JP2000314447A - 制振シート、制振材及び折板屋根 - Google Patents

制振シート、制振材及び折板屋根

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JP2000314447A
JP2000314447A JP2000026651A JP2000026651A JP2000314447A JP 2000314447 A JP2000314447 A JP 2000314447A JP 2000026651 A JP2000026651 A JP 2000026651A JP 2000026651 A JP2000026651 A JP 2000026651A JP 2000314447 A JP2000314447 A JP 2000314447A
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Japan
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sheet
resin
vibration damping
resin layer
laminated
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JP2000026651A
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English (en)
Inventor
Kazuhiro Omori
一弘 大森
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた制振性能を発現すると共に、複雑な二
次形状に成形加工する際に鋼板に擦過傷を発生せず、制
振シートの剥離や破断を起こさない制振材、及び、この
制振材を用いた折板屋根を提供する。 【解決手段】 ゴム又は熱可塑性エラストマー、熱可塑
性樹脂及び無機粉体を含有する樹脂組成物からなる制振
シートの片面に、ポリエチレンテレフタレート樹脂層が
積層され、他面に鋼板が積層されてなる制振材を用い
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は制振シート、制振材
及び折板屋根に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、住宅等の建築物の屋根材とし
て、鋼板製の波形形状を有する折板屋根が用いられてき
たが、折板屋根単独では十分な遮音性能を得ることは難
しく、特に雨音を遮音することはできなかった。上記折
板屋根に遮音性能を付与するための方策として、例え
ば、折板屋根の裏面に制振シートを積層する方法が検討
されている。
【0003】上記折板屋根に使用される制振シートに要
求される性能としては、例えば、厚みを薄くしても制振
性能が優れること、鋼板を折板屋根に成形加工する際に
鋼板の賦形に追随して変形し、剥離や破断を起こさない
こと等が挙げられる。
【0004】このような制振シートとして、例えば特開
平3−287651号公報には、エラストマー及び無機
粉体からなる制振性複合材が提案されている。しかしな
がら、上記複合材と鋼板とを積層した制振材をロールフ
ォーミング等を使用して折板屋根に成形加工する際に、
成形金型の当接面や成形ロールとの接触面での制振材の
表面の滑り性が不足するため成形加工するのが難しく、
得られる折板屋根に擦過傷が生じる等の問題点があっ
た。
【0005】このような擦過傷を防止するために、例え
ば、上記制振材の金型当接側にポリエチレンテレフタレ
ート(以下、PETという)樹脂層を積層する方法が採
用されている。積層方法としては、例えば、PETフィ
ルムを熱融着により積層する方法;PETフィルムを接
着剤により積層する方法等が挙げられる。
【0006】しかしながら、上記熱融着による積層方法
では十分な接着強度が得られず、上記接着剤による積層
方法では、PETフィルムに接着剤を塗布する工程が別
途必要となり、さらに、溶剤系の接着剤を使用する場合
は、環境汚染や溶剤が制振シートの性能を劣化させる等
の問題点があった。
【0007】また、上記制振材を折板に積層するために
シート状にして鋼板に貼付ける場合、貼付け工程で溶剤
系接着剤を使用する方法が挙げられる。積層方法として
は、例えば、貼り機を使用して貼合わせる方法、手
貼り用ロールで接着剤を鋼板に塗布し、シートを貼合わ
せる方法等が考えられる。
【0008】しかしながら、上記の貼り機を使用して
貼合わせる方法では、機器の設置場所や排気装置が大が
かりなものとなり、上記の手貼り用ロールで貼合わせ
る方法では溶剤を使用するので、危険性が伴うと共に、
大量生産に不向きであるという問題点があった。さら
に、接着剤を使用するので初期接着強度が低いため、1
2時間以上の養生を必要とした。
【0009】さらに、一般にシート積層面に接着剤層を
設けた場合、接着剤層面を離型紙等で保護しなければな
らず、ロール状に巻き取った場合にシート背面にブロッ
キング(接着)するという問題点があった。また、鋼板
との積層時に離型紙を剥離する工程が別途必要となる上
に、剥離した離型紙を廃棄処理する必要がある等の問題
点があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、優れ
た制振性能を発現する制振シート、この制振シートと鋼
板との積層体からなり、複雑な二次形状に成形加工する
際に鋼板に擦過傷の発生がなく、制振シートの剥離や破
断を起こさない制振材、及び、この制振材を用いた折板
屋根を提供することにある。さらに、本発明の目的は、
優れた制振性能を発現すると共に、鋼板に貼合わせる際
に溶剤系接着剤等を用いることなく簡便に貼り合わせる
ことができる制振シート、この制振シートと鋼板との積
層体からなる制振材、及び、この制振材を用いた折板屋
根を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明(以
下、第1発明という)である制振シート(I)は、ゴム
又は熱可塑性エラストマー、熱可塑性樹脂及び無機粉体
を含有する樹脂組成物からなる樹脂シートの一面に、ポ
リエステル樹脂層及びポリエチレンテレフタレート樹脂
層が順次積層されてなることを特徴とする。
【0012】請求項2記載の発明(以下、第2発明とい
う)である制振シート(II)は、ゴム又は熱可塑性エラ
ストマー、熱可塑性樹脂及び無機粉体を含有する樹脂組
成物からなる樹脂シートの一面に、ポリエステル樹脂層
及びポリエチレンテレフタレート樹脂層が順次積層さ
れ、他面に粘着剤層が積層されてなること特徴とする。
【0013】第1発明の制振シート(I)は、樹脂シー
ト、ポリエステル樹脂層及びPET樹脂層が順次積層さ
れた積層体からなり、第2発明の制振シート(II)は、
PET樹脂層、ポリエステル樹脂層、樹脂シート及び粘
着剤層が順次積層された積層体からなる。
【0014】上記樹脂シートは、ゴム又は熱可塑性エラ
ストマー、熱可塑性樹脂及び無機粉体を含有する樹脂組
成物から形成される。
【0015】上記ゴムとしては、例えば、ブチルゴム、
ウレタンゴム、シリコーンゴム、EPDM等が挙げら
れ、加硫の有無に係わらず使用可能である。上記熱可塑
性エラストマーとしては、例えば、イソプレン系、オレ
フィン系、エステル系等のエラストマーが挙げられる。
これらの中で、特にスチレン−イソプレンブロック共重
合体が好適に用いられる。
【0016】上記スチレン−イソプレンブロック共重合
体は、第1成分であるスチレンと第2成分であるイソプ
レンとのブロック共重合体であって、第2成分としてイ
ソプレンとブタジエンが併用されてもよい。
【0017】また、上記スチレン−イソプレンブロック
共重合体の第2成分が、イソプレン単独又はブタジエン
との混合物からなる場合は、第2成分のブロック部分の
3・4結合及び1・2結合の含有量は40%以上のもの
が好ましい。3・4結合及び1・2結合の含有量が40
%未満になると、得られる制振シートは通常の使用温度
領域で十分な制振性能が発揮されないことがある。
【0018】また、上記スチレン−イソプレンブロック
共重合体の分子量は、3万〜30万が好ましく、より好
ましくは8万〜25万である。分子量が3万未満では、
ブロック共重合体自体の破断時の強度、伸度等の機械的
性質が低下することがある。また、分子量が30万を超
えると、後述の無機粉体と混合しにくくなる。このよう
なスチレン−イソプレンブロック共重合体の市販品とし
ては、例えば、クラレ社製「ハイブラー」等が挙げられ
る。
【0019】上記熱可塑性樹脂としては、例えば、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体、ポリオレフィン、塩化ビニ
ル系樹脂、ポリエステル等が挙げられる。特に、これら
の中でエチレン−酢酸ビニル共重合体が好ましい。
【0020】上記エチレン−酢酸ビニル共重合体として
は、酢酸ビニル含有量が2〜40重量%のものが好まし
い。酢酸ビニル含有量が、2重量%未満では得られる樹
脂シートの柔軟性が不足することがあり、40重量%を
超えると、樹脂組成物が粘着性を有するため、樹脂シー
トの成形時や保管時に特別の離型処理を必要とすること
がある。
【0021】上記無機粉体としては、例えば、酸化鉄、
酸化チタン、酸化マグネシウム等の金属酸化物;粒子状
金属;クレー、タルク、マイカ、石英粉等の鉱物系粉砕
物の他、ガラス繊維、ガラス粉、炭酸カルシウム、石膏
等が挙げられる。これらの中で、特に制振特性とコスト
の点から、マイカ、炭酸カルシウムが好ましい。
【0022】上記無機粉体の粒径は、特に制限されない
が、1〜500μmが好ましい。粒径が1μm未満で
は、表面積が大きくなり単位重量当たりの粒子数が多く
なるので、混合工程に時間がかかる。また、粒径が50
0μmを超えると、樹脂シートの成形時に表面荒れやシ
ート切れの原因となることがある。
【0023】上記樹脂組成物としては、スチレン−イソ
プレンブロック共重合体100重量部に対して、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体20〜5,000重量部及び無
機粉体200〜10,000重量部を含有するものが好
ましい。
【0024】上記エチレン−酢酸ビニル共重合体の配合
量は、後述の無機粉体の配合量や折板屋根の形状によっ
て決定されるが、少なくなると得られる樹脂シートの成
形性が低下することがあり、多くなるとスチレン−イソ
プレンブロック共重合体の制振性能が低下することがあ
るので、上記スチレン−イソプレンブロック共重合体1
00重量部に対して20〜5,000重量部が好まし
く、より好ましくは100〜1,000重量部である。
【0025】特に、上記樹脂組成物中のスチレン−イソ
プレンブロック共重合体の含有量が1重量%以下になる
場合は、上記スチレン−イソプレンブロック共重合体1
00重量部に対して、エチレン−酢酸ビニル共重合体を
1,000重量部以上配合することが好ましい。
【0026】上記無機粉体の配合量は、少なくなると所
定の制振性能を発現するために、得られる樹脂シートの
厚みを厚くする必要が生じることがあり、多くなると得
られる樹脂シートの強度が低下することがあるので、上
記スチレン−イソプレンブロック共重合体100重量部
に対して200〜10,000重量部が好ましく、より
好ましくは500〜3,000重量部である。
【0027】上記無機粉体の配合量が1,000重量部
を超える場合は、樹脂シートの機械的強度を確保するた
めに、上記スチレン−イソプレンブロック共重合体10
0重量部に対して、エチレン−酢酸ビニル共重合体を2
00重量部以上配合することが好ましい。
【0028】上記樹脂組成物には、必要に応じて、熱安
定剤、耐侯性改良剤、滑剤、加工助剤、顔料、着色剤な
どが配合されてもよい。特に、樹脂シートの鋼板に対す
る接着性や成形時の流動性を向上させるために、石油樹
脂(C9 系樹脂)を添加することが好ましい。
【0029】上記樹脂組成物を、溶融軟化点以上(具体
的には、100〜270℃)に加熱し、押出成形又はカ
レンダー成形等によってシート状に成形することによ
り、樹脂シートが得られる。
【0030】上記樹脂シートの厚みは、樹脂組成物、制
振性能等によって適宜決定されるが、通常10mm以下
が好ましく、より好ましくは2mm以下である。厚みが
10mmを超えると、後述する制振シートと鋼板とが積
層された制振材を、例えば、波形断面の折板状に成形加
工する際に、樹脂シートの破断や剥離が起こることがあ
る。
【0031】上記樹脂シートの一面にPET樹脂層が積
層される。このPET樹脂層は、後述の制振材の加工性
や耐侯性を改善するために積層される。
【0032】上記樹脂シートとPET樹脂層とを積層す
るために、両者の間にポリエステル樹脂層が設けられ
る。樹脂シートとPET樹脂層との間に、例えば、ホッ
トメルトタイプのシート状ポリエステル接着剤を挿入し
て熱溶融することにより、ポリエステル樹脂層(プライ
マー層)を設けることができる。このポリエステル樹脂
層を形成することによって、樹脂シートとPET樹脂層
とを積層することができ、第1発明の制振シート(I)
が得られる。
【0033】上記ポリエステル樹脂層の厚さは、0.3
〜2μmが好ましく、より好ましくは0.5〜1.5μ
mである。厚さが、0.3μm未満ではポリエステル樹
脂層の形成が難しくなるため、部分的に接着不良を起こ
す恐れがあり、2μmを超えると厚さが増える割りには
接着性の向上が認められない。
【0034】上記PET樹脂層の厚さは、適応される成
形条件や要求性能等によって適宜決定されるが、5〜5
00μmが好ましく、より好ましくは15〜100μm
である。上記PET樹脂層の厚さが5μm未満では、P
ET樹脂層の形成が難しくなると共に、後述する折板屋
根に成形加工する際にPET樹脂層の表面滑り性が不足
したり、PET樹脂層が破壊する恐れがある。また、P
ET樹脂層の厚さが500μmを超えると、表面滑り性
の割に多量のPET樹脂を必要とするため不経済である
上に、PET樹脂層の剛性が大きくなり過ぎて、折板屋
根に成形加工する際の障害となることがある。
【0035】上記PET樹脂層表面には、必要に応じ
て、シリコーン離型処理、ポリウレタン型処理、エンボ
ス粗面加工等の表面処理が施されてもよい。また、PE
T樹脂層には、熱安定剤、酸化防止剤、耐侯性剤、成形
加工助剤、顔料等が添加されてもよい。
【0036】上記制振シート(I)は、巻芯に巻き取る
ことにより、ロール状の捲重体として次工程へ供給する
ことができる。この捲重体を巻き戻しながら、制振シー
ト(I)の非積層面(PET樹脂層と反対面)へ鋼板を
積層することにより制振材が得られる。積層する方法と
しては、例えば、鋼板側に接着剤を塗布し、接着剤塗布
面に制振シート(I)を貼り合わせる方法が挙げられ
る。
【0037】上記接着剤としては、ゴム系の溶剤型接着
剤、二液型のエポキシ接着剤、ウレタン接着剤等が使用
可能であるが、特に、これらの中でクロロプレン系ゴム
の溶剤型接着剤が好ましい。制振シート(I)の接着面
には、予めプライマー処理が施されてもよい。
【0038】上記接着剤として、例えば、二液型のエポ
キシ接着剤又はウレタン接着剤を使用する場合は、鋼板
側に接着剤を塗布した後、接着剤塗布面に制振シート
(I)を圧着して硬化させることにより、制振シート
(I)と鋼板とを積層することができる。また、例え
ば、接着剤としてゴム系の溶剤型接着剤を使用する場合
は、鋼板側に接着剤を塗布、乾燥した後、接着剤塗布面
に制振シート(I)を圧着することにより、制振シート
(I)と鋼板とを積層することができる。
【0039】上記接着剤としてクロロプレン系ゴムの溶
剤型接着剤を使用する場合は、残留溶剤量が初期溶剤含
有量の5〜30%の範囲となるまで乾燥することによ
り、高い接着強度を得ることができる。
【0040】第2発明の制振シート(II)は、上記制振
シート(I)の非積層面(PET樹脂層と反対面)に粘
着剤層を設けることにより得られる。上記粘着剤層を設
けるために、例えば、以下の方法が採用される。まず、
一旦離型紙の離型処理面にコンマコーター等で粘着剤を
塗工し、乾燥炉等の熱風で乾燥し溶剤を蒸発させて粘着
剤層を形成した後、得られた粘着剤層を制振シート
(I)の非積層面に転写して積層する。
【0041】上記粘着剤としては、例えば、水系又は溶
剤系の粘着剤が用いられるが、耐候性があって初期接着
強度が大きい溶剤型のアクリル系粘着剤を用いることが
好ましい。粘着剤の塗工量は50〜150g/m2 (ウ
ェット状態)が好ましい。
【0042】上記制振シート(II)のPET樹脂層に、
シリコーン離型処理、ポリウレタン離型処理、エンボス
粗面加工等の表面処理が施されている場合は、制振シー
ト(II)の離型紙を剥離しながら巻芯に巻き取ることに
より、ロール状の捲重体として次工程へ供給することが
できる。PET樹脂層に表面処理が施されていない場合
は、離型紙を付けたままの状態で巻芯に巻き取ることに
より、ロール状の捲重体として次工程へ供給することが
できる。
【0043】上記制振シート(II)の粘着剤層面に鋼板
を積層することにより、制振材が得られる。制振シート
(II)を鋼板に積層する場合は、上述の離型紙なしで巻
き取った捲重体をそのまま巻き戻すか、上述の離型紙付
きで巻き取った捲重体の離型紙を剥離しながら巻き戻し
て、粘着剤層面を鋼板に貼り合わせ、例えばロール間を
通過させて圧着することにより、制振シート(II)と鋼
板とを積層することができる。
【0044】上記離型紙としては、一般に紙を基材と
し、その一面がシリコーン離型剤等によって離型処理さ
れたものが用いられるが、離型紙を反復して使用するた
めには、基材にPETフィルム等のプラスチックフィル
ムを用いたものが好ましい。使用済みの離型紙は、ロー
ル状物に巻き取って回収し反復使用に供する。
【0045】上記制振材を、例えば図1に示したような
波形断面の折板状に成形加工することにより折板屋根が
得られる。上記制振材から折板屋根を量産的に製造する
設備としては、例えば、長尺の積層体を連続して成形可
能なロールフォーミング成形が用いられる。また、小ロ
ットの制振材では、プレス曲げ加工によって折板屋根に
成形加工してもよい。
【0046】(作用)本発明の制振シートは、一面に表
面処理を施こしたPET樹脂層が積層されることによっ
て、PET樹脂層がロール状物に巻き取る際に離型紙の
役割を果たし、ブロッキングを防止するので、粘着剤層
が設けられていても離型紙を介在させる必要がない。
【0047】本発明の制振材は、PET樹脂層の積層に
よって波形断面の折板状に折板屋根に成形加工する際
に、PET樹脂層側を成形金型や成形ロールに当接させ
ることによって、成形金型や成形ロールと制振材間の滑
り性が改善されるため、折板屋根に擦過傷が生じるのを
防止すると共に成形加工性が向上するので、生産設備の
ライン速度を高めることができる。
【0048】第2発明の制振シート(II)において、使
用済みの離型紙を回収して反復使用することができるの
で、の離型紙の廃棄量を最小限に制限することができ
る。また、制振シート(II)を用いた制振材では、転写
された粘着剤層に鋼板を積層するので、粘着剤層の初期
接着強度を高めることができる。
【0049】
【発明の実施の形態】以下に実施例を挙げて本発明の態
様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみ
に限定されるものではない。
【0050】(実施例1〜5、比較例1〜5)表1及び
2に示した割合の、スチレン−イソプレンブロック共重
合体(クラレ社製「ハイブラー」、分子量約14万)、
エチレン−酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル含有量30
重量%)、低密度ポリエチレン樹脂(密度:0.92g
/cm 3 )、石油樹脂(C9 系樹脂)、ならびに、無機
粉体として、炭酸カルシウム(平均粒径2μm)及びマ
イカ(100メッシュパス)からなる樹脂組成物を、押
出機に供給して150℃で加熱混練し、1mm厚の樹脂
シートを押出成形した。得られた樹脂シートの一面に、
1.2μm厚のポリエステル樹脂層を有する25μm厚
のPETフィルムのポリエステル樹脂層を熱溶融して一
体化し、一面にPETフィルム樹脂層を有する制振シー
ト(I)を得た。
【0051】上記実施例1〜5及び比較例1〜5の制振
シート(I)を用いて下記の通り制振材を作製した後、
下記項目の性能評価を行い、得られた結果を表1及び2
に示した。
【0052】(1)損失係数 0.6mm厚の鋼板(JIS G 3141)の片面に
溶剤型クロロプレン系接着剤を塗布、乾燥した後、接着
剤塗布面に上記制振シート(I)のPETフィルム非積
層面を貼着して、制振シート(I)と鋼板との積層体か
らなる制振材を得た。得られた制振材を15mm幅×2
50mm長さの寸法に切断した試験片につき、JIS
G 0602に準拠して中央加振法により、周波数50
0Hzにおける損失係数を測定した。
【0053】(2)騒音レベルの測定 0.6mm厚の塩化ビニル鋼板の鋼板側に溶剤型クロロ
プレン系接着剤を塗布、乾燥した後、接着剤塗布面に上
記制振シート(I)のPETフィルム非積層面を貼着し
て、制振シート(I)と鋼板との積層体からなる制振材
を得た。この制振材を図1に示した寸法形状の折板屋根
に成形した後、この折板屋根を制振シート側を下側とし
て固定し、塩化ビニル鋼板側上方から1m2 当たり10
0mm/時の降雨量となるように人工的に雨を降らせ、
折板屋根の下方3mの位置における騒音レベルを騒音計
により測定した。
【0054】(3)PETフィルム剥離強度 上記樹脂シートとPETフィルムの接着性を180度剥
離試験により評価した。得られた制振シート(I)を2
5mm幅に切断し、PETフィルムの一端を剥離して、
200mm/分の速度で180度の方向に引張試験を行
ったときの抵抗力を測定した。
【0055】
【表1】
【0056】
【表2】
【0057】(実施例6〜10、比較例6〜10)表3
及び4に示した割合の、スチレン−イソプレンブロック
共重合体(クラレ社製「ハイブラー」、分子量約14
万)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル含有
量30重量%)、低密度ポリエチレン樹脂(密度:0.
92g/cm 3 )、石油樹脂(C9 系樹脂)、ならび
に、無機粉体として、炭酸カルシウム(平均粒径2μ
m)及びマイカ(100メッシュパス)からなる樹脂組
成物を、押出機に供給して150℃で加熱混練し、1m
m厚の樹脂シートを押出成形した。得られた樹脂シート
の一面に、1.2μm厚のポリエステル樹脂層を有する
25μm厚のPETフィルムのポリエステル樹脂層を熱
溶融して一体化し、積層シートを得た。
【0058】別途、離型紙の離型処理面に溶剤型のアク
リル系粘着剤(積水化学社製「エスダイン#785
0」、固形分濃度45重量%)を、表3に示した塗布量
(ウェット状態)となるように塗布後、乾燥炉で乾燥し
て粘着剤層を形成した。この粘着剤層を、上記実施例6
〜10の積層シートの非積層面(PETフィルム層と反
対面)に転写、積層して制振シート(II)を得た。
【0059】尚、比較例6〜10の積層シートについて
は、アクリル系粘着剤に代えて、溶剤型のクロロプレン
ゴム系接着剤(積水化学社製「エスダイン#288
R」、固形分濃度27重量%)を、表4に示した塗布量
(ウェット状態)となるように離型紙に塗布後、乾燥炉
で乾燥して形成した粘着剤層(残留溶剤量5〜30重量
%)を、積層シートの非積層面(PETフィルム層と反
対面)に転写、積層して制振シート(II)を得た。
【0060】上記制振シート(II)を用いて、下記の通
り制振材を作製した後下記項目の性能評価を行い、得ら
れた結果を表1及び2に示した。
【0061】(4)損失係数 上記制振シート(II)の粘着剤層に貼付された離型紙を
剥離した後、粘着剤層に0.6mm厚の鋼板(JIS
G 3141)を積層して制振材を得た。この制振材に
ついて、上記(1)と同様の方法により損失係数を測定
した。
【0062】(5)騒音レベルの測定 上記制振シート(II)の粘着剤層に貼付された離型紙を
剥離した後、粘着剤層に0.6mm厚の塩化ビニル鋼板
の鋼板側を積層して制振材を得た。この制振材につい
て、上記(2)と同様の方法により騒音レベルを測定し
た。
【0063】(6)PETフィルム剥離強度 上記積層シートについて、(3)と同様の180度剥離
試験により測定した。
【0064】(7)接着強度 上記制振シート(II)の粘着剤層に貼付された離型紙を
剥離した後、粘着剤層に0.6mm厚の鋼板(JIS
G 3141)を積層して制振材を得た。この制振材を
作製後23℃×65%RHの条件下で24時間養生し、
25mm幅×150mm長さのサイズに切断して、試験
片を作製した。上記試験片の制振シート(II)を一端部
から30mm長さだけ剥離した後、制振シート(II)と
鋼板とのT型剥離試験を行い、T型剥離強度を測定し
た。
【0065】(8)初期接着強度 (7)と同様の制振材を作製してから30分間養生後
に、(7)と同様のT型剥離強度を測定した。
【0066】(9)クリープ強度 (7)と同様の試験片の制振シート(II)を一端部から
30mm長さだけ剥離し、80℃の乾燥機に入れて1時
間放置した後取り出し、剥離した制振シート(II)の端
部に40gの分銅をぶら下げて、再度80℃の乾燥機に
入れた。乾燥機中で3日間放置した後、制振シート(I
I)が前記剥離部分の30mmを超えて剥離した長さ、
又は、分銅が落下するまでの時間を測定した。
【0067】
【表3】
【0068】
【表4】
【0069】
【発明の効果】本発明の制振材は、以上の構成であり、
制振シートの厚さが薄くても優れた制振性能を発現す
る。また、制振シートの片面にPET樹脂層が設けられ
ることによって表面滑り性が改良されるので、鋼板と積
層して得られる制振材は、ロールフォーミング又はプレ
ス曲げ加工によって、成形金型による擦過傷を生じるこ
となく、容易に折板屋根へ成形加工される。また、折板
屋根へ成形加工する際に、鋼板の賦形に追随して制振シ
ートが変形するので、制振シートの剥離や破断が起こら
ない。
【0070】また、制振シート(II)を製造する際に、
一旦離型紙上に粘着剤層を形成した後で樹脂シートに積
層するので、鋼板との初期接着強度を高めることがで
き、剥離した離型紙を反復使用することにより、離型紙
の廃棄量を大幅に削減すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】折板屋根を示す模式断面図である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) E04D 3/35 E04D 3/35 S

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴム又は熱可塑性エラストマー、熱可塑
    性樹脂及び無機粉体を含有する樹脂組成物からなる樹脂
    シートの一面に、ポリエステル樹脂層及びポリエチレン
    テレフタレート樹脂層が順次積層されてなることを特徴
    とする制振シート(I)。
  2. 【請求項2】 ゴム又は熱可塑性エラストマー、熱可塑
    性樹脂及び無機粉体を含有する樹脂組成物からなる樹脂
    シートの一面に、ポリエステル樹脂層及びポリエチレン
    テレフタレート樹脂層が順次積層され、他面に粘着剤層
    が積層されてなること特徴とする制振シート(II)。
  3. 【請求項3】 請求項1の制振シート(I)の非積層面
    に鋼板が積層されてなること特徴とする制振材。
  4. 【請求項4】 請求項2の制振シート(II)の粘着剤層
    面に鋼板が積層されてなること特徴とする制振材。
  5. 【請求項5】 請求項3又は4記載の制振材が折板状に
    成形加工されてなることを特徴とする折板屋根。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012163376A1 (de) * 2011-06-03 2012-12-06 Florian Felix Vorrichtung zur dämpfung von stössen
JP2018168555A (ja) * 2017-03-29 2018-11-01 株式会社カケフホールディングス 折板屋根

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