JP2000317963A - 多層成形品の製造方法 - Google Patents

多層成形品の製造方法

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JP2000317963A
JP2000317963A JP11128671A JP12867199A JP2000317963A JP 2000317963 A JP2000317963 A JP 2000317963A JP 11128671 A JP11128671 A JP 11128671A JP 12867199 A JP12867199 A JP 12867199A JP 2000317963 A JP2000317963 A JP 2000317963A
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Japan
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mold
skin material
resin
molten
thermoplastic resin
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JP11128671A
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English (en)
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Yoshitaka Kobayashi
由卓 小林
Nobuhiro Usui
信裕 臼井
Takeo Kitayama
威夫 北山
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】基材を形成すると同時にその表面に表皮材が貼
合できるという射出成形法や圧縮成形法などの利点を活
かしつつ、表皮材の風合いを損なわず、発泡層を有する
表皮材を使用する場合であっても、発泡層の潰れにより
クッション性が損なわれることもなく、外観の良好な多
層成形品を低コストで製造する。 【解決手段】少なくともいずれか一方の金型内に溶融樹
脂通路を有し、該通路と連通して金型成形面に開口する
溶融樹脂供給ゲート開口部を有する雌雄一対からなる金
型を使用して、熱可塑性樹脂からなる基材の表面の少な
くとも一部に表皮材が貼合一体化されてなる多層成形品
を製造する方法において、雌雄両金型間に表皮材と、全
供給樹脂量の0.1〜50重量%の溶融状熱可塑性樹脂
を供給し、表皮材裏面の少なくとも金型の溶融樹脂供給
ゲート開口部に対応する位置に樹脂層を形成せしめた
後、雌雄両金型間のキャビティクリアランスを製品厚み
以上に開き、残りの溶融状熱可塑性樹脂を供給して型締
め、賦形して多層成形品を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性樹脂から
なる基材の表面の少なくとも一部に表皮材が貼合一体化
されてなる多層成形品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂からなる基材の表面の少な
くとも一部に表皮材が貼合一体化されてなる多層成形品
は、自動車内装部品(たとえばドアトリムやインストル
メントパネル)や家電製品の内外装部品その他の広い分
野で多く使用されている。
【0003】従来、このような多層成形品の製造法とし
ては、たとえば射出成形や射出プレス成形等の種々の方
法により予め製造した熱可塑性樹脂からなる成形品(基
材)の上に、表皮材を接着剤等を使用して接着積層する
方法や、一対の金型間に表皮材を供給したのち溶融状熱
可塑性樹脂を供給して所望の形状に賦形すると同時に基
材表面の少なくとも一部に表皮材を貼合一体化する方法
などが知られている。
【0004】しかし、このような方法において、前者の
方法は工程が複雑なうえに接着剤に含まれる溶剤による
人体や環境等への問題があり、また、後者の方法は、基
材を形成すると同時にその表面に表皮材が貼合できると
いう利点はあるが、溶融状熱可塑性樹脂が金型内に供給
された際に高温、高圧の溶融樹脂が表皮材に接触し、ま
た、金型成形面に表皮材が強く押圧されるために、得ら
れた表皮材の風合いが損なわれ、特に表皮材として発泡
層を有する表皮材を使用した場合には発泡層が潰れてク
ッション性が損なわれ、外観が悪くなるという問題があ
る。
【0005】かかる問題の解決のために、裏面を裏打ち
材で積層した表皮材を使用する方法が知られているが、
この方法によっても必ずしも十分とはいえず、特に成形
過程において溶融樹脂供給ゲート開口部に対応する表皮
材部分については供給される溶融状樹脂の熱の影響を受
け、上記と同様の問題が生じていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このようなことから、
本発明者らは、基材を形成すると同時にその表面に表皮
材が貼合できるという射出成形法や圧縮成形法などの利
点を活かしつつ、表皮材の風合いを損なわず、発泡層を
有する表皮材を使用する場合であっても、発泡層の潰れ
によりクッション性が損なわれることもなく、外観の良
好な多層成形品を低コストで製造する方法について検討
の結果、本発明に至った。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明の第一
は、少なくともいずれか一方の金型内に溶融樹脂通路を
有し、該通路と連通して金型成形面に開口する溶融樹脂
供給ゲート開口部を有する雌雄一対からなる金型を使用
して、熱可塑性樹脂からなる基材の表面の少なくとも一
部に表皮材が貼合一体化されてなる多層成形品を製造す
る方法において、雌雄両金型間に表皮材と、全供給樹脂
量の0.1〜50重量%の溶融状熱可塑性樹脂を供給
し、表皮材裏面の少なくとも金型の溶融樹脂供給ゲート
開口部に対応する位置に樹脂層を形成せしめた後、雌雄
両金型間のキャビティクリアランスを製品厚み以上に開
き、残りの溶融状熱可塑性樹脂を供給して型締め、賦形
することを特徴とする多層成形品の製造方法を提供する
ものである。
【0008】また、本発明の第二は、少なくともいずれ
か一方の金型内に溶融樹脂通路を有し、該通路と連通し
て金型成形面に開口する溶融樹脂供給ゲート開口部を有
する雌雄一対からなる金型を使用して、熱可塑性樹脂か
らなる基材の表面の少なくとも一部に表皮材が貼合一体
化されてなる多層成形品を製造する方法において、雌雄
両金型間に表皮材と、全供給樹脂量の0.1〜50重量
%の溶融状熱可塑性樹脂を供給し、表皮材裏面の少なく
とも金型の溶融樹脂供給ゲート開口部に対応する位置に
樹脂層を形成せしめた後、雌雄両金型間のキャビティク
リアランスを製品厚みになるように開き、残りの溶融状
熱可塑性樹脂を射出供給して賦形することを特徴とする
多層成形品の製造方法を提供するものである。
【0009】更に、本発明の第三は、少なくともいずれ
か一方の金型内に溶融樹脂通路を有し、該通路と連通し
て金型成形面に開口する溶融樹脂供給ゲート開口部を有
する雌雄一対からなる金型を使用して、熱可塑性樹脂か
らなる基材の表面の少なくとも一部に表皮材が貼合一体
化されてなる多層成形品を製造する方法において、雌雄
両金型間に全供給樹脂量の0.1〜50重量%の溶融状
熱可塑性樹脂を供給し、溶融樹脂供給ゲート開口部およ
びその周辺に樹脂層を形成せしめた後、金型を開いて表
皮材を供給し、残りの溶融状熱可塑性樹脂を供給して型
締め、賦形することを特徴とする多層成形品の製造方法
を提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の多層成形品の製造
方法について説明する。尚、以下に述べる方法は本発明
のそれぞれの方法における一例であり、本発明がこれに
限定されるものでないことはいうまでもない。
【0011】
【実施例】本発明においては、以下に述べる本発明のい
ずれの方法においても、図1に示されるような、少なく
ともいずれか一方の金型内に溶融樹脂通路(3)を有
し、該通路と連通して金型成形面に開口する溶融樹脂供
給ゲート開口部(4)を有する雌雄一対(2、1)から
なる金型が使用される。かかる金型において、溶融樹脂
通路は一般には図に示されるように、雌雄いずれか一方
の金型内(図では雄型内)にのみ設けられている場合が
多いが、製品形状や成形条件によっては両方の金型内に
設けられていてもよい。溶融樹脂通路および溶融樹脂供
給ゲート開口部を雌雄いずれか一方の金型内にのみ設け
る場合において、それを雌雄どちらの金型側に設けるか
は、それぞれの条件によって適宜選択され、特に限定さ
れるものではないが、基材樹脂側の金型に設けられてい
ることが必要である。
【0012】かかる溶融樹脂通路(3)は金型外の射出
機(図示せず)に接続されており、射出機で溶融された
熱可塑性樹脂は、該溶融樹脂通路を経て溶融樹脂供給ゲ
ート開口部(4)からキャビティ内に射出供給される。
尚、図では説明を簡単にするために、一つの溶融樹脂通
路(3)に対応して一つの溶融樹脂供給ゲート開口部
(4)を有している例を示しているが、製品形状やその
大きさ、成形条件によっては複数の溶融樹脂通路や複数
の溶融樹脂供給ゲート開口部を有していてもよく、一つ
の溶融樹脂通路から分岐して複数の溶融樹脂供給ゲート
開口部を有していてもよい。
【0013】また、雌雄両金型(2、1)は通常はその
いずれか一方がプレス装置(図示せず)などに取り付け
られ、開閉可能となっている。金型の開閉方向は、図で
は縦方向の場合を示しているが、勿論これが横方向であ
ってもよい。
【0014】次に、本発明の第一の方法を図に基づいて
説明する。この方法は、上記したような雌雄一対からな
る金型の間に、表皮材と、全供給樹脂量の0.1〜50
重量%の溶融状熱可塑性樹脂を供給し、表皮材裏面の少
なくとも金型の溶融樹脂供給ゲート開口部に対応する位
置に樹脂層を形成せしめた後、雌雄両金型間のキャビテ
ィクリアランスを製品厚み以上に開き、残りの溶融状熱
可塑性樹脂を供給して型締め、賦形することにより多層
成形品を製造するものであり、図2〜図8はその製造工
程を金型の概略断面図で示したものである。
【0015】図2は、開放状態にある雌型(2)および
雄型(1)の間に表皮材(5)を供給した状態を示して
いる。供給に際して、表皮材は金型成形面上に載置する
だけでもよいが、雄型あるいは雌型本体やこれらの周囲
に設けたたとえば表皮材固定枠にピン等を用いて固定し
てもよい。図ではこのような固定手段を用いて雌型に表
皮材を固定した状態を示している。また、表皮材は供給
前に予備加熱を行ったり、製品形状に応じて予備賦形を
行ったものを用いてもよい。
【0016】図3は、金型間に供給した表皮材と金型成
形面(図では雄型の金型成形面)との間に、雄型内に設
けた溶融樹脂通路(3)を介して溶融樹脂供給ゲート開
口部(4)から溶融状熱可塑性樹脂(6)を供給した状
態を示している。このとき供給する溶融状熱可塑性樹脂
の量は非常に重要であり、供給量が多すぎると型締め時
に表皮材に加わる熱量が大きくなり、発泡層が潰れた
り、表皮材の風合いが悪くなってしまうため、全供給樹
脂量の内の0.1〜50重量%、好ましくは0.1〜1
0重量%の範囲であることが必要である。また、このと
きの雌雄両金型間のクリアランスは、通常は最終製品厚
み以上であるが、次工程での型締めが可能な範囲であれ
ば、製品厚みと同等ないしはそれ以下であってもよい。
【0017】図4は、上記の溶融状熱可塑性樹脂の供給
後、雌雄両金型を型締めし、供給した熱可塑性樹脂を溶
融樹脂供給ゲート開口部付近を中心に樹脂層を形成せし
めた状態を示している。この際、樹脂層はシート状に賦
形され、表皮材裏面の溶融樹脂供給ゲート開口部に対応
する部分を中心にシート状樹脂層が表皮材に接着(融
着)された状態となる。供給された溶融状熱可塑性樹脂
はそれが少量であるために型締めにより短時間で金型で
冷却され、表皮材に加わる熱量が低減されることにな
る。
【0018】このときの型締めによる冷却は、形成され
た樹脂層にスキン層が形成される程度であればよく、完
全に固化させる必要はない。このため、型締め量は特に
限定されず、雌雄両金型間が最終製品厚み以下となるま
で型締めしてもよいし、製品厚み以上であってもよい
が、このときの樹脂層が厚すぎる場合には、製品となっ
た場合に当該樹脂層部で製品厚に段差が生じる等の不良
現象がでる恐れがあるのに対し、型締め時の樹脂層の厚
みが薄い場合には冷却が速く進み、表皮材への影響が低
減される他、製品となったときの外観も良好なため、雌
雄両金型間のクリアランスが最終製品厚み以下となるま
で型締めして、形成させる樹脂層があまり厚くならない
ようにすることが好ましい。なお、このときの型締めの
タイミングは、前記した所定量の溶融状熱可塑性樹脂を
供給した後であってもよいし、供給しながら型締めを平
行して行ってもよい。
【0019】図5は、前記工程で表皮材裏面に部分的に
樹脂層を積層させたのちに、金型を開き(図では雌型を
上方に後退させている)、雌雄両金型間のクリアランス
を最終製品厚み以上とした状態を示している。
【0020】図6は、前記工程で雌雄両金型間のクリア
ランスを最終製品厚み以上とした後に、図3に示す工程
で供給した溶融状熱可塑性樹脂(6)の残量を供給する
状態を示している。溶融状熱可塑性樹脂供給時に表皮材
が最もダメ−ジを受けやすい部分は溶融樹脂供給ゲート
開口部直上部であるが、当該部分には先の工程で樹脂層
がすでに形成されているため、この工程では溶融状熱可
塑性樹脂の供給による直接の影響はこの樹脂層が受ける
こととなって表皮材への影響は緩和され、表皮材へのダ
メ−ジが防止されることとなる。
【0021】図7は、前工程で溶融状熱可塑性樹脂の残
量を供給したのち、雌雄両金型間のクリアランスを製品
厚みとなるまで再度型締め、冷却した状態を示してい
る。この型締め、冷却により、溶融状熱可塑性樹脂が基
材形状に賦形されると同時にその基材上に表皮材が貼
合、一体化される。なお、このときの型締めは前工程で
溶融状熱可塑性樹脂の残量を供給したのちに行ってもよ
いし、この工程と前の工程を同時的に行い、溶融状熱可
塑性樹脂の残量を供給しながら平行して型締めを行い、
樹脂供給完了と同時または完了後に型締めを完了しても
よい。
【0022】図8は、前工程で雌雄両金型間のクリアラ
ンスを製品厚みとなるまで再度型締め、冷却したのち、
雌雄両金型を開いた状態を示しており、この状態で金型
から製品を取り出せば、図9に示すような熱可塑性樹脂
(6)からなる基材表面に表皮材(5)が貼合一体化し
た多層成形品を得ることができる。なお、ここでは基材
表面の全面に表皮材が貼合一体化された例について述べ
たが、表皮材が基材表面の一部のみでよいような場合に
は、表皮材の供給工程において、金型間の所望の位置に
部分的に表皮材を供給する以外は前述の方法に準じて処
理することによって、図10に示すような基材表面の一
部に表皮材が貼合一体化された多層成形品を製造するこ
とができる。
【0023】以上述べた方法の一態様として、図2に示
す表皮材供給後に、図11に示すように雌雄両金型間の
クリアランスが最終製品厚みと同等ないしはそれ以下と
なるように金型を閉じ、この状態で全供給樹脂量の内の
0.1〜50重量%、好ましくは0.1〜10重量%の
溶融状熱可塑性樹脂を供給することによって、図12に
示すように型締めを行うことなく表皮材裏面の溶融樹脂
供給ゲート開口部に対応する部分を中心にシート状樹脂
層を形成せしめ、その後前記した図5の工程と同様に金
型を開き、以後前記したと同様にして多層成形品を得る
こともできる。
【0024】この方法の場合、形成される樹脂層の厚み
は、表皮材供給後の型締め時の雌雄両金型間のクリアラ
ンスで決まるが、このときのクリアランスが小さすぎる
と溶融状熱可塑性樹脂の供給時に表皮材が該溶融状熱可
塑性樹脂の熱や圧力によるダメ−ジを受けやすく、ま
た、クリアランスが大きすぎると樹脂層部が厚くなって
該部の樹脂が十分に冷却されず、また、製品となった場
合に当該樹脂層部で製品厚に段差が生じる等の不良現象
がでる恐れがある。このため、型締め時の雌雄両金型間
のクリアランスは使用する表皮材の種類、製品の大き
さ、厚さ、成形条件などによって適宜決定される。
【0025】次に、本発明の第二の方法について説明す
る。この方法は、先に述べた雌雄一対からなる金型を使
用し、雌雄両金型間に表皮材と、全供給樹脂量の0.1
〜50重量%の溶融状熱可塑性樹脂を供給し、表皮材裏
面の少なくとも金型の溶融樹脂供給ゲート開口部に対応
する位置に樹脂層を形成せしめた後、雌雄両金型間のキ
ャビティクリアランスを製品厚みになるように開き、残
りの溶融状熱可塑性樹脂を射出供給して賦形することに
より多層成形品を製造する方法である。
【0026】この方法において、表皮材裏面の溶融樹脂
供給ゲート開口部に対応する部分を中心にシート状樹脂
層を形成する工程までは先に述べた第一の方法と同様で
ある。先の方法では、樹脂層を形成させた後に、図5に
示すように雌雄両金型間のクリアランスを製品厚み以上
としたが、この方法は、図12に示すように該クリアラ
ンスを製品厚みとし、この状態で溶融状熱可塑性樹脂の
残量を射出供給し(図13)、型締めを行うことなくそ
のまま溶融状熱可塑性樹脂を冷却、固化させ、その後金
型を開く(図7)ことによって、熱可塑性樹脂からなる
基材の表面に表皮材が貼合一体化した多層成形品を製造
する方法である。この方法においても、樹脂層を形成さ
せるために最初に供給する溶融状熱可塑性樹脂の量は、
第一の方法で述べたと同様の理由により、全供給樹脂量
の内の0.1〜50重量%、特に0.1〜10重量%の
範囲であることが好ましい。
【0027】次に、本発明の第三の方法について説明す
る。この方法は、先に述べた雌雄一対からなる金型を使
用し、雌雄両金型間に全供給樹脂量の0.1〜50重量
%の溶融状熱可塑性樹脂を供給し、溶融樹脂供給ゲート
開口部およびその周辺に樹脂層を形成せしめた後、金型
を開いて表皮材を供給し、残りの溶融状熱可塑性樹脂を
供給して型締め、賦形することにより多層成形品を製造
する方法である。
【0028】この方法は、表皮材の供給前に、一方の金
型内(図では雄型内)に設けた溶融樹脂通路(3)を介
して溶融樹脂供給ゲート開口部(4)より全供給樹脂量
の0.1〜50重量%の溶融状熱可塑性樹脂を供給し、
溶融樹脂供給ゲート開口部およびその周辺に樹脂層を形
成せしめる(図15)ものである。
【0029】ここで、樹脂層の形成方法としては任意の
方法が採用でき、例えば、 (1)開放状態にある雌雄両金型間に溶融状熱可塑性樹
脂を供給(図16)したのち、所望の樹脂層の厚みにな
るまで型締めする方法。 (2)開放状態にある雌雄両金型間に溶融状熱可塑性樹
脂を供給(図16)したのち、供給した樹脂塊を金型外
部より金属板等で押さえつけたり、ロボット等を用いて
樹脂層を形成させる方法。 (3)雌雄両金型間のクリアランスが所望の樹脂層の厚
みとなるように金型を閉じた後、溶融状熱可塑性樹脂を
射出供給する方法。 などが挙げられる。
【0030】これらいずれの方法においても、樹脂層を
形成させるために最初に供給する溶融状熱可塑性樹脂の
量は、第一の方法で述べたと同様の理由により、全供給
樹脂量の内の0.1〜50重量%、特に0.1〜10重
量%の範囲であることが好ましい。
【0031】これらの任意の方法で樹脂層を形成せしめ
た後、雌雄両金型間のクリアランスを表皮材が供給でき
る程度に金型を開き、表皮材を供給する。この際、前記
(2)のように樹脂層を形成せしめる段階ですでに雌雄
両金型間のクリアランスが十分に広い場合には、そのま
ま表皮材を供給すればよいし、(1)、(3)のように
雌雄両金型が閉じられた状態にある場合には金型を開い
たのちに表皮材を供給すればよい。
【0032】表皮材の供給にあたっては、樹脂層の上に
表皮材を重ねるようにして金型成形面に載置してもよい
し、示すように雄型あるいは雌型本体やこれらの周囲に
設けたたとえば表皮材固定枠にピン等を用いて固定して
もよい。もちろん、この場合も表皮材は供給前に予備加
熱を行ったり、製品形状に応じて予備賦形を行ったもの
を用いてもよい。
【0033】その後、前記した第一または第二の方法と
同様に、すなわち、雌雄両金型間のクリアランスが最終
製品の厚み以上にある状態で溶融状熱可塑性樹脂の残量
を供給したのち製品厚みになるまで型締めを行うか、雌
雄両金型間のクリアランスが最終製品の厚みと同等にな
るまで金型を閉じたのち溶融状熱可塑性樹脂の残量を射
出供給したのち、熱可塑性樹脂を冷却、固化させ(図
7)、金型を開いて(図8)製品を取り出せばよい。
【0034】このような方法に適用される表皮材として
は、モケットやトリコット等の織物や編み物、ニ−ドル
パンチカ−ペット等の不織布、金属フォイル、熱可塑性
樹脂もしくは熱可塑性エラストマ−からなるシ−トやフ
ィルムが挙げられる。このような表皮材は、必要に応じ
て発泡層や裏打ち層が適宜積層された2層あるいは3層
以上とした積層表皮材であってもよい。
【0035】この場合の発泡層としては、ポリエチレン
やポリプロピレンなどのポリオレフィンの発泡体や軟質
あるいは半硬質のポリウレタンフォ−ムが用いられる
が、とりわけ軟質あるいは半硬質のポリウレタンフォ−
ムが好適であり、特に密度が0.02〜0.08g/c
3 のポリウレタンフォ−ムが好ましく用いられる。
【0036】また、裏打ち層としては、不織布や合成樹
脂からなるシート、フィルムなどが用いられる。不織布
を構成する繊維としては、綿、毛、絹、麻等の天然繊
維、あるいはポリアミド、ポリエステル、ナイロン等の
合成繊維が挙げられ、これらを単独であるいは混紡して
種々の方法により不織布としたものが用いられ、例えば
ニードルパンチ式、サーマルボンド式、スパンボンド
式、メルトブロー式、スパンレース式等の不織布が挙げ
られる。合成樹脂からなるシートやフィルムとしては、
ポリプロピレンやポリエチレン等の熱可塑性樹脂やポリ
オレフィン系熱可塑性エラストマ−からなるシートやフ
ィルムが挙げられ、基材樹脂として使用される熱可塑性
樹脂と融着性のある材料が使用される。
【0037】本発明に適用される熱可塑性樹脂として
は、圧縮成形、押出成形、射出成形等で通常用いられて
いる熱可塑性樹脂であればいずれも適用可能であり、例
えばポリエチレン、ポリプロピレン、アクリロニトリル
−スチレン−ブタジエン共重合体、ポリスチレン、ナイ
ロンなどのポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネ
ート、アクリル樹脂、スチレン−ブタジエンブロック共
重合体などの一般的な熱可塑性樹脂、EPMやEPDM
などの熱可塑性エラストマ−、これらの混合物、あるい
はこれらを用いたポリマーアロイ等があげられ、これら
は発泡性であっても、非発泡性であってもよい。
【0038】このような熱可塑性樹脂には、必要に応じ
て通常使用されるガラス繊維などの強化繊維、各種の無
機もしくは有機フィラーなどの充填材が配合されていて
もよく、もちろん、通常使用される顔料、滑材、帯電防
止剤、安定剤などの各種添加剤が適宜配合されていても
よい。
【0039】
【発明の効果】本発明の方法によれば、表皮材の風合い
が損なわれず、発泡層を有する表皮材を使用する場合で
あっても、発泡層の潰れによりクッション性が損なわれ
ることもなく、外観の良好な多層成形品を低コストで製
造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に適用される金型の例をその断面概略図
で示したものである。
【図2】本発明の方法による製造工程を金型の断面概略
図で示したものである。
【図3】本発明の方法による製造工程を金型の断面概略
図で示したものである。
【図4】本発明の方法による製造工程を金型の断面概略
図で示したものである。
【図5】本発明の方法による製造工程を金型の断面概略
図で示したものである。
【図6】本発明の方法による製造工程を金型の断面概略
図で示したものである。
【図7】本発明の方法による製造工程を金型の断面概略
図で示したものである。
【図8】本発明の方法による製造工程を金型の断面概略
図で示したものである。
【図9】本発明の方法により得られた表皮材が基材の全
面に貼合一体化された多層成形品の例をその断面で示し
たものである。
【図10】本発明の方法により得られた表皮材が基材の
一部に貼合一体化された多層成形品の例をその断面で示
したものである。
【図11】本発明に適用される金型の例をその断面で示
したものである。
【図12】本発明の方法による製造工程を金型の断面概
略図で示したものである。
【図13】本発明の方法による製造工程を金型の断面概
略図で示したものである。
【図14】本発明の方法による製造工程を金型の断面概
略図で示したものである。
【図15】本発明の方法による製造工程を金型の断面概
略図で示したものである。
【図16】本発明の方法による製造工程を金型の断面概
略図で示したものである。
【符号の説明】
1: 雄型 2:雌型 3:溶融樹脂通路 4:溶融樹脂供給ゲ−ト開口部 5:表皮材 6:熱可塑性樹脂
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29L 9:00 31:58 (72)発明者 北山 威夫 大阪府高槻市塚原2丁目10番1号 住友化 学工業株式会社内 Fターム(参考) 4F204 AA01 AA04 AA11 AA13 AA15 AA28 AA29 AA45 AD03 AD04 AD05 AD08 AD16 AD17 AD20 AG03 FA01 FA18 FB01 FB13 FF47 FF49 FN01 FN11

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくともいずれか一方の金型内に溶融樹
    脂通路を有し、該通路と連通して金型成形面に開口する
    溶融樹脂供給ゲート開口部を有する雌雄一対からなる金
    型を使用して、熱可塑性樹脂からなる基材の表面の少な
    くとも一部に表皮材が貼合一体化されてなる多層成形品
    を製造する方法において、雌雄両金型間に表皮材と、全
    供給樹脂量の0.1〜50重量%の溶融状熱可塑性樹脂
    を供給し、表皮材裏面の少なくとも金型の溶融樹脂供給
    ゲート開口部に対応する位置に樹脂層を形成せしめた
    後、雌雄両金型間のキャビティクリアランスを製品厚み
    以上に開き、残りの溶融状熱可塑性樹脂を供給して型締
    め、賦形することを特徴とする多層成形品の製造方法。
  2. 【請求項2】少なくともいずれか一方の金型内に溶融樹
    脂通路を有し、該通路と連通して金型成形面に開口する
    溶融樹脂供給ゲート開口部を有する雌雄一対からなる金
    型を使用して、熱可塑性樹脂からなる基材の表面の少な
    くとも一部に表皮材が貼合一体化されてなる多層成形品
    を製造する方法において、雌雄両金型間に表皮材と、全
    供給樹脂量の0.1〜50重量%の溶融状熱可塑性樹脂
    を供給し、表皮材裏面の少なくとも金型の溶融樹脂供給
    ゲート開口部に対応する位置に樹脂層を形成せしめた
    後、雌雄両金型間のキャビティクリアランスを製品厚み
    になるように開き、残りの溶融状熱可塑性樹脂を射出供
    給して賦形することを特徴とする多層成形品の製造方
    法。
  3. 【請求項3】少なくともいずれか一方の金型内に溶融樹
    脂通路を有し、該通路と連通して金型成形面に開口する
    溶融樹脂供給ゲート開口部を有する雌雄一対からなる金
    型を使用して、熱可塑性樹脂からなる基材の表面の少な
    くとも一部に表皮材が貼合一体化されてなる多層成形品
    を製造する方法において、雌雄両金型間に全供給樹脂量
    の0.1〜50重量%の溶融状熱可塑性樹脂を供給し、
    溶融樹脂供給ゲート開口部およびその周辺に樹脂層を形
    成せしめた後、金型を開いて表皮材を供給し、残りの溶
    融状熱可塑性樹脂を供給して型締め、賦形することを特
    徴とする多層成形品の製造方法。
  4. 【請求項4】最初に供給する溶融状熱可塑性樹脂量が、
    全供給樹脂量の0.1〜10重量%である請求項1、2
    または3に記載の多層成形品の製造方法。
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