JP2000314661A - 波長特性測定装置 - Google Patents

波長特性測定装置

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    • G01J3/00Spectrometry; Spectrophotometry; Monochromators; Measuring colours
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 波長特性測定を実施するにあたって、広い波
長範囲にわたって高速かつ高い波長確度で波長トラッキ
ングを行える波長特性測定装置を実現する。 【解決手段】 光スペクトラムアナライザ100および
波長可変光源101は掃引の同期開始機能を備える。分
光素子119の回転角度に対する出力信号光波長特性と
分光器104の抽出波長特性から、設定された掃引波長
範囲にわたって両波長が一致するように、分光器104
内の回折格子の角度を可変させるモータ106の回転速
度の補正関数を求め、この補正関数に従って、分光器1
04を駆動するモータ106の回転角度を設定波長毎に
可変させて掃引を行ってゆく。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光フィルタや光伝送
路などの光コンポーネントの光波長特性を測定するため
の波長特性測定装置に関し、さらに詳細には、光信号の
スペクトルを測定する光スペクトラムアナライザと、異
なる波長を出力可能な波長可変光源とを用いた波長特性
測定における波長トラッキング制御技術に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】図21は、光スペクトラムアナライザと
波長可変光源を用いた波長特性測定における波長トラッ
キングを実現するための従来の装置構成例を示したブロ
ック図である。同図において、符号100は光スペクト
ルを測定するための光スペクトラムアナライザであっ
て、符号101は異なる波長を出力することができる波
長可変光源である。
【0003】光スペクトラムアナライザ100は、この
スペクトラムアナライザ100の全体動作を統括する制
御部102、外部機器(この場合は波長可変光源10
1)との間で通信を行うための通信回路103、通信回
路103の入出力インターフェースとなる端子、回折
格子,プリズム,干渉フィルタなどの分光素子を利用し
た分光によって被測定光から特定波長を抽出して出力す
る分光器104、外部から与えられる被測定光を分光器
104に入力する光入力端子105、分光器104の抽
出波長を可変させるためのモータ106、制御部102
から設定されたモータ回転速度や回転量などの条件に従
ってモータ106を駆動する駆動回路107、モータ1
06の回転量および回転位置を検出する位置検出回路1
08、分光器104から出力される抽出光を受光してこ
れを電気信号に変換する光検出器110、光検出器11
0から出力される微小電気信号を増幅する増幅回路11
1、増幅回路111から出力されるアナログ信号を量子
化してディジタル信号に変換するA/D(アナログ/デ
ィジタル)変換器112、A/D変換器112から出力
される測定データをプロットして得られる光スペクトル
を表示するための表示部113から構成されている。
【0004】ここで、制御部102はその内部にあらか
じめ記憶されているモータ制御情報を基に、駆動回路1
07を介してモータ106を駆動して分光器104の抽
出波長を所望の値に設定する。また制御部102は、モ
ータ106に結合された位置検出回路108から得られ
る位置情報を監視して分光器104の抽出波長が所定の
波長に設定されたことを確認した後に、A/D変換器1
12から測定データを読み出して所定の演算処理を行
い、この演算結果を表示部113に表示する。
【0005】このとき制御部102は、測定者によって
設定された波長範囲および測定数に基づいて分光器10
4の抽出波長として等間隔の波長を求め、分光器104
の抽出波長をこれら等間隔の各波長に設定した時に得ら
れる測定データを断続的に求めながら表示部113上に
プロットしてゆくことで、被測定光に関するスペクトル
の測定波形を表示させることが可能になる。
【0006】また、光スペクトラムアナライザ100は
外部に接続された波長可変光源101を制御するホスト
としての機能を有している。すなわち、制御部102は
通信回路103および端子ならびに波長可変光源10
1の端子’および通信回路116(何れも後述)を介
して、波長可変光源101の制御部115(後述)に対
して制御命令を送信し、それによって、波長可変光源1
01が出力する信号光の波長および光電力を設定するよ
うにしている。
【0007】なお、被測定物114は波長対損失特性と
いった波長特性を測定すべき光コンポーネントであっ
て、光ファイバグレーティング,誘電体多層膜フィル
タ,WDM(波長分割多重)用光コンポーネント等であ
る。そして、波長可変光源101の光出力端子118
(後述)から供給される単一モード信号光を用いた波長
トラッキング測定によって、被測定物114から被測定
光が光スペクトラムアナライザ100に供給されてこの
被測定物114の波長特性が測定されることになる。
【0008】一方、波長可変光源101は、この波長可
変光源101の全体動作を統括する制御部115、外部
機器(この場合は光スペクトラムアナライザ100)と
の間で通信を行うための通信回路116、通信回路11
6の入出力インターフェースとなる端子’、後述する
光源122から出力される光信号を外部の被測定物11
4に出力するための光出力端子118、単一モードスペ
クトラムを発振しその発振波長が可変である光源12
2、光源122を駆動すると共にその温度制御等を行う
光源駆動回路123、測定者によって設定された測定波
長範囲などの諸条件(詳細については後述)を表示する
ための表示部124、光源122から出力される光信号
の波長を制御する波長制御回路126から構成されてい
る。
【0009】ここで、制御部115はその内部にあらか
じめ記憶されている光源駆動情報および波長情報を基に
光源駆動回路123および波長制御回路126を制御し
て、光源122の単一モード発振波長および発振光電力
を可変させる。すなわち、制御部115は設定された上
記諸条件に基づいて測定波長間隔等のパラメータ(詳細
については後述)を演算によって求め、光源駆動回路1
23および波長制御回路126に指示を行い、設定され
た任意の条件で光源122を発振させるほか、測定者に
よって設定された波長範囲の全体にわたって所定の波長
間隔で光源122の発振波長を断続的に変化させる。な
お、光スペクトラムアナライザ100と同様に、波長可
変光源101においても光源122の発振波長を可変と
するために、図示しない分光素子やこの分光素子を駆動
するための図示しないモータなどが用いられる。
【0010】次に、図22に示したフローチャートに沿
って、従来技術による波長特性測定装置で行われる波長
トラッキング制御の手順について説明する。なお、以下
に述べるような光スペクトラムアナライザ100および
波長可変光源101における制御は、これらとは別に用
意されたコンピュータなどを用いて行っても良い。ま
ず、測定者が測定開始波長λ0 ,測定終了波長λe,測
定サンプル数などの複数の測定条件を光スペクトラムア
ナライザ100に設定する。これによって、制御部10
2はこれら設定された測定条件に基づいて波長間隔Δλ
などのパラメータを演算によって導出する(ステップS
1)。
【0011】次に、制御部102は求められたパラメー
タに従って駆動回路107へ信号を送出することでモー
タ106を駆動し、それによって分光器104の抽出波
長を或る初期波長に設定するとともに、位置検出回路1
08から出力される位置情報を監視して分光器104の
抽出波長が前述した初期波長に設定されたことを確認す
る。また制御部102は通信回路103及び入出力端子
を介して波長可変光源101に対して「初期波長への
移動コマンド」を送信する(ステップS2)。
【0012】すると、波長可変光源101の制御部11
5は通信回路116を介して光スペクトラムアナライザ
100から送信されたコマンドに基づき、光源駆動回路
123および波長制御回路126へ与えるパラメータを
演算によって求めてこれら各回路に供給する。これによ
って、光源122の発振波長を初期波長に設定し、この
設定が終了した後に通信回路116を介して光スペクト
ラムアナライザ100の制御部102に対して「波長設
定完了コマンド」を送信する(ステップS3の判断結果
が“YES”)。
【0013】次に、測定者が測定開始の命令を光スペク
トラムアナライザ100に与える(ステップS4)と、
制御部102は分光器104の抽出波長λが測定開始波
長λ 0 となるように駆動回路107へ制御信号を送って
モータ106を駆動するとともに、位置検出回路108
から出力される位置情報を監視してモータ106の移動
完了を待つ。また、制御部102は通信回路103を介
して波長可変光源101に「測定波長λ(即ち、測定開
始波長λ0 )への移動コマンド」を送信したのち、上述
した初期波長の場合と同様にして、波長可変光源101
からの「波長設定完了コマンド」が返信されてくるのを
待ち合わせる(ステップS5)。
【0014】こうして光スペクトラムアナライザ100
および波長可変光源101における波長設定が完了(ス
テップS6の判断結果が“YES”)したならば、制御
部102はA/D変換器112を起動して同A/D変換
器からディジタル信号を取り込み(ステップS7)、あ
らかじめ設定されている増幅回路111の条件などに基
づいて光電力値を演算によって求めて表示部113上に
プロットする(ステップS8)。
【0015】次いで、制御部102は現時点における測
定波長λから波長間隔Δλだけ離れた次の測定波長λを
演算(ステップS9)によって求めて、再度、分光器1
04の抽出波長および波長可変光源101の出力波長を
設定する。これによって、上述したステップS5〜S9
と同様の動作が光スペクトラムアナライザ100および
波長可変光源101で繰り返される。制御部102はこ
の波長設定およびデータ測定を測定波長が測定終了波長
λeを越える(ステップS10の判断結果が“YE
S”)まで続ける。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、光スペ
クトラムアナライザおよび波長可変光源における従来方
式の波長トラッキング制御に於いては、ホストとなる光
スペクトラムアナライザ100が通信インターフェース
を経由して波長可変光源101の動作を制御している。
これにより、設定された掃引波長範囲(測定波長範囲)
にわたって求められた測定波長間隔ごとに分光器104
の抽出波長および波長可変光源101の出力波長を断続
的に設定して測定を行い、さらに上記通信インターフェ
ースを経由して光スペクトラムアナライザ100と波長
可変光源101の間でコマンド送信を逐次行っている。
このため、波長トラッキングのために多大なる時間を要
してしまうという問題がある。
【0017】また、光スペクトラムアナライザ100の
分光器104および波長可変光源101の光源122を
高速に掃引させる場合に、分光器104を駆動するモー
タ106の回転量に対する抽出波長の変化特性が、波長
可変光源101の分光素子を駆動するモータの回転量に
対する出力波長の変化特性に一致することは希であっ
て、ほとんどの場合は互いに異なる特性となってしま
う。これは、分光器104の変化特性が、分光器104
を構成する分光素子の特性,この分光素子の角度を可変
させるための方式,分光器104のレイアウトなどの様
々な要因から決定される一方で、波長可変光源101の
分光素子に関わる変化特性も同様な理由で様々な要因か
ら決定されることによるものである。
【0018】このため、光スペクトラムアナライザ10
0および波長可変光源101の各々に備えられたモータ
を等速回転させた場合に、これらモータの回転量に対し
て分光器104の抽出波長と波長可変光源101の出力
波長がそれぞれの特性に応じて変化する。このため、抽
出波長と出力波長の間における波長差が大きくなってト
ラッキングできなくなり、結果的に、非常に狭い波長範
囲でしか波長のトラッキングを行うことができないこと
になる。
【0019】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、光スペクトラムアナライザおよび波
長可変光源を用いた波長特性測定を実施するにあたっ
て、両者の掃引を同期させるとともに、光スペクトラム
アナライザの抽出波長と波長可変光源の出力信号光波長
を一致させあるいは両者の波長差を僅少にすることがで
き、広い波長範囲にわたって高速かつ高い波長確度で波
長トラッキングを行うことの可能な波長特性測定装置を
実現することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めに、請求項1記載の発明は、信号光を出力する波長可
変光源と、該信号光を被測定物に入射して得られる被測
定光のスペクトル分布を計測する光スペクトラムアナラ
イザとを用いて、前記被測定物の光波長特性を測定する
波長特性測定装置において、前記光スペクトラムアナラ
イザは、第1の分光素子によって前記被測定光から特定
の波長成分を抽出する分光手段と、前記第1の分光素子
の角度を可変させて抽出波長を所定の掃引波長範囲にわ
たって掃引する第1の駆動手段とを備え、前記波長可変
光源は、前記信号光とした単一モード信号光を出力する
レーザ素子と該レーザ素子を任意の波長でレーザ発振さ
せる第2の分光素子とで構成される外部発振器と、前記
第2の分光素子の角度を可変させて前記信号光の信号光
波長を前記掃引波長範囲にわたって掃引する第2の駆動
手段とを備え、前記第1及び第2の駆動手段は、互いに
掃引開始の同期をとる手段をそれぞれ有するとともに、
前記掃引波長範囲にわたって前記抽出波長および前記信
号光波長が一致するように、前記第1の分光素子の回転
角度に対する抽出波長特性および前記第2の分光素子の
回転角度に対する信号光波長特性から導出される回転補
正関数に従って、前記第1の分光素子又は前記第2の分
光素子の回転角度を可変制御することを特徴としてい
る。
【0021】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の発明において、前記第1の駆動手段は前記第1の分
光素子を回転させる第1のモータを有し、該第1のモー
タの回転量および回転速度を制御することで、前記抽出
波長特性を前記信号光波長特性に合わせて、前記掃引波
長範囲にわたって前記抽出波長と前記信号光波長を一致
させることを特徴としている。また、請求項3記載の発
明は、請求項1記載の発明において、前記第2の駆動手
段は前記第2の分光素子を回転させる第2のモータを有
し、該第2のモータの回転量および回転速度を制御する
ことで、前記信号光波長特性を前記抽出波長特性に合わ
せて、前記掃引波長範囲にわたって前記抽出波長と前記
信号光波長を一致させることを特徴としている。
【0022】また、請求項4記載の発明は、信号光を出
力する波長可変光源と、該信号光を被測定物に入射して
得られる被測定光のスペクトル分布を計測する光スペク
トラムアナライザとを用いて、前記被測定物の光波長特
性を測定する波長特性測定装置において、前記光スペク
トラムアナライザは、第1の分光素子によって前記被測
定光から特定の波長成分を抽出し、予め設定された分解
能に対して、抽出波長を中心とした前後の所定波長範囲
にわたって平坦な最大透過量となる波長透過特性を持っ
た分光手段と、前記第1の分光素子の角度を可変させて
抽出波長を所定の掃引波長範囲にわたって掃引する第1
の駆動手段とを備え、前記波長可変光源は、前記信号光
として単一モード信号光を出力するレーザ素子と該レー
ザ素子を任意の波長でレーザ発振させる第2の分光素子
とで構成される外部発振器と、前記第2の分光素子の角
度を可変させて前記信号光の信号光波長を前記掃引波長
範囲にわたって掃引する第2の駆動手段とを備え、前記
第1及び第2の分光素子の角度をそれぞれ可変させる第
1及び第2のモータの回転速度は、前記信号光波長が前
記所定波長範囲内に収束するように予め決められてお
り、前記第1及び第2の駆動手段はこれら回転速度に従
って前記第1及び第2のモータを等速度回転させること
を特徴とする。
【0023】また、請求項5記載の発明は、請求項4記
載の発明において、前記掃引波長範囲は、前記信号光波
長が前記所定波長範囲内に収束する波長区間を単位とし
た複数の波長区間に分割されており、前記第1及び第2
の駆動手段は、前記各波長区間について予め決められて
いる前記第1及び第2のモータの回転速度に従って、前
記第1及び第2のモータを等速度回転させることを特徴
としている。また、請求項6記載の発明は、請求項5記
載の発明において、前記第1及び第2の駆動手段は、前
記第1及び第2のモータの各々にモータ回転パルスを出
力している最中に、前記第1及び第2のモータのパルス
レートを可変させることを特徴としている。また、請求
項7記載の発明は、請求項5記載の発明において、前記
第1及び第2の駆動手段は、前記波長区間毎に掃引動作
を一旦停止させ、次に掃引すべき波長区間に関する条件
設定を行ってから当該区間の掃引を行うことを特徴とし
ている。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の各
実施形態について説明してゆく。 〔第1実施形態〕図1は本実施形態による波長特性測定
装置の構成を示すブロック図であって、図21に示した
ものと同じ構成要素については同一の符号を付してあ
る。また、図2は本実施形態におけるモータ回転速度の
変化について示した説明図である。なお、この図2を含
めて各実施形態で参照するグラフに記載した数値はいず
れも単なる一例を示したに過ぎないものであって、本発
明がこれらグラフに記載されている数値に限定的に適用
されるものでないことは当然である。
【0025】まず、図1に示した光スペクトラムアナラ
イザ100において、本実施形態の駆動回路107は、
制御部102から設定されたモータ回転速度や回転量な
どの条件に従ってモータ106を駆動する従来技術と同
様の機能を有する。これに加えて、駆動回路107はモ
ータ106の回転始動時にモータ回転開始同期信号(図
中の符号Aに相当)を出力する機能を有する。このほか
に駆動回路107は、外部(この場合は波長可変光源1
01内の後述する駆動回路125)からのモータ回転開
始同期信号に応じてモータ106の回転を始動させる機
能を有していても良い。この場合は、駆動回路107が
マスター,駆動回路125がスレーブとなってそれぞれ
作動するような形態である。なお、いまの場合とは逆
に、駆動回路125がマスター,駆動回路107がスレ
ーブとしてそれぞれ作動するような形態であっても良
い。このように信号Aは、駆動回路107および駆動回
路125を互いに同期させて各駆動回路からモータ10
6およびモータ120に対してモータ駆動信号を同一タ
イミングで出力させるためのモータ回転開始同期信号で
ある。
【0026】また、端子は駆動回路107が出力する
モータ回転開始同期信号を外部機器(この場合は波長可
変光源101)に供給するための同期信号出力端子であ
る。ただし、これは駆動回路107がマスターとなる場
合であって、駆動回路107がスレーブとなって外部
(即ち、駆動回路125)からのモータ回転開始同期信
号に応じてモータ106の回転を始動させる場合は同期
信号入力端子となる。また、端子’は外部機器(この
場合は光スペクトラムアナライザ100)から駆動回路
125に対してモータ回転開始同期信号が供給される同
期信号入力端子である。ただし、これは駆動回路125
がスレーブとなる場合であって、駆動回路125がマス
ターとなって外部機器(即ち、光スペクトラムアナライ
ザ100)へモータ回転開始同期信号を供給する場合に
は同期信号出力端子となる。
【0027】さらに、駆動回路107は分割された波長
区間に相当するモータ回転量毎にパルスレートを可変さ
せる機能を有しており、当該機能は後述する第3実施形
態で使用される。そして信号Cは、第3実施形態におい
て、分割された波長区間毎にモータ106の回転速度を
変化させる場合に、駆動回路107がモータ106へ出
力する駆動信号のパルスレートの切換点となる波長情報
を位置検出回路108から得るための信号である。この
ため、駆動回路107が駆動信号の出力パルスをカウン
トするなどして波長情報をモニタしている構成とすれば
信号Cは特に必要ではなくなる。また、波長可変光源1
01が備えるモータ120の回転速度を分割された波長
区間毎に変化させ、モータ106を一定速度で回転させ
る場合においても信号Cは特に必要なくなる。
【0028】次に、本実施形態の位置検出回路108
は、モータ106の回転量および回転位置を検出する従
来技術と同様の機能を有すると共に、モータ106の回
転量が制御部102から設定される特定の波長に対応し
た回転量に達した際に、次に説明する切換/遅延回路1
09に対して回転量が所期の値に到達したことを示すト
リガパルスを出力する機能を有している。また駆動回路
107のところで説明したように、第3実施形態におい
て位置検出回路108は、駆動回路107がモータ10
6へ出力する駆動信号のパルスレートの切換点となる波
長情報を生成する機能を有している。
【0029】次に、切換/遅延回路109は、位置検出
回路108から入力されるトリガパルスと、端子を経
由して波長可変光源101から入力されるサンプリング
タイミング信号(図中の符号Bに相当)とを切り換え
て、A/D変換器112および制御部102に対してサ
ンプリングタイミングを通知する。また、切換/遅延回
路109は切り換えられたトリガパルス又はサンプリン
グタイミング信号を制御部102によって予め設定され
た所定時間だけ遅延させる機能を有している。
【0030】つまり信号Bは、A/D変換器112を起
動させてA/D変換によって得られたディジタルデータ
を制御部102に取り込ませるためのサンプリングタイ
ミング信号を波長可変光源101の備える位置検出回路
121から切換/遅延回路109に対して供給するため
の信号である。そして端子は、このサンプリングタイ
ミング信号が入力される光スペクトラムアナライザ10
0側の信号入力端子である。また、端子’は位置検出
回路121の出力するサンプリングタイミング信号を外
部機器(この場合は光スペクトラムアナライザ100)
に供給するための信号出力端子である。次に、本実施形
態の制御部102は光スペクトラムアナライザ100内
の各ブロックに対する制御を行う機能を有すると共に、
切換/遅延回路109から出力されるサンプリングタイ
ミング信号に同期してA/D変換器112から出力され
るディジタルデータを内部に取り込む機能を有してい
る。
【0031】次に、本実施形態のA/D変換器112
は、制御部102からの制御によってA/D変換を行う
従来技術と同様の機能を有すると共に、切換/遅延回路
109から出力されるサンプリングタイミング信号に同
期して増幅回路111から出力される信号に対するA/
D変換を行ってディジタルデータを出力する機能を有し
ている。次に、波長可変光源101において、レーザ素
子117は単一モード信号光を出力する光源であって、
半導体レーザ素子が一般的であるが、希土類元素が添加
された光ファイバ等であっても良い。レーザ素子117
は、外部からの励起によってエネルギー準位を高めるこ
とで自然放出光を出力するほか、特定の波長を有する信
号光が入力された場合は誘導放出によって増幅を行って
レーザ発振するようになっている。
【0032】次に、分光素子119はレーザ素子117
との組み合わせによって外部共振器を構成している。そ
して分光素子119は、レーザ素子117から出力され
る自然放出光から回折現象を利用して波長を分散させる
とともに、分光素子119自身の角度で決定される波長
成分をレーザ素子117に帰還することで任意の波長で
レーザ発振させることを可能ならしめている。つまり、
分光素子119の角度を可変させることによってレーザ
素子117が発振するレーザ光の波長を可変させること
ができる。なお、分光素子119としては、反射面に多
数の溝を有する回折格子が一般的であるが、プリズムや
多層膜干渉フィルタなどを用いた構成であっても良い。
【0033】次に、モータ120は、駆動回路125か
らの駆動信号に従って分光素子119の回転角度を制御
するためのものである。モータ120の具体的な構成と
しては、パルスによって回転角度を制御するステッピン
グモータやサーボモータなどが一般的であるが、これら
に限られるものでないのは勿論である。次に、位置検出
回路121はモータ120の回転角度を検出すると共
に、レーザ素子117がレーザ発振する波長が制御部1
15によって設定された目標波長に到達した際にサンプ
リングタイミング信号を出力する。
【0034】そして信号C’は、第3実施形態におい
て、分割された波長区間毎にモータ120の回転速度を
変化させる場合に、駆動回路125からモータ120へ
出力される駆動信号のパルスレート切替点となる波長情
報を位置検出回路121から駆動回路125に対して出
力するための信号である。このため、駆動回路125が
駆動信号のパルスをカウントするなどして波長情報をモ
ニタしている場合には、信号C’は特に必要なくなる。
また、分割された波長区間毎に光スペクトラムアナライ
ザ100が備えるモータ106の回転速度を変化させ、
モータ120については一定速度で回転させる場合に
も、信号C’は特に必要とされなくなる。
【0035】駆動回路125はモータ120を駆動する
ための制御回路であって、端子’及び端子を通じて
光スペクトラムアナライザ100内の駆動回路107か
ら供給されるモータ回転開始同期信号に同期して駆動信
号をモータ120に出力する。なお、これは駆動回路1
25がスレーブ,駆動回路107がマスターとして作動
する場合である。したがって、駆動回路125がマスタ
ー,駆動回路107がスレーブとして作動する場合、駆
動回路125は、モータ120に駆動信号を出力するの
と同一タイミングでモータ回転開始同期信号を端子’
へ出力するものであっても良い。
【0036】ここで、光スペクトラムアナライザ100
に備えられた分光器104としては、回折格子やプリズ
ムなどの分光素子を用いて信号光の波長パラメータを角
度パラメータに変換し、これら分光素子の角度を可変さ
せることによって波長パラメータを抽出するものが一般
的である。また、分光器104の具体的な構成としては
図3や図4に示すものが代表的である。このうち、図3
は2個の凹面鏡10,11を用いることによって、入射
スリット13から入ってくる入射光のコリメートと回折
格子12からの出射光のフォーカシングとを別々の凹面
鏡で行い、出射スリット14にその像を結ぶことを特徴
としたツェルニ・ターナー配置型の構成である。また、
図4は1個の凹面鏡15で入出射スリット16から入っ
てくる入射光のコリメート、および、入出射スリット1
6から出てゆく出射光のフォーカシングを行うことを特
徴としたリトロー配置型の構成である。以下、これらの
各々について詳述する。
【0037】図3に示したツェルニ・ターナー配置型の
分光器に於いて、入射スリット13を通じて入射した被
測定光は凹面鏡10で平行光線に変換されたのちに回折
格子12に入射する。この回折格子12で分散されたス
ペクトルは凹面鏡11によって集光されたのちに出射ス
リット14上の分散方向に結像する。このような配置で
回折格子12の角度をモータ等で可変させることによっ
て出射スリット14の中心に結像されるスペクトルを可
変させることができる。
【0038】こうしたツェルニ・ターナー配置に於い
て、回折格子12の角度と出射スリット14の中心に結
像するスペクトルの波長との間には次式の関係がある。
【数1】 ここで、λは同スペクトルの波長,dは回折格子12が
有する溝の間隔,mは回折格子12の回折次数,aは回
折格子12に対する入射光および出射光の為す角の二等
分線がこれら入射光および出射光に対して為す角度,
θはこの二等分線と回折格子12の法線が為す角度
である。
【0039】一方、図4に示したリトロー配置型分光器
では、図3に示したツェルニ・ターナー配置における角
度aを“0”度として、凹面鏡10と凹面鏡11を凹面
鏡15で兼用することによって回折格子12の角度とス
ペクトルの波長との間の関係が得られる。つまりこの場
合は上述した(1)式において角度aに“0”を代入す
れば良い。他方、波長可変光源101が備える分光素子
119の配置についても上記同様にツェルニ・ターナー
型およびリトロー配置型が一般的であって、分光素子1
19の角度に対する信号光出力波長は(1)式から得る
ことができる。
【0040】ところで、回折格子12などの実際の分光
素子は、ギアを組み合わせた減速機構にモータを接続す
ることによって、このモータが本来持っている分解能よ
りも細かな設定ができるような構成となっている。光ス
ペクトラムアナライザ100が備えるモータ106や波
長可変光源101が備えるモータ120もこれと同様で
ある。前述したように、これらのモータはステッピング
モータ,サーボモータ,ダイレクトモータなどを使用し
てパルス信号で制御する構成が一般的である。
【0041】いま、モータの回転に比例する減速機構を
有することを想定したときに、(1)式で示されるよう
な回折格子12の角度とスペクトルの波長との間の関係
は、回折格子12の角度θをモータの回転量を制御する
ための駆動パルス数で表すことで次式が得られる。
【数2】 ここで、Δθはモータの分解能とギアによる減速比で表
される定数,N1 はモータを駆動するパルス数である。
【0042】減速機構としては図5に示すようなサイン
バー方式によるものも用いられる。同図に示されている
減速機構は、回転アーム17,回転アーム17の正弦と
なる移動アーム18,回転アーム17の余弦となる固定
アーム19で構成されている。もっとも、図5に示した
構成は最も代表的なものであって本発明がこうした構成
に限定されるものでないのは当然である。同図におい
て、回転アーム17は回折格子12に接続されており、
固定アーム19の片端を支点として固定アーム19との
為す角度を可変させる構造である。また、固定アーム1
9は長さが一定長l_sであって角度変化の支点とな
る。
【0043】また、移動アーム18は長さがl_mであ
って、固定アーム19の片端を基準としてその長さを可
変させて回転アーム17を押し、それによって、回転ア
ーム17と固定アーム19の為す角度βを可変させて回
折格子12の角度を決定している。このほか、符号は
回折格子12の法線,符号は回折格子12に対する入
射光および出射光が為す角の二等分線,符号は回折格
子12への入射光、符号は回折格子12からの出射
光,角度αは固定アーム19の支点に回折格子12の面
を置いたときに二等分線と固定アーム19とが為す角
度,角度θは法線および二等分線が為す角度であ
る。
【0044】いま、ギアを用いた簡易な減速機構を考え
た場合、モータの回転量と減速された分光素子の回転量
との間には直線的な比例関係がある。このため、モータ
を駆動するパルス数N1 と回折格子の角度θも直線的に
比例する。これに対して、図5に示したサインバー方式
による減速機構では、モータによって移動アーム18の
長さを変化させて、回転アーム17,移動アーム18,
固定アーム19で形成される直角三角形の為す角度βを
変化させている。このため、モータの回転量と移動アー
ム18の長さの変化との間の関係が直線的な比例関係に
あっても、モータの回転量に対してこの直角三角形の為
す角度βを逆三角関数に比例して変化させることが可能
となる。
【0045】すなわち、図5に示した例では、直角三角
形の余弦の長さであるl_sを固定しつつ、直角三角形
の正弦の長さであるl_mを可変させることになる。こ
のため、次式で示されるように、角度βは移動アーム1
8の長さl_mに関する正接の逆関数として求められ
る。
【数3】 したがって、サインバー方式による減速機構を用いて回
折格子12の角度を変化させたとき、回折格子12の角
度ないしは移動アーム18の長さl_mに対するスペク
トルの波長λは次式の関係として得られることになる。
【数4】
【0046】また、移動アーム18の長さl_mをモー
タによって可変させる場合、(4)式に示されているよ
うな回折格子12の角度とスペクトルの波長との間の関
係は、これをモータの回転量を制御するパルス数で表す
ことで、次式のように表すことが可能となる。
【数5】 ここで、Δl_mはモータの分解能と移動アーム18の
変化量で表される定数,ΔlはΔl_mと固定アーム1
9の長さの比をとって得られる定数,N2 はモータを制
御するパルス数である。
【0047】いま、光スペクトラムアナライザ100が
有する分光器104と波長可変光源101が有する分光
素子119とで、それらの光学配置,回折次数m,回折
格子の溝の間隔d,入射光および出射光の為す角か
ら決定される角度aの条件が互いに全く同一であるなら
ば、光スペクトラムアナライザ100による抽出波長と
波長可変光源101の出力する信号光波長は、如何なる
波長および掃引波長範囲に於いても一致する。したがっ
て、分光器104が備える回折格子12と波長可変光源
101が備える分光素子119を同時かつ同一の回転速
度で回転させるようにすることによって、互いの波長を
一致させることができる。
【0048】しかしながら、一般に、分光器104の光
学配置や回折格子の仕様と分光素子119の光学配置や
回折格子の仕様が一致していないことが多い。また、波
長可変光源101ではモードホップを解消するために分
光素子119の回転をサインバー方式の減速機構で行う
などした場合にも両者の使用が相違することになる。こ
こで、(2)式からもわかるようにモータの回転パルス
数N1 の正弦関数と波長λが比例関係にあるため、回折
格子の溝の間隔dや角度aなどのパラメータが異なって
くると、モータ回転パルス数N1 は波長λの逆正弦関数
に比例して異なるようになる。
【0049】ここで、図6は光スペクトラムアナライザ
100の抽出波長と波長可変光源101の出力信号光波
長との間における波長ズレの様子を示したものであり、
同図において、横軸はモータの回転量を制御するパルス
数(任意単位;Arbitrary Unit),縦軸はスペクトルの
波長(ナノメートル単位)であって、これ以後に掲げる
図においても同様である。そして同図は、分光器104
が有する回折格子12と分光素子119の特性が違う場
合において、モータ回転パルス数で正規化した波長特性
を示したものであって、図中に示した<4>,<5>がそれ
ぞれ波長可変光源101,光スペクトラムアナライザ1
00に関するパルス−波長特性となっている。
【0050】また、図7は図6に示した<4>,<5>の各
特性の間における波長差量を示したものであって、縦軸
が波長差(ナノメートル単位)である。一方、図8は掃
引開始点(即ち、波長が約1500nm)に於ける波長
変化量で正規化したときのモータ回転パルス数に対する
波長特性を示したものである。図中、<4>で示した特性
は図6のものと同様であり、一方で、<6>で示した特性
は光スペクトラムアナライザ100に関するパルス−波
長特性である。また、図9は図8に示した<4>,<6>の
各特性の間における波長差量を示したものである。な
お、これらの図における分光器104の光学配置はいず
れもリトロー配置である。
【0051】そして、図7および図9に示したように、
分光器104が備える回折格子12と分光素子119と
の間における特性の違いから生じる波長差は、モータ回
転パルス数に対して一定の比率で変化してはいない。こ
のため、光スペクトラムアナライザ100が備えるモー
タ106と波長可変光源101が備えるモータ120を
互いに異なるモータ回転速度でそれぞれ等速度回転させ
ただけでは、光スペクトラムアナライザ100の抽出波
長と波長可変光源101の出力信号光波長を一致させる
ことはできない。
【0052】こうしたことから、本実施形態ではまず、
分光器104の光学配置および回折格子12の特性で決
定される(2)式または(5)式と同様な特性関数、お
よび、波長可変光源101の光学配置および分光素子1
19の特性で決定される特性関数に関して、波長を変数
としてモータ回転パルス数を求めるような逆関数をそれ
ぞれの特性関数から導出する。次に、実際に信号光を出
力する波長可変光源101側を基準として、波長トラッ
キングを行うべき掃引波長範囲に於けるそれぞれの波長
について、2つの逆関数から得られるそれぞれのモータ
回転パルス数の間の差からモータ106の回転速度を求
める。
【0053】掃引開始波長から掃引終了波長まで高速か
つ連続でモータ106およびモータ120を回転させる
場合には、まずモータ回転開始同期信号Aでこれら両モ
ータを同期させて同時に始動するようにする。次に、図
10に示したように、光スペクトラムアナライザ100
が備える分光器104の抽出波長(図中の<8>)と波長
可変光源101が出力する信号光波長(図中の<9>)が
常に一致するように、モータ106の回転速度を変化さ
せながら掃引を行ってゆく。例えば、図10では<8>と
<9>,<8’>と<9’>,<8”>と<9”>でそれぞれ両者
の中心波長が互いに一致している。なお、図10の縦軸
は光スペクトラムアナライザ100の抽出光と波長可変
光源101の出力光のそれぞれの最大光レベルを“0”
デシベルとしたデシベル表示になっており、これ以降に
掲げる同様の図面についても同じである。
【0054】そして、先に触れた図2には本実施形態に
おけるモータ回転速度の変化が示されている。図中、縦
軸はモータ回転速度をパルスレート(pusle per secon
d)で表示したものであって、<1>で示した特性は波長
可変光源101が備えるモータ120の各波長に対する
回転速度を示している。また、<2>で示した特性は、光
スペクトラムアナライザ100および波長可変光源10
1についてそれぞれ掃引開始波長(約1500nm)お
よび掃引終了波長(約1650nm)で正規化を行い、
なおかつ、波長可変光源101が出力する信号光波長お
よび光スペクトラムアナライザ100側の抽出波長を互
いに一致させた場合について、モータ106の各波長に
対する回転速度を示している。一方、<3>は掃引開始波
長でのみ光スペクトラムアナライザ100と波長可変光
源101の正規化を行い、なおかつ、波長可変光源10
1が出力する信号光波長および光スペクトラムアナライ
ザ100の抽出波長を互いに一致させた場合について、
モータ106の各波長に対する回転速度を示したもので
ある。なお、本実施形態の分光器104は、図3または
図4に示した構成により、分光素子である回折格子12
への光照射を1回としたシングル・パス方式のものであ
るが、本発明に於いてはこれに限らず、ダブル方式,ダ
ブル・パス方式,あるいはこれら以外の方式を採用した
構成にも適用できることは当然である。
【0055】次に、上記構成による動作を説明する。な
お、以下では図2に<1>,<2>で示したように掃引開始
波長及び掃引終了波長の双方で正規化されたモータ回転
速度特性を用いる場合を例に挙げて説明するが、これ以
外のモータ回転速度特性であっても同様の動作となる。
また、以下では駆動回路107,駆動回路125のうち
前者がマスター,後者がスレーブである場合を例に挙げ
て説明する。
【0056】まず、測定者によって掃引範囲を特定する
ために測定開始波長および測定終了波長や測定サンプル
数などの測定条件が光スペクトラムアナライザ100に
設定される。これにより、制御部102は設定された測
定条件に従って測定波長間隔などのデータを求めたの
ち、図2に<2>で示したモータ106の回転速度特性を
駆動回路107に設定する。すなわち、制御部102
は、光スペクトラムアナライザ100が備える分光器1
04に固有の特性関数と波長可変光源101に固有の特
性関数とに基づいてモータ106の回転速度の補正関数
を導出してこれを駆動回路107に設定する。これによ
って、駆動回路107は設定された補正関数に従ってモ
ータ106の回転速度制御を行うことになる。
【0057】次に、制御部102は通信回路103,端
子,端子’,通信回路116(以下、「通信インタ
フェース」という)を通じ、上記設定された測定条件を
制御部115に送信する。制御部115は送信された測
定条件に従って制御部102と同様に測定波長間隔など
を求めるとともに、図2に<1>で示したモータ120の
回転速度特性を駆動回路125に設定する。また、制御
部115は予め設定された光源駆動情報に基づいて光源
駆動回路123を制御し、それによって、レーザ素子1
17を駆動してレーザ発振させる。
【0058】次に、駆動回路107は、制御部102か
らの制御信号に従って、分光器104の抽出波長が予め
設定された測定開始波長に対してモータ106の加速に
必要な区間を加えた掃引開始波長となるように、モータ
106に対してモータ駆動信号を出力する。これによ
り、モータ106の回転に伴って分光器104内に配置
された回折格子12が掃引開始波長に対応する角度まで
回転させられる。このとき制御部102は、モータ10
6に接続された位置検出回路108からの出力結果に基
づいて、モータ106の回転量が上記掃引開始波長に対
応した値に到達しているか否かの監視を行う。同時に制
御部102は、レーザ素子117からの出力波長が測定
開始波長に対してモータ120の加速に必要な区間を加
えた掃引開始波長となるように分光素子119の角度を
設定する旨の指示を上記通信インタフェースを介して制
御部115に送信する。これによって、制御部115は
駆動回路125を設定してモータ120を駆動すると共
に、このモータ120に接続された位置検出回路121
の出力に基づいて、モータ120の回転量が上記掃引開
始波長に対応した値に到達しているか否かの監視を行
う。
【0059】その後、測定者によって測定開始が指示さ
れると、制御部102は駆動回路107を起動してモー
タ106の駆動信号を出力させると共に、位置検出回路
108に対して目標波長を設定する。駆動回路107は
モータ回転開始同期信号Aを端子に出力し、これと同
時に、モータ106を加速させる。このとき駆動回路1
25は端子’を通じてモータ回転開始同期信号Aを受
信すると、この信号に同期してモータ120に対する駆
動信号の出力を開始してモータ120を加速させる。上
記の加速動作が終了すると直ちに、駆動回路107は予
め設定された補正関数に従ってモータ106の回転速度
を可変させながら測定終了波長に到達するまでモータ1
06駆動したのちに減速動作を行い、掃引終了波長に対
応する回転量でモータ106を停止させる。同様に、駆
動回路125は上記の加速動作の終了後に、分光素子1
19の回転角度が測定終了波長に到達するまで等速度で
モータ120を駆動したのちに減速動作を行い、掃引終
了波長に対応する回転速度で分光素子119を停止させ
る。ここで、各モータの始動から測定開始波長に到達す
るまでの時間が同一となるように、加速に必要な区間お
よび加速レートをそれぞれ設定しておく。なお、掃引開
始波長および掃引終了波長を設定せずに、測定開始波長
および測定終了波長からモータを始動させる場合には、
これら加速に必要な区間および加速レートに加えて、減
速に必要な区間および減速レートについても留意してお
く必要がある。
【0060】上記説明にも記したとおり、制御部102
は駆動回路107を起動してモータ106に対する起動
信号を出力させると共に、位置検出回路108に対して
目標波長を設定する。そして、モータ106の回転量が
目標波長に対応する回転量に到達したときに、位置検出
回路108がトリガパルスを出力してこれを切換/遅延
回路109に送出する。同様にして、制御部115は駆
動回路125を起動してモータ120に対する駆動信号
を出力させると共に、位置検出回路121に対して目標
波長を設定する。そして、モータ120の回転量が目標
波長に対応する回転量に到達したときに、位置検出回路
121がサンプリングタイミング信号Bを出力してこれ
を制御部115および端子’に出力する。このサンプ
リングタイミング信号Bは光スペクトラムアナライザ1
00側の端子を経て切換/遅延回路109に送出され
る。切換/遅延回路109はトリガパルスおよびサンプ
リングタイミング信号Bが送出されるのを待ち合わせ
る。ここで、分光器104の抽出波長およびレーザ素子
117の発振波長の何れもが上記目標波長に到達した際
には、位置検出回路108からトリガパルスが出力され
ると共に、位置検出回路121からはサンプリングタイ
ミング信号Bが出力される。そこで切換/遅延回路10
9は、トリガパルスおよびサンプリングタイミング信号
Bが同一タイミングで入力されたときに互いの波長が一
致していると見なし、制御部102から設定されている
遅延時間を経過したのちに、サンプリングタイミング信
号をA/D変換器112および制御部102に送出す
る。制御部102はこのサンプリングタイミング信号の
受信によって、予め求めておいた次の目標波長を位置検
出回路108に対して設定する。一方、制御部115は
サンプリングタイミング信号Bを受信した時点で位置検
出回路121に対して次の目標波長を設定する。
【0061】ここで、A/D変換器112の起動方法は
上記説明による方式に限定されるものではない。例え
ば、本実施形態に於ける分光器104の抽出波長とレー
ザ素子117の出力する発振波長は互いに一致している
ため、光スペクトラムアナライザ100内に配置された
位置検出回路108から出力されるトリガパルスのみを
選択するように切換/遅延回路109を設定しておき、
このトリガパルスのみによってA/D変換器112を起
動させる方式であっても良い。また、波長可変光源10
1内に配置された位置検出回路121から切換/遅延回
路109に送出されるサンプリングタイミング信号Bの
みによってA/D変換器112を起動させる方式であっ
ても良い。このほか、後述する第2実施形態および第3
実施形態に於いては、波長可変光源101の備えている
レーザ素子117から出力される単一モード信号光の波
長を基準としているため、レーザ素子117から出力さ
れる信号光の発振波長を決定する分光素子119を駆動
するモータ120に接続された位置検出回路121から
のサンプリングタイミング信号BによってA/D変換器
112を起動させることが望ましい。
【0062】これ以後は、上述説明と同様の動作が、測
定終了波長までの全掃引波長範囲にわたって測定波長間
隔毎に行われ、測定終了波長に於けるデータ取得後、測
定を終了する。すなわち、駆動回路107および駆動回
路125は、あらかじめ制御部102にて設定されたモ
ータ制御条件およびパルスレート補正関数に従って、図
2に示されているモータ回転速度特性となるように、モ
ータ106ならびにモータ120を連続回転させること
で、分光器104の抽出波長と波長可変光源101の出
力波長とを掃引波長の全範囲にわたって一致させる。ま
たモータ106またはモータ120に接続された位置検
出回路109(121)のいずれか、または双方に目標
波長を設定し、波長が一致した際A/D変換器112を
起動させることでサンプリングを行い、演算により光電
力値を求め、表示部113にプロットさせ、この一連の
動作を、設定された掃引波長範囲の全体にわたって測定
波長間隔ごとに行うことで、被測定物114の波長特性
が測定されて表示部113上に表示される。
【0063】以上のように、本実施形態では、モータ1
06およびモータ120を連続回転させながら、これら
モータの回転速度がともにサンプリングを行うべき各波
長に到達した時点でA/D変換器112を起動して測定
データを取り込むようにしている。また、本実施形態で
は、被測定物114のプローブとなるのが波長可変光源
101から出力される単一モード信号光であるため、波
長可変光源101が備える位置検出回路121の出力す
るサンプリングタイミング信号Bで光スペクトラムアナ
ライザ100のA/D変換器112を起動することが可
能となっている。こうしたことから、従来手法では、モ
ータ106およびモータ120を測定波長間隔毎に停止
させてA/D変換器112を起動していたために非常に
時間を要していたのに対し、本実施形態ではこうした問
題を生じることはない。
【0064】実際、図1に破線で示したように、光スペ
クトラムアナライザ100が備える光入力端子105と
波長可変光源101が備える光出力端子118との間を
平坦な波長特性を有する光ファイバのコード130で接
続して波長トラッキング測定を行うと、図11に<22>
で示した通りの平坦な測定結果が表示部113上に得ら
れる。これに対して、本実施形態による波長トラッキン
グを実施しない場合では、光スペクトラムアナライザ1
00の抽出波長と波長可変光源101の出力信号光波長
との間に波長差が生じてしまう。このため、光スペクト
ラムアナライザ100内の分光器104の分光特性によ
って損失が増加して、図12に<23>で示した波形のよ
うに測定レベルの変動が生じ、これが波長トラッキング
測定における測定誤差となってしまう。
【0065】図12では図8に示したものと全く同じパ
ルス−波長特性(横軸:パルス数,縦軸:波長)を示す
とともに、図11に準じて測定波形(横軸:波長,縦
軸:測定レベル)を併せて示したものである。図12か
ら分かるように、パルス数が増大するにつれて波長差が
増加してゆき、波長が約1610nmよりも大きくなっ
た辺りから測定レベルが平坦な状態から急激に落ち込ん
でいるのが見て取れる。このほか、図13に<24>で示
した波形は、本実施形態を適用した波長トラッキング測
定を行うにあたって、光入力端子105と光出力端子1
18の間に波長フィルタを接続して測定を行った時の結
果である。
【0066】なお、モータ106の回転速度を導出する
にあたっては、図2に<2>で示したモータ回転速度特性
のように、モータ106の回転速度が掃引開始波長およ
び掃引終了波長の双方において一致するようなパルス数
で正規化を行うものに限られない。すなわち、図2に<
3>で示した特性のように、掃引開始点に於ける波長変
化量で正規化を行って導出する方法や、図14に<7>で
示した特性のように、掃引終了点に於ける波長変化量で
正規化を行って導出する方法であってもよい。なお、図
14に示した<1>及び<2>の特性は図2に示したものと
同じである。
【0067】また、分光器104の光学配置はリトロー
配置に限られるものではなく、上述したツェルニ・ター
ナー配置などでもよい。また、減速機構はギアやベルト
による線形の減速比を備えたものに限られず、上述した
サインバー方式などであっても良く、さらには減速機構
を使用せずに直接モータで駆動するように構成しても良
い。また、モータ106の回転速度を導出するにあたっ
て、上述した説明では、波長可変光源101に関する関
数を基準としてモータ106の回転速度を導出するよう
にしていたが、これに限られるものでもない。例えば、
上記とは逆に、光スペクトラムアナライザ100が備え
る分光器104に関する関数を基準として、波長可変光
源101が備えるモータ120の回転速度を導出するよ
うにしても良い。
【0068】〔第2実施形態〕第1実施形態では、光ス
ペクトラムアナライザ100が備える分光器104に固
有の特性関数と波長可変光源101に固有の特性関数と
に基づいてモータ回転速度の補正関数を導出している。
そして、導出された補正関数に従ったモータ制御を行う
ことによって、掃引を行うべき全波長範囲にわたって、
光スペクトラムアナライザ100の抽出波長と波長可変
光源101から出力される信号光波長を互いに一致させ
るようにしている。このため、第1実施形態を実現する
ためには、モータを制御する駆動回路(図1の駆動回路
107および駆動回路125のいずれか)が上記補正関
数に従ったモータ回転速度制御機能を備えている必要が
ある。
【0069】しかるに、一般的なモータの駆動回路は、
モータ始動時の加速制御およびモータ停止時における減
速制御機能を備えてはいても、定常運転領域に於いて複
雑なモータ回転速度を制御する機能を具備していること
は希であって通常は等速度回転制御のみを行うことが可
能である。こうしたことから本実施形態では、一般的な
モータの駆動回路を用いるだけで波長トラッキング制御
を実現することを目的とするものである。したがって、
本実施形態の装置構成は基本的に第1実施形態と同様で
あって、駆動回路107および駆動回路125として上
述した一般的なものを使用する点ならびに次に述べる点
が第1実施形態と異なっている。
【0070】すなわち本実施形態では、レーザ素子11
7の出力信号光のスペクトル幅が数kHz〜数MHzと
狭帯域になっている。ここで、分光器104の抽出波長
特性は、図3に示した回折格子12の特性および具体的
な光学配置,凹面鏡10および凹面鏡11の焦点距離,
入射スリット13および出射スリット14の幅などから
決定される分光特性によって定まる。通常であれば、分
光器104の分光特性は、例えば入射スリット13およ
び出射スリット14の幅を可変することによって分光器
104の分光帯域幅を可変することができ、そのプロフ
ァイルは凹面鏡10および凹面鏡11の性能で決定され
るスリット上の結像形状およびスリット幅の関係によっ
て変化する。
【0071】いま仮に、入射スリット13および出射ス
リット14の幅を結像形状よりも十分広いスリット幅に
設定したとき、分光器104の分光特性は、図10にお
いて<8>,<8’>,<8”>で示したように、設定された
抽出波長を中心とした前後の波長領域のうちの特定の波
長範囲にわたって最大透過量が平坦な特性となってい
る。このため、図15に示したように、光スペクトラム
アナライザ100の抽出波長と波長可変光源101の出
力信号光波長との間の波長差に対する測定レベルの変化
態様からもわかる通り、この分光特性に於ける平坦な波
長領域内で狭帯域な単一モード信号光の波長が変化した
としても、分光器104で抽出された光検出器110へ
の入射信号光の強度は変化しない。
【0072】そこで本実施形態では、波長トラッキング
を行うために測定者によって設定された掃引波長範囲に
於いて、光スペクトラムアナライザ100の抽出波長と
波長可変光源101の出力信号光波長の間における波長
差(図7又は図9を参照)が、分光器104の分光特性
に於ける平坦な波長領域内に収束するようにしている。
そして、モータ120の回転速度に対するモータ106
の回転速度を決定し、この決定された回転速度による一
定速度でこれらモータを回転させるようにしている。
【0073】ここで、前述したのとは異なるがいま仮
に、図16に示したように、掃引波長範囲が1546.
5nm〜1553.5nmであって、その中心波長が1
550nmであるものとする。そして、分光器104に
固有の光学配置等から決定される抽出波長(図16に示
した<20>又は<21>)と波長可変光源101の出力信
号光波長(同図の<9>)とが、設定された掃引波長範囲
の中心波長で一致するようにモータ106の回転速度を
求めたとする。
【0074】そうすると、図16に示した通り、掃引波
長範囲の短波長側および長波長側において、光スペクト
ラムアナライザ100の抽出波長と波長可変光源101
の出力信号光波長との間で波長差が生じてくる。しかし
この場合においても、両波長の間における波長差は、分
光器104が持っている分光特性の平坦な波長領域内に
収束しているため、測定される光信号の強度に変化が生
じることはない。このため、簡易なモータ回転速度の制
御を行うだけで波長トラッキング制御を実現することが
可能となる。
【0075】そして、本実施形態における波長特性測定
装置の動作は、以下の点を除いて第1実施形態で説明し
たのと同様であるため、ここではその詳細を説明するこ
とはしない。すなわち本実施形態では、第1実施形態の
ように、掃引波長範囲の全体にわたって分光器104の
抽出波長と波長可変光源101の出力信号光波長を完全
に一致させるような補正は行わない。その代わりに本実
施形態では、設定された掃引波長範囲における抽出波長
と出力信号光波長との間の波長差が、分光器104の最
大透過特性の平坦な領域に相当する波長範囲内に収束す
るように制御している。
【0076】そのために本実施形態では、分光器104
を駆動するモータ106の初期回転時の回転量および停
止時の回転量に基づいて掃引に必要なモータ回転量を求
めるとともに、波長可変光源101の掃引時間からモー
タの回転速度を求め、これらモータ回転量およびモータ
回転速度に従ってモータ106およびモータ120を等
速度で回転させて、分光器104および波長可変光源1
01のトラッキングを行っている。このため本実施形態
では、駆動回路107および駆動回路125が最初にモ
ータ106,モータ120の回転速度および回転量を制
御するのみであって、掃引中はこれらモータを等速度運
転させるように制御している。斯かる点において、本実
施形態は第1実施形態と異なっている。
【0077】なお、モータ106の回転速度は掃引波長
範囲における中心波長で一致するような場合に限られな
い。例えば、図17に示すように掃引開始波長および掃
引終了波長の双方が一致するようなモータ回転速度であ
っても良く、掃引開始波長または掃引終了波長の何れか
一方でのみ一致するようなモータ回転速度であっても良
く、さらには、これら以外のモータ回転速度であっても
良い。また、上述した説明では、モータ120の回転パ
ルス数に対する波長特性を基準としてモータ106のモ
ータ回転速度を求めていたがこれに限定されるものでも
ない。例えばこれとは逆に、モータ106の回転パルス
数に対する波長特性を基準としてモータ120のモータ
回転速度を求めるようにしても良い。
【0078】〔第3実施形態〕本実施形態は第2実施形
態において以下のような状況となった場合に好適な実施
形態である。すなわち斯かる状況として、光スペクトラ
ムアナライザ100が備える分光器104のパルス−波
長特性(図6に示した<5>の特性)と波長可変光源10
1のパルス−波長特性(図6に示した<4>の特性)とが
大きく異なる場合が考えられる。またこれ以外にも、分
光器104の有する分光特性で決定される平坦な波長領
域(図10を参照)が狭いために、波長可変光源101
の出力信号光波長が、設定された掃引波長範囲におい
て、分光器104の分解能で決定される分光特性の平坦
な波長領域を越えてレベル変動する場合などが考えられ
る。
【0079】そこで本実施形態では、波長可変光源10
1の出力信号光波長が分光器104の平坦な波長領域内
で収束する波長範囲ないし波長区間を求め、掃引波長範
囲の全体を当該波長区間で分割し、分割された波長区間
毎に分光器104を駆動するモータ106の回転速度に
ついて最適値を決定している。そして、分割された区間
毎にそれぞれの区間に適したモータ回転速度によるモー
タ制御を行って、波長可変光源101の出力信号光波長
を分光器104の分光特性で決定される平坦な波長領域
に収束させるようにしている。
【0080】ここで、分割を行った場合(本実施形態)
および分割を行わなかった場合(第2実施形態)におけ
るパルス−波長特性の具体例をそれぞれ図18に示す。
図中、<25>で示される特性は波長可変光源101に於
けるパルス数に対する出力信号光波長の特性,<26>で
示される特性は第2実施形態を適用した場合に於ける光
スペクトラムアナライザ100のパルス数に対する抽出
波長の特性,<27>で示される特性は本実施形態を適用
した場合において分割された区間毎のパルス数に対する
抽出波長の特性である。第2実施形態を適用した場合と
比べると、本実施形態を適用した場合における光スペク
トラムアナライザのパルス−波長特性が掃引波長範囲の
全体にわたって波長可変光源のパルス−波長特性に近接
しており、両波長間における波長差がほとんど無いこと
が分かる。
【0081】そして、図19は図18に示した光スペク
トラムアナライザ100と波長可変光源101のそれぞ
れのパルス−波長特性における波長差を示したものであ
る。図中、<28>で示される特性は分割を行わない第2
実施形態を適用した場合に於ける波長差の特性であり、
<29>で示される特性は本実施形態を適用した場合にお
ける波長差の特性である。同図では、掃引波長範囲の全
体をパルス数が0〜320000強,320000強〜
680000弱,680000弱〜1E+006(=1
6 )の3区間に分割した場合を例示してある。第2実
施形態を適用した場合には波長差の最大値が4〔nm〕
を越えているのに対して、本実施形態を適用することで
波長差の最大値が1〔nm〕程度にまで低減されてい
る。これによって、波長可変光源101の出力信号光波
長を分光器104の分光特性で決定される平坦な波長領
域に収束される。
【0082】次に、図20において、<30>で示される
特性はモータ106を駆動するパルスレートの変化を本
実施形態について示したものである。また同図では、図
2又は図14と同様に、波長可変光源101のモータ回
転速度特性(図中の<1>で示す特性を示すとともに、比
較のために第1実施形態においてモータ106を駆動す
る際のパルスレートの変化(図中、<3>で示される特
性)を示してある。第1実施形態を適用した場合には光
スペクトラムアナライザ100の備えるモータ106の
回転速度が掃引波長範囲全体にわたって連続的に変化し
ているのに対し、本実施形態を適用した場合は図19に
示した3つの区間にそれぞれ対応するようにモータ回転
速度が区間毎に不連続、かつ、各区間内では一定のパル
スレートで制御されている。
【0083】本実施形態に於ける波長トラッキングによ
る掃引を実現するにあたっては、駆動回路107がモー
タ106を駆動するためのパルスを出力している最中に
そのパルスレートを可変できる機能を備えていれば、測
定者によって設定された掃引波長範囲の全体にわたって
一括して掃引することが可能である。また、駆動回路1
07が斯かる機能を持たない通常の駆動回路であったと
しても、分割された区間毎に掃引を一旦停止させて、次
の区間についての掃引開始波長,掃引終了波長,パルス
レート等の条件設定を行った後に、当該次の区間の掃引
を行うことで同様に実現可能である。
【0084】そして本実施形態における波長特性装置の
動作は以下の点を除いて第2実施形態に同じである。す
なわち、第2実施形態では掃引波長範囲の全体にわたっ
てモータ106及びモータ120を等速度運転させてい
た。これに対して本実施形態では、掃引中にこれらモー
タのパルスレートを切り換えてゆく点で第1実施形態に
類似している。もっとも、第1実施形態では与えられた
測定条件から算出される測定波長間隔毎にモータのパル
スレートを可変させていたのに対し、本実施形態では分
割された波長区間のそれぞれに対応したモータ回転量毎
にモータ106のパルスレートを可変させている。その
ために、位置検出回路108はパルスレートの切換点に
相当するモータ106の回転量を検出すると、その都
度、波長情報を信号Cとして駆動回路107に送出する
ようにしている。
【0085】同様にして波長可変光源101側では、位
置検出回路121がパルスレートの切換点に相当するモ
ータ120の回転量を検出する度にその波長情報を信号
C’として駆動回路125に送出する。そして駆動回路
125が、分割された波長区間に相当するモータ回転量
毎にモータ120のパルスレートを可変させている。な
お、本実施形態では必ずしも信号Cや信号C’を用いて
実現しなくても良いことは前述した通りである。以上の
通りであるから、本実施形態の動作の詳細は特に説明を
要しない。
【0086】なお、本実施形態では、波長可変光源10
1が備えるモータ120の回転パルス数に対する波長特
性を基準として、光スペクトラムアナライザ100が備
えるモータ106の回転速度を求めていたが、これに限
定されるものではない。例えば上述したのとは逆に、モ
ータ106の回転パルス数に対する波長特性を基準とし
てモータ120の回転速度を求めるようにしても良いの
は勿論である。また、本実施形態では、本発明を実現す
るための代表的な構成として図1に示した構成を例示し
たに過ぎず、本発明が図1の構成に限定されるものでな
いことは当然である。すなわち、本発明の趣旨を逸脱し
ない範囲で、同図に示した構成に回路や機能を付加した
場合も当然ながら本発明の範囲に含まれるものである。
例えば、他の構成により掃引の同期始動およびパルスレ
ートの可変を行っても良いことは当然である。
【0087】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1〜3記載
の発明では、被測定物から出力される被測定光より特定
波長成分を抽出するための抽出波長の掃引と、被測定物
に入射される信号光の信号光波長の掃引とで掃引開始の
同期をとっている。また、掃引波長範囲にわたって抽出
波長および信号光波長が一致するように、第1の分光素
子の抽出波長特性と第2の分光素子の信号光波長特性か
ら導出される回転補正関数に従って、第1又は第2の分
光素子の回転角度を可変制御している。これにより、従
来のように通信インターフェースを経由してコマンド送
受信を行うなどの必要がなくなり、一括して波長の掃引
を行えるため、光スペクトラムアナライザが備える分光
手段を高速に掃引しながら被測定物から得られる測定デ
ータをサンプリングすることができる。また、光スペク
トラムアナライザ側の掃引速度に合わせて波長可変光源
側の波長掃引が行われるため、波長トラッキングを高速
に実現することができる。また、波長可変光源の出力波
長を基準にして光スペクトラムアナライザが測定データ
のサンプリングを行うことができるため、高い波長確度
で波長トラッキングを実現できる。また、抽出波長と信
号光波長を一致させているため、両波長間で波長差が大
きくなって非常に狭い波長範囲でしかトラッキングでき
ないなどの問題もなく、光ファイバグレーティング,誘
電体多層膜フィルタ,WDM用光コンポーネント等の波
長対損失特性を非常に広い光学的ダイナミックレンジで
高い波長確度かつ高速に測定することができる。このほ
か、これら光コンポーネントの製造検査,納入検査,経
年変化についても広い光学的ダイナミックレンジで高い
波長確度かつ高速に測定することが可能である。
【0088】また、請求項4記載の発明では、信号光波
長が分光手段の持つ平坦な波長透過特性となっている所
定波長範囲内に収束するように、第1及び第2の分光素
子の角度をそれぞれ可変させる第1及び第2のモータの
回転速度を予め決めておき、これらのモータ回転速度に
従って第1及び第2のモータを等速度回転させながら、
抽出波長及び信号光波長を掃引波長範囲にわたって掃引
している。これにより、第1及び第2の駆動手段は、請
求項1〜3記載の発明のように回転補正関数に従った回
転速度制御機能を備えている必要がなく、定常運転領域
において等速度回転制御のみを行うごく一般的なものを
使用することが可能となる。
【0089】また、請求項5記載の発明では、信号光波
長が上記所定波長範囲内に収束する波長区間を単位とし
て掃引波長範囲を複数の波長区間に分割し、各波長区間
について予め決められている第1及び第2のモータの回
転速度に従って、これらモータを等速度回転させてい
る。このため、光スペクトラムアナライザが備える分光
手段の特性と波長可変光源の特性が大きく異なる場合
や、分光手段の持つ分光特性で決定される平坦な波長領
域が狭いために、波長可変光源から出力される信号光波
長がこの平坦な波長領域を越えてレベル変動する場合な
どにおいても、光スペクトラムアナライザの抽出波長特
性と波長可変光源の出力信号光波長特性を掃引波長範囲
全体にわたって一致させ、あるいは、それらの間の差を
僅少にすることが可能となる。このため、高速に波長ト
ラッキングを行うことができ、非常に広い光学的ダイナ
ミックレンジで高い波長確度かつ高速に測定できる。
【0090】また、請求項6記載の発明では、第1及び
第2のモータに対してそれぞれモータ回転パルスを出力
している最中にこれら各モータのパルスレートを可変さ
せるようにしている。このため、掃引波長範囲の全体に
わたって一括して掃引することができて、高速に波長ト
ラッキングを行うことが可能となる。また、請求項7記
載の発明では、波長区間毎に掃引動作を一旦停止させ、
次に掃引すべき区間について条件設定を行ってから当該
区間の掃引を行うようにしている。これによって、第1
及び第2の駆動手段として、定常運転領域において等速
度回転制御のみを行うごく一般的なものを使用すること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態による波長特性測定装
置の構成を示したブロック図である。
【図2】 同実施形態において、光スペクトラムアナラ
イザおよび波長可変光源の各々についてモータ回転速度
の変化を示した説明図である。
【図3】 同実施形態において、分光素子に対する信号
光入出射の様子を示した図であって、ツェルニ・ターナ
ー配置について示した説明図である。
【図4】 同実施形態において、分光素子に対する信号
光入出射の様子を示した図であって、リトロー配置につ
いて示した説明図である。
【図5】 同実施形態において、サインバー方式による
分光素子の減速機構(角度可変方式)の一例を示した説
明図である。
【図6】 同実施形態において、光学配置や分光素子の
特性によって光スペクトラムアナライザの抽出光波長と
波長可変光源の出力信号光波長との間に生じる波長差の
関係を示した説明図である。
【図7】 同実施形態において、光学配置や分光素子の
特性によって光スペクトラムアナライザの抽出光波長と
波長可変光源の出力信号光波長との間に生じる波長差の
量を示した説明図である。
【図8】 同実施形態において、光学配置や分光素子の
特性によって光スペクトラムアナライザの抽出光波長と
波長可変光源の出力信号光波長との間に生じる波長差の
関係を示した図であって、掃引開始点に於ける波長変化
量で正規化したときのモータ回転パルス数に対する波長
特性を示した説明図である。
【図9】 同実施形態において、光学配置や分光素子の
特性によって光スペクトラムアナライザの抽出光波長と
波長可変光源の出力信号光波長との間に生じる波長差の
量を示した図であって、図8に示した両特性の間におけ
る波長差量を示した説明図である。
【図10】 同実施形態による波長トラッキングを実施
した際における光スペクトラムアナライザの抽出波長と
波長可変光源の出力信号光波長との間における関係を示
した説明図である。
【図11】 同実施形態において、光スペクトラムアナ
ライザと波長可変光源との間を光ファイバコードで接続
して測定を行うことで得られる測定波形を示した説明図
である。
【図12】 同実施形態による波長トラッキングを実施
せずに掃引を行った場合に、光スペクトラムアナライザ
および波長可変光源の各々に関するパルス−波長特性な
らびに両者の波長差に起因して発生する測定波形のレベ
ル変動の様子を示した説明図である。
【図13】 同実施形態による波長トラッキング測定を
実施した場合における波長フィルタの透過波長特性の測
定結果を示した説明図である。
【図14】 同実施形態において、光スペクトラムアナ
ライザおよび波長可変光源の各々についてモータ回転速
度の変化を示した図であって、掃引開始点に於ける波長
変化量で正規化したときの特性と掃引終了点に於ける波
長変化量で正規化したときの特性を併記した説明図であ
る。
【図15】 本発明の第2実施形態において、光スペク
トラムアナライザが備える分光器の分光特性によって決
定され、光スペクトラムアナライザの抽出波長および波
長可変光源の出力信号光波長との間における波長差が原
因となって生じる測定レベルの変動特性を示した説明図
である。
【図16】 同実施形態による波長トラッキング測定を
実施した場合における光スペクトラムアナライザの抽出
波長と波長可変光源の出力信号光波長との間の関係を示
した説明図である。
【図17】 同実施形態による波長トラッキング測定を
実施した場合における光スペクトラムアナライザの抽出
波長と波長可変光源の出力信号光波長との間の関係を示
した図であって、掃引開始波長および掃引終了波長の双
方が一致するモータ回転速度とした場合について示した
説明図である。
【図18】 本発明の第3実施形態による波長トラッキ
ング測定を実施した場合における光スペクトラムアナラ
イザの抽出波長と波長可変光源の出力信号光波長との間
の関係を示した説明図である。
【図19】 光スペクトラムアナライザの抽出光波長と
波長可変光源の出力信号光波長との間に生じる波長差の
量を分割を行った同実施形態の場合と分割を行わなかっ
た場合を対比させて示した説明図である。
【図20】 同実施形態において、光スペクトラムアナ
ライザおよび波長可変光源の各々についてモータ回転速
度の変化を示した図であって、光スペクトラムアナライ
ザについては分割を行った同実施形態の場合と分割を行
わなかった場合を対比させて示した説明図である。
【図21】 従来技術による波長特性測定装置の構成を
示したブロック図である。
【図22】 従来技術による波長特性測定装置において
実施される光スペクトラムアナライザおよび波長可変光
源の波長トラッキングの手順を示したフローチャートで
ある
【符号の説明】
12…回折格子、100…光スペクトラムアナライザ、
101…波長可変光源、102…制御部、103…通信
回路、104…分光器、105…光入力端子、106…
モータ、107…駆動回路、108…位置検出回路、1
09…切換/遅延回路、110…光検出器、111…増
幅回路、112…A/D変換器、113…表示部、11
4…被測定物、115…制御部、116…通信回路、1
17…レーザ素子、118…光出力端子、119…分光
素子、120…モータ、121…位置検出回路、123
…光源駆動回路、124…表示部、125…駆動回路

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 信号光を出力する波長可変光源と、該信
    号光を被測定物に入射して得られる被測定光のスペクト
    ル分布を計測する光スペクトラムアナライザとを用い
    て、前記被測定物の光波長特性を測定する波長特性測定
    装置において、 前記光スペクトラムアナライザは、第1の分光素子によ
    って前記被測定光から特定の波長成分を抽出する分光手
    段と、前記第1の分光素子の角度を可変させて抽出波長
    を所定の掃引波長範囲にわたって掃引する第1の駆動手
    段とを備え、 前記波長可変光源は、前記信号光とした単一モード信号
    光を出力するレーザ素子と該レーザ素子を任意の波長で
    レーザ発振させる第2の分光素子とで構成される外部発
    振器と、前記第2の分光素子の角度を可変させて前記信
    号光の信号光波長を前記掃引波長範囲にわたって掃引す
    る第2の駆動手段とを備え、 前記第1及び第2の駆動手段は、互いに掃引開始の同期
    をとる手段をそれぞれ有するとともに、前記掃引波長範
    囲にわたって前記抽出波長および前記信号光波長が一致
    するように、前記第1の分光素子の回転角度に対する抽
    出波長特性および前記第2の分光素子の回転角度に対す
    る信号光波長特性から導出される回転補正関数に従っ
    て、前記第1の分光素子又は前記第2の分光素子の回転
    角度を可変制御することを特徴とする波長特性測定装
    置。
  2. 【請求項2】 前記第1の駆動手段は前記第1の分光素
    子を回転させる第1のモータを有し、該第1のモータの
    回転量および回転速度を制御することで、前記抽出波長
    特性を前記信号光波長特性に合わせて、前記掃引波長範
    囲にわたって前記抽出波長と前記信号光波長を一致させ
    ることを特徴とする請求項1記載の波長特性測定装置。
  3. 【請求項3】 前記第2の駆動手段は前記第2の分光素
    子を回転させる第2のモータを有し、該第2のモータの
    回転量および回転速度を制御することで、前記信号光波
    長特性を前記抽出波長特性に合わせて、前記掃引波長範
    囲にわたって前記抽出波長と前記信号光波長を一致させ
    ることを特徴とする請求項1記載の波長特性測定装置。
  4. 【請求項4】 信号光を出力する波長可変光源と、該信
    号光を被測定物に入射して得られる被測定光のスペクト
    ル分布を計測する光スペクトラムアナライザとを用い
    て、前記被測定物の光波長特性を測定する波長特性測定
    装置において、 前記光スペクトラムアナライザは、第1の分光素子によ
    って前記被測定光から特定の波長成分を抽出し、予め設
    定された分解能に対して、抽出波長を中心とした前後の
    所定波長範囲にわたって平坦な最大透過量となる波長透
    過特性を持った分光手段と、前記第1の分光素子の角度
    を可変させて抽出波長を所定の掃引波長範囲にわたって
    掃引する第1の駆動手段とを備え、 前記波長可変光源は、前記信号光として単一モード信号
    光を出力するレーザ素子と該レーザ素子を任意の波長で
    レーザ発振させる第2の分光素子とで構成される外部発
    振器と、前記第2の分光素子の角度を可変させて前記信
    号光の信号光波長を前記掃引波長範囲にわたって掃引す
    る第2の駆動手段とを備え、 前記第1及び第2の分光素子の角度をそれぞれ可変させ
    る第1及び第2のモータの回転速度は、前記信号光波長
    が前記所定波長範囲内に収束するように予め決められて
    おり、前記第1及び第2の駆動手段はこれら回転速度に
    従って前記第1及び第2のモータを等速度回転させるこ
    とを特徴とする波長特性測定装置。
  5. 【請求項5】 前記掃引波長範囲は、前記信号光波長が
    前記所定波長範囲内に収束する波長区間を単位とした複
    数の波長区間に分割されており、 前記第1及び第2の駆動手段は、前記各波長区間につい
    て予め決められている前記第1及び第2のモータの回転
    速度に従って、前記第1及び第2のモータを等速度回転
    させることを特徴とする請求項4記載の波長特性測定装
    置。
  6. 【請求項6】 前記第1及び第2の駆動手段は、前記第
    1及び第2のモータの各々にモータ回転パルスを出力し
    ている最中に、前記第1及び第2のモータのパルスレー
    トを可変させることを特徴とする請求項5記載の波長特
    性測定装置。
  7. 【請求項7】 前記第1及び第2の駆動手段は、前記波
    長区間毎に掃引動作を一旦停止させ、次に掃引すべき波
    長区間に関する条件設定を行ってから当該区間の掃引を
    行うことを特徴とする請求項5記載の波長特性測定装
    置。
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