JP2000322007A - 記録媒体及び電気泳動表示装置 - Google Patents

記録媒体及び電気泳動表示装置

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JP2000322007A
JP2000322007A JP11135061A JP13506199A JP2000322007A JP 2000322007 A JP2000322007 A JP 2000322007A JP 11135061 A JP11135061 A JP 11135061A JP 13506199 A JP13506199 A JP 13506199A JP 2000322007 A JP2000322007 A JP 2000322007A
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microcapsules
control electric
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カラー表示可能な記録媒体及び電気泳動表示
装置を提供すること。 【解決手段】 中空球形の透明樹脂からなるカプセルに
封入された2色の帯電粒子のうちの1色が加法混色の3
原色に黒色を加えた4色のいずれかの色に着色され、カ
プセル壁に対する鏡像力が異なる帯電粒子が封入された
4種類のマイクロカプセルP10y,P10m,P10
c,P10kが多数層状に形成された記録媒体PPと、
この記録媒体PPを挟むように設けられた電極22、3
2により画素毎に制御電界の向き及び強度を変えた制御
電界を印加することにより、鏡像力の差を利用して各色
の帯電粒子P2y,P2m,P2c,P2k,P2wを
表示面P11に選択的に電気泳動させて表示し、記録媒
体PPにフルカラー画像を表示・記録する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー画像が表示
可能な電気泳動表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、液体分散媒に分散させプラスとマ
イナスの電位にそれぞれ帯電させた2色の多数の帯電粒
子を封入した透明の樹脂製のマイクロカプセルを層状に
形成した記録媒体を用い、この記録媒体を挟むように配
設された電極を備え、この電極に所定の極性の電圧を印
加して記録媒体に制御電界をかけることで、マイクロカ
プセルに封入された帯電粒子を任意の方向に移動させ
て、観察者に対して、表示面である記録媒体の一面に2
色の帯電粒子のうちのいずれかを集合させて画像を表示
する電気泳動表示装置が提案されている。このような、
記録媒体を用いた電気泳動表示装置においては、記録媒
体を挟んで対向して設けられた電極に電圧を印加するこ
とにより制御電界を生じさせ、記録媒体の帯電粒子を電
界の向きに従って電気泳動させることにより、表示面に
表示したい色の帯電粒子を集合させ、表示させたくない
色の帯電粒子は、表示面と反対方向に泳動させて隠し、
表示したい色のみを観察者に対して表示し、このように
して画素毎に2色の内の1色を選択的に表示して画像を
形成する。また、制御電界を消失させた後は、帯電粒子
とマイクロカプセルの壁面との間に生じる鏡像効果によ
り帯電粒子がマイクロカプセルの壁面に鏡像力により付
着した状態が維持される、いわゆるメモリ効果で記録媒
体に表示した画像が記録される。このような記録媒体及
び電気泳動表示装置においてフルカラー表示は、強く望
まれているものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな記録媒体及び電気泳動表示装置では、2色の内の1
色を選択的に表示するのみでモノクロームの画像しか表
示できないという問題があった。そこで、液晶ディスプ
レーのようにカラーフィルターを使用したり、イエロ
ー、マゼンタ、シアン、ブラック(以下それぞれY、
M、C、Kと略記する。)とホワイト(以下Wと略記す
る)とを表示する各マイクロカプセルを1ドット毎に個
別に所定位置に配置し、各々を電界制御して画像表示す
ることも考えられるが、表示装置の構造が複雑になると
いう問題があり、また記録媒体のコストが高くなるとい
う点でも問題があった。一方、Y、M、C、Kを表示す
る各マイクロカプセルをランダムに備えた記録媒体によ
り多色表示をすることも考えられるが、この場合記録媒
体のコストを低く押さえることができるとしても、これ
らランダムに配置された多種類のマイクロカプセルを個
別に制御する方法がなく、記録媒体として使用できない
という問題があった。
【0004】この発明は上記課題を解決するものであ
り、カラー表示が可能な記録媒体及び電気泳動表示装置
を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、請求項1に係る発明の記録媒体では、中空球形の透
明樹脂のカプセルに、正及び負の電位にそれぞれ帯電さ
れ、それぞれが異なる色に着色された2色の多数の粒子
から構成される帯電粒子と、当該帯電粒子を泳動可能に
分散させる液体分散媒とを封入してなるマイクロカプセ
ルが多数層状に形成され、前記マイクロカプセルは、当
該マイクロカプセルの壁面に対する鏡像力が異なる帯電
粒子が封入された複数種類のマイクロカプセルから構成
されたことを特徴とする。
【0006】この構成に係る記録媒体では、マイクロカ
プセルの壁面に対する鏡像力が異なる帯電粒子が封入さ
れた複数種類のマイクロカプセルから構成されるため、
帯電粒子の鏡像力の差を利用して、異なる強度の制御電
界を印加することで特定の強度の鏡像力を有する帯電粒
子が封入されたマイクロカプセルの帯電粒子を選択的に
電気泳動させることができる。
【0007】また、請求項2に係る発明の記録媒体で
は、請求項1に記載の記録媒体の構成に加え、前記複数
種類のマイクロカプセルに封入された前記鏡像力の異な
る帯電粒子の1色が白色又は黒色で、他の1色が加法混
色の3原色の3色のいずれかの色に着色された3種類の
マイクロカプセル又は、前記複数種類のマイクロカプセ
ルに封入された前記鏡像力の異なる帯電粒子の1色が白
色又は黒色で、他の1色が前記3原色に黒色又は白色を
加えた4色のいずれかの色に着色された4種類のマイク
ロカプセルから構成されることを特徴とする。
【0008】この構成に係る記録媒体では、加法混色の
3原色と白色及び黒色の一方又は両方の帯電粒子を用い
ることで、これらを選択的に電気泳動させることでフル
カラー表示が可能になる。
【0009】請求項3に係る発明の記録媒体では、請求
項1又は請求項2に記載の記録媒体の構成に加え、前記
マイクロカプセルの壁面に対する前記帯電粒子の鏡像力
の強さを、前記液体分散媒の比誘電率の差により異なら
せるものとしたことを特徴とする。
【0010】この構成に係る記録媒体では、液体分散媒
の比誘電率を変更することでマイクロカプセルの壁面に
対する帯電粒子の鏡像力の強さを調整できる。
【0011】請求項4に係る発明の記録媒体では、請求
項1乃至請求項3のいずれかに記載の記録媒体の構成に
加え、前記帯電粒子の前記マイクロカプセルの壁面に対
する鏡像力の強さを、前記帯電粒子の粒子径の差により
異ならせるものとしたことを特徴とする。
【0012】この構成に係る記録媒体では、帯電粒子の
粒子径を変更することでマイクロカプセルの壁面に対す
る帯電粒子の鏡像力の強さを調整できる。
【0013】請求項5に係る発明の記録媒体では、請求
項1乃至請求項4のいずれかに記載の記録媒体の構成に
加え、前記帯電粒子の前記マイクロカプセルの壁面に対
する鏡像力が、相互に他の種類のマイクロカプセルの前
記帯電粒子の前記マイクロカプセルの壁面に対する鏡像
力の1.23倍以上或いは1.23分の1以下に異なる
ように構成されたことを特徴とする。
【0014】この構成に係る記録媒体では、マイクロカ
プセルの壁面に対する帯電粒子の鏡像力が、相互に他の
種類のマイクロカプセルの鏡像力の1.23倍以上或い
は1.23分の1以下に異なるように構成されるため、
鏡像力の調整の誤差により鏡像力逆転し、帯電粒子を移
動させたいマイクロカプセルの種類の選択が誤ってしま
うことがない安全値を確保できるため、移動させたい帯
電粒子を誤りなく移動でき、もって高品質な画像を表示
できる。
【0015】請求項6に係る発明の電気泳動表示装置で
は、記録媒体の画素単位毎に制御電界を印加する電極部
と、当該電極部に電圧を印加する電圧印加手段と、前記
電圧印加手段が印加する電圧を制御する制御手段とを備
え、前記制御手段により前記記録媒体に印加する制御電
界の強さを変化させることで鏡像力の差により選択的に
帯電粒子を移動させて、請求項1乃至請求項5のいずれ
かに記載の記録媒体に画像を表示するように制御する選
択移動制御を行うことを特徴とする。
【0016】この構成に係る電気泳動表示装置では、請
求項1乃至請求項5のいずれかに記載の記録媒体を用
い、記録媒体に印加する制御電界の強さを変化させるこ
とで鏡像力の差により選択的に帯電粒子を移動させて表
示できる。
【0017】請求項7に係る発明の電気泳動表示装置で
は、請求項6に記載の電気泳動表示装置の構成に加え、
前記制御手段は、段階的に制御電界を弱め同時に当該制
御電界の方向を逆転することで当該制御電界により前記
帯電粒子が移動可能な前記マイクロカプセルの種類を少
なくし且つ前記帯電粒子の泳動方向を反転させる手順に
よる前記選択移動制御を繰り返し行い、異なる鏡像力の
帯電粒子が封入された前記複数種類のマイクロカプセル
の帯電粒子を選択的に任意の方向に移動させて画像を表
示することを特徴とする。
【0018】この構成に係る電気泳動表示装置では、段
階的に制御電界を弱め同時に制御電界の方向を逆転する
ことで制御電界により反応するマイクロカプセルの種類
を少なくし且つ前記帯電粒子の泳動方向を反転させるこ
とで表示面と非表示面に色毎に帯電粒子を移動させる手
順による選択移動制御を繰り返し行い、表示面に表示し
たい色の帯電粒子のみを選択的に表示させることができ
る。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る記録媒体及び
電気泳動表示装置を好ましい1の実施の形態である電気
泳動表示装置1により、添付図面を参照して説明する。
【0020】図1は、電気泳動表示装置1の構成の概略
を示す模式図である。図1に示すように、電気泳動表示
装置1は、記録媒体PPを表裏から挟んで協働して搬送
する2対の搬送ローラ51,52を有する移動手段であ
る記録媒体搬送部5が備えられる。また、この2対の搬
送ローラ51,52の間に配置され、記録媒体PPの表
示面側(図1上側)に接触又は近接して電圧を印加する
上電極部2と、記録媒体PPの裏面側(図1下側)に接
触又は近接して電圧を印加する下電極部3とが備えられ
る。そして、上電極部2及び下電極部3のそれぞれのセ
グメントされた電極22,23(図2参照)に配線8に
より接続され、画像データに基づいて変調された電圧を
印加する制御部4とが備えられて構成されている。
【0021】記録媒体搬送部5は、駆動モータ9を備え
る。この駆動モータ9は、制御部4のコンピュータ10
からの制御信号を受けて、モータ駆動回路7から駆動信
号がモータに送られて回転される。この回転が1対の搬
送ローラ51に伝達され、搬送ローラ51は図1に示す
ように、記録媒体PPを挟持しながら協働して記録媒体
PPを搬送方向であるX方向(図1左方向)に搬送す
る。同様に他の1対の搬送ローラ52も駆動モータ9に
より図示外の動力伝達手段を介して駆動されて搬送ロー
ラ51と同期して回転し、記録媒体PPを搬送する。
【0022】図2は、記録媒体PPに対する上電極部2
及び下電極部3の配置を模式的示す斜視図である。図2
に示すように、上電極部2は、多数の微小なステンレス
スチール等の金属片あるいは金属薄膜からなる電極22
a,22b,22c,・・・22nが、搬送される記録
媒体PPの表面側の画素に対応した位置に接触又は近接
可能に配置にされ、記録媒体PPの搬送方向Xに垂直な
記録媒体PPの幅方向に、セグメント電極が直線状に並
べられて配置され電極アレイ21として構成されてい
る。また、下電極部3は、上電極部2と同様な構成とさ
れて、上電極部2のそれぞれの電極22a,22b,2
2c,・・・22nに対応した電極32a,32b,3
2c,・・・32nを備えた電極アレイ31が対向配置
される。従って、本実施の形態では、この電極アレイ2
1,31により記録媒体PPの幅方向を一括して画素ご
とに電界を印加して画像形成しながら記録媒体PPをX
方向に移動させて走査し、ページ全体の画像を形成する
いわゆるページプリンタと同様な構成とされている。
【0023】図1に示す制御部4は、制御用の図示しな
いCPU及びRAM、ROMを備えた周知のコンピュー
タ10を備え、このコンピュータ10は、外部コンピュ
ータにより構成されるものであってもよい。制御部4に
は、図示しないインタフェイスを介して画像情報が取り
込まれ、コンピュータ10はこの画像情報に基づいて制
御信号を発生させる。このコンピュータ10からの微弱
な制御信号に応じて各電極22,32から記録媒体PP
に十分な電界を印加できるように電極アレイ駆動回路6
を備え、この電極アレイ駆動回路6から配線8を介して
駆動信号を出力して各電極22,32に電圧を印加し、
搬送される記録媒体PPに対して各画素に応じた電界の
向きになるように各電極から電界を印加して画像を形成
する。本実施の形態の上電極部2及び下電極部3は、い
ずれも画素に対応したセグメント電極である多数の電極
22、32からなる電極アレイ21,31から構成され
ており、記録媒体PPの画素毎に必要な電界を容易に印
加できる。
【0024】ここで図6は、電極アレイ駆動部6と記録
媒体PPを示す模式図である。電極アレイ駆動部6は、
電源部61とコンピュータ10の制御により電源部61
から給電される電気の開閉及び極性を変更する切り替え
スイッチ62,63及び電圧の高低を調節する電圧調整
手段64を備える。ここでは、説明のため模式的に示す
が、これらが電子的な回路により構成され得ることはも
ちろんである。また、配線8は上電極部2の電極22と
下電極部3の電極32にそれぞれ接続されており、各電
極22,32に個別に電圧を印加できる。電極22,3
2は、すべての種類のマイクロカプセルP10y,P1
0m,P10c,P10kをそれぞれ1以上含む画素に
対応して構成される、この画素に対して制御電界を印加
可能に構成される。
【0025】また、前述のように記録媒体搬送部5に備
えられた駆動モータ9を、コンピュータ10からの制御
信号に基づいて駆動信号を出力して駆動するモータ駆動
回路7を備える。
【0026】次に、本実施の形態の記録媒体PPについ
て説明する。図3は、記録媒体PPの構成を示す模式断
面図である。
【0027】図3に示すように記録媒体PPは、基層P
1に積層された4種類の多数のマイクロカプセルP10
y,P10m,P10c,P10kをランダムに面状に
配列し、これらを一定区域に区切って画素PXを構成す
る。この画素PX単位で、一対の電極22,32により
制御電界が印加される。なお、記録媒体には、元々画素
の位置は特定されていないため、一対の電極22と23
が制御電界を印加した範囲が1つの画素PXとなる。従
って、画像を表示・記録する場合でも、記録媒体PPと
電極22,32との位置合わせは必要がなく、面倒な調
整なしに効率的に表示・記録をすることが可能である。
マイクロカプセルP10間の間隙を透明な可撓性を有す
る可撓性媒体P12で充填して板状の帯電表示層P3を
形成して構成される。この帯電表示層P3は、図3に示
すようにマイクロカプセルP10が1段の層状に形成さ
れたもの以外にも複数段積層された層になっているもの
でもよい。また、基層P1は帯電表示層P3と一体に形
成されてもよいが、ここでは、基層P1は白色に着色さ
れて、マイクロカプセルP10の表示面P11に白色の
帯電粒子P2wが集合し白色を表示する場合に、マイク
ロカプセルP10の隙間から基層P1が見えても白色が
濁らないように白色の着色層として構成されている。な
お、この基層P1は、必ずしも必要ではない。
【0028】このように構成された記録媒体PPは、図
1に示すように、電気泳動表示装置1に配設された上電
極部2、下電極部3に挟まれ、帯電表示層P3に画像情
報に基づいて画素PX単位で電極22,32により所定
の手順により制御電界が印加され、複数種類のマイクロ
カプセルP10の内部にそれぞれ封入された帯電特性及
び色の異なる帯電粒子P2k,P2y,P2m,P2
c,P2wを選択的に移動させて表示面P11に表示
し、所望のカラー画像を表示させるものである。以下、
この記録媒体PPの構成を詳細に説明する。
【0029】図4(A),(B),(C)は、マイクロ
カプセルP10の構成及び制御電界を受けた場合の変化
の様子を表す図である。ここで、図4(A)は、本実施
の形態の記録媒体PPにおいて制御電界が印加される前
のマイクロカプセルP10の構造を示す模式図である。
ここでは、マイクロカプセルP10の基本的な構造を説
明するため、まず白色の帯電粒子P2wと黒色の帯電粒
子P2kが封入されたマイクロカプセルP10を例に説
明する。マイクロカプセルP10は、液体分散媒P4に
帯電粒子P2k、P2wを分散させた分散系を、球状の
透明なカプセル壁P5を有するカプセルの中に内包する
構造となっている。
【0030】ここで、マイクロカプセルP10の製造方
法の概略について説明する。マイクロカプセル化の方法
としては、既に当業界において公知の技術となっている
方法で作製することが可能である。例えば、米国特許第
2800457号、同第2800458号明細書等に示
されるような水溶液からの相分離法、特公昭38−19
574号、特公昭42−446号、特公昭42−771
号公報等に示されるような界面重合法、特公昭36−9
168号、特開昭51−9079号公報等に示されるモ
ノマーの重合によるイン・サイチュ(in−situ)
法、英国特許第952807号、同第965074号明
細書等に示される融解分散冷却法等があるが、これらに
限定されるものではない。本実施の形態のマイクロカプ
セルP10の製造方法は、界面重合法により行ってお
り、以下この場合に基づいてマイクロカプセルP10の
製造方法を説明する。
【0031】マイクロカプセルP10のカプセル壁P5
の形成材料としては、上述のカプセル製造方法にてカプ
セル壁P5が作製可能であれば、無機物質でも有機物質
でもよいが、光を十分に透過させるような材質が好まし
い。具体例としては、ゼラチン、アラビアゴム、デンプ
ン、アルギン酸ソーダ、ポリビニルアルコール、ポリエ
チレン、ポリアミド、ポリエステル、ポリウレタン、ポ
リユリア、ポリスチレン、ニトロセルロース、エチルセ
ルロース、メチルセルロース、メラミン−ホルムアルデ
ヒド樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂等、及びこれら
の共重合物等が挙げられる。
【0032】図4(A)に示すマイクロカプセルP10
の粒子径Dは、高解像度の表示装置を実現するために
は、理論的には小さいほど好ましいといえるが、帯電粒
子P2を内包する構造であるため、実際には、約5μm
以上、約200μm以下であることが望ましい。本実施
の形態の記録媒体PPでは、帯電粒子P2は液体分散媒
P4と共に約30〜100μmのマイクロカプセルに封
入させている。
【0033】帯電粒子P2に材料としては、染料または
顔料を分散した有機化合物や、顔料などの無機化合物が
挙げられる。
【0034】染料としては、以下のようなものがある。
従来から油性インク組成物に用いられている染料であれ
ばどれでも使用可能であるが、アゾ染料、金属錯塩染
料、ナフール染料、アントラキノン染料、インジゴ染
料、カーボニウム染料、キノイミン染料、シアニン染
料、キノリン染料、ニトロ染料、ニトロソ染料、ベンゾ
キノン染料、ナフトキノン染料、ナフタルイミド染料、
ペノリン染料、フタロシアニン染料等の油溶性染料が好
ましく、これらの染料は、組み合わせて使用することも
可能である。
【0035】また、顔料としては、以下のようなものが
使用できる。日本で通用する有機顔料の通称名として、
黄色では、Hansa Yellow、Benzine
Yellow等が使用できる。赤色では、Parma
nent Red、benzine orange、p
yrazolone orange、vulcanor
ange、orange lake、para re
d、lake red、toluidine red、
brill fast scarlet、brill
carmine、brill scarlet、bor
do、watchung red、lithol re
d、bon maroon、lakebordo、rh
odamine、madder lake等が使用でき
る。紫色では、rhodamine b lake、d
ioxazine violet、crystal v
iolet lake等が使用できる。青色では、vi
ctoria pure blue lake、vic
toria bluelake、phthalocya
nine blue、fast sky blue、t
hrene blue rs等が使用できる。緑色で
は、diamond green lake、phth
alocyanine green、pigment
green b、green gold等が使用でき
る。黒色では、diamond blackが使用でき
る。
【0036】また、無機顔料としては以下のようなもの
が使用できる。黒色では、カーボンブラック等が使用で
き、白色では、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化亜
鉛、酸化鉛、酸化すずなどが使用できる。
【0037】有機化合物としては、以下のような合成樹
脂、合成ワックスなどの合成物や、天然ワックスなどが
使用できる。
【0038】合成樹脂、合成ワックスとして、その出発
モノマーにメチルアクリレート、エチルアクリレート、
n−ブチルアクリレート、iso−ブチルアクリレー
ト、2−エチルヘキシルアクリレート、シクロヘキシル
アクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、
メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−ブ
チルメタクリレート、iso−ブチルメタクリレート、
2−エチルヘキシルメタクリレート、ステアリルメタク
リレート、ラウリルメタクリレート、メチルビニルエー
テル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエー
テル、iso−ブチルビニルエーテル、n−ブチルビニ
ルエーテル、スチレン、α−メチルスチレン、アクリロ
ニトリル、メタクリロニトリル、酢酸ビニル、塩化ビニ
ル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデ
ン、エチレン、プロピレン、イソプレン、クロロプレ
ン、ブタジエン等を使用することが可能である。
【0039】更に、前記モノマーには、カルボキシル
基、水酸基、メチロール基、アミノ基、酸アミド基、グ
リシジル基等の官能基を有するモノマーが混合されても
良い。カルボキシル基を有するものはアクリル酸、メタ
クリル酸、イタコン酸等、水酸基を有するものはβ−ハ
イドロキシエチルアクリレート、β−ハイドロキシエチ
ルメタクリレート、β−ハイドロキシプロピルアクリレ
ート、β−ハイドロキシプロピルメタアクリレート、ア
リルアルコール等、メチロール基を有するものはN−メ
チロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルア
ミド等、アミノ基を有するものはジメチルアミノエチル
アクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート
等、酸アミド基を有するものはアクリルアミド、メタク
リルアミド等、グリシジル基を有するものはグリシジル
アクリレート、グリシジルメタクリレート、グリシジル
アリルエーテル等が例示される。また、これらのモノマ
ーを単体、または、複数のモノマーを混合して使用する
ことが可能である。
【0040】天然ワックスとしては、以下のような植物
系、動物系、鉱物系、石油系ワックスなどが使用でき
る。
【0041】植物系ワックスとして、キャンデリラワッ
クス、カルナバワックス、ライスワックス、木ろう、ホ
ホバ油などが使用できる。動物系ワックスとしては、み
つろう、ラノリン、鯨ろうなどが、鉱物系ワックスとし
ては、モンタンワックス、オゾケライト、セレシンなど
が、石油系ワックスとして、パラフィンワックス、マイ
クロクリスタリンワックス、ペトロラタムなどがそれぞ
れ使用できる。
【0042】次に、液体分散媒P4としては、少なくと
も高絶縁性、無色透明性が求められ、水、アルコール
類、各種エステル、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、
四環式炭化水素、ハロゲン化炭化水素等のほか、天然ま
たは合成の各種の油などを使用できる。
【0043】分散系を生成するには、まず液体分散媒P
4にプラスの帯電極性を持つ帯電粒子P2とマイナスの
帯電極性を持つ帯電粒子P2とを均一分散させる。更
に、この分散液と、界面活性剤を添加した蒸留水を撹拌
混合させ、分散液のエマルジョンを作製する。分散液エ
マルジョンの大きさは、撹拌速度、または、乳化剤、界
面活性剤の種類と量とにより所望の大きさに調節され
る。また、必要に応じて1種類以上の乳化剤、界面活性
剤、電解質、潤滑剤、安定化剤などを適宜添加すること
ができる。
【0044】このとき、帯電粒子P2は、体積平均粒子
径/個数平均粒子径で表される粒度分布の分散度が約2
以下であることが好ましい。
【0045】また、図4(A)に示す帯電粒子P2の平
均粒子径dは、マイクロカプセルP10の粒子径Dに対
し約1/1000以上、約1/5以下であることが好ま
しい。粒子径dがマイクロカプセルP10の粒子径Dの
約1/5以上である帯電粒子P2を内包したマイクロカ
プセルP10では、電界を印加して画像形成する際に、
極性の異なる帯電粒子P2k、P2w等がお互いの泳動
の妨げとなり、応答速度が極端に低下する。また、粒子
径dがマイクロカプセルP10の粒子径Dの約1/10
00以下である帯電粒子P2k,P2wは、マイクロカ
プセルP10内で凝集してしまい、電界に対する応答性
の低下や、表示ムラを引き起こしてしまうことがある。
本実施の形態の記録媒体PPにおいては、微粒子は平均
粒子径約1から10μmであり、例えば黒いプラスの帯
電粒子P2kと、白いマイナスの帯電粒子P2wのよう
に異なる色の異なる極性の2種類の帯電粒子P2が用い
られている。
【0046】帯電粒子P2の量は、マイクロカプセルP
10中において、帯電粒子P2の体積が、前記マイクロ
カプセルP10の容積に対し、各々約1.5%以上、約
25%以下であり、且つマイクロカプセルP10に内包
されているすべての帯電粒子P2の体積の総和が、マイ
クロカプセルP10の容積に対して各々約1.5%以
上、約50%以下であるように調整することが好まし
い。
【0047】マイクロカプセルP10に内包される帯電
粒子P2の体積が、マイクロカプセルP10の容積に対
し各々約1.5%以下である場合、制御電界により帯電
粒子P2がマイクロカプセルP10のカプセル壁P5の
壁端部に移動しても、カプセル半球面の1/2を占める
ことができず、低コントラストを招いたり、または背後
の他色の帯電粒子P2や背面の基層P1や電極32等の
色が観察者の目に触れてしまう。
【0048】また、帯電極性の異なる帯電粒子、例えば
帯電粒子P2k、P2wの体積がマイクロカプセルP1
0の容積に対し各々約25%以上であり、且つマイクロ
カプセルP10に内包されている帯電粒子P2k、P2
wの体積の総和が、マイクロカプセルP10の容積に対
して約50%以上であるよう場合、制御電界に対し帯電
粒子P2k、P2wが応答する際に、衝突によりお互い
の帯電粒子P2k,P2wが泳動の妨げとなってしま
う。このため、制御電界の印加から画像形成が完結する
までの応答速度が著しく低下してしまう。
【0049】次に帯電表示層P3を形成するには、図3
に示すように、多数のマイクロカプセルP10を平面状
に配列して並べ、可撓性媒体P12により、その間隙を
充填して全体を薄板状に形成する。この可撓性媒体P1
2には、PET(ポリエチレンテレフタレート)等の透
明で可撓性のある材質が用いられる。
【0050】さらに、帯電表示層P3の表示面側と反対
の面を不透明な白色に着色した着色層である基層P1を
配設するようにしてもよい(図3参照)。この基層P1
を設けることで、基層P1にマイクロカプセルP10を
支持させながら可撓性媒体P12を充填して帯電表示層
P3を積層することができる。また着色層を設けること
で、例えば、帯電粒子P2の色がそれぞれ黒色と白色の
場合に、着色層を白色に着色することで、帯電粒子P2
wにより帯電表示層P3の表面を白色に表示すべきとき
に、マイクロカプセルP10の隙間を白色で埋めて、完
全に隙間のない白色の表示面を構成することができる。
【0051】このように構成された記録媒体PPにおけ
る基本的な作用を以下に説明する。ここでは、まず、そ
れぞれのマイクロカプセルP10における作用を黒色の
帯電粒子P2kと白色の帯電粒子P2wにより説明す
る。ここで図4(A)に示すマイクロカプセルP10
は、未だ電界を印加されない状態であり、帯電粒子P2
k,P2wは、均一の状態でマイクロカプセル内に分散
して存在する。なお、ここでは図4の上方が、マイクロ
カプセルP10の表示面P11である表示方向である。
【0052】図5は、記録媒体PPに上電極部2の電極
22a,22b及び下電極部3の電極32a,32b
(図2参照)により電界を印加した状態を表す模式図で
ある。図5に示すように、対応する上電極部2と下電極
部3のそれぞれの電極22aと32a、22bと32b
に電圧が印加されると、印加された電圧の極性に応じた
向きの電界が生じる。ここでは、電気力線をELで示
す。図5左に示す電極22aは陰極で、電極32aは陽
極である。従って、上向きの電界を生じるが、この電界
の中におかれたマイクロカプセルP10aとここに封入
された帯電粒子P2k,P2wを例に帯電粒子P2の動
きを説明する。図4(B)は、均一な上向きの電界を印
加した状態のマイクロカプセルP10a内の帯電粒子P
2k,P2wの状態を示す模式図である。図4(B)に
おいて、上電極部2を陰極、下電極部3を陽極とするよ
うに電圧を印加すると、上向きの電界が生じ、プラスに
帯電した黒色の帯電粒子P2kは陰極である上の電極2
2aの方向に、マイナスに帯電した白色の帯電粒子P2
wは陽極である下の電極32aの方向に、それぞれ引き
寄せられる。帯電粒子P2k,P2wは、それぞれ電極
32,22側に引き寄せられてマイクロカプセルP10
aのカプセル壁P5の内壁面に付着する。図4(C)は
帯電粒子P2k,P2wが、それぞれ電極32,22側
に引き寄せられてマイクロカプセルP10aのカプセル
壁P5の内壁面に付着した状態を示す。そのため、上電
極部2側、即ち表面側の表示面P11側から観察する
と、帯電粒子P2kのみが観察され、帯電粒子P2kが
着色された黒色のみが表示面に表示される。
【0053】この状態で電圧の印加を停止しても、液体
分散媒P4の粘度及び鏡像力により図4(C)に示す状
態が維持される、いわゆるメモリ効果がある。また、こ
の状態で、ある程度の強度までの電界を受けたとして
も、ヒステリシスのためこの状態が維持される。すなわ
ち、ここで形成された画像はこの記録媒体PPに記録さ
れることになる。
【0054】また、上電極部2と下電極部3に図4
(B)と異なる極性で再び電圧を印加した場合、鏡像力
に打ち勝つ電界が印加されれば、帯電粒子P2k,P2
wはカプセル壁面P5から剥離して再び移動し位置が逆
転し、マイクロカプセルP10の帯電粒子P2k,P2
wにより形成される画像は書き替えられる。
【0055】記録媒体PP及び電気泳動表示装置1は、
以上のように構成される。次に、このように構成された
記録媒体PPと電気泳動表示装置1の制御方法について
説明する。
【0056】本実施の形態においては、上記のように構
成されたマイクロカプセルに1色がWに着色された帯電
粒子と、他の1色がY、M、C、Kのいずれか1色にそ
れぞれ着色された帯電粒子との組み合わせからなる4種
類のマイクロカプセルP10k,P10y,P10m,
P10cが記録媒体PPの帯電表示層P3にランダムに
積層され、これらのマイクロカプセルP10のカプセル
壁P5と帯電粒子P2w,P2k,P2y,P2m,P
2cとの間の鏡像力を異なるものに設定して、この鏡像
力の差を利用して各色の帯電粒子P2w,P2k,P2
y,P2m,P2cを個別に制御するものである。
【0057】ここで、複数種類のマイクロカプセルP1
0を選択的に制御する上で重要な鏡像力について、液体
分散媒P4であるIsoparG中の帯電粒子P2がカ
プセル壁P5に付着するときの鏡像力を例に説明する。
図17は、誘電体が平面で接しているときの点電荷qに
作用する鏡像力を説明する図である。図17に示すよう
に誘電率ε、εの誘電体が平面で接しているとき、
境界面からのdの距離にある点電荷qに作用する鏡像力
は、
【0058】 F={(ε−ε)/(ε+ε)}・{q/(16πε)}・ ・・
【0059】となる。但し、Fは鏡像力、εは真空の
誘電率である定数8.854×10 12(F/m)、
εはマイクロカプセルP10のカプセル壁P5の比誘
電率、εは液体分散媒P4であるIsoparGの比
誘電率である2.01、qは帯電粒子P2に対応する点
電荷の帯電量(C)、dは帯電粒子P2とカプセル壁P
5との距離(m)を示す。
【0060】ところで、帯電粒子P2を無数の点電荷の
集まりと考えると、帯電粒子P2を構成する各点電荷と
カプセル壁P5との距離の平均値は、帯電粒子P2の半
径と近似する。そのため、帯電粒子P2とカプセル壁P
5との距離dは、概ね帯電粒子P2の半径aと考えられ
る。
【0061】ここで、帯電粒子P2とカプセル壁P5と
の鏡像力Fは、εが、定数として考えられるので、パ
ラメータは、カプセル壁P5の比誘電率であるε、液
体分散媒P4であるIsoparGの比誘電率ε、帯
電粒子P2の帯電量q(C)、帯電粒子P2とカプセル
壁P5との距離dとなる。このうちdは、前述のように
帯電粒子P2の半径aと置き換えて考えることができ
る。
【0062】式においてこのようなパラメータによれ
ば、ε>εの場合は、鏡像力Fの符号がプラスにな
るため、カプセル壁P5と帯電粒子P2の間に引力が生
じ、帯電粒子P2はカプセル壁P5に引きつけられ付着
することになる。しかし、ε <εとなる場合は、鏡
像力Fの符号がマイナスになるため、カプセル壁P5と
帯電粒子P2の間に斥力が生じ、帯電粒子P2はカプセ
ル壁P5に反発して付着することがない。
【0063】従って、電気泳動による表示素子を記録媒
体として用いるためには、表示画像を保持する、いわゆ
るメモリ性が必要であるため、ε>εであることが
必須である。
【0064】ここで、選択的な色表示方法について具体
的に説明する。なお、ここでは説明を簡単にするため便
宜的にε、q、dは定数として扱い、液体分散媒P4
の誘電率εのみを変化させた例を挙げて説明する。
【0065】各色のマイクロカプセルP10のカプセル
壁P5の比誘電率εを εk、εy、εm、εc、(εk>εy>εm>εc) とする。そうすれば、K、Y、M、C各色の鏡像力F
を、Fk、Fy、Fm、Fcとすると式より、 Fk>Fy>Fm>Fc となる。カプセル壁面に付着した帯電粒子を起動させる
ために必要な制御電界強度E(V/mm)は、F=qE
(q:定数>0)より Ek>Ey>Em>Ec となる。
【0066】以上を踏まえて、マゼンタのみを表示面P
11に表示する場合について説明する。図9(D)〜
(F)は、マゼンタを表示するための制御方法を示す模
式図である。図9(D)は、1回目の制御電界を印加し
た状態を示す図である。図9(E)は、2回目の制御電
界を印加した状態を示す図である。図9(C)は、3回
目の制御電界を印加した状態を示す図である。図14
は、マゼンタを表示するための制御電界の印加のタイム
チャートである。図14において縦軸は制御電界の強さ
を示し、上側が上電極部2側の電極をプラスに、下側が
上電極部2側の電極をマイナスに印加することを示す。
また、横軸は時間を示し、t1は1回目の制御電界印加
時間、t2は2回目の制御電界印加時間、t3は3回目
の制御電界印加時間を示す。以下図13から図16にお
いて同じである。
【0067】Y、M、C、K、Wにそれぞれ着色された
帯電粒子P2y、P2m、P2c、P2k,P2wを内
包したマイクロカプセルP10y,P10m,P10
c,P10kがシート上に無秩序に分散された記録媒体
PPを電極間に挿入する(図3参照)。
【0068】ここで、印加する電界強度を、 V4>Ek、Ek>V3>Ey、Ey>V2>Em、E
m>V1>Ec とする。まず、図9(D)に示すように、V4の電界強
度の電界を図14に示すt1の時間、上電極部2側の電
極がプラス、下電極部3側の電極がマイナスになるよう
に印加する。そうすれば、このときに印加した電界強度
は、V4>Ek>Ey>Em>Ecであるため、図9
(D)に示すように全てのマイクロカプセルP10が電
界に反応しすべてのマイクロカプセルP10内のマイナ
スに帯電されたWの帯電粒子P2Wを陽極である上電極
部2側の表示面P11に泳動し、観察者に白が表示され
る。このとき、他の色Y,M,C,Kに着色された帯電
粒子P2y,P2m,P2c,P2kは、陰極である下
電極部3側に泳動し、観察者からは表示面P11に集合
した帯電粒子P2に隠されて見えない。
【0069】次に図14に示すようにt2の時間、図9
(D)とは逆の極性である上電極部2側がマイナスで電
界強度V2になるように電極間に電界を印加する。この
ときEk>Ey>V2であるので、マイクロカプセルP
10k、P10yは電界に反応しない。
【0070】一方、V2>Em>Ecであるため、図9
(E)に示すように、マイクロカプセルP10m、P1
0cは電界に反応して、マイナスに帯電された白の帯電
粒子P2Wは陰極である下電極部3側に泳動し、これと
入れ替わるようにマゼンタに着色されたの帯電粒子P2
mとシアンに着色された帯電粒子P2cが表示面P11
側に泳動する。そのため、観察者はマイクロカプセルP
10k,P10yは白く、マイクロカプセルP10mは
マゼンタに、マイクロカプセルP10cはシアンに見え
る。そしてこの段階では、これらの色が混色された状態
で観察される。
【0071】さらに、図14に示すようにt3の時間、
図9(E)とは逆の極性である上電極部2側がプラスで
電界強度V1になるように電極間に電界を印加する。こ
のときEk>Ey>Em>V2であるので、マイクロカ
プセルP10k、P10y、P10mは電界に反応しな
い。
【0072】一方、V2>Ecであるため、図9(F)
に示すように、マイクロカプセルP10cのみが電界に
反応して、マイナスに帯電された白の帯電粒子P2wは
陽極である上電極部3側の表示面P11側に泳動し、こ
れと入れ替わるようにシアンに着色された帯電粒子P2
cが下電極部3側に泳動する。そのため、観察者はマイ
クロカプセルP10k,P10y、P10mは白く、マ
イクロカプセルP10mのみがマゼンタに見える。そし
てこの段階では、マゼンタと白これらの色が混色された
状態で観察される。
【0073】なお、ここでは、マイクロカプセルP10
に封入される帯電粒子P2の色がKとW、YとW、Mと
W、CとWの色の組み合わせで封入され、例えばマゼン
タを表示したい場合にはマゼンタのマイクロカプセルP
10m以外のマイクロカプセルP10k,P10y,P
10cは、白色を表示するように構成されているが、こ
の白色と黒色の帯電粒子の着色を入れ替えたような構成
でもよい。具体的には、WとK、YとK、MとK、Cと
Kのようにして、表示したい色以外は黒色で表示する。
さらに、ここでは異なった色の4種類のマイクロカプセ
ルを用いたが、例えばYとW、MとW、CとWの組み合
わせの3種類マイクロカプセルP10を用いて、黒色を
表示したい場合は、YとMとCを同時に表示して、黒色
とするような構成もできる。さらに、YとK、MとK、
CとKの組み合わせの3種類マイクロカプセルP10を
用いて構成することもできる。なお、この場合は白色の
表示はできない。そして、フルカラー表示に拘わらず、
特定の複数色を表示できるように構成することが可能で
あることはもちろんである。さらに、濃度を変えたグレ
ーに着色した帯電粒子を用いて、これらを選択的に制御
することで階調を表現するようにしてもよい。
【0074】なお、前述のように、帯電粒子P2とカプ
セル壁P5との鏡像力Fは、εが、定数として考えら
れるので、パラメータは、カプセル壁P5の比誘電率で
あるε、液体分散媒P4の比誘電率ε、帯電粒子P
2の帯電量q(C)、帯電粒子P2とカプセル壁P5と
の距離d(m)があり、このうちdは、前述のように帯
電粒子P2の半径a(m)と置き換えて考えることがで
きたので、液体分散媒P4の比誘電率ε、帯電粒子P
2の帯電量q(C)及び帯電粒子P2の半径a(m)の
いずれかのパラメータを変化させることにより鏡像力を
変化させたり、複数のパラメータを組み合わせて鏡像力
を変化させることにより選択的に色表示を行うことがで
きるのは別途説明を要するまでもなく上記説明から明ら
かであるので説明を省略する。
【0075】また、このように帯電粒子P2の鏡像力F
の強さに差がつけられて、その差により帯電粒子P2を
選択的に制御することが可能になるのであるが、各色の
帯電粒子は、異なる種類のマイクロカプセルに封入され
た帯電粒子P2の鏡像力は、相互に1.23倍以上或い
は1.23分の1以下の差となることが望ましい。これ
は、帯電粒子P2の製造上の問題から、帯電粒子P2の
半径では一般に約±5%の誤差が出ることから、この誤
差の影響を受けないようにするためである。鏡像力は、
前述の式に示すとおり距離d(m)、言い換えると帯
電粒子P2の半径a(m)の2乗に反比例する。ここで
を設定した鏡像力とすると、1つの色のかかる鏡像
力は(1−0.05)〜(1+0.05)
の範囲でばらつくことになる。この誤差が生じても、鏡
像力の反転が起こらないようにするには、例えばイエロ
ーの帯電粒子P2yの鏡像力をFy、黒色の帯電粒子P
2kの鏡像力をFkとするとき、(1+0.05)2F
y<(1−0.05)2Fkであることが必要で、Fk
>(1+0.05)2/(1−0.05)2・Fyとな
り、(Fk/Fy)>1.222・・・であるので、各
色の帯電粒子は、異なる種類のマイクロカプセルに封入
された帯電粒子P2の鏡像力は、相互に1.23倍以上
の差となることが望ましいことになる。
【0076】なお、鏡像力Fの設定においては、あまり
鏡像力Fを大きくすると、制御電界Eを大きくする必要
が生じるので、概ね制御電界Eが最高500(V/m
m)程度に設定されるのが望ましい。液体分散媒P4と
の関係にもよるが、鏡像力Fの最も大きい帯電粒子P2
の値が1.2程度であるのが好ましい。
【0077】次に、本実施の形態におけるフルカラー表
示のための、選択的な色表示方法について説明する。本
実施の形態では前述の説明とは異なりカプセル壁P5の
比誘電率ε、帯電粒子P2の帯電量q、帯電粒子P2
の半径を一定のものとして液体分散媒P4の誘電率ε
のみを変化させて鏡像力の差を生じさせている。本実施
の形態では、帯電粒子P2として、各色の帯電粒子P2
y,P2m,P2c,P2k,P2wにおいて粒径が1
0μmで帯電量が4.625×10−15(C)の共通
のものを使用した。マイクロカプセルP10のカプセル
壁P5には、比誘電率ε=8のものを使用し、液体分
散媒P4に誘電率ε=2.01(C)のIsopar
Gを使用した。
【0078】帯電粒子の電気泳動速度を測定して帯電粒
子の帯電量を測定した。その測定結果から、ヒュッケル
(Huckel)の式Q=4π・εε・a・ζとス
トークス(Stokes)の式QE=6πηavを用い
て帯電粒子の帯電量を算出した。上記式において、εは
比誘電率、aは帯電粒子の半径(m)、ζはゼータ電位
(V)、ηはIsoparGの粘度1.07(mPas
(25℃))を表す。
【0079】そして、液体分散媒P4であるIsopa
rGに添加剤として、20°における比誘電率がε=
8.1(C)の1-デカノールを添加して、液体分散媒P
4全体の比誘電率を調整した。また、このように比誘電
率を調整した液体分散媒P4において生じる鏡像力に逆
らって帯電粒子P2を泳動させるのに必要な制御電界
(V/mm)はF=QEにより以下に示すようになる。
【0080】黒色の帯電粒子P2kでは、液体分散媒の
比誘電率εが2.01、これにより生じる鏡像力Fが
0.60、この鏡像力Fに逆らって泳動させるための駆
動電界強度が250(V/mm)である。以下、イエロ
ーの帯電粒子P2yでは、液体分散媒の比誘電率ε
2.81、これにより生じる鏡像力Fが0.48、この
鏡像力Fに逆らって泳動させるための駆動電界強度が2
00(V/mm)、マゼンタの帯電粒子P2mでは、液
体分散媒の比誘電率εが3.76、これにより生じる
鏡像力Fが0.36、この鏡像力Fに逆らって泳動させ
るための駆動電界強度が150(V/mm)、シアンの
帯電粒子P2cでは、液体分散媒の比誘電率εが4.
90、これにより生じる鏡像力Fが0.24、この鏡像
力Fに逆らって泳動させるための駆動電界強度が100
(V/mm)である。また、これらと同一のマイクロカ
プセルP10に封入された白色の帯電粒子P2wは、そ
れぞれ略同一の数値とされる。
【0081】従って、本実施の形態の制御電界の強度
(V/mm)は、V4>250、250>V3>20
0、200>V2>150、150>V1>100に設
定される。
【0082】なお、液体分散媒P4であるIsopar
Gに添加剤としは、1-デカノールに限らず、他の添加剤
を使用することももちろんできる。この場合、添加剤に
必要な特性は、分散煤よりも誘電率が高いことと、帯電
粒子と反応(溶解)しないことが要求される。
【0083】具体的には、以下のようなものが適当であ
る。液体分散媒を平均分子量約150の脂肪族飽和炭化
水素(比誘電率2.01at25℃)とした場合、ほと
んどの有機化合物があてはまる。帯電粒子との反応性
は、粒子の組成により大きく異なるため一概には言えな
いが、誘電率に着目し添加剤として使用できるものを以
下に示す。
【0084】例えば、アセトアルデヒド、アセトニトリ
ル、アセトフェノン、アニリン、アニソール、イソブチ
ルアルコール、イソブチロニトリル、エタンチオー
ル、、メチルエチルケトン、エチレングリコール、エチ
レンジアミン、エピクロロヒドリン、塩化アリル、塩化
イソブチル、塩化エチル、塩化プロピル、塩化ベンジ
ル、塩化メチル、1-オクタノール、2-オクタノン、オレ
イン酸、ギ酸、キシレン、キノリン、グアイアルコー
ル、グリセリン、クレゾール、クロロオクタン、クロロ
トルエン、クロロヘプタン、クロロベンゼン、クロロホ
ルム、酢酸ぺンチル、ジエチルエーテル、四塩化炭素、
1,4-ジオキサン、シクロヘキサノール、シクロヘキサノ
ン、シクロペンタノール、シクロペンタノン、ジクロロ
アセトン、ジクロロエタン、2,2-ジクロロジエチルエー
テル、ジクロロエチレン、1,4-ジクロロブタン、ジクロ
ロプロパン、ジクロロベンゼン、ジビニルエーテル、ジ
フェニルエーテル、ジブチルエーテル、ジプロピルエー
テル、ジブロモエチレン、ジブロモブタン、ジブロモプ
ロパン、ジブロモヘプタン、ジメチルアミン、ジメチル
エーテル、臭化イソブチル、臭化イソプロピル、臭化エ
チル、臭化ブチル、臭化プロピル、ジヨードエチレン、
セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジオクチル、セバシン
酸ジブチル、1-デカノール、1,1,2,2-テトラクロロエタ
ン、テトラクロロエチレン、1,1,2,2-テトラブロモエタ
ン、1-ドデカノール、トリクロロアセトアルデヒド、1,
1,1-トリクロロエタン、トリブロモアセトアルデヒド、
1,2,3-トリブロモプロパン、トルイジン、ピペリジン、
ビリジン、ブタノール、フタル酸ジオクチル、フタル酸
ジブチル、1,4-ブタンジオール、t-ブチルアルコール、
プロパノール、プロパンジオール、1-ブロモオクタデカ
ン、1-ブロモオクタン、1-ブロモ-2-クロロエタン、1-
ブロモ-2-クロロエチレン、ブロモシクロヘキサン、1-
ブロモテトラデカン、1-ブロモデカン、1-ブロモトリデ
カン、2-ブロモ-2-ブテン、1-ブロモヘキサデカン、1-
ブロモヘキサン、1-ブロモヘプタン、1-ブロモペンタデ
カン、1-ブロモペンタン、ブロモホルム、ヘキサクロロ
-1,3-ブタジエン、1-ヘキサデカノール、1-へキサノー
ル、ヘプタナール、4-ヘプタナール、4-へブタノン、ベ
ンズアルデヒド、1-ペンタノール、2-ペンタノン、3-ペ
ンタノン、ホスゲン、ホルムアミド、メチルアミン、4-
メチルシクロヘキサノール、2-メチルシクロヘキサノ
ン、2-メチルビリジン、ヨウ化イソブチル、ヨウ化イソ
プロピル、ヨウ化エチル、ヨウ化ブチル、ヨウ化プロピ
ル、ヨウ化メチル、1-ヨードオクタン、1-ヨードヘキサ
デカン、1-ヨードヘキサン、1-ヨードペンタン、シロキ
サン類などが挙げられる。
【0085】次に、本実施の形態の電気泳動表示装置1
における画像表示の制御方法を説明する。ここでマゼン
タの場合は、制御方法及びその作用は前述の説明と同じ
であるのでその説明は省略し、また、他の色を表示する
ための制御方法もその手順のみを説明する。
【0086】図7(A)は、白色を表示するための制御
方法を示す模式図である。図12は、白色を表示するた
めの制御電界の印加のタイムチャートである。図12に
示すように、白色を表示するためには、制御電界の強さ
がV4で上電極部2側の電極22をプラスとするように
制御電界をt1の時間印加する。この場合、この1回の
電界の印加ですべてのマイクロカプセルP10k,P1
0y,P10m,P10cの表示面P11に白色の帯電
粒子P2wが泳動するので、この1回の電界の印加で制
御が終了する。
【0087】図8(B)〜(C)は、黒色を表示するた
めの制御方法を示す模式図である。図8(B)は、1回
目の制御電界を印加した状態を示す図である。図8
(C)は、2回目の制御電界を印加した状態を示す図で
ある。図13は、黒色を表示するための制御電界の印加
のタイムチャートである。図13に示すように、黒色を
表示するためには、制御電界の強さがV4で上電極部2
側の電極22をマイナスとするように1回目の制御電界
をt1の時間印加する。そうすると、図8(B)に示す
ようにマイクロカプセルP10k,P10y,P10
m,P10cがそれぞれK、Y、M、Cを表示する。次
に、図13に示すように電界強度V3で上電極部2側の
電極22をプラスとするように2回目の制御電界をt2
の時間印加する。この2回目の制御電界の印加で図8
(C)に示すようにマイクロカプセルP10kを除い
た、マイクロカプセルP10y,P10m,P10cの
表示面P11に白色の帯電粒子P2wが泳動し制御が終
了する。
【0088】図10(G)〜(I)は、イエローを表示
するための制御方法を示す模式図である。図10(G)
は、1回目の制御電界を印加した状態を示す図である。
図10(H)は、2回目の制御電界を印加した状態を示
す図である。図10(I)は、3回目の制御電界を印加
した状態を示す図である。図15は、イエローを表示す
るための制御電界の印加のタイムチャートである。図1
5に示すように、イエローを表示するためには、制御電
界の強さがV4で上電極部2側の電極22をプラスとす
るように1回目の制御電界をt1の時間印加する。そう
すると、マイクロカプセルP10k,P10y,P10
m,P10cはすべてWを表示する。次に、図15に示
すように電界強度V3で上電極部2側の電極22をマイ
ナスとするように2回目の制御電界をt2の時間印加す
る。この2回目の制御電界の印加で図10(H)に示す
ようにマイクロカプセルP10kを除いた、マイクロカ
プセルP10y,P10m,P10cの表示面P11に
それぞれY、M、Cが表示される。そして電界強度V2
で上電極部2側の電極22をプラスとするように3回目
の制御電界をt3の時間印加する。この3回目の制御電
界の印加で図10(I)に示すようにマイクロカプセル
P10k,P10yを除いた、マイクロカプセルP10
m,P10cの表示面P11にそれぞれWが表示され制
御が終了する。
【0089】図11(J)〜(K)は、シアンを表示す
るための制御方法を示す模式図である。図11(J)
は、1回目の制御電界を印加した状態を示す図である。
図11(K)は、2回目の制御電界を印加した状態を示
す図である。図16は、シアンを表示するための制御電
界の印加のタイムチャートである。図16に示すよう
に、シアンを表示するためには、制御電界の強さがV4
で上電極部2側の電極22をプラスとするように1回目
の制御電界をt1の時間印加する。そうすると、図11
(J)に示すようにマイクロカプセルP10k,P10
y,P10m,P10cがすべてWを表示する。次に、
図16に示すように電界強度V1で上電極部2側の電極
22をマイナスとするように2回目の制御電界をt2の
時間印加する。この2回目の制御電界の印加で図11
(K)に示すようにマイクロカプセルP10cのみが反
応して表示面P11にシアンの帯電粒子P2cが泳動し
制御が終了する。
【0090】本実施の形態の記録媒体PP及び電気泳動
表示装置1は上記のような構成・作用を有するため、以
下のような効果がある。即ち、複数種類のマイクロカプ
セルP10を、ランダムに配列するだけで、液晶ディス
プレーのようにカラーフィルターを使用したり、イエロ
ー、マゼンタ、シアン、ブラック(以下それぞれY、
M、C、Kと略記する。)とホワイト(以下Wと略記す
る)とを表示する各マイクロカプセルを1ドット毎に個
別に所定位置に配置する必要がなく、各々を電界制御し
てカラー画像を表示・記録することができる記録媒体と
することができるという効果がある。
【0091】また、このように複数種類のマイクロカプ
セルP10を、ランダムに配列するだけで、生産可能な
記録媒体とすることで記録媒体PPの生産コストを著し
く低下させることができるという効果がある。
【0092】さらに、このような記録媒体PPに画像を
表示させ記録させる電気泳動表示装置1は記録媒体PP
との細かい位置合わせ等が不要なため複雑な構造とする
ことなく、印加する制御電界の強さを変化させるだけで
複数色から任意の色を表示させカラー画像を表示・記録
させることができる。従って、記録媒体PPばかりでな
く、電気泳動表示装置1についても低コストで提供でき
るという効果がある。
【0093】なお、1の実施の形態及びその変形例に基
づき本発明を説明したが、例えば、記録媒体の構成、例
えばマイクロカプセルや帯電粒子が構成される材料、大
きさ、その帯電電位、着色される色彩等種々の変形実施
が可能である。また、電極の構成や、印加される電圧の
大きさ等も種々の変形実施が可能である。また、画像形
成の方法も記録媒体PPを移動させずに、上電極部2を
移動させることで記録媒体に対して相対的に移動して画
像を形成したり、記録媒体PP全体を覆う電極で画像を
形成するようにしてもよい。
【0094】以上、本発明は上述した実施の形態及びそ
の変形例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨
を逸脱しない範囲で種々の改良変更が可能であることは
容易に推察できるものであることはいうまでもない。
【0095】
【発明の効果】上記説明から明らかなように、請求項1
に係る発明の記録媒体では、マイクロカプセルの壁面に
対する鏡像力が異なる帯電粒子が封入された複数種類の
マイクロカプセルから構成されるため、帯電粒子の鏡像
力の差を利用して、異なる強度の制御電界を印加するこ
とで特定の強度の鏡像力を有する帯電粒子が封入された
マイクロカプセルの帯電粒子を選択的に電気泳動させる
ことができるという効果がある。
【0096】請求項2に係る発明の記録媒体では、請求
項1に記載の記録媒体の効果に加え、加法混色の3原色
と白色及び黒色の一方又は両方の帯電粒子を用いること
で、これらを選択的に電気泳動させることでフルカラー
表示が可能になるという効果がある。
【0097】請求項3に係る発明の記録媒体では、請求
項1又は請求項2に記載の記録媒体の効果に加え、液体
分散媒の比誘電率を変更することでマイクロカプセルの
壁面に対する帯電粒子の鏡像力の強さを調整できるとい
う効果がある。
【0098】請求項4に係る発明の記録媒体では、請求
項1乃至請求項3のいずれかに記載の記録媒体の効果に
加え、帯電粒子の半径を変更することでマイクロカプセ
ルの壁面に対する帯電粒子の鏡像力の強さを調整できる
という効果がある。
【0099】請求項5に係る発明の記録媒体では、請求
項1乃至請求項4のいずれかに記載の記録媒体の効果に
加え、マイクロカプセルの壁面に対する帯電粒子の鏡像
力が、相互に他の種類のマイクロカプセルの鏡像力の
1.23倍以上或いは1.23分の1以下に異なるよう
に構成されるため、鏡像力の調整の誤差により鏡像力逆
転し、帯電粒子を移動させたいマイクロカプセルの種類
の選択が誤ってしまうことがない安全値を確保できるた
め、移動させたい帯電粒子を誤りなく移動でき、もって
高品質な画像を表示できるという効果がある。
【0100】請求項6に係る発明の電気泳動表示装置で
は、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の記録媒体
を用い、記録媒体に印加する制御電界の強さを変化させ
ることで鏡像力の差により選択的に帯電粒子を移動させ
て表示できるという効果がある。
【0101】請求項7に係る発明の電気泳動表示装置で
は、請求項6に記載の電気泳動表示装置の効果に加え、
段階的に制御電界を弱め同時に制御電界の方向を逆転す
ることで制御電界により反応するマイクロカプセルの種
類を少なくし且つ前記帯電粒子の泳動方向を反転させる
ことで表示面と非表示面に色毎に帯電粒子を移動させる
手順による選択移動制御を繰り返し行い、表示面に表示
したい色の帯電粒子のみを選択的に表示させることがで
きるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】電気泳動表示装置1の構成の概略を示す模式図
である。
【図2】記録媒体PPに対する、上電極部2及び下電極
部3の配置を模式的示す斜視図である。
【図3】記録媒体PPの構成を示す模式断面図である。
【図4】マイクロカプセルP10の構成及び制御電界を
受けた場合の変化の様子を表す図である。 (A) 本実施の形態の記録媒体PPにおいて制御電界
が印加される前のマイクロカプセルP10の構造を示す
模式図である。 (B) 均一な上向きの電界を印加した状態のマイクロ
カプセルP10a内の帯電粒子P2k,P2wの状態を
示す模式図である。 (C) 帯電粒子P2k,P2wが、それぞれ電極3
2,22側に引き寄せられてマイクロカプセルP10a
のカプセル壁P5の内壁面に付着した状態を示す。
【図5】記録媒体PPに上電極部2の電極22a,22
b及び下電極部3の電極32a,32bにより電界を印
加した状態を表す模式図である。
【図6】電極アレイ駆動部6と記録媒体PPを示す模式
図である。
【図7】白色を表示するための制御方法を示す模式図で
ある。 (A) 1回目の制御電界を印加した状態を示す図であ
る。
【図8】黒色を表示するための制御方法を示す模式図で
ある。 (B) 1回目の制御電界を印加した状態を示す図であ
る。 (C) 2回目の制御電界を印加した状態を示す図であ
る。
【図9】マゼンタを表示するための制御方法を示す模式
図である。 (D) 1回目の制御電界を印加した状態を示す図であ
る。 (E) 2回目の制御電界を印加した状態を示す図であ
る。 (F) 3回目の制御電界を印加した状態を示す図であ
る。
【図10】イエローを表示するための制御方法を示す模
式図である。 (G) 1回目の制御電界を印加した状態を示す図であ
る。 (H) 2回目の制御電界を印加した状態を示す図であ
る。 (I) 3回目の制御電界を印加した状態を示す図であ
る。
【図11】シアンを表示するための制御方法を示す模式
図である。 (J) 1回目の制御電界を印加した状態を示す図であ
る。 (K) 2回目の制御電界を印加した状態を示す図であ
る。
【図12】白色を表示するための制御電界の印加のタイ
ムチャートである。
【図13】黒色を表示するための制御電界の印加のタイ
ムチャートである。
【図14】マゼンタを表示するための制御電界の印加の
タイムチャートである。
【図15】イエローを表示するための制御電界の印加の
タイムチャートである。
【図16】シアンを表示するための制御電界の印加のタ
イムチャートである。
【図17】誘電体が平面で接しているときの点電荷qに
作用する鏡像力を説明する図である。
【符号の説明】
1 電気泳動表示装置 2 上電極部(電極部) 3 下電極部(電極部) 4 制御部 5 記録媒体搬送部 51,52 搬送ローラ 6 電極アレイ駆動部(電圧印加手段) 61 電源部(電源部) 62,63 切り替えスイッチ 64 電圧調整手段 7 モータ駆動回路 8 配線 9 駆動モータ 10 コンピュータ 21 電極アレイ 22(22a,22b,22c,・・・22n) 電極 31 電極アレイ 32(32a,32b,32c,・・・32n) 電極 51、52 搬送ローラ EL 電気力線 PP 記録媒体 P1 基層 P2 帯電粒子 P2k (黒色)帯電粒子 P2w (白色)帯電粒子 P2y (イエロー)帯電粒子 P2m (マゼンタ)帯電粒子 P2c (シアン)帯電粒子 P3 帯電表示層 P4 液体分散媒 P5 カプセル壁 P10 マイクロカプセル P10k (黒色)マイクロカプセル P10y (イエロー)マイクロカプセル P10m (マゼンタ)マイクロカプセル P10c (シアン)マイクロカプセル P11 表示面 P12 可撓性媒体

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空球形の透明樹脂のカプセルに、正及
    び負の電位にそれぞれ帯電され、それぞれが異なる色に
    着色された2色の多数の粒子から構成される帯電粒子
    と、当該帯電粒子を泳動可能に分散させる液体分散媒と
    を封入してなるマイクロカプセルが多数層状に形成さ
    れ、 前記マイクロカプセルは、当該マイクロカプセルの壁面
    に対する鏡像力が異なる帯電粒子が封入された複数種類
    のマイクロカプセルから構成されたことを特徴とする記
    録媒体。
  2. 【請求項2】 前記複数種類のマイクロカプセルに封入
    された前記鏡像力の異なる帯電粒子の1色が白色又は黒
    色で、他の1色が加法混色の3原色の3色のいずれかの
    色に着色された3種類のマイクロカプセル又は、前記複
    数種類のマイクロカプセルに封入された前記鏡像力の異
    なる帯電粒子の1色が白色又は黒色で、他の1色が前記
    3原色に黒色又は白色を加えた4色のいずれかの色に着
    色された4種類のマイクロカプセルから構成されること
    を特徴とする請求項1に記載の記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記マイクロカプセルの壁面に対する前
    記帯電粒子の鏡像力の強さを、前記液体分散媒の比誘電
    率の差により異ならせるものとしたことを特徴とする請
    求項1又は請求項2に記載の記録媒体。
  4. 【請求項4】 前記帯電粒子の前記マイクロカプセルの
    壁面に対する鏡像力の強さを、前記帯電粒子の粒子径の
    差により異ならせるものとしたことを特徴とする請求項
    1乃至請求項3のいずれかに記載の記録媒体。
  5. 【請求項5】 前記帯電粒子の前記マイクロカプセルの
    壁面に対する鏡像力が、相互に他の種類のマイクロカプ
    セルの前記帯電粒子の前記マイクロカプセルの壁面に対
    する鏡像力の1.23倍以上或いは1.23分の1以下
    に異なるように構成されたことを特徴とする請求項1乃
    至請求項4のいずれかに記載の記録媒体。
  6. 【請求項6】 記録媒体の画素単位毎に制御電界を印加
    する電極部と、 当該電極部に電圧を印加する電圧印加手段と、 前記電圧印加手段が印加する電圧を制御する制御手段と
    を備え、 前記制御手段により前記記録媒体に印加する制御電界の
    強さを変化させることで鏡像力の差により選択的に帯電
    粒子を移動させて、請求項1乃至請求項5のいずれかに
    記載の記録媒体に画像を表示するように制御する選択移
    動制御を行うことを特徴とする電気泳動表示装置。
  7. 【請求項7】 前記制御手段は、段階的に制御電界を弱
    め同時に当該制御電界の方向を逆転することで当該制御
    電界により前記帯電粒子が移動可能な前記マイクロカプ
    セルの種類を少なくし且つ前記帯電粒子の泳動方向を反
    転させる手順による前記選択移動制御を繰り返し行い、
    異なる鏡像力の帯電粒子が封入された前記複数種類のマ
    イクロカプセルの帯電粒子を選択的に任意の方向に移動
    させて画像を表示することを特徴とする請求項6に記載
    の電気泳動表示装置。
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