JP2000318006A - 光学部材の製法 - Google Patents

光学部材の製法

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JP2000318006A
JP2000318006A JP12834899A JP12834899A JP2000318006A JP 2000318006 A JP2000318006 A JP 2000318006A JP 12834899 A JP12834899 A JP 12834899A JP 12834899 A JP12834899 A JP 12834899A JP 2000318006 A JP2000318006 A JP 2000318006A
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polymer
ene
screw
cylinder
hept
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JP12834899A
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English (en)
Inventor
Keiichi Kawada
敬一 川田
Fumihiro Naruse
史博 成瀬
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Zeon Corp
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Nippon Zeon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 無色透明性及び表面平滑性に優れ、かつ低吸
湿性の光学部材の製法を提供する。 【解決手段】 表面粗さ(Ra)が0.2μm以下で、
且つ剥離強度20kg/cm以下の表面を有するスク
リュー又はシリンダを備えた射出成形機を用いて、ノル
ボルネン系開環重合体の水素添加物のごとき脂環式重合
体を、シリンダー温度を240〜290℃、金型温度を
90〜135℃及びノズル温度を230〜260℃にし
て、スクリューの回転数を20〜40rpmにして、射
出成形することによって、無色透明性及び表面平滑性に
優れ、かつ低吸湿性の光学部材を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学部材の製法に
関し、さらに詳しくは、無色透明性(黄変しない)及び
表面平滑性に優れ、低吸湿性の光学部材、特に、レンズ
(fθレンズ、ディスク用ピックアップレンズ、カメラ
用レンズなど)を高生産性で好適に製造するための製法
に関する。
【0002】
【従来の技術】ノルボルネン系付加重合体や、ノルボル
ネン系開環重合体及びその水素添加物の如き脂環式重合
体は、透明性が高いので、該重合体を射出成形などの方
法でレンズ、光ディスクなどの光学部材に形成し、利用
されている。しかし、通常の射出成形機を用いて得られ
るレンズでは、黄変色物などが混入することがあった
り、表面の荒れたものが形成されたりなどした。一般
に、射出成形において焼けを低減するためには、射出速
度を遅くして排出に十分な時間を与えることが知られて
いるが、射出速度を遅くすると生産性が低下し、好まし
くない。また、空気やガスが排出されやすいように押し
出しピン、ガス抜きピンなどを立てたり、パーティング
面にガス逃げ溝を設けたりした金型を使用することも知
られている。しかし、これら従来から知られている方法
でも、長時間操業をした場合には、着色した光学部材
や、表面平滑性の低い光学部材が生産されることがあっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、無色
透明性及び表面平滑性に優れ、かつ低吸湿性の光学部材
を高生産性で製造するための製法を提供することにあ
る。本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意研究
をした結果、低剥離強度の表面を有するスクリュー及び
/又はシリンダを備えた射出成形機を用いて、脂環式重
合体を射出成形することによって、無色透明性に優れ、
低吸湿性の光学部材を好適に製造できることを見いだ
し、これらの知見に基づいて本発明を完成するに到っ
た。
【0004】
【課題を解決するための手段】かくして、本発明によれ
ば、剥離強度20kg/cm以下の表面を有するスク
リュー及び/又はシリンダを備えた射出成形機を用い
て、脂環式重合体を射出成形する、光学部材の製法、及
び表面粗さ(Ra)が0.2μm以下で、且つ剥離強度
20kg/cm以下の表面を有するスクリュー及び/
又はシリンダを備えた射出成形機を用いて、脂環式重合
体を射出成形する、光学部材の製法が提供される。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の製法は、剥離強度20k
g/cm以下の表面を有するスクリュー及び/又はシ
リンダを備えた射出成形機を用いて、脂環式重合体を射
出成形する方法である。
【0006】本発明で使用する射出成形機は、剥離強度
が20kg/cm以下、好ましくは15kg/cm
以下、さらに好ましくは10kg/cm以下の表面を
有するスクリュー及び/又はシリンダを備えている。剥
離強度が低いほど、無色透明性および平滑性に優れ、低
吸湿性の光学部材を得ることができる。
【0007】本発明において、剥離強度は、先ずスクリ
ューもしくはシリンダーの表面に又はスクリュー若しく
はシリンダーと同じ表面を持つテストピースに、脂環式
重合体のペレットを載せ、それを300℃のギヤオーブ
ン中に60分間放置した後、室温まで冷却し、次に、万
能引張圧縮試験機(TCM500:新興通信工業(株)
製)を用い、圧縮用ロードセル500kgf、圧縮速度
1mm/分の条件で、テストピースの表面に対して25
度の角度から厚さ0.5mmのステンレス鋼板からなる
圧子を押し当ててペレットを剥がす試験を行うことで測
定して得られる値である。
【0008】このような剥離強度の表面を有するスクリ
ュー及び/又はシリンダーを得るためには、通常、それ
らを構成する好適な材料を選定する。材料としては、T
iN、TiCNなどの窒化物、WC、TiCなどの炭
化物、Fe−B−Mo鋼、Co−Cr−B鋼などが挙げ
られる。これらのうち、 ベース材料としてCo−Cr
−B鋼を使用し、そのベース材料にTiN、TiCN、
又はWCをコーティングして得られるシリンダー及び
/又はスクリューが好適である。
【0009】該射出成形機に備えられるスクリュー及び
/又はシリンダは、その表面粗さ(Ra)が、通常0.
2μm以下、好ましくは0.18μm以下、さらに好ま
しくは0.15μm以下である。表面粗さが小さいほ
ど、無色透明性および表面平滑性の高い光学部材を得る
ことができる。このような表面粗さに調整するために、
スクリュー及び/又はシリンダの表面を電解研磨、バフ
研磨などを行う。本発明においては、スクリュー又はシ
リンダーのどちらか、あるいは両方が前記表面を有する
ことが必要であるが、特にシリンダーの表面が前記状態
になっていることが重要である。
【0010】本発明で使用する射出成形機は 前記のご
とき表面を有するスクリュー及び/又はシリンダを備え
ている他は、通常のものである。
【0011】本発明に使用される脂環式重合体は、主鎖
及び/または側鎖に脂環式構造を有する重合体である。
機械的強度や耐熱性などの観点から、主鎖に脂環式構造
を含有する重合体が好適である。脂環式構造としては、
シクロアルカン構造やシクロアルケン構造などが挙げら
れるが、機械的強度、耐熱性などの観点から、シクロア
ルカン構造が好ましい。また、脂環式構造としては、単
環、多環、縮合多環、橋架け環、これらの組み合わせ多
環などが挙げられる。脂環式構造を構成する炭素原子数
は、格別な制限はないが、通常4〜30個、好ましくは
5〜20個、より好ましくは5〜15個の範囲であると
きに、機械的強度、耐熱性、及び成形性の諸特性が高度
にバランスされ好適である。
【0012】脂環式重合体中の脂環式構造を有する繰り
返し単位の割合は、使用目的に応じて適宜選択される
が、通常30重量%以上、好ましくは50重量%以上、
より好ましくは70重量%以上であり、その上限は10
0重量%である。脂環式重合体中の脂環式構造を有する
繰り返し単位の割合が過度に少ないと、耐熱性に劣り好
ましくない。脂環式重合体中の脂環式構造を有する繰り
返し単位以外の残部は、格別な限定はなく、使用目的に
応じて適宜選択される。すなわち、脂環式構造を有する
モノマーの単独重合体または共重合体のみならず、それ
と共重合可能な非脂環式モノマーとの共重合体を使用す
ることができる。また、脂環式重合体は、不飽和結合に
水素添加して飽和結合にするなどの処理を行ったもので
あってもよい。
【0013】脂環式重合体の具体例としては、例えば、
ノルボルネン系重合体、単環の環状オレフィン系重合
体、環状共役ジエン系重合体、ビニル系環状炭化水素重
合体、及びこれらの水素添加物などが挙げられる。これ
らの中でも、ノルボルネン系重合体及びその水素添加
物、環状共役ジエン系重合体及びその水素添加物などが
好ましく、ノルボルネン系重合体及びその水素添加物が
より好ましい。
【0014】ノルボルネン系重合体としては、格別な制
限はなく、例えば、特開平3−14882号公報や特開
平3−122137号公報などに開示される方法によっ
て、ノルボルネン系モノマーを重合したものが挙げられ
る。具体的には、ノルボルネン系モノマーの開環重合体
及びその水素添加物、ノルボルネン系モノマーの付加型
重合体、ノルボルネン系モノマーとビニル系モノマーと
の付加型重合体等が挙げられる。これらの中でも、耐熱
性や誘電率を高度にバランスさせる上で、ノルボルネン
系モノマーの開環重合体水素添加物、ノルボルネン系モ
ノマーの付加型重合体、ノルボルネン系モノマーと共重
合可能なビニル系モノマーの付加型重合体が好ましく、
ノルボルネン系モノマーの開環重合体水素添加物が特に
好ましい。
【0015】ノルボルネン系モノマーは、上記各公報や
特開平2−227424号公報、特開平2−27684
2号公報などに開示されている公知のモノマーであっ
て、例えば、ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−エ
ン(慣用名:ノルボルネン)、5−メチル−ビシクロ
[2.2.1]−ヘプト−2−エン、5,5−ジメチル
−ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−エン、5−エ
チル−ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−エン、5
−ブチル−ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−エ
ン、5−ヘキシル−ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−
2−エン、5−オクチル−ビシクロ[2.2.1]−ヘ
プト−2−エン、5−オクタデシル−ビシクロ[2.
2.1]−ヘプト−2−エン、5−エチリデン−ビシク
ロ[2.2.1]−ヘプト−2−エン、5−メチリデン
−ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−エン、5−ビ
ニル−ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−エン、
【0016】5−プロペニル−ビシクロ[2.2.1]
−ヘプト−2−エン、5−メトキシ−カルビニル−ビシ
クロ[2.2.1]−ヘプト−2−エン、5−シアノ−
ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−エン、5−メチ
ル−5−メトキシカルボニル−ビシクロ[2.2.1]
−ヘプト−2−エン、5−エトキシカルボニル−ビシク
ロ[2.2.1]−ヘプト−2−エン、ビシクロ[2.
2.1]−ヘプト−5−エニル−2−メチルプロピオネ
イト、ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−5−エニル−
2−メチルオクタネイト、
【0017】ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−エ
ン−5,6−ジカルボン酸無水物、5−ヒドロキシメチ
ルビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−エン、5,6
−ジ(ヒドロキシメチル)−ビシクロ[2.2.1]−
ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシ−i−プロピルビシ
クロ[2.2.1]−ヘプト−2−エン、5,6−ジカ
ルボキシ−ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−エ
ン、ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−エン−5,
6−ジカルボン酸イミド、5−シクロペンチル−ビシク
ロ[2.2.1]−ヘプト−2−エン、5−シクロヘキ
シル−ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−エン、5
−シクロヘキセニル−ビシクロ[2.2.1]−ヘプト
−2−エン、5−フェニル−ビシクロ[2.2.1]−
ヘプト−2−エン、
【0018】トリシクロ[4.3.0.12,5 ]デ
カ−3,7−ジエン(慣用名:ジシクロペンタジエ
ン)、トリシクロ[4.3.0.12,5 ]デカ−3
−エン、トリシクロ[4.4.0.12,5]ウンデカ
−3,7−ジエン若しくはトリシクロ[4.4.0.1
2,5]ウンデカ−3,8−ジエン、トリシクロ[4.
4.0.12,5 ]ウンデカ−3−エン、テトラシク
ロ[7.4.0.110, 13.02,7]−トリデカ
−2,4,6−11−テトラエン(別名:1,4−メタ
ノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレン)、
テトラシクロ[8.4.0.111,14.03,8
−テトラデカ−3,5,7,12−11−テトラエン
(別名:1,4−メタノ−1,4,4a,5,10,1
0a−ヘキサヒドロアントラセン)、
【0019】テトラシクロ[4.4.0.12,5.1
7,10]−ドデカ−3−エン(慣用名:テトラシクロ
ドデセン)、8−メチル−テトラシクロ[4.4.0.
,5.17,10]−ドデカ−3−エン、8−エチ
ル−テトラシクロ[4.4.0.12,5
7,10]−ドデカ−3−エン、8−メチリデン−テ
トラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−ド
デカ−3−エン、8−エチリデン−テトラシクロ[4.
4.0.12,5.17,10]−ドデカ−3−エン、
8−ビニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.1
7,10]−ドデカ−3−エン、8−プロペニル−テト
ラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−ドデ
カ−3−エン、8−メトキシカルボニル−テトラシクロ
[4.4.0.1 ,5.17,10]−ドデカ−3−
エン、8−メチル−8−メトキシカルボニル−テトラシ
クロ[4.4.0.12,5.17,10]−ドデカ−
3−エン、8−ヒドロキシメチル−テトラシクロ[4.
4.0.12,5.17,10]−ドデカ−3−エン、
8−カルボキシ−テトラシクロ[4.4.0.
2,5.1 ,10]−ドデカ−3−エン、
【0020】8−シクロペンチル−テトラシクロ[4.
4.0.12,5.17,10]−ドデカ−3−エン、
8−シクロヘキシル−テトラシクロ[4.4.0.1
2,5.17,10]−ドデカ−3−エン、8−シクロ
ヘキセニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.1
7,10]−ドデカ−3−エン、8−フェニル−テトラ
シクロ[4.4.0.12,5.17,10]−ドデカ
−3−エン、ペンタシクロ[6.5.1.13,6.0
2,7.09,13]ペンタデカ−3,10−ジエン、
ペンタシクロ[7.4.0.13,6.110,13
2,7]−ペンタデカ−4,11−ジエンなどが挙げ
られる。
【0021】これらのノルボルネン系モノマーは、それ
ぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いるこ
とができる。ノルボルネン系重合体は、ノルボルネン系
モノマーと、それと共重合可能な他のモノマーとの共重
合体であってもよい。ノルボルネン系重合体中のノルボ
ルネン系モノマー結合量の割合は、使用目的に応じて適
宜選択されるが、通常30重量%以上、好ましくは50
重量%以上、より好ましくは70重量%以上であるもの
が、誘電率、耐熱性、及び伸びの特性が高度にバランス
され好適である。
【0022】ノルボルネン系モノマーと共重合可能なビ
ニル系モノマーとしては、例えば、エチレン、プロピレ
ン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、3−メ
チル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3−エ
チル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、4−
メチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセ
ン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、4−エチル−1
−ヘキセン、3−エチル−1−ヘキセン、1−オクテ
ン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1
−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセンな
どの炭素数2〜20のエチレンまたはα−オレフィン;
シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、3,
4−ジメチルシクロペンテン、3−メチルシクロヘキセ
ン、2−(2−メチルブチル)−1−シクロヘキセン、
シクロオクテン、3a,5,6,7a−テトラヒドロ−
4,7−メタノ−1H−インデンなどのシクロオレフィ
ン;1,4−ヘキサジエン、4−メチル−1,4−ヘキ
サジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、1,7
−オクタジエンなどの非共役ジエン;等が挙げられる。
これらのビニル系モノマーは、それぞれ単独で、あるい
は2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0023】ノルボルネン系モノマーまたはノルボルネ
ン系モノマーと共重合可能なビニル系モノマーとの重合
方法及び水素添加方法は、格別な制限はなく、公知の方
法に従って行うことができる。
【0024】単環の環状オレフィン系重合体としては、
例えば、特開昭64−66216号公報に開示されてい
るシクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテンな
どの単環の環状オレフィン系モノマーの付加(共)重合
体を挙げることができる。
【0025】環状共役ジエン系重合体としては、例え
ば、特開平6−136057号公報や特開平7−258
318号公報に開示されているシクロペンタジエン、シ
クロヘキサジエンなどの環状共役ジエン系モノマーを
1,2−または1,4−付加重合した(共)重合体、及
びその水素添加物などを挙げることができる。
【0026】ビニル系環状炭化水素系重合体としては、
例えば、特開昭51−59989号公報に開示されてい
るビニルシクロヘキセンやビニルシクロヘキサンなどの
ビニル系環状炭化水素系単量体の重合体及びその水素添
加物、特開昭63−43910号公報や特開昭64−1
706号公報などに開示されているスチレン、α−メチ
ルスチレンなどのビニル芳香族系単量体の重合体の芳香
環部分を水素添加した物などを挙げることができる。
【0027】また、脂環式重合体は、ヒドロキシル基や
カルボキシル基などの極性基を有するものであってもよ
い。極性基を有する脂環式重合体は、例えば、(1)前
記脂環式重合体に極性基を有する化合物を変性反応によ
り導入することによって、あるいは(2)極性基を含有
する単量体をコモノマーとして共重合することによって
得られる。極性基としては、ヒドロキシル基、カルボキ
シル基、オキシ基、エポキシ基、グリシジル基、オキシ
カルボニル基、カルボニルオキシ基、カルボニル基、ア
ミノ基などが挙げられる。
【0028】前記の脂環式重合体は、それぞれ単独で、
あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0029】脂環式重合体は、その分子量によって特に
制限されない。脂環式重合体の分子量は、クロロホルム
(あるいはシクロヘキサンまたはトルエン)を溶媒とす
るゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)
で測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量(M
w)で、通常1,000〜1,000,000、好まし
くは5,000〜500,000、より好ましくは1
0,000〜250,000の範囲である。脂環式重合
体の重量平均分子量(Mw)がこの範囲にあるときに、
耐熱性、接着性、フィルムの平滑性などが高度にバラン
スされ好適である。
【0030】脂環式重合体の分子量分布は、トルエンを
溶媒とするGPCで測定される重量平均分子量(Mw)
と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)で、通常
5以下、好ましくは4以下、より好ましくは3以下であ
る。上記の重量平均分子量(Mw)及び分子量分布(M
w/Mn)の範囲及び測定法は、ノルボルネン系重合体
に好適に適合するが、それに限定されるものではない。
また、上記方法で重量平均分子量や分子量分布が測定で
きない脂環式重合体の場合には、通常の溶融加工法によ
り樹脂層を形成し得る程度の溶融粘度や重合度を有する
ものを使用することができる。
【0031】脂環式重合体のガラス転移温度は、使用目
的に応じて適宜選択されればよいが、通常50℃以上、
好ましくは70℃以上、より好ましくは100℃以上、
最も好ましくは125℃以上である。
【0032】本発明においては、必要に応じて、脂環式
重合体に配合剤を添加することができる。配合剤として
は、樹脂工業界一般に用いられているものであれば格別
な制限はなく、例えば、硬化剤、硬化促進剤、硬化助
剤、フィラー、耐熱安定剤、耐候安定剤、難燃剤、レベ
リング剤、帯電防止剤、スリップ剤、アンチブロッキン
グ剤、防曇剤、滑剤、染料、顔料、天然油、合成油、ワ
ックス、老化防止剤、紫外線吸収剤、耐光安定剤、着色
剤などが挙げられ、その配合割合は、本発明の目的を損
ねない範囲で適宜選択される。
【0033】また、本発明においては、必要に応じて、
脂環式重合体には、ゴム質重合体または熱可塑性樹脂を
配合することができる。ゴム質重合体としては、例え
ば、天然ゴム、ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴ
ム、アクリロニトリル・ブタジエン共重合体ゴム、スチ
レン・ブタジエン共重合体ゴム、スチレン・イソプレン
共重合体ゴム、スチレン・ブタジエン・イソプレン三元
共重合体ゴムなどのジエン系ゴム;これらのジエン系ゴ
ムの水素添加物;エチレン・プロピレン共重合体等のエ
チレン・α−オレフィン共重合体、プロピレン・その他
のα−オレフィン共重合体などの飽和ポリオレフィンゴ
ム;エチレン・プロピレン・ジエン共重合体、α−オレ
フィン・ジエン共重合体、イソブチレン・イソプレン共
重合体、イソブチレン・ジエン共重合体などのα−オレ
フィン・ジエン系重合体ゴム;ウレタンゴム、シリコー
ンゴム、ポリエーテル系ゴム、アクリルゴム、プロピレ
ンオキサイドゴム、エチレンアクリルゴムなどの特殊ゴ
ム;スチレン・ブタジエン・スチレン・ブロック共重合
体ゴム、スチレン・イソプレン・スチレン・ブロック共
重合体などの芳香族ビニル系熱可塑性エラストマー;及
び芳香族ビニル系熱可塑性エラストマーの水素添加物;
ウレタン系熱可塑性エラストマー;ポリアミド系熱可塑
性エラストマー;1,2−ポリブタジエン系熱可塑性エ
ラストマー;などが挙げられる。
【0034】熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチ
レン(低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖
状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレンなど)、
ポリプロピレン、シンジオタクチックポリプロピレン、
ポリブテン、ポリペンテンなどのポリオレフィン;ポリ
エチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート
などのポリエステル;ナイロン6、ナイロン66などの
ポリアミド;エチレン−エチルアクリレート共重合体、
エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリカーボネートなど
が挙げられる。これらのうち、ポリエチレンやポリプロ
ピレンが好適である。
【0035】射出成形の条件は、特に限定されないが、
シリンダー温度を、通常、200〜340℃、好ましく
は240〜290℃程度にして、金型温度を、通常、8
0〜150℃、好ましくは90〜135℃程度の温度に
設定し、ノズル温度を、通常、260〜300℃程度に
して射出成形するのが好ましい。射出圧力は、通常30
0〜1900kgf/cm、好ましくは500〜16
00kgf/cmである。射出速度、通常10〜10
0cm/秒であり、射出時間として通常0.5〜7秒
で射出する。保圧は、通常50〜2000kgf/cm
、好ましくは300〜1900kgf/cmであ
り、その保圧で通常、1〜180秒維持する。スクリュ
ーの回転数は、通常、10〜90rpm、好ましくは2
0〜70rpmである。
【0036】射出成形に用いる金型は、特に限定されな
いが、射出成形時に発生するガスを抜くために、ガス抜
き溝を金型に備えておくことが好ましい。本発明におい
ては、fΘレンズなどを形成する場合には、ガス抜き用
の孔を設けることが好ましい。ガスを抜くことによっ
て、射出成形物の表面平滑性が高くなり、無色透明性も
高くなる。
【0037】
【実施例】本発明の製法を、実施例を示して、具体的に
説明する。本実施例において行った評価方法は以下のと
おりである。 (剥離強度)先ず、樹脂ペレットをスクリューもしくは
シリンダーの表面と同じ表面を持つテストピースに載
せ、300℃のギヤオーブン中に60分間放置した後、
室温まで冷却し、次に、万能引張圧縮試験機(TCM5
00:新興通信工業(株)製)を用い、圧縮用ロードセ
ル500kgf、圧縮速度1mm/分の条件で、テスト
ピースの表面に対して25度の角度から厚さ0.5mm
のステンレス鋼板からなる圧子を押し当ててペレットを
剥がす試験を行うことで測定した。 (黄変度)6時間連続成形時の成形品を1時間毎に抜取
り、色差計による黄変度(YI)測定を行い平均値を取
った。 (焼け異物)目視評価により50μm以上の樹脂焼け物
が確認された場合を、6時間の連続ショット中での発生
割合(%)で評価した。
【0038】実施例1 トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,7−ジ
エンと8−エチルテトラシクロ[4.4.0.
2,5.17,10]−ドデカ−3−エンとの開環重
合体を水素添加して、重量平均分子量が36,000、
Mw/Mnが2.1、ガラス転移温度が136℃の水素
化開環重合体を得た。剥離強度が5kg/cmおよび
平均粗さ0.12μmの表面を有するシリンダーと、剥
離強度が6kg/cmおよび平均粗さ0.11μmの
表面を有するスクリューとを備えた射出成形機に、前記
水素化開環重合体のペレットを仕込み、溶融混練し、f
θレンズ用の金型に射出し、fθレンズを成形した。な
お、スクリューの回転数は約20rpm、シリンダー温
度は約270℃、金型温度は約120℃、ノズル温度は
約265℃に設定し、射出圧力約1500kgf/cm
、射出速度約20cm/秒(射出時間=約1秒)で
射出し、保圧を約750〜1750kgf/cm(3
0秒維持)した。また、シリンダーおよびスクリュー
は、Co−Cr−B鋼で形成されており、その表面にT
iNがコーティングされている。6時間連続ショット成
形したfθレンズ中の黄変度(YI)、焼け物混入の評
価結果を表1に示した。得られたfθレンズは異物がほ
とんどなく、表面の平滑性も良好であり、低吸湿性であ
った。
【0039】実施例2 剥離強度が5kg/cmおよび平均粗さ0.10μm
の表面を有するシリンダーと、剥離強度が9kg/cm
および平均粗さ0.14μmの表面を有するスクリュ
ーを備えた射出成形機を用いた他は実施例1と同様にし
てfθレンズを成形した。評価結果を表1に示した。シ
リンダーは、Co−Cr−B鋼で形成されており、その
表面にWCがコーティングされている。スクリュー
は、Fe−B−Mo鋼で形成されている。評価結果を表
1に示した。得られたfθレンズは異物がほとんどな
く、表面の平滑性も良好であり、低吸湿性であった。
【0040】実施例3 剥離強度が9kg/cmおよび平均粗さ0.13μm
の表面を有するシリンダーと、剥離強度が6kg/cm
および平均粗さ0.11μmの表面を有するスクリュ
ーを備えた射出成形機を用いた他は実施例1と同様にし
てfθレンズを成形した。評価結果を表1に示した。シ
リンダーは、Fe−B−Mo鋼で形成され、その表面に
TiCがコーティングされている。スクリューは、Co
−Cr−B鋼で形成されており、その表面にTiCNが
コーティングされている。評価結果を表1に示した。得
られたfθレンズは異物がほとんどなく、表面の平滑性
も良好であり、低吸湿性であった。
【0041】比較例1 剥離強度が30kg/cmおよび平均粗さ0.3μm
の表面を有するシリンダーと、剥離強度が26kg/c
および平均粗さ0.4μm表面を有するスクリュー
を備えた射出成形機を用いた他は実施例1と同様にして
fθレンズを成形した。評価結果を表1に示した。シリ
ンダーおよびスクリューは、窒化鋼で形成されており、
その表面にクロムメッキされている。評価結果を表1に
示した。得られたfθレンズには異物が偶に含まれるこ
とがあり、そのようなレンズには表面平滑性が低いもの
が含まれていた。
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】本発明の製法によれば、無色透明性及び
表面平滑性に優れ、低吸湿性の光学部材、例えばレンズ
(fθレンズ、ディスク用ピックアップレンズ、カメラ
用レンズなど)、プリズム、ディスク(CD、CD−R
など)、フィルム又は板(光拡散フィルム、導光フィル
ム又はそれらの板など)、検査用セルなどを容易に高生
産性で得ることができる。特に本発明の製法はレンズに
好適である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 剥離強度20kg/cm以下の表面を
    有するスクリュー及び/又はシリンダを備えた射出成形
    機を用いて、脂環式重合体を射出成形する、光学部材の
    製法。
  2. 【請求項2】 表面粗さ(Ra)が0.2μm以下で、
    且つ剥離強度20kg/cm以下の表面を有するスク
    リュー及び/又はシリンダを備えた射出成形機を用い
    て、脂環式重合体を射出成形する、光学部材の製法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004009322A1 (ja) * 2002-07-19 2004-01-29 Zeon Corporation 保持枠付きレンズの製造方法および保持枠付きレンズ
JP2007083462A (ja) * 2005-09-21 2007-04-05 Nippon Zeon Co Ltd 射出成形用金型および樹脂成形品の製造方法
JP2022065280A (ja) * 2020-10-15 2022-04-27 株式会社日本製鋼所 押出装置および押出装置用排水部

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