JP2000312785A - 穴かがり縫いミシン - Google Patents

穴かがり縫いミシン

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JP2000312785A JP11124302A JP12430299A JP2000312785A JP 2000312785 A JP2000312785 A JP 2000312785A JP 11124302 A JP11124302 A JP 11124302A JP 12430299 A JP12430299 A JP 12430299A JP 2000312785 A JP2000312785 A JP 2000312785A
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sewing
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Takashi Kondo
隆 近藤
Etsuzo Nomura
悦造 野村
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暁洋 舟橋
Yukio Nishida
幸夫 西田
Itaru Shibata
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 形成される穴かがり縫い目の形状を微細に設
定することのできる穴かがり縫いミシンの提供。 【解決手段】 本穴かがり縫いミシンでは、縫製機構及
び送り台の制御によって形成される穴かがり縫い目70
の形状(千鳥縫い長さA,千鳥ピッチB,千鳥巾C,閂
止め長さD,閂止めピッチE,カッタスペースF等)
を、操作パネルの操作によって個々に設定することがで
きる。しかも、千鳥巾Cを左右の千鳥縫い目71,72
で異ならせたり、閂止め長さDを前後の閂止め縫い目7
3,74で異ならせたりすることもできる。従って、穴
かがり縫い目70の前後左右のバランスを良好に調整す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボタン穴の形成部
を挟んで配設される一対の千鳥縫い目及びその千鳥縫い
目の両端に配設される一対の閂止め縫い目を有する穴か
がり縫い目を、加工布に形成する穴かがり縫いミシンに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の穴かがり縫いミシン
として、加工布を布送りする送り台と、上記加工布に縫
い目を形成する縫製手段と、上記送り台及び上記縫製手
段を制御して、ボタン穴の形成部を挟んで配設される一
対の千鳥縫い目及びその千鳥縫い目の両端に配設される
一対の閂止め縫い目を有する穴かがり縫い目を形成させ
る縫製制御手段と、を備えたものが考えられている。こ
の穴かがり縫いミシンでは、縫製制御手段が送り台及び
縫製手段を制御することにより、加工布を布送りしつつ
その加工布に縫い目を形成することができ、これによっ
て、例えば図6に示す穴かがり縫い目70(詳しくは後
述する)を形成することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の穴か
がり縫いミシンでは、例えば、左千鳥縫い目71及び右
千鳥縫い目72の縫製時における縫い針の振り巾(以
下、千鳥巾ともいう)が予め固定値に設定されるなど、
形状に関わる微細な設定ができなかった。すなわち、従
来の穴かがり縫いミシンでは、穴かがり縫い目70の全
体としての大きさや縫い目のピッチを設定可能とする発
想はあったものの、穴かがり縫い目70の形状自体や前
後または左右のバランス等を設定可能とすることは考え
られていなかった。このため、例えば次のような課題が
発生していた。
【0004】通常、千鳥巾は左右で等しく設定されてい
るが、上糸の締まり具合の相違によって左千鳥縫い目7
1と右千鳥縫い目72との実際の縫い上がり巾が違って
見える場合がある。ところが、従来の穴かがり縫いミシ
ンでは、これらの場合にも、調整によって左右のバラン
スを是正することはできなかった。同様に、前閂止め縫
い目73と奥閂止め縫い目74との実際の縫い上がり長
さが違って見えても、これを是正することはできなかっ
た。
【0005】また、この種の穴かがり縫い目を加工布に
形成する場合、一旦縫製を行った部分の近傍にもう一度
縫製を行い、加工布上で上糸が重なり合うようにするい
わゆる2重縫いを実行することがある。ところが、従来
の穴かがり縫いミシンでは、このような2重縫いを実行
する場合、1回目に縫い目を形成した位置と同一の針落
ち点に2回目の縫い目を形成し、このときに、既に縫い
目を形成している上糸を切断してしまう可能性があっ
た。更に、このような2重縫いを部分的に実行する場
合、2重縫いを実行した部分としなかった部分とで重厚
さが変化するが、従来は穴かがり縫い目のパターンが一
定であったので、この重厚さの変化の適否に応じた調整
を行うこともできなかった。
【0006】そこで、請求項1〜3記載の発明は、形成
される穴かがり縫い目の形状を微細に設定することので
きる穴かがり縫いミシンを提供することを目的としてな
された。また、請求項4記載の発明は、2重縫いを実行
する場合に、既に縫い目を形成している上糸を切断する
ことのない穴かがり縫いミシンを提供することを目的と
してなされた。更に、請求項5記載の発明は、形成され
る穴かがり縫い目の重厚さのバランスを容易に調整する
ことのできる穴かがり縫いミシンを提供することを目的
としてなされた。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上記目的
を達するためになされた請求項1記載の発明は、加工布
を布送りする送り台と、上記加工布に縫い目を形成する
縫製手段と、上記送り台及び上記縫製手段を制御して、
ボタン穴の形成部を挟んで配設される一対の千鳥縫い目
及びその千鳥縫い目の両端に配設される一対の閂止め縫
い目を有する穴かがり縫い目を形成させる縫製制御手段
と、を備えた穴かがり縫いミシンであって、上記千鳥縫
い目の千鳥巾を左右個別に設定する千鳥巾設定手段を、
更に備えると共に、上記縫製制御手段が、上記千鳥巾設
定手段にて設定された千鳥巾に基づいて上記縫製手段を
制御して、その設定された千鳥巾を有する穴かがり縫い
目を形成させることを特徴としている。
【0008】本発明では、縫製制御手段が送り台及び縫
製手段を制御することによって、一対の千鳥縫い目と一
対の閂止め縫い目とを有する穴かがり縫い目を形成する
ことができる。また、千鳥巾設定手段は、上記千鳥縫い
目の千鳥巾を左右個別に設定し、縫製制御手段は、その
千鳥巾設定手段にて設定された千鳥巾に基づいて縫製手
段を制御して、上記設定された各千鳥巾を有する穴かが
り縫い目を形成させる。このため、本発明では、千鳥巾
を左右で個々に設定して穴かがり縫い目の形状を微細に
変化させ、延いては、その穴かがり縫い目の左右のバラ
ンスを調整することができる。
【0009】請求項2記載の発明は、加工布を布送りす
る送り台と、上記加工布に縫い目を形成する縫製手段
と、上記送り台及び上記縫製手段を制御して、ボタン穴
の形成部を挟んで配設される一対の千鳥縫い目及びその
千鳥縫い目の両端に配設される一対の閂止め縫い目を有
する穴かがり縫い目を形成させる縫製制御手段と、を備
えた穴かがり縫いミシンであって、上記一対の千鳥縫い
目の全体としての縫い目巾と上記各閂止め縫い目の縫い
目巾とを個別に設定する縫い目巾設定手段を、更に備え
ると共に、上記縫製制御手段が、上記縫い目巾設定手段
にて設定された上記各縫い目巾に基づいて上記縫製手段
を制御して、その設定された上記各縫い目巾を有する穴
かがり縫い目を形成させることを特徴としている。
【0010】本発明では、縫製制御手段が送り台及び縫
製手段を制御することによって、一対の千鳥縫い目と一
対の閂止め縫い目とを有する穴かがり縫い目を形成する
ことができる。また、縫い目巾設定手段は、上記一対の
千鳥縫い目の全体としての縫い目巾と上記各閂止め縫い
目の縫い目巾とを個別に設定し、縫製制御手段は、その
縫い目巾設定手段にて設定された上記各縫い目巾に基づ
いて上記縫製手段を制御して、上記設定された各縫い目
巾を有する穴かがり縫い目を形成させる。このため、本
発明では、千鳥縫い目の全体としての縫い目巾と閂止め
縫い目の縫い目巾とを個々に設定して穴かがり縫い目の
形状を微細に変化させ、延いては、千鳥縫い目と閂止め
縫い目との巾のバランスを調整することができる。
【0011】請求項3記載の発明は、加工布を布送りす
る送り台と、上記加工布に縫い目を形成する縫製手段
と、上記送り台及び上記縫製手段を制御して、ボタン穴
の形成部を挟んで配設される一対の千鳥縫い目及びその
千鳥縫い目の両端に配設される一対の閂止め縫い目を有
する穴かがり縫い目を形成させる縫製制御手段と、を備
えた穴かがり縫いミシンであって、上記各閂止め縫い目
の長さを個別に設定する閂止め長さ設定手段を、更に備
えると共に、上記縫製制御手段が、上記閂止め長さ設定
手段にて設定された上記各閂止め縫い目の長さに基づい
て上記縫製手段を制御して、その設定された長さの閂止
め縫い目を有する穴かがり縫い目を形成させることを特
徴としている。
【0012】本発明では、縫製制御手段が送り台及び縫
製手段を制御することによって、一対の千鳥縫い目と一
対の閂止め縫い目とを有する穴かがり縫い目を形成する
ことができる。また、閂止め長さ設定手段は、上記各閂
止め縫い目の長さを個別に設定し、縫製制御手段は、そ
の閂止め長さ設定手段にて設定された上記各閂止め縫い
目の長さに基づいて上記縫製手段を制御して、上記設定
された長さの閂止め縫い目を有する穴かがり縫い目を形
成させる。このため、本発明では、前後の閂止め縫い目
の長さを個々に設定して穴かがり縫い目の形状を微細に
変化させ、延いては、その穴かがり縫い目の前後のバラ
ンスを調整することができる。
【0013】請求項4記載の発明は、加工布を布送りす
る送り台と、上記加工布に縫い目を形成する縫製手段
と、上記送り台及び上記縫製手段を制御して、ボタン穴
の形成部を挟んで配設される一対の千鳥縫い目及びその
千鳥縫い目の両端に配設される一対の閂止め縫い目を有
する穴かがり縫い目を形成させる縫製制御手段と、を備
えた穴かがり縫いミシンであって、上記縫製制御手段
が、上記穴かがり縫い目の縫い始め及び縫い終わりを一
方の上記閂止め縫い目に配設することにより、その閂止
め縫い目を上記縫製手段に2重縫いさせる場合、縫い始
め側の針落ち点と縫い終わり側の針落ち点とをずらして
配設することを特徴としている。
【0014】本発明では、縫製制御手段が送り台及び縫
製手段を制御することによって、一対の千鳥縫い目と一
対の閂止め縫い目とを有する穴かがり縫い目を形成する
ことができる。また、本発明では、上記穴かがり縫い目
の縫い始め及び縫い終わりを一方の閂止め縫い目に配設
することにより、その閂止め縫い目を縫製手段に2重縫
いさせる場合、縫製制御手段が、縫い始め側の針落ち点
と縫い終わり側の針落ち点とをずらして配設する。この
ため、縫い終わり時に上記一方の閂止め縫い目を形成す
べく配設される針落ち点は、縫い始め時にその閂止め縫
い目に配設された針落ち点とは一致しない。従って、本
発明では、このような2重縫いを実行する場合にも、既
に縫い目を形成している上糸が切断されるのを良好に防
止することができる。
【0015】請求項5記載の発明は、加工布を布送りす
る送り台と、上記加工布に縫い目を形成する縫製手段
と、上記送り台及び上記縫製手段を制御して、ボタン穴
の形成部を挟んで配設される一対の千鳥縫い目及びその
千鳥縫い目の両端に配設される一対の閂止め縫い目を有
する穴かがり縫い目を形成させる縫製制御手段と、を備
えた穴かがり縫いミシンであって、上記縫製制御手段
が、上記縫製手段に上記穴かがり縫い目を2重縫いさせ
る場合、上記各閂止め縫い目及び上記各千鳥縫い目の両
方を2重縫いさせるモードと、上記各千鳥縫い目のみを
2重縫いさせるモードとを切り換える切換手段を、備え
たことを特徴としている。
【0016】本発明では、縫製制御手段が送り台及び縫
製手段を制御することによって、一対の千鳥縫い目と一
対の閂止め縫い目とを有する穴かがり縫い目を形成する
ことができる。また、縫製制御手段が縫製手段に上記穴
かがり縫い目を2重縫いさせる場合、切換手段は、上記
各閂止め縫い目及び上記各千鳥縫い目の両方を2重縫い
させるモードと、上記各千鳥縫い目のみを2重縫いさせ
るモードとを切り換える。このため、本発明では、千鳥
縫い目と閂止め縫い目との重厚さのバランスを容易に調
整することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
と共に説明する。図1は、本発明が適用された穴かがり
縫いミシンMの外観を表す斜視図である。なお、本実施
の形態の穴かがり縫いミシンMは、図示しない加工布に
穴かがり縫い目70(図6参照)等を形成し、その穴か
がり縫い目70の千鳥縫い目71,72の間を切断して
ボタン穴80を形成するいわゆるボタン穴用の穴かがり
縫いミシンである。
【0018】図1に示すように、穴かがり縫いミシンM
には、ミシンテーブル1に、ミシンモータ2,そのミシ
ンモータ2を起動または停止するためのペダル3,穴か
がり縫い目70及びボタン穴80を形成するための種々
のデータを入力するための操作パネル4,及び後述の各
部の駆動制御を行う制御装置5等が設けられている。
【0019】穴かがり縫いミシンMは、ベッド部6と脚
柱部7とアーム部8とを有し、図2に示すように、加工
布に穴かがり縫い目70を形成する縫製機構10と、加
工布を布送りする送り台11と、送り台11を布送り方
向へ駆動する送り台駆動機構12(図3参照)と、加工
布の穴かがり縫い目70の千鳥縫い目71,72間の加
工布を切断してボタン穴80を形成するカッタ13と、
カッタ13を上下に駆動するカッタ駆動機構14(図4
参照)とを備えている。
【0020】図2に示すように、縫製機構10は、アー
ム部8の頭部8aに設けられた針棒15及び針棒15の
下端部に着脱自在に装着された縫い針16と、針棒15
を上下に往復駆動し左右に揺動駆動する針棒駆動機構1
7(図5参照)と、ベッド部6に設けられ縫い針16と
共働して穴かがり縫い目を形成する釜(図示略)とを備
えている。そして、送り台11で加工布を布送りしなが
らこの縫製機構10を駆動することにより、例えば、図
6に示す穴かがり縫い目70を形成することができる。
図6に示すように、穴かがり縫い目70は、左千鳥縫い
目71と右千鳥縫い目72とを有し、更に、その前端部
には前閂止め縫い目73を、後端部には奥閂止め縫い目
74を、それぞれ有している。なお、通常の縫製時に
は、前閂止め縫い目73の一部、左千鳥縫い目71、奥
閂止め縫い目74、右千鳥縫い目72、前閂止め縫い目
73の残りの部分の順で縫い目が形成される。また、図
6に示す長さA,B,…は操作パネル4にて設定される
データであるが、その設定方法については後に詳述す
る。
【0021】次に、前述の送り台11と送り台駆動機構
12について説明する。図2,図3に示すように、送り
台11は前後に長い板状に形成され、その前端部には、
穴かがり縫い目70及びボタン穴80を形成するための
長孔11aが形成されている。ベッド部6の上面部分に
は左右一対の案内板20がはめ込まれており、それらの
案内板20の間に、送り台11が前後に移動可能にガイ
ド支持されている。
【0022】送り台駆動機構12は、送り台11の後端
部下面側に固定された可動部材21と、前後に長い連結
ロッド23により可動部材21に固定的に連結された可
動部材22と、可動部材22を次に述べる機構によって
前後に駆動するステッピングモータ24とを備えてい
る。
【0023】連結ロッド23は、可動部材21,22の
左端部(図3の奥手側)を挿通して延び、可動部材2
1,22の前後両側において一対の軸受25を介してミ
シン機枠に前後に移動可能にガイド支持されている。ま
た、連結ロッド23の右側には、前後に長いロッド26
が固定的に設けられ、このロッド26に可動部材22の
右端部が軸受22aを介して前後に移動自在にガイド支
持されている。
【0024】ステッピングモータ24の出力軸には駆動
プーリ27が固着され、駆動プーリ27の後方には図示
しない従動プーリがミシン機枠に固定的に設けられ、こ
れら両プーリに無端状のベルト28が掛け渡されてい
る。このベルト28の一部に前述の可動部材22が固定
され、ステッピングモータ24が駆動されると、可動部
材22,21と共に送り台11が前後に駆動される。
【0025】ところで、可動部材22には、前端部に布
押え31を取り付けた押え腕30の後端部が、左右方向
向きの軸心回りに回動可能に連結されている。この布押
え31は、図示しない付勢部材により押え腕30を介し
て下方へ付勢されており、布押え31で送り台11上に
加工布を押圧固定できるようになっている。また、カッ
タ13は、次に説明するカッタ駆動機構14により上下
動されるカッタ取付軸40下端のカッタホルダ41に、
ビス41aを介して取り付けられている。
【0026】図4は、カッタ駆動機構14の構成を表す
斜視図である。図4に示すように、カッタ13は縫い針
16よりも僅かに後方において前述のようにカッタ取付
軸40に取り付けられており、このカッタ取付軸40
は、カッタ駆動用ソレノイド45のプランジャ45aに
カッタ作動腕46等を介して連結されている。カッタ作
動腕46は後端側が上方に屈曲した略L字型に形成さ
れ、その中央部が、左右方向に伸びる枢支軸46aを介
してミシン機枠に揺動可能に支持されている。カッタ作
動腕46の前端部はカッタ取付軸40に連結され、カッ
タ作動腕46の後上端部は、カッタ駆動用ソレノイド4
5から後方へ突出したプランジャ45aにリンク47を
介して連結されている。また、カッタ作動腕46の前端
部分は、バネ部材48により上方へ付勢されている。
【0027】このため、カッタ駆動用ソレノイド45の
プランジャ45aを突出/退避させることによって、カ
ッタ取付軸40を介してカッタ13を上下動させること
ができる。なお、カッタ駆動用ソレノイド45は、通電
状態に応じてプランジャ45aを突出方向へも退避方向
へも駆動することができるいわゆる双方向ソレノイドで
ある。このため、バネ部材48はカッタ取付軸40から
カッタ13に至る機構の重量を補償する程度のものであ
ればよく、省略することも可能である。
【0028】次に、図5は、針棒駆動機構17の構成を
表す斜視図である。図5に示すように、この針棒駆動機
構17では、前述の針棒15は、アーム部8に揺動自在
に設けられた針棒台51に上下方向に摺動可能に支持さ
れている。また、この針棒15には、所定の位置に針棒
抱き52が固定されている。
【0029】一方、一端53aが鉛直面内の円Cに沿っ
て円運動する針棒連竿53の他端53bは、角コマ54
を介して針棒抱き52に接続されている。なお、針棒抱
き52の角コマ54側には、左右方向に断面矩形に形成
された案内溝52aが形成され、角コマ54はこの案内
溝52aに左右方向に移動自在に係合する。また、針棒
連竿53の他端53bの角コマ54を設けた側と反対側
には、角コマ55が設けられている。この角コマ55が
針棒連竿案内56の垂直溝56aに係合することによっ
て、針棒連竿53の他端53bは垂直方向にのみ移動可
能に案内される。更に、針棒台51の側面には平板状の
針棒案内57が固定されている。この針棒案内57に
は、針棒15に沿って伸びる長穴57aが形成され、こ
の長穴57aには、針棒抱き52の側面から突出した突
起52bが係合している。また、針棒台51の下端に
は、ステッピングモータ61の出力軸61aと一体に揺
動する揺動レバー62の先端が、角コマ63を介して接
続されている。
【0030】このように構成された針棒駆動機構17で
は、ミシンモータ2によって回転駆動される上軸64か
ら針棒連竿53に加わる力を、角コマ54を介して針棒
15に伝達し、それによって針棒15を上下動させるこ
とができる。また、ステッピングモータ61から揺動レ
バー62に加わる力を、角コマ63を介して針棒台51
に伝達し、それによって針棒15を左右に揺動させるこ
とができる。そして、この両者の共働により、前述の穴
かがり縫い目70等の縫製を実行することが可能とな
る。また、ステッピングモータ61の振り巾を制御する
ことにより、後述のように穴かがり縫い目70の各部の
巾を変化させることができる。
【0031】続いて、このように構成された穴かがり縫
いミシンMの制御系の構成及びその制御について説明す
る。図7に示すように、制御装置5はCPU5a,RO
M5b,RAM5cを主要部とするマイクロコンピュー
タによって構成され、ペダル3の操作状態に応じた信号
や操作パネル4からの信号等が入力される入力インタフ
ェース5dと、ミシンモータ2,ステッピングモータ2
4,ステッピングモータ61,及びカッタ駆動用ソレノ
イド45に図示しない駆動回路を介して駆動信号を出力
すると共に、操作パネル4へも表示状態等の制御信号を
出力する出力インタフェース5eとを備え、それらをバ
ス5fにて接続して構成されている。
【0032】ここで、操作パネル4の構成及びその使用
方法について、図8を用いて説明する。図8に示すよう
に、操作パネル4は、右端に4桁の7セグメントディス
プレイからなる表示部410を、左端に2桁の7セグメ
ントディスプレイからなる表示部420を、それぞれ備
え、中央には、穴かがり縫いミシンMの現在の制御モー
ドを表すLED430を備えている。
【0033】表示部410に表示される数値は、アップ
ダウンキー411によって増減されると共に、エンター
キー413によってその増減後の数値を確定することが
できる。また、表示部420に表示される数値は、プロ
グラムナンバキー421によって循環的に変更すること
ができる。更に、穴かがり縫いミシンMは、後述するプ
ログラムに基づいて通常の縫製を行うためのオート(A
UTO)モードと、実際に縫い針16を落として縫製を
行うことなく、単に針落ち点の変化のみを確認するため
のテストフィード(TESTFEED)モードと、使用
者が図示しないプーリを回して手動で縫製を行うための
マニュアル(MANUAL)モードと、後述するプログ
ラムに関わる各種設定を行うためのプログラム(PRO
GRAM)モードとを備えており、これらのモードはセ
レクトキー431によって切り換えられる。そして、こ
のモードの切り換えに応じて、現在設定されているモー
ドに対応するLED430が点灯する。
【0034】操作パネル4は、この他、電源がONにな
っていることを示すLED441、何らかの異常が生じ
たことを示すLED443、異常に対する対処後に穴か
がり縫いミシンMをリセットするためのリセットキー4
45、及びカッタ13をプログラムに依らずに駆動する
ためのカッタオンキー447を備えている。
【0035】プログラムモード以外のモードが設定され
ているときは、制御装置5は、表示部410には各種メ
ッセージを表示し、表示部420には現在選択されてい
るプログラムの番号を表示する。穴かがり縫いミシンM
は、穴かがり縫い目70として、図6及び図9(A)に
示すような矩形のものの他に、図9(B)に示すように
一端が円形に膨らんだ鳩目形、図9(C)に示すように
両端がテーパ状に細くなった舟形、図9(D)に示すよ
うに両端が半円状に形成された丸形等を備えており、そ
れぞれが異なるプログラム番号に対応している。以下の
説明では、矩形の穴かがり縫い目70を選択し、かつ、
千鳥縫い目71,72の2重縫いをしない場合を例にと
って説明する。
【0036】使用者がプログラムナンバキー421を操
作して対応するプログラム番号を表示部420に表示さ
せた後、セレクトキー431を操作してプログラムモー
ドを設定すると、表示部420にはそのプログラムに対
応するパラメータ番号が表示される。このプログラムに
対応するパラメータは、表1に示すように番号00〜4
9に対応する第1パラメータと、表2に示すように番号
50〜99に対応する第2パラメータとによって構成さ
れ、プログラムモードでプログラムナンバキー421を
操作することによって表示部420に所望のパラメータ
番号を表示させ、そのパラメータの設定を行うことがで
きる。例えば、出荷当初の穴かがり縫いミシンMにおい
て表示部420にパラメータ番号「00」を表示させる
と、表示部410には回転数の初期値3500(sp
m)が表示される。この値は、アップダウンキー411
の操作によって100spmを1ステップとして変化さ
せることができ、その設定可能な範囲は2000〜40
00spmである。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】なお、プログラムナンバキー421のみを
操作した場合、通常、表1に示す第1パラメータの設定
のみが行え、表2に示す第2パラメータを設定する場合
(すなわち、表示部420にパラメータ番号として50
〜99の数値を表示させる場合)は、エンターキー41
3とプログラムナンバキー421とを同時に操作する。
また、第1パラメータはそのとき選択されているプログ
ラムのみに対して有効なパラメータで、変更の頻度も多
いが、第2パラメータは全てのプログラムに対して共通
して使用されるパラメータで、変更の頻度は少ない。
【0040】表1に示すパラメータの内、番号「01」
の「千鳥縫い長さ」は図6にAで示すように千鳥縫い目
71,72の長さを表し、番号「02」の「千鳥ピッ
チ」はBで示すように千鳥縫い目71,72のピッチ
を、番号「03」の「千鳥巾」はCで示すように千鳥縫
い目71,72の巾を、番号「04」の「閂止め長さ」
はDで示すように閂止め縫い目73,74の長さを、番
号「05」の「閂止めピッチ」はEで示すように閂止め
縫い目73,74のピッチを、番号「06」の「カッタ
スペース」はFで示すようにボタン穴80のために設け
る千鳥縫い目71,72の間隔を、それぞれ表してい
る。以下、このように設定されたパラメータに基づいて
制御装置5が実行する処理を説明する。
【0041】上記各種パラメータを設定した後、使用者
がペダル3を踏み込むと、制御装置5は図10のフロー
チャートに示す処理を実行する。図10に示すように、
処理を開始すると制御装置5は、先ず、S1(Sはステ
ップを表す:以下同様)にて、上記設定後のパラメータ
をRAM5cの所定領域に読み込み、続くS3では、そ
のパラメータに対応する針落ち点を算出する。次に、S
5にて、上記パラメータに対応するカッタ13の駆動位
置を算出する。なお、穴かがり縫いミシンMでは、前閂
止め縫い目73の一部、左千鳥縫い目71、奥閂止め縫
い目74、右千鳥縫い目72、前閂止め縫い目73の残
りの部分の順で縫い目を形成するので、カッタ13の駆
動位置とは、右千鳥縫い目72の形成中または形成終了
直後の所定位置となる。
【0042】続くS11では、S3にて算出した各針落
ち点に縫い目を形成する処理を実行する。具体的には、
カウンタにて何針目かを計数しながら送り台11及び針
棒台51を駆動し、所望の針落ち点で針棒15を上下動
させる。一針分の縫い目を形成すると次のS13へ移行
する。S13では、右千鳥縫い目72を形成する右千鳥
縫いの実行中であるか否かを判断する。最初は前閂止め
縫い目73の一部を形成するので、否定判断してS15
へ移行する。S15では、縫製処理が終了したか否かを
判断するが、最初は否定判断してS11へ復帰する。こ
のようにして、S11〜S15の処理を繰り返しながら
縫製を実行し、右千鳥縫いの実行にかかると(S13:
YES)S17へ移行する。
【0043】S17では、S5にて算出したカッタ駆動
位置まで縫製が終了したか否かを判断する。そして、カ
ッタ駆動位置でない場合は(S17:NO)そのままS
15へ移行して前述のように穴かがり縫い目70の縫製
を続行し、カッタ駆動位置まで縫製が終了したときは
(S17:YES)、S19にてカッタ13を駆動して
ボタン穴80を形成し、S15へ移行する。そして、こ
のようにして穴かがり縫い目70の縫製を終了すると、
S15にて肯定判断して処理を終了する。以上の処理に
よって、操作パネル4にて設定した各パラメータに対応
する穴かがり縫い目70を形成することができる。
【0044】次に、S3による針落ち点の算出処理につ
いて、図11〜20を用いて詳細に説明する。図11
は、S3の処理を詳細に表すフローチャートである。図
11に示すように、S3へ移行すると制御装置5は、先
ず、S30の処理により縫い始め位置への空送りデータ
を作成する。図12に示すように、制御装置5では、穴
かがり縫い目70の前端中央に原点位置(0,0)を有
し、針振り方向にX軸,布送り方向にY軸を有する直交
座標系を想定している。S30では、「カッタスペース
(06)」(括弧内の2桁の数値はパラメータ番号を表
す:以下同様)の設定値Fに基づき、次式により縫い始
め位置の座標を算出する。
【0045】(X,Y)=(−F/2,0.2) この結果、縫製開始直前における縫い針16の移動経路
は、図12に実線で示すようになる。続くS31では、
縫い始めの止め縫い部の針落ち点を算出する。例えば、
「前止め縫い針数(10)」が4に設定されているとき
は、次式により1針目〜5針目の針落ち点を算出する。
【0046】 1針目=(−F/2−J1 ,0.2) 2針目=(−F/2 ,0.2+M) 3針目=(−F/2−J1 ,0.2+M) 4針目=(−F/2 ,0.2+2M) 5針目=(−F/2−CL1+0.2,0.2+2M) 但し、J1=「前止め縫い巾(12)」 M=「前止め縫いピッチ(13)」 CL1=2×(「千鳥巾(03)」+「前閂止め巾補正
(14)」)×「千鳥巾比率(09)」 すなわち、「前止め縫い針数(10)」分の縫製を行う
間は縫い針16の振り巾をJ1とし、続いて、千鳥縫い
目71,72の巾に前閂止め巾補正を加えた左側前閂止
め巾CL1よりも更に0.2mm小さい振り巾とする。縫
い始めの止め縫い部における残りの針数N1は次式で表
され、この針数N1分の縫製を行う間の上記振り巾は上
記CL1−0.2となる。
【0047】 N1≒2×(D1−I1×M/2−0.2)/B ……(1) 但し、I1=「前止め縫い針数(10)」 D1=「閂止め長さ(04)」+「前閂止め長さ補正
(16)」 B=「千鳥ピッチ(02)」 従って、この縫い始めの止め縫い部における実際のピッ
チP1は、 P1=(D1−I1×M/2−0.2)/(N1/2) で表され、この部分における6針目以降の針落ち点は、 6針目=(−F/2 ,0.2+2M+P1) 7針目=(−F/2−CL1+0.2,0.2+2M+P1) ………… I1+N1針目=(−F/2 ,D1) で表される。この結果、縫い始めの止め縫いにおける縫
い針16の移動経路は、図13に実線で示すようにな
る。なお、この縫い始めの止め縫い部では、式(1)に
よって針数N1を算出する関係上、パラメータにはD1
>I1×M/2−0.2なる制約事項が必要となる。
【0048】続くS32では、左千鳥縫い目71(以
下、行きの千鳥縫い部ともいう)の針落ち点を算出す
る。ここで、行きの千鳥縫い部の針数N2は次式で表さ
れ、これが偶数であるか奇数であるかによって、算出さ
れる針落ち点は次のように変化する。
【0049】N2≒2×A/B 但し、Aは「千鳥縫い長さ(01)」の設定値であり、
この場合の針落ち点は次のように算出される。 [千鳥針数N2が偶数(例えば10)の場合] 1針目=(−F/2−CL, P2+D1) 2針目=(−F/2 , 2×P2+D1) 3針目=(−F/2−CL, 3×P2+D1) 4針目=(−F/2 , 4×P2+D1) 5針目=(−F/2−CL, 5×P2+D1) 6針目=(−F/2 , 6×P2+D1) 7針目=(−F/2−CL, 7×P2+D1) 8針目=(−F/2 , 8×P2+D1) 9針目=(−F/2−CL, 9×P2+D1) 10針目=(−F/2 ,10×P2+D1) [千鳥針数N2が奇数(例えば9)の場合] 1針目=(−F/2−CL, P2+D1) 2針目=(−F/2 , 2×P2+D1) 3針目=(−F/2−CL, 3×P2+D1) 4針目=(−F/2 , 4×P2+D1) 5針目=(−F/2−CL, 5×P2+D1) 6針目=(−F/2 , 6×P2+D1) 7針目=(−F/2−CL, 7×P2+D1) 8針目=(−F/2 , 8×P2+D1) 9針目=(−F/2−CL, 9×P2+D1) 10針目=(−F/2 , 9×P2+D1) 但し、P2=A/N2 CL=2×「千鳥巾(03)」×「千鳥巾比率(09)」 ……(2) 従って、前者の場合は10×P2=Aであり、後者の場
合は9×P2=Aである。このため、前者の場合は10
針目のY座標が、後者の場合は9針目及び10針目のY
座標が、それぞれA+D1となる。この結果、行きの千
鳥縫い部における縫い針16の移動経路は、前者の場合
は図14(A)に実線で示すようになり、後者の場合は
図14(B)に実線で示すようになる。
【0050】続くS33では、奥閂止め縫い目74を後
方に向かって縫製していく行きの奥閂止め部の針落ち点
を算出する。ここで、行きの奥閂止め部の針数N3及び
ピッチP3は次式で表される。 N3≒2×D2/E P3=D2/(N3/2) 但し、D2=「閂止め長さ(04)」+「奥閂止め長さ
補正(17)」 E=「閂止めピッチ(05)」 そして、例えばN3=8の場合、針落ち点は次式で表さ
れ、縫い針16の移動経路は図15に実線で示すように
なる。
【0051】 1針目=(−F/2−CL2 , A+D1+P3) 2針目=(−F/2+R×P , A+D1+P3) 3針目=(−F/2−CL2 , A+D1+2×P3) 4針目=(−F/2+R×2×P, A+D1+2×P3) 5針目=(−F/2−CL2 , A+D1+3×P3) 6針目=(−F/2+R×3×P, A+D1+3×P3) 7針目=(−F/2−CL2 , A+D1+4×P3) 8針目=(−F/2+R×4×P, A+D1+4×P3) 但し、R=(CR2+F)/D2 CL2=2×(「千鳥巾(03)」+「奥閂止め巾補正
(15)」)×「千鳥巾比率(09)」 CR2=2×(「千鳥巾(03)」+「奥閂止め巾補正
(15)」)×(1−「千鳥巾比率(09)」) また、ここでは、N3≧2なる制約事項が必要となる。
【0052】続くS34では、奥閂止め縫い目74を前
方に向かって縫製していく帰りの奥閂止め部の針落ち点
を算出する。ここで、帰りの奥閂止め部の針数N4及び
ピッチP4は、行きの奥閂止め部と同様に次式で表され
る。N4≒2×D2/E P4=D2/(N4/
2)帰りの奥閂止め部は、千鳥針数N2が偶数であるか
奇数であるかによって算出される針落ち点の形態が変化
し、例えばN2=10(偶数)の場合、針落ち点は次式
で表され、縫い針16の移動経路は図16(A)に実線
で示すようになる。
【0053】 1針目=(−CL2−F/2,A+D1+D2+0.2−P4) 2針目=( CR2+F/2,A+D1+D2+0.2−P4) 3針目=(−CL2−F/2,A+D1+D2+0.2−2×P4) 4針目=( CR2+F/2,A+D1+D2+0.2−2×P4) 5針目=(−CL2−F/2,A+D1+D2+0.2−3×P4) 6針目=( CR2+F/2,A+D1+D2+0.2−3×P4) 7針目=(−CL2−F/2,A+D1+D2+0.2−4×P4) 8針目=( CR2+F/2,A+D1+D2+0.2−4×P4) 9針目=(F/2,A+D1) また、N2=9(奇数)の場合、針落ち点は次式で表さ
れ、縫い針16の移動経路は図16(B)に実線で示す
ようになる。
【0054】 1針目=(−CL2−F/2,A+D1+D2+0.2−P4) 2針目=( CR2+F/2,A+D1+D2+0.2−P4) 3針目=(−CL2−F/2,A+D1+D2+0.2−2×P4) 4針目=( CR2+F/2,A+D1+D2+0.2−2×P4) 5針目=(−CL2−F/2,A+D1+D2+0.2−3×P4) 6針目=( CR2+F/2,A+D1+D2+0.2−3×P4) 7針目=(−CL2−F/2,A+D1+D2+0.2−4×P4) 8針目=( CR2+F/2,A+D1) なお、ここでは、いずれの場合もN4≧2なる制約事項
が必要となる。
【0055】続くS35では、右千鳥縫い目72(以
下、帰りの千鳥縫い部ともいう)の針落ち点を算出す
る。ここで、帰りの千鳥縫い部の針数N5及びピッチP
5は次式で表される。 N5≒2×A/B P5=A/N5 帰りの千鳥縫い部も、針数N5が偶数であるか奇数であ
るかによって算出される針落ち点の形態が変化し、例え
ばN5=10(偶数)の場合、針落ち点は次式で表さ
れ、縫い針16の移動経路は図17(A)に実線で示す
ようになる。
【0056】 1針目=(F/2+CR,A+D1−P5) 2針目=(F/2 ,A+D1−2×P5) 3針目=(F/2+CR,A+D1−3×P5) 4針目=(F/2 ,A+D1−4×P5) 5針目=(F/2+CR,A+D1−5×P5) 6針目=(F/2 ,A+D1−6×P5) 7針目=(F/2+CR,A+D1−7×P5) 8針目=(F/2 ,A+D1−8×P5) 9針目=(F/2+CR,A+D1−9×P5) 10針目=(F/2 ,A+D1−10×P5)=
(F/2,D1) 但し、CR=2×「千鳥巾(03)」×(1−「千鳥巾比率(09)」) ……(3) また、N5=9(奇数)の場合、針落ち点は次式で表さ
れ、縫い針16の移動経路は図17(B)に実線で示す
ようになる。
【0057】 1針目=(F/2 ,A+D1−P5) 2針目=(F/2+CR,A+D1−2×P5) 3針目=(F/2 ,A+D1−3×P5) 4針目=(F/2+CR,A+D1−4×P5) 5針目=(F/2 ,A+D1−5×P5) 6針目=(F/2+CR,A+D1−6×P5) 7針目=(F/2 ,A+D1−7×P5) 8針目=(F/2+CR,A+D1−8×P5) 9針目=(F/2 ,A+D1−9×P5)=(F
/2,D1) 続くS36では、前閂止め縫い目73の針落ち点を算出
する。ここで、前閂止め縫い目73の針数N6及びピッ
チP6は次式で表される。
【0058】 N6≒2×D1/E P6=D1/(N6/2) そして、例えばN6=9の場合、針落ち点は次式で表さ
れ、縫い針16の移動経路は図18に実線で示すように
なる。 1針目=( CR1+F/2,D1) 2針目=(−CL1−F/2,D1) 3針目=( CR1+F/2,D1−P6) 4針目=(−CL1−F/2,D1−P6) 5針目=( CR1+F/2,D1−2×P6) 6針目=(−CL1−F/2,D1−2×P6) 7針目=( CR1+F/2,D1−3×P6) 8針目=(−CL1−F/2,D1−3×P6) 9針目=( CR1+F/2,0) 但し、CR1=2×(「千鳥巾(03)」+「前閂止め
巾補正(14)」)×(1−「千鳥巾比率(09)」) また、ここでは、N6≧2なる制約事項が必要となる。
【0059】続くS37では、縫い終わりの止め縫い部
の針落ち点を算出する。ここでは「後止め縫い針数(1
1)」の設定値I2に基づいて、次のようにして針落ち
点を算出する。 (A)I2≧2の場合 この場合、ピッチP7は次式によって算出される。
【0060】P6=(CL1+F/2)/(I2−1) そして、針落ち点は次式で表され、例えばI2=3の場
合、縫い針16の移動経路は図19(A)に実線で示す
ようになり、I2=2の場合、縫い針16の移動経路は
図19(B)に実線で示すようになる。
【0061】 1針目=(0,0) 2針目=( −P6,0) 3針目=(−2×P6,0) ………… I2針目=(−CL1−F/2,0) (B)I2=1の場合 この場合、針落ち点は次式で表され、縫い針16の移動
経路は図19(C)に実線で示すようになる。
【0062】1針目=(−CL−F/2,0) 続くS38では、最終針の針落ち点を算出する。この最
終針の針落ち点は、 (X,Y)=(0.5−CL1−F/2,−0.2) で表され、最終針に至るときの縫い針16の移動経路
は、図20に実線で示すようになる。なお、この最終針
の針落ち点は、糸切り動作時に周知の糸捌きによって下
糸及び上糸が下方に引き抜かれることによって、実質的
な縫い目ではなくなる。更に、続くS39では、縫い針
16を原点位置(0,0)へ移動させるための空送りデ
ータを作成し、続いて、S40にて、縫製終了(S1
5)を指示するための終了データを作成した後、前述の
S5の処理へ移行する。
【0063】また、「カッタX位置補正(07)」また
は「カッタY位置補正(08)」に0以外の値が設定さ
れている場合、S5では次のような処理を実行する。
「カッタY位置補正(08)」が設定されている場合
は、その設定値(mm)を針数に変換し、その針数に応じ
てカッタ駆動用ソレノイド45の駆動タイミングをずら
す。これによって、ボタン穴80の形成位置を、穴かが
り縫い目70に対して相対的にY方向にずらすことがで
きる。また、「カッタX位置補正(07)」が設定され
ている場合は、縫い針16の1針目の移動量にその設定
値を加える。これによって、S3にて算出した針落ち点
が全体的にX方向にずれ、ボタン穴80の形成位置を穴
かがり縫い目70に対して相対的にX方向にずらすこと
ができる。
【0064】このように、本実施の形態の穴かがり縫い
ミシンMでは、前述の式(2),(3)に示すように、
「千鳥巾(03)」と「千鳥巾比率(09)」との値を
所望に応じて設定することにより、千鳥縫い目71,7
2の千鳥巾(CL,CR)を左右個別に設定することが
できる。このため、千鳥巾(CL,CR)を左右で個々
に設定して穴かがり縫い目70の形状を微細に変化さ
せ、延いては、その穴かがり縫い目70の左右のバラン
スを調整することができる。
【0065】また、穴かがり縫いミシンMでは、「前閂
止め巾補正(14)」及び「奥閂止め巾補正(15)」
を設定することによって、一対の千鳥縫い目71,72
の全体としての縫い目巾(CL+F+CR)と閂止め縫
い目73,74の縫い目巾(CL1+F+CR1または
CL2+F+CR2)とを個別に設定することができ
る。このため、穴かがり縫い目70の形状を微細に変化
させ、延いては、千鳥縫い目71,72と閂止め縫い目
73,74との巾のバランスを調整することができる。
しかも、穴かがり縫いミシンMでは、前閂止め縫い目7
3の巾と奥閂止め縫い目74の巾とを個別に設定するこ
とができるので、一層良好にバランスを調整することが
できる。
【0066】更に、穴かがり縫いミシンMでは、「前閂
止め長さ補正(16)」及び「奥閂止め長さ補正(1
7)」を設定することによって、各閂止め縫い目73,
74の長さを個別に設定することができる。このため、
穴かがり縫い目70の形状を微細に変化させ、延いて
は、その穴かがり縫い目70の前後のバランスを調整す
ることができる。
【0067】また、穴かがり縫いミシンMでは、前述の
ように、プログラム番号の選択によって鳩目形,舟形,
丸形等の特殊な穴かがり縫い目70を形成することもで
き、更に、千鳥縫い目71,72の2重縫いを行うこと
もできる。従って、装飾的な効果を一層良好に有する穴
かがり縫い目70を形成することができる。
【0068】ここで、2重縫いを行う場合のS3の処理
について説明する。2重縫いのために針落ち点を算出す
る処理方法としては、図11におけるS32の処理及び
S33の処理の間にS35と同様の処理及びS32と同
様の処理を順次挿入する方法があり、また、S32〜S
36の処理を2回続けて実行する方法もある。前者の方
法(タイプA)では、予め2重縫いとなっている閂止め
縫い目73,74と同様に、千鳥縫い目71,72も2
重縫いとなり、穴かがり縫い目70が全体として均一な
重厚さとなる。また、後者の方法(タイプB)では、穴
かがり縫い目70の重厚さが全体的に2倍となる。穴か
がり縫いミシンMでは、パラメータ番号「20」の設定
によりこのような2重縫いを選択した場合、2重縫いを
上記いずれの方法で実施するかの選択が可能になる。
【0069】すなわち、穴かがり縫いミシンMでは、穴
かがり縫い目70を2重縫いする場合、千鳥縫い目7
1,72のみを2重縫いさせるモードと、閂止め縫い目
73,74及び千鳥縫い目71,72の両方を2重縫い
させるモード(この場合、閂止め縫い目73,74は実
質的には4重縫いとなる)とを切り換えることができ
る。従って、穴かがり縫い目70における千鳥縫い目7
1,72と閂止め縫い目73,74との重厚さのバラン
スを容易に調整することができる。
【0070】また更に、穴かがり縫いミシンMでは、図
13及び図18に示すように、S31にて算出される縫
い始めの止め縫い部の針落ち点を、S36にて算出され
る前閂止め縫い目73の針落ち点よりも0.2mm内側に
配設している。このため、前閂止め縫い目73の2重縫
いの際に、既に縫い目を形成している上糸が切断される
のを良好に防止することができる。なお、奥閂止め縫い
目74の縫製時にも、行きの針落ち点を帰りの針落ち点
に対して0.2mm内側に配設してもよい。この場合、上
糸が切断されるのを一層良好に防止することができる。
但し、前閂止め縫い目73には縫い始めと縫い終わりと
の針落ち点が配設されるため、実際に縫い目が形成され
る針落ち点に誤差が生じる可能性が高くなる。穴かがり
縫いミシンMでは、このような前閂止め縫い目73に対
して行きの針落ち点を0.2mm内側に配設し、帰りの針
落ち点と重なるのを確実に防止しているので、上糸の切
断防止効果が一層顕著に現れる。
【0071】なお、上記実施の形態において、縫製機構
10が縫製手段に、制御装置5が縫製制御手段に、アッ
プダウンキー411が千鳥巾設定手段,縫い目巾設定手
段,閂止め長さ設定手段,及び切換手段に相当する。詳
しくは、パラメータ番号として03または09が選択さ
れている際のアップダウンキー411が千鳥巾設定手段
に、パラメータ番号として03,14,または15が選
択されている際のアップダウンキー411が縫い目巾設
定手段に、パラメータ番号として04,16,または1
7が選択されている際のアップダウンキー411が閂止
め長さ設定手段に、パラメータ番号として20が選択さ
れている際のアップダウンキー411が切換手段に、そ
れぞれ相当する。
【0072】また、本発明は上記実施の形態に何等限定
されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で
種々の形態で実施することができる。例えば、プログラ
ムの切り換えや一部のパラメータの設定はディップスイ
ッチ等によって行ってもよい。また、針落ち点の算出処
理(S3)は縫い目の形成処理(S11)とは独立した
別個の処理として実行してもよく、針落ち点の算出処理
(S3)を実行しながら縫い目の形成処理(S11)を
実行してもよい。更に、針落ち点の算出処理(S3)を
独立した処理として実行する場合、穴かがり縫いミシン
Mの本体とは別体のパーソナルコンピュータ等のデータ
作成装置によって実行してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用した穴かがり縫いミシンの外観
を表す斜視図である。
【図2】 そのミシンの縫製機構の要部構成を表す右側
面図である。
【図3】 上記ミシンの送り台駆動機構の構成を表す斜
視図である。
【図4】 上記ミシンのカッタ駆動機構の構成を表す斜
視図である。
【図5】 上記ミシンの針棒駆動機構の構成を表す斜視
図である。
【図6】 上記ミシンが形成する穴かがり縫い目の構成
を表す説明図である。
【図7】 上記ミシンの制御系の構成を表す説明図であ
る。
【図8】 上記ミシンの操作パネルの構成を表す説明図
である。
【図9】 上記穴かがり縫い目の各種変形例の構成を表
す説明図である。
【図10】 上記制御系で実行される処理を表すフロー
チャートである。
【図11】 その処理におけるS3の処理の詳細を表す
フローチャートである。
【図12】 縫製開始直前における縫い針の移動経路を
表す説明図である。
【図13】 縫い始めにおける縫い針の移動経路を表す
説明図である。
【図14】 行きの千鳥縫い部における縫い針の移動経
路を表す説明図である。
【図15】 行きの奥閂止め部における縫い針の移動経
路を表す説明図である。
【図16】 帰りの奥閂止め部における縫い針の移動経
路を表す説明図である。
【図17】 帰りの千鳥縫い部における縫い針の移動経
路を表す説明図である。
【図18】 前閂止め縫い目における縫い針の移動経路
を表す説明図である。
【図19】 縫い終わりにおける縫い針の移動経路を表
す説明図である。
【図20】 最終針に至る縫い針の移動経路を表す説明
図である。
【符号の説明】
2…ミシンモータ 4…操作パネル 5…制御装置
10…縫製機構 11…送り台 12…送り台駆動機構 1
3…カッタ 14…カッタ駆動機構 31…布押え 5
1…針棒台 70…穴かがり縫い目 71…左千鳥縫い目
72…右千鳥縫い目 73…前閂止め縫い目 74…奥閂止め縫い目
80…ボタン穴 411…アップダウンキー 421…プログラム
ナンバキー M…穴かがり縫いミシン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野村 悦造 愛知県名古屋市瑞穂区苗代町15番1号 ブ ラザー工業株式会社内 (72)発明者 舟橋 暁洋 愛知県名古屋市瑞穂区苗代町15番1号 ブ ラザー工業株式会社内 (72)発明者 西田 幸夫 愛知県名古屋市瑞穂区苗代町15番1号 ブ ラザー工業株式会社内 (72)発明者 柴田 到 愛知県名古屋市瑞穂区苗代町15番1号 ブ ラザー工業株式会社内 Fターム(参考) 3B150 AA16 AA24 BA06 CB03 CD04 CE03 CE04 DB03 EE03 EE08 EE13 GF02 GF03 GG02 GG10 JA07 JA11 LA07 LA16 LA29 LA85 LB02 MA03 MA08 NA07 NA15 NA28 NA74 NC06 NC11 QA01 QA06 QA07 QA08

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加工布を布送りする送り台と、 上記加工布に縫い目を形成する縫製手段と、 上記送り台及び上記縫製手段を制御して、ボタン穴の形
    成部を挟んで配設される一対の千鳥縫い目及びその千鳥
    縫い目の両端に配設される一対の閂止め縫い目を有する
    穴かがり縫い目を形成させる縫製制御手段と、 を備えた穴かがり縫いミシンであって、 上記千鳥縫い目の千鳥巾を左右個別に設定する千鳥巾設
    定手段を、 更に備えると共に、 上記縫製制御手段が、上記千鳥巾設定手段にて設定され
    た千鳥巾に基づいて上記縫製手段を制御して、その設定
    された千鳥巾を有する穴かがり縫い目を形成させること
    を特徴とする穴かがり縫いミシン。
  2. 【請求項2】 加工布を布送りする送り台と、 上記加工布に縫い目を形成する縫製手段と、 上記送り台及び上記縫製手段を制御して、ボタン穴の形
    成部を挟んで配設される一対の千鳥縫い目及びその千鳥
    縫い目の両端に配設される一対の閂止め縫い目を有する
    穴かがり縫い目を形成させる縫製制御手段と、 を備えた穴かがり縫いミシンであって、 上記一対の千鳥縫い目の全体としての縫い目巾と上記各
    閂止め縫い目の縫い目巾とを個別に設定する縫い目巾設
    定手段を、 更に備えると共に、 上記縫製制御手段が、上記縫い目巾設定手段にて設定さ
    れた上記各縫い目巾に基づいて上記縫製手段を制御し
    て、その設定された上記各縫い目巾を有する穴かがり縫
    い目を形成させることを特徴とする穴かがり縫いミシ
    ン。
  3. 【請求項3】 加工布を布送りする送り台と、 上記加工布に縫い目を形成する縫製手段と、 上記送り台及び上記縫製手段を制御して、ボタン穴の形
    成部を挟んで配設される一対の千鳥縫い目及びその千鳥
    縫い目の両端に配設される一対の閂止め縫い目を有する
    穴かがり縫い目を形成させる縫製制御手段と、 を備えた穴かがり縫いミシンであって、 上記各閂止め縫い目の長さを個別に設定する閂止め長さ
    設定手段を、 更に備えると共に、 上記縫製制御手段が、上記閂止め長さ設定手段にて設定
    された上記各閂止め縫い目の長さに基づいて上記縫製手
    段を制御して、その設定された長さの閂止め縫い目を有
    する穴かがり縫い目を形成させることを特徴とする穴か
    がり縫いミシン。
  4. 【請求項4】 加工布を布送りする送り台と、 上記加工布に縫い目を形成する縫製手段と、 上記送り台及び上記縫製手段を制御して、ボタン穴の形
    成部を挟んで配設される一対の千鳥縫い目及びその千鳥
    縫い目の両端に配設される一対の閂止め縫い目を有する
    穴かがり縫い目を形成させる縫製制御手段と、 を備えた穴かがり縫いミシンであって、 上記縫製制御手段が、上記穴かがり縫い目の縫い始め及
    び縫い終わりを一方の上記閂止め縫い目に配設すること
    により、その閂止め縫い目を上記縫製手段に2重縫いさ
    せる場合、縫い始め側の針落ち点と縫い終わり側の針落
    ち点とをずらして配設することを特徴とする穴かがり縫
    いミシン。
  5. 【請求項5】 加工布を布送りする送り台と、 上記加工布に縫い目を形成する縫製手段と、 上記送り台及び上記縫製手段を制御して、ボタン穴の形
    成部を挟んで配設される一対の千鳥縫い目及びその千鳥
    縫い目の両端に配設される一対の閂止め縫い目を有する
    穴かがり縫い目を形成させる縫製制御手段と、 を備えた穴かがり縫いミシンであって、 上記縫製制御手段が、上記縫製手段に上記穴かがり縫い
    目を2重縫いさせる場合、上記各閂止め縫い目及び上記
    各千鳥縫い目の両方を2重縫いさせるモードと、上記各
    千鳥縫い目のみを2重縫いさせるモードとを切り換える
    切換手段を、 備えたことを特徴とする穴かがり縫いミシン。
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