JP2000310048A - 自走式立体駐車場 - Google Patents
自走式立体駐車場Info
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- JP2000310048A JP2000310048A JP11120370A JP12037099A JP2000310048A JP 2000310048 A JP2000310048 A JP 2000310048A JP 11120370 A JP11120370 A JP 11120370A JP 12037099 A JP12037099 A JP 12037099A JP 2000310048 A JP2000310048 A JP 2000310048A
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Landscapes
- Emergency Lowering Means (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 防火区画面積の特定、耐火構造又は不燃材料
を使用しての防火や延焼防止を行う防火塀の設置をなく
することで、安全性を向上させながら製造コストの低減
を図った自走式立体駐車場の提供を目的にしている。 【解決手段】 本発明による自走式立体駐車場は、外周
線が隣地境界線等から1.0m未満の車室11と車路1
2から構成される自走式立体駐車場10であって、自走
式立体駐車場の外周を全て開放構造にして手すり16の
みを配置したことを特徴としており、1層2段、2層3
段及び3層4段の各駐車場に適用して安全性の向上を図
ると同時に製造コストの低減を図っている。
を使用しての防火や延焼防止を行う防火塀の設置をなく
することで、安全性を向上させながら製造コストの低減
を図った自走式立体駐車場の提供を目的にしている。 【解決手段】 本発明による自走式立体駐車場は、外周
線が隣地境界線等から1.0m未満の車室11と車路1
2から構成される自走式立体駐車場10であって、自走
式立体駐車場の外周を全て開放構造にして手すり16の
みを配置したことを特徴としており、1層2段、2層3
段及び3層4段の各駐車場に適用して安全性の向上を図
ると同時に製造コストの低減を図っている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自走式立体駐車場
に関し、特に、駐車している車が火災を発生した際に安
全に避難することが可能な低コストの 外周線が隣地境
界線等から1.0m未満の自走式立体駐車場に関する。
に関し、特に、駐車している車が火災を発生した際に安
全に避難することが可能な低コストの 外周線が隣地境
界線等から1.0m未満の自走式立体駐車場に関する。
【0002】
【従来の技術】立体駐車場は、従来から建築物として取
り扱われており、防災に関しても一般の建物と同列に位
置付けられている。従って、駐車場の防災は、基本的に
一般の建築物と同様であり、防火区画の面積は1000
m2 と決められている。そして、建物の外壁、屋根、床
については耐火構造又は不燃材料を使用して防火や延焼
防止を図っており、防火区画内の柱、梁は、耐火被覆で
覆うことを義務付けられている。さらに、防火区画の開
口部や開口部における延焼の恐れがある部分には防火シ
ャッターを装備することが求められている。
り扱われており、防災に関しても一般の建物と同列に位
置付けられている。従って、駐車場の防災は、基本的に
一般の建築物と同様であり、防火区画の面積は1000
m2 と決められている。そして、建物の外壁、屋根、床
については耐火構造又は不燃材料を使用して防火や延焼
防止を図っており、防火区画内の柱、梁は、耐火被覆で
覆うことを義務付けられている。さらに、防火区画の開
口部や開口部における延焼の恐れがある部分には防火シ
ャッターを装備することが求められている。
【0003】又、建築物の部分が道路の中心線・隣地境
界線もしくは隣接する建物同士の外壁間距離の中心線か
ら、地上階で3m、2階以上では5m以下の距離にある
部分については、これを延焼の恐れがある部分として取
り扱われていることから、駐車場に関しても基本的に
は、同様の対応が要求されている。
界線もしくは隣接する建物同士の外壁間距離の中心線か
ら、地上階で3m、2階以上では5m以下の距離にある
部分については、これを延焼の恐れがある部分として取
り扱われていることから、駐車場に関しても基本的に
は、同様の対応が要求されている。
【0004】防煙区画に関しても、避難上の安全性や火
災危険の高さに応じて、煙の流れを一時的に止めて避難
し易くするために防煙壁を設けることが求められてお
り、天井材の不燃、準不燃に対応して防煙たれ壁の配置
も異なるものにしている。
災危険の高さに応じて、煙の流れを一時的に止めて避難
し易くするために防煙壁を設けることが求められてお
り、天井材の不燃、準不燃に対応して防煙たれ壁の配置
も異なるものにしている。
【0005】ただし、自走式立体駐車場に関しては、高
層化や段差式あるいは連続傾床式による有効面積の拡大
を図ってきており、駐車効率の向上と、延焼防止・畜煙
防止・静粛化及び使用時の安心感の造成等安全面につい
ての種々の工夫改善と実規模実験による安全性確認を経
て、上記制限を緩和させたものも認められてきた。図
5、6は、現状の自走式立体駐車場を示している斜視図
と部分立面図である。外周線が隣地境界線等から1.0
m未満の自走式立体駐車場30は、火災拡大の防止に関
して自走式立体駐車場の部材を鉄材等の不燃材で構成し
て不燃化を図ると共に、屋根床版、2階部床版及び傾斜
路床版に用いるエキスパンドメタル、グレーチングメタ
ル、パンチングメタル等の鉄板は、特認のものを使用す
ることで、防火区画の床面積は、1層2段式の自走式駐
車場で4.000m2 、2層3段式駐車場では8.00
0m2にすることが認められている。
層化や段差式あるいは連続傾床式による有効面積の拡大
を図ってきており、駐車効率の向上と、延焼防止・畜煙
防止・静粛化及び使用時の安心感の造成等安全面につい
ての種々の工夫改善と実規模実験による安全性確認を経
て、上記制限を緩和させたものも認められてきた。図
5、6は、現状の自走式立体駐車場を示している斜視図
と部分立面図である。外周線が隣地境界線等から1.0
m未満の自走式立体駐車場30は、火災拡大の防止に関
して自走式立体駐車場の部材を鉄材等の不燃材で構成し
て不燃化を図ると共に、屋根床版、2階部床版及び傾斜
路床版に用いるエキスパンドメタル、グレーチングメタ
ル、パンチングメタル等の鉄板は、特認のものを使用す
ることで、防火区画の床面積は、1層2段式の自走式駐
車場で4.000m2 、2層3段式駐車場では8.00
0m2にすることが認められている。
【0006】又、隣地等への延焼防止に関しても、
隣地境界線等から自走式立体駐車場の外周線までの距離
を0.5m以上確保する。 1階で自走式立体駐車場
の外周線が隣地境界線等から1.0m未満の場合には、
隣地境界線の内側に高さ2.0m以上の防火塀31を設
け、その0.5m以上の部分を不燃材料又は準不燃材料
で覆う。 2階及び屋上部で、自走式立体駐車場の外
周線が隣地境界線等から1.0m未満の場合には、高さ
1.5m以上の防火塀32を設け、その0.5m以上の
部分を不燃材料又は準不燃材料で覆うものとしている。
又、上部への延焼防止に関しては、上階の床版高さを
2.5mとし、車室部上部の床版を閉鎖するとしてお
り、自走式立体駐車場には消防設備を設置することを義
務付けている。
隣地境界線等から自走式立体駐車場の外周線までの距離
を0.5m以上確保する。 1階で自走式立体駐車場
の外周線が隣地境界線等から1.0m未満の場合には、
隣地境界線の内側に高さ2.0m以上の防火塀31を設
け、その0.5m以上の部分を不燃材料又は準不燃材料
で覆う。 2階及び屋上部で、自走式立体駐車場の外
周線が隣地境界線等から1.0m未満の場合には、高さ
1.5m以上の防火塀32を設け、その0.5m以上の
部分を不燃材料又は準不燃材料で覆うものとしている。
又、上部への延焼防止に関しては、上階の床版高さを
2.5mとし、車室部上部の床版を閉鎖するとしてお
り、自走式立体駐車場には消防設備を設置することを義
務付けている。
【0007】さらに、煙制御に関しては、 自走式立
体駐車場外周に隣地境界線から0.5m以上の空地を確
保して側面開口の有効性を確保する。 上階の煙濃度
を抑制しながら当該階の避難安全性を確保するために、
上階の床版及び屋根床版に設ける開口の開口率を2%〜
20%に制限する。ただし、側面開口は開口長の半分を
有効な開口として加算する。 自走式立体駐車場外周
に隣地境界線から0.5m以上の空地を確保できない場
合は、準不燃材料の延焼防火壁を建てる。として対応し
てきた。
体駐車場外周に隣地境界線から0.5m以上の空地を確
保して側面開口の有効性を確保する。 上階の煙濃度
を抑制しながら当該階の避難安全性を確保するために、
上階の床版及び屋根床版に設ける開口の開口率を2%〜
20%に制限する。ただし、側面開口は開口長の半分を
有効な開口として加算する。 自走式立体駐車場外周
に隣地境界線から0.5m以上の空地を確保できない場
合は、準不燃材料の延焼防火壁を建てる。として対応し
てきた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
自走式立体駐車場は、基本的に建築物としての規制を受
けざるを得ないことから、その規制を前提にした安全性
等の改善提案を行っているものであり、各部位における
構造体の本質的な機能の追求や性能の確立について本格
的に検討された経緯がない。
自走式立体駐車場は、基本的に建築物としての規制を受
けざるを得ないことから、その規制を前提にした安全性
等の改善提案を行っているものであり、各部位における
構造体の本質的な機能の追求や性能の確立について本格
的に検討された経緯がない。
【0009】しかるに、自走式立体駐車場を2層3段か
ら3層4段以上へと、さらなる高層化と傾床化を促進す
るためには、高層化に伴う架構構造への負荷の増大、大
規模化における延焼形態の変化及び床版の傾床化によっ
て発生する下面に沿った煙流動とたれ壁による煙の制御
・拡散防止について、安全性等への懸念を明確にしてお
くことが重要である。
ら3層4段以上へと、さらなる高層化と傾床化を促進す
るためには、高層化に伴う架構構造への負荷の増大、大
規模化における延焼形態の変化及び床版の傾床化によっ
て発生する下面に沿った煙流動とたれ壁による煙の制御
・拡散防止について、安全性等への懸念を明確にしてお
くことが重要である。
【0010】駐車場は、建物としても内部に設備される
機器や家財を中心にしている一般建築に対して、自動車
という同一物に充分な間隙を保ちながら整然と配列して
いる実態に即して、建物という単純な枠の中で対応する
ことから離れて独立した構造物を想定する必要がある。
特に、最近の社会的動向に呼応して、製造者責任の徹底
や品質保証傾向のように、駐車場として求められる本質
的な品質・性能を保証するためには、駐車場の平面が大
規模化した場合の延焼性状、自由空間に近い状態での自
動車の延焼性状や、延焼熱による架構への熱負荷と載架
荷重の変化及び傾床下部分でのたれ壁効果による煙制御
効果と上階への延焼防止性能等について、構造的本質面
からの追求と検討が必要である。
機器や家財を中心にしている一般建築に対して、自動車
という同一物に充分な間隙を保ちながら整然と配列して
いる実態に即して、建物という単純な枠の中で対応する
ことから離れて独立した構造物を想定する必要がある。
特に、最近の社会的動向に呼応して、製造者責任の徹底
や品質保証傾向のように、駐車場として求められる本質
的な品質・性能を保証するためには、駐車場の平面が大
規模化した場合の延焼性状、自由空間に近い状態での自
動車の延焼性状や、延焼熱による架構への熱負荷と載架
荷重の変化及び傾床下部分でのたれ壁効果による煙制御
効果と上階への延焼防止性能等について、構造的本質面
からの追求と検討が必要である。
【0011】本発明は、これらの状況に鑑みて提起する
ものであり、従来の一般建築からの対応では必要とされ
ていた、防火区画面積の特定、耐火構造又は不燃材料を
使用しての防火や延焼防止を行う防火塀の設置を、本質
的に再検討することで、安全性を向上させながら製造コ
ストの低減を図った自走式立体駐車場の提供を目的にし
ている。
ものであり、従来の一般建築からの対応では必要とされ
ていた、防火区画面積の特定、耐火構造又は不燃材料を
使用しての防火や延焼防止を行う防火塀の設置を、本質
的に再検討することで、安全性を向上させながら製造コ
ストの低減を図った自走式立体駐車場の提供を目的にし
ている。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明による自走式立体
駐車場は、外周線が隣地境界線等から1.0m未満の車
室と車路から構成される自走式立体駐車場であって、自
走式立体駐車場の外周を全て開放構造にしたことを特徴
としており、1層2段、2層3段及び3層4段の各駐車
場に適用して安全性の向上を図ると同時に製造コストの
低減を図っている。
駐車場は、外周線が隣地境界線等から1.0m未満の車
室と車路から構成される自走式立体駐車場であって、自
走式立体駐車場の外周を全て開放構造にしたことを特徴
としており、1層2段、2層3段及び3層4段の各駐車
場に適用して安全性の向上を図ると同時に製造コストの
低減を図っている。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明による自走式立体駐車場
は、外周線が隣地境界線等から1.0m未満の車室と車
路から構成される自走式立体駐車場であって、建物の外
周を全て開放構造にしたことを特徴としており、1層2
段、2層3段及び3層4段の各駐車場に適用して安全性
の向上を図ると同時に製造コストの低減を図っている。
は、外周線が隣地境界線等から1.0m未満の車室と車
路から構成される自走式立体駐車場であって、建物の外
周を全て開放構造にしたことを特徴としており、1層2
段、2層3段及び3層4段の各駐車場に適用して安全性
の向上を図ると同時に製造コストの低減を図っている。
【0014】自走式立体駐車場における構造防災面に関
しては、上述したように、自走式立体駐車場を建物とし
て特定することから出発しているために、駐車している
車が実際に火災を発生した場合に、どのような延焼状態
を経過して行くのかの実態については確認されていな
い。そこで、発明者等は、自走式立体駐車場について、
構造防災面の安全性を確認するために、図4に示す実物
大の実験モデル40での火災実験を実施した。(特願平
10−364007号参照)
しては、上述したように、自走式立体駐車場を建物とし
て特定することから出発しているために、駐車している
車が実際に火災を発生した場合に、どのような延焼状態
を経過して行くのかの実態については確認されていな
い。そこで、発明者等は、自走式立体駐車場について、
構造防災面の安全性を確認するために、図4に示す実物
大の実験モデル40での火災実験を実施した。(特願平
10−364007号参照)
【0015】図4(a)は実験モデルの平面図、同
(b)は図4(a)の(b)矢視図、同(c)は図4
(a)の(c)矢視図である。火災実験は、図4に示す
実験モデル40を対象にして、平面式車庫41や、平面
段差式車庫42、あるいは連続傾床式車庫43など、型
式の異なる複数種類の自走式立体駐車場について、傾床
床版間あるいは段差床版間での上階への延焼危険性の把
握と、畜煙・側面排煙が自然風の影響下で示す性状をに
ついての正確かつ多岐に亘るデータをとることであり、
次の点について解明を行った。 駐車場の平面が約4.000m2と大規模化した場合
の燃焼性状と半閉鎖 空間での車の燃焼性状。(厳しい
延焼条件下での発熱速度と延焼継続時間 ) 自由空間に近い状態での自動車の燃焼性状。(壁のな
い自然風影響下での 延焼性状) 上記状態下での燃焼熱による架構への熱負荷と載架荷
重。 傾床床下部分でのたれ壁効果の煙制御効果。(構造体
の形状が持つ煙流動 性状) 上階への延焼防止性能。(構造体の形状が持つ熱気流
の流動性状)
(b)は図4(a)の(b)矢視図、同(c)は図4
(a)の(c)矢視図である。火災実験は、図4に示す
実験モデル40を対象にして、平面式車庫41や、平面
段差式車庫42、あるいは連続傾床式車庫43など、型
式の異なる複数種類の自走式立体駐車場について、傾床
床版間あるいは段差床版間での上階への延焼危険性の把
握と、畜煙・側面排煙が自然風の影響下で示す性状をに
ついての正確かつ多岐に亘るデータをとることであり、
次の点について解明を行った。 駐車場の平面が約4.000m2と大規模化した場合
の燃焼性状と半閉鎖 空間での車の燃焼性状。(厳しい
延焼条件下での発熱速度と延焼継続時間 ) 自由空間に近い状態での自動車の燃焼性状。(壁のな
い自然風影響下での 延焼性状) 上記状態下での燃焼熱による架構への熱負荷と載架荷
重。 傾床床下部分でのたれ壁効果の煙制御効果。(構造体
の形状が持つ煙流動 性状) 上階への延焼防止性能。(構造体の形状が持つ熱気流
の流動性状)
【0016】とを把握するための実験では、不燃の
壁(ALC材)44で燃料支配型の半閉鎖空間を形成
し、その中で6台の自動車を燃焼させた。最初に中央の
1台の車45が燃焼し、両側の自動車と後ろを付き合わ
せて駐車している自動車へと延焼して、さらに延焼した
自動車から後方に在る両側の自動車に延焼するものとし
て、行なわれた。とを把握するための実験では、周
囲に壁面を設けていない2段目に載置した自動車46を
燃焼させて、自由空間における車46の燃焼性状を観察
した。又、傾床している3階床版の下面に沿った煙の流
動性状とたれ壁の効果も同時に把握している。
壁(ALC材)44で燃料支配型の半閉鎖空間を形成
し、その中で6台の自動車を燃焼させた。最初に中央の
1台の車45が燃焼し、両側の自動車と後ろを付き合わ
せて駐車している自動車へと延焼して、さらに延焼した
自動車から後方に在る両側の自動車に延焼するものとし
て、行なわれた。とを把握するための実験では、周
囲に壁面を設けていない2段目に載置した自動車46を
燃焼させて、自由空間における車46の燃焼性状を観察
した。又、傾床している3階床版の下面に沿った煙の流
動性状とたれ壁の効果も同時に把握している。
【0017】図1は、上記実証実験において認められた
燃焼車から発生する炎の拡散状況を説明するための模擬
図である。図1に示す炎1の燃焼状況は、自動車2の燃
焼自体が緩やかであり、自動車の燃焼部分から上昇する
炎1は、予想以上に直上に上昇して短時間で消滅し、煙
霧化していた。その理由としては、駐車している自動車
2の火災が、一般の建物における設備機器や家財等の燃
焼と異なって、火災荷重の少ないことが比較的緩やかな
燃焼性状を示す最大の要因と考えられる。さらに、燃焼
する炎は車体の隙間から車外に噴出するが、上昇気流に
よって漸次車体に沿って上昇して水平方向には大きく拡
大せず隣接した車に接触しないことが、第2の要因と推
定される。
燃焼車から発生する炎の拡散状況を説明するための模擬
図である。図1に示す炎1の燃焼状況は、自動車2の燃
焼自体が緩やかであり、自動車の燃焼部分から上昇する
炎1は、予想以上に直上に上昇して短時間で消滅し、煙
霧化していた。その理由としては、駐車している自動車
2の火災が、一般の建物における設備機器や家財等の燃
焼と異なって、火災荷重の少ないことが比較的緩やかな
燃焼性状を示す最大の要因と考えられる。さらに、燃焼
する炎は車体の隙間から車外に噴出するが、上昇気流に
よって漸次車体に沿って上昇して水平方向には大きく拡
大せず隣接した車に接触しないことが、第2の要因と推
定される。
【0018】従って、隣接する他の自動車への延焼は、
輻射熱だけによって伝搬されるものであり、延焼は複数
の自動車が一斉に燃焼するような急激な拡大状態には成
らずに段階的な時間を経て展開されるから、車の燃焼や
炎の延焼は一般の建物における設備機器や家財等の燃焼
と異なって緩やかであり、上部階の床版に到達すること
なく煙になる状態を顕示しているものといえる。
輻射熱だけによって伝搬されるものであり、延焼は複数
の自動車が一斉に燃焼するような急激な拡大状態には成
らずに段階的な時間を経て展開されるから、車の燃焼や
炎の延焼は一般の建物における設備機器や家財等の燃焼
と異なって緩やかであり、上部階の床版に到達すること
なく煙になる状態を顕示しているものといえる。
【0019】燃焼車2から発生する炎1は煙となるが、
空間が充分に開放されている場合には、煙の発生速度と
自走式立体駐車場の開放空間からの流出速度がほぼ一定
になっている。このため、燃焼した自動車2からの煙3
は、車庫を開放してあるために車庫内に滞留、充満する
ことなく、床版下に約1mの煙層を形成して一定速度で
車庫外に排煙され、煙層の下はほとんど無煙に近く人の
避難や移動に支障を生じない状況であることも確認され
ている。
空間が充分に開放されている場合には、煙の発生速度と
自走式立体駐車場の開放空間からの流出速度がほぼ一定
になっている。このため、燃焼した自動車2からの煙3
は、車庫を開放してあるために車庫内に滞留、充満する
ことなく、床版下に約1mの煙層を形成して一定速度で
車庫外に排煙され、煙層の下はほとんど無煙に近く人の
避難や移動に支障を生じない状況であることも確認され
ている。
【0020】上記実験によって検証されたところによる
と、駐車している車が火災を発生して燃焼する状況は、
従来から防災の立脚点として認識されてきた建物におけ
る火災の状況とは極めて異なる経過を示すことが判明し
た。即ち、自動車の火災は通常の家屋に配置されている
家財や設備機器による燃焼と異なって、以下の点におい
て特徴的であった。 車の火災荷重は、住居に配備されている他の家財、設
備機器と比較して極めて少ない。 車の火災荷重が少ないことから、火災を起こした車か
ら発生する炎と煙の流出はほぼ一定の速度で行われ、延
焼を受けた車においても同様である 。 車からの炎と煙は車体に沿って直上に上昇しており、
水平方向への移動と拡大は少ない。 火災を発生した車から他の車への延焼は、輻射熱によ
って伝搬されるために、延焼は複数の自動車が一斉に燃
焼する急激なものでなく段階的な時 間を経て展開さ
れる。 車から流出した煙は、水平流動が活発であり排煙開口
を通って急速に排煙するので、開放された自走式立体駐
車場内に滞留せずに定常的な速度で 自走式立体駐車
場外に排煙される。 以上のことから、自走式立体駐車場に対する防災対策
は、本来一般の建築物における防災対策とは異なる観点
から行われる必要のあることが明らかになったといえ
る。
と、駐車している車が火災を発生して燃焼する状況は、
従来から防災の立脚点として認識されてきた建物におけ
る火災の状況とは極めて異なる経過を示すことが判明し
た。即ち、自動車の火災は通常の家屋に配置されている
家財や設備機器による燃焼と異なって、以下の点におい
て特徴的であった。 車の火災荷重は、住居に配備されている他の家財、設
備機器と比較して極めて少ない。 車の火災荷重が少ないことから、火災を起こした車か
ら発生する炎と煙の流出はほぼ一定の速度で行われ、延
焼を受けた車においても同様である 。 車からの炎と煙は車体に沿って直上に上昇しており、
水平方向への移動と拡大は少ない。 火災を発生した車から他の車への延焼は、輻射熱によ
って伝搬されるために、延焼は複数の自動車が一斉に燃
焼する急激なものでなく段階的な時 間を経て展開さ
れる。 車から流出した煙は、水平流動が活発であり排煙開口
を通って急速に排煙するので、開放された自走式立体駐
車場内に滞留せずに定常的な速度で 自走式立体駐車
場外に排煙される。 以上のことから、自走式立体駐車場に対する防災対策
は、本来一般の建築物における防災対策とは異なる観点
から行われる必要のあることが明らかになったといえ
る。
【0021】本発明による自走式立体駐車場は、上記の
実証実験による知見に基づいて構築されている。図2
は、本発明による自走式立体駐車場10の全体を示す平
面図である。外周線が隣地境界線等から1.0m未満の
自走式立体駐車場10は、車が駐車できる空間を確保し
た車室11と、車室11に車を走行させて駐車位置に出
入りするための車路12から構成され、構造的観点から
配置される柱と上階床版もしくは屋根によって構築され
ている。
実証実験による知見に基づいて構築されている。図2
は、本発明による自走式立体駐車場10の全体を示す平
面図である。外周線が隣地境界線等から1.0m未満の
自走式立体駐車場10は、車が駐車できる空間を確保し
た車室11と、車室11に車を走行させて駐車位置に出
入りするための車路12から構成され、構造的観点から
配置される柱と上階床版もしくは屋根によって構築され
ている。
【0022】自走式立体駐車場に配置される車室は複数
の駐車区画に区分されており、各駐車区画は、隣接して
駐車する車間に自由に乗降可能な幅と奥行きとを確保す
る基本寸法に区分けられ、柱が出庫口から扉の開閉に支
障を生じない奥の位置に配置されている。このため、自
走式立体駐車場10の構造面からの柱間隔もこの寸法に
従って設置されている。中央に形成され、駐車区画13
を有する車室の外周には出庫口で連絡した所定幅の車路
12が設けられており、車路12の外側にはさらに車路
に出庫口を向けた駐車区画14を有する車室11を配置
している。以上の状況から、自走式立体駐車場10は、
車室の配列と車路の対応において、一般の建物と異なっ
て結果的に充分な平面空間を確保しており、上記の知見
を有効に活用するように全面を開放した車室や車路を形
成した構造を全体的に採用している。
の駐車区画に区分されており、各駐車区画は、隣接して
駐車する車間に自由に乗降可能な幅と奥行きとを確保す
る基本寸法に区分けられ、柱が出庫口から扉の開閉に支
障を生じない奥の位置に配置されている。このため、自
走式立体駐車場10の構造面からの柱間隔もこの寸法に
従って設置されている。中央に形成され、駐車区画13
を有する車室の外周には出庫口で連絡した所定幅の車路
12が設けられており、車路12の外側にはさらに車路
に出庫口を向けた駐車区画14を有する車室11を配置
している。以上の状況から、自走式立体駐車場10は、
車室の配列と車路の対応において、一般の建物と異なっ
て結果的に充分な平面空間を確保しており、上記の知見
を有効に活用するように全面を開放した車室や車路を形
成した構造を全体的に採用している。
【0023】図3は、自走式立体駐車場の外周部分を示
す部分立面図である。本発明による自走式立体駐車場1
0は、図示のように、上階もしくは屋根の床版15は、
梁等の通常の構造部材を配備しているのみであり、外周
線が隣地境界線等から1.0m未満であっても、自走式
立体駐車場10の外周には手すり16のみを装備してい
る。従って、車室や車路の平面空間を充分に確保すると
同時に自走式立体駐車場の外周を積極的に開放している
ものであるから、自走式立体駐車場内に発生した煙は、
実証実験の流動性状に則って自走式立体駐車場の外に円
滑に流動放散されることになり、自走式立体駐車場内の
床版表面には全体的に煙のない平面空間を形成できる。
す部分立面図である。本発明による自走式立体駐車場1
0は、図示のように、上階もしくは屋根の床版15は、
梁等の通常の構造部材を配備しているのみであり、外周
線が隣地境界線等から1.0m未満であっても、自走式
立体駐車場10の外周には手すり16のみを装備してい
る。従って、車室や車路の平面空間を充分に確保すると
同時に自走式立体駐車場の外周を積極的に開放している
ものであるから、自走式立体駐車場内に発生した煙は、
実証実験の流動性状に則って自走式立体駐車場の外に円
滑に流動放散されることになり、自走式立体駐車場内の
床版表面には全体的に煙のない平面空間を形成できる。
【0024】以上のように、本発明による自走式立体駐
車場1は、実証実験による知見に基づいて防火区画を特
別に形成することなく構成されている。即ち、従来の自
走式立体駐車場は、一般建築物と同様に防火区画を形成
して発生した煙をその防火区画内に一時的に畜煙してお
き、その間に避難するという発想を基本にしてきたが、
本発明による自走式立体駐車場は、外周線が隣地境界線
等から1.0m未満であっても、防火区画を特別に形成
せずに、自走式立体駐車場内と自走式立体駐車場の外周
を全体的に開放することで、車に火災が発生した時に車
からの煙を自走式立体駐車場外に積極的に流出させるよ
うに構成している。
車場1は、実証実験による知見に基づいて防火区画を特
別に形成することなく構成されている。即ち、従来の自
走式立体駐車場は、一般建築物と同様に防火区画を形成
して発生した煙をその防火区画内に一時的に畜煙してお
き、その間に避難するという発想を基本にしてきたが、
本発明による自走式立体駐車場は、外周線が隣地境界線
等から1.0m未満であっても、防火区画を特別に形成
せずに、自走式立体駐車場内と自走式立体駐車場の外周
を全体的に開放することで、車に火災が発生した時に車
からの煙を自走式立体駐車場外に積極的に流出させるよ
うに構成している。
【0025】上記検証によれば、火災を起こした車から
の煙の流出は、ほぼ一定の速度で行われ、周辺が開放状
態にある場合には、車から流出された煙は開放された自
走式立体駐車場内に対流せずに定常的な速度で自走式立
体駐車場外に排煙されることが確認され、燃焼車から発
生する煙が上階の床版もしくは屋根の下側に集められて
発生する煙の充満と自然開口からの流出がほぼ同等にな
って、上階の床版もしくは屋根の下には煙層効果が発生
し、自走式立体駐車場内には煙のほとんど無い避難空間
を形成される状態も観測されているからである。従っ
て、本発明による自走式立体駐車場は、火災時の安全性
が確立されると同時に、特別の防火塀を設ける必要が無
くなることで製造コストの低減が図れるものである。
の煙の流出は、ほぼ一定の速度で行われ、周辺が開放状
態にある場合には、車から流出された煙は開放された自
走式立体駐車場内に対流せずに定常的な速度で自走式立
体駐車場外に排煙されることが確認され、燃焼車から発
生する煙が上階の床版もしくは屋根の下側に集められて
発生する煙の充満と自然開口からの流出がほぼ同等にな
って、上階の床版もしくは屋根の下には煙層効果が発生
し、自走式立体駐車場内には煙のほとんど無い避難空間
を形成される状態も観測されているからである。従っ
て、本発明による自走式立体駐車場は、火災時の安全性
が確立されると同時に、特別の防火塀を設ける必要が無
くなることで製造コストの低減が図れるものである。
【0026】以上、本発明を実施の形態に基づいて詳細
に説明してきたが、本発明による自走式立体駐車場は、
外周線が隣地境界線等から1.0m未満の車室と車路か
ら構成される自走式立体駐車場において自走式立体駐車
場の外周を全て開放構造にすることで、安全性を向上さ
せながら製造コストの低減を図っているものであるか
ら、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものでな
く、本発明の趣旨に反しない範囲において、種々の変更
が本発明に含まれることは当然である。
に説明してきたが、本発明による自走式立体駐車場は、
外周線が隣地境界線等から1.0m未満の車室と車路か
ら構成される自走式立体駐車場において自走式立体駐車
場の外周を全て開放構造にすることで、安全性を向上さ
せながら製造コストの低減を図っているものであるか
ら、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものでな
く、本発明の趣旨に反しない範囲において、種々の変更
が本発明に含まれることは当然である。
【0027】
【発明の効果】本発明による自走式立体駐車場は、外周
線が隣地境界線等から1.0m未満の自走式立体駐車場
であって、自走式立体駐車場の外周を全て開放構造にし
たこと車室と車路から構成されるを特徴としており、1
層2段、2層3段及び3層4段の各駐車場に適用してい
るもので、駐車している自動車が火災を発生させた場合
に、煙の発生と自走式立体駐車場外に放出する煙の流動
を所定量にして円滑な排煙を達成していることから、火
災の早期発見と避難上の安全性を向上させると同時に製
造コストの低減を図れる効果を発揮している。
線が隣地境界線等から1.0m未満の自走式立体駐車場
であって、自走式立体駐車場の外周を全て開放構造にし
たこと車室と車路から構成されるを特徴としており、1
層2段、2層3段及び3層4段の各駐車場に適用してい
るもので、駐車している自動車が火災を発生させた場合
に、煙の発生と自走式立体駐車場外に放出する煙の流動
を所定量にして円滑な排煙を達成していることから、火
災の早期発見と避難上の安全性を向上させると同時に製
造コストの低減を図れる効果を発揮している。
【図1】実証実験における燃焼煙の性状図
【図2】本発明による自走式立体駐車場の平面図
【図3】本発明による自走式立体駐車場の部分立面図
【図4】実証実験に用いた自走式立体駐車場のモデル図
【図5】従来の自走式立体駐車場の平面図
【図6】従来の自走式立体駐車場の部分立面図
1 燃焼煙、 2 燃焼車、 10 自走式立体駐車
場、 11 車室、12 車路、 13、14 駐車区
画、 15 床版、 16 手すり、30 従来の自走
式立体駐車場、 31 2階以上の防火塀、32 1階
の防火塀、 40 実験モデル、 41 平面式車庫、
42 平面段差式車庫、 43 連続傾床式車庫、 4
4 断熱材(ALC)、45、46 燃焼車、
場、 11 車室、12 車路、 13、14 駐車区
画、 15 床版、 16 手すり、30 従来の自走
式立体駐車場、 31 2階以上の防火塀、32 1階
の防火塀、 40 実験モデル、 41 平面式車庫、
42 平面段差式車庫、 43 連続傾床式車庫、 4
4 断熱材(ALC)、45、46 燃焼車、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橋之口 一彦 東京都台東区蔵前二丁目17番4号 リバー 蔵前ビル 川鉄機材工業株式会社内 (72)発明者 青木 信行 愛知県名古屋市中村区駅南四丁目10番18号 松興ビル 総合パーキング建設株式会社 内
Claims (5)
- 【請求項1】 外周線が隣地境界線等から1.0m未満
の車室と車路から構成される自走式立体駐車場であっ
て、自走式立体駐車場の外周を全て開放構造にしたこと
を特徴とする自走式立体駐車場。 - 【請求項2】 上階床版もしくは屋根の下面には畜煙た
れ壁等を設けずに平坦にすることを特徴とする請求項1
に記載の自走式立体駐車場。 - 【請求項3】 駐車場を1層2段に構成することを特徴
とする請求項1又は2に記載の自走式立体駐車場。 - 【請求項4】 駐車場を2層3段に構成することを特徴
とする請求項1又は2に記載の自走式立体駐車場。 - 【請求項5】 駐車場を3層4段に構成することを特徴
とする請求項1又は2に記載の自走式立体駐車場。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11120370A JP2000310048A (ja) | 1999-04-27 | 1999-04-27 | 自走式立体駐車場 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11120370A JP2000310048A (ja) | 1999-04-27 | 1999-04-27 | 自走式立体駐車場 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000310048A true JP2000310048A (ja) | 2000-11-07 |
Family
ID=14784530
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11120370A Pending JP2000310048A (ja) | 1999-04-27 | 1999-04-27 | 自走式立体駐車場 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000310048A (ja) |
-
1999
- 1999-04-27 JP JP11120370A patent/JP2000310048A/ja active Pending
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20031224 |
|
| RD12 | Notification of acceptance of power of sub attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7432 Effective date: 20040120 |
|
| A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20040120 |