JP2000309601A - メタクリル酸メチルシラップの製造方法 - Google Patents
メタクリル酸メチルシラップの製造方法Info
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Abstract
る方法を提供する。 【解決手段】 (1)メタクリル酸メチルを主成分とす
る原料の全量に対し20〜70重量%相当分を昇温し、
(2)反応温度に昇温した後、連鎖移動剤の全量を添加
し、(3)次いで残りの原料を、反応温度での半減期が
10〜300秒である重合開始剤とともに0.1〜5時
間かけて添加し、(4)添加終了後0.01〜5時間さ
らに加熱を継続し、(5)加熱終了時にヒンダードフェ
ノール系重合禁止剤を加えるメタクリル酸メチルシラッ
プの製造方法。
Description
を主成分とする単量体と、メタクリル酸メチルを主成分
とする単量体を重合して得られる重合体とを含む、メタ
クリル酸メチルシラップの製造方法に関する。
ル樹脂注型板、光伝送繊維や光導波路などの光学材料、
アクリル人造大理石、人工印材、床材、接着剤、粘着
剤、文化財・剥製等修復材料または医用材料などの中間
原料として従来より用いられている。
るシラップの製造方法は特公昭36−3392号公報、
特公昭40−3701号公報、特公昭46−40693
号公報、特公昭53−2189号公報、特開昭55−4
3111号公報および特開平9−255714号公報
等、多数出願されている。また特開昭49−10493
7号公報、特公平1−11652号公報、特開平9−6
7495号公報および特開平9−194673号公報等
に、シラップ中重合体にカルボン酸を有するメタクリル
酸メチルシラップが記載されている。
2つに大別される。1つは特公平1−11652号公報
等で開示されている、単量体を部分的に塊状重合させる
方法であり部分重合法とも呼ばれる。部分重合法は更に
回分法と連続法とに分けられる。もう1つは別途調製し
た重合体を単量体に溶解する方法であり、特開昭49−
104937号公報、特開平9−194673号公報等
に開示されているが、本発明とは基本的に異なる製造方
法であり、しかも一旦重合体を取り出した後再度単量体
に溶解するため、エネルギー的にも経済的にも不利であ
る。
合や乳化重合では、回分法や連続法の他に、例えば桑野
(高分子加工,47(3),125,1998)が述べ
ているように、重合開始剤を含む単量体原料を溶媒中に
分割添加する方法、すなわち半回分法が一般に用いられ
ている。しかしながらこの場合、溶液重合では単量体を
溶解する溶媒が必要であり、乳化重合では分散溶媒およ
び乳化剤が必要であり、塊状重合のように単量体濃度が
高く、しかも溶媒のない系で半回分法によりメタクリル
酸メチルシラップが工業的に製造された例は知られてい
ない。
方法として、例えば特公昭36−3392号公報には、
メタクリル酸メチルを主成分とする単量体および連鎖移
動剤からなる原料を80℃に昇温し、少量のアゾビスイ
ソブチロニトリルまたは過酸化ベンゾイルを重合開始剤
として加え、同時に100℃に昇温して27〜50分重
合し、所定の粘度になった時点で重合禁止剤としてハイ
ドロキノンを含有する冷たいメタクリル酸メチルを加え
て急冷することによりメタクリル酸メチルシラップを製
造する方法が開示されている。しかしながら、この方法
では重合開始剤が完全に分解しない状態で重合を停止す
るため、得られたシラップ中に重合開始剤が残存してお
り、たとえ重合禁止剤を加えても貯蔵安定性の劣ったも
のとなる。例えば重合開始剤に用いる過酸化ベンゾイル
の100℃での半減期は約22分であるから、所定の粘
度に達した時点では加えた量に対して42〜20%の重
合開始剤が製品中に残存している。また反応に必要な量
の重合開始剤を一度に添加するために反応の制御が困難
であり、一旦重合開始剤を加えた後は温度を一定に保つ
以外は有効な手段がなく、僅かな温度の変化の影響によ
り製品の重合率、粘度が大きく変化するため安定した製
造は行えない。特公平1−11652号公報では、SM
CまたはBMCの中間原料としてシラップを製造するに
際し、メタクリル酸メチル89重量%、メタクリル酸5
重量%、トリメチロールプロパントリメタクリレート6
重量%からなる単量体100部に対しn−ドデシルメル
カプタン0.4部、2,2’−アゾビスイソブチロニト
リル0.05部を含む原料を仕込み、80℃で重合を行
い、反応液が所定の粘度に達した時点で重合禁止剤とし
てハイドロキノンおよびp−メトキシフェノールを加え
速やかに室温まで冷却し重合を禁止する方法により、カ
ルボン酸を含むメタクリル酸メチルシラップを製造する
方法が開示されている。しかしながらこの方法では得ら
れたシラップ中に重合開始剤が残存しており、たとえ重
合禁止剤を加えても貯蔵安定性の劣ったものとなる。ま
た反応に必要な量の重合開始剤を一度に添加するために
反応の制御が困難である。一旦重合開始剤を加えた後は
温度を一定に保つ以外は有効な手段がなく、僅かな温度
の変化の影響により製品の重合率、粘度が大きく変化す
るため安定した製造は行えない。また特開平9−674
95号公報ではSMCまたはBMCの中間原料としてシ
ラップを製造するに際し、メタクリル酸メチル90部、
メタクリル酸10部からなる単量体を80℃に昇温し、
重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリ
ル0.05部と連鎖移動剤としてn−ドデシルメルカプ
タン0.8部を加え重合を行い、反応液が所定の粘度に
達した時点でメタクリル酸メチル50部を加え急冷する
方法により、シラップ中の重合体にカルボン酸を含むメ
タクリル酸メチルシラップを製造する方法が開示されて
いる。しかしながらこの方法では得られたシラップ中に
重合開始剤が残存しており、貯蔵安定性の劣ったものと
なる。また反応に必要な量の重合開始剤を一度に添加す
るために反応の制御が困難である。一旦重合開始剤を加
えた後は温度を一定に保つ以外は有効な手段がなく、僅
かな温度の変化の影響により製品の重合率、粘度が大き
く変化するため安定した製造は行えない。
の重合開始剤を一度に添加するために反応の制御が困難
である。一旦重合開始剤を加えた後は温度を一定に保つ
以外は有効な手段がなく、僅かな温度の変化の影響によ
り製品の重合率、粘度が大きく変化するため、安定した
品質の製品は得られがたい。しかも得られたシラップ中
に重合開始剤が残存しており、たとえ重合禁止剤を加え
ても貯蔵安定性の劣ったものとなる。
方法として、例えば特公昭40−3701号公報には、
重合開始剤として過酸化ベンゾイル0.1重量%を溶解
させたメタクリル酸メチルを反応器に連続的に供給しな
がら一部を抜き出すことによりメタクリル酸メチルシラ
ップを連続的に製造する方法が開示されている。しかし
ながら上記の完全混合槽による連続法では連続キャスト
板向けなど大量少品種生産には適しているとしても、種
々の用途に適した製品を作るための少量多品種生産には
不向きである。
ことについて、例えば特公昭46−40693号公報で
は連鎖移動剤としてメルカプタン類のように活性水素を
有する硫黄化合物を用い、重合開始剤を加えずに65〜
105℃で部分重合を行いメタクリル酸メチルシラップ
を製造する方法が開示されている。しかしながら所望の
重合率まで重合するためには大量の連鎖移動剤を必要と
し、分子量の高い重合体を含むメタクリル酸メチルシラ
ップを得ることができない。また分子量の高い重合体を
含むメタクリル酸メチルシラップを得るためには少量の
連鎖移動剤を用いて長時間反応することが必要であり、
いずれの場合にも実用的ではない。
ン類を用いて重合した後、残存する未反応メルカプタン
類を処理する方法として、例えば特公昭53−2189
号公報では注型用メタクリル酸メチルシラップを製造す
るに際し、メルカプタン類に対して0.3〜5当量の無
水マレイン酸と0.01〜1当量のアミン化合物、ジア
ザ化合物もしくはトリアゾール化合物の中の少なくとも
一種の塩基性化合物を10〜90℃で加える方法が開示
されている。しかしながらこの方法では冷却中または冷
却後に添加物を加えるために工程が煩雑となり、しかも
窒素を含む塩基性化合物により、メタクリル酸メチルシ
ラップより製造する製品が着色し実用的ではない。特開
昭55−43111号公報では未反応アクリレートが
0.5wt%以上残存する条件下でメタクリル酸メチル
シラップ100重量部に対し塩基性有機化合物0.00
02〜4.0重量部を加えることによりメタクリル酸メ
チルシラップ中のメルカプタン類を不活性化処理する方
法が開示されている。しかしながらこの方法においても
冷却中または冷却後に添加物を加えるために工程が煩雑
となり、塩基性有機化合物により、メタクリル酸メチル
シラップより製造する製品が着色し実用的ではない。特
開平9−255714号公報にはメルカプタン類の存在
下部分重合して得られたカルボン酸を含むメタクリル酸
メチルシラップにビニルエーテルおよび/またはビニル
チオエーテルを添加してメルカプタン類を処理する方法
が開示されている。しかしながら、この方法では重合工
程終了後に添加物を加えるために工程が煩雑となり、残
存するビニルエーテルおよび/またはビニルチオエーテ
ルにより、メタクリル酸メチルシラップから得られる製
品の耐候性が劣化し好ましくない。しかもビニルエーテ
ルおよび/またはビニルチオエーテルにメルカプタン類
がふかした化合物は熱に弱く、メタクリル酸メチルシラ
ップから人工大理石や注型板などの製品を製造する際に
加熱するとビニルエーテルおよび/またはビニルチオエ
ーテルにメルカプタン類に分解してしまうため、成型条
件が極めて制約され好ましくない。
移動剤としてメルカプタン類を用いて重合した後、何ら
かの添加物を加えて残存するメルカプタン類を不活性化
処理する方法では重合工程終了後に添加物を加えるため
に工程が煩雑となり、たとえメルカプタン類を不活性化
処理できたとしても着色または耐候性が犠牲となりメタ
クリル酸メチルシラップの物性を低下させるため実用的
ではない。
法の上記のような問題点を解決し、回分法や連続法では
得られない、種々の用途に適しかつ安定した品質のメタ
クリル酸メチルシラップを効率的にかつ容易に製造する
方法を提供することにある。
た結果、特定の製造方法によって、種々の用途に適しか
つ安定した品質のメタクリル酸メチルシラップを、効率
的にかつ容易に製造し得ることを見いだし、本発明を完
成した。
主成分とする単量体、重合開始剤および連鎖移動剤を含
む混合物からシラップを製造するに際し、(1)メタク
リル酸メチル90〜100重量%およびアクリル酸もし
くはメタクリル酸から選ばれる1種もしくは2種の不飽
和カルボン酸10〜0重量%からなる原料の全量に対し
20〜70重量%相当分を昇温し、(2)反応温度に昇
温した後、連鎖移動剤の全量を添加し、(3)次いで残
りの原料を、反応温度での半減期が10〜300秒であ
る重合開始剤とともに0.1〜5時間かけて添加し、
(4)添加終了後0.01〜5時間さらに加熱を継続
し、(5)加熱終了時にヒンダードフェノール系重合禁
止剤を加えることによって得られる、(6)GPCで測
定した重量平均分子量が2〜20万であり、25℃にお
ける粘度が10〜20000mPa・sであるメタクリ
ル酸メチルシラップの製造方法に関するものである。
ルシラップの製造方法について具体的に説明する。
(単量体混合物)の一部を反応温度まで昇温し、反応温
度に達した後連鎖移動剤の全量を反応液に添加し、次い
で残りの原料と特定の重合開始剤とを連続的にあるいは
分割して一定速度で加える半回分法により重合を行い、
添加終了後一定時間加熱を継続した後、特定の重合禁止
剤を加えることにより、メタクリル酸メチルシラップの
製造を安定に行う。
メチルを必須とし、アクリル酸および/またはメタクリ
ル酸を任意に加えて用いることができる。
濃度は単量体の総量100重量%に対し10重量%以下
である。本発明の方法ではメタクリル酸メチル単独の単
量体からなるメタクリル酸メチルシラップおよび不飽和
カルボン酸(アクリル酸および/またはメタクリル酸)
を含むメタクリル酸メチルシラップのいずれも製造する
ことができる。メタクリル酸メチル単独の単量体から得
られるメタクリル酸メチルシラップの場合、注型板、光
伝送繊維または光導波路などのように、ポリ(メタクリ
ル酸メチル)が有する優れた光学特性を活かせる用途に
用いることができる。不飽和カルボン酸を有するメタク
リル酸メチルシラップの場合、BMCまたはSMCなど
の人造大理石用コンパウンド、接着剤など、カルボキシ
ル基による反応を必要とする用途に用いることができ
る。この場合において、我々の知見によれば、ポリマー
中に側鎖として存在するカルボン酸の作用により、同じ
分子量、同じポリマー濃度で比較した場合、得られたシ
ラップの粘度は重合体中不飽和カルボン酸単位のモル分
率に対してほぼ指数関数的に増大する。このため不飽和
カルボン酸の濃度が10重量%を超えると同じ粘度にす
るためには重合体含有率を低く設定しなければならず、
最終製品を製造する際の低収縮率化という、シラップを
作る本来の効果が期待できず実用的でない。
る場合には少なくともその一部を予め仕込むことが好ま
しく、全量を予め仕込むことがより好ましい。初期仕込
原料に対する不飽和カルボン酸の初期濃度を高めること
により、不飽和カルボン酸を効率的に共重合させること
ができる。
連続的にあるいは分割して一定速度で加えられる。重合
開始剤を添加する単量体に溶解した状態で添加を行うこ
とも可能である。添加終了後の重合を最小限に抑えるた
めに、重合温度における半減期が10〜300秒、好ま
しくは15〜120秒を満足するような重合開始剤が選
択される。半減期が10秒未満では添加した原料および
/または加えた重合開始剤が完全に混合される前に開始
剤の大部分が分解するため大量の重合開始剤を用いる必
要があり、さらに重合開始剤を大量に用いることで重合
開始剤または重合開始剤中に含まれる不純物による着色
がおこるため好ましくない。半減期が300秒よりも大
きいと添加終了時に存在する重合開始剤が分解消失まで
の時間が長く、回分重合により重合反応が進行する。こ
のため添加終了後の温度変化の影響により製品の重合
率、粘度が変化し、安定した品質の製品が得られがたく
なるので好ましくない。半減期は例えば日本油脂(株)
「有機過酸化物」資料第13版、アトケム吉富(株)技
術資料および和光純薬工業(株)「Azo Polym
erization Initiators」等に記載
の諸定数等により容易に求めることができ、100℃付
近の重合に対しては例えば2,2’−アゾビス(2,4
−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス
(2,4ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)、t
−ブチルピバレート、ジイソプロピルパーオキシジカー
ボネートおよび/またはビス( 4−t−ブチルシクロヘ
キシル) パーオキシジカーボネートなどが用いられる。
合わせて用いることができ、各重合反応槽で所望の重合
率を得るために必要な量が添加される。また重合開始剤
を単独で添加する方法、単量体原料と混合して添加する
方法のいずれも用いることができる。本発明によるメタ
クリル酸メチルシラップの粘度は重合率、重合体の分子
量および重合体中のカルボン酸単位分率により影響を受
けるが、必要な粘度範囲を満足するためには原料全体に
対する重合開始剤の使用量として2.0×10 -4〜3.
2wt%が好ましく、1.0×10-3〜1.0wt%が
さらに好ましい。
望の分子量の製品が得られるものであれば何でもよい。
通常はメルカプタン類が用いられる。本発明では連鎖移
動剤は残りの原料(単量体混合物)および重合開始剤の
添加を開始する直前の定められた時期、好ましくは添加
を開始する0〜60分後までの定められた時期、さらに
好ましくは添加を開始する0〜15分後までの定められ
た時期に使用量の全量が反応槽に添加される。既に述べ
たように、連鎖移動剤としてメルカプタン類を用いた場
合には塊状重合が進行することが知られている。最初に
仕込む原料中にメルカプタン類を加えた状態で昇温する
と、昇温パターンの変動により添加開始前のポリマー濃
度が変動し、従って製品の重合率が変動するため安定し
た製造が行えない。また、単量体および重合開始剤を添
加しながら連鎖移動剤を加えると、重合開始剤と連鎖移
動剤とのレドックス反応による原料槽内での重合が起こ
る虞があり好ましくない。しかも添加前に連鎖移動剤を
加える場合に比べると使用量に対する連鎖移動剤の残存
率が高くなる。このため必要な分子量に設定するために
は連鎖移動剤の添加量を増やさねばならず、経済的でな
い。
効果と呼ばれる重合加速効果が存在することがよく知ら
れており、この現象により特に回分重合では反応の制御
が困難である。本発明では回分重合と比較して次の三点
の特長を有する。第一に重合開始剤は一度にではなく分
けて供給され、しかも反応温度における半減期が10〜
300秒と短いために、添加期間中を通じて系内のラジ
カル濃度を極めて低く保つことができる。これにより、
たとえ何らかの原因により重合の異常加速現象が起きた
としても、原料の添加を中止することによりその後の重
合反応の進行を最小限に抑え、重合を安全に行うことが
できる。第二に単量体を含む原料を一度にではなく分け
て添加することで重合熱の少なくとも一部を顕熱により
除去することができる。第三に反応温度における半減期
が10〜300秒と短いために、添加終了後には既に極
めて低濃度である重合開始剤が速やかに分解消失する。
以上三点の特長により反応の制御が容易であるから重合
反応の暴走を抑制することができ、安全にかつ安定した
条件でメタクリル酸メチルシラップの製造を行うことが
できる。
95〜110℃で設定し、さらに好ましくは系内組成物
の沸点で重合を行う。重合熱は顕熱および蒸発潜熱で除
去することができ、110〜180℃で重合反応を行う
ことにより顕熱を大きく設定することもできる。反応槽
のジャケットから重合熱を除去することも可能である
が、反応槽内にスケールが付着する虞があることからジ
ャケットは保温のために用いることが好ましい。180
℃以上の温度で重合することも可能であるが、オリゴマ
ーの生成量が多くなるので好ましくない。80℃未満で
は顕熱や蒸発潜熱を大きく設定することができず、しか
も反応中の系内の粘度が高くなり比較的低い重合率であ
ってもゲル効果の影響が大きくなるため好ましくない。
から仕込まれる原料、すなわち初期仕込分と、重合開始
剤とともに後で添加される残りの原料、すなわち追加分
とに分けられる。この初期仕込分と追加分の重量比は2
0:80〜70:30の範囲であり、好ましくは25:
75〜67:33の範囲であり、より好ましくは30:
70〜65:35の範囲である。添加分が全体の30w
t%未満では、重合熱を添加原料の顕熱により除去する
効果が乏しく、単量体濃度の高い添加開始直後に発熱が
最大となる。逆に添加分が全体の80wt%を超える
と、添加開始直後の発熱を抑えることができるが、添加
終了直前には系内の単量体量が増加し添加終了時に発熱
が最大となる。いずれの場合も系内の発熱量が添加中に
大きく変化し、沸点での重合においては還流量が大きく
変動し安定な運転ができなくなり、沸点以下での重合に
おいてはジャケット温度による調整が難しく温度を一定
に保つことが困難となり、いずれも好ましくない。重合
率15〜50%の設定に対し、できるだけ添加期間中を
通じて還流量を平均化するためには初期仕込分と添加分
の重量比を20:80〜70:30の範囲とすることが
望ましい。
定となるように制御される。また添加時間は0.1〜5
時間であり、好ましくは0.3〜4時間、より好ましく
は0.5〜3時間である。添加時間が0.1時間未満で
は発熱量が多く、しかも反応槽内液量の増加速度が大き
いため大容量の熱交換器、大流量の定量ポンプなどを必
要とし好ましくない。また5時間を超えると仕込から製
品取出までの工程時間が長くなり生産性の点から好まし
くない。
は0.01〜1時間さらに加熱を継続する。この反応時
間は重合開始剤が99%以上分解する時間とするのが望
ましい。重合開始剤が残存していると冷却時の影響によ
り最終製品の重合率および粘度が変動しメタクリル酸メ
チルシラップを安定に製造することが困難となるばかり
でなく、得られたメタクリル酸メチルシラップの貯蔵安
定性が低下し好ましくない。5時間を超えて加熱を継続
することも可能であるが、仕込から製品取出までの工程
時間が長くなり生産性の点から好ましくない。最終的な
重合率は設定分子量および不飽和カルボン酸濃度にもよ
るが、15〜50重量%である。
後重合禁止剤を加えてから冷却し、製品を取り出す。加
熱終了時に重合禁止剤を加えることにより、冷却操作中
にメルカプタン類による重合が進行することを抑制し、
さらに安全に安定した条件でメタクリル酸メチルシラッ
プを製造することができる。また加熱終了時に重合禁止
剤を加えることにより連鎖移動剤にメルカプタン類を用
いる場合であってもメタクリル酸メチルシラップの貯蔵
安定性は良好となり、メタクリル酸シラップ中に残存す
るメルカプタン類の不活性化処理を行う必要はない。
合禁止剤としてはヒンダードフェノール系重合禁止剤を
用いることが好ましい。ヒンダードフェノール系重合禁
止剤としては、例えば2,6−ジ−t−ブチル−4−メ
チルフェノール(BHT)、6−t−ブチル−2,4−
ジメチルフェノール、4,4’−チオビス−(6−t−
ブチル−3−メチルフェノール)および/または2,
2’−メチレンビス−(4−メチル−6−t−ブチルフ
ェノール)等が挙げられる。これらのヒンダードフェノ
ール系重合禁止剤は単独で、あるいは2種以上組み合わ
せて用いることができる。また上記ヒンダードフェノー
ル系重合禁止剤の存在下、例えばリン系重合禁止剤のよ
うな、ヒンダードフェノール系重合禁止剤と併用するこ
とでさらに着色を抑制することが公知である重合禁止剤
を併用することも可能である。
チルシラップはGPC(ゲルパーミエーションクロマト
グラフィー)で測定した重量平均分子量が2〜20万で
あり、25℃における粘度が10〜20000mPa・
sであることを特徴とするものとなる。
型板、光伝送繊維や光導波路などの光学材料、アクリル
人造大理石、人工印材、床材、接着剤、粘着剤、文化財
・剥製等修復材料または医用材料などの中間原料として
用いることができる。必要に応じ充填材、繊維補強材、
低収縮剤、滑剤、可塑剤、増粘剤、有機溶剤等の希釈
剤、架橋剤、レベリング剤、脱泡剤、沈降防止剤、離型
剤、酸化防止剤、UV吸収剤、顔料および/または染料
等の公知の添加剤と本発明のメタクリル酸メチルシラッ
プを混合し用いることもできる。
に限定されるものではない。重合率は重量法により、試
料を大量の冷ヘキサン中に投入し生じた沈澱物を精製・
減圧乾燥し求めた。重合体の分子量は東ソー(株)製8
010型ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによ
り測定した。酸価は試料を塩化メチレン10%溶液と
し、指示薬にフェノールフタレイン、0.05mol/
Lエタノール性水酸化カリウム溶液を用いて測定した。
粘度はB型粘度計を用い25℃で測定した。
ラスコにメタクリル酸メチル930g、メタクリル酸
9.4gを仕込み、昇温した。温度が100℃になった
ところで1−ドデカンチオール11.3gを加え、メタ
クリル酸メチル940gおよび2,2’−アゾビス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.14g(10
0℃における半減期=96秒)からなる溶液を3時間か
けて定量ポンプを用いて添加した。添加終了後1時間加
熱を継続した。この時の重合率は35.1%であった。
添加終了後1時間で加熱を終了し2,6−ジ−t−ブチ
ル−4−メチルフェノール2.98gを加えて室温まで
冷却した。得られたシラップの酸価は2.5mgKOH
/gであった。またこのシラップを冷ヘキサン中に加
え、沈澱した重合体を精製・減圧乾燥しさらに塩化メチ
レン10%溶液として酸価を測定したところ、3.5m
gKOH/gであった。塩化メチレンの酸価は0.00
1mgKOH/g以下であった。またGPCにより測定
した重量平均分子量は5.1万、25℃における粘度は
2100mPa・sであった。また得られたシラップを
40℃の暗所にて1ヶ月間保存した後25℃における粘
度を測定したところ2.2Pa・sであり色調の変化は
認められなかった。
に対し水酸化アルミニウム(平均粒径20μm)1.8
kg、ガラスフリット0.2kg、酸化マグネシウム7
g、トリメチロールプロパントリメタクリレート50
g、t−ブチルパーオキシ( 2−エチルヘキサノエー
ト) 10g、ステアリン酸亜鉛10g、チヌビンP(2
−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリ
アゾール、日本チバガイギー社製)5gを加え、最初の
1時間は30℃、ついで40℃で混練 した。混練直後
より増粘し始め、3時間後にはべとつきがなくなった。
このコンパウンドを40℃、24時間熟成し、上面11
5℃、下面130℃、成形圧力3.0MPaで3分、続
いて10.0MPaで3分かけて成型し、表面平滑性の
良好な人造大理石板を得た。このコンパウンドを40℃
で10日間保存し、同様に成型を行ったところ同じく表
面平滑性の良好な人造大理石板を得た。
施例2〜4で得られたメタクリル酸メチルシラップを参
考例1と同じ条件で評価した。いずれのメタクリル酸メ
チルシラップも3時間後には充分増粘しべとつきのない
コンパウンドが得られた。
g、過酸化ラウロイル2gを混合し脱気した後、300
×300×10mmの2枚の強化ガラスの間にポリ塩化
ビニル製ガスケットをセットしたガラスセル内に該シラ
ップを注入した。55℃で2時間、60℃で2時間、6
5℃で2時間、135℃で0.25時間重合した後70
℃で冷却し、メタクリル樹脂板を取り出した。無色透明
で外観の良好なメタクリル樹脂板が得られた。
ノエート)0.09g(100℃での半減期=1550
秒)を用いた以外は実施例1と同様に反応を行った。添
加終了後1時間の重合率は35.0%であった。得られ
たシラップの酸価は2.5mgKOH/gであった。ま
たこのシラップを冷ヘキサン中に加え、沈澱した重合体
を精製・減圧乾燥しさらに塩化メチレン10%溶液とし
て酸価を測定したところ、3.5mgKOH/gであっ
た。塩化メチレンの酸価は0.001mgKOH/g以
下であった。またGPCにより測定した重量平均分子量
は5.1万、25℃における粘度は2100mPa・s
であった。このシラップを40℃の暗所にて1ヶ月間保
存したところ、全体にわたり固化していた。
を行いシラップを得た。この時の重合率は35.1%で
あった。得られたシラップの酸価は2.5mgKOH/
gであった。またこのシラップを冷ヘキサン中に加え、
沈澱した重合体を精製・減圧乾燥しさらに塩化メチレン
10%溶液として酸価を測定したところ、3.5mgK
OH/gであった。塩化メチレンの酸価は0.001m
gKOH/g以下であった。またGPCにより測定した
重量平均分子量は5.1万、25℃における粘度は2.
1Pa・sであった。このシラップを40℃の暗所にて
1ヶ月間保存したところ、上部約1/4を残し残部は固
化していた。
を一度に仕込み攪拌しながら昇温した。80℃に達した
ところで1−ドデカンチオール29.1gおよび2,
2’−アゾビスイソブチロニトリル0.25g(80℃
での半減期=5230秒)を加え、重合を開始した。重
合開始後3時間で2,6−ジ−t−ブチル−4−メチル
フェノール2.98gを添加し冷却した。重合率は3
5.5%であり、得られたシラップの酸価は2.5mg
KOH/gであった。またこのシラップを冷ヘキサン中
に加え、沈澱した重合体を精製・減圧乾燥しさらに塩化
メチレン10%溶液として酸価を測定したところ、2.
9mgKOH/gであった。塩化メチレンの酸価は0.
001mgKOH/g以下であった。またGPCにより
測定した重量平均分子量は5.1万、25℃における粘
度は2400mPa・sであった。このシラップを40
℃の暗所にて1ヶ月間保存したところ、全体にわたり固
化していた。
リル酸メチルシラップを安定に製造することができ、工
業的意義は大きい。
Claims (4)
- 【請求項1】 メタクリル酸メチルを主成分とする単量
体、重合開始剤および連鎖移動剤を含む混合物からシラ
ップを製造するに際し、(1)メタクリル酸メチル90
〜100重量%およびアクリル酸もしくはメタクリル酸
から選ばれる1種もしくは2種の不飽和カルボン酸10
〜0重量%からなる原料の全量に対し20〜70重量%
相当分を昇温し、(2)反応温度に昇温した後、連鎖移
動剤の全量を添加し、(3)次いで残りの原料を、反応
温度での半減期が10〜300秒である重合開始剤とと
もに0.1〜5時間かけて添加し、(4)添加終了後
0.01〜5時間さらに加熱を継続し、(5)加熱終了
時にヒンダードフェノール系重合禁止剤を加えることに
よって得られる、(6)GPCで測定した重量平均分子
量が2〜20万であり、25℃における粘度が10〜2
0000mPa・sであるメタクリル酸メチルシラップ
の製造方法。 - 【請求項2】 反応温度が95〜110℃である請求項
1記載の製造方法。 - 【請求項3】 反応温度が系内組成物の沸点である請求
項1記載の製造方法。 - 【請求項4】 連鎖移動剤がメルカプタン類であり、連
鎖移動剤を加えてから0〜60分後の定められた時期
に、残りの原料および重合開始剤の添加を開始する請求
項1に記載の製造方法。
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|---|---|---|---|
| JP11969299A JP4257469B2 (ja) | 1999-04-27 | 1999-04-27 | メタクリル酸メチルシラップの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11969299A JP4257469B2 (ja) | 1999-04-27 | 1999-04-27 | メタクリル酸メチルシラップの製造方法 |
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| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000309601A true JP2000309601A (ja) | 2000-11-07 |
| JP4257469B2 JP4257469B2 (ja) | 2009-04-22 |
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ID=14767707
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11969299A Expired - Lifetime JP4257469B2 (ja) | 1999-04-27 | 1999-04-27 | メタクリル酸メチルシラップの製造方法 |
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| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP4257469B2 (ja) |
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2001151801A (ja) * | 1999-11-30 | 2001-06-05 | Mitsubishi Gas Chem Co Inc | アクリルシラップの製造方法 |
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| KR100727219B1 (ko) | 2004-11-08 | 2007-06-13 | 주식회사 엘지화학 | (메타)아크릴 시럽의 제조 방법 |
| JP2011173969A (ja) * | 2010-02-23 | 2011-09-08 | Panasonic Electric Works Co Ltd | 熱硬化型(メタ)アクリル系樹脂組成物とそれを用いたシートモールディングコンパウンド、バルクモールディングコンパウンドおよび成形品 |
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| EP4332124A4 (en) * | 2021-04-28 | 2025-03-05 | Mitsubishi Chemical Corporation | METHYL METHACRYLATE-CONTAINING COMPOSITION AND METHOD FOR PRODUCING METHYL METHACRYLATE POLYMER |
-
1999
- 1999-04-27 JP JP11969299A patent/JP4257469B2/ja not_active Expired - Lifetime
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|---|---|
| JP4257469B2 (ja) | 2009-04-22 |
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