JP2000320370A - 内燃機関の燃料噴射装置 - Google Patents

内燃機関の燃料噴射装置

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JP2000320370A
JP2000320370A JP11129867A JP12986799A JP2000320370A JP 2000320370 A JP2000320370 A JP 2000320370A JP 11129867 A JP11129867 A JP 11129867A JP 12986799 A JP12986799 A JP 12986799A JP 2000320370 A JP2000320370 A JP 2000320370A
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pressure
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fuel
rail pressure
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Tamon Tanaka
多聞 田中
Hiroshi Mushigami
広志 虫上
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Mitsubishi Motors Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内燃機関の燃料噴射装置に関し、各噴射弁毎
の噴射特性の違いを考慮して噴射量の均一化を図ること
で排ガス特性を良好にすることができるようにする。 【解決手段】 圧力変更手段8a,32により蓄圧室3
内の圧力を第一の圧力に変更して、そのときの各気筒に
おける実噴射量を噴射量算出手段31により算出し、次
に、圧力変更手段8a,32により蓄圧室3内の圧力を
第二の圧力に変更して、そのときの各気筒における実噴
射量を噴射量算出手段31により算出する。そして、噴
射特性推定手段40により蓄圧室3B内の圧力が第一の
圧力のときの実噴射量と蓄圧室の圧力が第二の圧力のと
きの実噴射量とに基づいて蓄圧室3内の圧力に対する各
噴射弁4の噴射特性を推定し、噴射特性推定手段40の
推定結果に基づき補正手段36により噴射制御手段37
による各噴射弁4の駆動状態を補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の燃料噴
射装置に関し、特に各気筒毎に噴射弁をそなえた内燃機
関の燃料噴射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車等の車両にそなえられる内
燃機関においては、各気筒毎に噴射弁をそなえ気筒毎に
燃料を噴射する形式の燃料噴射装置をそなえたものが主
流になっている。例えば従来から実用化されているもの
としてはマルチポイントインジェクションエンジンがあ
り、また、近年では筒内噴射型ガソリンエンジンや直噴
ディーゼルエンジンのように各気筒内に直接燃料を噴射
する噴射弁をそなえたものが実用化されている。
【0003】この種の内燃機関の燃料噴射装置では、排
ガス特性の向上のため燃料噴射量は各気筒間で均一にす
ることが望まれる。しかしながら、製造誤差等により噴
射弁の噴射量には個体間でのバラツキがあり、必ずしも
噴射弁の開弁時間を一律にするだけでは各気筒間の燃料
噴射量を均一にすることはできない。したがって、噴射
弁の開弁時間を設定する際には噴射量のバラツキを考慮
した補正を施す必要がある。
【0004】そこで、従来、気筒間での噴射量のバラツ
キとそれに起因する気筒間での発生トルクのアンバラン
スに伴う回転速度の変動との関係から、各噴射弁の噴射
量のバラツキを推定して補正するようにした技術が種々
提案されている。例えば、特開平6−101532号公
報に開示されたディーゼルエンジンの燃料噴射装置に関
する技術では、冷却水温や潤滑油温が所定温度以上とな
りフリクションの影響が無視できるときに回転速度がほ
ぼ一定となるよう各噴射弁の噴射量を補正し、そのとき
の各気筒毎の補正量を各噴射弁固有の不均一量として学
習し、この学習値に基づいて通常時の噴射量を補正する
ようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
技術(特開平6−101532号)では、フリクション
の影響については考慮しているもののレール圧の影響ま
では考慮していない。すなわち、コモンレール内のレー
ル圧は運転状態に応じて制御されるが、噴射弁のレール
圧に対する噴射特性は個々の噴射弁について個体差があ
る。したがって、アイドリング時の一定レール圧の下で
回転変動が抑制されたとしても必ずしも噴射量を均一に
できたとは言えず、レール圧が異なる通常走行時には噴
射特性の違いに応じて噴射量にもバラツキが生じてしま
うことになる。つまり、各気筒毎の噴射量の均一化、即
ち排ガス特性の改善にはさらに余地がある。
【0006】そこで、本発明は、各噴射弁毎の噴射特性
の違いを考慮して噴射量の均一化を図ることで排ガス特
性を良好にすることができるようにした、内燃機関の燃
料噴射装置を提供することを目的する。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の内燃機関の燃料噴射装置では、噴射制御手
段により内燃機関の運転状態に基づき蓄圧室から供給さ
れる燃料を各噴射弁から気筒内に噴射するが、まず、圧
力変更手段により蓄圧室内の圧力を第一の圧力に変更し
て、そのときの各気筒における実噴射量を噴射量算出手
段により算出する。次に、圧力変更手段により蓄圧室内
の圧力を第二の圧力に変更して、そのときの各気筒にお
ける実噴射量を噴射量算出手段により算出する。そし
て、噴射特性推定手段により蓄圧室の圧力が第一の圧力
のときの実噴射量と蓄圧室の圧力が第二の圧力のときの
実噴射量とに基づいて蓄圧室の圧力に対する各噴射弁の
噴射特性を推定し、噴射特性推定手段の推定結果に基づ
き補正手段により噴射制御手段による各噴射弁の駆動状
態を補正する。
【0008】なお、好ましくは、噴射特性検知手段によ
る噴射特性の検知はアイドル時に行ない、第一の圧力は
アイドル時の目標圧力とし、第二の圧力は第一の圧力よ
りも高い圧力とする。より好ましくは、噴射量算出手段
は、各気筒のTDC(上死点)前後における回転速度の
変動に基づいて各気筒における実噴射量を算出し、噴射
特性検知手段は、噴射量算出手段の算出結果に基づき各
噴射弁毎の不均一量を算出して算出した不均一量に基づ
き各噴射弁の噴射特性を検知する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1〜図5は本発明の一実施形態
としての内燃機関の燃料噴射装置を示すものであり、こ
こでは、直列4気筒型ディーゼルエンジンのコモンレー
ル式燃料噴射装置として本発明の内燃機関の燃料噴射装
置を構成した場合について示している。
【0010】図1に示すように、本コモンレール式燃料
噴射装置1は、サプライポンプ2,蓄圧室としてのコモ
ンレール3,噴射弁としてのインジェクタ4及びこれら
を制御するECU5と各種のセンサとから構成されてい
る。サプライポンプ2は、燃料タンク6内から燃料を吸
い上げ、加圧してコモンレール3に圧送する装置であ
り、燃料を燃料タンク6内から吸い上げるフィードポン
プ(低圧ポンプ)7と、フィードポンプ7が吸い上げた
燃料を加圧してコモンレール3に圧送する高圧ポンプ8
とから構成されている。フィードポンプ7としてはベー
ンポンプが用いられ、ベーンをそなえたロータの回転に
より連続的に燃料を吸入圧縮して高圧ポンプ8へ吐出す
るようになっている。高圧ポンプ8としてはプランジャ
ポンプが用いられ、プランジャの往復動によりプランジ
ャ室内に燃料を吸入して圧縮し、逆止弁8bを通してコ
モンレール3へ圧送するようになっている。
【0011】高圧ポンプ8からコモンレール3への燃料
の圧送タイミングは、主噴射によるレール圧低下を抑制
して噴射特性の悪化を防止するため、後述するインジェ
クタ4の主噴射タイミングに同期又はほぼ同期するよう
になっている。なお、本実施形態では、フィードポンプ
7におけるロータ,高圧ポンプ8におけるプランジャ
は、エンジンのクランクシャフトに連結されたカムシャ
フトによって駆動されるようになっている。
【0012】また、高圧ポンプ8には吐出量制御弁(P
CV:Pump Control Valve)8aがそなえられている。
PCV8aはプランジャ室とフィードポンプ7からの供
給配管10との間の連通を制御する電磁弁であり、プラ
ンジャの上昇時にPCV8aを閉じることによりプラン
ジャ室が密閉され燃料が昇圧されるようになっている。
そして、PCV8aの開閉タイミングを変化させること
で高圧ポンプ8からコモンレール3への吐出量が制御さ
れ、コモンレール3内の蓄圧燃料の圧力(レール圧)が
調整されるようになっている。なお、燃料タンク6とサ
プライポンプ2とを結ぶ供給配管12上には、フィルタ
13がそなえられている。燃料タンク6内の燃料はこの
フィルタ13により不純物を除去された後にサプライポ
ンプ2に吸入されるようになっている。
【0013】コモンレール3は、サプライポンプ2から
供給された高圧燃料を蓄えておく装置であり、サプライ
ポンプ2とは高圧供給配管14により連結されている。
また、コモンレール3にはレール圧センサ15とプレッ
シャリミッタ16とがそなえられている。レール圧セン
サ15は、レール圧を検出する圧力センサであり、検出
したレール圧はECU5へ出力されるようになってい
る。また、プレッシャリミッタ16はレール圧が所定値
を越えたときに開く弁であり、レール圧が所定の上限値
に達したところで開弁して圧力を逃がし、所定の下限値
までレール圧が低下したところで閉弁してレール圧を維
持するようになっている。なお、プレッシャリミッタ1
6から排出された燃料は、リターン配管17により燃料
タンク6へ戻されるようになっている。
【0014】インジェクタ4は、エンジンの各気筒内に
直接燃料を噴射する装置であり、コモンレール3におい
て蓄圧された高圧燃料が高圧供給配管18を介して供給
されるようになっている。図1では直列4気筒型エンジ
ンに本装置を適用した場合について示しており、インジ
ェクタ4は合計で4本そなえられている。また、コモン
レール3と各インジェクタ4とはそれぞれ独立した高圧
供給配管18により連結されている。
【0015】各インジェクタ4にはインジェクタ制御弁
4aがそなえられている。インジェクタ制御弁4aは、
噴射口であるノズル4bの開閉を制御するための電磁弁
であり、インジェクタ制御弁4aへの通電が行なわれな
い状態ではノズル4bは開じられて噴射は行なわれない
ようになっている。一方、インジェクタ制御弁4aへの
通電が行なわれるとノズル4bが開いて噴射が行なわれ
るようになっている。したがって、インジェクタ4から
の燃料噴射の開始/終了はインジェクタ制御弁4aへの
通電の開始/終了により制御することができ、ECU5
ではインジェクタ制御弁4aへの通電タイミングを制御
することにより燃料噴射量や燃料噴射時期を制御するよ
うになっている。また、インジェクタ制御弁4aにはそ
れぞれリターン配管19が接続されている。リターン配
管19はインジェクタ制御弁4aの開閉動作に伴いオー
バーフローする燃料を燃料タンク6に戻すための配管で
あり、プレッシャリミッタ16と燃料タンク6とを結ぶ
リターン配管17に接続されている。
【0016】また、リターン配管17上の各インジェク
タ4からのリターン配管19との接続部よりも下流側に
は燃温センサ20がそなえられている。燃温センサ20
は燃料温度を検出するセンサであり、検出した燃料温度
はECU5へ出力されるようになっている。さらに、エ
ンジンの図示しないウオータージャケットには水温セン
サ22がそなえられており、検出した水温をECU5へ
出力するようになっている。
【0017】次に、ECU5について説明する。ECU
5はその機能要素として回転速度算出手段30,噴射量
算出手段31,レール圧制御手段32,インジェクタ制
御手段33をそなえている。まず、回転速度算出手段3
0について説明すると、回転速度算出手段30はエンジ
ンの回転速度Ne を算出する手段であり、図示しないク
ランクシャフトにそなえられたクランク角センサ21か
ら入力されるパルスに基づき回転速度Ne を算出するよ
うになっている。
【0018】具体的には、図2に示すように、クランク
角センサ21はクランクシャフトの回転に連動して6°
CA(Crank Angle )毎にパルスを出力し、90°BT
DC(Before Top Dead Centre)付近の3個分だけはパ
ルスを出力しないようになっている。つまり、クランク
角センサ21は1行程(クランクシャフト半回転)で2
7個のパルスを出力するようになっている。回転速度検
出手段30では、まず90°BTDC前の最後(27番
目)のパルス入力から90°BTDC後の最初(1番
目)のパルス入力までの時間tn1をタイマにより計測
し、90°BTDCにおける回転速度Ne を算出するよ
うになっている。そして、さらに90°BTDC後の1
2番目のパルス入力から16番目のパルス入力までの時
間tn2をタイマにより計測し、TDC(上死点)での回
転速度Ne を算出するようになっている。回転速度検出
手段30では、この90°BTDC(前行程の90°A
TDC)での回転速度Ne ,TDC(上死点)での回転
速度Ne の計測を連続して行なうようになっている。
【0019】噴射量算出手段31は各気筒における実噴
射量を算出する手段である。噴射量算出手段31では、
以下に説明する前提の下で回転速度算出手段30で算出
された回転速度Ne の変化に基づき実噴射量を算出する
ようになっている。つまり、インジェクタ4から噴射さ
れた燃料は燃焼により熱エネルギとなり、そのうちの一
部が外部への仕事に用いられる。例えば、エンジンがア
イドリング状態の場合には、噴射燃料から得られたエネ
ルギはオルタネータ等の補機類の駆動やフリクションに
対する仕事等に用いられる。これらの外部仕事はアイド
リング状態では略一定と見なすことができ、アイドリン
グ時の燃料噴射量もこの一定の外部仕事に釣り合ったも
のを基準噴射量としている。
【0020】実噴射量がこの基準噴射量と一致している
ならば、噴射燃料から得られるエネルギの内の有効部分
は全て過不足なく外部仕事に用いられ他に影響を及ぼす
ことはない。ところが、実噴射量が外部仕事に必要な量
よりも過剰なときにはエネルギが余ることになり、余っ
たエネルギはピストン,クランクシャフト等のエンジン
内部の慣性系の運動エネルギに変換される。このため、
エンジンの回転速度Ne はこの燃料噴射にかかる行程で
上昇することになる。逆に、実噴射量が外部仕事に必要
な量よりも少ないときにはエネルギが不足することにな
り、慣性系の運動エネルギの一部が不足分を補うために
用いられ、エンジンの回転速度Ne はこの燃料噴射にか
かる行程で低下することになる。
【0021】上述した燃料噴射量Qと外部仕事Wと運動
エネルギI×ω2 /2との関係をエネルギ保存側の式で
表すと次のようになる。ただし、ηは噴射量とエネルギ
との換算係数,Iはクランクシャフト等のエンジン内部
の慣性系の慣性モーメント,ω1 は燃料噴射前の角速
度,ω3 は燃料噴射後の角速度であり、Wはω1 の計測
時からω3 の計測時までにした外部仕事である。
【0022】 ηQ−W=I×(ω3 2−ω1 2)/2 ・・・・・(1) ここで、換算係数η,外部仕事W,慣性モーメントIが
一定であり、角速度ωが回転速度Ne から換算できるこ
とから、燃料噴射量Qは回転速度Ne を用いて次式で表
すことができる。ただし、Aは定数であり計算若しくは
実験により設定する。Q0 は基準噴射量であるがこの設
定方法については後述する。
【0023】 Q=A×(Ne3 2 −Ne1 2 )+Q0 ・・・・・(2) 以上のように実噴射量Qは燃料噴射前後の回転速度Ne
の二乗値の変動に基づき算出することができ、噴射量算
出手段31では、上記の(2)式を用いて各気筒のイン
ジェクタ4から噴射された実噴射量を算出するようにな
っている。具体的には、燃料噴射前後の回転速度Ne1
Ne3として、回転速度が極大となる90°BTDCにお
ける回転速度Neの検出値を用いて実噴射量Qを算出す
るようになっている。例えば、図3に示すように、第n
気筒の実噴射量Qn を算出する場合には、第n気筒が圧
縮行程の90°BTDCでの回転速度を噴射前回転速度
Ne1とし、第n気筒が膨張行程の90°ATDCでの回
転速度を噴射後回転速度Ne3として実噴射量Qn を算出
するようになっている。
【0024】噴射量算出手段31では第1気筒(♯
1),第3気筒(♯3),第4気筒(♯4),第2気筒
(♯2)の順に各気筒それぞれ9回ずつ実噴射量Qn
(Qn1,Qn2,Qn3,Qn4,Qn5,Qn6,Qn7,Qn8,
Qn9)を算出して、RAMに記憶するようになってい
る。ただし、上記の算出処理はエンジンがアイドリング
状態のとき、すなわちエンジンが無負荷状態のときにの
み行なうようになっている。
【0025】レール圧制御手段32は、コモンレール3
内のレール圧を制御する手段であり、PCV8aへの通
電タイミングを制御してその開閉タイミングを変化させ
ることで高圧ポンプ8からコモンレール3への圧送量を
調整し、レール圧を変更するようになっている。つま
り、レール圧制御手段32はPCV8aとともに圧力変
更手段を構成している。レール圧制御手段32では、検
出レール圧とエンジンの運転状態(エンジン回転速度,
噴射量等)に応じて設定される目標レール圧との偏差を
フィードバックしながら、目標レール圧と後述する目標
噴射量とに基づいてPCV8aの通電時間を制御し、噴
射後の検出レール圧が目標レール圧に保たれるように高
圧ポンプ8からコモンレール3への高圧燃料の圧送量を
調整するようになっている。
【0026】アイドリング時においては、レール圧制御
手段32では二つの目標レール圧(第一の目標レール
圧,第二の目標レール圧)を設定するようになってい
る。第一の目標レール圧(例えば400bar)は通常
のアイドリング時の目標レール圧であり、噴射特性を検
知する場合には、まず、第一の目標レール圧に設定し、
第一の目標レール圧に設定した状態で噴射量算出手段3
1における実噴射量Qの算出が全て完了(最後のQ29が
算出完了)した後に、第一の目標レール圧よりも高い第
二の目標レール圧(例えば800bar)に設定するよ
うになっている。
【0027】次に、インジェクタ制御手段33について
説明する。インジェクタ制御手段33はインジェクタ4
のインジェクタ制御弁4aへの通電開始タイミングと通
電時間(パルス幅)とを制御することにより燃料噴射開
始時期と燃料噴射量とを制御する手段であり、少なくと
もTDC付近での主噴射と、主噴射に先立ち行なうパイ
ロット噴射とが可能になっている。インジェクタ制御手
段33は目標噴射量設定手段35,補正手段36,噴射
制御手段37から構成されている。
【0028】目標噴射量設定手段35は、インジェクタ
4からの目標噴射量を設定する手段であり、エンジンの
運転状態(エンジン回転速度,アクセル開度等)に応じ
て目標噴射量を設定するようになっている。アイドリン
グ時に噴射特性の検知を行なう場合、目標噴射量設定手
段35では、目標レール圧が第一の目標レール圧に設定
されている時には主噴射のみの目標噴射量を設定し、目
標レール圧が第二の目標レール圧に設定されている時に
は主噴射の目標噴射量に加えてパイロット噴射の目標噴
射量も設定するようになっている。
【0029】補正手段36は噴射量算出手段31の算出
結果に基づきインジェクタ4毎の不均一量を算出し、算
出した不均一量に基づき各インジェクタ4の駆動状態、
具体的には、目標噴射量を補正する手段である。補正手
段36は噴射量算出手段31により算出されたインジェ
クタ4毎の実噴射量Qを平均化して基準値を算出する基
準値算出手段38と、得られた基準値に対するインジェ
クタ4毎の不均一量を算出する不均一量算出手段39
と、インジェクタ4の噴射特性を推定する噴射特性推定
手段40とをそなえている。
【0030】基準値算出手段38では、まず、目標レー
ル圧が第一の目標レール圧に設定されている時に噴射量
算出手段31で算出され記憶された各気筒毎の実噴射量
Qの平均値を算出するようになっている。すなわち、第
n気筒の平均値をQmnとすると次式で表される。 Qmn=(Qn1+Qn2+・・・+Qn7+Qn8+Qn9)/9 ・・・・・(3) そして、各気筒の平均値Qm1,Qm2,Qm3,Qm4が算出
されると、次に各気筒の平均値Qm1,Qm2,Qm3,Qm4
のうち最大と最小を除き、残り2つの値の平均値を基準
値Qm として算出するようになっている。例えば、Qm1
>Qm2>Qm3>Qm4であれば、最大のQm1と最小のQm4
を除き、Qm2とQm3との平均値を基準値Qm 〔Qm =
(Qm2+Qm3)/2〕とする。
【0031】基準値算出手段38により第一の目標レー
ル圧の下での基準値Qm が算出されると、不均一量算出
手段39では基準値Qm に対する各気筒の実噴射量平均
値Qmnの偏差ΔQLn(ΔQLn=Qm −Qmn)を算出する
ようになっている。この偏差ΔQLn(ΔQL1,ΔQL2,
ΔQL3,ΔQL4)が第一の目標レール圧の下でのインジ
ェクタ4毎の不均一量に相当する。そして、この偏差Δ
QLnに応じて目標噴射量に対する第一の目標レール圧の
下での補正係数CLn(CL1,CL2,CL3,CL4)を設定
するようになっている。補正係数CLnは偏差ΔQLnが0
のときには1に設定され、ΔQLn>0ならばCLn>1
に、ΔQLn<0ならばCLn<1に設定されるようになっ
ている。なお、噴射量算出手段31では、上記のように
基準値Qmが算出されると、(2)式における基準噴射
量Q0 を更新して(すなわち、Q0=Qm )、次回の第
一の目標レール圧の下での算出においては更新した基準
噴射量Q0 (Q0 =Qm )を用いて実噴射量Qを算出す
るようになっている。
【0032】以上のようにして第一の目標レール圧の下
での補正係数CLn(CL1,CL2,CL3,CL4)が設定さ
れると、次に、基準値算出手段38では第二の目標レー
ル圧に設定されている時に噴射量算出手段31で算出さ
れ記憶された各気筒毎の実噴射量Qから基準値Qmmを算
出するようになっている。そして、不均一量算出手段3
9では基準値Qmmに基づきインジェクタ4毎の不均一量
ΔQhn(ΔQh1,ΔQh2,ΔQh3,ΔQh4)を算出し、
算出した不均一量ΔQhnから第二の目標レール圧の下で
の補正係数Chn(Ch1,Ch2,Ch3,Ch4)を設定する
ようになっている。
【0033】そして、噴射特性推定手段40では、第一
の目標レール圧の下での補正係数CLn(CL1,CL2,C
L3,CL4)と第二の目標レール圧の下での補正係数Chn
(Ch1,Ch2,Ch3,Ch4)とから、インジェクタ4毎
のレール圧に対する補正係数の特性(すなわち、インジ
ェクタ4毎の噴射特性)を推定し、図3に示すようなマ
ップにして記憶するようになっている。ここでは、レー
ル圧に対する補正係数の変化が線型であるものとして、
各気筒2点のデータから補正係数の特性を推定してる。
【0034】噴射制御手段37は、インジェクタ4を駆
動する手段であり、噴射開始時期と噴射時間とを決定し
てインジェクタ制御弁4aへ駆動パルスを出力するよう
になっている。アイドリング時に噴射特性の検知を行な
う場合には、噴射制御手段37では、目標レール圧が第
一の目標レール圧に設定されている時には主噴射のみ行
ない、目標レール圧が第二の目標レール圧に設定されて
いる時には主噴射に先立ちパイロット噴射も行なうよう
になっている。
【0035】噴射制御手段37ではインジェクタ4毎に
噴射開始時期,噴射時間を決定するようになっており、
噴射開始時期はエンジンの運転状態(エンジン回転速
度,アクセル開度等)に応じて決定するようになってお
り、噴射時間は検出レール圧と補正目標噴射量とに基づ
いて決定するようになっている。なお、補正目標噴射量
は、図3に示すマップから検出レール圧に応じてインジ
ェクタ4毎の補正係数を読み出し、読み出した補正係数
をインジェクタ4毎の目標噴射量に乗じて得るようにな
っている。また、通電の開始タイミングはクランク角セ
ンサ21から出力されるパルスを用いてタイミングを計
っている。
【0036】本発明の一実施形態としての内燃機関の燃
料噴射装置は上述のように構成されているので、噴射量
のバラツキ低減制御に際して、図4,図5に示すような
フローに従って各噴射弁の噴射特性の推定が行なわれ
る。以下、図4,図5に示すフローチャートを参照しな
がら、本燃料噴射装置による噴射量バラツキ低減制御に
ついて説明する。
【0037】図4に示すように、ECU5では、まず、
水温が基準値以上になっているか否か、及びアイドリン
グ状態になっているか否かを判定し(ステップS10
0)、共に成立している場合には、90°BTDC,9
0°ATDC(次行程の90°BTDC)における回転
速度Ne1,Ne3をクランク角センサ21の出力に基づき
回転速度算出手段30により算出する(ステップS11
0)。
【0038】そして、第一の目標レール圧における基準
値Qm が算出されているか否かを判定し(ステップS1
20)、未だ算出されていない時にはステップS130
に進む。ステップS130では、噴射量算出手段31に
より90°BTDCにおける回転速度Ne1と90°AT
DCにおける回転速度Ne3とを用いて(2)式から各気
筒の実噴射量Qn を算出する。そして、各気筒について
9個の実噴射量Qn (Qn1,Qn2,Qn3,Qn4,Qn5,
Qn6,Qn7,Qn8,Qn9)のデータを取得して、順にR
AMに記憶していく(ステップS140)。
【0039】最後のデータ(Q29) の記憶が終了すると
(ステップS150)、基準値算出手段38では、RA
Mに記憶された各気筒毎の実噴射量Qの平均値Qmn(Q
m1,Qm2,Qm3,Qm4)を算出し(ステップS16
0)、そのうちの最大値と最小値とを除いた残り2つの
値の平均値を第一の目標レール圧における基準値Qm と
して算出する(ステップS170)。そして、不均一量
算出手段39では、基準値Qm に対する各気筒毎の実噴
射量平均値Qmnの偏差ΔQLn(ΔQLn=Qm −Qmn)を
算出し、偏差ΔQLn(ΔQL1,ΔQL2,ΔQL3,ΔQL
4)に応じて目標噴射量に対する第一の目標レール圧に
おける補正係数CLn(CL1,CL2,CL3,CL4)を設定
する(ステップS180)。
【0040】第一の目標レール圧における補正係数CLn
(CL1,CL2,CL3,CL4)が設定されると、次に、ス
テップS120において図5のステップS200に進
み、目標レール圧を第一の目標レール圧から第二の目標
レール圧に変更する。また、このとき主噴射に加えてパ
イロット噴射も開始する。そして、噴射量算出手段31
により90°BTDCにおける回転速度Ne1と90°A
TDCにおける回転速度Ne3とを用いて(2)式から第
二の目標レール圧における各気筒の実噴射量Qn を算出
し(ステップS210)、各気筒について9個の実噴射
量Qn (Qn1,Qn2,Qn3,Qn4,Qn5,Qn6,Qn7,
Qn8,Qn9)のデータを取得して、順にRAMに記憶し
ていく(ステップS220)。
【0041】最後のデータ(Q29) の記憶が終了すると
(ステップS230)、基準値算出手段38では、RA
Mに記憶された各気筒毎の実噴射量Qの平均値Qmn(Q
m1,Qm2,Qm3,Qm4)を算出し(ステップS24
0)、そのうちの最大値と最小値とを除いた残り2つの
値の平均値を第二の目標レール圧における基準値Qmmと
して算出する(ステップS250)。そして、不均一量
算出手段39では、基準値Qmmに対する各気筒毎の実噴
射量平均値Qmnの偏差ΔQhn(ΔQhn=Qmm−Qmn)を
算出し、偏差ΔQhn(ΔQh1,ΔQh2,ΔQh3,ΔQh
4)に応じて目標噴射量に対する第二の目標レール圧に
おける補正係数Chn(Ch1,Ch2,Ch3,Ch4)を設定
する(ステップS260)。
【0042】こうして、第一の目標レール圧の下での補
正係数CLn(CL1,CL2,CL3,CL4)と第二の目標レ
ール圧の下での補正係数Chn(Ch1,Ch2,Ch3,Ch
4)とが設定されると、噴射特性推定手段40では、2
つの補正係数CLn,Chnと目標レール圧との関係からイ
ンジェクタ4毎のレール圧に対する補正係数の特性(す
なわち、インジェクタ4毎の噴射特性)を推定しマップ
として記憶しバッテリバックアップする(ステップS2
70)。
【0043】このように本内燃機関の燃料噴射装置によ
れば、異なる2つの目標レール圧(第一の目標レール
圧,第二の目標レール圧)におけるインジェクタ4毎の
燃料噴射量の不均一量ΔQLn,ΔQhnに基づきレール圧
に対する各インジェクタ4毎の噴射特性を推定して、推
定した噴射特性に基づき各インジェクタ4の目標噴射量
を補正するようになっているので、レール圧が変化する
通常走行時にも気筒間の燃料噴射量のバラツキを抑制す
ることができ、排ガス特性を向上させることができると
いう利点がある。
【0044】なお、本発明は上述した実施形態に限定さ
れるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種
々変形して実施することができる。例えば、上述の実施
形態ではコモンレール式ディーゼルエンジンの燃料噴射
システムとして本発明を構成した場合について説明した
が、本構成はあくまでも一例であり、例えば、電子制御
ポンプ式ディーゼルエンジンや筒内噴射式ガソリンエン
ジン等の種々の内燃機関の燃料噴射装置にも適用するこ
とは可能である。
【0045】また、上述の実施形態では、異なる2つの
レール圧の下で得られたインジェクタ4毎の不均一量に
基づいてインジェクタ4毎の噴射特性を推定するように
なっているが、さらに複数の異なるレール圧の下で得ら
れたデータに基づきインジェクタ4毎の噴射特性を推定
するようにしてもよい。また、上述の実施形態では、補
正手段が各インジェクタ毎に目標噴射量を補正するもの
としたが、補正手段は目標噴射量に対応する通電時間を
各インジェクタ毎に補正するものであっても良い。
【0046】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の内燃機関
の燃料噴射装置によれば、蓄圧室の圧力が変化する通常
走行時にも気筒間の燃料噴射量のバラツキを抑制するこ
とができ、排ガス特性を向上させることができるという
利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての内燃機関の燃料噴
射装置のシステム構成を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態としての内燃機関の燃料噴
射装置にかかる回転速度の検出について説明するための
図であり、クランク角センサからのパルス信号と回転速
度の時間変化とを同時間軸上で示している。
【図3】本発明の一実施形態としての内燃機関の燃料噴
射装置にかかるレール圧に対する噴射特性の関係を示す
マップの一例である。
【図4】本発明の一実施形態としての内燃機関の燃料噴
射装置にかかる気筒間の噴射量のバラツキ低減制御の流
れを示すフローチャートである。
【図5】本発明の一実施形態としての内燃機関の燃料噴
射装置にかかる気筒間の噴射量のバラツキ低減制御の流
れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
2 サプライポンプ(燃料ポンプ) 3 コモンレール(蓄圧室) 4 インジェクタ(噴射弁) 5 ECU 8 高圧ポンプ 8a 圧力変更手段を構成するPCV 31 噴射量算出手段 32 圧力変更手段を構成するレール圧制御手段 33 インジェクタ制御手段(噴射制御手段) 36 補正手段 37 噴射制御手段 40 噴射特性推定手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3G301 HA02 HA04 HA06 JA05 JA21 LB04 LB06 LB11 NB02 ND01 PB01Z PB03Z PB08A PB08Z PE01Z PE03Z PE08Z PF03Z

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料ポンプから圧送される燃料を加圧状
    態で蓄える蓄圧室と、 内燃機関の各気筒毎に設けられ該蓄圧室から供給される
    燃料を該気筒内に噴射する噴射弁と、 該蓄圧室内の圧力を変更する圧力変更手段と、 該機関の運転状態に基づき該各噴射弁の駆動を制御する
    噴射制御手段と、 該各気筒における実噴射量を算出する噴射量算出手段
    と、 該蓄圧室の圧力が第一の圧力のときの実噴射量と該蓄圧
    室の圧力が第二の圧力のときの実噴射量とに基づいて該
    蓄圧室の圧力に対する該各噴射弁の噴射特性を推定する
    噴射特性推定手段と、 該噴射特性推定手段の推定結果に基づき該噴射制御手段
    による該各噴射弁の駆動状態を補正する補正手段とをそ
    なえたことを特徴とする、内燃機関の燃料噴射装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007327407A (ja) * 2006-06-07 2007-12-20 Toyota Motor Corp 内燃機関の燃料噴射制御装置、及び方法
JP2008169852A (ja) * 2008-03-31 2008-07-24 Aisan Ind Co Ltd 液化ガス燃料供給装置
JP2008169853A (ja) * 2008-03-31 2008-07-24 Aisan Ind Co Ltd 液化ガス燃料供給装置
JP2008169851A (ja) * 2008-03-31 2008-07-24 Aisan Ind Co Ltd 液化ガス燃料供給装置

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