JP2000319236A - 新規蛍光性化合物及びその錯体 - Google Patents

新規蛍光性化合物及びその錯体

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JP2000319236A
JP2000319236A JP11126531A JP12653199A JP2000319236A JP 2000319236 A JP2000319236 A JP 2000319236A JP 11126531 A JP11126531 A JP 11126531A JP 12653199 A JP12653199 A JP 12653199A JP 2000319236 A JP2000319236 A JP 2000319236A
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Mitsuharu Noto
光治 納戸
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 固体状態と溶液状態とでは全く別異の色の蛍
光を発する新しいタイプの蛍光性物質を提供する。 【解決手段】 下記の一般式A中のR位置の一部また
は全てに一般式−CO−CHR−CO−RまたはC
で表わされる構造が置換している一般式で表わされる蛍
光性化合物、および該化合物と希土類金属イオンさらに
は中性配位子を含むことがある蛍光性錯体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蛍光性を有する新
規な化合物とその錯体に関する。
【0002】
【従来の技術】蛍光性物質は、ブラウン管などの表示装
置、蛍光灯、塗料(夜光塗料)、X線感光板、蛍光増白
剤、オプトエレクトロニクス装置など各種の分野で応用
されているが、これまで知られている蛍光性物質は、固
体状態における蛍光と溶液状態における蛍光はほぼ同じ
色のものであった。形態に応じて異なる色の蛍光を発す
る蛍光性物質が得られれば、蛍光の利用分野がさらに拡
大できるものと期待されるがそのような系は見当たらな
い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、固体
状態と溶液状態とでは全く別異の色の蛍光を発する新し
いタイプの蛍光性物質を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者はトリフェニル
アミン系の新規な化合物及びその錯体を見出すことによ
り上記の目的を達成したものである。
【0005】すなわち、本発明に従えば、下記の一般式
A中のR位置の一部または全てに一般式Bで表わされ
る構造が置換している一般式で表わされる蛍光性化合物
が提供される。
【0006】
【化15】
【0007】
【化16】
【0008】但し、式A中、Rに式Bが置換されなか
った残りは、それぞれ独立に水素原子、アルキル基とそ
のハライド原子置換基、アルケニル基、アリール基、カ
ルボキシル基、ヒドロキシル基、アルコキシル基、アミ
ノ基、スルフォン基、ニトロ基、ハライド原子、または
カルボニル基である。なお、環状基の水素原子はそれぞ
れ独立にアルキル基とそのハライド原子置換基、アルケ
ニル基、アリール基、カルボキシル基、ヒドロキシル
基、アルコキシル基、アミノ基、スルフォン基、ニトロ
基、ハライド原子、メルカプト基、またはカルボニル基
で置換されても良い。
【0009】また、式B中、R及びRは水素原子、
アルキル基とそのハライド原子置換基、アルケニル基、
アリール基、複素環状基である。なお、環状基の水素原
子はそれぞれ独立にアルキル基とそのハライド原子置換
基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、カルボ
キシル基、ヒドロキシル基、アルコキシル基、アミノ
基、スルフォン基、ニトロ基、ハライド原子、メルカプ
ト基、またはカルボニル基で置換されても良い。
【0010】本発明に従えば、上記の一般式A中のR
位置の一部または全てに一般式Cで表わされる構造が置
換している一般式で表される蛍光性化合物が提供され
る。
【0011】
【化17】
【0012】但し、式A中のRに式Bが置換されなか
った残り、および式C中Rは、それぞれ独立に水素原
子、水素原子、アルキル基とそのハライド原子置換基、
アルケニル基、アリール基、カルボキシル基、ヒドロキ
シル基、アルコキシル基、アミノ基、スルフォン基、ニ
トロ基、ハライド原子、またはカルボニル基である。な
お、環状基の水素原子はそれぞれ独立にアルキル基とそ
のハライド原子置換基、アルケニル基、アリール基、カ
ルボキシル基、ヒドロキシル基、アルコキシル基、アミ
ノ基、スルフォン基、ニトロ基、ハライド原子、または
カルボニル基で置換されても良い。
【0013】また、式C中Rはアルキル基とそのハラ
イド原子置換基、アルケニル基、アリール基、複素環状
基である。なお、環状基の水素原子はそれぞれ独立にア
ルキル基とそのハライド原子置換基、アルケニル基、ア
リール基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、アルコキ
シル基、アミノ基、スルフォン基、ニトロ基、ハライド
原子、またはカルボニル基で置換されても良い。
【0014】本発明は、さらに、上記のごとき蛍光性化
合物と希土類金属イオンから構成される蛍光性錯体、あ
るいは、上記のごとき蛍光性化合物、中性配位子および
希土類金属イオンから構成される蛍光性錯体を提供す
る。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の化合物は、蛍光性化合物
として知られているトリフェニルアミンにβ−ジケトン
が結合した新規な構造を有し、それ自身が蛍光性化合物
であるとともに、希土類金属イオンとの錯体、または希
土類金属イオンと中性配位子と錯体を形成することによ
っても蛍光を発する。希土類金属イオンに加えて中性配
位子から構成される錯体は、希土類金属とのみの錯体に
比べて、残余の配位結合部位へ水が配位することによる
蛍光強度の低下を防止する点から好ましい。中性配位子
としては、従来から知られている各種のリガンドが使用
可能であるが、好適な例として、1,10−フェナント
ロリン、バソフェナントロリン、バソクプロイン、ビポ
リジン等が挙げられる。また、本発明の化合物と結合し
て錯体を形成する希土類金属としては、一般に、Eu
(ユーロピウム)、Sm(サマリウム)、Tb(テルビ
ウム)などが用いられる。
【0016】本発明の蛍光性化合物およびその錯体の特
徴は、固体状態と液体(溶液)状態で全く異なる色の蛍
光を発することである。
【0017】本発明の蛍光性化合物は、上述したように
A式中のR位置の一部または全部がB式またはC式で
表わされる構造が置換したような一般式で表されるが、
好ましい具体例として下記の式〔化1〕〜〔化11〕で
表わされる各化合物を挙げることができる。
【0018】
【化18】
【0019】
【化19】
【0020】
【化20】
【0021】
【化21】
【0022】
【化22】
【0023】
【化23】
【0024】
【化24】
【0025】
【化25】
【0026】
【化26】
【0027】
【化27】
【0028】
【化28】
【0029】これらの本発明の蛍光性化合物は、既知の
反応を工夫することによって合成することができる。典
型的な合成反応を図1に示す。図1から理解されるよう
に、本発明の化合物は、一般に、トリフェニルアミンの
エステル類とケトン類とからクライゼン(Claisen)縮
合反応により合成する(堀江善一著 実験化学講座18
巻(中)P303(1958)や上野景平著 キレート
化学(5)錯体実験法〔1〕P12(1975)等参
照)。
【0030】
【実施例】以下に本発明の特徴を更に明らかにするため
実施例に沿って本発明を説明するが、本発明はこの実施
例によって制限されるものではない。実施例1:蛍光性化合物の合成 本発明に従う蛍光性化合物として、式〔化12〕で表わ
される1−(N,N’−ジフェニルアミノ)−3−フェ
ニルプロパン−1,3−ジオンを以下のように合成し
た。アセトフェノン2.4gとナトリウムアミド1.5
6gをエチルエーテル中20mlに溶かし10分攪拌
(溶液A)、その後、エチル−4−(ジフェニルアミ
ノ)ベンゾエート3gを5mlに溶かし溶液Aに滴下、
2時間還流した。その溶液を塩酸で中和し水20mlを
加え、クロロホルム30mlで抽出した。クロロホルム
を脱水乾燥後ロータリーエパポレーターで濃縮した後、
カラムクロマトグラフィー(シリカゲル)により緑色成
分を分取、エタノールにより再結晶して1−(N,N’
−ジフェニルアミノ)−3−フェニルプロパン−1,3
−ジオン2.3gを得た。
【0031】得られた化合物が目的物であることは赤外
吸収スペクトル(島津製作所製FTIR−8600)お
よび質量分析器(日本電子製JMS−AX505H)に
より確認した。〔赤外吸収スペクトル:1596cm
−1(β−ジケトン);質量スペクトル:M/Z=39
1(分子イオン)〕。
【0032】
【化29】
【0033】実施例2:蛍光性錯体の調製 実施例1で合成した〔化12〕の化合物0.40g、O
−フェナントロリン1水和物0.06gをアセトン3m
lに溶かした(溶液B)。また、あらかじめ硝酸ユーロ
ピウム6水和物を0.15gを10mlの水に溶かしp
H10に調整しておいた。その溶液に溶液Bを滴下し6
0℃で30分攪拌、生成した結晶を濾取しアセトンで再
結晶することにより、錯体0.40g(錯体A)を得
た。
【0034】実施例3:蛍光測定 実施例1で合成した〔化12〕の化合物(1−(N,
N’−ジフェニルアミノ)−3−フェニルプロパン−
1,3−ジオン)の溶液でのスペクトルを図2に、ま
た、実施例2で調製した1−(N,N’−ジフェニルア
ミノ)−3−フェニルプロパン−1,3−ジオンとo−
フェナントロリン及びユーロピウムイオンからなる錯体
の溶液と固体の蛍光スペクトルを図3に示す。蛍光スペ
クトルの測定は日本分光製FP−777を用いて行っ
た。図3に示されるように、本発明の錯体は、溶液では
緑色発光をし、固体では赤色発光をする。
【0035】
【発明の効果】本発明の蛍光性化合物およびその錯体
は、蛍光性材料として従来から知られていた各種の用
途、例えば、表示装置、蛍光灯、塗料などに利用される
ことは勿論であるが、固体と溶液とで異なる色の蛍光を
発するという特性を利用して新たな分野への応用が期待
される。例えば、本発明の蛍光性化合物またはその錯体
は溶剤のセンシング(溶剤の乾燥状態を蛍光色の変化で
検知する)や装飾品などに応用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の蛍光性化合物の合成例を示す。
【図2】本発明の蛍光性化合物の蛍光スペクトルの1例
を示す。
【図3】本発明の蛍光性錯体の蛍光スペクトルの1例を
示す。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の一般式A中のR位置の一部また
    は全てに一般式Bで表わされる構造が置換している一般
    式で表わされることを特徴とする蛍光性化合物。 【化1】 【化2】 (式A中、Rに式Bが置換されなかった残りは、それ
    ぞれ独立に水素原子、アルキル基とそのハライド原子置
    換基、アルケニル基、アリール基、カルボキシル基、ヒ
    ドロキシル基、アルコキシル基、アミノ基、スルフォン
    基、ニトロ基、ハライド原子、またはカルボニル基であ
    る。なお、環状基の水素原子はそれぞれ独立にアルキル
    基とそのハライド原子置換基、アルケニル基、アリール
    基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、アルコキシル
    基、アミノ基、スルフォン基、ニトロ基、ハライド原子
    またはカルボニル基で置換されても良い。式B中、R
    及びRは水素原子、アルキル基とそのハライド原子置
    換基、アルケニル基、アリール基、複素環状基である。
    なお、環状基の水素原子はそれぞれ独立にアルキル基と
    そのハライド原子置換基、アルケニル基、アルキニル
    基、アリール基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、ア
    ルコキシル基、アミノ基、スルフォン基、ニトロ基、ハ
    ライド原子、メルカプト基、またはカルボニル基で置換
    されても良い。)
  2. 【請求項2】 請求項1の一般式A中のR位置の一部
    または全てに一般式Cで表わされる構造が置換している
    一般式で表されることを特徴とする蛍光性化合物。 【化3】 (式A中のRに式Bが置換されなかった残り、および
    式C中のRは、それぞれ独立に水素原子、アルキル基
    とそのハライド原子置換基、アルケニル基、アリール
    基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、アルコキシル
    基、アミノ基、スルフォン基、ニトロ基、ハライド原
    子、またはカルボニル基である。なお、環状基の水素原
    子はそれぞれ独立にアルキル基とそのハライド原子置換
    基、アルケニル基、アリール基、カルボキシル基、ヒド
    ロキシル基、アルコキシル基、アミノ基、スルフォン
    基、ニトロ基、ハライド原子、またはカルボニル基で置
    換されても良い。式C中Rはアルキル基とそのハライ
    ド原子置換基、アルケニル基、アリール基、複素環状基
    である。なお、環状基の水素原子はそれぞれ独立にアル
    キル基とそのハライド原子置換基、アルケニル基、アリ
    ール基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、アルコキシ
    ル基、アミノ基、スルフォン基、ニトロ基、ハライド原
    子、またはカルボニル基で置換されても良い。)
  3. 【請求項3】 下記の式〔化1〕〜〔化11〕のいずれ
    かで表わされる請求項1または請求項2の蛍光性化合
    物。 【化4】 【化5】 【化6】 【化7】 【化8】 【化9】 【化10】 【化11】 【化12】 【化13】 【化14】
  4. 【請求項4】 請求項1〜請求項3のいずれかの蛍光性
    化合物と希土類金属イオンから構成されることを特徴と
    する蛍光性錯体。
  5. 【請求項5】 請求項1〜請求項3のいずれかの蛍光性
    化合物、中性配位子、および希土類金属イオンから構成
    されることを特徴とする蛍光性錯体。
  6. 【請求項6】 中性配位子が、1,10−フェナントロ
    リン、バソフェナントロリン、バソクプロインまたはビ
    ピリジンである請求項5の錯体。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103554448A (zh) * 2013-10-31 2014-02-05 湘潭大学 一种含三苯胺类聚合金属配合物及其合成方法及其在染料敏化太阳能电池中的应用
JP2014101364A (ja) * 2012-11-21 2014-06-05 Xerox Corp フルオロアシル化アリールアミン
JP2014103392A (ja) * 2012-11-21 2014-06-05 Xerox Corp 電気活性なフルオロアシル化アリールアミン
US10053479B2 (en) 2014-01-10 2018-08-21 Tanaka Kikinzoku Kogyo K.K. Raw material and production method for cyclometalated iridium complex

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