al3++3e-…(2) (全反応) 2Al+3/2O2+3H2O→2Al(OH)3…(3) 上記のカソード反応は、アルミニウムと鉄との接触によ
る電池作用により、全反応は円滑に進む。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述のような異種金属
対では、純度の高いイオン交換水では、アルミニウムと
鉄の電位差が小さく、水の電気抵抗が大きいため、脱酸
素速度が小さくなるという問題があった。
対では、純度の高いイオン交換水では、アルミニウムと
鉄の電位差が小さく、水の電気抵抗が大きいため、脱酸
素速度が小さくなるという問題があった。
【0006】本発明は、電気抵抗の大きなイオン交換水
等を対象とし、上記のような問題点を解消するためにな
されたもので、脱酸素反応を促進し、強力に酸素が除去
できるとともに、脱酸素効率が低下しない脱酸素材料、
脱酸素装置およびその製造方法を提供することを目的と
している。
等を対象とし、上記のような問題点を解消するためにな
されたもので、脱酸素反応を促進し、強力に酸素が除去
できるとともに、脱酸素効率が低下しない脱酸素材料、
脱酸素装置およびその製造方法を提供することを目的と
している。
【0007】また、取り扱い、材料加工とも容易で、安
価に製作でき、しかもメンテナンスも容易な脱酸素材
料、脱酸素装置およびその製造方法を提供することを目
的としている。
価に製作でき、しかもメンテナンスも容易な脱酸素材
料、脱酸素装置およびその製造方法を提供することを目
的としている。
【0008】請求項1に係る発明は、酸化還元電位が酸
素より卑な金属Aと、この金属Aを被覆した金属Aより
貴な金属Bにより形成される異種金属対に、金属Aおよ
び金属Bよりも貴な金属Cを電気的に接触させた脱酸素
素子である。
素より卑な金属Aと、この金属Aを被覆した金属Aより
貴な金属Bにより形成される異種金属対に、金属Aおよ
び金属Bよりも貴な金属Cを電気的に接触させた脱酸素
素子である。
【0009】請求項2に係る発明は、請求項1記載の脱
酸素素子において、金属AがNi,Al,Zn,Sn,
Fe,Mgまたはこれらの合金の一つからなり、金属B
がNi,Al,Zn,Sn,Feまたはこれらの合金の
一つからなるものである。
酸素素子において、金属AがNi,Al,Zn,Sn,
Fe,Mgまたはこれらの合金の一つからなり、金属B
がNi,Al,Zn,Sn,Feまたはこれらの合金の
一つからなるものである。
【0010】請求項3に係る発明は、請求項1記載の脱
酸素素子において、金属CがCu,Ag,Au,Pt,
Cまたはこれらの合金の一つからなるものである。
酸素素子において、金属CがCu,Ag,Au,Pt,
Cまたはこれらの合金の一つからなるものである。
【0011】請求項4に係る発明は、請求項1記載の脱
酸素素子において、複数の細孔が形成されると共に、突
起が設けられたものである。
酸素素子において、複数の細孔が形成されると共に、突
起が設けられたものである。
【0012】請求項5に係る発明は、請求項1記載の脱
酸素素子において、異種金属対としてアルミめっき鋼を
使用し、このアルミめっき鋼に銅めっきまたは銅メッシ
ュからなる金属Cを電気的に接触させものである。
酸素素子において、異種金属対としてアルミめっき鋼を
使用し、このアルミめっき鋼に銅めっきまたは銅メッシ
ュからなる金属Cを電気的に接触させものである。
【0013】請求項6に係る発明は、請求項1記載の脱
酸素素子において、異種金属対として亜鉛めっき鋼を使
用し、この亜鉛めっき鋼に銅めっきまたは銅メッシュか
らなる金属Cを電気的に接触させものである。
酸素素子において、異種金属対として亜鉛めっき鋼を使
用し、この亜鉛めっき鋼に銅めっきまたは銅メッシュか
らなる金属Cを電気的に接触させものである。
【0014】請求項7に係る発明は、請求項1記載の脱
酸素素子において、異種金属対として錫めっき鋼を使用
し、この錫めっき鋼に銅めっきまたは銅メッシュからな
る金属Cを電気的に接触させたものである。
酸素素子において、異種金属対として錫めっき鋼を使用
し、この錫めっき鋼に銅めっきまたは銅メッシュからな
る金属Cを電気的に接触させたものである。
【0015】請求項8に係る発明は、水が流入および流
出する入口および出口を有する容器、この容器内に、請
求項1〜7に記載の脱酸素素子を入れたことを特徴とす
る脱酸素装置である。
出する入口および出口を有する容器、この容器内に、請
求項1〜7に記載の脱酸素素子を入れたことを特徴とす
る脱酸素装置である。
【0016】請求項9に係る発明は、請求項8記載の脱
酸素装置において、脱酸素素子の下流側に、イオン交換
樹脂を備えたものである。
酸素装置において、脱酸素素子の下流側に、イオン交換
樹脂を備えたものである。
【0017】請求項10に係る発明は、酸化還元電位が
酸素より卑な金属Aを、この金属Aより貴な金属Bに、
湿式めっき、蒸着、スパッタ、溶射またはクラッドの方
法で被覆する脱酸素素子の製造方法である。
酸素より卑な金属Aを、この金属Aより貴な金属Bに、
湿式めっき、蒸着、スパッタ、溶射またはクラッドの方
法で被覆する脱酸素素子の製造方法である。
【0018】
【発明の実施の形態】図を用いて、この発明の実施の形
態を説明する。酸化還元電位が酸素より卑な金属、例え
ばマグネシウムを、溶存酸素を含む水中に浸漬すると、
下記の式(4)及び(5)のアノード反応とカソード反
応によりマグネシウムの溶解と溶存酸素の還元が起こ
る。 アノード反応:Mg→Mg2++2e-…(4) カソード反応:O2+2H2O+4e-→4OH-…(5) アノード反応によって生じた電子は必ずカソード反応に
よって消費され、電子の過不足は生じないように平衡を
保ちながら進行する。結果として、物質の変化は次式
(6)のような全反応として表される。 全反応:2Mg+O2+2H2O →2Mg2++4OH-→2Mg(OH)2…(6) このような電気化学反応により溶存酸素は消費されるた
め、その結果、水の腐食性は弱まる。しかし、この場
合、アノード反応とカソード反応が同一場所で起こるた
め、全体の反応の速度はあまり大きくない。
態を説明する。酸化還元電位が酸素より卑な金属、例え
ばマグネシウムを、溶存酸素を含む水中に浸漬すると、
下記の式(4)及び(5)のアノード反応とカソード反
応によりマグネシウムの溶解と溶存酸素の還元が起こ
る。 アノード反応:Mg→Mg2++2e-…(4) カソード反応:O2+2H2O+4e-→4OH-…(5) アノード反応によって生じた電子は必ずカソード反応に
よって消費され、電子の過不足は生じないように平衡を
保ちながら進行する。結果として、物質の変化は次式
(6)のような全反応として表される。 全反応:2Mg+O2+2H2O →2Mg2++4OH-→2Mg(OH)2…(6) このような電気化学反応により溶存酸素は消費されるた
め、その結果、水の腐食性は弱まる。しかし、この場
合、アノード反応とカソード反応が同一場所で起こるた
め、全体の反応の速度はあまり大きくない。
【0019】また、酸化還元電位が酸素より卑な金属、
例えばマグネシウムと、これより貴な金属、例えば鉄と
を接触させて水中に浸漬した場合を考える。この場合、
マグネシウム表面ではアノード反応のみが起こり、生じ
た電子は鉄に移動し、鉄表面ではカソード反応のみが起
こるようになる。すると、マグネシウム単独で浸漬させ
た場合より、反応速度は大きくなる。
例えばマグネシウムと、これより貴な金属、例えば鉄と
を接触させて水中に浸漬した場合を考える。この場合、
マグネシウム表面ではアノード反応のみが起こり、生じ
た電子は鉄に移動し、鉄表面ではカソード反応のみが起
こるようになる。すると、マグネシウム単独で浸漬させ
た場合より、反応速度は大きくなる。
【0020】図11は、上の電気化学反応と水の導電率
との関係を説明する断面図である。図11(a)は、酸
化還元電位が酸素より卑な金属A9の板と、金属A9よ
り貴な金属B10の板とを接触させた脱酸素素子を示す
ものである。
との関係を説明する断面図である。図11(a)は、酸
化還元電位が酸素より卑な金属A9の板と、金属A9よ
り貴な金属B10の板とを接触させた脱酸素素子を示す
ものである。
【0021】図11(b)および(c)に示すように、
金属A9は溶解(酸化)し、金属B上で酸素の還元反応
が起こり、流水中では沈澱が生じにくい。しかし、金属
Aの溶解が進行すると金属A9と金属B10の対が壊
れ、金属A9上に前述のように沈澱が生じ脱酸素効率が
低下する。
金属A9は溶解(酸化)し、金属B上で酸素の還元反応
が起こり、流水中では沈澱が生じにくい。しかし、金属
Aの溶解が進行すると金属A9と金属B10の対が壊
れ、金属A9上に前述のように沈澱が生じ脱酸素効率が
低下する。
【0022】また、水の導電率がイオン交換水のように
小さい場合、金属A9と金属B10が接する極近傍で、
溶存酸素の還元が起こる。従って、金属A9と金属B1
0とが対向する長さ(紙面に垂直方向)が長いほど、脱
酸素効率が向上する。
小さい場合、金属A9と金属B10が接する極近傍で、
溶存酸素の還元が起こる。従って、金属A9と金属B1
0とが対向する長さ(紙面に垂直方向)が長いほど、脱
酸素効率が向上する。
【0023】さらに、水道水のようにイオン交換水より
も導電率の高い水に浸漬した場合、図11(b)のよう
に、接触部からかなり離れたところまで電流回路を形成
し、溶存酸素を除去するために利用されうるマグネシウ
ムの量は多い。ところが、イオン交換水のように導電率
の小さい水に異種金属対を浸漬させた場合には、図11
(c)のように、接触部近傍しか電流回路を形成せず、
利用されうるマグネシウムの量は少ない。このように、
水の導電率と、金属A9と金属B10が対向する長さ
(紙面に垂直方向)が脱酸素効率に影響する。
も導電率の高い水に浸漬した場合、図11(b)のよう
に、接触部からかなり離れたところまで電流回路を形成
し、溶存酸素を除去するために利用されうるマグネシウ
ムの量は多い。ところが、イオン交換水のように導電率
の小さい水に異種金属対を浸漬させた場合には、図11
(c)のように、接触部近傍しか電流回路を形成せず、
利用されうるマグネシウムの量は少ない。このように、
水の導電率と、金属A9と金属B10が対向する長さ
(紙面に垂直方向)が脱酸素効率に影響する。
【0024】本発明による脱酸素材料では、自発的に起
こる電気化学反応を継続的、かつ安定に利用して脱酸素
を促進しようとするものであり、その手段として、金属
Bを板状とし、これに薄い卑な金属Aを被覆して切断面
を形成し、近接した異種金属対をつくり、これに、さら
に金属Bより貴な金属Cを電気的に接続して、アノード
に近接したカソードの面積を大きくするものである。
こる電気化学反応を継続的、かつ安定に利用して脱酸素
を促進しようとするものであり、その手段として、金属
Bを板状とし、これに薄い卑な金属Aを被覆して切断面
を形成し、近接した異種金属対をつくり、これに、さら
に金属Bより貴な金属Cを電気的に接続して、アノード
に近接したカソードの面積を大きくするものである。
【0025】図1は、本発明における脱酸素装置の一実
施の形態を示す図であり、(a)は脱酸素装置の断面
図、(b)は脱酸素素子の平面図である。図1(a)に
おいて、1は容器、2は容器1を密閉状態にする蓋、3
は水の入り口、4は水の出口、5はバルブ、6は支持
棒、7は脱酸素素子、15は支持具で、支持棒6に取り
付けられた脱酸素素子7が容器1に収納され、支持具1
5によって固定されている。脱酸素素子7は、図1
(b)に示したように、多数の細孔13が形成され、周
囲に支持棒15に取り付けるための取り付け孔14が設
けられている。
施の形態を示す図であり、(a)は脱酸素装置の断面
図、(b)は脱酸素素子の平面図である。図1(a)に
おいて、1は容器、2は容器1を密閉状態にする蓋、3
は水の入り口、4は水の出口、5はバルブ、6は支持
棒、7は脱酸素素子、15は支持具で、支持棒6に取り
付けられた脱酸素素子7が容器1に収納され、支持具1
5によって固定されている。脱酸素素子7は、図1
(b)に示したように、多数の細孔13が形成され、周
囲に支持棒15に取り付けるための取り付け孔14が設
けられている。
【0026】脱酸素素子7は、図2の拡大断面図に示す
ように、金属A9と金属B10からなる異種金属対に金
属C11を接触させており、金属Aは酸化還元電位が酸
素よりも卑であり、金属Bは金属Aより貴であり、金属
Cは金属Bよりさらに貴である。
ように、金属A9と金属B10からなる異種金属対に金
属C11を接触させており、金属Aは酸化還元電位が酸
素よりも卑であり、金属Bは金属Aより貴であり、金属
Cは金属Bよりさらに貴である。
【0027】図2から明らかなように、金属Aと金属B
の組み合わせに金属Cを付加することにより、細孔13
の端面で、アノードとなる金属Aと近接する金属Bとさ
らに電位差の大きい金属Cが近接することにより、実効
的なカソードの面積を大きくすることができるので、高
抵抗のイオン交換水でも脱酸素反応を継続することがで
きる。
の組み合わせに金属Cを付加することにより、細孔13
の端面で、アノードとなる金属Aと近接する金属Bとさ
らに電位差の大きい金属Cが近接することにより、実効
的なカソードの面積を大きくすることができるので、高
抵抗のイオン交換水でも脱酸素反応を継続することがで
きる。
【0028】脱酸素素子7は、多数の細孔13が設けら
れており、カソード反応およびアノード反応が起こる端
面の数が多い構造になっており、抵抗の高いイオン交換
水中では、端面の金属Aと隣接する金属Bおよび金属C
の一部がカソードとなると考えられる。
れており、カソード反応およびアノード反応が起こる端
面の数が多い構造になっており、抵抗の高いイオン交換
水中では、端面の金属Aと隣接する金属Bおよび金属C
の一部がカソードとなると考えられる。
【0029】例えば、比抵抗1MΩcmの水で1μA/
cm2の電流密度の電流が流れているところでは、1m
mの距離で0.1Vの電圧降下が生ずる。各種金属の電
極電位は表1に示すようであり、異種金属対の電位差は
0.1Vのオーダであり、電流が1μA/cm2以上流
れるカソードの範囲は金属Aから1mm以下の距離の金
属Bまたは金属Cの表面であると考えられる。また、比
抵抗10MΩcmの水では、この距離が0.1mm以下
になると考えられる。従って、金属Cとして貴な金属を
選ぶことが効果的になる。
cm2の電流密度の電流が流れているところでは、1m
mの距離で0.1Vの電圧降下が生ずる。各種金属の電
極電位は表1に示すようであり、異種金属対の電位差は
0.1Vのオーダであり、電流が1μA/cm2以上流
れるカソードの範囲は金属Aから1mm以下の距離の金
属Bまたは金属Cの表面であると考えられる。また、比
抵抗10MΩcmの水では、この距離が0.1mm以下
になると考えられる。従って、金属Cとして貴な金属を
選ぶことが効果的になる。
【0030】
【表1】
【0031】脱酸素素子7の金属Aは、酸化還元電位が
酸素より低いMg,Zn,Al,Fe,Sn,Cu,N
iまたはその合金等を使用すると、脱酸素可能であり、
また、比較的安価で入手しやすい。
酸素より低いMg,Zn,Al,Fe,Sn,Cu,N
iまたはその合金等を使用すると、脱酸素可能であり、
また、比較的安価で入手しやすい。
【0032】脱酸素素子7の金属Bは、用いる金属Aよ
り貴なZn,Al,Fe,Sn,Cu,Niまたはその
合金を使用することにより、金属Aのイオン化反応が促
進される。
り貴なZn,Al,Fe,Sn,Cu,Niまたはその
合金を使用することにより、金属Aのイオン化反応が促
進される。
【0033】脱酸素素子7の金属Cは、用いる金属Bよ
りさらに貴なAg,Au,C,Cu,Ptまたはその合
金を使用することにより、金属Aのイオン化反応が促進
され、水質によっては金属Aが不動態化して、金属Bが
イオン化することがあり、脱酸素反応が一層促進され
る。
りさらに貴なAg,Au,C,Cu,Ptまたはその合
金を使用することにより、金属Aのイオン化反応が促進
され、水質によっては金属Aが不動態化して、金属Bが
イオン化することがあり、脱酸素反応が一層促進され
る。
【0034】脱酸素素子7に、多数の細孔を設けること
により、異種金属が隣接している端面での脱酸素反応の
生ずる面積を大きくすることができ、脱酸素が促進され
る。
により、異種金属が隣接している端面での脱酸素反応の
生ずる面積を大きくすることができ、脱酸素が促進され
る。
【0035】さらに、図1に示したように、この異種金
属対を所定の間隔で多量積層することによって酸化還元
反応の面積を大きくし脱酸素効率を向上することができ
る。
属対を所定の間隔で多量積層することによって酸化還元
反応の面積を大きくし脱酸素効率を向上することができ
る。
【0036】また、板状の異種金属対に一定の高さの突
起を形成することにより、これを一定の間隔で容易に積
層できるため、脱酸素装置の組立が簡単になり、異種金
属対表面に水を均一に流すことができ、異種金属対と溶
存酸素の接触を促して、脱酸素反応が起こり易くなる。
この場合の脱酸素素子7の具体的な例として、鋼からな
る金属BにAlからなる金属AをめっきしたAlめっき
鋼を用い、このAlめっき鋼にさらに銅めっきからなる
金属Cを電気的に接触させた場合、低温のイオン交換水
中ではAlが不動態化し、鉄のイオン化を促進すること
ができる。Alめっき鋼には、構造物等に使用されるも
のを用いることができ、容易に入手できる汎用性のある
ものである。
起を形成することにより、これを一定の間隔で容易に積
層できるため、脱酸素装置の組立が簡単になり、異種金
属対表面に水を均一に流すことができ、異種金属対と溶
存酸素の接触を促して、脱酸素反応が起こり易くなる。
この場合の脱酸素素子7の具体的な例として、鋼からな
る金属BにAlからなる金属AをめっきしたAlめっき
鋼を用い、このAlめっき鋼にさらに銅めっきからなる
金属Cを電気的に接触させた場合、低温のイオン交換水
中ではAlが不動態化し、鉄のイオン化を促進すること
ができる。Alめっき鋼には、構造物等に使用されるも
のを用いることができ、容易に入手できる汎用性のある
ものである。
【0037】また、図6に示したように、脱酸素装置の
下流側にイオン交換樹脂が入ったイオン交換筒19を設
けた場合には、生成された2価の鉄イオンがイオン交換
樹脂に捕捉されたあと、さらに3価に酸化され水に不溶
となるため、高抵抗で、かつ脱酸素された水が得られ
る。この場合、3価のFeを除去するフィルタ20を出
口3に設けることによって、酸化鉄(Fe2O3)等の浮
遊物が除去された水が得られる。脱酸素素子7の具体的
な例として、鋼からなる金属Bに亜鉛からなる金属Aを
めっきした亜鉛めっき鋼を用い、この亜鉛めっき鋼にさ
らに銅めっきを施して、亜鉛のイオン化を促進すること
ができる。亜鉛めっき鋼には、構造物等に使用されるも
のを用いることができ、容易に入手できる汎用性のある
ものである。特に、亜鉛めっき鋼板は、塩化物イオンあ
るいは硫酸イオン等の強酸性イオンが多い、腐食性の水
に対して銅による腐食促進作用が大きいため、優れた脱
酸素特性が得られる。
下流側にイオン交換樹脂が入ったイオン交換筒19を設
けた場合には、生成された2価の鉄イオンがイオン交換
樹脂に捕捉されたあと、さらに3価に酸化され水に不溶
となるため、高抵抗で、かつ脱酸素された水が得られ
る。この場合、3価のFeを除去するフィルタ20を出
口3に設けることによって、酸化鉄(Fe2O3)等の浮
遊物が除去された水が得られる。脱酸素素子7の具体的
な例として、鋼からなる金属Bに亜鉛からなる金属Aを
めっきした亜鉛めっき鋼を用い、この亜鉛めっき鋼にさ
らに銅めっきを施して、亜鉛のイオン化を促進すること
ができる。亜鉛めっき鋼には、構造物等に使用されるも
のを用いることができ、容易に入手できる汎用性のある
ものである。特に、亜鉛めっき鋼板は、塩化物イオンあ
るいは硫酸イオン等の強酸性イオンが多い、腐食性の水
に対して銅による腐食促進作用が大きいため、優れた脱
酸素特性が得られる。
【0038】脱酸素素子7のその他の具体的な例とし
て、鋼からなる金属AにSnからなる金属Bをめっきし
たSnめっき鋼を用い、このSnめっき鋼にさらに銅め
っきを施すと、Snより貴な銅により、Feのイオン化
が促進される。このSnめっき鋼は、構造物等に使用さ
れるものを用いることができ、容易に入手できる汎用性
のあるものである。特に、Snめっき鋼板は、Snがさ
らに貴なCuとFeを電気的に接触させる導体の役目を
するためFeの消耗が均一になり、効率的な脱酸素がで
きる。
て、鋼からなる金属AにSnからなる金属Bをめっきし
たSnめっき鋼を用い、このSnめっき鋼にさらに銅め
っきを施すと、Snより貴な銅により、Feのイオン化
が促進される。このSnめっき鋼は、構造物等に使用さ
れるものを用いることができ、容易に入手できる汎用性
のあるものである。特に、Snめっき鋼板は、Snがさ
らに貴なCuとFeを電気的に接触させる導体の役目を
するためFeの消耗が均一になり、効率的な脱酸素がで
きる。
【0039】以上のような異種金属対からなる脱酸素素
子を、図1に示すように、水の出入り口3,4を有する
容器1に入れると、水を流すだけで脱酸素できる簡易な
脱酸素装置が得られる。
子を、図1に示すように、水の出入り口3,4を有する
容器1に入れると、水を流すだけで脱酸素できる簡易な
脱酸素装置が得られる。
【0040】金属A,B,Cを電気的に接触させるた
め、湿式めっき、溶融めっき、蒸着、スパッタ、溶射お
よびクラッドの方法を使用することにより、効率的な脱
酸素ができる大量の脱酸素素子用の材料を安価に製造で
きる。
め、湿式めっき、溶融めっき、蒸着、スパッタ、溶射お
よびクラッドの方法を使用することにより、効率的な脱
酸素ができる大量の脱酸素素子用の材料を安価に製造で
きる。
【0041】
【実施例】以下、図を用いてこの発明の実施例を詳しく
説明する。まず、異種金属対の酸素除去効果を評価する
ために行なった実験の方法について説明する。図3は、
この発明の実施例に用いた脱酸素装置で、1は容器、2
はフランジ付きの蓋、5はバルブ、6は支持棒、7は脱
酸素素子で支持棒6によって支持されている。8は溶存
酸素検出素子で図示していない溶存酸素計に接続されて
いる。16は試験水、17は子懸垂16を攪拌するため
の攪拌子である。容器1は内容積1リットルのガラス製
容器とした。脱酸素素子7は図4に示すように、3種の
金属を積層した板に穴を明けたものを用いた。試験に用
いた脱酸素素子7の枚数は10枚で、寸法は長さ4c
m、幅3cm、厚さ0.5mmの板に直径3.2mmの
穴を明けた。脱酸素素子71枚あたりの穴数は40個で
あった。
説明する。まず、異種金属対の酸素除去効果を評価する
ために行なった実験の方法について説明する。図3は、
この発明の実施例に用いた脱酸素装置で、1は容器、2
はフランジ付きの蓋、5はバルブ、6は支持棒、7は脱
酸素素子で支持棒6によって支持されている。8は溶存
酸素検出素子で図示していない溶存酸素計に接続されて
いる。16は試験水、17は子懸垂16を攪拌するため
の攪拌子である。容器1は内容積1リットルのガラス製
容器とした。脱酸素素子7は図4に示すように、3種の
金属を積層した板に穴を明けたものを用いた。試験に用
いた脱酸素素子7の枚数は10枚で、寸法は長さ4c
m、幅3cm、厚さ0.5mmの板に直径3.2mmの
穴を明けた。脱酸素素子71枚あたりの穴数は40個で
あった。
【0042】容器1内へイオン交換樹脂10gを分散
し、電気伝導率を1μS/cm以下で、10℃でに保っ
たイオン交換水を満たして、このイオン交換水を試験水
16とした。雰囲気温度10℃の条件で、溶存酸素検出
素子8に接続した図示しない溶存酸素計により容器内の
イオン交換水の溶存酸素濃度の変化を追跡した。溶存酸
素測定中は攪拌子17によって試験水16を攪拌した。
し、電気伝導率を1μS/cm以下で、10℃でに保っ
たイオン交換水を満たして、このイオン交換水を試験水
16とした。雰囲気温度10℃の条件で、溶存酸素検出
素子8に接続した図示しない溶存酸素計により容器内の
イオン交換水の溶存酸素濃度の変化を追跡した。溶存酸
素測定中は攪拌子17によって試験水16を攪拌した。
【0043】実施例1.図4に示した脱酸素素子7とし
て、溶融アルミめっき鋼板を用い、これにさらにCuめ
っきしたものを用いて、実験した結果を比較例1ととも
に図5に示す。比較例1はCuめっきしていない溶融ア
ルミめっき鋼板についての結果を示すものである。
て、溶融アルミめっき鋼板を用い、これにさらにCuめ
っきしたものを用いて、実験した結果を比較例1ととも
に図5に示す。比較例1はCuめっきしていない溶融ア
ルミめっき鋼板についての結果を示すものである。
【0044】図5に示されているように、本実施例の脱
酸素素子によれば約6時間経過後には溶存酸素濃度が0
ppmに近い値を示したのに対して、比較例1は約20
時間経過後においても6ppmの値を示した。
酸素素子によれば約6時間経過後には溶存酸素濃度が0
ppmに近い値を示したのに対して、比較例1は約20
時間経過後においても6ppmの値を示した。
【0045】実施例2−4.図4に示した脱酸素素子7
として、表2に示すように2種の金属(金属Aと金属
C)を鋼板(金属B)に圧着したものを用いて、特性を
測定した。結果を比較例とともに表2に示す。
として、表2に示すように2種の金属(金属Aと金属
C)を鋼板(金属B)に圧着したものを用いて、特性を
測定した。結果を比較例とともに表2に示す。
【0046】
【表2】
【0047】表2から明らかなように、比較例2ないし
3の金属AおよびBからなる脱酸素素子それぞれに対し
て、実施例2ないし3のように金属A,Bにさらに金属
Cを接触させた脱酸素素子の場合には、初期の溶存酸素
濃度10.9ppmが1ppmまで低下する時間は大幅
に低減される。
3の金属AおよびBからなる脱酸素素子それぞれに対し
て、実施例2ないし3のように金属A,Bにさらに金属
Cを接触させた脱酸素素子の場合には、初期の溶存酸素
濃度10.9ppmが1ppmまで低下する時間は大幅
に低減される。
【0048】実施例5−7.図4に示した脱酸素素子7
として、表3に示すように2種の金属(金属Aと金属
C)を錫板(金属B)に圧着したものを用いて、特性を
測定した。結果を比較例とともに表3に示す。
として、表3に示すように2種の金属(金属Aと金属
C)を錫板(金属B)に圧着したものを用いて、特性を
測定した。結果を比較例とともに表3に示す。
【0049】
【表3】
【0050】表3から明らかなように、比較例5ないし
7の金属AおよびBからなる脱酸素素子それぞれに対し
て、実施例5ないし7のように金属A,Bにさらに金属
Cを接触させた脱酸素素子の場合には、初期の溶存酸素
濃度10.9ppmが1ppmまで低下する時間は大幅
に低減される。
7の金属AおよびBからなる脱酸素素子それぞれに対し
て、実施例5ないし7のように金属A,Bにさらに金属
Cを接触させた脱酸素素子の場合には、初期の溶存酸素
濃度10.9ppmが1ppmまで低下する時間は大幅
に低減される。
【0051】実施例8−13.図4に示した脱酸素素子
7として、表4に示すようにアルミめっき鋼板(金属A
と金属B)に金属CとしてFeより貴な金属を電気的に
接続したものを用いて、特性を測定した。結果を比較例
とともに表4に示す。
7として、表4に示すようにアルミめっき鋼板(金属A
と金属B)に金属CとしてFeより貴な金属を電気的に
接続したものを用いて、特性を測定した。結果を比較例
とともに表4に示す。
【0052】
【表4】
【0053】表4から明らかなように、比較例4の金属
AおよびBからなる脱酸素素子に対して、実施例8ない
し13のように金属A,Bにさらに金属Cを接触させた
脱酸素素子の場合には、初期の溶存酸素濃度10.9p
pmが1ppmまで低下する時間は大幅に低減される。
AおよびBからなる脱酸素素子に対して、実施例8ない
し13のように金属A,Bにさらに金属Cを接触させた
脱酸素素子の場合には、初期の溶存酸素濃度10.9p
pmが1ppmまで低下する時間は大幅に低減される。
【0054】実施例14−16.図4に示した脱酸素素
子7として、表5に示すようにアルミめっき鋼板、亜鉛
めっき鋼板および錫めっき鋼板に金属Cとして銅メッシ
ュを圧着して電気的に接続したものを用いて、特性を測
定。結果を比較例とともに表5に示す。
子7として、表5に示すようにアルミめっき鋼板、亜鉛
めっき鋼板および錫めっき鋼板に金属Cとして銅メッシ
ュを圧着して電気的に接続したものを用いて、特性を測
定。結果を比較例とともに表5に示す。
【0055】
【表5】
【0056】表5から明らかなように、比較例5ないし
7のアルミめっき鋼板、亜鉛めっき鋼板および錫めっき
鋼板(金属AおよびB)からなる脱酸素素子に対して、
実施例14ないし16のように、さらにCuメッシュ
(金属C)を接触させた脱酸素素子の場合には、初期の
溶存酸素濃度10.9ppmが1ppmまで低下する時
間は大幅に低減される。
7のアルミめっき鋼板、亜鉛めっき鋼板および錫めっき
鋼板(金属AおよびB)からなる脱酸素素子に対して、
実施例14ないし16のように、さらにCuメッシュ
(金属C)を接触させた脱酸素素子の場合には、初期の
溶存酸素濃度10.9ppmが1ppmまで低下する時
間は大幅に低減される。
【0057】実施例17−19.図1に示した容器1
に、亜鉛めっき鋼または銅めっきした亜鉛めっき鋼から
なる脱酸素素子を積層し、イオン交換水を通水し入口と
出口で水の溶損酸素濃度を測定して、室温(20℃)で
脱酸素特性を調べた。図7に示すように、脱酸素素子7
は、円形であり、直径12cmで厚さ0.5mmのもの
を使用した。脱酸素素子7の突起21の高さを0.5m
m,1mmおよび2mmとした。脱酸素素子7の枚数
は、表6に示す枚数とした。表6に、脱酸素特性を比較
例とともに示す。
に、亜鉛めっき鋼または銅めっきした亜鉛めっき鋼から
なる脱酸素素子を積層し、イオン交換水を通水し入口と
出口で水の溶損酸素濃度を測定して、室温(20℃)で
脱酸素特性を調べた。図7に示すように、脱酸素素子7
は、円形であり、直径12cmで厚さ0.5mmのもの
を使用した。脱酸素素子7の突起21の高さを0.5m
m,1mmおよび2mmとした。脱酸素素子7の枚数
は、表6に示す枚数とした。表6に、脱酸素特性を比較
例とともに示す。
【0058】
【表6】
【0059】表6から明らかなように、脱酸素素子が銅
めっきした亜鉛めっき鋼からなる実施例17ないし19
の場合いずれも、脱酸素素子が銅めっきが施されていな
い亜鉛めっき鋼からなる比較例8ないし10よりも出口
溶存酸素濃度は低い値が得られた。
めっきした亜鉛めっき鋼からなる実施例17ないし19
の場合いずれも、脱酸素素子が銅めっきが施されていな
い亜鉛めっき鋼からなる比較例8ないし10よりも出口
溶存酸素濃度は低い値が得られた。
【0060】実施例20.図6に示したように、脱酸素
装置の上流側に脱酸素素子7を入れ、脱酸素素子7の下
流側にイオン交換樹脂19を入れて通水し、フィルタ2
0でフィルタリングされて出口3から流出した水をポン
プで脱酸素装置に循環させ、脱酸素装置の入り口と出口
で水の溶存酸素濃度を測定して、室温(20℃)で脱酸
素特性を調べた。
装置の上流側に脱酸素素子7を入れ、脱酸素素子7の下
流側にイオン交換樹脂19を入れて通水し、フィルタ2
0でフィルタリングされて出口3から流出した水をポン
プで脱酸素装置に循環させ、脱酸素装置の入り口と出口
で水の溶存酸素濃度を測定して、室温(20℃)で脱酸
素特性を調べた。
【0061】図5は、この実施例の脱酸素特性を示す図
である。図から明らかなように、イオン交換水のような
高純度水に対して、40ないし60時間後には溶存酸素
濃度を0ppmに近いものとすることができる。
である。図から明らかなように、イオン交換水のような
高純度水に対して、40ないし60時間後には溶存酸素
濃度を0ppmに近いものとすることができる。
【0062】なお、図8に示すように、脱酸素装置18
の下流側の外部にイオン交換樹脂筒19を設けても同様
の結果が得られる。図8においては、ポンプ23で貯水
槽22の水を循環させて貯水槽に貯め、溶存酸素検出素
子8で貯水槽の水の溶存酸素濃度を測定し、脱酸素され
た水を適宜利用することができる。
の下流側の外部にイオン交換樹脂筒19を設けても同様
の結果が得られる。図8においては、ポンプ23で貯水
槽22の水を循環させて貯水槽に貯め、溶存酸素検出素
子8で貯水槽の水の溶存酸素濃度を測定し、脱酸素され
た水を適宜利用することができる。
【0063】
【発明の効果】請求項1、2および3に係る発明によれ
ば、金属Aを被覆した金属Bにより形成される異種金属
対に、この両者よりもさらに貴な金属Cを電気的に接触
させることにより、低温で高比抵抗のイオン交換水に対
する脱酸素性能が向上する。
ば、金属Aを被覆した金属Bにより形成される異種金属
対に、この両者よりもさらに貴な金属Cを電気的に接触
させることにより、低温で高比抵抗のイオン交換水に対
する脱酸素性能が向上する。
【0064】請求項4に係る発明によれば、板状脱酸素
素子に穴をあけ、突起を設けることにより、一定間隔に
積層する作業が容易になり、水流の通路が確保できるた
め、水と脱酸素素子の接触が促進されることによって、
脱酸素効率が向上する。
素子に穴をあけ、突起を設けることにより、一定間隔に
積層する作業が容易になり、水流の通路が確保できるた
め、水と脱酸素素子の接触が促進されることによって、
脱酸素効率が向上する。
【0065】請求項5,6および7に係る発明によれ
ば、一般的な材料であり入手しやすく、異種金属対の作
製を容易ならしめ、加えて脱酸素装置の構造を簡易型と
することができる。
ば、一般的な材料であり入手しやすく、異種金属対の作
製を容易ならしめ、加えて脱酸素装置の構造を簡易型と
することができる。
【0066】請求項8および9に係る発明によれば、脱
酸素性能の優れた脱酸素素子を使用することにより、低
温で高抵抗のイオン交換水の脱酸素が可能な脱酸素装置
が得られる。
酸素性能の優れた脱酸素素子を使用することにより、低
温で高抵抗のイオン交換水の脱酸素が可能な脱酸素装置
が得られる。
【0067】請求項10に係る発明によれば、めつき、
蒸着、スパッタ、溶射およびクラッド等の方法により、
脱酸素素子を製造することが可能であり、これらの方法
により、脱酸素素子を大量に安価に製造することができ
る。
蒸着、スパッタ、溶射およびクラッド等の方法により、
脱酸素素子を製造することが可能であり、これらの方法
により、脱酸素素子を大量に安価に製造することができ
る。
【図1】 本発明の一実施の形態による脱酸素装置およ
び脱酸素素子を示す断面図および平面図である。
び脱酸素素子を示す断面図および平面図である。
【図2】 本発明の一実施の形態による脱酸素素子を示
す断面である。
す断面である。
【図3】 本発明の脱酸素素子の特性測定装置を示す断
面図である。
面図である。
【図4】 本発明における他の実施の形態による脱酸素
素子を示す平面図である。
素子を示す平面図である。
【図5】 本発明における脱酸素素子の脱酸素特性を示
す図である。
す図である。
【図6】 本発明における他の実施の形態による脱酸素
装置を示す断面図である。
装置を示す断面図である。
【図7】 本発明における他の実施の形態による脱酸素
素子を示す平面図および側面図である。
素子を示す平面図および側面図である。
【図8】 本発明における脱酸素装置の利用形態を示す
構成図である。
構成図である。
【図9】 本発明における脱酸素装置の脱酸素特性を示
す図である。
す図である。
【図10】 従来の脱酸素素子を示す断面図である。
【図11】 脱酸素のメカニズムを説明するための断面
図である。
図である。
1 容器、2 蓋、3 入口、4 出口、5 バルブ、
6 支持棒、7 脱酸素素子、8 溶存酸素検出素子、
9 金属A、10 金属B、11 金属B、12穴、1
3 細孔、14 取付孔、15 支持具、16 試験
水,17 攪拌子、18 脱酸素装置、19 イオン交
換樹脂、20 フィルター、21 突起、22 水槽、
23 ポンプ
6 支持棒、7 脱酸素素子、8 溶存酸素検出素子、
9 金属A、10 金属B、11 金属B、12穴、1
3 細孔、14 取付孔、15 支持具、16 試験
水,17 攪拌子、18 脱酸素装置、19 イオン交
換樹脂、20 フィルター、21 突起、22 水槽、
23 ポンプ
フロントページの続き (72)発明者 光本 誠一 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 宮 一普 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 瓦井 久勝 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 執行 和浩 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 関 良州 兵庫県川西市東多田三丁目5番8号 多田 電機株式会社内 (72)発明者 加藤 幸夫 愛知県名古屋市東区矢田南五丁目1番14号 メルコメカトロシステム株式会社内 Fターム(参考) 4D011 AA20 4D037 AA08 AB11 BA23 4D038 AA05 AB27 BB03 4D061 DA05 DB18 EA01 GA08
Claims (10)
- 【請求項1】 酸化還元電位が酸素より卑な金属Aと、
この金属Aを被覆した金属Aより貴な金属Bにより形成
される異種金属対に、金属Aおよび金属Bよりも貴な金
属Cを電気的に接触させたことを特徴とする脱酸素素
子。 - 【請求項2】 金属AがNi,Al,Zn,Sn,F
e,Mgまたはこれらの合金の一つからなり、金属Bが
Ni,Al,Zn,Sn,Feまたはこれらの合金の一
つからなることを特徴とする請求項1記載の脱酸素素
子。 - 【請求項3】 金属CがCu,Ag,Au,Pt,Cま
たはこれらの合金の一つからなることを特徴とする請求
項1記載の脱酸素素子。 - 【請求項4】 複数の細孔が形成されると共に、突起が
設けられたことを特徴とする請求項1記載の脱酸素素
子。 - 【請求項5】 異種金属対としてアルミめっき鋼を使用
し、このアルミめっき鋼に銅めっきまたは銅メッシュか
らなる金属Cを電気的に接触させたたことを特徴とする
請求項1記載の脱酸素素子。 - 【請求項6】 異種金属対として亜鉛めっき鋼を使用
し、この亜鉛めっき鋼に銅めっきまたは銅メッシュから
なる金属Cを電気的に接触させたたことを特徴とする請
求項1記載の脱酸素素子。 - 【請求項7】 異種金属対として錫めっき鋼を使用し、
この錫めっき鋼に銅めっきまたは銅メッシュからなる金
属Cを電気的に接触させたことを特徴とする請求項1記
載の脱酸素素子。 - 【請求項8】 水が流入および流出する入口および出口
を有する容器、この容器内に、請求項1〜7に記載の脱
酸素素子を入れたことを特徴とする脱酸素装置。 - 【請求項9】 脱酸素素子の下流側に、イオン交換樹脂
およびフィルタを備えたことを特徴とする請求項8記載
の脱酸素装置。 - 【請求項10】 酸化還元電位が酸素より卑な金属A
を、この金属Aより貴な金属Bに、湿式めっき、蒸着、
スパッタ、溶射またはクラッドの方法で被覆することを
特徴とする脱酸素素子の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11119241A JP2000308802A (ja) | 1999-04-27 | 1999-04-27 | 脱酸素素子、脱酸素装置および脱酸素素子の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11119241A JP2000308802A (ja) | 1999-04-27 | 1999-04-27 | 脱酸素素子、脱酸素装置および脱酸素素子の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000308802A true JP2000308802A (ja) | 2000-11-07 |
Family
ID=14756468
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11119241A Pending JP2000308802A (ja) | 1999-04-27 | 1999-04-27 | 脱酸素素子、脱酸素装置および脱酸素素子の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000308802A (ja) |
-
1999
- 1999-04-27 JP JP11119241A patent/JP2000308802A/ja active Pending
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