JP2000314341A - 内燃機関の点火制御装置 - Google Patents

内燃機関の点火制御装置

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JP2000314341A
JP2000314341A JP11125728A JP12572899A JP2000314341A JP 2000314341 A JP2000314341 A JP 2000314341A JP 11125728 A JP11125728 A JP 11125728A JP 12572899 A JP12572899 A JP 12572899A JP 2000314341 A JP2000314341 A JP 2000314341A
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internal combustion
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combustion engine
timing
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Ignition Installations For Internal Combustion Engines (AREA)
  • Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 多重点火を行うべき運転領域にあるときに、
バッテリ電圧の低下に起因して、着火性が低下して失火
が発生し、その結果、エミッションの増加やドライバビ
リティの悪化が生ずるのを回避する。 【解決手段】 多重点火の場合、2回目以降の点火に関
しては、1回目の点火に続いて間隔をあけることなく極
力早く実施する必要があることから、その通電時間は限
られたものとなる。したがって、バッテリ電圧が低い場
合、2回目以降の点火に関しては、充分な二次電流すな
わち火花を発生させることが困難となり、混合気の着火
性が悪化し、失火が発生しやすくなる。そこで、多重点
火を行うときにバッテリ電圧が低い場合には点火時期を
遅角せしめることにより、燃焼変動の増大を招くことに
はなるが、失火を確実に防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の点火制
御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】燃料消費率の向上の観点から、成層燃焼
を行う内燃機関が開発されている。成層燃焼とは、燃焼
室内に濃混合気と希薄混合気とを層状に形成し、まず、
濃混合気の部分に着火し、その炎によって希薄混合気の
部分も燃焼させることにより、不完全燃焼及び失火を回
避しつつ全体として希薄な混合気を燃焼させるものであ
る。一般に、成層燃焼を行うガソリン機関では、筒内直
接噴射方式を採用し、従来からの均質燃焼を行う場合に
は吸気行程で噴射を行う一方、上述の成層燃焼を行う場
合には圧縮行程で噴射を行うようにしている。
【0003】筒内直接噴射式ガソリン機関では、成層燃
焼を行う場合、気筒内の限定された空間に成層混合気を
形成するようにしているが、混合気の濃度分布の変化の
様子は1サイクルごとに大きくばらつく。そのため、一
定負荷かつ一定回転速度にあるときに一定のタイミング
で点火しても、適切な可燃混合気がスパークプラグ(点
火栓)近傍にある状態で点火しているとは必ずしも言え
ず、失火が発生する可能性がある。すなわち、成層燃焼
時には、着火に不安定性がある。
【0004】そこで、例えば特開平4−179859号
公報に開示されるように、成層燃焼時には均質燃焼時よ
りも点火回数を増加させることにより、即ちスパークプ
ラグにてスパーク(火花)を複数回発生させる多重点火
を行うことにより、着火機会を多く得て着火性を確保
し、成層燃焼を安定化させる対策が考えられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、スパークプ
ラグ、点火コイル等から構成される点火装置は、一般
に、バッテリから電力の供給を受けて火花を発生させ
る。そのため、バッテリ電圧が低下してくると、多重点
火における2回目以降の点火の際に時間的制限から充分
な充電を行うことができず、その結果、2発目以降のス
パークのエネルギが減少し、多重点火の効果を得ること
ができない。かくして、バッテリ電圧低下時には、失火
のおそれがあり、失火が発生した場合には、エミッショ
ンの増加、ドライバビリティの悪化等の問題が生ずる。
【0006】本発明は、以上のような問題点に鑑みてな
されたものであり、その目的は、バッテリを利用した点
火を行うとともに運転領域に応じて多重点火を行う内燃
機関において、多重点火を行うべき運転領域にあるとき
に、バッテリ電圧の低下に起因する着火性の低下に伴っ
てエミッションの増加やドライバビリティの悪化が生ず
るのを回避することができる点火制御装置を提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の第1の態様によれば、バッテリを利用した
点火を行うとともに運転領域に応じて多重点火を行う内
燃機関の点火制御装置において、多重点火を行うべき運
転領域にあるときに該バッテリの電圧が所定値よりも低
い場合には点火時期を遅角せしめることを特徴とする、
内燃機関の点火制御装置が提供される。
【0008】また、本発明の第2の態様によれば、前記
第1の態様に係る点火制御装置において、前記点火時期
の遅角を行うときには、同時に、多重点火から一回点火
へと切り替える。
【0009】また、本発明の第3の態様によれば、前記
第1又は第2の態様に係る点火制御装置において、前記
内燃機関は、成層燃焼を行いうる筒内直接噴射式かつ火
花点火式のものである。
【0010】また、本発明の第4の態様によれば、前記
第3の態様に係る点火制御装置において、成層燃焼を行
うときのみ多重点火を行う。
【0011】また、本発明の第5の態様によれば、バッ
テリを利用した点火を行うとともに、成層燃焼を行うと
きには多重点火を行う筒内直接噴射式かつ火花点火式の
内燃機関の点火制御装置において、該バッテリの電圧が
所定値よりも低いときには、成層燃焼を行うべき運転領
域にあっても均質燃焼を行うことを特徴とする、内燃機
関の点火制御装置が提供される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施形態について説明する。
【0013】図1は、本発明の一実施形態に係る点火制
御装置を備えた電子制御式内燃機関の全体概要図であ
る。内燃機関1は、車両搭載用の筒内直接噴射式直列4
気筒4ストロークサイクルレシプロガソリン機関であっ
て均質燃焼及び成層燃焼を行うものである。機関1は、
シリンダブロック2及びシリンダヘッド3を備えてい
る。シリンダブロック2には、上下方向へ延びる4個の
気筒4が紙面の厚み方向へ並設され、各気筒4内には、
ピストン5が往復動可能に収容されている。各ピストン
5は、コネクティングロッド6を介し共通のクランクシ
ャフト7に連結されている。各ピストン5の往復運動
は、コネクティングロッド6を介してクランクシャフト
7の回転運動に変換される。
【0014】シリンダブロック2とシリンダヘッド3と
の間において、各ピストン5の上側は燃焼室8となって
いる。シリンダヘッド3には、その両外側面と各燃焼室
8とを連通させる吸気ポート9及び排気ポート10がそ
れぞれ設けられている。これらのポート9及び10を開
閉するために、シリンダヘッド3には吸気バルブ11及
び排気バルブ12がそれぞれ略上下方向への往復動可能
に支持されている。また、シリンダヘッド3において、
各バルブ11,12の上方には、吸気側カムシャフト1
3及び排気側カムシャフト14がそれぞれ回転可能に設
けられている。カムシャフト13及び14には、バルブ
11及び12を駆動するためのカム15及び16が取り
付けられている。カムシャフト13及び14の端部にそ
れぞれ設けられたタイミングプーリ17及び18は、ク
ランクシャフト7の端部に設けられたタイミングプーリ
19へタイミングベルト20により連結されている。
【0015】吸気ポート9には、エアクリーナ31、ス
ロットルバルブ32、サージタンク33、吸気マニホル
ド34等を備えた吸気通路30が接続されている。機関
1外部の空気(外気)は、燃焼室8へ向けて吸気通路3
0の各部31,32,33及び34を順に通過する。な
お、本実施形態におけるスロットルバルブ32は、いわ
ゆる電子スロットルであり、運転席のアクセルペダルと
直接機械的に結合されておらず、スロットルモータ37
によって駆動せしめられる。
【0016】また、シリンダヘッド3には、各燃焼室8
へ向けて燃料を噴射する燃料噴射弁40が取付けられて
いる。燃料は、燃料タンク41に貯蔵されており、そこ
から燃料ポンプ42によりくみ上げられ、燃料配管43
を経て、機関により駆動される高圧ポンプ44により昇
圧されて燃料噴射弁40に供給される。燃料噴射弁40
から噴射される燃料は、吸気通路30、吸気ポート9及
び吸気バルブ11を介して燃焼室8へ導入される空気と
燃焼室8において合流して混合気となる。そして、均質
燃焼を行う場合には吸気行程で噴射が行われる一方、成
層燃焼を行う場合には圧縮行程で噴射が行われる。
【0017】この混合気に着火するために、シリンダヘ
ッド3にはスパークプラグ50が取付けられている。各
気筒には、各気筒毎に独立してスパークプラグ50に結
合するイグナイタ内蔵点火コイル52が設けられてい
る。点火時には、点火信号を受けた各気筒毎のイグナイ
タ内蔵点火コイル52内でイグナイタが1次電流の通電
及び遮断を制御し、2次電流がスパークプラグ50に供
給される。均質燃焼の場合、吸気行程噴射により燃焼室
8内に均一な混合気が形成された後に点火が行われる。
一方、成層燃焼の場合、圧縮行程噴射により噴射された
燃料がスパークプラグ50付近に多くあってその部分の
混合気のみがリッチな状態にあるときに点火が行われ、
その炎によって周辺のリーンな混合気の部分も燃焼する
こととなる。
【0018】燃焼した混合気は、排気ガスとして排気バ
ルブ12を介して排気ポート10に導かれる。排気ポー
ト10には、排気マニホルド61、触媒コンバータ62
等を備えた排気通路60が接続されている。触媒コンバ
ータ62には、不完全燃焼成分であるHC(炭化水素)
及びCO(一酸化炭素)の酸化と、空気中の窒素と燃え
残りの酸素とが反応して生成されるNOx (窒素酸化
物)の還元とを同時に促進する三元触媒が収容されてい
る。こうして触媒コンバータ62において浄化された排
気ガスが大気中に排出される。
【0019】機関1には各種のセンサが取付けられてい
る。シリンダブロック2には、機関1の冷却水の温度を
検出するための水温センサ74が取付けられている。吸
気通路30には、吸入空気流量を検出するためのエアフ
ローメータ70が取り付けられている。吸気通路30に
おいて、スロットルバルブ32の近傍には、その軸の回
動角度を検出するスロットル開度センサ72とアクセル
踏み込み量(アクセル開度)を検出するアクセル開度セ
ンサ77とが設けられている。カムシャフト13には、
クランク角(CA)に換算して720°CAごとに基準
位置検出用パルスを発生させるクランク基準位置センサ
80が設けられている。また、クランクシャフト7に
は、30°CAごとに回転速度検出用パルスを発生させ
るクランク角センサ81が設けられている。
【0020】図2は、スパークプラグ50、イグナイタ
内蔵点火コイル52及びバッテリ56から構成される点
火装置の回路構成を示す図である。イグナイタ内蔵点火
コイル52内の点火コイル53の一次巻線53aの一端
及び二次巻線53bの一端は、バッテリ56の正電極に
接続されている。一次巻線53aの他端は、イグナイタ
内蔵点火コイル52内のイグナイタとしてのスイッチン
グ用トランジスタ54のコレクタに接続されている。そ
のトランジスタ54のエミッタは接地され、そのベース
には点火信号が印加されるように構成されている。二次
巻線53bの他端は、スパークプラグ50の中心電極5
0aに接続されている。スパークプラグ50の外側電極
50bは、接地されている。この回路において、まず、
点火信号がハイとなり、トランジスタ54がオンする
と、点火コイル一次巻線53aに電流が流れる。次い
で、点火信号がロウとされてトランジスタ54がオフに
されることにより一次電流が遮断されると、点火コイル
53の二次巻線53bに高電圧が誘起され、その結果、
スパークプラグ50にて火花放電が起こる。
【0021】図1及び図2における電子制御装置(EC
U)90は、燃料噴射制御、点火制御、スロットル制御
等を実行するマイクロコンピュータシステムである。E
CU90においては、各種制御のための前処理として、
吸入空気流量信号、スロットル開度信号、アクセル開度
信号、冷却水温信号及びバッテリ電圧信号が、一定クラ
ンク回転角毎に実行されるAD変換ルーチンによって取
り込まれ、それぞれ吸入空気流量データGA、スロット
ル開度データTA、アクセル開度データACP、冷却水
温データTHW及びバッテリ電圧データVBとしてメモ
リの所定領域に格納される。また、クランク角センサ8
1のパルス信号が入力される毎に、そのパルス間隔から
図示しないルーチンにより機関回転速度が算出され、機
関回転速度データNEとしてメモリの所定領域に格納さ
れる。また、GA/NEなる演算が周期的に行われ、吸
気量回転速度比データGNとしてメモリの所定領域に格
納される。
【0022】ECU90は、燃料噴射制御及び点火制御
において、基本的に、高負荷・高速回転時には吸気行程
噴射及び一回点火を選択して均質燃焼を実行することに
より出力の向上を図る一方、低負荷・低速回転時には圧
縮行程噴射及び多重点火を選択して成層燃焼を実行する
ことにより燃料消費率の向上を図る。
【0023】図3は、点火信号及び火花電流のタイムチ
ャートであって、(A)は一回点火の場合、(B)は多
重点火の場合を示す。一回点火の場合には、同図(A)
に示されるように、点火信号が1回だけオン・オフされ
ることにより、火花が1回だけ発生する。均質燃焼の場
合には、筒内全体が可燃濃度の混合気によって満たされ
た状態にあるときに点火することとなるため、一回点火
で充分な着火性が確保される。一方、多重点火の場合に
は、同図(B)に示されるように、点火信号が複数回
(図の例では3回)オン・オフされて複数の火花が発生
する。成層燃焼の場合には、スパークプラグ近傍が可燃
濃度の混合気で覆われる時期が限られるとともに、その
時期がサイクル間で変動するため、かかる多重点火が必
要となってくる。
【0024】図4は、成層燃焼時における多重点火の効
果を示す図であって、点火時期と燃焼変動との関係を示
す特性図である。横軸の点火時期は、圧縮上死点前クラ
ンク角度位置(°CA BTDC )によって表されている。燃
料噴射時期とともに点火時期を進み側にしていくと、こ
の図に示されるように、燃焼変動が低減せしめられる。
したがって、燃焼変動の低減という観点からは、点火時
期を進み側に設定することが好ましい。
【0025】しかし、点火時期を進み側にしていくと、
失火が発生しやすくなる。図3(A)に示される如き一
回点火の場合には、図4の点火時期A0 で失火が発生し
てしまうため、A0 より遅れ側に点火時期を設定する必
要が生ずる。ところが、図3(B)に示される如き多重
点火を行う場合には、図3(B)における第1の点火時
期t1 でたとえ点火に失敗しても、その後の第2の点火
時期t3 及び第3の点火時期t5 で点火に成功する可能
性があるため、図4の点火時期A1 まで失火が発生しな
くなる。すなわち、A1 まで点火時期を進めることがで
きる。このように、成層燃焼時においては、多重点火が
有効である。
【0026】しかし、多重点火の場合には、次のような
問題が生ずる。図5は、多重点火を行うときの点火信
号、点火コイル一次電流及び点火コイル二次電流(即ち
火花電流)のタイムチャートであって、(A)はバッテ
リ電圧が通常の場合を示し、(B)はバッテリ電圧が低
下している場合を示す。
【0027】バッテリ56(図2参照)の電圧が低下す
ると、点火コイル53の一次巻線53aに流れる電流、
すなわち一次電流の立ち上がりは、図5(B)に示され
るように、通常時(図5(A))に比較して遅くなる。
したがって、点火コイルにエネルギが蓄積されるのに時
間がかかる。1回目の点火のための通電時間、すなわち
図5におけるt0 からt1 までの時間は、バッテリ電圧
に応じて設定することが可能であるため、1回目の点火
に係る一次電流については、所望の電流値を得ることが
できる。
【0028】一方、2回目以降の点火に関しては、1回
目の点火に続いて間隔をあけることなく極力早く実施す
る必要があることから、その通電時間(図5におけるt
2 からt3 までの時間)は限られたものとなる。したが
って、バッテリ電圧が低い場合、2回目以降の点火に関
しては、充分な二次電流すなわち火花を発生させること
が困難となり、混合気の着火性が悪化し、失火が発生し
やすくなる。
【0029】そこで、本発明は、多重点火を行うときに
バッテリ電圧が低い場合には点火時期を遅角せしめるこ
とにより、燃焼変動の増大を招くことにはなるが、エミ
ッションの増加やドライバビリティの悪化を引き起こす
失火を防止しようとするものである。なお、点火時期を
遅角せしめるときには、同時に燃料噴射時期を遅角せし
める。
【0030】図6は、燃料噴射及び点火の制御手順を示
すフローチャートである。本ルーチンは、本実施形態で
は4気筒機関のため、180°CA周期で実行される。
まず、ステップ102では、成層燃焼を行うべき低負荷
・低速回転の運転領域にあるか、又は均質燃焼を行うべ
き高負荷・高速回転の運転領域にあるか、が判定され
る。ただし、機関冷却水温THWが低い場合には、均質
燃焼が選択される。なお、機関負荷としては、吸気量回
転速度比(機関1回転当たりの吸入空気量)GN又はア
クセル開度ACPが使用される。
【0031】ステップ102において均質燃焼を行うべ
き運転領域にあると判定されるときには、ステップ11
0に進み、均質燃焼用の所定のマップに基づく補間演算
により、吸気量回転速度比(機関負荷)GNと回転速度
NEとに応じた噴射量、噴射時期及び点火時期を決定す
る。一方、ステップ102において成層燃焼を行うべき
運転領域にあると判定されるときには、ステップ104
に進み、バッテリ電圧VBが所定のしきい値VS より大
きいか否かを判定する。
【0032】ステップ104においてVB>VS と判定
されるとき、すなわちバッテリ電圧が通常の値にあると
判定されるときには、ステップ106に進み、バッテリ
電圧正常時成層燃焼用の所定のマップに基づく補間演算
により、アクセル開度(機関負荷)ACPと回転速度N
Eとに応じた噴射量、噴射時期及び点火時期を決定す
る。一方、ステップ104においてVB≦VS と判定さ
れるとき、すなわちバッテリ電圧が低下していると判定
されるときには、ステップ108に進み、ステップ10
6と同様に、所定のマップに基づく補間演算により、ア
クセル開度(機関負荷)ACPと回転速度NEとに応じ
た噴射量、噴射時期及び点火時期を決定するが、ステッ
プ108で使用されるバッテリ電圧低下時成層燃焼用マ
ップでは、ステップ106で使用されるマップと比較し
て、噴射量は同一であるが、噴射時期及び点火時期が遅
れ側に設定されている。
【0033】ステップ106、108又は110に次い
で実行されるステップ112では、決定された噴射量及
び噴射時期に基づいて、燃料噴射弁40を駆動する噴射
信号を形成して出力する。最後のステップ114では、
決定された点火時期に基づいて、均質燃焼にあっては図
3(A)に示される如き一回点火用の点火信号を、成層
燃焼にあっては図3(B)に示される如き多重点火用の
点火信号を、それぞれ形成して出力する。なお、多重点
火の場合には、ステップ106又は108で決定される
点火時期は、図3(B)における第1の点火時期すなわ
ちt1 である。また、第2及び第3の点火のために点火
信号をオン又はオフさせる時期t2 、t 3 、t4 及びt
5 は、t1 に一定のクランク角度又は時間を加えること
によって決定される。また、一回点火にあっても、多重
点火にあっても、第1の点火のための通電時間、すなわ
ち図3(A)及び(B)におけるt0 からt1 までの時
間は、バッテリ電圧に応じて決定される。
【0034】上述の実施形態では、成層燃焼運転領域に
おいてバッテリ電圧が低下しているときには、点火時期
を遅角させて多重点火を行っているが、他の実施形態と
しては、点火時期を遅角させるのと同時に多重点火から
一回点火へ切り替えてもよい。点火時期の充分な遅角に
より、失火し難くなり、もはや多重点火の必要性が排除
される場合があるからである。また、成層燃焼運転領域
においてバッテリ電圧が低下しているとき、すなわちス
テップ104において判定結果がNOとなるときに、ス
テップ108に進むのではなく、ステップ110に進む
ようにして、成層燃焼から均質燃焼へと切り替えてもよ
い。均質燃焼とすることにより、燃費は犠牲になるが、
失火を確実に回避することができるからである。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
バッテリを利用した点火を行うとともに運転領域に応じ
て多重点火を行う内燃機関において、多重点火を行うべ
き運転領域にあるときに、バッテリ電圧の低下に起因し
て着火性が低下し、その結果、失火が発生してエミッシ
ョンの増加やドライバビリティの悪化が生ずるという事
態を回避することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る点火制御装置を備え
た電子制御式内燃機関の全体概要図である。
【図2】点火装置の回路図である。
【図3】点火信号及び火花電流のタイムチャートであっ
て、(A)は一回点火の場合、(B)は多重点火の場合
を示す。
【図4】点火時期と燃焼変動との関係、並びに、一回点
火の場合及び多重点火の場合の失火発生範囲を示す特性
図である。
【図5】多重点火を行うときの点火信号、点火コイル一
次電流及び点火コイル二次電流(即ち火花電流)のタイ
ムチャートであって、(A)はバッテリ電圧が通常の場
合を示し、(B)はバッテリ電圧が低下している場合を
示す。
【図6】燃料噴射及び点火の制御手順を示すフローチャ
ートである。
【符号の説明】
1…筒内直接噴射式直列4気筒4ストロークサイクルレ
シプロガソリン機関 2…シリンダブロック 3…シリンダヘッド 4…気筒 5…ピストン 6…コネクティングロッド 7…クランクシャフト 8…燃焼室 9…吸気ポート 10…排気ポート 11…吸気バルブ 12…排気バルブ 13…吸気側カムシャフト 14…排気側カムシャフト 15…吸気側カム 16…排気側カム 17,18,19…タイミングプーリ 20…タイミングベルト 30…吸気通路 31…エアクリーナ 32…スロットルバルブ 33…サージタンク 34…吸気マニホルド 37…スロットルモータ 40…燃料噴射弁 41…燃料タンク 42…燃料ポンプ 43…燃料配管 44…高圧ポンプ 50…スパークプラグ 52…イグナイタ内蔵点火コイル 53…点火コイル 54…トランジスタ 56…バッテリ 60…排気通路 61…排気マニホルド 62…触媒コンバータ 70…エアフローメータ 72…スロットル開度センサ 74…水温センサ 77…アクセル開度センサ 80…クランク基準位置センサ 81…クランク角センサ 90…電子制御装置(ECU)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02P 5/15 F02P 15/10 301D 15/10 301 5/15 B Fターム(参考) 3G019 AB01 BB05 CA01 DA02 GA01 GA02 GA07 GA08 GA09 3G022 AA07 AA09 BA01 DA02 EA01 FB19 GA01 GA08 GA18 3G023 AA03 AB01 AC04 AF01 AG01 3G084 AA04 BA05 BA13 BA15 BA16 BA17 DA10 DA15 EA11 FA03 FA07 FA10 FA20 FA38 FA39 3G301 HA01 HA16 HA18 JA04 JA21 LA00 LA01 MA11 MA18 PA01Z PA11Z PE03Z PE04Z PE08Z PG01Z

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バッテリを利用した点火を行うとともに
    運転領域に応じて多重点火を行う内燃機関の点火制御装
    置において、多重点火を行うべき運転領域にあるときに
    該バッテリの電圧が所定値よりも低い場合には点火時期
    を遅角せしめることを特徴とする、内燃機関の点火制御
    装置。
  2. 【請求項2】 前記点火時期の遅角を行うときには、同
    時に、多重点火から一回点火へと切り替える、請求項1
    に記載の内燃機関の点火制御装置。
  3. 【請求項3】 前記内燃機関は、成層燃焼を行いうる筒
    内直接噴射式かつ火花点火式のものである、請求項1又
    は請求項2に記載の内燃機関の点火制御装置。
  4. 【請求項4】 成層燃焼を行うときのみ多重点火を行
    う、請求項3に記載の内燃機関の点火制御装置。
  5. 【請求項5】 バッテリを利用した点火を行うととも
    に、成層燃焼を行うときには多重点火を行う筒内直接噴
    射式かつ火花点火式の内燃機関の点火制御装置におい
    て、該バッテリの電圧が所定値よりも低いときには、成
    層燃焼を行うべき運転領域にあっても均質燃焼を行うこ
    とを特徴とする、内燃機関の点火制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6397827B1 (en) * 1999-08-02 2002-06-04 Denso Corporation Spark ignition device for direct injection-type engines
WO2003010428A1 (en) * 2001-07-02 2003-02-06 Hitachi, Ltd. Cylinder direct injection type internal combustion engine

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